(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171198
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21V 33/00 20060101AFI20231124BHJP
F21V 3/00 20150101ALI20231124BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20231124BHJP
F21S 8/04 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
F21V33/00 330
F21V3/00 500
F21V23/00 110
F21S8/04 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171623
(22)【出願日】2022-10-26
(31)【優先権主張番号】P 2022082439
(32)【優先日】2022-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】志村 竜男
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014RA04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】オゾン発生器から発生するオゾン等の活性種を含む空気を器具本体の内部に取り込むことを抑えることができる照明器具を提供する。
【解決手段】被取付面に取り付けられ、ランプユニット41を着脱可能な器具本体21と、前記器具本体21を覆うカバーと、前記器具本体21に取り付けられるオゾン発生器と、前記オゾン発生器から発生する活性種を含む空気を送り出す送風ファン71と、を備え、前記カバーは、前記器具本体21の内部に空気を取り込む吸込口63aと、前記活性種を含む空気を前記器具本体21の外部へ排出する吹出口と、を有し、前記吸込口63aは、前記ランプユニット41の周囲を囲むように配置され、前記吹出口は、前記カバーにおいて前記吸込口63aが配置される面とは別の面に設けられている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被取付面に取り付けられ、光源部を着脱可能な器具本体と、
前記器具本体を覆うカバーと、
前記器具本体に取り付けられるオゾン発生器と、
前記オゾン発生器から発生する活性種を含む空気を送り出す送風ファンと、を備え、
前記カバーは、
前記器具本体の内部に空気を取り込む吸込口と、
前記活性種を含む空気を前記器具本体の外部へ排出する吹出口と、を有し、
前記吸込口は、前記光源部の周囲を囲むように配置され、
前記吹出口は、前記カバーにおいて前記吸込口が配置される面とは別の面に設けられている、照明器具。
【請求項2】
前記カバーは、第1カバーと、前記第1カバーに着脱可能で前記光源部の周囲を囲う第2カバーとで構成され、
前記第2カバーに取り付け可能なフィルタを有し、
前記フィルタは、前記吸込口を覆い、前記吸込口から取り込まれる空気は前記フィルタを通して前記器具本体の内部に取り込まれる、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
センサ部を有し、
前記センサ部は、前記器具本体における前記被取付面と平行な方向において前記吹出口とは反対側に設けられる、請求項1または請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記送風ファンから前記吹出口までを連通する送風路を有し、
前記オゾン発生器は、オゾンを発生させるオゾン発生素子を有し、
前記送風路に前記オゾン発生素子が配置される、請求項1または請求項2に記載の照明器具。
【請求項5】
前記送風路は、側面視において前記送風ファン側から前記吹出口側に向かうにつれて狭まるように形成されている、請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記送風路は、前記被取付面と直交する方向において前記第1カバーに対向するとともになめらかに連続する対向面を有し、側面視において当該対向面が前記送風ファン側から前記吹出口側に向かうにつれて漸次的に狭まるように形成されている、請求項4に記載の照明器具。
【請求項7】
前記オゾン発生器は、前記オゾン発生素子に給電する電源部を有し、
前記器具本体における前記送風路の対向面の背面側に前記電源部が設置される、請求項4に記載の照明器具。
【請求項8】
前記吹出口は、前記カバーの側面の角部に沿って設けられている、請求項1に記載の照明器具。
【請求項9】
前記送風路の前記送風ファンと前記吹出口との間において前記送風ファンから送風される風を前記吹出口に誘導する誘導部を有し、
前記誘導部は、前記送風路の延出方向に対して沿う方向に形成される第一誘導壁と、前記送風路の延出方向に対して交差する方向に形成され前記第一誘導壁から前記吹出口側に延出する第二誘導壁と、を有する、請求項4に記載の照明器具。
【請求項10】
前記送風路は、平面視で弧状に形成され、
前記吹出口は、前記弧状に形成される前記送風路の外縁部に設けられて弧状に形成され、
前記第二誘導壁は、前記弧状に形成される前記吹出口の法線方向に沿うように設けられる、請求項9に記載の照明器具。
【請求項11】
前記送風路は、前記送風路内の音を前記器具本体の外部に漏れにくくする防音部を有する、請求項4に記載の照明器具。
【請求項12】
前記防音部は、前記送風路を構成する壁と一体的に構成される、請求項11に記載の照明器具。
【請求項13】
前記防音部は、複数個の遮音壁を有し、
前記複数個の前記遮音壁は、前記送風路を流通する風が蛇行するように、前記送風路を構成する向かい合う壁のそれぞれから前記送風路における空気の流通方向に対して交差するように延出する、請求項12に記載の照明器具。
【請求項14】
前記器具本体と前記カバーとの間に前記送風路の一部を覆うシール部材を有し、
前記シール部材は、リブ部を有し、
前記リブ部は、前記器具本体と前記カバーとの間の空間を分割するように配置される、請求項4に記載の照明器具。
【請求項15】
前記シール部材は、前記送風ファンの側面を覆うことによって前記送風路の一部を覆う、請求項14に記載の照明器具。
【請求項16】
前記シール部材は、切欠部を有し、
前記切欠部は、前記送風路を覆わないように構成され、前記送風路の前記オゾン発生素子が配置される部分から前記吹出口に亘って形成される、請求項15に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から脱臭又は除菌を目的として、オゾンやマイナスイオンの生成機能を備えた照明器具の開発がなされている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1においては、器具本体にイオン放出機能を備えた照明器具が開示されている。
【0003】
このイオン放出機能を備えた照明器具は、器具本体にイオンを生成するイオン生成ユニットと、送風ファンとを有している。この照明器具では、器具本体の側面に設けられた吸込口から室内の空気を取り込み、イオン生成ユニットから生成されたマイナスイオンが器具本体に設置された送風ファンにより送風されて吹出口から排出される空気とともに照明器具の外部へと放出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この照明器具の場合、吸込口と吹出口が隣り合うように配置されているため、吹出口から排出される空気とともにマイナスイオン(有効成分)が器具本体内に取り込まれる可能性があり、例えば酸化力の高いオゾンのような活性種成分を採用しにくかった。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、オゾン発生器から発生するオゾン等の活性種を含む空気を器具本体の内部に取り込むことを抑えることができる照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
