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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171352
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】燃料電池排ガス装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20231124BHJP
   H01M 8/0662 20160101ALI20231124BHJP
   F01N 13/12 20100101ALI20231124BHJP
   F01N 13/08 20100101ALI20231124BHJP
   F01N 1/02 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
H01M8/04 N
H01M8/0662
F01N13/12
F01N13/08 Z
F01N1/02 B
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023082805
(22)【出願日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】10 2022 112 683.8
(32)【優先日】2022-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】520050956
【氏名又は名称】プーレム ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Purem GmbH
【住所又は居所原語表記】Homburger Strasse 95, 66539 Neunkirchen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヨッヘン ハマー
(72)【発明者】
【氏名】マークス ビアグラー
(72)【発明者】
【氏名】フォルカー ブリヒツィン
(72)【発明者】
【氏名】ペーター ヴィンク
(72)【発明者】
【氏名】パトリック シャーラー
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ヴァッカー
【テーマコード(参考)】
3G004
5H127
【Fターム(参考)】
3G004AA01
3G004BA01
3G004CA01
3G004DA22
3G004DA23
3G004DA24
5H127AB02
5H127AB03
5H127AB04
5H127BA33
5H127BA48
5H127EE16
5H127EE23
5H127EE24
5H127EE29
5H127FF09
5H127FF10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】燃料電池排ガス中で連行される液体、特に水を、燃料電池排ガスから抽出することができるようにする。
【解決手段】特に車両における、燃料電池システムのための燃料電池排ガス装置であって、燃料電池排ガスが通流可能な燃料電池排ガス管路14と、燃料電池排ガスが通流可能な分離ユニット16とを備えており、分離ユニット16が、燃料電池排ガス管路14の、燃料電池排ガスが排ガス主流方向で通流可能な上流側の管路区分38と、燃料電池排ガス管路14の、開口領域において上流側の管路区分38に接続する下流側の管路区分42と、燃料電池排ガス管路14を通流する燃料電池排ガスから液体を放出するための、開口領域内の第1の液体放出開口と、上流側の管路区分38内の渦流発生ユニット54と、を含む燃料電池排ガス装置。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に車両における、燃料電池システムのための燃料電池排ガス装置であって、燃料電池排ガス(B)が通流可能な燃料電池排ガス管路(14)と、燃料電池排ガス(B)が通流可能な分離ユニット(16)とを備えており、該分離ユニット(16)が、
-前記燃料電池排ガス管路(14)の、前記燃料電池排ガス(B)が排ガス主流方向(H)で通流可能な上流側の管路区分(38)と、
-前記燃料電池排ガス管路(14)の、開口領域(44)において前記上流側の管路区分(38)に接続する下流側の管路区分(42)と、
-前記燃料電池排ガス管路(14)を通流する前記燃料電池排ガス(B)から液体を放出するための、前記開口領域(44)内の第1の液体放出開口(50)と、
-前記上流側の管路区分(38)内の渦流発生ユニット(54)と、
を含む、燃料電池排ガス装置。
【請求項2】
前記渦流発生ユニット(54)が、前記上流側の管路区分(38)における流れ中心軸線(S)に関して周方向に連続する、前記上流側の管路区分(38)における前記排ガス主流方向(H)に関して角度付けされた流れ変向要素(56)を備えている、請求項1記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項3】
