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特開2023-170388管理装置、管理プログラムおよび管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170388
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】管理装置、管理プログラムおよび管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/30 20060101AFI20231124BHJP
   G07C 13/00 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
G06F11/30 168
G06F11/30 140D
G07C13/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022082104
(22)【出願日】2022-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 善彦
【テーマコード(参考)】
3E138
5B042
【Fターム(参考)】
3E138AA03
3E138DA01
3E138DB01
3E138GA02
3E138KA07
5B042GA12
5B042MA08
5B042MA14
5B042MC18
(57)【要約】
【課題】投票端末の管理を容易にすることができる。
【解決手段】管理装置10は、投票端末1から端末状態を示す管理データ2aを受信する。管理装置10は、受信した管理データ2aを、投票端末1が管理データ2aを送信するときの個別データ形式と統一データ形式との対応関係を示す変換情報11aに基づいて統一データ形式に変換する。管理装置10は、統一データ形式に変換した管理データ2bに基づいて、投票端末1の端末状態を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投票端末が端末状態を示す管理データを送信するときの個別データ形式と統一データ形式との対応関係を示す変換情報を記憶する記憶部と、
前記投票端末から前記管理データを受信し、受信した前記管理データを前記変換情報に基づいて前記統一データ形式に変換し、前記統一データ形式に変換した前記管理データに基づいて、前記投票端末の前記端末状態を出力する処理部と、
を有する管理装置。
【請求項2】
前記管理データに含まれるデータブロックそれぞれは、対応するエラー状態であるか否かを示し、
前記処理部は、前記データブロックが前記個別データ形式で並ぶ前記管理データを前記データブロックが前記統一データ形式で並ぶ前記管理データに変換する、
請求項1記載の管理装置。
【請求項3】
前記管理データに含まれるデータブロックそれぞれは、前記投票端末に保管された対応する金種の枚数を示し、
前記処理部は、前記データブロックが前記個別データ形式で並ぶ前記管理データを前記データブロックが前記統一データ形式で並ぶ前記管理データに変換する、
請求項1記載の管理装置。
【請求項4】
前記処理部は、複数の前記投票端末それぞれから前記管理データを受信し、前記データブロックがそれぞれ異なる前記個別データ形式で並ぶ前記管理データを、前記データブロックが前記統一データ形式で並ぶ前記管理データに変換し、変換した前記管理データに基づいて、金種の枚数を集計した帳票を出力する、
請求項3記載の管理装置。
【請求項5】
コンピュータに、
投票端末から端末状態を示す管理データを受信し、
受信した前記管理データを、前記投票端末が前記管理データを送信するときの個別データ形式と統一データ形式との対応関係を示す変換情報に基づいて前記統一データ形式に変換し、
前記統一データ形式に変換した前記管理データに基づいて、前記投票端末の前記端末状態を出力する、
処理を実行させる管理プログラム。
【請求項6】
コンピュータが、
投票端末から端末状態を示す管理データを受信し、
受信した前記管理データを、前記投票端末が前記管理データを送信するときの個別データ形式と統一データ形式との対応関係を示す変換情報に基づいて前記統一データ形式に変換し、
前記統一データ形式に変換した前記管理データに基づいて、前記投票端末の前記端末状態を出力する、
管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理プログラムおよび管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
公営競技場には、公営競技の投票を自動で受け付ける投票端末が設置される。正常に稼働していない投票端末を効率的に復旧するために、投票端末のエラーの発生状況等を管理できるのが好ましい。
【0003】
投票端末の管理に関する技術としては、例えば、運用状態、および、障害の場合は障害の詳細情報を、自動発売機・払戻機から離れた場所からでもリアルタイムにまとめて監視する自動発売機・払戻機の運用状態監視システムが提案されている。また、例えば、遠隔にある自動販売機の作動を監視する自動販売機遠隔監視システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9-62872号公報
【特許文献2】特表平9-507593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エラーの発生状況等を送信する場合のデータ形式が、投票端末の種類ごとに異なる場合がある。あるデータ形式の投票端末を管理する管理装置が、当該データ形式とは異なるデータ形式の投票端末から受信したデータに基づいて端末状態を出力すると、誤った端末状態を出力してしまうことがある。投票端末の種類ごとに管理装置を用意すると、投票端末の管理が煩雑になる。
【0006】
1つの側面では、本件は、投票端末の管理を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの案では、記憶部と処理部とを有する管理装置が提供される。記憶部は、投票端末が端末状態を示す管理データを送信するときの個別データ形式と統一データ形式との対応関係を示す変換情報を記憶する。処理部は、投票端末から管理データを受信し、受信した管理データを変換情報に基づいて統一データ形式に変換し、統一データ形式に変換した管理データに基づいて、投票端末の端末状態を出力する。
【発明の効果】
【0008】
1態様によれば、投票端末の管理を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態に係る管理システムの一例を示す図である。
図2】第2の実施の形態に係る管理システムの一例を示す図である。
図3】管理PCのハードウェアの一構成例を示す図である。
図4】投票端末のハードウェアの一構成例を示す図である。
図5】管理PCの機能例を示すブロック図である。
図6】変換情報の一例を示す図(その1)である。
図7】変換情報の一例を示す図(その2)である。
図8】変換情報の一例を示す図(その3)である。
図9】管理画面の一例を示す図である。
図10】帳票の一例を示す図である。
図11】投票端末の管理処理の例を示すシーケンス図(その1)である。
図12】投票端末の管理処理の例を示すシーケンス図(その2)である。
図13】投票端末の管理処理の例を示すシーケンス図(その3)である。
