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▶ 原 周平の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171148
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】収納装置および商品返品システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231124BHJP
   G06Q 10/0837 20230101ALI20231124BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/08 318
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022083420
(22)【出願日】2022-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】300076563
【氏名又は名称】原 周平
(74)【代理人】
【識別番号】100081455
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100170966
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 正紀
(72)【発明者】
【氏名】原 周平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】 消費者に煩雑な作業を強いることなく、購入した商品を容易に返品可能な収納装置および商品返品システムを提供する。
【解決手段】 商品返品システムは、返品物を収納する収納装置10と、返品物の返品状況等の情報を管理する管理サーバ20と、ユーザが操作するユーザ端末30と、返品物の輸送業務を行う物流業者が管理する物流業者サーバ50と、返品業務担当者が操作する物流業者端末60と、通信販売事業者が管理し当該通信販売に関する情報を管理する通信販売事業者サーバ70とを有して構成される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
返品目的の購入商品である返品物を返品するために物流業者が集荷するまでの間収納する収納装置であって、
前記返品物を収納する収納部と、
前記返品物に付する輸送用の伝票の発行の要否の情報を外部機器から受信する通信部と、
前記受信した伝票の発行の要否の情報が、発行を要する旨の内容である場合に、前記伝票を発行する伝票発行部とを有することを特徴とする収納装置。
【請求項2】
前記伝票発行部は、前記外部機器により前記返品物のサイズ情報に基づいて判断された前記伝票の発行の要否の情報が、発行を要する旨の内容である場合に、前記伝票を発行することを特徴とする請求項1記載の収納装置。
【請求項3】
前記収納部は、前記返品物を収納する収納ボックスを複数備え、
前記収納ボックスは、前記発行された伝票が付された返品物を1以上収納可能な第1の収納ボックスと、前記伝票が付されていない返品物を1つだけ収納する第2の収納ボックスとを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の収納装置。
【請求項4】
返品目的の購入商品である返品物を返品するために物流業者が集荷するまでの間収納する収納装置と、
前記返品物の返品を希望するユーザにより操作されるユーザ端末と、
前記返品物の返品に関する情報を管理し、前記返品物に輸送用の伝票の要否を判断する管理サーバとを有し、
前記ユーザ端末は、前記返品物に付する伝票番号を含む伝票コード情報を提示し、
前記収納装置は、
前記返品物を収納する収納部と、
前記返品物に付する輸送用の伝票の発行の要否の情報を外部機器から受信する通信部と、
前記受信した伝票の発行の要否の情報が、発行を要する旨の内容である場合に、前記伝票を発行する伝票発行部と、
前記提示された伝票コード情報を入力する返品情報入力部とを有し、
前記通信部は、前記返品情報入力部により入力された前記伝票コード情報を前記管理サーバへ送信し、
前記管理サーバは、前記収納装置から受信した前記伝票コード情報に基づいて前記伝票の発行の要否を判断し、該判断結果の情報を前記収納装置へ送信し、
前記通信部が前記判断結果の情報を前記管理サーバから受信すると、前記伝票発行部は、前記受信された判断結果の情報が、発行を要する旨の内容である場合に、前記伝票を発行することを特徴とする商品返品システム。
【請求項5】
前記管理サーバは、前記伝票番号と前記返品物のサイズ情報とを対応付けて管理しており、前記伝票コード情報を前記収納装置から受信すると、該伝票コード情報から前記伝票番号を抽出し、該抽出した伝票番号に対応付けて管理している前記返品物のサイズ情報に基づいて、前記伝票の発行の要否を判断することを特徴とする請求項4記載の商品返品システム。
【請求項6】
前記収納部は、前記返品物を収納する収納ボックスを複数備え、
前記収納ボックスは、前記発行された伝票が付された返品物を1以上収納可能な第1の収納ボックスと、前記伝票が付されていない返品物を1つだけ収納する第2の収納ボックスとを含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の商品返品システム。
【請求項7】
前記商品返品システムは、前記返品物を収納装置から取出し返品先まで輸送する物流業者により操作される物流業者端末をさらに有し、
前記収納装置は、前記伝票コード情報を表示する表示部をさらに有し、
前記物流業者端末は、前記表示部により表示された伝票コード情報を入力すると、前記第2の収納ボックスに収納されていた返品物に付するための前記伝票を発行することを特徴とする請求項6記載の商品返品システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納装置および商品返品システムに関し、特に、ユーザが購入した商品の返品に使用される収納装置および商品返品システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、核家族化、未婚・晩婚者の増加や少子高齢化に伴う単身者の増加、さらには共働きの夫婦の増加等が進行し、そのライフスタイルが大きく変わってきている。
また、近年は、eコマースやテレビショッピング等の通信販売の隆盛に伴って、購入商品等の物品が各家庭に配送されることが多くなっている。
【0003】
その一方で、通信販売では実店舗での商品販売とは異なり、消費者が実際に商品を手にとって購入しないため、自宅等に配送された商品が、考えていたサイズや色、その他印象がインターネットで購入を決めたときとは異なる場合がある。
そのような場合、消費者は、配送された商品の返品を行う。
例えば、消費者は、物流会社に集荷を依頼して自宅まで返品する商品を取りに来てもらったり、コンビニエンスストアに持ち込んで商品の返品を依頼したりする。
【0004】
上記のような通信販売における商品返品に関する従来技術の1つとして、特許文献1が開示するところの双方向テレビショッピングシステムによる販売方法およびその装置が開示されている。
この特許文献1に開示される双方向テレビショッピングシステムによる販売方法およびその装置では、テレビショッピングの視聴者は、受信設備のリモコン装置を操作することにより、商品の注文および注文取消を行うことができるようになっている。
視聴者は、リモコン装置を操作して商品の注文取消を行うと、当該商品が既に配達済みの場合には、商品返品のための集荷指示処理が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-41830
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1の双方向テレビショッピングシステムによる販売方法およびその装置では、上述のとおり、商品返品の際には、物流業者による集荷が必要であり、消費者は物流業者が自宅等に集荷に来るまで待機を強いられる。
また、仮に、消費者は店舗などに商品を持ち込み、返品を依頼したとしても、その返品手続は煩雑であり面倒である。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、消費者に煩雑な作業を強いることなく、購入した商品を容易に返品可能な収納装置および商品返品システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するため、本発明は、返品目的の購入商品である返品物を返品するために物流業者が集荷するまでの間収納する収納装置であって、返品物を収納する収納部と、返品物に付する輸送用の伝票の発行の要否の情報を外部機器から受信する通信部と、受信した伝票の発行の要否の情報が、発行を要する旨の内容である場合に、伝票を発行する伝票発行部とを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明における収納装置によれば、伝票発行部は、外部機器により返品物のサイズ情報に基づいて判断された伝票の発行の要否の情報が、発行を要する旨の内容である場合に、伝票を発行することを特徴とする。
【0010】
また、本発明における収納装置によれば、収納部は、返品物を収納する収納ボックスを複数備え、収納ボックスは、発行された伝票が付された返品物を1以上収納可能な第1の収納ボックスと、伝票が付されていない返品物を1つだけ収納する第2の収納ボックスとを含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明における商品返品システムは、返品目的の購入商品である返品物を返品するために物流業者が集荷するまでの間収納する収納装置と、返品物の返品を希望するユーザにより操作されるユーザ端末と、返品物の返品に関する情報を管理し、返品物に輸送用の伝票の要否を判断する管理サーバとを有し、ユーザ端末は、返品物に付する伝票番号を含む伝票コード情報を提示し、収納装置は、返品物を収納する収納部と、返品物に付する輸送用の伝票の発行の要否の情報を外部機器から受信する通信部と、受信した伝票の発行の要否の情報が、発行を要する旨の内容である場合に、伝票を発行する伝票発行部と、提示された伝票コード情報を入力する返品情報入力部とを有し、通信部は、返品情報入力部により入力された伝票コード情報を管理サーバへ送信し、管理サーバは、収納装置から受信した伝票コード情報に基づいて伝票の発行の要否を判断し、判断結果の情報を収納装置へ送信し、通信部が判断結果の情報を管理サーバから受信すると、伝票発行部は、受信された判断結果の情報が、発行を要する旨の内容である場合に、伝票を発行することを特徴とする。
【0012】
また、本発明における商品返品システムによれば、管理サーバは、伝票番号と返品物のサイズ情報とを対応付けて管理しており、伝票コード情報を収納装置から受信すると、伝票コード情報から伝票番号を抽出し、抽出した伝票番号に対応付けて管理している返品物のサイズ情報に基づいて、伝票の発行の要否を判断することを特徴とする。
【0013】
また、本発明における商品返品システムによれば、収納部は、返品物を収納する収納ボックスを複数備え、収納ボックスは、発行された伝票が付された返品物を1以上収納可能な第1の収納ボックスと、伝票が付されていない返品物を1つだけ収納する第2の収納ボックスとを含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明における商品返品システムによれば、商品返品システムは、返品物を収納装置から取出し返品先まで輸送する物流業者により操作される物流業者端末をさらに有し、収納装置は、伝票コード情報を表示する表示部をさらに有し、物流業者端末は、表示部により表示された伝票コード情報を入力すると、第2の収納ボックスに収納されていた返品物に付するための伝票を発行することを特徴とする。
【0015】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、返品する商品である返品物を一時的に収納する収納装置または商品返品システムであって、返品物を収納する収納部と、外部機器とネットワークを介して情報の送受信を行う通信部と、返品に関する情報を入力する返品情報入力部と、返品物に付するための返品先の位置情報が記載された伝票を発行する伝票発行部と、伝票を発行するか否かを判断する制御部とを有するので、消費者に煩雑な作業を強いることなく、購入した商品を容易に返品することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1の実施の形態における商品返品システムの全体構成を示す図である。
図2】本発明の第1の実施の形態における収納装置の構成を示す図である。
図3】本発明の第1の実施の形態における収納装置の外観を示す斜視図である。
図4】本発明の第1の実施の形態における収納装置の外観を示す斜視図である。
図5】本発明の第1の実施の形態における収納装置の外観を示す斜視図である。
図6】本発明の第1の実施の形態において返品物に付される伝票の一例を示す図である。
図7】本発明の第1の実施の形態における収納装置の情報格納部が格納するデータベースを示す図である。
図8】本発明の第1の実施の形態におけるユーザDBのデータ構成の一例を示す図である。
図9】本発明の第1の実施の形態における収納ボックスDBのデータ構成の一例を示す図である。
図10】本発明の第1の実施の形態における物流業者DBのデータ構成の一例を示す図である。
図11】本発明の第1の実施の形態における利用履歴DBのデータ構成の一例を示す図である。
図12】本発明の第1の実施の形態における管理サーバの構成を示す図である。
図13】本発明の第1の実施の形態における管理サーバの情報格納部が格納する各データベースが示されている。
図14】本発明の第1の実施の形態における返品DBのデータ構成の一例を示す図である。
図15】本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末の構成を示す図である。
図16】本発明の第1の実施の形態における物流業者サーバの構成を示す図である。
図17】本発明の第1の実施の形態における物流業者サーバの情報格納部が格納する各データベースが示されている。
図18】本発明の第1の実施の形態における物流業務管理DBのデータ構成の一例を示す図である。
図19】本発明の第1の実施の形態における物流業者DBのデータ構成の一例を示す図である。
図20】本発明の第1の実施の形態における収納装置位置DBのデータ構成の一例を示す図である。
図21】本発明の第1の実施の形態における返品DBのデータ構成の一例を示す図である。
図22】本発明の第1の実施の形態における物流業者端末の構成を示す図である。
図23】本発明の第1の実施の形態における通信販売事業者サーバの構成を示す図である。
図24】本発明の第1の実施の形態における通信販売事業者サーバの情報格納部が格納する各データベースが示されている。
図25】本発明の第1の実施の形態における購入ユーザDBのデータ構成の一例を示す図である。
図26】本発明の第1の実施の形態における販売履歴DBのデータ構成の一例を示す図である。
図27】本発明の第1の実施の形態における保管施設DBのデータ構成の一例を示す図である。
図28】本発明の第1の実施の形態における返品DBのデータ構成の一例を示す図である。