前記流れ変向要素(56)が、前記渦流発生ユニット(54)の環状の本体(55)を起点として半径方向内方に向かって延びている、または/および、周方向で隣り合う前記流れ変向要素(56)が、半径方向内側の領域において周方向で重なり合っている、請求項2記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項4】
前記環状の本体(55)と前記流れ変向要素(56)とを備えた前記渦流発生ユニット(54)が、好適には一体的な金属薄板変形加工部分として形成されている、または、前記渦流発生ユニット(54)が、実質的に完全にプラスチック材料で構成されている、請求項3記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項5】
前記開口領域(44)において、前記下流側の管路区分(42)の上流側の端部区分(46)が、前記上流側の管路区分(38)の下流側の端部区分(48)内に、前記下流側の管路区分(42)の前記上流側の端部区分(46)と前記上流側の管路区分(38)の前記下流側の端部区分(48)との間に前記第1の液体放出開口(50)が形成されているように、係合して位置決めされている、請求項1から4までのいずれか1項記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項6】
前記上流側の管路区分(38)の前記下流側の端部区分(48)が、前記排ガス主流方向(H)で好適には実質的に円錐形に拡張して形成されている、または/および、前記下流側の管路区分(42)の前記上流側の端部区分(46)が、前記排ガス主流方向(H)で好適には実質的に円錐形に拡張されて形成されている、請求項5記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項7】
前記下流側の管路区分(42)がその上流側の端部(58)において、前記上流側の管路区分(38)の、前記渦流発生ユニット(54)と前記上流側の管路区分(38)の下流側の端部(60)との間に位置する長手方向領域における横断面寸法よりも小さな横断面寸法を有している、および/または、前記第1の液体放出開口(50)が、実質的に環状に形成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項8】
前記分離ユニット(16)が分離ユニットハウジング(18)を備えており、前記開口領域(44)が前記分離ユニットハウジング(18)内に配置されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項9】
前記下流側の管路区分(42)が、前記開口領域(44)の下流側で第2の液体放出開口(78)を有している、請求項1から8までのいずれか1項記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項10】
前記下流側の管路区分(42)が、前記分離ユニットハウジング(18)内において、鉛直方向(V)で下側に位置決めすべき曲げ頂部(82)を備えた曲げ領域(80)を含み、前記第2の液体放出開口(78)が前記曲げ頂部(82)の領域に配置されている、請求項8を引用する請求項9記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項11】
前記分離ユニットハウジング(18)の、鉛直方向(V)で下側に位置決めすべき領域に、前記分離ユニットハウジング(18)から液体を導出するための少なくとも1つの液体導出開口(68,72)を備えた液体集合領域(62)が設けられている、請求項8に記載の、あるいは請求項8を引用する請求項9または10記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項12】
前記液体集合領域(62)に対応配置されて、前記液体集合領域(62)内に集まる液体を加熱するための加熱ユニット(74)が設けられている、請求項11記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項13】
前記分離ユニットハウジング(18)の、鉛直方向(V)で上側に位置決めすべき領域に、前記分離ユニットハウジング(18)から水素を導出するための少なくとも1つの水素導出開口(96)を備えた水素集合領域(88)が設けられている、請求項8に記載の、あるいは請求項8を引用する請求項9から12までのいずれか1項記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項14】
前記水素集合領域(88)が、前記分離ユニットハウジング(18)の、鉛直方向(V)で上方に向かって先細りする壁領域(92)を含み、前記少なくとも1つの水素導出開口(96)が、前記壁領域(92)の上側の頂部領域(90)に設けられている、請求項13記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項15】
