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特開2023-171070医用情報処理装置、整合性判定方法、及び入力候補表示方法
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  • 特開-医用情報処理装置、整合性判定方法、及び入力候補表示方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171070
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】医用情報処理装置、整合性判定方法、及び入力候補表示方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20231124BHJP
【FI】
G16H10/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022083290
(22)【出願日】2022-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥宮 勇人
(72)【発明者】
【氏名】杉山 敦子
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA23
(57)【要約】
【課題】診療情報における誤った内容の削減を支援すること。
【解決手段】医用情報処理装置は、第1取得部と、第2取得部と、判定部と、出力部と、を備える。前記第1取得部は、診療情報から第1文字列を取得する。前記第2取得部は、前記診療情報と、前記診療情報とは異なる1以上の医用情報と、の少なくとも何れか一方から、前記第1文字列により推定される1以上の第2文字列を取得する。前記判定部は、前記第1文字列が示す内容と、1以上の前記第2文字列が示す内容とのそれぞれの整合性の有無を判定する。前記出力部は、前記第1文字列が示す内容と、前記第2文字列が示す内容とに整合性が無い場合に、整合性が無い前記第1文字列の所在を特定するための特定情報を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
診療情報から第1文字列を取得する第1取得部と、
前記診療情報と、前記診療情報とは異なる1以上の医用情報と、の少なくとも何れか一方から、前記第1文字列により推定される1以上の第2文字列を取得する第2取得部と、
前記第1文字列が示す内容と、前記第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する判定部と、
前記第1文字列が示す内容と、前記第2文字列が示す内容とに整合性が無い場合に、前記第1文字列の所在を特定するための特定情報を出力する出力部と、
を備える医用情報処理装置。
【請求項2】
前記診療情報に指定する条件を設定する設定部を更に備え、
前記第1取得部は、前記設定部により設定された条件を満たす1以上の前記診療情報のそれぞれから前記第1文字列を取得する、
請求項1に記載の医用情報処理装置。
【請求項3】
前記第2取得部は、前記第1文字列の内容に基づいて特定される前記医用情報から、1以上の前記第2文字列を取得する、
請求項1に記載の医用情報処理装置。
【請求項4】
前記第2取得部は、前記第1文字列の内容に基づいて特定されるベータベースに含まれる前記医用情報から、1以上の前記第2文字列を取得する、
請求項1に記載の医用情報処理装置。
【請求項5】
前記第1取得部は、前記診療情報の第1項目から第1文字列を取得し、
前記第2取得部は、前記診療情報の第1項目とは異なる第2項目から前記第2文字列を取得し、
前記判定部は、前記第1項目から取得された前記第1文字列が示す内容と、前記第2項目から取得された第2文字列が示す内容との有無を判定する、
請求項1に記載の医用情報処理装置。
【請求項6】
診療情報に対する第1文字列の入力を受け付ける入力部と、
前記診療情報と、前記診療情報とは異なる1以上の医用情報と、の少なくとも何れか一方から、前記第1文字列により推定される1以上の第2文字列を取得する第2取得部と、
前記第1文字列が示す内容と、前記第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する判定部と、
前記判定部により整合性が有ると判定された前記第2文字列に基づいた入力候補を表示する表示制御部と、
を備える医用情報処理装置。
【請求項7】
前記第2取得部は、前記第1文字列の内容に基づいて、前記診療情報とは異なる1以上の前記医用情報から、1以上の前記第2文字列を取得し、
前記表示制御部は、1以上の前記第2文字列のそれぞれに基づいたそれぞれの前記入力候補を表示する、
請求項6に記載の医用情報処理装置。
【請求項8】
前記入力部は、前記診療情報の第1項目に対する前記第1文字列の入力を受け付け、
前記第2取得部は、前記診療情報の前記第1項目とは異なる第2項目から前記第2文字列を取得し、
前記表示制御部は、1以上の前記第2文字列のそれぞれに基づいたそれぞれの前記入力候補を表示する、
請求項6に記載の医用情報処理装置。
【請求項9】
診療情報から第1文字列を取得し、
前記診療情報と、前記診療情報とは異なる1以上の医用情報と、の少なくとも何れか一方から、前記第1文字列により推定される1以上の第2文字列を取得し、
前記第1文字列が示す内容と、前記第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定し、
前記第1文字列が示す内容と、前記第2文字列が示す内容とに整合性が無い場合に、前記第1文字列の所在を特定するための特定情報を出力する、