すなわち、本願に開示する照明器具は、
被取付面に取り付けられ、光源部を着脱可能な器具本体と、
前記器具本体を覆うカバーと、
前記器具本体に取り付けられるオゾン発生器と、
前記オゾン発生器から発生する活性種を含む空気を送り出す送風ファンと、を備え、
前記カバーは、
前記器具本体の内部に空気を取り込む吸込口と、
前記活性種を含む空気を前記器具本体の外部へ排出する吹出口と、を有し、
前記吸込口は、前記光源部の周囲を囲むように配置され、
前記吹出口は、前記カバーにおいて前記吸込口が配置される面とは別の面に設けられているものである。
【0009】
本願に開示する照明器具において、
前記カバーは、第1カバーと、前記第1カバーに着脱可能で前記光源部の周囲を囲う第2カバーとで構成され、
前記第2カバーに取り付け可能なフィルタを有し、
前記フィルタは、前記吸込口を覆い、前記吸込口から取り込まれる空気は前記フィルタを通して前記器具本体の内部に取り込まれることが好ましい。
【0010】
本願に開示する照明器具において、
センサ部を有し、
前記センサ部は、前記器具本体における前記被取付面と平行な方向において前記吹出口とは反対側に設けられることが好ましい。
【0011】
本願に開示する照明器具において、
前記送風ファンから前記吹出口までを連通する送風路を有し、
前記オゾン発生器は、オゾンを発生させるオゾン発生素子を有し、
前記送風路に前記オゾン発生素子が配置されることが好ましい。
【0012】
本願に開示する照明器具において、
前記送風路は、側面視において前記送風ファン側から前記吹出口側に向かうにつれて狭まるように形成されていることが好ましい。
【0013】
本願に開示する照明器具において、
前記送風路は、前記被取付面と直交する方向において前記第1カバーに対向するとともになめらかに連続する対向面を有し、側面視において当該対向面が前記送風ファン側から前記吹出口側に向かうにつれて漸次的に狭まるように形成されていることが好ましい。
【0014】
本願に開示する照明器具において、
前記オゾン発生器は、前記オゾン発生素子に給電する電源部を有し、
前記器具本体における前記送風路の対向面の背面側に前記電源部が設置されることが好ましい。
【0015】
本願に開示する照明器具において、
前記吹出口は、前記カバーの側面の角部に沿って設けられていることが好ましい。
【0016】
本願に開示する照明器具において、
前記送風路の前記送風ファンと前記吹出口との間において前記送風ファンから送風される風を前記吹出口に誘導する誘導部を有し、
前記誘導部は、前記送風路の延出方向に対して沿う方向に形成される第一誘導壁と、前記送風路の延出方向に対して交差する方向に形成され前記第一誘導壁から前記吹出口側に延出する第二誘導壁と、を有することが好ましい。
【0017】
本願に開示する照明器具において、
前記送風路は、平面視で弧状に形成され、
前記吹出口は、前記弧状に形成される前記送風路の外縁部に設けられて弧状に形成され、
前記第二誘導壁は、前記弧状に形成される前記吹出口の法線方向に沿うように設けられることが好ましい。
【0018】
本願に開示する照明器具において、
前記送風路は、前記送風路内の音を前記器具本体の外部に漏れにくくする防音部を有することが好ましい。
【0019】
本願に開示する照明器具において、
前記防音部は、前記送風路を構成する壁と一体的に構成されることが好ましい。
【0020】
本願に開示する照明器具において、
前記防音部は、複数個の遮音壁を有し、
前記複数個の前記遮音壁は、前記送風路を流通する風が蛇行するように、前記送風路を構成する向かい合う壁のそれぞれから前記送風路における空気の流通方向に対して交差するように延出することが好ましい。
【0021】
本願に開示する照明器具において、
前記器具本体と前記カバーとの間に前記送風路の一部を覆うシール部材を有し、
前記シール部材は、リブ部を有し、
前記リブ部は、前記器具本体と前記カバーとの間の空間を分割するように配置されることが好ましい。
【0022】
本願に開示する照明器具において、
前記シール部材は、前記送風ファンの側面を覆うことによって前記送風路の一部を覆うことが好ましい。
【0023】
本願に開示する照明器具において、
前記シール部材は、切欠部を有し、
前記切欠部は、前記送風路を覆わないように構成され、前記送風路の前記オゾン発生素子が配置される部分から前記吹出口に亘って形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、オゾン発生器を備えた照明器具において、オゾン発生器から発生する活性種を含む空気を器具本体の内部に取り込むことを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施形態に係る照明器具を示す斜視図。
【
図4】(a)は
図2におけるA―A線断面図、(b)は
図2におけるB―B線断面図。
【
図8】照明器具の内部における送風路の空気の流れを示す斜視図。
【
図10】(a)は
図9におけるE―E線断面図、(b)は
図9におけるF―F線断面図。
【
図12】器具本体における空気の流れを説明するための説明図。
【
図13】器具本体における空気の流れを説明するための説明図であり、(a)は平面図、(b)は斜視図。
【
図16】シール部材を器具本体に組み付けた状態の下方から見た斜視図。
【
図17】シール部材を器具本体に組み付けた状態の上方から見た斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の一実施形態に係る照明器具11について、
図1から
図19を用いて説明する。本実施形態に係る照明器具11は、オゾン発生機能を備えた照明器具である。照明器具11は、例えば天井面等の被取付面Cに直接取り付けられる直付け型のシーリングライトとして使用することが可能である。なお、照明器具11は、天井面に限らず、壁面(傾斜面も含む)に取り付けてブラケットライトとして使用することも可能である。以下の説明では、照明器具11の光を照射する側を照明器具11の照射面側とし、照明器具11における被取付面Cに対向する側を照明器具11の取付面側(照射面側の反対側)として説明する。また、照明器具11の取付面側とは、照明器具11の背面側(裏面側)である。また、
図3等に示す照明器具11が被取付面Cに取付けられた状態において、被取付面Cに直交する方向を照明器具11の上下方向とした場合、照明器具11の取付面側を上方とし、照明器具11の照射面側の直下方向を下方として説明する。照明器具11の上下方向に対して直交する方向を照明器具11の径方向として説明する。また、以下の説明において、下方から照明器具11等を見た状態を平面視とする。上下方向に対して直交方向から照明器具11等を見た状態を側面視とする。照明器具11等の断面形状を見た状態を断面視とする。
【0027】
図1から
図13に記載の照明器具11について説明する。照明器具11は、器具本体21、オゾン発生器31、光源部の一例であるランプユニット41、第1カバーである下面カバー51、第2カバーであるセンターカバー61、フィルタ70、送風ファン71、ソケット81、取付部材91、端子台100、センサ部101、制御基板110を主に備える。照明器具11の外形は、平面視において略円形状であって、照明器具11の高さ方向(
図3の照明器具11の上下方向)の寸法が、照明器具11の径方向(
図3の照明器具11の上下方向に対して直交方向)の寸法よりも小さく薄型で扁平な略円柱形状である。
なお、照明器具11の外形形状は、本実施形態に限定されるものではない。照明器具11の外形形状は、平面視において略円形状以外に、例えば、楕円形状、正方形状、長方形状、多角形状や扇形、またはそれらを組み合わせた形状にすることもできる。
【0028】