好適には前記分離ユニット(16)の下流側に、燃料電池排ガス(B)が通流可能な消音器ユニット(22)が設けられている、請求項1から14までのいずれか1項記載の燃料電池排ガス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池排ガス装置であって、この燃料電池排ガス装置を介して、燃料電池から放出されたプロセスガスを燃料電池排ガスとして周囲に放出することができる、燃料電池排ガス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特に電動モータで運転される車両において、走行用電動モータと、この種の車両における電気エネルギのその他の消費器とを運転するためのエネルギを提供することができるようにするために、燃料電池を使用することが知られている。このような燃料電池の作動時に、アノード領域に水素または著しく水素に富むアノードガスが供給される。カソード領域には、カソードガスとして酸素または酸素含有の空気が供給される。水素および酸素を水に変換しながら電流が引き起こされる。水素に富むアノード排ガスおよび著しく水を含むカソード排ガスは、燃料電池排ガスあるいはプロセスガスとして燃料電池を出る。燃料電池作動中は、少なくともカソード排ガスが周囲に放出される。様々な運転段階において、例えば燃料電池作動の開始前の特にアノード領域のパージ時に、アノード排ガス、またはこのような作動段階においてアノード領域を通って案内されるガスも、周囲に放出することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、特に車両における、燃料電池システムのための燃料電池排ガス装置を改良して燃料電池排ガス中で連行される液体、特に水を、燃料電池排ガスから抽出することができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、本発明によれば、特に車両における、燃料電池システムのための燃料電池排ガス装置であって、燃料電池排ガスが通流可能な燃料電池排ガス管路と、燃料電池排ガスが通流可能な分離ユニットとを備えており、分離ユニットが、
-燃料電池排ガス管路の、燃料電池排ガスが排ガス主流方向で通流可能な上流側の管路区分と、
-燃料電池排ガス管路の、開口領域において上流側の管路区分に接続する下流側の管路区分と、
-燃料電池排ガス管路を通流する燃料電池排ガスから液体を放出するための、開口領域内の第1の液体放出開口と、
-上流側の管路区分内の渦流発生ユニットと、
を含む、燃料電池排ガス装置によって解決される。
【0005】
渦流発生ユニットの使用により、環状の第1の液体放出開口の上流で、燃料電池排ガスの渦流が発生する。このような渦流内で作用する遠心力は、燃料電池排ガス中で連行される液体または液体粒子が半径方向外方に向かって運動し、ひいては燃料電池排ガス流の半径方向外側の領域において高い液体濃度が発生することにつながる。次いで、燃料電池排ガス流の半径方向外側の領域に増幅して集まる液体を、第1の液体放出開口を介して導出することができる。
【0006】
渦流発生ユニットは、上流側の管路区分における流れ中心軸線に関して周方向に連続する、上流側の管路区分における排ガス主流方向に関して角度付けされた流れ変向要素を備えていてよい。ブレード状に形成された複数の流れ変向要素を備えて構成されたこのような渦流発生ユニットは、例えばディーゼル内燃機関の排ガス装置において混合器として使用され、これにより排ガス流の渦流形成を引き起こし、ひいては排ガスと、この排ガス内に噴射された還元剤、一般的に尿素/水溶液との混合を、SCR触媒ユニットの上流側で支援することができる。
【0007】
渦流を発生させるための効率的な流れ変向のために、流れ変向要素が、渦流発生ユニットの環状の本体を起点として半径方向内方に向かって延びていてよく、または/および、周方向で隣り合う流れ変向要素が、半径方向内側の領域において周方向で重なり合っていてよい。
【0008】
簡単かつ廉価に実現可能であるにも拘わらず、安定的かつ耐腐食性である構造は、環状の本体と流れ変向要素とを備えた渦流発生ユニットが、好適には一体的な金属薄板変形加工部分として形成されている場合に、達成することができる。耐腐食性、製造コストおよび賦形時の構成自由度に関して特に有利な構成では、例えば環状の本体と流れ変向要素とを備えた渦流発生ユニットが、好適には一体的にプラスチック材料で構成されていてよい。
【0009】
燃料電池排気ガス流の半径方向外側の領域に集まる液体の導出を信頼性よく支援するために、開口領域において、下流側の管路区分の上流側の端部区分が、上流側の管路区分の下流側の端部区分内に、下流側の管路区分の上流側の端部区分と上流側の管路区分の下流側の端部区分との間に第1の液体放出開口が形成されているように、係合して位置決めされていることが提案される。
【0010】
このために、上流側の管路区分の下流側の端部区分が、排ガス主流方向で好適には実質的に円錐形に拡張して形成されている、または/および、下流側の管路区分の上流側の端部区分が、排ガス主流方向で好適には実質的に円錐形に拡張されて形成されている構成が有利であり得る。
【0011】
