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特開2023-171097加工ジョブ生成装置、シート加工システム、および加工ジョブを生成する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171097
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】加工ジョブ生成装置、シート加工システム、および加工ジョブを生成する方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 45/12 20060101AFI20231124BHJP
   B65H 45/30 20060101ALI20231124BHJP
   B26D 5/00 20060101ALN20231124BHJP
【FI】
B65H45/12
B65H45/30
B26D5/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022083335
(22)【出願日】2022-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】390002129
【氏名又は名称】デュプロ精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100172236
【弁理士】
【氏名又は名称】岩木 宣憲
(72)【発明者】
【氏名】徳竹 茜
(72)【発明者】
【氏名】金岡 弘道
(72)【発明者】
【氏名】中出 裕也
【テーマコード(参考)】
3F108
【Fターム(参考)】
3F108AB01
3F108AC01
3F108BA01
3F108BA06
(57)【要約】
【課題】シート加工において不具合が生じないように加工条件が設定された加工ジョブを生成することができる加工ジョブ生成装置を提供する。
【解決手段】加工ジョブ生成装置10は、第1加工条件を設定する第1設定部101と、第2加工条件を設定する第2設定部102と、第1加工条件と第2加工条件とを関連付けする関連付け設定部103と、設定された第1加工条件および設定された第2加工条件に基づいて加工ジョブを生成するように構成された加工ジョブ生成部104と、設定された第2加工条件が第1加工条件に関連付けされている場合、第2加工条件の変更を制限する制限部105とを備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに対して折り畳み加工および筋付け加工を少なくとも施し可能に構成されたシート加工装置を動作させるための加工ジョブであって、前記折り畳み加工に関する第1加工条件および前記筋付け加工に関する第2加工条件を含む前記加工ジョブを生成する加工ジョブ生成装置であって、
前記第1加工条件を設定する第1設定部と、
前記第2加工条件を設定する第2設定部と、
前記第1加工条件と前記第2加工条件とを関連付けする関連付け設定部と、
設定された前記第1加工条件および設定された前記第2加工条件に基づいて前記加工ジョブを生成するように構成された加工ジョブ生成部と、
設定された前記第2加工条件が前記第1加工条件に関連付けされている場合、前記第2加工条件の変更を制限する制限部と
を備える、加工ジョブ生成装置。
【請求項2】
前記制限部は、前記第1加工条件に関連付けされた前記第2加工条件の削除を禁止する、請求項1に記載の加工ジョブ生成装置。
【請求項3】
前記第2加工条件の変更を受け付ける受付部を備え、
前記制限部は、前記受付部が前記第1加工条件に関連付けされた前記第2加工条件を削除する入力を受けたとき、前記第2加工条件を削除するかを操作者に確認する、請求項1に記載の加工ジョブ生成装置。
【請求項4】
前記第2加工条件は、前記筋付け加工の加工位置に関する条件を含み、
前記制限部は、前記第1加工条件に関連付けされた前記第2加工条件のうち前記加工位置の変更を制限する、請求項1に記載の加工ジョブ生成装置。
【請求項5】
前記第1加工条件の変更を受け付ける受付部を備え、
前記制限部は、前記受付部が前記第1加工条件を削除する入力を受けたとき、前記第1加工条件を削除する、請求項1に記載の加工ジョブ生成装置。
【請求項6】
前記シートに複数の成果物データを面付けするように構成された面付設定部を備え、
前記加工ジョブ生成部は、前記シートに面付けされた前記複数の成果物データのそれぞれに対して1つの成果物データについての前記第1加工条件および前記第2加工条件を反映して前記加工ジョブを生成するように構成されている、請求項1に記載の加工ジョブ生成装置。
【請求項7】
設定または変更された前記第1加工条件または前記第2加工条件が、前記加工ジョブに反映されていないことまたは前記加工ジョブに反映されていることを報知する報知部を備える、請求項1に記載の加工ジョブ生成装置。
【請求項8】
前記関連付け設定部は、前記第1設定部で前記第1加工条件が設定されかつ前記第2設定部で前記第2加工条件が設定された後に、前記第1加工条件と前記第2加工条件とを関連付けする、請求項1に記載の加工ジョブ生成装置。
【請求項9】
前記第2設定部は、前記第1設定部で設定された前記第1加工条件に基づいて前記第2加工条件を設定し、
前記関連付け設定部は、設定された前記第1加工条件および設定された前記第2加工条件を関連付けする、請求項1に記載の加工ジョブ生成装置。
【請求項10】
前記第1設定部は、前記第2設定部で設定された前記第2加工条件に基づいて前記第1加工条件を設定し、
前記関連付け設定部は、設定された前記第1加工条件および設定された前記第2加工条件を関連付けする、請求項1に記載の加工ジョブ生成装置。
【請求項11】
請求項1に記載の加工ジョブ生成装置と、
前記シート加工装置と
を備える、シート加工システム。
【請求項12】
シートに対して筋付け加工および折り畳み加工を少なくとも施し可能に構成されたシート加工装置を動作させるための加工ジョブであって、前記折り畳み加工に関する第1加工条件および前記筋付け加工に関する第2加工条件を含む前記加工ジョブを生成する方法であって、
前記第1加工条件を設定し、
前記第2加工条件を設定し、
前記第1加工条件と前記第2加工条件とを関連付けし、
設定された前記第1加工条件および設定された前記第2加工条件に基づいて前記加工ジョブを生成する