器具本体21は、平面視において略円形形状である。器具本体21は、略円筒状の外壁を有する部材である。器具本体21は、オゾン発生器31、ランプユニット41、下面カバー51、センターカバー61、フィルタ70、送風ファン71、ソケット81、端子台100、センサ部101、制御基板110を保持するともに取付部材91に取り付けられる部材である。器具本体21は、照射面側にランプユニット41、下面カバー51、センターカバー61、フィルタ70、ソケット81、センサ部101を保持する。器具本体21は、取付面側にオゾン発生器31、端子台100、制御基板110を保持する。器具本体21は、例えば樹脂材料で形成される。本実施形態の器具本体21は、PBT(Polybutylene Terephthalate)樹脂を用いて形成した。器具本体21は、その外径寸法が取付部材91の外径寸法と略同じであり、ネジ等により取付部材91の照射面側に取り付け可能である。
【0029】
器具本体21は、照射面側において円柱を切り欠いた形状を有している。器具本体21は、照射面側において、ソケット配置部22と、対向面23と、内側面24と、外側面25と、段差部26と、平坦部27と、外壁28とを有している。対向面23、内側面24及び外側面25は、後述する送風路50の一部を構成するものである。
【0030】
ソケット配置部22は、器具本体21の中央部に略有底円筒状に穿設された部分である。ソケット配置部22には、ソケット81を介してランプユニット41が配置される。
【0031】
対向面23は、被取付面Cと直交する方向において下面カバー51に対向するとともになめらかに連続する面である。対向面23は、側面視において送風ファン71側から吹出口54側に向かうにつれて漸次的に狭まるように形成されている。対向面23は、ソケット配置部22の底部の一端から、略有底円筒状のソケット配置部22の外周面が切り欠かれた部分を通過するとともに、ソケット配置部22の外周に沿って回り込むように形成された平面視略円弧状の面である。対向面23は、吹出口54の近傍において略平坦で下面カバー51の底面部53に対向するように形成される平坦面23aを有している。
図10に示すように、対向面23は、側面視において送風ファン71の上端付近から徐々に下降するとともに吹出口54に近づくにつれて底面部53と略平行状態とになる。対向面23における送風ファン71の下流側には、オゾン発生器31のオゾン発生素子32を配置するための矩形枠状の素子配置部30が形成されている(
図10(b)参照)。
【0032】
内側面24は、対向面23の径方向内側端に沿って延びるとともに、対向面23の径方向内側端から下方に延びる。外側面25は、対向面23の径方向外側端に沿って延びるともに、対向面23の径方向外側端から下方に延びる。外側面25は、円筒形状の外壁28の一部を構成している。
【0033】
段差部26は、器具本体21の中心軸に略直交するような平坦な段差面を形成するように円柱の一端部を切り欠いた部分である。段差部26には、センサ部101が配置される。段差部26には、ボス状のネジ取付部26aが設けられている。ネジ取付部26aには、センサ部101のネジ止め部108がネジ等の取付部材により取り付けられる(
図4(b)参照)。
【0034】
平坦部27は、径方向において所定幅を有する平面視略円弧状の部分である。平坦部27は、ソケット配置部22の径方向外側において、対向面23と段差部26を除いた部分である。外壁28は、器具本体21の外周面を構成する略円筒状の部分である。
【0035】
器具本体21は、取付面側において、径方向において所定幅を有する上面視略円弧状であって、下方に凹んだ凹部29を有する。凹部29は、その底部に、電源配置部29aと、制御基板配置部29bとを有している。
【0036】
電源配置部29aは、対向面23における平坦面23aの背面側の部分である。電源配置部29aには、オゾン発生素子32に給電するための電源部33が配置される(
図10(a)参照)。制御基板配置部29bは、平坦部27の背面側の部分である。制御基板配置部29bには、制御基板110が配置される。制御基板配置部29bと段差部26の間には、センサ部101と制御基板110とを隔てる隔壁26bが立設されている(
図6参照)。隔壁26bには、センサ部101と制御基板110とを電気的に接続する配線107を挿通するための貫通孔26cが設けられている。
【0037】
器具本体21に下面カバー51が取り付けられることで、器具本体21側の対向面23、内側面24、及び外側面25と、下面カバー51(円筒部52及び底面部53)の内側面とで区画された送風路50が形成される。送風路50の上流側には、送風ファン71が配置されている。送風ファン71の下流側には、オゾン発生器31のオゾン発生素子32が配置されている。
【0038】
図5に示すように、送風路50は、ランプユニット41の周囲の断面視略円環状の空間S1から送風ファン71の上流側に至る空間S2と、送風ファン71から吹出口54までを連通する空間S3である。空間S1、空間S2及び空間S3は、それぞれ連通している。
【0039】
送風路50は、平面視において略ノ字状もしくは略フ字状である(
図5参照)。送風路50は、平面視において径方向に所定幅を有する。送風路50の少なくとも一部は、ランプユニット41の外周側に沿うように形成されている。送風路50の内側面24は、送風ファン71から送風路50の中途部付近までセンターカバー61の外周面に沿って回り込むように形成されている。
【0040】
送風路50は、側面視において送風ファン71から吹出口54に行くに従って狭くなるように形成される。送風路50は、側面視において上流側(吸込口63a側)の上下方向の幅が比較的広く、下流側(吹出口54側)の上下方向の幅が比較的狭く構成される。送風路50は、その空気の流路の断面が下流側に行くに従って次第に小さくなるように構成される。送風路50の送風ファン71から吹出口54に行くに従って狭くなる部分の中途部には、オゾン発生器31のオゾン発生素子32が配置されている。送風路50は、平面視において空間S1から径方向外側の空間S2に延びるとともに、送風ファン71を通過してランプユニット41の径方向外側の空間S3へと至る。送風路50の空間S3は、吹出口54近傍において対向面23が有する平坦面23aと下面カバー51の底面部53の背面側とが略平行になるように近接した空間S3Aを有している(
図10参照)。
【0041】
また、器具本体21の材質としては、樹脂材料以外であってもよく、例えばアルミニウム合金等の金属素材などを必要に応じて適宜選択することもできる。
【0042】
オゾン発生器31は、例えば活性種成分であるオゾン(O3)ガスを発生させるモジュールである。オゾン発生器31は、放電によりオゾンを発生させるオゾン発生素子32と、オゾン発生素子32に給電するための電源部33とを有する。オゾン発生素子32は、角筒状の放電空間部を有する。オゾン発生素子32は、送風路50の対向面23の延出方向の中途部において放電空間部が露出されるように素子配置部30に配置される。オゾン発生素子32は、電源部33に電気的に接続されている。電源部33は、オゾン発生素子32に給電を行って、オゾン発生素子32を放電させるための電源装置である。電源部33は、器具本体21の電源配置部29aに配置されている。電源部33は、送風路50の対向面23の背面側に設置されている。
図11に示すように、電源部33は、制御基板110に電気的に接続されており、制御基板110を介して給電される。
【0043】
ランプユニット41は、器具本体21に取り付けられたソケット81に取り付けられるランプであり、例えばGX53ランプである。ランプユニット41は、ソケット81により器具本体21に対して着脱可能である。着脱可能なランプユニット41を用いることで、ランプユニット41が故障した場合にもランプユニット41を容易に交換することができる。これにより、照明器具11のメンテナンス性が向上する。ランプユニット41は、照明器具11の照射面側に向けて光を出射する部分である。ランプユニット41は、一方側(取付面側)に設けられるGX53型の口金部42と、他方側(照射面側)に図示しない光源を覆う透光カバー部43と、内部に収容される電源回路とを備える。口金部42は、上方に向けて突出する電極ピン44と、ランプユニット41の上面中央に配置される円柱状の突出部45とから構成される。突出部45には、周面の対称位置に一対の略L字形のガイド溝(図示せず)が形成されている。ガイド溝は、ソケット81の貫通孔82の凸部と係合して、ランプユニット41がソケット81に位置決めされる構成となっている。一対の電極ピン44は、突出部45の側方で口金部42の上面周辺部の対称位置に突設されている。