さらに、高い液体割合を有する、燃料電池排ガス流の半径方向外側の領域を信頼性よく導出するために、下流側の管路区分がその上流側の端部において、上流側の管路区分の、渦流発生ユニットと上流側の管路区分の下流側の端部との間に位置する長手方向領域における横断面寸法よりも小さな横断面寸法を有している、ということが規定されていてよい。さらに、このために、第1の液体放出開口が実質的に環状に形成されていてよい。
【0012】
分離ユニットが分離ユニットハウジングを備えていてよく、開口領域が分離ユニットハウジング内に配置されている。これにより、特に第1の液体放出開口も形成されている場所において、燃料電池排ガス装置が外方に対して実質的に閉鎖されており、異物はこの燃料電池排ガス装置に侵入することはできない。
【0013】
渦流の発生にも拘わらず、第1の液体放出開口の下流でもいまだ液体が燃料電池排気ガス中に含まれていることを排除することはできないので、下流側の管路区分が、開口領域の下流側で第2の液体放出開口を有していることが提案される。このために、例えば下流側の管路区分が、分離ユニットハウジング内において、鉛直方向で下側に位置決めすべき曲げ頂部を備えた曲げ領域を含んでいてよく、第2の液体放出開口が、曲げ頂部の領域に配置されている。
【0014】
分離ユニットハウジングの、鉛直方向で下側に位置決めすべき領域において、少なくとも1つの液体導出開口を備えた液体集合領域が分離ユニットハウジングから液体を導出するために設けられていてよい。
【0015】
温度が比較的低い場合でも、分離ユニットハウジングからの液体の放出を可能にするか、または基本的に液体集合領域に集まる液体の凍結を阻止するために、液体集合領域に対応配置されて、液体集合領域内に集まる液体を加熱するための加熱ユニットが設けられていてよい。
【0016】
例えば燃料電池のアノード領域のパージ時に、水素含有のプロセスガスが燃料電池排ガスとして燃料電池排ガスシステムを介して周辺に放出される可能性も生じるので、分離ユニットハウジング内での過度に強い水素蓄積を阻止するために、分離ユニットハウジングの、鉛直方向で上側に位置決めすべき領域に、分離ユニットハウジングから水素を導出するための少なくとも1つの水素導出開口を備えた水素集合領域が設けられていることが提案される。
【0017】
比較的軽い水素は、分離ユニットハウジング内において鉛直方向で略上側に集められるので、水素集合領域が、分離ユニットハウジングの、鉛直方向で上方に向かって先細りする壁領域を含み、少なくとも1つの水素導出開口が、壁領域の、上側の頂部領域に設けられていると、外方に向かって水素を信頼性よく放出するために有利である。
【0018】
燃料電池の作動時には、例えばプロセスガスを圧送する、一般的に電気的に作動する空気圧縮器、例えばコンプレッサは、車両の周辺において、または車両乗員によっても不快に感じられる騒音を発生させてしまう。したがって、好適には分離ユニットの下流側に、燃料電池排ガスが通流可能な消音器ユニットが設けられていることが提案される。
【0019】
本発明を以下に添付の図面に関連して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】燃料電池排ガス装置を示す側面図である。
図2】分離ユニットおよび消音器ユニットが開放して図示された、図1に示す燃料電池排ガス装置を示す図である。
図3図1に示した消音器ユニットを示す拡大図である。
図4図2に示した分離ユニットを拡大して示す斜視図である。
図5図2に示した分離ユニットを拡大して示す側面図である。
図6図5に示した分離ユニットの領域VIを示す詳細図である。
図7】渦流発生ユニットを示す斜視図である。
図8図7に示した渦流発生ユニットの軸方向の図である。
図9】渦流発生ユニットの代替的な構成を示す、図8に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1および図2には、特に商用車またはトラックにおいて使用することができる燃料電池排ガス装置が概して参照符号10で示されている。燃料電池排ガス装置10は、燃料電池排ガスBが燃料電池排ガス管路14内に流入することができる流入領域12を備えている。燃料電池排ガス装置10は、流入領域12に続いて、図1中に切断してまたは開放して図示された分離ユニットハウジング18を有する分離ユニット16を備えている。燃料電池排ガス管路14は、分離ユニットハウジング18を貫通し、燃料電池排ガス装置10が車両内に組み込まれている場合、分離ユニットハウジング18から鉛直方向Vで実質的に上方に向かって延びている。流出領域20において、燃料電池排ガスBは、燃料電池排ガス装置10から流出する。
【0022】