図14】投票端末の管理処理の例を示すシーケンス図(その4)である。
図15】端末管理処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図16】その他の実施の形態の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
まず第1の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、第1の実施の形態に係る管理システムの一例を示す図である。第1の実施の形態は、投票端末1の状態を管理するものである。
第1の実施の形態の管理システムは、投票端末1および管理装置10を有する。投票端末1は、公営競技の投票を受け付ける端末である。管理装置10は、投票端末1の状態を管理するコンピュータである。管理装置10は、例えば、投票端末1が設置されている公営競技場の係員が操作するPC(Personal Computer)である。
【0012】
記憶部11は、管理装置10が実行する処理に用いられるデータを記憶する。記憶部11は、例えば、管理装置10が有するメモリまたはストレージ装置である。記憶部11は、変換情報11aを記憶する。変換情報11aは、投票端末1が端末状態を示す管理データ2aを送信するときの個別データ形式と統一データ形式との対応関係を示す。端末状態は、投票端末1の状態である。例えば、端末状態は、投票端末1が所定のエラー状態であるか否かである。また、例えば、端末状態は、投票端末1に保管された各金種の枚数である。
【0013】
管理データ2aに含まれるデータブロックそれぞれは、対応するエラー状態であるか否かを示す。例えば、管理データ2aは、ビット列であり、データブロックは、ビット列に含まれるビットそれぞれである。
【0014】
変換情報11aによれば、個別データ形式では、0ビット目が投票端末1の装置Aにエラーが発生しているか否かを示している。なお、第1の実施の形態では、ビット列の最も右端を0ビット目と示す。また、「0」は、対応する装置にエラーが発生していないことを示し、「1」は、対応する装置にエラーが発生していることを示す。また、変換情報11aによれば、個別データ形式では、1ビット目が投票端末1の装置Cにエラーが発生しているか否かを示している。また、変換情報11aによれば、個別データ形式では、2ビット目が投票端末1の装置Bにエラーが発生しているか否かを示している。
【0015】
また、変換情報11aによれば、統一データ形式では、0ビット目が装置Cにエラーが発生しているか否かを示している。また、変換情報11aによれば、統一データ形式では、1ビット目が投票端末1の装置Bにエラーが発生しているか否かを示している。また、変換情報11aによれば、統一データ形式では、2ビット目が投票端末1の装置Aにエラーが発生しているか否かを示している。
【0016】
処理部12は、管理装置10を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部12は、例えば、管理装置10が有するプロセッサまたは演算回路である。処理部12は、投票端末1から管理データ2aを受信する。そして、処理部12は、受信した管理データ2aを変換情報11aに基づいて統一データ形式に変換する。例えば、処理部12は、データブロックが個別データ形式で並ぶ管理データ2aをデータブロックが統一データ形式で並ぶ管理データ2bに変換する。
【0017】
一例として、処理部12は、投票端末1からビット列「001」である管理データ2aを受信する。処理部12は、変換情報11aに基づいて、管理データ2aの0ビット目を2ビット目、1ビット目を0ビット目、2ビット目を1ビット目に並び替える。これにより、処理部12は、管理データ2aを、ビット列「100」である管理データ2bに変換する。
【0018】
そして、処理部12は、統一データ形式に変換した管理データ2bに基づいて、投票端末1の端末状態を出力する。例えば、処理部12は、出力画面3を出力する。装置Aにエラーが発生しているか否かを示す管理データ2bの2ビット目が「1」であるため、出力画面3では、装置Aの項目にエラーが発生していることを示す「×」が表示される。また、装置Bにエラーが発生しているか否かを示す管理データ2bの1ビット目および装置Cにエラーが発生しているか否かを示す管理データ2bの0ビット目が「1」である。よって、出力画面3では、装置Bおよび装置Cの項目にエラーが発生していないことを示す「〇」が表示される。
【0019】
第1の実施の形態によれば、管理装置10の記憶部11は、投票端末1が端末状態を示す管理データ2aを送信するときの個別データ形式と統一データ形式との対応関係を示す変換情報11aを記憶する。管理装置10の処理部12は、投票端末1から管理データ2aを受信し、受信した管理データ1aを変換情報11aに基づいて統一データ形式に変換し、統一データ形式に変換した管理データ2bに基づいて、投票端末1の端末状態を出力する。これにより、管理装置10は、投票端末1のデータ形式に関わらず管理することができる。よって、管理装置10は、投票端末1の管理を容易にすることができる。
【0020】
また、管理データ2aに含まれるデータブロックそれぞれは、対応するエラー状態であるか否かを示す。処理部12は、データブロックが個別データ形式で並ぶ管理データをデータブロックが統一データ形式で並ぶ管理データに変換する。これにより、管理装置10は、投票端末1のエラー状態の特定を容易にできる。
【0021】
なお、管理データ2aに含まれるデータブロックそれぞれは、投票端末1に保管された対応する金種の枚数を示してもよい。そして、処理部12は、データブロックが個別データ形式で並ぶ管理データ2aをデータブロックが統一データ形式で並ぶ管理データ2bに変換してもよい。これにより、管理装置10は、投票端末1が保管する金種の特定を容易にできる。
【0022】
また、処理部12は、複数の投票端末それぞれから管理データを受信し、データブロックがそれぞれ異なる個別データ形式で並ぶ管理データを、データブロックが統一データ形式で並ぶ管理データに変換してもよい。そして、処理部12は、変換した管理データに基づいて、金種の枚数を集計した帳票を出力してもよい。これにより、管理装置10は、複数の投票端末が保管している現金の集計を容易にできる。
【0023】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、複数の投票端末の管理をするものである。
【0024】
図2は、第2の実施の形態に係る管理システムの一例を示す図である。第2の実施の形態の管理システムは、上位サーバ21、管理PC100および投票端末200-1,200-2,200-3,200-4を有する。上位サーバ21は、ネットワーク40に接続されている。ネットワーク40は、例えば、WAN(Wide Area Network)やインターネット等の広域ネットワークである。
【0025】
管理PC100および投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、公営競技場20内に設置されている。公営競技場20は、競馬、競輪、競艇、オートレース等の公営競技が開催される会場である。なお、公営競技場20では、公営競技場20で開催される競技以外の競技の投票が可能である。また、管理PC100および投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、ネットワーク30を介してネットワーク40に接続されている。ネットワーク30は、例えば、公営競技場20内のLAN(Local Area Network)である。
