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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170454
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】シフト装置
(51)【国際特許分類】
   B60K 20/02 20060101AFI20231124BHJP
【FI】
B60K20/02 E
B60K20/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022082228
(22)【出願日】2022-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 英昭
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 稜
【テーマコード(参考)】
3D040
【Fターム(参考)】
3D040AA03
3D040AA14
3D040AA33
3D040AB01
3D040AC65
3D040AD04
3D040AD05
3D040AF07
(57)【要約】
【課題】部品点数を低減する。
【解決手段】シフト装置10では、ロア24の横規制孔26に上プレート12Bの横凸部18が挿入されて、横規制孔26と横凸部18とが嵌合されている。このため、横規制孔26が横凸部18の移動を規制できて、上プレート12Bの移動を規制でき、部品点数を低減できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動されてシフト位置が変更されるシフト体と、
前記シフト体が収容される収容体と、
前記収容体を構成し、前記シフト体が移動可能に貫通される第1部材と、
前記収容体を構成する第2部材と、
車体側に取付けられ、前記第1部材の移動を規制する取付部材と、
を備えるシフト装置。
【請求項2】
前記取付部材が前記第2部材の移動を規制する請求項1記載のシフト装置。
【請求項3】
前記第1部材と前記第2部材と前記取付部材とのうちの2つが相対的にスライドされて係合される請求項1記載のシフト装置。
【請求項4】
前記第1部材と前記第2部材と前記取付部材とのうちの2つが互いに嵌合される請求項1記載のシフト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シフト体が移動されてシフト位置が変更されるシフト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載のシフトレバー装置では、ベース本体と天板とがベースを構成しており、ベースにシフトレバーが収容されると共に、シフトレバーが天板に回動可能に貫通されている。
【0003】
ここで、このシフトレバー装置では、天板がベース本体にネジにより取付けられて、天板の移動が規制されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-169057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事実を考慮し、部品点数を低減できるシフト装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様のシフト装置は、移動されてシフト位置が変更されるシフト体と、前記シフト体が収容される収容体と、前記収容体を構成し、前記シフト体が移動可能に貫通される第1部材と、前記収容体を構成する第2部材と、車体側に取付けられ、前記第1部材の移動を規制する取付部材と、を備える。
【0007】
本発明の第2態様のシフト装置は、本発明の第1態様のシフト装置において、前記取付部材が前記第2部材の移動を規制する。
【0008】
本発明の第3態様のシフト装置は、本発明の第1態様又は第2態様のシフト装置において、前記第1部材と前記第2部材と前記取付部材とのうちの2つが相対的にスライドされて係合される。
【0009】
本発明の第4態様のシフト装置は、本発明の第1態様~第3態様の何れか1つのシフト装置において、前記第1部材と前記第2部材と前記取付部材とのうちの2つが互いに嵌合される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1態様のシフト装置では、収容体にシフト体が収容されており、シフト体が移動されて、シフト位置が変更される。また、収容体を第1部材と第2部材とが構成しており、第1部材にシフト体が移動可能に貫通される。
