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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170300
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】検出装置及び異物検出方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/90 20060101AFI20231124BHJP
【FI】
G01N21/90 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081954
(22)【出願日】2022-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000005119
【氏名又は名称】日立造船株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】弁理士法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 諒
(72)【発明者】
【氏名】アハマド ファウジ アリフ
(72)【発明者】
【氏名】横林 孝康
(72)【発明者】
【氏名】橋本 文也
(72)【発明者】
【氏名】今村 顕
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA28
2G051AB01
2G051CA04
2G051CB02
2G051DA03
2G051DA06
2G051EA16
(57)【要約】
【課題】透光性を有する容器内の異物を精度良く検出する検出装置及び異物検出方法を提供する。
【解決手段】透光性を有する容器90内の異物Gを検出する検出装置10は、容器90を撮像するカメラ15と、カメラ15によって撮像される容器90を揺動する揺動装置11と、カメラ15によって撮像される容器90の比較画像33に基づいて容器90内の異物Gを検出する検出部22と、を備える。カメラ15は、揺動装置11によって揺動される前の容器90を複数の焦点位置Sにおいて第1画像31として撮像し、揺動装置11によって揺動された後の容器90を複数の焦点位置Sにおいて第2画像32として撮像する。検出部22は、第1画像31と第2画像32とを、カメラ15によって撮像された同一の焦点位置S毎に比較することで容器90内の異物Gを検出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性を有する容器内の異物を検出する検出装置であって、
前記容器を撮像する撮像部と、
前記容器を揺動する揺動部と、
前記撮像部によって撮像される前記容器の画像に基づいて前記容器内の異物を検出する検出部と、
を備え、
前記撮像部は、
第1状態である前記容器の画像を複数の焦点位置において撮像し、
前記揺動部によって揺動されることにより前記第1状態とは異なる第2状態とされた前記容器の画像を複数の焦点位置において撮像し、
前記検出部は、前記第1状態である前記容器の画像と前記第2状態である前記容器の画像とを、前記撮像部によって撮像された同一の前記焦点位置毎に比較することで前記容器内の異物を検出すること
を特徴とする検出装置。
【請求項2】
前記撮像部は、
前記揺動部によって揺動される前の前記第1状態である前記容器を複数の焦点位置において第1画像として撮像し、
前記揺動部によって揺動された後の前記第2状態である前記容器を複数の焦点位置において第2画像として撮像すること
を特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記撮像部は、
前記揺動部によって揺動された後の前記第2状態である前記容器を複数の焦点位置において第1画像として撮像し、
前記第1画像を撮像して所定時間経過後の前記第1状態である前記容器を複数の焦点位置において第2画像として撮像すること
を特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項4】
前記検出部は、
前記撮像部によって同一の前記焦点位置において撮像された前記第1画像と前記第2画像とを比較し、
前記第1画像と前記第2画像との間で差がある部分を前記異物と判定すること
を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の検出装置。
【請求項5】
前記検出部は、
前記撮像部によって同一の前記焦点位置において撮像された前記第1画像と前記第2画像とを比較し、
前記第1画像と前記第2画像との間で、所定のピクセル数の範囲で差がある場合に、当該差のある部分を前記異物と判定すること
を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の検出装置。
【請求項6】
前記検出部は、
前記撮像部によって同一の前記焦点位置において撮像された前記第1画像と前記第2画像とを比較し、
前記第1画像と前記第2画像との画像の差分の大きさを画像の濃淡で示し、
前記画像の濃淡に応じて前記異物を判定すること
