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特開2023-17141ゲームプログラム、情報処理装置及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023017141
(43)【公開日】2023-02-07
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/26 20060101AFI20230131BHJP
   A63H 3/00 20060101ALI20230131BHJP
   A63H 3/36 20060101ALI20230131BHJP
【FI】
A63H33/26 A
A63H3/00 Z
A63H3/36 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021121159
(22)【出願日】2021-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山際 潤一
(72)【発明者】
【氏名】大奈路 まりな
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150CA02
2C150DA02
2C150DF01
2C150DG01
2C150DG02
(57)【要約】
【課題】イベントに参加したユーザにおいて、着ぐるみとの交流結果をゲーム内の仮想世界に反映する。
【解決手段】 着ぐるみに備えられた端末から第1識別情報を取得する取得する第1ステップと、第1ユーザ識別情報を取得する第2ステップと、第1識別情報および第1ユーザ識別情報に基づき、前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御する第3ステップとを実行させる。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
着ぐるみ及び第1ユーザ端末の接近を検知したことに基づき、前記着ぐるみに対応する第1識別情報を取得する第1ステップと、
第1ユーザ端末に対応する第1ユーザ識別情報を取得する第2ステップと、
第1識別情報および第1ユーザ識別情報に基づき、前記第1ユーザ端末で実行する前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御する第3ステップと、
を実行させるゲームプログラム。
【請求項2】
第1ユーザ識別情報に基づき第2ユーザ端末に対応する第2ユーザ識別情報を取得する第4ステップと、
第1識別情報、第1ユーザ識別情報および第2ユーザ識別情報に基づき、第2ユーザ端末へ通知情報を出力させる第5ステップと、
を実行させる、
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項3】
第2ユーザ識別情報は、第1ユーザ識別情報から所定の距離内に位置する第2ユーザに関する情報である請求項2記載のゲームプログラム。
【請求項4】
第5ステップは、前記着ぐるみに関する通知可否情報を取得し、通知可否情報が第1状態である場合にはユーザへ通知情報を出力させ、第2状態である場合にはユーザへ通知情報を出力させず、
第1状態は、第2状態と異なる、
請求項2または3記載のゲームプログラム。
【請求項5】
第2の着ぐるみから第1識別情報とは異なる第2識別情報を取得する第7ステップと、
を実行させ、
第3ステップは、第1識別情報および第2識別情報の組み合わせに基づき前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップである、
請求項1~4のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項6】
第3ステップは、第1識別情報の識別日時と第2識別情報の識別日時とが所定期間内である場合に、第1識別情報および第2識別情報に基づき前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップである、
請求項5記載のゲームプログラム。
【請求項7】
第3ステップは、第1識別情報と第2識別情報の取得順序に基づき前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップである、
請求項5または6記載のゲームプログラム。
【請求項8】
第1識別情報に基づき前記着ぐるみに関する第1属性情報を取得する第9ステップと、
第1ユーザ識別情報に基づき第2属性情報を取得する第10ステップと、
を実行させ、
第3ステップは、第1属性情報および第2属性情報に基づき前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップである、
請求項1~7のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記着ぐるみは、複数の按部を有するスタンプを備え、
第1ステップは、複数の位置に接触されたときに個々の接触位置を検知可能なタッチパネルを有する第1ユーザ端末により、前記スタンプの按部の複数の接触位置を検知することにより、第1識別情報を取得するステップである、
請求項1~8のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項10】
第3ステップは、第1識別情報に基づき、
処理1.前記着ぐるみに対応したキャラクタをユーザが獲得する、
処理2.前記着ぐるみに対応した複数のゲーム内容から少なくとも1つのゲーム内容をユーザが選択できるようにする、
処理3.前記着ぐるみに対応した報酬を変化させる、
処理4.前記着ぐるみに対応したキャラクタの性能パラメータを変化させる、
処理5.前記着ぐるみに対応したキャラクタの性能パラメータを変化させるアイテムを付与する、
処理1~5の少なくとも1つを含むゲーム処理を制御するステップである、
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項11】
第3ステップは、
第1識別情報に基づき、前記着ぐるみに対応した報酬を変化させた場合において、
ユーザが前記報酬の付与条件を達成したときに、達成日時がイベント開催期間内である場合に、変化させた報酬を付与するように前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップである、
請求項1~10のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項12】
第3ステップは、
第1識別情報に基づき、前記着ぐるみに対応した報酬を変化させた場合において、
ユーザが前記報酬の付与条件を達成したときに、第1ユーザ端末の位置情報がイベント会場内である場合に、第1ユーザ識別情報に対応したユーザへ変化させた報酬を付与するように前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップである、
請求項1~10のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項13】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサに、
着ぐるみに備えられた端末から第1識別情報を取得する取得する第1ステップと、
第1ユーザ識別情報を取得する第2ステップと、
第1識別情報および第1ユーザ識別情報に基づき、前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御する第3ステップと、
を実行させる情報処理装置。
【請求項14】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに情報処理を実行させるための情報処理方法であって、
前記情報処理方法は、前記プロセッサに、
着ぐるみに備えられた端末から第1識別情報を取得する取得する第1ステップと、
第1ユーザ識別情報を取得する第2ステップと、
第1識別情報および第1ユーザ識別情報に基づき、前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御する第3ステップと、
を実行させる情報処理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームプログラム、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
着ぐるみとは、人間の全身を覆う、等身大のぬいぐるみの総称であり、特殊衣類や材料等を用いて作られる。着ぐるみ内部に人間(演者)が入り、擬人化した動物や怪獣、架空の生物(キャラクタ)を表した特殊衣類で全身を覆って姿を変える演出により、各種イベントや遊園地、テレビ番組等で多く使用されている。特許文献1には、マスコットキャラクタを模した着ぐるみについて開示されている。特許文献2には、周囲の状況に応じた着ぐるみの演出を出力する着ぐるみ演出支援装置が開示されている。特許文献3には、着ぐるみの周辺ユーザの雰囲気に応じて周辺ユーザへ要求情報を送信可能な通信装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6434184号
【特許文献2】特許第6667878号
【特許文献3】再表2018/087968
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲームなどのキャラクタを模した着ぐるみが参加するイベントにおいて、ユーザが着ぐるみと交流することが考えられる。当該キャラクタが登場するゲームをプレイしているユーザにおいて、ユーザが現実世界において着ぐるみと交流したとしても、ゲーム内のキャラクタ、ゲーム進行やクエストなどには影響がないため、ユーザがイベントに参加する動機づけに乏しい。イベントに参加したユーザにおいて、着ぐるみとの交流結果をゲーム内の仮想世界に十分に反映できていないという課題がある。
そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、ユーザが現実世界における着ぐるみと交流するとゲームの動作が変化し、もってユーザに対しより興趣性の高い体験型サービスを提供するゲームプログラム、情報処理装置、情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、着ぐるみ及び第1ユーザ端末の接近を検知したことに基づき、前記着ぐるみに対応する第1識別情報を取得する第1ステップと、第1ユーザ端末に対応する第1ユーザ識別情報を取得する第2ステップと、第1識別情報および第1ユーザ識別情報に基づき、前記第1ユーザ端末で実行する前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御する第3ステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、ユーザが現実世界における着ぐるみと交流するとゲームの動作が変化し、ユーザのイベント参加体験における興趣性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】情報処理システム1の全体の構成を示す図である。
図2】サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図3】ユーザ端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】着ぐるみ端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5】着ぐるみ32を表す概略図である。
図6】スタンプ41の構成を表す図である。
図7】識別情報データベース1011のデータ構造を示す図である。
図8】(A)はユーザ情報データベース1012のデータ構造を示す図であり、(B)はデッキデータベース1013のデータ構造を示す図であり、(C)はログ情報データベース1014のデータ構造を示す図である。
