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特開2023-170397ヘッダ部材、熱交換器ユニット、及びヘッダ部材の製造方法
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  • 特開-ヘッダ部材、熱交換器ユニット、及びヘッダ部材の製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170397
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】ヘッダ部材、熱交換器ユニット、及びヘッダ部材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   F28F 9/02 20060101AFI20231124BHJP
   F28D 7/00 20060101ALI20231124BHJP
   F28F 9/26 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
F28F9/02 Z
F28D7/00 A
F28F9/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022082119
(22)【出願日】2022-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】近藤 喜之
(72)【発明者】
【氏名】中西 紘章
(72)【発明者】
【氏名】小室 吉輝
(72)【発明者】
【氏名】谷本 浩一
【テーマコード(参考)】
3L065
3L103
【Fターム(参考)】
3L065FA14
3L065FA15
3L103AA05
3L103DD08
3L103DD43
(57)【要約】
【課題】複数の第一伝熱管と複数の第二伝熱管とが互いに隣り合うように配置された構成の熱交換器に対して、第一流体の及び第二流体を混合させることなく簡易な構成で分岐又は集合させる。
【解決手段】ヘッダ部材は、熱交換器の複数の第一伝熱管の端部と第一外部配管接続部との間に配置される第一流路部と、熱交換器と複数の第二伝熱管の端部と第二外部配管接続部との間に配置される第二流路部と、を備え、第一流路部は、複数の第一伝熱管とそれぞれ繋がる複数の第一流路を有し、複数の第一流路は、順次段階的に接続されて一の第一外部配管接続部に接続され、第二流路部は、複数の第二伝熱管とそれぞれ繋がり、複数の第一流路とは独立して形成された複数の第二流路を有し、複数の第二流路は、順次段階的に接続されて一の第二外部配管接続部に接続される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一流体が流通する複数の第一伝熱管と、前記第一流体とは異なる第二流体が流通する複数の第二伝熱管とが互いに隣り合うように配置された熱交換器に取り付けられるヘッダ部材であって、
前記熱交換器の端部から離れた位置に配置され、前記熱交換器に対する前記第一流体の供給又は排出を行う第一外部配管が接続可能な一の第一外部配管接続部と、
複数の前記第一伝熱管の端部と前記第一外部配管接続部との間に配置される第一流路部と、
前記熱交換器の端部から離れた位置に配置され、前記熱交換器に対する前記第二流体の供給又は排出を行う第二外部配管が接続可能な一の第二外部配管接続部と、
複数の前記第二伝熱管の端部と前記第二外部配管接続部との間に配置される第二流路部と、を備え、
前記第一流路部は、前記複数の第一伝熱管とそれぞれ繋がる複数の第一流路を有し、
複数の前記第一流路は、順次段階的に接続されて一の前記第一外部配管接続部に接続され、
前記第二流路部は、前記複数の第二伝熱管とそれぞれ繋がり、複数の前記第一流路とは独立して形成された複数の第二流路を有し、
複数の前記第二流路は、順次段階的に接続されて一の前記第二外部配管接続部に接続されるヘッダ部材。
【請求項2】
前記第一流路部及び前記第二流路部は、前記第一伝熱管及び前記第二伝熱管の延びる第一方向において、前記熱交換器から離間するにしたがって、前記第一方向と交差する第二方向に並ぶ前記第一流路及び前記第二流路の数が減少する複数の流路段を備え、
隣り合う前記流路段の間に配置され、前記第一方向において前記熱交換器に近い複数の前記第一流路と、前記第一外部配管接続部に近い一つの前記第一流路と、を接続する少なくとも一つの第一流路接続部と、
隣り合う前記流路段の間に配置され、前記第一方向において前記熱交換器に近い複数の前記第二流路と、前記第二外部配管接続部に近い一つの前記第二流路と、を接続する少なくとも一つの第二流路接続部と、有する請求項1に記載のヘッダ部材。
【請求項3】
前記第一流路接続部は、隣り合う前記流路段において、前記第一方向から見た際に、最も近い位置に配置された少なくとも二つの第一流路同士を接続し、
前記第二流路接続部は、隣り合う前記流路段において、前記第一方向から見た際に、最も近い位置に配置された少なくとも二つの第二流路同士を接続する請求項2に記載のヘッダ部材。
【請求項4】
前記第一流路部及び前記第二流路部は、前記第一方向に積層された複数の積層体によって構成され、
複数の前記積層体は、前記第一流路接続部及び前記第二流路接続部を有する請求項2又は3に記載のヘッダ部材。
【請求項5】
隣り合う前記流路段において、前記第一外部配管接続部に近い一つの前記第一流路及び前記第二流路の流路断面積は、前記第一方向において前記熱交換器に近い一つの前記第一流路及び前記第二流路の流路断面積よりも大きい請求項2又は3に記載のヘッダ部材。
【請求項6】
前記第一流路部に配置され、複数の前記第一流路における前記第一流体の流量の分布を調整する第一流量分布調整部と、
前記第二流路部に配置され、複数の前記第二流路における前記第二流体の流量の分布を調整する第二流量分布調整部と、を備える請求項2又は3に記載のヘッダ部材。
【請求項7】
前記第一流量分布調整部は、前記流路段での前記第一流路の流路抵抗が一定となるように、複数の前記第一流路に対して、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さの少なくとも一つを変化させ、
前記第二流量分布調整部は、前記流路段での前記第二流路の流路抵抗が一定となるように、複数の前記第二流路に対して、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さの少なくとも一つを変化させている請求項6に記載のヘッダ部材。
【請求項8】
前記第一流量分布調整部及び前記第二流量分布調整部は、前記第一流路及び前記第二流路の少なくとも一つに、流路断面積を絞るオリフィスを備える請求項6に記載のヘッダ部材。
【請求項9】
第一流体が流通する複数の第一伝熱管と第二流体が流通する複数の第二伝熱管とを有する熱交換器と、
前記熱交換器の少なくともいずれか一方の端部に配置された請求項1から3の何れか一項に記載のヘッダ部材と、を備える熱交換器ユニット。
【請求項10】
請求項1から3の何れか一項に記載のヘッダ部材の製造方法であって、
前記第一流路部における複数の前記第一流路間での前記第一流体の流量の分布、及び前記第二流路部における複数の前記第二流路間での前記第二流体の流量の分布情報を取得する工程と、
取得された複数の前記第一流路間での前記第一流体の流量の分布及び複数の前記第二流路間での前記第二流体の流量の分布情報に基づき、流路抵抗が一定となるように前記第一流路及び前記第二流路の形状を決定する工程と、
決定された前記第一流路及び前記第二流路の形状に基づき、前記第一流路部及び前記第二流路部を形成する工程と、
前記第一外部配管接続部及び前記第二外部配管接続部を形成する工程と、
形成された前記第一外部配管接続部、前記第一流路部、前記第二外部配管接続部、及び前記第二流路部を接続して前記ヘッダ部材を製造する工程と、を含むヘッダ部材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ヘッダ部材、熱交換器ユニット、及びヘッダ部材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱交換器において、流体が流れる伝熱管を複数並設したものがある。特許文献1には、冷媒流入部から複数の伝熱管に向けて流路を複数に分配する分配流路を備えた熱交換器のヘッダの構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6840262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、熱交換器には、第一流体が流通する複数の第一伝熱管と第二流体が流通する複数の第二伝熱管とが互いに隣り合うように束ねられた構成のものがある。このような構成の熱交換器では、熱交換器に対する流入側のヘッダでは、複数の第一伝熱管及び複数の第二伝熱管のそれぞれに対し、第一流体及び第二流体を分配する必要がある。また、熱交換器から流出側のヘッダにおいても、複数の第一伝熱管及び複数の第二伝熱管から流出する第一流体及び第二流体をそれぞれ合流させる必要がある。このとき、第一流体の流路と、第二流体の流路とが交差することなく、第一流体の流路及び第二流体の流路をそれぞれ分岐又は集合させる必要がある。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、複数の第一伝熱管と複数の第二伝熱管とが互いに隣り合うように配置された構成の熱交換器に対して、第一流体の及び第二流体を混合させることなく簡易な構成で分岐又は集合させることが可能なヘッダ部材、熱交換器ユニット、及びヘッダ部材の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示に係るヘッダ部材は、第一流体が流通する複数の第一伝熱管と、前記第一流体とは異なる第二流体が流通する複数の第二伝熱管とが互いに隣り合うように配置された熱交換器に取り付けられるヘッダ部材であって、前記熱交換器の端部から離れた位置に配置され、前記熱交換器に対する前記第一流体の供給又は排出を行う第一外部配管が接続可能な一の第一外部配管接続部と、複数の前記第一伝熱管の端部と前記第一外部配管接続部との間に配置される第一流路部と、前記熱交換器の端部から離れた位置に配置され、前記熱交換器に対する前記第二流体の供給又は排出を行う第二外部配管が接続可能な一の第二外部配管接続部と、複数の前記第二伝熱管の端部と前記第二外部配管接続部との間に配置される第二流路部と、を備え、前記第一流路部は、前記複数の第一伝熱管とそれぞれ繋がる複数の第一流路を有し、複数の前記第一流路は、順次段階的に接続されて一の前記第一外部配管接続部に接続され、前記第二流路部は、前記複数の第二伝熱管とそれぞれ繋がり、複数の前記第一流路とは独立して形成された複数の第二流路を有し、複数の前記第二流路は、順次段階的に接続されて一の前記第二外部配管接続部に接続される。