を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の検出装置。
【請求項7】
透光性を有する容器内の異物を検出する異物検出方法であって、
前記容器を揺動する揺動工程と、
第1状態である前記容器の画像を複数の焦点位置において撮像する第1撮像工程と、
前記揺動工程において揺動されることにより前記第1状態とは異なる第2状態とされた前記容器の画像を複数の焦点位置において撮像する第2撮像工程と、
前記第1撮像工程において撮像された前記容器の画像と、前記第2撮像工程において撮像された前記容器の画像と、を同一の前記焦点位置毎に比較することで前記容器内の異物を検出する異物検出工程と、
を含むこと
を特徴とする異物検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透光性を有する容器内の異物を検出する検出装置及び異物検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
透光性を有する容器内の異物を検出する検出装置としては、特許文献1に示すような検出装置がある。特許文献1の検出装置は、容器の上方に設けられ、焦点位置を変えながら撮像可能な撮像手段と、撮像手段の合焦位置に照明を照射する、容器の上方に設けられた光源と、画像処理手段とを有する。特許文献1の検出装置では、撮像手段が、光源によって照射された、容器内の液体の液面の画像データを撮像する。そして、画像処理手段は、撮像手段から取り込んだ画像データを撮像手段から取り込み、画像データに基づいて液体内の異物を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5183396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の検出装置では、固定された容器に対して、撮像手段の焦点位置を変えながら容器を撮像し、その撮像した容器の画像データに基づいて液中の異物を検出しているため、画像データから、容器における異物の有無をある程度検出できるものの、液中を移動する異物(浮遊異物)と、容器外面に付着した異物(付着異物)及び容器外面の傷と、を見分けることは難しい。そのため、特許文献1の検出装置では、液中の異物(浮遊異物)を精度良く検出できないという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、このような問題点を解決して、透光性を有する容器内の異物を精度良く検出する検出装置及び異物検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するため、本発明の検出装置は、透光性を有する容器内の異物を検出する検出装置であって、前記容器を撮像する撮像部と、前記容器を揺動する揺動部と、前記撮像部によって撮像される前記容器の画像に基づいて前記容器内の異物を検出する検出部と、を備え、前記撮像部は、第1状態である前記容器の画像を複数の焦点位置において撮像し、前記揺動部によって揺動されることにより前記第1状態とは異なる第2状態とされた前記容器の画像を複数の焦点位置において撮像し、前記検出部は、前記第1状態である前記容器の画像と前記第2状態である前記容器の画像とを、前記撮像部によって撮像された同一の前記焦点位置毎に比較することで前記容器内の異物を検出するものである。
【0007】
本発明の検出装置によれば、前記撮像部が、前記揺動部によって揺動される前の前記第1状態である前記容器を複数の焦点位置において第1画像として撮像し、前記揺動部によって揺動された後の前記第2状態である前記容器を複数の焦点位置において第2画像として撮像することが好適である。
【0008】
本発明の検出装置によれば、前記撮像部が、前記揺動部によって揺動された後の前記第2状態である前記容器を複数の焦点位置において第1画像として撮像し、前記第1画像を撮像して所定時間経過後の前記第1状態である前記容器を複数の焦点位置において第2画像として撮像することが好適である。
【0009】
本発明の検出装置によれば、前記検出部が、前記撮像部によって同一の前記焦点位置において撮像された前記第1画像と前記第2画像とを比較し、前記第1画像と前記第2画像との間で差がある部分を前記異物と判定することが好適である。
【0010】
本発明の検出装置によれば、前記検出部が、前記撮像部によって同一の前記焦点位置において撮像された前記第1画像と前記第2画像とを比較し、前記第1画像と前記第2画像との間で、所定のピクセル数の範囲で差がある場合に、当該差のある部分を前記異物と判定することが好適である。
【0011】
本発明の検出装置によれば、前記検出部が、前記撮像部によって同一の前記焦点位置において撮像された前記第1画像と前記第2画像とを比較し、前記第1画像と前記第2画像との画像の差分の大きさを画像の濃淡で示し、前記画像の濃淡に応じて前記異物を判定することが好適である。
【0012】
