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特開2023-170525情報処理方法、プログラム及び情報処理システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170525
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/00 20060101AFI20231124BHJP
   G05D 1/02 20200101ALI20231124BHJP
【FI】
G05D1/00 B
G05D1/02 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022082349
(22)【出願日】2022-05-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年3月9日~令和4年3月12日に2022国際ロボット展[INTERNATIONAL ROBOT EXHIBITION 2022(iREX2022)]にて発表 〔刊行物等〕 令和4年3月31日にイプロスものづくりウェブサイト https://www.ipros.jp/product/detail/2000696953及びイプロス都市まちづくりウェブサイトhttps://kensetsu.ipros.jp/product/detail/2000696953にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】517103784
【氏名又は名称】Haloworld株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】品田 昌寛
(72)【発明者】
【氏名】豊田 晃央
(72)【発明者】
【氏名】日高 洋士
(72)【発明者】
【氏名】粟井 昌一
(72)【発明者】
【氏名】加藤 清
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301CC03
5H301CC06
5H301DD06
5H301GG08
5H301GG09
(57)【要約】
【課題】ユーザが容易に、移動体の自律走行の調整を試みることが可能な情報処理方法等を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、次の各ステップを備える。第1の表示制御ステップでは、実空間を示す地図をユーザが視認可能に表示させる。地図には、移動体の実空間での現在位置が示されるとともに、移動体の移動を制約する制約情報が配置される。移動体は、実空間を自律走行可能に構成される。第1の受付ステップでは、制約情報に対するユーザからの第1の入力を受け付ける。第2の表示制御ステップでは、第1の入力に応じて、移動体の自律走行中に移動体を停止させることなく、制約情報の位置、数、大きさ及び範囲の少なくとも1つを変更して表示させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理方法であって、
次の各ステップを備え、
第1の表示制御ステップでは、実空間を示す地図をユーザが視認可能に表示させ、ここで
前記地図には、移動体の前記実空間での現在位置が示されるとともに、前記移動体の移動を制約する制約情報が配置され、
前記移動体は、前記実空間を自律走行可能に構成され、
第1の受付ステップでは、前記制約情報に対する前記ユーザからの第1の入力を受け付け、
第2の表示制御ステップでは、前記第1の入力に応じて、前記移動体の自律走行中に前記移動体を停止させることなく、前記制約情報の位置、数、大きさ及び範囲の少なくとも1つを変更して表示させる、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
さらに、第1の移動体制御ステップでは、
前記制約情報に基づいて、前記移動体の自律走行を制御し、
前記制約情報の位置、数、大きさ及び範囲の少なくとも1つが変更された場合、変更後の前記制約情報に基づいて、前記移動体の自律走行をさらに制御する、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記制約情報は、前記地図上に配置された点又は領域である、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記制約情報は、前記移動体の停止、通過及び速度制限の少なくとも1つに関する、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記制約情報は、前記ユーザの指定に基づく、前記地図上の位置に予め配置可能に構成される、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記第1の表示制御ステップでは、前記地図とともに操作UIを表示させ、
さらに、第2の受付ステップでは、前記ユーザからの、前記操作UIに対する第2の入力を受け付け、
さらに、第2の移動体制御ステップでは、前記第2の入力を受け付けた場合、前記移動体の自律走行を停止し、前記第2の入力に応じて前記移動体の走行を制御する、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理方法において、
さらに、地図生成ステップでは、前記第2の入力に応じて前記移動体を移動させながら、前記移動体に設けられたセンサから外界情報を取得することで、前記地図を生成する、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理方法において、
