(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171177
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】サービス提供支援装置、サービス提供支援システム、サービス提供支援方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 40/00 20180101AFI20231124BHJP
G06Q 50/22 20180101ALI20231124BHJP
【FI】
G16H40/00
G06Q50/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022092585
(22)【出願日】2022-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】522225697
【氏名又は名称】株式会社サガセル
(72)【発明者】
【氏名】木村 拓未
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
5L099AA13
(57)【要約】
【課題】複数のサービス提供元によるサービス提供計画を適切に作成することができるサービス提供支援装置、サービス提供支援システム、サービス提供支援方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】サービス提供支援装置1の提供元選出部115は、複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位に基づいて、提供状況記憶部131が記憶する複数の提供元識別情報の中から、提供サービス種別情報が希望サービス種別情報と一致し且つ希望時期が提供可能時期に含まれる少なくとも1つの提供元識別情報を選出する。また、優先順位更新部121は、複数のサービス提供元のサービス提供実績に基づいて、優先順位記憶部132が記憶する優先順位情報が示す優先順位を更新する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスを提供する複数のサービス提供元それぞれについて、前記複数のサービス提供元それぞれを識別する提供元識別情報と、提供元が提供するサービスの種別を示す提供サービス種別情報と、サービスの提供が可能な提供可能時期を示す提供可能時期情報と、を互いに対応づけて記憶する提供状況記憶部と、
前記複数のサービス提供元のうちの少なくとも1つの前記提供可能時期情報を含む提供状況情報を取得する提供状況取得部と、
前記提供可能時期情報が取得される毎に、取得された前記提供可能時期情報を用いて、前記提供状況記憶部が記憶する前記提供可能時期情報を更新する提供状況更新部と、
利用者が希望するサービスの種別を示す希望サービス種別情報および前記利用者がサービスの利用を希望する希望時期を示す希望時期情報を含む利用者情報を取得する利用者情報取得部と、
前記複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位に基づいて、前記提供状況記憶部が記憶する複数の提供元識別情報の中から、前記提供サービス種別情報が前記希望サービス種別情報と一致し且つ前記希望時期が前記提供可能時期に含まれる少なくとも1つの提供元識別情報を選出する提供元選出部と、
前記複数のサービス提供元のサービス提供実績に基づいて、前記優先順位を更新する優先順位更新部と、を備える、
サービス提供支援装置。
【請求項2】
前記優先順位更新部は、前記複数のサービス提供元それぞれへのサービス提供の申し込みが受け入れられた割合を示す受入率に基づいて、前記優先順位を更新する、
請求項1に記載のサービス提供支援装置。
【請求項3】
前記提供状況記憶部は、前記複数のサービス提供元それぞれについて、サービス提供元の所在地示す所在地情報とサービス提供元の人員規模を示す人員規模情報とを、前記提供元識別情報に対応づけて記憶し、
前記提供状況記憶部が記憶する前記所在地情報および前記人員規模情報に基づいて、予め設定された複数の地域それぞれにおけるサービス提供能力を求めるサービス提供能力特定部を更に備える、
請求項1または2に記載のサービス提供支援装置。
【請求項4】
サービスを提供する複数のサービス提供元それぞれが保有する第1端末装置と、
利用者が所持する第2端末装置と、
前記複数のサービス提供元それぞれについて、前記複数のサービス提供元それぞれを識別する提供元識別情報と、提供元が提供するサービスの種別を示す提供サービス種別情報と、サービスの提供が可能な提供可能時期を示す提供可能時期情報と、を互いに対応づけて記憶する提供状況記憶部と、
前記第1端末装置から送信される、前記複数のサービス提供元のうちの少なくとも1つの前記提供可能時期情報を含む提供状況情報を取得する提供状況取得部と、
前記提供可能時期情報が取得される毎に、取得された前記提供可能時期情報を用いて、前記提供状況記憶部が記憶する前記提供可能時期情報を更新する提供状況更新部と、
利用者が希望するサービスの種別を示す希望サービス種別情報および前記利用者がサービスの利用を希望する希望時期を示す希望時期情報を含む利用者情報を取得する利用者情報取得部と、
前記複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位に基づいて、前記提供状況記憶部が記憶する複数の提供元識別情報の中から、前記提供サービス種別情報が前記希望サービス種別情報と一致し且つ前記希望時期が前記提供可能時期に含まれる少なくとも1つの提供元識別情報を選出する提供元選出部と、
選出された前記少なくとも1つの提供元識別情報で識別される少なくとも1つのサービス提供元を示す提供元情報を生成して前記第2端末装置へ送信する提供元通知部と、
前記複数のサービス提供元のサービス提供実績に基づいて、前記優先順位を更新する優先順位更新部と、を備える、
サービス提供支援システム。
【請求項5】
サービスを提供する複数のサービス提供元のうちの少なくとも1つのサービスの提供が可能な提供可能時期を示す提供可能時期情報を含む提供状況情報を取得するステップと、
前記提供可能時期情報が取得される毎に、取得された前記提供可能時期情報を用いて、前記複数のサービス提供元それぞれについて、前記複数のサービス提供元それぞれを識別する提供元識別情報と、提供元が提供するサービスの種別を示す提供サービス種別情報と、前記提供可能時期情報と、を互いに対応づけて記憶する提供状況記憶部が記憶する前記提供可能時期情報を更新するステップと、
利用者が希望するサービスの種別を示す希望サービス種別情報および前記利用者がサービスの利用を希望する希望時期を示す希望時期情報を含む利用者情報を取得するステップと、
前記複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位に基づいて、前記提供状況記憶部が記憶する複数の提供元識別情報の中から、前記提供サービス種別情報が前記希望サービス種別情報と一致し且つ前記希望時期が前記提供可能時期に含まれる少なくとも1つの提供元識別情報を選出するステップと、
前記複数のサービス提供元のサービス提供実績に基づいて、前記優先順位を更新するステップと、を含む、
