IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイハツ工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-車両の施錠装置 図1
  • 特開-車両の施錠装置 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170750
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】車両の施錠装置
(51)【国際特許分類】
   E05B 77/54 20140101AFI20231124BHJP
【FI】
E05B77/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022082746
(22)【出願日】2022-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100146064
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 玲子
(72)【発明者】
【氏名】伊知地 紀公
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250HH01
2E250JJ01
2E250KK02
2E250LL01
2E250SS11
(57)【要約】
【課題】緊急性に応じて自動でドアを施錠する車両の施錠装置を提供することである。
【解決手段】車両に対して開閉自在に取り付けられているドアを施錠する施錠手段と、施錠手段を制御してドアを施錠する施錠制御を行う制御手段とを備える車両の施錠装置であって、制御手段は、所定の操作部への施錠操作を受け付けたときのみならず、ドアが閉められた際に施錠操作を要することなくドアを施錠すべき緊急施錠条件が成立しているときに、施錠制御を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に対して開閉自在に取り付けられているドアを施錠する施錠手段と、
前記施錠手段を制御してドアを施錠する施錠制御を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、
所定の操作部への施錠操作を受け付けたときに前記施錠制御を行い、
前記ドアが閉められた際に前記ドアを施錠すべき緊急施錠条件が成立しているときには前記施錠操作を要することなく前記施錠制御を行う、車両の施錠装置。
【請求項2】
前記ドアの可動状態を特定する特定手段を備え、
前記制御手段は、前記特定手段により特定された前記ドアが開けられてから閉められるまでの可動状態に基づいて前記緊急施錠条件が成立しているか否かを判定する、請求項1に記載の車両の施錠装置。
【請求項3】
前記特定手段は、前記ドアの可動状態として前記ドアの開閉を特定し、
前記制御手段は、前記特定手段により特定された前記ドアが開けられてから閉められるまでの時間が閾値未満であるときに前記緊急施錠条件が成立していると判定する、請求項2に記載の車両の施錠装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の施錠装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の施錠装置として、例えば、運転席のドア本体にドアをロック(施錠)するためのドアロックスイッチを設けて、ドアロックを運転手にて集中管理するものが開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-182740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の車両の施錠装置は、停車している状態において、乗員が乗り込んだ後にドアロックスイッチを操作しなければドアロックさせることができない。このため、例えば車内へ避難するような緊急性を有する事態が生じたときなどにおいて、早急にドアロックさせることが困難となる場合が生じる。特に、慌てている状況下においては、冷静にドアロックさせるための操作を行うことが心理的に難しくなる傾向にある。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、緊急性に応じて自動でドアを施錠する車両の施錠装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる車両は、車両に対して開閉自在に取り付けられているドアを施錠する施錠手段と、
前記施錠手段を制御してドアを施錠する施錠制御を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、
所定の操作部への施錠操作を受け付けたときに前記施錠制御を行い、
前記ドアが閉められた際に前記ドアを施錠すべき緊急施錠条件が成立しているときには前記施錠操作を要することなく前記施錠制御を行う。
【0007】
本発明にかかる車両の一実施形態においては、前記ドアの可動状態を特定する特定手段を備え、
前記制御手段は、前記特定手段により特定された前記ドアが開けられてから閉められるまでの可動状態に基づいて前記緊急施錠条件が成立しているか否かを判定する。
【0008】
本発明にかかる車両の別の実施形態においては、前記特定手段は、前記ドアの可動状態として前記ドアの開閉を特定し、