【0007】
本開示に係る熱交換器ユニットは、第一流体が流通する複数の第一伝熱管と第二流体が流通する複数の第二伝熱管とを有する熱交換器と、前記熱交換器の少なくともいずれか一方の端部に配置された、上記したようなヘッダ部材と、を備える。
【0008】
本開示に係るヘッダ部材の製造方法は、上記したようなヘッダ部材の製造方法であって、前記第一流路部における複数の前記第一流路間での前記第一流体の流量の分布、及び前記第二流路部における複数の前記第二流路間での前記第二流体の流量の分布情報を取得する工程と、取得された複数の前記第一流路間での前記第一流体の流量の分布及び複数の前記第二流路間での前記第二流体の流量の分布情報に基づき、流路抵抗が一定となるように前記第一流路及び前記第二流路の形状を決定する工程と、決定された前記第一流路及び前記第二流路の形状に基づき、前記第一流路部及び前記第二流路部を形成する工程と、前記第一外部配管接続部及び前記第二外部配管接続部を形成する工程と、形成された前記第一外部配管接続部、前記第一流路部、前記第二外部配管接続部、及び前記第二流路部を接続して前記ヘッダ部材を製造する工程と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示のヘッダ部材、熱交換器ユニット、及びヘッダ部材の製造方法によれば、複数の第一伝熱管と複数の第二伝熱管とが互いに隣り合うように配置された構成の熱交換器に対して、第一流体の及び第二流体を混合させることなく簡易な構成で分岐又は集合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の実施形態に係るヘッダ部材を備えた熱交換器ユニットの概略構成を示す図である。
図2図1のA-A矢視断面図である。
図3】上記ヘッダ部材における第一流路部の第一流路のレイアウトを模式的に示す図である。
図4】上記ヘッダ部材における第一流路部において、一段目の流路段の第一流路と二段目の流路段の第一流路とを接続する第一流路接続部のレイアウトを模式的に示す図である。
図5】上記ヘッダ部材における第一流路部において、二段目の流路段の第一流路と三段目の流路段の第一流路とを接続する第一流路接続部のレイアウトを模式的に示す図である。
図6】上記ヘッダ部材における第一流路部において、三段目の流路段の第一流路と四段目の流路段の第一流路とを接続する第一流路接続部のレイアウトを模式的に示す図である。
図7】上記ヘッダ部材における第一流路部において、四段目の流路段の第一流路及び第二流路のレイアウトを模式的に示す図である。
図8】上記ヘッダ部材における第二流路部の第二流路のレイアウトを模式的に示す図である。
図9】上記ヘッダ部材における第二流路部において、一段目の流路段の第二流路と二段目の流路段の第二流路とを接続する第二流路接続部のレイアウトを模式的に示す図である。
図10】上記ヘッダ部材における第二流路部において、二段目の流路段の第二流路と三段目の流路段の第二流路とを接続する第二流路接続部のレイアウトを模式的に示す図である。
図11】上記ヘッダ部材における第二流路部において、三段目の流路段の第二流路と四段目の流路段の第二流路とを接続する第二流路接続部のレイアウトを模式的に示す図である。
図12】本開示の第一実施形態に係るヘッダ部材の製造方法の手順を示すフローチャートである。
図13】本開示の第二実施形態に係るヘッダ部材に備えた第一流量分布調整部、第二流量分布調整部を模式的に示す図である。
図14】本開示の第二実施形態に係るヘッダ部材の製造方法の手順を示すフローチャートである。
図15】本開示の第二実施形態の変形例に係るヘッダ部材に備えた第一流量分布調整部、第二流量分布調整部の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本開示によるヘッダ部材、熱交換器ユニット、及びヘッダ部材の製造方法を実施するための形態を説明する。しかし、本開示はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
【0012】
(第一実施形態)
(熱交換器ユニットの構成)
熱交換器ユニット1Aは、配管の途中等に配置され、異なる温度の流体間で熱交換可能とされている。図1に示すように、熱交換器ユニット1Aは、熱交換器2と、第一ヘッダ3Aと、第二ヘッダ3Bと、を備えている。
【0013】
(熱交換器の構成)
熱交換器2は、供給された第一流体F1及び第二流体F2とで熱交換させる。第一流体F1と第二流体F2とは異なる流体である。第一流体F1及び第二流体F2は、それぞれ気体又は液体である。第一流体F1と第二流体F2とは、少なくとも温度が異なる。なお、第一流体F1と第二流体F2とは、温度以外に、例えば、流体の種類が異なっていてもよい。
【0014】
図1及び図2に示すように、熱交換器2は、複数の第一伝熱管21と、複数の第二伝熱管22と、ケーシング23と、を備えている。複数の第一伝熱管21のそれぞれと、複数の第二伝熱管22のそれぞれとは、第一方向D1に延びている。第一伝熱管21及び第二伝熱管22は、それぞれ第一方向D1に延びる筒状に形成されている。つまり、第一方向D1は、第一伝熱管21及び第二伝熱管22が延びる方向であって、熱交換器2において、第一流体F1及び第二流体F2の流通方向である。第一伝熱管21及び第二伝熱管22は、第一方向D1の端部の両側で開口している。本実施形態において、第一伝熱管21及び第二伝熱管22は、それぞれ、第一方向D1から見た断面形状が、例えば矩形状(正方形状)とされている。なお、第一伝熱管21及び第二伝熱管22は、断面が矩形状であることに限定されるものではなく、それぞれ、第一方向D1から見た断面形状が、例えば円形、多角形状等であってもよい。第一伝熱管21及び第二伝熱管22は、それぞれ、例えば金属材料により形成された管状の部材である。
【0015】
複数の第一伝熱管21と複数の第二伝熱管22とは、互いに隣り合うように配置されている。本実施形態において、複数の第一伝熱管21と複数の第二伝熱管22とは、第一方向D1に直交する第二方向D2と、第一方向D1及び第二方向D2に直交する第三方向D3とで、それぞれ互いに隣り合うように配置されている。第二方向D2及び第三方向D3のそれぞれにおいて、隣り合う第一伝熱管21と第二伝熱管22とが、互いに接している。つまり、第一方向D1から見た際に、一つの第一伝熱管21は、他の第一伝熱管21と隣り合わず、複数の第二伝熱管22のみに囲まれた状態で配置されている。複数の第一伝熱管21と複数の第二伝熱管22とは、それぞれ、同じ本数(例えば、本実施形態では各32本)が配置されている。なお、複数の第一伝熱管21と複数の第二伝熱管22との本数は、使用される環境に応じて、適宜変更可能である。
【0016】
なお、第二方向D2は、熱交換器2の幅方向であって、例えば水平方向である。また、第三方向D3は、熱交換器2の縦方向であって、例えば、鉛直方向である。
【0017】
複数の第一伝熱管21と複数の第二伝熱管22とは、束ねられた状態で、ケーシング23内に収容されている。ケーシング23は、第一方向D1に延びる筒状に形成されている。本実施形態において、ケーシング23は、第一方向D1から見て、例えば断面矩形状に形成されている。
【0018】
複数の第一伝熱管21のそれぞれには、第一流体F1が流通する。複数の第二伝熱管22のそれぞれには、第一流体F1と異なる第二流体F2が流通する。第一伝熱管21における第一流体F1の流通方向と、第二伝熱管22における第二流体F2の流通方向とは、同じ方向であってもよいし、互いに反対向きの方向であってもよい。本実施形態では、第一伝熱管21における第一流体F1の流通方向と、第二伝熱管22における第二流体F2の流通方向とが、例えば、第一方向D1において互いに反対向きとされている。
【0019】
(ヘッダ部材の構成)
図1に示すように、第一ヘッダ3A及び第二ヘッダ3Bは、熱交換器2に取り付けられている。第一ヘッダ3Aは、熱交換器2の第一方向D1の一方側(第一側)の端部に取り付けられている。第二ヘッダ3Bは、熱交換器2の第一方向D1の他方側(第二側)の端部に取り付けられている。つまり、第二ヘッダ3Bは、熱交換器2に対して、第一ヘッダ3Aとは第一方向D1において反対側に配置されている。第二ヘッダ3Bは、熱交換器2を基準として、第一ヘッダ3Aとは対称となるように、第一ヘッダ3Aと向き合うように反対を向いて配置されている。
【0020】