本発明の異物検出方法は、透光性を有する容器内の異物を検出する異物検出方法であって、前記容器を揺動する揺動工程と、第1状態である前記容器の画像を複数の焦点位置において撮像する第1撮像工程と、前記揺動工程において揺動されることにより前記第1状態とは異なる第2状態とされた前記容器の画像を複数の焦点位置において撮像する第2撮像工程と、前記第1撮像工程において撮像された前記容器の画像と、前記第2撮像工程において撮像された前記容器の画像と、を同一の前記焦点位置毎に比較することで前記容器内の異物を検出する異物検出工程と、を含む方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の検出装置及び異物検出方法によれば、第1状態である容器の画像と、揺動部によって揺動された後の第1状態とは異なる第2状態である容器の画像とを、撮像部によって撮像された同一の焦点位置毎に比較することで容器内の異物を検出することから、容器における異物の有無を検出できるだけではなく、容器内の液中を移動する異物(浮遊異物)と、容器外面の傷又は容器外面に付着した異物(付着異物)と、を容易に見分けることができる。そのため、透光性を有する容器内の異物を精度良く検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る実施形態の検出装置の全体構成を示す概略図である。
図2】同検出装置において異物を検出する場合のカメラと容器との位置関係を示す概略図である。
図3】同検出装置のカメラが所定の焦点位置にて撮像した第1画像及び第2画像と、同第1画像及び第2画像から形成される比較画像と、を示す図である。
図4】同検出装置による容器における液中の異物の検出方法を示すフローチャートである。
図5】本発明に係る別実施形態の検出装置において異物を検出する場合のカメラと容器との位置関係を示す概略図である。
図6】本発明に係る別実施形態の検出装置による容器における液中の異物の検出方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施形態における検出装置及び異物検出方法について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1及び図2に示すように、実施形態における検出装置10は、容器90における液中の異物Gを検出する装置である。検出装置10によって異物Gが検出される容器90は、透光性を有する容器である。容器90は、例えば、医薬等の液体の薬剤を密閉状態で貯留するためのものである。なお、容器90に貯留される液体は特に限定されるものではなく、流動性及び透光性を有する液体であれば構わない。また、容器90に貯留される液体には目視又はカメラ15では判別できないナノ粒子が混合されたものであっても構わない。容器90は、ガラス等によって構成されている。
【0017】
検出装置10は、容器90を揺動する揺動装置11(「揺動部」の一例)と、容器90を撮像するカメラ15(「撮像部」の一例)と、検出装置10全体を制御する制御装置20と、を主に備える。
【0018】
揺動装置11は、カメラ15によって撮像される容器90を揺動する。揺動装置11が容器90を揺動することで、容器90内の液が撹拌される。すなわち、揺動装置11が容器90を揺動することで、容器90の状態が第1状態から第2状態となる。つまり、揺動装置11によって揺動される前の容器90の状態が容器90の第1状態であり、揺動装置11によって揺動された後の容器90の状態が容器90の第2状態である。容器90内の液が揺動装置11によって撹拌されることで、異物Gが液中を移動する。また、容器90内の液が揺動装置11によって撹拌されることで、容器90の内側の壁面(液面より上方の壁面)に付着した異物Gが、撹拌された液によって液中に取り込まれる。すなわち、容器90の状態が第1状態から第2状態に変化することで、異物Gが液中を移動するとともに、容器90の内側の壁面に付着した異物Gが液中に取り込まれる。このように、検出装置10は、揺動装置11によって容器90内の液を撹拌させることで、容器90への貯留時から容器90内の液中に浮遊している異物Gだけではなく、容器90の内側の壁面に付着した異物Gについても検出することができる。揺動装置11は、カメラ15の撮像位置Pにて容器90を保持する。図2に示すように、揺動装置11は、カメラ15の焦点位置Sに応じて、容器90をカメラ15に対して移動させる。揺動装置11が容器90をカメラ15に対して移動させることで、カメラ15は、複数の焦点位置Sにて容器90を撮像することができる。
【0019】
図1に示すように、揺動装置11は、把持部12と、揺動アーム13と、駆動部14と、を主に備える。把持部12は、容器90を把持する部分である。把持部12は、揺動アーム13の先端部に設けられ、容器90の蓋91を把持する。揺動アーム13は、把持部12によって把持される容器90を揺動するためのアームである。駆動部14は、モーター(不図示)を備え、モーターの駆動によって揺動アーム13を動作させる。駆動部14は、制御装置20に接続され、制御装置20からの信号によってモーターが駆動される。
【0020】
揺動装置11は、把持部12によって容器90を把持した状態で、揺動アーム13を動作させることで、容器90を揺動させる。この時、揺動装置11は、容器90内の液面が容器90の蓋91の位置まで上昇せず、且つ容器90内の液が乱れないように、遠心力と液面の上昇とを算出して容器90を揺動する。
【0021】
