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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170518
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】回転検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/244 20060101AFI20231124BHJP
   G01B 7/30 20060101ALI20231124BHJP
   B62D 5/04 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
G01D5/244 K
G01B7/30 B
B62D5/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022082338
(22)【出願日】2022-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上松 尚
(72)【発明者】
【氏名】藤田 敏博
【テーマコード(参考)】
2F063
2F077
3D333
【Fターム(参考)】
2F063AA36
2F063BA08
2F077AA01
2F077AA27
2F077AA33
2F077CC02
2F077QQ15
2F077QQ17
3D333CB02
3D333CB13
3D333CD52
3D333CD57
3D333CE29
3D333CE31
(57)【要約】
【課題】比較的遅延の少ない角度情報を演算可能な回転検出装置を提供する。
【解決手段】回転角センサ30は、モータの回転位置に応じた物理量の変化を検出する少なくとも3つの検出素子31~33を有する。回転角センサ30は、少なくとも1つの検出素子の検出値に応じたモータの回転回数TCに係る回転角情報を出力する。回転角センサ30は、それぞれの検出素子31~33の検出値に応じたモータの回転角に係る回転角情報を、少なくとも1つのアナログ信号および少なくとも1つのデジタル信号として出力する。制御部60は、絶対角演算部65および異常判定部68を有する。絶対角演算部68は、アナログ信号に基づく回転角であるアナログ回転角θm_aまたはデジタル信号に基づく回転角であるデジタル回転角θm_dのうち正常であると判定された値を用いて演算された絶対角を制御演算部69に出力する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出対象(80)の回転位置に応じた物理量の変化を検出する少なくとも3つの検出素子(31~33)を有し、少なくとも1つの前記検出素子の検出値に応じた前記検出対象の回転回数に係る回転回数情報を出力し、それぞれの前記検出素子の検出値に応じた前記検出対象の回転角に係る回転角情報を少なくとも1つのアナログ信号および少なくとも1つのデジタル信号として出力する回転角センサ(30)と、
前記回転角情報および前記回転回数情報を用いて基準位置からの回転量である絶対角を演算する絶対角演算部(65)、および、前記回転角情報の異常判定を行う異常判定部(68)を有する制御部(60)と、
を備え、
前記絶対角演算部は、前記アナログ信号に基づく回転角であるアナログ回転角または前記デジタル信号に基づく回転角であるデジタル回転角のうち正常であると判定された値を用いて演算された前記絶対角を制御演算部(69)に出力する回転検出装置。
【請求項2】
前記絶対角演算部は、前記アナログ回転角が正常である場合、
初回演算において、前記回転角情報として前記アナログ回転角を用いて前記絶対角を演算し、
2回目以降の演算において、前回値および前記アナログ回転角を用いて前記絶対角を演算する請求項1に記載の回転検出装置。
【請求項3】
前記絶対角演算部は、全ての前記アナログ回転角が異常である場合、前記アナログ回転角に替えて前記デジタル回転角を用いて前記絶対角を演算する請求項2に記載の回転検出装置。
【請求項4】
前記絶対角演算部は、
初回演算において、前記回転角情報として前記アナログ回転角を用いて演算される前記絶対角であるアナログ絶対角、および、前記回転角情報として前記デジタル回転角を用いて演算される前記絶対角であるデジタル絶対角を演算し、
2回目以降の演算において、前回値および前記アナログ回転角を用いて演算される値を前記アナログ絶対角とし、前回値および前記デジタル回転角を用いて演算される値を前記デジタル絶対角とし、
前記アナログ回転角が正常である場合、前記アナログ絶対角を前記制御演算部に出力し、全ての前記アナログ回転角が異常である場合、前記デジタル絶対角を前記制御演算部に出力する請求項1に記載の回転検出装置。
【請求項5】
前記絶対角演算部は、比較実施タイミングにおいて、前記アナログ回転角または前記デジタル回転角と前記回転回数情報とを用いた絶対角演算を行い、前回値を用いて演算される前記絶対角との比較を行う請求項2~4のいずれか一項に記載の回転検出装置。
