(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171225
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】タクシーサービス提供システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/30 20120101AFI20231124BHJP
G08G 1/137 20060101ALI20231124BHJP
G07B 13/00 20060101ALI20231124BHJP
G08G 1/123 20060101ALN20231124BHJP
【FI】
G06Q50/30
G08G1/137
G07B13/00 H
G08G1/123 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023017753
(22)【出願日】2023-02-08
(31)【優先権主張番号】10-2022-0061010
(32)【優先日】2022-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
(71)【出願人】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100164688
【弁理士】
【氏名又は名称】金川 良樹
(72)【発明者】
【氏名】パク、ヨンジュン
(72)【発明者】
【氏名】オ、ジョンテク
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ビョンフィ
【テーマコード(参考)】
3E127
5H181
5L049
【Fターム(参考)】
3E127AA19
3E127CA31
3E127CA38
3E127CA59
3E127EA02
3E127EA32
3E127FB04
5H181AA14
5H181BB04
5H181CC12
5H181EE10
5H181FF05
5H181FF14
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF32
5H181FF40
5H181MA20
5L049CC42
(57)【要約】 (修正有)
【課題】タクシーサービス提供システムおよび方法を提供する。
【解決手段】本開示によるタクシーサービス提供システム1は、決済サーバとネットワークを介して連結され、GPS情報または車両のセンサが収集した情報を用いて車両の運行料金を計算するメータ機部を含み、車両にイベント情報を伝送し、決済サーバから決済要請に対する応答として決済完了情報を受信すれば、空車モードに切り替える統合端末を含む。イベント情報は、運行料金支払い情報および目的地到着情報の少なくともいずれか1つを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済サーバとネットワークを介して連結される統合端末を含み、
前記統合端末は、
GPS情報または車両のセンサが収集した情報を用いて前記車両の運行料金を計算するメータ機部を含み、車両にイベント情報を伝送し、前記決済サーバから決済要請に対する応答として決済完了情報を受信すれば、空車モードに切り替え、
前記イベント情報は、運行料金支払い情報および目的地到着情報の少なくともいずれか1つを含む、タクシーサービス提供システム。
【請求項2】
前記車両は、
前記統合端末からイベント情報を受信すれば、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する、請求項1に記載のタクシーサービス提供システム。
【請求項3】
前記車両は、
走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する、請求項2に記載のタクシーサービス提供システム。
【請求項4】
前記非常灯の調節は、
前記車両の前記走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯を点灯することを含む、請求項3に記載のタクシーサービス提供システム。
【請求項5】
前記オーディオボリュームの調節は、
前記車両の前記走行速度が所定の速度未満の場合に、オーディオボリュームを最小化することを含む、請求項3に記載のタクシーサービス提供システム。
【請求項6】
前記車両は、
所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられると、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する、請求項1に記載のタクシーサービス提供システム。
【請求項7】
前記非常灯の調節は、
前記車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられる場合に、非常灯を消灯することを含む、請求項6に記載のタクシーサービス提供システム。
【請求項8】
前記オーディオボリュームの調節は、
前記車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられる場合に、オーディオボリュームを正常化することを含む、請求項6に記載のタクシーサービス提供システム。
【請求項9】
前記空車モードは、前記車両に乗客が搭乗せず、運転者がタクシーサービスを提供するために待機している状態を意味し、
前記メータ機部は、前記空車モードで運行料金を計算せずに待機する、請求項1に記載のタクシーサービス提供システム。
【請求項10】
統合端末がGPS情報または車両のセンサが収集した情報を用いて車両の運行料金を計算する段階と、
