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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023017102
(43)【公開日】2023-02-03
(54)【発明の名称】包装用袋及びそのための部材
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/06 20060101AFI20230126BHJP
   B65D 33/25 20060101ALI20230126BHJP
【FI】
B65D33/06
B65D33/25 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021121111
(22)【出願日】2021-07-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日 2020年9月16日 ウェブサイトのアドレス https://www.youtube.com/watch?v=lkFfaKZJClM&t=5s 公開者 加藤エドワード真人 ウェブサイトの掲載日 2020年10月10日 ウェブサイトのアドレス https://www.youtube.com/watch?v=If-eUeonwW0 公開者 加藤エドワード真人 ウェブサイトの掲載日 2020年10月16日 ウェブサイトのアドレス https://lyft-fit.com/blogs/lyft-news/10-16-release-nutrition-campain 公開者 株式会社LYFT
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日 2020年10月17日 ウェブサイトのアドレス https://www.youtube.com/watch?v=eub2etWRb40&t=72s 公開者 加藤エドワード真人 ウェブサイトの掲載日 2020年10月21日 ウェブサイトのアドレス https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000057646.html 公開者 株式会社LYFT ウェブサイトの掲載日 2020年10月23日 ウェブサイトのアドレス https://lyft-fit.com/pages/protein 公開者 株式会社LYFT ウェブサイトの掲載日 2020年11月26日 ウェブサイトのアドレス https://lyft-fit.com/blogs/lyft-news/sportec-2020 公開者 株式会社LYFT
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 展示日 2020年12月2日から4日 展示会名、展示場所 SPORTEC2020 東京ビックサイト青海展示場(東京都江東区青海1-2-33) 公開者 株式会社LYFT 販売日 2021年2月1日 販売場所 メトロノーム株式会社(東京都港区高輪三丁目25番29号) 公開者 株式会社LYFT 販売日 2021年3月1日 販売場所 株式会社GIVETHEWORLD(神奈川県川崎市川崎区砂子一丁目1番地1追川ビル4F) 公開者 株式会社LYFT 販売日 2021年3月10日 販売場所 合同会社EZOBOLIC(北海道札幌市中央区南一条西五丁目13番地1太陽ビルアネックス7階) 公開者 株式会社LYFT
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 展示日 2021年3月27日 展示場所 LYFT千駄ヶ谷POP UP Store(東京都渋谷区千駄ケ谷3-1-6ノワールアライ 1F) 公開者 株式会社LYFT 販売日 2021年4月15日 販売場所 株式会社ドローンネット(東京都千代田区麹町四丁目3番地29) 公開者 株式会社LYFT 展示日 2021年5月22日 展示会名、展示場所 FITNESS WORLD EXPO 2021 ベルサール高田馬場イベントホール(東京都新宿区大久保3-8-2住友不動産新宿ガーデンタワーB2・1F) 公開者 株式会社LYFT 販売日 2021年5月24日 販売場所 株式会社日之出出版(東京都中央区八丁堀4-6-5) 公開者 株式会社LYFT
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日 2021年5月26日 ウェブサイトのアドレス https://lyft-fit.com/blogs/lyft-news/05-26lyft-nutrition-protein-new-limited-flavor 公開者 株式会社LYFT ウェブサイトの掲載日 2021年5月28日 ウェブサイトのアドレス https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000057646.html 公開者 株式会社LYFT ウェブサイトの掲載日 2021年5月28日 ウェブサイトのアドレス https://anymindgroup.com/ja/news/announcement/11649/ 公開者 AnyMind Group株式会社
