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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171584
(43)【公開日】2023-12-01
(54)【発明の名称】プログラム、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/65 20140101AFI20231124BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20231124BHJP
   A63F 13/822 20140101ALI20231124BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20231124BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20231124BHJP
【FI】
A63F13/65
A63F13/58
A63F13/822
A63F13/45
A63F13/69
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023176258
(22)【出願日】2023-10-11
(62)【分割の表示】P 2019092082の分割
【原出願日】2019-05-15
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】井上 雅之
(57)【要約】
【課題】ゲームへの参加意識の低下を防止できる、ゲームプログラム、ゲーム方法、および情報処理装置を提供する。
【解決手段】状態が変化し得るオブジェクトを仮想空間に配置して当該オブジェクトの状態をユーザにとって有利な状態に変化させる第1ゲームパートを実行する。情報端末装置を所持するユーザの現実空間における移動距離を特定する。第1ゲームパートでは、移動距離に基づいて、第1ゲームパートにおけるゲーム内時間を進行させ、ゲーム内時間の進行に基づいて、オブジェクトの状態をユーザにとって有利な状態に変化させる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ、メモリ、および表示部を備える情報端末装置において実行されるゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
状態が変化し得るオブジェクトを仮想空間に配置し、当該オブジェクトの状態を前記ユーザにとって有利な状態に変化させる第1ゲームパートを実行するステップと、
前記情報端末装置を所持するユーザの現実空間における移動距離を特定するステップと、を実行させ、
前記第1ゲームパートを実行するステップは、
前記移動距離に基づいて、前記第1ゲームパートにおけるゲーム内時間を進行させるステップと、
前記ゲーム内時間の進行に基づいて、前記オブジェクトの状態を前記ユーザにとって有利な状態に変化させるステップと、を含む、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記変化させるステップは、前記ゲーム内時間が所定時間進行することにより、前記オブジェクトの状態を前記ユーザにとって有利な状態に変化させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記第1ゲームパートとは異なるゲームパートであって、前記情報端末装置を所持するユーザの現実空間における位置に応じて許可条件が成立することによりゲーム制御を行う第2ゲームパートを実行するステップを実行させ、
前記第1ゲームパートを実行するステップは、前記仮想空間にゲームキャラクタを関連付けるステップを含み、
前記第2ゲームパートを実行するステップは、
現実空間に対応する地図画像であって複数のポータルが配置されている地図画像のうちの一部の領域内の画像を前記表示部に表示するステップと、
前記第1ゲームパートにおいて前記仮想空間に関連付けられているゲームキャラクタのうちから、当該第2ゲームパートにおけるユーザの移動に伴わせるゲームキャラクタを特定するステップとを含み、
前記許可条件は、前記表示部に表示されているポータルのうちユーザの現実空間における位置から所定範囲内の領域に配置されているポータルに対する入力操作を受け付けることにより成立し、
前記第2ゲームパートにおいて前記許可条件が成立することにより行われる前記ゲーム制御は、配置されているポータルのうち入力操作を受け付けた操作対象ポータルに応じた特典を付与する制御と、前記情報端末装置の移動に伴わせているゲームキャラクタを前記操作対象ポータルとは異なるポータルに移動させて、当該ポータルに応じた特典を付与する制御とを含む、請求項1または請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記特典は、前記第1ゲームパートにおいてオブジェクトを配置するために要するゲーム内通貨を含む、請求項3に記載のゲームプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ゲームフィールド内に建物等のオブジェクトを配置させ、時間経過に応じて、当該オブジェクトが完成し、当該オブジェクトにおいて価値(コイン、アイテム等)が生成され、当該価値等を用いて新たなオブジェクトを配置させるというようなサイクルによってゲームを進行させる街づくりゲームが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-69081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のゲームでは、オブジェクトを配置させた後においてユーザが何らの行動を取らずともゲーム内における時間が自動で経過し、オブジェクトが完成あるいは価値生成等されるものであった。