(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170565
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】袋体
(51)【国際特許分類】
B65D 30/28 20060101AFI20231124BHJP
B65D 30/20 20060101ALI20231124BHJP
B65D 33/00 20060101ALI20231124BHJP
B65D 85/50 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
B65D30/28 Z
B65D30/20 K
B65D33/00 C
B65D85/50 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022082409
(22)【出願日】2022-05-19
(71)【出願人】
【識別番号】593098347
【氏名又は名称】ダイワ包材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098198
【弁理士】
【氏名又は名称】旦 武尚
(72)【発明者】
【氏名】松本 隆
【テーマコード(参考)】
3E035
3E064
【Fターム(参考)】
3E035AA11
3E035BA08
3E035BB03
3E035BC02
3E035BD04
3E035CA08
3E064AD30
3E064BA21
3E064BC18
3E064EA03
3E064EA15
3E064EA18
3E064EA30
3E064FA01
3E064HM03
3E064HP03
3E064HT01
(57)【要約】
【課題】
本発明は、メロン等の球状の果物や球状の野菜を半割であるハーフカットした収納物の収納に適した袋体に関し、特に半球状の収納物を簡単に封入でき、カット面を有する面をきれいに表出できる袋体であり、低廉な袋体として提供ができる袋体である。
【解決手段】
表裏面の樹脂製のフィルム又はシートからなる袋体で、袋体の裏面に突出形成した山折りの折り込み部を有し、該山折りの折り込み部は袋体内部と連通しており、該山折りの折り込み部は袋体の一側辺部から対向する他端方向の他の側辺部に向かって形成しており、該山折りの折り込み部は袋体の底部方向から袋体内部に向かった任意位置で収納物を収納する位置に該山折りの折り込み部を有する袋体である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表裏面の樹脂製のフィルム又はシートからなる開口部(2)と底部(3)と側辺部(4)を有する袋体において、
底部(3)は封鎖しており、側辺部(4)はシールにより封鎖しており、開口部(2)から袋体内に収納物を収納する袋体であって、
袋体の裏面(1b)に突出形成した山折りの折り込み部(10)を有し、
該山折りの折り込み部(10)は袋体内部と連通していると共に、該山折りの折り込み部(10)は袋体の一側辺部から対向する他端方向の他の側辺部に向かって形成しているものであって、
該山折りの折り込み部(10)は袋体の底部(3)方向から袋体内部に向かった任意位置に形成している袋体であって、
袋体内に収納物を収納する位置に該山折りの折り込み部(10)を有することを特徴とする袋体
【請求項2】
該山折りの折り込み部(10)を平行に二列有することを特徴とする請求項1記載の袋体。
【請求項3】
該山折りの折り込み部(10)を平行に二列有すると共に該折り込みの突出長さが同じであることを特徴とする請求項2記載の袋体。
【請求項4】
該山折りの折り込み部(10)を平行に二列有すると共に該折り込みの突出長さが異なるものであることを特徴とする請求項2記載の袋体。
【請求項5】
該山折りの折り込み部(10)を平行に三列以上有することを特徴とする請求項1記載の袋体。
【請求項6】
該山折りの折り込み部(10)を平行に三列以上有すると共に該列間の間隔同じ間隔であることを特徴とする請求項5記載の袋体。
【請求項7】
該山折りの折り込み部(10)を平行に三列以上有すると共に該列間の間隔が異なる間隔であることを特徴とする請求項5記載の袋体。
【請求項8】
該山折りの折り込み部(10)を平行に三列以上有すると共に該折り込みの突出長さが同じであることを特徴とする請求項5記載の袋体。
【請求項9】
該山折りの折り込み部(10)を平行に三列以上有すると共に該折り込みの突出長さが異なることを特徴とする請求項5記載の袋体。
【請求項10】
