IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本航空電子工業株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171306
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/639 20060101AFI20231124BHJP
   H01R 13/64 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
H01R13/64
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080134
(22)【出願日】2023-05-15
(31)【優先権主張番号】63/343,725
(32)【優先日】2022-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(72)【発明者】
【氏名】奥田 勝雅
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA08
5E021FA16
5E021FB20
5E021FC36
5E021FC38
5E021HA01
5E021HC07
5E021JA05
5E021KA06
(57)【要約】
【課題】相手側コネクタに対する自動不完全嵌合拒絶機能を有しながらも斜めの嵌合を発生しにくくすることができるコネクタを提供する。
【解決手段】ハウジング21は、嵌合方向に対して直交する第1方向に互いに離間して配置され且つ相手側コネクタに嵌り込むことにより相手側コネクタとの嵌合状態をロックする一対のロック片を有し、カバー部材31は、嵌合方向および第1方向の双方に直交する第2方向に互いに離間し且つカバー部材31の後端に向かって互いに近接するように傾斜した第1外側面31Cおよび第2外側面31Dを有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌合方向に沿って前方に移動することにより相手側コネクタに嵌合するコネクタであって、
電線の端部に接続されているコンタクトと、
前記コンタクトを保持するハウジングと、
前記ハウジングを保持するカバー部材と、
前記嵌合方向に沿ってスライド可能に前記ハウジングに保持されたスライダと、
前記カバー部材と前記スライダとの間に配置され且つ前記スライダに前記嵌合方向に沿った弾性力を作用させる弾性部材と
を備え、
前記ハウジングは、前記嵌合方向に対して直交する第1方向に互いに離間して配置され且つ前記相手側コネクタに嵌り込むことにより前記相手側コネクタとの嵌合状態をロックする一対のロック片を有し、
前記カバー部材は、前記嵌合方向および前記第1方向の双方に直交する第2方向に互いに離間し且つ前記カバー部材の後端部に向かって互いに近接するように傾斜した一対の外側面を有することを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記一対の外側面は、前記嵌合方向および前記第1方向の双方に沿って延びる平面に対して対称に配置されている請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記コンタクトに接続された前記電線は、前記カバー部材の後端部における前記一対の外側面の間から前記嵌合方向に沿って後方に延びている請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記カバー部材は、前記電線を間に挟んで前記電線の両側に配置され且つ互いに結合可能に形成された第1カバーおよび第2カバーを含み、
前記一対の外側面は、前記第1カバーに配置された第1外側面と前記第2カバーに配置された第2外側面からなる請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
それぞれ対応する前記電線の端部に接続され且つ互いに平行に配置された2つの前記コンタクトを備える請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記ハウジングは、前記カバー部材の前端部よりも前記嵌合方向に沿って前方に延び且つ前記相手側コネクタとの嵌合時に前記相手側コネクタの内部に挿入される前側筒状部を有し、
前記コンタクトは、前記前側筒状部内に配置され、
前記一対のロック片は、前記前側筒状部の外側において前記嵌合方向に沿って前方に延びている請求項1~5のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記スライダは、前記コネクタと前記相手側コネクタの完全嵌合状態において、前記一対のロック片に接触または近接することにより前記一対のロック片の変形を阻止するためのブロッキング梁部を有する請求項1~5のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記スライダは、前記嵌合方向に沿って前方に延び且つ弾性変形可能な一対の脚部を有し、
