(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170481
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】車載通信機及びプッシュサーバ
(51)【国際特許分類】
H04L 67/55 20220101AFI20231124BHJP
【FI】
H04L67/55
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022082281
(22)【出願日】2022-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】生島 佳祐
(57)【要約】
【課題】プッシュサーバから送信されるプッシュデータの通知監視を行う際の待機電力を適切に抑制すると共に、プッシュサーバから送信されるプッシュデータを適切に受信する。
【解決手段】車載通信機4は、アプリサーバ2からプッシュデータの送信要求がプッシュサーバ3に受信されたことで当該プッシュサーバからプッシュデータを受信すると、その受信したプッシュデータを車載電子制御装置へ送信する。車載通信機4は、プッシュサーバからの起動要求の通知監視を、待機電力が第2方式よりも小さい第1方式で行う通知監視部4aと、プッシュサーバからのプッシュデータの受信を、プッシュサーバから受信可能なプッシュデータのデータ長が第1方式よりも長い第2方式で行う受信制御部4bと、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリサーバからプッシュデータの送信要求がプッシュサーバに受信されたことで当該プッシュサーバからプッシュデータを受信すると、その受信したプッシュデータを車載電子制御装置へ送信する車載通信機(4)であって、
前記プッシュサーバからの起動要求の通知監視を、待機電力が第2方式よりも小さい第1方式で行う通知監視部(4a)と、
前記プッシュサーバからのプッシュデータの受信を、前記プッシュサーバから受信可能なプッシュデータのデータ長が前記第1方式よりも長い前記第2方式で行う受信制御部(4b)と、を備える車載通信機。
【請求項2】
前記通知監視部は、前記プッシュサーバからの起動要求の通知監視を前記第1方式及び前記第2方式の何れで行っているかを示す通知監視情報を、自機を識別可能な機器識別情報と対応付けて前記プッシュサーバへ通知する請求項1に記載した車載通信機。
【請求項3】
前記通知監視部は、前記プッシュサーバとの前記第1方式の接続を確立し、前記プッシュサーバとの前記第2方式の接続を切断することで、前記プッシュサーバからの起動要求の通知監視を前記第1方式で行う請求項1又は2に記載した車載通信機。
【請求項4】
前記通知監視部は、待機電力の抑制条件が成立した場合に、前記プッシュサーバとの前記第1方式の接続を確立し、前記プッシュサーバとの前記第2方式の接続を切断する請求項3に記載した車載通信機。
【請求項5】
アプリサーバからプッシュデータの送信要求を受信すると、プッシュデータを車載通信機へ送信するプッシュサーバ(3)であって、
起動要求の前記車載通信機への通知を、前記車載通信機における待機電力が第2方式よりも小さい第1方式で行う通知制御部(3a)と、
プッシュデータの前記車載通信機への送信を、前記車載通信機へ送信可能なプッシュデータのデータ長が前記第1方式よりも長い前記第2方式で行う送信制御部(3b)と、を備えるプッシュサーバ。
【請求項6】
起動要求の前記車載通信機への通知のリトライ回数を判定するリトライ回数判定部(3c)と、
起動要求を前記車載通信機へ通知してからの経過時間を判定する経過時間判定部(3d)と、を備え、
前記通知制御部は、起動要求の前記車載通信機への通知のリトライ回数が一定回数に達していないと判定され、起動要求を前記車載通信機へ通知してからの経過時間が一定時間に達したと判定されると、起動要求の前記車載通信機への通知のリトライを前記第1方式で行う請求項5に記載したプッシュサーバ。
【請求項7】
起動要求の前記車載通信機への通知のリトライ回数が一定回数に達したと判定されると、プッシュデータの送信失敗を示す送信失敗通知を前記アプリサーバへ通知する送信失敗通知部(3e)を備える請求項6に記載したプッシュサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載通信機及びプッシュサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