図9】個体演出データベース1015のデータ構造を示す図である。
図10】(A)はリピート付加演出データベース1016のデータ構造を示す図であり、(B)はレア付加演出データベース1017のデータ構造を示す図であり、(C)は属性演出データベース1018のデータ構造を示す図であり、(D)は属性付加演出データベース1019のデータ構造を示す図である。
図11】(A)はゲーム制御データベース1021のデータ構造を示す図であり、(B)はリピート付加制御データベース1022のデータ構造を示す図であり、(C)は属性付加制御データベース1023のデータ構造を示す図である。
図12】サーバ10による演出出力処理の動作を示すフローチャートである。
図13】ユーザ端末20における演出内容の表示画面例を示す図である。
図14】フレンドのユーザ端末20の表示画面例を示す図である。
図15】サーバ10によるゲーム制御処理の動作を示すフローチャートである。
図16】(A)は制御内容Aによる表示画面例を示す図であり、(B)は制御内容Bによる表示画面例を示す図であり、(C)はリピート付加制御Aによる表示画面例を示す図であり、(D)はユーザ端末20における属性付加制御Aによる表示画面例を示す図である。
図17】コンピュータの基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0009】
<情報処理システム1の概要>
図1は、情報処理システム1の全体の構成を示す図である。本開示における情報処理システム1は、複数の着ぐるみが参加するイベントにおいて、着ぐるみの種類または個体ごとに異なる演出を出力する情報処理システムである。
【0010】
<情報処理システム1の基本構成>
本開示における情報処理システム1を図1に示す。情報処理システム1は、ネットワークNを介して接続された、サーバ10、複数のユーザ端末20A,20B,20C、複数の着ぐるみに備えられた着ぐるみ端末30A,30B,30Cを備えて構成されている。図2は、サーバ10の機能構成を示すブロック図である。図3は、ユーザ端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。図4は、着ぐるみ端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。図5は、着ぐるみ32を表す概略図である。図6は、スタンプ41の構成を表す図である。
【0011】
サーバ10は、着ぐるみが参加するイベントにおいて演出サービスを提供する情報処理装置である。ユーザ端末20は、イベントにおいて演出サービスを受ける参加ユーザ(以下、ユーザ)が操作する情報処理装置である。着ぐるみ端末30は、着ぐるみ32を装着する演者33が操作する情報処理装置である。
【0012】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。サーバ10、ユーザ端末20、着ぐるみ端末30のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0013】
以下、各装置の構成およびその動作を説明する。
【0014】
<サーバ10の概要>
サーバ10は、着ぐるみが参加するイベントにおいて演出サービスを提供するサービス提供者によって運用される情報処理装置である。着ぐるみとユーザとの交流を検出し、ユーザ端末および着ぐるみ端末へ演出内容を出力するコンピュータである。
【0015】
<サーバ10の機能構成>
サーバ10のハードウェア構成が実現する機能構成を図2に示す。
【0016】
<サーバ10の記憶部の構成>
サーバ10の記憶部101は、識別情報データベース1011、ユーザ情報データベース1012、デッキデータベース1013、ログ情報データベース1014、個体演出データベース1015、リピート付加演出データベース1016、レア付加演出データベース1017、属性演出データベース1018、属性付加演出データベース1019、ゲーム制御データベース1021、リピート付加制御データベース1022、属性付加制御データベース1023を備える。
なお、各データベースは複数のサーバに分散して設けられていても良い。また、一部をユーザ端末20、着ぐるみ端末30に分散して設けても良く、システムとして記憶部の機能を発揮できるのであればどのような構成としても良い。
【0017】
図7は、識別情報データベース1011のデータ構造を示す図である。識別情報データベース1011は、識別情報をキーとして、個体コード、通知可否、種コード、レアリティのカラムを有するデータベースである。
【0018】
識別情報は、識別装置40を特定する項目であり、着ぐるみ32の種または個体ごとに異なる値が記憶される。識別情報は、着ぐるみ32の演者を特定する情報を含んでも良い。個体コードは、着ぐるみ32の個体を特定するための項目であり、識別情報ごとに異なる値が記憶される。通知可否は、着ぐるみ32がユーザと交流した情報を当該ユーザに関連づけられたフレンドユーザまたは周囲のユーザへ通知するか否かの設定情報(通知可否情報)が記憶される。通知可否の値がTRUEの場合には通知を行い、通知可否の値がFALSEの場合には通知を行わない。種コードは、着ぐるみ32の種類を特定するための項目であり、着ぐるみ32の種ごとに異なる値が記憶される。種コードが共通する着ぐるみ32の外観は、略同一形状に形成されているものとする。ただし、同じ種コードの着ぐるみ32は、外観が略同一形状であるものの、個体コードが異なっているため、ユーザに対しては個体ごとに異なった演出サービスを提供することが可能である。レアリティは、着ぐるみ32の希少度を示す項目であり、着ぐるみ32の同じ種には同じ値が記憶される。なお、着ぐるみ32ごとの個体ごとのレアリティ情報はレア付加演出データベース 1017に記憶される。
【0019】
図8(A)は、ユーザ情報データベース1012のデータ構造を示す図である。ユーザ情報データベース1012は、ユーザIDをキーとして、位置情報、フレンドIDのカラムを有するデータベースである。
【0020】
位置情報は、ユーザ端末20の位置を示す項目である。位置情報は、ユーザ端末20の有する位置情報センサの検出値である緯度、経度といった位置情報を、ユーザ端末20から定期的に取得し記憶する。フレンドIDは、ユーザの友達のユーザIDを示す項目である。ユーザが、ユーザ端末20において所定のフレンド操作を行うことによりフレンドIDの追加および削除ができる。
【0021】
図8(B)は、デッキデータベース1013のデータ構造を示す図である。デッキデータベース1013は、ユーザIDをキーとして、キャラクタコード、種コード、キャラクタ属性のカラムを有するデータベースである。
【0022】
キャラクタコードは、ユーザが保有するゲーム内キャラクタを示す項目である。キャラクタコードにはキャラクタコードが記憶される。種コードは、キャラクタコードに記憶されたキャラクタの種を識別するための項目であり、着ぐるみ32の種コードと共通したコードが記憶される。デッキデータベース1013を介して、ゲーム内キャラクタのキャラクタコードと着ぐるみ32の種が対応づけられる。キャラクタ属性は、キャラクタコードに記憶されたキャラクタごとのゲーム内属性を示す項目である。ゲーム内属性とは、ゲームの進行においてキャラクタ同士の相性や、キャラクタとゲーム内環境との相性を規定する情報であり、相性の組み合わせによりゲームの進行を有利にしたり不利にすることでゲームの興趣性を向上させるものである。
【0023】
図8(C)は、ログ情報データベース1014のデータ構造を示す図である。ログ情報データベース1014は、ユーザIDをキーとして、種コード、個体コード、ログ情報(識別日時、識別順序、取得回数)のカラムを有するデータベースである。ログ情報データベース1014には、ユーザIDごとにユーザ端末20において識別装置40から識別情報を取得した履歴が記憶される。
【0024】
種コードおよび個体コードには、取得した識別情報にかかる着ぐるみ32の種コードおよび個体コードが記憶される。識別日時には、識別情報を取得した日時が記憶される項目である。識別順序には、識別情報の取得順序が記憶される項目である。具体的には、識別情報を取得するごとに識別順序がインクリメントされ記憶される。取得回数は、種コードごとの識別情報を取得した回数が集計され記憶される項目である。
【0025】
図9は、個体演出データベース1015のデータ構造を示す図である。個体演出データベース1015は、個体コードをキーとして、演出内容A、演出内容Bのカラムを有するデータベースである。
【0026】
演出内容Aは、着ぐるみ32の個体ごとのユーザ端末20における演出を行うための演出情報が記憶される項目である。例えば、演出内容Aに記憶される演出情報は、「表示画像」、「メッセージ」、「キャラクタエフェクト」、「背景エフェクト」、「アニメーション」などのプロパティを有する「ユーザ端末演出クラス」のオブジェクト(インスタンス)である。
【0027】
演出内容Bは、着ぐるみ32の個体ごとの着ぐるみ端末30における演出を行うための演出情報が記憶される項目である。例えば、演出内容Bに記憶される演出情報は、「LED色」、「点滅パターン」、「効果音」、「音声」、「着ぐるみ動作」などのプロパティを有する「着ぐるみ端末演出クラス」のオブジェクト(インスタンス)である。
【0028】
図10(A)は、リピート付加演出データベース1016のデータ構造を示す図である。リピート付加演出データベース1016は、取得回数をキーとして、リピート付加演出A、リピート付加演出Bのカラムを有するデータベースである。リピート付加演出データベース1016には、ユーザ端末20における着ぐるみ32の個体ごとの取得回数に応じた付加的な演出内容が記憶される。
【0029】
リピート付加演出Aは、着ぐるみ32の個体ごとの取得回数に応じたユーザ端末20における付加的な演出を行うための演出情報が記憶される項目である。例えば、リピート付加演出Aには、ユーザ端末演出クラスのオブジェクトが記憶される。
リピート付加演出Bは、着ぐるみ32の個体ごとの取得回数に応じた着ぐるみ端末30における付加的な演出を行うための演出情報が記憶される項目である。例えば、リピート付加演出Bには、着ぐるみ端末演出クラスのオブジェクトが記憶される。
【0030】
図10(B)は、レア付加演出データベース1017のデータ構造を示す図である。レア付加演出データベース1017は、個体コードをキーとして、レアリティ、レア付加演出A、レア付加演出Bのカラムを有するデータベースである。レア付加演出データベース1017には、着ぐるみ32の個体ごとのレアリティおよび付加的な演出内容が記憶される。
【0031】
レア付加演出Aは、着ぐるみ32の個体ごとのレアリティに応じたユーザ端末20における付加的な演出を行うための演出情報が記憶される項目である。例えば、レア付加演出Aには、ユーザ端末演出クラスのオブジェクトが記憶される。
レア付加演出Bは、着ぐるみ32の個体ごとのレアリティに応じた着ぐるみ端末30における付加的な演出を行うための演出情報が記憶される項目である。例えば、レア付加演出Bには、着ぐるみ端末演出クラスのオブジェクトが記憶される。
【0032】
図10(C)は、属性演出データベース1018のデータ構造を示す図である。属性演出データベース1018は、種コードをキーとして、属性情報、属性演出A、属性演出Bのカラムを有するデータベースである。属性演出データベース1018には、着ぐるみ32の個体ごとのゲーム内属性および付加的な演出内容が記憶される。
【0033】
属性演出Aは、着ぐるみ32の個体ごとの属性に応じたユーザ端末20における付加的な演出を行うための演出情報が記憶される項目である。例えば、属性演出Aには、ユーザ端末演出クラスのオブジェクトが記憶される。
属性演出Bは、着ぐるみ32の個体ごとの属性に応じた着ぐるみ端末30における付加的な演出を行うための演出情報が記憶される項目である。例えば、属性演出Bには、着ぐるみ端末演出クラスのオブジェクトが記憶される。
