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特開2023-170900データ管理システム、データ管理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170900
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】データ管理システム、データ管理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/11 20190101AFI20231124BHJP
【FI】
G06F16/11
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022082994
(22)【出願日】2022-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 信
(72)【発明者】
【氏名】古橋 燎
(72)【発明者】
【氏名】的場 滉史
(57)【要約】
【課題】拠点のデータを適切に管理し得るデータ管理システムを提供する。
【解決手段】複数の拠点の各々に設けられている1以上のサーバ装置を含んで構成されるデータ管理システムであって、設定部は、他拠点のデータがクライアント端末から要求された場合、他拠点のデータを取得することを示す情報を設定情報に設定し、取得部は、監視部により変更が検出された設定情報に従って、他拠点のデータを他拠点のサーバ装置から取得するようにした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の拠点の各々に設けられている1以上のサーバ装置を含んで構成されるデータ管理システムであって、
前記サーバ装置は、
他拠点のデータから実体データを除いたメタデータを前記他拠点のサーバ装置から取得することを示す情報を含む設定情報を設定する設定部と、
前記設定部により設定される設定情報を監視する監視部と、
前記監視部により変更が検出された設定情報に従って、前記他拠点のデータのメタデータを前記他拠点のサーバ装置から取得する取得部と、
前記取得部により取得されたメタデータから、前記他拠点のデータの実体データを含まないデータであって前記他拠点のデータを参照するためのデータであるスタブデータを生成して管理する管理部と、
を備え、
前記設定部は、前記他拠点のデータがクライアント端末から要求された場合、前記他拠点のデータを取得することを示す情報を設定情報に設定し、
前記取得部は、前記監視部により変更が検出された設定情報に従って、前記他拠点のデータを前記他拠点のサーバ装置から取得する、
データ管理システム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、自拠点のデータを管理するために必要なリソースのリソース量の割り当てを変更する変更部を備え、
前記設定部は、他拠点のデータのメタデータと、前記他拠点のデータを管理するために必要なリソースのリソース量を示すリソース情報とを前記他拠点のサーバ装置から取得することを示す情報を含む設定情報を設定し、
前記取得部は、前記監視部により変更が検出された設定情報に従って、前記メタデータと前記リソース情報とを前記他拠点のサーバ装置から取得し、
前記変更部は、前記取得部により取得された前記リソース情報に従って、前記他拠点のデータを管理するために必要なリソースのリソース量の割り当てを変更する、
請求項1に記載のデータ管理システム。
【請求項3】
前記設定部は、他拠点のデータのメタデータと、前記他拠点のデータを管理するために必要なリソースのリソース量を示すリソース情報とを前記他拠点のサーバ装置から一定時間ごとに取得することを示す情報を含む設定情報を設定し、
前記取得部は、前記一定時間が経過した場合、前記メタデータと前記リソース情報とを前記他拠点のサーバ装置から取得する、
請求項2に記載のデータ管理システム。
【請求項4】
前記設定部は、クライアント端末からの入力に応じて、前記メタデータと前記リソース情報とを前記他拠点のサーバ装置から取得することを示す情報を含む設定情報を設定する、
請求項2に記載のデータ管理システム。
【請求項5】
前記取得部は、前記他拠点のサーバ装置から前記メタデータを取得する際、前記他拠点のサーバ装置における認証に用いられる認証情報を前記他拠点のサーバ装置に送信する、
請求項1に記載のデータ管理システム。
【請求項6】
前記取得部は、前記他拠点のサーバ装置から前記他拠点のデータを取得する際、前記他拠点のサーバ装置における認証に用いられる認証情報を前記他拠点のサーバ装置に送信する、
請求項1に記載のデータ管理システム。
【請求項7】
複数の拠点の各々に設けられている1以上のサーバ装置を含んで構成されるデータ管理システムにおけるデータ管理方法であって、
前記サーバ装置は、
他拠点のデータから実体データを除いたメタデータを前記他拠点のサーバ装置から取得することを示す情報を含む設定情報を設定する設定部と、
前記設定部により設定される設定情報を監視する監視部と、
前記監視部により変更が検出された設定情報に従って、前記他拠点のデータのメタデータを前記他拠点のサーバ装置から取得する取得部と、
前記取得部により取得されたメタデータから、前記他拠点のデータの実体データを含まないデータであって前記他拠点のデータを参照するためのデータであるスタブデータを生成して管理する管理部と、
を備え、
前記設定部が、前記他拠点のデータがクライアント端末から要求された場合、前記他拠点のデータを取得することを示す情報を設定情報に設定することと、
前記取得部が、前記監視部により変更が検出された設定情報に従って、前記他拠点のデータを前記他拠点のサーバ装置から取得することと、
を含むデータ管理方法。
【請求項8】
複数の拠点の各々に設けられている1以上のサーバ装置を含んで構成されるデータ管理システムにおいて、前記サーバ装置のコンピュータを、
他拠点のデータから実体データを除いたメタデータを前記他拠点のサーバ装置から取得することを示す情報を含む設定情報を設定する設定部と、
前記設定部により設定される設定情報を監視する監視部と、
前記監視部により変更が検出された設定情報に従って、前記他拠点のデータのメタデータを前記他拠点のサーバ装置から取得する取得部と、
前記取得部により取得されたメタデータから、前記他拠点のデータの実体データを含まないデータであって前記他拠点のデータを参照するためのデータであるスタブデータを生成して管理する管理部と、
として機能させ、
前記設定部は、前記他拠点のデータがクライアント端末から要求された場合、前記他拠点のデータを取得することを示す情報を設定情報に設定し、
前記取得部は、前記監視部により変更が検出された設定情報に従って、前記他拠点のデータを前記他拠点のサーバ装置から取得する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、拠点のデータを管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の拠点間のデータの連携では、拠点のサーバ装置(Edge)に格納されたデータを全てクラウドシステム(Core)に集約を行った上で、クラウドシステム経由によるデータの連携を実施している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5608811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザは、集約されたデータに対して、例えば、クラウドシステム上のツールを使用したデータ分析をしているが、昨今の個人情報等の機密情報の取り扱いのルール厳格化に伴い、自拠点内でデータ分析を実施することへのニーズもある。
【0005】
しかしながら、各拠点のユーザが、意図せずに、機密情報をクラウドシステムに誤って転送してしまう問題がある。
【0006】