サービス提供支援方法。
【請求項6】
コンピュータを、
サービスを提供する複数のサービス提供元のうちの少なくとも1つのサービスの提供が可能な提供可能時期を示す提供可能時期情報を含む提供状況情報を取得する提供状況取得部、
前記提供可能時期情報が取得される毎に、取得された前記提供可能時期情報を用いて、前記複数のサービス提供元それぞれについて、前記複数のサービス提供元それぞれを識別する提供元識別情報と、提供元が提供するサービスの種別を示す提供サービス種別情報と、前記提供可能時期情報と、を互いに対応づけて記憶する提供状況記憶部が記憶する前記提供可能時期情報を更新する提供状況更新部、
利用者が希望するサービスの種別を示す希望サービス種別情報および前記利用者がサービスの利用を希望する希望時期を示す希望時期情報を含む利用者情報を取得する利用者情報取得部、
前記複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位に基づいて、前記提供状況記憶部が記憶する複数の提供元識別情報の中から、前記提供サービス種別情報が前記希望サービス種別情報と一致し且つ前記希望時期が前記提供可能時期に含まれる少なくとも1つの提供元識別情報を選出する提供元選出部、
前記複数のサービス提供元のサービス提供実績に基づいて、前記優先順位を更新する優先順位更新部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス提供支援装置、サービス提供支援システム、サービス提供支援方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
サービス提供者のスケジューリングを行うための訪問サービス管理支援システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。この訪問サービス管理支援システムでは、サービス利用者の各希望日時について、短時間且つ離散的に勤務する勤務形態で訪問サービスを提供する第2サービス提供者に対して希望日時と合致する日時を割り当ててから、サービス利用者の希望日のうちの第2サービス提供者に割り当てられていない各日時について、長時間且つ連続的に勤務する勤務形態で訪問サービスを提供する第1サービス提供者に対して希望日時と合致する日時を割り当てることによりサービス提供計画情報を作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、サービス提供者を利用者の希望日時に割り当てる際、サービス提供者が過去に割り当てられた日時にキャンセルすることなくサービス利用者に対してサービスを提供した割合の実績を考慮することにより適切なサービス提供計画を作成できるようにすることが要請されている。
【0005】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたもので、複数のサービス提供元によるサービス提供計画を適切に作成することができるサービス提供支援装置、サービス提供支援システム、サービス提供支援方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るサービス提供支援装置は、
サービスを提供する複数のサービス提供元それぞれについて、前記複数のサービス提供元それぞれを識別する提供元識別情報と、提供元が提供するサービスの種別を示す提供サービス種別情報と、サービスの提供が可能な提供可能時期を示す提供可能時期情報と、を互いに対応づけて記憶する提供状況記憶部と、
前記複数のサービス提供元のうちの少なくとも1つの前記提供可能時期情報を含む提供状況情報を取得する提供状況取得部と、
前記提供可能時期情報が取得される毎に、取得された前記提供可能時期情報を用いて、前記提供状況記憶部が記憶する前記提供可能時期情報を更新する提供状況更新部と、
利用者が利用者を希望するサービスの種別を示す希望サービス種別情報および前記利用者がサービスの利用を希望する希望時期を示す希望時期情報を含む利用者情報を取得する利用者情報取得部と、
前記複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位に基づいて、前記提供状況記憶部が記憶する複数の提供元識別情報の中から、前記提供サービス種別情報が前記希望サービス種別情報と一致し且つ前記希望時期が前記提供可能時期に含まれる少なくとも1つの提供元識別情報を選出する提供元選出部と、
前記複数のサービス提供元のサービス提供実績に基づいて、前記優先順位を更新する優先順位更新部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、提供元選出部が、複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位に基づいて、複数の提供元識別情報の中から、提供サービス種別情報が希望サービス種別情報と一致し且つ希望時期が提供可能時期に含まれる少なくとも1つの提供元識別情報を選出する。そして、優先順位更新部が、複数のサービス提供元のサービス提供実績に基づいて、優先順位を更新する。これにより、複数のサービス提供元によるサービス提供実績が高いほどサービス提供元として選出される確率が高くなるので、複数のサービス提供元によるサービス提供計画を適切に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態に係るサービス提供支援システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】実施の形態に係るサービス提供支援システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態に係るサービス提供支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】実施の形態に係る提供状況記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【
図5】(A)は実施の形態に係る優先順位記憶部が記憶する情報の一例を示す図であり、(B)は実施の形態に係る提供実績記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【
図6】実施の形態に係るサービス提供支援システムの動作を説明するためのシーケンス図
【
図7】実施の形態に係るサービス提供支援システムの動作を説明するためのシーケンス図
【