図29】本発明の第1の実施の形態における商品返品システムによる返品申込み動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図30】本発明の第1の実施の形態における商品返品システムによる返品申込み動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図31】本発明の第1の実施の形態における返品申込画面の一例を示す図である。
図32】本発明の第1の実施の形態における返品商品のサイズ入力画面の一例を示す図である。
図33】本発明の第1の実施の形態における商品返品システムによる返品物の入庫動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図34】本発明の第1の実施の形態における商品返品システムによる返品物の入庫動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図35】本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末による伝票コード情報の表示画面の一例を示す図である。
図36】本発明の第1の実施の形態における第2の収納ボックスの使用状況を示す画面情報の一例を示す図である。
図37】本発明の第1の実施の形態における物流業者端末に表示される入庫通知の一例を示す図である。
図38】本発明の第1の実施の形態における商品返品システムによる返品物の集荷動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図39】本発明の第1の実施の形態における商品返品システムによる返品物の集荷動作の流れを示すシーケンスチャートである。
図40】本発明の第1の実施の形態における商品返品システムによる返品物の集荷動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<第1の実施の形態>
(第1の実施の形態の概要)
本発明の第1の実施の形態では、ユーザが購入した商品を返品する際に、当該商品(返品物)を収納装置に入庫する。
収納装置は、返品物を収納して保管する収納ボックスとして、第1の収納ボックスと第2の収納ボックスとを有する。
第1の収納ボックスは1以上の返品物を収納し、第2の収納ボックスは返品物を1つだけ収納する。
ユーザは、返品物を第1の収納ボックスに入庫する際には、第1の収納ボックスに複数の返品物が収納された際に各返品物を特定できるように、ユーザ端末を操作して、返品物に付する伝票を発行する。
ユーザは、その発行された伝票を返品物に付して第1の収納ボックスに当該返品物を入庫する。
一方で、ユーザは、第2の収納ボックスに返品物を入庫する際には、伝票を発行せずに、そのまま返品物を入庫する。
物流業者の返品業務担当者は、その収納装置に入庫された商品(返品物)を取出して集荷する。
第2の収納ボックスから取出した返品物には伝票が付されていないので、返品業務担当者は自身の端末を用いて伝票を発行し、その返品物に付する。
返品業務担当者は返品物を商品の販売元の通信販売事業者が指定する返品先(例えば、通信販売事業者の商品倉庫)に輸送して返品作業を行う。
【0019】
(第1の実施の形態の構成)
〔1〕商品返品システムの全体構成
図1は、本発明の第1の実施の形態における商品返品システムの全体構成を示す図である。
図に示すように、商品返品システムは、ユーザが返品する商品(返品物)を収納する収納装置10と、返品物の返品状況等の情報を管理するサーバ装置等の管理サーバ20と、ユーザ(商品の購入者)が操作する情報処理装置であるユーザ端末30と、上記収納装置10で保管される返品物の輸送業務を行う物流業者が管理するサーバ装置である物流業者サーバ50と、当該物流業者の返品業務担当者が操作する情報処理装置である物流業者端末60と、商品の通信販売を行う通信販売事業者が管理し、当該通信販売に関する情報を管理するサーバ装置等の通信販売事業者サーバ70とを有して構成される。
また、商品返品システムは、収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30、物流業者サーバ50、物流業者端末60及び通信販売事業者サーバ70を通信可能に接続するインターネット又はLAN等のネットワーク100とを有する。
【0020】
収納装置10が設置される建物は、例えば、集合住宅、ビル、商業施設又は公共施設等である。
ユーザは、例えば、集合住宅の居住者、オフィスビルの労働者、商業施設の店員又は公共施設の利用者等である。
【0021】
物流業者は、物流業務を行う事業者であり、実際に物流業務を担当する従業員(返品業務担当者を含む)が所属する。
物流業者は、狭義の物流会社の他、コンビニエンスストア等のチェーン展開する複数店舗の物流担当、宅配便業者、郵便局、通信販売事業者、ネットスーパー、オークションの出品代理事業者又は各種店舗・会社の返品業務担当者等、ユーザの商品の返品業務を行うものであれば、特に限定されない。
【0022】
収納装置10に収納される物品は、ユーザが収納装置10に入庫し、物流業者の返品業務担当者が取り出して集荷し、返品先へ運送する。
【0023】
なお、図1には図示されていないが、商品返品システムは、収納装置10、ユーザ端末30、物流業者サーバ50、物流業者端末60及び通信販売事業者サーバ70をそれぞれ複数有するようにしてもよい。
例えば、収納装置10は、集合住宅や店舗等あらゆる場所に複数設置される。
例えば、ユーザ端末30は、各ユーザがそれぞれ個別に所有し操作する。
例えば、物流業者サーバ50は、各物流業者それぞれの情報を管理するサーバ装置であり、物流業者ごとに複数設置される。
例えば、物流業者端末60は、物流業者の各物流業者がそれぞれ個別に所有し操作する。
例えば、通信販売事業者サーバ70は、各通信販売事業者それぞれの情報を管理するサーバ装置であり、通信販売事業者ごとに複数設置される。
【0024】
以下、収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30、物流業者サーバ50、物流業者端末60及び通信販売事業者サーバ70の構成について詳細に説明する。
【0025】
〔2〕収納装置10の構成
(1)収納装置10の概要
収納装置10は、ユーザが入庫した物品(返品物)を物流業者が取出すまでに一時預け入れる収納装置であって、複数の施錠可能な収納ボックスを備える。
また、一般的な宅配ロッカーと同様に、ユーザ宛の物品をユーザが取出すまで一時預け入れる用途で使用することが可能であってもよい。
本実施の形態において、収納装置10は、物品の入庫又は取出しに関する情報が入力されると、その入力された情報をネットワーク100を介して管理サーバ20へ送信する機能を有する。
【0026】
収納装置10は、マンション等の集合住宅の他、オフィス、コンビニエンスストア・スーパーマーケット等の店舗や商業施設、又は駅や病院等の公共施設・機関等に設置されるものとしてもよく、設置場所はこれらに限定されるものではない。
【0027】
例えば、収納装置10が集合住宅に設置される場合には、ユーザは当該集合住宅の居住者であり、物流業者は、物品を輸送する宅配便業者、又はその他の店舗における物流の担当者等であってもよい。
ユーザは自身が居住する集合住宅のエントランスロビー等に設置される収納装置10に、返品を希望する物品である返品物(通信販売で購入した商品等)を収納し、その後、物流業者はその返品物を収納装置10から取出し、通信販売事業者の商品を保管する倉庫等に輸送する。
【0028】
また、一例として、収納装置10がコンビニエンスストア等の店舗に設置される場合には、ユーザは店舗を訪れ、店舗に設置されている収納装置10に返品を希望する物品を収納する。
この場合、物流業者は、通常の宅配業者であってもよいし、その店舗専門の物流業者であってもよい。
例えば、複数店舗でチェーン展開しているコンビニエンスストアでは、一般に、チェーン内の各店舗を専門の物流業者がまわり、商品を配送していく。
商品配送後はトラックの荷台に空きスペースができるので、物流業者は、上記返品物を各店舗内の収納装置10から回収して配送した商品の代わりにその空きスペースに積んで、通信販売事業者の商品を保管する倉庫等に輸送する。
このように、収納装置10をチェーン展開する各店舗に設置し、各店舗に商品を配送する物流業者が商品配送後に返品物を収納装置10から回収し、通信販売事業者の倉庫等に返品物を輸送することにより、チェーン展開する複数店舗間の流通経路を利用するとともに、トラックの空きスペースに返品物を積載して効率的に返品物を回収することができる。
【0029】
(2)収納装置10の全体構成
図2は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10の構成を示す図である。
また、図3~5は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10の外観を示す斜視図である。
図3は、収納装置10の各収納ボックスの扉が全て閉じている状態を示す。
図4は、第1の収納ボックス161の外扉161aと、第2の収納ボックス162の扉162aが開いている状態を示す。
図5は、第1の収納ボックス161の外扉161a及び内扉161bと、第2の収納ボックス162の扉162aが開いている状態を示す。
なお、図4,5の例では、複数の収納ボックスの扉が同時に開いているが、収納ボックスの扉は同時に2以上開かず、1つの収納ボックスの扉が開くようにしてもよい(この場合も内扉と外扉は同時に開いてもよい)。
【0030】
以下、図2~5を用いて、収納装置10の構成について説明する。
図に示すように、収納装置10は、CPU等から構成され収納装置10全体を制御する制御部11と、各種情報を格納する情報格納部12と、ネットワーク100を介して管理サーバ20及び物流業者サーバ50と通信を行う通信部13と、各種情報を表示する表示部14と、各種キーを備え情報入力を行う操作部15と、物品(返品物)を収納する収納ボックスを複数備えた収納部16と、返品物に関する情報を入力する返品情報入力部17と、返品物に付する宛名書きとなる伝票を発行する伝票発行部18とを有して構成される。
各部11~18は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部11の制御のもと、種々の処理が実行される。
【0031】
図3~5の例では、表示部14と操作部15とが一体となってタッチパネルとして構成されている。
【0032】
図3~5の例では、収納部16は、複数の収納ボックス161~164から構成されており、各収納ボックスは、施錠時にはそれぞれ扉161a~164a,161bで閉扉されている。
また、後述するが、図3~5の例では、収納ボックスは、伝票付きの返品物を1個以上まとめて収納する第1の収納ボックス161と、1つの収納ボックスにつき伝票無しの返品物を1つずつ収納する第2の収納ボックス162,163とから構成される。
【0033】
伝票は、一般的な配送物等に付される伝票として機能し、収納装置10の伝票発行部18から発行され、ユーザの手により返品物を収納装置10に入庫する前に付される。この伝票が付された返品物は、第1の収納ボックス161に入庫される。
または、伝票は、物流業者端末60から発行され、物流業者の返品業務担当者の手により返品物を収納装置10の第2の収納ボックス162,163から取出した後に付される。
【0034】
図6は、本発明の第1の実施の形態において返品物に付される伝票の一例を示す図である。
図6に示す例では、伝票Lには、一般的な配送物等に付される伝票と同様に、返品業務を担当する物流業者の名称と、返品作業を特定する伝票番号と、送付先(返品先)の位置情報(住所等)が記載されている。
また、伝票Lには、返品物固有のコード情報である伝票コード情報Cが表れている。
【0035】
図6の例では、伝票Lには、伝票番号及び返品先の位置情報が示されているが、これらは示されていなくてもよい。
返品業務担当者は、物流業者端末60を用いて伝票コード情報を読取ることにより、伝票番号及び返品先の位置情報等の返品業務に関する各情報を表示部64上に表示させ、その内容を確認することができる。
【0036】
伝票コード情報とは、ユーザが購入した商品を返品する目的で収納装置10に当該商品(返品物)を入庫するために使用されるコード情報であるとともに、返品業務担当者が物品の集荷を行う際にも使用されるコード情報である。
例えば、伝票コード情報は、バーコード又は2次元バーコードであり、その他の文字列または図形、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。
図6の例では、伝票コード情報は、バーコード及び2次元バーコードの両方であり、例えば、読取り機器によりどちらの伝票コード情報を読取っても、同じ内容の情報を取得することができる。
図6はあくまで一例であり、伝票コード情報は、伝票L上に1つだけ表れていてもよいし、3つ以上表れていてもよい。
【0037】
(3)収納部16の構成
収納部16は、複数の収納ボックスから構成される。
収納ボックスは、ユーザに関連する物品を一時保管するための収納庫であり、それぞれ施解錠可能に構成されている。
【0038】
収納部16の収納ボックスは、複数のユーザが共用可能である。
例えば、収納装置10が集合住宅に設置されている場合、収納装置10の収納ボックスは、同一の集合住宅に居住する複数の居住者が共用可能である。すなわち、収納装置10の収納ボックスには、同一の集合住宅に居住する複数の居住者が輸送を希望する物品又は居住者宛の物品をそれぞれ収納することが可能である。
【0039】
各収納ボックスは通常施錠されており、物品が収納されていない収納ボックスは、ユーザ又は物流業者の認証成功時に解錠され、認証失敗時には解錠されない。
一方、ユーザは、自身宛の物品が収納中の収納ボックスは、解錠情報の入力により解錠することができ、他人宛の物品が収納中の収納ボックスは解錠することができない。
物流業者は、自身が配送を依頼された物品が収納中の収納ボックスは、認証情報の入力により解錠することができる。
収納ボックスにおける施解錠を実現する構造は、入庫取出口を閉塞するように扉を開閉可能に収納室に固定するものであれば特に限定しない。
【0040】
各収納ボックス内には、赤外線センサ又は重量センサ等の物品センサが設けられており、各収納ボックス内に物品が収納されているか否かを検知することが可能となっている。
制御部11は、物品センサからの信号に基づいて各収納ボックスに物品が入庫されているか否かを判断することができる。
【0041】
本実施の形態では、収納部16の収納ボックスは、主として、ユーザが通信販売等で購入した商品を返品する際に一時的に入庫する目的で用いられる。
図3~5に示す例では、収納ボックスは、伝票付きの返品物を1個以上まとめて収納する第1の収納ボックス161と、1つの収納ボックスにつき伝票無しの返品物を1つずつ収納する第2の収納ボックス162~164とから構成される。
【0042】
(第1の収納ボックス161)
第1の収納ボックス161は、サイズが所定の基準値未満の小さな返品物に伝票が付されたものを1以上収納する。
第1の収納ボックス161は、既に1以上の伝票付きの返品物が入庫済みであっても、ユーザは、自身の認証が成功した場合には解錠し、伝票付きの返品物を追加して入庫することができる。
このように、第1の収納ボックス161は、複数個の返品物が入庫される可能性があるため、入庫する返品物には所定のサイズ制限を行い、小さな返品物のみ入庫可能としている。
また、第1の収納ボックス161には、複数個の返品物が入庫される可能性があるので、第1の収納ボックス161に収納された各返品物の識別を行うために、ユーザにより伝票が付された返品物のみ入庫される。
【0043】