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日 2021年6月11日 ウェブサイトのアドレス https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000057646.html 公開者 株式会社LYFT ウェブサイトの掲載日 2021年6月23日 ウェブサイトのアドレス https://lyft-fit.com/blogs/lyft-news/6-25-release-item-details-protein-new-flavor-details 公開者 株式会社LYFT ウェブサイトの掲載日 2021年6月25日 ウェブサイトのアドレス https://lyft-fit.com/blogs/lyft-news/06-30lyft-nutrition-protein-new-flavor 公開者 株式会社LYFT
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日 2021年6月25日 ウェブサイトのアドレス https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000057646.html 公開者 株式会社LYFT 販売日 2021年6月25日 販売場所 株式会社東急ハンズ(東京都新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエア) 公開者 株式会社LYFT 展示日 2021年6月26日から27日 展示場所 atmos名古屋PARCO店(愛知県名古屋市中区栄3-29-1 名古屋PARCO南館4F) 公開者 株式会社LYFT ウェブサイトの掲載日 2021年6月29日 ウェブサイトのアドレス https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000057646.html 公開者 株式会社LYFT
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日 2021年7月21日 ウェブサイトのアドレス https://www.instagram.com/p/CRlpFvghndX/ 公開者 株式会社LYFT ウェブサイトの掲載日 2021年7月21日 ウェブサイトのアドレス https://www.instagram.com/p/CRlnctrhA5v/ 公開者 株式会社LYFT ウェブサイトの掲載日 2021年7月21日 ウェブサイトのアドレス https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000057646.html 公開者 株式会社LYFT
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日 2021年7月21日 ウェブサイトのアドレス https://anymindgroup.com/ja/announcement/12704/ 公開者 AnyMind Group株式会社 ウェブサイトの掲載日 2021年7月22日 ウェブサイトのアドレス https://www.instagram.com/p/CRnEolCBc1Z/ 公開者 株式会社LYFT ウェブサイトの掲載日 2021年7月22日 ウェブサイトのアドレス https://www.facebook.com/watch/?v=282153933669150 公開者 株式会社LYFT
(71)【出願人】
【識別番号】518424497
【氏名又は名称】株式会社LYFT
(74)【代理人】
【識別番号】100174078
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 寛
(72)【発明者】
【氏名】國井 恭志
【テーマコード(参考)】
3E064
【Fターム(参考)】
3E064AB23
3E064BA01
3E064BA12
3E064BA44
3E064HA01
3E064HJ08
3E064HK01
3E064HM01
3E064HN13
3E064HP01
3E064HP02
(57)【要約】
【課題】商品を入れるプラスチック製の袋の使用量削減を可能とする新たな包装用袋を提供する。
【解決手段】包装用袋100は、袋部材110と、袋部材110に取り付けられた取っ手部材120とを備える。袋部材110に取り付けられた取っ手部材120の開口領域121に指を入れて取っ手部材120を把持することができる。取っ手部材120には、取っ手部材120の上方部分を切り離すための第1のミシン目122-1及び第2のミシン目122-2が与えられている。袋部材110は、開封後も上端を繰り返し閉じることのできるチャック112を有する。開封するためには、第1のミシン目122-1と第2のミシン目122-2との間に位置する取っ手部材120の一部を切り離し、背面側についても同様にミシン目の間の一部を切り離す。その後、袋部材110に必要に応じて与えられた切り込み111から、袋部材110の上方部分を切り離す。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容するための袋部材と、
前記袋部材の一端の側に取り付けられた、前記袋部材とは別部材の取っ手部材と
を備える包装用袋であって、
前記袋部材は、チャックを有し、
前記取っ手部材は、第1及び第2のミシン目を有し、
前記第1のミシン目は、前記包装用袋の正面視において、前記チャックと前記一端との間に配置される。
【請求項2】
請求項1に記載の包装用袋であって、
前記取っ手部材は、前記第1及び第2のミシン目より前記一端の方向に位置する第1の部分に開口領域を有する。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の包装用袋であって、