第一ヘッダ3Aは、熱交換器2に対する第一流体F1の流入側であって、第二流体F2の流出側に配置されている。第一ヘッダ3Aには、一(一本)の第一外部配管8Aと一(一本)の第二外部配管9Aとが接続可能とされている。第一ヘッダ3Aは、一の第一外部配管8A内を流れてきた第一流体F1を分岐させて、複数の第一伝熱管21に送り込む。第一ヘッダ3Aは、複数の第二伝熱管22を流れてきた第二流体F2を集合させて、一の第二外部配管9A内に送り込む。
【0021】
第二ヘッダ3Bは、熱交換器2からの第一流体F1の流出側であって、第二流体F2の流入側に配置されている。第二ヘッダ3Bには、第一ヘッダ3Aとは異なる一(一本)の第一外部配管8Bと一(一本)の第二外部配管9Bとが接続可能とされている。第二ヘッダ3Bは、複数の第一伝熱管21内を流れてきた第一流体F1を集合させて、一の第一外部配管8B内に送り込む。第二ヘッダ3Bは、一の第二外部配管9B内を流れてきた第二流体F2を分岐させて、複数の第二伝熱管22に送り込む。
【0022】
第一ヘッダ3A及び第二ヘッダ3Bは、それぞれ、ヘッダ部材30Pによって構成されている。以下、第一ヘッダ3A及び第二ヘッダ3Bを構成するヘッダ部材30Pについて説明する。第一ヘッダ3Aを構成するヘッダ部材30Pと、第二ヘッダ3Bを構成するヘッダ部材30Pとでは、配置されている向きが異なっており、第一流体F1及び第二流体F2の流通方向が逆である点を除き、構成は同じである。図3に示すように、ヘッダ部材30Pは、ヘッダ本体31と、第一外部配管接続部32と、第二外部配管接続部33と、第一流路部34と、第二流路部35(図8参照)と、を備えている。
【0023】
ヘッダ本体31は、熱交換器2の第一方向D1の端部に取り付けられている。ヘッダ本体31は、熱交換器2に対し、溶接、接着、ボルト留め等、様々な接合手段により、取り付けられる。ヘッダ本体31は、ケーシング23と同じ材料で形成されている。ヘッダ本体31は、例えば、金属材料、セラミックス材料、樹脂材料等によって形成されている。ヘッダ本体31は、第一方向D1から見て、断面矩形(正方形)に形成されている。ヘッダ本体31は、第一方向D1に延びる直方体状に形成されている。本実施形態において、ヘッダ本体31は、第一方向D1に積層された複数(本実施形態では、例えば四つ)の積層体311a~311dによって構成されている。四つの積層体311a~311dは、熱交換器2の端部から第一方向D1に離れるように、順に配置されている。各積層体311a~311dは、第一方向D1で隣り合う他の積層体311a~311dと固定されている。第一方向D1において、熱交換器2に最も近い位置に配置された積層体311aは、熱交換器2の端部に固定されている。
【0024】
第一外部配管接続部32は、ヘッダ部材30Pにおいて、熱交換器2の端部から第一方向D1に離れた位置に配置されている。第一外部配管接続部32は、熱交換器2の端部から第一方向D1に最も離れた位置に配置された積層体311dに固定されている。第一外部配管接続部32は、ヘッダ部材30Pにおいて、一つのみが配置されている。第一外部配管接続部32は、熱交換器2に対して第一流体F1の供給を行う第一外部配管8A、又は、熱交換器2に対して第一流体F1の排出を行う第一外部配管8Bが接続可能とされている。第一外部配管接続部32は、例えば、第一外部配管8A及び8Bと着脱可能なカプラやネジ継手等を有している。
【0025】
第二外部配管接続部33は、ヘッダ部材30Pにおいて、熱交換器2の端部から第一方向D1に離れた位置に配置されている。第二外部配管接続部33は、熱交換器2の端部から第一方向D1に最も離れた位置の積層体311dに固定されている。第二外部配管接続部33は、ヘッダ部材30Pにおいて、一つのみが配置されている。第二外部配管接続部33は、第一外部配管接続部32に対し、第一方向D1に交差する方向に間隔をあけて並べて配置されている。本実施形態の第二外部配管接続部33は、第一外部配管接続部32に対し、第三方向D3にずれた位置に配置されている。第二外部配管接続部33は、熱交換器2に対して第二流体F2の供給を行う第二外部配管9A、又は、熱交換器2に対して第一流体F1の排出を行う第二外部配管9Bが接続可能とされている。第二外部配管接続部33は、例えば、第二外部配管9A及び9Bと着脱可能なカプラやネジ継手等を有している。
【0026】
第一流路部34は、開口している複数の第一伝熱管21の端部と、第一外部配管接続部32との間に配置されている。第一流路部34は、複数の第一流路36と、複数の第一流路接続部37と、を有している。
【0027】
複数の第一流路36は、ヘッダ本体31に形成されている。より具体的には、本実施形態の複数の第一流路36は、積層体311a~311dの内部を貫通する孔によって形成されている。複数の第一流路36は、第一方向D1において熱交換器2に近い位置では、全ての第一伝熱管21の端部に接続されている。複数の第一流路36は、順次段階的に接続されて一の第一外部配管接続部32に接続されている。つまり、複数の第一流路36は、第一方向D1において熱交換器2から最も離れた位置で第一外部配管接続部32に接続されている。
【0028】
第一流路部34は、複数の流路段R1~R4を備えている。複数の第一流路36は、第一方向D1において、複数の流路段R1~R4にわたって形成されている。複数の流路段R1~R4は、第一方向D1に順に位置している。また、各流路段R1~R4は、第一方向において積層体311a~311dに跨るように配置している場合がある。つまり、一つの積層体311a~311d内に二つの流路段が配置されている場合がある。第一流路部34の複数の流路段R1~R4では、第一方向D1において、熱交換器2から離間するにしたがって、第二方向D2に並ぶ第一流路36の数は減少している。本実施形態では、第一流路部34の複数の流路段R1~R4において、第一方向D1から見た際に、第二方向D2及び第三方向に広がる仮想面に沿って並ぶ第一流路36の数は、熱交換器2から離れた流路段ほど少なくなっている。
【0029】
具体的には、複数の流路段R1~R4のうち、熱交換器2の端部に最も近い一段目の流路段R1には、複第一流路36のうち、一次第一流路361が配置されている。一つの一次第一流路361は、一つの第一伝熱管21に直接接続されている。そのため、図4に示すように、一段目の流路段R1における一次第一流路361は、第一方向D1から見た際に、第一伝熱管21と同数配置されている。つまり、一次第一流路361は、複数の第一流路36の中で最も多い。
【0030】
また、図3に示すように、一段目の流路段R1に対して第一方向D1で熱交換器2と反対に隣接する二段目の流路段R2には、複数の第一流路36のうち、二次第一流路362が配置されている。図5に示すように、二段目の流路段R2における二次第一流路362は、第一方向D1から見た際に、例えば一次第一流路361の四分の一の数(本実施形態では8本)が配置されている。つまり、二次第一流路362の数は、一次第一流路361の数よりも少ない。
【0031】
また、図3に示すように、二段目の流路段R2に対して第一方向D1で熱交換器2と反対に隣接する三段目の流路段R3には、複数の第一流路36のうち、三次第一流路363が配置されている。図6に示すように、三段目の流路段R3における三次第一流路363は、第一方向D1から見た際に、例えば二次第一流路362の四分の一の数(本実施形態では2本)が配置されている。つまり、三次第一流路363の数は、二次第一流路362の数よりも少ない。
【0032】
また、図3に示すように、三段目の流路段R3に対して第一方向D1で熱交換器2から離間する側に隣接する四段目の流路段R4には、複数の第一流路36のうち、四次第一流路364が配置されている。四段目の流路段R4は、本実施形態において第一外部配管接続部32に最も近い流路段である。四次第一流路364は、第一外部配管接続部32に直接接続されている。図7に示すように、四段目の流路段R4における四次第一流路364は、第一方向D1から見た際に、例えば三次第一流路363の半分の数(本実施形態では1本)が配置されている。つまり、四次第一流路364の数は、三次第一流路363の数よりも少ない。したがって、四次第一流路364は、複数の第一流路36の中で最も少ない。
【0033】
さらに、隣り合う流路段R1~R4において、第一外部配管接続部32に近い一つの第一流路36は、第一方向D1において熱交換器2に近い一つの第一流路36の流路断面積(第一方向D1から見た際の断面積)よりも大きくすることが好ましい。したがって、一段目の流路段R1の複数の一次第一流路361の一つの流路断面積に対して、二段目の流路段R2の一つの二次第一流路362の流路断面は大きい。一つの二次第一流路362の流路断面積に対して、三段目の流路段R3の一つの三次第一流路363の流路断面は大きい。一つの三次第一流路363の流路断面積に対して、四段目の流路段R3の一つの四次第一流路364の流路断面積は大きい。したがって、本実施形態では、複数の第一流路36の中で、四次第一流路364の流路断面積が最も大きく、一次第一流路361の流路断面積が最も小さい。
【0034】
図3に示すように、第一流路接続部37は、隣り合う流路段R1~R4の間に、それぞれ少なくとも一つ配置されている。第一流路接続部37は、第一方向D1において隣接する複数の第一流路36を接続している。一つの第一流路接続部37は、第一方向D1で互いに隣り合う熱交換器2に近い複数(多数)の第一流路36と、第一外部配管接続部32に近い一つの第一流路36と、を接続している。第一流路接続部37は、隣り合う流路段において、第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された少なくとも二つの第一流路36同士を接続している。
【0035】
