IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-スイッチ装置、及びスイッチ方法 図1
  • 特開-スイッチ装置、及びスイッチ方法 図2
  • 特開-スイッチ装置、及びスイッチ方法 図3
  • 特開-スイッチ装置、及びスイッチ方法 図4
  • 特開-スイッチ装置、及びスイッチ方法 図5
  • 特開-スイッチ装置、及びスイッチ方法 図6
  • 特開-スイッチ装置、及びスイッチ方法 図7
  • 特開-スイッチ装置、及びスイッチ方法 図8
  • 特開-スイッチ装置、及びスイッチ方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170431
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】スイッチ装置、及びスイッチ方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 45/302 20220101AFI20231124BHJP
【FI】
H04L45/302
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022082192
(22)【出願日】2022-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 洋平
【テーマコード(参考)】
5K030
【Fターム(参考)】
5K030GA12
5K030JL03
5K030LB08
5K030MB04
5K030MC03
(57)【要約】
【課題】光通信の経路を適切に切り替えること。
【解決手段】光通信信号を受信する光通信部(11)と、前記光通信部により受信された光通信信号の、受信パワー、同期信号のエラー率、信号復調後のエラー率、誤り訂正復号後のエラー率、及び光通信信号経路のSN(Signal-to-Noise)比の少なくとも一つに基づいて、前記光通信部により受信する光通信信号の経路を切り替える制御部(12)と、を有するスイッチ装置(10)を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光通信信号を受信する光通信部と、
前記光通信部により受信された光通信信号の、受信パワー、同期信号のエラー率、信号復調後のエラー率、誤り訂正復号後のエラー率、及び光通信信号経路のSN(Signal-to-Noise)比の少なくとも一つに基づいて、前記光通信部により受信する光通信信号の経路を切り替える制御部と、
を有するスイッチ装置。
【請求項2】
前記制御部は、第1時点で受信した光通信信号の誤り訂正復号後のエラー率に基づいて、前記第1時点よりも後の第2時点で受信する光通信信号の品質を判定する基準値を更新する、
請求項1に記載のスイッチ装置。
【請求項3】
前記光通信部は、テスト用の光通信信号を他のスイッチ装置へ送信し、前記他のスイッチ装置における前記テスト用の光通信信号の受信結果を受信し、
前記制御部は、前記他のスイッチ装置における前記テスト用の光通信信号の受信結果に基づいて、前記他のスイッチ装置との間のリンクの優先度を決定する、
請求項1または2に記載のスイッチ装置。
【請求項4】
前記光通信部は、一部の周期において信号が欠落した周期信号を前記テスト用の光通信信号として前記他のスイッチ装置へ送信し、前記他のスイッチ装置における前記テスト用の光通信信号の受信結果として周期信号の受信が欠落していた回数を示す光信号を受信する、
請求項3に記載のスイッチ装置。
【請求項5】
前記光通信部は、送信パワーが特定のパターンで変化する信号を前記テスト用の光通信信号として前記他のスイッチ装置へ送信し、前記他のスイッチ装置における前記テスト用の光通信信号の受信結果として受信パワーの変化を示す光信号を受信する、
請求項3に記載のスイッチ装置。
【請求項6】
前記制御部は、受信した光通信信号の誤り訂正復号後のエラー率に基づいて、変調方式が異なる複数のリンクのそれぞれの優先度を決定する、
請求項1または2に記載のスイッチ装置。
【請求項7】
光通信信号を受信し、
受信した光通信信号の、受信パワー、同期信号のエラー率、信号復調後のエラー率、誤り訂正復号後のエラー率、及び光通信信号経路のSN(Signal-to-Noise)比の少なくとも一つに基づいて、受信する光通信信号の経路を切り替える、
スイッチ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スイッチ装置、及びスイッチ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信トラヒック量は過去30年間年率30%以上の増加を続けており、インターネットをはじめ、モバイルネットワーク、データンセンタ間通信など大規模大容量ネットワークが求められている。光通信デバイスの進化も著しく、近年は、基幹網向けの高速通信で用いられる高次のQAM(QAM:Quadrature Amplitude Modulation。例えば、64QAM、256QAM)など高度な信号処理をインタフェースモジュール(例えばCFPモジュール)に小型実装した製品が開発されるなど、高速光通信デバイス製品の選択肢も増加してきている。例えば、高度な信号処理を実現するDSP(Digital Signal Processor)を搭載し、2000kmの長距離通信を実現する製品も発表されている。