なお、ランプユニット41及びソケット81は、GX53形口金に対応したものに限らず、GH76p形口金やGH69h形口金に対応したものでもよい。
【0044】
ソケット81は、4つのビス等のネジ部材によって、器具本体21のソケット配置部22に取り付けられる。ソケット81には、中央に円形状の貫通孔82と、貫通孔82を挟んで対向して配置される一対の係合孔83が形成されている。ソケット81は、係合孔83にランプユニット41の電極ピン44が係合されることによって、ソケット81に取り付けられる。ソケット81は、電極ピン44との接点を有する。ソケット81の接点は、配線を介して制御基板110とセンサ部101に電気的に接続されている。ソケット81にランプユニット41を取り付けた際に、ランプユニット41の電極ピン44が接点に電気的に接続される。
【0045】
図8に示すように、ランプユニット41が取り付けられるソケット81は、下面カバー51にセンターカバー61が取り付けられた状態において、使用者が下方から認識可能である。照明器具11では、ソケット81が器具本体21の被取付面側とは反対側の照射面側に設けられ、吹出口54は下面カバー51の側面に設けられる。これにより、ソケット81が被取付面(天井面等)Cと反対側に設けられて、下面カバー51にセンターカバー61が取り付けられた状態で下方から認識可能に配置されている。本実施形態の照明器具11では、ランプユニット41とセンターカバー61が照射面側において近い位置にあるため、使用者はランプユニット41やセンターカバー61を容易に認識しやすく着脱動作がしやすい。
【0046】
下面カバー51は、ランプユニット41を露出するための開口を下側に有するとともに上端が開放された略有底円筒状の部材である。下面カバー51は、円筒部52と、円筒部52の下端部から径方向内側に延出される円環状の底面部53と、を有している。下面カバー51は、その内径寸法が器具本体21の外径寸法及び取付部材91の外径寸法よりも大きく、器具本体21の照射面側と側面側を覆うとともに取付部材91の照射面側に取り付け可能である。底面部53は、円形状の中央開口部53aと、センサ部101の一部を露出する開口部53bとを有している。中央開口部53aには、庇状に径方向内側に突出する係止部53a1と、係止部53a1の周方向に対して略均等な位置を切り欠いた複数(本実施形態では3つ)の切欠き部53a2とが形成されている。複数の切欠き部53a2は、センターカバー61の複数(本実施形態では3つ)のボス62aのそれぞれの周方向の長さ寸法に対応して形成されている。係止部53a1の上面には、センターカバー61が取り付けられた際に、センターカバー61が下面カバー51に対して回転しないように、センターカバー61のボス62aの周方向一端を係止する凸部53a3が形成されている(
図6参照)。
【0047】
下面カバー51は、器具本体21とともに取付部材91にねじ部材で固定される。下面カバー51及び器具本体21は、内部の清掃や器具本体21の部品交換等のために、取付部材91に対して着脱できる構造としてもよい。
【0048】
開口部53bは、センサ受光部103を露出するための第1開口部53b1と、操作スイッチ104を露出するための第2開口部53b2と、操作つまみ105を露出するための第3開口部53b3とを有している(
図6参照)。
【0049】
円筒部52と底面部53との境界部分には、周方向の一部に吹出口54が開口されている。吹出口54は、オゾンを含む空気を器具本体21の外部へ排出する開口である。吹出口54は、下面カバー51の側面の下側の角部に沿って側面視四角状の貫通孔が連続するように設けられている。吹出口54は、送風路50に連通しており、吹出口54からはオゾンを含んだ空気が吹き出される。
【0050】
センターカバー61は、下面カバー51を介して器具本体21に着脱可能であり、ランプユニット41の周囲を囲うカバーである。
図6に示すように、センターカバー61は、略円筒状であって、円筒基部62と、円筒開口部63と、フランジ部64とを有している。円筒基部62は、下方に向かうにつれて拡径する円筒状であって、外周面の周方向に沿って複数(本実施形態では3つ)のボス62aを有している。複数のボス62aは、それぞれの周方向の長さ寸法が異なるように形成されている。これにより、センターカバー61を下面カバー51に取り付ける際に、センターカバー61に対して所定の位置に位置決めすることができるため、センターカバー61を誤った位置に誤挿入することを防止することができる。円筒基部62の上端の外周面には、径方向外側に突出するフィルタ係止部62bを有している(
図4参照)。フィルタ係止部62bは、フィルタ70の下端を係止する部分である。
なお、上述した第1カバーである下面カバー51に、第2カバーであるセンターカバー61を取り付けることで、器具本体21の照射面側の全体に亘って覆うことができる本発明に係るカバーを構成している。
【0051】
円筒開口部63は、円筒基部62の上側に連設される。円筒開口部63は、周方向に沿って並んだ複数(本実施形態では6つ)の矩形状の開口である吸込口63aを有している。センターカバー61にフィルタ70が嵌合された際には、フィルタ70が複数の吸込口63aを覆うとともに、フィルタ70の下端が円筒基部62のフィルタ係止部62bにより係止される。円筒開口部63の上端には、周方向に沿って細長い矩形状に切り欠いた第1切欠き部63bと、径方向において第1切欠き部63bに対向する位置に側面視略V字状の第2切欠き部63cとが形成されている。第1切欠き部63bは、ソケット81から延びる配線との干渉を避けるためのものである。第2切欠き部63cは、器具本体21のソケット配置部22に設けられた下方に凸状のストッパ部(図示せず)が係合されることで、センターカバー61の器具本体21に対する回転を防止するためのものである。
【0052】
吸込口63aは、器具本体21の内部に外気(空気)を取り込むための開口である。吸込口63aは、ランプユニット41の周囲を囲むように配置される。具体的には、吸込口63aには、円筒基部62の内周面とランプユニット41の透光カバー部43の外周面とで形成される略円筒状の隙間G(
図4参照)を介して空気が吸い込まれる。このように吸気されることで、ランプユニット41の周囲で空気が流動されることによりランプユニット41が冷却される。
【0053】
吹出口54は、下面カバー51における円筒部52と底面部53の境界部分に設けられている。一方、吸込口63aは、器具本体21の内部に配置されたセンターカバー61の円筒開口部63に設けられている。すなわち、吹出口54は、器具本体21を覆うカバー(下面カバー51及びセンターカバー61)において吸込口63aが配置される面とは別の面に設けられている。
【0054】
下面カバー51にセンターカバー61を取り付ける際には、切欠き部53a2にセンターカバー61のボス62aが挿通され、センターカバー61のフランジ部64の上端が係止部53a1の下端に配置される。これにより、センターカバー61は、上下方向において、下面カバー51に対して位置決めされる。切欠き部53a2にボス62aが挿通された状態でセンターカバー61を中央開口部53aの周方向に回動させることで、ボス62aが係止部53a1の上端上を移動する。センターカバー61は、ボス62aの一つが係止部53a1に設けられた凸部53a3と接するまで回動させることができる。こうすることで、ボス62aとフランジ部64が係止部53a1を挟んだ位置に配置されて、センターカバー61は下面カバー51に取り付けられる。本実施形態では、下面カバー51の底面部53の下面は、センターカバー61のフランジ部64の下面と略面一である。
【0055】
具体的には、フランジ部64の下面には、センターカバー61を下面カバー51に取り付ける際の目印となる凸部64aが設けられている。センターカバー61を下面カバー51に取り付ける際には、フランジ部64の凸部64aを下面カバー51の中央開口部53a近傍に設けられた凸部53cの位置に合わせるようにして、切欠き部53a2にセンターカバー61のボス62aが挿通され、センターカバー61を中央開口部53aに挿入する。挿入後、センターカバー61を下面カバー51に対して右回転させることで、フランジ部64の凸部64aを下面カバー51の中央開口部53a近傍に設けられた長凸部53dの位置に合わせることで、センターカバー61が下面カバー51に対して嵌合される。