具体的には、図3及び図4に示すように、第一方向D1で隣り合う一段目の流路段R1と二段目の流路段R2との間には一次第一流路接続部371が配置されている。一次第一流路接続部371は、一段目の流路段R1の複数(本実施形態では、四本)の一次第一流路361と、二段目の流路段R2の一つの二次第一流路362と、を接続している。一次第一流路接続部371は、積層体311aの内部で、第二方向D2及び第三方向D3に広がる仮想面に沿って延びている。本実施形態において、一つの一次第一流路接続部371は、一段目の流路段R1において、第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された一次第一流路361同士を含む第二方向D2及び第三方向D3に交差する斜め方向において隣り合う計四本の一次第一流路361に接続されている。
【0036】
図3及び図5に示すように、第一方向D1で隣り合う二段目の流路段R2と三段目の流路段R3との間には、二次第一流路接続部372が配置されている。二次第一流路接続部372は、二段目の流路段R2の複数(本実施形態では、四本)の二次第一流路362と、三段目の流路段R3の一つの三次第一流路363と、を接続している。二次第一流路接続部372は、積層体311bの内部で、第二方向D2及び第三方向D3に広がる仮想面に沿って延びている。本実施形態において、一つの二次第一流路接続部372は、二段目の流路段R2において、第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された二次第一流路362同士を含む第二方向D2及び第三方向D3に交差する斜め方向において隣り合う計四本の二次第一流路362同士に接続されている。
【0037】
図3及び図6に示すように、第一方向D1で隣り合う三段目の流路段R3と四段目の流路段R4との間に三次第一流路接続部373が配置されている。三次第一流路接続部373は、三段目の流路段R3の複数(本実施形態では、二本)の三次第一流路363と、四段目の流路段R4の一つの四次第一流路364と、を接続している。三次第一流路接続部373は、積層体311cの内部で、第二方向D2及び第三方向D3に広がる仮想面に沿って延びている。本実施形態において、三次第一流路接続部373は、三段目の流路段R3において、第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された複数の三次第一流路363同士に接続されている。三次第一流路接続部373は、第一方向D1から見た際に、第二方向D2及び第三方向D3に交差する斜め方向において隣り合う二本の三次第一流路363同士に接続されている。
【0038】
なお、第一流路接続部37で接続する複数の第一流路36の本数や配置は、適宜変更可能であるが、第一流路接続部37の流路長がなるべく短くなるようにすることが好ましい。
【0039】
このように構成された第一流路部34は、熱交換器2に対して、第一流体F1の流れを分岐又は集合させる。具体的には、第一流体F1の熱交換器2への流入側に配置された第一ヘッダ3Aでは、第一流体F1は、第一外部配管8Aから第一外部配管接続部32を通して第一流路部34に流れ込む。第一流路部34において、第一流体F1は、四段目の流路段R4の四次第一流路364から三次第一流路接続部373に流れ込む。三次第一流路接続部373に流れ込んだ第一流体F1は、三段目の流路段R3の複数の三次第一流路363に分岐して流れ込む。その後、第一流体F1は、各三次第一流路363から二次第一流路接続部372に流れ込む。二次第一流路接続部372に流れ込んだ第一流体F1は、二段目の流路段R2の複数の二次第一流路362に分岐して流れ込む。その後、第一流体F1は、各二次第一流路362から一次第一流路接続部371に流れ込む。一次第一流路接続部371に流れ込んだ第一流体F1は、一段目の流路段R1の複数の一次第一流路361に分岐して流れ込む。その結果、一次第一流路361を介して、第一流体F1は、複数の第一伝熱管21にそれぞれ流入する。
【0040】
また、第一流体F1の熱交換器2からの流出側に配置された第二ヘッダ3Bでは、第一流体F1は、複数の第一伝熱管21から第一流路部34に流れ込む。第一流路部34において、第一流体F1は、複数の第一伝熱管21のそれぞれから、一段目の流路段R1の複数の一次第一流路361のそれぞれに流れ込む。複数の一次第一流路361に流れ込んだ第一流体F1は、一次第一流路接続部371に合流して流れ込む。一次第一流路接続部371に流れ込んだ第一流体F1は、二段目の流路段R2の一つの二次第一流路362に流れ込む。二次第一流路362に流れ込んだ第一流体F1は、二次第一流路接続部372に合流して流れ込む。二次第一流路接続部372に流れ込んだ第一流体F1は、三段目の流路段R3の一つの三次第一流路363に流れ込む。三次第一流路363に流れ込んだ第一流体F1は、三次第一流路接続部373に合流して流れ込む。三次第一流路接続部373に流れ込んだ第一流体F1は、四段目の流路段R4の四次第一流路364へ流れ込む。その結果、四次第一流路364を介して、第一流体F1は、一つの第一外部配管接続部32に到達し、第一外部配管8Bに流入する。
【0041】
図8に示すように、第二流路部35は、開口している複数の第二伝熱管22の端部と、第二外部配管接続部33との間に配置されている。第二流路部35は、複数の第二流路38と、複数の第二流路接続部39と、を有している。
【0042】
複数の第二流路38は、ヘッダ本体31に形成されている。より具体的には、本実施形態の複数の第二流路38は、第一流路36と共に、積層体311a~311dの内部を貫通する孔によって形成されている。複数の第二流路38は、複数の第一流路36及び第一流路接続部37とは独立して形成されている。複数の第二流路38は、第一方向D1において熱交換器2に近い位置では、全ての第二伝熱管22の端部に接続されている。複数の第二流路38は、順次段階的に接続されて一の第二外部配管接続部33に接続されている。つまり、複数の第二流路38は、第一方向D1において熱交換器2から最も離れた位置で第二外部配管接続部33に接続されている。
【0043】
第二流路部35は、第一流路部34と同様に、複数の流路段R1~R4を備えている。本実施形態において、第二流路部35の流路段R1~R4と第一流路部34の流路段R1~R4とは同じである。複数の第二流路38は、第一方向D1において、複数の流路段R1~R4にわたって形成されている。第二流路部35の複数の流路段R1~R4では、第一方向D1において、熱交換器2から離間するにしたがって、第二方向D2に並ぶ第二流路38の数は減少している。本実施形態では、第二流路38の複数の流路段R1~R4において、第一方向D1から見た際に、第二方向D2及び第三方向に広がる仮想面に沿って並ぶ第一流路36の数は、熱交換器2から離れた流路段ほど少なくなっている。本実施形態の第二流路38は、複数の第一流路36と同様の構成を有している。
【0044】
具体的には、複数の流路段R1~R4のうち、熱交換器2の端部に最も近い一段目の流路段R1には、第二流路38のうち、一次第二流路381が配置されている。一つの一次第二流路381は、一つの第二伝熱管22に直接接続されている。そのため、図9に示すように、一段目の流路段R1における一次第二流路381は、第一方向D1から見た際に、第二伝熱管22と同数配置されている。つまり、一次第二流路381は、複数の第二流路38の中で最も多い。
【0045】
また、図8に示すように、一段目の流路段R1に対して第一方向D1で熱交換器2と反対に隣接する二段目の流路段R2には、複数の第二流路38のうち、二次第二流路382が配置されている。図10に示すように、二段目の流路段R2における二次第二流路382は、第一方向D1から見た際に、例えば一次第二流路381の四分の一の数(本実施形態では8本)が配置されている。つまり、二次第二流路382の数は、一次第二流路381の数よりも少ない。
【0046】
また、図8に示すように、二段目の流路段R2に対して第一方向D1で熱交換器2と反対に隣接する三段目の流路段R3には、複数の第二流路38のうち、三次第二流路383が配置されている。図11に示すように、三段目の流路段R3における三次第二流路383は、第一方向D1から見た際に、例えば二次第二流路382の四分の一の数(本実施形態では2本)が配置されている。つまり、三次第二流路383の数は、二次第二流路382の数よりも少ない。
【0047】
また、図8に示すように、三段目の流路段R3に対して第一方向D1で熱交換器2から離間する側に隣接する四段目の流路段R4には、複数の第二流路38のうち、四次第二流路384が配置されている。四段目の流路段R4は、本実施形態において第二外部配管接続部33に最も近い流路段である。四次第二流路384は、第二外部配管接続部33に直接接続されている。図7に示すように、四段目の流路段R4における四次第二流路384は、第一方向D1から見た際に、例えば三次第二流路383の半分の数(本実施形態では1本)が配置されている。つまり、四次第二流路384の数は、三次第二流路383の数よりも少ない。したがって、四次第二流路384は、複数の第二流路38の中で最も少ない。
【0048】
さらに、隣り合う流路段R1~R4において、第二外部配管接続部33に近い一つの第二流路38は、第一方向D1において熱交換器2に近い一つの第二流路38の流路断面積(第一方向D1から見た際の断面積)よりも大きくすることが好ましい。したがって、一段目の流路段R1の複数の一次第二流路381の一つの流路断面積に対して、二段目の流路段R2の一つの二次第二流路382の流路断面は大きい。一つの二次第二流路382の流路断面積に対して、三段目の流路段R3の一つの二次第二流路382の流路断面は大きい。一つの三次第二流路383の流路断面積に対して、四段目の流路段R3の一つの四次第二流路384の流路断面積は大きい。したがって、本実施形態では、複数の第二流路38の中で、四次第二流路384の流路断面積が最も大きく、一次第二流路381の流路断面積が最も小さい。
