IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 杉内 博之の特許一覧

<>
  • 特開-イカ釣り用ヤエン 図1
  • 特開-イカ釣り用ヤエン 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023170907
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】イカ釣り用ヤエン
(51)【国際特許分類】
   A01K 85/00 20060101AFI20231124BHJP
【FI】
A01K85/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022083002
(22)【出願日】2022-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】520037566
【氏名又は名称】杉内 博之
(72)【発明者】
【氏名】杉内 博之
【テーマコード(参考)】
2B307
【Fターム(参考)】
2B307BA02
2B307BA12
2B307BA14
2B307BA18
2B307BA26
(57)【要約】
【課題】 ヤエンのイカ掛け針は刺さることを優先し針に返しの無い物が多く、イカの動きで抜けて外れることがある。また抜けを防止するために刺さりを犠牲にしてイカ掛け針に返しを持つイカ掛け針も採用されてはいるが大きくて力が強いイカに対しては十分ではない。ヤエンにはイカ掛け針の刺さりと抜け防止を両立せねばならないという課題がある。
【解決手段】 本発明のヤエン101は、主軸1の一端2の側3に固定された二式のガイド4と、他端5の側6に針先を概ね一端2へ向けた十二本のイカ掛け針a(7.8の合計)と針先を概ね他端5に向けた三本のイカ掛け針b9とを備えている。このイカ掛け針b9の針先10は近接する二本のイカ掛け針a7の針先11との間隔12が四~十二mmであるので、イカ掛け針a7の刺さりを妨げることはなく針先が逆向きのイカ掛け針b9の効果で抜けにくいヤエンとなり課題を解決出来ている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イカを釣るためのヤエンであって、ヤエンの主軸の一端の側に前記ヤエンをハリスへ吊り下げる為の複数のガイドと、前記主軸の他端の側に針先を概ね前記一端へ向けた複数のイカ掛け針a及び針先を概ね前記他端へ向けた1~8本のイカ掛け針bと、を備え、前記イカ掛け針bは2本以上の前記イカ掛け針aと針先同士の間隔が4~12mmの範囲に近接している状態になるよう配置されていることを特徴とするヤエン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
イカを釣る釣り具であるヤエンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
生き餌の魚を泳がせてイカが抱きついた後に、ヤエンをハリスに装着して海中に投下しイカを掛けるがイカ掛け針からイカが外れることがある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】2022.05.20インターネット検索<URL:https://www.katsuichi.co.jp/images/ikakura/pdf/K2022_yaen.pdf >イカ掛け針にアウトバーブと呼ばれる返しが付されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ヤエンのイカ掛け針は刺さることを優先し針に返しの無い物も多く、イカの動きで抜けて外れることがある。また抜けを防止するために刺さりを犠牲にしてイカ掛け針に返しを持つイカ掛け針も採用されてはいるが大きくて力が強いイカに対しては十分ではない。ヤエンにはイカ掛け針の刺さりと抜け防止を両立せねばならないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、イカを釣るためのヤエンであって、ヤエンの主軸の一端の側に前記ヤエンをハリスへ吊り下げる為の複数のガイドと、前記主軸の他端の側に針先を概ね前記一端へ向けた複数のイカ掛け針a及び針先を概ね前記他端へ向けた1~8本のイカ掛け針bと、を備え、前記イカ掛け針bは2本以上の前記イカ掛け針aと針先同士の間隔が4~12mmの範囲に近接している状態になるよう配置されていることを特徴とするヤエンである。