車両外部から車載システムのアプリケーションへアクセスする遠隔要求サービスの一つとして、プッシュデータを送信するプッシュシステムが供されている。プッシュシステムは、クラウド側にアプリサーバ及びプッシュサーバが設けられ、車両側に車載通信機及び車載電子制御装置(以下、車載ECU(Electronic Control Unit)と称する)が設けられる。プッシュサーバは、例えばスマートフォン端末等によりクラウド側のアプリケーションが起動され、アプリサーバからプッシュデータの送信要求を受信すると、プッシュデータを車載通信機へ送信する。車載通信機は、プッシュサーバから送信されたプッシュデータを車載ECUへ送信し、車載ECUに搭載されている車載システム側のアプリケーションへプッシュデータを伝達する(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車載通信機では、プッシュサーバから送信されるプッシュデータの受信監視を行う際の待機電力が小さいことが望ましい。特に駐車期間が長く、車両バッテリの残容量を確保する必要がある場合には、待機電力が極めて小さいことが望ましい。しかしながら、待機電力が比較的小さい方式では、プッシュサーバから受信可能なプッシュデータのデータ長が短い問題がある。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、待機電力を適切に抑制すると共に、プッシュサーバから送信されるプッシュデータを適切に受信することができる車載通信機、プッシュデータを車載通信機へ適切に送信することができるプッッシュサーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した車載通信機(4)によれば、アプリサーバからプッシュデータの送信要求がプッシュサーバに受信されたことで当該プッシュサーバからプッシュデータを受信すると、その受信したプッシュデータを車載電子制御装置へ送信する。通知監視部(4a)は、プッシュサーバからの起動要求の通知監視を、待機電力が第2方式よりも小さい第1方式で行う。受信制御部(4b)は、プッシュサーバからのプッシュデータの受信を、プッシュサーバから受信可能なプッシュデータのデータ長が第1方式よりも長い第2方式で行う。
【0007】
プッシュサーバからの起動要求の通知監視を第1方式で行い、プッシュサーバからのプッシュデータの受信を第2方式で行うようにした。起動要求の通知監視を、待機電力が第2方式よりも小さい第1方式で行うことで、待機電力を適切に抑制することができる。プッシュサーバからのプッシュデータの受信を、プッシュサーバから受信可能なプッシュデータのデータ長が第1方式よりも長い第2方式で行うことで、プッシュサーバから送信されるプッシュデータを適切に受信することができる。これにより、待機電力を適切に抑制すると共に、プッシュサーバから送信されるプッシュデータを適切に受信することができる。
【0008】
請求項5に記載したプッシュサーバ(3)によれば、アプリサーバからプッシュデータの送信要求を受信すると、プッシュデータを車載通信機へ送信する。通知制御部(3a)は、起動要求の車載通信機への通知を、車載通信機における待機電力が第2方式よりも小さい第1方式で行う。プッシュデータ送信制御部(3b)は、プッシュデータの車載通信機への送信を、車載通信機へ送信可能なプッシュデータのデータ長が第1方式よりも長い第2方式で行う。
【0009】
起動要求の車載通信機への通知を第1方式で行い、プッシュデータの車載通信機への送信を第2方式で行うようにした。プッシュデータの車載通信機への送信を、車載通信機へ送信可能なプッシュデータのデータ長が第1方式よりも長い第2方式で行うことで、プッシュデータを車載通信機へ適切に送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態を示し、プッシュシステムの全体構成を示す図
【
図2】車載通信機及びプッシュサーバの機能ブロック図
【
図7】第2実施形態を示し、車載通信機及びプッシュサーバの機能ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、複数の実施形態について図面を参照して説明する。複数の実施形態において共通する部分については説明を省略することがある。
(第1実施形態)
第1実施形態について
図1から
図6を参照して説明する。
図1に示すプッシュシステム1は、クラウド側に設けられているアプリサーバ2及びプッシュサーバ3と、車両側に設けられている車載通信機4及び車載ECU5とを備える。車載ECU5には遠隔要求サービスを実現するためのアプリケーション6が搭載されている。プッシュシステム1は、アプリサーバ2からアプリケーション6へプッシュデータの送信を可能にするシステムである。
【0012】
例えばユーザが遠隔による乗車前のエアコン開始やドアロック等のアプリをスマートフォン等の端末で起動させて所定操作を行うと、エアコン開始やドアロックを命令するプッシュデータの送信要求がアプリサーバ2からプッシュサーバ3へ送信され、プッシュデータが車載通信機4を経由して車載ECU5へ送信され、エアコン開始やドアロック等を実現させるアプリケーション6に伝達される。
【0013】
図1では、クラウド側において、複数のアプリサーバ2に対して一つのプッシュサーバ3が設けられている構成を例示しているが、複数のアプリサーバ2に対して複数のプッシュサーバ3が設けられている構成であっても良い。又、車両側において、複数の車載ECU5に対して一つの車載通信機4が設けられている構成を例示しているが、複数の車載ECU5に対して複数の車載通信機4が設けられている構成であっても良い。