前記制御手段は、前記特定手段により特定された前記ドアが開けられてから閉められるまでの時間が閾値未満であるときに前記緊急施錠条件が成立していると判定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明にかかる車両によれば、施錠操作を要することなく当該ドアを施錠すべき緊急施錠条件が成立しているときであって、例えば緊急性を有する事態が生じている可能性があるとみなすことができる場合には、慌てている状況下であって冷静に施錠操作を行うことが困難な場合や慣れない車両(例えばレンタカーなど)であってドアを施錠するための操作部の位置がわからない場合であっても、施錠制御が行われてドアが自動的に施錠される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】施錠装置の構成を示す模式図である。
図2】施錠装置の動作(処理)の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下の例に限定および制限されない。
【0012】
本実施の形態の車両は、ドアが閉められたときの状況が緊急性を有しており早急にドアを施錠(ロック)すべき状況であると判定されたときに、自動的にドアを施錠する施錠装置1を搭載している。施錠装置1は、車両に対して開閉自在に取り付けられているドアを施錠する施錠手段の一例であるドアロックと、ドアロックを制御してドアを施錠する施錠制御を行う制御手段の一例であるボディーECUとを備え、ボディーECUは、ドアロックスイッチへの施錠操作を受け付けたときのみならず、ドアが閉められた際に施錠操作を要することなく当該ドアを施錠すべき緊急施錠条件が成立しているときに施錠制御を行うものである。
【0013】
図1は、施錠装置1の構成を示す模式図である。施錠装置1は、ボディーECU2と、タイマーECU3と、ドアロックスイッチ4と、カーテシスイッチ5と、集中ドアロックリレー6と、ドアロック7とを備える。ボディーECU2には、タイマーECU3と、ドアロックスイッチ4と、カーテシスイッチ5と、集中ドアロックリレー6とが接続されている。
【0014】
車両の側面には、開閉自在に軸支された複数のドア(運転席・助手席・後部座席各々に通ずるドアなど)が取り付けられている。ドアロックスイッチ4は、複数のドアを一括施錠(ロック)するための施錠操作を受け付けるスイッチである。ドアロックスイッチ4の操作部は、例えば、運転席に対応するドアのプルハンドルなどに設けられており、運転手が操作可能となっている。
【0015】
カーテシスイッチ5は、ドアが閉状態にあるか、閉状態ではない開状態(半ドア状態を含む)にあるかを検出(特定)するスイッチである。カーテシスイッチ5は、車両に対して軸支されている複数のドア各々に設けられており、対応するドアの可動状態として開閉状態を検出する。
【0016】
ドアロック7は、ドアを施錠/開錠するための駆動機構(アクチュエータ)である。ドアロック7は、複数のドア各々に設けられており、対応するドアを施錠/開錠する。集中ドアロックリレー6は、励磁されるとON状態となり、各ドアのドアロック7を一括施錠するための駆動電流を出力するためのリレーである。なお、図示していないが、施錠装置1には、各ドアのドアロック7を一括開錠するためのドアアンロックスイッチや、集中ドアアンロックリレーなども搭載している。
【0017】
ボディーECU2は、CPU、RAM(揮発性メモリ)、ROM(不揮発性メモリ)、およびI/Oを含むマイクロコンピュータで構成されている。ボディーECU2は、ドアロックスイッチ4の操作部への施錠操作を受け付けると、集中ドアロックリレー6を励磁して各ドアのドアロック7を一括施錠するための処理を行う。
【0018】
また、ボディーECU2は、ドアアンロックスイッチの操作部への操作を受け付けると、集中ドアアンロックリレーを励磁して各ドアのドアロック7を一括開錠するための処理を行う。さらに、ボディーECU2は、ドアロックあるいはドアアンロックするための操作を受け付けるリモコンキーへの操作や、ドアノブへのタッチ操作などによっても、ドアロック7を一括して施錠/開錠するための処理を行う。
【0019】
また、ボディーECU2は、カーテシスイッチ5からの検出結果に基づくドアの可動状態に応じて、ドアが開けられてから閉められるまでの時間が閾値(例えば、2秒など)未満であるときに、例えば乗員が車内へ避難するような緊急性を有する事態が生じているものとみなし、ドアロックスイッチ4の操作部への操作を要することなく、集中ドアロックリレー6を励磁して各ドアのドアロック7を一括施錠するための処理を行う。なお、ドアが開けられてから閉められるまでの時間は、タイマーECU3により計時される。
【0020】
図2は、施錠装置1の動作(処理)の一例を示すフローチャートである。施錠装置1は、例えば、イグニッションのオン/オフにかかわらず、ドアロック7が開錠されたとき(施錠が解除されたとき)に図2に示す処理を繰り返し実行する。図2にしたがって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】
図2に示す自動施錠処理では、ドアアンロックするための操作を受け付けてドアロック7が開錠されることにより、ステップS1においてタイマーECU3を起動させて、タイマーを計時可能なレディー状態となるように制御される。タイマーECU3を事前にレディー状態とすることにより、その後、ドアが開かれたときに即座にタイマーの計時を開始することができる。