【請求項6】
前記絶対角演算部は、前記回転角情報として前記アナログ回転角を用いて演算される前記絶対角であるアナログ絶対角、および、前記回転角情報として前記デジタル回転角を用いて演算される前記絶対角であるデジタル絶対角を演算し、
前記アナログ回転角が正常である場合、前記アナログ絶対角を前記制御演算部に出力し、全ての前記アナログ回転角が異常である場合、前記デジタル絶対角を前記制御演算部に出力する請求項1に記載の回転検出装置。
【請求項7】
前記絶対角演算部は、前記回転角センサから取得される前記回転回数情報が異常である場合、前記回転角センサ以外から取得される外部情報を用いて前記絶対角を演算する請求項1に記載の回転検出装置。
【請求項8】
電動パワーステアリング装置(8)に適用され、
前記検出対象であるモータは、操舵に要するトルクを出力する請求項1に記載の回転検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検出素子の検出値に基づき、モータの回転角情報を生成する装置が知られている。例えば特許文献1では、センサ部に角度演算部および回転回数演算部が設けられており、SPI通信等のデジタル通信にで、出力信号をマイコンに出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-191092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、回転角および回転回数に係る情報をデジタル通信にてマイコンに送信しているため、デジタル演算、出力に起因する演算遅延が発生する。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的遅延の少ない角度情報を演算可能な回転検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の回転検出装置は、回転角センサ(30)と、制御部(60)と、を備える。回転角センサは、検出対象(80)の回転位置に応じた物理量の変化を検出する少なくとも3つのセンサ素子(31~33)を有する。回転検出装置は、少なくとも1つの検出素子の検出値に応じた検出対象の回転回数に係る回転回数情報を出力する。また、回転検出装置は、それぞれの検出素子の検出値に応じた検出対象の回転角に係る回転角情報を、少なくとも1つのアナログ信号および少なくとも1つのデジタル信号として出力する。
【0007】
制御部は、回転角情報および回転回数情報を用いて基準位置からの回転量である絶対角を演算する絶対角演算部(65)、および、回転角情報の異常判定を行う異常判定部(69)を有する。絶対角演算部は、アナログ信号に基づく回転角であるアナログ回転角またはデジタル信号に基づく回転角であるデジタル回転角のうち正常であると判定された値を用い演算された絶対角を制御演算部(69)に出力する。少なくとも一部の検出値をアナログ信号で回転角センサから制御部に出力することで、比較的遅延の少ない角度演算を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態によるステアリングシステムの概略構成図である。
図2】第1実施形態による回転検出装置を示すブロック図である。
図3】第1実施形態による絶対角を説明する説明図である。
図4】第1実施形態によるデジタル信号およびアナログ信号を説明するタイムチャートである。
図5】第1実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。
図6】第2実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。
図7】第3実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。
図8】第4実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。
図9】第5実施形態による角度演算処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明による回転検出装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0010】
(第1実施形態)
第1実施形態を図1図5に示す。図1および図2に示すように、回転検出装置1は、回転角センサ30と、制御部60と、を備え、電動パワーステアリング装置8に適用される。図1は、電動パワーステアリング装置8を備えるステアリングシステム90の構成を示す。ステアリングシステム90は、操舵部材であるステアリングホイール91、ステアリングシャフト92、ピニオンギア96、ラック軸97、車輪98、および、電動パワーステアリング装置8等を備える。
【0011】