【0014】
プッシュシステム1にはオートモーティブ無線通信プラットフォーム7が採用されている。オートモーティブ無線通信プラットフォーム7は、クラウド側のACPクラウド8及び車両側のACPエンジン9により機能が実現され、いつでも、どこでも、アプリサーバ2とアプリケーション6との間のセキュアな接続を可能にする。詳述すると、車載ECU5は、例えば車両が駐車中の場合には電源がオフ状態となり、電源状態が互いに異なっている。又、各車両では車載ECU5を含むシステム構成が互いに異なっている。オートモーティブ無線通信プラットフォーム7は、このような車載ECU5の電源状態の違い及び各車両のシステム構成の違いをアプリサーバ2側から隠蔽する。その結果、車両毎の単位で全ての車載ECU5があたかも車外のネットワークに常時接続されているような擬似的な常時接続が実現可能となる。
【0015】
以下、オートモーティブ無線通信プラットフォーム7が搭載されるクラウド側のシステム及び車両側の車載システムについて説明する。
(1)クラウド側のシステム
最初に、車両側の車載システムについて説明する。アプリサーバ2は、プッシュデータの送信要求元として機能するサーバである。アプリサーバ2は、アプリケーション6を識別するアプリID及びトークンの少なくとも一方を管理する。アプリサーバ2は、プッシュデータの送信要求をプッシュサーバ3へ送信する場合に、アプリケーション6へ送信するメッセージ本体と共に、アプリID又はトークンを要求情報として提供する。アプリサーバ2は、要求情報としてトークンを用いる場合には、プッシュデータの送信先と対応付けられたトークンを読み出す。トークンは、プッシュサーバ3及び車載システム等においてプッシュデータの送信先を決定するキー情報となる。
【0016】
プッシュサーバ3は、プッシュデータの送信元であり、オートモーティブ無線通信プラットフォーム7のクラウド側の機能を実現するACPクラウド8として機能する構成を含む。プッシュサーバ3は、プロセッサ10と、RAM11と、記憶媒体12とを有するマイクロコントローラを主体として備える。プッシュサーバ3は、記憶媒体12に格納されている制御プログラムをプロセッサ10により実行して各種動作を行い、オートモーティブ無線通信プラットフォーム7のクラウド側の機能を実現する。
【0017】
プッシュサーバ3は、移動体通信網を介した無線通信による通信回線を車載通信機4との間で接続し、通信回線を接続している状態でプッシュデータを車載通信機4へ送信可能である。移動体通信網は、例えば携帯電話網、Wi-Fi(登録商標)及びV2X(Vehicle-to-Anything)等を含む。プッシュサーバ3は、アプリサーバ2からプッシュデータの送信要求を受信すると、プッシュデータの送信先となる車載通信機4を選択し、プッシュデータを当該送信先として選択した車載通信機4へ送信する。
【0018】
プッシュサーバ3は、TLS(Transport Layer Security)処理等により通信相手の認証、通信内容の暗号化及び改竄の検出等の機能を提供すると共に、TCP/IP、UDP/IP及びこれら以外のプロトコルを用いたデータ通信の機能を提供し、アプリサーバ2及び車載通信機4との間のセキュアなデータ通信を可能とする。
【0019】
プッシュサーバ3は、プッシュデータの送信を所定時間内においてリトライすることが可能である。プッシュデータを送信する場合に、車載システムの応答が直ちに必要なシーンと、プッシュデータが通知先に届けば良いシーンとが存在し、要求されるレスポンスに応じたリトライ期限が設定される。プッシュサーバ3は、プッシュデータの送信が失敗すると、プッシュデータの内容に応じて設定されたリトライ期限に基づいてリトライ期限の経過前となる所定時間内においてプッシュデータの送信をリトライする。プッシュサーバ3は、プッシュデータの送信が失敗したままリトライ期限が経過すると、プッシュデータの送信に失敗したと判定し、プッシュデータの送信を終了する。
【0020】
(2)車両側の車載システム
次に、車両側の車載システムについて説明する。車載通信機4は、TCU(Telematics Control Unit)又はDCM(Data Communication Module)等と呼称され、プッシュデータの送信先であり、オートモーティブ無線通信プラットフォーム7の車両側の機能を実現するACPエンジン9として機能する構成を含む。車載通信機4は、プロセッサ13と、RAM14と、記憶媒体15とを有するマイクロコントローラを主体として備える。車載通信機4は、記憶媒体15に格納されている制御プログラムをプロセッサ13により実行して各種動作を行い、オートモーティブ無線通信プラットフォーム7の車両側の機能を実現する。
【0021】
車載通信機4は、車内ネットワークを通じて複数の車載ECU5と接続されている。車内ネットワークは、例えばイーサーネット(Ethernet)(登録商標)、CAN(Controller Area Network)(登録商標)、FLEXRAY(登録商標)、CXPI(Clock Extension Peripheral Interface)(登録商標)、LIN(Local. Interconnect Network)等である。車内ネットワークは、パワートレイン系、シャシ系、ボディ系、マルチメディア系、安全系等の系統毎に設けられている。