図8】実施の形態に係るサービス提供支援装置が実行するサービス提供支援処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】実施の形態に係るサービス提供支援装置が実行するサービス提供支援処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図10】変形例に係るサービス提供支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図11】変形例に係る提供状況記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態に係るサービス提供支援装置について図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係るサービス提供支援装置は、提供状況記憶部と、提供状況取得部と、提供状況更新部と、利用者情報取得部と、提供元選出部と、優先順位更新部と、を備える。ここで、提供状況記憶部は、サービスを提供する複数のサービス提供元それぞれについて、前記複数のサービス提供元それぞれを識別する提供元識別情報と、提供元が提供するサービスの種別を示す提供サービス種別情報と、サービスの提供が可能な提供可能時期を示す提供可能時期情報と、を互いに対応づけて記憶する。提供状況取得部は、複数のサービス提供元のうちの少なくとも1つの提供可能時期情報を含む提供状況情報を取得する。提供状況更新部は、提供可能時期情報が取得される毎に、取得された提供可能時期情報を用いて、提供状況記憶部が記憶する提供可能時期情報を更新する。利用情報取得部は、利用者が希望するサービスの種別を示す希望サービス種別情報および当該サービスの利用を希望する希望時期を示す希望時期情報を含む利用者情報を取得する。提供元選出部は、複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位に基づいて、提供状況記憶部が記憶する複数の提供元識別情報の中から、提供サービス種別情報が希望サービス種別情報と一致し且つ希望時期が前記提供可能時期に含まれる少なくとも1つの提供元識別情報を選出する。優先順位更新部は、複数のサービス提供元のサービス提供実績に基づいて、優先順位を更新する。
【0010】
本実施の形態に係るサービス提供支援システムは、
図1に示すように、在宅医療、在宅介護サービスを提供する在宅医療介護サービス事業所、訪問診療を行う在宅療養支援診療所等のサービスを提供する複数のサービス提供元が保有する端末装置2と、サービスを利用する利用者が所持する端末装置3と、サービス提供支援装置1と、を備える。ここで、利用者としては、例えばサービスの提供を受ける患者のサービス提供計画を管理する介護支援専門員、病院で退院調整を行う入退院支援看護師、退院支援相談員等が挙げられる。端末装置2、3およびサービス提供支援装置1は、インターネットのような広域ネットワークNW1を介して互いに通信可能となっている。
【0011】
端末装置2は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)201と、主記憶部202と、補助記憶部203と、表示部204と、入力部205と、通信部206と、これらを相互に接続するバス209と、を備える。主記憶部202は、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを有し、CPU201の作業領域として使用される。また、主記憶部202は、表示部204に表示させる画像情報を一時的に記憶する画像専用メモリ(図示せず)を有する。補助記憶部203は、半導体フラッシュメモリのような不揮発性メモリであり、CPU201が各種処理を実行するためのプログラムを記憶する。表示部204は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。入力部205は、例えばキーボードである。通信部206は、広域ネットワークNW1に接続され、CPU201から転送される情報を、広域ネットワークNW1を介してサービス提供支援装置1へ送信したり、サービス提供支援装置1から広域ネットワークNW1を介して取得した各種情報をCPU201へ転送したりする。
【0012】
端末装置2は、サービス提供元の管理者により入力部205に対してサービスの提供状況をサービス提供支援装置1に通知するためのサービス提供状況通知操作が行なわれると、これを受け付けてサービスの提供状況を示す提供状況情報を生成してサービス提供支援装置1へ送信する。このサービス提供状況通知操作では、サービス提供元が提供するサービスの種類、サービスの提供が可能な曜日と時間帯との組み合わせが入力部205を介して入力される。また、端末装置2は、サービス提供支援装置1から送信される、利用者からのサービス提供の予約の申し込み内容を示す申し込み情報を取得すると、取得した申し込み情報に基づいて、予約申し込み通知画像を形成する。そして、端末装置2は、形成した予約申し込み通知画像を表示部204に表示させる。また、端末装置2は、サービス提供元の管理者により入力部205に対して前述の予約の申し込みについて受け入れが可能であることをサービス提供支援装置1に通知するための予約受け入れ操作が行なわれると、これに応じて、受け入れ可通知情報を生成してサービス提供支援装置1へ送信する。更に、端末装置2は、サービス提供元の管理者により入力部205に対して前述の予約の申し込みについて受け入れを拒否することをサービス提供支援装置1に通知するための受け入れ拒否操作が行なわれると、これに応じて、受け入れ不可通知情報を生成してサービス提供支援装置1へ送信する。
【0013】
端末装置3は、例えばスマートフォンであり、CPU301と、主記憶部302と、補助記憶部303と、表示部304と、入力部305と、通信部306と、これらを互いに接続するバス309と、を備える。主記憶部302は、RAMのような揮発性メモリを有し、CPU301の作業領域として使用される。また、主記憶部302は、表示部304に表示させる画像情報を一時的に記憶する画像専用メモリ(図示せず)を有する。補助記憶部303は、半導体フラッシュメモリのような不揮発性メモリであり、CPU301が各種処理を実行するためのプログラムを記憶する。表示部504は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置である。入力部305は、例えば表示部304に重ねて配置される透明なタッチパッドである。通信部306は、広域ネットワークNW1に接続され、CPU301から転送される情報を、広域ネットワークNW1を介してサービス提供支援装置1へ送信したり、サービス提供支援装置1から広域ネットワークNW1を介して取得した各種情報をCPU301へ転送したりする。
【0014】
端末装置3は、サービス提供支援装置1から送信される、サービス提供支援装置1で選出されたサービスの提供元を識別する提供元識別情報とこれらのサービス提供元を選出する際の優先順位を示す優先順位情報とを含む提供元情報を取得すると、取得した提供元情報に含まれるこれらの情報に基づいて、サービスの提供元のリストを含む提供元表示画像を形成する。そして、端末装置3は、形成した提供元表示画像を表示部304に表示させる。また、端末装置3は、利用者により入力部305に対してサービス提供の予約の申し込みを行うための予約申し込み操作が行なわれると、これに応じて、申し込み先のサービス提供元の提供元識別情報と提供サービス種別情報とサービスの提供を受ける日時を示す日時情報とを含む申し込み情報を生成してサービス提供支援装置1へ送信する。更に、端末装置3は、申し込み情報をサービス提供支援装置1へ送信した後、サービス提供支援装置1から送信される予約申し込みの受け入れの可否を通知するための可否通知情報を取得すると、取得した可否通知情報に基づいて、予約申し込みの受け入れが可能か否かを利用者に通知するための予約可否通知画像を形成する。そして、端末装置3は、形成した予約可否通知画像を表示部304に表示させる。