前記第1の表示制御ステップでは、前記地図とともに前記外界情報を表示させる、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記第1の表示制御ステップでは、前記地図を前記ユーザに対応する、スマートフォン又はタブレット端末に表示させ、
前記第1の受付ステップでは、前記ユーザから、前記スマートフォン又はタブレット端末に対する、前記第1の入力を受け付ける、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理方法において、
さらに、第3の受付ステップでは、前記ユーザから、前記スマートフォン又はタブレット端末の姿勢に関する情報を受け付け、
前記第1の表示制御ステップでは、前記地図とともに、前記移動体に設けられたセンサから外界情報を表示させ、ここで前記外界情報は、前記姿勢に関する情報に基づいて、可変に構成される、方法。
【請求項11】
プログラムであって、
少なくとも1つのコンピュータに、請求項1~10の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップを実行させる、もの。
【請求項12】
情報処理システムであって、
請求項1~10の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える、もの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、位置推定システムが開示されている。
【0003】
この位置推定システムは、移動体と、移動体とは離れて設けられたオペレータ用端末装置と、移動体位置推定手段とを含み、移動体は周囲環境の形状を取得する環境情報取得手段を含み、環境情報取得手段によって取得した形状データをオペレータ用端末装置に提供可能であり、オペレータ用端末装置は、形状データ及び移動体の移動範囲の少なくとも一部を含む地図情報を重ねて表示可能な画像表示手段と、画像表示手段に表示された形状データ及び地図情報の少なくとも一方を他方に対して相対的に移動及び/又は回転操作可能な入力手段とを含み、移動体位置推定手段は、入力手段によって操作された移動量及び/又は回転量に基づいて移動体の位置及び向きを推定可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-50115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示される技術には、移動体の自律走行に関する制約を制御中に変更したくなった場合について開示されていない。
【0006】
本発明では上記事情に鑑み、ユーザが容易に、移動体の自律走行の調整を試みることが可能な情報処理方法等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、次の各ステップを備える。第1の表示制御ステップでは、実空間を示す地図をユーザが視認可能に表示させる。地図には、移動体の実空間での現在位置が示されるとともに、移動体の移動を制約する制約情報が配置される。移動体は、実空間を自律走行可能に構成される。第1の受付ステップでは、制約情報に対するユーザからの第1の入力を受け付ける。第2の表示制御ステップでは、第1の入力に応じて、移動体の自律走行中に移動体を停止させることなく、制約情報の位置、数、大きさ及び範囲の少なくとも1つを変更して表示させる。
【0008】
このような態様によれば、ユーザが容易に、移動体の自律走行の調整を試みることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1を表す構成図である。
図2】制御装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】ユーザ端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】情報処理システム1、特に制御装置2の機能を示す機能ブロック図である。
図5】参考図である。
図6】参考図である。
図7】参考図である。
図8】参考図である。
図9】参考図である。
図10】参考図である。
図11】参考図である。
図12】参考図である。
図13】参考図である。
図14】参考図である。
図15】参考図である。
図16】参考図である。
図17】参考図である。
図18】参考図である。
図19】参考図である。
図20】参考図である。
図21】参考図である。
図22】参考図である。
図23】参考図である。
図24】参考図である。
図25】参考図である。
図26】参考図である。
図27】参考図である。
図28】参考図である。
図29】参考図である。
図30】参考図である。
図31】参考図である。
図32】参考図である。
図33】参考図である。
図34】参考図である。
図35】参考図である。
図36】参考図である。
図37】参考図である。
図38】参考図である。
図39】参考図である。
図40】参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
[実施形態]
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。
【0015】
1.1 情報処理システム1