【0022】
車載通信機4は、移動体通信網を介した無線通信による通信回線をプッシュサーバ3との間で接続し、通信回線を接続している状態で車載通信機4からプッシュデータを受信可能である。車載通信機4は、プッシュサーバ3からプッシュデータを受信すると、送信先となる車載ECU5を選択し、プッシュデータを当該送信先として選択した車載ECU5へ送信する。
【0023】
車載通信機4は、TLS処理等により通信相手の認証、通信内容の暗号化及び改竄の検出等の機能を提供すると共に、TCP/IP、UDP/IP及びこれら以外のプロトコルを用いたデータ通信の機能を提供する。車載通信機4とプッシュサーバ3との間及び車載通信機4と車載ECU5との間は、それぞれセキュアなデータ通信を可能とする場合がある。
【0024】
車載通信機4は、例えば駐車中等であり、車両の主電源がオフ、具体的には、所謂イグニッションがオフの状態である場合でも、通信ネットワークに接続されたオンラインの状態を維持可能である。車載通信機4は、プッシュサーバ3との間での無線通信を介した接続状態と、車内ネットワークにおけるプッシュデータの送信の進捗状態とを監視する。車載通信機4は、プッシュサーバ3と連携し、車載通信機4とプッシュサーバ3との間の相互接続確認を可能にする。車載通信機4とプッシュサーバ3との間の相互接続確認は死活監視と称する場合もある。
【0025】
車載通信機4は、プッシュデータが送信先に到達しなかった場合には、プッシュデータの送信の失敗を当該失敗と対応付けられる理由情報と共へ送信元へ通知する。一例として、車載通信機4は、プッシュデータの送信先となるアプリケーション6又は車載ECU5が車内ネットワークに存在しない場合には、このような理由情報と対応付けてプッシュデータの送信の失敗を送信元であるプッシュサーバ3へ通知する。又、車載通信機4は、アプリケーション6へのプッシュデータの送信が失敗した場合には、このような理由情報と対応付けてプッシュデータの送信の失敗を送信元であるプッシュサーバ3へ通知する。
【0026】
車載通信機4は、プッシュデータの送信先となる車載ECU5に関するECU情報として送信先情報及びステータス情報を特定する。送信先情報は送信先情報と称する場合もある。送信先情報は、複数の車載ECU5の中からプッシュデータの送信先となる車載ECU5を特定可能な情報である。車載通信機4は、アプリID又はトークンを参照して送信先情報を取得する。ステータス情報は、送信先として特定された車載ECU5の電源状態(オンオフ状態)を特定可能な情報である。詳述すると、ここでの電源オフの状態とは、イグニッションのオフ等により車載ECU5が起動状態から休止状態等に遷移した状態である。このとき、車載ECU5は、省電力で起動要求を受信可能である一方、データ通信が不能な状態となる。車載通信機4は、ステータス情報に基づいて送信先として特定した車載ECU5の電源がオフ状態である場合に、当該車載ECU5を起動させて電源をオン状態(起動状態)にする起動処理を行う。
【0027】
車載ECU5は、一つ又は複数のアプリケーション6を搭載しており、アプリケーションを実行可能である。車載ECU5は、プロセッサ(図示せず)と、RAM(図示せず)と、記憶媒体(図示せず)とを有するマイクロコントローラを主体として備える。車載ECU5は、記憶媒体に格納されている制御プログラムをプロセッサにより実行して各種動作を行い、プッシュサーバ3から送信されるプッシュデータの最終的な送信先となるエンドECUとして動作する。車載ECU5は、車載通信機4から送信されたプッシュデータを受信すると、プッシュデータと対応付けられているアプリID又はトークンと一致する登録情報を特定し、複数のアプリケーション6の中からプッシュデータの送信先となるアプリケーション6を特定し、プッシュデータを当該送信先として特定したアプリケーション6へ送信する。
【0028】
車載ECU5は、暗号処理機能を提供し、車載通信機4とアプリケーション6との間のセキュアなデータ通信を可能とする。車載ECU5は、車載通信機4とは異なり、車両の電源がオフ状態である場合には、消費電力抑制のため原則的にオフ状態とされる。このとき、車載ECU5は、通信ネットワークへの接続も切断された状態となる。尚、一部の車載ECU5には、アプリケーション6が搭載されていなくても良い。又、車載通信機4は、車載ECU5を兼ねる構成として車載システムに設けられ、アプリケーション6を搭載可能であっても良い。
【0029】
上記した構成では、前述したように、プッシュサーバ3から送信されるプッシュデータの通知監視を行う際の待機電力が小さいことが望ましい。特に駐車期間が長く、車両バッテリの残容量を確保する必要がある場合には、待機電力が極めて小さいことが望ましい。しかしながら、待機電力が比較的小さい方式では、プッシュサーバ3から受信可能なプッシュデータのデータ長が短かったりセキュリティ対策の制約が大きかったりする問題がある。この点に関し、本実施形態では、車載通信機4及びプッシュサーバ3は、それぞれ以下に示す機能を備える。