【0003】
この技術に関連し、特許文献1には、問題が生じている光伝送経路から当該問題が生じていない光伝送経路に切り替える技術が開示されている、
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-107823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、例えば、光通信の品質に応じて、光通信の経路を適切に切り替えられない場合があるという問題点がある。
【0006】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、光通信の経路を適切に切り替えることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る第1の態様では、光通信信号を受信する光通信部と、前記光通信部により受信された光通信信号の、受信パワー、同期信号のエラー率、信号復調後のエラー率、誤り訂正復号後のエラー率、及び光通信信号経路のSN(Signal-to-Noise)比の少なくとも一つに基づいて、前記光通信部により受信する光通信信号の経路を切り替える制御部と、を有するスイッチ装置が提供される。
【0008】
また、本開示に係る第2の態様では、光通信信号を受信し、受信した光通信信号の、受信パワー、同期信号のエラー率、信号復調後のエラー率、誤り訂正復号後のエラー率、及び光通信信号経路のSN(Signal-to-Noise)比の少なくとも一つに基づいて、受信する光通信信号の経路を切り替える、スイッチ方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
一側面によれば、光通信の経路を適切に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係るスイッチ装置の構成の一例を示す図である。
図2】実施形態に係る光通信システムの構成例を示す図である。
図3】実施形態に係るスイッチ装置が光ネットワークの通信品質が劣化したことを検出する処理の一例を示すフローチャートである。
図4】実施形態に係るスイッチ装置が光ネットワークの通信品質が復旧したことを検出する処理の一例を示すフローチャートである。
図5】実施形態に係るPost-FEC BERとSN比の関係の計算結果(対応表)の一例を示す図である。
図6】実施形態に係るスイッチ装置が光ネットワークの通信品質が劣化したことを検出する処理の一例を示すフローチャートである。
図7】実施形態に係るテスト信号の一例を示す図である。
図8】実施形態に係るテスト信号の一例を示す図である。
図9】実施形態に係るスイッチ装置のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の原理は、いくつかの例示的な実施形態を参照して説明される。これらの実施形態は、例示のみを目的として記載されており、本開示の範囲に関する制限を示唆することなく、当業者が本開示を理解および実施するのを助けることを理解されたい。本明細書で説明される開示は、以下で説明されるもの以外の様々な方法で実装される。
以下の説明および特許請求の範囲において、他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
以下、図面を参照して、本開示の実施形態を説明する。
【0012】
(実施の形態1)
<構成>
図1を参照し、実施形態に係るスイッチ装置10の構成について説明する。図1は、実施形態に係るスイッチ装置10の構成の一例を示す図である。スイッチ装置10は、光通信部11、及び制御部12を有する。光通信部11は、光通信信号を受信する。制御部12は、光通信信号の品質が閾値以下である場合、受信する光通信信号の経路を切り替える。制御部12は、例えば、光通信部11により受信された光通信信号の、受信パワー、同期信号のエラー率、信号復調後のエラー率、誤り訂正復号後のエラー率、及び光通信信号経路のSN(Signal-to-Noise)比の少なくとも一つに基づいて、光通信部11により受信する光通信信号の経路を切り替えてもよい。
【0013】
(実施の形態2)
次に、図2を参照し、実施形態に係る光通信システム1の構成について説明する。
<システム構成>
図2は、実施形態に係る光通信システム1の構成例を示す図である。図2の例では、光通信システム1は、スイッチ装置10A、スイッチ装置10B(以下で、区別する必要が無い場合は、単に、「スイッチ装置10」とも称する。)を有する。また、光通信システム1は、ユーザホスト20A、ユーザホスト20B(以下で、区別する必要が無い場合は、単に、「ユーザホスト20」とも称する。)を有する。なお、スイッチ装置10、及びユーザホスト20の数は図2の例に限定されない。