前記ハウジングは、前記スライダのスライド位置に応じて前記一対の脚部の先端に接触し且つ前記一対の脚部を弾性的に押し広げる脚部変形部を有する請求項1~5のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記スライダは、前記ハウジングに対して前記嵌合方向の後方に後退させる際に把持される把持部を有する請求項1~5のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記カバー部材の外周部を囲み且つ前記カバー部材に対して前記嵌合方向にスライド可能に配置されたリング形状のカラー部材を備え、
前記カラー部材は、内周部に配置され且つ前記嵌合方向において前記スライダに引っ掛かる段差部を有し、
前記カラー部材を前記カバー部材に対して前記嵌合方向の後方に後退させると、前記段差部が前記スライダに引っ掛かることにより前記スライダも後退する請求項1~5のいずれか一項に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コネクタに係り、特に、相手側コネクタに対して自動不完全嵌合拒絶機能を有するコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
車両のエアバックシステムは、点火装置に電気信号を供給してインフレータを作動させ、インフレータから発生したガスをエアバッグに充填することで、エアバッグが膨張する。インフレータを作動させるための電気信号は、電線の端部に接続されたコネクタを点火装置に装備されている相手側コネクタに嵌合することにより、電線を介して点火装置に供給される。
コネクタが相手側コネクタに対して完全に嵌合せず、いわゆる半嵌合等、不完全な嵌合状態になると、点火装置に電気信号を供給してエアバックシステムを正常に作動させることが困難になるおそれがあるため、不完全な嵌合状態を自動的に拒絶する機能を有するコネクタが開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、図37に示されるようなコネクタ1が開示されている。ハウジング2の後部がカバー部材3により覆われており、2本の電線4がカバー部材3からコネクタ1の後方に引き出されている。
図38に示されるように、カバー部材3の内部に、ハウジング2に対してスライド可能にスライダ6が配置され、板バネ7により前方に向かう弾性力を受けている。スライダ6は、前方の相手側コネクタ8に向かって突出した一対の弾性変形可能なロック片6Aを有し、ハウジング2の規制部2Aがロック片6Aの内側に接触することで、ロック片6Aの内側への変形が規制されている。
【0004】
コネクタ1を相手側コネクタ8に向けて押し込むと、図39に示されるように、ロック片6Aの突起6Bが相手側コネクタ8の凹部8Aの縁部に干渉することで、板バネ7の弾性力に抗してスライダ6がハウジング2に対してスライドし、ロック片6Aがハウジング2の規制部2Aからずれた位置となる。これにより、ロック片6Aが内側に弾性変形して、ロック片6Aの突起6Bと相手側コネクタ8の凹部8Aの縁部との間の干渉が解消され、板バネ7の復元力によりスライダ6が前方にスライドし、ロック片6Aが相手側コネクタ8の凹部8A内に挿入される。
【0005】
その結果、図40に示されるように、ロック片6Aの突起6Bが相手側コネクタ8の凹部8Aの内周面に形成されている溝8Cに収容され、また、電線4の端部に接続されたコネクタ1のコンタクトが相手側コネクタ8のコンタクトに電気的に接続されて、コネクタ1と相手側コネクタ8は完全嵌合状態となる。
ロック片6Aの突起6Bが相手側コネクタ8の溝8Cに完全に収容されない状態で、相手側コネクタ8に向けて押し込んでいたコネクタ1から手を放すと、板バネ7の復元力によりコネクタ1が相手側コネクタ8から離脱され、不完全な嵌合状態が自動的に拒絶されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-353363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、嵌合方向に対してコネクタ1が相手側コネクタ8に向けて斜めに押し込まれることにより、例えば、スライダ6の一対のロック片6Aのうちの一方のみが相手側コネクタ8の溝8Cに収容され、他方のロック片6Aは溝8Cに収容されない状態が発生した場合には、スライダ6と相手側コネクタ8との間に大きい摩擦力が生じることとなる。この摩擦力が板バネ7の復元力よりも大きくなると、コネクタ1から手を放しても、コネクタ1が相手側コネクタ8から離脱されることはなく、不完全な嵌合状態が維持されてしまう。