【0015】
サービス提供支援装置1は、例えばクラウドサーバであり、CPU101と、主記憶部102と、補助記憶部103と、通信部106と、計時部108と、これらを相互に接続するバス109と、を備える。CPU101は、例えばマルチコアプロセッサである。主記憶部102は、RAMのような揮発性メモリを有し、CPU101の作業領域として使用される。補助記憶部103は、大容量の不揮発性メモリから構成され、サービス提供支援装置1の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。通信部106は、広域ネットワークNW1に接続され、CPU101から転送される情報を、広域ネットワークNW1を介して端末装置2、3へ送信したり、端末装置2、3から広域ネットワークNW1を介して取得した各種情報をCPU101へ転送したりする。計時部108は、例えばソフトウェアタイマを有し、例えば前述の申し込み情報を端末装置2へ送信した後の経過時間を計時する。
【0016】
CPU101は、補助記憶部103が記憶するプログラムを主記憶部102に読み出して実行することにより、
図3に示すように、提供状況取得部111、提供状況更新部112、利用者情報取得部113、提供元特定部114、提供元選出部115、提供元通知部116、申し込み取得部117、申し込み通知部118、可否情報管理部119、可否情報通知部120および優先順位更新部121として機能する。また、
図2に示す補助記憶部103は、
図3に示すように、提供状況記憶部131と、優先順位記憶部132と、提供実績記憶部133と、を有する。提供状況記憶部131は、例えば
図4に示すように、サービスを提供する複数のサービス提供元それぞれについて、複数のサービス提供元それぞれを識別する提供元識別情報と、提供元が提供するサービスの種別を示す提供サービス種別情報と、サービスの提供が可能な提供可能時期を示す提供可能時期情報と、を互いに対応づけて記憶する。ここで、「サービスの種別」としては、例えば医師の専門性の種別、看護師、助産師、理学療法士、言語聴覚士、作業療法士等の職種、小児科対応可能等のサービスの特徴に基づく種別等を採用することができる。提供可能時期情報は、複数のサービス提供元それぞれの、予め設定された曜日それぞれにおける複数の時間帯それぞれにおけるサービスの提供可否並びにサービス提供が可能な場合の受け入れ可能な数を示す受入れ数を示している。
図4に示す例では、提供元識別情報IDS[0]で識別されるサービス提供元が提供サービス種別情報SC[0]が示す「訪問診療」を提供する事業所であり、「月曜日」の「10:00」の時間帯で「5人」の利用者に対して訪問診療のサービスの提供が可能であることを示している。
【0017】
優先順位記憶部132は、例えば
図5(A)に示すように、利用者に提供される複数種類のサービスそれぞれについて、複数のサービス提供元それぞれが利用者に端末装置3を介して提示するサービス提供元として選出される際の優先順位を示す優先順位情報を、提供元識別情報およびサービス種別情報に対応づけて記憶する。
図5(A)に示す例では、各種提供サービス種別情報について、番号の若い提供元識別情報で識別されるサービス提供元ほど利用者に端末装置3を介して提示するサービス提供元として選出される際の優先順位が高いことを示している。例えば「在宅療養支援診療所」のサービスについては、「○○医院」のほうが「○△医療診療所」に比べて優先順位が高い。
【0018】
提供実績記憶部133は、例えば
図5(B)に示すように、複数のサービス提供元それぞれについて、利用者がサービス提供の予約の申し込みを行った回数を示す予約申し込み回数情報と、サービス提供元が実際に予約を受け入れた回数を示す予約受入回数情報と、サービス提供元がサービス提供の予約の申し込みに対して実際に予約を受け入れた割合を示す受入率を示す受入率情報と、を提供元識別情報および提供サービス種別情報に対応づけて記憶する。
【0019】
図3に戻って、提供状況取得部111は、サービス提供元が保有する端末装置2から提供状況情報を取得する。ここで、提供状況情報は、複数のサービス提供元のうちの少なくとも1つの提供可能時期情報と、少なくとも1つのサービス提供元の提供元識別情報と、少なくとも1つのサービス提供元が提供するサービスの種類を示す提供サービス種別情報と、を含む。提供元識別情報としては、例えば端末装置2に付与されたホスト名、URL(Uniform Resource Locator)等を採用することができる。提供状況取得部111は、取得した提供状況情報に含まれる提供可能時期情報、提供元識別情報および提供サービス種別情報を抽出し、抽出した各種情報を提供状況更新部112に通知する。提供状況更新部112は、提供状況取得部111から通知される提供可能時期情報、提供元識別情報および提供サービス種別情報を用いて、提供状況記憶部131が記憶する提供可能時期情報、提供元識別情報および提供サービス種別情報を更新する。
【0020】
利用者情報取得部113は、利用者が所持する端末装置3から送信される、利用者が希望するサービスの種別を示す希望サービス種別情報および当該サービスの利用を希望する希望時期を示す希望時期情報を含む利用者情報を取得する。利用者情報取得部113は、利用者情報を取得すると、取得した利用者情報に含まれる希望サービス種別情報および希望時期情報を抽出し、抽出した希望サービス種別情報および希望時期情報を提供元特定部114に通知する。
【0021】
提供元特定部114は、提供状況記憶部131が記憶する複数の提供元識別情報の中から、提供サービス種別情報が希望サービス種別情報と一致し且つ希望時期が提供可能時期に含まれる少なくとも1つの提供元識別情報を特定する。そして、提供元特定部114は、特定した少なくとも1つの提供元識別情報を提供元選出部115に通知する。
【0022】
提供元選出部115は、優先順位記憶部132が記憶する複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位情報に基づいて、提供元特定部114から通知される少なくとも1つの提供元識別情報の中から提供元識別情報を選出する。ここで、提供元選出部115は、例えば提供元特定部114から通知される提供元識別情報の数が予め設定された基準数よりも多い場合、優先順位情報が示す優先順位の高いほうから提供元識別情報を基準数だけ選出する。そして、提供元選出部115は、選出した提供元識別情報とこれらに対応する優先順位情報とを提供元通知部116に通知する。
【0023】
提供元通知部116は、提供状況記憶部131が記憶する提供可能時期情報の中から、提供元選出部115により選出された提供元識別情報に対応する提供可能時期情報を特定する。そして、提供元通知部116は、特定した提供可能時期情報と提供元選出部115から通知された優先順位情報とを含む提供元情報を生成して、利用者が所持する端末装置3へ送信する。
【0024】