【0014】
スイッチ装置10Aとユーザホスト20Aとは、ネットワークNにより通信できるように接続されている。また、スイッチ装置10Bとユーザホスト20Bとは、ネットワークNにより通信できるように接続されている。
【0015】
ネットワークN、及びネットワークN(以下で、区別する必要が無い場合は、単に、「ネットワークN」とも称する。)の例には、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、移動通信システム、無線LAN、及びバス等が含まれる。移動通信システムの例には、例えば、第5世代移動通信システム(5G)、第6世代移動通信システム(6G、Beyond 5G)、第4世代移動通信システム(4G)、第3世代移動通信システム(3G)等が含まれる。
【0016】
また、スイッチ装置10Aとスイッチ装置10Bとは、光ネットワークFN、光ネットワークFN、及び光ネットワークFN(以下で、区別する必要が無い場合は、単に、「光ネットワークFN」とも称する。)のいずれを経由しても通信できるように接続されている。光ネットワークFNは、光による通信を行うネットワークであり、伝送路として光ファイバ等が用いられてもよい。なお、光ネットワークFNの数は図2の例に限定されない。
【0017】
スイッチ装置10は、光信号を伝搬する光ネットワークFNを介した光通信パスの終端点であり、他のスイッチ装置10との間で光通信信号を同期させた通信リンクを形成する。スイッチ装置10は、ユーザホスト20から受信した電気信号である通信パケットを光信号に変換し、当該通信パケットで指定された宛先に応じた光ネットワークFN(出力インタフェース、リンク)へ出力する。また、スイッチ装置10は、他のスイッチ装置10から受信した光信号を電気信号の通信パケットに変換して、ネットワークNへ出力する。
【0018】
スイッチ装置10は、光通信信号を受信した時の受信パワー、同期信号のエラー率(Clock ER:Clock Error Ratio)、QAM復号後のエラー率(以下で、適宜「Pre-FEC BER(Bit Error Rate)」とも称する。)、及びFEC(Forward Error Correction)復号後のエラー率(以下で、適宜「Post-FEC BER」とも称する。)などを計測してもよい。なお、Pre-FEC BERは、「信号復調後のエラー率」の一例である。また、Post-FEC BERは、「誤り訂正復号後のエラー率」の一例である。
【0019】
スイッチ装置10は、設定されている一の他のスイッチ装置10に到達できるリンク群(l, …ln-1 )を含むグループLに登録されているリンクのうちの任意の数のアクティブなリンク群Aに含まれるリンクを使用して通信してもよい。なお、スイッチ装置10の制御部12は、あるパケットをいずれのリンクから出力させるか決定するための方法として、パケットを送信するたびにAに含まれるリンクを順番に利用するラウンドロビン方式などを用いてもよい。
【0020】
また、スイッチ装置10は、あるリンクに通信品質の劣化(例えば、通信障害)が発生したと判定された場合には、該リンクの利用を停止してもよい。そして、スイッチ装置10は、当該リンクにおける通信品質の劣化が解消したと判定された場合には、当該リンクの利用を再開してもよい。
【0021】
ユーザホスト20は、ネットワークを経由したパケット通信を行う。ユーザホスト20は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等の端末でもよい。
【0022】
<処理>
<<品質劣化検出処理>>
次に、図3を参照し、実施形態に係るスイッチ装置10が光ネットワークFNの通信品質が劣化したことを検出する処理の一例について説明する。図3は、実施形態に係るスイッチ装置10が光ネットワークFNの通信品質が劣化したことを検出する処理の一例を示すフローチャートである。スイッチ装置10は、図3の処理(品質劣化検出処理)を、例えば、定期的等のタイミングで実行してもよいし、光ネットワークFNの通信品質に関する1以上の指標が変化した際に実行してもよい。
【0023】
ステップS101において、制御部12は、リンクlを介して受信した特定の周波数の光通信信号がFEC復号されるよりも前の処理における各指標に基づいて、リンクlの通信品質が基準値以下であるか否かを判定する。
【0024】
ここで、制御部12は、例えば、受信した特定の周波数の光通信信号のパワー(受信パワー)Sが受信パワー用の基準値Smin以下である場合、または、受信パワーの履歴(S … S)に基準値Smin以下の値が含まれる場合に、品質が基準値以下であると判定してもよい。なお、当該履歴は、例えば、前回の処理から今回の処理までの計測結果でもよい。
【0025】
また、制御部12は、例えば、特定の周波数に同期した通信信号(同期信号)のエラー率(Clock ER:Clock Error Ratio)Kが同期信号のエラー率用の基準値Kmax以上である場合、または当該エラー率の履歴(K … K)に基準値Kmax以上の値が含まれる場合に、品質が基準値以下であると判定してもよい。