ことを含み、
設定された前記第2加工条件が前記第1加工条件に関連付けされている場合、前記第2加工条件の変更を制限する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工ジョブ生成装置、シート加工システムおよび加工ジョブを生成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、シートに筋付け加工を施すための筋付け機構と、筋付け機構から搬送されるシートに折り畳み加工を施すための折り畳み機構とを備える装置が開示されている。前記装置は、シートに筋(以下、クリースという場合がある)を付けて、クリースに沿ってシートを折るように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2013/164877号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記装置では、筋付け加工の設定が折り畳み加工の設定に関連付けされている場合、筋付け加工の設定が意図せず変更されていると、シート加工において不具合が生じることがある。例えば、筋付け加工の設定が意図せず変更されているとき、折り畳み位置が意図した位置からずれる不具合(以下、折りズレという場合がある)が生じることがある。また、例えば、トナー式のプリンタを用いてシートに画像などが印刷されている場合において、筋付け加工の設定が意図せず変更されているとき、折り目に沿ってシートからトナー着色剤が剥がれる不具合(以下、トナー割れという場合がある)が生じることがある。
【0005】
本発明は、シート加工において不具合が生じないように加工条件が設定された加工ジョブを生成できる加工ジョブ生成装置、この加工ジョブ生成装置を備えたシート加工装置、およびシート加工において不具合が生じないように加工条件が設定された加工ジョブを生成する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の加工ジョブ生成装置は、
シートに対して折り畳み加工および筋付け加工を少なくとも施し可能に構成されたシート加工装置を動作させるための加工ジョブであって、前記折り畳み加工に関する第1加工条件および前記筋付け加工に関する第2加工条件を含む前記加工ジョブを生成する加工ジョブ生成装置であって、
前記第1加工条件を設定する第1設定部と、
前記第2加工条件を設定する第2設定部と、
前記第1加工条件と前記第2加工条件とを関連付けする関連付け設定部と、設定された前記第1加工条件および設定された前記第2加工条件に基づいて前記加工ジョブを生成するように構成された加工ジョブ生成部と、
設定された前記第2加工条件が前記第1加工条件に関連付けされている場合、前記第2加工条件の変更を制限する制限部と
を備える。
【0007】
本発明の一態様のシート加工システムは、
前記加工ジョブ生成装置と、
前記シート加工装置と
を備える。
【0008】
本発明の一態様の方法は、
シートに対して筋付け加工および折り畳み加工を少なくとも施し可能に構成されたシート加工装置を動作させるための加工ジョブであって、前記折り畳み加工に関する第1加工条件および前記筋付け加工に関する第2加工条件を含む前記加工ジョブを生成する方法であって、
前記第1加工条件を設定し、
前記第2加工条件を設定し、
前記第1加工条件と前記第2加工条件とを関連付けし、
設定された前記第1加工条件および設定された前記第2加工条件に基づいて前記加工ジョブを生成する
ことを含み、
設定された前記第2加工条件が前記第1加工条件に関連付けされている場合、前記第2加工条件の変更を制限する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、シート加工において不具合が生じないように加工条件が設定された加工ジョブを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態の加工ジョブ生成装置を備えるシート加工システムを示すブロック図。
図2図1の加工ジョブ生成装置で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第1の図。
図3図1の加工ジョブ生成装置で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第2の図。
図4図1の加工ジョブ生成装置で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第3の図。
図5】加工ジョブを生成するときの図1の加工ジョブ生成装置で実行される処理のフローチャート。
図6】加工条件を変更するための入力を受け付けたときの図1に示す加工ジョブ生成装置で実行される処理のフローチャート。
図7図1の加工ジョブ生成装置で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す図。
図8図1の加工ジョブ生成装置の第1変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す図。
図9図1の加工ジョブ生成装置の第2変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す図。
図10図1の加工ジョブ生成装置の第3変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す図。
図11図1の加工ジョブ生成装置の第4変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第1の図。
図12図1の加工ジョブ生成装置の第4変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第2の図。
図13図1の加工ジョブ生成装置の第4変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第3の図。
図14図1の加工ジョブ生成装置の第4変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第4の図。
図15図1の加工ジョブ生成装置の第4変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第5の図。
