IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 国立大学法人金沢大学の特許一覧

特開2023-171156観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体
<>
  • 特開-観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体 図1
  • 特開-観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体 図2
  • 特開-観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体 図3
  • 特開-観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体 図4
  • 特開-観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体 図5
  • 特開-観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体 図6
  • 特開-観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体 図7
  • 特開-観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体 図8
  • 特開-観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体 図9
  • 特開-観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体 図10
  • 特開-観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171156
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20231124BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
G06T7/00 650B
G08G1/16 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022083430
(22)【出願日】2022-05-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年5月21日に、公益社団法人自動車技術会のウェブサイト(https://tech.jsae.or.jp/paperinfo/ja/content/p202101.097/)にて講演会予稿集を掲載 令和3年5月26日に、自動車技術会2021年春季大会学術講演会(https://www.jsae.or.jp/2021haru/)にて公開 令和3年8月16日に、J-STAGEのウェブサイト(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsaeronbun/52/5/52_20214640/_pdf/-char/ja)にて自動車技術会論文集を掲載
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成30年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期/自動運転(システムとサービスの拡張)/自動運転技術(レベル3、4)に必要な認識技術等に関する研究」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】504160781
【氏名又は名称】国立大学法人金沢大学
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】時澤 宗一朗
(72)【発明者】
【氏名】米陀 佳祐
(72)【発明者】
【氏名】菅沼 直樹
【テーマコード(参考)】
5H181
5L096
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181AA25
5H181AA28
5H181BB13
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181EE02
5H181FF27
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL09
5L096BA04
5L096BA20
5L096FA06
5L096FA09
5L096FA52
5L096FA59
5L096FA69
5L096HA05
(57)【要約】
【課題】観測を行う主体から見た対象物体の大きさが変化する場合に、EOTにおける追跡に誤差が生じることを抑制することができる観測情報処理方法等を提供する。
【解決手段】本発明の観測情報処理方法は、第1の観測情報と、第2の観測情報とを取得する取得ステップと、第1の画像に含まれる第1輪郭の大きさと第2の画像に含まれる第2輪郭との大きさとが同一の大きさとなるように第3輪郭を生成する調整ステップと、第1輪郭上の第1辺における第1注目点の相対位置と、第3輪郭上の第2辺における第2注目点の相対位置とが等しくなるように、第1注目点を第3輪郭上に、第2注目点として投影し、第3輪郭上の第2辺における第2注目点の相対位置と、第2輪郭上の第3辺における第3注目点の相対位置とが等しくなるように、第2注目点を第2輪郭上に、第3注目点として投影する投影ステップと、を含む。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張物体追跡を用いた観測情報処理方法であって、
追跡の対象となる対象物体を、前記対象物体を観測する主体である観測体から観測して得られた、第1の時点で取得された第1の観測情報と、前記第1の時点と異なる第2の時点で取得された第2の観測情報とを取得する取得ステップと、
前記第1の観測情報から推測される前記対象物体の輪郭である第1輪郭の大きさと前記第2の観測情報から推測される輪郭である第2輪郭との大きさとが同一の大きさとなるように前記第1輪郭および前記第2輪郭に基づいて第3輪郭を生成する調整ステップと、
第1注目点が位置する前記第1輪郭の辺である第1辺における前記第1注目点の相対位置と、第2注目点が位置する前記第3輪郭の辺である第2辺における前記第2注目点の相対位置とが等しくなるように、前記第1輪郭上の前記第1注目点を、前記第3輪郭上に、前記第2注目点として、投影し、
第2注目点が位置する前記第3輪郭の辺である第2辺における前記第2注目点の相対位置と、第3注目点が位置する前記第2輪郭の辺である第3辺における前記第3注目点の相対位置とが等しくなるように、前記第3輪郭上の前記第2注目点を、前記第2輪郭上に、前記第3注目点として、投影する投影ステップと、を含む、
観測情報処理方法。
【請求項2】
前記第1注目点は、前記第1の観測情報に含まれる観測点に対応する点である、
請求項1に記載の観測情報処理方法。
【請求項3】
前記第1の観測情報は、複数の観測点を含み、
複数の観測点のそれぞれは、前記第1輪郭上に投影される、第1の注目点を含む複数の第1輪郭注目点であり、
第1注目点が位置する前記第1輪郭の辺である第1辺における前記第1注目点の相対位置と、第2注目点が位置する前記第3輪郭の辺である第2辺における前記第2注目点の相対位置とが等しくなるように、前記第1注目点を、前記第3輪郭上に、前記第2注目点を投影し、