【0034】
図10(D)は、属性付加演出データベース1019のデータ構造を示す図である。属性付加演出データベース1019は、着ぐるみ属性、ユーザ属性、属性付加演出A、属性付加演出Bのカラムを有するデータベースである。属性付加演出データベース1019には、着ぐるみ属性およびユーザ属性の組み合わせに応じた付加的な演出内容が記憶される。
【0035】
属性付加演出Aは、着ぐるみ32の属性およびユーザのデッキ内に保有するゲームキャラクタの属性の組み合わせに応じたユーザ端末20における付加的な演出を行うための演出情報が記憶される項目である。例えば、属性付加演出Aには、ユーザ端末演出クラスのオブジェクトが記憶される。
属性付加演出Bは、着ぐるみ32の属性およびユーザのデッキ内に保有するゲームキャラクタの属性の組み合わせに応じた着ぐるみ端末30における付加的な演出を行うための演出情報が記憶される項目である。例えば、属性付加演出Bには、着ぐるみ端末演出クラスのオブジェクトが記憶される。
【0036】
図11(A)は、ゲーム制御データベース1021のデータ構造を示す図である。ゲーム制御データベース1021は、種コードをキーとして、キャラクタコード、属性情報、制御内容A、制御内容Bのカラムを有するデータベースである。
【0037】
制御内容Aは、ユーザ端末20におけるゲーム内キャラクタを新たに獲得したり、ゲーム内キャラクタの性能を制御するための制御情報が記憶される項目である。制御内容Bは、ユーザ端末20におけるゲーム内キャラクタがゲーム進行を行えるクエストを新たに追加(解放)したり、クエスト攻略時のクリア時の報酬を増大させたり減少させるための制御情報が記憶される項目である。クエストとは、達成条件が設定されたゲーム内のイベントである。
【0038】
図11(B)は、リピート付加制御データベース1022のデータ構造を示す図である。リピート付加制御データベース1022は、取得回数をキーとして、キャラクタ付加制御、イベント付加制御のカラムを有するデータベースである。リピート付加制御データベース1022には、ユーザ端末20における着ぐるみ32の個体ごとの取得回数に応じた付加的な制御内容が記憶される。
【0039】
キャラクタ付加制御は、着ぐるみ32の個体ごとの取得回数に応じたユーザ端末20におけるゲーム内キャラクタに対する付加的な制御を行うための制御情報が記憶される項目である。
クエスト付加制御は、着ぐるみ32の個体ごとの取得回数に応じたユーザ端末20におけるクエストに対する付加的な制御を行うための制御情報が記憶される項目である。
【0040】
図11(C)は、属性付加制御データベース1023のデータ構造を示す図である。属性付加制御データベース1023は、着ぐるみ属性、ユーザ属性、キャラクタ付加制御、クエスト付加制御のカラムを有するデータベースである。属性付加制御データベース1023には、着ぐるみ属性およびユーザ属性の組み合わせに応じたキャラクタおよびクエストに対する付加的な制御内容が記憶される。
【0041】
キャラクタ付加制御は、着ぐるみ32の属性およびユーザのデッキ内に保有するゲームキャラクタの属性の組み合わせに応じたユーザ端末20におけるゲーム内キャラクタに対する付加的な制御を行うための制御情報が記憶される項目である。
クエスト付加制御は、着ぐるみ32の属性およびユーザのデッキ内に保有するゲームキャラクタの属性の組み合わせに応じたユーザ端末20におけるクエストに対する付加的な制御を行うための制御情報が記憶される項目である。
【0042】
<サーバ10の制御部の構成>
サーバ10の制御部103は、送受信部1031、演出出力部1032、ゲーム制御部1033、フレンド通知部1034の各機能ユニットを備える。なお、各制御部は、複数のサーバに分散して設けられていても良い。また、各制御部は、一部をユーザ端末20、着ぐるみ端末30に分散して設けても良く、システムとして制御部の機能を発揮できるのであればどのような構成としても良い。
【0043】
送受信部1031は各種データを送受信する。
演出出力部1032は、ユーザ端末20から、ユーザIDおよび識別情報を、送受信部1031を介して取得し、記憶部101を照会し、演出内容をユーザ端末20および着ぐるみ端末30へ送信する。
【0044】
ゲーム制御部1033は、ユーザ端末20から、ユーザIDおよび識別情報を、送受信部1031を介して取得し、記憶部101を照会し、制御内容Aおよび制御内容Bをユーザ端末20へ送信する。
【0045】
フレンド通知部1034は、ユーザ端末20から取得したユーザIDに基づき、記憶部101を照会し、ユーザIDに関連づけられたフレンドユーザーのユーザIDまたは、当該ユーザIDの周囲に位置するユーザIDに対して当該ユーザが着ぐるみと交流していることを通知する。
【0046】
<ユーザ端末20の概要>
ユーザ端末20は、着ぐるみが参加するイベントにおいて演出サービスを受ける参加ユーザが操作する情報処理装置である。
ユーザ端末20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、PDA、腕時計、スマートウォッチ、ヘッドマウントディスプレイ、画像生成装置等のコンピュータ、情報端末である。
【0047】
ユーザ端末20は、ユーザが、ユーザ自身の所有する端末にゲームプログラム(以下、ゲーム)を記憶部にインストールすることにより実現する。なお、ユーザ端末20は、イベント主催者が、ゲームが記憶部にインストールされた専用端末をユーザに提供しても良い。
ユーザは、ユーザ端末20を介して着ぐるみと交流する。ユーザは、サーバ10から受信した演出内容をユーザ端末20が備える出力装置を介することで本開示にかかる演出サービスを受けることができる。
【0048】
<ユーザ端末20のハードウェア構成>
ユーザ端末20のハードウェア構成を図3に示す。ユーザ端末20は、記憶部201、制御部202、タッチスクリーン203、音声処理部204、マイク2041、スピーカ2042、位置情報センサ205、カメラ206、モーションセンサ207を備える。
【0049】
タッチスクリーン203は、マルチタッチ対応のタッチスクリーンである。マルチタッチ対応のタッチスクリーンとは、指やペン先などによる複数の点への接触位置を検知することができるタッチ・センシティブデバイス2031を備えるディスプレイ2032である。
タッチ・センシティブデバイス2031には種々の接触検知方式があるが、本実施形態では、静電容量方式である場合を例に説明する。
【0050】
<ユーザ端末20の機能構成>
ユーザ端末20の制御部202は、タッチ・センシティブデバイス2031、マイク2041、位置情報センサ205、カメラ206、モーションセンサ207からの信号を入力信号として受け取り、記憶部201に記憶されたデータを参照し、プログラムに基づく各種情報処理を行うことができる。
【0051】
ユーザ端末20の制御部202は、制御部202による処理結果を、ディスプレイ2032、スピーカ2042を介して、ユーザに対して出力することができる。
<ユーザ端末20の記憶部の構成>
ユーザ端末20の記憶部201は、ゲームプログラム2011、ゲーム情報2012、ユーザID2013を記憶する。
なお、各データの全部または一部は、サーバ10に設けても良く、システムとしてユーザ端末20の記憶部201の機能を発揮できるのであればどのような構成としても良い。
【0052】
ゲームプログラム2011は、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報2012およびユーザID2013は、ゲームプログラム2011が実行されるときに参照されるデータである。
【0053】
ユーザID2013は、ユーザ端末20を操作するユーザを識別するための情報である。なお、ユーザIDにはセッションIDなど、ユーザ端末20を利用しているユーザを識別するための情報を含む。
【0054】
<ユーザ端末20の制御部の構成>
ユーザ端末20の制御部202は、送受信部2021、ゲーム制御部2022、データ管理部2023の各機能ユニットを備える。
なお、各制御部の全部または一部は、サーバ10に設けても良く、システムとしてユーザ端末20の制御部202の機能を発揮できるのであればどのような構成としても良い。
【0055】
送受信部2021は各種データを送受信する。制御部202は、記憶部201に格納されたゲームプログラム2011を実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部202は、ゲームプログラム2011を実行することにより、送受信部2021、ゲーム制御部2022、データ管理部2023として機能する。
【0056】
ゲーム制御部2022は、ゲーム進行に係る各種判定処理を行う。ゲーム制御部2022は、ゲームを提供するために必要な演算処理を行う。ゲーム制御部2022は、ユーザによるタッチスクリーン203の操作、マイク2041、位置情報センサ205、カメラ206、モーションセンサ207による入力信号、サーバ10から受信した演出内容に関するデータに応じて、ゲームプログラム2011に記述された演算処理を実行する。
【0057】
ゲーム制御部2022は、データ管理部2023にゲーム情報2012のレコードの追加、更新、または削除を指示する。ゲーム制御部2022は送受信部2021に各種データまたはプログラムの送信を指示する。
【0058】
データ管理部2023は、記憶部201に格納されている各種データをゲーム制御部2022の指示に従って管理する。例えば、データ管理部2023は、ゲーム制御部2022からの指示に応じてゲーム情報2012のレコードを、追加、更新、または削除する。
【0059】
<ゲームの概要>
本実施形態において、ゲームプログラム2011が実現するゲームは、ユーザによって操作される操作キャラクタを敵キャラクタと戦闘させるゲームを実行させるゲームを一例として説明する。
【0060】
なお、ゲームは、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームであってもよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ならびに、アクションゲームなどであってもよい。
【0061】
また、ゲームは、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲームであってもよい。例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、および、複数のユーザによるマルチプレイゲーム、また、マルチプレイゲームの中でも、複数のユーザが対戦する対戦ゲーム、および、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなどであってもよい。
【0062】
ゲーム情報2012は、ユーザ間で共通の情報である。ゲーム情報2012は、例えば
各種ゲーム空間を規定するための情報を含み得る。「ゲーム空間」とは、ユーザが操作可能なゲームキャラクタのオブジェクトが配置される空間である。ゲーム情報2012は、ゲーム空間内に配置される木・岩・建物等の背景オブジェクトやノンプレイヤキャラクタ(non player character:NPC)のオブジェクトの配置位置、大きさ、色、形状等、ユーザ間で共通のオブジェクトに関する各種設定情報を含み得る。ゲーム情報2012は、ノンプレイヤキャラクタの性能パラメータの設定値を含み得る。ゲーム情報2012はクエストに係る情報を含み得る。ゲーム情報2012は、ゲーム空間内において行われる抽選の当選確率に関する情報を含み得る。クエストとは、達成条件が設定されたゲーム内のイベントである。クエスト毎に、達成条件が設定されていてもよい。なお、クエストには達成条件に加え失敗条件が設定されていてもよい。また、以下では、ゲーム空間に配置されたキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」と呼称する場合がある。
【0063】
