(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171047
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、及びゲーム方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/58 20140101AFI20231124BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20231124BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/79 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022083241
(22)【出願日】2022-05-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年3月3日 https://pc-play.games.dmm.com/play/crimson_youmataisen/
(71)【出願人】
【識別番号】518184890
【氏名又は名称】合同会社EXNOA
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135518
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 隆
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 広人
(72)【発明者】
【氏名】前田 雄亮
(57)【要約】 (修正有)
【課題】グループ内の各プレーヤが、そのグループに対する複数の対象の中から攻撃する対象を選択するゲームに興趣性を持たせる。
【解決手段】サーバ装置は、複数のプレーヤグループのうち、何れかの攻撃プレーヤグループに含まれる何れかの攻撃プレーヤにより選択された攻撃対象であって、複数の攻撃対象に含まれる攻撃対象を示す攻撃対象情報を取得する。サーバ装置は、攻撃対象情報により示される攻撃対象の防御値に基づいて、ダメージ量を決定する。サーバ装置は、ダメージ量に応じて、その攻撃対象の耐久値を減少させる。サーバ装置は、耐久値が減少させられたことで、その攻撃対象の状態に所定変化があった場合、複数の攻撃対象のうち、攻撃対象情報により示される攻撃対象と異なる何れか少なくとも1の攻撃対象の防御値を、攻撃プレーヤグループに有利となるように変更する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
所定ゲームにおいて選択可能な複数の攻撃対象それぞれについて、前記攻撃対象が耐えられるダメージの総量を示す耐久値と、前記攻撃対象の防御力を示す防御値と、を記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
複数のプレーヤをそれぞれ含む複数のプレーヤグループのうち、何れかの攻撃プレーヤグループに含まれる何れかの攻撃プレーヤにより選択された攻撃対象であって、前記複数の攻撃対象のうち何れかの攻撃対象を示す攻撃対象情報を取得する攻撃対象情報取得手段と、
前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記防御値に基づいて、ダメージ量を決定する決定手段と、
前記決定されたダメージ量に応じて、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記耐久値を減少させる減少手段と、
前記減少手段により前記耐久値が減少させられたことで、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の状態に所定変化があった場合、前記複数の攻撃対象のうち、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象と異なる何れか少なくとも1の攻撃対象の前記防御値を、前記攻撃プレーヤグループに有利となるように変更する防御値変更手段、
として機能させ、
前記決定手段は、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象が、前記防御値変更手段により前記防御値が変更させられたことがある前記攻撃対象である場合、前記変更後の防御値に基づいて、前記ダメージ量を決定することを特徴とするゲームプログラム。
【請求項2】
前記複数の攻撃対象のそれぞれは、それぞれ2以上の攻撃対象を含む複数の攻撃対象グループであって、前記複数のプレーヤグループのそれぞれに対応する複数の攻撃対象グループの何れかに含まれており、
前記攻撃プレーヤは、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まれる前記2以上の攻撃対象の中から、前記攻撃対象の選択が可能であり、
前記防御値変更手段は、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まれる前記攻撃対象の中で、前記取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象と異なる何れか少なくとも1の攻撃対象の前記防御値を低下させることを特徴とする請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
攻撃される攻撃対象に応じて、前記防御値が低下する攻撃対象のうち少なくとも1の攻撃対象が異なるように、前記2以上の攻撃対象それぞれについて、該攻撃対象の状態に前記所定変化があった場合に前記防御値が低下する他の攻撃対象が予め定められており、
前記防御値変更手段は、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象について前記予め定められた他の攻撃対象の前記防御値を低下させることを特徴とする請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記防御値変更手段は、前記耐久値が最大の攻撃対象の前記防御値を低下させることを特徴とする請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記2以上の攻撃対象のそれぞれは、戦闘に関する予め定められた互いに異なる複数の属性のうち、何れかの属性を有し、
前記複数の属性のそれぞれについて、該属性に対して戦闘に不利な他の属性が予め定められており、
前記防御値変更手段は、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象が有する前記属性に対して戦闘に不利な前記他の属性を有する攻撃対象の前記防御値を低下させることを特徴とする請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記所定ゲームにおいては、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記耐久値が前記減少手段によりゼロ以下に減少させられた場合、前記耐久値がゼロ以下になって所定時間の経過後に、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記耐久値がゼロ以下になった前記攻撃対象を含んでいた攻撃対象グループについて新たに前記攻撃対象が出現し、
前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の状態に所定変化があった場合、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まれる何れかの攻撃対象の前記耐久値がゼロ以下になってから新たに前記攻撃対象が出現するまでの時間を、前記所定時間よりも短くする時間変更手段を更に備えることを特徴とする請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記複数の攻撃対象のそれぞれは、それぞれ2以上の攻撃対象を含む複数の攻撃対象グループであって、前記複数のプレーヤグループのそれぞれに対応する複数の攻撃対象グループの何れかに含まれており、
前記攻撃プレーヤは、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まれる前記2以上の攻撃対象の中から、前記攻撃対象となる攻撃対象の選択が可能であり、
前記防御値変更手段は、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループとは異なる何れか少なくとも1の攻撃対象グループに含まれる前記攻撃対象の中で、何れか少なくとも1の攻撃対象の前記防御値を上昇させることを特徴とする請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記防御値変更手段は、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループとは異なる何れか少なくとも1の攻撃対象グループそれぞれについて、該攻撃対象グループに含まれる前記2以上の攻撃対象のうち、前記耐久値が最大の攻撃対象の前記防御値を上昇させることを特徴とする請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記所定ゲームにおいては、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記耐久値が前記減少手段によりゼロ以下に減少させられた場合、前記耐久値がゼロ以下になってから所定時間の経過後に、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記耐久値がゼロ以下になった前記攻撃対象を含んでいた攻撃対象グループについて新たに前記攻撃対象が出現し、
前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の状態に所定変化があった場合、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループと異なる何れか少なくとも1の攻撃対象グループに含まれる何れかの攻撃対象の前記耐久値がゼロ以下になってから新たに前記攻撃対象が出現するまでの時間を、前記所定時間よりも長くする時間変更手段を更に備えることを特徴とする請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記複数の攻撃対象は、前記複数のプレーヤグループに共通する攻撃対象であり、
前記記憶制御手段は、前記複数の攻撃対象それぞれについて、前記プレーヤグループごとに該プレーヤグループに関連付けて前記防御値を前記記憶手段に記憶させ、
前記決定手段は、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象について前記攻撃プレーヤグループに関連付けられた前記防御値に基づいて、前記ダメージ量を決定し、
前記防御値変更手段は、前記複数の攻撃対象のうち、前記取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象と異なる何れか少なくとも1の攻撃対象について、前記複数のプレーヤグループのうち、前記攻撃プレーヤグループに関連付けられた前記防御値を低下させることと、前記複数の攻撃対象のうち、何れか少なくとも1の攻撃対象について、前記攻撃プレーヤグループと異なる何れか少なくとも1のプレーヤグループに関連付けられた前記防御値を上昇させることと、の少なくとも何れか一方を行うことを特徴とする請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記攻撃プレーヤグループに含まれる前記複数のプレーヤのうち、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の状態に所定変化があった時点から遡って所定時間以内に前記所定ゲームをプレーしていたプレーヤの人数に基づいて、前記防御値の変更量を決定する変更量決定手段を更に備え、
前記防御値変更手段は、前記決定された変更量に応じて、前記防御値を変更することを特徴とする請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
コンピュータにより実行されるゲーム方法において、
所定ゲームにおいて選択可能な複数の攻撃対象それぞれについて、前記攻撃対象が耐えられるダメージの総量を示す耐久値と、前記攻撃対象の防御力を示す防御値と、を記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
複数のプレーヤをそれぞれ含む複数のプレーヤグループのうち、何れかの攻撃プレーヤグループに含まれる何れかの攻撃プレーヤにより選択された攻撃対象であって、前記複数の攻撃対象のうち何れかの攻撃対象を示す攻撃対象情報を取得する攻撃対象情報取得ステップと、
前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記防御値に基づいて、ダメージ量を決定する決定ステップと、
前記決定されたダメージ量に応じて、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記耐久値を減少させる減少ステップと、
前記減少ステップにより前記耐久値が減少させられたことで、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の状態に所定変化があった場合、前記複数の攻撃対象のうち、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象と異なる何れか少なくとも1の攻撃対象の前記防御値を、前記攻撃プレーヤグループに有利となるように変更する防御値変更ステップと、
を含み、
前記決定ステップは、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象が、前記防御値が変更させられたことがある前記攻撃対象である場合、前記変更後の防御値に基づいて、前記ダメージ量を決定することを特徴とするゲーム方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレーヤが攻撃対象と戦うコンピュータゲームの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンラインゲームにおいて、グループとなった複数のプレーヤが協力して、プログラムにより制御された敵と戦闘するゲームモードが知られている。このゲームモードは、Cooperative PvE (Player Versus Environment)などと称されている。例えば、ロールプレイングゲーム等のゲームにおいては、所謂レイドバトルが知られている(例えば、特許文献1)。レイドバトルにおいては、レイドボスと称される、非常に高いヒットポイントを有する敵が登場することが一般的である。そのため、単独のプレーヤでは敵を倒すことが難しくなっている。そこで、複数のプレーヤが協力して共通の敵を攻撃することとなる。戦闘が終了すると、各プレーヤは、そのプレーヤが入っていたグループの成績又はそのプレーヤ自身の成績に応じて、報酬を受け取ることができる場合もある。