袋体の表面(1a)の底部方向に袋体開封用のテープ(11)を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の袋体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メロン等の球状のくだものや球状の野菜を半割であるハーフカットした収納物の収納に適した袋体に関する。
【背景技術】
【0002】
メロンなどの球状の果物等は、その形状に合致させた箱状の容器に該果物を収納して販売する場合が多く、この容器の多くは紙製或いはその他樹脂製等の容器をもって形成する場合が多い。
この場合、樹脂製の容器に際してはその成形に際して使用する樹脂が多くなるものである。
特に昨今の環境問題などの観点から簡略包装が望まれるものとなり、フィルム材の使用に切り替えることが望まれている。
【0003】
例えば容器からフィルムに切り替えると使用樹脂の量は極めて大きく低減できるものであり、フィルムの使用に切り替えることが要請されるものである。
この場合、メロン等の球状くだものに関しては、スーパーマーケットなどにおいて半割したハーフカット状で販売される場合が多い。
特に該所謂ハーフ等の果物は樹脂製のトレイ上に載置して、食品用ラッピングフィルムで包み込んで店頭に置いて販売することが多い。
【0004】
特に切断面を側から視認しやすいように上部に位置させて包装することとなる場合が多い。
この場合樹脂製のトレイは平皿状のものや球状形状に合致させたお椀状のトレイ等を用いて、この上に商品を載置して、更に食品用ラッピングフィルムでそれぞれ覆うこととなることから、その包装に関しては極めて手がかかるものとなる。
特に出荷の際に包装するものの他、販売店側で包装することも多く、その包装に関しても手又は極めて大きいものとなる。
【0005】
従って箱状又は球状の成形容器を用いる包装よりは樹脂の使用量を大きく低減できると例とラッピングフィルムの使用は環境面で大きな利点があるが、この包装を行う手間は大きく、なるばかりでなくトレイに関してはどうしても樹脂使用量は低減できず環境面での対応も今一歩足らないものとならざるを得ない。
更にこの方法では包装の手間のほか、トレイの費用とラッピングフィルムの費用が掛かることとなりコストもかかってしまうこととなる。
従って樹脂製のシート地或いはフィルム地からなる袋体をもって球状特に半球状の収納物を容易に封入可能な袋体が望まれている。
【0006】
この場合収納物の量を増やす構成としては、紙製の袋体でその両側に袋体開口部から底部に亘ってその両側面にプリーツ部を形成した袋体が実登第3092054号(特許文献1)として存在する。
又、同じく袋ものとして袋体のその両側に袋体開口部から底部に亘ってその両側面に多数の蛇腹状のプリーツを形成した袋体が特開平10-229908号(特許文献2)が存在する。
更に両側をシールして形成するフィルム製袋体であって、両側の側面部と天面部に複数の襞状の折り込みを形成したフィルム製包装袋が特開2014-15231号(特許文献3)として存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実登第3092054号
【特許文献2】特開平10-229908号
【特許文献3】特開2014-15231号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上の様に、袋体の収納物を増やすためにプリーツ部や襞状の折り込み部を形成する構成は過去にも存在している。
しかし、まず特許文献1においては袋体の両側にプリーツ部を形成して袋体の収納量を増やすことができるが、単に収納量を増やしたとしてもメロンなどの球状の収納に適するものではなく、どうしても従来通りの例えば樹脂製の箱状の包装容器に包装したうえで掛かる袋体に収納することが必要となってしまう。
このことは特許文献2に示す構成においても同じである。
【0009】
更に特許文献3に示す構成にあっては、単に袋体の収納量を増すために両側の側面部と天面部に複数の襞状の折り込みを形成した包装袋であって、球形又は半球形状のメロンなどの果物等を収納するのには全く適していないものである。
特に本構成においては更に内容物を収納した上で両側をシール加工などすることが必要であり、果物等の生鮮品を収納するのには全く適していないものである。
更に販売店舗において店頭商品の包装を必要とするメロンなどの半球状製品の包装に用いることはできないものである。
【0010】
従ってトレイなどを使用しないで収納する球状収納物又は半球状収納物を見栄えよく収納できると共に、販売店などにおいて簡単かつ手軽に収納できる袋体の提供が望まれるものである。