前記統合端末が前記車両にイベント情報を伝送する段階と、
前記統合端末が決済サーバから決済要請に対する応答として決済完了情報を受信すれば、空車モードに切り替える段階とを含み、
前記イベント情報は、運行料金支払い情報および目的地到着情報の少なくともいずれか1つを含む、タクシーサービス提供方法。
【請求項11】
前記車両が前記統合端末からイベント情報を受信すれば、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階をさらに含む、請求項10に記載のタクシーサービス提供方法。
【請求項12】
前記車両が前記統合端末からイベント情報を受信すれば、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階は、
前記車両の走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階を含む、請求項11に記載のタクシーサービス提供方法。
【請求項13】
前記車両の走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階は、
前記車両の前記走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯を点灯する段階を含む、請求項12に記載のタクシーサービス提供方法。
【請求項14】
前記車両の走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階は、
前記車両の前記走行速度が所定の速度未満の場合に、オーディオボリュームを最小化する段階を含む、請求項12に記載のタクシーサービス提供方法。
【請求項15】
前記車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられると、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階をさらに含む、請求項10に記載のタクシーサービス提供方法。
【請求項16】
前記車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられると、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階は、
前記車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられる場合に、非常灯を消灯する段階を含む、請求項15に記載のタクシーサービス提供方法。
【請求項17】
前記車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられると、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階は、
前記車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられる場合に、オーディオボリュームを正常化する段階を含む、請求項15に記載のタクシーサービス提供方法。
【請求項18】
前記空車モードは、前記車両に乗客が搭乗せず、運転者がタクシーサービスを提供するために待機している状態を意味し、
前記統合端末が前記空車モードで運行料金を計算せずに待機する段階をさらに含む、請求項10に記載のタクシーサービス提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タクシーサービス提供システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タクシーサービスを提供する車両であるタクシーから乗客が降りる時、周りを走行中のバイクや自転車などによって事故が発生することがある。このため、乗客だけでなく、タクシーサービスを提供する運転者も乗客が降りる時、周辺の危険要素を確認して安全を図らなければならない。したがって、乗客の降車時、車両オーディオなどによる運転者の注意分散を防止する必要性がある。
【0003】
また、運転者または乗客が直接降車時に安全に留意するほか、タクシーサービスを提供するプラットフォームとカード決済機、車両などが連動して乗客の降車時点を把握し、非常灯を点滅するなどの安全措置が取られるシステム開発の必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
統合端末と車両とが連動して乗客の降車時点を把握して非常灯およびオーディオボリュームを調節できるタクシーサービス提供システムおよび方法を提供しようとする。
統合端末と決済サーバとが連動して乗客の降車時点を把握してアプリメータ機の空車モードに切り替えることができるタクシーサービス提供システムおよび方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によるタクシーサービス提供システムは、決済サーバとネットワークを介して連結され、GPS情報または車両のセンサが収集した情報を用いて車両の運行料金を計算するメータ機部を含み、車両にイベント情報を伝送し、決済サーバから決済要請に対する応答として決済完了情報を受信すれば、空車モードに切り替える統合端末を含み、イベント情報は、運行料金支払い情報および目的地到着情報の少なくともいずれか1つを含む。
【0006】
車両は、統合端末からイベント情報を受信すれば、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節することができる。
【0007】
車両は、走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節することができる。