【0049】
図8に示すように、第二流路接続部39は、隣り合う流路段R1~R4の間に、それぞれ少なくとも一つ配置されている。第二流路接続部39は、第一方向D1において隣接する複数の第二流路38を接続している。一つの第二流路接続部39は、第一方向D1で互いに隣り合う熱交換器2に近い複数(多数)の第二流路38と、第二外部配管接続部33に近い一つの第二流路38と、を接続している。第二流路接続部39は、隣り合う流路段において、第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された少なくとも二つの第二流路38同士を接続している。また、第二流路接続部39は、第一流路接続部37や第一流路36に干渉しないように、独立した状態で形成されている。
【0050】
具体的には、図8及び図9に示すように、第一方向D1で隣り合う一段目の流路段R1と二段目の流路段R2との間には一次第二流路接続部391が配置されている。一次第二流路接続部391は、一段目の流路段R1の複数(本実施形態では、四本)の一次第二流路381と、二段目の流路段R2の一つの二次第二流路382と、を接続している。一次第二流路接続部391は、積層体311aの内部で、第二方向D2及び第三方向D3に広がる仮想面に沿って延びている。本実施形態において、一つの一次第二流路接続部391は、一段目の流路段R1において、第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された一次第二流路381同士を含む第二方向D2及び第三方向D3に交差する斜め方向において隣り合う計四本の一次第二流路381に接続されている。
【0051】
図8及び図10に示すように、第一方向D1で隣り合う二段目の流路段R2と三段目の流路段R3との間には、二次第二流路接続部392が配置されている。二次第二流路接続部392は、二段目の流路段R2の複数(本実施形態では、四本)の二次第二流路382と、三段目の流路段R3の一つの三次第二流路383と、を接続している。二次第二流路接続部392は、積層体311bの内部で、第二方向D2及び第三方向D3に広がる仮想面に沿って延びている。本実施形態において、一つの二次第二流路接続部392は、二段目の流路段R2において、第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された二次第二流路382同士を含む第二方向D2及び第三方向D3に交差する斜め方向において隣り合う計四本の二次第二流路382同士に接続されている。
【0052】
図8及び図11に示すように、第一方向D1で隣り合う三段目の流路段R3と四段目の流路段R4との間に三次第二流路接続部393が配置されている。三次第二流路接続部393は、三段目の流路段R3の複数(本実施形態では、二本)の三次第二流路383と、四段目の流路段R4の一つの四次第二流路384と、を接続している。三次第二流路接続部393は、積層体311cの内部で、第二方向D2及び第三方向D3に広がる仮想面に沿って延びている。本実施形態において、三次第二流路接続部393は、三段目の流路段R3において、第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された複数の三次第二流路383同士に接続されている。三次第二流路接続部393は、第一方向D1から見た際に、第二方向D2及び第三方向D3に交差する斜め方向において隣り合う二本の三次第二流路383同士に接続されている。
【0053】
なお、第二流路接続部39で接続する複数の第二流路38の本数や配置は、適宜変更可能であるが、第二流路接続部39の流路長がなるべく短くなるようにすることが好ましい。
【0054】
なお、第二流路接続部39は、第一流路接続部37との交差を避けるため、積層体311a~311dの内部で、第一流路接続部37に対して第一方向D1における位置をずらして配置されている。
【0055】
このように構成された第二流路部35は、熱交換器2に対して、第二流体F2の流れを分岐又は集合させる。具体的には、第二流体F2の熱交換器2への流入側に配置された第二ヘッダ3Bでは、第二流体F2は、第二外部配管9Bから第二外部配管接続部33を通して第二流路部35に流れ込む。第二流路部35において、第二流体F2は、四段目の流路段R4の四次第二流路384から三次第二流路接続部393に流れ込む。三次第二流路接続部393に流れ込んだ第二流体F2は、三段目の流路段R3の複数の三次第二流路383に分岐して流れ込む。その後、第二流体F2は、各三次第二流路383から二次第二流路接続部392に流れ込む。二次第二流路接続部392に流れ込んだ第二流体F2は、二段目の流路段R2の複数の二次第二流路382に分岐して流れ込む。その後、第二流体F2は、各二次第二流路382から一次第二流路接続部391に流れ込む。一次第二流路接続部391に流れ込んだ第二流体F2は、一段目の流路段R1の複数の一次第二流路381に分岐して流れ込む。その結果、一次第二流路381を介して、第二流体F2は、複数の第二伝熱管22にそれぞれ流入する。
【0056】
また、第二流体F2の熱交換器2からの流出側に配置された第一ヘッダ3Aでは、第二流体F2は、複数の第二伝熱管22から第二流路部35に流れ込む。第二流路部35において、第二流体F2は、複数の第二伝熱管22のそれぞれから、一段目の流路段R1の複数の一次第二流路381のそれぞれに流れ込む。複数の一次第二流路381に流れ込んだ第二流体F2は、一次第二流路接続部391に合流して流れ込む。一次第二流路接続部391に流れ込んだ第二流体F2は、二段目の流路段R2の一つの二次第二流路382に流れ込む。二次第二流路382に流れ込んだ第二流体F2は、二次第二流路接続部392に合流して流れ込む。二次第二流路接続部392に流れ込んだ第二流体F2は、三段目の流路段R3の一つの三次第二流路383に流れ込む。三次第二流路383に流れ込んだ第二流体F2は、三次第二流路接続部393に合流して流れ込む。三次第二流路接続部393に流れ込んだ第二流体F2は、四段目の流路段R4の四次第二流路384へ流れ込む。その結果、四次第二流路384を介して、第二体F2は、一つの第二外部配管接続部33に到達し、第二外部配管9Aに流入する。
【0057】
(ヘッダ部材の製造方法の手順)
次に、上記したようなヘッダ部材30Pの製造方法について説明する。図12に示すように、本開示の実施形態に係るヘッダ部材30Pの製造方法S10は、第一流路36及び第二流路38の形状を決定する工程S12と、第一流路部34及び第二流路部35を形成する工程S13と、第一外部配管接続部32及び第二外部配管接続部33を形成する工程S14と、ヘッダ部材30Pを製造する工程S15と、を含む。
【0058】
第一流路36及び第二流路38の形状を決定する工程S12では、第一流路36及び第二流路38の形状が決定される。具体的には、例えば、上述したように、隣り合う流路段R1~R4において、第一外部配管接続部32に近い一つの第一流路36及び第二流路38の流路断面積が、第一方向D1において熱交換器2に近い複数の第一流路36及び第二流路38の流路断面積よりも大きくなるように形状が決定される。
【0059】
第一流路部34及び第二流路部35を形成する工程S13では、工程S12で決定された第一流路36及び第二流路38の形状に基づき、第一流路部34及び第二流路部35が形成される。本実施形態では、積層体311a~311dのそれぞれに、複数の第一流路36(361~363)及び第二流路38(381~383)が形成される。その後、積層体311a~311dを第一方向D1に積み重ねることで、ヘッダ本体31が形成される。
【0060】
第一外部配管接続部32及び第二外部配管接続部33を形成する工程S14では、第一外部配管接続部32及び第二外部配管接続部33が、それぞれ所定形状に形成される。
【0061】
ヘッダ部材30Pを製造する工程S15では、工程S13で形成した第一流路部34及び第二流路部35と、工程S14で形成した第一外部配管接続部32及び第二外部配管接続部33とを接続して固定する。これにより、第一ヘッダ3A及び第二ヘッダ3Bを構成するヘッダ部材30Pが製造される。
【0062】
(作用効果)
上記構成のヘッダ部材30Pでは、第一流路部34は、複数の第一伝熱管21とそれぞれ繋がる複数の第一流路36を有している。第二流路部35は、複数の第二伝熱管22とそれぞれ繋がる複数の第二流路38を有している。複数の第一流路36は、順次段階的に接続されて一の第一外部配管接続部32に接続されている。複数の第二流路38は、順次段階的に接続されて一の第二外部配管接続部33に接続されている。複数の第二流路38は、第一流路36とは独立して形成されている。このように、順次段階的に接続されている複数の第一流路36及び複数の第二流路38は、内部を流通する流体が混じることなく、一の第一外部配管接続部32や一の第二外部配管接続部33に接続されている。その結果、複数の第一伝熱管21と複数の第二伝熱管22とが互いに隣り合うように配置された構成の熱交換器2に対して、第一流体F1及び第二流体F2を混合させることなく簡易な構成で分岐又は集合させることができる。
【0063】
また、第一流路部34及び第二流路部35は、隣り合う流路段R1~R4の間に配置された第一流路接続部37及び第二流路接続部39でそれぞれ接続されている。したがって第一方向D1において熱交換器2に近い流路段R1~R3と、第一外部配管接続部32に近い流路段R2~R4とで、熱交換器2から離間するにしたがって、各流路段における複数の第一流路36及び複数の第二流路38の数が徐々に減少する。これにより、熱交換器2に対して、第一流路36及び第二流路38を、簡易な構成で分岐又は集合させることができる。