【0003】
また、プレーヤのグループが、一度に複数の敵と戦闘するレイドバトルも知られている。この場合、一度の攻撃では一部の敵にのみに攻撃可能であることが多い。そのため、何れの敵に攻撃を加えるかは、各ユーザの選択による。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、複数の敵と戦うとしても、攻撃の対象とする敵の選択は、戦略的な側面が弱い傾向にある。そのため、プレーヤとしては、機械的に敵を選択して攻撃することになりやすく、作業感が強いものとなることが少なくなかった。
【0006】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その課題の一例は、グループ内の各プレーヤが、そのグループに対する複数の対象の中から攻撃する対象を選択するゲームに興趣性を持たせることを可能とするゲームプログラム、及びゲーム方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、コンピュータを、所定ゲームにおいて選択可能な複数の攻撃対象それぞれについて、前記攻撃対象が耐えられるダメージの総量を示す耐久値と、前記攻撃対象の防御力を示す防御値と、を記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、複数のプレーヤをそれぞれ含む複数のプレーヤグループのうち、何れかの攻撃プレーヤグループに含まれる何れかの攻撃プレーヤにより選択された攻撃対象であって、前記複数の攻撃対象のうち何れかの攻撃対象を示す攻撃対象情報を取得する攻撃対象情報取得手段と、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記防御値に基づいて、ダメージ量を決定する決定手段と、前記決定されたダメージ量に応じて、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記耐久値を減少させる減少手段と、前記減少手段により前記耐久値が減少させられたことで、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の状態に所定変化があった場合、前記複数の攻撃対象のうち、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象と異なる何れか少なくとも1の攻撃対象の前記防御値を、前記攻撃プレーヤグループに有利となるように変更する防御値変更手段、として機能させ、前記決定手段は、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象が、前記防御値変更手段により前記防御値が変更させられたことがある前記攻撃対象である場合、前記変更後の防御値に基づいて、前記ダメージ量を決定することを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、プレーヤが、複数の攻撃対象のうち何れかの攻撃対象を選択することで、選択された攻撃対象が攻撃される。その攻撃により攻撃対象の耐久値が減少することで、その攻撃対象の状態に所定変化があった場合、複数の攻撃対象のうち、攻撃された攻撃対象と異なる少なくとも何れか1の攻撃対象の防御値が変更される。防御値は、攻撃対象が攻撃されることによるその攻撃対象が受けるダメージの量に影響する。防御値の変更は、攻撃される攻撃対象を選択したプレーヤが属するプレーヤグループにとって有利な態様の変更である。そのため、プレーヤグループとしては、状態に所定変化が生じるまで何れかの攻撃対象を攻撃すれば、別の攻撃対象の防御値が変更されるので、そのプレーヤグループに有利となる。従って、プレーヤグループ内の各プレーヤが、そのグループに対する複数の対象の中から攻撃する対象を選択するゲームに興趣性を持たせることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記複数の攻撃対象のそれぞれは、それぞれ2以上の攻撃対象を含む複数の攻撃対象グループであって、前記複数のプレーヤグループのそれぞれに対応する複数の攻撃対象グループの何れかに含まれており、前記攻撃プレーヤは、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まれる前記2以上の攻撃対象の中から、前記攻撃対象の選択が可能であり、前記防御値変更手段は、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まれる前記攻撃対象の中で、前記取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象と異なる何れか少なくとも1の攻撃対象の前記防御値を低下させることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、プレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まれる何れかの攻撃対象を攻撃することで、その攻撃対象の状態に所定変化が生じると、その攻撃対象グループに含まれる別の攻撃対象の防御値が低下する。従って、その後、そのグループとしては、防御値が低下した攻撃対象を攻撃することで、より多くのダメージをその攻撃対象に与えることができる。そのため、攻撃対象の状態に所定変化を生じさせたプレーヤグループに有利となる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、攻撃される攻撃対象に応じて、前記防御値が低下する攻撃対象のうち少なくとも1の攻撃対象が異なるように、前記2以上の攻撃対象それぞれについて、該攻撃対象の状態に前記所定変化があった場合に前記防御値が低下する他の攻撃対象が予め定められており、前記防御値変更手段は、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象について前記予め定められた他の攻撃対象の前記防御値を低下させることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、攻撃対象グループに含まれる攻撃対象のうち、何れの攻撃対象を攻撃するかに応じて、防御値が低下する攻撃対象のうち少なくとも1の攻撃対象が異なる。従って、何れの攻撃対象の防御値を低下させるかに応じて、攻撃する攻撃対象の選択が変わり得る。そのため、攻撃する攻撃対象の選択に興趣性を持たせることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、前記防御値変更手段は、前記耐久値が最大の攻撃対象の前記防御値を低下させることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、攻撃された攻撃対象の状態に所定変化が生じると、耐久値が最大の攻撃対象の防御値が低下する。そのため、その後、耐久値が最大の攻撃対象が受けるダメージが大きくなることで、耐久値がゼロになるまでの攻撃回数の減少度合いが、他の攻撃対象についての減少度合いよりも大きくなる。従って、攻撃対象の状態に所定変化を生じさせたプレーヤグループにとって、より有利となる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、前記2以上の攻撃対象のそれぞれは、戦闘に関する予め定められた互いに異なる複数の属性のうち、何れかの属性を有し、前記複数の属性のそれぞれについて、該属性に対して戦闘に不利な他の属性が予め定められており、前記防御値変更手段は、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象が有する前記属性に対して戦闘に不利な前記他の属性を有する攻撃対象の前記防御値を低下させることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、各攻撃対象は、戦闘に関する複数の属性のうち何れかの属性を有する。各属性は、その属性に対して不利な他の属性がある。攻撃された攻撃対象の状態に所定変化が生じると、その攻撃対象が有する属性に対して戦闘に不利な他の属性を有する攻撃対象の防御値が低下する。そのため、プレーヤとしては、何れの属性を有する攻撃対象の防御値を低下させるかに応じて、攻撃する攻撃対象の選択が変わり得る。そのため、攻撃する攻撃対象の選択に興趣性を持たせることができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、前記所定ゲームにおいては、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記耐久値が前記減少手段によりゼロ以下に減少させられた場合、前記耐久値がゼロ以下になって所定時間の経過後に、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記耐久値がゼロ以下になった前記攻撃対象を含んでいた攻撃対象グループについて新たに前記攻撃対象が出現し、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の状態に所定変化があった場合、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まれる何れかの攻撃対象の前記耐久値がゼロ以下になってから新たに前記攻撃対象が出現するまでの時間を、前記所定時間よりも短くする時間変更手段を更に備えることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、耐久値がゼロ以下となることで、攻撃対象が攻撃対象グループから外れると、それから所定時間ごとに、その攻撃対象グループに、新たに攻撃対象が出現するように定められている。新しく攻撃対象が出現するまでの間、その攻撃対象グループに対応するプレーヤグループは、その攻撃対象を攻撃することはできない。ここで、攻撃された攻撃対象の状態に所定変化が生じた場合には、新しく攻撃対象が出現するまでの時間が短くなる。そのため、プレーヤグループは、より早い時期からその攻撃対象を攻撃することができる。従って、状態に所定変化が生じるまで何れかの攻撃対象を攻撃することで、攻撃を行ったプレーヤグループに有利となる。そのため、攻撃する攻撃対象の選択に興趣性を持たせることができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、前記複数の攻撃対象のそれぞれは、それぞれ2以上の攻撃対象を含む複数の攻撃対象グループであって、前記複数のプレーヤグループのそれぞれに対応する複数の攻撃対象グループの何れかに含まれており、前記攻撃プレーヤは、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まれる前記2以上の攻撃対象の中から、前記攻撃対象となる攻撃対象の選択が可能であり、前記防御値変更手段は、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループとは異なる何れか少なくとも1の攻撃対象グループに含まれる前記攻撃対象の中で、何れか少なくとも1の攻撃対象の前記防御値を上昇させることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、プレーヤのグループに対応する攻撃対象グループに含まれる何れかの攻撃対象を攻撃することで、その攻撃対象の状態に所定変化が生じると、そのプレーヤグループ以外の少なくとも何れか1のプレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まれる少なくとも何れか1の攻撃対象の防御値が上昇する。従って、その後、防御値が上昇した攻撃対象を攻撃すると、より少ないダメージを与えることしかできない。そのため、攻撃対象の状態に所定変化を生じさせたプレーヤグループに有利となる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、前記防御値変更手段は、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループとは異なる何れか少なくとも1の攻撃対象グループそれぞれについて、該攻撃対象グループに含まれる前記2以上の攻撃対象のうち、前記耐久値が最大の攻撃対象の前記防御値を上昇させることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、攻撃された攻撃対象の状態に所定変化が生じると、その攻撃対象を攻撃したプレーヤグループ以外の少なくとも何れか1のプレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まれる攻撃対象のうち、耐久値が最大の攻撃対象の防御値が低下する。そのため、その後、耐久値が最大の攻撃対象が受けるダメージが小さくくなることで、耐久値がゼロになるまでの攻撃回数の増加度合いが、他の攻撃対象についての増加度合いよりも大きくなる。従って、攻撃対象の状態に所定変化を生じさせたプレーヤグループにとって、より有利となる。
【0023】
請求項9に記載の発明は、前記所定ゲームにおいては、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記耐久値が前記減少手段によりゼロ以下に減少させられた場合、前記耐久値がゼロ以下になってから所定時間の経過後に、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記耐久値がゼロ以下になった前記攻撃対象を含んでいた攻撃対象グループについて新たに前記攻撃対象が出現し、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の状態に所定変化があった場合、前記複数の攻撃対象グループのうち、前記攻撃プレーヤグループに対応する攻撃対象グループと異なる何れか少なくとも1の攻撃対象グループに含まれる何れかの攻撃対象の前記耐久値がゼロ以下になってから新たに前記攻撃対象が出現するまでの時間を、前記所定時間よりも長くする時間変更手段を更に備えることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、耐久値がゼロ以下となることで、攻撃対象が攻撃対象グループから外れると、それから所定時間ごとに、その攻撃対象グループに、新たに攻撃対象が出現するように定められている。新しく攻撃対象が出現するまでの間、その攻撃対象グループに対応するプレーヤグループは、その攻撃対象を攻撃することはできない。ここで、攻撃された攻撃対象の状態に所定変化が生じた場合には、その攻撃対象を攻撃したプレーヤグループ以外の少なくとも何れか1のプレーヤグループに対応する攻撃対象グループに含まる何れかの攻撃対象の耐久値がゼロ以下になってから、新しく攻撃対象が出現するまでの時間が長くなる。そのため、その攻撃対象グループに対応するプレーヤグループは、より遅い時期からでしかその攻撃対象を攻撃することができない。従って、状態に所定変化が生じるまで何れかの攻撃対象を攻撃することで、攻撃を行ったプレーヤグループに有利となる。そのため、攻撃する攻撃対象の選択に興趣性を持たせることができる。
【0025】