【0008】
近年、エアバッグは、車両のステアリング、ダッシュボードのみならず、車両内の種々の位置に搭載される傾向にあり、点火装置が、車両の製造、点検等の作業を行う作業者から見にくい位置に配置されていると、直接目視することなくコネクタ1を相手側コネクタ8に嵌合する、いわゆるブラインド嵌合を余儀なくされることがある。このような場合には、特に、コネクタ1が相手側コネクタ8に向けて斜めに押し込まれやすくなる。
【0009】
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、相手側コネクタに対する自動不完全嵌合拒絶機能を有しながらも斜めの嵌合を発生しにくくすることができるコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係るコネクタは、
嵌合方向に沿って前方に移動することにより相手側コネクタに嵌合するコネクタであって、
電線の端部に接続されているコンタクトと、
コンタクトを保持するハウジングと、
ハウジングの後部を保持するカバー部材と、
嵌合方向に沿ってスライド可能にハウジングに保持されたスライダと、
カバー部材とスライダとの間に配置され且つスライダに嵌合方向に沿った弾性力を作用させる弾性部材と
を備え、
ハウジングは、嵌合方向に対して直交する第1方向に互いに離間して配置され且つ相手側コネクタに嵌り込むことにより相手側コネクタとの嵌合状態をロックする一対のロック片を有し、
カバー部材は、嵌合方向および第1方向の双方に直交する第2方向に互いに離間し且つカバー部材の後端に向かって互いに近接するように傾斜した一対の外側面を有するものである。
【0011】
一対の外側面は、嵌合方向および第1方向の双方に沿って延びる平面に対して対称に配置されていることが好ましい。
好ましくは、コンタクトに接続された電線は、カバー部材の後端における一対の外側面の間から嵌合方向に沿って後方に延びている。
カバー部材は、電線を間に挟んで電線の両側に配置され且つ互いに結合可能に形成された第1カバーおよび第2カバーを含み、一対の外側面は、第1カバーに配置された第1外側面と第2カバーに配置された第2外側面からなるように構成することができる。
それぞれ対応する電線の端部に接続され且つ互いに平行に配置された2つのコンタクトを備えることができる。
【0012】
ハウジングは、カバー部材の前端よりも嵌合方向に沿って前方に延び且つ相手側コネクタとの嵌合時に相手側コネクタの内部に挿入される筒状部を有し、コンタクトは、筒状部内に配置され、一対のロック片は、筒状部の外側において嵌合方向に沿って前方に延びていることが好ましい。
【0013】
スライダは、コネクタと相手側コネクタの完全嵌合状態において、一対のロック片に接触または近接することにより一対のロック片の変形を阻止するためのブロッキング梁部を有することが好ましい。
スライダは、嵌合方向に沿って前方に延び且つ弾性変形可能な一対の脚部を有し、ハウジングは、スライダのスライド位置に応じて一対の脚部の先端に接触し且つ一対の脚部を弾性的に押し広げる脚部変形部を有することが好ましい。
【0014】
スライダは、ハウジングに対して嵌合方向の後方に後退させる際に把持される把持部を有することができる。
カバー部材の外周部を囲み且つカバー部材に対して嵌合方向にスライド可能に配置されたリング形状のカラー部材を備え、カラー部材は、内周部に配置され且つ嵌合方向においてスライダに引っ掛かる段差部を有し、カラー部材をカバー部材に対して嵌合方向の後方に後退させると、段差部がスライダに引っ掛かることによりスライダも後退するように構成することもできる。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、ハウジングは、嵌合方向に対して直交する第1方向に互いに離間して配置され且つ相手側コネクタに嵌り込むことにより相手側コネクタとの嵌合状態をロックする一対のロック片を有し、カバー部材は、嵌合方向および第1方向の双方に直交する第2方向に互いに離間し且つカバー部材の後端に向かって互いに近接するように傾斜した一対の外側面を有するので、相手側コネクタに対する自動不完全嵌合拒絶機能を有しながらも斜めの嵌合が発生しにくいコネクタを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施の形態1に係るコネクタを示す斜視図である。
図2】実施の形態1に係るコネクタを示す正面図である。
図3】実施の形態1に係るコネクタを示す平面図である。
図4】実施の形態1に係るコネクタを示す側面図である。
図5】実施の形態1に係るコネクタを示す背面図である。
図6】実施の形態1に係るコネクタの分解斜視図である。
図7】実施の形態1で用いられるハウジングを示す斜視図である。