申し込み取得部117は、利用者が所持する端末装置3から送信されるサービス提供元に対してサービスの提供の予約を申し込むための申し込み情報を取得すると、取得した申し込み情報に含まれる申し込み先のサービス提供元の提供元識別情報と提供サービス種別情報とサービスの提供を受ける日時を示す提供日時情報とを抽出する。そして、申し込み取得部117は、抽出した提供元識別情報、提供サービス種別情報および提供日時情報を申し込み通知部118に通知する。
【0025】
申し込み通知部118は、申し込み取得部117から通知された提供元識別情報を申し込み情報の送信先の提供元識別情報として特定するとともに、提供実績記憶部133が記憶する、申し込み取得部117から通知された提供元識別情報および提供サービス種別情報に対応づけられた申し込み回数情報が示す申し込み回数を「1」だけインクリメントする形で申し込み回数情報を更新する。そして、申し込み通知部118は、申し込み取得部117から通知された提供日時情報を含む申し込み情報を生成して、送信元と特定した提供元識別情報で識別される端末装置2へ送信する。また、申し込み通知部118は、例えば予め設定されたリセット時期が到来すると、提供実績記憶部133が記憶する申し込み回数情報が示す申し込み回数を0クリアする形で申し込み回数情報を更新する。このリセット時期は、例えば1年毎に到来するように設定することができる。
【0026】
可否情報管理部119は、前述の申し込み情報の送信先であるサービス提供元が保有する端末装置2から送信される、サービス提供の予約の受け入れが可能であることを示す受け入れ可通知情報またはサービス提供の予約の受け入れが不可能であることを示す受け入れ不可通知情報を取得する。そして、可否情報管理部119は、端末装置2から送信される受け入れ可通知情報を取得すると、提供実績記憶部133が記憶する、受け入れ可通知情報の送信元のサービス提供元の提供元識別情報および提供サービス種別情報に対応づけられた受入回数情報が示す受入回数を「1」だけインクリメントする形で受入回数情報を更新する。一方、可否情報管理部119は、端末装置2から送信される受け入れ不可通知情報を取得すると、提供実績記憶部133が記憶する、受け入れ可通知情報の送信元のサービス提供元の提供元識別情報および提供サービス種別情報に対応づけられた受入回数情報の更新を回避する。そして、可否情報管理部119は、受入回数情報が示す受入回数を、申し込み回数情報が示す申し込み回数で除する演算を行うことにより、受入率を算出し、算出した受入率を示す情報で提供実績記憶部133が記憶する受入率情報を更新する。また、可否情報管理部119は、計時部108により計時される申し込み情報を端末装置2へ送信した後、申し込み受け入れ可通知情報および受け入れ不可通知情報を取得しない状態での経過時間が予め設定された待機時間を経過した場合も申し込み情報の送信先のサービス提供元の提供元識別情報および提供サービス種別情報に対応づけられた受入回数情報の更新を回避する。ここで、待機時間は、例えば1日乃至数日の長さに設定される。更に、可否情報管理部119は、申し込み通知部118により提供実績記憶部133が記憶する申し込み回数情報が示す申し込み回数を0クリアする形で申し込み回数情報が更新されると、これに応じて、提供実績記憶部133が記憶する受入回数情報が示す受入回数を0クリアする形で受入回数情報を更新する。また、可否情報管理部119は、取得した受け入れ可通知情報または受け入れ不可通知情報を可否情報通知部120に通知する。
【0027】
可否情報通知部120は、可否情報管理部119から通知される受け入れ可通知情報または受け入れ不可通知情報を含む可否通知情報を生成し、生成した可否通知情報を対応する申し込み情報の送信元の端末装置3へ送信する。
【0028】
優先順位更新部121は、複数のサービス提供元のサービス提供状況と、複数のサービス提供元のサービス提供実績と、に基づいて、優先順位を更新する。具体的には、優先順位更新部121は、提供状況記憶部131が記憶する複数のサービス提供元それぞれのサービス提供可能な利用者の受入数と、提供実績記憶部133が記憶する複数のサービス提供元それぞれへのサービス提供の申し込みが受け入れられた割合を示す受入率と、に基づいて、優先順位記憶部132が記憶する優先順位情報を更新する。ここで、優先順位更新部121は、提供状況記憶部131が記憶する複数のサービス提供元それぞれの受入数情報と、提供実績記憶部133が記憶する複数のサービス提供元それぞれの受入率情報と、を参照して、受入数が大きく且つ受入率が高いサービス提供元ほど優先順位が高くなるように優先順位情報を更新する。また、優先順位更新部121は、複数のサービス提供元について、まず、受入数が多い順に優先順位を決めて、次に、受入数が同数の複数のサービス提供元について、受入率が高いサービス提供元ほど優先順位が高くなるように優先順位を決めることで複数のサービス提供元それぞれの優先順位を確定する。
【0029】
次に、本実施の形態に係るサービス提供支援システムの動作について、
図6および
図7を参照しながら説明する。まず、
図6に示すように、サービス提供元の管理者によりサービス提供元が保有する端末装置2の入力部205に対してサービスの提供状況をサービス提供支援装置1に通知するためのサービス提供状況通知操作が行なわれたとする。このサービス提供状況通知操作では、サービス提供元が提供するサービスの種類、サービスの提供が可能な曜日と時間帯との組み合わせが入力部205を介して入力される。この場合、端末装置2は、サービス提供元の前述の提供可能時期情報、提供元識別情報および提供サービス種別情報を含む提供状況情報を生成する(ステップS1)。次に、生成された提供状況情報が、端末装置2からサービス提供支援装置1へ送信される(ステップS2)。一方、サービス提供支援装置1は、端末装置2から提供状況情報を取得すると、取得した提供状況情報に含まれる提供可能時期情報、提供元識別情報および提供サービス種別情報を抽出する。そして、サービス提供支援装置1は、抽出した提供可能時期情報、提供元識別情報および提供サービス種別情報を用いて、提供状況記憶部131が記憶する提供可能時期情報、提供元識別情報および提供サービス種別情報を更新する(ステップS3)。以後、前述のサービス提供状況通知操作が行なわれる毎に、前述のステップS1乃至S3の一連の処理が実行される。
【0030】
また、利用者により利用者が所持する端末装置3の入力部305に対して利用者が希望するサービスの種類、サービスの利用を希望する希望時期を入力する利用者情報入力操作が行なわれたとする。この場合、端末装置3は、利用者が希望するサービスの種別を示す希望サービス種別情報および当該サービスの利用を希望する希望時期を示す希望時期情報を含む利用者情報を生成する(ステップS4)。続いて、生成された利用者情報が、端末装置3からサービス提供支援装置1へ送信される(ステップS5)。一方、サービス提供支援装置1は、利用者情報を取得すると、利用者情報に含まれる希望サービス種別情報および希望時期情報を抽出する。そして、サービス提供支援装置1は、提供状況記憶部131が記憶する複数の提供元識別情報を参照して、提供サービス種別情報が希望サービス種別情報と一致し且つ希望時期が提供可能時期に含まれる少なくとも1つのサービス提供元を特定する(ステップS6)。
【0031】