本発明は、以上の点を考慮してなされたもので、拠点のデータを適切に管理し得るデータ管理システム等を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため本発明においては、複数の拠点の各々に設けられている1以上のサーバ装置を含んで構成されるデータ管理システムであって、前記サーバ装置は、他拠点のデータから実体データを除いたメタデータを前記他拠点のサーバ装置から取得することを示す情報を含む設定情報を設定する設定部と、前記設定部により設定される設定情報を監視する監視部と、前記監視部により変更が検出された設定情報に従って、前記他拠点のデータのメタデータを前記他拠点のサーバ装置から取得する取得部と、前記取得部により取得されたメタデータから、前記他拠点のデータの実体データを含まないデータであって前記他拠点のデータを参照するためのデータであるスタブデータを生成して管理する管理部と、を備え、前記設定部は、前記他拠点のデータがクライアント端末から要求された場合、前記他拠点のデータを取得することを示す情報を設定情報に設定し、前記取得部は、前記監視部により変更が検出された設定情報に従って、前記他拠点のデータを前記他拠点のサーバ装置から取得するようにした。
【0008】
上記構成では、一の拠点のサーバ装置は、例えば、データ分析に用いられる他の拠点のデータを、クラウドシステム(Core)を介することなく直接取得する。上記構成によれば、例えば、他の拠点のデータが一の拠点から要求された場合に、一の拠点のサーバ装置が当該データを直接取得するので、他の拠点のユーザは、当該データをクラウドシステムにアップロードする必要がなく、機密情報を誤ってクラウドシステムに転送してしまう事態を回避することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、利便性の高いデータ管理システムを実現することができる。上記以外の課題、構成、および効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施の形態によるデータ管理システムに係る構成の一例を示す図である。
図2】第1の実施の形態によるデータ管理システムに係る構成の一例を示す図である。
図3】第1の実施の形態によるスタブファイルのデータ構造の一例を示す図である。
図4】第1の実施の形態による連携用設定ファイルの一例を示す図である。
図5】第1の実施の形態による連携用管理ファイルの一例を示す図である。
図6】第1の実施の形態による拠点管理ファイルの一例を示す図である。
図7】第1の実施の形態によるデータ連携処理の処理フローの一例を示す図である。
図8】第1の実施の形態によるデータ連携処理に係るシーケンスの一例を示す図である。
図9】第1の実施の形態によるデータ連携処理に係るシーケンスの一例を示す図である。
図10】第1の実施の形態によるリコール処理の処理フローの一例を示す図である。
図11】第1の実施の形態によるリコール処理に係るシーケンスの一例を示す図である。
図12】第1の実施の形態によるエラー発生時処理の処理フローの一例を示す図である。
図13】第1の実施の形態によるエラー発生時処理に係るシーケンスの一例を示す図である。
図14】第1の実施の形態によるエラー発生時処理に係るシーケンスの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(I)第1の実施の形態
以下、本発明の一実施の形態を詳述する。ただし、本発明は、実施の形態に限定されるものではない。
【0012】
従来のように、各拠点のサーバ装置(Edge)においてデータ分析に使用する大量のデータを集約拠点のクラウドシステム(Core)経由による転送を実施した場合、クラウドシステムに対しての課金額が上がってしまいコスト増加につながる。また、クラウドシステム経由の連携に伴い、通信回数が増加することで、クラウドシステムに対しての課金が増える。また、他拠点のデータをスタブデータとして管理している場合に、クラウドシステム経由で復元させようとしたときに、他拠点のデータを格納するために必要なリソースのリソース量(例えば、記憶領域の容量)が不足する事態が発生し得る。
【0013】
なお、拠点とは、ローカルの計算機システムを含んだ拠点であり、例えば、支店、営業所、リモートオフィス等、ユーザが実際に業務を行う拠点である。集約拠点とは、リモートの計算機システムを含んだ拠点であり、サーバ装置、ストレージ装置を一括管理する拠点、クラウドサービスを提供する拠点等である。
【0014】
この点、本実施の形態のデータ管理システムは、クラウドシステムを経由しない拠点間でデータの連携を実現している。より具体的には、ユーザは、連携したい拠点の情報を設定情報に設定する。データ管理システムは、設定情報を定期的に監視し、設定情報に従いデータを連携する。より具体的には、データ管理システムは、連携対象として設定されている拠点に対して、連携対象のデータおよび当該データの管理に必要なリソースのリソース量(記憶領域の容量等)を示すリソース情報を定期的に取得する。なお、データの取得の間隔等を設定できるようにすることで、データの同期についてユーザのカスタマイズを可能としてよい。
【0015】
ここで、従来のデータの連携においては、ユーザが作成したデータの連携のみに着目をしていたが、データ管理システムでは、リソース情報も一緒に伝播させることを可能としている。リソース情報をあらかじめ伝播させていることにより、拠点間でデータを取得する際に記憶領域の不足が起こらないので、取得した他拠点のデータを自拠点に当面保持することを可能とする。
【0016】
また、連携元で障害が発生し、リソースについてのあるべき姿と実際の状態とが異なるときに、連携先がリソース情報を取得した場合でも、障害から復旧した後のデータの連携時に、改めて連携元から正しいリソース情報を取得することで、連携先は、連携元の障害を意識することなく自動的にリソース情報を取得することができる。
【0017】
また、データ管理システムでは、全拠点に強制的に連携を行うものではなく、設定情報に記載した連携対象のみとの連携を可能としている。つまり、データをブロードキャストのように強制的に全拠点に連携してしまうのではなく、双方向に連携を行うのか行わないのか(連携情報を設定情報に記載するか否か)によるコントロールを可能としている。また、設定情報に誤った連携対象を設定してしまっても、事前に共有したアクセスキー(ID)、シークレットアクセスキー(パスワード)等の情報を用いて連携時に認証を行うことで、意図しない連携を防ぐことが可能となる。
【0018】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。特に限定しない限り、各構成要素は、単数でも複数でも構わない。
【0019】
なお、以下の説明では、図面において同一要素については、同じ番号を付し、説明を適宜省略する。また、同種の要素を区別しないで説明する場合には、枝番を含む参照符号のうちの共通部分(枝番を除く部分)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合は、枝番を含む参照符号を使用することがある。例えば、サーバ装置を特に区別しないで説明する場合には、「サーバ装置101」と記載し、個々のサーバ装置を区別して説明する場合には、「サーバ装置101-1」、「サーバ装置101-2」のように記載することがある。
【0020】
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」等の表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数または順序を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は、文脈毎に用いられ、1つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
【0021】
図1において、100は、全体として第1の実施の形態によるデータ管理システムを示す。
【0022】
図1および図2は、データ管理システム100に係る構成の一例を示す図である。
【0023】