請求項10に記載の発明は、前記複数の攻撃対象は、前記複数のプレーヤグループに共通する攻撃対象であり、前記記憶制御手段は、前記複数の攻撃対象それぞれについて、前記プレーヤグループごとに該プレーヤグループに関連付けて前記防御値を前記記憶手段に記憶させ、前記決定手段は、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象について前記攻撃プレーヤグループに関連付けられた前記防御値に基づいて、前記ダメージ量を決定し、前記防御値変更手段は、前記複数の攻撃対象のうち、前記取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象と異なる何れか少なくとも1の攻撃対象について、前記複数のプレーヤグループのうち、前記攻撃プレーヤグループに関連付けられた前記防御値を低下させることと、前記複数の攻撃対象のうち、何れか少なくとも1の攻撃対象について、前記攻撃プレーヤグループと異なる何れか少なくとも1のプレーヤグループに関連付けられた前記防御値を上昇させることと、の少なくとも何れか一方を行うことを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、複数のプレーヤグループが、それらのプレーヤグループに共通の複数の攻撃対象を攻撃可能である。ここで、各攻撃対象の防御値は、プレーヤグループごとに記憶される。攻撃された攻撃対象の状態に所定変化が生じた場合には、他の攻撃対象について、その攻撃対象を攻撃したプレーヤグループに関連付けられた防御値が低下する。或いは、何れかの攻撃対象について、その攻撃対象を攻撃したプレーヤグループ以外の少なくとも何れか1のプレーヤグループに関連付けられた防御値が低下する。そのため、状態に所定変化が生じるまで何れかの攻撃対象を攻撃することで、攻撃を行ったプレーヤグループに有利となる。従って、攻撃する攻撃対象の選択に興趣性を持たせることができる。
【0027】
請求項11に記載の発明は、前記攻撃プレーヤグループに含まれる前記複数のプレーヤのうち、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の状態に所定変化があった時点から遡って所定時間以内に前記所定ゲームをプレーしていたプレーヤの人数に基づいて、前記防御値の変更量を決定する変更量決定手段を更に備え、前記防御値変更手段は、前記決定された変更量に応じて、前記防御値を変更することを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、攻撃対象の状態に所定変化があった時点から遡って所定時間以内に、その攻撃対象を攻撃したプレーヤグループに含まれるプレーヤのうち、所定ゲームをプレーしていたプレーヤの人数に基づいて、他の攻撃対象の防御値の変更量が決定される。防御値の変更量に応じて、そのプレーヤグループにとって有利となる度合いが変化する。従って、所定ゲームをプレーしていた人数に基づいて、ゲームバランスを調整することができる。
【0029】
請求項12に記載の発明は、コンピュータにより実行されるゲーム方法において、所定ゲームにおいて選択可能な複数の攻撃対象それぞれについて、前記攻撃対象が耐えられるダメージの総量を示す耐久値と、前記攻撃対象の防御力を示す防御値と、を記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、複数のプレーヤをそれぞれ含む複数のプレーヤグループのうち、何れかの攻撃プレーヤグループに含まれる何れかの攻撃プレーヤにより選択された攻撃対象であって、前記複数の攻撃対象のうち何れかの攻撃対象を示す攻撃対象情報を取得する攻撃対象情報取得ステップと、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記防御値に基づいて、ダメージ量を決定する決定ステップと、前記決定されたダメージ量に応じて、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の前記耐久値を減少させる減少ステップと、前記減少ステップにより前記耐久値が減少させられたことで、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象の状態に所定変化があった場合、前記複数の攻撃対象のうち、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象と異なる何れか少なくとも1の攻撃対象の前記防御値を、前記攻撃プレーヤグループに有利となるように変更する防御値変更ステップと、を含み、前記決定ステップは、前記取得された攻撃対象情報により示される前記攻撃対象が、前記防御値が変更させられたことがある前記攻撃対象である場合、前記変更後の防御値に基づいて、前記ダメージ量を決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、グループ内の各プレーヤが、そのグループに対する複数の対象の中から攻撃する対象を選択するゲームに興趣性を持たせる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】一実施形態に係る通信システムSの概要構成の一例を示す図である。
【
図2】レイドバトルにおけるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図3】一実施形態に係るサーバ装置1の概要構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】チームDB141の内容の一例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係るサーバ装置1におけるシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図6】1体のボスについて記憶されるパラメータの一例を示す。
【
図7】(a)乃至(e)は、弱体化させるボスの決定例を示す図である。
【
図8】一実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】一実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】1体のボスについて記憶されるパラメータの一例を示す。
【
図13】(a)乃至(e)は、弱体化させるボスの決定例を示す図である。
【
図14】一実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】一実施形態に係るサーバ装置1におけるシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図16】一実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】一実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による出現処理の一例を示すフローチャートである。
【
図18】1体のボスについて記憶されるパラメータの一例を示す。
【
図20】一実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
【
図21】一実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
【
図22】1体のボスについて記憶されるパラメータの一例を示す。
【
図23】(a)及び(b)は、ボスの強化の一例を示す図である。
【
図24】一実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
【
図25】攻撃履歴DB142の内容の一例を示す図である。
【
図26】一実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
[1.通信システムの構成]
[1-1.通信システムの構成]
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る通信システムSの構成及び機能概要について、
図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る通信システムSの概要構成の一例を示す図である。
【0033】
図1に示すように、通信システムSは、サーバ装置1と、複数のプレーヤ端末2と、を備える。サーバ装置1及び各プレーヤ端末2は、ネットワークNWに接続される。ネットワークNWは、例えばインターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0034】
サーバ装置1は、複数のプレーヤがプレーする所定のオンラインゲームに関する管理や制御を行う。例えば、サーバ装置1は、ゲーム画面を表示するための情報をプレーヤ端末2へ送信して、プレーヤ端末2にゲーム画面を表示させてもよい。ゲーム画面を表示するための情報は、例えばHTML(HyperText Markup Language)文書、静止画若しくは動画、スクリプト等のプログラム、及びその他の情報のうち、少なくとも何れか一つを含んでもよい。また、サーバ装置1は、ゲーム画面におけるプレーヤによる操作に応じて、ゲームに関する処理を実行し、その処理結果をプレーヤ端末2へ送信してもよい。
【0035】
各プレーヤ端末2は、上述のオンラインゲームをプレー可能なプレーヤ(ユーザ)が利用する端末装置である。プレーヤ端末2の例として、スマートフォン、タブレット式コンピュータ等の携帯情報端末、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、セットトップボックス等が挙げられる。各プレーヤ端末2には、ウェブブラウザがインストールされてもよい。各プレーヤは、ウェブブラウザを利用してオンラインゲームをプレー可能であってもよい。また、特定の種類のプレーヤ端末2には、オンラインゲームをプレーするための専用のアプリケーションのインストールが可能であってもよい。
【0036】
[1-2.レイドバトルの概要]
次に、本実施形態におけるゲームモードの一つについて、
図2を用いて説明する。本実施形態のオンラインゲームは、例えばロールプレイングゲーム又はストラテジーゲームであってもよい。このゲームにおいて、各プレーヤは、そのプレーヤが操作するキャラクタを1又は複数所有することが可能であってもよい。プレーヤが有するキャラクタを、プレーヤキャラクタという。プレーヤキャラクタは、誰かと戦うことを通じて成長してもよい。この成長は、例えばレベルアップでもよい。
【0037】
このオンラインゲームは、複数のゲームモードを有してもよい。ゲームモードの一つとして、レイドバトルがある。レイドバトルは、定期的に又は不定期に開催されてもよい。本実施形態のレイドバトルは、複数のプレーヤが協力して、複数の攻撃対象と戦うことであってもよい。攻撃対象は、プレーヤ又はプレーヤキャラクタが、攻撃する対象として選択可能な何かである。この攻撃対象は、何らかのキャラクタであってもよい。このキャラクタの例として、モンスター、幽霊、動物、人間、ロボット、その他のクリーチャーが挙げられる。こうしたキャラクタは、自らの意思又は命令に従って、攻撃や防御を行ったりすることが可能であると一般に認識されているものである。但し、レイドバトルにおいては、たとえこうしたキャラクタであっても、プレーヤキャラクタを攻撃しなくてもよい。レイドバトルにおいて、各攻撃対象を、レイドボス又は単にボスという。なお、複数の攻撃対象のうち少なくとも一つは、自らの意思もなく、命令に従うことのない、単純なオブジェクトであってもよい。そうしたオブジェクトの例として、クリスタル、オーブ等が挙げられる。
【0038】
各ボスのパラメータとして、レベル、耐久値及び防御値があってもよい。レベルは、そのボスの強さの目安を示す値である。レベルが高いほどボスは強くなる。例えば、レベルが高くなると、耐久値及び防御値のうち少なくとも何れか一方が高くなってもよい。耐久値は、そのボスが耐えられるダメージの総量を示す。耐久値がゼロ以下になると、そのボスは討伐される。耐久値の例として、HP(ヒットポイント)、ライフ、体力等が挙げられる。以降の説明においては、HPを用いる。防御値は、そのボスの防御力を示す。防御値が高いほど、そのボスが受けるダメージの量が小さくなる。何れかのボスのHPがゼロ以下になると、そのボスは、そのときのレイドバトルから永久に又は一時的に外れる。具体的に、HPがゼロ以下になることで、ボスは、例えば倒れ、討伐され、破壊され、無力化され、消滅し、死亡し、または逃亡してもよい。本実施形態においては、HPがゼロ以下になったボスは、討伐されたものとする。何れかのボスが討伐されると、新たにボスが出現する。ボスが討伐された直後に、新たにボスが出現してもよい。出現するボスは、討伐されたボスと異なるボスであってもよいし、討伐されたボスと同一のボスであってもよい。新たに出現するボスのレベルは、討伐されたボスのレベルよりも高くなっている。
【0039】
レイドバトルに参加するプレーヤは、グループに所属することになる。本実施形態においては、このグループをチームという。チームは、互いに協力して戦うことになるプレーヤのグループであってもよい。各チームを構成するプレーヤの最大人数は、予め定められてもよい。例えば、最大人数の例として、5人、10人、20人、30人等が挙げられる。レイドバトルに参加するためには、各プレーヤは、例えば事前に参加の申し込みを行うことが必要であってもよい。サーバ装置1は、参加申し込みを行ったプレーヤについて、自動的にチーム分けを行ってもよい。このとき、各チームプレーヤの人数が、前述の最大人数となるように、チーム分けを行ってもよい。また、このオンラインゲームには、ギルドを設立することが可能であってもよい。ギルドは、プレーヤが自主的に組んだプレーヤのグループであってもよい。ギルドは、チームとしてレイドバトルに参加可能であってもよい。
【0040】
レイドバトルにおいては、各チームが、複数のボスのうち少なくとも2以上のボスと戦うことになる。本実施形態においては、チームごとに、そのチームに対応した2以上のボスで構成されるボスグループと戦う。チームの各メンバーは、レイドバトルに参加させる1又は複数のプレーヤキャラクタを選択して、予めパーティを編成することになっていてもよい。
【0041】
1回のレイドバトルは、所定時間(例えば、6時間、12時間、1日、3日等)継続してもよい。また、あるチームが所定数のボスを倒すと、レイドバトルが終了してもよい。
【0042】
各プレーヤは、攻撃可能回数を有する。攻撃可能回数は、ボスを何回攻撃することができるかを示す。攻撃可能回数は、時間が経過するに従って上昇していく。例えば、1時間に1回分、3時間に1回分、6時間に1回分、攻撃可能回数が上昇してもよい。また、ゲーム内の通貨等を消費することで、プレーヤは攻撃可能回数を上昇させることが可能であってもよい。また、攻撃可能回数の上限値が予め定められていてもよい。
【0043】