図16図1の加工ジョブ生成装置の第4変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第6の図。
図17図1の加工ジョブ生成装置の第4変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第7の図。
図18図1の加工ジョブ生成装置の第4変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第8の図。
図19図1の加工ジョブ生成装置の第4変形例で実行される加工条件の設定に用いる画面を示す第9の図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一例を添付図面に従って説明する。以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、本発明の適用物、または、本発明の用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
【0012】
本発明の一実施形態の加工ジョブ生成装置10は、図1に示すように、一例として、印刷装置20およびシート加工装置30と共に、シート加工システム1を構成している。このシート加工システム1では、加工ジョブ生成装置10、印刷装置20およびシート加工装置30は、相互にネットワークを介して通信可能に接続されている。印刷装置20は、シートを印刷して、印刷済シートを生成可能に構成されている。印刷装置20は、例えばトナー式の印刷装置である。また、シート加工装置30は、加工ジョブ生成装置10で生成された加工ジョブに基づいて、印刷装置20で印刷された印刷済シートを加工処理可能に構成されている。具体的には、シート加工装置30は、加工ジョブ生成装置10で生成された加工ジョブに基づいて、印刷済みシートに筋付け加工および折り畳み加工を施すように構成されている。また、シート加工装置30は、筋付け加工および折り畳み加工に加えて、筋付け加工および折り畳み加工以外の加工(例えば、裁断加工またはミシン目加工)を施すように構成されてもよい。
【0013】
加工ジョブ生成装置10は、演算等を行うプロセッサ11と、記憶部12と、送受信部13と、表示装置14とを備える。
【0014】
プロセッサ11は、CPU、MPU、GPU、DSP、FPGA、ASIC等を含む。
【0015】
記憶部12は、加工ジョブの生成等に必要なプログラムあるいはデータ等を記憶する。記憶部12は、例えば、内部記録媒体または外部記録媒体で構成されている。内部記録媒体は、不揮発メモリ等を含む。外部記録媒体は、ハードディスク(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、光ディスク装置等を含む。
【0016】
送受信部13は、生成した加工ジョブを外部(例えば、印刷装置20およびシート加工装置30)に出力する。送受信部13は、例えば、サーバ等の外部装置との間でデータの送受信を行うための通信回路または通信モジュールで構成されている。
【0017】
この実施形態では、表示装置14は、加工ジョブ生成装置10の一部を構成している。なお、加工ジョブ生成装置10は表示装置14を備えていなくてもよく、この場合、例えば、外部ディスプレイを用いてもよいし、シート加工装置30の表示装置(図示せず)を用いてもよい。
【0018】
加工ジョブには、シートの大きさおよび種類、成果物の大きさおよび配置、単位加工領域の大きさおよび配置、単位加工領域に施す加工の位置、種類、数および寸法等の情報が含まれる。すなわち、加工ジョブに含まれる情報としては、加工位置の情報のみでもよいし、加工位置および加工種類の組み合わせでもよいし、加工位置、加工種類および成果物の組み合わせ情報でもよい。ここで、単位加工領域は、シートのうち加工処理することで1つの成果物となる領域である。成果物は、シート加工装置30がシートを加工処理した結果、成果として得られるものである。シートに複数の成果物の加工データ(以下、単に成果物データという場合がある)が面付けされる場合、面付数、成果物の大きさおよび配置に応じてシートに複数の単位加工領域が設定される。複数の単位加工領域は、相互に同じ大きさであってもよいし、異なるサイズを含んでいてもよい。シートに1つの成果物データが面付けされる場合、シート全体に1つの単位加工領域が設定される。シートに複数の単位加工領域が設定されて加工処理される場合、1枚のシートから複数の成果物が得られる。
【0019】
加工ジョブ生成装置10は、第1設定部101と、第2設定部102と、関連付け設定部103と、加工ジョブ生成部104と、制限部105と、受付部106と、報知部107と、面付設定部108とを有している。第1設定部101、第2設定部102、関連付け設定部103、加工ジョブ生成部104、制限部105、受付部106、報知部107、および面付設定部108の各々は、例えば、プロセッサ11が所定のプログラムを実行することにより実現される。
【0020】
第1設定部101は、折り畳み加工に関する第1加工条件を設定する。第1加工条件には、単位加工領域に施す折り畳み加工の種類(折り型)、および折り位置等の情報が含まれる。第1加工条件の設定は、一例として、ポインティングデバイス(例えば、マウス、トラックボール、タッチパネル、タッチパッド、スタイラスペン)、キーボード、またはカーソルキーなどの入力装置(図示せず)を用いて行われる。第1設定部101は、後述する第2設定部102により設定された第2加工条件に基づいて、第1加工条件を自動的に設定してもよい。
【0021】
第2設定部102は、筋付け加工に関する第2加工条件を設定する。第2加工条件には、単位加工領域に施す筋付け加工の種類、およびクリース位置等の情報が含まれる。第2加工条件の設定は、一例として、ポインティングデバイス(例えば、マウス、トラックボール、タッチパネル、タッチパッド、スタイラスペン)、キーボード、またはカーソルキーなどの入力装置(図示せず)を用いて行われる。第2設定部102は、第1設定部101により設定された第1加工条件に基づいて、第2加工条件を自動的に設定してもよい。
【0022】
以下の説明において、第1加工条件と第2加工条件とのそれぞれを特に区別する必要がない場合、これらのうちの1つを単に加工条件という場合がある。
【0023】