ことを含む整合性判定方法。
【請求項10】
診療情報に対する第1文字列の入力を受け付け、
前記診療情報と、前記診療情報とは異なる1以上の医用情報と、の少なくとも何れか一方から、前記第1文字列により推定される1以上の第2文字列を取得し、
前記第1文字列が示す内容と、前記第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定し、
整合性が有ると判定した前記第2文字列に基づいた入力候補を表示する、
ことを含む入力候補表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用情報処理装置、整合性判定方法、及び入力候補表示方法に関する。
【0002】
従来、医療従事者は、診療の経過などを電子カルテに入力している。医療従事者は、入力ミスや、勘違いなどにより、誤った内容を入力してしまうことがある。そこで、入力した医用従事者とは別の医療従事者は、誤った内容が電子カルテに保存されていないことの確認を行っている。
【0003】
しかしながら、電子カルテなどの医用情報において、人手により誤った内容が保存されているか否かの確認を行うことは手間である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-173801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、診療情報における誤った内容の削減を支援することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る医用情報処理装置は、第1取得部と、第2取得部と、判定部と、出力部と、を備える。前記第1取得部は、診療情報から第1文字列を取得する。前記第2取得部は、前記診療情報と、前記診療情報とは異なる1以上の医用情報と、の少なくとも何れか一方から、前記第1文字列により推定される1以上の第2文字列を取得する。前記判定部は、前記第1文字列が示す内容と、1以上の前記第2文字列が示す内容とのそれぞれの整合性の有無を判定する。前記出力部は、前記第1文字列が示す内容と、前記第2文字列が示す内容とに整合性が無い場合に、整合性が無い前記第1文字列の所在を特定するための特定情報を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1の実施形態に係る整合性確認システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る医用情報処理装置が実行する整合性判定処理の一例を示すフローチャートである。
図3図3は、第2の実施形態に係る整合性確認システムの構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、入力候補画像の一例を示す図である。
図5図5は、保存確認画像の一例を示す図である。
図6図6は、第2の実施形態に係る医用情報処理装置が実行する入力支援処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、本実施形態に関する医用情報処理装置、整合性判定方法、及び入力候補表示方法について説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明を適宜省略する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る整合性確認システム1の構成の一例を示すブロック図である。整合性確認システム1は、病院情報システム(HIS:Hospital Information System)10、データ管理システム20、及び医用情報処理装置30を備える。また、整合性確認システム1が備える各システム及び各装置は、ネットワーク40を介して相互に通信可能に接続する。なお、図1に示す構成は、一例であり、各システム及び各装置の台数は任意に変更してもよい。また、図1に示されていない装置がネットワーク40に接続されていてもよい。
【0010】
医療従事者は、紙のカルテに診療の経過を記入していた。近年、紙のカルテは、データとして保管される電子カルテに移行しつつある。例えば、医療従事者は、紙のカルテの記入内容を電子カルテに入力することにより、電子カルテに移行させる。
【0011】
この時、電子カルテは、入力間違いにより誤った内容が入力される場合がある。そして、医療従事者は、誤った内容に基づいて、治療を行うと医療事故を起こしてしまう可能性がある。また、電子カルテは、今後の診療を支援するために、診療経過が統計的に分析されることもある。そのため、電子カルテは、誤った内容が入力されていないことを示す真正性が求められている。
【0012】
そこで、自然言語処理により電子カルテから誤った内容を抽出する方策が考えられる。ところが、自然言語処理は、電子カルテの文脈の正しさを判定することは出来ても、入力されている内容の正しさを判定することは困難である。例えば、電子カルテに「患者の体温は39.0度」と入力されている場合に、自然言語処理では、実際に患者の体温が39.0度であったのか否かを判定することは困難である。また、人手により誤った内容が保存されているか否かの確認を行うことは手間である。
【0013】
そこで、整合性確認システム1は、患者の診療情報と、同一の患者の医用情報とに整合性が有るか否かを判定する。例えば、整合性確認システム1は、電子カルテの各項目を比較して、整合性があるか否かを判定する。
【0014】