【0064】
また、第一流路接続部37及び第二流路接続部39は、隣り合う流路段R1~R4において、第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された二つ以上の第一流路36同士や第二流路38同士を接続している。これにより、第一流路接続部37及び第二流路接続部39の流路長を短くできる。そのため、第一流路部34及び第二流路部35における全体の流路長も短くできる。したがって、第一流路部34及び第二流路部35における圧力損失を抑えることができる。
【0065】
また、複数の積層体311a~311dによって、第一流路部34及び第二流路部35が構成されている。これにより、複数の積層体311a~311dを重ねるだけで、第一流路接続部37及び第二流路接続部39によって、第一流路36及び第二流路38を順次接続する構成を、容易に実現することができる。
【0066】
また、隣り合う流路段R1~R4において、第一外部配管接続部32に近い一つの第一流路36及び第二流路38の流路断面積を、第一方向D1において熱交換器2に近い複数の第一流路36及び第二流路38の流路断面積よりも大きくしている。これにより、複数の第一流路36及び複数の第二流路38が一つの第一流路36及び一つの第二流路38との間で合流又は分岐した際における圧力損失が抑えられる。したがって、第一流路部34及び第二流路部35における第一流体F1及び第二流体F2の流れの効率低下を抑えることができる。
【0067】
上記構成の熱交換器ユニット1Aは、熱交換器2と、ヘッダ部材30Pと、を備える。これにより、複数の第一伝熱管21と複数の第二伝熱管22とが互いに隣り合うように配置された構成の熱交換器2に対して、第一流体F1の及び第二流体F2を混合させることなく簡易な構成で分岐又は集合させるヘッダ部材30Pを備えた熱交換器ユニット1Aを提供することができる。
【0068】
上記構成のヘッダ部材30Pの製造方法S10では、第一流路36及び第二流路38を備えたヘッダ部材30Pを製造することができる。したがって、複数の第一伝熱管21と複数の第二伝熱管22とが互いに隣り合うように配置された構成の熱交換器2に対して、第一流体F1の及び第二流体F2を混合させることなく簡易な構成で分岐又は集合させるヘッダ部材30Pを提供することができる。
【0069】
(第二実施形態)
次に、本開示に係るヘッダ部材、熱交換器ユニット、及びヘッダ部材の製造方法の第二実施形態について説明する。なお、以下に説明する第二実施形態においては、上記第一実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。第二実施形態では、ヘッダ部材30Qの第一流路部34及び第二流路部35が、第一流量分布調整部70A及び第二流量分布調整部70Bを有する点で第一実施形態と異なっている。
【0070】
熱交換器ユニット1B(図1参照)では、第一ヘッダ3A及び第二ヘッダ3Bは、それぞれ、ヘッダ部材30Qによって構成されている。ヘッダ部材30Qは、上記第一実施形態におけるヘッダ部材30Pと同様の、ヘッダ本体31と、第一外部配管接続部32と、第二外部配管接続部33と、第一流路部34と、第二流路部35と、に加えて、図13に示すような、第一流量分布調整部70Aと、第二流量分布調整部70Bと、を備えている。
【0071】
第一流量分布調整部70Aは、第一流路部34に配置されている。第一流量分布調整部70Aは、複数の第一流路36における第一流体F1の流量の分布を調整する。第一流量分布調整部70Aは、各流路段R1~R4での第一流路36の流路抵抗が一定となるように、複数の第一流路36における第一流体F1の流量の分布を調整する。具体的には、第一流量分布調整部70Aは、複数の第一流路36のうちの少なくとも一つに対して、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さの少なくとも一つを変化させることで、複数の第一流路36における第一流体F1の流量の分布を調整する。つまり、第一流量分布調整部70Aは、複数の第一流路36の一部または第一流路36自体として形成されている。例えば、第一流量分布調整部70Aは、複数の第一流路36のうち、流路抵抗が最も大きい第一流路36において、同じ流路段の他の第一流路36よりも、第一流路36の曲率を大きくすることで形成されている。この場合、第一流路36と第一流路接続部37との接続部部分の一部の曲率が、配置されている箇所によって異なるように調整されている。その結果、流路抵抗を複数の第一流路36の一部で低減させている。また、第一流量分布調整部70Aは、例えば、複数の第一流路36のうち、最も流量が多い(流路抵抗が最も小さい)第一流路36において、同じ流路段の他の第一流路36よりも、流路表面粗さを粗くすることで形成されている。この場合、複数の第一流路36の内周面の一部の表面粗さが、配置されている箇所によって異なるように調整されている。その結果、流路抵抗を複数の第一流路36の一部で増大させてもよい。
【0072】
第二流量分布調整部70Bは、第二流路部35に配置されている。第二流量分布調整部70Bは、複数の第二流路38における第二流体F2の流量の分布を調整する。第二流量分布調整部70Bにおいても、上記第一流量分布調整部70Aと同様にして、各流路段R1~R4での第二流路38の流路抵抗が一定となるように、複数の第二流路38における第二流体F2の流量の分布を調整する。具体的には、第二流量分布調整部70Bは、複数の第二流路38のうちの少なくとも一つに対して、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さの少なくとも一つを変化させることで、複数の第二流路38における第二流体F2の流量の分布を調整する。つまり、第二流量分布調整部70Bは、第二流路38の一部または第二流路38自体として形成されている。例えば、第二流量分布調整部70Bは、複数の第二流路38のうち、流路抵抗が最も大きい第二流路38において、同じ流路段の他の第二流路38よりも、第二流路38の曲率を大きくすることで形成されている。その結果、流路抵抗を複数の第二流路38の一部で低減させている。また、第二流量分布調整部70Bは、例えば、複数の第二流路38のうち、最も流量が多い(流路抵抗が最も小さい)第二流路38において、同じ流路段の他の第二流路38よりも、流路表面粗さを粗くすることで形成されている。その結果、流路抵抗を複数の第二流路38の一部で増大させてもよい。
【0073】
(ヘッダ部材の製造方法の手順)
次に、上記したようなヘッダ部材30Qの製造方法について説明する。
図14に示すように、本開示の実施形態に係るヘッダ部材30Qの製造方法S20は、第一流路部34及び第二流路部35における流量の分布情報を取得する工程S21と、第一流路36及び第二流路38の形状を決定する工程S22と、第一流路部34及び第二流路部35を形成する工程S23と、第一外部配管接続部32及び第二外部配管接続部33を形成する工程S24と、ヘッダ部材30Qを製造する工程S25と、を含む。
【0074】
第一流路部34及び第二流路部35における流量の分布情報を取得する工程S21では、第一流路部34における流量の分布情報として、第一流路部34における複数の第一流路36間での第一流体F1の流量の分布情報を取得する。また、第二流路部35における流量の分布情報として、と、第二流路部35における複数の第二流路38間での第二流体F2の流量の分布情報と、を取得する。
【0075】
具体的に第一流路36に対して流量の分布情報と、を取得する場合の一例を説明する。第一流路36を、第一方向D1において微小区間に区切った場合、各微小区間における、第一流路36の圧力損失dPは、下式(1)で表される。
【数1】
【0076】
ここで、ξは流路の抵抗係数、χは微小区間の長さ、Dは流路等価直径、Gは流体の質量流量、ρは流体の密度、Aは流路断面積、及び添字iは微小区間番号である。
【0077】
上式(1)に基づき、それぞれの第一流路36の流路全体の全体損失dPは、下式(2)で表される。
【数2】
【0078】
上式(2)により算出される複数の第一流路36における圧力の全体損失dPに基づき、各流路段R1~R4での第一流路36の流路抵抗が一定となる条件を調整する。その結果、複数の第一流路36における第一流体F1の流量の分布が調整される。
【0079】
このように、上式(1)及び(2)を用い、コンピュータ装置による演算により、複数の第一流路36及び複数の第二流路38における圧力損失が算出される。算出された複数の第一流路部34及び第二流路部35における圧力損失に基づき、第一流路部34及び第二流路部35における流量の分布情報が取得される。
【0080】
なお、コンピュータ装置によるシミュレーション解析で複数の第一流路36及び複数の第二流路38での流体の流量の分布情報を取得してもよい。
【0081】
第一流路36及び第二流路38の形状を決定する工程S22では、工程S21で取得された複数の第一流路36間での第一流体F1の流量の分布及び複数の第二流路38間での第二流体F2の流量の分布情報に基づき、流路抵抗が一定となるように、第一流路36及び第二流路38の形状が決定される。このとき、複数の第一流路36間での第一流体F1の流量の分布が、定められた範囲を超えて不均一である場合、第一流量分布調整部70Aにより、複数の第一流路36における第一流体F1の流量の分布を調整した状態で、第一流路36の形状が決定される。複数の第二流路38間での第二流体F2の流量の分布が、定められた範囲を超えて不均一である場合、第二流量分布調整部70Bにより、複数の第二流路38における第二流体F2の流量の分布を調整した状態で、第二流路38の形状が決定される。具体的には、第一流量分布調整部70A及び第二流量分布調整部70Bとして、複数の第一流路36及び第二流路38の一部に対して、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さの少なくとも何れか一つを変化させた状態で、第一流路36及び第二流路38の形状が決定される。