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1を表す構成図である。情報処理システム1は、制御装置2と、ユーザ端末3と、移動体4とを備え、これらが汎用又は専用の通信ネットワーク11を通じて接続されている。ここで、情報処理システム1に例示されるシステムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。したがって、制御装置2単体であっても情報処理システム1に例示されるシステムに含まれる。以下、情報処理システム1に含まれる各構成要素についてさらに説明する。
【0016】
1.2 制御装置2
図2は、制御装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。制御装置2は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有し、これらの構成要素が制御装置2の内部において通信バス20を介して電気的に接続されている。各構成要素についてさらに説明する。
【0017】
通信部21は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、制御装置2は、通信部21及び通信ネットワーク11を介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0018】
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部23によって実行される制御装置2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部22は、制御部23によって実行される制御装置2に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0019】
制御部23は、制御装置2に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部23は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、制御装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。すなわち、制御部23は、後述の各ステップを実行させるプログラムを実行可能なプロセッサの一例である。
【0020】
1.3 ユーザ端末3
ユーザ端末3は、ユーザが操作するものであり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて制御装置2にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0021】
図3は、ユーザ端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。ユーザ端末3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、表示部34と、入力部35とを備え、これらの構成要素がユーザ端末3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。通信部31、記憶部32及び制御部33の説明は、制御装置2における各部の説明と同様のため省略する。
【0022】
表示部34は、ユーザ端末3筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部34は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、ユーザ端末3の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。以下では、表示部34は、ユーザ端末3の筐体に含まれるものとして説明する。
【0023】
入力部35は、ユーザ端末3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部35は、表示部34と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部35がユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バス30を介して制御部33に転送され、制御部33が必要に応じて所定の制御や演算を実行しうる。
【0024】
1.4 移動体4
移動体4は、移動可能な例えばロボットである。移動体4は、ユーザ端末3を介してユーザにより操作可能に移動してもよいし、制御装置2からの指示に基づき自律走行してもよい。なお、図1では、制御装置2と、移動体4とが別体として示されているが、移動体4に制御装置2が搭載され、これらが直接通信可能に構成されてもよい。移動体4は、カメラやRIDAR等、不図示のセンサを搭載していることが好ましい。
【0025】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。図4は、情報処理システム1、特に制御装置2の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部が実行されうる。
【0026】
具体的には、制御装置2における制御部23は、各機能部として、受付部231と、移動体制御部232と、地図生成部233と、管理部234と、表示制御部235とを備える。
【0027】
受付部231は、種々の情報を、通信ネットワーク11を介して外部から受け付けるように構成される。また、受付部231は、記憶部22に記憶された種々の情報を、記憶部22のキャッシュメモリに書き出すことで、これらの情報を受け付けてもよい。
【0028】