前記取っ手部材は、前記第1及び第2のミシン目より前記一端の方向に位置する第1の部分が切り離し可能である。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の包装用袋であって、
前記袋部材は、背面側に前記取っ手部材を位置合わせするための印を有する。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の包装用袋であって、
前記取っ手部材は、前記第1及び第2のミシン目より前記一端と対向する他端の方向に位置する第2の部分に前記内容物に応じた二次元コードが印字されている。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の包装用袋であって、
前記取っ手部材は、前記内容物に応じた色を有する。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の包装用袋であって、
前記取っ手部材は、前記第1のミシン目と前記第2のミシン目との間の一部の左端及び右端の少なくとも一方に突出部分を有する。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の包装用袋であって、
前記取っ手部材は、石油資源を原料とする材料を実質的に含まない。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の包装用袋であって、
前記取っ手部材は、石油資源以外を原料とするプラスチックを含む。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の包装用袋が備える前記袋部材に前記内容物として収容されたプロテイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装用袋及びそのための部材に関する。
【背景技術】
【0002】
自然環境は、人間が生きていく上で欠かせないものであるところ、これまで、自然環境の維持よりも経済活動の発展が優先されてきた。環境破壊の深刻化が認識され、近年、経済活動における環境負荷の低減が意識されつつある。
【0003】
特に、化石資源はその燃焼によって二酸化炭素を発生し、これは地球温暖化の一因であると言われており、化石資源の1つである石油の使用量削減に向けて脱石油の機運が高まっている。石油の用途には、プラスチックが挙げられ、プラスチックを用いた製品の製造及び焼却に伴い、二酸化炭素が排出される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プラスチックは、袋に多用されており、一例として、店頭で買い物をした際にはポリエチレン製の袋に入れて、商品が受け渡されることが多い。また、プラスチック製の袋は、ごみとして、海洋汚染を招いている。環境負荷の低減の観点から、こうしたプラスチック製の袋の使用を減らすことが好ましい。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、商品を入れるプラスチック製の袋の使用量削減を可能とする新たな包装用袋又はそのための部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、内容物を収容するための袋部材と、前記袋部材の一端の側に取り付けられた、前記袋部材とは別部材の取っ手部材とを備える包装用袋であって、前記袋部材は、チャックを有し、前記取っ手部材は、第1及び第2のミシン目を有し、前記第1のミシン目は、前記包装用袋の正面視において、前記チャックと前記一端との間に配置される。
【0007】
また、本発明の第2の態様は、第1の態様の包装用袋であって、前記取っ手部材は、前記第1及び第2のミシン目より前記一端の方向に位置する第1の部分に開口領域を有する。
【0008】
また、本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様の包装用袋であって、前記取っ手部材は、前記第1及び第2のミシン目より前記一端の方向に位置する第1の部分が切り離し可能である。
【0009】
また、本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれかの態様の包装用袋であって、前記袋部材は、背面側に前記取っ手部材を位置合わせするための印を有する。
【0010】
また、本発明の第5の態様は、第1から第4のいずれかの態様の包装用袋であって、前記取っ手部材は、前記第1及び第2のミシン目より前記一端と対向する他端の方向に位置する第2の部分に前記内容物に応じた二次元コードが印字されている。
【0011】
また、本発明の第6の態様は、第1から第5のいずれかの態様の包装用袋であって、前記取っ手部材は、前記内容物に応じた色を有する。
【0012】
また、本発明の第7の態様は、第1から第6のいずれかの態様の包装用袋であって、前記取っ手部材は、前記第1のミシン目と前記第2のミシン目との間の一部の左端及び右端の少なくとも一方に突出部分を有する。
【0013】
また、本発明の第8の態様は、第1から第7のいずれかの態様の包装用袋であって、前記取っ手部材は、石油資源を原料とする材料を実質的に含まない。
【0014】
また、本発明の第9の態様は、第1から第8のいずれかの態様の包装用袋であって、前記取っ手部材は、石油資源以外を原料とするプラスチックを含む。
【0015】