図3~5に示すように、第1の収納ボックス161は、施錠時は外扉161a及び内扉161bの二重扉によって閉扉されている。
内扉161bには、一部が開口した投函口161cが設けられている。
【0044】
ユーザが第1の収納ボックス161に返品物を入庫する場合に、ユーザの認証が成功すると、外扉161aのみが解錠し開扉し、内扉161bが露出する。
上述のように内扉161bには投函口161cが設けられている。
ユーザは内扉161bを解錠及び開扉することなく、返品物を投函口161cから第1の収納ボックス161の庫内に入庫することができる。
【0045】
返品業務担当者が第1の収納ボックス161から返品物を集荷する場合に、物流業者の認証が成功すると、外扉161a及び内扉161bの両方が解錠及び開扉し、返品物を第1の収納ボックス161の庫内から取出すことができる。
【0046】
(第2の収納ボックス162~164)
第2の収納ボックス162~164は、サイズが所定の基準値以上の大きな返品物であって伝票が付されていないものを1つだけ収納する。
第2の収納ボックス162~164は、既に伝票無しの返品物が入庫済みの場合には、ユーザは、自身の認証が成功した場合でも解錠せず、返品物を追加して入庫することができない。
このように、第2の収納ボックス162~164は、各収納ボックスに返品物が1つだけ入庫されるため、特にサイズ制限を行わず、返品物は各収納ボックスに入庫可能なサイズであれば入庫可能としている。
また、第2の収納ボックス162~164には、各収納ボックスに返品物が1つだけ入庫されるため、返品物は伝票が付されていなくても各収納ボックスのボックス番号により識別できる。
【0047】
図3~5に示すように、第2の収納ボックス162~164は、施錠時にはそれぞれ扉162a~164aによって閉扉されている。
【0048】
ユーザが第2の収納ボックス162~164に返品物を入庫する場合に、ユーザの認証が成功すると、その収納ボックスの扉162a~164aが解錠及び開扉し、返品物を第2の収納ボックス162~164の庫内に入庫することができる。
【0049】
返品業務担当者が第2の収納ボックス162~164から返品物を集荷する場合に、物流業者の認証が成功すると、その収納ボックスの扉162a~164aが解錠及び開扉し、返品物を第2の収納ボックス162~164の庫内から取出すことができる。
【0050】
(4)制御部11の構成
制御部11は、収納装置10全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路により構成される。
制御部11は、情報格納部12から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部12に情報の書込みを実行する。
制御部11は、施解錠及び開閉扉といった収納ボックスの動作制御、表示部14による画面表示の動作制御、収納装置10の使用の際の認証処理、ならびにユーザ及び物流業者に関する情報及び各収納ボックスの使用状況の管理等を行う。
【0051】
(5)情報格納部12の構成
情報格納部12は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部12は、制御部11で実行するプログラムを記憶する領域や制御部11が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部11は、その情報格納部12に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
情報格納部12は、後述する各データベースを格納する。
【0052】
図7は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10の情報格納部12が格納するデータベースを示す図である。
図に示すように、情報格納部12は、居住者に関する居住者情報等を管理するユーザDB121と、収納部16を構成する複数の収納ボックスの使用状況を管理する収納ボックスDB122と、物流業者の情報を管理する物流業者DB123と、各収納ボックスの利用履歴を管理する利用履歴DB124とを格納する。
以下、各データベース121~124のデータ構成について詳細に説明する。
【0053】
ユーザDB121は、ユーザに関する情報を管理するためのデータベースである。
図8は、本発明の第1の実施の形態におけるユーザDB121のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、ユーザDB121は、ユーザ個々の識別情報である「ユーザID」に対応付けて、「ユーザ名(ユーザの氏名/名称)」と、ユーザが収納装置10の収納ボックスを解錠するための「ユーザの認証情報」と、ユーザの個人情報を含む「ユーザ情報」とを管理している。
例えば、上記ユーザ情報には、ユーザの住所(集合住宅の場合は部屋番号)、ユーザ端末30のメールアドレス等が含まれていてもよい。
【0054】
本実施の形態では、上記「ユーザID」とともに、又は「ユーザID」に代えて、専有部情報をユーザの識別情報として、各データベースで使用するようにしてもよい。
ここで、専有部は、例えば、集合住宅の各住戸、オフィスビルの各勤務スペース、商業施設の各テナント又は公共施設の各スペース等である。
専有部情報とは、その専有部個々を特定する情報であり、例えば、ユーザが集合住宅において居住する部屋の部屋番号、ユーザがビルにおいて業務を行っているオフィスの部屋番号・テナント番号等である。
【0055】
収納ボックスDB122は、収納装置10の各収納ボックスの特徴(属性)及び現在の使用状況を管理するためのデータベースである。
図9は、本発明の第1の実施の形態における収納ボックスDB122のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、収納ボックスDB122は、各収納ボックスを識別する「ボックス番号」に対応付けて、「各収納ボックスの属性」と、「各収納ボックスの使用状況」と、使用中の(物品が入庫されている)収納ボックスについては、入庫したユーザの「ユーザID」と、返品物が入庫されている収納ボックスについては、入庫した返品物の「伝票番号」と、「伝票コード情報」とを管理している。
【0056】
「収納ボックスの属性」は、各収納ボックスが、伝票付きの返品物を入庫する第1の収納ボックス、または伝票無しの返品物を入庫する第2の収納ボックスのいずれであるかを示す情報である。
【0057】
「収納ボックスの使用状況」は、各収納ボックスが「未使用」又は「使用中」のいずれのステータスであるかを管理する。
「未使用」は、収納ボックス内に物品が収納されていない状態を示している。
「使用中」は、収納ボックス内に物品が既に収納されている状態を示している。
【0058】
図3~5の例では、収納部16は4つの収納ボックスから構成されており、各収納ボックス161~164には、それぞれボックス番号1~4が順に付されている。
【0059】
物流業者DB123は、物流業者に関する情報を管理するためのデータベースである。
図10は、本発明の第1の実施の形態における物流業者DB123のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、物流業者DB123は、各返品業務担当者を識別する「返品業務担当者ID」に対応付けて、「返品業務担当者の氏名/名称」と、物流業者が収納装置10の収納ボックスを解錠するための「物流業者の認証情報」と、返品業務担当者が所属する物流業者の「物流業者ID」と、その所属する「物流業者の名称」と、当該物流業者が返品物の集荷を担当する通信販売事業者を識別するための「通信販売事業者ID」と、返品業務担当者が使用する「物流業者端末60のメールアドレス」と、「その他の物流業者(返品業務担当者)に関する情報」とを管理している。
【0060】
物流業者の返品業務担当者は自身の認証情報が物流業者DB123において管理されている場合には、収納ボックスを解錠することができ、物品の入庫(預入れ)又は返品物の取出し(集荷)を行うことができる。
なお、返品業務担当者は、集荷の際には、自身の属する物流業者が集荷担当の返品物が入庫されている収納ボックスのみ解錠することができる。
図10の例では、物流業者DB123の「集荷する商品の通信販売事業者ID」の項目で管理されているIDの通信販売事業者の商品が、物流業者の集荷担当の返品物である。
【0061】
利用履歴DB124は、ユーザおよび物流業者の返品業務担当者による収納装置10の利用履歴を管理するデータベースである。
図11は、本発明の第1の実施の形態における利用履歴DB124のデータ構成の一例を示す図である。
図11の例では、利用履歴DB124は、収納装置10の各収納ボックスにおける利用履歴情報(入庫・取出し等)を管理している。
利用履歴DB124は、収納ボックスの入庫または取出しの各作業それぞれに付された「作業番号」に対応付けて、物品を入庫又は取出した「ボックス番号」と、「入庫または取出し作業の時期」と、「入庫または取出しの種別」と、入庫された返品物を販売する通信販売事業者を特定する「通信販売事業者ID」と、取出しの場合はその物品の「入庫の作業番号」と、物品を収納ボックスに入庫したユーザのユーザIDまたは入庫した返品業務担当者の物流業者IDである「入庫者ID」と、物品を収納ボックスから取出したまたは取出す予定のユーザのユーザID、あるいは取出したまたは取出す(集荷)予定の返品業務担当者の物流業者IDである「取出し者ID/取出し予定者」とを管理している。
また、利用履歴DB124は、返品物の入庫及び取出しについては、返品物に対応する「伝票番号」を管理している。
【0062】
(6)通信部13の構成
通信部13は、ネットワーク100を介して行う管理サーバ20及び物流業者サーバ50との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部13は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0063】
(7)表示部14及び操作部15の構成
表示部14は、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等のディスプレイやLED等の発行素子によるランプ等の表示装置である。
制御部11は、情報格納部12から画像を読み出し、画像出力処理を実行して画面情報を生成する。
制御部11は、上記生成した画像情報を表示部14へ出力する。
表示部14は、上記入力した画像情報をディスプレイ等に画面表示する。
また、制御部11は、制御信号を表示部14へ出力し、表示部14が有するランプを点灯させることもできる。
【0064】
図3~5に示す例では、表示部14は、収納装置10本体内に設けられているが、有線又は無線を介して通信可能に接続された外部の表示装置であってもよい。
例えば、表示部14は、タブレット端末やディスプレイ装置であって、収納装置10本体の外部に設けられ、上記有線又は無線を介して制御部11から入力される画像情報を表示する。
【0065】
操作部15は、例えば各種キー等から構成される情報入力装置を備え、当該情報入力装置は表示部14と連携してポインティングデバイスを提供する。操作部15は、居住者等による各種操作を受け付けて、その操作内容を示す信号を制御部11等に出力する。
制御部11は、上記操作内容を示す信号を入力すると、当該信号の内容に応じて、その操作内容に応じた画面表示を表示部14に実行させる旨の制御信号を表示部14へ出力する。
表示部14は、その制御信号を入力すると、当該制御信号に応じて画面表示を行う。
なお、図3~5に示す例のように、上記表示部14と操作部15は一体に構成され、タッチパネルを形成してもよい。
【0066】
また、操作部15は、赤外線通信等の近距離無線通信を行って情報記録媒体から情報を読み取る情報読取装置を備えている。
ユーザ又は返品業務担当者は、上記収納ボックスの解錠用の認証情報が記録されている情報記録媒体(認証媒体)を操作部15(情報読取装置)にかざす等して所定距離内まで接近させると、操作部15は、上記情報記録媒体から上記認証情報を読み取る。
この操作部15による認証情報の読取技術については特に限定しないが、例えば、Felica(登録商標)、MIFARE(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信方式を用いる。また、情報記録媒体の表面にコード情報が印刷又は設けられている場合には、操作部15はそのコード情報を光学的に読み取る。
上記情報記録媒体は、例えば、ユーザ又は物流業者を識別する認証情報が書き込まれた非接触型のICカードや同様の機能を備えた携帯端末(ユーザ端末30または物流業者端末60)である。
【0067】
(8)返品情報入力部17の構成
返品情報入力部17は、返品物に関する情報である伝票コード情報を入力する。
例えば、返品情報入力部17は、伝票コード情報を撮像するカメラ等により構成される。
【0068】
(9)伝票発行部18の構成
伝票発行部18は、返品物に付する宛名書きとなる伝票を発行する。
例えば、伝票出力部67は、伝票自体となる紙素材、当該紙素材を収納するケース、伝票に上記各情報を印刷する印刷手段、印刷した伝票を物流業者端末60から出力する手段などから構成される。
【0069】
収納装置10の返品情報入力部17が、ユーザ端末30に表示された伝票コード情報を読み取ると、制御部11は当該読み取った伝票コード情報に基づいて、伝票発行部18に対し、伝票となる紙素材に伝票コード情報及び返品先の情報等を印刷させ、当該印刷済みの伝票を出力させる。
ユーザは、伝票発行部18から出力された伝票を返品する商品に付して、その伝票付きの返品物を第1の収納ボックスに入庫して商品の返品を物流業者に依頼する。
物流業者の返品業務担当者は、その入庫された伝票付きの返品物を第1の収納ボックスから取り出して集荷を行い、返品先へ輸送する。
【0070】
〔3〕管理サーバ20の構成
管理サーバ20は、ユーザ情報、物流業者情報、収納装置10の使用状況及び収納サービスの利用状況等を管理するサーバ装置である。
管理サーバ20は、例えば、収納装置10の管理事業者等により管理される。
【0071】
図12は、本発明の第1の実施の形態における管理サーバ20の構成を示す図である。
図に示すように、管理サーバ20は、CPU等により構成され管理サーバ20全体を制御する制御部21と、ユーザ情報等を格納する情報格納部22と、ネットワーク100を介して収納装置10、ユーザ端末30、物流業者サーバ50又は通信販売事業者サーバ70と情報の送受信を無線又は有線を介して行う通信部23とを有して構成される。
各部21~23は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部21の制御のもと、種々の処理が実行される。
【0072】
制御部21は、管理サーバ20全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU等の電子回路やFPGA等の集積回路により構成される。
制御部21は、情報格納部22から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部22に情報の書込みを実行する。
【0073】
情報格納部22は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部22は、制御部21で実行するプログラムを記憶する領域や制御部21が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部21は、その情報格納部22に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