ゲーム情報2012は例えば、操作可能なキャラクタ(以下、ゲームキャラクタと称する)に関する情報、保有資産に関する情報、ゲームの進行度合いを示す情報等を含み得る。ここで、保有資産の例としては、例えばゲーム内通貨、アイテム、キャラクタの装備品などが挙げられる。
【0064】
本実施形態において「マルチプレイ機能」とは、複数のユーザにおけるゲームの進行を同期させた状態でゲームを進行させる機能である。サーバ10およびユーザ端末20は、ゲームにログインしているユーザが複数存在する場合には、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を行う。
【0065】
<準備空間>
準備空間は、敵キャラクタが出現しないゲーム空間である。準備空間は、ユーザにクエストの準備を行わせるためのゲーム空間である。制御部202が準備空間においてゲームを進行させているときに、ユーザによりクエストの開始指示を示す入力操作がなされると、制御部202は、ゲーム空間を準備空間から戦闘空間へと遷移させる。
【0066】
戦闘空間は、ゲームキャラクタと敵キャラクタとが遭遇して戦闘するためのゲーム空間である。ゲームキャラクタと敵キャラクタとの戦闘については後で詳述する。
<戦闘空間>
戦闘空間における戦闘について、詳細に説明する。本実施形態に係るゲームにおける「戦闘」では、ユーザおよび他のユーザのゲームキャラクタと敵キャラクタとが、互いに攻撃動作を行う。
【0067】
ゲームキャラクタおよび敵キャラクタには、少なくとも体力値を含む性能パラメータ(例えば攻撃力、防御力、すばやさなど)の値が設定されている。ゲームキャラクタのパラメータの設定値はデッキデータベース1013に含まれ、敵キャラクタのパラメータの設定値はゲーム情報2012に含まれる。
【0068】
戦闘空間において、ゲーム制御部2022は、タッチスクリーン203が受け付けた入力操作に応じて、ユーザが使用するユーザ端末20のユーザが所有するゲームキャラクタに、攻撃動作を行わせる。そして、ゲーム制御部2022は、ゲームキャラクタの攻撃がいずれかの敵キャラクタに当たったか否か、すなわち攻撃が成功したか否かを判定する。さらに、ゲーム制御部2022は、ゲームキャラクタの攻撃が成功したと判定した場合、攻撃対象とされた敵キャラクタに与えるダメージ値の算出を行う。さらに、ゲーム制御部2022は、算出したダメージ値を敵キャラクタの体力値から減算する。もしくは、ゲーム制御部2022は、算出したダメージの値を含む、敵キャラクタへのダメージの総計と、敵キャラクタの体力値とを比較する。
【0069】
敵キャラクタの体力値が0以下になった場合、または敵キャラクタへのダメージの総計が敵キャラクタの体力値以上になった場合、ゲーム制御部2022は敵キャラクタが討伐されたと判定する。
【0070】
戦闘空間において、ゲーム制御部2022は、敵キャラクタに攻撃動作を行わせる。ゲーム制御部2022は、敵キャラクタによる攻撃動作についても、ゲームキャラクタの攻撃動作と同様に攻撃の成否判定を行い、ゲームキャラクタに対する攻撃が成功した場合にはダメージ値の算出も行う。
【0071】
ゲームキャラクタの体力値が0以下になる、またはゲームキャラクタへのダメージの総計がゲームキャラクタの体力値以上になった場合、ゲーム制御部2022はゲームキャラクタが戦闘不能になったと判定する。この場合、タッチスクリーン203がゲームキャラクタに係る入力操作を受け付けても、ゲーム制御部2022は入力操作に対応する動作をゲームキャラクタに行わせない。
【0072】
戦闘空間おいてプレイにより敵キャラクタの討伐が完了した場合などに、ゲーム制御部2022は、ユーザに対して報酬を付与する。報酬は、ゲームキャラクタが装備する装備アイテム、装備アイテムを取得するための素材アイテム、装備アイテムを強化するための強化アイテム、ゲームキャラクタに属性を付与する属性アイテム、の少なくとも何れかを含む。
【0073】
<着ぐるみ端末30の概要>
着ぐるみ端末30は、着ぐるみが参加するイベントにおいて着ぐるみ32を装着する演者33が操作する情報処理装置である。
着ぐるみ端末30は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、PDA、腕時計、スマートウォッチ、ヘッドマウントディスプレイ、画像生成装置等のコンピュータ、情報端末である。
【0074】
着ぐるみ端末30は、イベント主催者が、所定のプログラムが記憶部にインストールされた専用端末を演者に提供し、演者は自身に装着する。なお、着ぐるみ端末30は、着ぐるみに固定されたものとしても良い。
着ぐるみ32は、サーバ10から受信した演出内容を着ぐるみ端末30と接続された出力装置を介することで本開示にかかる演出サービスをユーザに提供する。
【0075】
<着ぐるみ端末30のハードウェア構成>
着ぐるみ端末30のハードウェア構成を図4に示す。着ぐるみ端末30は、入力装置303として、マイク3031、カメラ3032、位置情報センサ3033、モーションセンサ3034と接続される。着ぐるみ端末30は、出力装置304として、発光部3041、ディスプレイ3042、スピーカ3043、アクチュエータ3044と接続される。
着ぐるみ端末30は、入力装置303、出力装置304と有線または無線接続により接続される。入力装置303、出力装置304は、着ぐるみ32に固定されたものとしても良い。このとき、着ぐるみ端末30は、着ぐるみ32に固定せずに、着ぐるみ32の外部に設置し、有線通信または無線通信を介して着ぐるみ32に固定された入力装置303、出力装置304を通信制御する構成としても良い。
【0076】
発光部3041はLEDにより構成される。着ぐるみ端末30は、発光部3041またはディスプレイ3042を制御することにより、着ぐるみ全体または一部を発光、点滅させたり、色や光の強度を変えたりして外観を変化させることができる。
【0077】
着ぐるみ端末30は、スピーカ3043を制御することにより、着ぐるみが模している動物などの鳴き声を出力することができる。具体的には、着ぐるみが模している動物や生物の鳴き声や、キャラクタのセリフを出力することができる。着ぐるみの音声を予め記憶部301に記憶させておき、制御部302は、着ぐるみの音声を合成し、名前等を発するようにしてもよい。
【0078】
着ぐるみ端末30は、アクチュエータ3044を制御することにより、着ぐるみの耳やしっぽなど、着ぐるみのパーツ(一部分)を動かすことができる。具体的には、着ぐるみ端末30は、アクチュエータ3044を制御することにより、着ぐるみの耳、口、目、眉毛、頬、ひげ、しっぽ等の着ぐるみ32の一部として形成される部分の動作を選択的に制御することができる。すなわち、着ぐるみ端末30は、動かす部分を変えたり、動かし方を変えたりすることができる。
【0079】
<着ぐるみ端末30の機能構成>
着ぐるみ端末30の制御部302は、入力装置303からの信号を入力信号として受け取り、記憶部301に記憶されたデータを参照し、プログラムに基づく各種処理を行うことができる。着ぐるみ端末30の制御部302は、制御部302による処理結果を、出力装置304を介して、外部に出力することができる。
【0080】
着ぐるみ端末30は、サーバ10より受信した演出情報に従い、発光部3041、ディスプレイ3042、スピーカ3043、アクチュエータ3044を制御し、交流するイベントに参加するユーザにとって興趣性が高い演出を着ぐるみ30に行わせる。
【0081】
演出情報とは、着ぐるみ30について行われる演出を示す情報であって、例えば、着ぐるみ30の特定の発光部を点滅させたり、声を出したり、しっぽ等を振ったり、という演出を行うための制御情報である。
<着ぐるみ端末30の記憶部の構成>
着ぐるみ端末30の記憶部301は、着ぐるみプログラム3011、着ぐるみID3012を記憶する。
なお、各データの全部または一部は、サーバ10に設けても良く、システムとして着ぐるみ端末30の記憶部301の機能を発揮できるのであればどのような構成としても良い。
【0082】
着ぐるみプログラム3011は、着ぐるみ32の制御を実現するためのプログラムである。着ぐるみID3012は、着ぐるみプログラム32が実行されるときに参照されるデータである。
【0083】
着ぐるみID3012は、着ぐるみ端末30が設けられた着ぐるみを識別するための情報である。なお、着ぐるみIDにはセッションIDなど、着ぐるみ端末30が設けられた着ぐるみを識別するための情報を含む。
【0084】
<着ぐるみ端末30の制御部の構成>
着ぐるみ端末30の制御部302は、送受信部3021、着ぐるみ制御部3022の各機能ユニットを備える。
なお、各制御部の全部または一部は、サーバ10に設けても良く、システムとして着ぐるみ端末30の制御部302の機能を発揮できるのであればどのような構成としても良い。
【0085】
送受信部3021は各種データを送受信する。制御部302は、記憶部301に格納された着ぐるみプログラム3011を実行することにより、着ぐるみ32に関する各種制御を制御する。制御部302は、着ぐるみプログラム3011を実行することにより、送受信部3021、着ぐるみ制御部3022として機能する。
【0086】
<着ぐるみ32の概要>
図5は、着ぐるみ32を表す概略図である。図5(A)は、着ぐるみ32を略正面から見た図であり、図5(B)は、着ぐるみ32を略背面から見た図である。
【0087】
<着ぐるみ32の構成>
着ぐるみ32は、演者33の身体を覆うアウターウェアである。着ぐるみ32は、内部に演者33が入る空間が形成されている。このような状態で、演者33が様々な動きをすれば、着ぐるみ32も同じ動きをする。
図5に示す例では、着ぐるみ32は、演者33の全身を覆っているが、少なくとも演者33の一部を覆う構成であればよい。着ぐるみ32は、その外観が動物や怪獣などのキャラクタを表しており、例えば、ボア生地やナイロン生地などから製作される。
【0088】
着ぐるみ32は、不図示の送風装置によって、外部の空気を内部空間内に送風し、着ぐるみを膨張させて形状を維持させるよう構成されてもよい。なお、送風装置は、例えば、着ぐるみ32の内側面に配置されたり、演者33が背中に背負ったりしてもよい。
【0089】
着ぐるみ32には、のぞき窓35が形成されており、内部の演者33はのぞき窓35を介して周囲を見ることができる。のぞき窓35は、観客に内部の演者33の存在を感じさせないよう、例えば、キャラクタの目や口の部分として形成される。なお、例えば、目や口などの観客から目立たない部分に配置されたカメラが撮影した周囲の映像を、演者33が装着する眼鏡型端末などに表示させるように構成してもよい。
【0090】
着ぐるみ32には、着ぐるみの演出を出力する演出出力機構(不図示)が設けられる。例えば、着ぐるみの耳、口やしっぽなどのパーツを動かす機構や、着ぐるみ全体または一部を発光する機構、音声を出力する機構などが設けられる。演出出力機構は、例えば、演者33が身に着けるインナーウェア36の専用ポケット等に配置されたバッテリ34から電力が供給されるよう構成されてもよい。
【0091】
バッテリ34は、二次電池等であり、着ぐるみ端末30が有する演出出力機構の負荷部に対して電力を供給する。バッテリ34は、例えば、演者33の背中部分に位置する専用ポケットに配置される。
【0092】
<識別装置40の概要>
識別装置40A,40B,40Cは、着ぐるみの種または個体ごとに異なる識別情報を有する装置である。識別装置40A,40B,40Cが有する識別情報に基づき、それぞれの識別装置を備える着ぐるみ32A,32B,32Cを特定することができる。本実施例では、40A,40B,40Cが有する識別情報はそれぞれ異なるものとしたが、着ぐるみの種ごとに同一の識別情報を有するものとしても良い。
【0093】
<識別装置40の構成>
図6は、本発明の識別装置40の一例であるスタンプ41の構成を示す図である。スタンプ41は、電極42と、持ち手43と、押印面44と、を備える。スタンプ41の押印面44は、持ち手43が設けられた側とは反対側の面に設けられる。押印面44およびスタンプ41の本体の押印面44と平行な断面は四角形の角印の形状に形成される。