【0011】
ここで、車体側に取付部材が取付けられており、取付部材が第1部材の移動を規制する。このため、取付部材によって第1部材の移動を規制でき、部品点数を低減できる。
【0012】
本発明の第2態様のシフト装置では、取付部材が第2部材の移動を規制する。このため、取付部材によって第2部材の移動を規制でき、部品点数を低減できる。
【0013】
本発明の第3態様のシフト装置では、第1部材と第2部材と取付部材とのうちの2つが相対的にスライドされて係合される。このため、第1部材と第2部材と取付部材とのうちの2つを容易に係合できる。
【0014】
本発明の第4態様のシフト装置では、第1部材と第2部材と取付部材とのうちの2つが互いに嵌合される。このため、第1部材と第2部材と取付部材とのうちの2つ間のガタツキを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】(A)及び(B)は、本発明の第1実施形態に係るシフト装置を示す図であり、(A)は、右斜め後方から見た斜視図であり、(B)は、上方から見た上面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るシフト装置を示す右斜め後方から見た分解斜視図である。
図3】(A)~(C)は、本発明の第1実施形態に係るシフト装置の下プレートを示す斜視図であり、(A)は、右斜め後方から見た図であり、(B)は、前斜め上方から見た図であり、(C)は、後斜め下方から見た図である。
図4】(A)及び(B)は、本発明の第1実施形態に係るシフト装置の上プレートを示す斜視図であり、(A)は、右斜め後方から見た図であり、(B)は、前斜め右方から見た図である。
図5】(A)及び(B)は、本発明の第1実施形態に係るシフト装置のロアを示す斜視図であり、(A)は、後斜め右方から見た図であり、(B)は、右側から見た図である。
図6】(A)及び(B)は、本発明の第2実施形態に係るシフト装置を示す斜視図であり、(A)は、後斜め上方から見た図であり、(B)は、後斜め下方から見た図である。
図7】(A)は、本発明の第2実施形態に係るシフト装置のプレートを示す右斜め後方から見た斜視図であり、(B)は、本発明の第2実施形態に係るシフト装置のロアを示す後斜め上方から見た斜視図であり、(C)は、当該ロアを示す左斜め下方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
図1(A)には、本発明の第1実施形態に係るシフト装置10が右斜め後方から見た斜視図にて示されており、図1(B)には、シフト装置10が上方から見た上面図にて示されている。さらに、図2には、シフト装置10が右斜め後方から見た分解斜視図にて示されている。なお、図面では、シフト装置10の前方を矢印FRで示し、シフト装置10の左方を矢印LHで示し、シフト装置10の上方を矢印UPで示している。
【0017】
本実施形態に係るシフト装置10は、車両(自動車)の車体側としてのコンソール(図示省略)に取付けられており、シフト装置10の前方、左方及び上方は、それぞれ車両の前方、左方及び上方に向けられている。
【0018】
図1の(A)及び(B)、図2に示す如く、シフト装置10には、収容体としての樹脂製で略直方体形箱状のプレート12が設けられている。
【0019】
プレート12の下側部分には、第2部材としての略直方体形箱状の下プレート12A(図3の(A)~(C)参照)が設けられており、下プレート12A内は、上側に開放されている。
【0020】
下プレート12Aの左面及び右面の上端部には、それぞれ第2係合部としての横突起14が複数(本実施形態では3個)一体形成されており、複数の横突起14は、前後方向に等間隔に配置されると共に、それぞれプレート12の左右方向外側に突出されている。横突起14の前側部分は、L字形柱状の横突片14Aにされており、横突片14Aは、後部が下プレート12Aと一体にされて、内部が上方、下方及び前方に開放されている。横突起14の後側部分は、矩形柱状の横挿入柱14Bにされており、横挿入柱14Bは、横突片14Aの上部から後方に延出されると共に、下プレート12Aと一体にされている。
【0021】
下プレート12Aの後面の上端部には、第2係合部としての後突起16が複数(本実施形態では2個)一体形成されており、後突起16は、下プレート12Aの後側に突出されている。後突起16の内側部分(プレート12左右方向内側の部分)は、L字形柱状の後突片16Aにされており、後突片16Aは、外側部(プレート12左右方向外側の部分)が下プレート12Aと一体にされて、内部が上方、下方及びプレート12左右方向内側に開放されている。後突起16の外側部分(プレート12左右方向外側の部分)は、矩形柱状の後挿入柱16Bにされており、後挿入柱16Bは、後突片16Aの上部からプレート12左右方向外側に延出されると共に、下プレート12Aと一体にされている。