第2注目点が位置する前記第3輪郭の辺である第2辺における前記第2注目点の相対位置と、第3注目点が位置する前記第2輪郭の辺である第3辺における前記第3注目点の相対位置とが等しくなるように、前記第2注目点を、前記第2輪郭上に、前記第3注目点として、投影する、
請求項1または2に記載の観測情報処理方法。
【請求項4】
複数の前記観測点は、前記観測点のうち、前記観測体に最も近い位置にある点と、前記観測体から見て最も右端にある点と、前記観測体から見て最も左端にある点と、前記右端にある点および前記左端にある点の中央にある点と、を含む、
請求項3に記載の観測情報処理方法。
【請求項5】
前記対象物体を観測して得られた第1の数の観測点のうち、第1の数より少ない第2の数の観測点を用いる、
請求項1または2に記載の観測情報処理方法。
【請求項6】
複数の前記対象物体を観測して、複数の観測点が得られた場合、各観測点が、複数の前記対象物体のいずれに対応するかを判定する処理に用いる第3の数の観測点は、前記第2輪郭上に、前記第3輪郭上の複数の第3輪郭注目点のそれぞれを、複数の第2輪郭注目点として投影する処理に用いる第4の数の観測点よりも、少ない、
請求項3に記載の観測情報処理方法。
【請求項7】
拡張物体追跡を用いた観測情報処理方法であって、
追跡の対象となる対象物体を、前記対象物体を観測する主体である観測体から観測して得られた、第1の時点で取得された第1の観測情報と、前記第1の時点と異なる第2の時点で取得された第2の観測情報とを取得する取得ステップと、
前記第1の観測情報から推測される前記対象物体の輪郭である第1輪郭の大きさと前記第2の観測情報から推測される輪郭である第2輪郭との大きさとが同一の大きさとなるように前記第1輪郭および前記第2輪郭を第3輪郭に生成する調整ステップと、
第1注目点が位置する前記第1輪郭の辺である第1辺における前記第1注目点の相対位置と、第2注目点が位置する前記第3輪郭の辺である第2辺における前記第2注目点の相対位置とが等しくなるように、前記第1輪郭上の前記第1注目点を、前記第3輪郭上に、前記第2注目点として、投影する投影ステップと、を含み、
前記投影ステップでは、前記第2注目点が投影された前記第3輪郭を、前記第2注目点の前記第3輪郭上の相対位置を維持したまま、前記第2輪郭の大きさに変更する、
観測情報処理方法。
【請求項8】
拡張物体追跡を用いた観測情報処理装置であって、
プロセッサと、
メモリと、
追跡の対象となる対象物体を、前記対象物体を観測する主体である観測体から観測して得られた観測点を含む、第1の時点で取得された第1の観測情報と、前記観測点を含む、第1の時点と異なる第2の時点で取得された第2の観測情報とを取得する取得部と、
前記第1の観測情報に含まれる前記観測点から推測される前記対象物体の輪郭である第1輪郭の大きさと前記第2の観測情報に含まれる前記観測点から推測される輪郭である第2輪郭との大きさとが同一の大きさとなるように前記第1輪郭および前記第2輪郭の大きさを変更して第3輪郭を生成する調整部と、
第1注目点が位置する前記第1輪郭の辺である第1辺における前記第1注目点の相対位置と、第2注目点が位置する前記第3輪郭の辺である第2辺における前記第2注目点の相対位置とが等しくなるように、前記第1注目点を、前記第3輪郭上に、前記第2注目点として、投影し、
第2注目点が位置する前記第3輪郭の辺である第2辺における前記第2注目点の相対位置と、第3注目点が位置する前記第2輪郭の辺である第3辺における前記第3注目点の相対位置とが等しくなるように、前記第2注目点を、前記第2輪郭上に、前記第3注目点として、投影する投影部と、を備える、
観測情報処理装置。
【請求項9】
請求項1に記載の観測情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
LiDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)を用いた物体認識では、観測点群から対象物体の形状を予測して、対象物体を追跡するEOT(Extended Object Tracking)という手法が用いられる。特許文献1には、EOTにおいて対象物体のトラッキングロスを抑制するトラッキング装置等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2021/075581号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、観測主体と対象物との相対的な位置関係が変化することによって観測を行う主体から見た対象物体の大きさが変化する場合、EOTにおける追跡に誤差が生じることを抑制することができない。例えば、一部が物陰に隠れていた対象物体が物陰から出てくる場合、あるいは、静止している観測主体に向かって対象物が近づいてくる場合などである。
【0005】
そこで、本発明は、観測主体と対象物との相対的な位置関係が変化することによって観測を行う主体から見た対象物体の大きさが変化する場合であっても、EOTにおける追跡に誤差が生じることを抑制することができる観測情報処理方法等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様にかかる観測情報処理方法は、拡張物体追跡を用いた観測情報処理方法であって、追跡の対象となる対象物体を、前記対象物体を観測する主体である観測体から観測して得られた、第1の時点で取得された第1の観測情報と、前記第1の時点と異なる第2の時点で取得された第2の観測情報とを取得する取得ステップと、前記第1の観測情報から推測される前記対象物体の輪郭である第1輪郭の大きさと前記第2の観測情報から推測される輪郭である第2輪郭との大きさとが同一の大きさとなるように前記第1輪郭および前記第2輪郭に基づいて第3輪郭を生成する調整ステップと、第1注目点が位置する前記第1輪郭の辺である第1辺における前記第1注目点の相対位置と、第2注目点が位置する前記第3輪郭の辺である第2辺における前記第2注目点の相対位置とが等しくなるように、前記第1輪郭上の前記第1注目点を、前記第3輪郭上に、前記第2注目点として、投影し、第2注目点が位置する前記第3輪郭の辺である第2辺における前記第2注目点の相対位置と、第3注目点が位置する前記第2輪郭の辺である第3辺における前記第3注目点の相対位置とが等しくなるように、前記第3輪郭上の前記第2注目点を、前記第2輪郭上に、前記第3注目点として、投影する投影ステップと、を含む。
【0007】
本発明の一態様に係る観測情報処理装置は、拡張物体追跡を用いた観測情報処理方法であって、追跡の対象となる対象物体を、前記対象物体を観測する主体である観測体から観測して得られた、第1の時点で取得された第1の観測情報観測情報と、前記第1の時点と異なる第2の時点で取得された第2の観測情報とを取得する取得ステップと、前記第1の観測情報から推測される前記対象物体の輪郭である第1輪郭の大きさと前記第2の観測情報から推測される輪郭である第2輪郭との大きさとが同一の大きさとなるように前記第1輪郭および前記第2輪郭を第3輪郭に生成する調整ステップと、第1注目点が位置する前記第1輪郭の辺である第1辺における前記第1注目点の相対位置と、第2注目点が位置する前記第3輪郭の辺である第2辺における前記第2注目点の相対位置とが等しくなるように、前記第1輪郭上の前記第1注目点を、前記第3輪郭上に、前記第2注目点として、投影する投影ステップと、を含み、前記投影ステップでは、前記第2注目点が投影された前記第3輪郭を、前記第2注目点の前記第3輪郭上の相対位置を維持したまま、前記第2輪郭の大きさに変更する。