ステアリングホイール91は、ステアリングシャフト92と接続される。ステアリングシャフト92には、操舵トルクを検出するトルクセンサ94が設けられる。ステアリングシャフト92の先端には、ピニオンギア96が設けられる。ピニオンギア96は、ラック軸97に噛み合っている。ラック軸97の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪98が連結される。
【0012】
運転者がステアリングホイール91を回転させると、ステアリングホイール91に接続されたステアリングシャフト92が回転する。ステアリングシャフト92の回転運動は、ピニオンギア96によってラック軸97の直線運動に変換される。一対の車輪98は、ラック軸97の変位量に応じた角度に操舵される。
【0013】
電動パワーステアリング装置8は、ECU20およびモータ80を有する駆動装置10、および、モータ80の回転を減速してステアリングシャフト92に伝える動力伝達部である減速ギア89等を備える。すなわち、本実施形態の電動パワーステアリング装置8は、所謂「コラムアシストタイプ」であり、ステアリングシャフト92が駆動対象といえる。モータ80の回転をラック軸97に伝える所謂「ラックアシストタイプ」等としてもよい。
【0014】
モータ80は、操舵に要するトルクの一部または全部を出力するものであって、図示しないバッテリから電力が供給されることにより駆動され、減速ギア89を正逆回転させる。駆動装置10は、モータ80の軸方向の一方側にECU20が設けられており、いわゆる「機電一体型」であるが、モータとECUとが別途に設けられる機電別体であってもよい。機電一体型とすることで、搭載スペースに制約のある車両において、ECU20およびモータ80を効率的に配置することができる。ECU20は、モータ80の出力軸とは反対側において、シャフト870の軸線に対して同軸に配置されている。ECU20には、回転検出装置1が設けられている。
【0015】
図2に示すように、回転角センサ30は、検出素子31~33、および、信号処理部35を有する。検出素子31、32、33は、それぞれセンサチップ310、320、330に設けられており、信号処理部35は、信号処理チップ350に設けられている。センサチップ310、320、330および信号処理チップ350は、封止部38に封止されている。また、例えば複数の検出素子を1つのチップに設け、絶縁部にて分離するようにしてもよい。
【0016】
検出素子31~33は、例えばAMRセンサ、TMRセンサ、GMRセンサ等の磁気抵抗素子やホール素子等であって、モータ80のシャフトと一体に回転する図示しないセンサマグネットの磁界を検出し、アナログ信号である1組のsin信号およびcos信号を出力する。検出素子31~33は同じであってもよいし、振幅等が異なっていてもよい。また、例えば検出素子31は検出素子32、33よりも検出精度が高い、といった具合に性能が異なっていてもよい。検出素子31~33の少なくとも一部を異なる種類の素子を用いる場合、故障モードが異なるため、同時故障の発生確率を低減することができる。
【0017】
信号処理部35は、AD変換部351、角度演算部352、回転回数演算部353、および、通信部355を有する。AD変換部351は、検出素子31から出力されるsin信号およびcos信号をデジタル信号に変換する。
【0018】
角度演算部352は、デジタル変換された検出素子31の検出値を用い、モータ回転角θm1を演算する。回転回数演算部353は、AD変換部351にてデジタル変換された検出素子31の検出値を用い、モータ80の回転回数TCを演算する。回転回数TCは、例えばモータ80の1回転を3以上の領域に分け、領域が変わるごとに回転方向に応じてカウントアップまたはカウントダウンすることで、カウント値に基づいて演算可能である。
【0019】
封止部38には、出力端子381~383、および、電源端子385~388が設けられている。出力端子381は、制御部60の端子601と接続され、検出素子31の検出値を用いて演算された値を含むデジタル信号の出力に用いられる。出力端子382は、制御部60の端子602と接続され、検出素子32の検出値に応じたアナログ信号の出力に用いられる。出力端子383は、制御部60の端子603と接続され、検出素子33の検出値に応じたアナログ信号の出力に用いられる。以下適宜、検出素子31~33に対応する構成を「系統」、デジタル通信を用いる系統を「デジタル系統」、アナログ通信を用いる系統を「アナログ系統」とする。
【0020】
図2では、出力端子381~383および通信線は、各系統に1つずつ設けられているが、通信方式やデータ方式に応じ、少なくとも一部の系統にて複数設けるようにしてもよい。また、増幅回路やフィルタ回路等を適宜設けてもよい。また、端子601~603の間にNC(Non Connection)端子を設けることで、隣接端子間が異物等によりショートする共通原因故障により複数の信号が異常になるのを防ぐことができる。
【0021】