ここで、電子カルテは、SOAP(Subjective Objective Assessment Plan)形式で入力される。SOAP形式とは、患者が主張する患者の主観的情報と、医療従事者から見た客観的情報と、主観的情報及び客観的情報からの評価と、評価に基づく診断や治療や教育の計画とをそれぞれの項目に記載する記載形式である。そのため、例えば評価の項目に、主観的情報又は客観的情報と整合性が無い情報が入力されている場合、整合性が無い内容は、誤った内容である可能性が高い。
【0015】
例えば、整合性確認システム1は、電子カルテに入力された患者の体温と、データベースが有する患者の体温とに、整合性が有るか否かを判定する。そして、電子カルテに入力された患者の体温と、データベースが有する患者の体温とに整合性が無い場合、電子カルテの体温の情報は、誤った内容である可能性が高い。このように、整合性確認システム1は、診療情報と医用情報とに整合性があるか否かを判定することにより診療情報の誤りを検出する。
【0016】
整合性確認システム1について詳細に説明する。
【0017】
病院情報システム10は、例えば、サーバやワークステーション等のコンピュータ機器によって実現される。病院情報システム10は、患者の診療の記録である診療情報を記憶する。例えば、診療情報とは、SOAP形式で文字列が入力された電子カルテである。すなわち、診療情報は、医療に使用される医用情報である。
【0018】
また、病院情報システム10は、患者の医用情報のデータベースを有する。例えば、データベースは、医用情報として、患者に対する各種検査により取得された検査結果を有する。例えば、データベースには、患者ごとに、検査が実施された日時と、検査結果とが関連付けられている。例えば、データベースは、検査結果として、体温、血圧、脈拍数、呼吸数、血液検査結果、尿検査結果、画像診断結果などの医用情報を有する。
【0019】
データ管理システム20は、例えば、サーバやワークステーション等のコンピュータ機器によって実現される。データ管理システム20は、患者の医用情報を管理するシステムである。例えば、データ管理システム20は、患者の医用情報のうち、病院情報システム10に保存されていない医用情報を保存するシステムである。例えば、データ管理システム20は、患者ごとに、検査が実施された日時と、検査結果とが関連付けられたデータベースを有する。なお、データ管理システム20は、検査結果に限らず、他の医用情報を有していてもよい。
【0020】
医用情報処理装置30は、例えば、サーバやワークステーション等のコンピュータ機器によって実現される。医用情報処理装置30は、診療情報と、医用情報とに整合性が有るか否かを判定する。例えば、医用情報処理装置30は、病院情報システム10から診療情報を取得する。また、医用情報処理装置30は、診療情報から取得した文字列が示す内容と、診療情報の他の項目の文字列やデータベースが有する医用情報の文字列が示す内容と、を比較することにより、整合性が有るか否かを判定する。
【0021】
医用情報処理装置30について詳細に説明する。
【0022】
医用情報処理装置30は、NW(network)インタフェース310と、入力インタフェース320と、ディスプレイ330と、記憶回路340と、処理回路350とを有する。
【0023】
NWインタフェース310は、処理回路350に接続され、ネットワーク40を介して接続された各装置との間で行われる各種データの伝送及び通信を制御する。例えば、NWインタフェース310は、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。
【0024】
入力インタフェース320は、処理回路350に接続され、操作者(医療従事者)から受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路350に出力する。具体的には、入力インタフェース320は、操作者から受け付けた入力操作を電気信号へ変換して処理回路350に出力する。例えば、入力インタフェース320は、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。なお、本明細書において、入力インタフェース320は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース320の例に含まれる。
【0025】
ディスプレイ330は、処理回路350に接続され、処理回路350から出力される各種情報及び各種画像データを表示する。例えば、ディスプレイ330は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、タッチパネル等によって実現される。
【0026】
記憶回路340は、処理回路350に接続され、各種データを記憶する。また、記憶回路340は、処理回路350が読み出して実行することで各種機能を実現するための種々のプログラムを記憶する。例えば、記憶回路340は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等によって実現される。
【0027】
処理回路350は、医用情報処理装置30全体の動作を制御する。処理回路350は、例えば、条件設定機能351、処理対象取得機能352、比較対象取得機能353、整合性判定機能354、及び判定結果出力機能355を有する。実施形態では、構成要素である条件設定機能351、処理対象取得機能352、比較対象取得機能353、整合性判定機能354、及び判定結果出力機能355にて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路340へ記憶されている。処理回路350は、プログラムを記憶回路340から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路350は、図1の処理回路350内に示された各機能を有することになる。