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、イカを釣るためのヤエンであって、ヤエンの主軸の一端の側に前記ヤエンをハリスへ吊り下げる為の複数のガイドと、前記主軸の他端の側に針先を概ね前記一端へ向けた複数のイカ掛け針a及び針先を概ね前記他端へ向けた1~8本のイカ掛け針bと、を備え、前記イカ掛け針bは2本以上の前記イカ掛け針aと針先同士の間隔が4~12mmの範囲に近接している状態になるよう配置されていることを特徴とするヤエンなので、一度イカに刺さったイカ掛け針aが抜けようとする際には逆方向に針先を向けるイカ掛け針bが刺さりイカからヤエン自体が外れない。またイカ掛け針aの針先とイカ掛け針bの針先との間隔が4mm以上なのでイカ掛け針aの刺さりを妨げない。さらにその間隔を12mm以下とするのでイカの脚や胴体がすり抜けにくい構造となっている。さらにはイカ掛け針bに近接するイカ掛け針aを2本以上とするのでイカの力を分散でき且つ色んな向きの力に対応できる。よって、イカ掛け針の刺さりと抜け防止を両立出来るヤエンとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は本発明の実施例1を説明する図である。
図2図2は本発明のイカ掛け針の配列の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
下記の実施例をもって発明を実施するための形態を説明する。
【実施例0009】
図1は、本発明の実施例1である。ヤエン101は主軸1の一端2の側3に固定された二式のガイド4があり、他端5の側6に針先を概ね一端2へ向けた十二本のイカ掛け針a(7.8の合計)と針先を概ね他端5に向けた三本のイカ掛け針b9とを合わせて十五本のイカ掛け針を備えている。このイカ掛け針b9の針先10は近接する二本のイカ掛け針a7の針先11との間隔12が四~十二mmである(図2でイカ掛け針の配列例を示しており、この間隔については発明の効果の段落で述べている またいろんなサイズのイカを用いた実験ではこの間隔が適していた)。イカ掛け針a8は広範囲でイカを掛けるためにイカ掛け針b9に近接していない。イカ掛け針b9に返しは不要であるが、小さい返しがあっても構わない。さらにはイカ掛け針a7も小さい返しがあっても構わないが無いのが理想である。イカ掛け針a7とイカ掛け針a8はイカを釣り上げる荷重を支える役割であり主にイカ掛け針a7が良くイカに掛かる。イカ掛け針b9はイカ掛け針a7が抜けることを防止する従来の返しの役割である。イカ掛け針b9一本に対し近接するイカ掛け針a7は二本としイカ掛け針b9を挟む位置に配置しており、イカ掛け針がイカの体の左右どちらかに偏って掛かった場合イカが回転したり捩れたりしても外れにくい構造である。イカ掛け針b9をもっと多数配置することも可能であるが他端5の側6が重くなり過ぎるので実施例1は三本としている。追記:一般的にはヤエンには錘がありますが今回の発明の説明には不要なので省いています。
【実施例0010】
図2はイカ掛け針の配列例102を示している(ヤエン101の拡大図で上から見た図を兼ねている)。イカ掛け針a7とイカ掛け針b9の針先は段違いで向き合っている状態であり近接した配置である。前述しているがこのイカ掛け針b9の針先10は近接する二本のイカ掛け針a7の針先11との間隔12が四~十二mmであるので、刺さり易さと抜けにくさを両立している。また、この間隔の範囲内でイカ掛け針a7とイカ掛け針b9との水平方向(主軸に平行)のオーバーラップも可能であり、オーバーラップさせればさらに抜けにくくなる。ただしデメリットとしてはイカを釣り上げた後のヤエンを外す作業が難しくなる。イカ掛け針a8はイカ掛け針b9に近接していないので抜け防止効果は受けにくいものの広範囲でイカを掛けるのが役割である。刺さり易さと抜け防止を最大活用するにはイカ掛け針をもっと増やせばよい事であるが、ヤエン自体が重くなり過ぎるのでそのほかの支障がでる。
【符号の説明】
【0011】
1 主軸
2 一端
3 一端の側
4 ガイド
5 他端
6 他端の側
7 イカ掛け針a(イカ掛け針bに近接)
8 イカ掛け針a(イカ掛け針bに近接していない)
9 イカ掛け針b
10 イカ掛け針bの針先
11 イカ掛け針aの針先
12 針先同士の間隔
101 ヤエン
102 イカ掛け針の配列例
図1
図2