その後、サービス提供支援装置1は、優先順位記憶部132が記憶する複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位情報に基づいて、特定した少なくとも1つのサービス提供元の中から利用者に通知するサービス提供元を選出する(ステップS7)。次に、サービス提供支援装置1は、選出したサービス提供元の提供元識別情報とサービス提供元の優先順位情報とを含む提供元情報を生成する(ステップS8)。続いて、生成された提供元情報が、サービス提供支援装置1から端末装置3へ送信される(ステップS9)。一方、端末装置3は、サービス提供支援装置1から送信された提供元情報を取得すると、取得した提供元情報に含まれる提供元識別情報および優先順位情報に基づいて、提供元表示画像を形成し、形成した提供元表示画像を表示部304に表示させる(ステップS10)。
【0032】
ここで、利用者が、例えば表示部304に表示された提供元表示画像を参照しながら、端末装置3の入力部305に対してサービス提供の予約の申し込みを行うための予約申し込み操作を行ったとする。この場合、端末装置3は、申し込み先のサービス提供元の提供元識別情報と提供サービス種別情報とサービスの提供を受ける日時を示す日時情報とを含む申し込み情報を生成する(ステップS11)。その後、生成された申し込み情報が、端末装置3からサービス提供支援装置1へ送信される(ステップS12)。一方、サービス提供支援装置1は、端末装置3から送信される申し込み情報を取得すると、取得した申し込み情報に含まれる提供元識別情報と提供サービス種別情報とサービスの提供を受ける日時を示す提供日時情報とを抽出し、抽出した提供元識別情報を申し込み情報の送信先の提供元識別情報として特定する(ステップS13)。次に、サービス提供支援装置1は、提供実績記憶部133が記憶する、申し込み取得部117から通知された提供元識別情報および提供サービス種別情報に対応づけられた申し込み回数情報が示す申し込み回数を「1」だけインクリメントする形で申し込み回数情報を更新する(ステップS14)。続いて、
図7に示すように、抽出した提供日時情報を含む申し込み情報が、サービス提供支援装置1から送信元と特定した提供元識別情報で識別される端末装置2へ送信される(ステップS15)。一方、端末装置2は、サービス提供支援装置1から送信された申し込み情報を取得すると、取得した申し込み情報に基づいて、予約申し込み通知画像を形成し、形成した予約申し込み通知画像を表示部204に表示させる(ステップS16)。
【0033】
ここで、サービス提供元の管理者が、端末装置2の表示部204に表示された予約申し込み通知画像を参照して、端末装置2の入力部205に対して予約の申し込みについて受け入れが可能であることをサービス提供支援装置1に通知するための予約受け入れ操作を行ったとする。この場合、端末装置2が前述の受け入れ可通知情報を生成し(ステップS17)、生成された受け入れ可通知情報が、端末装置2からサービス提供支援装置1へ送信される(ステップS18)。一方、サービス提供支援装置1は、端末装置2から送信された受け入れ可通知情報を取得すると、提供実績記憶部133が記憶する、受け入れ可通知情報の送信元のサービス提供元の提供元識別情報および提供サービス種別情報に対応づけられた受入回数情報が示す受入回数を「1」だけインクリメントする形で受入回数情報を更新する(ステップS19)。その後、サービス提供支援装置1は、受入回数情報が示す受入回数を、申し込み回数情報が示す申し込み回数で除する演算を行うことにより、受入率を算出し、算出した受入率を示す情報で提供実績記憶部133が記憶する受入率情報を更新する(ステップS20)。次に、サービス提供支援装置1は、提供実績記憶部133が記憶する、複数のサービス提供元それぞれへのサービス提供の申し込みが受け入れられた割合を示す受入率に基づいて、優先順位記憶部132が記憶する優先順位情報を更新する(ステップS21)。続いて、サービス提供支援装置1が、取得した受け入れ可通知情報または受け入れ不可通知情報を含む可否通知情報を生成し(ステップS22)、生成された可否通知情報が、対応する申し込み情報の送信元の端末装置3へ送信される(ステップS23)。一方、端末装置3は、サービス提供支援装置1から送信される可否通知情報を取得すると、取得した可否通知情報に基づいて、予約申し込みの受け入れが可能か否かを利用者に通知するための予約可否通知画像を形成し、形成した予約可否通知画像を表示部304に表示させる(ステップS24)。
【0034】
ここで、サービス提供元の管理者が、端末装置2の表示部204に表示された予約申し込み通知画像を参照して、端末装置2の入力部205に対して予約の申し込みについて受け入れを拒否することをサービス提供支援装置1に通知するための受け入れ拒否操作を行ったとする。この場合、端末装置2が前述の受け入れ不可通知情報を生成し(ステップS25)、生成された受け入れ不可通知情報が、端末装置2からサービス提供支援装置1へ送信される(ステップS26)。一方、サービス提供支援装置1は、端末装置2から送信された受け入れ不可通知情報を取得すると、提供実績記憶部133が記憶する、受け入れ不可通知情報の送信元のサービス提供元の受入回数情報の更新を回避する(ステップS27)。その後、サービス提供支援装置1は、受入回数情報が示す受入回数を、申し込み回数情報が示す申し込み回数で除する演算を行うことにより、受入率を算出し、算出した受入率を示す情報で提供実績記憶部133が記憶する受入率情報を更新する(ステップS28)。この場合、受入率情報は、受入率が低下する形で更新されることになる。次に、サービス提供支援装置1は、提供状況記憶部131が記憶する複数のサービス提供元それぞれのサービス提供可能な利用者の受入数と、提供実績記憶部133が記憶する複数のサービス提供元それぞれへのサービス提供の申し込みが受け入れられた割合を示す受入率と、に基づいて、優先順位記憶部132が記憶する優先順位情報を更新する(ステップS29)。続いて、前述のステップS23以降の処理が実行される。
【0035】
次に、本実施の形態に係るサービス提供支援装置1が実行するサービス提供支援処理について、
図8および
図9を参照しながら説明する。なお、このサービス提供支援処理は、サービス提供支援装置1においてサービス提供支援処理を実行するためのプログラムが起動されたことを契機として開始される。まず、
図8に示すように、提供状況取得部111は、サービス提供元が保有する端末装置2から提供状況情報を取得したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、提供状況取得部111が、端末装置2から提供状況情報を取得していないと判定すると(ステップS101:No)、後述のステップS103の処理が実行される。一方、提供状況取得部111は、端末装置2から提供状況情報を取得したと判定すると(ステップS101:Yes)、取得した提供状況情報に含まれる提供可能時期情報、提供元識別情報および提供サービス種別情報を抽出する。そして、提供状況更新部112が、抽出された提供可能時期情報、提供元識別情報および提供サービス種別情報を用いて、提供状況記憶部131が記憶する提供可能時期情報、提供元識別情報および提供サービス種別情報を更新する(ステップS102)。
【0036】