分離ユニット16と流出領域20との間の流れ領域には、消音器ユニット22が位置している。この消音器ユニット22は、図3に詳細に図示されている。消音器ユニット22は、管状の消音器ハウジング24を含み、この消音器ハウジング24は、燃料電池排ガス管路14の、消音器ユニットの22の領域に位置している長手方向区分26を取り囲んでいる。この長手方向区分26には、消音器ユニットハウジング24によって画定される2つの消音器チャンバ28,30に対応配置され、それぞれ開口32,34が設けられており、これによって、長手方向領域26における燃料電池排ガス管路14の内部容積と、消音器チャンバ28,30との間の接続が生じる。消音器チャンバ28,30は、分離壁36によって互いに分離されていてよい。なお、図3に図示したように、長手方向区分26における両消音器チャンバ28,30に対応配置され、互いに異なる個数または/および互いに異なって寸法設定された開口32,34が設けられていてよいことを示唆しておく。1つの消音器チャンバまたは両方の消音器チャンバ28,30には、部分的にまたは完全に、遮音性の材料、例えば発泡材料または繊維状の材料が充填されていてもよい。なお、図3に示した消音器ユニット22は、単に例示的に図示されているに過ぎず、極めて当然ながら、別の形態で構成されていてもよい。
【0023】
図4図6に関連して、以下に分離ユニット16をより詳細に説明する。
【0024】
燃料電池排ガス管路14は、例えば円形の横断面を有して形成されており、流れ中心軸線Sの方向に細長く延びる上流側の管路区分38で、流入領域12の下流側で分離ユニットハウジング18内に通じている。分離ユニットハウジング18の内室40内で、この上流側の管路区分38に、燃料電池排ガス管路14の下流側の管路区分42が接続している。開口領域44において、下流側の管路区分42の上流側の端部領域46が、上流側の管路区分38の下流側の端部領域48に係合するように位置決めされている。このために、上流側の管路区分38の下流側の端部領域48が、直線状に延びる上流側の管路区分38の中心軸線にも実質的に相当し得る流れ中心軸線Sに沿って、実質的に円錐形に拡張するように形成されている。同様に、下流側の管路区分42は、上流側の管路区分38の下流側の端部領域48内へと延びている、上流側の端部領域46において、流れ中心軸線Sに沿って、かつ燃料電池排ガスBが上流側の管路区分38を通流する排ガス主流方向Hの方向に、好適には実質的に円錐形に拡張するように形成されている。
【0025】
互いに実質的に相補的に半径方向に拡張する端部区分46,48の間に、環状の第1の液体放出開口50が形成されており、この第1の液体放出開口50を介して、燃料電池排ガス管路14が分離ユニットハウジング18の内室40に対して開放されている。第1の液体放出開口50の領域において、または両管路区分38,42が互いに接続している領域において、燃料電池排ガス管路14はハウジング要素52により覆われていてよく、このハウジング要素52は、鉛直方向Vで下側の領域において、分離ユニットハウジング18の内室40に対して開放されていてよい。
【0026】
第1の液体放出開口50の上流に、または上流側の管路区分38の、半径方向に拡張する下流側の端部領域48の上流で、この上流側の管路区分38内に、渦流発生ユニット54が配置されている。渦流発生ユニット54は、流れ中心軸線Sを中心として周方向に連続して配置され、ブレード状に形成された、かつ実質的に半径方向に延びる複数の流れ変向要素56を備えている。流れ変向要素56は、排ガス主流方向Hに関して角度付けされて、つまり、排ガス主流方向Hに対して平行ではなく90°の角度でもなく角度付けされて配置されており、これにより、排ガス主流方向Hで渦流発生ユニット54に向かって流れるべき燃料電池排ガスBが、流れ変向要素56への衝突時に周方向に変向され、これによって渦流が発生する。
【0027】
なお、このような渦流発生ユニットは、例えばディーゼル内燃機関の排ガス装置において混合器として使用されることを示唆しておく。ディーゼル内燃機関の、このような形式の排ガス装置内を流れる排ガスは、このようにして発生した渦流によって渦動し、これによって、排ガスと、この排ガス内に噴射された還元剤、例えば尿素/水-水溶液との効率的な混合が引き起こされ、このようにして形成された排ガスと還元剤との混合物がSCR触媒ユニット内に導入される。
【0028】
図7図9は、燃料電池排ガス装置10において使用可能な渦流発生ユニット54の実施例をより詳細に示している。この渦流発生ユニット54は、例えば、金属薄板材料から一体的に曲げ加工されていてよく、環状または実質的に円筒状の本体55を備えており、この本体55により、渦流発生ユニット68は例えば、上流側の管路区分38において保持されていてよい。本体55を起点として、ブレード状に形成され周方向で相前後して配置された流れ変向要素56が半径方向内方に向かって延びているので、これらの流れ変向要素56は、例えばその半径方向内側の端部領域において、周方向に部分的に重なり合う。流れ変向要素56は、排ガス主流方向Hに関して角度付けされており、つまり90°とは異なる角度で傾斜しており、これにより、排ガス主流方向Hで渦流発生ユニット54に向かって流れようとする燃料電池排ガスは、流れ変向要素56において周方向で流れ中心軸線Sに関して変向されて、渦流が発生する。
【0029】
代替的な構成では、渦流発生ユニット54は、プラスチック材料により構成されていてよい。これは、渦流発生ユニット54の、軽量かつ廉価に製造可能である構造をもたらし、この構造では、渦流発生ユニット54は、特に燃料電池排ガスに関して含まれる水に対して高い耐腐食性を有している。
【0030】