電源端子385は、バッテリと直接的に接続されるPIG電源900と接続される。電源端子386~388は、車両の始動スイッチ(以下「IG」)を経由してバッテリと接続されるIG電源901~903と接続される。図2ではIG電源901~903が別途に記載されているが、少なくとも一部が共通電源であってもよい。また、電源端子385~388には、各電源900~903から昇圧または降圧された電力が供給されるようにしてもよい。
【0022】
電源端子385、386は、センサチップ310および信号処理チップ350と接続される。一点鎖線で囲んだ検出素子31、AD変換部351および回転回数演算部353には、電源端子385を経由してIGオフ中も常時給電される。これにより、回転回数TCは、IGオフ中も演算が継続される。
【0023】
また、角度演算部352および通信部355には、IGオフ中は給電されず、処理を停止する。電源端子387はセンサチップ320と接続され、電源端子388はセンサチップ330と接続される。すなわち本実施形態では、各検出素子31~33ごとに電源端子385~388を個別に設けており、電源が互いに干渉しないように構成されている。また、検出素子31~33は、素子間で絶縁性が確保されるように構成されている。
【0024】
制御部60は、マイコン等を主体として構成され、内部にはいずれも図示しないCPU、ROM、RAM、I/O及び、これらの構成を接続するバスライン等を備えている。制御部60における各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置(すなわち、読み出し可能非一時的有形記憶媒体)に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
【0025】
制御部60は、機能ブロックとして、回転検出部61、および、制御演算部69等を有する。回転検出部61は、回転角センサ30からの信号に基づいてモータ回転角θmおよび絶対角θaを演算し、制御演算部69等の他の演算部に出力する。制御演算部69は、モータ80の駆動制御に係る各種演算を行う。以下適宜、回転検出部61から出力される絶対角を出力絶対角θa_outとする。
【0026】
回転検出部61は、AD変換部62、63、角度演算部64、絶対角演算部65、および、異常判定部68を有する。AD変換部62は、検出素子32から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。AD変換部63は、検出素子33から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。本実施形態では、AD変換部62、63は制御部60側に設けられており、検出素子32、33の検出信号は、デジタル変換されず、アナログ信号のまま制御部60に出力される。換言すると、回転角センサ30において、検出素子32、33の信号処理に係る構成が省略されており、回転角センサ30の構成が簡素化されている。
【0027】
角度演算部64は、デジタル変換された検出素子32の検出値を用いてモータ回転角θm2を演算し、デジタル変換された検出素子33の検出値を用いてモータ回転角θm3を演算する。
【0028】
絶対角演算部65は、モータ回転角θm1~θm3および回転回数TCに基づき、複数回転情報を含む基準位置からの回転角度である絶対角θaを演算する(図3参照)。絶対角θaは、ギア比等により、舵角θsに換算可能な値である。なお、図3では、基準位置から正方向に回転させる場合を示した。
【0029】
以下適宜、デジタル信号に基づくモータ回転角θm1をデジタル回転角θm_d、アナログ信号に基づくモータ回転角θm2、θm3をアナログ回転角θm_aとする。また、今回演算にてデジタル回転角θm_dを用いた絶対角をデジタル絶対角θa_d、今回演算にてアナログ回転角θm_aを用いた絶対角をアナログ絶対角θa_aとする。なお、デジタル、アナログの区別をしない場合は、単にモータ回転角θm、または、絶対角θaとする。
【0030】
異常判定部68は、モータ回転角θm1~θm3の異常判定を行う。本実施形態では、1つの制御部60に対して3つの検出素子31~33が設けられている。そのため、1つの検出素子に異常が生じた場合であっても、異常が生じた素子を特定し、正常な素子の検出値に基づく制御や異常監視を継続可能である。以下、「素子の異常」とは、素子そのものの異常に限らず、送信経路等の異常を含む信号異常を意味するものとする。
【0031】
ここで、絶対角θaの演算において、少なくとも初回演算には回転回数TCの情報が必要である。回転回数TCの演算には、回転角センサ30側にデジタルICが必要であり、デジタルICでの角度演算、および、SPI通信等でのデジタル通信に起因する演算遅延が発生する。そのため、回転角センサ30からアナログ信号で検出信号を受信する場合と比較し、演算された絶対角も遅延を含んでいる。
【0032】