【0056】
フィルタ70は、センターカバー61に取り付け可能な円筒状の集塵用のフィルタである。フィルタ70は、吸込口63aを覆い、吸込口63aから取り込まれる空気はフィルタ70を通して器具本体21の内部に取り込まれる。フィルタ70は、その内径寸法がセンターカバー61の円筒開口部63の外径寸法よりも大きい。フィルタ70は、センターカバー61の円筒開口部63の外側に着脱自在に取り付けられる。フィルタ70は、例えばステンレス製のメッシュフィルタである。フィルタ70は、メンテナンスの際にセンターカバー61から取り外して水洗い可能である。
なお、フィルタ70は、センターカバー61の円筒開口部63に溶接等で固定してもよい。
【0057】
送風ファン71は、オゾン発生器31のオゾン発生素子32から発生する活性種であるオゾンを含む空気を送り出すためのものである。送風ファン71は、例えば矩形状の外枠を有する軸流ファンである。送風ファン71は、送風路50においてオゾン発生素子32の上流側に配置される。なお、送風ファン71は、外枠内に回転軸を中心に回転する複数のプロペラファンを有しているが、
図4、
図5、
図7及び
図8においては、当該プロペラファンの記載を省略している。送風ファン71は、器具本体21の径方向に略直交する回転軸を有する。送風ファン71は、図示しないプロペラファンの回転により、
図5及び
図8に示す複数の矢印で示すように、送風路50において空気の流れが発生する。送風ファン71の上下方向の寸法(高さ寸法)は、送風路50の上下方向の最大寸法(最大高さ寸法)と略同じである。送風ファン71は、制御基板110と配線を介して電気的に接続されるとともに制御基板110により給電される。
なお、送風ファン71は、軸流ファン以外の送風手段であってもよく、例えば遠心ファン等であってもよい。軸流ファンは、遠心ファンよりも風量が多く、送風方向を制御すやすいため、有効成分であるオゾンをより遠くに排出しやすい。
【0058】
送風ファン71が駆動された際には照明器具11の外部から空気が吸気される。具体的には、
図5、
図8、
図11及び
図12に示すように、空気(外気)が吸気の流れを示す矢印の向きに流れる。空気は、先ず隙間Gを通り、フィルタ70を横に抜けるように通過して空間S1に至る。続いて、空気は、空間S1から空間S2に至り、送風ファン71を通過して空間S3に至る。続いて、空気は、空間S3において送風路50が徐々に狭くなるにつれて圧縮されるとともにオゾン発生素子32によりオゾンが空気に付加されて、オゾンを含む空気が空間S3Aに至る。続いて、オゾンを含む空気は、下面カバー51の吹出口54から水平方向に放射状に広がるように排出される。
【0059】
取付部材91は、平面視略円形状で平板状に形成されている。取付部材91は、照明器具11を被取付面Cに取り付けた際に、被取付面Cに対向して取り付けられる部材である。取付部材91は、一部が切り欠かれた金属製の部材である。取付部材91は、照明器具11の取付面側を構成する。取付部材91は、器具本体21を支持する支持部材であり、天板とも呼ばれる。
【0060】
取付部材91は、中央部に平面視略U字形状に切り欠いた外部商用電源の電源電線(図示せず)を挿通するための切欠き部92を有している。取付部材91は、取付部材91を器具本体21の取付面側にネジ等の取付部材により取り付けるための複数(本実施形態では4つ)の第1ネジ取付部93と、器具本体21に取付部材91を取り付けた状態で、被取付面Cにネジ等の取付部材により取り付けるための一対の貫通孔である第2ネジ取付部94と、を有している。
【0061】
センサ部101は、人感センサや照度センサや、リモコン受信部等である。本実施形態のセンサ部101は、焦電型の人感センサである。人感センサは、人間等から放射される熱線(赤外線)の量の変化を検知するセンサである。センサ部101には、主として人間等から放射される熱線を導入するレンズ群が設けられている。なお、センサ部101は、赤外線センサに限らず、超音波センサ、電波センサなどを用いてもよい。センサ部101は、配線を介して端子台100と制御基板110のそれぞれに電気的に接続されている。
【0062】
図2及び
図8に示すように、センサ部101は、器具本体21における被取付面Cと平行な方向において吹出口54とは反対側に設けられる。すなわち、センサ部101と吹出口54は、器具本体21の中心部(ソケット配置部22)を挟んで対向した位置に配置されている。
【0063】
センサ部101は、センサ筐体102と、センサ筐体102内に配置されるセンサ及びセンサ操作部等を搭載するセンサ回路と、から構成されている。センサ筐体102は、平面視略扇形状で所定高さを有する容器形状のものである。
【0064】
センサ筐体102は、照射面側において平面視略台形状のセンサ操作面に設けられる、センサ受光部103、操作スイッチ104及び操作つまみ105を有している。操作スイッチ104及び操作つまみ105は、センサ部101の動作を操作するためのセンサ操作部である。センサ部101のセンサ回路は、配線107を介して制御基板110に電気的に接続されている。センサ筐体102は、ネジ止め部108を有している。
【0065】
センサ受光部103は、センサ回路に実装されたセンサが赤外線を受光する部分であり、半球形状で照射面側に突出している。操作スイッチ104及び操作つまみ105は、センサ回路に実装されたセンサ操作用部品である。センサ受光部103、操作スイッチ104及び操作つまみ105は、下面カバー51に設けられたそれぞれに対応する開口部である第1開口部53b1、第2開口部53b2及び第3開口部53b3を介して照射面側に露出している。操作スイッチ104は、例えばオゾン発生動作条件、点灯条件等の切替えを行う動作設定スイッチである。操作つまみ105は、例えば照度調整を行うための照度調整つまみである。
【0066】
センサ受光部103は、センサ操作面の周方向の一端側に偏在している。操作スイッチ104及び操作つまみ105は、センサ操作面の周方向の他端側に偏在している。
【0067】
操作スイッチ104は、スイッチをスライドすることで照明器具11の動作設定が変更可能なスライドスイッチである。照明器具11の動作設定としては、右側(センサ受光部103側)、真ん中、左側のスイッチの各ポジションに対応する設定がある。真ん中のポジションは、点灯動作のみが実行される動作モードである。左側のポジションは、オゾン発生動作と点灯動作が実行される動作モードである。右側のポジションは、例えば施工時に使用される導通を確認するテストモードであり、導通確認のために数秒間ランプユニット41が点灯する動作モードである。
【0068】
ネジ止め部108は、器具本体21の段差部26に設けられたボス状のネジ取付部26aにネジ等の取付部材により取り付けられる部分である。
【0069】
制御基板110は、制御回路と、電源回路とを有する。制御回路は、例えば、CPU又はマイコンを含む回路である。制御回路は、例えば、センサ部101による検知動作に基づいて、所定の制御信号を出力し、ランプユニット41の点灯・消灯動作、オゾン発生器31のオゾン発生動作等を連動して制御することが可能である。
【0070】
図11に示すように、制御基板110は、配線を介して端子台100に電気的に接続されている。例えば、照明器具11を被取付面Cに取り付ける際、天井裏側の外部商用電源の電源電線(図示せず)を端子台100に接続することで、制御基板110の電源回路は外部商用電源と電気的に接続される。制御基板110は、オゾン発生器31の電源部33、送風ファン71、ソケット81、センサ部101のそれぞれに配線によって電気的に接続されている。電源回路は、外部商用電源から供給される交流電流を所定の直流電流に変換し、変換後の電流を、電源部33、送風ファン71、ソケット81、センサ部101のそれぞれに供給する。