【0026】
また、制御部12は、例えば、復号(QAM復号など)された通信信号のエラー率Pmod,j(Pre-FEC BER)が信号復調後のエラー率用の基準値Pmod_max以上である場合、または当該エラー率の履歴(Pmod,i , … Pmod,j)に基準値Pmod_max以上の値が含まれる場合に、品質が基準値以下であると判定してもよい。
【0027】
品質が基準値以下である場合(ステップS101でYES)、ステップS104の処理に進む。これにより、例えば、FEC復号された後の時点(例えば、リンクの非成立等)で判定する場合と比較して、迅速な切り替えができる。
【0028】
一方、品質が基準値以下でない場合(ステップS101でNO)、制御部12は、Post-FEC BERに基づいて、リンクlの通信品質が基準値以下であるか否かを判定する(ステップS102)。ここで、制御部12は、例えば、復号(QAM復号など)され、FEC復号された通信信号のエラー率Pfec,j(Post-FEC BER)が誤り訂正復号後のエラー率用の基準値Pfec_max以上である場合、または当該エラー率の履歴(Pfec,i , … Pfec,j)に基準値Pfec_max以上の値が含まれる場合に、品質が基準値以下であると判定してもよい。
【0029】
Post-FEC BERに基づく品質が基準値以下でない場合(ステップS102でNO)、品質劣化検出処理を終了する。一方、Post-FEC BERに基づく品質が基準値以下である場合(ステップS102でYES)、制御部12は、リンクlの通信品質を判定するための各基準値を更新する(ステップS103)。ここで、制御部12は、例えば、以下の式(1)~(3)により、各基準値をそれぞれ更新してもよい。なお、Smin’、Pmod_max’、Pfec_max’は、それぞれ、更新され、次回から用いられる、受信パワー用の基準値Smin、信号復調後のエラー率の基準値Pmod_max、誤り訂正復号後のエラー率用の基準値Pfec_maxの値である。
min’ = max(Smin, S) ・・・(1)
mod_max’ = min(Pmod_max, Pmod,j) ・・・(2)
fec_max’ = min(Pfec_max, Pfec,j) ・・・(3)
【0030】
これにより、例えば、Post-FEC BERが悪化(例えば、通信障害が発生)した際、FECよりも前の処理における各指標の計測結果を、Post-FEC BERが悪化する可能性がある値の基準値として利用できる。
【0031】
続いて、制御部12は、受信する光通信信号の経路を、リンクlから他のリンクへ切り替える(ステップS104)。これにより、光通信の経路を適切に切り替えられる。なお、データセンタ間通信などにおいて大容量通信を経済的に達成するためそれぞれのユーザが所望する光通信装置を接続するヘテロ環境化が進んでいる。ヘテロ環境化により、多種の光通信デバイスにより光ネットワークが構成されることになると、これまで慎重な特性確認の上で実施されてきた光通信においても、より迅速かつ広範囲の特性把握が求められる。更には、特性が不明な光ネットワークにおいても、従来と同様に高い信頼性が求められる。本開示の技術によれば、例えば、特性が明らかではない光ネットワーク上においても、パケットネットワークの信頼性を向上させることができる。
【0032】
ここで、制御部12は、例えば、アクティブなリンクグループAからリンクlを削除してもよい。この場合、制御部12は、例えば、通信相手である他のスイッチ装置10宛てに、lの通信障害を示すメッセージを送信してもよい。これにより、当該メッセージを受信した他のスイッチ装置10により、lに接続されたリンクがアクティブなリンク群から削除される。
【0033】
なお、制御部12は、アクティブなリンクグループAに含まれる各リンクの通信品質に基づいて、当該各リンクの優先度(使用頻度)を決定してもよい。この場合、制御部12は、例えば、あるリンクのPost-FEC BER が小さいほど、当該リンクに対する優先度を高く決定してもよい。これにより、例えば、Post-FEC BERの小さいリンクを優先的に利用することができる。
【0034】
<<品質復旧検出処理>>
次に、図4を参照し、実施形態に係るスイッチ装置10が光ネットワークFNの通信品質が復旧したことを検出する処理の一例について説明する。図4は、実施形態に係るスイッチ装置10が光ネットワークFNの通信品質が復旧したことを検出する処理の一例を示すフローチャートである。スイッチ装置10は、図4の処理(品質劣化検出処理)を、例えば、定期的等のタイミングで実行してもよいし、光ネットワークFNの通信品質に関する1以上の指標が変化した際に実行してもよい。
【0035】
ステップS201において、制御部12は、リンクlを介して受信した特定の周波数の光通信信号がFEC復号されるよりも前の処理における各指標に基づいて、リンクlの通信品質が基準値以下であるか否かを判定する。なお、ステップS201処理は、図3のステップS101と同様でもよい。この場合、各基準値の値は、図3のステップS101と同一の値でもよい。また、異なる値でもよい。この場合、品質劣化検出処理における基準値Smin、Pmod_max、Pfec_maxのそれぞれを、SRmin、PRmod_max、PRfec_max等と読み替えればよい。