次に、利用者情報取得部113は、利用者が所持する端末装置3から送信される前述の利用者情報を取得したか否かを判定する(ステップS103)。ここで、利用者情報取得部113が、利用者情報を取得していないと判定すると(ステップS103:No)、後述のステップS107の処理が実行される。一方、利用者情報取得部113は、利用者情報を取得したと判定すると(ステップS103:Yes)、取得した利用者情報に含まれる希望サービス種別情報および希望時期情報を抽出する。そして、提供元特定部114は、提供状況記憶部131が記憶する複数の提供元識別情報の中から、抽出された提供サービス種別情報が希望サービス種別情報と一致し且つ希望時期が提供可能時期に含まれる少なくとも1つの提供元識別情報を特定できたか否かを判定する(ステップS104)。ここで、提供元特定部114が、提供元識別情報を特定できないと判定したとする(ステップS104:No)。具体的には、提供元特定部114は、検索対象のサービス提供元の中に例えば精神科に対応できる往診医療を提供するサービス提供元が存在しない場合、提供元識別情報を特定できないと判定する。この場合、提供元通知部116が、提供元を特定できなかったことを通知する提供元特定不可通知情報を生成して、利用者が所持する端末装置3へ送信し(ステップS105)、後述のステップS108の処理が実行される。
【0037】
一方、特定部114が、提供元識別情報を特定したと判定すると(ステップS104:Yes)、提供元選出部115は、優先順位記憶部132が記憶する複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位情報に基づいて、提供元特定部114から通知される少なくとも1つの提供元識別情報の中から提供元識別情報を選出する(ステップS106)。
【0038】
その後、提供元通知部116は、提供状況記憶部131が記憶する提供可能時期情報の中から、提供元選出部115により選出された提供元識別情報に対応する提供可能時期情報を特定する。そして、提供元通知部116は、特定した提供可能時期情報と提供元選出部115から通知された優先順位情報とを含む提供元情報を生成して、利用者が所持する端末装置3へ送信する(ステップS107)。
【0039】
次に、申し込み取得部117は、利用者が所持する端末装置3から送信される前述の申し込み情報を取得したか否かを判定する(ステップS108)。ここで、申し込み取得部117が、前述の申し込み情報を取得していないと判定すると(ステップS108:No)、後述のステップS111の処理が実行される。一方、申し込み取得部117は、申し込み情報を取得したと判定すると(ステップS108:Yes)、取得した申し込み情報に含まれる申し込み先のサービス提供元の提供元識別情報と提供サービス種別情報とサービスの提供を受ける日時を示す提供日時情報とを抽出する。そして、申し込み通知部118は、申し込み情報から抽出された提供元識別情報を申し込み情報の送信先の提供元識別情報として特定する(ステップS109)。続いて、申し込み通知部118は、提供実績記憶部133が記憶する、申し込み情報から抽出された提供元識別情報および提供サービス種別情報に対応づけられた申し込み回数情報が示す申し込み回数を「1」だけインクリメントする形で申し込み回数情報を更新する(ステップS110)。その後、申し込み通知部118は、申し込み情報から抽出された提供日時情報を含む申し込み情報を生成して、送信元と特定した提供元識別情報で識別される端末装置2へ送信する(ステップS111)。
【0040】
その後、
図9に示すように、可否情報管理部119は、前述の申し込み情報の送信先であるサービス提供元が保有する端末装置2から送信される受け入れ可通知情報を取得したか否かを判定する(ステップS112)。ここで、可否情報管理部119は、受け入れ可通知情報を取得したと判定すると(ステップS112:Yes)、提供実績記憶部133が記憶する、受け入れ可通知情報の送信元のサービス提供元の提供元識別情報および提供サービス種別情報に対応づけられた受入回数情報が示す受入回数を「1」だけインクリメントする形で受入回数情報を更新する(ステップS113)。次に、後述のステップS115の処理が実行される。
【0041】
一方、可否情報管理部119は、受け入れ可通知情報を取得していないと判定すると(ステップS112:No)、前述の申し込み情報の送信先であるサービス提供元が保有する端末装置2から送信される受け入れ不可通知情報を取得したか否かを判定する(ステップS114)。ここで、可否情報管理部119が、受け入れ不可通知情報を取得したと判定すると(ステップS114:Yes)、後述のステップS115の処理が実行される。一方、可否情報管理部119は、受け入れ不可通知情報を取得していないと判定すると(ステップS114:No)、申し込み情報が端末装置2へ送信した後の経過時間が予め設定された待機時間を経過したか否かを判定する(ステップS115)。ここで、可否情報管理部119は、申し込み情報が端末装置2へ送信した後の経過時間が未だ前述の待機時間を経過していないと判定すると(ステップS115:No)、再びステップS101の処理が実行される。一方、可否情報管理部119は、申し込み情報が端末装置2へ送信した後の経過時間が前述の待機時間を経過したと判定すると(ステップS115:Yes)、受入回数情報が示す受入回数を、申し込み回数情報が示す申し込み回数で除する演算を行うことにより、受入率を算出し、算出した受入率を示す情報で提供実績記憶部133が記憶する受入率情報を更新する(ステップS116)。
【0042】
続いて、優先順位更新部121は、提供状況記憶部131が記憶する複数のサービス提供元それぞれのサービス提供可能な利用者の受入数と、提供実績記憶部133が記憶する複数のサービス提供元それぞれへのサービス提供の申し込みが受け入れられた割合を示す受入率と、に基づいて、優先順位記憶部132が記憶する優先順位情報を更新する(ステップS117)。その後、可否情報通知部120は、可否情報管理部119から通知される受け入れ可通知情報または受け入れ不可通知情報を含む可否通知情報を生成し、生成した可否通知情報を対応する申し込み情報の送信元の端末装置3へ送信する(ステップS118)。次に、再びステップS101の処理が実行される。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態に係るサービス提供支援装置1によれば、提供元選出部115が、複数のサービス提供元それぞれについて設定された優先順位に基づいて、複数の提供元識別情報の中から、提供サービス種別情報が希望サービス種別情報と一致し且つ希望時期が提供可能時期に含まれる少なくとも1つの提供元識別情報を選出する。そして、優先順位更新部121が、複数のサービス提供元それぞれの受入数と複数のサービス提供元のサービス提供実績とに基づいて、優先順位を更新する。これにより、複数のサービス提供元それぞれの受入数と複数のサービス提供元によるサービス提供実績が高いほどサービス提供元として選出される確率が高くなるので、複数のサービス提供元によるサービス提供計画を適切に作成することができる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前述の実施の形態によって限定されるものではない。例えば、優先順位更新部が、複数のサービス提供元それぞれの受入数と受入率とともに、サービスの提供が可能な提供可能時期を示す提供可能時期情報の最新更新日を示す最新更新日情報と更新頻度を示す更新頻度情報との少なくとも1つに基づいて、優先順位記憶部132が記憶する優先順位情報を更新するものであってもよい。