なお、本実施形態では、端子台100を使用しているが、特に限定するものではない。例えば、端子台100を使用する代わりに、コネクタ等の接続部品を使用する構成とすることもできる。
【0071】
[オゾン発生器31及びセンサ部101の動作制御方法]
センサ部101は人体を検知するとランプユニット41を点灯させる。センサ部101は人体を検知しなくなった一定時間経過後(例えば10秒後)にランプユニット41を消灯させる。消灯後一定時間経過後(例えば10~20秒後)にオゾン発生器31及び送風ファン71が一定時間(例えば3時間)動作して照明器具11から外部にオゾンを含む空気が排出される。オゾン発生器31及び送風ファン71が一定時間後(例えば1~3時間後)にオゾン発生器31が先ず停止する。それから、送風ファン71のみが一定時間動作して、送風路50内に残留するオゾンを照明器具11の外部に排出する。これにより、人体がオゾンに曝露されることを抑制するともに、照明器具11に対してオゾンによる腐食等の悪影響を与えにくくすることができる。
【0072】
以上説明した本実施形態の照明器具11では、器具本体21の照射面側を覆うカバー(下面カバー51及びセンターカバー61)は、器具本体21の内部に空気を取り込む吸込口63aと、活性種であるオゾンを含む空気を器具本体の外部へ排出する吹出口54と、を有し、吸込口63aは、ランプユニット41の周囲を囲むように配置され、吹出口54は、カバー(下面カバー51及びセンターカバー61)において吸込口63aが配置される面とは別の面に設けられている。このように、吸込口63aと吹出口54をカバー(下面カバー51及びセンターカバー61)の別の面に設けることで、吹出口54から吹き出されるオゾンが吸込口63aを介して器具本体21の内部に吸い込まれることを抑制することができる。また、ランプユニット41の周囲を囲むように吸込口63aが配置されるため、吸込口63aが目立ちにくく、照明器具11の美観が向上する。
【0073】
また、照明器具11では、器具本体21の照射面側を覆うカバーは、第1カバーである下面カバー51と、下面カバー51に着脱可能でランプユニット41の周囲を囲う第2カバーであるセンターカバー61とで構成されている。照明器具11は、センターカバー61に取り付け可能なフィルタ70を有し、フィルタ70は、吸込口63aを覆い、吸込口63aから取り込まれる空気はフィルタ70を通して器具本体21の内部に取り込まれる。このように、照明器具11では、フィルタ70を通して空気を器具本体21に取り込むため、器具本体21の内部への虫や埃等の異物の侵入を抑制することができる。また、センターカバー61は、下面カバー51に対して着脱可能であるため、照明器具11の内部からフィルタ70を容易に取り出してメンテナンスを行うことができる。また、ランプユニット41の周囲を囲うようにセンターカバー61が下面カバー51に取り付けられるため、ランプユニット41とセンターカバー61が近い位置にあり、それぞれの着脱の操作がしやすく、メンテンナンスが容易にできる。
【0074】
また、照明器具11では、センサ部101は、器具本体21における被取付面Cと平行な方向において吹出口54とは反対側に設けられる。このように、センサ部101は、吹出口54とは反対側に設けられるため、センサ部101に対するオゾンの影響を抑えることができる。また、例えば、センサ部101の動作状況に応じてオゾン発生器31によるオゾンを発生させるタイミングを制御することで、使用上の安全性を高めることができる。
【0075】
また、照明器具11では、送風ファン71から吹出口54までを連通する送風路50を有し、オゾン発生器31は、オゾンを発生させるオゾン発生素子32を有し、送風路50にオゾン発生素子32が配置されている。これにより、オゾン発生素子32から生成したオゾンが空気とともに送風ファン71の送風によって照明器具11の外部へと排出されやすくなる。
【0076】
また、照明器具11では、送風路50は、側面視において送風ファン71側から吹出口54側に向かうにつれて狭まるように形成されている。このように、送風路50が狭まるように形成されることで、送風の動圧を高めることができるため、オゾンを含む空気を照明器具11の吹出口54からより遠くへ排出することができる。
【0077】
また、オゾン発生素子32は、送風路50が狭まる中途部に配置されている。そのため、オゾン発生素子32に空気が供給される側(送風ファン71側)の空気の風速は、オゾンを含む空気が通過する空間S3Aよりも低速である。オゾン発生素子32でオゾンを発生させる場合、オゾン発生素子32に送り込まれる空気の風速が大きすぎると効率的にオゾンを発生させにくくなる。そのため、オゾン発生素子32を送風路50が狭まった空間S3Aよりも流路断面積が大きい位置に配置することで、流路断面積が狭まった空間S3Aにオゾン発生素子32を配置させるよりも、効率的にオゾン発生素子32でオゾンを発生させることができる。これにより、効率的にオゾンを発生させた後に流路断面積が狭まった空間S3Aにオゾンを含んだ空気を送風させることで、オゾンをより多く含んだ空気を速やかに吹出口54から照明器具11の外部へと排出させることができる。
【0078】
また、照明器具11では、送風路50は、被取付面Cと直交する方向において下面カバー51に対向するとともになめらかに連続する対向面23を有し、側面視において当該対向面23が送風ファン71側から吹出口54側に向かうにつれて漸次的に狭まるように形成されている。このように、送風路50がなめらかに連続する対向面23を有することで、送風時の圧力損失を低くし、風速の低下を抑えることができる。
【0079】
また、照明器具11では、電源部33は、送風路50の対向面23の背面側に設置されている。これにより、器具本体21内の空間を有効利用して、照明器具の大型化を抑止することができる。
【0080】
また、照明器具11では、吹出口54は、下面カバー51の側面の角部に沿って設けられている。これにより、吹出口54が目立ちにくく、意匠性を高めることができる。また、オゾンを含んだ空気を照明器具11の側面側及び底面側に向かって吹出口54から排出させることができる。
【0081】
次に、
図14から
図19に記載の照明器具11について説明する。なお、
図14から
図19に記載の照明器具11の説明については、
図1から
図13に記載の照明器具11と同様の部分の説明は適宜省略し、
図1から
図13に記載の照明器具11と異なる部分を中心にして説明する。
【0082】
図14から
図15に示すように、照明器具11は、複数個(本実施形態では、三個)の誘導部120を備える。誘導部120は、送風路50の送風ファン71と吹出口54との間において送風ファン71から送風される風を吹出口54に誘導する。誘導部120は、送風路50における送風ファン71と吹出口54との間に配置される。誘導部120は、平面視で略L字状の板状に構成される。誘導部120は、対向面23に設けられる。誘導部120は、対向面23からカバー51の底面部53側に突出する。誘導部120は、第一誘導壁121と、第二誘導壁122と、を有する。
【0083】
第一誘導壁121は、送風路50の延出方向に対して沿う方向に形成される。第二誘導壁122は、送風路50の延出方向に対して交差する方向に形成される。送風路50は、平面視で弧状に形成され、器具本体21の軸心を中心にして送風ファン71から周方向に延出する。第一誘導壁121における送風ファン71側と反対側の端部(空気の流通方向の下流側端部)と、第二誘導壁122における器具本体21の中心軸側の端部と、が連接される。第一誘導壁121と第二誘導壁122との境界部分は弧状に形成される。
【0084】
以上のように、照明器具11では、誘導部120は、送風路50の延出方向に対して沿う方向に形成される第一誘導壁121と、送風路50の延出方向に対して交差する方向に形成され第一誘導壁121から吹出口54側に延出する第二誘導壁122と、を有する。このため、送風路50を流通する活性種であるオゾンを含む空気は、第一誘導壁121を通過する際には送風路50の延出方向に沿うように流通し、そして、第二誘導壁122を通過する際には送風路50の延出方向に対して交差する方向(器具本体21の径方向外側)沿うように流通して、吹出口54に誘導される。送風路50の空間は、複数個の誘導部120によって仕切られる。送風路50を流通する活性種であるオゾンを含む空気は、まず複数個の第一誘導壁121によって分割される。当該分割された空気の一部は、それぞれの空間を通過する際に第二誘導壁122又は内壁部24に沿うように誘導されて照明器具11の外部へ排出される。これにより、送風路50を流通する活性種であるオゾンを含む空気を、送風路50において空気の流通範囲が拡げられて照明器具11の外部へと排出することができる。