具体的には、図4に示すように、時刻x0の検出された値を用い、回転角センサ30内にてモータ回転角θm1および回転回数TCを演算してデジタル通信にて制御部60に送信する場合、絶対角演算が完了するのが時刻xdである。これに対し、アナログ回転角θm_aを用いて制御部60内にて角度演算等を行う場合、時刻xdより早い時刻xaにて絶対角演算が完了する。なお、初回演算においては、絶対角演算に回転回数TCの情報が必要となるため、デジタル通信が律速となる。
【0033】
そこで本実施形態では、3つのモータ回転角θm1~θm3の比較により異常判定を行い、遅延が比較的小さいアナログ通信で取得されたモータ回転角θm2、θm3のいずれかが正常であれば、モータ回転角θm2、θm3を用いて絶対角演算を行う。
【0034】
本実施形態の角度演算処理を図5のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、制御部60にて所定の周期で実施される。以下、ステップS101等の「ステップ」を省略し、単に記号「S」と記す。なお、本実施形態では、デジタル系統が1、アナログ系統が2であるが、例えばデジタル系統が2、アナログ系統が1、といった具合にデジタル2系統以上の場合にも適用可能な処理として記載した。後述の実施形態に係る処理も同様である。また、図中、添え字の(n-1)は前回値であることを意味する。
【0035】
S101では、異常判定部68は、モータ回転角θm1~θm3の異常判定を行い、正常な値が2以上あるか否か判断する。正常な値が2未満であると判断された場合(S101:NO)、S102へ移行し、モータ回転角θmの角度出力異常であると判定する。また、図示しない上位ECU等に角度出力異常を通知する。正常な値が2以上であると判断された場合(S101:YES)、S103へ移行する。
【0036】
S103では、異常判定部68は、回転回数TCが正常か否か判定する。回転角センサ30側では、例えば電源失陥等により回転回数TCが異常となった場合、TC異常を示す情報を制御部60に送信する。異常判定部68では、回転角センサ30からの情報に基づき、回転回数TCに係る異常判定を行う。回転回数TCが異常であると判断された場合(S103:NO)、S104へ移行し、回転回数TCを用いた絶対角演算異常であると判定する。また、上位ECU等に絶対角演算異常を通知する。回転回数TCが正常であると判断された場合(S103:YES)、S105へ移行する。なお、本実施形態では、初回演算以外は絶対角θaの演算に回転回数TCを使わないので、2回目以降の演算では、S103およびS104の処理は省略可能である。
【0037】
S105では、異常判定部68は、アナログ回転角θm_aが正常か否か判断する。本実施形態では、ここでは、モータ回転角θm1、θm2の少なくとも一方が正常であれば、肯定判断される。アナログ回転角θm_aが正常でないと判断された場合(S105:NO)、S109へ移行する。アナログ回転角θm_aが正常であると判断された場合(S105:YES)、S106へ移行する。
【0038】
S106では、絶対角演算部65は、絶対角θaの初回演算か否か判断する。絶対角θaの初回演算であると判断された場合(S106:YES)、S107へ移行し、アナログ回転角θm_aおよび回転回数TCを用いてアナログ絶対角θa_aを演算する。絶対角θaの初回演算でないと判断された場合(S106:NO)、S108へ移行し、アナログ回転角θm_aおよび絶対角θaの前回値を用いてアナログ絶対角θa_aを演算する。詳細には、アナログ回転角θm_aの差分積算により、絶対角θaの今回値を演算する。モータ回転角θm2、θm3が共に正常である場合、どちらか一方の値を用いてもよいし、平均値等の演算値を用いてもよい。デジタル回転角に対応する値が複数ある場合も同様である。
【0039】
アナログ回転角θm_aが正常でないと判断された場合(S105:NO)に移行するS109では、S106と同様、絶対角演算部65は、絶対角θaの初回演算か否か判断する。初回演算であると判断された場合(S109:YES)、S110へ移行し、デジタル回転角θm_dおよび回転回数TCを用いてデジタル絶対角θa_dを演算する。初回演算でないと判断された場合(S109:NO)、S111へ移行し、デジタル回転角θm_dおよび回転回数TCを用いてデジタル絶対角θa_dを演算する。詳細には、デジタル回転角θm_dの差分積算により、絶対角θaの今回値を演算する。絶対角演算部65は、S107、S108、S110またはS111にて演算された絶対角θaを、出力絶対角θa_outとし、制御演算部69に出力する。
【0040】
本実施形態では、1つの制御部60が、3系統の角度情報を取得可能に構成されている。これにより、モータ回転角θm1、θm2、θm3の比較から正常な値を特定可能であり、正常な値を用いた絶対角演算を行うことができる。また、本実施形態では、アナログ回転角θm_aが正常であれば、絶対角演算にアナログ回転角θm_aを優先的に用いることで、演算遅延を抑制することができる。
【0041】