【0026】
上位サーバ21は、公営競技の投票を管理する。上位サーバ21は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4から投票内容を収集する。管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4を管理するコンピュータである。管理PC100は、公営競技場20の係員によって操作される。管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4のエラー状態を収集し、収集したエラー状態を表示する。また、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が保管する金種の枚数を収集し、収集した金種の枚数を集計した帳票を出力する。
【0027】
投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、利用者による公営競技の投票を受け付け、受け付けた投票内容を上位サーバ21に送信する。なお、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、それぞれ異なる競技の投票を受け付ける。投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、エラーが発生した場合、エラー状態を管理PC100に送信する。また、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、現金回収時に、保管する金種の枚数を管理PC100に送信する。
【0028】
投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、それぞれ異なる競技の投票を受け付ける異なる機種の投票端末のため、エラー状態や金種の枚数を送信するデータ形式が異なる。そこで、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4から受信したデータ(管理データ)を統一のデータ形式に変換し、変換したデータに基づいて、エラー状態や帳票を出力する。
【0029】
図3は、管理PCのハードウェアの一構成例を示す図である。管理PC100は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス109を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0030】
メモリ102は、管理PC100の主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に利用する各種データが格納される。メモリ102としては、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0031】
バス109に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置103、GPU(Graphics Processing Unit)104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、機器接続インタフェース107およびネットワークインタフェース108がある。
【0032】
ストレージ装置103は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置103は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置103としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
【0033】
GPU104には、モニタ31が接続されている。GPU104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像をモニタ31の画面に表示させる。モニタ31としては、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
【0034】
入力インタフェース105には、キーボード32とマウス33とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード32やマウス33から送られてくる信号をプロセッサ101に送信する。なお、マウス33は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボール等がある。
【0035】
光学ドライブ装置106は、レーザ光等を利用して、光ディスク34に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク34は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク34には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。
【0036】
機器接続インタフェース107は、管理PC100に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース107には、メモリ装置35やメモリリーダライタ36を接続することができる。メモリ装置35は、機器接続インタフェース107との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ36は、メモリカード37へのデータの書き込み、またはメモリカード37からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード37は、カード型の記録媒体である。
【0037】
ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30に接続されている。ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0038】
管理PC100は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示した管理装置10も、図3に示した管理PC100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、上位サーバ21も管理PC100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、プロセッサ101は、第1の実施の形態に示した処理部12の一例である。また、メモリ102またはストレージ装置103は、第1の実施の形態に示した記憶部11の一例である。
【0039】