【0085】
吹出口54は、弧状に形成される送風路50の外縁部に設けられて、弧状に形成される。第二誘導壁122は、弧状に形成される吹出口54の法線方向に沿うように設けられる。これにより、送風路50を流通する活性種であるオゾンを含む空気は、第二誘導壁122を通過する際には吹出口54の法線方向に沿うように流通して、吹出口54に誘導される。これにより、送風路50を流通する活性種であるオゾンを含む空気の一部は、弧状の吹出口54から吹出口54の法線方向に排出される。すなわち、複数個の誘導部120を設けることで、弧状の吹出口54から外部により末広がるように当該空気を排出することができる。また、第二誘導壁122が吹出口54の法線方向に沿うことから、作業者はカバー51の吹出口54を視認することで照明器具11の空気が排出される方向を認識しやすくなる。これにより、適切な方向に吹出口54が向くように照明器具11を取り付けることができ、照明器具11の取り付け作業を比較的容易に行うことができる。
【0086】
三個の誘導部120のうち、送風ファン71側(空気の流通方向において最も上流側)に配置されるものを誘導部120Aとし、中間位置(空気の流通方向において誘導部120Aと誘導部120Cとの間)の誘導部120Bとし、送風ファン71側と反対側(空気の流通方向において最も下流側)に配置される誘導部120Cと称する。
【0087】
誘導部120Aの第一誘導壁121は、空気の流通方向において誘導部120Bの第一誘導壁121よりも上流側に配置される。誘導部120Bの第一誘導壁121は、空気の流通方向において誘導部120Cの第一誘導壁121よりも上流側に配置される。誘導部120Aの第一誘導壁121は、器具本体21の径方向において誘導部120Bの第一誘導壁121よりも外側に配置される。誘導部120Bの第一誘導壁121は、器具本体21の径方向において誘導部120Cの第一誘導壁121よりも外側に配置される。
【0088】
誘導部120Aの第二誘導壁122は、空気の流通方向において誘導部120Bの第二誘導壁122よりも上流側に配置される。誘導部120Bの第二誘導壁122は、空気の流通方向において誘導部120Cの第二誘導壁122よりも上流側に配置される。誘導部120Aの第二誘導壁122の長さ(第二誘導壁122の第一誘導壁121から延出する長さ)が、誘導部120Bの第二誘導壁122の長さよりも短く構成される。誘導部120Bの第二誘導壁122の長さが、誘導部120Cの第二誘導壁122の長さよりも短く構成される。誘導部120A、誘導部120B、及び誘導部120Cのそれぞれの第二誘導壁122における吹出口54側の端部は、吹出口54から所定の距離を空けて配置される。誘導部120A、誘導部120B、及び誘導部120Cのそれぞれの第二誘導壁122における吹出口54側の端部は、器具本体21の軸心からの距離が概ね同一となるようにそれぞれ配置される。
【0089】
誘導部120Aの第二誘導壁122と誘導部120Bの第二誘導壁122との距離と、誘導部120Bの第二誘導壁122と誘導部120Cの第二誘導壁122との距離と、が概ね同じ距離となるように、誘導部120A、誘導部120B、及び誘導部120Cは、構成される。即ち、隣り合う誘導部120(誘導部120Aと誘導部120B、または、誘導部120Bと誘導部120C)の第二誘導壁122・122同士の距離が等間となるように構成される。これにより、送風路50を流通する活性種であるオゾンを含む空気を、送風路50において当該空気の流通範囲が広がるように誘導し、当該空気を吹出口54を介して照明器具11の外部の比較的広範囲に排出させることができる。また、複数の誘導部120によって送風路50を流通する活性種であるオゾンを含む空気を分割してその一部を誘導することで、照明器具11から排出される空気の風量の粗密差を緩和することができる。
【0090】
なお、誘導部120が送風路50に三個配置されることに限定されず、誘導部120が二個以下または四個以上配置される構成としても良いものとする。また、誘導部120は、対向面23に設けられる構成に代えて、底面部53から対向面23側に突出する構成としても良いものとする。また、誘導部120は、平面視で略L字状に構成されることに限定されず、例えば、平面視で略C字状等の他の形状に構成されても良いものとする。
【0091】
図15に示すように、送風路50は防音部130を有する。防音部130は、送風路50内で生じる音を器具本体21の外部に漏れにくくする。防音部130は、送風ファン71の近傍に配置される。防音部130は、送風ファン71よりも空気の流通方向の上流側に配置される。防音部130は、送風ファン71と吸込口63aとの間(空間S2)に配置される。
【0092】
以上のように、照明器具11では、防音部130は送風路50内で生じる音を器具本体21の外部に漏れにくくする。これにより、送風路50内で発生する異音(例えば、送風ファン71から発生する動作音等)を減音させて、照明器具11の静音性を向上させることができる。
【0093】
また以上のように、照明器具11では、防音部130は送風ファン71と吸込口63aとの間(空間S2)に配置される。これにより、送風路50内で生じる音が吸込口63aを介して器具本体21の外部に漏れにくくすることができる。
【0094】
また、吸込口63aはメッシュフィルタであるフィルタ70に覆われて、フィルタ70が吸音機構として構成されることから、フィルタ70によって風路50内で発生する異音を減音させて、照明器具11の静音性を向上させることができる。吹出口54は側面視四角状の貫通孔が連続するように設けられて構成されることから吸音機構として構成されることから、吹出口54によって送風路50内で発生する異音を減音させて、照明器具11の静音性を向上させることができる。
【0095】
防音部130は、第一遮音壁131と、第二遮音壁132と、第三遮音壁133と、を有する。本実施形態に係る第一遮音壁131、第二遮音壁132、及び第三遮音壁133は、複数個の遮音壁の一実施形態である。
【0096】
第一遮音壁131は、内側面24と一体的に構成される。第一遮音壁131は、空気の流通方向に対して交差するように延出する。第一遮音壁131は、内側面24の器具本体21の中心側端部から外側面25に向かって突出する。第一遮音壁131の突出側端部と外側面25との間は所定の空間が形成されるように構成される。
第二遮音壁132は、外側面25と一体的に構成される。第二遮音壁132は、空気の流通方向に対して交差するように延出する。第二遮音壁132は、外側面25から内壁側24に向かって突出する。第二遮音壁132の突出側端部と内側壁24との間は所定の空間が形成されるように構成される。第二遮音壁132は、第一遮音壁131の近傍に配置される。第二遮音壁132は、第一遮音壁131と第三遮音壁133との間に配置される。
第三遮音壁133は、内側面24と一体的に構成される。第三遮音壁133は、空気の流通方向に対して交差するように延出する。第三遮音壁133は、内側面24の器具本体21の中心側端部から外側面25に向かって突出する。第三遮音壁133の突出側端部と外側面25との間は所定の空間が形成されるように構成される。第三遮音壁133は、第一遮音壁131及び第二遮音壁132の近傍に配置される。第三遮音壁133は、空気の流通方向において第二遮音壁132の下流側に配置される。
【0097】
以上のように、照明器具11では、第一遮音壁131及び第三遮音壁133が内側面24と一体的に構成され、第二遮音壁132が外側面25と一体的に構成されて、防音部130は送風路50を構成する壁(内側面24または外側面25)と一体的に構成される。これにより、防音部130が送風路50を構成する壁と別体に構成されるものに比べて、防音部130を備える構成であっても照明器具11の組立性が低下することを抑制することができる。