【0030】
本実施形態では、第1方式はショートメッセージサービス(以下、SMS(Short Message Service)方式と称する)であり、第2方式はMQTT(Message Queuing Telemetry Transport)方式である。SMS方式は、待機電力がMQTT方式よりも小さいが、通信可能なプッシュデータのデータ長がMQTT方式よりも短く、且つセキュリティ対策の制約がMQTT方式よりも大きい。MQTT方式は、通信可能なプッシュデータのデータ長がSMS方式よりも長く、且つセキュリティ対策の制約がSMS方式よりも小さいが、待機電力がSMS方式よりも大きい。即ち、SMS方式とMQTT方式とを比較すると、待機電力の点ではSMS方式が優位であり、通信可能なプッシュデータのデータ長及びセキュリティ対策の制約の点ではMQTT方式が優位である。
【0031】
図2に示すように、車載通信機4は、通知監視部4aと、受信制御部4bとを備える。通知監視部4aは、プッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をSMS方式及びMQTT方式の何れかで行う。通知監視部4aは、プッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をSMS方式及びMQTT方式の何れで行っているかを示す通知監視情報を、車載通信機4を識別可能な機器IDと対応付けてプッシュサーバ3へ通知する。機器IDは機器識別情報に相当する。
【0032】
通知監視部4aは、プッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をMQTT方式で行っている場合に、待機電力の抑制条件が成立したか否かを監視する。待機電力の抑制条件は、例えば駐車後から一定期間が経過したこと、駐車後から電力消費量が閾値に達したこと等である。通知監視部4aは、待機電力の抑制条件が成立したと判定すると、プッシュサーバ3とのSMS方式の接続を確立し、プッシュサーバ3とのMQTT方式の接続を切断し、プッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をSMS方式で行う。即ち、通知監視部4aは、待機電力の抑制条件が成立したと判定すると、プッシュサーバ3からの起動要求の通知監視を行う方式を、MQTT方式からSMS方式へ切り替える。
【0033】
受信制御部4bは、プッシュサーバ3からのプッシュデータの受信をMQTT方式で行う。受信制御部4bは、プッシュサーバ3からのプッシュデータの受信をMQTT方式で行うことで、プッシュサーバ3から受信可能なプッシュデータのデータ長をSMS方式で行う場合よりも長く確保し、セキュリティ対策の制約をSMS方式で行う場合よりも小さくする。
【0034】
プッシュサーバ3は、通知制御部3aと、送信制御部3bとを備える。通知制御部3aは、起動要求の車載通信機4への通知をSMS方式及びMQTT方式の何れかで行う。通知制御部3aは、車載通信機4から通知される通知監視情報に基づいて当該車載通信機4において起動要求の通知監視を行っている方式がSMS方式及びMQTT方式の何れであるかを判定する。通知制御部3aは、車載通信機4において起動要求の通知監視を行っている方式がSMS方式であると特定すると、起動要求の車載通信機4への通知をSMS方式で行い、車載通信機4において起動要求の通知監視を行っている方式がMQTT方式であると特定すると、起動要求の車載通信機4への通知をMQTT方式で行う。
【0035】
上記した構成の作用について
図3から
図6を参照して説明する。
プッシュサーバ3は、起動要求をプッシュデータの送信先である車載通信機4へ通知すると共に、プッシュデータをMQTT方式で車載通信機4へ送信する(S1)。車載通信機4は、プッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をMQTT方式で行っている場合に、プッシュサーバ3から起動要求が通知されると起動し(A1)、プッシュサーバ3から送信されたプッシュデータを受信すると、その受信したプッシュデータを車載ECU5へ送信する(S2)。プッシュサーバ3は、プッシュデータの車載通信機4への送信完了を特定し(B1)、送信完了通知をアプリサーバ2へ通知する(S3)。
【0036】
車載通信機4は、待機電力の抑制条件の成立を監視しており、待機電力の抑制条件の成立を特定すると(A2)、プッシュサーバ3とのSMS接続を確立し(A3)、プッシュサーバ3とのMQTT接続を切断し(A4)、通知監視情報をプッシュサーバ3へ通知する(S4)。これ以降、車載通信機4は、プッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をSMS方式で行う。
【0037】
プッシュサーバ3は、車載通信機4から通知監視情報が通知されると、その通知監視情報の送信元である車載通信機4と対応付けて通知監視情報を記憶し(B2)、車載通信機4がプッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をSMS方式で行っていることを記憶する。