揺動装置11は、把持部12によって容器90を把持した状態で、揺動アーム13を動作させることで、容器90をカメラ15の前まで移動させる。また、揺動装置11は、容器90をカメラ15に対して接近又は離間させることで、容器90をカメラ15の焦点位置Sに応じて移動させる。そして、揺動装置11は、カメラ15の焦点位置Sに応じた位置(カメラ15の撮影位置)で容器90を保持する。
【0022】
カメラ15は、例えば、CCDカメラ等によって構成される。カメラ15は、検出装置10の所定位置に固定される。図3に示すように、カメラ15は、揺動装置11によって揺動される前の容器90(「第1状態である容器」の一例)を複数の焦点位置において第1画像31(「第1状態である容器の画像」の一例)として撮像する。すなわち、カメラ15は、異物Gを液中で移動させる前の容器90を複数の焦点位置において第1画像31として撮像する。ここで、第1画像31は、揺動装置11によって揺動される前の容器90の断面画像であり、カメラ15の焦点位置毎に形成される。
【0023】
図2に示すように、例えば、カメラ15は、揺動装置11によって第1位置T1まで移動された容器90においてカメラ15に対して容器90の後側となる部分を焦点位置Sとして、容器90の第1画像31を撮像する。具体的には、カメラ15は、第1位置T1に位置する容器90においてカメラ15に対して容器90の後側となる部分の断面画像を撮像する。ここで、第1位置T1とは、カメラ15に対して容器90の後側となる部分に、カメラ15が焦点を合わせて容器90を撮像可能な位置である。
【0024】
続いて、カメラ15は、揺動装置11によって第2位置T2まで移動された容器90の中心となる部分を焦点位置Sとして、容器90の第1画像31を撮像する。具体的には、カメラ15は、第2位置T2に位置する容器90の中心となる部分の断面画像を撮像する。ここで、第2位置T2とは、容器90の中心となる部分に、カメラ15が焦点を合わせて容器90を撮像可能な位置である。揺動装置11は、第1位置T1に位置する容器90を、カメラ15から離間する方向に移動させることで、容器90を第2位置T2まで移動させる。
【0025】
さらに続いて、カメラ15は、揺動装置11によって第3位置T3まで移動された容器90においてカメラ15に対して容器90の前側となる部分を焦点位置Sとして、容器90の第1画像31を撮像する。具体的には、カメラ15は、第3位置T3に位置する容器90においてカメラ15に対して容器90の前側となる部分の断面画像を撮像する。ここで、第3位置T3とは、カメラ15に対して容器90の前側となる部分に、カメラ15が焦点を合わせて容器90を撮像可能な位置である。揺動装置11は、第2位置T2に位置する容器90を、カメラ15から離間する方向に移動させることで、容器90を第3位置T3まで移動させる。
【0026】
このように、カメラ15は、容器90の位置を第1位置T1から第3位置T3まで変化させて形成される複数の焦点位置Sにおいて、容器90の第1画像31(第1状態である容器90の画像)を撮像することで、揺動装置11によって揺動される前の容器90(第1状態である容器90)全体を撮像することができる。それゆえに、揺動装置11によって揺動される前の容器90全体の異物Gを、カメラ15が撮像した第1画像31から検出することができる。なお、容器90の第1画像31として撮像される容器90の断面画像の数は、カメラ15の被写界深度及び容器90の大きさによって決定される。すなわち、揺動装置11によって移動させる容器90の位置は、カメラ15の被写界深度及び容器90の大きさによって決定される。
【0027】
また、図3に示すように、カメラ15は、揺動装置11によって揺動された後の容器90(「第2状態である容器」の一例)を複数の焦点位置Sにおいて第2画像32(「第2状態である容器の画像」の一例)として撮像する。すなわち、カメラ15は、異物Gを液中で移動させた後の容器90を複数の焦点位置Sにおいて第2画像32として撮像する。ここで、第2画像32は、揺動装置11によって揺動される後の容器90の断面画像であり、カメラ15の焦点位置S毎に形成される。
【0028】
図2に示すように、カメラ15は、容器90の第1画像31を撮像する場合と同様に、揺動装置11によって第1位置T1まで移動された容器90においてカメラ15に対して容器90の後側となる部分を焦点位置Sとして、容器90の第2画像32を撮像する。続いて、カメラ15は、揺動装置11によって第2位置T2まで移動された容器90の中心となる部分を焦点位置Sとして、容器90の第2画像32を撮像する。さらに続いて、カメラ15は、揺動装置11によって第3位置T3まで移動された容器90においてカメラ15に対して容器90の前側となる部分を焦点位置Sとして、容器90の第2画像32を撮像する。すなわち、カメラ15は、揺動装置11による揺動前の容器90を撮影した位置(第1位置T1、第2位置T2、及び第3位置T3)と同じ位置において、揺動装置11による揺動後の容器90を撮像する。
【0029】