【0008】
本発明の一態様に係る記録媒体は、本発明の一態様にかかる観測情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様に係る観測情報処理方法等は、観測を行う主体から見た対象物体の大きさが変化する場合であっても、EOTにおける追跡に誤差が生じることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態に係る観測情報処理装置のブロック図である。
図2図2は、LiDARを搭載した観測体の例を示す図である。
図3図3は、EOTにおける輪郭の予測の概念を示す図である。
図4図4は、EOTにおける対象物体の輪郭の予測の例を示す図である。
図5図5は、LiDARによる対象物体の視認範囲の例を示す図である。
図6図6は、EOTにおける対象物体の輪郭の形状変化の例を示す図である。
図7図7は、従来のEOTにおける注目点の投影の例と理想的なEOTにおける注目点の投影の例とを示す図である。
図8図8は、従来のEOTにおける注目点の投影方法と、実施の形態に係る注目点の投影方法とを示す図である。
図9図9は、実施の形態に係る注目点の別の投影方法を示す図である。
図10図10は、実施の形態に係るEOTにおける注目点の投影の例を示す図である。
図11図11は、実施の形態に係る観測情報処理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0012】
以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。なお、同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0013】
(実施の形態)
以下、実際は対象物体の大きさは変化していないにも関わらず、観測主体と対象物との相対的な位置関係が変化することによって観測を行う主体から見た対象物体の大きさが変化する場合であっても、EOTにおける追跡に誤差が生じることを抑制することができる観測情報処理方法、観測情報処理装置および記録媒体について説明する。
【0014】
[観測情報処理装置の概要]
まず、実施の形態に係る観測情報処理方法を実現する観測情報処理装置1について説明する。図1は、実施の形態に係る観測情報処理装置1のブロック図である。
【0015】
観測情報処理装置1は、制御部11と、記憶部12とを備える。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサとメモリ等とから実現される。記憶部12は、ROM、RAM、ハードディスク等のメモリで実現される。観測情報処理装置1では、制御部11が、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部11a、調整部11bおよび投影部11cとして機能する。以下に述べられる制御部11が備える取得部11a、調整部11b、および、投影部11cの動作は、制御部11が、メモリとプロセッサとを用いて実現する。
【0016】
取得部11は、LiDARが取得したデータを取得する。LiDARは、対象物体に対してレーザ光を照射し、対象物体から反射したレーザ光を取得することで、対象物体とLiDARのための機器を搭載した観測体との距離を測る。LiDARが取得したデータは、第1の時点で取得した第1の観測情報と、第1の時点と異なる第2の時点で取得した第2の観測情報とを含む。ここで、第1の観測情報および第2の観測情報は、EOTにおける追跡の対象となる対象物体を、対象物体を観測する主体である観測体から観測して得られた観測点を含む。「観測点」とは、対象物体を観測して得られる対象物体上の点である。ここでは、取得部11はLiDARからデータを取得しているが、これに限られるものではなく、LiDAR以外のレーザセンサや、超音波センサ、または、カメラなどの対象物体との距離を測定できる機器であればどのようなものからデータを取得してもよい。
【0017】
調整部12は、第1の観測情報に含まれる観測点から推測される対象物体の輪郭である第1輪郭300a(図8を参照。詳細は後述する)の大きさと、第2の画像に含まれる観測点から推測される輪郭である第2輪郭300b(図8を参照。詳細は後述する)との大きさとが同一の大きさとなるように、第1輪郭300aおよび第2輪郭300bの大きさを変更して第3輪郭300ac、300bc(図8を参照。詳細は後述する)を生成する。つまり、調整部12は、第1輪郭300aの大きさと第2輪郭300bの大きさとを、第1輪郭300aの大きさおよび第2輪郭300bの大きさと異なる第3輪郭300ac、300bcの大きさに変更する。なお、調整部12は、第1輪郭300aの大きさを第2輪郭300bの大きさに変更してもよいし、第2輪郭300bの大きさを第1輪郭300aの大きさに変更してもよい。また、第1輪郭300aおよび第2輪郭300bの大きさは、第3輪郭300ac、300bcと同じ大きさとなる場合もある。
【0018】
なお、調整部12は、取得部11が取得した第1の画像と、第2の画像とのそれぞれから、第1輪郭300aと第2輪郭300bとのそれぞれを、推定してもよい。上記の推定は、一般的なEOTの手法で行われてもよい。
【0019】
投影部13は、第1注目点が位置する第1輪郭300aの辺である第1辺における第1注目点の相対位置と、第2注目点が位置する第3輪郭300acの辺である第2辺における第2注目点の相対位置とが等しくなるように、第1注目点を、第3輪郭300ac上に、第2注目点として、投影する。そして、投影部13は、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの辺である第2辺における第2注目点の相対位置と、第3注目点が位置する第2輪郭300bの辺である第3辺における第3注目点の相対位置とが等しくなるように、第2注目点を、第2輪郭300b上に、第3注目点として、投影する。なお、「注目点」とは、輪郭の再現に役立つ対象物体上の特徴箇所に位置する点である。特徴箇所としては、死角領域以外の領域から選択することが好ましく、輪郭の再現性の精度を高めるために、観測体から最も近い最近傍点、観測体から見える可視領域の1又は複数の端の点、最近傍点及び可視領域の1又は複数の端の点の中点又は当該中点付近の点から少なくとも1つを選択することが好ましい。特に、1点のみを特徴箇所として使用する場合は、最近傍点が好ましい。
【0020】
なお、「投影する」とは、一つの輪郭における注目点に対応する別の輪郭における注目点の位置を決定することである。
【0021】
具体的には、投影部13は、第1注目点が位置する第1輪郭300aの辺である第1辺の端部から第1注目点までの長さの第1辺の長さに対する割合と、第2注目点が位置する第3輪郭300acの辺である第2辺の端部から第2注目点までの長さの第2辺の長さに対する割合とが等しくなるように、第1注目点を、第3輪郭300ac上に、第2注目点として、投影してもよい。そして、投影部13は、第2注目点が位置する第3輪郭300acの辺である第2辺の端部から第2注目点までの長さの第2辺の長さに対する割合と、第3注目点が位置する第2輪郭300bの辺である第3辺の端部から第3注目点までの長さの第3辺の長さに対する割合とが等しくなるように、第2注目点を、第2輪郭300b上に、第3注目点として、投影してもよい。
【0022】