管理PC100は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。管理PC100に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、管理PC100に実行させるプログラムをストレージ装置103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、ストレージ装置103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。また管理PC100に実行させるプログラムを、光ディスク34、メモリ装置35、メモリカード37等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、ストレージ装置103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0040】
図4は、投票端末のハードウェアの一構成例を示す図である。投票端末200-1は、プロセッサ201によって装置全体が制御されている。プロセッサ201には、バス211を介してメモリ202と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ201は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ201は、例えばCPU、MPU、またはDSPである。プロセッサ201がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC、PLD等の電子回路で実現してもよい。
【0041】
メモリ202は、投票端末200-1の主記憶装置として使用される。メモリ202には、プロセッサ201に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ202には、プロセッサ201による処理に利用する各種データが格納される。メモリ202としては、例えばRAM等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0042】
バス211に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置203、ディスプレイ装置204、タッチパネル205、投票券処理ユニット206、マークカード処理ユニット207および現金処理ユニット208がある。また、バス211に接続されている周辺機器としては、機器接続インタフェース209およびネットワークインタフェース210がある。
【0043】
ストレージ装置203は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置203は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置203には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置203としては、例えばHDDやSSDを使用することができる。
【0044】
ディスプレイ装置204は、プロセッサ201からの命令に従って、画像を表示する。ディスプレイ装置204としては、有機ELを用いた表示装置や液晶表示装置等がある。タッチパネル205は、ディスプレイ装置204の画面の前面に配置されており、画面上の押された位置を検知して、その位置を示す信号をプロセッサ201に送信する。
【0045】
投票券処理ユニット206は、プロセッサ201の指示に従って投票券を印刷し放出する。また、投票券処理ユニット206は、的中投票券の内容を読み取り、プロセッサ201に出力する。
【0046】
マークカード処理ユニット207は、公営競技の投票に用いられるマークカードにマークされた情報を読み取り、読み取った情報をプロセッサ201に送信する。現金処理ユニット208は、プロセッサ201の指示に従って硬貨や紙幣の入出金を制御する。現金処理ユニット208は、入金された硬貨や紙幣の種別を読み取り、プロセッサ201に出力する。また、現金処理ユニット208は、プロセッサ201に指示された種別の硬貨や紙幣を放出する。
【0047】
機器接続インタフェース209は、可搬型記録媒体41からデータを読み込みまたは、可搬型記録媒体41にデータを書き込むことができる。可搬型記録媒体41は、例えば、DVDやCD等の記録媒体である。
【0048】
ネットワークインタフェース210は、ネットワーク30に接続されている。ネットワークインタフェース210は、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0049】
投票端末200-1は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示した投票端末1も、投票端末200-1と同様のハードウェアにより実現することができる。また、投票端末200-2,200-3,200-4も投票端末200-1と同様のハードウェアにより実現することができる。
【0050】
投票端末200-1は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。投票端末200-1に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、投票端末200-1に実行させるプログラムをストレージ装置203に格納しておくことができる。プロセッサ201は、ストレージ装置203内のプログラムの少なくとも一部をメモリ202にロードし、プログラムを実行する。また投票端末200-1に実行させるプログラムを、可搬型記録媒体41に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体41に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ201からの制御により、ストレージ装置203にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ201が、可搬型記録媒体41から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0051】
次に、管理PC100の機能について詳細に説明する。
図5は、管理PCの機能例を示すブロック図である。管理PC100は、記憶部110、変換部120および管理部130を有する。記憶部110は、メモリ102またはストレージ装置103の記憶領域を用いて実現される。変換部120および管理部130は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。
【0052】
記憶部110は、変換情報111,112,113を記憶する。変換情報111は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が、装置の状態を示す管理データを送信するときの個別データ形式と、管理PC100が管理データを変換する統一データ形式との対応関係を示す情報である。変換情報112は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が、搭載しているユニットの状態を送信するときの個別データ形式と、管理PC100が変換する統一データ形式との対応関係を示す情報である。変換情報113は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が、保管している金種の枚数を送信するときの個別データ形式と、管理PC100が変換する統一データ形式との対応関係を示す情報である。
【0053】