周方向での変向の程度、ひいては発生する渦流の程度、あるいは同時に、流れ変向要素56によって引き起こされる流れ遮断の程度も、排ガス主流方向Hに関する流れ変向要素56の傾斜角に依存する。図7および図8に示した実施例では、流れ変向要素56が比較的小さく角度付けされており、つまり排ガス主流方向Hの方向により多く配向されているので、周方向で燃料電池排ガス流のあまり大きくない変向が生じる。図9は、周方向でさらに拡大した流れ変向要素56も排ガス主流方向に関してより強く角度付けされている渦流発生ユニット54の構成を示している。渦流発生ユニット54の、図9に示した構造によって、燃料電池排ガス流は周方向において比較的強く変向され、これは燃料電池排ガス中に含まれる液体粒子に作用する遠心力を高めることに寄与する。
【0031】
周方向で燃料電池排ガス流を変向させ、これにより発生した渦流によって遠心力が生じ、この遠心力は、燃料電池排ガスB中で搬送される液体または液滴に、半径方向外方に向かって負荷を加える。これはつまり、渦流発生ユニット54の下流側で、燃料電池排ガス流の半径方向外側の領域に、燃料電池排ガスB中で搬送される液体の比較的高い濃度が生じることを意味している。特に、図5において確認可能な両管路区分38,42の移行部と、とりわけ、下流側の管路区分42がその上流側の端部58において、上流側の管路区分38の、渦流発生ユニット54と上流側管路区分38の下流側の端部60との間に延びる長手方向領域、特に下流側の管路区分42の上流側の端部領域46に被せられる下流側の端部領域48における横断面よりも、小さな横断面寸法、つまり円形の構成における直径を有しているという状況とに基づいて、燃料電池排ガス流の液体に富む部分が、第1の液体放出開口50内に流入し、これにより、特に燃料電池排ガス中のこの部分中で連行される液体も、内室40内に到達し、ひいては燃料電池排ガス流の残りの部分から抽出され、この部分は液体を失って下流側の管路区分42内に流入する。
【0032】
分離ユニットハウジング18の、鉛直方向Vで下側の領域に、液体集合領域62が形成されている。図示した実施例では、液体集合領域62は、上方に向かって開いた容器状の集合容器64を有して形成されており、集合容器64は、分離ユニットハウジング18の内室40の下側領域に挿入されている。分離ユニットハウジング18も貫通する導出管片66の領域には、第1の液体導出開口68が形成されている。この第1の液体導出開口68を介して、液体を分離ユニットハウジング18から放出することができる。導出管片66には、例えば弁が対応配置されていてよく、これにより、液体を定義された時点で放出し、かつ液体を例えば燃料電池プロセスに戻すことができる。
【0033】
液体集合容器64または分離ユニットハウジング18の底部領域には、閉鎖エレメント70により閉鎖された第2の液体導出開口72が設けられていてよく、この第2の液体導出開口72を介して、例えばメンテナンス作業の実施時に分離ユニットハウジング18を完全に空にすることができる。
【0034】
さらに、液体集合領域62内に、例えば液体集合容器64または分離ユニットハウジング18の底部領域に、電気的に励起可能な加熱ユニット74、例えば加熱コイルまたはこれに類するものが設けられていてよい。この加熱ユニット74により、液体集合領域62内に集まった液体を加熱することができ、これにより、特に周囲温度が比較的低い場合にこの液体の凍結を防止することができ、または、凍結時もしくは周囲温度が低い場合でも液体を液体集合領域62から放出することができる。なお、液体集合領域62は、液体集合容器64なしに形成されていてもよく、導出管片66が例えば、直接に分離ユニットハウジング18に形成されていてよいことを示唆しておく。
【0035】
開口領域44の上流側で渦流が発生しているにも拘わらず、燃料電池排ガスBの、下流側の管路区分42内に流入する部分にも、まだ液体が含まれていることを排除することはできないので、下流側の管路区分42に、例えば導出管片76の領域に第2の液体放出開口78が形成されている。下流側の管路区分42は、分離ユニットハウジング18の内室40内に延びている長手方向領域において、エルボ状の曲げ領域80を備えて形成されている。この曲げ領域80は、鉛直方向Vで下側に位置決めされた、または位置決めすべき曲げ頂部82を形成する。この曲げ頂部82の領域に第2の液体放出開口78が配置されているので、開口領域44の下流側では、例えば凝縮に基づいて集まった液体が、燃料電池排ガス管路14の最も低い領域で開口領域44の下流側に集まり、液体集合領域62に向かう方向で燃料電池排ガス管路14から流出することができる。
【0036】