データ管理システム100は、拠点ごとに、1以上のサーバ装置101を含んで構成される。サーバ装置101は、クライアント端末102と通信可能に接続されている。拠点のユーザは、自身がいる拠点(以下、自拠点)のクライアント端末102を操作して、自拠点のサーバ装置101に記憶されているデータを参照したり、自拠点とは異なる拠点(以下、他拠点)のサーバ装置101に記憶されているデータを参照したりする。データ管理システム100において、データの管理単位については、ファイルであってもよいし、ブロックであってもよいし、オブジェクトであってもよい。以下では、ファイルを例に挙げて説明する。
【0024】
サーバ装置101は、処理部110と記憶部120とを備える。処理部110は、コンピュータ、回路、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム等であり、例えば、予め指定されている他拠点の処理部110とファイルに係るデータを連携(以下、データ連携)する。記憶部120は、ファイルシステム、ノード等であり、自拠点のファイルを実体ファイル121として記憶し、他拠点のファイルをスタブファイル122として記憶する。なお、処理部110と記憶部120とは、ネットワークを介して通信可能に接続される構成であってもよい。
【0025】
スタブファイル122は、実体ファイル121の実体(実体データ)を含まない、メタデータからなるファイルである。より具体的には、スタブファイル122は、他拠点のサーバ装置101における実体ファイル121を参照するための情報(フルパス等)を保持しているファイルである。
【0026】
例えば、第1の拠点(拠点1)のサーバ装置101-1が第2の拠点(拠点2)のサーバ装置101-2とデータ連携を行う際は、第1の拠点のサーバ装置101-1は、基本的に第2の拠点にある実体ファイル121-2をスタブファイル122-1にしたものを第1の拠点の記憶部120-1に格納する。このように、実体ファイル121-2が第2の拠点にあり、当該実体ファイル121-2のスタブファイル122-1が第1の拠点にあるため、サーバ装置101-1は、スタブファイル122-1によりどのようなファイル名のデータが第2の拠点にあるのかが、ディスク容量をそこまで必要とせずに把握することができる。なお、スタブファイル122については、図3を用いて後述する。
【0027】
また、処理部110は、連携用設定ファイル111と、連携用管理ファイル112と、拠点管理ファイル113とを管理する。また、処理部110は、連携部114と、API受付部115と、リソース管理部116とを備える。
【0028】
連携用設定ファイル111は、連携部114の動作設定を行うための情報が含まれているファイルである。なお、連携用設定ファイル111については、図4を用いて後述する。連携用管理ファイル112は、連携対象の拠点を示す情報と連携用の認証情報とが含まれているファイルである。連携用管理ファイル112については、図5を用いて後述する。拠点管理ファイル113は、サーバ装置101において実体ファイル121を管理するために割り当てられるリソースのリソース量を示す情報が含まれているファイルである。拠点管理ファイル113については、図6を用いて後述する。
【0029】
連携部114は、連携用設定ファイル111を定期的に監視し、連携用設定ファイル111に対する変更等を検出した場合に、変更内容に従って、連携用設定ファイル111および連携用管理ファイル112から各種の処理に必要な情報を取得し、取得した情報を用いて各種の処理(定期連携処理、実体化処理等)を実施する。定期連携処理は、連携対象のサーバ装置101の最新の状態のデータを取得する処理をいう。実体化処理は、データの実体化を行う処理であり、連携対象のサーバ装置101のスタブファイル122へのアクセスがあった際、当該スタブファイル122の実体ファイル121を当該サーバ装置101から取得して保持する処理をいう。
【0030】
API受付部115は、クライアント端末102を介して、ユーザからの各種の要求を受け付ける。例えば、API受付部115は、クライアント端末102から「リソースの割当量(あるべき姿)」を受け付けて拠点管理ファイル113に設定する。
【0031】
リソース管理部116は、拠点管理ファイル113を定期的に監視し、拠点管理ファイル113に対する変更等を検出した場合に、変更内容に従って、リソースのリソース量を変更(ファイルシステムの拡張縮小、ノードの増減設等)する。
【0032】
なお、図1では、拠点としては、第1の拠点、第2の拠点、および第3の拠点を例として示したが、拠点の数は、3つに限られない。拠点の数は、例えば、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。また、各拠点のサーバ装置101の数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。なお、以下では、説明の簡略化のため、各拠点には、サーバ装置101が1つ設けられている例を挙げて説明する。
【0033】
図2は、データ管理システム100のハードウェアに係る構成の一例を示す図である。
【0034】
データ管理システム100において、サーバ装置101とクライアント端末102とは、LAN(Local Area Network)等のネットワーク201を介して通信可能に接続されている。一のサーバ装置101は、他のサーバ装置101とWAN(Wide Area Network)等のネットワーク202を介して通信可能に接続されている。
【0035】
サーバ装置101は、コントローラ210とディスク220とを備える。
【0036】
コントローラ210は、CPU(Central Processing Unit)211と、メモリ212と、キャッシュ213と、第1のI/F214と、第2のI/F215とを含んで構成される。
【0037】
CPU211は、サーバ装置101の動作制御を行う。CPU211は、プロセッサの一例であり、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、AI(Artificial Intelligence)チップ等であってもよい。メモリ212は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等であり、CPU211の動作制御に用いられるプログラムおよびデータを一時的に記憶する。キャッシュ213は、ディスク220に書き込まれるデータ、ディスク220から読み出されたデータ等を一時的に格納する。第1のI/F214は、クライアント端末102、他拠点のサーバ装置101等、外部の装置との間での通信を行う。第2のI/F215は、ディスク220との間での通信を行う。
【0038】
ディスク220は、ディスク型の物理記憶デバイス(例えば、HDD(Hard Disk Drive))である。物理記憶デバイスとして、他種の物理記憶デバイス(例えば、フラッシュメモリデバイス)が採用されてもよい。また、ディスク220は、図2では複数であるが、単数であってもよい。また、複数のディスク220により、1以上のRAIDグループが構成されてもよい。
【0039】
なお、ディスク220は、例えば、サーバ装置101の外部に設けられ、所定のネットワーク(例えば、SAN(Storage Area Network))を介して通信可能に接続されるストレージ装置に設けられていてもよい。この場合、例えば、サーバ装置101は、第1のI/F214を介して、クライアント端末102からファイルレベルのI/O要求を受信する。サーバ装置101は、そのI/O要求で指定されているファイルを構成するデータブロックのI/OのためのI/O要求(ブロックレベルのI/O要求)を作成する。サーバ装置101は、ブロックレベルのI/O要求を、第2のI/F215を介して、ストレージ装置に送信する。
【0040】
ここで、サーバ装置101の機能(連携部114、API受付部115、リソース管理部116等)は、例えば、CPU211がプログラムをメモリ212に読み出して実行すること(ソフトウェア)により実現されてもよいし、専用の回路等のハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとが組み合わされて実現されてもよい。なお、サーバ装置101の1つの機能は、複数の機能に分けられていてもよいし、複数の機能は、1つの機能にまとめられていてもよい。また、サーバ装置101の機能の一部は、別の機能として設けられてもよいし、他の機能に含められていてもよい。また、サーバ装置101の機能の一部は、サーバ装置101と通信可能な他のコンピュータにより実現されてもよい。