このため、ゲームへの参加意識が低下してしまう虞があり、改善の余地がある。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、ゲームへの参加意識の低下を防止できる、ゲームプログラム、ゲーム方法、および情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備える情報端末装置において実行されるゲームプログラムであって、ゲームプログラムは、プロセッサに、状態が変化し得るオブジェクトを仮想空間に配置し、オブジェクトの状態をユーザにとって有利な状態に変化させる第1ゲームパートを実行するステップと、情報端末装置を所持するユーザの現実空間における移動距離を特定するステップと、を実行させ、第1ゲームパートを実行するステップは、移動距離に基づいて、第1ゲームパートにおけるゲーム内時間を進行させるステップと、ゲーム内時間の進行に基づいて、オブジェクトの状態をユーザにとって有利な状態に変化させるステップと、を含む。
【0007】
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備える情報端末装置が実行するゲーム方法であって、状態が変化し得るオブジェクトを仮想空間に配置し、オブジェクトの状態をユーザにとって有利な状態に変化させる第1ゲームパートを実行するステップと、情報端末装置を所持するユーザの現実空間における移動距離を特定するステップと、を実行し、第1ゲームパートを実行するステップは、移動距離に基づいて、第1ゲームパートにおけるゲーム内時間を進行させるステップと、ゲーム内時間の進行に基づいて、オブジェクトの状態をユーザにとって有利な状態に変化させるステップと、を含む。
【0008】
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備える情報端末装置であって、状態が変化し得るオブジェクトを仮想空間に配置し、オブジェクトの状態をユーザにとって有利な状態に変化させる第1ゲームパートを実行するステップと、情報端末装置を所持するユーザの現実空間における移動距離を特定するステップと、を実行し、第1ゲームパートを実行するステップは、移動距離に基づいて、第1ゲームパートにおけるゲーム内時間を進行させるステップと、ゲーム内時間の進行に基づいて、オブジェクトの状態をユーザにとって有利な状態に変化させるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ゲームへの参加意識の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ゲームシステムのハードウェア構成を示す図である。
図2】(A)および(D)は位置情報ゲーム中においてタッチスクリーンに表示される表示画面の一例を示す図であり、(B)および(E)は街づくりゲーム中においてタッチスクリーンに表示される表示画面の一例を示す図であり、(C)はオブジェクトの購入金額、ゲームフィールドに配置してから完成するまでに要するゲーム内時間、および当該ゲーム内時間を経過させるために必要となる移動距離の一例を示す図である。
図3】(A)は住人キャラクタをお供として連れ出してユーザがポータルにチェックインしたときの表示例を示し、(B)は住人キャラクタの特性、エピソード、および解放条件を示す図である。
図4】位置情報ゲーム関連処理のフローチャートを説明するための図である。
図5】街づくりゲーム関連処理のフローチャートを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0012】
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
【0013】
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0014】
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
【0015】
また、図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
【0016】
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
【0017】
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
【0018】
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
【0019】
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
【0020】
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
【0021】
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
【0022】