【0028】
なお、図1においては単一のプロセッサにて、条件設定機能351、処理対象取得機能352、比較対象取得機能353、整合性判定機能354、及び判定結果出力機能355を実現するものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路350を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。また、図1においては、記憶回路340等の単一の記憶回路が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、複数の記憶回路を分散して配置して、処理回路350は、個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。
【0029】
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD),及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路340に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路340にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
【0030】
条件設定機能351は、整合性を有しているか否かの処理対象となる診療情報に指定する条件を設定する。条件設定機能351は、設定部の一例である。例えば、条件設定機能351は、診療情報に文字列が入力された期間、診療情報が生成された施設、診療情報に文字列を入力した診療科、診療情報の患者、診療情報の種類、診療情報を入力した医療従事者などの条件を設定する。また、条件設定機能351は、一つに限らず、複数の条件が設定されてもよい。
【0031】
処理対象取得機能352は、診療情報から第1文字列を取得する。処理対象取得機能352は、第1取得部の一例である。ここで、第1文字列とは、整合性を有しているか否かの処理対象の文字列である。例えば、第1文字列は、数字や記号を含む1以上の文字である。
【0032】
更に詳しくは、処理対象取得機能352は、病院情報システム10から、条件設定機能351により設定された条件を満たす1以上の診療情報を取得する。また、処理対象取得機能352は、条件設定機能351により設定された条件を満たす1以上の診療情報のそれぞれから第1文字列を取得する。また、処理対象取得機能352は、ワード単位で第1文字列を取得してもよいし、センテンス単位で第1文字列を取得してもよいし、項目単位で第1文字列を取得してもよい。
【0033】
また、処理対象取得機能352は、診療情報が電子カルテの場合に、診療情報の第1項目から第1文字列を取得する。例えば、第1項目は、主観的情報及び客観的情報からの評価、又は評価に基づく診断や治療や教育の計画の項目である。
【0034】
比較対象取得機能353は、診療情報と、診療情報とは異なる1以上の医用情報と、の少なくとも何れか一方から、第1文字列により推定される1以上の第2文字列を取得する。比較対象取得機能353は、第2取得部の一例である。ここで、第2文字列とは、整合性を有しているか否かの判定において、第1文字列と比較される比較対象の文字列である。例えば、第2文字列は、数字や記号を含む1以上の文字である。また、整合性を有しているか否かを判定するためには、第2文字列は、第1文字列と同一の内容を示す文字列である必要がある。すなわち、比較対象取得機能353は、第1文字列と同一の内容と推定される1以上の第2文字列を取得する。
【0035】
例えば、比較対象取得機能353は、診療情報に含まれる主観的情報や客観的情報などの医用情報から第2文字列を取得する。また、比較対象取得機能353は、データベースが有する医用情報から第2文字列を取得する。
【0036】
更に詳しくは、比較対象取得機能353は、第1文字列の内容に基づいて、比較対象の医用情報を特定する。例えば、比較対象取得機能353は、第1文字列に対して自然言語処理を実行することにより、第1文字列が示す内容を識別する。また、比較対象取得機能353は、各医用情報のそれぞれの内容を示すリスト情報に基づいて、第1文字列が示す内容に対応した医用情報を特定する。また、比較対象取得機能353は、病院情報システム10の医用情報のデータベースやデータ管理システム20の医用情報のデータベースを特定してもよい。
【0037】
さらに、比較対象取得機能353は、処理対象取得機能352により取得された第1文字列の内容に基づいて特定される医用情報から、1以上の第2文字列を取得する。例えば、比較対象取得機能353は、医用情報における各項目の内容を示す項目リスト情報に基づいて、特定した医用情報から、第1文字列が示す内容と同一の内容を示す1以上の第2文字列を取得する。また、比較対象取得機能353は、処理対象取得機能352により取得された第1文字列の内容に基づいて特定されるベータベースに含まれる医用情報から、1以上の第2文字列を取得してもよい。
【0038】
また、比較対象取得機能353は、処理対象取得機能352により取得された第1文字列が示す内容に時期を示す時期内容が含まれている場合に、時期内容に適合する時期の第2文字列を取得する。例えば、比較対象取得機能353は、処理対象取得機能352により取得された第1文字列に「前々回の体温よりも」との文字列が含まれている場合に、データベースから前々回の体温を示す第2文字列を取得する。なお、比較対象取得機能353は、上述した方法に限らず、学習済みモデルにより比較対象の医用情報から第2文字列を取得してもよいし、他の方法により医用情報から第2文字列を取得してもよい。