【0022】
ステップS2においては、カーテシスイッチ5の検出結果に基づいて、車両に取り付けられている複数のドアのいずれかが開かれたか否かが判定される。いずれのドアについても開かれたと判定されていないときには、ステップS2の処理を繰り返す一方、いずれかのドアが開かれたと判定されたときには、ステップS3においてタイマーECU3によりタイマーの計時が開始される。
【0023】
ステップS4においては、カーテシスイッチ5の検出結果に基づいて、開けられていたドアが閉められたか否かが判定される。なお、ステップS4における判定対象となるドアは、ステップS2において開かれたことが検出されてタイマー計時の開始契機となったドアであるが、これに限らず、当該ドアとは異なる他のドア(ステップS4における判定対象となるドアが開かれてから閉められるまでの間に開けられたドア)であってもよい。ドアが閉められたと判定されていないときには、ステップS4の処理を繰り返す一方、ドアが閉められたと判定されたときには、ステップS5においてタイマーECU3により計時されているタイマーの値が、予め定められた第1閾値(例えば、2秒)に相当する値未満であるか否かが判定される。
【0024】
ステップS5においてタイマーECU3により計時されているタイマーの値が第1閾値未満であると判定されなかったときには、ドアの開閉を急いで(慌てて)行われた状況ではないため、緊急性を有する事態が生じていないものとみなして、ドアロックすることなくそのまま自動施錠処理を終了する。なお、その後において、車両を走行させることなどにより所定条件(例えば、所定速度以上に到達、所定距離以上走行など)が成立することにより、自動施錠が行われるものであってもよい。
【0025】
一方、ステップS5においてタイマーECU3により計時されているタイマーの値が第1閾値未満であると判定されたときには、ドアの開閉が急いで(慌てて)行われた状況であり緊急性を有する事態が生じているもの(緊急施錠条件成立)とみなし、ステップS6以降において自動的にドアロックするための処理が行われる。
【0026】
まず、ステップS6では、カーテシスイッチ5の検出結果に基づいて、他に開かれているドアがないかが判定される。ステップS6において他に開かれているドアがないと判定されたときには、すべてのドアが閉められている状態であるため、車内に避難しようとする乗員が避難完了したとみなして、ステップS7においてドアロック7を一括施錠するための処理が行われて自動施錠処理を終了する。
【0027】
ここで、車内に避難しようとする乗員が一人の場合には、ステップS5においてYESと判定された直後におけるステップS6にてYESと判定されるため、即座にドアロックされる。しかし、車内に避難しようとする乗員が複数人であって複数のドアから車内に避難しようとしている場合などには、ステップS5においてYESと判定された直後におけるステップS6において他に開かれているドアがある可能性が高くなる。
【0028】
ステップS6において他に開かれているドアがないと判定されなかったときには、いずれかのドアが開けられており車内に避難しようとする乗員全員が車内に乗り込み切れてない状況とみなし、ステップS8においてタイマーECU3により計時されているタイマーの値が、第2閾値(例えば、5秒)未満に相当する値であるか否かが判定される。第2閾値は、乗員の乗り込みに時間を要することを見越して、第1閾値よりも大きな値(長い時間)が設定されている。
【0029】
ステップS8においてタイマーECU3により計時されているタイマーの値が第2閾値未満であると判定されたときには、緊急性を有する状況下においても車内への乗り込みに要する時間として想定(許容)し得る時間内であるとみなし、再びステップS6に移行する。再びステップS6に移行された後において、開かれているドアがないと判定されたときには、そのタイミングでステップS7に移行してドアロック7を一括施錠するための処理が行われて自動施錠処理を終了する。
【0030】
一方、再び移行されたステップS6において開かれているドアがないと判定されなかったときには、再びステップS8に移行される。このように繰り返し移行されるステップS8においてタイマーECU3により計時されているタイマーの値が第2閾値未満であると判定されなくなったとき、すなわち、第2閾値以上に相当する時間が経過したときには、想定(許容)し得る時間が経過しているため、ステップS7に移行し、そのタイミングで閉められているドアについてドアロック7を施錠するための処理が行われて自動施錠処理を終了する。
【0031】
以上説明したように、本実施の形態における車両に搭載されている施錠装置1は、ドアロックスイッチ4の操作部などへの施錠操作を受け付けたときのみならず、ドアロック解除後におけるドアの可動状態に応じて、ドアが開かれてから閉められるまでの時間が第1閾値に相当する時間未満であったときに、施錠操作を要することなくドアを速やかに施錠すべき緊急施錠条件が成立していると判定し、ドアロック7を施錠するための処理が行われる。これにより、ドアの可動状態から緊急性を有する事態が生じているとみなすことができる場合には、慌てている状況下であって冷静に施錠操作を行うことが困難な場合や、慣れない車両(例えばレンタカーなど)であってドアロックするための操作部の位置がわからない場合などであっても、ドアが自動的に施錠される。その結果、車内に避難した乗員をより確実に保護できる。また、緊急施錠条件が成立しているか否かの判定には、従来から車両に搭載されているカーテシスイッチを流用しているため、車両コストが増大してしまうことを防止できる。