関連付け設定部103は、第1加工条件と第2加工条件とを関連付けるように構成されている。この実施形態では、関連付け設定部103は、折り位置とクリース位置とを関連付けるように構成されている。また、関連付け設定部103は、第1加工条件と第2加工条件との関連付けを解除可能に構成されている。
【0024】
加工ジョブ生成部104は、第1設定部101で設定された第1加工条件および第2設定部102で設定された第2加工条件に基づいて、加工ジョブを生成する。
【0025】
制限部105は、第2加工条件が関連付け設定部103により第1加工条件に関連付けされている場合、関連付けされている第2加工条件の変更を制限(制約)可能に構成されている。この実施形態では、制限部105は、折り位置に関連付けされているクリース位置の削除および変更を禁止する。制限部105は、一定の条件の下のみで関連付けされている第2加工条件の変更を許容するように、関連付けされている第2加工条件の変更を制限するように構成されてもよい。
【0026】
受付部106は、操作者の操作を受け付けるように構成されている。受付部106は、一例として、ポインティングデバイス(例えば、マウス、トラックボール、タッチパネル、タッチパッド、スタイラスペン)、キーボード、またはカーソルキーなどの入力装置(図示せず)を介して操作者の操作を受け付ける。
【0027】
報知部107は、設定または変更された第1加工条件または第2加工条件が、加工ジョブに反映されていないことまたは加工ジョブに反映されていることを操作者に報知するように構成されている。具体的には、報知部107は、第1加工条件が第1設定部101により設定または変更され、第1加工条件の設定または変更が加工ジョブに反映されていない場合、第1加工条件の設定または変更が加工ジョブに反映されていないことを操作者に報知する。また、報知部107は、第1加工条件が第1設定部101により設定または変更され、第1加工条件の設定または変更が加工ジョブに反映されている場合、第1加工条件の設定または変更が加工ジョブに反映されていることを操作者に報知する。同様に、報知部107は、第2加工条件が第2設定部102により設定または変更され、第2加工条件の設定または変更が加工ジョブに反映されていない場合、第2加工条件の設定または変更が加工ジョブに反映されていないことを操作者に報知する。また、報知部107は、第2加工条件が第2設定部102により設定または変更され、第2加工条件の設定または変更が加工ジョブに反映されている場合、第2加工条件の設定または変更が加工ジョブに反映されていることを操作者に報知する。報知部107は、一例として、表示装置14を介して操作者に視覚的に報知する。また、報知部107は、図示しないスピーカーなどを介して操作者に聴覚的に報知してもよい。
【0028】
面付設定部108は、シートに対して複数の成果物データを面付けする。
【0029】
図2から図4は、加工条件の設定画面を表示したディスプレイ1400を示す。図2は、定型入力での設定画面を表示したディスプレイ1400を示している。図3は、マニュアル入力での第1加工条件の設定画面を表示したディスプレイ1400を示している。図4は、マニュアル入力での第2加工条件の設定画面を表示したディスプレイ1400を示している。ここで、定型入力とは、筋付け加工を行う場合にクリース位置と折り畳み加工の折り位置とが対応するように自動的に設定される入力モードであり、マニュアル入力とは、折り位置とクリース位置とを操作者が自由に設定可能な入力モードである。操作者は、定型入力およびマニュアル入力のいずれかの入力モードを選択し、図2から図4に示す設定画面を操作することで加工条件を設定できる。
【0030】
図2を参照すると、定型入力での設定画面には、操作者が折り加工の種類(折り型)を選択するための折り型選択部1401と、選択された折り加工の種類に応じて操作者が折り位置を入力するための折り位置入力部1402とが配置されている。第1設定部101は、折り型選択部1401と折り位置入力部1402に入力された情報に基づいて第1加工条件(折り型と折り位置)を設定する。
【0031】
この実施形態では、折り位置入力部1402には、折り長さのずらし量が入力される。具体的には、図2においては、折り型として2つ折りの折り型が選択されており、折り位置入力部1402には0.0mmと数値入力されている。この場合、単位加工領域を均等に2つ折りする折り加工が施される。折り位置入力部1402に入力される数値を+(プラス)方向または-(マイナス)方向に変化させると、折り位置は、均等な位置から設定された数値分だけ、移動する。例えば、前後方向の長さが200mmの単位加工領域を2つ折りする場合、折り位置入力部1402に0.0mmと数値入力されると、単位加工領域は、前側から100mmとなる位置(言い換えると、後側から100mmとなる位置)で2つ折りされ、折り位置入力部1402に+5.0mmと数値入力されると、単位加工領域は、前側から105mmとなる位置(言い換えると、後側から95mmとなる位置)で2つ折りされる。つまり、この実施形態では、折り位置入力部1402には、単位加工領域を折り型に応じて均等に分割(例えば、2つ折りの場合は均等に2分割、3つ折りの場合は均等に3分割)した位置を基準とした折り位置の相対位置(言い換えると、折り位置の変化量(ずらし量))が入力される。
【0032】
この実施形態では、折り型の種類を変更することで折り畳み加工の設定を削除することができる。例えば、折り型選択部1401で選択する折り型を、3つ折りの折り型(つまり折り回数が2回の折り型)から、2つ折りの折り型(つまり折り回数が1回の折り型)または折りなし(つまり折り回数が0回の折り型)に折り回数を減少させることで、折り畳み加工の設定を削除することができる。つまり、制限部105は、第1加工条件の削除を許容する。
【0033】
定型入力での設定画面には、折り位置クリース選択部1403と、適用ボタン1404が配置されている。折り位置クリース選択部1403にチェックが入力されると、第2設定部102は、設定された第1加工条件に基づいて、第2加工条件を設定し、関連付け設定部103は、第1加工条件と第2加工条件とを関連付ける。具体的には、第2設定部102は、折り位置入力部1402に入力されている折り位置に基づいてクリース位置を設定し、関連付け設定部103は、これらの折り位置とクリース位置とを関連付ける。適用ボタン1404は、定型入力での設定画面で設定した加工条件を加工ジョブに適用するボタンである。加工ジョブ生成部104は、加工ジョブに適用された加工条件に基づいて加工ジョブを生成する。また、図2に示す状態では、適用ボタン1404の近傍に未適用アイコン1405が表示されている。未適用アイコン1405は、定型入力での設定画面で設定した加工条件が設定に適用されていないことを報知するものであり、報知部107により表示される。