【0008】
非常灯の調節は、車両の走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯を点灯することを含むことができる。
【0009】
オーディオボリュームの調節は、車両の走行速度が所定の速度未満の場合に、オーディオボリュームを最小化することを含むことができる。
【0010】
車両は、所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられると、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節することができる。
【0011】
非常灯の調節は、車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられる場合に、非常灯を消灯することを含むことができる。
【0012】
オーディオボリュームの調節は、車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられる場合に、オーディオボリュームを正常化することを含むことができる。
【0013】
空車モードは、車両に乗客が搭乗せず、運転者がタクシーサービスを提供するために待機している状態を意味し、メータ機部は、空車モードで運行料金を計算せずに待機することができる。
【0014】
本開示によるタクシーサービス提供方法は、統合端末がGPS情報または車両のセンサが収集した情報を用いて車両の運行料金を計算する段階と、統合端末が車両にイベント情報を伝送する段階と、統合端末が決済サーバから決済要請に対する応答として決済完了情報を受信すれば、空車モードに切り替える段階とを含み、イベント情報は、運行料金支払い情報および目的地到着情報の少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0015】
車両が統合端末からイベント情報を受信すれば、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階をさらに含むことができる。
【0016】
車両が統合端末からイベント情報を受信すれば、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階は、車両の走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階を含むことができる。
【0017】
車両の走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階は、車両の走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯を点灯する段階を含むことができる。
【0018】
車両の走行速度が所定の速度未満の場合に、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階は、車両の走行速度が所定の速度未満の場合に、オーディオボリュームを最小化する段階を含むことができる。
【0019】
車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられると、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階をさらに含むことができる。
【0020】
車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられると、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階は、車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられる場合に、非常灯を消灯する段階を含むことができる。
車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられると、非常灯およびオーディオボリュームの少なくともいずれか1つを調節する段階は、車両が所定の時間内にドア状態が開放に切り替えられる場合に、オーディオボリュームを正常化する段階を含むことができる。
空車モードは、車両に乗客が搭乗せず、運転者がタクシーサービスを提供するために待機している状態を意味し、統合端末が空車モードで運行料金を計算せずに待機する段階をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0021】
運転者と乗客との間の疎通の効率を高め、運転者の注意分散を最小化し、乗客の安全を図ることができるタクシーサービス提供システムおよび方法を提供することができる。
【0022】
車両の状態を迅速かつ簡便に反映して運転者および乗客の便宜を高められるタクシーサービス提供システムおよび方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】一実施例によるタクシーサービス提供システムの構成を図式的に示すブロック図である。
【
図2】一実施例による降車支援方法のフローチャートである。
【