【0074】
通信部23は、ネットワーク100を介して行う収納装置10、ユーザ端末30、物流業者サーバ50及び通信販売事業者サーバ70との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部23は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0075】
図13には、管理サーバ20の情報格納部22が格納する各データベースが示されている。
図に示すように、情報格納部22は、1以上の各収納装置10におけるユーザ情報等を管理するユーザDB221と、1以上の各収納装置10における収納部16を構成する複数の収納ボックスの使用状況を管理する収納ボックスDB222と、1以上の各収納装置10における物流業者の情報を管理する物流業者DB223と、1以上の各収納装置10における各収納ボックスの利用履歴を管理する利用履歴DB224と、ユーザが購入した商品の返品に関する情報を管理する返品DB226とを格納する。
【0076】
本実施の形態では、以下、特記しない限り、ユーザDB221、収納ボックスDB222、物流業者DB223及び利用履歴DB224は、それぞれ1以上の収納装置10が格納する同名称のユーザDB121、収納ボックスDB122、物流業者DB123及び利用履歴DB124を統合して管理するデータベースである。
例えば、管理サーバ20のユーザDB221は、1以上の収納装置10のユーザDB121を統合したデータベースである。
例えば、管理サーバ20の収納ボックスDB222は、1以上の収納装置10の収納ボックスDB122を統合したデータベースである。
例えば、管理サーバ20の物流業者DB223は、1以上の収納装置10の物流業者DB123を統合したデータベースである。
例えば、管理サーバ20の利用履歴DB224は、1以上の収納装置10の利用履歴DB124を統合したデータベースである。
【0077】
また、物流業者DB223は、それぞれ1以上の物流業者サーバ50が格納する同名称の物流業者DB523(後述)を統合して管理するデータベースである。
すなわち、物流業者DB223は、全ての物流業者DB123,523を統合して管理するデータベースである。
【0078】
管理サーバ20は、収納装置10と所定時間ごとに通信を行い、自身が格納している各データベースと、収納装置10の同名称の各データベースとの間の同期を取るようにしてもよい。
また、管理サーバ20は、物流業者サーバ50と所定時間ごとに通信を行い、自身が格納している物流業者DB223と、物流業者サーバ50の物流業者DB523との間の同期を取るようにしてもよい。
【0079】
返品DB226は、商品の返品に関する情報を管理するデータベースである。
図14は、本発明の第1の実施の形態における返品DB226のデータ構成の一例を示す図である。
図14の例では、返品DB226は、商品の返品ごとに付された「返品番号」に対応付けて、当該返品物に付される伝票の「伝票番号」と、返品物の「返品先の位置情報」と、返品物の「サイズ情報」と、返品業務の現在の「ステータス」と、返品物を販売した通信販売事業者を識別する「通信販売事業者ID」と、返品のための輸送業務を行う物流業者の「物流業者ID」と、ユーザが返品物を入庫する収納装置10を特定するための「収納装置ID」と、当該「収納装置10の位置情報」と、ユーザが返品物を入庫する収納ボックスを特定するための「ボックス番号」と、ユーザが入庫した時点における当該返品物の「伝票の有無」と、「その他の返品業務の内容」とを管理している。
【0080】
図14の例では、返品DB226において管理される「ステータス」には、ユーザからの購入商品の返品の申込みを受け付けた状態を示す「返品受付」と、返品の申込み受付後にユーザが返品物を収納装置10に入庫し集荷を待っている状態を示す「入庫完了」と、
収納装置10に入庫された返品物を返品業務担当者が集荷し返品先にこれから移動する状態を示す「集荷完了」と、返品業務担当者が集荷した返品物を返品先まで運送した状態を示す「返品完了」とが含まれる。
この例では、ステータスは、「返品受付」→「入庫完了」→「集荷完了」→「返品完了」の順に推移する。
【0081】
本実施の形態では、以下、特記しない限り、返品DB226は、それぞれ1以上の物流業者サーバ50が格納する同名称の返品DB526を統合して管理するデータベースである。
また、返品DB226は、それぞれ1以上の通信販売事業者サーバ70が格納する同名称の返品DB726を統合して管理するデータベースである。
すなわち、返品DB226は、全ての返品DB526,726を統合して管理するデータベースである。
【0082】
〔4〕ユーザ端末30の構成
ユーザ端末30は、ユーザが使用するスマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、PC又はその他の端末である。
【0083】
ユーザは、ユーザ端末30を用いて、自身宛の配送物の収納装置10への入庫、又は自身が集荷依頼した物品(返品物を含む)の収納装置10からの取出しについて、管理サーバ20から通知を受ける。
また、ユーザは、ユーザ端末30を用いて、管理サーバ20と通信を行い、自身宛の配送物及び自身が集荷依頼を行った物品の情報を受信して表示を行い、その内容を確認することができる。
【0084】
図15は、本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末30の構成を示す図である。
図に示すように、ユーザ端末30は、CPU等から構成されユーザ端末30全体の動作を制御する制御部31と、入力した情報やネットワーク100を介して受信した情報等を格納する情報格納部32と、ネットワーク100を介して情報の送受信を行う通信部33と、ディスプレイ等から構成され情報を画面表示する表示部34と、キーやマウス等から構成され情報の入力等を行う操作部35とを有して構成される。
また、上記表示部34と操作部35は、一体に構成され、タッチパネルを構成してもよい。
各部31~35は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部31の制御のもと、種々の処理が実行される。
【0085】
制御部31は、ユーザ端末30全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU等の電子回路やFPGA等の集積回路により構成される。
制御部31は、情報格納部32から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部32に情報の書込みを実行する。
【0086】
情報格納部32は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部32は、制御部31で実行するプログラムを記憶する領域や制御部31が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部31は、その情報格納部32に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
【0087】
通信部33は、ネットワーク100を介して行う管理サーバ20または通信販売事業者サーバ70との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部33は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0088】
表示部34は、ディスプレイやランプ等の表示装置である。
制御部31は、情報格納部32から画像を読み出し、画像出力処理を実行して画面情報を生成する。また、制御部31は、通信部33が管理サーバ20または通信販売事業者サーバ70から受信した画像情報に対して画像出力処理を実行して画面情報を生成する。
制御部31は、上記生成した画像情報を表示部34へ出力する。
表示部34は、上記入力した画像情報をディスプレイ等に画面表示する。
また、制御部31は、制御信号を表示部34へ出力し、表示部34が有するLED等のランプを点灯させることもできる。
本実施の形態では、表示部34は、ユーザが返品物を通信販売事業者に返品する目的で、返品物を収納装置10に入庫しようとするときに、収納ボックスを解錠するために必要な「伝票コード情報」を表示する。
この表示した「伝票コード情報」を収納装置10の返品情報入力部17に読み込ませることにより、収納ボックスの解錠処理を収納装置10に実行させることができる。
【0089】
操作部35は、例えば各種キー等から構成される情報入力装置を備え、当該情報入力装置は表示部34と連携してポインティングデバイスを提供する。操作部35は、受注側等による各種操作を受け付けて、その操作内容を示す信号を制御部31等に出力する。
制御部31は、上記操作内容を示す信号を入力すると、当該信号の内容に応じて、表示部34へその操作内容に応じた画面表示を行う旨の制御信号を表示部34へ出力する。
表示部34は、その制御信号を入力すると、当該制御信号に応じて画面表示を行う。
【0090】
ユーザ端末30は、Webサーバとして機能する管理サーバ20または通信販売事業者サーバ70から画面情報、例えばWebページを受信して表示することができる。
ユーザ端末30は、制御部31がユーザ側の要求に応じてHTTP要求を生成して送信する機能と、HTTP応答(応答の一例)を解釈してユーザ側に提示する機能とを有する。
例えば、情報格納部32は、一例としてWebブラウザを格納する。
制御部31は、HTTP応答を解釈して画像データや音声データを生成し、表示部34に表示したり、音声をユーザ端末30が有するスピーカから出力したりすることで、HTTP応答をユーザ側に提示する。
【0091】
〔6〕物流業者サーバ50の構成
物流業者サーバ50は、物流業務に関する情報を管理するためのサーバ装置である。
物流業者サーバ50は、例えば、各物流業者(物流会社等の組織)ごとに設置され、その設置された各物流業者に関するデータを管理する。すなわち、各物流業者サーバ50は、自物流業者(自物流会社)に関する物流業者のデータのみを管理し、他の物流業者(他の物流会社)に関する物流業者のデータを管理しないようにしてもよい。
【0092】
物流業者サーバ50は、ユーザが収納サービスを利用するにあたって収納装置10に物品を入庫した旨の通知を管理サーバ20から受信すると、その受信した通知を物流業者端末60へ送信し、返品業務担当者に対して当該物品の集荷及び返品先までの輸送を依頼する。
【0093】
図16は、本発明の第1の実施の形態における物流業者サーバ50の構成を示す図である。
図に示すように、物流業者サーバ50は、制御部51と、情報格納部52と、通信部53とを有して構成される。
上記各部51~53は、特記しない限り、それぞれ管理サーバ20の同一名称の各部21~23と基本的に同様の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
ただし、情報格納部52に格納されている情報と、情報格納部22に格納されている情報とは異なっている。
【0094】
図17には、物流業者サーバ50の情報格納部52が格納する各データベースが示されている。
図に示すように、情報格納部52は、物流業者による物流業務の内容に関する情報を管理する物流業務管理DB521と、物流業者の情報を管理する物流業者DB523と、各収納装置10の設置位置の情報を管理する収納装置位置DB524と、ユーザが購入した商品の返品に関する情報を管理する返品DB526とを格納する。
【0095】
物流業務管理DB521は、物流業者による物流業務の内容に関する情報を管理するためのデータベースである。
物流業者は、物流業務管理DB521で管理される情報に基づいて物流業務を行う。
本実施の形態における返品物の返品業務は、上記物流業務に含まれる。
【0096】
図18は、本発明の第1の実施の形態における物流業務管理DB521のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、物流業務管理DB521は、物流業者の輸送対象となる物品に付される輸送元・輸送先等の情報が記された伝票の「伝票番号」に対応付けて、物品の輸送元の氏名/名称及び住所等の「輸送元の情報」と、物品の輸送先の氏名/名称及び住所等の「輸送先の情報」と、「その他の物流業務に関する情報」とを管理している。
購入商品の返品業務においては、輸送元はユーザ、輸送先は通信販売事業者となる。
【0097】
物流業者DB523は、物流業者に関する情報を管理するためのデータベースである。
物流業者DB523が管理するデータは、収納装置10において管理される物流業者DB123および管理サーバ20が管理する物流業者DB223において管理されるデータのうち、当該物流業者サーバ50を管理する物流業者についてのデータと共通している。
【0098】
図19は、本発明の第1の実施の形態における物流業者DB523のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、物流業者DB523は、各返品業務担当者を識別する「返品業務担当者ID」に対応付けて、「返品業務担当者の氏名/名称」と、物流業者が収納装置10の収納ボックスを解錠するための「物流業者の認証情報」と、返品業務担当者が所属する物流業者の「物流業者ID」と、その所属する「物流業者の名称」と、当該物流業者が返品物の集荷を担当する通信販売事業者を識別するための「通信販売事業者ID」と、返品業務担当者が使用する「物流業者端末60のメールアドレス」と、「その他の物流業者(返品業務担当者)に関する情報」とを管理している。
【0099】
収納装置位置DB524は、各収納装置10の設置位置に関する情報を管理するためのデータベースである。
図20は、本発明の第1の実施の形態における収納装置位置DB524のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、収納装置位置DB524は、各収納装置10を識別する「収納装置ID」に対応付けて、「各収納装置10の設置位置の情報」を管理している。
収納装置10の設置位置の情報は、例えば、「東京都○○区○○ ××マンション1階 共用玄関ロビー」のように、返品業務担当者が集荷を行えるように収納装置10の設置位置が示されている。
【0100】
返品DB526は、商品の返品に関する情報を管理するデータベースである。
以下、特記しない限り、返品DB526は、返品DB226と同様のデータを管理する。
図21は、本発明の第1の実施の形態における返品DB526のデータ構成の一例を示す図である。
図21の例では、返品DB526は、商品の返品ごとに付された「返品番号」に対応付けて、当該返品物に付される伝票の「伝票番号」と、返品物の「返品先の位置情報」と、返品物の「サイズ情報」と、返品業務の現在の「ステータス」と、返品物を販売した通信販売事業者を識別する「通信販売事業者ID」と、返品のための輸送業務を行う物流業者の「物流業者ID」と、ユーザが返品物を入庫する収納装置10を特定するための「収納装置ID」と、当該「収納装置10の位置情報」と、ユーザが返品物を入庫する収納ボックスを特定するための「ボックス番号」と、ユーザが入庫した時点で当該返品物における「伝票の有無」と、「その他の返品業務の内容」とを管理している。
【0101】
図21に示される返品DB526は、ある物流業者が担当する返品物の返品業務のみを管理するデータベースであるので、単一の「物流業者ID」に対応付けられたデータのみを管理している。