【0034】
図3を参照すると、マニュアル入力での第1加工条件の設定画面には、定型入力での設定画面と同様に、折り型選択部1401と、折り位置入力部1402と、折り位置クリース選択部1403と、適用ボタン1404とが配置されている。また、マニュアル入力での第1加工条件の設定画面には、即時反映選択部1406が配置されている。即時反映選択部1406にチェックが入力されると、加工条件の変更内容がプレビュー1407に即時に反映される。また、即時反映選択部1406にチェックが入力されている状態では、折り型の変更は受け付けられず、折り位置の変更のみが可能となる。つまり、即時反映選択部1406にチェックが入力されている状態では、折り型選択部1401の操作ができなくなる。折り型を変更したい場合は、即時反映選択部1406のチェックを外す必要がある。ただし、折り型選択部1401において折り型「なし」が選択されている状態では、即時反映選択部1406にチェックが入力されていても、その他の折り型に変更することができる。また、折り型選択部1401において折り型「なし」が選択されている状態では、即時反映選択部1406がグレーアウトされてチェックを入力できないようにし、その他の折り型に変更することができるようにしてもよい。
【0035】
図4を参照すると、マニュアル入力での第2加工条件の設定画面には、操作者がクリース位置を入力するためのクリース位置入力部1408と、追加ボタン1409と、クリース表示部1410と、変更ボタン1411と、削除ボタン1412と、適用ボタン1404とが配置されている。
【0036】
追加ボタン1409は、クリース位置入力部1408に入力されたクリース位置を第2加工条件に追加するボタンである。追加ボタン1409が押下されると、クリース位置入力部1408に入力されたクリース位置が第2加工条件に新たに追加される。
【0037】
クリース表示部1410は、設定されている第2加工条件を表示するように構成されている。具体的には、クリース表示部1410は、設定されているクリースのクリース位置を表示する。また、クリース表示部1410は、クリース毎に、折り位置クリースであるか否か、つまりクリース位置が折り位置と対応して設定されたものであるか否かを表示する。言い換えれば、クリース表示部1410は、クリース毎に、クリース位置が折り位置と関連付けされているか否かを表示する。図4に示す状態では、クリース表示部1410には、No.1~3の3つのクリースが示されており、No.2のクリースが、折り位置クリースであって折り位置に関連付けされていることを示している。
【0038】
変更ボタン1411は、クリース表示部1410で選択したクリースのクリース位置を変更するためのボタンである。変更ボタン1411が押下されると、設定されているクリース位置がクリース位置入力部1408に入力されているクリース位置に変更される。この実施形態では、クリース表示部1410で選択したクリースが折り位置クリースである場合、制限部105により変更ボタン1411が押下できないようになっている(図4では破線で示す)。つまり、クリース表示部1410で選択したクリースのクリース位置が折り位置に関連付けされている場合、制限部105により、クリース位置の変更が禁止されている。
【0039】
削除ボタン1412は、クリース表示部1410で選択したクリースを削除するためのボタンである。削除ボタン1412が押下されると、選択されたクリースが削除される。この実施形態では、選択されたクリースが折り位置クリースである場合、制限部105により削除ボタン1412が押下できないようになっている(図4では破線で示す)。つまり、選択されたクリースのクリース位置が折り位置に関連付けされている場合、制限部105により、クリース位置の削除が禁止されている。
【0040】
折り位置とクリース位置とが関連付けされている場合、折り位置を変更すると、変更された折り位置に基づいてクリース位置も変更される。例えば、図3に示す設定画面において、折り位置入力部1402に入力されている値を図3に示す状態から220.0に変更した場合、図4に示す設定画面のNo.2のクリースのクリース位置も図4に示す状態から220.0に変更される。つまり、折り位置とクリース位置とが関連付けされている場合、折り位置が変更されると、第2設定部102は、変更された折り位置に関連付けされているクリース位置を折り位置に基づいて変更する。
【0041】
図5は、加工ジョブを生成するときの図1に示す加工ジョブ生成装置10の処理の一例を示すフローチャートである。図5に示す処理は、例えば、プロセッサ11が所定のプログラムを実行することで実施される。
【0042】
図5を参照すると、ステップS1では、第1設定部101が第1加工条件を設定し、第2設定部102が第2加工条件を設定する。
【0043】
ステップS1では、第1設定部101は、操作者の入力に基づいて、第1加工条件を設定する。具体的には、図2または図3に示すように、操作者が折り型を選択し、折り位置を入力することで、第1設定部101は、第1加工条件として折り型および折り位置を設定する。また、第1設定部101は、後述する第2設定部102で設定された第2加工条件に基づいて第1加工条件を設定してもよい。
【0044】
ステップS1では、第2設定部102は、設定された第1加工条件または操作者の入力に基づいて第2加工条件を設定する。具体的には、第2設定部102は、図2および図3に示すように、折り位置クリース選択部1403にチェックが入力された場合に、設定された第1加工条件に基づいて第2加工条件を設定する。具体的には、第2設定部102は、折り位置クリース選択部1403にチェックが入力された場合に、折り位置入力部1402に入力されている折り位置に対応するクリース位置を設定する。また、第2設定部102は、図4に示すように、操作者の入力に基づいてクリース位置を設定することもできる。
【0045】