【0041】
例えば、連携部114とAPI受付部115とリソース管理部116とをサーバ装置101が備える構成に代えて、設定部と監視部と取得部と管理部と変更部とをサーバ装置101が備える構成を採用してもよい。この場合、設定部は、他拠点の実体ファイル121から実体データを除いたメタデータを他拠点のサーバ装置101から取得することを示す情報を含む連携用設定ファイル111を設定する。監視部は、設定部により設定される連携用設定ファイル111を監視する。取得部は、監視部により変更が検出された連携用設定ファイル111に従って、他拠点の実体ファイル121のメタデータを他拠点のサーバ装置101から取得する。管理部は、取得部により取得されたメタデータから、他拠点の実体ファイル121を参照するためのスタブファイルを生成して管理する。変更部は、自拠点の実体ファイル121を管理するために必要なリソースのリソース量の割り当てを変更する。
【0042】
クライアント端末102は、CPU231と、メモリ232と、キャッシュ233と、I/F234と、を備える。クライアント端末102は、メモリ232および/またはキャッシュ233に加えてまたは代えて、別種の記憶資源を備えてもよい。クライアント端末102は、I/F234を介して、各種の要求(ファイルに対するI/O要求、後述の拡張要求、後述のリコール要求等)をサーバ装置101に送信する。
【0043】
図3は、スタブファイル122のデータ構造の一例を示す図である。
【0044】
スタブファイル122は、ファイルモード301と、パーミッション302と、最終編集日時分303と、パスネーム304との情報を含んで構成されるファイルである。
【0045】
ファイルモード301は、実体ファイル121の種別(ディレクトリ、通常のファイル等)を示す情報である。パーミッション302は、実体ファイル121のアクセス権(読み出しの権限、書き込みの権限等)を示す情報である。最終編集日時分303は、実体ファイル121が最後に変更された時間(日付、時刻等)を示す情報である。パスネーム304は、実体ファイル121が存在する場所(例えば、フルパス)を示す情報である。
【0046】
図4は、連携用設定ファイル111の一例(連携用設定テーブル400)を示す図である。
【0047】
連携用設定テーブル400は、モード401と、連携拠点402と、項目403と、値404とが対応付けられた情報を記憶する。
【0048】
モード401は、連携部114が動作するモードである。モード401としては、スタブファイル122に係るデータの連携であることを示す「Stub」と、実体ファイル121の連携であることを示す「recall」とが設けられている。連携拠点402は、連携対象の拠点を識別可能な情報である。項目403は、連携に係る設定を示す項目である。項目403としては、連携を実行するか否かを示す「状態」と、連携を実行する間隔を示す「実行間隔」と、連携に必要なCPU211のコア数を示す「CPUリソース」と、連携に必要なメモリ212のメモリ容量を示す「Memoryリソース」とが設けられている。値404は、項目403の値を示す情報である。
【0049】
図5は、連携用管理ファイル112の一例(連携用管理テーブル500)を示す図である。
【0050】
連携用管理テーブル500は、拠点501と、項目502と、値503とが対応付けられた情報を記憶する。
【0051】
拠点501は、連携対象の拠点を識別可能な情報である。項目502は、連携に用いられる設定を示す項目である。項目502としては、「Endpoint」と、「Access Key」と、「Secret Access Key」とが設けられている。「Endpoint」は、連携対象の拠点を特定するための項目であり、例えば、URL(Uniform Resource Locator)、URI(Uniform Resource Identifier)といったネットワーク上のアドレスである。「Access Key」は、連携対象の拠点にアクセスする際の認証アカウントの名称(例えば、ID)である。「Secret Access Key」は、連携対象の拠点にアクセスする際の認証アカウントに対するパスワードである。値503は、項目502の値を示す情報である。
【0052】
図6は、拠点管理ファイル113の一例(拠点管理テーブル600)を示す図である。
【0053】
拠点管理テーブル600は、拠点601と、ノード識別子602と、ファイルシステム識別子603と、操作604と、容量605との情報が対応付けられたレコードを記憶する。
【0054】
拠点601は、拠点を識別可能な情報である。ノード識別子602は、ノード(ディスク220、ストレージ装置等)を識別可能な情報である。ファイルシステム識別子603は、ファイルシステムを識別可能な情報である。
【0055】
操作604は、ファイルシステムに係る操作を示す情報である。操作604としては、「create」、「expand」、「shrink」、「delete」、「add node」等がある。「create」は、ファイルシステムが設けられる操作を示す。「expand」は、ノードの記憶領域のうち使用されていない記憶領域がファイルシステムに割り当てられたり、ノードの物理領域のうち論理領域が割り当てられていない物理領域が論理領域として割り当てられたりする操作を示す。「shrink」は、ファイルシステムに割り当てられている記憶領域が縮小される操作を示す。「delete」は、ファイルシステムが削除される操作を示す。「add node」は、使用されていないノードが新たなファイルシステムに割り当てられる操作を示す。
【0056】
ここで、ファイルシステムは、ノード内部の記録状態を管理および制御し、ファイル単位でデータの書き込みと読み出しとができるようにするシステムである。ファイルシステムは、各サーバ装置101において1つ設けられてもよいし、各サーバ装置101において複数(例えば、拠点ごと、ノードごと、パーテーションごとに)設けられてもよい。
【0057】
容量605は、ファイルシステムに係る操作に応じて変更する記憶領域の容量を示す情報である。
【0058】
次に、図7図9を用いてデータ連携処理について説明する。なお、図7図9においては、第1の拠点のサーバ装置101-1を連携元のサーバ装置101として説明し、第2の拠点のサーバ装置101-2を連携先のサーバ装置101として説明することがある。
【0059】
図7は、データ連携処理の処理フローの一例を示す図である。データ連携処理では、各拠点の処理部110は、実体ファイル121のスタブ化情報(実体ファイル121のスタブファイル122を生成するための情報)のみならず、リソース情報(拠点管理ファイル113の情報)を拠点間で連携する。
【0060】
S711では、第1の拠点の処理部110-1は、クライアント端末102-1を介してユーザにより入力された、第1の拠点の実体ファイル121の管理に必要なリソースのリソース量(例えば、ファイルシステム700-1が管理する記憶領域を拡張、縮小等する容量等)を受け付ける。S712では、処理部110-1は、受け付けたリソースのリソース量を拠点管理ファイル113-1に設定する。S713では、処理部110-1は、拠点管理ファイル113-1を定期的に監視する。S714では、拠点管理ファイル113-1に変更があった場合に、処理部110-1は、変更内容に従って、ファイルシステム700-1が管理する記憶領域の容量を変更(本例では、拡張)する。
【0061】
S721では、第2の拠点の処理部110-2は、クライアント端末102-2を介してユーザにより入力された、連携対象として設定を所望するサーバ装置101との連携に係る情報(連携情報)を受け付ける。連携情報には、連携部114の実行間隔等の動作情報、連携対象のサーバ装置101と連携するために必要な認証情報等が含まれている。なお、第2の拠点のユーザは、認証情報等を事前に取得しているものとする。付言するならば、ユーザは、連携元のサーバ装置101を自由に設定することができる。S722では、処理部110-2は、受け付けた連携情報を連携用設定ファイル111-2および連携用管理ファイル112-2に設定する。