このように、カメラ15は、容器90の位置を第1位置T1から第3位置T3まで変化させて形成される複数の焦点位置Sにおいて、容器90の第2画像32(第2状態である容器90の画像)を撮像することで、揺動装置11によって揺動された後の容器90(第2状態である容器90)全体を撮像することができる。それゆえに、揺動装置11によって揺動された後(容器90内の液を撹拌して液中の異物Gを移動させた後)の容器90全体の異物Gを、カメラ15が撮像した第2画像32から検出することができる。なお、容器90の第2画像32として撮像される容器90の断面画像の数は、カメラ15の被写界深度及び容器90の大きさによって決定される。
【0030】
図1に示すように、制御装置20は、カメラ15及び揺動装置11に接続されている。制御装置20は、カメラ15による容器90の撮像を制御する。制御装置20は、揺動装置11による容器90の揺動を制御する。制御装置20は、制御部21と、記憶部23と、表示部24と、から主に構成されている。
【0031】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro-processing Unit)等であって、記憶部23に格納されるプログラムに従って、検出装置10における各種の処理を実行する。制御部21は、カメラ15によって撮像される容器90の画像(第1画像31及び第2画像32)に基づいて容器90内の異物Gを検出する検出部22を含む。
【0032】
図2及び図3に示すように、検出部22は、第1画像31と第2画像32とを、カメラ15によって撮像された同一の焦点位置毎に比較することで容器90内の異物Gを検出する。具体的には、検出部22は、容器90が第1位置T1に位置する場合に形成されるカメラ15の焦点位置Sにおいて撮像された第1画像31と第2画像32とを比較することで、カメラ15に対して容器90の後側となる部分における異物Gを検出する。また、検出部22は、容器90が第2位置T2に位置する場合に形成されるカメラ15の焦点位置Sにおいて撮像された第1画像31と第2画像32とを比較することで、容器90の中心となる部分における異物Gを検出する。さらに、検出部22は、容器90が第3位置T3に位置する場合に形成されるカメラ15の焦点位置Sにおいて撮像された第1画像31と第2画像32とを比較することで、カメラ15に対して容器90の前側となる部分における異物Gを検出する。
【0033】
検出部22は、カメラ15によって同一の焦点位置Sにおいて撮像された第1画像31と第2画像32とを比較し、第1画像31と第2画像32との間で差がある部分を異物Gと判定する。具体的には、図3に示すように、検出部22は、カメラ15によって同一の焦点位置(例えば、容器90が第1位置T1に位置する場合に形成されるカメラ15の焦点位置S)において撮像された第1画像31と第2画像32とを重ねて、比較画像33を形成する。ここで、比較画像33とは、第1画像31と第2画像32との差異の大きさによって、第1画像31と第2画像32との差異部に濃淡表現を行った画像である。なお、比較画像33を形成する際の第1画像31と第2画像32との差異部は、輝度やコントラストなどを使用しても良い。また、その他公知の技術を使用して第1画像31と第2画像32との差異を求めて比較画像33を形成しても良い。検出部22は、形成した比較画像33から、第1画像31と第2画像32との間で差がある部分を検出する。検出部22は、検出した第1画像31と第2画像32との間での差がある部分を異物Gと判定する。
【0034】
図3に示すように、例えば、容器90内の液中に異物G(第1異物G1及び第2異物G2)が存在する場合、第1画像31には、第1異物G1の画像が表示され、第2画像32には、第1異物G1の画像が表示されない。また逆に、第1画像31には、第2異物G2の画像が表示されず、第2画像32には、第2異物G2の画像が表示される。すなわち、第1画像31と第2画像32との間で、画像に差が生じる。これは、カメラ15が第1画像31と第2画像32とを撮像する間に、揺動装置11によって容器90が揺動されることで、容器90内の液中の第1異物G1及び第2異物G2が移動するためである。この場合、比較画像33では、第1画像31と第2画像32との間で差がある部分(液中の第1異物G1及び第2異物G2)の画像の濃淡が濃く表示される。
【0035】
一方で、図3に示すように、例えば、容器90自体に傷Kがあり、且つ容器90の外側に第3異物G3が存在する場合、第1画像31には、傷K及び第3異物G3の画像が表示され、第2画像32には、第1画像31と同一の位置に、傷K及び第3異物G3の画像が表示される。すなわち、第1画像31と第2画像32との間で、画像に差が生じない。このことは、カメラ15が第1画像31と第2画像32とを撮像する間に、揺動装置11によって容器90が揺動されても、容器90自体の傷K及び容器90の外側の第3異物G3は移動しないためである。この場合、比較画像33では、第1画像31と第2画像32との間で差がない部分(容器90の傷K及び容器90の外側の第3異物G3)の画像の濃淡が薄く表示される。
【0036】