図3】S203段階を説明するための細部フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付した図面を参照して、本明細書に開示された実施例を詳細に説明し、同一または類似の構成要素には同一、類似の図面符号を付し、これに関する重複した説明は省略する。以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」および/または「部」は、明細書作成の容易さだけが考慮されて付与または混用されるものであって、それ自体で互いに区別される意味または役割を有するものではない。また、本明細書に開示された実施例を説明するにあたり、かかる公知の技術に関する具体的な説明が本明細書に開示された実施例の要旨をあいまいにしうると判断された場合、その詳細な説明を省略する。さらに、添付した図面は、本明細書に開示された実施例を容易に理解できるようにするためのものに過ぎず、添付した図面によって本明細書に開示された技術的な思想が制限されず、本発明の思想および技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物乃至代替物を含むことが理解されなければならない。
【0025】
第1、第2などのように序数を含む用語は多様な構成要素を説明するのに用いられるが、前記構成要素は前記用語によって限定されない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0026】
本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないことが理解されなければならない。
【0027】
一実施例による構成のうち特定の制御条件で他の構成を制御する構成には、他の構成を制御するために必要な制御アルゴリズムを具体化した命令語の集合で実現されたプログラムがインストールされる。制御構成はインストールされたプログラムにより入力情報および保存された情報を処理して出力情報を生成することができる。制御構成は、プログラムを保存する不揮発性メモリおよび情報を保存するメモリを含むことができる。
【0028】
図1は、一実施例によるタクシーサービス提供システムの構成を図式的に示すブロック図である。
【0029】
タクシーサービス提供システム1は、車両10と、決済サーバ30とを含むことができる。
【0030】
図1に示されているように、車両10、および決済サーバ30は、ネットワークを介して必要な情報を送受信することができる。この時、車両10は、乗客にタクシーサービスを提供する運転者によって運行されるタクシーであってもよい。
【0031】
本発明において、ネットワークは、PAN(personal area network)、LAN(local area network)、CAN(campus area network)、MAN(metropolitan area network)、WAN(wide area network)、BBN(broadband network)、WLAN(wireless LAN)、SAN(storage area network)、CAN(Controller Area Network)であってもよいし、LTE(Long Term Evolution、LTE)、LTE-A(LTE Advanced)、CDMA(Code-Division Multiple Access、CDMA)、WCDMA(Wideband Code DIvision Multiplex Access)、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)、WiBro(Wireless Broadband)、GSM(Global System for Mobile Communications)などのようなセルラー通信であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0032】
車両10は、ECU101と、GPS103と、ドアセンサ105と、車速センサ107と、オーディオ制御モジュール109と、非常灯制御モジュール111と、通信部113と、メモリ115と、統合端末20とを含む。
【0033】
車両10は、センサまたは通信部113を介して得られた情報、またはメモリ115に保存された情報をECU101を介して統合端末20に伝送したり、統合端末20からECU101を介して情報を受信して、統合端末20と必要な情報を送受信することができる。
【0034】
ECU(Electronic Control Unit)101は、車両10の各構成が動作するための制御命令を生成することができる。例えば、ECU101は、通信部113を介して受信した情報を処理し、統合端末20に伝送できる。
【0035】
GPS(Global Positioning Systemystem)103は、衛星からGPS信号を受信し、受信されたGPS信号を位置管理部203に伝送できる。位置管理部203は、受信したGPS信号に基づいて車両10の現在位置を含むGPS情報を所定の時間単位で生成することができる。
【0036】
ドアセンサ105は、複数の車両ドアそれぞれが閉まっているか、開いているか、または開放/閉鎖が切り替えられるかを検知して、複数の車両ドアそれぞれの状態を示す信号(以下、ドアセンサ信号)を生成し、これをECU101に伝送できる。複数の車両ドアは、車両10の運転席ドア、助手席ドア、左後方ドア、右後方ドア、およびトランクドアを含むことができる。左後方ドアは、車両10の2列シートの左側ドアを示し、右後方ドアは、車両10の2列シートの右側ドアを示すことができる。車両10は、2列以上のシートを含むことができ、発明がこれに限定されるものではなく、左後方ドアおよび右後方ドアに関する事項が3列以上のシートの左側ドアおよび右側ドアにも同一に適用可能である。
【0037】
車速センサ107は、現在の車両の速度を検知して、車両の速度状態を示す信号(以下、車速センサ信号)を生成し、これをECU101に伝送できる。
【0038】
オーディオ制御モジュール109は、ECU101から音響制御信号を受信すれば、車両10のオーディオ装置のボリュームを調節することができる。