【0102】
〔7〕物流業者端末60の構成
物流業者端末60は、物流業者の返品業務担当者が使用するスマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、PC又はその他の端末である。
【0103】
物流業者端末60は、返品物の集荷及び輸送の依頼に関する情報を物流業者サーバ50から受信し、物流業者の返品業務担当者は、当該依頼内容に沿って集荷及び輸送業務を行う。
物流業者端末60は、Webサーバとして機能する管理サーバ20及び物流業者サーバ50から画面情報、例えばWebページを受信して表示することができる。
【0104】
図22は、本発明の第1の実施の形態における物流業者端末60の構成を示す図である。
図に示すように、物流業者端末60は、制御部61と、情報格納部62と、通信部63と、表示部64と、操作部65と、返品情報入力部67と、伝票発行部68とを有して構成される。
上記各部61~65は、それぞれユーザ端末30の同一名称の各部31~35と基本的に同様の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
【0105】
返品情報入力部67は、返品業務担当者の認証成功後に収納装置10の表示部14に表示される伝票コード情報を読み取る。
この収納装置10の表示部14が表示し返品情報入力部67が読取る伝票コード情報は、同一の伝票番号に関するものであれば、ユーザ端末30の表示部34が表示し収納装置10の返品情報入力部17が読取る伝票コード情報と同一のコード情報であってもよいし、異なるコード情報であってもよい。
【0106】
例えば、物流業者端末60はスマートフォンであり、返品情報入力部67は、スマートフォンに内蔵されているカメラである。
返品業務担当者は、物流業者端末60に実装されているコード情報のリーダアプリを起動させることにより、コード情報のリーダ機能を作動させ、返品情報入力部67により伝票コード情報を読み取る。
【0107】
伝票発行部68は、返品業務担当者が収納装置10から集荷した物品(返品物)に付す伝票を出力する。
例えば、伝票発行部68は、伝票自体となる紙素材、当該紙素材を収納するケース、伝票に上記各情報を印刷する印刷手段、印刷した伝票を物流業者端末60から出力する手段などから構成される。
この物流業者端末60の伝票発行部68から発行される伝票は、収納装置10の伝票発行部18から発行される伝票と同一の伝票であってもよいし、異なる伝票であってもよい。
【0108】
上述のとおり、物流業者端末60の返品情報入力部67が、収納装置10に表示された伝票コード情報を読み取ると、制御部61は、伝票発行部68に対し、当該読み取った伝票コード情報に基づいて、伝票の紙素材に返品先等の情報を印刷し、当該印刷済みの伝票を出力させる。
返品業務担当者は、収納装置10の第2の収納ボックス162,163から取出した伝票無しの返品物に対し、物流業者端末60の伝票発行部68から発行された伝票を付して、その返品物の輸送業務を行う。
【0109】
〔8〕通信販売事業者サーバ70の構成
通信販売事業者サーバ70は、各通信販売事業者による通信販売事業に関する情報を管理するためのサーバ装置である。
通信販売事業者サーバ70は、例えば、各通信販売事業者ごとに設置され、その設置された各通信販売事業者が提供する各収納サービスに関するデータを管理する。すなわち、各通信販売事業者サーバ70は、自組織(自通信販売事業者)に関するデータのみを管理し、他組織(他の通信販売事業者)に関するデータを管理しないようにしてもよい。
【0110】
図23は、本発明の第1の実施の形態における通信販売事業者サーバ70の構成を示す図である。
図に示すように、通信販売事業者サーバ70は、CPU等により構成され通信販売事業者サーバ70全体を制御する制御部71と、収納サービスの情報等を格納する情報格納部72と、ネットワーク100を介して収納装置10、ユーザ端末30又は物流業者サーバ50と情報の送受信を無線又は有線を介して行う通信部73とを有して構成される。
各部71~73は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部71の制御のもと、種々の処理が実行される。
【0111】
制御部71は、通信販売事業者サーバ70全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU等の電子回路やFPGA等の集積回路により構成される。
制御部71は、情報格納部72から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部72に情報の書込みを実行する。
【0112】
情報格納部72は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部72は、制御部71で実行するプログラムを記憶する領域や制御部71が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部71は、その情報格納部72に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
【0113】
通信部73は、ネットワーク100を介して行う収納装置10、ユーザ端末30又は物流業者サーバ50との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部73は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0114】
図24には、通信販売事業者サーバ70の情報格納部72が格納する各データベースが示されている。
図に示すように、情報格納部72は、通信販売事業者が販売する商品を購入するユーザの情報(ユーザ情報)等を管理する購入ユーザDB721と、商品の販売履歴(購入履歴)に関する情報を管理する販売履歴DB724と、返品商品(返品物)の保管施設に関する情報を管理する保管施設DB725と、ユーザが購入した商品の返品に関する情報を管理する返品DB726とを格納する。
【0115】
購入ユーザDB721は、通信販売事業者が販売する商品を購入するユーザに関する情報を管理するためのデータベースである。
図25は、本発明の第1の実施の形態における購入ユーザDB721のデータ構成の一例を示す図である。
図25に示す例では、購入ユーザDB721は、通信販売事業者の商品を購入するユーザ個々の識別情報である「ユーザID」に対応付けて、「ユーザ名(ユーザの氏名/名称)」と、ユーザの個人情報を含む「ユーザ情報」とを管理している。
例えば、上記ユーザ情報には、ユーザの住所、ユーザ端末30のメールアドレス等が含まれていてもよい。
【0116】
販売履歴DB724は、通信販売事業者の商品の販売履歴(ユーザによる購入履歴)に関する情報を管理するデータベースである。
図26は、本発明の第1の実施の形態における販売履歴DB724のデータ構成の一例を示す図である。
図26の例では、販売履歴DB724は、ユーザによる商品購入ごとに付された「購入番号」に対応付けて、当該購入された商品を識別するための「商品ID」と、当該商品を購入したユーザを識別するための「ユーザID」と、通信販売の場合に「商品の配送先」(配送先の位置情報(住所・座標))と、当該ユーザによる当該商品の「購入時期」と、「その他の商品購入に関する情報」とを管理している。
【0117】
保管施設DB725は、通信販売事業者の商品が返品された場合にその返品商品(返品物)を保管する保管施設に関する情報を管理するデータベースである。
保管施設は返品商品を保管するスペースを有する施設であって、特に限定されないが、例えば、通信販売事業者が所有または賃貸する倉庫または通信販売事業者の社屋等である。
図27は、本発明の第1の実施の形態における保管施設DB725のデータ構成の一例を示す図である。
図27の例では、保管施設DB725は、各保管施設を識別するための「保管施設番号」に対応付けて、当該「保管施設の名称」と、当該「保管施設の位置情報」(保管施設の住所、座標等)とを管理している。
【0118】
ユーザによる商品返品の申し込みに関する情報を通信販売事業者サーバ70が受信すると、通信販売事業者サーバ70の制御部71は、購入ユーザDB721と保管施設DB725を参照して、当該ユーザの住所に基づいて、返品商品を保管する保管施設を決定する。
例えば、制御部71は、商品の返品先の保管施設として、当該ユーザと同じ地域にある保管施設を決定してもよいし、当該ユーザの住所に最も近い保管施設を決定してもよい。
【0119】
返品DB726は、商品の返品に関する情報を管理するデータベースである。
以下、特記しない限り、返品DB726は、返品DB226と同様のデータを管理する。
図28は、本発明の第1の実施の形態における返品DB726のデータ構成の一例を示す図である。
図28の例では、返品DB726は、商品の返品ごとに付された「返品番号」に対応付けて、当該返品物に付される伝票の「伝票番号」と、当該返品物の「商品購入履歴」と、返品物の「返品先の位置情報」と、返品物の「サイズ情報」と、返品業務の現在の「ステータス」と、返品物を販売した通信販売事業者を識別する「通信販売事業者ID」と、返品のための輸送業務を行う物流業者の「物流業者ID」と、ユーザが返品物を入庫する収納装置10を特定するための「収納装置ID」と、当該「収納装置10の位置情報」と、ユーザが返品物を入庫する収納ボックスを特定するための「ボックス番号」と、ユーザが入庫した時点で当該返品物における「伝票の有無」と、「その他の返品業務の内容」とを管理している。
【0120】
上記返品DB726の「商品購入履歴」は、販売履歴DB724における該当する購入番号の購入履歴である。
【0121】
図28に示される返品DB726は、ある通信販売事業者が販売する商品(返品物)の返品のみを管理するデータベースであるので、単一の「通信販売事業者ID」に対応付けられたデータのみを管理している。
【0122】
本実施の形態では、購入ユーザDB721及び販売履歴DB724において管理されるユーザIDは、ユーザDB121,221において管理されるユーザIDと共通であるが、別のIDであってもよく、その場合は、購入ユーザDB721において、両「ユーザID」が互いに対応付けられて管理される。
【0123】
(第1の実施の形態の動作)
(1)返品申込み動作
図29,30は、本発明の第1の実施の形態における商品返品システムによる返品申込み動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、ユーザが通信販売により購入した商品の返品を行う際の商品返品システムによる動作について説明する。
【0124】
まず、ユーザは、ユーザ端末30の操作部35を操作して、通信販売事業者サーバ70に対して、購入した商品の返品を申し込むための画面の情報(以下、その画面を「返品申込画面」といい、その画面情報を「返品申込画面情報」という。)の取得を要求する旨の情報を送信する(ステップS101)。
この返品申込画面については特に限定しないが、例えば、通信販売事業者が運営するECサイトにおける当該ユーザの商品購入履歴画面であってもよい。
【0125】
通信販売事業者サーバ70の通信部73は、ユーザ端末30から上記返品申込画面情報の取得要求を受信すると、制御部71は、当該返品申込画面情報を情報格納部72から抽出し、通信部73は当該抽出した返品申込画面情報をユーザ端末30へ送信する(ステップS102)。
【0126】
ユーザ端末30の通信部33は返品申込画面情報を通信販売事業者サーバ70から受信すると、表示部34はその受信した返品申込画面を表示する(ステップS103)。
【0127】
図31は、本発明の第1の実施の形態における返品申込画面の一例を示す図である。
図の例では、返品申込画面として、通信販売事業者が運営するECサイトにおける当該ユーザの商品購入履歴画面が表れている。
図に示す返品申込画面内には、3つの商品購入履歴1010,1020,1030が表れており、各商品購入履歴1010,1020,1030には、それぞれ、購入商品の画像1011,1021,1031と、購入内容1012,1022,1032と、返品ボタン1013,1023,1033とが表れている。
図の例では、購入内容1012,1022,1032には、購入番号、商品名、購入日(購入時期)、購入価格が示されている。
【0128】
ユーザは、操作部35を用いて、返品申込画面内の返品ボタン1013,1023,1033を押下(選択)することにより、返品する商品を選択することができる。
本実施の形態では、ユーザは、操作部35を用いて、返品ボタン1031を押下し、商品購入履歴1010の商品の返品を選択したとする。
返品ボタンの押下により返品商品が選択されると、表示部34は、サイズ入力画面を表示する。
このサイズ入力画面の情報は、ユーザ端末30が通信販売事業者サーバ70から受信した返品申込画面情報に含まれている。
【0129】
図32は、本発明の第1の実施の形態における返品商品のサイズ入力画面の一例を示す図である。
図に示すサイズ入力画面内には、返品が選択された商品の画像1041と、当該商品の購入内容1042と、当該商品のサイズを入力する画面領域であるサイズ入力領域1043と、返品申込ボタン1044とが表れている。
図の例では、サイズ入力領域1043には、「縦・横・高さが全て20cm以内」(サイズ小)と
「縦・横・高さのどれかが20cmを超えている」(サイズ大)の2つのラジオボタンが設けられている。
ユーザは、操作部35を操作して、サイズ入力領域1043に設けられている2つのラジオボタンのいずれかを選択して、返品商品のサイズ情報を入力する。
サイズ入力領域1043における返品商品のサイズ情報の入力方法は、上記方法に限定されず、あらゆる方法によって入力できる。
【0130】
ユーザは、操作部35を操作して、返品申込画面に示される商品購入履歴の一覧の中から、今回ユーザが商品の返品を希望する商品の商品購入履歴を選択するとともに、サイズ入力画面において当該商品の「サイズ情報」を入力することにより、商品の返品を申し込むことを示す情報(「返品申込情報」という。)を入力する(ステップS104)。
この返品申込情報には、「返品を申込む商品の商品購入履歴を特定する情報(以下、「購入番号」という。)」と、上記「サイズ情報」とが含まれる。
【0131】
ユーザ端末30の通信部33は、上記返品申込情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS105)。
【0132】
通信販売事業者サーバ70の通信部73は、ユーザ端末30から返品申込情報を受信すると、制御部71は、当該商品の返品業務を特定する「返品番号」を発行する(ステップS106)。
【0133】
次に、制御部71は、販売履歴DB724を参照し、販売履歴DB724において当該受信した返品申込情報に含まれる購入番号に対応付けられている商品購入履歴を抽出し、当該商品購入履歴に含まれる商品の配送先の位置情報を抽出する。
そして、制御部71は、保管施設DB725を参照し、保管施設DB725において当該抽出した商品の配送先の位置情報に基づいて、返品商品の返品先の保管施設を決定し、その返品先の保管施設の位置情報を保管施設DB725から抽出する(ステップS107)。
ステップS107において、制御部71は、保管施設が複数ある場合には、商品の配送先の位置(住所・座標)に最も近い保管施設を返品先として決定するようにしてもよいし、商品の配送先の位置(住所)と同じ地域の保管施設を返品先として決定するようにしてもよい。
【0134】