移動体制御部232は、通信ネットワーク11を介して制御信号を移動体4に送信することで、移動体4を移動可能に制御するように構成される。なお、移動体制御部232は、ユーザ端末3からの指示に基づいて制御信号を生成してもよいし、記憶部22に記憶された所定のプログラムに基づいて自律的に生成してもよい。
【0029】
地図生成部233は、移動体4に搭載された不図示のセンサが取得した外界情報に基づいて、移動体4が位置する実空間の地図を生成するように構成される。
【0030】
管理部234は、地図生成部233によって生成された地図に配置される、種々の制約情報を管理するように構成される。成約情報については後に詳述する。
【0031】
表示制御部235は、種々の情報、又はこれらを含む画面、画像等を、ユーザ端末3で視認可能な態様で表示させる。例えば、表示制御部235は、画面、静止画又は動画を含む画像、アイコン、メッセージ等の視覚情報を、ユーザ端末3の表示部34に表示させるように制御する。表示制御部235は、視覚情報をユーザ端末3の表示部34に表示させるためのレンダリング情報だけを生成してもよい。
【0032】
3.情報処理方法
本節では、前述した情報処理システム1の情報処理方法について説明する。
【0033】
3.1 情報処理の概要
まず、情報処理の流れを概説する。
【0034】
本実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つの制御部23(プロセッサ)を備える。表示制御部235は、第1の表示制御ステップにおいて、実空間を示す地図をユーザが視認可能に表示させる。地図には、移動体の実空間での現在位置が示されるとともに、移動体の移動を制約する制約情報が配置される。移動体は、実空間を自律走行可能に構成される。受付部231は、第1の受付ステップにおいて、制約情報に対するユーザからの第1の入力を受け付ける。表示制御部235は、第2の表示制御ステップにおいて、第1の入力に応じて、移動体の自律走行中に移動体を停止させることなく、制約情報の位置、数、大きさ及び範囲の少なくとも1つを変更して表示させる。
【0035】
すなわち、この情報処理方法は、上記の各ステップを備える。
【0036】
このような態様によれば、ユーザが容易に、移動体の自律走行の態様を途中で変更することができる。
【0037】
3.2 情報処理の詳細
続いて、先に概説した情報処理の詳細を補足する。
【0038】
好ましくは、移動体制御部232は、第1の移動体制御ステップにおいて、制約情報に基づいて、移動体の自律走行を制御する。移動体制御部232は、制約情報の位置、数、大きさ及び範囲の少なくとも1つが変更された場合、変更後の制約情報に基づいて、移動体の自律走行をさらに制御する。
【0039】
好ましくは、制約情報は、地図上に配置された点又は領域である。
【0040】
好ましくは、制約情報は、移動体の停止、通過及び速度制限の少なくとも1つに関する。
【0041】
好ましくは、制約情報は、ユーザの指定に基づく、地図上の位置に予め配置可能に構成される。
【0042】
好ましくは、表示制御部235は、第1の表示制御ステップにおいて、地図とともに操作UIを表示させる。受付部231は、第2の受付ステップにおいて、ユーザからの、操作UIに対する第2の入力を受け付ける。移動体制御部232は、第2の移動体制御ステップにおいて、第2の入力を受け付けた場合、移動体の自律走行を停止し、第2の入力に応じて移動体の走行を制御する。
【0043】
好ましくは、地図生成部233は、地図生成ステップにおいて、第2の入力に応じて移動体を移動させながら、移動体に設けられたセンサから外界情報を取得することで、地図を生成する。
【0044】
好ましくは、表示制御部235は、第1の表示制御ステップにおいて、地図とともに外界情報を表示させる。
【0045】
好ましくは、表示制御部235は、第1の表示制御ステップにおいて、地図をユーザに対応する、スマートフォン又はタブレット端末に表示させる。受付部231は、第1の受付ステップにおいて、ユーザから、スマートフォン又はタブレット端末に対する、第1の入力を受け付ける。
【0046】
好ましくは、受付部231は、第3の受付ステップにおいて、ユーザから、スマートフォン又はタブレット端末の姿勢に関する情報を受け付ける。表示制御部235は、第1の表示制御ステップにおいて、地図とともに、移動体に設けられたセンサから外界情報を表示させる。外界情報は、姿勢に関する情報に基づいて、可変に構成される。
【0047】
好ましくは、プログラムは、少なくとも1つのコンピュータに、情報処理方法の各ステップを実行させる。
【0048】
図5図40は、参考図である。
【0049】
[その他]
次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0050】
(1)情報処理方法であって、次の各ステップを備え、第1の表示制御ステップでは、実空間を示す地図をユーザが視認可能に表示させ、ここで前記地図には、移動体の前記実空間での現在位置が示されるとともに、前記移動体の移動を制約する制約情報が配置され、前記移動体は、前記実空間を自律走行可能に構成され、第1の受付ステップでは、前記制約情報に対する前記ユーザからの第1の入力を受け付け、第2の表示制御ステップでは、前記第1の入力に応じて、前記移動体の自律走行中に前記移動体を停止させることなく、前記制約情報の位置、数、大きさ及び範囲の少なくとも1つを変更して表示させる、方法。
【0051】
このような態様によれば、ユーザが容易に、移動体の自律走行の調整を試みることができる。
【0052】