【0039】
また、比較対象取得機能353は、処理対象取得機能352により診療情報から第1文字列が取得された場合には、第1文字列が取得された診療情報の主観的情報や客観的情報から第2文字列を取得してもよい。
【0040】
また、比較対象取得機能353は、診療情報が電子カルテの場合に、診療情報の第2項目から第2文字列を取得する。例えば、第2項目は、主観的情報、又は客観的情報の項目である。
【0041】
整合性判定機能354は、第1文字列が示す内容と、比較対象取得機能353により取得された第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する。整合性判定機能354は、判定部の一例である。更に詳しくは、整合性判定機能354は、自然言語処理により、第1文字列と、第2文字列とのそれぞれが示している内容を取得する。そして、整合性判定機能354は、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容とを比較することにより整合性を有しているか否かを判定する。また、整合性判定機能354は、比較対象取得機能353により複数の第2文字列が取得された場合には、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容との整合性の有無の判定を、複数の第2文字列のそれぞれに対して実行する。
【0042】
診療情報が電子カルテの場合に、整合性判定機能354は、第1項目から取得された第1文字列が示す内容と、第2項目から取得された第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する。すなわち、整合性判定機能354は、電子カルテの評価又は計画から取得された第1文字列が示す内容と、電子カルテの主観的情報又は客観的情報から取得された第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する。また、診療情報が電子カルテの場合においても、比較対象取得機能353により複数の第2文字列が取得された場合には、整合性判定機能354は、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容との整合性の有無の判定を、複数の第2文字列のそれぞれに対して実行する。
【0043】
判定結果出力機能355は、整合性判定機能354により第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容とが整合性を有していないと判定された場合に、第1文字列の所在を特定するための不整合特定情報を出力する。判定結果出力機能355は、出力部の一例である。不整合特定情報は、整合性が無い第1文字列の所在を特定するための特定情報である。例えば、不整合特定情報は、第1文字列を含む診療情報の対象の患者を特定するための患者コードや、第1文字列を含む項目を特定するための項目コード等である。また、不整合特定情報は、第1文字列を含む医用情報が保存されている格納先を示す情報であってもよいし、他の情報であってもよい。
【0044】
次に、医用情報処理装置30が実行する整合性判定処理について説明する。
【0045】
図2は、第1の実施形態に係る医用情報処理装置30が実行する整合性判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0046】
条件設定機能351は、診療情報に指定する条件を設定する(ステップS1)。
【0047】
処理対象取得機能352は、条件設定機能351により設定された条件を満たす1以上の診療情報を取得する(ステップS2)。
【0048】
処理対象取得機能352は、取得した1以上の診療情報から、整合性を有しているか否かの判定対象となる1の診療情報を選択する(ステップS3)。
【0049】
処理対象取得機能352は、選択した診療情報から、整合性を有しているか否かの処理対象となる第1文字列を取得する(ステップS4)。
【0050】
比較対象取得機能353は、処理対象取得機能352により取得された第1文字列に基づいて、比較対象の医用情報を特定する(ステップS5)。
【0051】
比較対象取得機能353は、特定した医用情報から、第1文字列の比較対象となる1以上の第2文字列を取得する(ステップS6)。
【0052】
整合性判定機能354は、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する(ステップS7)。複数の第2文字列が取得された場合には、整合性判定機能354は、複数の第2文字列のそれぞれについて、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する。整合性が無い場合に(ステップS7;No)、判定結果出力機能355は、第1文字列の所在を特定するための不整合特定情報を出力する(ステップS8)。
【0053】
整合性が有る場合に(ステップS7;Yes)、判定結果出力機能355は、診療情報に含まれる判定対象の第1文字列うち、全ての第1文字列を判定したか否かを判定する(ステップS9)。全ての第1文字列を判定していない場合に(ステップS9;No)、処理対象取得機能352は、ステップS4において、未だ判定していない第1文字列を取得する。
【0054】