図8】実施の形態1で用いられるハウジングを示す正面図である。
図9】実施の形態1で用いられるハウジングを示す平面図である。
図10】実施の形態1で用いられるハウジングを示す側面図である。
図11】実施の形態1で用いられる第1カバーを示す斜視図である。
図12】実施の形態1で用いられる第1カバーを示す正面図である。
図13】実施の形態1で用いられる第1カバーを示す側面図である。
図14】実施の形態1で用いられる第2カバーを示す斜視図である。
図15】実施の形態1で用いられる第2カバーを示す正面図である。
図16】実施の形態1で用いられる第2カバーを示す側面図である。
図17】実施の形態1で用いられるスライダを斜め後方から見た斜視図である。
図18】実施の形態1で用いられるスライダを示す正面図である。
図19】実施の形態1で用いられるスライダを示す平面図である。
図20】実施の形態1で用いられるスライダを示す側面図である。
図21】実施の形態1で用いられるカラー部材を示す斜視図である。
図22】相手側コネクタを示す斜視図である。
図23】相手側コネクタを示す正面図である。
図24】相手側コネクタのインフレータを示す斜視図である。
図25】相手側コネクタのインフレータを示す正面図である。
図26】相手側コネクタのリテーナを示す斜視図である。
図27】相手側コネクタのリテーナを示す正面図である。
図28図2のB-B線に相当する切断面による嵌合開始時の実施の形態1に係るコネクタと相手側コネクタを示す断面図である。
図29図2のA-A線に相当する切断面による嵌合開始時の実施の形態1に係るコネクタと相手側コネクタを示す断面図である。
図30図2のB-B線に相当する切断面による嵌合初期の実施の形態1に係るコネクタと相手側コネクタを示す断面図である。
図31図2のA-A線に相当する切断面による嵌合初期の実施の形態1に係るコネクタと相手側コネクタを示す断面図である。
図32図2のB-B線に相当する切断面による嵌合完了直前の実施の形態1に係るコネクタと相手側コネクタを示す断面図である。
図33図2のA-A線に相当する切断面による嵌合完了直前の実施の形態1に係るコネクタと相手側コネクタを示す断面図である。
図34図2のB-B線に相当する切断面による嵌合完了時の実施の形態1に係るコネクタと相手側コネクタを示す断面図である。
図35図2のA-A線に相当する切断面による嵌合完了時の実施の形態1に係るコネクタと相手側コネクタを示す断面図である。
図36】実施の形態2に係るコネクタを示す斜視図である。
図37】従来のコネクタを示す斜視図である。
図38】嵌合前の従来のコネクタを示す断面図である。
図39】嵌合途中の従来のコネクタを示す断面図である。
図40】嵌合完了時の従来のコネクタを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1図5に、実施の形態1に係るコネクタ11を示す。コネクタ11は、ハウジング21と、ハウジング21の後部を保持するカバー部材31とを有しており、カバー部材31の後端から後方に向かって互いに平行に2本の電線Cが延びている。また、ハウジング21に対してスライド可能にスライダ41が配置され、さらに、カバー部材31およびスライダ41の外側にカラー部材51が配置されている。
【0018】
ハウジング21は、カバー部材31の前端よりも前方に延びる前側筒状部21Aを有しており、カバー部材31は、ハウジング21の前側筒状部21Aの後部に位置する胴体部31Aと、胴体部31Aの後端を閉じ且つ後方に向かって突出する嵌合力付与部31Bを有している。
カバー部材31の嵌合力付与部31Bは、カバー部材31の後端に向かって互いに近接するように傾斜した一対の平面状の外側面である第1外側面31Cおよび第2外側面31Dを有している。2本の電線Cは、第1外側面31Cおよび第2外側面31Dの間から後方に向かって延びている。
また、スライダ41の一部が、カバー部材31の前方に露出している。カラー部材51は、カバー部材31およびスライダ41の外周部を覆うリング形状を有している。
【0019】
ここで、便宜上、2本の電線Cからハウジング21の前側筒状部21Aに向かう方向を+X方向、2本の電線Cが互いに平行に並ぶ方向をY方向、X方向およびY方向に直交する方向をZ方向と呼ぶものとする。
+X方向が、コネクタ11の嵌合方向となる。
【0020】
また、カバー部材31の第1外側面31Cおよび第2外側面31Dは、Z方向(第2方向)に互いに離間し且つXY面に対して互いに対称に配置されており、互いにほぼ同じサイズを有している。第1外側面31Cは、-X方向および+Z方向を向いた平面状の傾斜面を形成し、第2外側面31Dは、-X方向および-Z方向を向いた平面状の傾斜面を形成している。