【0036】
品質が基準値以下でない場合(ステップS201でNO)、ステップS204の処理に進む。一方、品質が基準値以下である場合(ステップS201でYES)、制御部12は、FEC復号された後の処理における指標であるPost-FEC BERに基づいて、リンクlの通信品質が基準値以下であるか否かを判定する(ステップS202)。ここで、制御部12は、例えば、復号(QAM復号など)され、FEC復号(前方誤り訂正復号)された通信信号のエラー率Pfec,j(Post-FEC BER)が基準値PRfec_max以上でない場合、または当該エラー率の履歴(Pfec,i , … Pfec,j)に基準値PRfec_max以上の値が含まれない場合に、品質が基準値以下であると判定してもよい。
【0037】
Post-FEC BERに基づく品質が基準値以下でない場合(ステップS202でNO)、品質復旧検出処理を終了する。一方、Post-FEC BERに基づく品質が基準値以下である場合(ステップS202でYES)、制御部12は、リンクlの通信品質を判定するための各基準値を更新する(ステップS203)。なお、ステップS203処理は、図3のステップS103と同様でもよい。
【0038】
これにより、例えば、Post-FEC BERが復旧(例えば、通信障害が復旧)した際、FECよりも前の処理における各指標の計測結果を、Post-FEC BERが復旧する可能性がある値の基準値として利用できる。
【0039】
続いて、制御部12は、リンクlを復旧する(ステップS204)。ここで、制御部12は、例えば、アクティブなリンクグループAにリンクlを追加してもよい。この場合、制御部12は、例えば、通信相手である他のスイッチ装置10宛てに、lの通信復旧を示すメッセージを送信してもよい。これにより、当該メッセージを受信した他のスイッチ装置10により、lに接続されたリンクがアクティブなリンク群に追加される。
【0040】
(基準値を更新する処理の例)
上述した例では、図3のステップS103、図4のステップS203において、受信パワー用の基準値Smin(SRmin)を、式(1)により更新する例について説明した。これに代えて、制御部12は、図3のステップS103及び図4のステップS203の少なくとも一方にて、Post-FEC BERとSN比の関係を利用して、通信中の光通信回線のノイズ量を推定し、基準値Smin(SRmin)を更新してもよい。これにより、例えば、基準値Smin(SRmin)を適切に決定できる。
【0041】
なお、Post-FEC BERは通信信号のSN比から理論的に求めることができ、簡単には次の式(4)のように示すことができる。
fec = F(S/N) ・・・(4)
【0042】
例えば、ITU-T G.709のReed-Solomon(255,239)によるPost-FEC BERは次の式(5)のようになる。
【0043】
ただし、PUEは誤り訂正の失敗率であり、次の式(6)で表される。
【0044】
SEはシンボルデータ(Bytes)のエラー率で、PSEはQAM復調後のエラー率Pmodを用いると、次の式(7)で表される。
【0045】
QAM復調後のエラー率は、次の式(8)のように求められる。
【0046】
ただし、MはQAMのコンスタレーションオーダー、kはシンボルあたりのビット長で、次の式(9)のように表される。
【0047】
erfcは誤差関数であり、次の式(10)で表される。
【0048】
このように変調方式、誤り訂正符号化方式が分かっている場合、制御部12は、SN比からPost-FEC BERを求めることができる。また、制御部12は、予め設定されているSN比とPost-FEC BERとの対応表に基づいて、SN比からPost-FEC BERを求めてもよい。図5は、実施形態に係るPost-FEC BERとSN比の関係の計算結果(対応表)の一例を示す図である。図5には、縦軸をPost-FEC BER、横軸をSN比(SNR)とした場合の、コンステレーションオーダーがそれぞれ4、8、16、32、64、128、256であるQAMに対する曲線501から506が示されている。
【0049】
このように、式(4)の関係が得られれば、次の式(11)のように通信中のノイズNが求められる。
【0050】
N = S / F-1(Pfec ) ・・・(11)
ただし、F-1はFの逆関数とする。
【0051】
そして、制御部12は、求めたNを利用し、図3のステップS101にて次に受信パワー用の基準値Sminを次の式(12)のように設定してもよい。
【0052】
min = N/F-1(Pfec_max) ・・・(12)
【0053】
なお、図5に示したように、それぞれのコンステレーションオーダーで通信速度がそれぞれ異なるQAMが特定のエラー率以下の通信を実現するために要求するSN比を算出できる。そのため、推定した各リンクのSN比に基づいて、期待される通信速度も算出できる。そこで、制御部12は、各リンクのSN比により実現できる最大の通信速度を各リンクに設定してもよい。