以上説明したように、回転検出装置1は、回転角センサ30と、制御部60と、を備える。回転角センサ30は、検出対象であるモータ80の回転位置に応じた物理量の変化を検出する少なくとも3つの検出素子31~33を有する。回転角センサ30は、少なくとも1つの検出素子(本実施形態では検出素子31)の検出値に応じたモータ80の回転回数TCに係る回転角情報を出力する。また、回転角センサ30は、それぞれの検出素子31~33の検出値に応じたモータ80の回転角に係る回転角情報を、少なくとも1つのアナログ信号、および、少なくとも1つのデジタル信号として出力する。
【0042】
本実施形態では、回転角センサ30は、検出素子32、33の検出値に応じた2つのアナログ信号、および、検出素子31の検出値に応じた回転角情報および回転回数情報を含む1つのデジタル信号を出力する。
【0043】
制御部60は、絶対角演算部65、および、異常判定部68を有する。絶対角演算部65は、モータ回転角θmに係る回転角情報および回転回数TCに係る回転回数情報を用いて、基準位置からの回転量である絶対角θaを演算する。異常判定部68は、回転角情報の異常判定を行う。詳細には、異常判定部68は、モータ回転角θm1、θm2、θm3の比較による異常判定を行う。
【0044】
絶対角演算部65、アナログ信号に基づく回転角であるアナログ回転角θm_a、または、デジタル信号に基づく回転角であるデジタル回転角θm_dのうち正常であると判定された値を用いて演算された絶対角を制御演算部69に出力する。本実施形態では、制御演算部69が制御部60の内部に設けられており、絶対角θaを内部的に出力するが、制御部60の外部に絶対角θaを出力してもよい。
【0045】
これにより、少なくとも一部の検出値をアナログ信号で回転角センサ30から制御部60に出力することで、比較的遅延の少ない角度演算を行うことができる。また、制御部60が1つである場合においても、3つ以上の検出素子31~33の検出信号に基づき、正常であると特定された値を用いて絶対角θaを演算することができる。さらにまた、2以上の検出素子が正常であれば、正常である角度情報を用いて絶対角演算を継続可能である。
【0046】
絶対角演算部65は、アナログ回転角θm_aが正常である場合、初回演算において、アナログ回転角θm_aおよび回転回数TCを用いてアナログ絶対角θa_aを演算し、2回目以降の演算において、前回値およびアナログ回転角θm_aを用いてアナログ絶対角θa_aを演算する。詳細には、2回目以降の演算において、前回値にアナログ回転角θm_aを差分積算することでアナログ絶対角θa_aを演算する。アナログ信号が正常であればアナログ信号を優先的に用いることで、特に2回目以降の演算において、遅延の小さい絶対角演算が可能である。
【0047】
絶対角演算部65は、全てのアナログ回転角θm_aが異常である場合、アナログ回転角θm_aに替えてデジタル回転角θm_dを用いてデジタル絶対角θa_dを演算する。これにより、アナログ回転角θm_aが異常である場合においても、絶対角演算を適切に継続することができる。
【0048】
回転検出装置1は、電動パワーステアリング装置8に適用され、検出対象であるモータ80は、操舵に要するトルクを出力する。絶対角θaを、モータ80の駆動をステアリングシステム90に伝達する減速ギア89のギア比で換算することで、舵角を演算可能である。これにより、舵角センサを省略可能である。
【0049】
(第2実施形態)
第2実施形態~第5実施形態は、角度演算処理が上記実施形態と異なっているので、この点を中心に説明する。第2実施形態の角度演算処理を図6のフローチャートに基づいて説明する。図6中のS201~S204の処理は、図5中のS101~S104の処理と同様である。
【0050】
S205では、絶対角演算部65は、絶対角θaの初回演算か否か判断する。絶対角θaの初回演算であると判断された場合(S205:YES)、S206へ移行する。絶対角θaの初回演算でないと判断された場合(S205:NO)、S208へ移行する。
【0051】
初回演算時において、絶対角演算部65は、S206にて、アナログ回転角θm_aおよび回転回数TCを用いてアナログ絶対角θa_aを演算し、S207にて、デジタル回転角θm_dおよび回転回数TCを用いてデジタル絶対角θa_dを演算する。
【0052】
2回目以降の演算時において、絶対角演算部65は、S208にて、アナログ回転角θm_aおよび絶対角θaの前回値を用いてアナログ絶対角θa_aを演算し、S209にて、デジタル回転角θm_dおよび絶対角θaの前回値を用いてデジタル絶対角θa_dを演算する。
【0053】
S210では、絶対角演算部65は、アナログ回転角θm_aが正常か否か判断する。アナログ回転角θm_aが正常であると判断された場合(S210:YES)、S211へ移行し、出力絶対角θa_outを、アナログ絶対角θa_aとする。アナログ回転角θm_aが正常でないと判断された場合(S210:NO)、S212へ移行し、出力絶対角θa_outを、デジタル絶対角θa_dとする。本実施形態では、アナログ絶対角θa_a、および、デジタル絶対角θa_dを都度演算しているので、異常状況に応じ、値を容易に切替可能である。