カバー部材31の後方に向かって突出する嵌合力付与部31BのY方向の両端部にも-X方向に向かって傾斜または湾曲する外側面は存在している。しかしながら、Z方向に互いに離間する第1外側面31Cおよび第2外側面31Dは、Y方向の外側面よりも大きく且つ互いにほぼ同じサイズを有し、XY面に対して互いに対称に配置されており、カバー部材31は、コネクタ11の嵌合作業を行う作業者に、第1外側面31Cおよび第2外側面31Dに指をかけてコネクタ11を+X方向に押すことを促すような形状を有している。
【0021】
図6に、コネクタ11の分解斜視図を示す。カバー部材31は、X方向に延びる2本の電線Cを間に挟んで2本の電線CのZ方向の両側に配置された第1カバー32と第2カバー33が互いに結合されることにより構成されている。
ハウジング21には、スライダ41が嵌合方向であるX方向にスライド可能に保持されており、第1カバー32とスライダ41との間にコイルバネからなる弾性部材61が配置されている。弾性部材61は、スライダ41にX方向に沿った弾性力を作用させるものである。
【0022】
また、2本の電線Cの+X方向端部には、それぞれ、導電性材料からなり且つハウジング21に保持されるソケット型のコンタクト71が接続されている。さらに、それぞれX方向に延び且つY方向に並んだ2つの貫通孔を有するフェライト部材81がカバー部材31に保持されている。フェライト部材81は、それぞれコンタクト71が接続された2本の電線Cを2つの貫通孔に通して電磁シールドを行うためのものである。
【0023】
図7図10に示されるように、ハウジング21は、樹脂等の絶縁性材料から形成され、ハウジング21の+X方向側部分を占める前側筒状部21Aと、ハウジング21の-X方向側部分を占め且つ前側筒状部21Aよりも大きい径を有する後側筒状部21Bとが、X方向に沿って同軸上に連結された形状を有している。
【0024】
前側筒状部21Aの+Y方向側の側部および-Y方向側の側部には、それぞれ開口部21Cが形成されている。また、後側筒状部21Bの+Y方向側端部およびーY方向側端部からそれぞれ前側筒状部21Aの外側において嵌合方向に沿って前方すなわち+X方向に延びる一対のロック片21Dが形成されている。これらのロック片21Dは、Y方向(第1方向)に互いに離間し且つY方向に弾性変形可能に形成され、それぞれ、前側筒状部21Aの対応する開口部21Cの外側に配置されている。それぞれのロック片21Dの+X方向端部には、ハウジング21の外側に向かってY方向に突出する突起21Eが形成されている。
【0025】
さらに、後側筒状部21Bの+Y方向側の側部および-Y方向側の側部には、それぞれX方向に延びる切り欠き21Fが形成されており、これらの切り欠き21Fは、一対のロック片21Dにまで延びている。
ハウジング21の内部には、互いに平行にX方向に延びる2つのコンタクト収容部21Gが形成され、さらに、前側筒状部21Aと後側筒状部21Bの境界部分に、所定のY方向の幅を有する脚部変形部21Hが形成されている。
【0026】
図11図13に示されるように、第1カバー32は、樹脂等の絶縁性材料から形成され、X方向に延びる筒状部32Aと、筒状部32Aの-X方向端部の+Z方向側に連結され且つ-X方向に張り出す第1張り出し部32Bを有している。第1張り出し部32Bに、第1外側面31Cが形成されている。
筒状部32Aの-Z方向端部には、-X方向に向かって開放され且つX方向に延びる切り欠き32Cが形成され、筒状部32Aの+Y方向側の外側部および-Y方向側の外側部には、それぞれX方向に延びる溝部32Dが形成され、それぞれの溝部32Dの底部に+X方向に向かって開放され且つX方向に延びる切り欠き32Eが形成されている。
また、第1カバー32の内部には、+X方向を向いた弾性部材保持部32Fが形成されている。
【0027】
図14図16に示されるように、第2カバー33は、樹脂等の絶縁性材料から形成され、XY面に沿って延びる平板部33Aと、平板部33Aの-X方向端部に連結され且つ-X方向に張り出す第2張り出し部33Bを有している。第2張り出し部33Bに、第2外側面31Dが形成されている。
【0028】
図17図20に示されるように、スライダ41は、樹脂等の絶縁性材料から形成され、スライダ本体41Aを有し、スライダ本体41Aからそれぞれ+Y方向および-Y方向に一対の腕部41Bが延び、一対の腕部41Bの先端からそれぞれ-X方向に一対の把持部41Cが延びている。
また、スライダ本体41Aからそれぞれ+X方向に一対の脚部41Dが延びている。一対の脚部41Dは、互いにY方向に離間し且つY方向に弾性変形可能で、+X方向端部に向かうほど互いの間隔が狭くなるように対向する一対の傾斜面41Eが形成されている。なお、一対の脚部41Dの-X方向側の根本部分は、ハウジング21の脚部変形部21HのY方向の幅よりも大きい間隔を有し、一対の傾斜面41Eの+X方向端部は、ハウジング21の脚部変形部21HのY方向の幅よりもわずかに小さい間隔を有している。