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
【0023】
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
【0024】
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0025】
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
【0026】
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0027】
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
【0028】
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0029】
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。なお、ユーザ端末100とサーバ200との協働により実現されるゲームは、一例として、ユーザ端末100において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
【0030】
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0031】
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
【0032】
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。
入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0033】
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
【0034】
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
【0035】
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
【0036】
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
【0037】
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
【0038】
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
【0039】
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)~(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
【0040】
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
【0041】
<ゲーム概要>
本実施形態に係るゲームシステム1が実行するゲームは、位置情報ゲームと、街づくりゲームとを含む。位置情報ゲームは、現実空間をユーザが実際に移動することにより、ユーザの現実空間における位置に応じて当該現実空間に対応する地図画像上を移動し、当該地図画像上に配置されているポータルにチェックインすることにより、当該ポータルに対応する特典(例えば、ゲーム内通貨、ポータルに対応するお土産アイテム等)を獲得するといったゲームである。
【0042】
一方、街づくりゲームは、ユーザからの入力操作に応じて仮想空間に建物等のオブジェクトを配置し、ゲーム内時間の経過に応じて、当該オブジェクトを進化(例えば、建物完成・価値生成・レベルアップ等)させるとともに、オブジェクトを配置することに応じて当該仮想空間内に住人キャラクタを関連付けることにより、ユーザの街を発展・成長させるといったゲームである。
【0043】
位置情報ゲームおよび街づくりゲームは、各々、種類が異なるゲームである。しかし、街作りゲームにおいて建物等を進化させるゲーム内時間は、位置情報ゲームにおいてユーザが移動した移動距離に応じて経過(進行)する。本実施形態においては、例えば、現実空間においてユーザが1km移動することにより、ゲーム内時間を10分経過させることができるが、これに限らず、100m移動することによりゲーム内時間を1分経過させるものであってもよい。
【0044】
また、位置情報ゲームにおいて獲得した特典(ゲーム内通貨)は、街づくりゲームにおいてオブジェクトを新たに購入・配置等するために用いることができる。さらに、街作りゲームにおいて仮想空間に関連付けられた住人キャラクタは、位置情報ゲームにおいてユーザのお供として移動させて、ユーザがポータルにチェックインした際に、ユーザ自身が移動せずとも自動で他のポータルにチェックインして、当該ポータルの特典を獲得するために用いることができる。
【0045】
このため、例えば、位置情報ゲームにおいて特典を獲得→街作りゲームにおいて建物等のオブジェクトを配置→位置情報ゲームにおいて移動→街作りゲームにおける建物を進化(街を発展)させるとともに住人キャラクタを関連付け→位置情報ゲームにおいて住人キャラクタを連れてポータルチェックインにより獲得する特典倍増→街作りゲームにおいて建物をさらに進化(街をさらに発展)…といったゲームサイクルをユーザに提供することができる。以下に、位置情報ゲームおよび街作りゲーム各々についての詳細を説明する。