レイドバトルが開始されると、ボスグループに含まれる2以上のボスが、同時にゲーム画面上に出現する。本実施形態においては、5体のボスが出現する。しかしながら、3体以下、または6体以上のボスが出現してもよい。チームの各メンバーは、攻撃可能回数が1以上である限り、自由なタイミングで、ゲーム画面上のボスのうち、何れかのボスを選択して、攻撃を行うことができる。チームのメンバーではあるものの、実際のレイドバトルの時間にゲームをすることができないプレーヤは、オートアタックを設定することが可能となっていてもよい。オートアタックとは、攻撃可能回数が既に上限に達している状態で攻撃可能回数が上昇するというタイミングで、自動的に攻撃を行うことである。この場合、センターサーバ1が所定の条件に従って、攻撃対象となるボスを自動的に決定する。前述したように、何れかのボスが討伐されることで、そのボスがレイドバトルから外れると、新たにボスが出現する。従って、基本的に、ゲーム画面上においては、常時複数のボスが表示されている。
【0044】
レイドバトルの開始から所定時間が経過すると、そのレイドバトルが終了する。また例えば、何れかのチームが所定数のボスを討伐するか、または何れかのチームが所定レベルのボスを討伐すること等により、レイドバトルの終了予定時刻よりも前に、レイドバトルが終了してもよい。レイドバトルが終了すると、各チームは、これまでに全てのボスに与えたダメージの総量に応じたスコアを獲得することができ。また各チームは、何れかのボスが討伐されるごとに、ボーナススコアを獲得可能であってもよい。最終的なスコアによって各チームが順位付けされてもよい。また、各チームのメンバーは、そのメンバーによるチームの貢献度に応じたスコアを獲得することができてもよい。各チームのメンバーは、順位又はスコアに応じて特典を獲得することができてもよい。
【0045】
図2は、レイドバトルにおけるゲーム画面の一例を示す図である。
図2に示すように、ゲーム画面は、ボス情報200a、200b、200c、200d及び200e等を含む。各ボス情報に、そのボス情報に対応するボスに関する情報が表示される。各ボス情報は、ゲーム画面には表示されていない五角形の何れかの頂点に位置している。各ボス情報は、例えば画像210、レベル220、HPバー230、及び弱体化率情報240を含んでもよい。画像210は、ボスの画像である。レベル220は、そのボスのレベルを示す。HPバー230は、HPの最大値に対する現在の残存HPの割合を示す棒グラフである。弱体化率情報240は、ボスの弱体化率を示す。弱体化率は、そのボスが何割弱体化していかを示す。弱体化率は、例えば0%から100%までの間の何れかの値をとってもよい。弱体化率が高いほど、そのボスの防御力が、本来の防御力よりも弱くなる。本実施形態においては、プレーヤがあるボスを攻撃することで、そのプレーヤが属するチームに対するボスグループに属するボスのうち、攻撃されたボス以外の何れかのボスが弱体化する。このことにより、レイドバトルに興趣性を持たせることができる。また後述するように、攻撃対象とするボスの選択に戦略性を持たせることができる場合がある。弱体化した状態は、弱体化したボスが討伐されるまで継続してもよい。或いは弱体化した状態は、弱体化が始まってから所定時間(例えば、10分、30分、1時間等)の経過後に解除されてもよい。
【0046】
プレーヤは、ボス情報200a、200b、200c、200d及び200eの何れかを選択することで、攻撃対象となるボスの選択が可能であってもよい。なお、ボス情報200a、200b、200c、200d及び200eのそれぞれに対応するボスを、ボスA、B、C、D及びEとする。
【0047】
[1-3.サーバ装置の構成]
次に、サーバ装置1の構成について、
図3及び
図4を用いて説明する。
図3は、本実施形態に係るサーバ装置1の概要構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、サーバ装置1は、システム制御部11と、システムバス12と、入出力インタフェース13と、記憶部14と、通信部15と、を備えている。システム制御部11と入出力インタフェース13とは、システムバス12を介して接続されている。
【0048】
システム制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、ROM(Read Only Memory)11b、RAM(Random Access Memory)11c等により構成されている。
【0049】
入出力インタフェース13は、記憶部14及び通信部15とシステム制御部11との間のインタフェース処理を行う。
【0050】
記憶部14は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部14には、チームDB141等のデータベースが記憶されてもよい。「DB」は、データベースの略語である。
【0051】
図4は、チームDB141の内容の一例を示す図である。チームDB141には、レイドバトルに参加するチームに関するチーム情報が、チームごとに記憶されている。例えば、チームDB141には、チーム情報として、チームID及びメンバーリスト等が互いに関連付けて記憶されてもよい。チームIDは、チームを識別する識別情報である。メンバーリストは、そのチームのメンバーのリストである。例えば、メンバーリストは、各メンバーのプレーヤIDを含んでもよい。プレーヤIDは、オンラインゲームにおいてプレーヤを識別する識別情報である。
【0052】
記憶部14には、更に、オペレーティングシステム、DBMS(Database Management System)、サーバプログラム等の各種プログラムが記憶されている。サーバプログラムは、オンラインゲームに関する処理をシステム制御部11に実行させるプログラムである。サーバプログラムは、例えば、他の装置からインターネットNWを介して取得されるようにしてもよいし、磁気テープ、光ディスク、メモリカード等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
【0053】
通信部15は、例えばネットワークインタフェースカード等により構成されている。通信部15は、ネットワークNWを介して、プレーヤ端末2と接続し、接続された装置との通信状態を制御する。
【0054】
[1-4.システム制御部の機能概要]
次に、サーバ装置1におけるシステム制御部11の機能概要について、
図5乃至
図7を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係るサーバ装置1におけるシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部11は、CPU11aが、サーバプログラムに含まれる各種プログラムコードを読み出し実行することにより、
図5に示すように、パラメータ記憶制御部111、攻撃対象情報取得部112、ダメージ量決定部113、HP減少部114、防御値変更部115等として機能する。
【0055】
パラメータ記憶制御部111は、レイドバトルにおいて攻撃対象として選択可能な複数のボスそれぞれについて、残存HPと現防御値とを含むパラメータを、RAM11cに記憶させる。本実施形態においては、チームごとに、そのチームに対応するボスグループが存在する。従って、パラメータ記憶制御部111は、チーム数に、1ボスグループあたりのボス数を乗算して計算される数のパラメータを記憶する。なお、パラメータ記憶制御部111は、記憶部14にパラメータを記憶させてもよい。
【0056】
図6は、1体のボスについて記憶されるパラメータの一例を示す。
図6に示すように、各ボスのパラメータは、チームID、位置情報、レベル、最大HP、残存HP、本来防御値、及び弱体化率等を含んでもよい。チームIDは、そのボスを攻撃可能なチームを示す。位置情報は、そのボスのボス情報が、ゲーム画面内の何れの場所に表示されているかを示す。
図2に示すゲーム画面では、各ボス情報が、非表示の五角形の何れかの頂点に位置している。この場合、位置情報は、ボス情報が何れの頂点に位置しているかを示してもよい。レイドバトルの開始時における各ボスのレベルは1であってもよい。何れかのボスが討伐されることで新たに出現するボスのレベルは、討伐されたボスのレベルよりも1高くなっていてもよい。最大HPは、そのボスのHPの最大値であるとともに、そのボスのHPの初期値である。残存HPは、そのボスの現時点におけるHPを示す。残存HPの初期値は最大HPに一致する。本来防御値は、そのボスが弱体化していない状態におけるそのボスの防御値である。
【0057】
弱体化率の初期値は0%である。本実施形態においては、本来防御値と弱体化率の組み合わせで、そのボスの現防御値が示される。例えば、本来防御値に(1-弱体化率)を乗算することで、現防御値が計算されてもよい。しかしながら、ボスのパラメータは、ボスが弱体化している状態における現防御値そのものを含んでもよい。また、防御値は1個ではなく、プレーヤが選択可能な攻撃の種類又はプレーヤキャラクタ有する攻撃の種類に対応して、複数の防御値がパラメータに含まれてもよい。例えば、武器による攻撃に対する防御値、魔法に対する防御値、特殊能力に対する防御値等があってもよい。
【0058】
パラメータ記憶制御部111は、例えばレイドバトル開始時に、全ボスのパラメータを生成して記憶させてもよい。また、パラメータ記憶制御部111は、何れかのボスが討伐されることで新たにボスを出現させる場合、討伐されたボスのパラメータを消去して、新たなボスのパラメータを記憶させてもよい。
【0059】
攻撃対象情報取得部112は、レイドバトルに参加するチームのうち、何れかのチームに含まれる何れかのプレーヤにより攻撃対象として選択されたボスを示す攻撃対象情報を取得する。例えば、ゲーム画面において、プレーヤが何れのかのボスのボス情報を選択すると、プレーヤ端末2は、サーバ装置1へ攻撃要求を送信してもよい。この攻撃要求は、例えばそのプレーヤのプレーヤID、及びそのプレーヤが選択したボス情報の位置を示す位置情報を含んでもよい。攻撃対象情報取得部112は、プレーヤ端末2から送信されてきた攻撃要求に含まれるプレーヤIDに関連付けてチームDB141に記憶されたチームIDを取得してもよい。攻撃対象情報取得部112は、取得したチームIDと、攻撃要求に含まれる位置情報と、の組み合わせを、攻撃対象情報として特定してもよい。また例えば、オートアタックを予め選択していたプレーヤについて、攻撃対象情報取得部112は、そのプレーヤが選択したとみなされるボスを、自動的に決定してもよい。例えば、攻撃対象情報取得部112は、そのチームに対するボスグループに含まれるボスのうち、レベルが最も低いボス又は残存HPが最も低いボスを決定してもよい。そして、攻撃対象情報取得部112は、決定したボスの位置情報及びそのプレーヤが属するチームのチームIDを、攻撃対象情報として取得してもよい。ここで、攻撃対象を選択したプレーヤを、攻撃プレーヤという。攻撃プレーヤが選択したボスを、攻撃対象ボスという。攻撃プレーヤが属するチームを、攻撃チームという。
【0060】
ダメージ量決定部113は、攻撃対象情報取得部112により取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象ボスの防御値に基づいて、ダメージ量を決定する。例えば、ダメージ量決定部113は、パラメータ記憶制御部111により記憶されたパラメータのうち、攻撃対象情報に含まれるチームIDと位置情報とを含むパラメータを取得してもよい。ダメージ量決定部113は、取得したパラメータにおける本来防御値に(1-弱体化率)を乗算することで、現防御値を計算してもよい。そして、ダメージ量決定部113は、攻撃プレーヤが所有するプレーヤキャラクタ又はパーティの攻撃力とボスの現防御値に基づいて、そのボスが受けるダメージの量を決定してもよい。攻撃力は、例えば攻撃対象に対してどれだけのダメージを与える能力があるかを示す数値である。例えば、ダメージ量決定部113は、攻撃力に応じて、基本ダメージ量を計算してもよい。ダメージ量決定部113は、攻撃力が高いほど基本ダメージ量を高くしてもよい。ダメージ量決定部113は、現防御値に応じたダメージ量を削減することで、ボスが実際に受けるダメージ量を計算してもよい。ダメージ量決定部113は、防御値が高いほど、ボスが実際に受けるダメージ量を小さくしてもよい。例えば、ダメージ量決定部113は、基本ダメージ量から、現防御値を減算することにより、ボスが実際に受けるダメージ量を計算してもよい。防御値が、ダメージを軽減する割合を示す場合、ダメージ量決定部113は、基本ダメージ量に防御値を乗算することで、ダメージの削減量を計算してもよい。そして、ダメージ量決定部113は、基本ダメージ量から削減量を計算することにより、ボスが実際に受けるダメージ量を計算してもよい。ダメージ量決定部113は、パーティに含まれる全プレーヤキャラクタの攻撃力を合計することで、パーティの攻撃力を決定してもよい。或いは、ダメージ量決定部113は、パーティに含まれる各プレーヤキャラクタの攻撃力を用いて、そのプレーヤキャラクタがボスに与えたダメージ量を計算してもよい。そして、ダメージ量決定部113は、全プレーヤキャラクタについてダメージ量の合計を計算してもよい。
【0061】
HP減少部114は、ダメージ量決定部113により決定されたダメージ量に応じて、攻撃対象情報取得部112により取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象ボスの残存HPを減少させる。例えば、HP減少部114は、残存HPから、決定されたダメージ量を減算することにより、そのボスの残存HPを更新してもよい。
【0062】
防御値変更部115は、HP減少部114により残存HPが減少させられたことで、攻撃対象情報取得部112により取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象ボスの状態に所定変化があった場合、複数のボスのうち、攻撃対象ボスと異なる何れか少なくとも1のボスの現防御値を、そのボスを選択したプレーヤが属するチームに有利となるように変更する。
【0063】
所定変化とは、攻撃対象ボスがダメージを受けたこと又は攻撃対象ボスのHPが減少したことで生じる変化であってもよい。所定変化の例として、そのボスが受けたダメージの総量が所定量増加すること、最大HPに対して、そのボスが受けたダメージの総量が所定割合増加すること、そのボスのHPがゼロ以下になったこと等が挙げられる。例えば、残存HPが1万ポイント減少するごとに防御値を変化させるという条件下において、そのボスの最大HPが10万ポイントである場合、残存HPが9万ポイント以下になったとき、残存HPが8万ポイント以下になったとき、残存HPが7万ポイント以下になったとき等に、防御値が変更されてもよい。また例えば、残存HPが20%減少するごとに防御値を変化させるという条件下において、そのボスの最大HPが20万ポイントである場合、残存HPが16万ポイント以下になったとき、残存HPが12万ポイント以下になったとき、残存HPが8万ポイント以下になったとき等に、防御値が変更されてもよい。防御値変更部115は、このような方法で、一体のボスの防御値を徐徐に変更してもよい。或いは、防御値変更部115は、一体のボスの防御値を1回のみ変更してもよい。ボスのHPがゼロ以下になると、前述したように、そのボスの状態が変化する(例えば討伐される)。この状況において、他のボスの防御値が変更されてもよい。防御値変更部115は、例えば攻撃対象ボスが受けたダメージの総量が所定量又は所定割合以上となったときと、攻撃対象ボスが討伐されたときとに、それぞれ防御値を変更してもよい。ここで、防御値変更部115は、攻撃対象ボスが討伐された場合、攻撃対象ボスが受けたダメージの総量が所定量又は所定割合以上となった場合よりも、防御値の変更量を大きくしてもよい。また、所定変化は、攻撃対象ボスが攻撃を受けたこと又はダメージを受けたことであってもよい。この場合、攻撃対象ボスが攻撃を受けるごとに又はダメージを受けるごとに、他のボスの防御値が変化してもよい。