全ての第1文字列を判定した場合に(ステップS9;Yes)、整合性判定機能354は、処理対象取得機能352により取得された全ての診療情報を判定したか否かを判定する(ステップS10)。全ての診療情報を判定していない場合に(ステップS10:No)、処理対象取得機能352は、ステップS3において、未だ判定していない診療情報を選択する。
【0055】
全ての診療情報を判定した場合に(ステップS10;Yes)、医用情報処理装置30は、整合性判定処理を終了する。
【0056】
以上のように、第1の実施形態に係る医用情報処理装置30は、診療情報から第1文字列を取得する。また、医用情報処理装置30は、診療情報と、医用情報との少なくとも何れか一方から1以上の第2文字列を取得する。また、医用情報処理装置30は、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する。そして、医用情報処理装置30は、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容とに整合性が無いと判定した場合に、第1文字列の所在を特定するための不整合特定情報を出力する。操作者は、不整合特定情報により特定された所在の第1文字列について、実際に整合性が無いのかの確認を行うことができる。そして、操作者は、第1文字列に整合性が無い場合に、診療情報を修正することができる。よって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置30は、診療情報における誤った内容の削減を支援することができる。
【0057】
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に係る整合性確認システム1aの構成の一例を示すブロック図である。
【0058】
整合性確認システム1aは、診療情報の入力時に、入力内容から推定される入力候補を表示する。そして、整合性確認システム1aは、入力候補が選択された場合に、選択された入力候補を入力する。このように、整合性確認システム1aは、入力候補を提示して誤入力を減らすことで、診療情報の誤った内容を減らす。
【0059】
処理回路350aは、入力機能356、表示制御機能357、操作制御機能358、及び保存制御機能359を備える。
【0060】
入力機能356は、診療情報に対する第1文字列の入力を受け付ける。入力機能356は、入力部の一例である。例えば、入力機能356は、診療情報が電子カルテの場合に、診療情報の第1項目に対する第1文字列の入力を受け付ける。すなわち、入力機能356は、診療情報が電子カルテの場合に、主観的情報及び客観的情報からの評価、又は評価に基づく診断や治療や教育の計画に対する第1文字列の入力を受け付ける。
【0061】
比較対象取得機能353aは、入力機能356が受け付けている入力途中の第1文字列において、第1文字列により推定される1以上の第2文字列を取得する。すなわち、比較対象取得機能353aは、診療情報と、診療情報とは異なる1以上の医用情報と、の少なくとも何れか一方から、第1文字列により推定される1以上の第2文字列を取得する。
【0062】
更に詳しくは、比較対象取得機能353aは、入力機能356により入力された第1文字列に基づいて、比較対象の医用情報を特定する。例えば、比較対象取得機能353aは、第1の実施形態に係る比較対象取得機能353aと同様の処理により、入力機能356により入力された第1文字列の比較対象となる1以上の第2文字列を取得する。
【0063】
例えば、比較対象取得機能353aは、入力機能356により入力された第1文字列の内容に基づいて、診療情報とは異なる1以上の医用情報から、1以上の第2文字列を取得する。また、比較対象取得機能353aは、診療情報が電子カルテの場合に、診療情報の第1項目とは異なる第2項目から第2文字列を取得する。すなわち、比較対象取得機能353aは、診療情報が電子カルテの場合に、主観的情報又は客観的情報から第2文字列を取得する。
【0064】
整合性判定機能354aは、第1文字列が示す内容と、比較対象取得機能353aにより取得された比較対象の第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する。更に詳しくは、整合性判定機能354aは、自然言語処理により、第1文字列と、第2文字列とのそれぞれが示している内容を取得する。そして、整合性判定機能354aは、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容とを比較することにより整合性を有しているか否かを判定する。また、整合性判定機能354aは、比較対象取得機能353aにより複数の第2文字列が取得された場合には、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容との整合性の有無の判定を、複数の第2文字列のそれぞれに対して実行する。
【0065】
表示制御機能357は、整合性判定機能354aにより整合性が有ると判定された第2文字列に基づいた入力候補を有する入力候補画像G15を表示する。また、比較対象取得機能353aにより1以上の第2文字列が取得された場合には、表示制御機能357は、1以上の第2文字列のそれぞれに基づいたそれぞれの入力候補を有する入力候補画像G15を表示する。表示制御機能357は、表示制御部の一例である。
【0066】
図4は、入力候補画像G15の一例を示す図である。入力候補画像G15は、入力候補が示された画像である。入力候補は、入力される文字列である。また、入力候補は、第2文字列であってもよいし、第2文字列から推定される内容の文字列であってもよい。また、表示制御機能357は、整合性判定機能354aにより整合性が有ると判定された第2文字列から推定される内容の文字列を入力候補画像G15に表示してもよい。