【0038】
ここで、プッシュサーバ3は、アプリサーバ2からプッシュデータの送信要求が通知されると(S5)、そのプッシュデータの送信先である車載通信機4と対応付けて記憶されている通知監視情報を参照する(B3)。プッシュサーバ3は、プッシュデータの送信先である車載通信機4がプッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をSMS方式で行っていることを特定すると(B4)、起動要求をSMS方式で通知する(S6)。
【0039】
車載通信機4は、プッシュサーバ3から起動要求がSMS方式で通知されると起動し(A5)、プッシュサーバ3とのMQTT接続を確立する(A6)。プッシュサーバ3は、車載通信機4とのMQTT接続が確立されたことを特定すると、MQTT接続を認識し(B5)、プッシュデータをMQTT方式でプッシュデータの送信先である車載通信機4へ送信する(S7)。車載通信機4は、プッシュサーバ3から送信されたプッシュデータを受信すると、その受信したプッシュデータを車載ECU5へ送信する(S8)。
【0040】
車載ECU5は、車載通信機4から送信されたプッシュデータを受信すると、プッシュデータを当該プッシュデータに対応するアプリケーション6に伝達し、アプリケーション6を起動させ、プッシュデータに対応する遠隔要求サービスの制御を行う。車載ECU5は、車載通信機4から送信されたプッシュデータを受信すると、プッシュデータ受信応答を車載通信機4へ通知する(S9)。車載通信機4は、車載ECU5からプッシュデータ受信応答が通知されると、プッシュデータの到達を確認し(A7)、プッシュデータ受信応答をプッシュサーバ3へ通知する(S10)。
【0041】
プッシュサーバ3は、車載通信機4からプッシュデータ受信応答が通知されると、プッシュデータの車載通信機4への送信完了を特定し(B6)、送信完了通知をアプリサーバ2へ通知する(S11)。
【0042】
車載通信機4は、プッシュサーバ3とのSMS接続を確立し(A8)、プッシュサーバ3とのMQTT接続を切断し(A9)、通知監視情報をプッシュサーバ3へ通知する(S12)。これ以降、車載通信機4は、プッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をSMS方式で行う。
【0043】
プッシュサーバ3は、車載通信機4から通知監視情報が通知されると、その通知監視情報の送信元である車載通信機4と対応付けて通知監視情報を記憶し(B7)、車載通信機4がプッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をSMS方式で行っていることを記憶する。これ以降、プッシュサーバ3は、アプリサーバ2からのプッシュデータの送信要求の通知を待機し、上記した処理を繰り返す。
【0044】
尚、
図5及び
図6に示すように、車載通信機4は、待機電力の抑制条件の成立を特定すると(A2)、SMS受信可能であるか否かを判定し(A11)、SMS受信可能であると判定すると(A11:YES)、通知監視情報をプッシュサーバ3へ通知しても良い(S4)。尚、車載通信機4は、SMS受信可能でなく受信不能であると判定すると(A11:NO)、プッシュ受信終了通知をプッシュサーバ3へ通知する。
【0045】
以上に説明したように第1実施形態によれば、次に示す作用効果を得ることができる。車載通信機4において、プッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をSMS方式で行い、プッシュサーバ3からのプッシュデータの受信をMQTT方式で行うようにした。起動要求の通知監視を、待機電力がMQTT方式よりも小さいSMS方式で行うことで、待機電力を適切に抑制することができる。プッシュサーバ3からのプッシュデータの受信を、プッシュサーバ3から受信可能なプッシュデータのデータ長がSMS方式よりも長いMQTT方式で行うことで、プッシュサーバ3から送信されるプッシュデータを適切に受信することができる。これにより、待機電力を適切に抑制すると共に、プッシュサーバ3から送信されるプッシュデータを適切に受信することができる。プッシュサーバ3から送信されるプッシュデータを受信する場合のセキュリティ対策の制約を小さくすることができる。
【0046】
又、待機電力の抑制条件の成立を特定すると、プッシュサーバ3とのMQTT接続を切断し、プッシュサーバ3とのSMS接続を確立するようにした。待機電力の抑制条件を事前に登録しておくことで、例えば車両の使用予定に応じて待機電力を適切に抑制することができる。待機電力を適切に抑制することで、例えば駐車中の盗難監視等の適切に実施したり、電気自動車であれば次回乗車時の航続可能距離を長く確保したりすることができる。
【0047】