記憶部15は、取得部11、調整部12および投影部13が取得または生成するデータを記憶する。例えば、記憶部15は、取得部11が取得した第1の画像および第2の画像のデータ、調整部12が生成した第3輪郭300ac等のデータ、ならびに、投影部13が投影した第3輪郭300ac上の第2注目点、および、第2輪郭300b上の第3注目点等のデータを記憶してもよい。
【0023】
観測情報処理装置1は、観測体100が観測したデータを取得して、観測情報処理を行う。図2は、LiDARを搭載した観測体100の例を示す図である。観測体100は、例えば、四輪自動車である。観測体100は、上面部にLiDARを備える。観測体100は、走行しながら、LiDARを用いて、観測対象の対象物体との距離を測定する。
【0024】
なお、観測体100は、図2に示されるような四輪自動車に限られない。小型の四輪自動車またはトラック等の大型の四輪自動車でもよい。また、観測体100は、二輪車でもよいし、三輪車でもよいし、ロボットでもよい。または、観測体100は、船舶でもよい。また、観測体100は、移動する物体でなくてもよく、一か所に固定される物体、例えば、支柱等でもよい。
【0025】
[EOTによる物体認識]
次に、EOTによる物体認識について説明する。図3は、EOTにおける輪郭300の予測の概念を示す図である。EOTにおいて、観測体100(図示せず)は、対象物体200を観測して、対象物体200上の観測点を取得する。そして、観測情報処理装置1は、対象物体200上の観測点から、対象物体200の輪郭300を予測(つまり、生成)する。なお、輪郭300は、対象物体200を上面から見た鳥瞰図における輪郭である。例えば、観測情報処理装置1は、図4に示すような、対象物体200の輪郭予測を行う。
【0026】
図4は、EOTにおける対象物体200(図示せず)の輪郭300(300a、300b)の予測の例を示す図である。観測体100は、例えば、道路を走行する四輪自動車であり、対象物体200は、対向車である。観測体100と対象物体200との相対位置が変化することで、対象物体200の観測体100から見た形状が変化する。第1輪郭300aが時刻tでの対象物体200の輪郭であり、時刻tの後の時刻である時刻t´での対象物体200の輪郭は、第2輪郭300bである。このように、観測体100と対象物体200との相対位置が変化することで対象物体200の輪郭300が変化する。EOTでは、対象物体200の観測体100から見た、変化する形状を、同一の物体の輪郭300として追跡する。
【0027】
図5は、LiDARによる対象物体の視認範囲の例を示す図である。ここでは、観測体100と対象物体200との相対位置が変化すると、観測体100からの対象物体200の視認範囲が変化する様子が示されている。図5の(a)は、観測体100から対象物体200の一部のみ(実線で描かれた部分)が視認できる様子を示している。そして、図5の(b)は、観測体100と対象物体200との距離が縮まることで、観測体100から対象物体200の全長が視認できるようになった様子を示している。よって、図5の(a)および(b)に示されるように、観測体100と対象物体200との相対位置が変化すると、対象物体200の観測体100から見た形状が変化することとなる。
【0028】
図6は、EOTにおける対象物体200の輪郭300の形状変化の例を示す図である。観測体100(図示せず)から見て死角になる領域、例えば、ビルなどで隠れて見えない領域は、図6において、ハッチングの領域としてあらわされている。観測体100から見て死角になる領域から、観測体100から見て死角でない領域に対象物体200が移動することで、対象物体200の輪郭300の、観測体100から見た大きさが、図6の(a)および(b)に示されるように拡大する。具体的には、図6の(a)では、対象物体200の半分程度の死角が生じるため、観測体100からは、対象物体200の一部(半分程度)しか視認されない。そのため、対象物体200の輪郭300は、対象物体200の半分程度の輪郭となる。そして、例えば、輪郭300の左上角に注目点400が置かれる。図6の(b)では、観測体100から視認できる対象物体200の範囲が広がり、輪郭300の形状が、図6の(a)のときより、大きくなる。このとき、観測体100から見た大きさが変化する前の輪郭300上に設定された、輪郭300上の所定の位置における注目点400(図6の(a))が、輪郭における同じ特徴、例えば、角上の点という特徴を示すように、観測体100から見た大きさが変化した後の輪郭300(図6の(b))上においても位置が設定される必要がある。
【0029】
[従来のEOTの問題点]
次に、従来のEOTの問題点について説明する。図7は、従来のEOTにおける注目点400の投影の例と理想的なEOTにおける注目点400の投影の例とを示す図である。図7の(a)―(b)は、従来のEOTにおける注目点の投影の例を示しており、図7の(c)は、理想的なEOTにおける注目点400の投影の例を示している。
【0030】
注目点400は、輪郭300(図示せず)上の特徴箇所を示す点であり、観測体100から見た輪郭300の形状が変化しても、観測体100から見た輪郭300の中での同じ特徴箇所を示すように、観測体100から見て変化した後の輪郭300上に投影されることが望ましい。
【0031】
しかしながら、従来は、例えば、図7(a)に示されるように時刻tにおける第1輪郭300aの中心線CLの位置と、図7(b)に示される時刻t´における第2輪郭300bの中心線CL´の位置とを合わせて、第1輪郭300a上の注目点を第2輪郭300b上の、第1輪郭300a上と同じ位置に投影していた。具体的には、第1輪郭300a上の注目点400の中心線CLからの距離は、第2輪郭300b上の注目点400の中心線CL´からの距離と同一である。つまり、従来のEOTでは、第1輪郭300aの中心線CLから注目点までの長さと同じ長さの、第2輪郭300bの中心線CL´からの位置に注目点を投影する。これにより、図7の(c)に示されるような特徴箇所(ここでは、左上角)の位置に投影されるべき注目点400の位置が、従来では、図7の(b)に示される位置に投影されてしまう。この場合、推定形状は、観測体から見える可視領域によって変化するため、輪郭再現の際に、対象物体の実際の大きさよりも小さく再現されたり、形状が誤って再現されたりする。
【0032】
すなわち、図7の(b)に示される従来の注目点400は、対象物体200の特徴箇所(ここでは、左上角)に位置しないために、対象物体200の視認可能な輪郭を再現するのに役立つ注目点として適切ではない。このために、従来の観測情報処理装置では、注目点が対象物体200の特徴箇所に位置しないこととなり、正確に輪郭が再現されない等の問題があり、対象物体が安定して追跡されない。
【0033】
[注目点の投影方法]
そこで、実施の形態に係る観測情報処理方法において、以下に述べる方法で注目点400が投影される。なお、実施の形態に係る観測情報処理方法は、実施の形態に係る観測情報処理装置1によって実現される。図8は、従来のEOTにおける注目点400の投影方法(図8の(a))と、実施の形態に係る注目点の投影方法(図8の(b))とを示す図である。
【0034】
図8の(a)は、従来のEOTにおける注目点の投影方法を示している。図8の(a)に示されるように、従来のEOTにおける注目点の投影方法では、時刻tの第1輪郭300aの中心線と、時刻t´の第2輪郭300bの中心線とを合わせ、時刻tの第1輪郭300a上の注目点の位置を、時刻t´の第2輪郭300b上にそのまま投影している。
【0035】