【0067】
図4に示すように、表示制御機能357は、診療情報の入力画像G1に対して、入力候補画像G15を重畳して表示する。入力画像G1は、電子カルテの主観的情報の第1入力欄G11、客観的情報の第2入力欄G12、評価の第3入力欄G13、及び計画の第4入力欄G14を有する。
【0068】
図4に示す入力候補画像G15は、診療情報の入力画像G1において、入力機能356により評価の第3入力欄G13に第1文字列が入力されている状態を示している。図4に示す入力画像G1において、比較対象取得機能353aは、第3入力欄G13に入力された第1文字列に基づいて、主観的情報の第1入力欄G11又は客観的情報の第2入力欄G12から1以上の第2文字列を取得する。整合性判定機能354aは、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する。そして、表示制御機能357は、整合性判定機能354aにより整合性が有ると判定された第2文字列に基づいて、図4に示す入力候補画像G15を表示する。
【0069】
また、表示制御機能357は、保存確認画像G2を表示する。図5は、保存確認画像G2の一例を示す図である。保存確認画像G2は、入力中の診療情報を保存する操作を受け付けた場合に、入力中の診療情報に整合性が無い第1文字列が含まれている可能性があるが保存するか否かの確認を求める画像である。保存確認画像G2は、保存ボタンG21と、キャンセルボタンG22とを有する。保存ボタンG21は、診療情報を保存する操作を受け付けるボタンである。キャンセルボタンG22は、診療情報をキャンセルする操作を受け付けるボタンである。
【0070】
操作制御機能358は、各種操作を受け付ける。例えば、操作制御機能358は、入力候補画像G15に含まれる1以上の入力候補から、入力する入力候補を選択する操作を受け付ける。また、操作制御機能358は、入力画像G1において入力された診療情報を保存する操作を受け付ける。例えば、操作制御機能358は、保存確認画像G2が有する保存ボタンG21又はキャンセルボタンG22を押下する操作を受け付ける。
【0071】
保存制御機能359は、病院情報システム10の記憶媒体に診療情報を記憶する。例えば、保存制御機能359は、操作制御機能358により保存する操作が受け付けられた場合に、診療情報を記憶させる。また、保存制御機能359は、保存確認画像G2が表示された場合には、保存確認画像G2の保存ボタンG21が押下された場合に、診療情報を記憶させる。
【0072】
処理対象取得機能352a、比較対象取得機能353a、及び整合性判定機能354aは、操作制御機能358により診療情報を保存する操作が受け付けられた場合に、保存される診療情報に整合性が無い第1文字列が有るか否かの判定を実行する。そして、判定結果出力機能355は、整合性が無い第1文字列が含まれている場合に、整合性が無い第1文字列を特定するための不整合特定情報を出力する。また、表示制御機能357は、保存確認画像G2を表示する。
【0073】
次に、医用情報処理装置30aが実行する入力支援処理について説明する。
【0074】
図6は、第2の実施形態に係る医用情報処理装置30aが実行する入力支援処理の一例を示すフローチャートである。
【0075】
入力機能356は、入力画像G1の主観的情報の第1入力欄G11に対する文字列の入力を受け付ける(ステップS21)。
【0076】
入力機能356は、入力画像G1の客観的情報の第2入力欄G12に対する文字列の入力を受け付ける(ステップS22)。
【0077】
入力機能356は、入力画像G1の評価の第3入力欄G13又は計画の第4入力欄G14に対する第1文字列の入力を受け付ける(ステップS23)。
【0078】
比較対象取得機能353aは、入力機能356により入力された第1文字列に基づいて、比較対象の医用情報を特定する(ステップS24)。
【0079】
比較対象取得機能353aは、特定した医用情報から、第1文字列の比較対象となる1以上の第2文字列を取得する(ステップS25)。
【0080】
整合性判定機能354aは、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する(ステップS26)。複数の第2文字列が取得された場合には、整合性判定機能354aは、複数の第2文字列のそれぞれについて、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する。整合性が無い場合に(ステップS26;No)、医用情報処理装置30aは、ステップS27へ移行する。
【0081】
整合性が有る場合に(ステップS26;Yes)、表示制御機能357は、整合性が有る1以上の第2文字列に基づいて入力候補画像G15を表示する(ステップS28)。
【0082】
操作制御機能358は、入力候補画像G15に含まれる入力候補を選択する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS29)。入力候補を選択する操作を受け付けた場合に(ステップS29;Yes)、入力機能356は、ステップS23において選択された入力候補の文字列を受け付ける。入力候補を選択する操作を受け付けていない場合に(ステップS29;No)、医用情報処理装置30aは、ステップS27へ移行する。
【0083】
操作制御機能358は、入力画像G1において入力された診療情報を保存する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS27)。保存する操作を受け付けていない場合に(ステップS27;No)、入力機能356は、ステップS23に移行して第1文字列の入力を受け付ける。