【0064】
防御値変更部115は、複数のチームそれぞれに対応する複数のボスグループのうち、攻撃プレーヤに対応するボスグループに含まれるボスのうち、攻撃対象情報により示される攻撃対象ボスと異なる少なくとも何れか一のボスの防御値を低下させてもよい。すなわち、防御値の変更は、ボスの弱体化である。防御値が低いほど、そのチームはボスに大きいダメージを与えることができる。従って、そのチームが有利となる。本実施形態において、防御値変更部115は、弱体化率を上昇させることで、実質的に防御値を減少させる。
【0065】
防御値が変更されるボスは、攻撃対象ボス以外の何れのボスであってもよい。また、防御値が変更されるボスの数は、1体であってもよいし、2体以上であってもよい。防御値変更部115は、防御値を変化させるボス及びそのボスの数をランダムに決定してもよい。或いは、防御値変更部115は、防御値を変化させるボスを、予め定められた条件に従って決定してもよい。例えば、攻撃対象ボス又はゲーム画面における攻撃対象ボスのボス情報の位置に応じて、防御値が変更されるボス又は防御値が変更されるボスのボス情報の位置が予め定められていてもよい。
【0066】
また、防御値変更部115は、攻撃対象ボスに応じて、防御値が低下するボスのうち少なくとも一のボスが異なるように、ボスグループに含まれる各ボスそれぞれについて、そのボスの状態に所定変化があった場合に防御値が減少する他のボスが予め定められていてもよい。この場合、攻撃対象となるボスによって、弱体化するボスの少なくとも一部は異なる。そのため、何れのボスを弱体化させるかによって、プレーヤが攻撃対象とするボスも変わってくることがある。これにより、攻撃対象の選択が戦略性を帯びる場合がある。
【0067】
本実施形態においては、前述したように、各ボス情報は、五角形の何れかの頂点に位置している。各頂点は、五角形の対角線で、他の2つの頂点と結ばれている。そこで、防御値変更部115は、攻撃対象として選択されたボスのボス情報の位置から対角線の先にボス情報が位置するボスの防御値を減少させてもよい。
図7は、弱体化させるボスの決定例を示す図である。
図7(a)に示すように、ボスAが攻撃を受けたとする。この場合、ボスC及びDが弱体化する。
図7(b)に示すように、ボスBが攻撃を受けたとする。この場合、ボスD及びEが弱体化する。
図7(c)に示すように、ボスCが攻撃を受けたとする。この場合、ボスE及びAが弱体化する。
図7(d)に示すように、ボスDが攻撃を受けたとする。この場合、ボスA及びBが弱体化する。
図7(e)に示すように、ボスEが攻撃を受けたとする。この場合、ボスB及びCが弱体化する。例えば、ボスEを弱体化させたい場合、チームは、ボスB及びCに対して集中的に攻撃すればよい。
【0068】
攻撃対象情報取得部112により取得された攻撃対象情報により示されるボスが、防御値変更部115により現防御値が変更させられたことがあるボスである場合、ダメージ量決定部113は、変更後の防御値に基づいて、攻撃対象情報により示されるボスが受けるダメージ量を決定する。前述したように、ダメージ量決定部113は、選択されたボスの本来防御値に(1-弱体化率)を乗算することで、現防御値を計算してもよい。
【0069】
[1-5.通信システムの動作]
次に、通信システムSの動作について、
図8を用いて説明する。
図8は、本実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。例えば、レイドバトル開始後、ゲーム画面においてプレーヤが、攻撃対象となるボスを選択することに応じて、またはオートアタックが行われるタイミングになったことに応じて、攻撃対象情報取得部112が攻撃対象情報を取得する。このとき、システム制御部11は、攻撃処理を実行してもよい。システム制御部11は、記憶部14に記憶されたサーバプログラムに含まれる各種プログラムコードに従って、攻撃処理を実行する。
【0070】
図8に示すように、防御値変更部115は、複数のボスそれぞれについてRAM11cに記憶されたパラメータのうち、攻撃対象ボスのパラメータを特定する。例えば、防御値変更部115は、攻撃対象情報に含まれるプレーヤIDに関連付けられた攻撃チームのチームIDを、チームDB141から取得してもよい。防御値変更部115は、このチームIDと、攻撃対象情報に含まれると位置情報と、の組み合わせを含むパラメータを特定してもよい。そして、防御値変更部115は、特定したパラメータに含まれる本来防御値及び弱体化率に基づいて、現防御値を計算する(ステップS101)。このとき、防御値変更部115は、弱体化率が高いほど、現防御値を低くする。次いで、ダメージ量決定部113は、現防御値に基づいて、攻撃対象として選択されたボスが受けるダメージの量を計算する(ステップS102)。例えば、ダメージ量決定部113は、攻撃プレーヤのプレーヤIDに関連付けて予め設定されているパーティの情報に基づいて、そのプレーヤが編成したパーティの攻撃力を取得してもよい。ダメージ量決定部113は、攻撃力が高いほどダメージ量を大きくする一方で、現防御値が高いほどダメージ量を小さくする。
【0071】
次いで、HP減少部114は、攻撃対象ボスの残存HPからダメージ量を減算することにより、そのボスの残存HPを変更する(ステップS103)。残存HPを変更すると、HP減少部114は、攻撃チームのメンバーのうち、レイドバトルのゲーム画面を表示しているメンバーのプレーヤ端末2に、攻撃対象ボスの位置情報、ダメージ量及び残存HPを送信してもよい。これにより、HP減少部114は、それらのプレーヤ端末2に、攻撃対象ボスが受けたダメージ量を表示させて、そのボスのHPバー230の表示を更新させてもよい。
【0072】
次いで、防御値変更部115は、攻撃対象ボスが受けたダメージの総量が所定量以上増加したか否かを判定する(ステップS104)。ダメージ総量が所定量以上増加していない場合(ステップS104:NO)、攻撃処理は終了する。
【0073】
一方、ダメージ総量が所定量以上増加した場合(ステップS104:YES)、防御値変更部115は、攻撃対象ボスの頂点に接続する対角線の先にいる2体のボスの弱体化率を上昇させる(ステップS105)。例えば、防御値変更部115は、攻撃対象情報に含まれる位置情報に基づいて、攻撃対象ボスの対角線の先にいるボスのボス情報の位置情報を特定してもよい。また、防御値変更部115は、RAM11cに記憶されている複数のボスのパラメータのうち、攻撃チームのチームID及び対角線の先にいるボスのボス情報の位置情報を含むパラメータを特定してもよい。そして、防御値変更部115は、特定したパラメータに含まれる弱体化率に所定値を加算することにより、弱体化率を上昇させてもよい。
【0074】
次いで、防御値変更部115は、ゲーム画面におけるボスの弱体化率情報240の表示を更新する(ステップS106)。例えば、防御値変更部115は、攻撃チームのメンバーのうち、レイドバトルのゲーム画面を表示しているメンバーのプレーヤ端末2に、弱体化したボスの位置情報及び弱体化率を送信してもよい。これにより、防御値変更部115は、それらのプレーヤ端末2に、弱体化したボスの弱体化率情報240の表示を更新させてもよい。
【0075】
次いで、パラメータ記憶制御部111は、攻撃対象ボスの残存HPがゼロ以下になったか否かを判定する(ステップS107)。残存HPがゼロ以下になっていない場合(ステップS107:NO)、攻撃処理は終了する。一方、残存HPがゼロ以下になった場合(ステップS107:YES)、パラメータ記憶制御部111は、ゲーム画面における攻撃対象ボスのボス情報の表示を変更する(ステップS108)。例えば、パラメータ記憶制御部111は、攻撃チームのメンバーのうち、レイドバトルのゲーム画面を表示しているメンバーのプレーヤ端末2に、攻撃対象ボスの位置情報、及び攻撃対象ボスが討伐された様子を示す画像データ若しくは動画データを送信してもよい。これにより、パラメータ記憶制御部111は、それらのプレーヤ端末2に、攻撃対象ボスが討伐される様子を表示させてもよい。このときに、ステップS105及び106と同様のステップが更に実行されることで、他のボスの弱体化が行われてもよい。次いで、パラメータ記憶制御部111は、新しいボスのパラメータを記憶させる(ステップS109)。例えば、パラメータ記憶制御部111は、攻撃対象ボスのパラメータを、RAM11cから消去してもよい。また、パラメータ記憶制御部111は、新しいボスのパラメータをRAM11cに記憶させてもよい。ここで、パラメータ記憶制御部111は、攻撃対象ボスの位置情報と同一の位置情報を、新しいボスの位置情報として決定してもよい。また、パラメータ記憶制御部111は、攻撃対象ボスのレベルに1を加算して、新しいボスのレベルを決定してもよい。また、パラメータ記憶制御部111は、新しいボスのレベルに対応した最大HP及び本来防御値を決定し、またはそれらの情報を記憶部14から取得してもよい。また、パラメータ記憶制御部111は、新しいボスの残存HPを、最大HPに一致させてもよい。また、パラメータ記憶制御部111は、新しいボスの弱体化率を0%に設定してもよい。次いで、パラメータ記憶制御部111は、ゲーム画面において、新しいボスを出現させる(ステップS110)。例えば、パラメータ記憶制御部111は、攻撃チームのメンバーのうち、レイドバトルのゲーム画面を表示しているメンバーのプレーヤ端末2に、新しいボスの位置情報、レベル、残存HP、弱体化率、及び画像データを送信してもよい。これにより、パラメータ記憶制御部111は、それらのプレーヤ端末2に、新しいボスのボス情報を表示させてもよい。ステップS110が終わると、攻撃処理は終了する。
【0076】
以上説明したように、本実施形態によれば、サーバ装置1が、レイドバトルにおいて選択可能な複数のボスそれぞれについて、HP及び防御値をRAM11cに記憶させる。また、サーバ装置1が、複数のプレーヤをそれぞれ含む複数のチームのうち、何れかの攻撃チームに含まれる何れかの攻撃プレーヤにより選択された攻撃対象ボスを示す攻撃対象情報を取得する。また、サーバ装置1が、攻撃対象ボスの防御値に基づいて、ダメージ量を決定する。また、サーバ装置1が、決定されたダメージ量に応じて、攻撃対象ボスのHPを減少させる減少手段と、減少手段によりHPが減少させられたことで、攻撃対象ボスの状態に所定変化があった場合、複数のボスのうち、攻撃対象ボスと異なる何れか少なくとも1のボスの防御値を、攻撃チームに有利となるように変更する。また、サーバ装置1が、攻撃対象ボスが、防御値が変更させられたことがあるボスである場合、変更後の防御値に基づいて、ダメージ量を決定する。この場合、プレーヤが、複数のボスのうち何れかのボスを選択することで、選択されたボスが攻撃される。その攻撃によりボスのHPが減少することで、そのボスの状態に所定変化があった場合、複数のボスのうち、攻撃されたボスと異なる少なくとも何れか1のボスの防御値が変更される。防御値は、ボスが攻撃されることによるそのボスが受けるダメージの量に影響する。防御値の変更は、攻撃されるボスを選択したプレーヤが属するチームにとって有利な態様の変更である。そのため、チームとしては、状態に所定変化が生じるまで何れかのボスを攻撃すれば、別のボスの防御値が変更されるので、そのチームに有利となる。従って、チーム内の各プレーヤが、そのグループに対する複数の対象の中から攻撃する対象を選択するゲームに興趣性を持たせることができる。
【0077】
ここで、サーバ装置1が、複数のボスグループのうち、攻撃チームに対応するボスグループに含まれるボスの中で、攻撃対象ボスと異なる何れか少なくとも1のボスの防御値を低下させてもよい。この場合、チームに対応するボスグループに含まれる何れかのボスを攻撃することで、そのボスの状態に所定変化が生じると、そのボスグループに含まれる別のボスの防御値が低下する。従って、その後、そのグループとしては、防御値が低下したボスを攻撃することで、より多くのダメージをそのボスに与えることができる。そのため、ボスの状態に所定変化を生じさせたチームに有利となる。
【0078】
ここで、攻撃されるボスに応じて、防御値が低下するボスのうち少なくとも1のボスが異なるように、ボスグループに含まれるボスそれぞれについて、そのボスの状態に所定変化があった場合に防御値が低下する他のボスが予め定められていてもよい。また、サーバ装置1が、攻撃対象ボスについて予め定められた他のボスの防御値を低下させてもよい。この場合、ボスグループに含まれるボスのうち、何れのボスを攻撃するかに応じて、防御値が低下するボスのうち少なくとも1のボスが異なる。従って、何れのボスの防御値を低下させるかに応じて、攻撃するボスの選択が変わり得る。そのため、攻撃するボスの選択に興趣性を持たせることができる。
【0079】
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について、
図9及び
図10を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第2実施形態は第1実施形態と同一であってもよい。本実施形態において、防御値変更部115は、攻撃チームに対応するボスグループに含まれるボスのうち、残存HPが最大のボスの防御値を減少させる。残存HPが大きいボスほど、そのボスを倒すまでに必要な攻撃回数が増加する傾向にある。残存HPが最大のボスを弱体化させる方が、他のボスを弱体化させるよりも、ボスを倒すまでに必要な攻撃回数を多く減少させることができる。こうして、そのチームが有利になる。防御値変更部115は、そのボスグループに含まれるボスのうち、残存HPが相対的に大きい複数のボスそれぞれについて、防御値を減少させてもよい。例えば、防御値変更部115は、残存HPが大きい順に、防御値を減少させるボスを所定数選択してもよい。
【0080】
図9は、弱体化させるボスの決定例を示す図である。
図9に示すように、ボスAが攻撃を受けたとする。ここでは2体のボスを弱体化させるとする。ボスB、C、D及びEそれぞれの残存HPは、12万ポイント、1万ポイント、10万ポイント、及び5万ポイントである。そこで、防御値変更部115は、ボスB及びDを弱体化させる。
【0081】
図10は、本実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
図10において、
図8と同一のステップについては同一の符号が付されている。
図10に示すように、先ず第1実施形態の場合と同様に、ステップS101~S104が実行される。ダメージ総量が所定量以上増加していない場合(ステップS104:NO)、攻撃処理は終了する。
【0082】