次に、制御部71は、上記発行した返品番号に対応付けて、上記抽出した商品購入履歴と、返品先の位置情報(保管施設の位置情報)と、商品のサイズ情報とを「返品情報」として返品DB726に格納する(ステップS108)。
さらに、制御部71は、返品に関するステータスを「返品情報」として返品DB726に記録する。
ここでは、返品を受け付けた状態であるので、制御部71は返品のステータスとして「返品受付」を記録する。
制御部71は、返品作業の現在の状況に応じて、例えばステータスを「返品受付」→「入庫完了」→「集荷完了」→「返品完了」のように書き換えていく。
【0135】
次に、通信部73は、ユーザからの返品申込みを通信販売事業者が受け付けたことを示す「返品受付情報」を管理サーバ20へ送信する(ステップS109)。
当該「返品受付情報」には、上記「返品情報」と、返品を受け付けた通信販売事業者を識別するための「通信販売事業者ID」とが含まれる。
【0136】
管理サーバ20は、上記返品受付情報を通信販売事業者サーバ70から受信すると、制御部21は、物流業者DB223を参照し、当該返品受付情報に含まれる「通信販売事業者ID」に対応付けられている物流業者IDを抽出し、当該抽出した物流業者IDにより識別される物流業者を、商品返品業務を行う物流業者として選択する(ステップS110)。
【0137】
次に、制御部21は、返品商品(返品物)を集荷し返品先まで運送することを物流業者に対して依頼することを示す「返品集荷依頼情報」を生成し、通信部23は、その生成した返品集荷依頼情報を、上記抽出した物流業者IDの物流業者の物流業者サーバ50へ送信する(ステップS111)。
当該返品集荷依頼情報には、返品情報と通信販売事業者IDが含まれている。
また、制御部21は、上記返品情報と通信販売事業者IDと物流業者IDとを対応付けて、返品DB226に格納する。
【0138】
物流業者サーバ50は、上記返品集荷依頼情報を管理サーバ20から受信すると、制御部51は、当該受信した返品集荷依頼情報に関する物流業務(返品物)を特定する「伝票番号」を発行する(ステップS112)。
【0139】
次に、制御部51は、発行した伝票番号に対応付けて返品集荷依頼情報と、当該物流業者サーバ50を管理する自物流業者の物流業者IDを返品DB526に格納する(ステップS113)。
この結果、伝票番号と返品番号と返品情報とが紐付けられることになる。
【0140】
次に、物流業者サーバ50の通信部53は、上記紐付けられた伝票番号および返品番号を管理サーバ20へ送信する(ステップS114)。
【0141】
管理サーバ20は、上記伝票番号および返品番号を物流業者サーバ50から受信すると、制御部21は、返品DB226を参照し、当該返品DB226において上記受信した返品番号に対応付けられている返品情報に対して上記受信した伝票番号を対応付けて記録する。
そして、管理サーバ20の通信部23は、上記対応付けられた伝票番号および返品番号を通信販売事業者サーバ70へ送信する(ステップS115)。
【0142】
通信販売事業者サーバ70は、上記伝票番号および返品番号を管理サーバ20から受信すると、制御部71は、返品DB726を参照し、当該返品DB726において上記受信した返品番号に対応付けられている返品情報に対して上記受信した伝票番号を対応付けて記録する(ステップS116)。
【0143】
また、管理サーバ20の通信部23は、上記対応付けられた伝票番号を、商品の返品を申込んだユーザのユーザ端末30へ送信する(ステップS117)。
【0144】
ユーザ端末30は、伝票番号を管理サーバ20から受信すると、制御部31は、その受信した伝票番号に基づいて、商品を返品するために収納装置10に一旦入庫するのに必要なコード情報である伝票コード情報を生成する(ステップS118)。
ユーザ端末30の情報格納部32は、その生成した伝票コード情報を格納する。
【0145】
伝票コード情報には、伝票番号が含まれる。
また、制御部31には計時機能が備わっており、伝票コード情報には、伝票コード情報の生成時期の情報が含まれていてもよい。
【0146】
ユーザは、返品する商品を収納装置10に入庫する際には、上記ユーザ端末30に格納された伝票コード情報を読み出して表示部34に表示させ、その伝票コード情報を収納装置10に読取らせるなどして入力し、収納装置10に返品する商品を入庫する。
以上で、返品申込み動作は終了する。
【0147】
以上説明した例では、ステップS112において、物流業者サーバ50が伝票番号を発行していたが、代わりに、ステップS106等において、通信販売事業者サーバ70が伝票番号を発行するようにしてもよい。
この場合、通信販売事業者サーバ70により発行された伝票番号は、収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30、物流業者サーバ50および物流業者端末60において共有される。
【0148】
以上説明した例では、ステップS117において、管理サーバ20がユーザ端末30に伝票番号を通知していたが、代わりに、通信販売事業者サーバ70が伝票番号をユーザ端末30へ通知するようにしてもよい。
【0149】
(2)返品物の入庫動作
ユーザは、伝票コード情報の発行後、返品商品(返品物)を持って、収納装置10の設置場所を訪れる。
【0150】
図33,34は、本発明の第1の実施の形態における商品返品システムによる返品物の入庫動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、ユーザが返品商品を収納装置10に入庫する際の商品返品システムによる動作について説明する。
【0151】
まず、ユーザは、入庫予定の返品商品(返品物)を持って、収納装置10の設置場所を訪れる。
ここでユーザは、例えば、自身の居住する集合住宅の共用部等に設置される収納装置10を訪れてもよいし、自身の通学又は通勤途中の駅や店舗前に設置された収納装置10を訪れてもよい。
【0152】
ユーザは、ユーザ端末30の操作部35を操作して、上記格納されている伝票コード情報を読み出すと、表示部34はその読み出された伝票コード情報を表示する(ステップS201)。
【0153】
図35は、本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末30による伝票コード情報の表示画面の一例を示す図である。
図の例では、伝票コード情報は二次元バーコードで表されている。
【0154】
ユーザは、表示部34に表示された伝票コード情報を、収納装置10の返品情報入力部17にかざす等すると、返品情報入力部17は、当該伝票コード情報を読取ることにより、伝票コード情報の入力処理が行われる(ステップS202)。
【0155】
なお、伝票コード情報の入力方法は、上記かざして読取らせることに限定されず、例えば、ユーザが操作部15の各種キーを操作してパスワードを入力する等して伝票コード情報に含まれる伝票番号を入力するようにしてもよい。
また、収納装置10は、上記伝票コード情報の入力(ステップS202)の前に、ユーザの認証を行い、その認証が成功した場合のみ伝票コード情報の入力を許可するようにしてもよい。
その認証の方法は、例えば、ユーザは操作部15の各種キーを操作してパスワードを入力してもよいし、認証情報が記録されたICカードの情報を収納装置10に読取らせる等して入力してもよい。
【0156】
また、ユーザは、ユーザ端末30の表示部30に表示させる他、他の方法により伝票コード情報を収納装置10に対して提示するようにしてもよい。
例えば、ユーザは、PCおよびプリンタ等からなるユーザ端末30を用いて、伝票コード情報を紙等に印刷して出力させ、返品物の入庫の際に、伝票コード情報が印刷された紙を持参し、収納装置10の返品情報入力部17がその紙に印刷された伝票コード情報を読み取ることで、伝票コード情報の入力が行われてもよい。
【0157】
収納装置10の通信部13は、上記入力された伝票コード情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS203)。
【0158】
管理サーバ20は、上記伝票コード情報を収納装置10から受信すると、制御部21は、受信した伝票コード情報を復号し、伝票番号を抽出する。
そして、制御部21は、返品DB226を参照し、当該抽出した伝票番号に対応付けられている物流業者IDを抽出して、当該伝票コード情報に関する商品の返品業務を行う物流業者を特定する(ステップS204)。
【0159】
次に、管理サーバ20の通信部23は、上記特定した物流業者の物流業者サーバ50へ受信した伝票コード情報を送信する(ステップS205)。
【0160】
物流業者サーバ50の通信部53は、上記伝票コード情報を管理サーバ20から受信すると、制御部51は、当該受信した伝票コード情報を解析して、当該伝票コード情報が有効か否かを判断する(ステップS206)。
ステップS206における伝票コード情報の有効性の判断内容については、特に限定しないが、例えば、制御部51は、伝票コード情報を復号し、当該伝票コード情報に含まれる伝票コード情報の生成時期の情報を抽出し、伝票コード情報が生成されてから所定期間(例えば1週間)が経過していなければ有効と判断し、既に経過した場合には無効と判断するようにしてもよい(この場合には伝票コード情報には生成された時期の情報が含まれている。)。
【0161】
次に、物流業者サーバ50の制御部51は、受信した伝票コード情報を復号し、伝票コード情報から伝票番号を抽出し、返品DB526を参照して当該返品DB526において当該抽出した伝票番号に対応付けられている返品物のサイズ情報を抽出する。
そして、制御部51は、上記抽出した返品物のサイズ情報に基づいて、収納装置10が伝票を発行し、当該伝票を返品物に付することが必要か否かを判断する(ステップS207)。
具体的には、制御部51は、返品物のサイズが所定の基準値以上の場合には返品物に付す伝票を発行する必要がなく、当該所定の基準値未満の場合には伝票を発行する必要があると判断する。
例えば、制御部51は、返品物が一般的な段ボール箱のような直方体形状の場合には、縦、横および高さの長さの合計値が所定値以上であると基準値以上と判断し、所定値未満であると基準値未満と判断してもよい。
または、制御部51は、返品物の縦、横または高さのうち1つの長さでも所定長以上であると基準値以上と判断し、全てが所定長未満であると基準値未満と判断してもよい。
【0162】
図32の例で説明すると、返品物のサイズ情報として「縦・横・高さが全て20cm以内」が選択されていた場合は、制御部51は、「返品物のサイズが所定の基準値未満であり、伝票を発行する必要がある」と判断する。
一方、返品物のサイズ情報として「縦・横・高さのどれかが20cmを超えている」が選択されていた場合は、制御部51は、「返品物のサイズが所定の基準値以上であり、伝票を発行する必要がない」と判断する。
【0163】
上述のように、収納装置10は複数の収納ボックスを有しており、その収納ボックスは、伝票付き(伝票有りの)返品物を入庫するための「第1の収納ボックス」と、伝票無しの返品物を入庫するための「第2の収納ボックス」とから構成される。
第1の収納ボックスには1以上の返品物が入庫可能であり、第2の収納ボックスにはそれぞれ返品物が1つだけ入庫可能である。
大きなサイズの返品物を第1の収納ボックスに入庫しようとすると、第1の収納ボックスは一定の数以上の返品物の入庫を想定したものであるのにもかかわらず、限られた数の返品物しか入庫できなくなってしまうため、第1の収納ボックスにはサイズが所定の基準値未満の返品物のみ入庫される。
このように複数個の返品物が第1の収納ボックスに入庫される場合には、返品物に伝票を付さないと、各返品物の区別がつかず特定できなくなるため、第1の収納ボックスには、伝票有りの返品物が入庫される。
【0164】
一方で、第2の収納ボックスには、各ボックスでそれぞれ1つの返品物しか入庫されないため、サイズが所定の基準値以上の返品物が入庫されても問題はない。
また、各第2の収納ボックスにはボックス番号が割り当てられて区別可能であり、さらに上述のとおり各第2の収納ボックスにはそれぞれ返品物が1つずつしか入庫されないため、伝票無しの返品物を第2の収納ボックスに入庫しても、各返品物を区別し、特定することができる。
【0165】
ステップS207に戻って、物流業者サーバ50の制御部51は、伝票を発行する必要があると判断した場合には(ステップS207/Yes)、制御部51は、返品DB526を参照し、返品DB526において伝票コード情報から抽出した伝票番号に対応付けられている返品先の位置情報を抽出する(ステップS208)。
【0166】
次に、物流業者サーバ50の通信部53は、上記制御部51が判断した「伝票コード情報の有効性」の判断結果と、「伝票発行の要否」の判断結果とを管理サーバ20へ送信する(ステップS209)。
この「伝票発行の要否」の判断結果には、伝票コード情報から抽出した伝票番号と、物流業者サーバ50のアドレス情報と、上記抽出した返品先の位置情報と、当該物流業者サーバ50を管理し今回の返品物の返品業務を担当する自物流業者の名称とが含まれる。
【0167】
ステップS207に戻って、一方、物流業者サーバ50の制御部51は、伝票を発行する必要がないと判断した場合には(ステップS207/No)、ステップS208の動作を行うことなく、ステップS209の動作へ移行し、通信部53は、「伝票コード情報の有効性」の判断結果と、「伝票発行の要否」の判断結果とを管理サーバ20へ送信する(ステップS209)。
伝票を発行する必要がないと判断された場合には(ステップS207/No)、「伝票発行の要否」の判断結果に、物流業者サーバ50のアドレス情報が含まれ、伝票番号と返品先の位置情報と当該物流業者サーバ50を管理する自物流業者の名称については含まれていなくてもよい。
【0168】
管理サーバ20の通信部23は上記「伝票コード情報の有効性」の判断結果と、「伝票発行の要否」の判断結果とを物流業者サーバ50から受信すると、伝票コード情報の送信元の収納装置10へ当該受信した情報を送信する(ステップS210)。
【0169】
収納装置10の通信部13は上記「伝票コード情報の有効性」の判断結果と、「伝票発行の要否」の判断結果とを管理サーバ20から受信すると、制御部11は、当該受信した判断結果に基づいて、入力された伝票コード情報は有効か否かを判断する(ステップS211)。
なお、「伝票発行の要否」の判断結果が「伝票の発行が必要」である場合には、ステップS211において収納装置10が受信する「伝票発行の要否」の判断結果の情報には、伝票番号と、物流業者サーバ50のアドレス情報と、返品先の位置情報と、返品物の返品業務を担当する物流業者の名称とが含まれる。
一方、「伝票発行の要否」の判断結果が「伝票の発行が不要」である場合には、ステップS211において収納装置10が受信する「伝票発行の要否」の判断結果の情報には、少なくとも、物流業者サーバ50のアドレス情報が含まれる。
【0170】
ステップS211において、制御部11が入力された伝票コード情報が無効であると判断した場合には(ステップS211/No)、当該伝票コード情報による商品返品の正当性がないと認識し、商品の返品を許可せず、このまま動作が終了する。
【0171】
一方、制御部11が入力された伝票コード情報が有効であると判断した場合には(ステップS211/Yes)、上記物流業者サーバ50から受信した「伝票発行の要否」の判断結果が「伝票の発行が必要」であるか否かを判断する(ステップS212)。
【0172】
ステップS212において、制御部11は、「伝票の発行が必要」と判断した場合には(ステップS212/Yes)、伝票発行部17は、上記伝票コード情報と、上記受信した伝票番号と、返品先の位置情報と、返品業務を担当する物流業者の名称とが記載された伝票を作成し、出力(発行)する(ステップS213)。