【0039】
非常灯制御モジュール111は、ECU101から非常灯制御信号を受信すれば、車両10の非常灯を点灯したり、消灯することができる。
【0040】
通信部113は、ECU101の制御命令またはメモリ115に保存された情報を外部に伝送し、外部から受信される情報をECU101に伝達できる。
【0041】
メモリ115は、車両10の各構成が動作するために必要な情報、統合端末20に伝送するための情報などを保存することができる。
【0042】
統合端末20は、アプリケーション装置201と、位置管理部203と、MICOM205と、API207と、入出力部209とを含む。
【0043】
アプリケーション装置201は、ナビゲーション部2011と、メータ機部2013とを含むことができる。
【0044】
アプリケーション装置201のアプリケーションがAPI207、MICOM205、およびECU101を介して通信部113に決済要請を伝送することを要請し、通信部113がこれを決済サーバ30に伝送できる。以下の説明において、あるアプリケーションが決済サーバ30に情報、要請など(以下、情報と通称する)を伝送することは、あるアプリケーションがAPI207およびMICOM205を介してECU101に情報を伝送し、ECU101の制御によって通信部113があるアプリケーションから受信した情報を伝送する動作を意味することができる。また、あるアプリケーションが決済サーバ30から情報を受信するというのは、当該決済サーバ30から通信部113に受信された情報がECU101に伝達され、ECU101が受信された情報のうちアプリケーション装置に伝送する情報を集合してMICOM205に伝送し、MICOM205がAPI207を介して受信した情報をあるアプリケーションに伝達し、あるアプリケーションがこれを受信する動作を意味することができる。ただし、発明がこれに限定されるものではなく、アプリケーション装置201と通信部113との間の直接的な通信が可能である。
【0045】
ナビゲーション部2011は、通常のナビゲーション機能を行うことができる。例えば、ナビゲーション部2011は、出発地から目的地に至る経路を探索し、探索された経路で車両の現在位置を表示できる。他の例として、ナビゲーション部2011は、車両10から受信したナビゲーション情報を用いて、出発地から目的地に至る経路を探索し、探索された経路で車両の現在位置を表示できる。この時、車両10から受信されるナビゲーション情報は、車両10に備えられたナビゲーションデバイスによって生成された情報であってもよい。また、ナビゲーション部2011は、GPS103から位置管理部203を介して受信したGPS情報により目的地到着の有無を認識し、メータ機部2013に目的地到着情報を伝送できる。
【0046】
メータ機部2013は、GPS情報または車両10のセンサが収集した情報を用いて車両10の運行料金を計算するアプリメータを含むことができる。また、メータ機部2013は、車両10の運行料金を決済するために、決済サーバ30と情報を送受信することができる。
【0047】
位置管理部203は、GPS103から受信したGPS信号を処理して現在の車両10の位置を含むGPS情報を生成することができる。
【0048】
MICOM(microcomputer)205は、ECU101から受信される情報をAPI207を介してアプリケーション装置201に伝達できる。この時、MICOM205は、ECU101から受信した情報が対応するアプリケーションに伝送できるようにAPI207を制御することができる。ECU101は、車両10のセンサまたは通信部113を介して得られた情報、またはメモリ115に保存された情報をMICOM205にCAN通信を介して伝送し、MICOM205は、API207を介してアプリケーション装置201で対応するアプリケーションに収集された情報を伝送できる。
【0049】
API(Application Programming Interface)207は、ECU101とアプリケーション装置201との間の通信を行うことができる。例えば、ECU101は、車両10のセンサまたは通信部113を介して得られた情報、またはメモリ115に保存された情報をAPI207を介してアプリケーション装置201に伝送できる。
入出力部209は、統合端末20の動作制御のための入力情報を生成し、オーディオ信号(または、聴覚に関連する信号)またはビデオ信号(または、視覚に関連する信号)またはアラーム信号または触覚に関連する信号を出力することができる。例えば、入出力部209は、タッチディスプレイなどであってもよい。
【0050】
決済サーバ30は、統合端末20から受信した決済要請に応じて、決済を進行させ、統合端末20に決済完了情報を伝送できる。
【0051】
図2は、一実施例による降車支援方法のフローチャートである。
【0052】
メータ機部2013は、車両10にイベント情報を伝送する(S201)。
【0053】
例えば、イベント情報は、メータ機部2013が入出力部209から受信した運行料金支払い情報、またはナビゲーション部2011から受信した目的地到着情報を含むことができる。
【0054】
車両は、メータ機部2013からイベント情報を受信すれば、非常灯とオーディオボリュームを調節する(S203)。
【0055】
【0056】
図3は、S203段階を説明するための細部フローチャートである。
【0057】
車両10は、イベント情報を受信すれば(S301)、車両10の走行速度が所定の速度未満であるかを判断する(S303)。
【0058】