【0084】
保存する操作を受け付けた場合に(ステップS27;Yes)、医用情報処理装置30aは、入力画像G1において入力された診療情報に整合性が無い文字列があるか否かを判定する処理を実行する(ステップS30)。医用情報処理装置30aは、入力画像G1において入力された診療情報に対して、図2に示すフローチャートのステップS4からステップS9までの処理を実行する。
【0085】
整合性判定機能354aは、処理結果に基づいて、診療情報に整合性が無い第1文字列が含まれているか否かを判定する(ステップS31)。
【0086】
診療情報に整合性が無い第1文字列が含まれていない(ステップS31;Yes)、保存制御機能359は、入力画像G1において入力された診療情報を保存する(ステップS32)。
【0087】
診療情報に整合性が無い第1文字列が含まれている場合に(ステップS31;No)、判定結果出力機能355は、整合性が無い第1文字列を特定するための不整合特定情報を出力する(ステップS33)。なお、不整合特定情報は、診療情報において、整合性が無い第1文字列をハイライトする情報であってもよい。
【0088】
表示制御機能357は、診療情報には整合性ない第1文字列が含まれている可能性が有るが保存するか否かを確認する保存確認画像G2を表示する(ステップS34)。
【0089】
操作制御機能358は、診療情報を保存する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS35)。すなわち、操作制御機能358は、保存確認画像G2の保存ボタンG21を押下する操作を受け付けたか否かを判定する。
【0090】
保存確認画像G2のキャンセルボタンG22を押下する操作を受け付けた場合に(ステップS35;No)、入力機能356は、ステップS23において整合性が無い第1文字列を修正する入力を受け付ける。
【0091】
保存確認画像G2の保存ボタンG21を押下する操作を受け付けた場合に(ステップS35;Yes)、保存制御機能359は、ステップS32において、入力画像G1において入力された診療情報を保存する。
【0092】
以上により、医用情報処理装置30aは、入力支援処理を終了する。
【0093】
第2の実施形態に係る医用情報処理装置30aは、診療情報に対する第1文字列の入力を受け付ける。また、医用情報処理装置30aは、診療情報と、医用情報との少なくとも何れか一方から1以上の第2文字列を取得する。また、医用情報処理装置30aは、第1文字列が示す内容と、第2文字列が示す内容との整合性の有無を判定する。そして、医用情報処理装置30aは、整合性が有ると判定された第2文字列に基づいた入力候補を表示する。これにより、操作者は、入力候補を選択することにより、文字列を入力することができる。また、操作者は、入力候補の選択であるため、誤った文字列を入力してしまうことが減る。よって、第2の実施形態に係る医用情報処理装置30aは、診療情報における誤った内容の削減を支援することができる。
【0094】
(変形例1)
医用情報処理装置30、30aは、条件設定機能351、処理対象取得機能352、352a、入力機能356、比較対象取得機能353、353a、表示制御機能357、操作制御機能358、保存制御機能359、整合性判定機能354、354a、及び判定結果出力機能355を備えると説明した。しかしながら、これら機能部の全部又は一部は、医用情報処理装置30、30a以外の装置が有していてもよい。例えば、これら機能部の全部又は一部は、病院情報システム10が備えていても良いし、データ管理システム20が備えていてもよいし、図1に図示されていない装置やシステムが備えていてもよい。
【0095】
(変形例2)
医用情報処理装置30、30aは、記憶回路340に記憶されているプログラムを実行することにより、条件設定機能351、処理対象取得機能352、352a、入力機能356、比較対象取得機能353、353a、表示制御機能357、操作制御機能358、保存制御機能359、整合性判定機能354、354a、及び判定結果出力機能355を実現すると説明した。しかしながら、医用情報処理装置30、30aは、条件設定機能351、処理対象取得機能352、352a、入力機能356、比較対象取得機能353、353a、表示制御機能357、操作制御機能358、保存制御機能359、整合性判定機能354、354a、及び判定結果出力機能355の全部又は一部を半導体回路などのハードウェアにより実現してもよい。
【0096】
以上説明した少なくとも1つの実施形態等によれば、診療情報における誤った内容の削減を支援することができる。
【0097】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0098】
1、1a 整合性確認システム
10 病院情報システム(HIS:Hospital Information System)
20 データ管理システム
30、30a 医用情報処理装置
330 ディスプレイ
350、350a 処理回路
351 条件設定機能
352、352a 処理対象取得機能
353、353a 比較対象取得機能
354、354a 整合性判定機能
355 判定結果出力機能
356 入力機能
357 表示制御機能
358 操作制御機能
359 保存制御機能
G1 入力画像
G11 第1入力欄
G12 第2入力欄
G13 第3入力欄
G14 第4入力欄
G15 入力候補画像
G2 保存確認画像
G21 保存ボタン
G22 キャンセルボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6