また、本発明の第10の態様は、第1から第9のいずれかの態様の包装用袋が備える前記袋部材に前記内容物として収容されたプロテインである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一態様によれば、チャックを有する袋部材の一端の側に当該袋部材とは別部材の取っ手部材を取り付けることによって、プラスチック製の袋に当該袋部材を入れることなく、持ち運びが可能となるとともに、当該取っ手部材に第1及び第2のミシン目を与え、少なくとも一方のミシン目を、正面視において、当該チャックと当該一端との間に配置させることによって、それらのミシン目の間の当該取っ手部材の一部を切り離して当該袋部材の開封を容易に可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態にかかる包装用袋の斜視図を示す図である。
図2A】本発明の一実施形態にかかる取っ手部材を示す正面図である。
図2B】本発明の一実施形態にかかる取っ手部材を示す背面図である。
図2C】本発明の一実施形態にかかる取っ手部材を示す平面図である。
図2D】本発明の一実施形態にかかる取っ手部材を示す底面図である。
図2E】本発明の一実施形態にかかる取っ手部材を示す右側面図である。
図2F】本発明の一実施形態にかかる取っ手部材を示す左側面図である。
図2G】本発明の一実施形態にかかる取っ手部材を示す斜視図である。
図3図1のA-A線に沿った参考断面図を示す図である。
図4A】ミシン目の間の取っ手部材の一部を切り離している状態を示す参考斜視図である。
図4B】ミシン目の間の取っ手部材の一部を切り離した状態を示す参考斜視図である。
図5A】本発明の一実施形態にかかる包装用袋の正面図を示す図である。
図5B】本発明の一実施形態にかかる包装用袋の背面図を示す図である。
図5C】本発明の一実施形態にかかる包装用袋の平面図を示す図である。
図5D】本発明の一実施形態にかかる包装用袋の底面図を示す図である。
図5E】本発明の一実施形態にかかる包装用袋の右側面図を示す図である。
図5F】本発明の一実施形態にかかる包装用袋の左側面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0019】
図1に、本発明の一実施形態にかかる包装用袋を示す。包装用袋100は、袋部材110と、袋部材110に取り付けられた取っ手部材120とを備える。図1の例では、プロテイン粉末等の内容物が袋部材110の内部に収容されている。袋部材110に取り付けられた取っ手部材120の開口領域121に指を入れて取っ手部材120を把持することによって、プラスチック製の袋に袋部材110をさらに入れることなく、購入者は商品を持ち帰ることができる。袋部材110には、必要に応じて、開封のための切り込み111が与えられている。また、取っ手部材120には、取っ手部材120の上方部分を切り離すための第1のミシン目122-1及び第2のミシン目122-2が与えられている。
【0020】
なお、本明細書において、「商品」とは主に内容物が収容された袋部材110を指すが、収容物自体、又は収容物が収容された袋部材110に取っ手部材120が取り付けられた包装用袋100を指すことがある。また、収容物が収容されていない袋部材110に取っ手部材120が取り付けられた包装用袋100を指して「商品」と呼ぶこともある。
【0021】
図2A乃至2Gに、本発明の一実施形態にかかる取っ手部材を示す。図2A図2B図2C図2D図2E図2F及び図2Gは、それぞれ、取っ手部材120単体の正面図、背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図及び斜視図である。取っ手部材120は、折れ曲げ線123に沿って折られ、両面テープ等の接着部材124により、袋部材110に貼り付けることができる。接着部材は、袋部材110の正面側及び背面側の双方に設けられることが好ましいが、図2A乃至2Gにおいては、一方のみに符号を付している。取っ手部材120の袋部材110への取り付けは、貼り付け以外の方式によっておこなってもよい。
【0022】
図3に、図1のA-A線に沿った参考断面図を示す。袋部材110は、開封後も上端を繰り返し閉じることのできるチャック112を有する。開封するためには、第1のミシン目122-1及び第2のミシン目122-2に沿って、これらのミシン目の間に位置する取っ手部材120の一部を切り離し、背面側についても同様にミシン目の間の一部を切り離す。図4Aに、ミシン目の間の取っ手部材の一部を切り離している状態を示す。その後、袋部材110に必要に応じて与えられた切り込み111から、袋部材110の上方部分を切り離すことでチャック112が開封可能となる。図4Bに、袋部材の上方部分を切り離した状態を示す。
【0023】
本明細書において、袋部材110の「上方部分」とは、取っ手部材120を用いて消費者が商品を把持した際に、袋部材110のチャック120より上の部分の少なくとも一部を指し、換言すれば、チャック120と、取っ手部材120が取り付けられた袋部材110の一端110-1との間の部分の少なくとも一部を指す。また、本明細書において、取っ手部材120の「上方部分」とは、取っ手部材120を用いて消費者が商品を把持した際に、取っ手部材120の第1のミシン目122-1又は第2のミシン目122-2より上の部分の少なくとも一部を指し、換言すれば、第1のミシン目122-1又は第2のミシン目122-2より一端110-1の方向に位置する部分の少なくとも一部を指し、取っ手部材120の「下方部分」とは、取っ手部材120を用いて消費者が商品を把持した際に、取っ手部材120の第1のミシン目122-1又は第2のミシン目122-2より下の部分の少なくとも一部を指し、換言すれば、第1のミシン目122-1又は第2のミシン目122-2より一端110-1に対向する他端110-2の方向に位置する部分の少なくも一部を指す。