【0062】
S723~S725では、処理部110-2は、連携用設定ファイル111-2および連携用管理ファイル112-2をもとに、連携元のサーバ装置101-1から連携データを取得する。例えば、処理部110-2は、連携データとして、連携元の実体ファイル121-1のスタブ化情報(スタブファイル122-21を生成するための情報)と共に、拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報(リソース情報の一例)を取得する。S726では、処理部110-2は、スタブファイル122-21をファイルシステム700-2により記憶し、拠点管理ファイル113-2に拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報を設定(例えば、追加)する。
【0063】
S727では、処理部110-2は、拠点管理ファイル113-2を定期的に監視する。S728では、処理部110-2は、拠点管理ファイル113-2に変更があった場合に、拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報が追加されているときは、ファイルシステム700-2が管理する第1の拠点用の記憶領域の容量を変更する。
【0064】
上記構成によれば、リソース情報が定期的に共有されるので、リコール処理時に容量不足で処理に時間がかかる事態を回避することができる。
【0065】
また、上記構成によれば、クラウドシステムを経由することがないため、余計な費用が発生しない。また、連携元のサーバ装置101を設定可能とする構成であるので、ユーザは、連携対象を限定することが可能である。また、実体ファイル121の管理に必要なリソースのリソース量の連携において、ユーザは、リソース量の割当を設定情報に追加することの操作になるため、リソース等の操作においてコマンドを逐次実行するといった手間を軽減することができる。
【0066】
図8および図9は、データ連携処理に係るシーケンスの一例を示す図である。図8および図9を用いてデータ連携処理について詳細に説明する。
【0067】
S800では、第1の拠点のクライアント端末102-1と第2の拠点のクライアント端末102-2とは、連携に用いる認証情報を共有する。例えば、S801では、第1の拠点のクライアント端末102-1は、第1の拠点のユーザまたは第2の拠点のユーザ(第2の拠点のクライアント端末102-2)からの認証情報の要求に応じて、認証情報(ID、パスワード等)を第2の拠点のクライアント端末102-2に送信する。S802では、第2の拠点のクライアント端末102-2は、認証情報を受け取ったことを示す情報を第1の拠点のクライアント端末102-1に送信する。
【0068】
S810では、監視処理が行われる。各拠点のサーバ装置101は、前提動作として、所定の情報を所定のタイミングで監視している。例えば、S811では、リソース管理部116は、拠点管理ファイル113を定期的に監視する。S812では、連携部114は、連携用設定ファイル111を定期的に監視する。S813では、連携部114は、連携用管理ファイル112を定期的に監視する。
【0069】
S820では、各拠点において、自拠点の実体ファイル121に対するファイル操作に係る処理(ファイル操作処理)が行われる。例えば、S821では、クライアント端末102は、所定の実体ファイル121に対する書き込みまたは所定の実体ファイル121の読み出し(I/O要求)をサーバ装置101に送信する。S822では、連携部114は、実体ファイル121に対するI/O要求をファイルシステム700に通知し、ファイルシステム700から当該I/O要求に対する応答を受け取る。S823では、連携部114は、受け取った応答をクライアント端末102に送信する。
【0070】
S830では、リソース量変更処理が行われる。例えば、S831では、第1の拠点のクライアント端末102-1は、ファイルシステム700-1が管理する記憶領域の容量を拡張すること(拡張要求)をサーバ装置101-1に送信する。S832では、API受付部115は、拡張要求を受け付け、拡張要求に従って、拠点管理ファイル113-1を変更する。S833では、API受付部115は、変更の成否をクライアント端末102-1に送信する。S834では、リソース管理部116-1は、拠点管理ファイル113-1の変更を検出する。S835では、リソース管理部116-1は、検出した変更内容に従って、ファイルシステム700-1が管理する記憶領域の容量を拡張する。
【0071】
S900では、連携設定処理が行われる。例えば、S901では、クライアント端末102-2は、第1の拠点のサーバ装置101-1を連携元のサーバ装置101として設定することを示す情報(連携情報)をサーバ装置101-2に送信する。S902では、API受付部115-2は、連携情報に含まれる動作情報を連携用設定ファイル111-2に設定(例えば、追加)する。S903では、API受付部115-2は、連携情報に含まれる認証情報を連携用管理ファイル112-2に設定(例えば、追加)する。S904では、API受付部115-2は、設定の成否を示す情報をクライアント端末102-2に送信する。
【0072】
S910では、定期連携処理が行われる。例えば、S911では、連携部114-2は、監視処理において、連携用設定ファイル111-2の変更を検出する。S912では、連携部114-2は、連携元のサーバ装置101-1と連携する周期時間等の変更内容を連携用設定ファイル111-2から取得する。S913では、連携部114-2は、連携元のサーバ装置101-1と連携するために必要な認証情報を連携用管理ファイル112-2から取得する。S914では、連携先の連携部114-2は、連携元のサーバ装置101-1から連携データを取得する。例えば、連携部114-2は、連携データを送信するように連携元の連携部114-1に指示(連携指示)する。連携指示には、例えば、連携元のサーバ装置101を識別可能な情報と、連携先のサーバ装置101を識別可能な情報と、連携データを連携先のサーバ装置101に送信することを指示する情報と、が含まれている。なお、認証情報については、連携指示に含まれていてもよいし、連携指示とは別に連携元のサーバ装置101に送信されてもよい。
【0073】
S915では、連携元の連携部114-1は、認証情報を用いて認証を行い、認証に成功した場合、拠点管理ファイル113-1から第1の拠点の情報を取得する。この際、連携部114-1は、第1の拠点の情報を全て取得してもよいし、前回のデータ連携からの差分の情報を取得してもよい。なお、図示は省略するが、連携元の連携部114-1は、認証に失敗した場合、認証に失敗したことを連携先の連携部114-2に送信する。
【0074】
S916では、連携部114-1は、ファイルシステム700-1から、実体ファイル121を取得し、取得した実体ファイル121から実際のデータ(実体データ)を削除し、メタデータ(ファイルモード、パーミッション、最終編集日時分、パスネーム等)だけが含まれるスタブ化情報を生成する。この際、連携部114-1は、実体ファイル121-1のスタブ化情報を全て取得してもよいし、実体ファイル121のうち前回のデータ連携から変更があった実体ファイル121-1のスタブ化情報を取得してもよい。S917では、連携部114-1は、S915において取得した拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報と、S916において取得したスタブ化情報とを連携部114-2に送信する。
【0075】
S918では、連携部114-2は、受信した拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報を拠点管理ファイル113-2に設定(例えば、追加)する。S919では、連携部114-2は、受信したスタブ化情報をもとにスタブファイル122-21を生成し、生成したスタブファイル122-21をファイルシステム700-2により記憶する。
【0076】