燃料電池排ガスBから、特に液体を燃料電池作動時にも引き続き利用できるようにするために液体を抽出する必要性は、主として、燃料電池排ガスBとして、燃料電池のカソード領域から流出するプロセスガス、つまりカソード排ガスKが、燃料電池排ガス装置を通って案内される場合に生じる。燃料電池システム作動の開始時に、燃料電池のアノード領域をガスによってパージすることが必要であり得る。アノード領域内に場合によっては依然として存在している水素を、アノード領域から運び出すこのガスは、アノード排ガスAとして、同様に燃料電池排ガス装置内に案内され、この燃料電池排ガス装置を介して外部に放出することができる。このために、燃料電池排ガス管路14が流入領域12に2つの流入接続部84,86を有していてよく、これらの流入接続部84,86は、カソード排ガスKを収容するためのカソード領域またはアノード排ガスAを収容するためのアノード領域に接続されているか、または相応する弁装置に接続されていてよく、これにより意図的に1つまたは両方の排ガス流を、燃料電池排ガス装置10を通して案内することができる。なお、燃料電池排ガス装置10によって、燃料電池システムの複数の燃料電池または燃料電池スタックのアノード領域またはカソード領域が、例えばそれぞれ流入接続部84,86を介して接続されていてよく、または接続されることができることを示唆しておく。
【0037】
水素含有のアノード排ガスAが燃料電池排ガス装置14を通して案内される場合、基本的には、水素が第1の液体放出開口50または第2の液体放出開口78を介して分離ユニットハウジング18の内室40内に到達する可能性が生じる。空気または酸素および窒素に比べて著しく軽い水素は、内室40の、鉛直方向Vで上側の領域において分離ユニットハウジング18内に集まる。したがって、潜在的に危険な高い水素濃度の発生を回避するために、分離ユニットハウジング18の、鉛直方向Vで上側に位置決めされたこの領域に水素集合領域88が形成されている。この領域では、分離ユニットハウジング18は、鉛直方向Vで上方に向かって、上側の頂部領域90に向かって先細りする壁領域92を有して形成されている。この壁領域92は、漏斗のように上方に向かって揮発性の水素を上側の頂部領域90へと案内する。上側の頂部領域90では、導出管94が壁領域92に接続しており、この導出管94は、好適には永続的に開放された水素導出開口96を提供している。したがって、内室40内に導入された水素は、上方に向かって運動する傾向に基づいて頂部領域90内に案内され、水素導出開口96を介して基本的に危険ではない濃度で周辺に放出される。
【0038】
実質的に永続的に開放された水素導出開口96を有して形成された水素集合領域88の提供は、さらに、基本的に分離ユニットハウジング18の内室40が永続的に閉じられていないことにつながる。これにより、燃料電池排ガス管路14を通って案内される燃料電池排ガス流におけるよどみ圧の発生が回避され、したがって高い液体濃度を含む燃料電池排ガスBが燃料電池排ガス管路14から第1の液体放出開口50を介して実質的に逆流なしに流出することも可能にする。第2の液体放出開口78の存在も、分離ユニットハウジング18の内室40内におけるこのようなよどみ圧の発生を阻止する。
【0039】
本発明によって構成された燃料電池排ガス装置により、燃料電池排ガス中で連行される液体粒子、特に水蒸気または液滴を効率的に、かつ僅かな背圧または圧力損失で、燃料電池排ガスから抽出することができる。これは、燃料電池の著しく効率的な作動を可能にする。なぜならば、燃料電池は、燃料電池排ガス装置の領域における背圧または流れ抵抗がより小さいことに基づいて、例えばより小さなコンプレッサ出力で作動することができるからである。
【0040】
燃料電池排ガス装置では、渦流発生ユニットの他に、別のシステム領域、例えば燃料電池排ガス管路、分離ユニットおよび消音器ユニットが、例えば実質的に完全にプラスチック材料で構成されていてよい。これは、より小さな重量を有する燃料電池排ガス装置の構造に、僅かな製造コストで寄与する。プラスチック材料による構造は、さらに、極めて良好な耐腐食性と、燃料電池排ガス装置の様々な構成要素の賦形における大きな自由度とにつながる。
【0041】
さらに、このような燃料電池排ガス装置は、定置で、または例えば船舶およびこれに類いするものにおいて作動する燃料電池システムに関連しても使用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-05-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に車両における、燃料電池システムのための燃料電池排ガス装置であって、燃料電池排ガス(B)が通流可能な燃料電池排ガス管路(14)と、燃料電池排ガス(B)が通流可能な分離ユニット(16)とを備えており、該分離ユニット(16)が、
-前記燃料電池排ガス管路(14)の、前記燃料電池排ガス(B)が排ガス主流方向(H)で通流可能な上流側の管路区分(38)と、
-前記燃料電池排ガス管路(14)の、開口領域(44)において前記上流側の管路区分(38)に接続する下流側の管路区分(42)と、
-前記燃料電池排ガス管路(14)を通流する前記燃料電池排ガス(B)から液体を放出するための、前記開口領域(44)内の第1の液体放出開口(50)と、
-前記上流側の管路区分(38)内の渦流発生ユニット(54)と、
を含む、燃料電池排ガス装置。
【請求項2】
前記渦流発生ユニット(54)が、前記上流側の管路区分(38)における流れ中心軸線(S)に関して周方向に連続する、前記上流側の管路区分(38)における前記排ガス主流方向(H)に関して角度付けされた流れ変向要素(56)を備えている、請求項1記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項3】