【0022】
下プレート12Aの前面には、第2係合部としてのL字形柱状の前突片(図示省略)が複数(本実施形態では2個)一体形成されており、前突片は、上プレート12Bの前側に突出されている。前突片の外側部(プレート12左右方向外側の部分)は、下プレート12Aと一体にされており、前突片内は、上方、下方及びプレート12左右方向内側に開放されている。
【0023】
プレート12の上側部分には、第1部材としての略直方体形箱状の上プレート12B(図4の(A)及び(B)参照)が設けられており、上プレート12Bは、前端部及び後端部が矩形柱状にされると共に、前端部及び後端部以外の部分が略箱状にされている。上プレート12B内は、下側に開放されており、上プレート12Bの上壁は、上側に凸状に湾曲されている。
【0024】
上プレート12Bの左面及び右面の下端部には、それぞれ第1係合部としての横凸部18が複数(本実施形態では3個)一体形成されており、複数の横凸部18は、前後方向に等間隔に配置されると共に、それぞれプレート12の左右方向外側に突出されている。横凸部18の前側部分は、L字形柱状の横凸片18Aにされており、横凸片18Aは、後部が上プレート12Bと一体にされて、内部が上方、下方及び前方に開放されている。横凸部18の後側部分は、略矩形柱状にされており、横凸部18の後側部分は、横凸片18Aに対し下方に突出されて、上プレート12Bより下方に突出されている。横凸部18の後側部分には、横凸片18Aより下側において、矩形柱状の横挿入孔18Bが形成されており、横挿入孔18Bは、前後方向に延伸されると共に、前方及びプレート12左右方向内側に開放されている。
【0025】
上プレート12Bの後面には、第1係合部としての後凸部20が複数(本実施形態では2個)一体形成されており、後凸部20は、上プレート12Bの後側に突出されている。後凸部20の内側部分(プレート12左右方向内側の部分)は、L字形柱状の後凸片20Aにされており、後凸片20Aは、外側部(プレート12左右方向外側の部分)が上プレート12Bと一体にされて、内部が上方、下方及びプレート12左右方向内側に開放されている。後凸部20の外側部分(プレート12左右方向外側の部分)は、略矩形柱状にされており、後凸部20の外側部分は、後凸片20Aに対し下方に突出されて、上プレート12Bより下方に突出されている。後凸部20の外側部分には、後凸片20Aより下側において、矩形柱状の後挿入孔20Bが形成されており、後挿入孔20Bは、左右方向に延伸されると共に、前方及びプレート12左右方向内側に開放されている。
【0026】
上プレート12Bの前面には、第1係合部としてのL字形柱状の前凸片22が複数(本実施形態では2個)一体形成されており、前凸片22は、上プレート12Bの前側に突出されている。前凸片22の外側部(プレート12左右方向外側の部分)は、上プレート12Bと一体にされており、前凸片22内は、上方、下方及びプレート12左右方向内側に開放されている。
【0027】
上プレート12Bは、下プレート12Aに対し前方にスライドされて、下プレート12Aに係合されている。
【0028】
下プレート12Aの横突起14の横挿入柱14Bは、上プレート12Bの横凸部18の横挿入孔18Bに前方から挿入されており、横挿入柱14Bと横挿入孔18Bとは、上側、下側、プレート12左右方向外側において嵌合(面接触)されている。下プレート12Aの後突起16の後挿入柱16Bは、上プレート12Bの後凸部20の後挿入孔20Bに前方から挿入されており、後挿入柱16Bと後挿入孔20Bとは、上側、下側及び後側において嵌合(面接触)されている。このため、上プレート12Bの下プレート12Aに対する上下方向、左右方向及び前方への移動が規制されている。
【0029】
下プレート12Aの横突起14の横突片14Aは、上プレート12Bの横凸部18の横凸片18Aの下側に接触されており、横突片14A及び横凸片18Aは、それぞれの内周面が面一にされて、内側空間が矩形板状にされている。下プレート12Aの後突起16の後突片16Aは、上プレート12Bの後凸部20の後凸片20Aの下側に接触されており、後突片16A及び後凸片20Aは、それぞれの内周面が面一にされて、内側空間が矩形板状にされている。また、下プレート12Aの前突片は、上プレート12Bの前凸片22の真下に配置されている。