さらに、スライダ本体41Aから-X方向に向かって突出する弾性部材保持部41Fが形成され、スライダ本体41Aの+Y方向端部および-Y方向端部からそれぞれ+X方向に一対のブロッキング梁部41Gが延びている。
【0029】
図21に示されるように、カラー部材51は、YZ面に沿ってほぼ円形を描くように延びるリング形状を有している。カラー部材51の内周部には、互いにY方向に対向する一対の段差部51Aが形成されている。これらの段差部51Aは、スライダ41の把持部41Cに引っ掛かるもので、スライダ41をカラー部材51と共に-X方向にスライドさせことができるように構成されている。
【0030】
コネクタ11の組み立ては、次のようにして行うことができる。
まず、スライダ41の一対の腕部41Bがハウジング21の切り欠き21Fおよび第1カバー32の切り欠き32Eに通され、弾性部材61が第1カバー32の弾性部材保持部32Fとスライダ41の弾性部材保持部41Fの間に配置され、フェライト部材81が第1カバー32と第2カバー33の間に配置される。
次に、ハウジング21の後側筒状部21Bが第1カバー32で覆われ、第1カバー32と第2カバー33を互いに結合することによりカバー部材31が形成される。最後に、カバー部材31およびスライダ41の外周部にカラー部材51を嵌めることで、コネクタ11の組み立てが完了する。
【0031】
なお、フェライト部材81の2つの貫通孔には、コンタクト71が接続された2本の電線Cが通されているものとする。コンタクト71は、ハウジング21のコンタクト収容部21Gに収容される。
スライダ41は、弾性部材61により+X方向に向かう弾性力を受け且つ一対の把持部41Cが第1カバー32の溝部32Dに収容された状態で、ハウジング21およびカバー部材31に対してX方向にスライド可能に保持される。
【0032】
このようなコネクタ11が嵌合する相手側コネクタ91を図22および図23に示す。相手側コネクタ91は、例えば、エアバックシステムの一部を構成するインフレータ92と、インフレータ92の内側に配置されたリテーナ93を有している。
図24および図25に示されるように、インフレータ92は、コネクタ11の一部が挿入される凹状のコネクタ収容部92Aを有しており、コネクタ収容部92Aの内周面に、溝92Bが形成されている。この溝92Bは、コネクタ11が相手側コネクタ91に嵌合した際に、ハウジング21のロック片21Dの突起21Eを収容するためのものである。
また、コネクタ収容部92A内に、それぞれ-X方向に向かって延び且つ互いにY方向に離間する2本のピン型のコンタクト94が配置されている。
【0033】
図26および図27に示されるように、リテーナ93は、樹脂等の絶縁性材料から形成され、X方向に貫通し且つ2本のピン型のコンタクト94が通される貫通孔93Aを有している。
【0034】
次に、相手側コネクタ91に対するコネクタ11の嵌合動作について説明する。
まず、図28に示されるように、コネクタ11を相手側コネクタ91に向けて嵌合方向である+X方向に移動させると、スライダ41の一対の脚部41Dの先端すなわち+X方向端部がリテーナ93に突き当たり、図29に示されるように、ハウジング21の前側筒状部21Aが、相手側コネクタ91のリテーナ93の内部に挿入され始める。このとき、コネクタ11のコンタクト71は、まだ相手側コネクタ91のコンタクト94に接触していない。
【0035】
コネクタ11をさらに+X方向に移動させると、図30に示されるように、スライダ41の一対の脚部41Dの先端がリテーナ93に突き当たっているため、相手側コネクタ91に対するスライダ41のX方向位置は変化せず、スライダ41は、弾性部材61を圧縮させつつハウジング21に対してスライドし始める。このとき、図31に示されるように、ハウジング21のロック片21Dがインフレータ92のコネクタ収容部92Aに挿入され始め、コネクタ11のコンタクト71と相手側コネクタ91のコンタクト94の接触が開始される。
【0036】
この状態で、コネクタ11をさらに+X方向に移動させると、図32に示されるように、ハウジング21の脚部変形部21Hがスライダ41の一対の脚部41Dの傾斜面41Eに接触し、一対の脚部41DをY方向に広げ始める。一対の脚部41Dの先端のY方向の間隔は、コネクタ11の+X方向への移動に伴って次第に大きくなる。また、このとき、図33に示されるように、ハウジング21のロック片21Dがインフレータ92のコネクタ収容部92Aに挿入されて、ロック片21Dの突起21Eがコネクタ収容部92Aの溝92Bに収容され始める。
【0037】
コネクタ11をさらに+X方向に移動させると、スライダ41の一対の脚部41Dの先端がハウジング21の脚部変形部21HによりY方向に広げられることで、リテーナ93に対する一対の脚部41Dの突き当たりが解消され、図34に示されるように、スライダ41が弾性部材61の復元力により+X方向にスライドする。このとき、図35に示されるように、ハウジング21のロック片21Dの突起21Eがコネクタ収容部92Aの溝92Bに収容され、コネクタ11のコンタクト71と相手側コネクタ91のコンタクト94が互いに接続状態となって、相手側コネクタ91に対するコネクタ11の嵌合が完了する。