【0054】
また、制御部12は、変調方式が異なる(例えば、QAMのコンステレーションオーダーがそれぞれ異なる)複数のリンクでのPost-FEC BERに基づいて、当該複数のリンクのそれぞれの優先度を決定してもよい。この場合、制御部12は、例えば、アクティブなリンクグループAに含まれる各リンクのSN比、または、期待される通信速度に基づいて、当該各リンクの優先度(使用頻度)を決定してもよい。この場合、制御部12は、例えば、あるリンクのSN比が良い(高い)ほど、または、期待される通信速度が大きいほど、当該リンクに対する優先度を高く決定してもよい。これにより、例えば、通信中に、実現できる最大の通信速度のQAMのリンクを優先的に利用することができる。
【0055】
<<品質劣化検出処理(テスト信号に基づいて品質を判定する例)>>
次に、図6から図8を参照し、テスト信号に基づいて品質を判定する例について説明する。図6は、実施形態に係るスイッチ装置10が光ネットワークFNの通信品質が劣化したことを検出する処理の一例を示すフローチャートである。図7は、実施形態に係るテスト信号の一例を示す図である。図8は、実施形態に係るテスト信号の一例を示す図である。
【0056】
なお、スイッチ装置10は、以下の図6の各処理を、上述した図3の各処理と適宜組み合わせて実施できる。スイッチ装置10は、図6の処理(品質劣化検出処理)を、例えば、定期的等のタイミングで実行してもよいし、光ネットワークFNの通信品質に関する1以上の指標が変化した際に実行してもよい。以下では、スイッチ装置10Aが、スイッチ装置10Bとのリンクの品質を測定する例について説明する。
【0057】
ステップS301において、スイッチ装置10Aの光通信部11は、あるリンクlにてテスト信号(テストパターン)をスイッチ装置10Bへ送信する。ここで、スイッチ装置10Aの光通信部11は、テスト信号として、図7に示すような、一部の周期において信号が欠落した周期信号を特定回数送信してもよい。図7の例では、周期的なクロック信号701、702、703が送信されたのち、周期的なクロック信号704が欠落し、周期的なクロック信号705、706、707が送信されたのち、周期的なクロック信号708が欠落したテスト信号が送信されている。
【0058】
また、スイッチ装置10Aの光通信部11は、テスト持続期間と計測間隔(サンプリング間隔)を示す情報を含むテスト開始信号を送信した後、テスト信号として、図8に示すような、送信パワーが特定のパターンで変化する信号を送信してもよい。図8の例では、時間長dtにて送信パワーをds増加させ、時間長の間送信パワーを維持し、時間長dtにて送信パワーをds減少されている。
【0059】
続いて、スイッチ装置10Bの光通信部11は、テスト信号の受信結果をスイッチ装置10Aへ返信(送信)する(ステップS302)。ここで、スイッチ装置10Bの光通信部11は、図7に示すような、一部の周期において信号が欠落した周期信号を特定回数受信した間においてクロック信号の受信が欠落していた回数を、テスト信号の受信結果として送信してもよい。
【0060】
また、スイッチ装置10Bの光通信部11は、テスト信号として、図8に示すような送信パワーが特定のパターンで変化する信号を受信する場合、テスト開始信号を受信してから特定期間(テスト持続期間)内の各計測間隔の時点における受信パワーの変化の履歴を、テスト信号の受信結果として送信してもよい。
【0061】
続いて、スイッチ装置10Aの制御部12は、スイッチ装置10Bから受信したテスト信号の受信結果に基づいて、リンクlの優先度を決定する(ステップS303)。これにより、例えば、品質劣化の検出精度(検出の信頼度)、及び品質劣化の検出の迅速性に基づいてリンクの優先度を決定できるため、通信の信頼性を向上できる。
【0062】
ここで、スイッチ装置10Aの制御部12は、スイッチ装置10Bから受信した図7のテスト信号の受信結果に含まれる、クロック受信が欠落していた回数が正しい場合、リンクlの優先度を増加させてもよい。これは、リンクlでは光通信信号が伝送路の中継装置(例えば、他のスイッチ装置10)にて復号化されておらず、障害伝達が遅延しないリンクであると考えられるためである。また、スイッチ装置10Aの制御部12は、スイッチ装置10Bから受信した図7のテスト信号の受信結果に含まれる、クロック受信が欠落していた回数の誤りが大きいほど、リンクlの優先度を大きく減少させてもよい。これは、クロック信号がすべて検出されなかった場合は、図3のステップS101における、受信パワー、及び同期信号のエラー率に基づく品質劣化を検出できない可能性があると考えられるためである。
【0063】
また、スイッチ装置10Aの制御部12は、スイッチ装置10Bから受信した図8のテスト信号の受信結果に含まれる、受信パワーの変動割合と送信パワーの変動割合との乖離度(例えば、比の値)が閾値以下である場合、リンクlの優先度を増加させてもよい。これは、リンクlでは光通信信号パワーが伝送路の中継装置(例えば、他のスイッチ装置10)にて調整されておらず、障害伝達が遅延しないリンクであると考えられるためである。また、スイッチ装置10Aの制御部12は、当該乖離度が大きいほど、リンクlの優先度を大きく減少させてもよい。これは、当該乖離度が閾値より大きい場合は、図3のステップS101における、受信パワーに基づく品質劣化を検出できない可能性があると考えられるためである。