【0030】
プレート12の周囲には、取付部材としての樹脂製で略矩形筒状のロア24(図5の(A)及び(B)参照)が設けられており、ロア24は、プレート12に対し上方にスライドされて、内部にプレート12の上プレート12B及び下プレート12Aが嵌合されている。
【0031】
ロア24の左壁及び右壁には、それぞれ規制部としての略矩形柱状の横規制孔26が複数(本実施形態では3個)形成されており、複数の横規制孔26は、前後方向に等間隔に配置されている。横規制孔26は、ロア24の左右方向内側及び上側に開放されており、横規制孔26のロア24左右方向外側の部分は、前方に拡大されている。横規制孔26には、上方から下プレート12Aの横突起14及び上プレート12Bの横凸部18が挿入されており、横規制孔26と横突起14及び横凸部18とは、前側、後側、ロア24左右方向外側及び下側において嵌合(面接触)されている。このため、横突起14及び横凸部18の前後方向、左右方向及び下方への移動が規制されて、プレート12の前後方向、左右方向及び下方への移動が規制されている。
【0032】
ロア24の横規制孔26より左右方向外側には、規制部としての略矩形板状の規制板28が形成されており、規制板28は、ロア24の上側に突出されている。規制板28のロア24左右方向内側の面には、台形柱状の規制爪28Aが一体形成されており、規制爪28Aは、上面が下方へ向かうに従いロア24の左右方向内側へ向かう方向に傾斜されると共に、下面が上下方向に垂直に配置されている。横規制孔26に下プレート12Aの横突起14及び上プレート12Bの横凸部18が挿入される際には、規制爪28Aが横突起14及び横凸部18に当接されて、規制板28がロア24の左右方向外側に弾性変形される。横規制孔26に横突起14及び横凸部18が挿入された際には、規制爪28Aの横突起14及び横凸部18への当接が解除されて、規制板28がロア24の左右方向内側に弾性復元されることで、規制爪28Aの下面が横凸部18の上面に係止される。このため、横突起14及び横凸部18の上側への移動が係止されて、プレート12の上方への移動が規制されている。
【0033】
ロア24の後壁には、規制部としての略矩形柱状の後規制孔30が複数(本実施形態では2個)形成されており、後規制孔30は、前側及び上側に開放されると共に、後側部分がロア24の左右方向内側に拡大されている。後規制孔30には、上方から下プレート12Aの後突起16及び上プレート12Bの後凸部20が挿入されており、後規制孔30と後突起16及び後凸部20とは、左側、右側、後側及び下側において嵌合(面接触)されている。このため、後突起16及び後凸部20の左右方向、前後方向及び下方への移動が規制されて、プレート12の左右方向、前後方向及び下方への移動が規制されている。
【0034】
ロア24の前壁には、規制部としての略矩形柱状の前規制孔32が複数(本実施形態では2個)形成されており、前規制孔32は、後側及び上側に開放されると共に、前側部分がロア24の左右方向内側に拡大されている。前規制孔32には、上方から下プレート12Aの前突片及び上プレート12Bの前凸片22が挿入されており、前規制孔32と前突片及び前凸片22とは、左側、右側及び前側において嵌合(面接触)されている。このため、前突片及び前凸片22の左右方向及び前後方向への移動が規制されて、プレート12の左右方向及び前後方向への移動が規制されている。
【0035】
ロア24の左壁及び右壁における前部及び後部には、取付部としての略矩形板状の取付板24Aが一体形成されており、取付板24Aは、ロア24の左右方向外側に突出されている。取付板24Aは、コンソールに下側から締結固定されており、これにより、ロア24がコンソールに取付けられて、プレート12の上壁がコンソールから車室内に露出されている。
【0036】
プレート12内には、シフト体としてのレバー34の下部が支持されており、レバー34は、前後方向に回動(移動)可能にされている。レバー34は、プレート12の上壁に前後方向に回動可能に貫通されており、レバー34の上部には、略直方体状のノブ34Aが設けられている。レバー34は、ノブ34Aにおいて、車両の乗員(特に運転者)によって回動操作可能にされており、レバー34が回動されて、レバー34のシフト位置が前側から後側へ向けてR位置(リバース位置)、H位置(ホーム位置)及びD位置(ドライブ位置)に変更される。
【0037】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0038】