【0094】
スタンプ41は、ユーザ端末20のマルチタッチ対応のタッチスクリーン203に同時に接触させることによりスタンプ41の配列情報を検知させる按部である電極42を5つ備える。5つの電極42は押印面44に固定して設けられることで互いに所定の位置関係を維持しており、ユーザ端末20に同時に接触するとその接触位置および位置関係が認識される。5つの電極42のうち3つが押印面44の四角形の3つの頂点付近に配置される。このような電極42の配置により、スタンプ41の押印面44がどのような向きでタッチスクリーン203に接触されても、スタンプ41の上下左右を認識することができる。電極42は円形で、導電性の素材で形成され、押印面44に対して凸の構造となる。電極42は導電性の素材で形成される。また、電極42および本体部40aは半透明の素材であることが望ましい。電極42が導電性かつ半透明の素材であることにより、押印面44にスタンプ41をタッチスクリーン203に押し当てたときに表示される画像を描画することで、スタンプ41をユーザ端末20に接触させたときにあたかも描画した画像がユーザ端末上に押印されたように見せることができる。電極以外の部分は樹脂等の絶縁性(非導電性)の素材で充填し、押印面が略平坦となるようにすることが好ましい。これにより、電極が配置されない頂点があることによる、押印時のがたつきを防ぐことができ、全ての電極を確実にタッチスクリーンに同時に接触させることができる。電極の色と電極以外の部分を充填する素材の色は同色(例えば透明)とすることが好ましい。これにより、電極位置を視認しにくくなり、スタンプの不正コピーを防ぐことができる。
【0095】
持ち手43は、スタンプ41を押印する際に持つ箇所である。持ち手43は導電性の素材で形成される。押印面44は、電極42を配置するための箇所であり、導電性の素材で形成される。なお、上記のスタンプ41の構成は静電容量方式のタッチスクリーンに対して用いるスタンプ41として好適な素材および構成である。ユーザ端末20が他の方式のタッチスクリーンを採用する場合には、スタンプ41はタッチスクリーンの方式に適した特性の素材および構成を採用すればよい。導電性を要さない場合には、タッチスクリーン203への同時接触を可能とする複数の非導電性の按部がスタンプ41の押印面44に設けられてもよい。
【0096】
<識別装置40の動作>
スタンプ41には指やペン先などで複数の点に触れたのと同様の効果をタッチスクリーン203に与えるように、押印面44に電極42が配置される。この電極42の配列情報は着ぐるみの種または個体毎に異なるように設けられる。このため、電極42の配列情報により当該スタンプを押印した着ぐるみの種または個体を識別することができる。
【0097】
<ユーザ端末20および識別装置40の変形例>
識別装置40は、NFC(Near Field Communication)タグで合っても良い。この場合、NFCタグには着ぐるみの種または個体ごとに異なる識別情報が記憶され、ユーザ端末20はNFCタグの記憶内容を読み取るためのリーダを備えていれば良い。
【0098】
また、識別装置40は着ぐるみ端末30の一部として実現されていても良い。この場合、識別装置40は、ユーザ端末30へBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信により識別情報をユーザ端末30へ伝えるよう構成しても良い。
【0099】
以上、着ぐるみ32と交流したユーザを適切に特定し、当該ユーザのユーザ端末20に対して、当該着ぐるみ32を識別するための識別情報を送信できるよう構成されていれば識別装置40はどのような態様であっても良い。
【0100】
<情報処理システム1の動作(第一実施例)>
以下、図12および図13を参照しながら、第一の実施形態における情報処理システム1の各処理について説明する。複数の着ぐるみが参加するイベントにおいて、イベント参加者であるユーザは自身の好みの着ぐるみを探索し交流する。交流に際して、着ぐるみ32の演者33は、着ぐるみの右手に把持されたスタンプ41を、参加ユーザが保有するユーザ端末20に押印する。参加ユーザは、一連の着ぐるみとの交流イベントを通じて、ユーザ端末20および着ぐるみ32の演出サービスを楽しむことができる。
【0101】
図12は、サーバ10による演出出力処理の動作を示すフローチャートである。図13は、ユーザ端末20における演出内容の表示画面例を示す図である。
【0102】
<演出出力処理>
ステップS101において、ユーザはユーザ端末20のタッチスクリーン203の表示画面から所定のアイコンを選択し、ゲームプログラム2011を起動する。起動したゲームの表示画面からスタンプ押印ボタンを選択し、図6(B)に示すスタンプ押印画面を表示させる。
【0103】
ステップS102において、着ぐるみ32の演者33は、右手に把持されたスタンプ41の押印面44を、ユーザ端末20のタッチスクリーン203に接触させる。制御部202は、タッチスクリーン203に接触されたスタンプ41の押印面44に設けられた電極42の配列情報を読み取る。
本実施例においては、配列情報は「0010 0100」とする。
【0104】
ステップS103において、ユーザ端末20の送受信部2021は、通信部209を介して配列情報および記憶部201のユーザID2013をサーバ10の通信部109へ送信する。
【0105】
ステップS104において、サーバ10の送受信部1031は、配列情報およびユーザIDをユーザ端末20より通信部109を介して受け取る。サーバ10の演出出力部1032は、配列情報「0010 0100」をキーとして識別情報データベース1011を検索し、個体コード、通知可否、種コード、レアリティの値として、それぞれ「BEAR-001」、「TRUE」、「CDBEAR」、「C」を取得する。
【0106】
ステップS105において、サーバ10の演出出力部1032は、個体コード「BEAR-001」をキーとして個体演出データベース1015を検索し、ユーザ端末20に関する演出内容である演出内容Aの値として「表示画像:BEAR-001」、着ぐるみ端末30に関する演出内容である演出内容B「LED色:ピンク 点滅パターン:A 効果音:A 着ぐるみ動作:A」を取得する。
【0107】
図13(A)は、ユーザ端末20における演出内容Aの表示画面例を示す図である。
演出内容Aは、ユーザ端末20のゲーム制御部2022が、ユーザ端末20の表示画面70の画像表示エリア71に「BEAR-001」で指定される画像を表示させる演出指示を含む情報である。
演出内容Bは、着ぐるみ端末30の着ぐるみ制御部3022が、着ぐるみ端末の発光部3041をピンク色のパターン「A」の点滅パターンで発光させ、スピーカ3043を「A」の効果音を発生させるよう制御し、アクチュエータ3044を動作「A」となるよう制御させる演出指示を含む情報である。
【0108】
ステップS106において、サーバ10の演出出力部1032は、ユーザIDおよび個体コードをキーとしてログ情報データベース1014を検索し、ログ情報(識別日時、識別順序、取得回数)を取得する。
サーバ10の演出出力部1032は、ログ情報の取得回数(識別情報の取得回数)をキーとしてリピート付加演出データベース1016を検索し、ユーザ端末20に関する付加的な演出内容であるリピート付加演出A、着ぐるみ端末30に関する付加的な演出内容であるリピート付加演出Bを取得する。
なお、ログ情報の取得回数は全ての期間における取得回数でも良いし、直近所定期間内の取得回数を採用してもよい。直近所定期間内の取得回数に限定することにより、ユーザに所定期間内で複数の着ぐるみとの交流を行うよう動機づけることができ、イベントを円滑に運営することができる。
また、リピート付加演出データベース1016に該当レコードが存在しない場合は、リピート付加演出Aおよびリピート付加演出Bにはヌル値を設定する。
【0109】
図13(B)は、ユーザ端末20におけるリピート付加演出Aの表示画面例を示す図である。演出内容Aおよびリピート付加演出A以外の付加演出はすべてない(ヌル値)場合を想定している。
リピート付加演出Aは、演出内容Aに加えて、ユーザ端末20のゲーム制御部2022が、ユーザ端末20のメッセージエリア72に「いつもありがとう!」というメッセージを描画させ、背景エリア73に「エフェクトA」の背景を描画させる演出指示を含む情報である。
【0110】
ステップS107において、サーバ10の演出出力部1032は、ログ情報の個体コードの識別順序に基づきユーザ端末20に関する付加的な演出内容であるリピート付加演出C、着ぐるみ端末30に関する付加的な演出内容であるリピート付加演出Dを生成し取得する。この場合、採用する個体コードを直近所定数の個体コードのみに限定しても良い。
なお、個体コードの識別順序は、ログ情報データベース1014の識別順序カラムのかわりに識別日時カラムの情報を用いても良い。この場合、採用する個体コードを識別日時が直近所定期間内の個体コードのみに限定しても良い。
また、識別順序を問わず個体コードの組み合わせに対してリピート付加演出Cおよびリピート付加演出Dを生成するよう構成しても良い。
なお、ログ情報が1行しかない場合は、リピート付加演出Cおよびリピート付加演出Dにはヌル値を設定する。
【0111】
図13(C)は、ユーザ端末20におけるリピート付加演出Cの表示画面例を示す図である。演出内容Aおよびリピート付加演出C以外の付加演出はすべてない(ヌル値)場合を想定している。
この例では、ユーザは、以前に「RABBIT-003」の識別情報を取得し取得記録がログ情報データベースに記憶されているものとする。このとき、ユーザ端末20の画像表示エリア71の左上の表示枠74には以前に取得した識別情報「RABBIT-003」にかかる表示画像「RABIT-003」が重ねて表示される。
【0112】
ステップS108において、サーバ10の演出出力部1032は、個体コードをキーとしてレア付加演出データベース1017を検索し、レアリティ、ユーザ端末20に関する付加的な演出内容であるレア付加演出A、着ぐるみ端末30に関する付加的な演出内容であるレア付加演出Bを取得する。
サーバ10の演出出力部1032は、ステップS104において取得した、種ごとに定められたレアリティの値を、レア付加演出データベース1017に記憶された個体ごとのレアリティの値で上書きし、新たなレアリティの値として設定する。
レア付加演出データベース1017に該当レコードが存在しない場合は、レア付加演出Aおよびレア付加演出Bにはヌル値を設定する。
【0113】
図13(D)は、ユーザ端末20におけるレア付加演出Aの表示画面例を示す図である。演出内容Aおよびレア付加演出A以外の付加演出はすべてない(ヌル値)場合を想定している。
この例では、対象となる個体コードを便宜上「BEAR-002」とする。この場合、レア付加演出Aは、ユーザ端末20のゲーム制御部2022が、ユーザ端末20の背景エリア73に「エフェクトB」の背景を描画させる演出指示を含む情報である。
【0114】
ステップS109において、サーバ10の演出出力部1032は、種コードをキーとして属性演出データベース1018を検索し、属性情報、ユーザ端末20に関する付加的な演出内容である属性演出A、着ぐるみ端末30に関する付加的な演出内容である属性演出Bを取得する。
属性演出データベース1018に該当レコードが存在しない場合は、属性演出Aおよび属性演出Bにはヌル値を設定する。
【0115】
図13(E)は、ユーザ端末20における属性演出Aの表示画面例を示す図である。演出内容Aおよび属性演出A以外の付加演出はすべてない(ヌル値)場合を想定している。
属性演出Aは、ユーザ端末20のゲーム制御部2022が、ユーザ端末20の背景エリア73に「エフェクトG」の背景を描画させる演出指示を含む情報である。
【0116】
ステップS110において、サーバ10の演出出力部1032は、ユーザIDをキーとしてデッキデータベース1013を検索し、ユーザIDのデッキに含まれるキャラクタごとの種コードおよびキャラクタ属性を取得する。