また、検出部22は、第1画像31と第2画像32とを重ねて形成される比較画像33に基づいて異物Gを検出する。そのため、第1画像31を撮像する際の容器90の位置と、第2画像32を撮像する際の容器90の位置と、の間に位置ズレがある場合(揺動装置11の位置決め精度によるズレがある場合)には、容器90自体に傷Kがある場合又は容器90の外側に異物Gが存在する場合であっても、比較画像33では、第1画像31と第2画像32との間で差がある部分の画像として画像の濃淡が濃く表示される(本来であれば、第1画像31と第2画像32との間で差がない部分の画像として画像の濃淡が薄く表示される)。このようなことから、検出部22は、カメラ15によって同一の焦点位置において撮像された第1画像31と第2画像32とを比較し、第1画像31と第2画像32との間で、所定のピクセル数の範囲で差がある場合に、当該差のある部分を異物Gと判定する。すなわち、検出部22は、第1画像31と第2画像32とを比較し、第1画像31及び第2画像32に異物Gとして表示される比較画像33上での画像の差が数ピクセルから数十ピクセルまでの範囲の差であれば、当該差を異物Gとして判定し、1ピクセル程度であれば、当該差を異物Gとしては判定しない。
【0037】
さらに、検出部22は、カメラ15によって同一の焦点位置において撮像された第1画像31と第2画像32とを比較し、第1画像31と第2画像32との画像の差分の大きさを画像の濃淡で示し、画像の濃淡に応じて異物Gを判定する。
【0038】
図3に示すように、比較画像33では、第1画像31と第2画像32との間で差がある部分(液中の第1異物G1及び第2異物G2)の画像の濃淡が濃く表示される。また、比較画像33では、第1画像31と第2画像32との間で差がない部分(容器90の傷K及び容器90の外側の第3異物G3)の画像の濃淡が薄く表示される。すなわち、比較画像33では、第1画像31と第2画像32との画像の差分が大きい場合には画像の濃淡が濃く表示され、差分が小さい場合には画像の濃淡が薄く表示される。このため、検出部22は、比較画像33における画像の濃淡を検出することで、液中の異物Gと、容器90の傷K及び容器90の外側の異物Gと区別して、異物Gを判定することができる。
【0039】
検出部22は、比較画像33上において異物Gとして表示される部分の画像の濃淡について、所定の閾値を設定している。ここで、所定の閾値とは、比較画像33上に表示される部分の画像を異物Gの画像であると判別するための基準となる画像の濃淡の閾値である。すなわち、検出部22は、比較画像33上において異物Gとして表示される部分の画像の濃淡が所定の閾値以上であると判断した場合は、当該部分は、液中の異物Gであると判定する。一方で、検出部22は、比較画像33上において異物Gとして表示される部分の画像の濃淡が所定の閾値より小さいと判断した場合は、当該部分は、容器90の傷K及び容器90の外側の異物Gと判定する。
【0040】
記憶部23は、フラッシュメモリ、又はRAM(Random Access Memory)等であって、制御部21によって実行されるプログラム、及び制御部21によるプログラムの実行によって生成されるデータ等を記憶する。
【0041】
表示部24は、検出装置10における各種表示を行う。表示部24は、例えば、モニター、タッチパネル等によって構成される。
【0042】
次に、検出装置10による容器90における液中の異物Gの検出方法について説明する。
【0043】
検出装置10では、焦点位置Sをずらして容器90を複数回撮影した後、容器90を揺動することで容器90内の液中に存在する異物G(浮遊異物)を液中で移動させ、再度の容器90の撮像によって異物G(浮遊異物)が移動しているか否かを確認することで、容器90内の液中の異物Gを検出する。
【0044】
具体的には、図4に示すように、カメラ15は、第1位置T1から第3位置T3に位置する容器90の第1画像31(第1状態である容器90の画像)を撮像する(S1、第1撮像工程)。すなわち、カメラ15は、容器90を複数の焦点位置Sにおいて第1画像31として撮像する。具体的には、図2に示すように、カメラ15は、揺動装置11が第1位置T1にて保持する容器90を第1画像31として撮像する。続いて、カメラ15は、揺動装置11が第2位置T2にて保持する容器90を第1画像31として撮像する。さらに続いて、カメラ15は、揺動装置11が第3位置T3にて保持する容器90を第1画像31として撮像する。
【0045】
図4に示すように、カメラ15が容器90の第1画像31を撮像すると(S1)、揺動装置11は容器90を揺動する(S2、揺動工程)。これにより、容器90内の液が撹拌される。ここで、容器90内の液中の異物Gは、例えば、図2に示すように、容器90の中心から容器90の一方側(カメラ15に対して容器90の前側)に移動する。一方で、容器90自体の傷Kは、容器90の揺動によって移動しない。揺動装置11が容器90を揺動すると(S2)、カメラ15は、第1位置T1から第3位置T3に位置する容器90の第2画像32(第2状態である容器90の画像)を撮像する(S3、第2撮像工程)。すなわち、カメラ15は、揺動工程において揺動された後の容器90を複数の焦点位置Sにおいて第2画像32として撮像する。具体的には、図2に示すように、カメラ15は、揺動装置11が第1位置T1にて保持する容器90を第2画像32として撮像する。続いて、カメラ15は、揺動装置11が第2位置T2にて保持する容器90を第2画像32として撮像する。さらに続いて、カメラ15は、揺動装置11が第3位置T3にて保持する容器90を第2画像32として撮像する。