特にコスト面でも低廉となる袋体の提供が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
係るため請求項1に係る発明は、表裏面の樹脂製のフィルム又はシートからなる開口部と底部と側辺部を有する袋体において、底部は封鎖しており、側辺部はシールにより封鎖しており、開口部から袋体内に収納物を収納する袋体であって、袋体の裏面に突出形成した山折りの折り込み部を有し、該山折りの折り込み部は袋体内部と連通していると共に、該山折りの折り込み部は袋体の一側辺部から対向する他端方向の他の側辺部に向かって形成しているものであって、該山折りの折り込み部は袋体の底部方向から袋体内部に向かった任意位置に形成している袋体であり、袋体内に収納物を収納する位置に該山折りの折り込み部を有する袋体からなる。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、前記構成において特に該山折りの折り込み部を平行に二列有する袋体からなる。
更に請求項3に係る発明は上記構成において、該山折りの折り込み部を平行に二列有すると共に該折り込みの突出長さが同じである袋体である。
又、請求項4に係る発明は該山折りの折り込み部を平行に二列有すると共に該折り込みの突出長さが異なる袋体である。
この他請求項5に係る発明は該山折りの折り込み部を平行に三列以上有する袋体である。
【0013】
更に請求項6に係る発明は、該山折りの折り込み部を平行に三列以上有すると共に該列間の間隔同じ間隔である袋体である。
これに代え、請求項7に係る発明は該山折りの折り込み部を平行に三列以上有すると共に該列間の間隔が異なる間隔である袋体からなる。
更に請求項8に係る発明は該山折りの折り込み部を平行に三列以上有すると共に該折り込みの突出長さが同じである袋体であり、請求項9に係る発明は該山折りの折り込み部を平行に三列以上有すると共に該折り込みの突出長さが異なる袋体である。
これらの場合に請求項10に係る発明のように袋体の表面の底部方向に袋体開封用のテープを有する袋体であってもよい。
【発明の効果】
【0014】
上記のように構成したことからまず請求項1に係る発明により袋体の裏面に突出形成した山折りの折り込み部を有する袋体であり、袋体内に球状物を封入した場合にはこの山折りの折り込み部によって袋体の内部の表面積が増え、球状の収納物を有効に封入できるものとなる。
特に半球状の収納物例えばハーフカットの球状の果物等を封入した場合には半球状の面面部分に対しての袋体の内部表面積が半球状部分を有効に封入できると共に平面状の表面側にハーフカットの切断面を位置できるものとなって、外部からカット面を視認できるものとなる。
更に簡単に袋体内に収納物を封入できると共にフィルム又はシートにより構成された袋体によって封入できると共にその開口部から簡単に封入できる袋体として提供できる。
従って、販売時に簡単に商品を包装できると共に袋体も低廉なコストで入手出来るものである。
【0015】
次に請求項2に係る発明により山折りの折り込み部を二列有することとなり、袋体の裏面側の内部表面積を広くとることができると共に二列ゆえ、その二列に囲まれるところを商品を入れた状態で載置することができる底となる部分として形成しやすくできる。
特にバランスより裏面部を広げられるなどの利点を有する。
次に請求項3に係る発明により折り込み部の突出長さを一致させることとなりバランスよく袋内の裏面の表面積を広くすることができる。
更に請求項4に係る発明により、各種形状の内容物に対処しやすくなり、必要に応じてバランスの良い袋体を提供できる。
【0016】
次に請求項5に係る発明により山折りの折り込み部を三列有することとなり、袋体の裏面側の内部表面積を広くとることができると共に三列ゆえ、バランスよく商品を入れた状態で載置することができる底となる部分を形成できる。
又、請求項6に係る発明により三列の列間を同間隔とすることからバランスの良い袋体とすることができる。
更に請求項7に係る発明により列間の間隔をなる間隔とでき、収納するものに応じたバランスの良い袋体の提供ができるものとなる。
【0017】
又、請求項8に係る発明により折り込み部の突出長さを同じとすることができ、バランスよく袋内の裏面の表面積を広くすることができる。
更に請求項9に係る発明により突出長さを異なるものとできることから収納する商品に応じて適切なバランスで袋内の裏面の表面積を広くすることができる。
又、請求項10に係る発明により袋体内に商品を封入後、袋体を簡単に開封することができ、収納物の取り出しを容易とすることができることとなり、使い勝手の良い袋体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図3】本発明に係る袋体内にハーフカットのメロンを封入した状態を理解しやすく示した図。