【0045】
図10に示すように、本変形例に係るサービス提供支援装置2001は、提供情報記憶部2131が記憶する提供可能時期情報の予め設定された更新頻度算出期間内における提供可能時期情報の更新頻度を算出する更新頻度算出部2122を有する。提供情報記憶部2131は、例えば
図11に示すように、提供元識別情報、提供サービス種別情報および提供可能時期情報とともに、提供可能時期情報の直近の更新日を示す最新更新日情報と、直近の1月間の更新頻度を示す更新頻度情報と、を互いに対応づけて記憶する。
【0046】
更新頻度算出部2122は、前述の更新頻度算出期間の始期から提供可能時期情報の更新回数をカウントし更新頻度算出期間の周期が到来すると、カウント数を示す更新頻度情報を優先順位更新部2121に通知する。優先順位更新部2121は、前述の受入率とともに、最新更新日情報と更新頻度情報との少なくとも1つに基づいて、優先順位記憶部132が記憶する優先順位情報を更新する。優先順位更新部2121は、例えば複数のサービス提供元について、まず、受入数が多い順に優先順位を決めて、次に、受入率、更新頻度とこれらについて予め設定された重み係数との積を算出し、算出した積を加算して得られる評価値が高いサービス提供元ほど優先順位が高くなるように優先順位を決めることで複数のサービス提供元それぞれの優先順位を確定してもよい。そして、優先順位更新部2121は、評価値が同じサービス提供元が複数存在する場合、それらの複数のサーボス提供元について最新更新日時情報が示す更新日時が新しいサービス提供元ほど優先順位を高くするようにしてもよい。
【0047】
本構成によれば、サービス提供元の優先順位を、受入率のみならず、提供可能時期情報の更新頻度、最新の提供可能時期情報の更新日を考慮して、サービス提供元の優先順位が更新されるので、サービス提供元の優先順位をより適切に決めることができる。
【0048】
なお、優先順位更新部が、複数のサービス提供元それぞれのサービスの提供が可能な提供可能時期を示す提供可能時期情報の最新更新日を示す最新更新日情報と更新頻度を示す更新頻度情報との少なくとも1つのみに基づいて、優先順位記憶部132が記憶する優先順位情報を更新するものであってもよい。或いは、優先順位更新部が、複数のサービス提供元それぞれの受入数と受入率と更新日時と更新頻度から任意選択される1つ乃至3つのみに基づいて、優先順位記憶部132が記憶する優先順位情報を更新するものであってもよい。
【0049】
実施の形態において、例えば、提供状況記憶部が、複数のサービス提供元それぞれについて、提供元の所在地示す所在地情報、提供元の人員規模を示す人員規模情報を、提供元識別情報に対応づけて記憶しているものであってもよい。この場合、サービス提供支援装置が、提供状況記憶部が記憶する所在地情報および人員規模情報に基づいて、予め設定された複数の地域それぞれにおけるサービス提供能力を求めるサービス提供能力特定部を備えるものであってもよい。
【0050】
ここで、サービス提供能力特定部は、例えば提供状況記憶部が記憶する提供元識別情報を、所在地情報に基づいて分類する。そして、サービス提供能力特定部は、各所在地情報に対応づけて分類された提供元識別情報で識別されるサービス提供元の人員規模情報が示す人員規模の総和と予め設定された係数との積をその地域のサービス提供能力を示すサービス提供能力値として算出するものであってもよい。
【0051】
また、サービス提供能力特定部が、複数の地域それぞれについて、各サービス種別について検索することにより特定されたサービス提供元の数と、特定されたサービス提供元それぞれの前述の受入率と、を集計し、集計したサービス提供元の数と受入率とに基づいてサービス提供能力値を算出するものであってもよい。例えば、サービス提供能力特定部が、各地域について、検索することにより特定された全てのサービス提供元それぞれの受入率の総和をサービス提供能力値として算出するものであってもよい。
【0052】
また、サービス提供支援装置が、前述の広域ネットワークNW1を介して、例えば複数の地域それぞれにおけるサービス提供能力をリサーチする機関が保有するサーバと通信可能であるとする。この場合、サービス提供支援装置が、算出したサービス提供能力値を示すサービス提供能力情報を生成して前述のサーバへ送信するサービス提供能力通知部を更に備えるものであってもよい。
【0053】
また、本発明に係るサービス提供支援装置1の各種機能は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、ネットワークに接続されているコンピュータに、上記動作を実行するためのプログラムを、コンピュータシステムが読み取り可能な非一時的な記録媒体(CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等)に格納して配布し、当該プログラムをコンピュータシステムにインストールすることにより、上述の処理を実行するサービス提供支援装置1を構成してもよい。
【0054】
また、コンピュータにプログラムを提供する方法は任意である。例えば、プログラムは、通信回線の掲示版(BBS(Bulletin Board System))にアップロードされ、通信回線を介してコンピュータに配信されてもよい。そして、コンピュータは、このプログラムを起動して、OS(Operating System)の制御の下、他のアプリケーションと同様に実行する。これにより、コンピュータは、上述の処理を実行するサービス提供支援装置1として機能する。
【0055】
以上、本発明の各実施の形態および変形例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明は、実施の形態および変形例が適宜組み合わされたもの、それに適宜変更が加えられたものを含む。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、在宅医療分野、介護分野等において介護支援専門員或いはソーシャルワーカが必要かつ対応可能なサービス事業者を検索できるシステムとして好適である。
【符号の説明】
【0057】
1,2001:サービス提供支援装置、2,3:端末装置、101,201,301:CPU、102,202,302:主記憶部、103,203,303:補助記憶部、106,206,306:通信部、108:計時部、109,209,309:バス、111:提供状況取得部、112:提供状況更新部、113:利用者情報取得部、114:提供元特定部、115:提供元選出部、116:提供元通知部、117:申し込み取得部、118:申し込み通知部、119:可否情報管理部、120:可否情報通知部、121,2121:優先順位更新部、131,2131:提供状況記憶部、132:優先順位記憶部、133:提供実績記憶部、204,304:表示部、205,305:入力部、2122:更新頻度算出部、NW1:広域ネットワーク