【0046】
まず、位置情報ゲームについて説明する。位置情報ゲームが開始されると、ユーザ端末100は、位置登録システムやユーザ端末100のGPS(Global Positioning System)モジュールなどからの情報を利用して、ユーザ端末100の現在位置情報(例えば、住所情報、緯度経度情報など)を特定し、当該現在位置情報に基づいて、ユーザ端末100(所有するユーザ)の現実空間における現在位置周辺の地図を表示する。地図を表示するに際しては、例えば、現在位置情報をサーバ200に送信することにより、当該現在位置の周辺の地図データの転送を要求する。サーバ200は、地図データを提供する他のサービス提供装置(サーバ)からネットワークを介してユーザ端末100の周辺の地図データを取得するとともに、ユーザ端末100の周辺に配置されているポータルに関するポータル情報(ポータルの位置、ポータルの種類等を特定するための情報)を取得し、当該ポータル情報をユーザ端末100の周辺の地図データとともにユーザ端末100に送信する。
【0047】
ユーザ端末100は、当該地図データに基づく地図画像をタッチスクリーン15に表示し、当該地図データとともに受信したポータル情報に基づいて、地図画像上の所定位置にポータルを重畳させて表示する。具体的に、タッチスクリーン15には、地図データに基づく地図画像のうちの一部の領域であって、ユーザの現実空間における位置が中心となる領域の地図画像が表示される。ポータルは、ポータル情報から特定される位置に、その種類を特定可能となる態様で表示される。また、タッチスクリーン15における地図画像上には、ユーザの現実空間における現在位置を示す現在位置画像と、当該現在位置から所定範囲(例えば半径200mの範囲)内を示すサークル画像とが重畳して表示される。
【0048】
図2(A)は、位置情報ゲーム中においてタッチスクリーン15に表示される表示画面の一例を示す図である。図2(A)では、ユーザ端末100を所有するユーザが恵比寿駅周辺であって、駅から南西に位置している場合を例示している。タッチスクリーン15には、駅周辺の地図画像201が表示され、当該地図画像201に重畳して、ポータルP1~P4、現在位置画像U、およびサークル画像Cが表示されている。
【0049】
ポータルP1~P4には、各々、ポータルの種類を示す画像が対応して表示される。地図画像上に配置され得るポータルとしては、例えば、公園や、喫茶店、スーパー、百貨店、ラーメン屋、寺、学校、遊園地、工場、銀行、競技場、山、海、川、畑、マンション、研究所、発電所、警察署など、様々な種類のポータルが設けられている。ポータルの種類を示す画像としては、その種類をユーザが想起できる写真画像等が表示される。図2(A)では、写真画像に替えて、種類の名称を示しているが、例えば、ポータルP1は、レジャーに属する種類であることを示唆するテントとハンモックの写真画像が表示され、ポータルP4は、寺に属する種類であることを示唆する寺の写真画像が表示されているものとする。本実施形態においては、ポータルに対応して写真画像等が表示される例について説明するが、これに限らず、ポータルをタップ操作することにより、当該タップ操作の対象となったポータルの種類に応じた写真画像等を表示するものであってもよい。
【0050】
また、位置情報ゲームでは、サークル画像C内に配置されているポータル(あるいは当該ポータルに対応して表示される種類を示す画像(写真画像))に対してタッチ操作することにより、当該ポータルにチェックインすることができる。図2(A)の例では、サークル画像C内に配置されているポータルP1またはポータルP3に対してタッチ操作することにより当該ポータルにチェックインできる。
【0051】
ユーザは、ポータルにチェックインすると、当該ポータルの種類に応じた特典を獲得可能となる。特典としては、例えば、ポータルの種類に応じた額のゲーム内通貨や、チェックインしたポータルの種類に応じたお土産アイテムを獲得可能となる。お土産アイテムは、例えば、ポータルが配置されているご当地のグルメや、名産品等に関するアイテムなどである。位置情報ゲームにおいては、このようにユーザが現実空間を実際に移動して地図画像上に配置されているポータルにチェックインすることにより特典を獲得することができる。獲得した特典を特定可能にするための情報は、メモリ11に格納される。
【0052】
また、ユーザが移動すると、ユーザ端末100は、現在位置情報を再度サーバ200に送信して、ユーザ端末100の周辺のポータル情報と、ユーザ端末100の周辺の地図データとを取得する。タッチスクリーン15には、当該地図データに基づく地図画像が表示され、ポータル情報に基づいてポータルが地図画像上に重畳して表示される。即ち、タッチスクリーン15上の地図画像およびポータルは、ユーザ端末100を所有するユーザの移動に伴って更新される。
【0053】
また、位置情報ゲームでは、所望のポータルを目指して、ユーザが現実空間において移動した移動距離を特定可能な移動距離情報をメモリ11に格納する。位置情報ゲームでは、歩行あるいは小走り程度の所定速度(例えば、100m/分)以下での移動をユーザの移動として集計され、所定速度を越える速度での移動(例えば、自動車や電車など)については集計対象から除外されるように定められている。
【0054】