【
図4】
図3に係る袋体内に封入した状態を示す斜視図。
【
図7】本発明に係る袋体内にカットメロンを封入し、開口部を閉じた状態の一例を示す図。
【
図8】本発明に係る袋体内にカットメロンを封入し、開口部を閉じた状態の他の一例を示す図。
【
図9】本発明に係る袋体内にカットメロンを封入し、袋体開封用のテープを用いて袋体を開封した状態の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明に係る袋体の一例を示す図である。
まず、本図に示す袋体は樹脂製のフィルム地又はシート地からなる袋体1である。
本袋体の一端には袋体内部と連通する開口部2を有し、開口の他端には袋体の底部3を有している。
該底部3は折り込んだ底部と側辺部4に連設する傾斜辺部5からなり、該傾斜辺部はシールにより密封状態となっている。
更にこの袋体の両側部はシールによって形成されている。
【0020】
もとより袋体の製袋上一枚のシート又はフィルムを折り込んで底部3として折り、両側部4と傾斜辺部5をシール加工によって製袋しているものであり、この製袋形状に限らず略四角状の3辺をシール加工で封鎖して一片を開口2として残すものであっても、或いは別の折り込みによって形成した袋体であってもいずれでもよい。
基本的には表裏面を有し、底部5を封鎖し、更に収納物を収納する開口部2を有するものであればよい。
尚、底部3に関しては説明上の開口部2に対向する一端を底部3として明示するが、これに限らず収納物を収納時に表裏面のいずれかの一面が底部として実質的に機能する袋体であってももちろんよい。
【0021】
次に該袋体の表面側はフィルム地又はシート地の平面形状となっている。
他方裏面側には裏面側に突出形成した山折りの折り込み部10が形成されている。
該山折りの折り込み部10は裏面シートを山折りに折り込んで形成するいわゆる襞状形態やプリーツ状形態であってもよい。
従って、この山折り折り込み部10は袋体内部と連通している。
該山折りの折り込み部10は袋体1の一の側辺部4から対向する他端方向に他の側辺部4に向かって形成しているものであり、該山折りの折り込み部10の袋体の側辺部は袋体の側辺部と同様にシール加工され、袋体内部を密封状態としている。
【0022】
更に、本図構成ではこの山折りの折り込み部10は、袋体の横方向である幅方向即ち袋体の一側辺から対向する他の一側辺に向かって形成しているものであるが、この山折りの折り込み部10は平行に二列形成している構成である。
この山折りの折り込み部10は袋体の開口部2と対向位置にある封鎖している底部3方向から袋体内部に向かった任意位置に形成しているものであり、これに続くもう一列の山折りの折り込み部10との間の間隔も任意の間隔であればよい。
【0023】
この山折りの折り込み部10は袋体の底部3方向から袋体内部に向かった任意位置に形成しているものであって、袋体内に収納物を収納する位置に該山折りの折り込み部10が位置するものである。
更に収納する収納物の厚み、即ち袋体の裏面シート1bに位置する山折りの折り込み部10は収納物により必要となる裏面シート1bの接触面の長さよりも短いものが2列構成として少なくとも収納物により該2つの山折りの折り込み部10が接する場合であればよいが、これに限定されるものではなく収納すべき物や形成する山折りの折り込み部の数、或いは該折り込み部の突出長さなどに応じて、適切な間隔を有するものであればよい。
【0024】
従って山折りの折り込み部10が収納物の位置から外れているものであってもよく、収納する収納物の長さを超えた列間の幅を有するものであってももちろんよい。
更に山折りの折り込み部10の突出長さに関しても任意の長さであればよい。
例えば収納する半球状或いは球状の収納物の湾曲形状による収納物の厚みを吸収できる程度の突出長さであればよい。
本図は二列形状であることから収納物の厚みに関する吸収幅はそれぞれ半分ずつ程度の突出長さがあればよい。
【0025】
尚、収納物の厚みをすべて吸収する程度の突出長さよりもより短いものであってもよい。
袋体に収納した際に袋体としてある程度の厚みは吸収できるものであり、この突出長さはある程度短いものであってもよい。
尚、本図では二列設けた形状を示すが、これに限らず一列の山折りの折り込み部でも、或いは三列や四列あるいはそれ以上の山折りの折り込み部を有するものであってもよい。
この場合山折りの折り込み部10の突出長さは、それぞれの形成列数に応じて適切な長さであればよい。