変換部120は、変換情報111,112,113に基づいて、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4から受信した管理データを統一データ形式に変換し、投票端末の状態の特定および金種の集計をする。変換部120は、管理データを受信すると、管理データを送信した投票端末を特定する。例えば、変換部120は、管理データとともに受信したコマンドに含まれる号機番号に対応する投票端末を、管理データを送信した投票端末として特定する。
【0054】
変換部120は、装置の状態を示す管理データであることを通知するコマンドを受信した場合、変換情報111に基づいて投票端末の状態を特定する。変換部120は、変換情報111に基づいて、特定した投票端末の個別データ形式で、対応する状態であるか否かを示すビットが並ぶビット列である管理データの各ビットを、統一データ形式の対応するビットに並び替えて、管理データを変換する。そして、変換部120は、統一データ形式に変換した管理データの「1」であるビットに対応する状態を、特定した投票端末の状態として特定する。
【0055】
また、変換部120は、ユニットの状態を示す管理データであることを通知するコマンドを受信した場合、変換情報112に基づいてユニットの状態を特定する。変換部120は、変換情報112に基づいて、特定した投票端末の個別データ形式で、対応するユニットの状態であるか否かを示すビットが並ぶビット列である管理データの各ビットを、統一データ形式の対応するビットに並び替え、管理データを変換する。そして、変換部120は、統一データ形式に変換した管理データの「1」であるビットに対応するユニットの状態を、特定した投票端末のユニットの状態として特定する。
【0056】
変換部120は、保管している金種の枚数を示す管理データを受信すると、変換情報113に基づいて、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が保管している各金種の枚数を特定して集計する。変換部120は、変換情報113に基づいて、各投票端末の個別データ形式で金種の枚数を示すデータブロックが並ぶ管理データの各データブロックを、統一データ形式の対応するデータブロックに並び替え、管理データを変換する。変換部120は、統一データ形式に変換した管理データの各データブロックに格納された数値を、対応する金種の枚数として特定する。そして、変換部120は、各管理データから特定した枚数を金種ごとに合計し、金種ごとの合計枚数を特定する。
【0057】
管理部130は、変換部120による投票端末の状態の特定および金種の集計に基づいて、管理画面の表示および帳票の出力をする。管理部130は、管理データを送信した投票端末において変換部120が特定した状態であることを示す管理画面を表示する。また、管理部130は、変換部120による金種の枚数の集計結果を示す帳票を出力する。
【0058】
なお、図5に示した各要素間を接続する線は通信経路の一部を示すものであり、図示した通信経路以外の通信経路も設定可能である。次に、記憶部110に記憶される変換情報111,112,113について詳細に説明する。
【0059】
図6は、変換情報の一例を示す図(その1)である。変換情報111は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が、装置の状態を送信するときの個別データ形式と、管理PC100が変換する統一データ形式との対応関係を示す情報である。投票端末200-1(001号機)、投票端末200-2(002号機)、投票端末200-3(003号機)および投票端末200-4(004号機)は、装置の状態を16ビットのビット列である管理データで送信する。変換情報111は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4それぞれの管理データの、0ビット目から15ビット目の各ビットに対応づけられている状態を示す。なお、第2の実施の形態では、ビット列の最も右端を0ビット目と示す。また、変換情報111は、管理PC100が変換する統一データ形式の、0ビット目から15ビット目の各ビットに対応づけられている状態を示す。なお、変換情報111の空欄は、ビットに対応付けられている状態がないことを示す。
【0060】
一例として、変換情報111は、投票端末200-1の個別データ形式において、管理データの4ビット目が「運用中」状態に対応付けられていることを示す。また、変換情報111は、投票端末200-2の個別データ形式において、管理データの1ビット目が「運用中」状態に対応付けられていることを示す。また、変換情報111は、投票端末200-3の個別データ形式において、管理データの6ビット目が「運用中」状態に対応付けられていることを示す。また、変換情報111は、投票端末200-4の個別データ形式において、管理データの1ビット目が「運用中」状態に対応付けられていることを示す。また、変換情報111は、統一データ形式において、管理データの1ビット目が「運用中」状態に対応付けられていることを示す。なお、「運用中」状態に対応付けられたビットは、装置が運用中の場合「1」となり、運用中でない場合「0」となる。
【0061】
図7は、変換情報の一例を示す図(その2)である。変換情報112は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が、搭載しているユニットの状態を送信するときの個別データ形式と、管理PC100が変換する統一データ形式との対応関係を示す情報である。投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、ユニットの状態を16ビットのビット列である管理データで送信する。変換情報112は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4それぞれの管理データの、0ビット目から15ビット目の各ビットに対応づけられているユニットの状態を示す。また、変換情報112は、管理PC100が変換する統一データ形式の、0ビット目から15ビット目の各ビットに対応づけられているユニットの状態を示す。なお、変換情報112の空欄は、ビットに対応付けられているユニットの状態がないことを示す。
【0062】
一例として、変換情報112は、投票端末200-1の個別データ形式において、管理データの8ビット目が「レシートエンド」状態に対応付けられていることを示す。また、変換情報112は、投票端末200-2の個別データ形式において、管理データの12ビット目が「レシートエンド」状態に対応付けられていることを示す。また、変換情報112は、投票端末200-3の個別データ形式において、管理データの3ビット目が「レシートエンド」状態に対応付けられていることを示す。また、変換情報112は、投票端末200-4の個別データ形式において、管理データの1ビット目が「レシートエンド」状態に対応付けられていることを示す。また、変換情報112は、統一データ形式において、管理データの12ビット目が「レシートエンド」状態に対応付けられていることを示す。なお、「レシートエンド」状態に対応付けられたビットは、レシートを印刷する紙がない場合「1」となり、レシートを印刷する紙がある場合、「0」となる。
【0063】