【0046】
図4に示すように、カメラ15が容器90の第2画像32を撮像すると(S3)、検出部22は、第1位置T1から第3位置T3にて撮像された容器90の第1画像31と第2画像32とを比較する(S4、異物検出工程)。すなわち、検出部22は、第1画像31と第2画像32とを同一の焦点位置S毎に比較することで容器90内の異物Gを検出する。具体的には、検出部22は、第1位置T1にて撮像された容器90の第1画像31と第2画像32とを重ねて第1位置T1における容器90の比較画像33を形成し、形成した比較画像33に基づいて第1位置T1における容器90内の異物Gを検出する。同様に、検出部22は、第2位置T2にて撮像された容器90の第1画像31と第2画像32とを重ねて第2位置T2における容器90の比較画像33を形成し、形成した比較画像33に基づいて第2位置T2における容器90内の異物Gを検出する。さらに、検出部22は、第3位置T3にて撮像された容器90の第1画像31と第2画像32とを重ねて第3位置T3における容器90の比較画像33を形成し、形成した比較画像33に基づいて第3位置T3における容器90内の異物Gを検出する。
【0047】
検出部22は、形成した比較画像33において、画像の濃淡が所定の閾値以上の部分があるか否かを検出する(S5)。すなわち、検出部22は、形成した比較画像33において、第1画像31と第2画像32との画像の差分が大きい部分を検出する。検出部22は、比較画像33において、画像の濃淡が所定の閾値以上の部分がある(S5-Yes)と判断した場合、容器90内の液中に異物Gが有る(S6)と判定する。一方で、検出部22は、比較画像33において、画像の濃淡が所定の閾値以上の部分が無い(S5-No)と判断した場合、容器90内の液中に異物Gが無い(S7)と判定する。なお、検出部22は、比較画像33において、画像の濃淡が所定の閾値以上の部分が無い(S5-No)と判断した場合には、容器90内の液中に異物Gが無い(S7)と判定するとともに、容器90に傷Kが有る、或いは容器90の外側に異物Gが有ると判定しても構わない。
【0048】
以上のように、本実施の形態によると、揺動装置11によって揺動される前の容器90を撮像した第1画像31(第1状態である容器90の画像)と、揺動装置11によって揺動された後の容器90を撮像した第2画像32(第2状態である容器90の画像)とを、カメラ15によって撮像された同一の焦点位置S毎に比較することで容器90内の異物Gを検出することから、容器90における異物Gの有無を検出できるだけではなく、容器90内の液中を移動する異物G(浮遊異物)と、容器90外面の傷K又は容器90外面に付着した異物G(付着異物)と、を容易に見分けることができる。そのため、透光性を有する容器90内の異物Gを精度良く検出することができる。
【0049】
また、本実施の形態によると、検出部22は、第1画像31と第2画像32との間で差がある部分が所定のピクセル数の範囲の場合に、当該差のある部分を異物Gと判定するため、カメラ15による撮像の誤差(位置決め精度によるズレ)等を考量して、第1画像31と第2画像32との比較から異物Gを判定することができるため、より正確に異物Gを検出することができる。
【0050】
さらに、本実施の形態によると、検出部22は、第1画像31と第2画像32との画像の差分の大きさを示す画像の濃淡に応じて異物Gを判定するため、異物Gの有無を視覚的に判断することができる。
【0051】
なお、本実施の形態では、カメラ15に対して容器90を移動させることによって、カメラ15の焦点位置Sを変化させているが、これに限定されるものではなく、容器90を揺動装置11によって固定した状態でカメラ15を容器90に対して移動させることで、カメラ15の焦点位置Sを変化させても構わない。
【0052】
また、本実施の形態では、容器90の位置を第1位置T1から第3位置T3まで変化させて第1画像31を撮像した後、容器90を揺動させ、再度、容器90の位置を第1位置T1から第3位置T3まで変化させて第2画像32を撮像しているが、これに限定されるものではなく、以下に示す方法であっても構わない。
【0053】
当該方法では、揺動装置11によって揺動された後の容器90を第1画像31として撮像する。ここで、揺動装置11によって揺動された後の容器90の状態が容器90の第2状態である。具体的には、容器90を揺動させて容器90内の液を撹拌させた状態が容器90の第2状態である。
【0054】
さらに、当該方法では、容器90の第1画像31を撮像して所定時間経過後の容器90を第2画像32として撮像する。すなわち、当該方法では、容器90の第1画像31を撮像した位置と同じ位置で容器90の第2画像32を撮像する。ここで、第1画像31を撮像して所定時間経過後の容器90の状態が容器90の第1状態である。具体的には、容器90を揺動させて容器90内の液を撹拌させた後、所定時間、容器90を保持した状態が容器90の第1状態である。
【0055】
図5及び図6に示すように、当該方法では、揺動装置11は、初期位置T0において容器90を揺動する(S11)。続いて、揺動装置11は、容器90を第1位置T1まで移動する(S12)。