次に、街づくりゲームについて説明する。街づくりゲームでは、仮想空間であるゲームフィールドに、ユーザが保有するオブジェクトをユーザの入力操作に基づいて配置することによって街づくりを行う。街づくりゲームでは、ゲーム内通貨を消費することによりオブジェクトを購入することにより、保有して配置可能となる。保有しているオブジェクトや、配置されているオブジェクトおよびその配置位置などを特定可能にするための情報はメモリ11に格納される。
【0055】
図2(B)は、街づくりゲーム中においてタッチスクリーン15に表示される表示画面の一例を示す図である。図2(B)に示す例では、購入したオブジェクトを配置する際に表示される画面が示されており、タッチスクリーン15の大半を占める第1領域202においてゲームフィールドが表示され、タッチスクリーン15下方の第2領域203においてユーザが保有するオブジェクト204、205が表示されている。
【0056】
ユーザは、第2領域203に示されるオブジェクトをドラッグしてゲームフィールド内の配置したい位置にドロップすることにより、所望のオブジェクトをゲームフィールド内の所望位置に配置できる。図2(B)においては、すでに複数のオブジェクトが配置されてユーザの街T1が形成されており、保有しているオブジェクト204を新たに配置しようとしている様子が示されている。
【0057】
オブジェクトとしては、現実空間において存在し得る建物等に対応して複数種類設けられている。例えば、公園や、喫茶店、スーパー、百貨店、ラーメン屋、寺、学校、遊園地、工場、銀行、競技場、山、海、川、畑、マンション、研究所、発電所、警察署など、様々な種類のオブジェクトが設けられている。
【0058】
オブジェクトは、ゲームフィールドに配置されると、まず建築状態となり、完成までに必要となるゲーム内時間がオブジェクトの種類毎に定められる。完成までに必要となる残りのゲーム内時間は、建築状態のオブジェクトに対して例えばタップ操作することにより、当該オブジェクトに重畳して表示される。
【0059】
オブジェクトは、完成に要するゲーム内時間が経過して完成状態になった後、ゲーム内時間が所定時間(例えば生産完了時間等)経過する毎に当該オブジェクトに応じた効果を発揮する。このため、オブジェクトが完成することにより、街づくりにおけるユーザにとっての有利度合いが高くなる。効果を発揮するために要する時間と、発揮する効果とは、オブジェクトの種類毎に定められている。例えば、畑、喫茶店、ラーメン屋などは、食品を生産する効果が対応付けられており、山、海、工場などは、資源を生産する効果が対応付けられており、百貨店や銀行などは、資金(ゲーム内通貨)を発行する効果が対応付けられており、学校やビル、研究所などは、開発する効果が対応付けられている。街づくりゲームにおいて生成される街は、例えば配置されているオブジェクトの数および種類から特定可能となる食品、資源、資金、開発各々の合計値や割合などに基づいて評価される。街づくりゲームにおいては、例えば、食品、資源、資金、開発各々の合計値が大きい程、また4項目のバランスが取れている程、豊かな街であると評価される。
【0060】
また、完成状態にあるオブジェクトには、当該オブジェクトのレベルが定められている。オブジェクトのレベルは、例えば発揮する効果の大きさや効果を発揮するまでに要する時間に影響し、レベルが高くなる程、発揮する効果が大きくなったり、発揮するまでに要する時間が短くなったりする。このため、街づくりにおけるユーザにとっての有利度合いが高くなる。完成状態にあるオブジェクトには、例えば、次のレベルまでに必要となるゲーム内時間が定められる。次に効果を発揮するまでに必要となるゲーム内時間や、次のレベルまでに必要となるゲーム内時間は、オブジェクトに対して例えばタップ操作することにより、当該オブジェクトに重畳して表示される。オブジェクトの状態(建築中、完成済、効果発揮、レベル等)や、街全体における食品、資源、資金、開発各々の合計値・割合、街の豊かさを示す値などを特定可能にするための情報は、メモリ11に格納される。
【0061】
オブジェクトの完成・効果発揮・レベル向上に影響するゲーム内時間は、前述したとおり、位置情報ゲームにおいてユーザが移動した移動距離に応じて経過する。また、オブジェクトの購入に必要なゲーム内通貨も、位置情報ゲームにおいてユーザがポータルにチェックインすることにより獲得可能となる。
【0062】
図2(C)は、オブジェクトの購入金額、ゲームフィールドに配置してから完成するまでに要するゲーム内時間、および当該ゲーム内時間を経過させるために必要となる移動距離の一例を示している。図2(C)に示すように、公園オブジェクトについては、ゲーム内通貨を「25」消費することにより購入でき、配置してからゲーム内時間が10分経過することにより完成する。このため、移動距離が1kmに到達することにより、ゲーム内時間を10分経過させて、配置した公園オブジェクトを完成させることができる。また、喫茶店オブジェクトおよび工場オブジェクトについても同様に、購入金額、配置から完成までのゲーム内時間、必要となる移動距離が定められている。この他にも、各オブジェクトには、完成後において効果を1回発揮するために要するゲーム内時間、および、次のレベルに到達するまでに要するゲーム内時間などが定められている。これにより、街づくりゲームにおけるオブジェクト配置後や効果発揮後などにおいて、ユーザに対して位置情報ゲームを行わせて移動を促すことができる。完成・効果発揮・レベルアップなど有利度合いを向上させるまでに要する残りのゲーム内時間を特定可能な情報は、オブジェクト毎にメモリ11に格納されている。
【0063】