図8は、変換情報の一例を示す図(その3)である。変換情報113は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が、保管している金種の枚数を送信するときの個別データ形式と、管理PC100が変換する統一データ形式との対応関係を示す情報である。投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、保管している金種の枚数を16バイトの管理データで送信する。変換情報113は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4それぞれの管理データの、1バイトごとのデータブロックに対応付けられている金種を示す。また、変換情報113は、管理PC100が変換する統一データ形式の、1バイトごとのデータブロックに対応付けられている金種を示す。なお、変換情報113の空欄は、対応付けられている金種がないことを示す。
【0064】
一例として、変換情報113は、投票端末200-1の個別データ形式において、管理データの14,15番目のデータブロックが「一万」に対応付けられていることを示す。また、変換情報113は、投票端末200-2の個別データ形式において、管理データの12,13番目のデータブロックが「一万」に対応付けられていることを示す。また、変換情報113は、投票端末200-3の個別データ形式において、管理データの14,15番目のデータブロックが「一万」に対応付けられていることを示す。また、変換情報113は、投票端末200-4の個別データ形式において、管理データの10,11番目のデータブロックが「一万」に対応付けられていることを示す。また、変換情報112は、統一データ形式において、管理データの14,15番目のデータブロックが「一万」に対応付けられていることを示す。なお、「一万」に対応付けられたデータブロックには、保管する一万円札の枚数が格納される。
【0065】
次に、管理部130が表示する管理画面について説明する。
図9は、管理画面の一例を示す図である。管理画面51は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4それぞれの装置の状態やユニットの状態を表示した画面である。管理画面51は、端子番号、端末名、号機番号、IP(Internet Protocol)アドレスの項目を有する。また、管理画面51は、センタ切断、運用中、媒体準備要等の装置の状態やユニットの状態を示す項目を有する。
【0066】
端子番号の項目には、対応する投票端末の端子番号が表示される。端末名の項目には、対応する投票端末の名称が表示される。号機番号の項目には、対応する投票端末の号機番号が表示される。IPアドレスの項目の項目には、対応する投票端末のIPアドレスが表示される。
【0067】
また、装置の状態やユニットの状態を示す項目には、対応する投票端末が項目の状態であるか否かを表示する。例えば、対応する投票端末が項目の状態である場合、装置の状態やユニットの状態を示す項目には「〇」が表示される。また、対応する投票端末が項目の状態でない場合、装置の状態やユニットの状態を示す項目には「×」が表示される。
【0068】
管理部130は、このような管理画面51を表示することで、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4の状態を係員に確認させることができる。次に、管理部130が出力する帳票について説明する。
【0069】
図10は、帳票の一例を示す図である。帳票52は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が保管している現金の集計結果を示す。帳票52は、金種、枚数および金額の項目を有する。
【0070】
金種の項目には、金種が設定される。枚数の項目には、対応する金種の、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4から取得した管理データから特定した枚数の合計が設定される。金額の項目には、対応する金種の合計金額が設定される。また、帳票52は、金額の項目の合計が設定される総額の項目を有する。
【0071】
管理部130は、帳票52を表示することで、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が保管している金種のデータ上の集計結果を係員に確認させ、実際の現金とデータとが一致していることの確認作業を効率化させることができる。次に、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4の管理についてシーケンス図を用いて説明する。
【0072】
図11は、投票端末の管理処理の例を示すシーケンス図(その1)である。管理PC100は、電源がONされる(ステップS11)。すると、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4に、電源をONするよう指示する(ステップS12)。投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、それぞれ電源ONする(ステップS13-1~13-4)。
【0073】
管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4に、運用開始を指示する(ステップS14)。投票端末200-1は、運用を開始し、運用中であることを示す管理データを管理PC100に送信する(ステップS15-1)。例えば、投票端末200-1は、装置の状態を示す管理データであることを通知するコマンドと、4ビット目が「1」である管理データとを管理PC100に送信する。また、投票端末200-2,200-3,200-4は、運用を開始し、運用中であることを示す管理データを管理PC100に送信する(ステップS15-2~15-4)。
【0074】
管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4から受信した管理データそれぞれを、変換情報111に基づいて、統一データ形式に変換する(ステップS16)。すると、統一データ形式に変換された管理データそれぞれの1ビット目が「1」となり、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が運用中であることを特定する。そして、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が運用中であることを示す管理画面51を表示する(ステップS17)。
【0075】
ここで、投票端末200-1にトラブルが発生すると、投票端末200-1は、運用を中断し、運用中ではないことを示す管理データを管理PC100に送信する(ステップS18)。例えば、投票端末200-1は、装置の状態を示す管理データであることを通知するコマンドと、4ビット目が「0」である管理データとを管理PC100に送信する。
【0076】
図12は、投票端末の管理処理の例を示すシーケンス図(その2)である。管理PC100は、投票端末200-1から受信した管理データを、変換情報111に基づいて、統一データ形式に変換する(ステップS19)。すると、統一データ形式に変換された管理データの1ビット目が「0」となり、管理PC100は、投票端末200-1が運用中でないことを特定する。そして、管理PC100は、投票端末200-1が運用中でないことを示す管理画面51を表示する(ステップS20)。