物流業者の返品業務担当者は、返品物の集荷の際には、返品物に付された伝票に記載された返品先の位置情報(例えば、通信販売事業者の返品商品の保管倉庫の住所等)を確認して、その返品先まで返品物を運送する。
【0173】
制御部11は、伝票発行後、第1の収納ボックスの外扉を解錠して、内扉の投函口から伝票付きの返品物の入庫を可能にする。
また、第1の収納ボックスについては、当初から外扉を施錠せずに、または外扉を設けずに、内扉の投函口から伝票付きの返品物が入庫可能な状態であってもよい。
ユーザは、発行された伝票を返品物に付し、伝票を付した返品物を第1の収納ボックスに入庫する。
【0174】
収納装置10の制御部11は、伝票付きの返品物が第1の収納ボックスに入庫されたと判断すると(ステップS214/Yes)、当該第1の収納ボックスのボックス番号に対応付けて上記入力された伝票コード情報を情報格納部12に格納するとともに、通信部13は、伝票付きの返品物の入庫通知を管理サーバ20へ送信する(ステップS215)。
この入庫通知には、伝票コード情報から抽出された伝票番号と、返品物が入庫された収納装置10を識別する収納装置IDと、返品物が入庫された収納ボックスを特定するボックス番号と、返品物が入庫された返品物の伝票の有無(ここでは伝票有り)と、返品物の返品業務を担当する物流業者の物流業者サーバ50のアドレス情報の各情報が含まれる。
【0175】
次に、管理サーバ20は、上記伝票付きの返品物の入庫通知を収納装置10から受信すると、制御部21は、返品DB526における上記受信した入庫通知に含まれる伝票番号と同一の伝票番号に対応付けて、上記収納装置10から受信した入庫通知の各情報を追加して格納する(ステップS216)。
【0176】
次に、管理サーバ20の通信部23は、上記受信した入庫通知に含まれる物流業者サーバ50のアドレス情報を用いて、伝票付きの返品物の入庫通知を当該アドレスの物流業者サーバ50へ送信する(ステップS217)。
【0177】
物流業者サーバ50の通信部53は、上記入庫通知を管理サーバ20から受信すると、制御部51は、収納装置位置DB524を参照し、当該受信した入庫通知に含まれる収納装置IDに基づいて当該収納装置10の設置位置の情報を抽出する。
制御部51は、返品DB526における上記受信した入庫通知に含まれる伝票番号と同一の伝票番号に対応付けて、上記管理サーバ20から受信した入庫通知の各情報と当該収納装置10の設置位置の情報を追加して格納する(ステップS218)。
また、制御部51は、返品DB526における当該伝票番号に対応付けられている返品先の位置情報を抽出する。
そして、物流業者サーバ50の通信部53は、入庫通知を商品の返品業務を担当する返品業務担当者の物流業者端末60へ送信する(ステップS219)。
この入庫通知には、伝票コード情報から抽出された伝票番号と、返品物が入庫された収納装置10を識別する収納装置IDと、上記収納装置IDに基づいて抽出された収納装置10の設置位置と、返品物が入庫された収納ボックスを特定するボックス番号と、返品物が入庫された返品物の伝票の有無(ここでは伝票有り)と、返品先の位置情報の各情報が含まれる。
【0178】
物流業者端末60の通信部63は、上記入庫通知を物流業者サーバ50から受信すると、制御部61は、当該受信した入庫通知の各情報を情報格納部62に格納する(ステップS220)。
【0179】
ステップS212に戻って、収納装置10の制御部11が伝票の発行が不要であると判断した場合には(ステップS212/No)、伝票発行部17は伝票を発行することなく、ステップS221へ移行する。
ステップS221において、制御部11は、収納ボックスDB122を参照して第2の収納ボックスの使用状況の情報を抽出し、伝票無しの返品物が入庫可能な第2の収納ボックスがあるか否かを判断する(ステップS221)。
【0180】
ステップS221において、制御部11が、第2の収納ボックスが全て使用されており、伝票無しの返品物が入庫可能な第2の収納ボックスがないと判断した場合には(ステップS221/No)、伝票無しの返品物の入庫が不可能であるので、このまま動作を終了する。
第2の収納ボックスは1つのボックスにつき1つの伝票無しの返品物が収納されるので、空いている第2の収納ボックスがない場合には、伝票無しの返品物は収納装置10に入庫することができない。
【0181】
一方、制御部11が、使用されていない第2の収納ボックスがあり、伝票無しの返品物が入庫可能な第2の収納ボックスがあると判断した場合には(ステップS221/Yes)、第2の収納ボックスの使用状況を示す画面情報を生成し、当該生成した第2の収納ボックスの使用状況を示す画面情報を表示部14に表示させる。
【0182】
図36は、本発明の第1の実施の形態における第2の収納ボックスの使用状況を示す画面情報の一例を示す図である。
図に示す例では、収納装置10の収納ボックスのうち、現時点で入庫可能な第2の収納ボックスと、現時点で入庫中であって入庫不可能な第2の収納ボックスとの表示を異ならせて示し、ユーザがどの第2の収納ボックスに物品を入庫可能かがわかるようになっている。
収納装置10の制御部11は、第2の収納ボックスに返品物が収納されている場合、当該返品物が取出されない限り、第2の収納ボックスに新たに返品物の入庫を許可せず、解錠しない。
一方、制御部11は、第1の収納ボックスに返品物が収納されている場合であっても、第1の収納ボックスに新たに返品物の入庫を許可し、解錠を行う。
【0183】
ユーザは、表示部14に表示された第2の収納ボックスの使用状況を示す画面情報の内容を確認し、操作部15を操作して、入庫可能な第2の収納ボックスのうち任意の第2の収納ボックスを選択する。
制御部11は、ユーザにより選択された第2の収納ボックスを解錠する。
ユーザは、伝票無しの返品物を、解錠された第2の収納ボックスに入庫し、閉扉すると、制御部11は、当該物品が入庫された第2の収納ボックスを施錠する。
【0184】
収納装置10の制御部11は、伝票無しの返品物が第2の収納ボックスに入庫されたと判断すると(ステップS222/Yes)、当該第2の収納ボックスのボックス番号に対応付けて上記入力された伝票コード情報を情報格納部12に格納するとともに、通信部13は、伝票無しの返品物の入庫通知を管理サーバ20へ送信する(ステップS223)。
この入庫通知には、伝票コード情報から抽出された伝票番号と、返品物が入庫された収納装置10を識別する収納装置IDと、返品物が入庫された収納ボックスを特定するボックス番号と、返品物が入庫された返品物の伝票の有無(ここでは伝票無し)と、返品物の返品業務を担当する物流業者の物流業者サーバ50のアドレス情報の各情報が含まれる。
【0185】
次に、管理サーバ20は、上記伝票無しの返品物の入庫通知を収納装置10から受信すると、制御部21は、返品DB526における上記受信した入庫通知に含まれる伝票番号と同一の伝票番号に対応付けて、上記収納装置10から受信した入庫通知の各情報を追加して格納する(ステップS224)。
【0186】
次に、管理サーバ20の通信部23は、上記受信した入庫通知に含まれる物流業者サーバ50のアドレス情報を用いて、伝票無しの返品物の入庫通知を当該アドレスの物流業者サーバ50へ送信する(ステップS225)。
【0187】
物流業者サーバ50の通信部53は、上記入庫通知を管理サーバ20から受信すると、制御部51は、収納装置位置DB524を参照し、当該受信した入庫通知に含まれる収納装置IDに基づいて当該収納装置10の設置位置の情報を抽出する。
制御部51は、返品DB526における上記受信した入庫通知に含まれる伝票番号と同一の伝票番号に対応付けて、上記管理サーバ20から受信した入庫通知の各情報と当該収納装置10の設置位置の情報を追加して格納する(ステップS226)。
また、制御部51は、返品DB526における当該伝票番号に対応付けられている返品先の位置情報を抽出する。
そして、物流業者サーバ50の通信部53は、入庫通知を商品の返品業務を担当する返品業務担当者の物流業者端末60へ送信する(ステップS227)。
この入庫通知には、伝票コード情報から抽出された伝票番号と、返品物が入庫された収納装置10を識別する収納装置IDと、上記収納装置IDに基づいて抽出された収納装置10の設置位置と、返品物が入庫された収納ボックスを特定するボックス番号と、返品物が入庫された返品物の伝票の有無(ここでは伝票無し)と、返品先の位置情報の各情報が含まれる。
【0188】
物流業者端末60の通信部63は、上記入庫通知を物流業者サーバ50から受信すると、制御部61は、当該受信した入庫通知の各情報を情報格納部62に格納する(ステップS228)。
以上で、返品物の入庫動作は終了する。
【0189】
物流業者の返品業務担当者は、物流業者端末60の操作部65を操作して、上記情報格納部62に格納された入庫通知の各情報を表示部64に表示させ、当該情報に含まれる、収納装置10の設置位置の情報と、返品先の位置情報とを確認し、その後、返品物の集荷作業を行う。
【0190】
なお、以上説明した例では、物流業者サーバ50が送信する「伝票発行の要否」の判断結果には、伝票番号と、物流業者サーバ50のアドレス情報と、返品先の位置情報と、今回の返品物の返品業務を担当する物流業者の名称とが含まれていたが、これらのうち、返品先の位置情報と、物流業者の名称とについては必ずしも含まれていなくてもよい。
これらの情報が含まれない場合には、伝票にもこれらの情報が記載されない。
この場合、返品業務担当者は、物流業者端末60を用いて伝票に記載されている伝票コード情報を読取って復号して伝票番号を抽出し、当該抽出した伝票番号を物流業者サーバ50へ送信してその伝票に関する情報(返品先の位置情報、物流業者の名称など)を問い合わせる。
物流業者サーバ50は、伝票番号を物流業者端末60から受信すると、返品DB526において当該受信した伝票番号に対応付けられている伝票に関する情報を抽出し、物流業者端末60へ送信する。
物流業者端末60は、伝票に関する情報を物流業者サーバ50から受信すると、当該受信した伝票に関する情報を表示する。
返品業務担当者は、その表示された伝票に関する情報(返品先の位置情報、物流業者の名称など)の内容を確認し、返品物の返品作業を行う。
また、物流業者端末60は、上記受信した伝票に関する情報(返品先の位置情報、物流業者の名称など)が記載された伝票を新たに発行し、現在伝票(返品先の位置情報、物流業者の名称などが記載されていない)が付されている返品物にさらに新たに発行した伝票(返品先の位置情報、物流業者の名称などが記載)を付することができる。
【0191】
(3)返品物の集荷動作
返品業務担当者は、物流業者端末60を用いて入庫通知の内容を表示させる。
図37は、本発明の第1の実施の形態における物流業者端末60に表示される入庫通知の一例を示す図である。
図の例では、伝票番号と、返品物の収納装置10への入庫時期と、返品物が入庫された収納装置10の収納装置IDと、その収納装置10の設置位置と、返品物が入庫された収納ボックスのボックス番号と、返品物が入庫された返品物の伝票の有無と、返品先の位置情報の各情報が含まれる。
返品業務担当者は、この入庫通知の内容を確認して、返品物を集荷するために収納装置10の設置位置へ移動する。
【0192】
図38~40は、本発明の第1の実施の形態における商品返品システムによる返品物の集荷動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、物流業者の返品業務担当者が返品商品(返品物)を収納ボックスから取出し、集荷するときの商品返品システムによる動作について説明する。
【0193】
まず、返品業務担当者は、物流業者の認証情報を収納装置10に入力する。
この物流業者の認証情報の入力方法は特に限定されない。
例えば、返品業務担当者は、収納装置10の操作部15の各種キーを操作して物流業者IDとパスワードを入力してもよいし、これら物流業者IDとパスワードが記録されたICカード等の情報記録媒体を収納装置10の所定の位置にかざす等して、近距離無線通信を介して情報記録媒体に記録されている物流業者IDとパスワードを収納装置10に入力するようにしてもよい。
【0194】
制御部11は、物流業者DB123を参照し、上記入力された物流業者の認証情報に含まれる物流業者IDおよびパスワードに基づいて物流業者の認証を行う(ステップS301)。
例えば、制御部11は、物流業者DB123において、上記物流業者IDとパスワードとが互いに対応付けられて登録されている場合に「認証成功」と判断し、互いに対応付けられて登録されていない場合に「認証失敗」と判断する。
【0195】
ここで、制御部11は、認証失敗と判断すると(ステップS301/No)、物流業者に対して収納装置10の使用(集荷作業)を許可せずに、動作を終了する。
【0196】
一方、収納装置10の制御部11は、認証成功と判断すると(ステップS301/Yes)、入力された物流業者IDと、自収納装置10を識別する収納装置IDを管理サーバ20へ送信して、当該物流業者IDで識別される物流業者が集荷を担当する返品物が入庫されている収納ボックスを問合せる(ステップS302)。
【0197】
管理サーバ20の通信部23は、上記物流業者集荷担当の返品物が入庫の収納ボックスの問合せとともに物流業者IDと収納装置IDを収納装置10から受信すると、制御部21は、収納ボックスDB222を参照し、当該収納装置IDで識別される収納装置10において当該物流業者IDに対応付けられている収納ボックスを特定し、そのボックス番号を収納ボックスDB222から抽出する。
管理サーバ20の通信部23は、上記抽出した当該物流業者が集荷担当する返品物が入庫されている収納ボックスを特定したボックス番号を収納装置10へ送信する(ステップS303)。
【0198】
収納装置10の通信部13は、上記ボックス番号を管理サーバ20から受信すると、制御部11は、当該ボックス番号に、伝票付きの返品物が収納されている第1の収納ボックスを特定するボックス番号が含まれるか否かを判断する(ステップS304)。
【0199】
ステップS304において、制御部11は、上記受信したボックス番号に基づいて、物流業者が集荷担当の返品物が入庫の収納ボックスに、第1の収納ボックスが含まれないと判断した場合には(ステップS304/No)、ステップS305~S307の動作を行わずに、ステップS314の動作へ移行する。
【0200】
一方、ステップS304において、制御部11は、上記受信したボックス番号に基づいて、物流業者が集荷担当の返品物が入庫の収納ボックスに、第1の収納ボックスが含まれていると判断した場合には(ステップS304/Yes)、上記認証が成功した物流業者が集荷担当の返品物が収納されている第1の収納ボックスを解錠する(ステップS305)。
【0201】
第1の収納ボックスには、伝票付きの返品物が1以上収納されている。
返品業務担当者は、その伝票付きの返品物から、自身の物流業者が集荷担当の返品物を選別して、その解錠された第1の収納ボックスから取り出す。
例えば、伝票には物流業者名が記載されており、返品業務担当者は、その物流業者名を確認して自身が集荷を担当する返品物を選別してもよい。
また、返品業務担当者は、伝票の伝票番号を見て、自身の物流業者が集荷担当する返品物の伝票番号であるか否かを確認するようにしてもよい。
【0202】
次に、制御部11は、第1の収納ボックスを施錠する(ステップS306)。
返品業務担当者が返品物を取り出し後に第1の収納ボックスの扉を閉扉することにより、自動的に第1の収納ボックスは施錠されるようにしてもよい。
【0203】