【0117】
ステップS111において、サーバ10の演出出力部1032は、ステップS109において取得した属性情報、ステップS110において取得したキャラクタ属性をそれぞれ着ぐるみ属性、ユーザ属性カラムに対するキーとして属性付加演出データベース1019を検索し、ユーザ端末20に関する付加的な演出内容である属性付加演出A、着ぐるみ端末30に関する付加的な演出内容である属性付加演出Bを取得する。
【0118】
図13(F)は、ユーザ端末20における属性付加演出Aの表示画面例を示す図である。演出内容Aおよび属性付加演出A以外の付加演出はすべてない(ヌル値)場合を想定している。
属性付加演出Aは、ユーザ端末20のゲーム制御部2022が、ユーザ端末20の背景エリア73に「エフェクトJ」の背景を描画させる演出指示を含む情報である。
【0119】
なお、ステップS110において、デッキに複数のキャラクタが含まれる場合には、一部のキャラクタ属性またはすべてのキャラクタ属性に対して単数または複数の属性付加演出A、属性付加演出Bを取得しても良い。
また、デッキデータベース1013および属性付加演出データベース1019に該当レコードが存在しない場合は、属性付加演出Aおよび属性付加演出Bにはヌル値を設定する。
【0120】
ステップS112において、演出内容Aに対して、リピート付加演出A、リピート付加演出C、レア付加演出A、属性演出A、属性付加演出Aを重ね合わせる。
具体的に、ユーザ端末20へ送信される演出内容Aは、「表示画像」、「メッセージ」、「キャラクタエフェクト」、「背景エフェクト」、「アニメーション」などのプロパティを有する「ユーザ端末演出クラス」のオブジェクト(インスタンス)である。演出内容Aは、ステップS106~S111を通じて、取得する同様に「ユーザ端末演出クラス」のオブジェクトであるリピート付加演出A、リピート付加演出C、レア付加演出A、属性演出A、属性付加演出Aにより上書き(override)されていく。
【0121】
例えば、ステップS105において取得した演出内容Aのオブジェクト「表示画像:BEAR-002」は、リピート付加演出Aのオブジェクト「メッセージ:いつもありがとう!また会おうね!」により上書きされると、演出内容Aは「表示画像:BEAR-002、メッセージ:いつもありがとう!また会おうね!」という2つのプロパティを持つオブジェクトとなる。
【0122】
同様に、演出内容Bに対して、リピート付加演出B、リピート付加演出D、レア付加演出B、属性演出B、属性付加演出Bを重ね合わせる。
具体的に、ユーザ端末20へ送信される演出内容Bは、「LED色」、「点滅パターン」、「効果音」、「音声」、「着ぐるみ動作」などのプロパティを有する「着ぐるみ端末演出クラス」のオブジェクト(インスタンス)である。演出内容Bは、ステップS106~S111を通じて、取得する同様に「ユーザ端末演出クラス」のオブジェクトであるリピート付加演出B、リピート付加演出D、レア付加演出B、属性演出B、属性付加演出Bにより上書き(override)されていく。
例えば、ステップS105において取得した演出内容Bのオブジェクト「LED色:ピンク、点滅パターン:A、効果音:A、着ぐるみ動作:A」は、リピート付加演出Bのオブジェクト「点滅パターン:B、効果音:B、音声:B」により上書きされると、演出内容Aは「LED色:ピンク、点滅パターン:B、効果音:B、音声:B、着ぐるみ動作:A」というオブジェクトとなる。
【0123】
なお、演出内容の重ね合わせは上記実施形態に限られない。完全に上書きせずに、時間をずらしながら複数の演出内容を上書きしても良い。例えば、演出内容Aに対して、最初の所定秒は演出内容Aとし、次の数秒を演出内容Aのリピート付加演出Aによる上書き、次の数秒をリピート付加演出Cによる上書き、次の数秒をレア付加演出Aによる上書き、次の数秒を属性演出Aによる上書き、次の数秒を属性付加演出Aによる上書きとしても良い。このように、演出内容を重ね合わせることにより、複数の付加的な演出内容を時間的にずらしつつユーザに提供することができ演出サービスによる興趣性をより向上させることができる。
【0124】
その後、サーバ10の送受信部1031は、重ね合わせられた演出内容Aおよび演出内容Bをそれぞれユーザ端末20および着ぐるみ端末30の送受信部へ送信する。
【0125】
ステップS113において、ユーザ端末20の送受信部2021は、サーバ10から送信された演出内容Aを受信する。ユーザ端末20のゲーム制御部2022は、演出内容Aに基づきディスプレイ2032、スピーカ2042を制御しユーザ端末20に対して演出を行わせる。
【0126】
ステップS114において、着ぐるみ端末30の送受信部3021は、サーバ10から送信された演出内容Bを受信する。着ぐるみ端末30の着ぐるみ制御部3022は、演出内容Bに基づき出力装置304の発光部3041、ディスプレイ3042、スピーカ3043、アクチュエータ3044を制御し着ぐるみ32に対して演出を行わせる。
【0127】
ステップS115において、サーバ10のフレンド通知部1034は、ユーザID「USER1」をキーとしてユーザ情報データベース1012を検索し、ユーザIDと紐づけられた位置情報「Q」およびフレンドのユーザID「USER2」、「USER4」、「USER5」を取得する。
【0128】
ステップS116において、ステップS104において取得した通知可否が「可」の場合には、サーバ10のフレンド通知部1034は、ユーザID「USER2」、「USER4」、「USER5」に対して、ユーザID「USER1」および通知情報を送信する。
一方、通知可否が「否」の場合には送信しない。
【0129】
ステップS117において、ユーザID「USER2」、「USER4」、「USER5」のユーザ端末20のゲーム制御部2022は、受信したユーザIDおよび通知情報に基づき、ディスプレイ2032に「USER1」が着ぐるみとイベント中であることを、「USER2」、「USER4」、「USER5」にそれぞれ通知する。
【0130】
図14(A)は、フレンドのユーザ端末20の表示画面例を示す図である。一例として、ユーザID「USER2」のユーザ端末20のゲーム制御部2022は、サーバ10より受信した通知情報に基づき、ユーザ端末20の表示画面70の通知表示エリア76に「USER1がベアとイベント中!」と表示する。
【0131】
なお、ステップS115において、フレンドIDを参照する代わりにユーザID「USER1」の位置情報「Q」からの距離が所定範囲以内のユーザをユーザ情報データベース1012の位置情報から検索し、当該検索されたユーザをフレンドのユーザIDとしても良い。
【0132】
図14(B)は、フレンドのユーザ端末20の表示画面例を示す図である。一例として、「USER1」から所定範囲内に位置するユーザのユーザ端末20のゲーム制御部2022は、サーバ10より受信した通知情報に基づき、ユーザ端末20の表示画面70の通知表示エリア76に「近くでベア遭遇イベント発生!」と表示する。
【0133】
<情報処理システム1の動作(第二実施例)>
以下、図15および図16を参照しながら、第二の実施形態における情報処理システム1の各処理について説明する。複数の着ぐるみが参加するイベントにおいて、イベント参加者であるユーザは自身の好みの着ぐるみを探索し交流する。交流に際して、着ぐるみ32の演者33は、着ぐるみに固定されたスタンプ41を、参加ユーザが保有するユーザ端末20に押印する。参加ユーザは、一連の着ぐるみとの交流イベントを通じて、ユーザ端末20におけるゲームの動作が変化することで、交流イベントへの参加をより強く動機づけることができる。
【0134】
図15は、サーバ10によるゲーム制御処理の動作を示すフローチャートである。図16は、ユーザ端末20におけるゲーム制御処理の表示画面例を示す図である。
【0135】
ステップS201~S204の処理は第一実施例におけるステップS101~S104と同様であるため説明を省略する。ステップS213~215の処理は第一実施例におけるステップS115~S117と同様であるため説明を省略する。
【0136】
<ゲーム制御処理>
【0137】
ステップS205において、サーバ10のゲーム制御部1033は、種コード「CDBEAR」をキーとしてゲーム制御データベース1021を検索し、キャラクタコードの値「Bear」、ユーザ端末20におけるゲーム内のゲーム内キャラクタに関する制御情報である制御内容Aの値として「キャラクタ獲得:Bear パラメータ制御:Bear攻撃力+4(6時間)」、クエストに関する制御情報である制御内容Bの値として「クエスト解放:ベアの洞窟(LV1) 報酬アップ:ウルフ討伐(2倍)」を取得する。
【0138】
図16(A)は、制御内容Aによる表示画面例を示す図である。
ユーザ端末20のゲーム制御部2022は、制御内容Aに基づきユーザ端末20のゲーム表示画面80の画像表示エリア81に獲得したゲームキャラクタ「Bear」を表示させ、パラメータ制御の内容をボーナス表示エリア82に表示する。
【0139】
図16(B)は、制御内容Bによる表示画面例を示す図である。
ユーザ端末20のゲーム制御部2022は、制御内容Bに基づき、ユーザ端末20のゲーム表示画面80のクエスト表示エリア新たに解放したクエスト85をユーザが選択可能なように表示し、報酬アップの対象クエストに報酬のボーナス内容86を表示する。
【0140】
ステップS206において、サーバ10のゲーム制御部1033は、ユーザIDおよび個体コードをキーとしてログ情報データベース1014を検索し、ログ情報(識別日時、識別順序、取得回数)を取得する。
サーバ10のゲーム制御部1033は、ログ情報の取得回数をキーとしてリピート付加制御データベース1022を検索し、ユーザ端末20におけるゲーム内のゲーム内キャラクタに関する付加的な制御情報であるリピート付加制御A、クエストに関する付加的な制御情報であるリピート付加制御Bを取得する。
なお、ログ情報の取得回数は全ての期間における取得回数でも良いし、直近所定期間内の取得回数を採用してもよい。直近所定期間内の取得回数に限定することにより、ユーザに所定期間内で複数の着ぐるみとの交流を行うよう動機づけることができ、イベントを円滑に運営することができる。
また、リピート付加制御データベース1022に該当レコードが存在しない場合は、リピート付加制御Aおよびリピート付加制御Bにはヌル値を設定する。
【0141】
図16(C)は、リピート付加制御Aによる表示画面例を示す図である。制御内容Aおよびリピート付加制御A以外の付加的な制御内容はすべてない(ヌル値)場合を想定している。
ユーザ端末20のゲーム制御部2022は、リピート付加制御Aに基づき、ユーザ端末20のゲーム表示画面80のボーナス表示エリア82に、リピート付加制御Aにより修正されたパラメータ制御の内容をボーナス表示エリア82に表示する。
【0142】
ステップS207において、サーバ10のゲーム制御部1033は、ログ情報の個体コードの識別順序に基づきユーザ端末20におけるゲーム内のゲーム内キャラクタに関する付加的な制御情報であるリピート付加制御C、クエストに関する付加的な制御情報であるリピート付加制御Dを生成し取得する。この場合、採用する個体コードを直近所定数の個体コードのみに限定しても良い。
なお、個体コードの識別順序は、ログ情報データベース1014の識別順序カラムのかわりに識別日時カラムの情報を用いても良い。この場合、採用する個体コードを識別日時が直近所定期間内の個体コードのみに限定しても良い。
また、識別順序を問わず個体コードの組み合わせに対してリピート付加制御Cおよびリピート付加制御Dを生成するよう構成しても良い。
なお、ログ情報が1行しかない場合は、リピート付加制御Cおよびリピート付加制御Dにはヌル値を設定する。
【0143】
ステップS208において、サーバ10のゲーム制御部1033は、種コードをキーとして属性演出データベース1018を検索し、属性情報を取得する。
【0144】