【0056】
カメラ15は、揺動装置11によって第1位置T1まで移動された容器90(第2状態である容器90)においてカメラ15に対して容器90の後側となる部分を焦点位置Sとして、第1位置T1における容器90の第1画像31(第2状態である容器90の画像)を撮像する(S13)。さらに、カメラ15は、第1位置T1における容器90の第1画像31を撮像して所定時間経過後(例えば、1秒から2秒経過後)の第1位置T1における容器90(第1状態である容器90)の第2画像32(第1状態である容器90の画像)を撮像する(S14)。この時、図5に示すように、第1状態である容器90内の液中の異物Gは、第2状態である容器90内の液中での位置とは異なる位置まで移動する。一方で、第1状態である容器90自体の傷Kは、第2状態である容器90と同一の位置に存在する。
【0057】
図5及び図6に示すように、揺動装置11は、第1位置T1において容器90を揺動する(S15)。続いて、揺動装置11は、容器90を第2位置T2まで移動する(S16)。
【0058】
カメラ15は、揺動装置11によって第2位置T2まで移動された容器90(第2状態である容器90)の中心となる部分を焦点位置Sとして、第2位置T2における容器90の第1画像31(第2状態である容器90の画像)を撮像する(S17)。さらに、カメラ15は、第2位置T2における容器90の第1画像31を撮像して所定時間経過後(例えば、1秒から2秒経過後)の第2位置T2における容器90(第1状態である容器90)の第2画像32(第1状態である容器90の画像)を撮像する(S18)。この時、図5に示すように、第1状態である容器90内の液中の異物Gは、第2状態である容器90内の液中での位置とは異なる位置まで移動する。
【0059】
図5及び図6に示すように、揺動装置11は、第2位置T2において容器90を揺動する(S19)。続いて、揺動装置11は、容器90を第3位置T3まで移動する(S20)。
【0060】
カメラ15は、揺動装置11によって第3位置T3まで移動された容器90(第2状態である容器90)においてカメラ15に対して容器90の前側となる部分を焦点位置Sとして、第3位置T3における容器90の第1画像31(第2状態である容器90の画像)を撮像する(S21)。さらに、カメラ15は、第3位置T3における容器90の第1画像31を撮像して所定時間経過後(例えば、1秒から2秒経過後)の第3位置T3における容器90(第1状態である容器90)の第2画像32(第1状態である容器90の画像)を撮像する(S22)。この時、図5に示すように、第1状態である容器90内の液中の異物Gは、第2状態である容器90内の液中での位置とは異なる位置まで移動する。
【0061】
図5及び図6に示すように、カメラ15が、第1位置T1から第3位置T3における容器90の第1画像31(第2状態である容器90の画像)と、第1位置T1から第3位置T3における容器90の第2画像32(第1状態である容器90の画像)とを撮像すると、検出部22は、第1位置T1から第3位置T3にて撮像された容器90の第1画像31と第2画像32とを比較する(S23)。具体的には、検出部22は、第1位置T1にて撮像された容器90の第1画像31と第2画像32とを重ねて第1位置T1における容器90の比較画像33を形成し、形成した比較画像33に基づいて第1位置T1における容器90内の異物Gを検出する。同様に、検出部22は、第2位置T2にて撮像された容器90の第1画像31と第2画像32とを重ねて第2位置T2における容器90の比較画像33を形成し、形成した比較画像33に基づいて第2位置T2における容器90内の異物Gを検出する。さらに、検出部22は、第3位置T3にて撮像された容器90の第1画像31と第2画像32とを重ねて第3位置T3における容器90の比較画像33を形成し、形成した比較画像33に基づいて第3位置T3における容器90内の異物Gを検出する。
【0062】
検出部22は、形成した比較画像33において、画像の濃淡が所定の閾値以上の部分があるか否かを検出する(S24)。検出部22は、比較画像33において、画像の濃淡が所定の閾値以上の部分がある(S24-Yes)と判断した場合、容器90内の液中に異物Gが有る(S25)と判定する。一方で、検出部22は、比較画像33において、画像の濃淡が所定の閾値以上の部分が無い(S24-No)と判断した場合、容器90内の液中に異物Gが無い(S26)と判定する。
【0063】
当該方法では、容器90の第1画像31と第2画像32とを同一の位置で撮像するため、容器90の第1画像31と第2画像32との間で、カメラ15による撮像の誤差(位置決め精度によるズレ)が生じ難い。そのため、容器90の第1画像31と第2画像32との比較から異物Gを正確に判定することができるため、より確実に異物Gを検出することができる。
【符号の説明】
【0064】
10 検出装置
11 揺動装置(揺動部)
15 カメラ(撮像部)
22 検出部
31 第1画像
32 第2画像
33 比較画像(画像)
90 容器
G 異物
S 焦点位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6