次に、収納装置10の通信部13は、上記返品業務担当者が返品物の集荷作業を完了したことを示す集荷完了情報を管理サーバ20へ送信して通知する(ステップS307)。
この集荷完了情報には、集荷を完了した返品物に付された伝票の伝票番号が含まれる。
【0204】
管理サーバ20の通信部23は集荷完了情報を収納装置10から受信すると、制御部21は当該受信した入庫完了情報を情報格納部22に格納する(ステップS308)。
具体的には、制御部21は、返品DB226において、上記受信した入庫完了情報に含まれる伝票番号に対応付けられているレコード(返品情報)においてステータスを「集荷完了」に変更する。
【0205】
次に、返品業務担当者は、物流業者端末60の操作部65を操作して、第1の収納ボックスから伝票付きの返品物を集荷したことを示す集荷完了情報を入力する(ステップS309)。
この集荷完了情報には、集荷を完了した返品物に付された伝票の伝票番号が含まれる。
【0206】
上記ステップS309における集荷完了情報の入力方法は特に限定されないが、例えば、返品業務担当者は、物流業者端末60の操作部65を操作して、集荷が完了した返品物に付された伝票に記載されている伝票コード情報を返品情報入力部67により読取り、制御部63が当該伝票コード情報を復号し、その伝票コード情報から伝票番号を抽出することにより集荷完了情報の入力を行うようにしてもよい。
また、返品業務担当者が、物流業者端末60の操作部65を操作して、物流業者サーバ50から受信した入庫通知を表示部64に表示させ、そのうち集荷を完了した伝票付きの返品物の入庫通知を選択し、所定の操作を行うことにより、伝票付きの返品物に関する集荷完了情報を入力するようにしてもよい。
【0207】
物流業者端末60の通信部63は、上記入力された集荷完了情報を物流業者サーバ50へ送信して伝票付きの返品物の集荷が完了したことを通知する(ステップS310)。
【0208】
物流業者サーバ50の通信部53は集荷完了情報を物流業者端末60から受信すると、制御部51は当該受信した入庫完了情報を情報格納部52に格納する(ステップS311)。
具体的には、制御部51は、返品DB526において、上記受信した入庫完了情報に含まれる伝票番号に対応付けられているレコード(返品情報)においてステータスを「集荷完了」に変更する。
【0209】
次に、物流業者サーバ50の通信部53は、上記受信した集荷完了情報を通信販売事業者サーバ70へ送信して伝票付きの返品物の集荷が完了したことを通知する(ステップS312)。
【0210】
通信販売事業者サーバ70の通信部73は集荷完了情報を物流業者サーバ50から受信すると、制御部71は当該受信した入庫完了情報を情報格納部72に格納する(ステップS313)。
具体的には、制御部71は、返品DB726において、上記受信した入庫完了情報に含まれる伝票番号に対応付けられているレコード(返品情報)においてステータスを「集荷完了」に変更する。
【0211】
次に、収納装置10の制御部11は、ステップS303において収納装置10が管理サーバ20から受信したボックス番号に、伝票無しの返品物が収納されている第2の収納ボックスを特定するボックス番号が含まれるか否かを判断する(ステップS314)。
【0212】
ステップS314において、制御部11は、上記受信したボックス番号に基づいて、物流業者が集荷担当の返品物が入庫の収納ボックスに、第2の収納ボックスが含まれないと判断した場合には(ステップS314/No)、動作を終了する。
【0213】
一方、ステップS314において、制御部11は、上記受信したボックス番号に基づいて、物流業者が集荷担当の返品物が入庫の収納ボックスに、第2の収納ボックスが含まれていると判断した場合には(ステップS314/Yes)、上記認証が成功した物流業者が集荷担当の返品物が収納されている第2の収納ボックスを1つ解錠する(ステップS315)。
【0214】
第2の収納ボックスには、伝票無しの返品物が1つだけ収納されている。
第2の収納ボックスに収納されている返品物は伝票が付されていないため、返品物だけでは、当該返品物に関する情報(送り主、返品先等)を特定することができないが、収納されている第2の収納ボックスのボックス番号により、その返品物に関する情報を特定することができる。
返品業務担当者は、その第2の収納ボックスから、伝票無し付きの返品物を取り出す。
【0215】
次に、制御部11は、第2の収納ボックスを施錠する(ステップS316)。
返品業務担当者が返品物を取り出し後に第2の収納ボックスの扉を閉扉することにより、自動的に第2の収納ボックスは施錠されるようにしてもよい。
【0216】
次に、収納装置10の通信部13は、上記返品業務担当者が伝票無しの返品物の集荷作業を完了したことを示す集荷完了情報を管理サーバ20へ送信して通知する(ステップS317)。
この集荷完了情報には、集荷を完了した返品物の伝票番号が含まれる。
【0217】
管理サーバ20の通信部23は集荷完了情報を収納装置10から受信すると、制御部21は当該受信した入庫完了情報を情報格納部22に格納する(ステップS318)。
具体的には、制御部21は、返品DB226において、上記受信した入庫完了情報に含まれる伝票番号に対応付けられているレコード(返品情報)においてステータスを「集荷完了」に変更する。
【0218】
次に、制御部11は、収納ボックスDB122において、当該施錠した第2の収納ボックスのボックス番号に対応付けられている伝票コード情報を表示部14に表示させる(ステップS319)。
なお、ステップS319において表示部14に表示される伝票コード情報は、上記のとおり、ユーザが提示した同じ伝票番号に対応する伝票コード情報と同一であってもよいし、含まれている情報(伝票番号等)の内容が同一であれば、ユーザが提示した同じ伝票番号に対応する伝票コード情報とは異なる新たな伝票コード情報をステップS319において制御部11が生成し、表示部14が表示してもよい。
【0219】
返品業務担当者は、物流業者端末60の操作部65を操作して、返品情報入力部67により、収納装置10の表示部14に表示された伝票コード情報を読み取って入力する(ステップS320)。
【0220】
物流業者端末60の制御部61は、上記読み取った伝票コード情報から伝票番号を抽出し、当該抽出した伝票番号に対応付けられている入庫通知を情報格納部62から読出し、当該読み出した入庫通知の各情報に基づいて、伝票発行部68に対し、当該入庫通知の各情報が記載された伝票を出力(発行)させる(ステップS321)。
ここで、伝票に記載される各情報には、例えば、伝票番号と返品先の位置情報の各情報が含まれる。
返品業務担当者は、伝票発行部68から出力された伝票を第2の収納ボックスから取り出した集荷対象の物品に貼付する等して付す。
【0221】
伝票発行部68が伝票を発行すると、物流業者端末60の通信部63は、上記発行した伝票の伝票番号が含まれる集荷完了情報を物流業者サーバ50へ送信して伝票無しの返品物を集荷して伝票を付したことを通知する(ステップS322)。
【0222】
物流業者サーバ50の通信部53は集荷完了情報を物流業者端末60から受信すると、制御部51は当該受信した入庫完了情報を情報格納部52に格納する(ステップS323)。
具体的には、制御部51は、返品DB526において、上記受信した入庫完了情報に含まれる伝票番号に対応付けられているレコード(返品情報)においてステータスを「集荷完了」に変更する。
【0223】
次に、物流業者サーバ50の通信部53は、上記受信した集荷完了情報を通信販売事業者サーバ70へ送信して伝票無しの返品物を集荷して伝票を付したことを通知する(ステップS324)。
【0224】
通信販売事業者サーバ70の通信部73は集荷完了情報を物流業者サーバ50から受信すると、制御部71は当該受信した入庫完了情報を情報格納部72に格納する(ステップS325)。
具体的には、制御部71は、返品DB726において、上記受信した入庫完了情報に含まれる伝票番号に対応付けられているレコード(返品情報)においてステータスを「集荷完了」に変更する。
以上で、返品物の集荷動作は終了する。
【0225】
以上のとおり、収納装置10は、物流業者の認証が成功すると、該当する物流業者の集荷対象の返品物が収納されている第1、第2の収納ボックスを解錠し、伝票が付されていない返品物については対応する伝票コード情報を表示し、物流業者端末60がそのコード情報を読み取ると、返品物に付するための伝票を発行するので、ユーザは、サイズの大きな返品物については伝票を自ら付する手間を省くことが可能となる。
【0226】
なお、認証が成功した物流業者が集荷を担当する伝票無しの返品物が複数ある場合には、各伝票無しの返品物について、1つずつ、ステップS314~S325の動作を繰り返して行うようにしてもよい。
また、第2の収納ボックスをまとめて解錠し(ステップS315)、複数の伝票コード情報をどの収納ボックスに対応しているかを返品業務担当者が理解できるように表示部14に表示し(ステップS319)、物流業者端末60が、複数の伝票コード情報を1つずつ読取って、伝票を発行し、集荷完了通知を送信するようにしてもよい。
【0227】
本実施の形態における返品物の集荷動作では、収納装置10は、認証成功した物流業者の集荷担当の返品物が収納されている収納ボックスについて管理サーバ20に問い合わせて該当する収納ボックスを解錠していたが(ステップS302~S305)、収納装置10が問合せることなく、返品業務担当者が、自身の物流業者の集荷担当の返品物が収納されている収納ボックスを自ら選択して解錠するようにしてもよい。
上述のとおり、物流業者端末60は、物流業者サーバ50から受信した入庫通知を格納している(ステップS220,S228)。
この入庫通知には、返品物が入庫された収納ボックスを特定するボックス番号の情報が含まれているので、返品業務担当者は、物流業者端末60を用いてこのボックス番号を表示部64に表示させて確認し、物流業者の認証成功後に収納装置10の操作部15を操作して、当該表示されたボックス番号に該当する収納ボックスを解錠してもよい。
【0228】
ステップS307においては、物流業者端末60の返品情報入力部67が伝票に記載されている伝票コード情報を読取ることにより集荷完了情報を入力していたが、これに代えて、返品業務担当者は操作部65を操作して、伝票に記載されている伝票番号を入力することにより集荷完了情報を入力するようにしてもよい。
【0229】
(第1の実施の形態のまとめ)
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態における商品返品システムによれば、ユーザが購入商品を返品しようとする場合、返品商品を自身の生活圏内に設置されている収納装置10に伝票コード情報を入力し、返品商品を入庫すると、返品業務を担当する物流業者が、その入庫された返品商品を、商品の販売元である通信販売事業者が指定した返品先に輸送するので、ユーザは、煩雑な作業を行うことなく円滑に商品の返品を行うことが可能となる。
【0230】
また、本実施の形態における商品返品システムによれば、収納装置10は、収納ボックスとして、複数個の返品物が収納可能な第1の収納ボックス161と、返品物を1つだけ収納可能な第2の収納ボックス162,163とを有するので、返品物の個数が多い場合であっても、ユーザは返品目的で返品物を収納ボックスに入庫できないという機会を減らすことができ、効率よく商品の返品を行うことが可能となる。
【0231】
また、本実施の形態における商品返品システムによれば、返品物を複数個収納可能な第1の収納ボックス161には所定の基準値以下のサイズの返品物のみ入庫が許可されるので、第1の収納ボックス161に複数の返品物の入庫が可能となり、効率よく商品の返品を行うことが可能となる。
【0232】
また、本実施の形態における商品返品システムによれば、収納装置10は、第1の収納ボックス161に入庫する返品物については、伝票コード情報が入力されると、返品物の宛名書きとなる伝票を発行するので、ユーザはわざわざ伝票を用意することなく、簡単な作業で商品の返品を行うことが可能となる。
【0233】
また、本実施の形態における商品返品システムによれば、収納装置10は、第2の収納ボックスに入庫する返品物については、入庫する第2の収納ボックス162,163のボックス番号によって特定することが可能であるので、ユーザはわざわざ伝票を用意し、返品物に付することなく、簡単な作業で商品の返品を行うことが可能となる。
【0234】
上記の収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30、物流業者サーバ50、物流業者端末60、および通信販売事業者サーバ70は、主にCPUとメモリにロードされたプログラムによって実現される。ただし、それ以外の任意のハードウェアおよびソフトウェアの組合せによってこの装置またはサーバを構成することも可能であり、その設計自由度の高さは当業者には容易に理解されるところである。
【0235】
また、上記の収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30、物流業者サーバ50、物流業者端末60、または通信販売事業者サーバ70をソフトウェアモジュール群として構成する場合、このプログラムは、光記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、または半導体等の記録媒体に記録され、上記の記録媒体からロードされるようにしてもよいし、所定のネットワークを介して接続されている外部機器からロードされるようにしてもよい。
【0236】
管理サーバ20、物流業者サーバ50又は通信販売事業者サーバ70が管理する各データベースに対しては、アクセス権限のある管理者が、端末を用いてアクセス可能であり、各データベースで管理されるデータを端末を用いて取得し、表示等することにより、商品の返品の内容及び状況を容易に確認することができる。
【0237】
なお、上記の実施の形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施の形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能となる。
【符号の説明】
【0238】
10 収納装置
11,21,31,51,61,71 制御部
12,22,32,52,62,72 情報格納部
13,23,33,53,63,73 通信部
14,34,64,84 表示部
15,35,65,85 操作部
16 収納部
17,67 返品情報入力部
18,68 伝票発行部
20 管理サーバ
30 ユーザ端末
50 物流業者サーバ
60 物流業者端末
70 通信販売事業者サーバ
100 ネットワーク
121,221 ユーザDB
122,222 収納ボックスDB
123,223,523 物流業者DB
124,224 利用履歴DB
161 第1の収納ボックス
161a 外扉
161b 内扉
161c 投函口
162~164 第2の収納ボックス
162a~164a 扉
226,526,726 返品DB
521 物流業務管理DB
524 収納装置位置DB
721 購入ユーザDB
724 販売履歴DB
725 保管施設DB
1010,1020,1030 各商品購入履歴
1011,1021,1031,1041 購入商品の画像
1012,1022,1032,1042 購入内容
1013,1023,1033 返品ボタン
1043 サイズ入力領域
1044 返品申込ボタン
C 伝票コード情報
L 伝票
R 返品物
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