プッシュサーバ3において、起動要求の車載通信機4への通知をSMS方式で行い、プッシュデータの車載通信機4への送信をMQTT方式で行うようにした。プッシュデータの車載通信機4への送信を、車載通信機4へ送信可能なプッシュデータのデータ長がSMS方式よりも長いMQTT方式で行うことで、プッシュデータを車載通信機4へ適切に送信することができる。
【0048】
(第2実施形態)
第2実施形態について
図7から
図10を参照して説明する。第2実施形態は、SMS方式の通信保証が十分に高くないことを考慮し、プッシュサーバ3からの起動要求の通知をリトライする構成である。
【0049】
プッシュサーバ3は、通知制御部3aと、送信制御部3bとに加え、リトライ回数判定部3cと、経過時間判定部3dと、送信失敗通知部3eとを備える。リトライ回数判定部3cは、起動要求の車載通信機4への通知のリトライ回数を判定する。経過時間判定部3dは、起動要求を車載通信機4へ通知してからの経過時間を判定する。通知制御部3aは、起動要求の車載通信機4への通知のリトライ回数が一定回数に達していないとリトライ回数判定部3cにより判定され、起動要求を車載通信機4へ通知してからの経過時間が一定時間に達したと経過時間判定部3dにより判定されると、起動要求の車載通信機4への通知のリトライをSMS方式で行う。通知制御部3aは、起動要求の車載通信機4への通知のリトライ回数が一定回数に達したとリトライ回数判定部3cにより判定されると、起動要求の車載通信機4への通知のリトライを中止する。送信失敗通知部3eは、起動要求の車載通信機4への通知のリトライ回数が一定回数に達したとリトライ回数判定部3cにより判定されると、プッシュデータの送信失敗を示す送信失敗通知をアプリサーバ2へ通知する。
【0050】
上記した構成の作用について
図8から
図10を参照して説明する。
プッシュサーバ3は、起動要求をSMS方式で通知すると(S6)、起動要求の車載通信機4への通知のリトライ回数を判定する(B11)。プッシュサーバ3は、リトライ回数が一定回数に達していないと判定すると(B11:NO)、起動要求を車載通信機4へ通知してからの経過時間を判定する(B12)。プッシュサーバ3は、経過時間が一定時間に達したと判定すると(B12:YES)、起動要求の車載通信機4への通知のリトライをSMS方式で行い(S21)、リトライ回数をカウントアップする。車載通信機4は、プッシュサーバ3から起動要求がSMS方式で通知されると起動し、これ以降、第1実施形態と同様の処理を行う。
【0051】
プッシュサーバ3は、リトライ回数が一定回数に達したと判定すると(B11:YES)、起動要求の車載通信機4への通知のリトライを中止し、プッシュデータの送信失敗を特定し(B13)、プッシュデータの送信失敗を示す送信失敗通知をアプリサーバ2へ通知する(S22)。
【0052】
以上に説明したように第2実施形態によれば、プッシュサーバ3において、リトライ回数が一定回数に達していないと判定し、経過時間が一定時間に達したと判定すると、起動要求の車載通信機4への通知のリトライをSMS方式で行うようにした。SMS方式の通信保証が十分に高くないことに対し、起動要求の車載通信機4への通知のリトライを行うことで、適切に対処することができる。又、リトライ回数が一定回数に達したと判定すると、起動要求の車載通信機4への通知のリトライを中止し、プッシュデータの送信失敗を示す送信失敗通知をアプリサーバ2へ通知するようにした。リトライを行うことに制限を持たせることができ、不要な電力消費を回避することができる。
【0053】
(第3実施形態)
第3実施形態について
図11から
図13を参照して説明する。第3実施形態は、車載通信機4において、待機電力の抑制条件の成立を特定し、SMS受信可能であると判定すると、通知監視方式切替確認をプッシュサーバ3へ通知する構成である。
【0054】
車載通信機4は、待機電力の抑制条件の成立を特定すると(A2)、SMS受信可能であるか否かを判定し(A11)、SMS受信可能であると判定すると(A11:YES)、通知監視方式切替確認をプッシュサーバ3へ通知する(S31)。プッシュサーバ3は、車載通信機4から通知監視方式切替確認が通知されると、通知監視方式切替確認をアプリサーバ2へ通知する(S32)。
【0055】
アプリサーバ2は、プッシュサーバ3から通知監視方式切替確認が通知されると、通知監視方式の切替を選択する(C21)。アプリサーバ2は、抑制許諾又は抑制条件変更の何れかを選択し、通知監視方式切替選択をプッシュサーバ3へ通知する(S33)。プッシュサーバ3は、アプリサーバ2から通知監視方式切替選択が通知されると、その切替選択が抑制許諾であるか抑制条件変更であるかを判定する(B21,B22)。プッシュサーバ3は、抑制許諾であると判定すると(B21:YES)、抑制処理許可を車載通信機4へ通知する(S34)。車載通信機4は、プッシュサーバ3から抑制処理許可が通知されると、通知監視情報をプッシュサーバ3へ通知する(S4)。プッシュサーバ3は、車載通信機4から通知監視情報が通知されると、これ以降、第1実施形態と同様の処理を行う。
【0056】
一方、プッシュサーバ3は、その切替選択が抑制条件変更であると判定すると(B22:YES)、抑制条件変更要求を車載通信機4へ通知する(S35)。車載通信機4は、プッシュサーバ3から抑制条件変更要求が通知されると、抑制条件を変更し(A31)、ステップA2に戻る。