【0032】
また、複数のドアが開かれていることより車内に避難しようとする乗員が複数人である場合には、第1閾値に相当する時間よりも長い第2閾値に相当する時間が経過するかすべてのドアが閉められるまでドアロックする処理を待機(延期)し、第2閾値に相当する時間が経過してもすべてのドアが閉められなかったときには閉められているドアについてドアロックする処理が行われる。これにより、車内に避難しようとする乗員のすべてが極力避難完了となるように制御できる。
【0033】
以上、図面に基づいて本発明の実施の一態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。以下に、その他の変形例について説明する。
【0034】
上記実施形態において、緊急施錠条件は、ドアロック解除後におけるカーテシスイッチ5からの検出結果に基づくドアの可動状態に応じて、ドアが開けられてから閉められるまでの時間が閾値(例えば、2秒など)未満であるときに成立する例について説明したが、ドアロック解除から所定時間(例えば1秒など)以内にステップS2においていずれかのドアが開かれたと判定されたときにステップS3に移行されるようにし、ドアロック解除から所定時間(例えば1秒など)以内にステップS2においていずれかのドアが開かれたと判定されなかったときには、緊急性を有する状況ではないと判定し自動施錠処理を終了するようにしてもよい。また、ステップS2においていずれかのドアが開かれたと判定されてからタイマーECU3により計時されているタイマーの値が第1閾値に到達するまでにステップS4においてドアが閉められたと判定されないときには、緊急性を有する状況ではないと判定し自動施錠処理を終了するようにしてもよい。
【0035】
また、緊急施錠条件は、ドアが開けられてから閉められるまでの当該ドアの可動状態に基づき成立するものであれば、開閉に要した時間に基づき成立するものに限らず、例えば、ドアが開けられてから閉められるまでの開閉速度(例えば、平均速度、あるいは最高速度など)が所定速度以上であるときに成立するものや、特定の音声(例えば、「ドアロック」「閉めて」など)が発せられたと認識されたときに成立するものであってもよい。なお、ドアの開閉速度は、例えば、ボディーECU2が、ドアミラーの下部に搭載されるサイドビューカメラからの画像を解析し、当該画像の単位時間当たりにおける変化量に基づき特定されるものであってもよい。また、特定の音声の認識は、例えば、ボディーECU2が車内マイクからの音声データを解析して、特定の音声として予め定められている音声と合致するか否かを判定し、合致する場合に特定の音声が発せられたと認識するものであってもよい。
【0036】
上記実施形態において、図2のステップS6において、開かれているドアがないと判定されなかったときには、ドアロックすることなくステップS8へ移行する例について説明した。しかし、これに限らず、図2のステップS6において、開かれているドアがないと判定されなかったときであっても、その都度、閉められたドアがある場合には当該ドアを施錠するための処理を行い、ステップS8へ移行するようにしてもよい。
【0037】
上記実施形態において図2のステップS8の判定基準となる第2閾値は、ステップS5の判定基準となる第1閾値よりも大きな値(長い時間)が設定されている例について説明したが、これに限らず、第1閾値と同じ値が設定されているものであってもよい。また、図2のステップS8の判定基準となる第2閾値は、一定値である例を示したが、これに限らず、例えば車内へ乗り込んだ人数などに応じて変動し得るものであってもよい。例えば、着座センサや車内カメラにより、車内への人の乗り込みあるいは着座が確認される毎に、所定時間(例えば、1秒)に対応する値が加算されるもの(想定し得る時間を長くするもの)であってもよい。これにより、一人当たりの標準乗り込み時間を考慮して自動施錠することができる。
【0038】
上記実施形態において自動施錠処理によりドアロックされる対象となるドアは、一方端が車両の側面に軸支され、当該軸支されている位置を中心として他方端を回動させることにより開閉可能となるドアであるが、車両に対して開閉自在に取り付けられているドアであればこれに限らず、車両の側面に対して略平行な方向にスライドさせて開閉可能となるドア(以下、スライドドアともいう)であってもよく、また電動で開閉動作する電動スライドドアであってもよい。なお、電動スライドドアの場合、緊急施錠条件は、当該電動スライドドアを開く操作が行われてから当該電動スライドドアを閉める操作が行われるまでの時間が所定時間(例えば4秒)未満であるときに成立するものであってもよく、当該電動スライドドアを開く操作が行われてから当該電動スライドドアが全開となるまでに閉める操作が行われたときに成立するものであってもよい。
【0039】
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0040】
1 …施錠装置
2 …ボディーECU
3 …タイマーECU
4 …ドアロックスイッチ
5 …カーテシスイッチ
6 …集中ドアロックリレー
7 …ドアロック
図1
図2