一方、ダメージ総量が所定量以上増加した場合(ステップS104:YES)、防御値変更部115は、残存HPが相対的に高い2体のボスの弱体化率を上昇させる(ステップS201)。例えば、防御値変更部115は、RAM11cから、攻撃チームのチームIDを含むボスのパラメータを特定してもよい。防御値変更部115は、特定されたパラメータのうち、攻撃対象ボス以外の各ボスのパラメータから、残存HPを取得してもよい。防御値変更部115は、残存HPが1番目に大きいボス及び残存HPが2番目に大きいボスを特定してもよい。防御値変更部115は、特定された各ボスの弱体化率に所定値を加算することにより、弱体化率を上昇させてもよい。その後、第1実施形態の場合と同様に、ステップS106以降のステップが実行される。
【0083】
以上説明したように、本実施形態によれば、攻撃されたボスの状態に所定変化が生じると、HPが最大のボスの防御値が低下する。そのため、その後、HPが最大のボスが受けるダメージが大きくなることで、HPがゼロになるまでの攻撃回数の減少度合いが、他のボスについての減少度合いよりも大きくなる。従って、ボスの状態に所定変化を生じさせたチームにとって、より有利となる。
【0084】
[3.第3実施形態]
次に、第3実施形態について、
図11乃至
図14を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第3実施形態は第1実施形態と同一であってもよい。本実施形態において、各ボスは、戦闘に関する予め定められた互いに異なる複数の属性のうち、何れかの属性を有する。この属性は、例えば防御に関する属性であってもよし、攻撃に関する属性であってもよい。属性の数は2以上であれば特に限定されない。属性の数とボスグループに含まれるボスの数とは、一致してもよいし一致しなくてもよい。
【0085】
それらの属性のそれぞれについて、その属性に対して戦闘に不利な他の属性が1又は複数予め定められている。ある属性を、第1属性とし、第1属性に対して戦闘に不利な他の属性を、第2属性とする。戦闘に不利な第2属性とは、その第2属性を有する誰かが、第1属性を有する別の誰から攻撃を受けた場合に、第1属性以外の属性を有する誰から攻撃を受けた場合よりも、ダメージ量が大きい属性であってもよい。あるいは、戦闘に不利な第2属性とは、その第2属性を有する誰かが、第1属性を有する別の誰かを攻撃した場合に、第1属性以外の属性を有する誰かを攻撃した場合よりも、ダメージ量が小さい属性であってもよい。また、各属性は、その属性に対して戦闘に有利な他の属性が1又は複数存在するように、属性間の有利不利が定められてもよい。また、属性に応じて、その属性に対して戦闘に不利な属性の少なくとも一つが異なるように、属性間の有利不利が定められてもよい。
【0086】
図11は、属性の例を示す。
図11に示すように、属性として、火属性、風属性、土属性、雷属性、及び水属性があるとする。火属性は、風属性に対して有利であるとともに、水属性に対して不利である。風属性は、土属性に対して有利であるとともに、火属性に対して不利である。土属性は、雷属性に対して有利であるとともに、風属性に対して不利である。雷属性は、水属性に対して有利であるとともに、土属性に対して不利である。水属性は、火属性に対して有利であるとともに、雷属性に対して不利である。
【0087】
属例の他の例として、ボスが人型の生物である場合におけるボスの種族が挙げられる。例えば、種族として、人間、獣人、魔族、及び機械が存在するとする。人間は、獣人に対して有利であるとともに、機械に対して不利であってもよい。獣人は、魔族に対して有利であるとともに、人間に対して不利であってもよい。魔族は、機械に対して有利であるとともに、獣人に対して不利であってもよい。機械は、人間に対して有利であるとともに、魔族に対して不利であってもよい。
【0088】
図12は、1体のボスについて記憶されるパラメータの一例を示す。
図12に示すように、各ボスのパラメータは、チームID、位置情報、レベル、属性、最大HP、残存HP、本来防御値、弱体化率等を含んでもよい。
図12が
図6と異なる点は、
図12において属性が追加されていることである。
【0089】
レイドバトルのゲーム画面において、各ボス情報は、そのボス情報に対応するボスの属性を示す情報を含んでもよい。ゲーム画面におけるボス情報の位置に応じて、ボスの属性が予め定められてもよいし、定められていなくてもよい。また、同一の属性を有する複数のボスが、ゲーム画面上に同時に存在することがあってもよい。また、残存HPがゼロ以下になることにより討伐されたボスの属性と、新たに出現するボスの属性とは一致してもよいし、一致しなくてもよい。また、各ボスの属性は予め定められていてもよいし、ランダムに決定されてもよい。
【0090】
本実施形態において、防御値変更部115は、攻撃対象情報取得部112により取得された攻撃対象情報により示されるボスが有する属性に対して戦闘に不利な他の属性を有するボスの防御値を減少させてもよい。これにより、何れの属性を有するボスを弱体化させるかによって、プレーヤが攻撃対象とするボスの属性も変わってくることがある。これにより、攻撃対象の選択が戦略性を帯びる場合がある。
【0091】
図13は、弱体化させるボスの決定例を示す図である。例えば、ボスA、B、C、D、及びEは、それぞれ、土属性、火属性、雷属性、水属性、及び風属性を有するとする。
図13(a)に示すように、ボスAが攻撃を受けたとする。この場合、ボスCが弱体化する。
図13(b)に示すように、ボスBが攻撃を受けたとする。この場合、ボスEが弱体化する。
図13(c)に示すように、ボスCが攻撃を受けたとする。この場合、ボスDが弱体化する。
図13(d)に示すように、ボスDが攻撃を受けたとする。この場合、ボスBが弱体化する。
図13(e)に示すように、ボスEが攻撃を受けたとする。この場合、ボスAが弱体化する。
【0092】
本実実施形態においては、プレーヤが所有する各プレーヤキャラクタも、前述した属性を有してもよい。そして、プレーヤキャラクタが有する属性に対して不利な属性を有するボスに対してそのプレーヤキャラクタが攻撃する場合、他の属性を有するボスよりも、ダメージ量が大きくなってもよい。また、プレーヤキャラクタが有する属性に対して有利な属性を有するボスに対してそのプレーヤキャラクタが攻撃する場合、他の属性を有するボスよりも、ダメージ量が小さくなってもよい。プレーヤがレイドバトルに参加させるプレーヤキャラクタの属性に応じて、複数のボスのうち、攻撃した方がよいボス又は弱体化させた方がよいボスの選択が変わるかもしれない。
【0093】
図14は、本実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
図14において、
図8と同一のステップについては同一の符号が付されている。
図14に示すように、先ず第1実施形態の場合と同様に、ステップS101~S104が実行される。ダメージ総量が所定量以上増加していない場合(ステップS104:NO)、攻撃処理は終了する。
【0094】
一方、ダメージ総量が所定量以上増加した場合(ステップS104:YES)、防御値変更部115は、攻撃対象ボスの属性に対して不利な属性を特定する(ステップS301)。例えば、防御値変更部115は、攻撃対象ボスのパラメータから、そのボスの属性を取得してもよい。防御値変更部115は、取得された属性に対して不利な属性として予め定められた属性を特定してもよい。次いで、防御値変更部115は、特定された属性を有するボスの弱体化率を上昇させる(ステップS302)。例えば、防御値変更部115は、RAM11cから、攻撃チームのチームIDを含む各ボスのパラメータを特定してもよい。防御値変更部115は、特定されたパラメータのうち、攻撃対象ボス以外の各ボスのパラメータから、属性を取得してもよい。防御値変更部115は、特定した属性と同一と同一の属性を有する各ボスの弱体化率に所定値を加算することにより、弱体化率を上昇させてもよい。その後、第1実施形態の場合と同様に、ステップS106以降のステップが実行される。
【0095】
以上説明したように、本実施形態によれば、攻撃されたボスの状態に所定変化が生じると、そのボスが有する属性に対して戦闘に不利な他の属性を有するボスの防御値が低下する。そのため、プレーヤとしては、何れの属性を有するボスの防御値を低下させるかに応じて、攻撃するボスの選択が変わり得る。そのため、攻撃するボスの選択に興趣性を持たせることができる。
【0096】
[4.第4実施形態]
次に、第4実施形態について、
図15乃至
図17を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第4実施形態は、第1実施形態~第3実施形態の何れかの実施形態と同一であってもよい。第1実施形態~第3実施形態においては、残存HPがゼロ以下になることにより、攻撃対象ボスが討伐された場合、その直後に、その攻撃対象ボスを含むボスグループについて新たにボスが出現していた。これに対して、本実施形態においては、攻撃対象ボスが討伐された場合、そのボスが討伐されてから一定時間(例えば、10分、30分、1時間等)の経過後に、新たにボスが出現する。ボスが倒れてから新たにボスが出現するまでの期間を、クールタイムという。クールタイムの間、チームは新たなボスに対して攻撃することができない。
【0097】
図15は、本実施形態に係るサーバ装置1におけるシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。
図15において、
図5と同一の要素については同一の符号が付されている。システム制御部11は、
図15に示すように、パラメータ記憶制御部111、攻撃対象情報取得部112、ダメージ量決定部113、HP減少部114、防御値変更部115、及びクールタイム変更部116等として機能する。
図15が
図5と異なる点は、
図15において、クールタイム変更部116が追加されていることである。
【0098】
クールタイム変更部116は、攻撃対象情報取得部112により取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象ボスの状態に所定変化があった場合、攻撃チームに対応するボスグループに含まれる何れかのボスの残存HPがゼロ以下になってから新たにボスが出現するまでのクールタイムの長さを、予め定められたクールタイムの初期値よりも短くする。クールタイムの長さが短くなるほど、攻撃チームは新たなボスに対してより早い時期から攻撃をすることができる。従って、クールタイムが短くなるほど、攻撃チームに有利となる。
【0099】
クールタイム変更部116は、例えば弱体化したボスが討伐されたから、新たにボスが出現するまでのクールタイムの長さを、その弱体化したボスの弱体化率に応じて、短くしてもよい。例えば、クールタイム変更部116は、弱体化率が高いほど、クールタイムを短くしてもよい。或いは、クールタイム変更部116は、討伐されたボスが弱体化していたか否かに関わらず、新たにボスが出現するまでのクールタイムを短くしてもよい。この場合、クールタイム変更部116は、例えば全ボスの弱体化率の合計又は平均値等に応じて、クールタイムを短くしてもよい。
【0100】
図16は、本実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
図16において、
図8と同一のステップについては同一の符号が付されている。
図16に示すように、先ず第1実施形態の場合と同様に、ステップS101~S106が実行される。なお、防御値変更部115は、残存HPに基づいて、弱体化するボスを決定してもよいし、攻撃対象ボスの属性に基づいて、弱体化するボスを決定してもよい。次いで、ステップS107の判定に応じて、攻撃処理が終了するか、またはステップS108及びS109が実行される。ステップS109の後、クールタイム変更部116は、攻撃対象ボスの弱体化率に応じて、クールタイムの長さを、初期値よりも短くする(ステップS401)。例えば、クールタイム変更部116は、クールタイムの初期値に、(1-弱体化率)を乗算することにより、今回のクールタイムを計算してもよい。次いで、クールタイム変更部116は、現在時刻から、クールタイムの経過後の時間を、新たなボスの出現時刻として設定する(ステップS402)。例えば、クールタイム変更部116は、RAM11cに記憶されているボスの出現時刻のリストに、新たなボスの位置情報、チームID、及び出現時刻を追加してもよい。ステップS402が終わると、攻撃処理は終了する。
【0101】
図17は、本実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による出現処理の一例を示すフローチャートである。例えば、レイドバトルの開始とともに、システム制御部11は出現処理を実行してもよい。
図17に示すように、クールタイム変更部116は、出現時刻のリストに含まれる出現時刻を参照して、何れかのボスの出現時刻が到来したか否かを判定する(ステップS501)。出現時刻が到来した場合(ステップS501:YES)、パラメータ記憶制御部111は、ゲーム画面において、新しいボスを出現させる(ステップS502)。例えば、パラメータ記憶制御部111は、出現時刻のリストから、出現時刻が到来したボスの位置情報及びチームIDを取得してもよい。パラメータ記憶制御部111は、RAM11cに記憶されているボスのパラメータのうち、位置情報及びチームIDを含むボスのパラメータを特定してもよい。パラメータ記憶制御部111は、特定したパラメータから、新しいボスの位置情報、レベル、残存HP及び弱体化率を取得してもよい。パラメータ記憶制御部111は、取得したチームIDが示すチームのメンバーのうち、レイドバトルのゲーム画面を表示しているメンバーのプレーヤ端末2に、位置情報、レベル、残存HP、弱体化率、及び画像データを送信してもよい。これにより、パラメータ記憶制御部111は、それらのプレーヤ端末2に、新しいボスのボス情報を表示させてもよい。ステップS502の後、または何れのボスの出現時刻も到来していない場合(ステップS501:NO)、クールタイム変更部116は、レイドバトルが終了するか否かを判定する(ステップS503)。レイドバトルが終了しない場合(ステップS503:NO)、処理はステップS501に進む。レイドバトルが終了する場合(ステップS503:YES)、出現処理は終了する。
【0102】
以上説明したように、本実施形態によれば、攻撃されたボスの状態に所定変化が生じた場合には、新しくボスが出現するまでのクールタイムが短くなる。そのため、チームは、より早い時期からそのボスを攻撃することができる。従って、状態に所定変化が生じるまで何れかのボスを攻撃することで、攻撃を行ったチームに有利となる。そのため、攻撃するボスの選択に興趣性を持たせることができる。
【0103】
[5.第5実施形態]
次に、第5実施形態について、
図18乃至
図20を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第5実施形態は、第1実施形態~第4実施形態の何れかの実施形態と同一であってもよい。第1実施形態~第4実施形態においては、攻撃チームに対応するボスグループに含まれる何れかのボスが弱体化していた。これに対して、本実施形態においては、攻撃チーム以外のチームに対応するボスグループに含まれる何れかのボスが強化される。強化とは、防御値が増加することである。攻撃チーム以外のチームに対応するボスグループのボスの強化とともに、第1実施形態~第4実施形態のように、攻撃チームに対応するボスグループのボスが弱体化も行われてもよい。強化した状態は、強化したボスが討伐されるまで継続してもよい。或いは強化した状態は、強化が始まってから所定時間の経過後に解除されてもよい。