【0038】
また、このとき、スライダ41のブロッキング梁部41Gが、リテーナ93とロック片21Dとの間に挿入され、これにより、相手側コネクタ91からコネクタ11を引き抜く力が作用しても、ロック片21Dの突起21Eはコネクタ収容部92Aの溝92Bから外れることがなく、コネクタ11と相手側コネクタ91の嵌合状態が維持される。
【0039】
なお、ハウジング21のロック片21Dの突起21Eがコネクタ収容部92Aの溝92Bに完全に収容される前に、コネクタ11を相手側コネクタ91に向けて+X方向に押し込む嵌合力が解除されると、弾性部材61の復元力によりハウジング21がスライダ41に対して-X方向に移動し、コネクタ11は相手側コネクタ91から引き離されることとなる。すなわち、相手側コネクタ91に対するコネクタ11の自動不完全嵌合拒絶機能が発揮される。
【0040】
このようにしてコネクタ11は相手側コネクタ91に嵌合されることとなるが、図3~5に示されるように、コネクタ11のカバー部材31は、後方である-X方向に向かって突出する嵌合力付与部31Bを有し、嵌合力付与部31Bは、-X方向に向かうほど互いに近接するように傾斜した第1外側面31Cおよび第2外側面31Dを有し、これらの第1外側面31Cおよび第2外側面31Dの間から電線Cが-X方向に延びている。
【0041】
このため、コネクタ11の嵌合作業を行う作業者は、カバー部材31の嵌合力付与部31Bの第1外側面31Cおよび第2外側面31Dに、例えば人差し指および親指等の指をかけてコネクタ11を+X方向に押すことにより、コネクタ11に嵌合力を付与してコネクタ11を相手側コネクタ91に向けて押すことができる。
【0042】
ここで、カバー部材31の第1外側面31Cは、-X方向および+Z方向を向いた平面状の傾斜面を形成し、第2外側面31Dは、-X方向および-Z方向を向いた平面状の傾斜面を形成しているので、作業者が第1外側面31Cおよび第2外側面31Dに+X方向に向かう嵌合力を付与する際に、第1外側面31Cおよび第2外側面31Dの表面に沿ったY方向に向かう分力は生じにくく、コネクタ11のY方向への傾きを軽減しやすくなる。従って、Y方向に互いに離間するハウジング21の一対のロック片21Dの突起21Eのうちの一方のみが相手側コネクタ91の溝92Bに収容される不完全な嵌合状態の発生を効果的に防止することが可能となる。
【0043】
このように、実施の形態1に係るコネクタ11は、カバー部材31が、ハウジング21の一対のロック片21Dが互いに離間するY方向(第1方向)に対して直交するZ方向(第2方向)に互いに離間し且つカバー部材31の後端に向かって互いに近接するように傾斜した第1外側面31Cおよび第2外側面31Dを有しているので、自動不完全嵌合拒絶機能を有しながらも斜めの嵌合が発生しにくいものとなっている。
【0044】
なお、相手側コネクタ91に対して嵌合状態にあるコネクタ11を相手側コネクタ91から離脱させるには、カバー部材31およびスライダ41の外側に配置されているカラー部材51を-X方向に後退させればよい。カラー部材51を-X方向に後退させると、カラー部材51の内周部に形成されている段差部51Aがスライダ41の把持部41Cに引っ掛かり、カラー部材51と共にスライダ41が-X方向にスライドする。これにより、相手側コネクタ91のリテーナ93とハウジング21のロック片21Dとの間に挿入されていたスライダ41のブロッキング梁部41Gが-X方向に引き抜かれる。
【0045】
この状態でさらにカラー部材51を-X方向に後退させると、スライダ41と共にハウジング21が-X方向に引っ張られて、ロック片21Dの突起21Eがコネクタ収容部92Aの溝92Bから外される。このようにして、相手側コネクタ91に対するコネクタ11の嵌合状態を解消することができる。
【0046】
実施の形態1に係るコネクタ11は、カバー部材31およびスライダ41の外周部を覆うリング形状のカラー部材51を有するため、カラー部材51を-X方向に後退させることで、相手側コネクタ91からの離脱作業を行うことができる。
【0047】
実施の形態2
図36に、実施の形態2に係るコネクタ11Aを示す。このコネクタ11Aは、図1図5に示される実施の形態1のコネクタ11において、カラー部材51を省略し、カバー部材31およびスライダ41の外周部を露出させたものであり、カラー部材51以外は、実施の形態1のコネクタ11と同様の構成を有している。
【0048】
実施の形態2に係るコネクタ11Aも、実施の形態1のコネクタ11と同様に、カバー部材31の嵌合力付与部31Bの第1外側面31Cおよび第2外側面31Dに指をかけて相手側コネクタ91に向かう+X方向の嵌合力を付与することにより、相手側コネクタ91に嵌合することができる。