図2(D)は、位置情報ゲーム中においてユーザ端末100を所有するユーザが、恵比寿駅周辺(例えば図2(A))から渋谷駅の北西に位置する場所まで歩いて移動した場合を例示している。タッチスクリーン15には、駅周辺の地図画像210が表示され、当該地図画像210に重畳して、当該地図画像210上に配置されているポータルP5~P7が表示されるとともに、現在位置画像U、およびサークル画像Cが表示されている。ユーザは、ポータルP5~P7のいずれかがサークル画像C内となる位置まで移動し、当該ポータルをタッチ操作することにより、当該ポータルにチェックインすることができる。これにより、当該ポータルの種類に応じたゲーム内通貨を獲得可能となる。また、ユーザが所有するゲーム内通貨を消費して、当該ポータルの種類に応じたお土産アイテムを獲得可能となる。
【0064】
さらに、位置情報ゲームにおいては、ユーザが移動することに伴って移動距離情報が更新されることにより、街づくりゲームにおけるゲーム内時間を進行させることができる。その結果、街づくりゲームにおいては、ゲーム内通貨を消費してオブジェクトを購入・配置し、移動距離情報に基づいてゲーム内時間を進行させてオブジェクトの完成・効果発揮・レベルアップ等が図られ、図2(E)に例示するようにユーザの街を発展・成長させることができる。図2(E)には、図2(B)で示した街T1に対して多数のオブジェクトがさらに配置されることにより大きな街に発展・成長している様子が示されている。
【0065】
また、街づくりゲームにおいては、オブジェクトを配置して街を発展・成長させることに応じて、ユーザの街に住人キャラクタが関連付けられる。図2(E)に示す街には、住人キャラクタK1~K7が関連付けられている。仮想空間に関連付けられ得る住人キャラクタとしては、趣味や嗜好などの特性が異なる複数種類のキャラクタが設けられており、当該仮想空間に配置されているオブジェクトの種類に応じた特性を有するキャラクタが関連付けられる。例えば、美術館のオブジェクトが配置されているときには、美術館のオブジェクトが配置されていないときよりも高い割合で、絵画などの芸術を好む特性を有するキャラクタが関連付けられる。また、ラーメン屋のオブジェクトが配置されているときには、ラーメン屋のオブジェクトが配置されていないときよりも高い割合で、ラーメンを好む特性を有するキャラクタが関連付けられる。
【0066】
また、住人キャラクタの人数は、例えば、ユーザの街の豊かさに応じて増減する。例えば、食品、資源、資金、開発各々の合計値が大きい程、またバランスが取れている程、より多くの住人キャラクタが関連付けられる。図2(E)では、第2領域203において、円グラフにより食品、資源、資金、開発各々のバランスが示されるとともに、円グラフ中央においてユーザの街に関連付けられている住人キャラクタの数が示されている。図2(E)の例では、食品40%、資源30%、資金20%、開発10%であること、および住人キャラクタが7人であることが示されている。ユーザの街に関連付けられている住人キャラクタおよび特性を特定可能とする情報はメモリ11に格納される。
【0067】
街に関連付けられた住人キャラクタは、位置情報ゲームにおいてユーザのお供として連れ出すことができる。お供として連れ出す住人キャラクタおよびキャラクタ数は、位置情報ゲームを開始するときにユーザにより選択されることにより特定される。
【0068】
図3(A)は、住人キャラクタK1~K7をお供として連れ出して、ユーザがポータルP1にチェックインしたときの表示例である。住人キャラクタK1~K7は、各々、特性を有している。図3(B)に示すように、住人キャラクタK1は、B級グルメを好む特性を有し、住人キャラクタK2は、喫茶店めぐりを好む特定を有し、住人キャラクタK3は、歴史探訪という特性を有しているとする。図示していないが、住人キャラクタK4~K7についても同様に特性を有している。
【0069】
一方、図3(A)に示すように、ポータルP1の周辺には、B級グルメと共通性を有するラーメンのポータルP2、喫茶店めぐりと共通性を有するコーヒーのポータルP3、および、歴史探訪と共通性を有する寺のポータルP4が配置されている。この場合、図3(A)に示すように、お供として連れ出した住人キャラクタK1~K7のうち、住人キャラクタK1がポータルP2に移動し、住人キャラクタK2がポータルP3に移動し、住人キャラクタK3がポータルP4に移動する表示が行われて、各々共通性を有するポータルにチェックインする。
【0070】
このように、ユーザがポータルにチェックインすることにより、住人キャラクタは、ユーザがチェックインしたポータル以外のポータルであって、自己の特性と共通性が高い種類のポータルを特定して、当該ポータルにチェックインする。住人キャラクタがチェックイン可能な範囲は、サークル画像Cよりも広い範囲(例えば半径500mの範囲)に定められている。これにより、ユーザ自身がポータルP2~P4にチェックインせずとも、当該ポータルP2~P4各々に対応するゲーム内通貨を獲得可能となる。
【0071】
また、住人キャラクタがポータルにチェックインしたときには、当該ポータルに対応するお土産アイテムを購入するか否かの問合せが表示され、ユーザが購入を選択することによりゲーム内通貨を用いて当該ポータルのお土産アイテムを獲得可能となる。なお、お供として連れ出した住人キャラクタK4~K7については、自己の特性と共通性を有するポータルが存在しないときには、いずれのポータルにもチェックインしないようにしてもよく、また、自己の特性と共通性を有するポータルが存在しないときであってもいずれかのポータルにチェックインするようにしてもよい。