【0104】
図18は、1体のボスについて記憶されるパラメータの一例を示す。
図18に示すように、各ボスのパラメータは、チームID、位置情報、レベル、最大HP、残存HP、本来防御値、及び強化率等を含んでもよい。
図18が
図6と異なる点は、
図18において、弱体化率に変えて、強化率がパラメータに含まれていることである。強化率は、そのボスが何割強化したかを示す。強化率は、0%から100%までの間の何れかの値をとってもよい。強化率の初期値は0%である。ゲーム画面においては、弱体化率情報240が表示されるのではなく、強化率が表示されてもよい。レイドバトルにおいて、ボスの弱体化と強化との両方が可能である場合、各ボスのパラメータは、弱体化率及び強化率の両方を含んでもよい。弱体化率が強化率よりも高い場合、ゲーム画面には、実質的な弱体化率として、弱体化率と強化率との差が表示されてもよい。強化率が弱体化率よりも高い場合、ゲーム画面には、実質的な強化率として、強化率と弱体化率との差が表示されてもよい。
【0105】
防御値変更部115は、HP減少部114により残存HPが減少させられたことで、攻撃対象情報取得部112により取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象ボスの状態に所定変化があった場合、複数のチームにそれぞれ対応する複数のボスグループのうち、攻撃チームに対応するボスグループとは異なる何れか少なくとも1のボスグループに含まれるボスの中で何れか少なくとも1のボスの防御値を上昇させる。すなわち、防御値変更部115は、ボスを強化する。防御値が高いほど、そのボスを攻撃するチームがそのボスに与えられるダメージの量は小さくなる。従って、攻撃チームが有利となる。防御値変更部115は、強化率を上昇させることで、実質的に防御値を上昇させてもよい。防御値変更部115は、本来防御値に(1+強化率)を乗算することで、現防御値を計算してもよい。
【0106】
ボスが強化されるチームは、攻撃チーム以外の全チームであってもよいし、一部のチームであってもよい。一部のチームに対応するボスが強化される場合、防御値変更部115は、ボスが強化されるチームをランダムに決定してもよいし、攻撃チームに対して予め定められたチームに対応するボスを強化してもよい。また、防御値変更部115は、ボスグループに含まれる全ボスを強化してもよいし、一部のボスを強化してもよい。防御値変更部115は、強化するボス及びそのボスの数をランダムに決定してもよい。或いは、防御値変更部115は、強化するボスを、予め定められた条件に従って決定してもよい。例えば、防御値変更部115は、第1実施形態~第3実施形態の何れかにおいて、弱体化させるボスの決定方法と同様の方法で、強化するボスを決定してもよい。
【0107】
例えば、第3実施形態の方法と同様の方法を用いる場合、防御値変更部115は、攻撃チームに対応するボスグループとは異なる何れか少なくとも1のボスグループそれぞれについて、そのボスグループに含まれるボスのうち、残存HPが最大の敵の防御値を上昇させてもよい。防御値変更部115は、攻撃対象ボスの状態に所定変化があった時点における残存HPに基づいて、強化するボスを決定してもよい。残存HPが大きいボスを強化することで、ボスが討伐されるまでに要する攻撃回数を、より増加させることができる。従って、攻撃チームに有利となる。
【0108】
図19は、強化するボスの決定例を示す図である。レイドバトルには、少なくともチームX及びYが参加しているとする。チームXは、ボスA1、B1、C1、D1、及びE1を、攻撃対象として選択可能である。チームYは、ボスA2、B2、C2、D2、及びE2を、攻撃対象として選択可能である。
図19に示すように、チームXの何れかのプレーヤが、ボスA1を攻撃したとする。ここでは2体のボスを強化するとする。ボスA2、B2、C2、D2、及びE2の残存HPは、11万ポイント、4万ポイント、8万ポイント、15万ポイント、及び2万ポイントである。そこで、防御値変更部115は、ボスA2及びD2を強化する。
【0109】
攻撃チーム以外のチームに対するボスが強化された場合、攻撃チームのメンバーのプレーヤ端末2におけるゲーム画面に、攻撃チーム以外のチームに対するボスが強化されたことを示す情報が表示されてもよい。
【0110】
図20は、本実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
図20において、
図8と同一のステップについては同一の符号が付されている。
図20に示すように、先ず防御値変更部115は、複数のボスそれぞれについてRAM11cに記憶されたパラメータのうち、攻撃対象ボスのパラメータを特定する。そして、防御値変更部115は、特定したパラメータに含まれる本来防御値及び強化率に基づいて、現防御値を計算する(ステップS601)。このとき、防御値変更部115は、強化率が高いほど、現防御値を高くする。次いで、第1実施形態の場合と同様に、ステップS102及びS103が実行される。
【0111】
次いで、パラメータ記憶制御部111は、攻撃対象ボスの残存HPがゼロ以下になったか否かを判定する(ステップS107)。残存HPがゼロ以下になっていない場合(ステップS107:NO)、攻撃処理は終了する。一方、残存HPがゼロ以下になった場合(ステップS107:YES)、パラメータ記憶制御部111は、ゲーム画面における攻撃対象ボスのボス情報の表示を変更する(ステップS108)。次いで、防御値変更部115は、攻撃チーム以外の各チームに対応するボスグループに含まれるボスのうち、残存HPが相対的に高い2体のボスの強化率を上昇させる(ステップS602)。例えば、防御値変更部115は、RAM11cから、攻撃チームのチームIDと異なるチームIDを含むボスのパラメータを、チームごとに特定してもよい。防御値変更部115は、各チームについて、全ボスそれぞれのパラメータから、残存HPを取得してもよい。防御値変更部115は、各チームについて、残存HPが1番目に大きいボス及び残存HPが2番目に大きいボスを特定してもよい。防御値変更部115は、特定された各ボスの強化率に所定値を加算することにより、強化率を上昇させてもよい。
【0112】
次いで、防御値変更部115は、ゲーム画面におけるボスの強化率の表示を更新する(ステップS603)。例えば、防御値変更部115は、攻撃チーム以外の各チームのメンバーのうち、レイドバトルのゲーム画面を表示しているメンバーのプレーヤ端末2に、そのチームに対応して強化したボスの位置情報及び強化率を送信してもよい。これにより、防御値変更部115は、それらのプレーヤ端末2に、強化したボスの強化率の表示を更新させてもよい。その後、第1実施形態の場合と同様に、ステップS109及びS110が実行される。
【0113】
以上説明したように、本実施形態によれば、チームに対応するボスグループに含まれる何れかのボスを攻撃することで、そのボスの状態に所定変化が生じると、そのチーム以外の少なくとも何れか1のチームに対応するボスグループに含まれる少なくとも何れか1のボスの防御値が上昇する。従って、その後、防御値が上昇したボスを攻撃すると、より少ないダメージを与えることしかできない。そのため、ボスの状態に所定変化を生じさせたチームに有利となる。
【0114】
ここで、HPが最大のボスの防御値を低下させる場合、その後、HPが最大のボスが受けるダメージが小さくくなることで、HPがゼロになるまでの攻撃回数の増加度合いが、他のボスについての増加度合いよりも大きくなる。従って、ボスの状態に所定変化を生じさせたチームにとって、より有利となる。
【0115】
[6.第6実施形態]
次に、第6実施形態について、
図21を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第6実施形態は、第5実施形態と同一であってもよい。本実施形態においては、第4実施形態の場合と同様に、攻撃対象ボスが討伐された場合、そのボスが討伐されてから一定時間の経過後に、新たにボスが出現する。また、
図15に示すように、システム制御部11は、クールタイム変更部116としても機能してもよい。
【0116】
本実施形態において、クールタイム変更部116は、攻撃対象情報取得部112により取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象ボスの状態に所定変化があった場合、レイドバトルに参加する複数のチームにそれぞれ対応する複数のボスグループのうち、攻撃チームに対応するボスグループとは異なる何れか少なくとも1のボスグループに含まれる何れかのボスの残存HPがゼロ以下になってから新たにボスが出現するまでのクールタイムの長さを、予め定められたクールタイムの初期値よりも長くする。クールタイムが長くなるほど、攻撃チームとは異なる他のチームが新たなボスに対して攻撃可能となる時期が遅くなる。従って、クールタイムが長くなるほど、攻撃チームに有利となる。
【0117】
クールタイム変更部116は、例えば強化したボスが討伐されてから、新たにボスが出現するまでのクールタイムの長さを、その強化したボスの強化率に応じて、長くしてもよい。例えば、クールタイム変更部116は、強化率が高いほど、クールタイムを長くしてもよい。或いは、クールタイム変更部116は、討伐されたボスが強化されたか否かに関わらず、新たにボスが出現するまでのクールタイムを長くしてもよい。この場合、クールタイム変更部116は、例えば全ボスの強化率の合計又は平均値等に応じて、クールタイムを長くしてもよい。
【0118】
クールタイムが変更されるチームは、攻撃チーム以外の全チームであってもよいし、一部のチームであってもよい。一部のチームに対応するクールタイムが変更されるボスが強化される場合、防御値変更部115は、クールタイムが変更されるチームをランダムに決定してもよいし、攻撃チームに対して予め定められたチームに対応するクールタイムを変更してもよい。防御値変更部115は、ボスが強化されるチームと同一のチームについて、クールタイムを変更してもよい。
【0119】
図21は、本実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
図21において、
図20と同一のステップについては同一の符号が付されている。
図21に示すように、先ず第5実施形態の場合と同様に、ステップS601、S102、S103、S107が実行される。残存HPがゼロ以下になっていない場合(ステップS107:NO)、攻撃処理は終了する。一方、残存HPがゼロ以下になった場合(ステップS107:YES)、ステップS108、S602、S603、及びS109が実行される。次いで、クールタイム変更部116は、攻撃対象ボスの強化率に応じて、クールタイムの長さを、初期値よりも長くする(ステップS701)。例えば、クールタイム変更部116は、クールタイムの初期値に、(1+強化率)を乗算することにより、今回のクールタイムを計算してもよい。次いで、クールタイム変更部116は、現在時刻から、クールタイムの経過後の時間を、新たなボスの出現時刻として設定する(ステップS702)。例えば、クールタイム変更部116は、RAM11cに記憶されているボスの出現時刻のリストに、新たなボスの位置情報、チームID、及び出現時刻を追加してもよい。ステップS702が終わると、攻撃処理は終了する。この攻撃処理に対応して、
図17に示す出現処理と同一の処理が実行されてもよい。
【0120】
以上説明したように、本実施形態によれば、攻撃されたボスの状態に所定変化が生じた場合には、そのボスを攻撃したチーム以外の少なくとも何れか1のチームに対応するボスグループに含まる何れかのボスのHPがゼロ以下になってから、新しくボスが出現するまでの時間が長くなる。そのため、そのボスグループに対応するチームは、より遅い時期からでしかそのボスを攻撃することができない。従って、状態に所定変化が生じるまで何れかのボスを攻撃することで、攻撃を行ったチームに有利となる。そのため、攻撃するボスの選択に興趣性を持たせることができる。
【0121】
[7.第7実施形態]
次に、第7実施形態について、
図22乃至
図24を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第7実施形態は、第1実施形態~第3実施形態、及び第5実施形態のうち何れかの実施形態と同一であってもよい。本実施形態においては、複数のボスは、レイドバトルに参加する複数のチームに共通する攻撃対象である。すなわち、全チームで、共通のボスを攻撃する。各チームは、ボスに与えたダメージ量に応じたスコアを獲得可能であるとともに、ボスを倒したことによってボーナススコアを獲得することが可能であってもよい。これにより、ボスを倒すための最後の攻撃を何れのチームが行ったかによって、チーム間でスコアに差が生じることがある。
【0122】
各ボスは、チームごとに、弱体化率を有してもよい。或いは、各ボスは、チームごとに、強化率を有してもよい。或いは、各ボスは、チームごとに、弱体化率及び強化率を有してもよい。攻撃によってボスに与えられるダメージ量は、その攻撃を行ったチームに対応する弱体化率及び強化率の少なくとも何れか一方に応じて変わる。
【0123】
パラメータ記憶制御部111は、複数のボスそれぞれについて、チームごとに、そのチームに関連付けて現防御値をRAM11cに記憶させる。
図22は、1体のボスについて記憶されるパラメータの一例を示す。
図22は、パラメータが強化率を含む場合の例を示す。
図22に示すように、全チームに共通するパラメータとして、位置情報、レベル、最大HP、残存HP、及び本来防御値が記憶されてもよい。各チームに対応するパラメータとして、チームID、位置情報、及び強化率が記憶されてもよい。チームIDは、その強化率に関連付けられたチームを示す。位置情報は、そのボスの情報が、ゲーム画面内の何れの場所に表示されているかを示す。各チームについて、そのチームに関連付けられた強化率と全チームに共通の本来防御値との組み合わせが、現防御値に相当する。
【0124】
ダメージ量決定部113は、攻撃対象情報取得部112により取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象ボスについて攻撃チームに関連付けられた現防御値に基づいて、攻撃対象ボスが受けるダメージ量を決定する。例えば、ダメージ量決定部113は、全チームに共通する本来防御値と、攻撃チームのチームIDに関連付けられた弱体化率又は強化率に基づいて、第1実施形態~第6実施形態の方法と同様の方法で、ダメージ量を決定してもよい。
【0125】