(2)上記(1)に記載の情報処理方法において、さらに、第1の移動体制御ステップでは、前記制約情報に基づいて、前記移動体の自律走行を制御し、前記制約情報の位置、数、大きさ及び範囲の少なくとも1つが変更された場合、変更後の前記制約情報に基づいて、前記移動体の自律走行をさらに制御する、方法。
【0053】
このような態様によれば、ユーザが容易に、移動体の自律走行の態様を途中で変更することができる。
【0054】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理方法において、前記制約情報は、前記地図上に配置された点又は領域である、方法。
【0055】
このような態様によれば、空間的に多様な制約を実現することができる。
【0056】
(4)上記(1)~(3)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記制約情報は、前記移動体の停止、通過及び速度制限の少なくとも1つに関する、方法。
【0057】
このような態様によれば、種別の多様な制約を実現することができる。
【0058】
(5)上記(1)~(4)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記制約情報は、前記ユーザの指定に基づく、前記地図上の位置に予め配置可能に構成される、方法。
【0059】
このような態様によれば、ユーザが容易に、自律走行前から移動体の制御に関する制約を決定することができる。
【0060】
(6)上記(1)~(5)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記第1の表示制御ステップでは、前記地図とともに操作UIを表示させ、さらに、第2の受付ステップでは、前記ユーザからの、前記操作UIに対する第2の入力を受け付け、さらに、第2の移動体制御ステップでは、前記第2の入力を受け付けた場合、前記移動体の自律走行を停止し、前記第2の入力に応じて前記移動体の走行を制御する、方法。
【0061】
このような態様によれば、自律走行が好ましくない状況下において、容易に走行の態様を手動に変更することができ、ユーザフレンドリーである。
【0062】
(7)上記(6)に記載の情報処理方法において、さらに、地図生成ステップでは、前記第2の入力に応じて前記移動体を移動させながら、前記移動体に設けられたセンサから外界情報を取得することで、前記地図を生成する、方法。
【0063】
このような態様によれば、予め地図がない実空間下でも移動体に地図を生成させ、その後の自律走行を容易に実現することができる。
【0064】
(8)上記(7)に記載の情報処理方法において、前記第1の表示制御ステップでは、前記地図とともに前記外界情報を表示させる、方法。
【0065】
このような態様によれば、地図生成中の、移動体から見た外界情報を確認することができ、足りない情報を把握する等をして、より正確な地図の生成を実現することができる。
【0066】
(9)上記(1)~(8)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記第1の表示制御ステップでは、前記地図を前記ユーザに対応する、スマートフォン又はタブレット端末に表示させ、前記第1の受付ステップでは、前記ユーザから、前記スマートフォン又はタブレット端末に対する、前記第1の入力を受け付ける、方法。
【0067】
このような態様によれば、固定された位置でボタンやマウス等を操作することなく、自分の好ましい場所で移動体の自律走行を確認又は制御することができる。
【0068】
(10)上記(9)に記載の情報処理方法において、さらに、第3の受付ステップでは、前記ユーザから、前記スマートフォン又はタブレット端末の姿勢に関する情報を受け付け、前記第1の表示制御ステップでは、前記地図とともに、前記移動体に設けられたセンサから外界情報を表示させ、ここで前記外界情報は、前記姿勢に関する情報に基づいて、可変に構成される、方法。
【0069】
このような態様によれば、移動体から見た外界情報をより直感的に変更することができる。
【0070】
(11)プログラムであって、少なくとも1つのコンピュータに、上記(1)~(10)の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップを実行させる、もの。
【0071】
このような態様によれば、ユーザが容易に、移動体の自律走行の調整を試みることができる。
【0072】
(12)情報処理システムであって、上記(1)~(10)の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える、もの。
【0073】
このような態様によれば、ユーザが容易に、移動体の自律走行の調整を試みることができる。
もちろん、この限りではない。
【0074】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0075】
1 :情報処理システム
11 :通信ネットワーク
2 :制御装置
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :制御部
231 :受付部
232 :移動体制御部
233 :地図生成部
234 :管理部
235 :表示制御部
3 :ユーザ端末
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
34 :表示部
35 :入力部
4 :移動体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40