【0082】
第一流路部34及び第二流路部35を形成する工程S23では、工程S22で決定された第一流路36及び第二流路38の形状に基づき、第一流路部34及び第二流路部35が形成される。第二実施形態では、積層体311a~311dのそれぞれに対して決定された形状に従って、複数の第一流路36(361~363)及び第二流路38(381~383)が形成される。その際、形成される積層体311a~311dや形成される位置に応じて、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さ等が部分的に異なるように形成される。その後、積層体311a~311dを第一方向D1に積み重ねることで、ヘッダ本体31が形成される。
【0083】
第一外部配管接続部32及び第二外部配管接続部33を形成する工程S24では、第一外部配管接続部32及び第二外部配管接続部33が、それぞれ所定形状に形成される。
【0084】
ヘッダ部材30Qを製造する工程S25では、工程S23で形成した第一流路部34及び第二流路部35と、工程S24で形成した第一外部配管接続部32及び第二外部配管接続部33とを接続して固定する。これにより、第一ヘッダ3A及び第二ヘッダ3Bを構成するヘッダ部材30Qが製造される。
【0085】
(作用効果)
上記構成のヘッダ部材30Qは、第一流量分布調整部70A及び第二流量分布調整部70Bにより、複数の第一流路36における第一流体F1の流量の分布及び複数の第二流路38における第二流体F2の流量の分布を調整することができる。その結果、複数の第一流路36及び複数の第二流路38が徐々に減少するように段階的に接続されていく過程で、各流路段での流量長の差等によって生じる流量抵抗の差による流量の分布を適切に調整できる。
【0086】
また、第一流量分布調整部70A及び第二流量分布調整部70Bでは、複数の第一流路36及び複数の第二流路38に対して、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さの少なくとも一つを変化させている。流路の口径、曲率、及び流路表面粗さは、各流路における圧力損失に寄与している。そのため、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さの少なくとも一つを変えることで、各流路における圧力損失に微調整することが可能となる。これにより、各流路段R1~R4での第一流路36及び第二流路38の流路抵抗を一定とし、熱交換器2における第一流体F1及び第二流体F2の流量の分布の均一化を図ることができる。
【0087】
また、上述したヘッダ部材30Qの製造方法S20では、第一流路部34における第一流体F1の流量の分布及び第二流路部35における第二流体F2の流量の分布情報に基づいて、流路抵抗が一定となるように形状を決定した第一流路36及び第二流路38を備えたヘッダ部材30P、30Qを製造することができる。したがって、複数の第一伝熱管21と複数の第二伝熱管22とが互いに隣り合うように配置された構成の熱交換器2に対して、第一流体F1の及び第二流体F2を混合させることなく簡易な構成で分岐又は集合させるヘッダ部材30P、30Qを提供することができる。
【0088】
(第二実施形態の変形例)
なお、上記実施形態において、第一流量分布調整部70A及び第二流量分布調整部70Bとして、複数の第一流路36及び複数の第二流路38に対して、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さの少なくとも一つを変化させるようにしたが、第一流量分布調整部70A及び第二流量分布調整部70Bの形態はこのように流路の一部であることに限られない。
【0089】
第一流量分布調整部70A及び第二流量分布調整部70Bは、複数の第一流路36及び複数の第二流路38とは別部材であってもよい。例えば、図15に示すように、第一流量分布調整部70Aは、第一流路36の少なくとも一つに、流路断面積を絞るオリフィス72Aを備えていてもよい。同様に、第二流量分布調整部70Bは、第二流路38の少なくとも一つに、流路断面積を絞るオリフィス72Bを備えていてもよい。
【0090】
第一流路36及び第二流路38の少なくとも一つにオリフィス72A及び72Bを備えることで、複数の第一流路36及び第二流路38の一部における流路抵抗を増大させることができる。これにより、第一流路36及び第二流路38の形状に関わらず、複数の第一流路36及び第二流路38における第一流体F1及び第二流体F2の流量の分布を調整することができる。また、複数の第一流路36及び第二流路38における第一流体F1及び第二流体F2の流量が変化する場合であっても、流量の分布を調整することができる。
【0091】
なお、上記第二実施形態では、第一流量分布調整部70A及び第二流量分布調整部70Bにより、各流路段R1~R4での、第一流路36及び第二流路38の流路抵抗が一定となるように、流量の分布を調整するようにしたが、流路抵抗が一定にすることに限られない。第一流量分布調整部70A及び第二流量分布調整部70Bによる第一流体F1及び第二流体F2の流量の分布の調整としては、第一流体F1及び第二流体F2の流量の分布を、予め設定した分布に近づけるようにしてもよい。
【0092】
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0093】
なお、上記実施形態では、ヘッダ部材30P、30Qの製造方法S10、S20の手順を示したが、その順序は適宜変更可能である。
【0094】
なお、第一流路36及び第二流路38は、本実施形態の形態に限定されるものではない。例えば、第一流路36及び第二流路38は、ヘッダ本体31に配置された管体によって形成されていてもよく、ヘッダ本体31とは別に形成されていてもよい。つまり、第一流路部34及び第二流路部35は、積層体311a~311dによって構成されていることに限定されるものではない。第一流路部34及び第二流路部35は、一つのブロック状の部材によって構成されていてもよい。
【0095】
また、本実施形態では、複数の流路段は四つ配置されていたが、流路段の数は、四つで限定されるものではなく、三つ以下であってもよく、五つ以上であってもよい。
【0096】
また、複数の流路段R1~R4のそれぞれにおいて、複数の第一流路36及び複数の第二流路38の流路断面積は、全て異なっていてもよく、逆に全て同一としてもよく、一部のみ同一としてもよい。
【0097】
<付記>
各実施形態に記載のヘッダ部材30P、30Q、熱交換器ユニット1A、ヘッダ部材30P、30Qの製造方法S10、S20は、例えば以下のように把握される。
【0098】
(1)第1の態様に係るヘッダ部材30P、30Qは、第一流体F1が流通する複数の第一伝熱管21と、前記第一流体F1とは異なる第二流体F2が流通する複数の第二伝熱管22とが互いに隣り合うように配置された熱交換器2に取り付けられるヘッダ部材30P、30Qであって、前記熱交換器2の端部から離れた位置に配置され、前記熱交換器2に対する前記第一流体F1の供給又は排出を行う第一外部配管8A、8Bが接続可能な一の第一外部配管接続部32と、複数の前記第一伝熱管21の端部と前記第一外部配管接続部32との間に配置される第一流路部34と、前記熱交換器2の端部から離れた位置に配置され、前記熱交換器2に対する前記第二流体F2の供給又は排出を行う第二外部配管9A、9Bが接続可能な一の第二外部配管接続部33と、複数の前記第二伝熱管22の端部と前記第二外部配管接続部33との間に配置される第二流路部35と、を備え、前記第一流路部34は、前記複数の第一伝熱管21とそれぞれ繋がる複数の第一流路36を有し、複数の前記第一流路36は、順次段階的に接続されて一の前記第一外部配管接続部32に接続され、前記第二流路部35は、前記複数の第二伝熱管22とそれぞれ繋がり、複数の前記第一流路36とは独立して形成された複数の第二流路38を有し、複数の前記第二流路38は、順次段階的に接続されて一の前記第二外部配管接続部33に接続される。
第一外部配管接続部32、第二外部配管接続部33の例としては、カプラ、ネジ継手が挙げられる。
【0099】
このヘッダ部材30P、30Qは、順次段階的に接続されている複数の第一流路36及び複数の第二流路38は、内部を流通する流体が混じることなく、一の第一外部配管接続部32や一の第二外部配管接続部33に接続されている。その結果、複数の第一伝熱管21と複数の第二伝熱管22とが互いに隣り合うように配置された構成の熱交換器2に対して、第一流体F1及び第二流体F2を混合させることなく簡易な構成で分岐又は集合させることができる。
【0100】
(2)第2の態様に係るヘッダ部材30P、30Qは、(1)のヘッダ部材30P、30Qであって、前記第一流路部34及び前記第二流路部35は、前記第一伝熱管21及び前記第二伝熱管22の延びる第一方向D1において、前記熱交換器2から離間するにしたがって、前記第一方向D1と交差する第二方向D2に並ぶ前記第一流路36及び前記第二流路38の数が減少する複数の流路段R1~R4を備え、隣り合う前記流路段R1~R4の間に配置され、前記第一方向D1において前記熱交換器2に近い複数の前記第一流路36と、前記第一外部配管接続部32に近い一つの前記第一流路36と、を接続する少なくとも一つの第一流路接続部37と、隣り合う前記流路段R1~R4の間に配置され、前記第一方向D1において前記熱交換器2に近い複数の前記第二流路38と、前記第二外部配管接続部33に近い一つの前記第二流路38と、を接続する少なくとも一つの第二流路接続部39と、有する。