それに対して、図8の(b)に示される、実施の形態に係る注目点400の投影方法では、次のように処理される。ここで、図8(b)に示す第1輪郭300aは現在時刻t′の観測値である観測輪郭であり、第2輪郭300bは、現在時刻t′より前の時刻tの推定値である推定輪郭(後述する)から予測した現在時刻t′の予測輪郭である。
【0036】
そして、まず、調整部12が、時刻tの第1輪郭300aの大きさと、時刻t´の第2輪郭300bの大きさとを正規化することで、それぞれ、第3輪郭300acおよび第3輪郭300bcを生成する(図8の(b-1)から(b-2))。ここで、「正規化する」とは、第1輪郭300aおよび第2輪郭300bの大きさを、既定の大きさにすることである。本実施形態では、第3輪郭300acおよび300bcを、縦1横1の比率の正方形とすることとしている。この正規化のプロセスを踏むことにより、投影部13は、第1輪郭300a上の特徴箇所にある注目点を、第2輪郭300b上の対応する特徴箇所に、投影することができる。
【0037】
このとき、投影部13は、第1輪郭300a上の注目点400については、第1輪郭300a上の注目点400が特徴箇所(ここでは、右上角)に位置することを維持した状態で、第1輪郭300a上の注目点400の位置を第3輪郭300acの上(つまり、右上角)に投影する(図8の(b-2))。ここで、第3輪郭300acおよび300bcとは、第1輪郭300aおよび第2輪郭300b自体の大きさを変更して生成した輪郭である。しかし、第3輪郭300ac、および、300bcは、第1輪郭300aおよび第2輪郭300bとは別に生成された輪郭であってもよい。
【0038】
一方、第2輪郭300b上の注目点については、投影部13は、第2輪郭300bを正規化した上で、観測輪郭である第3輪郭300ac上の注目点400と同一の位置の点を、第3輪郭300bc上の注目点400の位置として定める(図8の(b-3))。そして、注目点400の第3輪郭300bc上の相対的な位置を保持したまま、第3輪郭300bcの大きさを拡大または縮小することで、正規化前の大きさ、すなわち、第2輪郭300bに変更する(図8の(b-4))。ここでは、正規化プロセスの後正規化前の大きさに変更された第2輪郭300bを推定輪郭という。
【0039】
なお、第3輪郭300acおよび300bcを第1輪郭300aおよび第2輪郭300bとは別途生成する場合、第3輪郭300bc上の注目点400の相対的な位置を保持した(特徴箇所を維持した)まま、元の第2輪郭300b上(つまり、右上角)に注目点400を投影する。
【0040】
このように、本実施形態では、現在時刻t′の観測値である第1輪郭300aを正規化した第3輪郭300ac(図8の(b-2))と、前時刻tから予測した現在時刻t′の予測値である第2輪郭300bを正規化した後に正規化前の大きさに戻した第2輪郭300b(推定輪郭)(図8の(b-4))とから、現在時刻t′の推定値である第2輪郭300bを決定する。
【0041】
なお、上記実施形態では、第2輪郭300bを正規化した上で注目点400を投影しているが、当該実施形態に限られない。
【0042】
例えば、投影部13は、まず、従来のように、第1輪郭300aと第2輪郭300bの中心線を一致させた状態で第1輪郭300aにおける注目点400の位置と同じ位置に第2輪郭300b上に投影する(図8(a))。
【0043】
そして、上記のような正規化プロセスを行った後、投影部13は、第3輪郭300ac上の注目点400の位置(つまり、右上角)を、第3輪郭300bcの上(つまり、右上角)に投影する(図8の(b-3))。このとき、投影前にあった第3輪郭300bc上の注目的400は削除される。
【0044】
これにより、投影部13は、観測輪郭上の注目点の観測輪郭における相対位置を反映した予測輪郭上の位置に、注目点を定めることができる。
【0045】
最後に、調整部12が第3輪郭300bcの大きさを第2輪郭300bの大きさに変更し(つまり、戻し)、投影部13が、第3輪郭300bcの上に投影された注目点400が特徴箇所(つまり、右上角)に位置することを維持した状態で、第3輪郭300bc上の注目点400を第2輪郭300b上の注目点400に投影する(図8の(b-4))。
【0046】
なお、上記例では、輪郭の角にある注目点を特徴箇所として採用する例であったが、注目点は、輪郭を構成する辺上の点であってもよい。その場合には、投影部13は、注目点が位置する正規化前の第1輪郭300aの辺の端部から注目点までの長さの上記辺の長さに対する割合と、注目点が位置する第3輪郭300acの辺の端部から注目点までの長さの上記辺の長さに対する割合とが等しくなるように、第3輪郭300bc上に注目点を投影する。そして、投影部13は、注目点が位置する第3輪郭の辺の端部から注目点までの長さの第3輪郭300bcの辺の長さに対する割合と、注目点が位置する第2輪郭300bの辺の端部から注目点までの長さの第2輪郭の辺の長さに対する割合とが等しくなるように、第2輪郭上に注目点を投影してもよい。これにより、正規化前の輪郭上の注目点が、正規化前の輪郭に対する相対位置と同じ相対位置において(つまり、同じ特徴箇所に位置することが維持された状態で)、第3輪郭300bc上に投影される。
【0047】
図9は、実施の形態に係る注目点の別の投影方法を示す図である。また、投影部13は、正規化前の輪郭の辺上の注目点が位置する箇所までの、正規化前の輪郭の中心点からの距離と中心点から見た所定方向への角度とを、正規化前の輪郭が第3輪郭300acに拡大または縮小される倍率で、拡大または縮小することで、第3輪郭300bcの辺上の注目点が位置する箇所までの、第3輪郭の中心点からの距離と中心点から見た所定方向への角度とを決定してもよい。そして、投影部13は、第3輪郭300bcの辺上の注目点が位置する箇所までの、第3輪郭300acの中心点からの距離と中心点から見た所定方向への角度とを、第3輪郭300acが正規化前の輪郭に拡大または縮小される倍率で、拡大または縮小することで、正規化前の輪郭の辺上の注目点が位置する箇所までの、正規化前の輪郭の中心点からの距離と中心点から見た所定方向への角度とを決定してもよい。
【0048】
具体的には、第1輪郭300a上の注目点400を、第1輪郭300a上の注目点400が位置する箇所までの、第1輪郭300aの中心点500からの距離d1と、中心点500から見た所定方向への角度α1とを、第1輪郭300aが第3輪郭300acに拡大される倍率で拡大した、距離d2と角度α2とで、第3輪郭300ac上に投影する(図9の(a-1)から(a-2))。
【0049】
そして、第2輪郭300bを第3輪郭300acと同一の大きさの第3輪郭300bcの大きさに縮小し、輪郭300ac上の注目点400を輪郭300bc上に投影する(図9の(a-2))。そして、第2輪郭300b上に、第3輪郭300bcの大きさを、第2輪郭300bの大きさに拡大される倍率で拡大した、中心点500からの距離d3と角度α3とで、第2輪郭300b上に注目点400を、投影する(図9の(a-3))。
【0050】
つまり、まず、第1輪郭300aの注目点が位置する箇所までの、第1輪郭300aの中心点500からの距離を第1距離d1とし、中心点500から見た所定方向へ延びる線L1とX軸方向に延びる線L2との角度を第1角度α1とする。第1輪郭300a上の注目点400を、第1距離d1と第1角度α1とを第1輪郭300aを第3輪郭300acに変更した倍率で変更した第2距離d2と第2角度α2で決定される第3輪郭300ac上の位置に、注目点400を投影する。
【0051】