相手側コネクタ91に対するコネクタ11Aの嵌合動作は、図28図35に示される実施の形態1のコネクタ11の嵌合動作と同様である。
【0049】
相手側コネクタ91に対して嵌合状態にあるコネクタ11Aを相手側コネクタ91から離脱させるには、スライダ41の一対の把持部41Cに指をかけてスライダ41を-X方向に後退させればよい。スライダ41が-X方向にスライドすると、相手側コネクタ91のリテーナ93とハウジング21のロック片21Dとの間に挿入されていたスライダ41のブロッキング梁部41Gが-X方向に引き抜かれ、さらに、スライダ41を-X方向に向けて引っ張ることにより、ハウジング21が-X方向に後退し、ロック片21Dの突起21Eがコネクタ収容部92Aの溝92Bから外れ、相手側コネクタ91に対するコネクタ11Aの嵌合状態が解消される。
【0050】
コネクタ11Aは、実施の形態1のコネクタ11におけるカラー部材51を有していないので、嵌合状態にあるコネクタ11Aを相手側コネクタ91から離脱させる際に、スライダ41の一対の把持部41Cに-X方向に後退させる力を付与しなければならず、離脱の作業性が比較的低下するおそれがある。ただし、カラー部材51を有しないので、コネクタ11Aは、実施の形態1のコネクタ11に比べて小型のサイズを有しており、設置スペースに余裕がない場合に有用なものとなる。
【0051】
一方、実施の形態1のコネクタ11は、カラー部材51を有するため、コネクタ11Aに比べて大きいサイズを有しているが、コネクタ11の離脱時に、スライダ41よりも大きいリング状のカラー部材51を把持して-X方向に後退させることができるので、実施の形態2のコネクタ11Aに比べて離脱の作業性に優れている。
そこで、設置スペース等に応じて実施の形態1のコネクタ11と実施の形態2のコネクタ11Aを使い分けることが望ましい。
【0052】
上記の実施の形態1および2において、Z方向に互いに離間する第1外側面31Cおよび第2外側面31Dは、必ずしもXY面に対して互いに対称に配置される必要はない。ただし、第1外側面31Cと第2外側面31Dが、XY面に対して互いに対称に配置されている方が、作業者が第1外側面31Cおよび第2外側面31Dに指をかけてコネクタ11、11Aを嵌合方向に押す際に、コネクタ11、11AのZ方向への傾きを軽減しやすくなるので、好ましい。
【0053】
なお、上記の実施の形態1および2では、2本の電線Cが、カバー部材31の後端から嵌合方向と平行に-X方向に延びているが、これに限るものではない。カバー部材31が、ハウジング21の一対のロック片21Dの離間方向に直交する方向に離間し且つカバー部材31の後端に向かって互いに近接するように傾斜した第1外側面31Cおよび第2外側面31Dを有していれば、例えば、カバー部材31の後端から嵌合方向に直交するZ方向またはY方向に電線Cが延びる、いわゆるアングルタイプのコネクタを構成することもできる。
また、電線Cの本数は、2本に限るものではなく、1本または3本以上の電線Cがコネクタ11、11Aに接続されていてもよい。
【0054】
また、上記の実施の形態1および2では、エアバックシステムの一部を構成するインフレータ92とリテーナ93を有する相手側コネクタ91に嵌合するコネクタ11および11Aについて説明されているが、これに限るものではなく、自動不完全嵌合拒絶機能を有する各種のコネクタにこの発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0055】
1 コネクタ、2 ハウジング、2A 規制部、3 カバー部材、4 電線、6 スライダ、6A ロック片、6B 突起、7 板バネ、8 相手側コネクタ、8A 凹部、8C 溝、11,11A コネクタ、21 ハウジング、21A 前側筒状部、21B 後側筒状部、21C 開口部、21D ロック片、21E 突起、21F,32C,32E 切り欠き、21G コンタクト収容部、21H 脚部変形部、31 カバー部材、31A 胴体部、31B 嵌合力付与部、31C 第1外側面、31D 第2外側面、32 第1カバー、32A 筒状部、32B 第1張り出し部、32D 溝部、32F,41F 弾性部材保持部、33 第2カバー、33A 平板部、33B 第2張り出し部、41 スライダ、41A スライダ本体、41B 腕部、41C 把持部、41D 脚部、41E 傾斜面、41G ブロッキング梁部、51 カラー部材、51A 段差部、61 弾性部材、71,94 コンタクト、81 フェライト部材、91 相手側コネクタ、92 インフレータ、92A コネクタ収容部、92B 溝、93 リテーナ、93A 貫通孔、C 電線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40