【0064】
<ハードウェア構成>
図9は、実施形態に係るスイッチ装置10のハードウェア構成例を示す図である。図9の例では、スイッチ装置10(コンピュータ100)は、プロセッサ101、メモリ102、通信インターフェイス103を含む。これら各部は、バス等により接続されてもよい。メモリ102は、プログラム104の少なくとも一部を格納する。通信インターフェイス103は、他のネットワーク要素との通信に必要なインターフェイスを含む。
【0065】
プログラム104が、プロセッサ101及びメモリ102等の協働により実行されると、コンピュータ100により本開示の実施形態の少なくとも一部の処理が行われる。メモリ102は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってもよい。メモリ102は、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体でもよい。また、メモリ102は、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光学メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよびリムーバブルメモリなどの任意の適切なデータストレージ技術を使用して実装されてもよい。コンピュータ100には1つのメモリ102のみが示されているが、コンピュータ100にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ101は、任意のタイプのものであってよい。プロセッサ101は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、および非限定的な例としてマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサの1つ以上を含んでよい。コンピュータ100は、メインプロセッサを同期させるクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有してもよい。
【0066】
本開示の実施形態は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、ロジックまたはそれらの任意の組み合わせで実装され得る。いくつかの態様はハードウェアで実装されてもよく、一方、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサまたは他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実装されてもよい。
【0067】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に有形に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能命令を含み、対象の実プロセッサまたは仮想プロセッサ上のデバイスで実行され、本開示のプロセスまたは方法を実行する。プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態で望まれるようにプログラムモジュール間で結合または分割されてもよい。プログラムモジュールのマシン実行可能命令は、ローカルまたは分散デバイス内で実行できる。分散デバイスでは、プログラムモジュールはローカルとリモートの両方のストレージメディアに配置できる。
【0068】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供される。プログラムコードがプロセッサまたはコントローラによって実行されると、フローチャートおよび/または実装するブロック図内の機能/動作が実行される。プログラムコードは、完全にマシン上で実行され、一部はマシン上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、一部はマシン上で、一部はリモートマシン上で、または完全にリモートマシンまたはサーバ上で実行される。
【0069】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例には、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、光ディスク媒体、半導体メモリ等が含まれる。磁気記録媒体には、例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ等が含まれる。光磁気記録媒体には、例えば、光磁気ディスク等が含まれる。光ディスク媒体には、例えば、ブルーレイディスク、CD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)、CD-R(Recordable)、CD-RW(ReWritable)等が含まれる。半導体メモリには、例えば、ソリッドステートドライブ、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory)等が含まれる。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0070】