【0077】
投票端末200-1の復旧作業が完了すると、投票端末200-1は、運用を再開し、運用中であることを示す管理データを管理PC100に送信する(ステップS21)。管理PC100は、投票端末200-1から受信した管理データを、変換情報111に基づいて、統一データ形式に変換する(ステップS22)。そして、管理PC100は、投票端末200-1が運用中であることを示す管理画面51を表示する(ステップS23)。
【0078】
ここで、投票端末200-2のレシートの紙が無くなる(レシートエンドが発生する)と、投票端末200-2は、レシートエンドが発生したことを示す管理データを管理PC100に送信する(ステップS24)。例えば、投票端末200-2は、ユニットの状態を示す管理データであることを通知するコマンドと、12ビット目が「1」である管理データとを管理PC100に送信する。
【0079】
管理PC100は、投票端末200-2から受信した管理データを、変換情報112に基づいて、統一データ形式に変換する(ステップS25)。すると、統一データ形式に変換された管理データの12ビット目が「1」となり、管理PC100は、投票端末200-2でレシートエンドが発生していることを特定する。そして、管理PC100は、投票端末200-2でレシートエンドが発生していることを示す管理画面51を表示する(ステップS26)。
【0080】
投票端末200-2のレシートの紙の補充が完了すると、投票端末200-2は、ユニットが正常である(レシートエンドが発生していない)ことを示す管理データを管理PC100に送信する(ステップS27)。例えば、投票端末200-2は、ユニットの状態を示す管理データであることを通知するコマンドと、12ビット目が「0」である管理データとを管理PC100に送信する。
【0081】
管理PC100は、投票端末200-2から受信した管理データを、変換情報112に基づいて、統一データ形式に変換する(ステップS28)。すると、統一データ形式に変換された管理データの12ビット目が「0」となり、管理PC100は、投票端末200-2でレシートエンドが発生していないことを特定する。そして、管理PC100は、投票端末200-2でレシートエンドが発生していないことを示す管理画面51を表示する(ステップS29)。
【0082】
図13は、投票端末の管理処理の例を示すシーケンス図(その3)である。投票端末200-3の投票券の紙が無くなる(投票券エンドが発生する)と、投票端末200-3は、投票券エンドが発生したことを示す管理データを管理PC100に送信する(ステップS30)。管理PC100は、投票端末200-3から受信した管理データを、変換情報112に基づいて、統一データ形式に変換する(ステップS31)。そして、管理PC100は、投票端末200-3で投票券エンドが発生していることを示す管理画面51を表示する(ステップS32)。
【0083】
投票端末200-3の投票券の紙の補充が完了すると、投票端末200-3は、ユニットが正常である(つまり、投票券エンドが発生していない)ことを示す管理データを管理PC100に送信する(ステップS33)。管理PC100は、投票端末200-2から受信した管理データを、変換情報112に基づいて、統一データ形式に変換する(ステップS34)。そして、管理PC100は、投票端末200-3で投票券エンドが発生していないことを示す管理画面51を表示する(ステップS35)。
【0084】
例えば、公営競技場20の営業が終了すると、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4に、現金回収を指示する(ステップS36)。投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、それぞれ現金回収をする(ステップS37-1~37-4)。そして、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、それぞれ保管している金種の枚数を示す管理データを管理PC100に送信する(ステップS38-1~38-4)。例えば、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、保管している金種の枚数を示す管理データであることを通知するコマンドと、各データブロックに対応する金種の枚数が格納された管理データを管理PC100に送信する。
【0085】
図14は、投票端末の管理処理の例を示すシーケンス図(その3)である。管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4から受信した管理データを、変換情報113に基づいて、統一データ形式に変換する(ステップS39)。管理PC100は、統一データ形式に変換した管理データに基づいて、金種ごとの枚数を集計する。例えば、管理PC100は、統一データ形式に変換した管理データそれぞれの14,15番目のデータブロックに格納された数値を合計し、一万円札の枚数の合計を特定する。そして、管理PC100は、金種ごとの枚数を集計結果が示す帳票52を出力する(ステップS40)。
【0086】
管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4に、電源をOFFするよう指示する(ステップS41)。投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、それぞれ電源OFFする(ステップS42-1~42-4)。管理PC100は、電源OFFする(ステップS43)。
【0087】
このようにして、管理PC100は、異なる機種の投票端末200-1,200-2,200-3,200-4それぞれの状態や保管する金種の種類を取得できる。そして、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4それぞれの状態を管理画面51に表示して係員に通知できる。また、管理PC100は、帳票52を出力することで、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が保管している金種のデータ上の集計結果を係員に確認させることができる。
【0088】
次に、管理PC100が実行する処理について詳細に説明する。
図15は、端末管理処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図15に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0089】
[ステップS51]管理PC100は、電源ONする。
[ステップS52]管理部130は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4に、電源ONおよび運用開始の指示をする。
【0090】
[ステップS53]管理部130は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4から管理データを受信したか否かを判定する。管理部130は、管理データを受信したと判定した場合、処理をステップS54に進める。また、管理部130は、管理データを受信していないと判定した場合、処理をステップS57に進める。
【0091】