そして、第2輪郭300bを正規化した第3輪郭300bc上の、中心点500から見た所定方向へ延びる線L1とX軸方向に延びる線L2との第2角度α2で決定される位置に、注目点400を投影する。続いて、第3輪郭300bを第2輪郭300bの大きさに変更する倍率で第2距離d2および第2角度α2を拡大または縮小した第3距離d3および第3角度α3で決定される第2輪郭300b上の位置に、注目点400を投影する。
【0052】
これにより、正規化前輪郭上の注目点が、正規化前輪郭に対する相対位置と同じ相対位置において(つまり、同じ特徴箇所に位置することが維持された状態で)、第3輪郭300bc上に投影される。つまり、輪郭300上での注目点400の位置が決定される。
【0053】
上述の注目点の投影方法の実例を説明する。図10は、実施の形態に係るEOTにおける注目点の投影の例を示す図である。ここでは、過去の時点での対象物体の観測体から見た形状を、現在の時点での対象物体の観測体から見た形状に合わせて拡大する例が示されている。
【0054】
図10の(a)は、過去の時点での対象物体200の観測体100(図示せず)から見た形状を表している。対象物体200の左上角に注目点400があるものとする。図10の(c)は、現在の時点での対象物体200の観測体100から見た形状を表している。図10の(b)は、過去の時点での対象物体200の観測体100から見た形状(図10の(a))を現在の時点での対象物体200の観測体100から見た形状(図10の(c))に合わせて拡大した図を示している。このとき、図10の(c)に示されるように、対象物体200の左上角にある注目点400は、対象物体200の観測体100から見た形状の変化に合わせて、対象物体200上での相対位置が変更されずに、拡大された対象物体200上での位置が決定される。つまり、このような形状の拡大においても、注目点400は、同じ特徴箇所に位置することが維持されている。これにより、注目点400の対象物体200に対する相対位置が変更されず、注目点400を用いた対象物体200の輪郭の再現において、誤差が抑制され、その結果、安定して対象物体200が追跡され得る。
【0055】
続いて、実施の形態に係る観測情報処理方法について詳細に説明する。図11は、実施の形態に係る観測情報処理方法を示すフローチャートである。
【0056】
まず、取得部11は、第1の観測情報と第2の観測情報とを取得する(ステップS10)。具体的には、取得部11は、LiDARを搭載した観測体100が対象物体200を観測したデータから生成された観測情報を、記憶部12などから取得する。
【0057】
第1の観測情報は、第1の時点での観測情報であり、第1の時点での観測体100から見た対象物体200上の観測点を含む。そして、第2の観測情報は、第1の時点と異なる時点での観測情報であり、第2の時点での観測体100から見た対象物体200上の観測点を含む。観測点は、観測体100が対象物体200を観測して認識した対象物体上の点である。例えば、観測点は、LiDARから出射されたレーザ光が対象物体200上において反射した点である。
【0058】
次に、調整部12は、第1の観測情報に含まれる観測点から推測される対象物体200の輪郭である第1輪郭300aと第2の観測情報に含まれる観測点から推測される対象物体200の輪郭である第2輪郭300bとの大きさが同一となるように第3輪郭300acおよび300bcを生成する(ステップS11)。具体的には、調整部12は、第1の観測情報に含まれる観測点から、対象物体200の輪郭300である第1輪郭300aを生成し、第2の観測情報に含まれる観測点から、対象物体200の輪郭300である第2輪郭300bを生成する。そして、生成した第1輪郭300aの大きさと、第2輪郭300bとの大きさとが同一の大きさとなるように、第1輪郭300aおよび第2輪郭300bの大きさを変更し、第3輪郭300acおよび300bcを生成する。つまり、第3輪郭300acおよび300bcは、第1輪郭300a及び第2輪郭300bとは別途異なる大きさで生成された輪郭である。なお、第3輪郭300acおよび300bcは、第1輪郭300aまたは第2輪郭300bと同一の大きさであってもよい。
【0059】
続いて、投影部13は、第1輪郭300a上の第1辺における第1注目点の相対位置と、第3輪郭300bc上の、第1辺に対応する第2辺における第2注目点の相対位置とが等しくなるように、つまり、第1注目点と第2注目点とが輪郭上の同じ特徴箇所に位置するように、第1輪郭300a上の第1注目点を、第3輪郭300bc上に、第2注目点として、投影する(ステップS12)。具体的には、投影部13は、第1注目点が位置する第1輪郭300aの辺である第1辺における第1注目点の相対位置と、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの対応する辺である第2辺における第2注目点の相対位置とが等しくなるように、第1輪郭300a上の第1注目点を、第3輪郭300bc上に、第2注目点として、投影する。なお、例えば、投影部13は、第1注目点が位置する第1輪郭300aの辺である第1辺における第1注目点の位置までの第1辺の端部からの長さの第1辺の長さに対する割合、および、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの対応する辺である第2辺における第2注目点の位置までの第2辺の端部からの長さの第2辺の長さに対する割合が等しくなるように、第1輪郭300a上の第1注目点を、第3輪郭300bc上に、第2注目点として、投影してもよい。
【0060】
そして、投影部13は、第3輪郭300bc上の第2辺における第2注目点の相対位置と、第2輪郭300b上の第3辺における第3注目点の相対位置とが等しくなるように、つまり、第2注目点と第3注目点とが輪郭上の同じ特徴箇所に位置するように、第3輪郭300bc上の第2注目点を、第2輪郭300b上に、第3注目点として、投影する(ステップS13)。具体的には、投影部13は、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの辺である第2辺における第2注目点の相対位置と、第3注目点が位置する第2輪郭300bの辺である第3辺における第3注目点の相対位置とが等しくなるように、第3輪郭300bc上の第2注目点を、第2輪郭300b上に、第3注目点として、投影する。なお、例えば、投影部13は、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの辺である第2辺における第2注目点の位置までの第2辺の端部からの長さの第2辺の長さに対する割合、および、第3注目点が位置する第2輪郭300bの辺である第3辺における第3注目点の位置までの第3辺の端部からの長さの第3辺の長さに対する割合が等しくなるように、第3輪郭300bc上の第2注目点を、第2輪郭300b上に、第3注目点として、投影してもよい。
【0061】
また、第3輪郭300acおよび300bcが、第1輪郭300aまたは第2輪郭300bと同一の大きさの場合、投影部13は、第1注目点が位置する第1輪郭300aの辺である第1辺における第1注目点の相対位置と、第3注目点が位置する第2輪郭300bの辺である第3辺における第2注目点の相対位置とが等しくなるように、第1輪郭300a上の第1注目点を、第2輪郭300b上に、第3注目点として、投影してもよい。
【0062】