以上の構成のシフト装置10では、プレート12において、下プレート12Aの横突起14の横挿入柱14Bが上プレート12Bの横凸部18の横挿入孔18Bに前方から挿入されて、横挿入柱14Bと横挿入孔18Bとが上側、下側、プレート12左右方向外側において嵌合されている。さらに、下プレート12Aの後突起16の後挿入柱16Bが上プレート12Bの後凸部20の後挿入孔20Bに前方から挿入されて、後挿入柱16Bと後挿入孔20Bとが上側、下側及び後側において嵌合されている。このため、上プレート12Bの下プレート12Aに対する上下方向、左右方向及び前方への移動が規制されている。
【0039】
ここで、ロア24の横規制孔26に上方から下プレート12Aの横突起14及び上プレート12Bの横凸部18が挿入されて、横規制孔26と横突起14及び横凸部18とが前側、後側、ロア24左右方向外側及び下側において嵌合されている。さらに、ロア24(規制板28)の規制爪28Aの下面が横凸部18の上面に係止されている。
【0040】
このため、ロア24の横規制孔26及び規制爪28Aが上プレート12Bの横凸部18の前後方向、左右方向及び上下方向への移動を規制できて、上プレート12Bの前後方向、左右方向及び上下方向への移動を規制できる。これにより、ロア24に上プレート12Bをネジにより取付ける必要をなくすことができ、部品点数を低減できる。
【0041】
しかも、ロア24の横規制孔26及び規制爪28Aが下プレート12Aの横突起14の前後方向、左右方向及び上下方向への移動を規制できて、下プレート12Aの前後方向、左右方向及び上下方向への移動を規制できる。これにより、ロア24に下プレート12Aをネジにより取付ける必要をなくすことができ、部品点数を低減できる。
【0042】
また、下プレート12Aに対し上プレート12Bが前方にスライドされて、下プレート12Aの横突起14の横挿入柱14Bが上プレート12Bの横凸部18の横挿入孔18Bに挿入される。このため、下プレート12Aと上プレート12Bとを容易に係合できる。
【0043】
さらに、ロア24が下プレート12A及び上プレート12Bに対し上方にスライドされて、ロア24の横規制孔26に下プレート12Aの横突起14及び上プレート12Bの横凸部18が挿入されると共に、ロア24(規制板28)の規制爪28Aの下面が横凸部18の上面に係止される。このため、ロア24と下プレート12A及び上プレート12Bとを容易に係合できる。
【0044】
また、下プレート12Aの横突起14の横挿入柱14Bと上プレート12Bの横凸部18の横挿入孔18Bとが上側、下側、プレート12左右方向外側において嵌合されている。このため、下プレート12Aと上プレート12Bとの間の上下方向及び左右方向におけるガタツキを抑制できる。
【0045】
さらに、ロア24の横規制孔26と下プレート12Aの横突起14及び上プレート12Bの横凸部18とが前側、後側、ロア24左右方向外側及び下側において嵌合されると共に、ロア24(規制板28)の規制爪28Aの下面が横凸部18の上面に係止されている。このため、ロア24と下プレート12A及び上プレート12Bとの間の前後方向、左右方向及び上下方向におけるガタツキを抑制できると共に、下プレート12Aと上プレート12Bとの間の前後方向におけるガタツキを抑制できる。
【0046】
また、例えばレバー34が前後方向に回動されて、プレート12に前後方向への荷重が作用される際には、下プレート12Aの横突起14及び上プレート12Bの横凸部18からロア24の横規制孔26間の部分に前後方向への荷重が作用される。ここで、ロア24の横規制孔26間の部分への当該荷重はせん断荷重であるため、ロア24の横規制孔26間の部分が当該荷重に対し高い強度を有することができて、ロア24の横規制孔26間の部分の損傷を抑制できる。
【0047】
[第2実施形態]
図6(A)には、本発明の第2実施形態に係るシフト装置50が後斜め上方から見た斜視図にて示されており、図6(B)には、シフト装置50が後斜め下方から見た斜視図にて示されている。
【0048】
本実施形態に係るシフト装置50は、上記第1実施形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0049】
図6の(A)及び(B)に示す如く、本実施形態に係るシフト装置50では、ロア24(図7の(B)及び(C)参照)が、プレート12(図7(A)参照)に対し下方にスライドされて、内部にプレート12の上プレート12B及び下プレート12Aが嵌合される。
【0050】