【0026】
更に基本として突出長さは二列以上の多数列の山折りの折り込み部10を有する袋体においては、折り込みの突出長さを有する構成が製袋上、製袋しやすいがこれに限らず異なる突出長さを有するものであってもよい。
尚、袋体の表面側の底部方向に封鎖時の袋体を開封するための袋体開封用のテープ11を有する。
該テープは袋体の一部を該テープに沿って切り取り或いは引き裂くことのできるテープであり、一般的に用いられている袋体開封用のテープである。
【0027】
従って本図構成に限らずこの構成を用いてもよい。
例えばテープが袋体の袋体の表面に接着してあり、このテープを引くことにより該袋体の表面を構成するフィルム地またはシート地が切り裂かれて開口するものとなる構成などを用いてもよい。
従って袋体内に収納物を収納して密封した後、袋体内の収納物を取り出すため本袋体を開くために設けられたテープによって袋体を切り開くことができる。
【0028】
図2は、
図1に示す本発明に係る袋体の側面から視認した状態を示す図であり、一枚のシート地またはフィルム地からなり、これを折り曲げて形成する表裏面1a、1bからなる袋体のフィルム又はシートの状態を明示するために袋体の空洞部を明確に示した観念図であって端面図である。
本図示すように袋体1は開口部2からその内部につながっており、該袋体内部に収納物を収納できる。
更に袋体の裏面に形成した山折りの折り込み部10により形成される内部部空洞は袋体本体の空洞部につながっている。
更にこの山折りの折り込み部10は突出長さを有している。
【0029】
図3は、本袋体内に球状のメロンを半分切断した半円状のメロンAを収納した状態の一例を示す。
本図に示すように半円状即ちハーフカットしたメロンAを本発明に係る袋体内に収納した状態であるがハーフカットの切断面は袋体の表面側に位置しており、カット面がきれいに視認できる状態となっている。
尚、本図では内容物がメロンAであり、袋体内に収納していることをより明確にするため袋体は厚みを考慮していない端面図で示すが、メロンAは側面視した状態とした図である。
更に、袋体の裏面側には皮付きの球状のメロンAのハーフカットの半球面側が位置しているものである。
【0030】
この半球状の出っ張り部分については山折りの折り込み部10が広がってその外周面を覆うこととなる。
従って半球状のいわゆるハーフカットのメロン等を袋体内にきれいに収納することができる。
更にこの後、開口部2を閉じれば体裁よく収納できるものとなる。
尚、このようにハーフカットのメロンAを袋体内に収納するが、収納に際しては単に袋体の開口部2から該メロンの皮つきの出っ張り部分を袋体の裏面1b側に位置させて収納すれば簡単に袋体内に封入できるものであり、販売時に販売店で簡単にハーフカットのメロンなどの果物や他のカボチャなどの野菜類或いはその他の半球状の商品を収納できる。
尚、このように少なくとも一面に山折りの折り込み部10を有して収納物と裏面1b部との接触面積を広くとれることから、半球ではなく球状の収納物に際しても袋体の内部接触面積を大きくできることから収納可能となる。
【0031】
但し、本発明のように裏面1bにのみ山折りの折り込み部10を有することによって、ハーフカットのカット面を袋体収納状態できれいに表出できるものとなる。
尚、本図では二列の山折りの折り込み部10を有する袋体の使用例を示すが、その他三列或いは四列等のより多数列を用いた袋体であっても同様に半球状の収納物をきれいにかつ簡単に封入できる。
更に例えば一列のみであっても、これは同様に収納物の球状部分をこの山折りの折り込み部10が広がることから広い接触面を表出でき、きれいに収納できるものである。
【0032】
図4は、
図3に示す収納状態の斜視図を示す。
本図のように、半球状の収納物のカット面をきれいに表側に表出した状態で収納できる。
この場合開口部4に関しては封止テープ等や輪ゴム或いは封止用治具等で閉じることによってきっちりと袋体内に収納物を収納して密封できるものとなる。
このような袋体を用いることにより、特にハーフカットなどの果物を店頭で展示した状態で衛生的に販売できると共に、販売時にはこの袋体内に封入しているこの商品をこの袋体ごと手提げ袋などに入れて持ち運べるものとなる。
【0033】
図5は、本発明に係る袋体の他の実施例を示す図であり、本図においては袋体の裏面1b側の山折りの折り込み部10を三列有する袋体の一例を示す図である。
本図においてはそれぞれの山折りの折り込み部10の突出長さを同じくすると共に該三列の並び間隔の同間隔で形成している一例を示す。