次に、ステップS2において、加工ジョブ生成部104は、第1設定部101で設定された第1加工条件および第2設定部102で設定された第2加工条件に基づいて、加工ジョブを生成する。
【0046】
図6は、受付部106が操作者から加工条件を変更するための入力を受け付けたときの図1に示す加工ジョブ生成装置10の処理の一例を示すフローチャートである。図6に示す処理は、例えば、プロセッサ11が所定のプログラムを実行することで実施され、受付部106が操作者から加工条件を変更するための入力を受け付けたときに開始する。この実施形態では、加工ジョブ生成装置10は、操作者がクリース表示部1410(図4に示す)に表示されたクリースのいずれかを選択したときに、図6の処理を開始する。
【0047】
図6を参照すると、ステップS11では、制限部105は、操作者により選択されたクリースの第2加工条件が第1加工条件と関連付けされているか否かを判定する。例えば、制限部105は、操作者により選択されたクリースのクリース位置が折り位置と関連付けされているか否かを判定する。言い換えれば、制限部105は、操作者により選択されたクリースが折り位置クリースであるか否かを判定する。
【0048】
選択されたクリースの第2加工条件が第1加工条件と関連付けされていると制限部105が判定した場合、処理はステップS12に進む。具体的には、操作者により選択されたクリースのクリース位置が折り位置と関連付けされている場合、処理はステップS12に進む。ステップS12では、制限部105は、選択されたクリースの第2加工条件(この実施形態では、クリース位置)の変更を制限する。制限部105は、図4に示すように、変更ボタン1411および削除ボタン1412をグレーアウト(図4では破線で示す)させて、押下できないようにすることで、選択されたクリースのクリース位置を変更および削除できないように制限している。
【0049】
選択された第2加工条件が第1加工条件と関連付けされていないと制限部105が判定した場合、処理はステップS13に進む。例えば、操作者により選択されたクリースのクリース位置が折り位置と関連付けされていない場合、処理はステップS13に進む。ステップS13では、制限部105は、選択されたクリースの第2加工条件、つまりクリース位置の変更および削除を許容する。
【0050】
ステップS12またはステップS13の後、操作者により適用ボタン1404が押下されると、処理は、ステップS14に進む。ステップS14では、加工ジョブ生成部104は、変更または削除された第2加工条件、つまりクリース位置に基づいて、加工ジョブを更新する。
【0051】
図7は、面付けの設定画面を表示したディスプレイ1400を示す。図7を参照すると、面付けの設定画面には、用紙(シート)サイズ、成果物サイズ、面付数、および余白の各々を入力する入力部が配置されている。面付設定部108は、図7に示す設定画面を介して入力された用紙サイズ、成果物サイズ、面付数、および余白に基づいて、シートに複数(図7に示す例では、7行3列)の成果物データを面付けする。加工ジョブ生成部104は、面付数、成果物の配置および大きさに応じてシートに単位加工領域を設定する。この実施形態では、加工ジョブ生成部104は、シートに面付けされた複数の成果物データのそれぞれに対して1つの成果物データについての第1加工条件および第2加工条件を反映して加工ジョブを生成するように構成されている。言い換えれば、加工ジョブ生成部104は、シートに設定された複数の単位加工領域のそれぞれに対して1つの単位加工領域についての第1加工条件および第2加工条件を反映して加工ジョブを生成するように構成されている。
【0052】
本実施形態の加工ジョブ生成装置10によれば、次のような効果を発揮できる。
【0053】
制限部105が第1加工条件に関連付けされた第2加工条件の変更を制限する。このような構成により、第1加工条件に関連付けされた第2加工条件(この実施形態では、クリース位置)が意図せず変更されて、折りズレまたはトナー割れ等の不具合が生じることを防ぐことができる。したがって、シート加工において不具合が生じないように加工条件が設定された加工ジョブを生成することができる。
【0054】
制限部105が第1加工条件に関連付けされた第2加工条件(例えば、クリース位置)の削除を禁止する。このような構成により、第1加工条件に関連付けされた第2加工条件(例えば、加工の有無および加工位置)が意図せず削除されることを防ぐことができる。したがって、シート加工において不具合が生じないように加工条件を容易に設定することができる。
【0055】
加工ジョブ生成部104は、シートに面付けされた複数の成果物データのそれぞれに対して1つの成果物データについての加工条件を反映して加工ジョブを生成する、このような構成により、1つの成果物データについて第1加工条件および第2加工条件を設定すれば、全ての成果物に前記1つの成果物と同じ第1加工条件および第2加工条件が反映されるので、加工条件を容易に設定することができる。
【0056】
制限部105は、受付部106が第1加工条件を削除する入力を受けたとき、第1加工条件を削除する。このような構成により、第1加工条件をユーザが任意に削除することができるので、容易に加工条件を設定することができる。
【0057】
報知部107は、設定または変更された第1加工条件または第2加工条件が、加工ジョブに反映されていないことまたは加工ジョブに反映されていることを報知する。このような構成により、設定または変更された第1加工条件または第2加工条件を操作者が加工ジョブに反映し忘れることを抑制することができる。
【0058】
本実施形態のシート加工システム1によれば、次のような効果を発揮できる。
【0059】
シート加工システム1によれば、加工ジョブ生成装置10により、シート加工において不具合が生じないように加工条件を設定することができるシート加工システム1を実現できる。
【0060】
本実施形態の加工ジョブを生成するための方法によれば、次のような効果を発揮できる。
【0061】
前記方法では、第1加工条件に関連付けされた第2加工条件の変更を制限する。このような処理により、第1加工条件に関連付けされた第2加工条件(例えば、クリース位置)が意図せず変更されて、折りズレまたはトナー割れの不具合が生じることを抑制することができる。したがって、シート加工において不具合が生じないように加工条件が設定された加工ジョブを生成することができる。