S920では、リソース量反映処理が行われる。例えば、S921では、リソース管理部116-2は、監視処理において、拠点管理ファイル113-2の変更を検出する。S922では、リソース管理部116-2は、変更内容(追加された拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報)に従って、ファイルシステム700-2が管理する第1の拠点用の記憶領域の容量を変更する。
【0077】
次に、図10および図11を用いてリコール処理について説明する。なお、図10および図11においては、第1の拠点のサーバ装置101-1を連携元のサーバ装置101として説明し、第2の拠点のサーバ装置101-2を連携先のサーバ装置101として説明することがある。
【0078】
図10は、リコール処理の処理フローの一例を示す図である。リコール処理は、例えば、第2の拠点のユーザが第1の拠点のデータを用いてデータ分析を実施するため、第1の拠点のデータを参照する要求(リコール要求)が行われたことを契機に開始する。
【0079】
S1001では、クライアント端末102-2は、第2の拠点のユーザからリコール要求を受け付け、リコール要求をAPI受付部115-2に送信する。
【0080】
S1002では、API受付部115-2は、リコール要求の情報を連携用設定ファイル111-2に設定する。
【0081】
S1003では、連携部114-2は、連携用設定ファイル111-2を監視し、変更内容に従って処理を実行する。本例では、変更内容がリコール要求であるので、連携部114-2は、連携用設定ファイル111-2および連携用管理ファイル112-2からリコール指示に必要な情報を取得する。なお、リコール指示には、連携元のサーバ装置101を識別可能な情報と、連携先のサーバ装置101を識別可能な情報と、連携元の実体ファイル121を連携先のサーバ装置101に送信することを指示する情報と、が含まれている。
【0082】
S1004では、連携部114-2は、第1の拠点の連携部114-1にリコール指示を送信する。
【0083】
S1005では、連携部114-1は、第1の拠点の実体ファイル121-1を取得して第2の拠点の連携部114-2に送信する。
【0084】
S1006では、連携部114-2は、第1の拠点のスタブファイル122-21を実体ファイル121-1に変換する(例えば、置き換える)。
【0085】
なお、データ連携処理の時点において、第1の拠点のリソース量の拡張(増設)が第2の拠点にも反映されているので、リコール処理においてリソース量の不足が発生することなく、実体ファイル121の取得が可能になる。
【0086】
図11は、リコール処理に係るシーケンスの一例を示す図である。図11を用いてリコール処理について詳細に説明する。
【0087】
S1100では、連携設定処理が行われる。なお、S1101~S1104の処理については、S901~S904の処理と同じであるので、その説明を省略する。
【0088】
S1110では、リコール要求処理が行われる。例えば、S1111では、クライアント端末102-2は、リコール要求をAPI受付部115-2に送信する。S1112では、API受付部115-2は、受信したリコール要求に基づいて、リコール指示を送信することを示す情報を連携用設定ファイル111-2に設定する。例えば、連携用設定テーブル400に、モード401が「recall」であり、連携拠点402が「1」であるレコードが存在する場合、API受付部115-2は、項目403「状態」の値404を「ON」に変更する。なお、当該レコードが存在しない場合、API受付部115-2は、項目403「状態」の値404を「ON」に設定したレコードを追加する。S1113では、API受付部115-2は、連携用設定ファイル111-2への設定の成否をクライアント端末102-2に応答する。
【0089】
S1120では、実体化処理が行われる。例えば、S1121では、連携部114-2は、監視処理において、連携用設定ファイル111-2の変更を検出する。S1122では、連携部114-2は、変更内容を連携用設定ファイル111-2から取得する。本例では、連携部114-2は、変更内容「ON」に対応付けられている連携元の拠点を識別可能な情報として、第1の拠点を示す情報「1」を取得する。S1123では、連携部114-2は、連携元の拠点を識別可能な情報をもとに、連携元の拠点のサーバ装置101-1と連携するために必要な認証情報等を連携用管理ファイル112-2から取得する。
【0090】
S1124では、連携部114-2は、第1の拠点の実体ファイル121(ユーザデータ)を取得するために、リコール指示を第1の拠点の連携部114-1に送信する。なお、認証情報については、リコール指示に含まれていてもよいし、リコール指示とは別に第1の拠点のサーバ装置101-1に送信されてもよい。
【0091】
S1125では、連携部114-1は、認証情報を用いて認証を行い、認証に成功した場合、第1の拠点の実体ファイル121-1をファイルシステム700-1から取得する。S1126では、連携部114-1は、第1の拠点の実体ファイル121-1を第2の連携部114-2に送信する。S1127では、連携部114-2は、第1の拠点のスタブファイル122-21を実体ファイル121-1に変換(実体化)するようにファイルシステム700-2に指示する。
【0092】
S1130では、終了処理が行われる。例えば、S1131では、連携部114-2は、実体化処理が完了した旨をAPI受付部115-2に通知する。S1132では、API受付部115-2は、実体化処理が完了したことを示す情報(例えば、「OFF」)を連携用設定ファイル111-2に設定する。S1133では、API受付部115-2は、連携用管理ファイル112-2への設定の成否を連携部114-2に通知する。
【0093】
次に、図12図14を用いてエラー発生時処理について説明する。なお、図12図14においては、第1の拠点のサーバ装置101-1を連携元のサーバ装置101として説明し、第2の拠点のサーバ装置101-2を連携先のサーバ装置101として説明することがある。
【0094】
図12は、エラー発生時処理の処理フローの一例を示す図である。エラー発生時処理においては、リソース量の変更時にエラーが発生した際は、エラーがユーザに通知される。ユーザは、エラーについての対処をしたうえで、実体ファイル121の管理に必要なリソースのリソース量を再度設定する。なお、以下では、リソース量の変更として、リソース量の拡張を例に挙げて説明する。
【0095】
S1201では、クライアント端末102-1は、ファイルシステム700-1が管理する記憶領域の容量を拡張する要求(拡張要求)をAPI受付部115-1に送信する。S1202では、API受付部115-1は、拡張要求に従って拠点管理ファイル113-1を変更する。S1203では、リソース管理部116-1は、拠点管理ファイル113-1を監視し、本例では、拠点管理ファイル113-1の変更を検出したとする。S1204では、リソース管理部116-1は、変更内容に従って、ファイルシステム700-1が管理する記憶領域の容量を拡張し、本例では障害が生じ、エラーが発生したとする。S1205では、リソース管理部116-1は、エラーが発生したことをクライアント端末102-1に送信する。ユーザは、エラーを確認すると、エラーについての対処を行い、ファイルシステム700-1が管理する記憶領域の容量を元に戻したり、修正したりする。
【0096】
S1211では、クライアント端末102-1は、ファイルシステム700-1が管理する記憶領域の容量を修正する要求(修正要求)をAPI受付部115-1に送信する。S1212では、API受付部115-1は、修正要求に従って拠点管理ファイル113-1を変更する。S1213では、リソース管理部116-1は、拠点管理ファイル113-1の変更を検出し、変更内容に従ってファイルシステム700-1が管理する第1の拠点用の記憶領域の容量を変更する。
【0097】
S1221では、クライアント端末102-2は、ユーザにより入力された情報である、連携対象として設定を所望するサーバ装置101との連携に係る情報(連携情報)をAPI受付部115-2に送信する。S1222では、API受付部115-2は、受信した連携情報を、連携用設定ファイル111-2および連携用管理ファイル112-2に設定する。