【0024】
取っ手部材120の第1のミシン目122-1及び第2のミシン目122-2の少なくとも一方は、チャック112の上方に、チャック112の延在方向に沿って与えられている。2本のミシン目のうちの少なくとも上方のミシン目である第1のミシン目122-1を、包装用袋100の正面視において、チャック112の上方に配置することで、これらのミシン目の間の一部を切り離した状態において、袋部材110のチャック112より上の上方部分を容易に切り離して袋部材110を開封可能とすることができる。
【0025】
取っ手部材120は、袋部材110とは別個に製造され、袋部材110に取り付けられる部材である。取っ手部材120は、石油以外の資源を原料として製造されることが好ましい。取っ手部材120は、チャックを有する袋部材に広く取り付けが可能であり、プラスチック製の袋に当該袋部材を入れることなく、持ち運びが可能となる。取っ手部材120がプラスチックを含まないか、実質的に含まない場合には、プラスチック製の袋の使用量削減に加えて、プラスチックの製造に用いられる石油の使用量を一層削減することに繋がる。袋部材110についても、チャック以外の部分において、プラスチックを含まないか実質的に含まないことがより好ましい。石油以外の資源を原料とする材料としては、LIMEX(登録商標)が挙げられ、再生紙、セルロースナノファイバー等がさらに挙げられる。本発明にかかる包装用袋100は、その構造に起因して、プラスチック製の袋の使用量を削減することができ、袋部材110及び取っ手部材120の少なくとも一方にプラスチックを材料として含んでもよい。プラスチックを材料として含む場合には、生分解性プラスチック、バイオマスプラスチック等の環境負荷の相対的に小さいプラスチックを用いることが好ましい。
【0026】
取っ手部材120のミシン目の間の一部及び袋部材110のチャック112より上の上方部分を切り離した状態である図4Bに示すように、開封可能なこの状態において、取っ手部材120の第1のミシン目122-1又は第2のミシン目122-2より下の下方部分120Bは袋部材110に取り付けられたまま残る。一例として、取っ手部材120の下方部分120Bの色を袋部材110の内容物に応じた色とすることで、商品を購入し、開封した消費者は、視覚的に内容物を区別することができる。
【0027】
また、下方部分120Bに、内容物に応じた二次元コードを印字することによって、消費者は、必要に応じて当該二次元コードをスマートフォン等の携帯端末によって読み取り、当該内容物に関する情報を得ることができる。内容物がプロテインであれば、所定のグラム数当たりのタンパク質、脂質、炭水化物等の含有量であったり、所定のグラム数当たりのカロリー数を表示するウェブページのURLを表す二次元コードを下方部分120Bに印字することが挙げられる。ここで、印字は、取っ手部材120とは別の部材に印字し、当該部材を取っ手部材120に貼付することを含む。
【0028】
図5A乃至5Fに、本発明の一実施形態にかかる包装用袋を示す。図5A図5B図5C図5D図5E及び図2Fは、それぞれ、包装用袋100の正面図、背面図、平面図、底面図、右側面図及び左側面図である。
【0029】
なお、図5Aにおいて、取っ手部材120の形状を実線で表し、その他の部分の形状を点線で表しているが、これは、取っ手部材120の外観を強調するためのものであり、その他の部分も実際に視認される形状としては実線で表すことができる。また、取っ手部材120に与えられた第1のミシン目122-1及び第2のミシン目122-2の左端及び右端周辺の一点鎖線は、左端に配置されたつまみ部分又は突出部分が右端に配置されてもよく、両端に配置されてもよいことを意味する。この一点鎖線は、外観として強調すべき部分とそれ以外の部分との境界のみを表す線として理解することができる。包装用袋100を意匠としてみたときには、一点鎖線は、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを表す線として理解することができる。図2A以降の図面においては、すべての線を実線で表しているが、強調すべき部分に応じて、実線で表された任意の線を点線によって表してもよい。なお、第1のミシン目122-1及び第2のミシン目122-2を表す線は、ミシン目の形状を表しており、点線ではない。
【0030】
図5Bの背面図には、取っ手部材120の右下及び左下に十字の印113がある。図5Bでは、一方の印のみに符号を付している。取っ手部材120を取り付ける際に、袋部材110が有する当該印に対して取っ手部材120の右下及び左下を位置合わせすることで、袋部材110のチャック112に対して、取っ手部材120のミシン目を適切に配置することができる。ここで、印字は、袋部材110とは別の部材に印字し、当該部材を取っ手部材110に貼付することを含む。
【符号の説明】
【0031】
100 包装用袋
110 袋部材
110B 袋部材の下方部分
111 切り込み
112 チャック
113 印
120 取っ手部材
120B 取っ手部材の下方部分
121 開口領域
122-1 第1のミシン目
122-2 第2のミシン目
123 折れ曲げ線
124 接着部材
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F