ステップS209において、サーバ10のゲーム制御部1033は、ユーザIDをキーとしてデッキデータベース1013を検索し、ユーザIDのデッキに含まれるキャラクタごとの種コードおよびキャラクタ属性を取得する。
【0145】
ステップS210において、サーバ10のゲーム制御部1033は、ステップS108において取得した属性情報、ステップS109において取得したキャラクタ属性をそれぞれ着ぐるみ属性、ユーザ属性カラムに対するキーとして属性付加制御データベース1023を検索し、ユーザ端末20におけるゲーム内のゲーム内キャラクタに関する付加的な制御情報である属性付加制御A、クエストに関する付加的な制御情報である属性付加制御Bを取得する。
なお、ステップS209において、デッキに複数のキャラクタが含まれる場合には、一部のキャラクタ属性またはすべてのキャラクタ属性に対して単数または複数の属性付加制御A、属性付加制御Bを取得しても良い。
また、デッキデータベース1013および属性付加制御データベース1023に該当レコードが存在しない場合は、属性付加制御Aおよび属性付加制御Bにはヌル値を設定する。
【0146】
図16(D)は、ユーザ端末20における属性付加制御Aによる表示画面例を示す図である。制御内容Aおよび属性付加制御A以外の付加的な制御内容はすべてない(ヌル値)場合を想定している。
ユーザ端末20のゲーム制御部2022は、属性付加制御Aに基づき、ユーザ端末20のゲーム表示画面80のボーナス表示エリア82に、属性付加制御Aにより修正されたパラメータ制御の内容をボーナス表示エリア82に表示する。この際、付与属性がある場合には属性表示エリア83に付与属性を表示する。
【0147】
ステップS211において、制御内容Aに対して、リピート付加制御A、リピート付加制御C、属性付加制御Aを重ね合わせる。
具体的に、ユーザ端末20へ送信される制御内容Aは、「キャラクタ獲得」、「パラメータ制御」、「追加属性」などのプロパティを有する「キャラクタ制御クラス」のオブジェクト(インスタンス)である。制御内容Aは、ステップS206~S210を通じて、取得するオブジェクトであるリピート付加制御A、リピート付加制御C、属性付加制御Aにより修正される。
【0148】
例えば、ステップS205において取得した制御内容Aのオブジェクト「キャラクタ獲得:Bear パラメータ制御:Bear攻撃力+4(6時間)」は、リピート付加制御Aのオブジェクト「パラメータ制御:2倍」により修正されると、演出内容Aは「キャラクタ獲得:Bear パラメータ制御:Bear攻撃力+8(6時間)」という2つのプロパティを持つオブジェクトとなる。
【0149】
また、ステップS205において取得した制御内容Aのオブジェクト「キャラクタ獲得:Bear パラメータ制御:Bear攻撃力+4(6時間)」は、属性付加制御Aのオブジェクト「パラメータ制御:1.5倍、追加属性:みず」により修正されると、制御内容Aは「キャラクタ獲得:Bear パラメータ制御:Bear攻撃力+6(6時間)、追加属性:みず」という3つのプロパティを持つオブジェクトとなる。
【0150】
同様に、制御内容Bに対して、リピート付加制御B、リピート付加制御D、属性付加制御Bを重ね合わせる。
具体的に、ユーザ端末20へ送信される制御内容Bは、「クエスト解放」、「報酬アップ」
などのプロパティを有する「クエスト制御クラス」のオブジェクト(インスタンス)である。制御内容Bは、ステップS206~S210を通じて、取得するオブジェクトであるリピート付加制御B、リピート付加制御D、属性付加制御Bにより修正される。
【0151】
例えば、ステップS205において取得した制御内容Bのオブジェクト「クエスト解放:ベアの洞窟(LV1) 報酬アップ:ウルフ討伐(2倍)」は、リピート付加制御Bのオブジェクト「クエスト解放:LV2 報酬アップ:4倍」により修正されると、制御内容Bは「クエスト解放:ベアの洞窟(LV2) 報酬アップ:ウルフ討伐(4倍)」という2つのプロパティを持つオブジェクトとなる。
【0152】
サーバ10のゲーム制御部1033は、制御内容Aにゲーム内キャラクタの獲得に関する情報が含まれている場合には、ユーザ端末20に対応するユーザID、デッキデータベース1013のキャラクタコード、種コード、キャラクタ属性のレコードを追加し、ユーザのデッキに当該ゲーム内キャラクタを登録する。
【0153】
その後、サーバ10の送受信部1031は、重ね合わせられた制御内容Aおよび制御内容Bをユーザ端末20の送受信部へ送信する。
【0154】
ステップS212において、ユーザ端末20の送受信部2021は、サーバ10から送信された制御内容Aおよび制御内容Bを受信する。ユーザ端末20のゲーム制御部2022は、制御内容Aおよび制御内容Bに基づきゲーム情報2012の設定を制御する。ユーザ端末20のデータ管理部2023は、制御内容Aおよび制御内容Bに基づきゲーム情報2012のデータを更新する。
【0155】
例えば、ユーザ端末20のゲーム制御部2022は、制御内容Bにクエストの解放に関する情報が含まれている場合には、ゲーム情報2012を更新し、対象クエストをユーザが選択できる状態にする。また、ユーザ端末20のデータ管理部2023は、制御内容Bにクエストの報酬アップに関する情報が含まれている場合には、ゲーム情報2012を更新し、対象クエストの報酬を増加させる。
【0156】
図16(D)は、制御内容Aによる表示画面例を示す図である。図16(D)のように、ゲーム内キャラクタの獲得およびクエスト解放にかえて、ゲーム内キャラクタの獲得およびクエスト解放のためのゲーム内アイテムとしてユーザに付与するようゲーム制御部2022およびデータ管理部2033を制御しても構わない。
【0157】
なお、本実施例においては、キャラクタの獲得、クエストの解放、クエストの報酬増加、キャラクタの性能パラメータの増大についての実施例を記載したが、着ぐるみ32や着ぐるみ32およびユーザのデッキに保有されるキャラクタの有する属性との相性により、キャラクタの喪失、クエストの閉鎖、クエストの報酬減少、キャラクタの性能パラメータの減少処理を行っても良い。
【0158】
ステップS211において、ユーザのクエストの報酬を変化させる場合において、ユーザが当該クエストをクリアした日時を取得し、当該クリア日時がイベント開催期間内である場合においてのみ変化した報酬を有効とするよう制御しても良い。
ユーザはイベント開催期間内に着ぐるみ32との交流を通じてクエストの報酬変化というボーナスを受けることができるが、ユーザはイベント開催期間内に当該クエストをクリアするとは限らない。クエストの報酬変化ボーナスの有効期間をイベント開催期間内に限定することで、ユーザがイベント開催期間内にクエストをクリアするよう動機づけることができる。
【0159】
ステップS211において、ユーザのクエストの報酬を変化させる場合において、ユーザが当該クエストをクリアした日時を取得し、当該クリア日時がイベント開催期間内である場合においてのみ変化した報酬を有効とするよう制御しても良い。
ユーザはイベント開催期間内に着ぐるみ32との交流を通じてクエストの報酬変化というボーナスを受けることができるが、ユーザはイベント開催期間内に当該クエストをクリアするとは限らない。クエストの報酬変化ボーナスの有効期間をイベント開催期間内に限定することで、ユーザがイベント開催期間内にクエストをクリアするよう動機づけることができる。
【0160】
ステップS211において、ユーザのクエストの報酬を変化させる場合において、ユーザが当該クエストをクリアしたときのユーザの位置情報を取得し、当該位置情報がイベント会場内である場合においてのみ変化した報酬を有効とするよう制御しても良い。
ユーザはイベント会場内で着ぐるみ32との交流を通じてクエストの報酬変化というボーナスを受けることができるが、ユーザはイベント会場内で当該クエストをクリアするとは限らない。クエストの報酬変化ボーナスの有効エリアをイベント会場内に限定することで、ユーザがイベント会場内でクエストをクリアするよう動機づけることができる。
【0161】
なお、本開示におけるゲーム制御処理では特定の一つのゲームにおいてゲーム制御処理を行う構成としたが、着ぐるみ32との交流が複数のゲームに対して、すべてのゲームまたは一部のゲームに対して選択的に影響を与える構成としても良い。
その場合、例えば、複数の異なるゲームは、それぞれ異なるゲーム制御データベース1021、リピート付加制御データベース1022、属性付加制御データベース1023を有する構成とする。一方、複数の異なるゲームは、ログ情報データベース1014を共有する。これにより、ユーザによる着ぐるみ32との交流を複数の異なるゲームのゲーム制御処理で利用することができる。
なお、この場合、複数の異なるゲームにおいて、ログ情報データベース1014を共有するか否かをユーザが選択できる構成としても良い。また、特定のゲームにおけるゲーム制御処理に際して、着ぐるみ32との交流結果を他のゲームでも利用するか否かをユーザに選択させる構成としても良い。
【0162】
<情報処理システム1の動作(第三実施例)>
第三の実施形態における情報処理システム1の各処理について説明する。複数の着ぐるみが参加するイベントにおいて、イベント参加者であるユーザは自身の好みの着ぐるみを探索し交流する。交流に際して、着ぐるみ32の演者33は、着ぐるみに固定されたスタンプ41を、参加ユーザが保有するユーザ端末20に押印する。
【0163】
第三の実施形態においては、ユーザはユーザ端末20を操作することにより、交流した着ぐるみ、未交流の着ぐるみをユーザ端末20のディスプレイ2032により確認することができる。
【0164】
ユーザはユーザ端末20のタッチスクリーン203の表示画面から所定のアイコンを選択し、ゲームプログラム2011を起動する。起動したゲームの表示画面から着ぐるみ図鑑ボタンを選択する。
【0165】
ユーザ端末20の送受信部2021は、通信部209を介してユーザID2013をサーバ10の通信部109へ送信する。
【0166】
サーバ10の送受信部1031は、ユーザIDをユーザ端末20より通信部109を介して受け取る。
サーバ10の演出出力部1032は、ユーザIDをキーとしてログ情報データベース1014を検索し、ユーザがこれまで交流した着ぐるみの種コード、個体コードを取得する。サーバ10の演出出力部1032は、識別情報データベース1011を参照し、全ての着ぐるみの個体コードおよび種コードを取得する。
【0167】
サーバ10の送受信部1031は、ユーザがこれまで交流した着ぐるみの種コード、個体コードおよび、全ての着ぐるみの個体コードおよび種コードをユーザ端末20へ送信する。
【0168】
ユーザ端末20の送受信部2021は、サーバ10から送信されたユーザがこれまで交流した着ぐるみの種コード、個体コードおよび、全ての着ぐるみの個体コードおよび種コードを受信する。
ユーザ端末20のゲーム制御部2022は、ユーザがこれまでに交流した着ぐるみを着ぐるみの外観に関する画像と、交流したことを示すスタンプ押印済みのマークを関連づけて表示する。これにより、ユーザは過去に交流した着ぐるみを確認することができる。
ユーザ端末20のゲーム制御部2022は、ユーザが交流していない着ぐるみを着ぐるみの外観に関する画像を、スタンプ押印済みのマークを関連づけずに表示する。これにより、ユーザは過去に交流していない着ぐるみを確認することができる。
【0169】
このように、ユーザ端末20に交流済みの着ぐるみと、未交流の着ぐるみとを区別可能に一覧表示することにより、ユーザに対して未だ交流していない着ぐるみと新たに交流するよう促すことができる。
【0170】
<コンピュータの基本ハードウェア構成>
図17は、コンピュータの基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータは、プロセッサ、主記憶装置、補助記憶装置、通信インタフェースを備える。これらは通信バスにより相互に電気的に接続される。
【0171】
プロセッサとは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサは、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0172】