【0098】
S1223では、連携部114-2は、連携用設定ファイル111-2を監視し、連携元の拠点(本例では、第1の拠点)について、変更を検出した場合または実行間隔を満たしたと判定した場合、連携用管理ファイル112-2の第1の拠点の情報を取得する。S1224では、連携部114-2は、連携データ(拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報と第1の拠点の実体ファイル121-1のスタブ化情報)を送信するように、第1の拠点の連携部114-1に指示(連携指示)する。S1225では、連携部114-1は、指示された拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報と第1の拠点の実体ファイル121-1のスタブ化情報とを取得し、第2の拠点(要求先)の連携部114-2に送信する。
【0099】
S1226では、連携部114-2は、受信した拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報を拠点管理ファイル113-2に設定し、第1の拠点の実体ファイル121-1のスタブ化情報をもとに、実体ファイル121-1のスタブファイル122-21を生成してファイルシステム700-2により記憶する。S1227では、リソース管理部116-2は、拠点管理ファイル113-2を監視し、変更を検出した場合は、変更内容を拠点管理ファイル113-2から取得する。S1228では、リソース管理部116-2は、変更内容に従って、ファイルシステム700-2が管理する第1の拠点用の記憶領域の容量を変更する。
【0100】
上記構成によれば、連携元でエラーが発生していて、実際には拠点管理ファイル113-2の連携元の情報と連携元のファイルシステム700-1が管理する記憶領域の容量とが異なっていたとしても、次回のデータ連携時に、連携元の拠点のユーザがエラーについての対処を行った拠点管理ファイル113を読み込むので(連携先では定期的に最新の連携データを取得するので)、拠点間で同期をとることができる。
【0101】
このように、第1の拠点と連携している第2の拠点が、エラーが発生して実行されていなかった拠点管理ファイル113の情報を取得してしまったとしても、次回のデータ連携時に最新の拠点管理ファイル113の情報を読み込み、その拠点管理ファイル113の情報に従った変更を実施することで同期が保証される。
【0102】
図13および図14は、エラー発生時処理に係るシーケンスの一例を示す図である。図13および図14を用いてエラー発生時処理について詳細に説明する。
【0103】
S1300では、実体ファイル121の管理に必要なリソースのリソース量を変更する操作に係る処理(リソース変更要求処理)が行われる。例えば、S1301では、クライアント端末102-1は、ファイルシステム700-1が管理する記憶領域の容量を拡張する要求(拡張要求)をAPI受付部115-1に送信する。S1302では、API受付部115-1は、拡張要求に従って拠点管理ファイル113-1を設定する。S1303では、API受付部115-1は、拠点管理ファイル113-1への設定の成否をクライアント端末102-1に送信する。
【0104】
S1310では、異常検出処理が行われる。例えば、S1311では、リソース管理部116-1は、拠点管理ファイル113-1を監視し、拠点管理ファイル113-1に変更があった場合、変更内容を取得する。S1312では、リソース管理部116-1は、変更内容に従って、ファイルシステム700-1が管理する記憶領域の容量を拡張する。以下では、S1312において、エラー(障害)が発生したとして説明する。S1313では、リソース管理部116-1は、エラーが発生したことをクライアント端末102-1に送信する。
【0105】
S1320では、定期連携処理が行われる。例えば、S1321では、連携部114-2は、連携元のサーバ装置101-1から連携データを取得する。例えば、連携部114-2は、連携データを送信するように連携元の連携部114-1に指示(連携指示)する。S1322では、連携元の連携部114-1は、認証情報を用いて認証を行い、認証に成功した場合、拠点管理ファイル113-1から第1の拠点の情報を取得する。S1323では、連携部114-1は、ファイルシステム700-1において管理している実体ファイル121-1をスタブファイル122-21として生成するための情報(スタブ化情報)を取得する。S1324では、連携部114-1は、S1322において取得した拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報と、S1323において取得したスタブ化情報とを連携部114-2に送信する。
【0106】
S1325では、連携部114-2は、受信した拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報を拠点管理ファイル113-2に設定する。S1326では、リソース管理部116-2は、拠点管理ファイル113-2の変更を検出する。S1327では、リソース管理部116-2は、変更内容に従って、ファイルシステム700-2が管理する第1の拠点用の記憶領域の容量を拡張する。なお、第1の拠点では、エラーが発生しているため、ファイルシステム700-2が管理する第1の拠点用の記憶領域の容量は、第1の拠点と異なる容量になっている。
【0107】
S1400では、対処が行われる。例えば、S1401では、ユーザは、クライアント端末102-1を介して、エラーの原因を取り除く作業を行う。
【0108】
S1410では、修正処理が行われる。例えば、S1411では、第1の拠点のクライアント端末102-1は、ファイルシステム700-1が管理する記憶領域の容量を修正すること(修正要求)をサーバ装置101-1に送信する。S1412では、API受付部115は、修正要求に従って、拠点管理ファイル113-1を設定する。S1413では、API受付部115は、拠点管理ファイル113-1への設定の成否をクライアント端末102-1に送信する。S1414では、リソース管理部116-1は、拠点管理ファイル113-1への変更を検出する。S1415では、リソース管理部116-1は、変更内容に従って、ファイルシステム700-1が管理する第1の拠点用の記憶領域の容量を変更する。
【0109】
S1420では、定期連携処理が行われる。例えば、S1421では、連携部114-2は、連携元のサーバ装置101-1から連携データを取得する。例えば、連携部114-2は、連携データを送信するように連携元の連携部114-1に指示(連携指示)する。S1422では、連携元の連携部114-1は、認証情報を用いて認証を行い、認証に成功した場合、拠点管理ファイル113-1から第1の拠点の情報を取得する。S1423では、連携部114-1は、ファイルシステム700-1において管理している実体ファイル121-1をスタブファイル122-21として生成するための情報(スタブ化情報)を取得する。S1424では、連携部114-1は、S1422において取得した拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報と、S1423において取得したスタブ化情報とを連携部114-2に送信する。
【0110】
S1425では、連携部114-2は、受信した拠点管理ファイル113-1の第1の拠点の情報を拠点管理ファイル113-2に設定する。S1426では、リソース管理部116-2は、拠点管理ファイル113-2の変更を検出する。S1427では、リソース管理部116-2は、変更内容に従って、ファイルシステム700-2が管理する第1の拠点用の記憶領域の容量を変更する。
【0111】
上記構成によれば、第1の拠点は、障害から復旧し、定期連携処理が行われているため、第2の拠点のファイルシステム700-2が管理する第1の拠点用の記憶領域の容量は、第1の拠点と同じ容量になり、同期が保証される。
【0112】
(II)付記
上述の実施の形態には、例えば、以下のような内容が含まれる。
【0113】