【0062】
本実施形態のシート加工システム1および加工ジョブ生成装置10は、次のように構成することもできる。
【0063】
(第1変形例)
第1設定部101は、操作者により入力されたクリース位置に基づいて、折り位置を設定するように構成してもよい。この場合、定型入力での設定画面は、図8に示す設定画面であってもよい。図8に示す設定画面には、操作者が折り加工の種類(折り型)を選択するための折り型選択部1401と、選択された折り型に応じて操作者がクリース位置を入力するためのクリース位置入力部1408と、クリース位置折り選択部1413とが配置されている。この変形例では、クリース位置入力部1408には、図2同様、単位加工領域を折り型に応じて均等に分割(例えば、2つ折りの場合は均等に2分割、3つ折りの場合は均等に3分割)した位置を基準としたクリース位置の相対位置が入力される。第2設定部102は、折り型選択部1401とクリース位置入力部1408に入力された情報に基づいて第2加工条件を設定する。クリース位置折り選択部1413にチェックが入力されると、第1設定部101は、設定された第2加工条件に基づいて、第1加工条件を設定し、関連付け設定部103は、第1加工条件と第2加工条件とを関連付ける。具体的には、第1設定部101は、折り型選択部1401とクリース位置入力部1408に入力された情報により設定されるクリース位置に基づいて折り位置を設定し、関連付け設定部103は、これらの折り位置とクリース位置とを関連付ける。
【0064】
(第2変形例)
制限部105は、折り位置に関連付けされたクリース位置の削除を禁止することに代えて、受付部106が折り位置に関連付けされたクリース位置を削除する入力を受けたとき、図9に示すように、クリース位置を削除するかを操作者に確認するメッセージ1414を表示してもよい。制限部105は、このメッセージ1414において、「はい」が選択された場合には、クリース位置を削除することを許容する。この場合、折り位置は削除されずに維持される。
【0065】
本変形例では、制限部105は、受付部106が第1加工条件に関連付けされた第2加工条件を削除する入力を受けたとき、第2加工条件を削除するかを操作者に確認する。このような構成により、折り位置に関連付けされたクリース位置が意図せず削除されることを抑制することができる。また、このような構成により、操作者が意図した場合には、折り位置に関連付けされたクリース位置を削除することができる。その結果、シート加工において不具合が生じないように加工条件を容易に設定することができる。
【0066】
本変形例では、制限部105は、関連付けされた折り位置およびクリース位置のうち、折り位置を維持しつつクリース位置のみを削除可能に構成されている。このような構成により、シート(用紙)が薄紙の場合に、クリースのみを削除して折りを維持することにより、シート(成果物)に筋付け痕が残ることを防止することができる。また、筋付け加工を省略した分、シート加工装置30におけるシートの加工時間を短縮することができる。
【0067】
(第3変形例)
制限部105は、折り位置に関連付けされたクリース位置の変更を禁止することに代えて、受付部106が折り位置に関連付けされたクリース位置を変更する入力を受けたとき、図10に示すように、折りとクリースの連携(関連付け)を解除するかを操作者に確認するメッセージ1415を表示してもよい。制限部105は、このメッセージにおいて、「はい」が選択された場合には、クリース位置を変更することを許容する。この場合、折り位置は変更されずに維持される。
【0068】
本変形例では、制限部105は、受付部106が第1加工条件に関連付けされた第2加工条件を変更する入力を受けたとき、第2加工条件を変更するかを操作者に確認する。このような構成により、折り位置に関連付けされたクリース位置が意図せず変更されることを抑制することができる。また、このような構成により、操作者が意図した場合には、折り位置に関連付けされたクリース位置を変更することができる。その結果、シート加工において不具合が生じないように加工条件を容易に設定することができる。
【0069】
(第4変形例)
加工ジョブ生成装置10は、図2図4に示す設定画面に代えて、図11図19に示す個別入力での設定画面をディスプレイ1400に表示してもよい。個別入力とは、設定画面毎に折り型入力、折り入力、およびクリース入力を個別に入力する入力モードである。
【0070】
図11に示す折り型入力の設定画面には、折り型選択部1401、適用ボタン1404、戻るボタン1416、および次へボタン1417が配置されている。図11の設定画面で次へボタン1417を押下すると、図12に示す設定画面に遷移する。
【0071】
図12に示す折り入力の設定画面には、折り位置入力部1402、折り位置クリース選択部1403、適用ボタン1404、戻るボタン1416、および次へボタン1417が配置されている。本変形例では、折り位置入力部1402には、単位加工領域の基準位置(図12では、左端に示される単位加工領域の前端)からの折り位置の距離(つまり、絶対位置)が入力される。図12では、折り位置クリース選択部1403の「ON」が選択されると、第2設定部102は、設定された第1加工条件に基づいて、第2加工条件を設定し、関連付け設定部103は、第1加工条件と第2加工条件とを関連付ける。具体的には、第2設定部102は、折り位置入力部1402に入力されている折り位置に基づいてクリース位置を設定し、関連付け設定部103は、これらの折り位置とクリース位置とを関連付ける。図12の設定画面で次へボタン1417を押下すると、図13に示す設定画面に遷移し、図12の設定画面で戻るボタン1416を押下すると、図11に示す設定画面に遷移する。
【0072】
図13に示すクリース入力の設定画面には、クリース位置入力部1408、追加ボタン1409、適用ボタン1404、戻るボタン1416、および次へボタン1417が配置されている。図13に示す設定画面では、折り位置と関連付けされたクリース位置(図13では42.5)が入力されたクリース位置入力部1408は、グレーアウト(図13では破線で示す)されて、選択できないようになっている。制限部105は、折り位置に関連付けされたクリース位置の削除および変更を禁止している。図13の設定画面で戻るボタン1416を押下すると、図12に示す設定画面に遷移する。
【0073】