ロア24の横規制孔26は、下側に開放されている。横規制孔26には、下方から下プレート12Aの横突起14及び上プレート12Bの横凸部18が挿入されており、横規制孔26と横突起14及び横凸部18とは、前側、後側、ロア24左右方向外側及び上側において嵌合(面接触)されている。このため、横突起14及び横凸部18の前後方向、左右方向及び上方への移動が規制されて、プレート12の前後方向、左右方向及び上方への移動が規制されている。
【0051】
ロア24の規制板28は、ロア24の下側に突出されており、規制板28の規制爪28Aは、下面が上方へ向かうに従いロア24の左右方向内側へ向かう方向に傾斜されると共に、上面が上下方向に垂直に配置されている。横規制孔26に下プレート12Aの横突起14及び上プレート12Bの横凸部18が挿入される際には、規制爪28Aが横突起14及び横凸部18に当接されて、規制板28がロア24の左右方向外側に弾性変形される。横規制孔26に横突起14及び横凸部18が挿入された際には、規制爪28Aの横突起14及び横凸部18への当接が解除されて、規制板28がロア24の左右方向内側に弾性復元されることで、規制爪28Aの上面が横突起14及び横凸部18の下面に係止される。このため、横突起14及び横凸部18の下側への移動が係止されて、プレート12の下方への移動が規制されている。
【0052】
ロア24の後規制孔30は、下側に開放されている。後規制孔30には、下方から下プレート12Aの後突起16及び上プレート12Bの後凸部20が挿入されており、後規制孔30と後突起16及び後凸部20とは、左側、右側、後側及び上側において嵌合(面接触)されている。このため、後突起16及び後凸部20の左右方向、前後方向及び上方への移動が規制されて、プレート12の左右方向、前後方向及び上方への移動が規制されている。
【0053】
ロア24の前規制孔32は、下側に開放されている。前規制孔32には、下方から下プレート12Aの前突起及び上プレート12Bの前凸片22が挿入されており、前規制孔32と前突起及び前凸片22とは、左側、右側及び前側において嵌合(面接触)されている。このため、前突起及び前凸片22の左右方向及び前後方向への移動が規制されて、上プレート12Bの左右方向及び前後方向への移動が規制されている。
【0054】
ロア24の取付板24Aは、コンソールに上側から締結固定されており、これにより、ロア24がコンソールに取付けられて、プレート12の上壁がコンソールから車室内に露出されている。
【0055】
ここで、本実施形態でも、上記第1実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
【0056】
なお、上記第1実施形態及び第2実施形態において、下プレート12Aの横突起14及び上プレート12Bの横凸部18の前面及び後面の少なくとも一方が上下方向に対する傾斜面にされると共に、ロア24の横規制孔26の前面及び後面の少なくとも一方が上下方向に対する傾斜面にされてもよい。そして、横突起14及び横凸部18の傾斜面と横規制孔26の傾斜面とが嵌合されることで、ロア24と下プレート12A及び上プレート12Bとの間の前後方向におけるガタツキを効果的に抑制できる。
【0057】
さらに、上記第1実施形態及び第2実施形態において、下プレート12Aの横突起14及び上プレート12Bの横凸部18の前面及び後面の少なくとも一方、又は、ロア24の横規制孔26の前面及び後面の少なくとも一方に、潰しリブが突出形成されてもよい。そして、潰しリブが潰された状態で、横突起14及び横凸部18の前面及び後面と横規制孔26の前面及び後面とがそれぞれ嵌合されることで、ロア24と下プレート12A及び上プレート12Bとの間の前後方向におけるガタツキを効果的に抑制できる。
【0058】
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、レバー34が回動される。しかしながら、レバー34がスライド又は中心軸線周りに回転(移動)されてもよい。
【0059】
さらに、上記第1実施形態及び第2実施形態では、シフト装置10、50が車両のコンソールに設置される。しかしながら、シフト装置10、50が車両の他の部分(インストルメントパネル又はステアリングコラム等)に設置されてもよい。
【符号の説明】
【0060】
10・・・シフト装置、12・・・プレート(収容体)、12A・・・下プレート(第2部材)、12B・・・上プレート(第1部材)、24・・・ロア(取付部材)、34・・・レバー(シフト体)、50・・・シフト装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7