主記憶装置とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0173】
補助記憶装置とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD―ROM、DVD―ROM、半導体メモリ等である。
【0174】
通信インタフェース(Interface)とは、有線又は無線の通信規格を用いて、外部の装置と通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
【0175】
<コンピュータの基本機能構成>
コンピュータの基本ハードウェア構成(図17)により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、通信部、記憶部を備える。
【0176】
プロセッサは、プログラムを補助記憶装置から読み出して主記憶装置に展開し、当該プログラムに従って処理を実行する。これにより、制御部を各種機能ユニットとして機能させることができる。また、プログラムがネットワークを介してコンピュータに配信される場合、配信を受けたコンピュータが当該プログラムを主記憶装置に展開し、当該プログラムに従って処理を実行してもよい。
【0177】
通信部は、通信インタフェースにより実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータと通信を行うための機能を実現する。他のコンピュータから送信される情報を受信したり、他のコンピュータへ情報を送信することができる。ネットワークは、インターネット、LAN、図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z―Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が使用されてもよい。通信部は、有線で接続する場合、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により接続してもよい。
【0178】
記憶部は、主記憶装置、補助記憶装置により実現される。記憶部は、データ、プログラム、各種データベースを記憶する機能を実現する。プロセッサは、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置または補助記憶装置に確保することができる。
【0179】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0180】
(付記1)
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、着ぐるみ及び第1ユーザ端末の接近を検知したことに基づき、前記着ぐるみに対応する第1識別情報を取得する第1ステップ(S202)と、第1ユーザ端末に対応する第1ユーザ識別情報を取得する第2ステップ(S203)と、第1識別情報および第1ユーザ識別情報に基づき、前記第1ユーザ端末で実行する前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御する第3ステップ(S212)と、を実行させるゲームプログラム。
これにより、ユーザは、より興趣性の高い体験型サービス提供を受けることができる。
【0181】
(付記2)
第1ユーザ識別情報に基づき第2ユーザ端末に対応する第2ユーザ識別情報を取得する第4ステップ(S213)と、第1識別情報、第1ユーザ識別情報および第2ユーザ識別情報に基づき、第2ユーザ端末へ通知情報を出力させる第5ステップ(S215)と、を実行させる、付記1記載のゲームプログラム。
これにより、特定のユーザの着ぐるみとの交流を、イベント参加者が共有することにより、複数人によるイベント参加をより盛り上げることができる。
【0182】
(付記3)
第2ユーザ識別情報は、第1ユーザ識別情報から所定の距離内に位置する第2ユーザに関する情報である(S213)付記2記載のゲームプログラム。
これにより、特定のユーザの着ぐるみとの交流を、周囲のユーザが共有することにより、複数人によるイベント参加をより盛り上げることができる。
【0183】
(付記4)
第5ステップは、前記着ぐるみに関する通知可否情報を取得し、通知可否情報が第1状態である場合にはユーザへ通知情報を出力させ、第2状態である場合にはユーザへ通知情報を出力させず(S214)、第1状態は、第2状態と異なる、付記2または3記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザは、多数の通知情報により煩わされることがなくなり、より快適にイベントに参加することができる。
【0184】
(付記5)
第2の着ぐるみから第1識別情報とは異なる第2識別情報を取得する第7ステップ(S202)と、を実行させ、第3ステップは、第1識別情報および第2識別情報の組み合わせに基づき前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップ(S207)である、
付記1~4のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザは、複数の異なる着ぐるみの組み合わせに応じた異なった特有のゲーム処理が行われることにより、より特別な演出体験を経験することができる。
【0185】
(付記6)
第3ステップは、第1識別情報の識別日時と第2識別情報の識別日時とが所定期間内である場合に、第1識別情報および第2識別情報に基づき前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップ(S207)である、付記5記載のゲームプログラム。
これにより、イベントに参加したユーザが、所定期間内に複数の着ぐるみ32と交流するよう促すことができ、ユーザへ着ぐるみ32との活発な交流を動機づけることができる。
【0186】
(付記7)
第3ステップは、第1識別情報と第2識別情報の取得順序に基づき前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップ(S207)である、付記5または6記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザは、複数の異なる着ぐるみの識別順序に応じた異なった特有のゲーム処理が行われることにより、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0187】
(付記8)
第1識別情報に基づき前記着ぐるみに関する第1属性情報を取得する第9ステップ(S208)と、第1ユーザ識別情報に基づき第2属性情報を取得する第10ステップ(S209)と、を実行させ、第3ステップは、第1属性情報および第2属性情報に基づき前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップ(S210)である、付記1~7のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザは、着ぐるみの属性と、自身の保有するキャラクタの属性との組み合わせに応じた異なった特有のゲーム処理が行われることにより、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0188】
(付記9)
前記着ぐるみは、複数の按部を有するスタンプを備え、第1ステップは、複数の位置に接触されたときに個々の接触位置を検知可能なタッチパネルを有する第1ユーザ端末により、前記スタンプの按部の複数の接触位置を検知することにより、第1識別情報を取得するステップ(S202)である、付記1~8のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、着ぐるみ32とユーザとが直接的な接触を伴う交流を通じて、特定のユーザに対して確実にゲーム処理を制御することができる。無線方式などの非接触の通信方式の場合には、ユーザが意図しない着ぐるみ32との交流が誤検出されたり、通信確立のための煩雑な事前設定が必要であるため、不特定多数が参加するイベントにおいては特に好適である。
【0189】
(付記10)
第3ステップは、第1識別情報に基づき、処理1.前記着ぐるみに対応したキャラクタをユーザが獲得(S205)する、処理2.前記着ぐるみに対応した複数のゲーム内容から少なくとも1つのゲーム内容をユーザが選択できるようにする(S205)、処理3.前記着ぐるみに対応した報酬を変化させる(S205)、処理4.前記着ぐるみに対応したキャラクタの性能パラメータを変化させる(S205)、処理5.前記着ぐるみに対応したキャラクタの性能パラメータを変化させるアイテムを付与する(S205)、処理1~5の少なくとも1つを含むゲーム処理を制御するステップである(S205)、付記1記載のゲームプログラム。
これにより、着ぐるみ32との交流を通じて様々なゲーム内報酬を獲得することができる。ユーザは、より興趣性の高い体験型サービス提供を受けることができる。
【0190】
(付記11)
第3ステップは、第1識別情報に基づき、前記着ぐるみに対応した報酬を変化させた場合において、ユーザが前記報酬の付与条件を達成したときに、達成日時がイベント開催期間内である場合に、変化させた報酬を付与するように前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップである、付記1~10のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザがイベント開催期間内にクエストをクリアするよう動機づけることができる。
【0191】
(付記12)
第3ステップは、第1識別情報に基づき、前記着ぐるみに対応した報酬を変化させた場合において、ユーザが前記報酬の付与条件を達成したときに、第1ユーザ端末の位置情報がイベント会場内である場合に、第1ユーザ識別情報に対応したユーザへ変化させた報酬を付与するように前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御するステップである、付記1~10のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザがイベント会場内でクエストをクリアするよう動機づけることができる。
【0192】
(付記13)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、着ぐるみに備えられた端末から第1識別情報を取得する取得する第1ステップ(S202)と、第1ユーザ識別情報を取得する第2ステップ(S203)と、第1識別情報および第1ユーザ識別情報に基づき、前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御する第3ステップ(S212)と、を実行させる情報処理装置。
【0193】
(付記14)
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに情報処理を実行させるための情報処理方法であって、前記情報処理方法は、前記プロセッサに、着ぐるみに備えられた端末から第1識別情報を取得する取得する第1ステップ(S202)と、第1ユーザ識別情報を取得する第2ステップ(S203)と、第1識別情報および第1ユーザ識別情報に基づき、前記ゲームプログラムのゲーム処理を制御する第3ステップ(S212)と、を実行させる情報処理方法。
【符号の説明】
【0194】
1 情報処理システム、10 サーバ、101 記憶部、103 制御部、20A,20B,20C ユーザ端末、201 記憶部、202 制御部、30A,30B,30C 着ぐるみ端末、301 記憶部、302 制御部、40A,40B,40C 識別装置



図1
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