【0054】
本実施形態では、絶対角演算部65は、初回演算において、回転角情報としてアナログ回転角θm_aを用いて演算されるアナログ絶対角θa_a、および、回転角情報としてデジタル回転角θm_dを用いて演算されるデジタル絶対角θa_dを演算する。また、絶対角演算部65は、2回目以降の演算において、前回値およびアナログ回転角θm_aを用いて差分積算にて演算される値をアナログ絶対角θa_aとし、前回値およびデジタル回転角θm_dを用いて差分積算にて演算される値をデジタル絶対角θa_dとする。
【0055】
絶対角演算部65は、アナログ回転角θm_aが正常である場合、アナログ絶対角θa_aを出力絶対角θa_outとして制御演算部69に出力し、全てのアナログ回転角θm_aが異常である場合、デジタル絶対角θa_dを出力絶対角θa_outとして制御演算部69に出力する。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0056】
(第3実施形態)
第3実施形態の角度演算処理を図7のフローチャートに基づいて説明する。S301~S304の処理は、図5中のS101~S104の処理と同様である。絶対角演算部65は、S305にて、アナログ回転角θm_aおよび回転回数TCを用いてアナログ絶対角θa_aを演算し、S306にて、デジタル回転角θm_dおよび回転回数TCを用いてデジタル絶対角θa_dを演算する。
【0057】
S307では、絶対角演算部65は、アナログ回転角θm_aが正常か否か判断する。アナログ回転角θm_aが正常であると判断された場合(S307:YES)、S308へ移行し、出力絶対角θa_outを、アナログ絶対角θa_aとする。アナログ回転角θm_aが正常でないと判断された場合(S308:NO)、S309へ移行し、出力絶対角θa_outを、デジタル絶対角θa_dとする。
【0058】
本実施形態では、絶対角演算部65は、回転角情報としてアナログ回転角θm_aを用いて演算されるアナログ絶対角θa_a、および、回転角情報としてデジタル回転角θm_dを用いて演算されるデジタル絶対角θa_dを演算する。絶対角演算部65は、アナログ回転角θm_aが正常である場合、アナログ絶対角θa_aを出力絶対角θa_outとして制御演算部69に出力し、全てのアナログ回転角θm_aが異常である場合、デジタル絶対角θa_dを出力絶対角θa_outとして制御演算部69に出力する。
【0059】
すなわち本実施形態では、2回目以降の演算においても、都度、回転回数TCを用いて絶対角θaを演算する。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0060】
(第4実施形態)
第4実施形態の角度演算処理を図8のフローチャートに基づいて説明する。図8は、図5の処理にS112~S114が追加されている。S108に続いて移行するS112では、制御部60は、回転回数TCを用いた演算値との比較実施タイミングか否か判断する。比較実施タイミングは、所定時間毎や、例えば操舵回数等の所定条件が成立した場合を任意のタイミングとして設定可能である。比較実施タイミングでないと判断された場合(S112:NO)、S113以降の処理をスキップする。比較実施タイミングであると判断された場合(S112:YES)、S113へ移行する。S113では、S107と同様、絶対角演算部65は、アナログ回転角θm_aおよび回転回数TCを用いて絶対角θaを演算する。
【0061】
S111に続いて移行するS114の処理は、S112の処理と同様であって、比較実施タイミングでないと判断された場合(S114:NO)、S115以降の処理をスキップし、比較実施タイミングであると判断された場合(S114:YES)、S115へ移行する。S115では、S110と同様、絶対角演算部65は、デジタル回転角θm_dおよび回転回数TCを用いて絶対角θaを演算する。
【0062】
S113またはS115に続いて移行するS116では、制御部60は、前回値とモータ回転角θmの差分積算により演算された絶対角θa_eと、回転回数TCを用いて演算された絶対角θa_tcとの演算値比較を行う。
【0063】
本実施形態では、2回目以降、前回値とモータ回転角θmの差分積算により絶対角θa_eを演算するが、定期的に回転回数TCを用いて演算した絶対角θa_tcとの比較を行うことで、ソフトエラー等による演算異常を検出可能である。また、絶対角θa_e、θa_tcとの差が判定閾値より大きい場合、絶対角θa_tcを出力絶対角θa_outとする、或いは、絶対角θa_tcを用いて補正演算を行うようにしてもよい。これにより、演算精度を向上可能である。なお、本実施形態では第1実施形態の角度演算処理にて、絶対角θa_e、θa_tcの比較を行うものとして説明したが、第2実施形態の角度演算処理にて、絶対角θa_e、θa_tcの比較を行ってもよい。