上述の実施の形態においては、本発明をデータ管理システムに適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々のシステム、装置、方法、プログラムに広く適用することができる。
【0114】
また、上述の実施の形態において、プログラムの一部またはすべては、プログラムソースから、サーバ装置を実現するコンピュータのような装置にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、ネットワークで接続されたプログラム配布サーバまたはコンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えば非一時的な記録媒体)であってもよい。また、上述の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0115】
また、上述の実施の形態において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部または一部が1つのテーブルであってもよい。
【0116】
また、上述の実施の形態において、説明の便宜上、データ管理システムに係る情報を、テーブルを用いて説明したが、データ構造はテーブルに限定されるものではない。データ管理システムに係る情報は、XML(Extensible Markup Language)、YAML(YAML Ain't a Markup Language)、ハッシュテーブル、木構造等、テーブル以外のデータ構造によって表現されてもよい。
【0117】
また、上記の説明において、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0118】
上述した実施の形態は、例えば、以下の特徴的な構成を有する。
【0119】
(1)
複数の拠点の各々に設けられている1以上のサーバ装置(例えば、サーバ装置101)を含んで構成されるデータ管理システム(例えば、データ管理システム100)であって、上記サーバ装置は、他拠点のデータ(例えば、実体ファイル121)から実体データを除いたメタデータを上記他拠点のサーバ装置から取得することを示す情報(例えば、項目403「状態」の値404「ON/OFF」)を含む設定情報(例えば、連携用設定ファイル111、連携用管理ファイル112)を設定する設定部(例えば、処理部110、API受付部115、回路)と、上記設定部により設定される設定情報を監視する監視部(例えば、処理部110、連携部114、回路)と、上記監視部により変更が検出された設定情報に従って、上記他拠点のデータのメタデータを上記他拠点のサーバ装置から取得する取得部(例えば、処理部110、連携部114、回路)と、上記取得部により取得されたメタデータから、上記他拠点のデータの実体データを含まないデータであって上記他拠点のデータを参照するためのデータであるスタブデータを生成して管理する管理部(例えば、処理部110、連携部114、回路)と、を備え、上記設定部は、上記他拠点のデータがクライアント端末(例えば、クライアント端末102)から要求された場合、上記他拠点のデータを取得することを示す情報を設定情報に設定し、上記取得部は、上記監視部により変更が検出された設定情報に従って、上記他拠点のデータを上記他拠点のサーバ装置から取得する。
【0120】
上記構成では、一の拠点のサーバ装置は、例えば、データ分析に用いられる他の拠点のデータを、クラウドシステム(Core)を介することなく直接取得する。上記構成によれば、例えば、他の拠点のデータが一の拠点から要求された場合に、一の拠点のサーバ装置が当該データを直接取得するので、他の拠点のユーザは、当該データをクラウドシステムにアップロードする必要がなく、機密情報を誤ってクラウドシステムに転送してしまう事態を回避することができる。
【0121】
(2)
上記サーバ装置は、自拠点のデータを管理するために必要なリソースのリソース量(例えば、ノードの数、記憶領域の容量)の割り当てを変更する変更部(例えば、処理部110、リソース管理部116、回路)を備え、上記設定部は、他拠点のデータのメタデータと、上記他拠点のデータを管理するために必要なリソースのリソース量を示すリソース情報(例えば、拠点管理ファイル113の情報)とを上記他拠点のサーバ装置から取得することを示す情報を含む設定情報を設定し、上記取得部は、上記監視部により変更が検出された設定情報に従って、上記メタデータと上記リソース情報とを上記他拠点のサーバ装置から取得し、上記変更部は、上記取得部により取得された上記リソース情報に従って、上記他拠点のデータを管理するために必要なリソースのリソース量の割り当てを変更する。
【0122】
上記構成によれば、例えば、一の拠点のサーバ装置が他の拠点のサーバ装置からデータを取得した際に記憶領域の容量が足りずにデータを取得できない事態を回避することができる。
【0123】
(3)
上記設定部は、他拠点のデータのメタデータと、上記他拠点のデータを管理するために必要なリソースのリソース量を示すリソース情報とを上記他拠点のサーバ装置から一定時間ごとに取得することを示す情報(例えば、項目403「実行間隔」の値404)を含む設定情報を設定し、上記取得部は、上記一定時間が経過した場合、上記メタデータと上記リソース情報とを上記他拠点のサーバ装置から取得する。
【0124】
上記構成によれば、例えば、他拠点のリソース情報が一定時間ごとに取得されるので、他拠点のリソース量が変更された場合に、その変更を自拠点に反映することができ、自拠点のリソース量と他拠点のリソース量とを同じにすることができる。
【0125】
(4)
上記設定部は、クライアント端末からの入力に応じて、上記メタデータと上記リソース情報とを上記他拠点のサーバ装置から取得することを示す情報を含む設定情報を設定する。
【0126】
上記構成によれば、例えば、ユーザは、連携対象を事前に設定することができるので、データ分析の際に、意図しない拠点のデータを取得する事態を回避することができる。
【0127】
(5)
上記取得部は、上記他拠点のサーバ装置から上記メタデータを取得する際、上記他拠点のサーバ装置における認証に用いられる認証情報(例えば、項目502「Access Key」の値503、項目502「Secret Access Key」の値503)を上記他拠点のサーバ装置に送信する。
【0128】
上記構成によれば、例えば、メタデータを取得する際に認証が行われるので、意図しない拠点にメタデータが送信されることを回避することができる。
【0129】
(6)
上記取得部は、上記他拠点のサーバ装置から上記他拠点のデータを取得する際、上記他拠点のサーバ装置における認証に用いられる認証情報(例えば、項目502「Access Key」の値503、項目502「Secret Access Key」の値503)を上記他拠点のサーバ装置に送信する。
【0130】
上記構成によれば、例えば、他拠点のデータを取得する際に認証が行われるので、意図しない拠点にデータが送信されることを回避することができる。
【0131】
また上述した構成については、本発明の要旨を超えない範囲において、適宜に、変更したり、組み替えたり、組み合わせたり、省略したりしてもよい。
【0132】
「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」という形式におけるリストに含まれる項目は、(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)または(A、B、およびC)を意味することができると理解されたい。同様に、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」の形式においてリストされた項目は、(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)または(A、B、およびC)を意味することができる。
【符号の説明】
【0133】
100……データ管理システム、101……サーバ装置、102……クライアント端末。
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