【0072】
また、住人キャラクタには、各々、図3(B)に例示するように、エピソードと、当該エピソードの解放条件(閲覧条件)とが定められている。エピソードとは、住人キャラクタ各々に関連付けられており、当該住人キャラクタに纏わる物語的な演出である。エピソードの解放条件は、住民キャラクタの特性に応じた特定のお土産アイテムをユーザが獲得して、当該お土産アイテムを当該住人キャラクタに付与(消費)することにより成立する。なお、エピソードの解放条件は、特定のお土産アイテムをユーザが獲得することにより成立するものであってもよい。住人キャラクタのエピソードのタイトルと解放条件とを特定可能にするための情報はメモリ11に格納される。
【0073】
住人キャラクタK1には、図3(B)に示すように、エピソードとしてEP1とEP2とが関連付けられており、○○軒に対応するポータルで購入可能となる炒飯あるいは中華まんのお土産アイテムを付与することにより成立する解放条件が定められている。EP1は、例えば、住人キャラクタK1が○○軒を好きになった理由が分かるようなストーリーを展開する演出が定められている。住人キャラクタK2には、エピソードとしてEP3とEP4とが関連付けられており、喫茶△△に対応するポータルで購入可能となるクッキーあるいはコーヒー豆のお土産アイテムを付与することにより成立する解放条件が定められている。このように、エピソードの解放条件を成立させる特定のお土産アイテムとしては、住民キャラクタの特性と関連性を有するアイテムが定められている。その他の住人キャラクタについても同様に、特有のエピソードと、解放条件とが定められている。住人キャラクタのエピソードのタイトルと解放条件とは、位置情報ゲーム中において、お供として連れ出す住人キャラクタを選択するときに一覧表示される。また、エピソードのタイトルおよび解放条件が一覧表示される際には、当該解放条件を成立させるお土産アイテムを獲得できるポータルの所在地や当該ポータルまでの距離等についても併せて表示する。このため、所望の住人キャラクタのエピソードを解放するために目指すべきポータルを確認し、当該ポータルに移動する動機をユーザに与えることができる。
【0074】
次に、位置情報ゲームおよび街づくりゲームを行うための処理内容について説明する。図4は、位置情報ゲームを行うための処理に含まれる位置情報ゲーム関連処理のフローチャートを説明するための図である。位置情報ゲーム関連処理は、ユーザ端末100により実行されるが、これに限らず、一部の処理はサーバ200において実行し、処理結果をユーザ端末100に送信するようにしてもよい。
【0075】
ステップS01においては、位置情報ゲームを開始する際に、お供として連れ出す住民キャラクタを決定する。具体的に、位置情報ゲームを開始する際に一覧表示される住人キャラクタのエピソードのタイトルと解放条件等を参考にし、ユーザは、解放条件を成立させるお土産アイテムおよびポータルまでの距離等を確認しつつ、お供として連れ出す住民キャラクタを選択する。
【0076】
ステップS02においては、ユーザの現実空間における位置に基づく移動距離に応じて移動距離情報を更新する。移動距離は、例えば、位置情報ゲームを開始したときのユーザの位置からユーザの現在位置までの直線距離であってもよく、また、位置情報ゲームを開始したときのユーザの位置からユーザが現在位置に到達するまでに移動した距離であってもよい。
【0077】
ステップS03においては、サークル画像C内におけるいずれかのポータルにチェックインしたか否かが判定される。チェックインしていると判定されなかったときには、移動中であるとみなして、ステップS02に移行して、ユーザの移動に応じて移動距離を更新する。なお、この間においては、ユーザの移動に伴って、タッチスクリーン15上の地図画像およびポータルが更新される。
【0078】
一方、チェックインしていると判定されたときには、ステップS04において、チェックインしたポータルに応じたゲーム内通貨をユーザに付与する。ステップS05においては、ユーザが所有するゲーム内通貨の消費に伴って、お土産アイテムを付与する。具体的に、ポータルにチェックインすると、付与されたゲーム内通貨が報知され、その後、当該ポータルにおいて購入可能なお土産アイテムの一覧が表示され、ユーザの選択操作に応じてお土産アイテムを購入可能となる。
【0079】
ステップS06においては、住民キャラクタのお供がいるか否かを判定する。住民キャラクタのお供がいると判定されなかったときには、ステップS10へ移行する。一方、住民キャラクタのお供がいると判定されたときには、ステップS07へ移行し、住民キャラクタのチェックイン先となるポータルを決定するための処理を行う。ステップS07においては、お供として連れ出した住民キャラクタの特性、および、ユーザがチェックインしたポータル周辺に配置されているポータルの種類との共通性に基づいて、チェックイン先となるポータルを決定する。チェックイン先となり得るポータルは、サークル画像C内のポータルに限らず、当該サークル画像Cよりも広い範囲に配置されているポータルが含まれる。チェックイン先が決定された住民キャラクタについては、当該決定されたポータルに移動してチェックインする表示が行われる。
【0080】