【0101】
これにより、隣り合う流路段R1~R4の間に、第一流路接続部37及び第二流路接続部39が配置されているので、第一方向D1において熱交換器2に近い流路段R1~R4と、第一外部配管接続部32に近い流路段R1~R4とで、熱交換器2から離間するにしたがって、各流路段における複数の第一流路36及び複数の第二流路38の数が徐々に減少する。これにより、熱交換器2に対して、第一流路36及び第二流路38を、簡易な構成で分岐又は集合させることができる。
【0102】
(3)第3の態様に係るヘッダ部材30P、30Qは、(2)のヘッダ部材30P、30Qであって、前記第一流路接続部37は、隣り合う前記流路段R1~R4において、前記第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された少なくとも二つの第一流路36同士を接続し、前記第二流路接続部39は、隣り合う前記流路段R1~R4において、前記第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された少なくとも二つの第二流路38同士を接続する。
【0103】
これにより、第一流路接続部37及び第二流路接続部39は、隣り合う流路段R1~R4において、第一方向D1から見た際に、最も近い位置に配置された少なくとも二つの第一流路36同士や第二流路38同士を接続する。これにより、第一流路接続部37及び第二流路接続部39の流路長を短くできる。そのため、第一流路部34及び第二流路部35における全体の流路長も短くできる。したがって、第一流路部34及び第二流路部35における圧力損失を抑えることができる。
【0104】
(4)第4の態様に係るヘッダ部材30P、30Qは、(2)又は(3)のヘッダ部材30P、30Qであって、前記第一流路部34及び前記第二流路部35は、前記第一方向D1に積層された複数の積層体311a~311dによって構成され、複数の前記積層体311a~311dは、前記第一流路接続部37及び前記第二流路接続部39を有する。
【0105】
これにより、複数の積層体311a~311dを重ねるだけで、第一流路接続部37及び第二流路接続部39によって、第一流路36及び第二流路38を順次接続する構成を、容易に実現することができる。
【0106】
(5)第5の態様に係るヘッダ部材30P、30Qは、(2)又は(3)のヘッダ部材30P、30Qであって、隣り合う前記流路段R1~R4において、前記第一外部配管接続部32に近い一つの前記第一流路36及び前記第二流路38の流路断面積は、前記第一方向D1において前記熱交換器2に近い複数の前記第一流路36及び前記第二流路38の流路断面積よりも大きい。
【0107】
これにより、複数の第一流路36及び複数の第二流路38が一つの第一流路36及び一つの第二流路38との間で合流又は分岐した際における圧力損失が抑えられる。したがって、第一流路部34及び第二流路部35における第一流体F1及び第二流体F2の流れの効率低下を抑えることができる。
【0108】
(6)第6の態様に係るヘッダ部材30Qは、(2)から(4)の何れか一つのヘッダ部材30Qであって、前記第一流路部34に配置され、複数の前記第一流路36における前記第一流体F1の流量の分布を調整する第一流量分布調整部70Aと、前記第二流路部35に配置され、複数の前記第二流路38における前記第二流体F2の流量の分布を調整する第二流量分布調整部70Bと、を備える。
【0109】
これにより、複数の第一流路36における第一流体F1の流量の分布及び複数の第二流路38における第二流体F2の流量の分布を調整することができる。その結果、複数の第一流路36及び複数の第二流路38が徐々に減少するように段階的に接続されていく過程で、流量長の差等によって生じる流量抵抗の差による流量の分布を適切に調整できる。
【0110】
(7)第7の態様に係るヘッダ部材30Qは、(6)のヘッダ部材30Qであって、前記第一流量分布調整部70Aは、前記流路段R1~R4での前記第一流路36の流路抵抗が一定となるように、複数の前記第一流路36に対して、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さの少なくとも一つを変化させ、前記第二流量分布調整部70Bは、前記流路段R1~R4での前記第二流路38の流路抵抗が一定となるように、複数の前記第二流路38に対して、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さの少なくとも一つを変化させている。
【0111】
流路の口径、曲率、及び流路表面粗さは、各流路における圧力損失に寄与している。そのため、流路の口径、曲率、及び流路表面粗さの少なくとも一つを変えることで、各流路における圧力損失に微調整することが可能となる。これにより、各流路段R1~R4での第一流路36及び第二流路38の流路抵抗を一定とし、熱交換器2における第一流体F1及び第二流体F2の流量の分布の均一化を図ることができる。
【0112】
(8)第8の態様に係るヘッダ部材30Qは、(6)又は(7)のヘッダ部材30Qであって、前記第一流量分布調整部70A及び前記第二流量分布調整部70Bは、前記第一流路36及び前記第二流路38の少なくとも一つに、流路断面積を絞るオリフィス72A、72Bを備える。
【0113】
これにより、第一流路36及び第二流路38の形状に関わらず、複数の第一流路36及び第二流路38における第一流体F1及び第二流体F2の流量の分布を調整することができる。また、複数の第一流路36及び第二流路38における第一流体F1及び第二流体F2の流量が変化する場合であっても、流量の分布を調整することができる。
【0114】
(9)第9の態様に係る熱交換器ユニット1Aは、第一流体F1が流通する複数の第一伝熱管21と第二流体F2が流通する複数の第二伝熱管22とを有する熱交換器2と、前記熱交換器2の少なくともいずれか一方の端部に配置された(1)から(8)の何れか一つのヘッダ部材30P、30Qと、を備える。
【0115】
これにより、第一流体F1の及び第二流体F2を混合させることなく簡易な構成で分岐又は集合させるヘッダ部材30P、30Qを備えた、熱交換器ユニット1Aを提供することができる。
【0116】
(10)第10の態様に係るヘッダ部材30Qの製造方法S20は、(1)から(8)の何れか一つのヘッダ部材30Qの製造方法S20であって、前記第一流路部34における複数の前記第一流路36間での前記第一流体F1の流量の分布、及び前記第二流路部35における複数の前記第二流路38間での前記第二流体F2の流量の分布情報を取得する工程S21と、取得された複数の前記第一流路36間での前記第一流体F1の流量の分布及び複数の前記第二流路38間での前記第二流体F2の流量の分布情報に基づき、流路抵抗が一定となるように前記第一流路36及び前記第二流路38の形状を決定する工程S22と、決定された前記第一流路36及び前記第二流路38の形状に基づき、前記第一流路部34及び前記第二流路部35を形成する工程S23と、前記第一外部配管接続部32及び前記第二外部配管接続部33を形成する工程S24と、形成された前記第一外部配管接続部32、前記第一流路部34、前記第二外部配管接続部33、及び前記第二流路部35を接続して前記ヘッダ部材30Qを製造する工程S25と、を含む。
【0117】
これにより、第一流路部34における第一流体F1の流量の分布及び第二流路部35における第二流体F2の流量の分布情報に基づいて、流路抵抗が一定となるように形状を決定した第一流路36及び第二流路38を備えたヘッダ部材30Qを製造することができる。したがって、複数の第一伝熱管21と複数の第二伝熱管22とが互いに隣り合うように配置された構成の熱交換器2に対して、第一流体F1の及び第二流体F2を混合させることなく簡易な構成で分岐又は集合させるヘッダ部材30Qを提供することができる。
【符号の説明】
【0118】
1A、1B…熱交換器ユニット
2…熱交換器
3A…第一ヘッダ
3B…第二ヘッダ
8A、8B…第一外部配管
9A、9B…第二外部配管
21…第一伝熱管
22…第二伝熱管
23…ケーシング
30P、30Q…ヘッダ部材
31…ヘッダ本体
32…第一外部配管接続部
33…第二外部配管接続部
34…第一流路部
35…第二流路部
36…第一流路
361…一次第一流路
362…二次第一流路
363…三次第一流路
364…四次第一流路
37…第一流路接続部
371…一次第一流路接続部
372…二次第一流路接続部
373…三次第一流路接続部
38…第二流路
381…一次第二流路
382…二次第二流路
383…三次第二流路
384…四次第二流路
39…第二流路接続部
391…一次第二流路接続部
392…二次第二流路接続部
393…三次第二流路接続部
70A…第一流量分布調整部
70B…第二流量分布調整部
72A、72B…オリフィス
311a~311d…積層体
D1…第一方向
D2…第二方向
D3…第三方向
F1…第一流体
F2…第二流体
R1~R4…流路段
S10、S20…ヘッダ部材の製造方法
S21…第一流路部及び第二流路部における流量の分布情報を取得する工程
S12、S22…第一流路及び第二流路の形状を決定する工程
S13、S23…第一流路部及び第二流路部を形成する工程
S14、S24…第一外部配管接続部及び第二外部配管接続部を形成する工程
S15、S25…ヘッダ部材を製造する工程
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
図9
図10
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図15