【0098】
また以上のように、防音部130は複数個の遮音壁(第一遮音壁131、第二遮音壁132、及び第三遮音壁133)を有する。そして、送風路50内の空気の流通方向において、内側面24から突出する第一遮音壁131、外側面25から突出する第二遮音壁132、内側面24から突出する第三遮音壁133、の順に配置されることから、複数個の遮音壁は空気が送風路50を蛇行して流通するように構成される。このため、送風路50内で発生する異音が複数個の遮音壁によって反射や回析を繰り返して減衰することとなり、照明器具11の静音性をより向上させることができる。
【0099】
なお、防音部130が三個の遮音壁(第一遮音壁131、第二遮音壁132、及び第三遮音壁133)を有することに限定されず、遮音壁を二個以下または四個以上有する構成としても良いものとする。
【0100】
図16から
図19に示すように、照明器具11は、シール部材140を有する。シール部材140は、器具本体21と下面カバー51との間に送風路50の一部を覆う。シール部材140は、弾性変形可能に構成される。シール部材140は、耐オゾン性が高い樹脂素材(例えばシリコン樹脂等)で構成される。シール部材140は、シール部141と、側部142と、突出部143と、第一突条部144、第二突条部145、折返部146と、切欠部147と、リブ部148と、を有する。
【0101】
シール部141は、シール部141は、空間S2における遮音部130の下流側から平坦部27の一部(平坦部27の対向面23側端部)に亘って配置される。シール部141は、少なくとも送風路50における送風ファン71及びオゾン発生素子32が配置される部分の近傍(空気の流通方向においてオゾン発生素子32の直近上流側)の照射面側を覆う。側部142は、外壁28の一部(対向面23近傍の外壁28)の外側に配置される。側部142は、シール部141に連接されるように構成される。
【0102】
以上のように、照明器具11では、シール部材140は器具本体21と下面カバー51(カバー)との間に送風路50の一部を覆う。これにより、活性種であるオゾンを含む空気が、送風路50から器具本体21の他の部分に流出することを抑制することができる。したがって、活性種であるオゾンを含む空気が、例えば送風路50からセンサ部101等が配置される段差部26や制御基板配置部29b等が配置される凹部29等に流出することによって、センサ部101等の電子部品等が劣化すること等を抑制することができる。また、シール部材140は弾性変形可能に構成されることから、器具本体21への組み付け易く構成される。また、シール部材140は耐オゾン性が高い樹脂素材で構成されることから、空気に含まれるオゾンに接触することによってシール部材140が劣化すること等の影響を受けることを抑制することができる。
【0103】
また以上のように、照明器具11では、シール部材140(シール部141)は、送風ファン71の側面(照射面側の側面)を覆い、送風ファン71に当接するように配置される。このようにしてシール部材140(シール部141)は送風路50の一部を覆う。このことにより、シール部材140(シール部141)によって、送風ファン71が動作することによって発生する振動の一部が吸収されるとともに、送風ファン71から発生する動作音の一部を減音させることができる。
【0104】
突出部143、第一突条部144、第二突条部145、及び折返部146は、シール部材140が器具本体21に取り付けられた状態を保持するためのものである。突出部143は、シール部141の外側端部から突出するように構成され、外壁28に形成される凹部に挿入される。第一突条部144は、シール部141から突出するように構成される。第二突条部145は、シール部141から突出するように構成される。第一突条部144の近傍に配置される。第一突条部144と第二突条部145とによって、器具本体21の突条部23aを挟み込むように構成される。突条部23aは、平坦部27における対向面23側縁部から突出するように構成される。折返部146は、三個備えられ、側部142の端部から折り返されるように構成される。折返部146は、外壁28の端部に引っ掛けられるようにして配置される。
【0105】
以上のように、照明器具11では、突出部143、第一突条部144、第二突条部145、及び折返部146を備えたシール部材140を、器具本体21の複数個所において係合することで保持する。シール部材140を器具本体21の所望の位置に配置した後、下部カバー51を器具本体21との間にシール部材140を挟んだ状態で器具本体21に取り付ける。これにより、容易にシール部材140が器具本体21の適切な位置に配置して、取り付けられた状態とすることができる。このとき、器具本体21および下部カバー51との間の隙間の一部は、シール部材140によって塞がれる。これにより、活性種であるオゾンを含む空気をセンサ部101側に流出することを抑止する。
【0106】
切欠部147は、シール部141が切り欠かれるように構成され、送風路50を覆わないように構成される。切欠部147は、送風路50のオゾン発生素子32が配置される部分から吹出口54に亘って形成される。即ち、切欠部147は、送風路50において活性種であるオゾンを含む空気のオゾン濃度が高くなる領域に設けられる。このことにより、オゾン濃度の高い空気に接触することによってシール部材140(シール部141)が劣化することを抑制することができる。また、シール部材140に切欠部147を設けることで送風路50内の空気の流通を妨げにくい。
【0107】
リブ部148は、器具本体21と下面カバー51との間の空間を分割するように配置される。リブ部148は、シール部141及び側部142から突出する突条に構成される。リブ部148は、シール部141に配置される部分と側部142に配置される部分とが連接されて、環状に構成される。リブ部148は、シール部141においては底面部53側(下方)に突出する。リブ部148のシール部141において突出する部分は、底面部53の内面に当接して底面部53を押圧する。リブ部148のシール部141において突出する部分は、シール部141の縁部に配置される。リブ部148は、側部142においては円筒部52側(側方)に突出する。リブ部148の側部142において突出する部分は、円筒部52の内面に当接して円筒部52を押圧する。リブ部148の側部142において突出する部分は、切欠部147の縁部近傍に配置される。
【0108】
以上のように、照明器具11では、リブ部148は、環状に構成されて、底面部53の内面に当接して底面部53を押圧し、且つ、円筒部52の内面に当接して底面部53を押圧することによって、器具本体21と下面カバー51(カバー)との間の空間を分割するように配置される。これにより、活性種であるオゾンを含む空気が、送風路50から器具本体21と下面カバー51との間の空間を流通して他の部分に流出することを抑制することができる。したがって、活性種であるオゾンを含む空気が、例えば送風路50からセンサ部101等が配置される段差部26や制御基板配置部29b等が配置される凹部29等に流出することによって、センサ部101等の電子部品等が劣化すること等を抑制することができる。
【0109】
また以上のように、リブ部148のシール部141において突出する部分は、底面部53の内面に当接して底面部53を押圧する。また、リブ部148の側部142において突出する部分は、円筒部52の内面に当接して円筒部52を押圧する。活性種であるオゾンを含む空気が、送風路50から器具本体21と下面カバー51との間の空間を流通して他の部分に流出することをより確実に抑制することができる。
【符号の説明】
【0110】
11 照明器具
21 器具本体
31 オゾン発生器
41 ランプユニット(光源部)
51 下面カバー(第1カバー)
54 吹出口
61 センターカバー(第2カバー)
63a 吸込口
71 送風ファン
101 センサ部
110 制御基板
120 誘導部
130 防音部
140 シール部材
C 被取付面