<その他>
光通信信号の品質に問題が生じた際に、スイッチ装置10がリンクをシャットダウンする、もしくは光通信信号の品質に問題が生じたことをユーザホスト20へ通知する場合について検討する。この場合、スイッチ装置10が経路の切り替えを完了するまでの遅延Dlegacyには、スイッチ装置10が問題を検知するための時間Dopt、スイッチ装置10がユーザ側回線をシャットダウンするまでの処理時間Dusr、通信相手であるスイッチ装置10がリンクダウンを検知するまでの時間Drtr、通信相手であるスイッチ装置10が経路切り替えをするまでの処理時間Dlagが含まれることとなる。なお、スイッチ装置10が問題を検知するための時間Doptには、光通信信号の高度な変調複合処理(QAM:Quadrature Amplitude Modulation、FEC:Forward Error Correctionなど)による遅延が含まれる。また、Dopt、Drtrには、リンクの安定した動作を得るために、リンクアップ/ダウンの動作の際に設定される遅延(多くの場合10ms程度)も含まれることとなる。そのため、ユーザの通信が停止する時間が長くなる。一方、開示の技術によれば、光通信信号の品質に問題が生じた際に、より迅速に光通信の経路を適切に切り替えることができる。
【0071】
<変形例>
スイッチ装置10は、一つの筐体に含まれる装置でもよいが、本開示のスイッチ装置10はこれに限定されない。スイッチ装置10の制御部12は、例えば1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。また、スイッチ装置10とユーザホスト20とを一体の装置として構成してもよい。また、スイッチ装置10の各機能部の少なくとも一部の処理を、ユーザホスト20が実行するようにしてもよい。これらのようなスイッチ装置10についても、本開示の「スイッチ装置」の一例に含まれる。
【0072】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0073】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
光通信信号を受信する光通信部と、
前記光通信部により受信された光通信信号の、受信パワー、同期信号のエラー率、信号復調後のエラー率、誤り訂正復号後のエラー率、及び光通信信号経路のSN(Signal-to-Noise)比の少なくとも一つに基づいて、前記光通信部により受信する光通信信号の経路を切り替える制御部と、
を有するスイッチ装置。
(付記2)
前記制御部は、第1時点で受信した光通信信号の誤り訂正復号後のエラー率に基づいて、前記第1時点よりも後の第2時点で受信する光通信信号の品質を判定する基準値を更新する、
付記1に記載のスイッチ装置。
(付記3)
前記光通信部は、テスト用の光通信信号を他のスイッチ装置へ送信し、前記他のスイッチ装置における前記テスト用の光通信信号の受信結果を受信し、
前記制御部は、前記他のスイッチ装置における前記テスト用の光通信信号の受信結果に基づいて、前記他のスイッチ装置との間のリンクの優先度を決定する、
付記1または2に記載のスイッチ装置。
(付記4)
前記光通信部は、一部の周期において信号が欠落した周期信号を前記テスト用の光通信信号として前記他のスイッチ装置へ送信し、前記他のスイッチ装置における前記テスト用の光通信信号の受信結果として周期信号の受信が欠落していた回数を示す光信号を受信する、
付記3に記載のスイッチ装置。
(付記5)
前記光通信部は、送信パワーが特定のパターンで変化する信号を前記テスト用の光通信信号として前記他のスイッチ装置へ送信し、前記他のスイッチ装置における前記テスト用の光通信信号の受信結果として受信パワーの変化を示す光信号を受信する、
付記3に記載のスイッチ装置。
(付記6)
前記制御部は、受信した光通信信号の誤り訂正復号後のエラー率に基づいて、変調方式が異なる複数のリンクのそれぞれの優先度を決定する、
付記1または2に記載のスイッチ装置。
(付記7)
光通信信号を受信し、
受信した光通信信号の、受信パワー、同期信号のエラー率、信号復調後のエラー率、誤り訂正復号後のエラー率、及び光通信信号経路のSN(Signal-to-Noise)比の少なくとも一つに基づいて、受信する光通信信号の経路を切り替える、
スイッチ方法。
【符号の説明】
【0074】
1 光通信システム
10 スイッチ装置
11 光通信部
12 制御部
20 ユーザホスト
FN 光ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9