【0064】
本実施形態では、絶対角演算部65は、比較実施タイミングにおいて、アナログ回転角θm_aまたはデジタル回転角θm_dと回転回数TCとを用いた絶対角演算を行い、前回値を用いて演算される絶対角θa_eとの比較を行う。これにより、ソフトエラー等による演算異常の検出や演算誤差補正を行うことができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0065】
(第5実施形態)
第5実施形態の角度演算処理を図9のフローチャートに基づいて説明する。S401~S403の処理は、図5中のS101~S103の処理と同様である。S403にて、回転角センサ30から取得される回転回数TCが異常であると判断された場合(S403:NO)に移行するS404では、制御部60は、回転回数TCを演算可能な外部情報を取得可能か否か判断する。本実施形態では、例えばステアリングセンサの検出値に基づく舵角情報を外部情報とする。外部情報を取得可能であると判断された場合(S404:YES)、S405へ移行し、外部情報に基づき、絶対角演算に用いる回転回数TCの代替値を演算する。また、外部情報から絶対角θaを直接的に演算し、初回演算値としてもよい。外部情報を取得不能であると判断された場合(S404:NO)、S406に移行する。
【0066】
S406~S413の処理は、図5中のS104~S111の処理と同様である。なお、S407以降の絶対角演算処理については、第2実施形態または第3実施形態の演算処理としてもよい。
【0067】
本実施形態では、絶対角演算部65は、回転角センサ30から取得される回転回数情報が異常である場合、回転角センサ30以外から取得される外部情報を用いて絶対角θaを演算する。これにより、回転回数情報が異常である場合であっても、外部情報で代替することで、絶対角演算を継続することができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0068】
(他の実施形態)
上記実施形態では、回転角センサには3つの検出素子が設けられており、1つのデジタル信号と2つのアナログ信号を出力する。他の実施形態では、検出素子の数は4以上であってもよい。また、アナログ信号とデジタル信号は、それぞれ1以上あればよいので、アナログ信号およびデジタル信号の少なくとも一方は2以上となる。
【0069】
上記実施形態では、検出素子31の検出値に基づく回転角情報および回転回数情報を1つのデジタル信号として制御部に送信する。他の実施形態では、回転角情報と回転回数情報とを別途に送信するようにしてもよい。また、回転回数情報は、回転角情報を検出する素子とは別途の検出素子の検出値を用いてもよい。
【0070】
上記実施形態では、検出素子ごとに電源端子が設けられている。他の実施形態では、複数の検出素子にて電源端子を共用してもよい。また上記実施形態では、検出素子31、AD変換部351および回転回数演算部353には常時給電されている。他の実施形態では、検出素子31、AD変換部351および回転回数演算部353への常時給電を行わなくてもよい。
【0071】
上記実施形態では、回転角センサは、モータの回転を検出するものである。他の実施形態では、回転角センサは、例えばトルクセンサやステアリングセンサ等、回転角センサ以外であってもよく、検出対象はモータに限らず、例えばステアリングシャフト等であってもよい。
【0072】
上記実施形態では、モータは三相ブラシレスモータである。他の実施形態では、モータ部は、三相ブラシレスモータに限らず、どのようなモータであってもよい。また、モータ部は、モータ(電動機)に限らず、発電機であってもよいし、電動機および発電機の機能を併せ持つ所謂モータジェネレータであってもよい。上記実施形態では、回転検出装置は、電動パワーステアリング装置に適用される。他の実施形態では、回転検出装置を電動パワーステアリング装置以外の装置に適用してもよい。
【0073】
本発明の特徴は、例えば、「前記絶対角演算部は、前記回転角センサから取得される前記回転回数情報が異常である場合、前記回転角センサ以外から取得される外部情報を用いて前記絶対角を演算する請求項1~6のいずれか一項に記載の回転検出装置。」、「電動パワーステアリング装置(8)に適用され、前記検出対象であるモータは、操舵に要するトルクを出力する請求項1~7のいずれか一項に記載の回転検出装置。」としてもよい。
【0074】
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0075】
1・・・回転検出装置
30・・・回転角センサ
31~33・・・検出素子
60・・・制御部
62、63・・・AD変換部
64・・・角度演算部
65・・・絶対角演算部
68・・・異常判定部
69・・・制御演算部
80・・・モータ(検出対象)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9