このように三列の山折りの折り込み部10によって袋体の裏面1b側のフィルム地またはシート地が表面1a側よりも長く形成されることから、係る裏面1b側にハーフカットのメロン等の球状部分を位置させることにより、該出っ張った半球状の球状部分をきっちりと裏面1bのフィルム又はシートで覆うことができる。
【0034】
更に山折りの折り込み部10の突出長さは、それぞれ同じ長さを有する一例を示すが、それぞれ異なる又は一部異なる長さを有する突出長さからなる山折りの折り込み部10を有するものであってもよい。
尚、このそれぞれの山折りの折り込み部10は袋体の側辺部4と同様にシール加工され、袋体内部を密封状態としている。
更にこの三列の山折りの折り込み部10は袋体内に収納物を入れた際の収納部の位置する部分に設けられているものであるが、若干のずれなどは大差なく収納できることからすべてきっちりと収納位置に合致することを必須とするものではなく若干のずれは十分に許容される。
更にこの列間の間隔は本図では同一となっているが、若干ずれているもの即ち異なる間隔で列を有する構造であってもよい。
【0035】
次に
図6は、本発明に係る袋体の他の実施例を示す図であり、袋体の裏面1b側の山折りの折り込み部10を有する袋体を四列有する一例を示す図である。
本図においてもそれぞれの山折りの折り込み部10の突出長さを同じくすると共に該四列の並び間隔の同間隔で形成している一例を示す。
このように四列の山折りの折り込み部10によって袋体の裏面1b側のフィルム地またはシート地が表面1a側よりも長く形成されることから、係る裏面1b側にハーフカットのメロン等の球状部分を位置させることにより、該出っ張った半球状の球状部分をきっちりと裏面フィルム又は裏面シートで覆うことができる。
更に山折りの折り込み部10の突出長さは、それぞれ同じ長さを有する一例を示すが、それぞれ異なる又は一部異なる長さを有する突出長さからなる山折りの折り込み部10を有するものであってもよい。
【0036】
尚、このそれぞれの山折りの折り込み部10は袋体の側辺部4と同様にシール加工され、袋体内部を密封状態としている。
更にこの四列の山折りの折り込み部10は袋体内に収納物を入れた際の収納部の位置する部分に設けられているものであるが、若干のずれなどは大差なく収納できることからすべてきっちりと収納位置に合致することを必須とするものではなく若干のずれは十分に許容される。
尚、四列程度となる場合や更に多くの山折りの折り込み部10の列を有する場合には、収納物の収納位置を超えて該山折りの折り込み部10の列が外れてしまっている場合であってももちろんよい。
従って二列のほか、三列や四列、或いは一列のほかに四列より多い列数を有する山折りの折り込み部10の列を有する袋体であってもよい。
更にこの列間の間隔は本図では同一となっているが、前図と同様、若干ずれているもの即ち異なる間隔で列を有する構造であってもよい。
【0037】
図7は、本発明に係る袋体内に半球状にハーフカットしたメロンAを封入したうえで開口部を封止治具で止めた状態の一例を示す。
半球状の膨らみ部分は山折りの折り込み部10が開くことによってその表面積を広くとることができ、袋体内にきれいに封入できる。
反面袋体の表面1aは平面であり、半球状のメロンAのカット面がきれいに表出されることとなる。
尚、本図では封止治具を用いた一例を示すが、この他、封止用の粘着テープを用いて封止するものでも、或いは輪ゴム等で封止するものでも、一般的に食パンの封入袋を閉じる平板状の留め具等を用いたものであってもよい。
【0038】
或いは樹脂製のクリップ等を用いてもよい。
本図のように開口部をまとめた状態で袋体の開口部2を閉じると内容物の半球状の例えばカットメロンAなどは袋体内に周囲が密着した状態で閉じることができ、袋体内で不用意に移動等することがないと共に不要な液漏れ等も防止できる。
【0039】
図8は、本発明に係る袋体の開口部を封鎖する他の手段の一例を示す。
例えば開口部2の一側辺から他の側辺に向かって封止用粘着部材12を貼着し、剥離紙等で通常は覆っておき、封鎖時に剥離紙を剥がして粘着面を表出させ、袋体の表裏面1a、1bを接着した状態の一例を示す。 このように袋体を閉じるものとしてもよい。
【0040】
図9は、袋体に設けた袋体開封用のテープ11を用いて袋体を開封した状態の一例を示す図である。
本図に示すように袋体内に収納物であるカットメロンAを封入している状態から該テープ11を剥がして袋体を開いて収納物であるカットメロンAを取り出すことができる。
【符号の説明】
【0041】
1a 表面
1b 裏面
2 開口部
3 底部
4 側辺部
5 傾斜辺部
10 山折りの折り込み部
11 テープ
12 封止用粘着部材
A カットメロン