具体的には、投影部13は、第1注目点が位置する第1輪郭300aの辺である第1辺における第1注目点の位置までの第1辺の端部からの長さの第1辺の長さに対する割合、および、第3注目点が位置する第2輪郭300bの辺である第3辺における第3注目点の位置までの第3辺の端部からの長さの第3辺の長さに対する割合が等しくなるように、第1輪郭300a上の第1注目点を、第2輪郭300b上に、第3注目点として、投影してもよい。
【0063】
または、投影部13は、第1注目点が位置する第1輪郭300aの辺である第1辺における第1注目点の位置までの第1輪郭300aの中心点からの角度および距離と、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの辺である第2辺における第2注目点の位置までの第3輪郭300bcの中心点からの角度および距離との比が、第1辺と第2辺との長さの比と等しくなるように、第1輪郭300a上の第1注目点を、第3輪郭300bc上に、第2注目点として、投影してもよい。
【0064】
そして、投影部13は、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの辺である第2辺における第2注目点の位置までの第3輪郭300bcの中心点からの、X軸からの角度および距離と、および、第3注目点が位置する第2輪郭300bの辺である第3辺における第3注目点の位置までの第2輪郭300bの中心点からの角度および距離との比が、第2辺と第3辺との長さの比と等しくなるように、第3輪郭300bc上の第2注目点を、第2輪郭300b上に、第3注目点として、投影してもよい。
【0065】
[使用する観測点数の削減]
次に、処理のリアルタイム制を向上させるのに役立つ工夫として、観測点数の削減について、説明する。観測情報処理装置1は、対象物体200を観測して得られた第1の数の観測点のうち、第1の数より少ない第2の数の観測点を用いる。つまり、観測情報処理装置1は、LiDARにより、対象物体200上の観測点を複数取得するが、取得部11が取得した第1の観測情報および第2の観測情報における輪郭300の予測等には、取得した観測点よりも少ない数の観測点を用いる。
【0066】
これにより、観測情報処理装置1は、処理の負荷を軽減することができ、処理時間を短縮できる。シミュレーションによれば、観測情報処理装置1は、平均処理時間を42.9%削減することができる。本シミュレーションでは、観測点の点数として、1、3、5点のうちのいずれかの点数が、観測する物体の輪郭の大きさに応じて選択される。観測点は、輪郭を構成する点のうち、観測体100から観測可能な範囲の点が抽出される。具体的には、観測体から観測される輪郭上の点のうち、観測体100からの最近傍点、輪郭の両端の点、およびそれらの中点が選択される。つまり、観測点は、観測体100から観測される輪郭上の位置において、満遍なく選択される。なお、観測点の点数は、観測する物体の輪郭の大きさが大きいほど多く選択される。
【0067】
シミュレーションは、各4.2GHzの4コアのCPUと、32GBのメモリとが用いられたPCによって実行される。ここで、LiDARのフレームレートは、10Hzであり、1フレームあたり100msec以内で処理される。追跡対象となる物体は、約100体であり、実在の市街地(例えば、東京のお台場等)を走行した観測体100によって計測されたデータを用いてシミュレーションが行われる。
【0068】
また、観測情報処理装置1が複数の対象物体200を観測して、複数の観測点が得られた場合、各観測点が複数の対象物体200のいずれに対応するかの判定に用いられる第3の数の観測点は、第2輪郭300b上に第3輪郭300bc上の複数の第3輪郭注目点のそれぞれを、複数の第2輪郭注目点として投影する処理に用いられる第4の数の観測点よりも、少なくてもよい。
【0069】
例えば、観測情報処理装置1は、LiDARによって取得した複数の対象物体200上の複数の観測点が、複数の対象物体200のいずれに対応するかを判定する処理(対応付け)においては、複数の観測点のうち、例えば、1点のみを使用してもよい。なお、使用する観測点数は、後述する更新に使用される観測点数より少なければ、いくつでもよい。具体的には、複数の観測輪郭のうちのいずれと予測輪郭とが対応するかを判定する際に、観測情報処理装置1は、観測輪郭上の1点と、予測輪郭上の1点とを対応付けることで、複数の観測輪郭のうちの1つと予測輪郭とを対応付けてもよい。
【0070】
そして、観測情報処理装置1は、対応付けられた予測輪郭と観測輪郭とから現在時刻の輪郭300の推定値を更新する処理(更新)においては、複数の観測点のうち、例えば、5点を使用してもよい。なお、使用する観測点数は、対応付けに使用される観測点数より多いか、または同数であれば、いくつでもよい。
【0071】
具体的には、観測情報処理装置1が観測輪郭と予測輪郭とから、現在時刻の輪郭300を推定するときに、観測輪郭上の5点と予測輪郭上の5点とを対応付けてもよい。
【0072】
これにより、観測情報処理装置1は、処理の負荷を軽減することができ、処理時間を短縮できる。シミュレーションによれば、観測情報処理装置1は、平均処理時間を29.7%削減することができる。本シミュレーションでは、観測体100から観測される観測点のうち、最近傍点1点のみを注目点として使用し、予測輪郭上の点との対応付けを行う。なお、予測輪郭上の点との対応付けの用いる注目点は2点以上であってもよい。
【0073】
シミュレーションは、各4.2GHzの4コアのCPUと、32GBのメモリとが用いられたPCによって実行される。ここで、LiDARのフレームレートは、10Hzであり、1フレームあたり100msec以内で処理される。追跡対象となる物体は、約100体であり、実在の市街地(例えば、東京のお台場等)を走行した観測体100によって計測されたデータを用いてシミュレーションが行われる。
【0074】
また、観測点の対応付けと更新の処理において、観測体100から観測されない位置にある観測点は、使用されない。これにより、観測が不安定でノイズを含む惧れがある観測点を、予測処理から排除することができる。
【0075】
上述したような使用する観測点数の削減により、観測情報処理装置1は、公道等における自動車等の走行中においても、リアルタイム処理を可能にする。例えば、秒間に数十回以上、安定して正確に移動体の輪郭を再現して移動体を追跡できる。
【0076】
[効果等]
拡張物体追跡を用いた観測情報処理方法であって、追跡の対象となる対象物体200を、対象物体200を観測する主体である観測体100から観測して得られた観測点を含む、第1の時点で取得された第1の観測情報と、観測点を含む、第1の時点と異なる第2の時点で取得された第2の観測情報とを取得する取得ステップと、第1の観測情報に含まれる観測点から推測される対象物体200の輪郭300である第1輪郭300aの大きさと第2の観測情報に含まれる観測点から推測される輪郭である第2輪郭300bとの大きさとが同一の大きさとなるように第1輪郭300aおよび第2輪郭300bの大きさを変更して第3輪郭300bcを生成する調整ステップと、第1注目点が位置する第1輪郭300aの辺である第1辺における第1注目点の相対位置と、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの辺である第2辺における第2注目点の相対位置とが等しくなるように、第1輪郭300a上の第1注目点を、第3輪郭300bc上に、第2注目点として、投影し、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの辺である第2辺における第2注目点の相対位置と、第3注目点が位置する第2輪郭300bの辺である第3辺における第3注目点の相対位置とが等しくなるように、第3輪郭300bc上の第2注目点を、第2輪郭300b上に、第3注目点として、投影する投影ステップと、を含む。