防御値変更部115は、攻撃対象情報取得部112により取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象ボスの状態に所定変化があった場合、複数のボスのうち、攻撃対象ボスと異なる何れか少なくとも1のボスについて、攻撃チームに関連付けられた現防御値を低下させることと、複数のボスのうち、何れか少なくとも1のボスについて、攻撃チームと異なる何れか少なくとも1のチームに関連付けられた現防御値を上昇させることと、の少なくとも何れか一方を行う。防御値変更部115は、第1実施形態~第6実施形態の方法と同様の方法で、現防御値を低下させ、または現防御値を上昇させてもよい。このとき、防御値変更部115は、対象となるチームのチームIDに関連付けられた弱体化率を上昇させることで、実質的に現防御値を低下させてもよい。また、防御値変更部115は、対象となるチームのチームIDに関連付けられた強化率を上昇させることで、実質的に現防御値を上昇させてもよい。防御値変更部115は、第1実施形態~第3実施形態の方法と同様の方法で、弱体化させるボスを決定してもよい。また、防御値変更部115は、第5実施形態の方法と同様の方法で、強化するするボスを決定してもよい。本実施形態における攻撃対象ボスの状態に所定変化は、そのボスの残存HPがゼロになったことであってもよい。
【0126】
図23は、ボスの強化の一例を示す図である。ここで、全ボスが強化されるとする。例えば、レイドバトルに、少なくともチームX及びYが参加しているとする。
図23(a)に示すように、ボスA~Eのそれぞれについて、チームXに関連付けられた強化率と、チームYに関連付けられた強化率とが記憶される。
図23(b)に示すように、チームXの何れかのメンバーがボスAを攻撃することで、ボスAが討伐されたとする。この場合、ボスB~Eそれぞれについて、チームYに関連付けられた強化率が、例えば所定値だけ上昇する。一方、チームXに関連付けられた強化率は、何れのボスについても変化しない。なお、ボスAが討伐された後に新たに出現するボスについて、チームYに関連付けられる強化率は、上昇しなくてもよい。
【0127】
図24は、本実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
図24は、ボスを強化する場合の処理例を示す。
図24において、
図8と同一のステップについては同一の符号が付されている。
図24に示すように、防御値変更部115は、複数のボスそれぞれについてRAM11cに記憶されたパラメータのうち、攻撃対象ボスのパラメータを特定する。例えば、防御値変更部115は、全チーム共通のパラメータとして、攻撃対象情報に含まれる位置情報に関連付けられた残存HP及び本来防御値を特定する。また、攻撃チームに関連付けられた強化率として、その攻撃チームのチームID及び位置情報に関連付けら得た強化率を特定する。そして、防御値変更部115は、特定したパラメータに含まれる本来防御値及び強化率に基づいて、現防御値を計算する(ステップS801)。このとき、防御値変更部115は、強化率が高いほど、現防御値を高くする。次いで、ダメージ量決定部113は、現防御値に基づいて、攻撃対象として選択されたボスが受けるダメージの量を計算する(ステップS802)。例えば、ダメージ量決定部113は、攻撃プレーヤのプレーヤIDに関連付けて予め設定されているパーティの情報に基づいて、そのプレーヤが編成したパーティの攻撃力を取得する。ダメージ量決定部113は、攻撃力が高いほどダメージ量を大きくする一方で、現防御値が高いほどダメージ量を小さくする。
【0128】
次いで、ステップS102、S103、及びS107が実行される。残存HPがゼロ以下になっていない場合(ステップS107:NO)、攻撃処理は終了する。一方、残存HPがゼロ以下になった場合(ステップS107:YES)、パラメータ記憶制御部111は、ゲーム画面における攻撃対象ボスのボス情報の表示を変更する(ステップS802)。例えば、パラメータ記憶制御部111は、全チームのメンバーのうち、レイドバトルのゲーム画面を表示しているメンバーのプレーヤ端末2に、攻撃対象ボスの位置情報、及び攻撃対象ボスが討伐された様子を示す画像データ若しくは動画データを送信してもよい。これにより、パラメータ記憶制御部111は、それらのプレーヤ端末2に、攻撃対象ボスが討伐される様子を表示させてもよい。
【0129】
次いで、防御値変更部115は、攻撃チーム以外の各チームについて、攻撃対象ボス以外の全ボスの強化率を上昇させる(ステップS803)。例えば、防御値変更部115は、RAM11cから、攻撃チーム以外の各チームのチームIDに関連付けられた強化率のうち、攻撃対象ボスの位置情報と異なる位置情報に関連付けられた強化率を特定してもよい。防御値変更部115は、特定した各強化率に所定値を加算することにより、強化率を上昇させてもよい。次いで、防御値変更部115は、ゲーム画面におけるボスの強化率の表示を更新する(ステップS804)。例えば、防御値変更部115は、攻撃チーム以外の各チームのメンバーのうち、レイドバトルのゲーム画面を表示しているメンバーのプレーヤ端末2に、強化した各ボスの位置情報及び強化率を送信してもよい。これにより、防御値変更部115は、それらのプレーヤ端末2に、強化したボスの強化率の表示を更新させてもよい。
【0130】
次いで、パラメータ記憶制御部111は、新しいボスのパラメータを記憶させる(ステップS805)。例えば、パラメータ記憶制御部111は、攻撃対象ボスのパラメータを、RAM11cから消去してもよい。また、パラメータ記憶制御部111は、新しいボスのパラメータをRAM11cに記憶させてもよい。ここで、パラメータ記憶制御部111は、全チームに共通するパラメータとして、位置情報、レベル、最大HP、残存HP、本来防御値を記憶させてもよい。パラメータ記憶制御部111は、攻撃対象ボスの位置情報と同一の位置情報を、新しいボスの位置情報として決定してもよい。また、パラメータ記憶制御部111は、攻撃対象ボスのレベルに1を加算して、新しいボスのレベルを決定してもよい。また、パラメータ記憶制御部111は、新しいボスのレベルに対応した最大HP及び本来防御値を決定してもよい。また、パラメータ記憶制御部111は、各チームに対応するパラメータとして、そのチームのチームID、位置情報、及び強化率を記憶させてもよい。パラメータ記憶制御部111は、攻撃対象ボスの位置情報と同一の位置情報を、新しいボスの位置情報として決定してもよい。また、パラメータ記憶制御部111は、新しいボスの強化率を0%に設定してもよい。次いで、パラメータ記憶制御部111は、ゲーム画面において、新しいボスを出現させる(ステップS806)。例えば、パラメータ記憶制御部111は、全チームのメンバーのうち、レイドバトルのゲーム画面を表示しているメンバーのプレーヤ端末2に、新しいボスの位置情報、レベル、残存HP、そのチームに対応する強化率、及び画像データを送信してもよい。これにより、パラメータ記憶制御部111は、それらのプレーヤ端末2に、新しいボスのボス情報を表示させてもよい。
【0131】
以上説明したように、本実施形態によれば、各ボスの防御値は、チームごとに記憶される。攻撃されたボスの状態に所定変化が生じた場合には、他のボスについて、そのボスを攻撃したチームに関連付けられた防御値が低下する。或いは、何れかのボスについて、そのボスを攻撃したチーム以外の少なくとも何れか1のチームに関連付けられた防御値が低下する。そのため、状態に所定変化が生じるまで何れかのボスを攻撃することで、攻撃を行ったチームに有利となる。従って、攻撃するボスの選択に興趣性を持たせることができる。
【0132】
[8.第8実施形態]
次に、第8実施形態について、
図25及び
図26を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第8実施形態は、第1実施形態~第7実施形態のうち何れかの実施形態と同一であってもよい。本実施形態において、防御値変更部115は、攻撃チームに含まれるプレーヤのうち、攻撃対象情報取得部112により取得された攻撃対象情報により示される攻撃対象ボスの状態に所定変化があった時点から遡って所定時間以内(例えば、30分以内、1時間以内、3時間以内等)にレイドバトルをプレーしていたプレーヤの人数に基づいて、現防御値の変更量を決定する。すなわち、そのチームの所謂アクティブユーザ数に基づいて、現防御値の変更量が決定される。現防御値の変更量の決定は、防御値を低下させる場合にも上昇させる場合にも適用されてもよい。そして、防御値変更部115は、決定された変更量に応じて、現防御値を変更してもよい。これにより、ゲームバランスが調整されてもよい。例えば、チーム間のバランスが調整されてもよい。
【0133】
レイドバトルをプレーしていたプレーヤとして、防御値変更部115は、所定時間以内に何れかのボスを攻撃したプレーヤを特定してもよい。例えば、記憶部14には、攻撃履歴DB142が記憶されてもよい。
図25は、攻撃履歴DB142の内容の一例を示す図である。攻撃履歴DB142には、レイドバトルにおいて、プレーヤが直接ボスを選択することによる攻撃の履歴が記憶される。例えば、攻撃履歴DB142には、攻撃ログとして、攻撃日時、チームID、プレーヤID、位置情報等が、攻撃が行われるごとに記憶されてもよい。攻撃日時は、攻撃が行われた日時を示す。チームIDは、攻撃を行ったプレーヤが属するチームを示す。プレーヤIDは、攻撃を行ったプレーヤを示す。位置情報は、攻撃対象として選択されたボスのボス情報の位置を示す。サーバ装置1は、例えばプレーヤ端末2から攻撃要求を受信することに応じて、その攻撃要求に含まれる情報から、攻撃ログを生成してもよい。防御値変更部115は、攻撃履歴DB142を参照して、攻撃チームのうち、所定時間以内にレイドイドバトルをプレーしていたプレーヤを特定するとともに、それらのプレーヤの人数をカウントしてもよい。
【0134】
あるいは、防御値変更部115は、レイドバトルをプレーしていたプレーヤとして、レイドバトルのゲーム画面で何らかの操作を行ったプレーヤを特定してもよい。例えば、ゲーム画面においてプレーヤが、サーバ装置1で処理する必要がある何らかの操作を行うごとに、プレーヤ端末2は、その操作に対応した要求をサーバ装置1へ送信してもよい。前述の攻撃要求も、こうした要求の一つである。サーバ装置1は、プレーヤ端末2から要求を受信することに応じて、その要求のログを記憶部14に記憶させてもよい。要求ログは、例えば操作が行われた日時、そのプレーヤのプレーヤID、操作内容等を含んでもよい。防御値変更部115は、要求ログを参照して、所定時間以内にレイドバトルのゲーム画面で何らかの操作を行ったプレーヤを特定するとともに、それらのプレーヤの人数をカウントしてもよい。
【0135】
防御値変更部115は、レイドバトルをプレーしていたプレーヤの人数が多いほど、現防御値の変更量を大きくしてもよい。従って、防御値を低下させる場合、プレーヤの人数が多いほど、より防御値が低下する。また、防御値を上昇させる場合、プレーヤの人数が多いほど、より防御値が上昇する。そのため、レイドバトルをプレーしていたプレーヤの人数が多いほど、攻撃チームに有利となる。これにより、レイドバトルへの参加を促進することができる。また、アクティブユーザ数を増加させることができる。
【0136】
あるいは、防御値変更部115は、レイドバトルをプレーしていたプレーヤの人数が少ないほど、現防御値の変更量を大きくしてもよい。従って、防御値を低下させる場合、プレーヤの人数が少ないほど、より防御値が低下する。また、防御値を上昇させる場合、プレーヤの人数が少ないほど、より防御値が上昇する。チームのメンバーの定員は予め定められている。サーバ装置1が、レイドバトルの参加申込者を自動的にチーム分けする場合、サーバ装置1は、各チームに、定員分のプレーヤを入れることができる。その一方で、ギルドがレイドバトルに参加することがある。ギルドのメンバーの人数が、チームのメンバーの定員未満である場合、そのギルドは、他のチームよりも少ない人数のプレーヤでレイドバトルに参加することとなる。そうすると、ギルドは他のチームよりも不利となる。レイドバトルをプレーしていたプレーヤの人数が少ないほど、現防御値の変更量を大きくすることで、チーム間の不均衡を小さくすることができる。
【0137】
図26は、本実施形態に係るサーバ装置1のシステム制御部11による攻撃処理の一例を示すフローチャートである。
図26は、レイドバトルをプレーしていたプレーヤの人数が多いほど、防御値が低下する量を大きくする場合の処理例を示す。
図26において、
図8と同一のステップについては同一の符号が付されている。
図26に示すように、先ず第1実施形態の場合と同様に、ステップS101~S103が実行される。
【0138】
次いで、HP減少部114は、今回の攻撃がオートアタックであるか否かを判定する(ステップS901)。今回の攻撃がオートアタックではない場合(ステップS901:NO)、HP減少部114は、攻撃ログを記憶させる(ステップS902)。例えば、HP減少部114は、プレーヤ端末2から受信した攻撃要求からプレーヤID、及び位置情報を取得してもよい。HP減少部114は、このプレーヤIDに関連付けられたチームIDを、チームDB141から取得してもよい。HP減少部114は、これらのチームID、プレーヤID、及び位置情報と、現在時刻を示す攻撃日時とを含む攻撃ログを生成してもよい。HP減少部114は、生成した攻撃ログを、攻撃履歴DB142に記憶させてもよい。
【0139】
ステップS902の後、または今回の攻撃がオートアタックである場合(ステップS901:YES)、防御値変更部115は、攻撃対象ボスが受けたダメージの総量が所定量以上増加したか否かを判定する(ステップS104)。ダメージ総量が所定量以上増加していない場合(ステップS104:NO)、攻撃処理は終了する。一方、ダメージ総量が所定量以上増加した場合(ステップS104:YES)、防御値変更部115は、現在の所定時間前から現在までの間にレイドバトルをプレーしていたプレーヤの人数を計算する(ステップS903)。例えば、防御値変更部115は、攻撃履歴DB142から、現在の所定時間前から現在までの期間に含まれる攻撃日時と、攻撃チームのチームIDと、の組み合わせを含む攻撃ログを検索してもよい。防御値変更部115は、検索された各ログからプレーヤIDを取得してもよい。防御値変更部115は、取得されたプレーヤIDに基づいて、レイドバトルをプレーしていたプレーヤの人数を計算してもよい。次いで、防御値変更部115は、レイドバトルをプレーしていたプレーヤの人数に応じて、弱体化率の上昇量を決定する(ステップS904)。例えば、防御値変更部115は、プレーヤの人数が多いほど、上昇量を大きくしてもよい。次いで、防御値変更部115は、攻撃対象ボスの頂点に接続する対角線の先にいる2体のボスの弱体化率を、上昇量分だけ上昇させる(ステップS905)。
【0140】
次いで、第1実施形態の場合と同様に、ステップS106及びS107が実行される。ステップS107の判定に応じて、攻撃処理が終了するか、またはステップS108~S110が実行される。
【0141】
以上説明したように、本実施形態によれば、ボスの状態に所定変化があった時点から遡って所定時間以内に、そのボスを攻撃したチームに含まれるプレーヤのうち、レイドバトルをプレーしていたプレーヤの人数に基づいて、他のボスの防御値の変更量が決定される。防御値の変更量に応じて、そのチームにとって有利となる度合いが変化する。従って、レイドバトルをプレーしていた人数に基づいて、ゲームバランスを調整することができる。
【符号の説明】
【0142】
1 サーバ装置
2 プレーヤ端末
11 システム制御部
12 システムバス
13 入出力インタフェース
14 記憶部
15 通信部
111 パラメータ記憶制御部
112 攻撃対象情報取得部
113 ダメージ量決定部
114 HP減少部
115 防御値変更部
116 クールタイム変更部
141 チームDB
142 攻撃履歴DB
S 通信システム