例えば、所定の速度は、5km/hであってもよい。ECU101は、メータ機部2013からイベント情報を受信すれば、車速センサ107が車速センサ信号を生成してECU101に伝送するように制御することができる。ECU101は、受信した車速センサ信号により車両10の走行速度が5km/h未満であるかを判断できる。車両10の走行速度が5km/h未満でない場合、手順が終了する。
【0059】
車両10は、車両10の走行速度が所定の速度未満に相当する場合、非常灯を点灯し、オーディオボリュームを最小化する(S305)。
【0060】
例えば、ECU101は、受信した車速センサ信号により車両10の走行速度が5km/h未満と判断できる。この場合、ECU101は、非常灯制御モジュール111が車両10の非常灯を点灯するように非常灯制御モジュール111に非常灯制御信号を伝送できる。また、ECU101は、オーディオ制御モジュール109が車両10のオーディオ装置のボリュームを最小化するようにオーディオ制御モジュール109に音響制御信号を伝送できる。
【0061】
以後、車両10は、所定の時間内に車両10の少なくともいずれか1つのドア状態が開放に切り替えられるかを判断する(S307)。
【0062】
例えば、ECU101は、ドアセンサ105から受信したドアセンサ信号により、所定の時間内に複数の車両ドアの少なくともいずれか1つのドア状態が開放に切り替えられるかを判断できる。他の例として、ECU101は、ドアセンサ105から受信したドアセンサ信号により、所定の時間内にタクシーの乗客が主に乗車/降車するドアである助手席ドア、右後方ドアの少なくともいずれか1つのドア状態が開放に切り替えられるかを判断できる。所定の時間内に少なくともいずれか1つのドア状態も開放に切り替えられていない場合、S303段階へ戻る。
【0063】
車両10は、所定の時間内に少なくとも1つのドア状態が開放に切り替えられる場合、非常灯を消灯し、オーディオボリュームを正常化する(S309)。この時、ドア状態が開放に切り替えられる時点と非常灯が消灯する時点との間には時間的な差がありうる。また、ドア状態が開放に切り替えられた時点とオーディオボリュームが正常化される時点との間にも時間的な差がありうる。
【0064】
例えば、ECU101は、受信したドアセンサ信号により、所定の時間内に複数の車両ドアの少なくともいずれか1つのドア状態が開放に切り替えられたと判断できる。ECU101は、非常灯制御モジュール111が車両10の非常灯を消灯するように非常灯制御モジュール111に非常灯制御信号を伝送できる。また、ECU101は、オーディオ制御モジュール109が車両10のオーディオ装置のボリュームを最小化前の状態に正常化するようにオーディオ制御モジュール109に音響制御信号を伝送できる。
また、メータ機部2013は、決済サーバ30に決済要請情報を伝送し(S207)、決済サーバ30は、決済を進行させた後、メータ機部2013に決済完了情報を伝送する(S209)。
【0065】
メータ機部2013は、決済完了情報を受信すれば、メータ機部2013の状態を空車モードに切り替える。
【0066】
例えば、メータ機部2013の状態は、走行または空車モードに分けられる。走行モードは、車両10に乗客が搭乗して運転者がタクシーサービスを提供している状態で、メータ機部2013が運行料金の計算を行うことができる。空車モードは、車両10に乗客が搭乗せず、運転者がタクシーサービスを提供するために待機している状態で、メータ機部2013が運行料金の計算を行うために待機することができる。また、車両10に別途に設けられた空車表示灯がある場合、メータ機部2013は、空車モードで空車表示灯を点灯させる制御信号を生成することができる。
【0067】
図3には、非常灯点灯後、ドアが開く場合、非常灯が消灯するものとして示されているが、発明がこれに限定されるものではない。例えば、ドア状態が開放に切り替えられた時、非常灯が消灯しなくてもよい。その代わり、非常灯は、ドア状態が開放に切り替えられた時にも点灯状態を維持し、開いたドアが閉まった時、非常灯が消灯してもよい。あるいは、非常灯は、開いたドアが閉まっても、車両10が停車中であれば、点灯状態を維持し、車両10が走行を始めると消灯してもよい。
【0068】
上述のように、統合端末と車両とが連動して乗客の降車時点を把握して非常灯およびオーディオボリュームを調節することによって、運転者と乗客との間の疎通の効率を高め、運転者の注意分散を最小化し、乗客の安全を図ることができる効果がある。
【0069】
上述のように、統合端末と決済サーバとが連動して乗客の降車時点を把握してアプリメータ機の空車モードに切り替えることによって、車両の状態を迅速かつ簡便に反映して運転者および乗客の便宜を高められる効果がある。
【0070】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲がこれに限定されるものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者が多様に変形および改良した形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0071】
1:タクシーサービス提供システム
10:車両
101:ECU(Electronic Control Unit)
103:GPS
105:ドアセンサ
107:車速センサ
109:オーディオ制御モジュール
111:非常灯制御モジュール
113:通信部
115:メモリ
20:統合端末
201:アプリケーション装置
2011:ナビゲーション部
2013:メータ機部
203:位置管理部
205:MICOM(microcomputer)
207:API(Application Programming Interface)
209:入出力部
30:決済サーバ