【0077】
これにより、実施の形態に係る観測情報処理方法は、観測主体と対象物との相対的な位置関係が変化することによって対象物体200の輪郭300の大きさが変化する場合でも、輪郭300の変化前と変化後で、輪郭の再現に役立つ注目点の輪郭300に対する相対位置を変更せずに、つまり、注目点が同じ特徴箇所に位置することを維持したまま、注目点を変更後の輪郭300に投影することができる。よって、実施の形態に係る観測情報処理方法によれば、観測を行う主体から見た対象物体200の大きさが変化する場合に、対象物体200の輪郭が正確に再現され、EOTにおける追跡に誤差が生じることを抑制され、安定して対象物体を追跡することができる。よって、自動車の走行制御に適用することで、正確でロバストな自動運転および追従走行が実現される。
【0078】
また、例えば、実施の形態に係る観測情報処理方法において、第1注目点は、第1の観測情報に含まれる観測点に対応する点である。
【0079】
これにより、実施の形態に係る観測情報処理方法は、対象物体200の観測点の中から、対象物体の輪郭の再現に役立つ注目点を用いることができる。
【0080】
また、例えば、実施の形態に係る観測情報処理方法において、第1の観測情報は、複数の観測点を含み、複数の観測点のそれぞれは、第1輪郭300a上に投影される、第1の注目点を含む複数の第1輪郭注目点であり、第1注目点が位置する第1輪郭300aの辺である第1辺における第1注目点の相対位置と、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの辺である第2辺における第2注目点の相対位置とが等しくなるように、第1輪郭300a上の第1注目点を、第3輪郭300bc上に、第2注目点として、投影し、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの辺である第2辺における第2注目点の相対位置と、第3注目点が位置する第2輪郭300bの辺である第3辺における第3注目点の相対位置とが等しくなるように、第3輪郭300bc上の第2注目点を、第2輪郭300b上に、第3注目点として、投影する。
【0081】
これにより、実施の形態に係る観測情報処理方法は、複数の注目点を用いて、対象物体200を正確に追跡することができる。よって、実施の形態に係る観測情報処理方法は、より高い精度で対象物体200を追跡することができる。
【0082】
また、例えば、実施の形態に係る観測情報処理方法において、複数の観測点は、観測点のうち、観測体100に最も近い位置にある点と、観測体100から見て最も右端にある点と、観測体100から見て最も左端にある点と、右端にある点および左端にある点の中央にある点と、を含む。
【0083】
これにより、実施の形態に係る観測情報処理方法は、対象物体200上の特徴的な箇所に位置する注目点を用いることができる。よって、実施の形態に係る観測情報処理方法によれば、正確な輪郭が再現され、より高い精度で対象物体200を追跡することができる。
【0084】
また、例えば、実施の形態に係る観測情報処理方法は、対象物体200を観測して得られた第1の数の観測点のうち、第1の数より少ない第2の数の観測点を用いる。
【0085】
これにより、実施の形態に係る観測情報処理方法は、従来より少ない数の観測点を対象物体200の追跡に用いることで、処理を高速化することができ、リアルタイム性が向上される。
【0086】
また、例えば、実施の形態に係る観測情報処理方法は、複数の対象物体200を観測して、複数の観測点が得られた場合、各観測点が、複数の対象物体200のいずれに対応するかを判定する処理に用いる第3の数の観測点は、第2輪郭300b上に、第3輪郭300bc上の複数の第3輪郭注目点のそれぞれを、複数の第2輪郭注目点として投影する処理に用いる第4の数の観測点よりも、少ない。
【0087】
これにより、実施の形態に係る観測情報処理方法は、従来より少ない数の観測点を対象物体200の追跡に用いることで、処理を高速化することができ、リアルタイム性が向上される。
【0088】
また、例えば、実施の形態に係る観測情報処理装置1は、拡張物体追跡を用いた観測情報処理装置であって、追跡の対象となる対象物体200を、対象物体200を観測する主体である観測体100から観測して得られた観測点を含む、第1の時点で取得された第1の観測情報と、観測点を含む、第1の時点と異なる第2の時点で取得された第2の観測情報とを取得する取得部11と、第1の観測情報に含まれる観測点から推測される対象物体200の輪郭である第1輪郭300aの大きさと第2の観測情報に含まれる観測点から推測される輪郭である第2輪郭300bとの大きさとが同一の大きさとなるように第1輪郭300aおよび第2輪郭300bの大きさを変更して第3輪郭300bcを生成する調整部12と、第1注目点が位置する第1輪郭300aの辺である第1辺における第1注目点の相対位置と、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの辺である第2辺における第2注目点の相対位置とが等しくなるように、第1輪郭300a上の第1注目点を、第3輪郭300bc上に、第2注目点として、投影し、第2注目点が位置する第3輪郭300bcの辺である第2辺における第2注目点の相対位置と、第3注目点が位置する第2輪郭300bの辺である第3辺における第3注目点の相対位置とが等しくなるように、第3輪郭300bc上の第2注目点を、第2輪郭300b上に、第3注目点として、投影する投影部13と、を備える。
【0089】
これにより、実施の形態に係る観測情報処理装置1は、上記観測情報処理方法と同様の効果を奏することができる。
【0090】
(その他)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0091】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムが各種ハードウェア資源を用いて実行されることによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0092】
また、各構成要素は、ソフトウェアプログラムを含まないハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路で構成されてもよいし、それぞれ別々の回路で構成されてもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0093】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0094】
例えば、本発明は、上記実施の形態の観測情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0095】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0096】
1 観測情報処理装置
11a 取得部
11b 調整部
11c 投影部
11 制御部
12 記憶部
100 観測体
200 対象物体
300 輪郭
300a 第1輪郭
300b 第2輪郭
300ac、300bc 第3輪郭
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11