【0057】
以上に説明したように第3実施形態によれば、プッシュサーバ3において、通知監視方式切替確認をアプリサーバ2へ通知するようにした。抑制許諾するか抑制条件変更するかをユーザ又はシステムに選択させることができる。
【0058】
(第4実施形態)
第4実施形態について
図14から
図17を参照して説明する。第4実施形態は、プッシュサーバ3において、MQTT接続中であるか否かを判定する構成である。
【0059】
プッシュサーバ3は、アプリサーバ2からプッシュデータの送信要求が通知されると(S5)、そのプッシュデータの送信先である車載通信機4と対応付けて記憶されている通知監視情報を参照し(B3)、MQTT接続中であるか否かを判定する(B31)。プッシュサーバ3は、MQTT接続中でないと判定すると(B31:NO)、プッシュデータの送信先である車載通信機4がプッシュサーバ3からの起動要求の通知監視をSMS方式で行っていることを特定し(B4)、起動要求をSMS方式で通知し(S6)、これ以降、第1実施形態と同様の処理を行う。
【0060】
一方、プッシュサーバ3は、MQTT接続中であると判定すると(B31:YES)、プッシュデータをMQTT方式でプッシュデータの送信先である車載通信機4へ送信し(S7)、これ以降、第1実施形態と同様の処理を行う。
【0061】
以上に説明したように第4実施形態によれば、プッシュサーバ3において、アプリサーバ2からプッシュデータの送信要求が通知されると、MQTT接続中であるか否かを判定し、MQTT接続中であると判定すると、プッシュデータをMQTT方式でプッシュデータの送信先である車載通信機4へ送信するようにした。MQTT接続中であれば、プッシュデータを即座に車載通信機4へ送信することができる。
【0062】
(その他の実施形態)
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、更には、それらに一要素のみ、それ以上、或いはそれ以下を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【0063】
実施形態において、プッシュササーバ3及び車載通信機4により提供される各機能は、ソフトウェア及びそれを実行するハードウェア、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、又はそれらの複合的な組み合わせによっても提供可能である。更に、このような機能がハードウェアとしての電子回路により提供される場合に、各機能は、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によっても提供可能である。
【0064】
プッシュサーバ3のプロセッサ10及び車載通信機4のプロセッサ13は、それぞれCPU(Central Processing Unit)等の演算コアを少なくとも一つ含む構成である。各プロセッサ10,13を含む処理回路は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)及びASIC(Application-Specific Integrated Circuit)を主体とした構成であっても良い。
【0065】
プッシュサーバ3の記憶媒体12及び車載通信機4の記憶媒体15は、それぞれ不揮発性の記憶媒体を含む構成である。各記憶媒体12,15の形態は、適宜変更されても良く、例えば各記憶媒体12,15は、回路基板上に設けられた構成に限定されず、メモリカード等の形態で提供され、スロット部に挿入されることでプッシュサーバ3及び車載通信機4の処理回路に電気的に接続される構成であって良い。更に、各記憶媒体12,15は、プログラムのコピー基となる光学ディスクやハードディスクドライブ等であっても良い。
【0066】
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することにより提供された専用コンピュータにより実現されても良い。或いは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によりプロセッサを構成することにより提供された専用コンピュータにより実現されても良い。若しくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路により構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより実現されても良い。又、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていても良い。
【符号の説明】
【0067】
図面中、1はプッシュシステム、2はアプリサーバ、3はプッシュサーバ、3aは通知制御部、3bは送信制御部、3cはリトライ回数判定部、3dは経過時間判定部、3eは送信失敗通知部、4は車載通信機、4aは通知監視部、4bは受信制御部、5は車載ECU、6はアプリケーションである。