図11から図13に示す状態から、第1加工条件のみを削除する場合、図14に示すように、折り位置クリース選択部1403で「OFF」を選択し、折り位置とクリース位置との関連付けを解除した後に、折り位置入力部1402の値を0.0に変更する。これにより、折り加工の加工条件が削除される。一方で、図15に示すように、折り位置との関連付けが解除されたクリース位置(図15では42.5)は、削除されずに維持されるとともに変更可能となっている。
【0074】
図11から図13に示す状態から、互いに関連付けされた第1加工条件および第2加工条件の両方を削除する場合、図16に示すように、折り位置クリース選択部1403で「ON」を選択し、折り位置とクリース位置との関連付けを維持した状態で、折り位置入力部1402の値を0.0に変更する。これにより、折り加工の加工条件が削除される。一方で、図17に示すように、折り位置との関連付けされているクリース位置(図13では42.5)も同様に削除される。
【0075】
制限部105は、折り位置に関連付けされたクリース位置の削除を禁止することに代えて、受付部106が折り位置に関連付けされたクリース位置を削除する入力を受けたとき、図18に示すように、クリース位置を削除するかを操作者に確認するメッセージ1414を表示してもよい。制限部105は、このメッセージにおいて、「はい」が選択された場合には、クリース位置を削除することを許容する。この場合、折り位置は削除されずに維持される。
【0076】
制限部105は、折り位置に関連付けされたクリース位置の変更を禁止することに代えて、受付部106が折り位置に関連付けされたクリース位置を変更する入力を受けたとき、図19に示すように、折りとクリースの連携(関連付け)を解除するかを操作者に確認するメッセージを表示してもよい。制限部105は、このメッセージにおいて、「はい」が選択された場合には、クリース位置を変更することを許容する。この場合、折り位置は変更されずに維持される。
【0077】
(その他の変形例)
送受信部13は、例えば、加工ジョブ生成装置10をシート加工装置30と一体に形成することで、省略することができる。
【0078】
シート加工システム1は、加工ジョブ生成装置10とシート加工装置30とを少なくとも備えていればよく、印刷装置20については、省略することができる。
【0079】
受付部106、報知部107、面付設定部108は、省略することができる。
【0080】
報知部107は、加工条件が設定または変更され、加工条件の設定または変更が加工ジョブに反映されている場合、加工条件の設定または変更が加工ジョブに反映されていることを操作者に報知してもよい。この場合、報知部107は、ディスプレイ1400に反映済みである旨のメッセージを表示してもよく、適用ボタン1404をグレーアウトさせることで報知してもよい。
【0081】
加工条件の設定画面において即時反映選択部1406を配置しなくてもよい。この場合、加工条件が設定または変更されると、加工条件の設定内容および変更内容は、プレビュー1407に即時に反映されてもよいし、操作者からプレビュー1407を更新する指示を受けたときにプレビュー1407に反映されてもよい。
【0082】
また、加工条件が設定または変更されると、加工条件の設定内容および変更内容は、加工ジョブに即時に反映されてもよい。この場合、設定画面において適用ボタン1404が配置されていなくてもよい。また、加工条件が設定または変更されると、加工条件の設定内容および変更内容をプレビュー1407に反映し、操作者がプレビュー1407を確認した後に、操作者から加工ジョブへ反映する指示を受けた時に、加工条件の設定内容および変更内容が加工ジョブに反映されてもよい。加工ジョブへの即時反映と操作者指示による反映とは、設定される加工条件の内容によって使い分けられてもよい。例えば、折り畳み加工または筋付け加工の設定に関しては、ユーザ指示による反映としてもよく、面付けの設定(例えば、シートサイズ、シートから成果物への裁断加工の設定(例えば、成果物サイズ、面付数、および余白の設定)に関しては、即時反映としてもよい。
【0083】
制限部105は、クリース位置の変更(または、変更可能な範囲)を制限するようにしてもよい。例えば、折り位置に対応する位置に設定されるクリース位置を変更する場合、例えば、±(プラスマイナス)1.0mmまでの変更を許容し、±1.0mmを超える変更を禁止してもよい。例えば、図13に示す設定画面において「42.5」の値が入力されたクリース位置入力部1408では、制限部105は、41.5mmから43.5mmまでの範囲においてのみクリース位置を変更可能とし、前記範囲外へのクリース位置の変更を禁止する。この場合において、折り位置が変更されたとき、クリース位置が変更後の折り位置に対応する位置に変更および設定された上で、変更されたクリース位置を基準として変更可能な範囲が設定されてもよい。したがって、本発明における第2加工条件の変更の制限には、クリース位置の削除の禁止、クリース位置の変更の禁止、およびクリース位置の変更の制限(例えば、クリース位置の変更可能な範囲の制限)の3つの態様が含まれる。
【0084】
前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
【0085】
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
【符号の説明】
【0086】
1 シート加工システム
10 加工ジョブ生成装置
101 第1設定部
102 第2設定部
103 関連付け設定部
104 加工ジョブ生成部
105 制限部
106 受付部
107 報知部
108 面付設定部
11 プロセッサ
12 記憶部
13 送受信部
14 表示装置
1401 折り型選択部
1402 折り位置入力部
1403 折り位置クリース選択部
1404 適用ボタン
1405 未適用アイコン
1406 即時反映選択部
1407 プレビュー
1408 クリース位置入力部
1409 追加ボタン
1410 クリース表示部
1411 変更ボタン
1412 削除ボタン
1413 クリース位置折り選択部
1414 メッセージ
1415 メッセージ
1416 戻るボタン
1417 次へボタン
20 印刷装置
30 シート加工装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19