[ステップS54]変換部120は、管理データを送信した投票端末を特定する。例えば、変換部120は、管理データとともに受信したコマンドに含まれる号機番号に対応する投票端末を、管理データを送信した投票端末として特定する。
【0092】
[ステップS55]変換部120は、装置の状態を示す管理データであることを通知するコマンドを受信した場合、変換情報111に基づいて投票端末の状態を特定する。変換部120は、変換情報111に基づいて、ステップS54で特定した投票端末の個別データ形式で並ぶビット列である管理データの各ビットを統一データ形式の対応するビットに並び替えて、管理データを変換する。そして、変換部120は、統一データ形式に変換した管理データの「1」であるビットに対応する状態を、ステップS54で特定した投票端末の状態として特定する。
【0093】
また、変換部120は、ユニットの状態を示す管理データであることを通知するコマンドを受信した場合、変換情報112に基づいてユニットの状態を特定する。変換部120は、変換情報112に基づいて、ステップS54で特定した投票端末の個別データ形式で並ぶビット列である管理データの各ビットを統一データ形式の対応するビットに並び替え、管理データを変換する。そして、変換部120は、統一データ形式に変換した管理データの「1」であるビットに対応するユニットの状態を、ステップS54で特定した投票端末のユニットの状態として特定する。
【0094】
[ステップS56]管理部130は、管理画面51を更新する。管理部130は、ステップS54で特定した投票端末がステップS55で特定した状態であることを示す管理画面51を表示する。
【0095】
[ステップS57]管理部130は、公営競技場20の営業終了時刻であるか否かを判定する。管理部130は、公営競技場20の営業終了時刻であると判定した場合、処理をステップS58に進める。また、管理部130は、公営競技場20の営業終了時刻でないと判定した場合、処理をステップS53に進める。
【0096】
[ステップS58]管理部130は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4に、現金回収の指示をする。
[ステップS59]管理部130は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4から保管している金種の枚数を示す管理データを受信する。
【0097】
[ステップS60]変換部120は、変換情報113に基づいて、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が保管している各金種の枚数を特定して集計する。変換部120は、変換情報113に基づいて、各投票端末の個別データ形式でデータブロックが並ぶ管理データの各データブロックを、統一データ形式の対応するデータブロックに並び替え、管理データを変換する。変換部120は、統一データ形式に変換した管理データの各データブロックに格納された数値を、対応する金種の枚数として特定する。そして、変換部120は、各管理データから特定した枚数を金種ごとに合計し、金種ごとの合計枚数を特定する。
【0098】
[ステップS61]管理部130は、ステップS60の集計結果を示す帳票52を出力する。
[ステップS62]管理部130は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4に、電源OFFの指示をする。
【0099】
[ステップS63]管理PC100は、電源OFFする。
このように、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が管理データを送信するときの個別データ形式と統一データ形式との対応関係を示す変換情報111,112,113に基づいて、管理データを統一データ形式に変換する。管理PC100は、統一データ形式に変換した管理データに基づいて、管理画面51や帳票52を出力する。これにより、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4のデータ形式に関わらず、状態の特定や金種の枚数の集計等の管理をすることができる。よって、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4の管理を容易にすることができる。
【0100】
また、管理PC100は、運用中やレシートエンド等の状態であるか否かを示すビットが個別データ形式で並ぶ管理データを、統一データ形式で並ぶ管理データに変換する。これにより、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が運用中ではなくなった場合やレシートエンドが発生した場合等のエラー状態の特定を容易にできる。
【0101】
また、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4に保管された対応する金種の枚数を示すデータブロックが個別データ形式で並ぶ管理データをデータブロックが統一データ形式で並ぶ管理データに変換する。これにより、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が保管する金種の特定を容易にできる。
【0102】
そして、管理PC100は、変換した管理データに基づいて、金種の枚数を集計した帳票52を出力する。これにより、管理PC100は、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4が保管している金種のデータ上の集計結果を係員に確認させ、現金の集計を容易にできる。
【0103】
〔その他の実施の形態〕
第2の実施の形態では、管理PC100は、状態や金種の枚数を示す管理データを受信していたが、他の内容を示す管理データを受信してもよい。例えば、管理PC100は、投票内容を示す管理データを受信してもよい。
【0104】
図16は、その他の実施の形態の概要を示す図である。投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、受け付けた投票の内容を示す投票データ61を送信する。ここで、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、投票データ61から、場名、投票日、レース、投票金額を抽出する。そして、投票端末200-1,200-2,200-3,200-4は、場名、投票日、レース、投票金額を示すデータブロックを個別データ形式で並べた管理データを管理PC100に送信する。
【0105】
管理PC100は、管理データを統一データ形式に変換して、場名、投票日、レース、投票金額を特定し、データベース62に登録する。管理PC100は、データベース62に登録された情報に基づいて、レースごとの売上金額を集計した帳票63を出力する。
【0106】
このように、管理PC100は、投票端末ごとの管理PCを用意することなく、データ送信時のデータ形式が異なる投票端末200-1,200-2,200-3,200-4から情報を収集できる。
【0107】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0108】
1 投票端末
2a,2b 管理データ
3 出力画面
10 管理装置
11 記憶部
11a 変換情報
12 処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16