前記流れ変向要素(56)が、前記渦流発生ユニット(54)の環状の本体(55)を起点として半径方向内方に向かって延びている、または/および、周方向で隣り合う前記流れ変向要素(56)が、半径方向内側の領域において周方向で重なり合っている、請求項2記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項4】
前記環状の本体(55)と前記流れ変向要素(56)とを備えた前記渦流発生ユニット(54)が、好適には一体的な金属薄板変形加工部分として形成されている、または、前記渦流発生ユニット(54)が、実質的に完全にプラスチック材料で構成されている、請求項3記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項5】
前記開口領域(44)において、前記下流側の管路区分(42)の上流側の端部区分(46)が、前記上流側の管路区分(38)の下流側の端部区分(48)内に、前記下流側の管路区分(42)の前記上流側の端部区分(46)と前記上流側の管路区分(38)の前記下流側の端部区分(48)との間に前記第1の液体放出開口(50)が形成されているように、係合して位置決めされている、請求項1から4までのいずれか1項記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項6】
前記上流側の管路区分(38)の前記下流側の端部区分(48)が、前記排ガス主流方向(H)で好適には実質的に円錐形に拡張して形成されている、または/および、前記下流側の管路区分(42)の前記上流側の端部区分(46)が、前記排ガス主流方向(H)で好適には実質的に円錐形に拡張されて形成されている、請求項5記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項7】
前記下流側の管路区分(42)がその上流側の端部(58)において、前記上流側の管路区分(38)の、前記渦流発生ユニット(54)と前記上流側の管路区分(38)の下流側の端部(60)との間に位置する長手方向領域における横断面寸法よりも小さな横断面寸法を有している、および/または、前記第1の液体放出開口(50)が、実質的に環状に形成されている、請求項1記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項8】
前記分離ユニット(16)が分離ユニットハウジング(18)を備えており、前記開口領域(44)が前記分離ユニットハウジング(18)内に配置されている、請求項1記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項9】
前記下流側の管路区分(42)が、前記開口領域(44)の下流側で第2の液体放出開口(78)を有している、請求項8記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項10】
前記下流側の管路区分(42)が、前記分離ユニットハウジング(18)内において、鉛直方向(V)で下側に位置決めすべき曲げ頂部(82)を備えた曲げ領域(80)を含み、前記第2の液体放出開口(78)が前記曲げ頂部(82)の領域に配置されている、請求項9記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項11】
前記分離ユニットハウジング(18)の、鉛直方向(V)で下側に位置決めすべき領域に、前記分離ユニットハウジング(18)から液体を導出するための少なくとも1つの液体導出開口(68,72)を備えた液体集合領域(62)が設けられている、請求項9記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項12】
前記液体集合領域(62)に対応配置されて、前記液体集合領域(62)内に集まる液体を加熱するための加熱ユニット(74)が設けられている、請求項11記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項13】
前記分離ユニットハウジング(18)の、鉛直方向(V)で上側に位置決めすべき領域に、前記分離ユニットハウジング(18)から水素を導出するための少なくとも1つの水素導出開口(96)を備えた水素集合領域(88)が設けられている、請求項9記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項14】
前記水素集合領域(88)が、前記分離ユニットハウジング(18)の、鉛直方向(V)で上方に向かって先細りする壁領域(92)を含み、前記少なくとも1つの水素導出開口(96)が、前記壁領域(92)の上側の頂部領域(90)に設けられている、請求項13記載の燃料電池排ガス装置。
【請求項15】
好適には前記分離ユニット(16)の下流側に、燃料電池排ガス(B)が通流可能な消音器ユニット(22)が設けられている、請求項1記載の燃料電池排ガス装置。
【外国語明細書】