ステップS08においては、チェックインしたポータルに応じたゲーム内通貨を付与する。ステップS09においては、ユーザが所有するゲーム内通貨の消費に伴って、お土産アイテムを付与する。具体的に、住民キャラクタがポータルにチェックインすると、付与されたゲーム内通貨が報知され、その後、当該ポータルにおいて購入可能なお土産アイテムを買ってもよいか否かについて住民キャラクタから確認を求められる確認ウィンドウが表示され、ユーザが買ってもよい旨の意思表示を示すことにより住民キャラクタに対してお土産アイテムを購入することを許可し、お土産アイテムを購入可能となる。この場合、購入するお土産アイテムは、ユーザの選択操作に応じて選択できるようにしてもよく、住民キャラクタの特性に基づいてランダムに選択されるようにしてもよい。
【0081】
ステップS10においては、住民キャラクタのエピソードを開放するためのお土産アイテムを獲得し、当該お土産アイテムを当該住民キャラクタに付与(消費)することにより、当該住民キャラクタに纏わるエピソードが解放される。これにより、住民キャラクタのエピソードを閲覧することができる。
【0082】
図5は、街づくりゲームを行うための処理に含まれる街づくりゲーム関連処理のフローチャートを説明するための図である。街づくりゲーム関連処理は、ユーザ端末100により実行されるが、これに限らず、一部の処理はサーバ200において実行し、処理結果をユーザ端末100に送信するようにしてもよい。街づくりゲームを開始する際には、ステップS20において、位置情報ゲームにおいて更新された移動距離情報に基づく移動距離に応じてゲーム内時間を経過させる。具体的には、1km毎にゲーム内時間を10分経過させる。
【0083】
ステップS21においては、経過したゲーム内時間に基づいて、配置されているオブジェクトの有利度合いを向上させる時間が経過したか否かを判定する。オブジェクトの有利度合いを向上させる時間とは、建築状態から完成状態となるまでに要する時間、効果を発揮できるまでに要する時間、レベルアップさせるまでに要する時間などである。オブジェクトの有利度合いを向上させる時間が経過したと判定されなかったときには、状態が変化するオブジェクトが存在しないため、そのままステップS26に移行する。
【0084】
一方、オブジェクトの有利度合いを向上させる時間が経過したと判定されたときには、判定対象となったオブジェクトの有利度合いをステップS22において向上させる。具体的には、当該オブジェクトが建設状態であったときには完成状態に更新したり、効果を発揮させたり、レベルアップさせたりする処理が行われる。
【0085】
また、ステップS23においては、ユーザの街に配置されているオブジェクトによる食品、資源、資金、開発各々の合計値や割合などに基づいて、街の豊かさを特定する。ステップS24においては、街の豊かさに応じて、当該街に住人キャラクタを新たに関連付けるか否かを判定する。例えば、街全体における食品、資源、資金、開発各々の合計値が所定値分増加する毎に、住人キャラクタを新たに関連付けると判定されるものであってもよい。住人キャラクタを新たに関連付けると判定されたときには、ステップS25において街に配置されているオブジェクトの種類に応じた特性を有する住民キャラクタを関連付ける。前述したように、美術館のオブジェクトが配置されているときには、美術館のオブジェクトが配置されていないときよりも高い割合で、絵画などの芸術を好む特性を有するキャラクタが関連付けられる。
【0086】
ステップS26においては、位置情報ゲームにおいて獲得したゲーム内通貨を用いて建物等のオブジェクトを新たに購入して配置可能となる。これにより、ユーザの街を成長・発展させるとともに、新たに配置したオブジェクトを完成させるため、あるいはすでに配置しているオブジェクトの有利度合いを向上させるために、再び位置情報ゲームを開始させて現実空間におけるユーザの移動を促すことができる。
【0087】
<本実施形態の効果>
本実施形態によれば、図5のステップS20で示したように、街づくりゲームにおいてオブジェクトの有利度合いを向上させるとともに街を成長・発展させるゲーム内時間が、位置情報ゲームにおいてユーザが現実空間において移動した移動距離に基づいて進行する。このため、ゲーム内時間を進行させるためにユーザ自体の移動を促すことができ、ゲームへの参加意識の低下を防止できる。
【0088】
また、オブジェクトの有利度合いは、図5のステップ21およびステップS22で示すように、オブジェクト毎に予め定められている時間が経過することにより向上する。このため、予め定められている時間を進行させるための移動をユーザに促すことができる。
【0089】
また、街づくりゲームにおいては、図5のステップS23~S25に示すように、街を成長・発展させることにより当該街に住民キャラクタを関連付けることができる。また、位置情報ゲームにおいては、図4のステップS06~S09で示すように、住民キャラクタをお供として連れ出して移動させて、ユーザがポータルにチェックインすることにより当該ポータルに対応する特典を獲得でき、さらにお供として連れ出した住民キャラクタを自動で他のポータルに移動させてチェックインさせることにより特典を獲得できる。これにより、住民キャラクタが多い程、ユーザは多くの特典を効率良く獲得できる。その結果、位置情報ゲームにおける移動にお供として連れ出す住民キャラクタをより多く関連付けるために、街を成長・発展させることへの動機をユーザに生じさせることができる。
【0090】
また、住民キャラクタのチェックイン先は、図4のステップS07で示すように、サークル画像Cよりも広い範囲内に配置されているポータルから、当該住民キャラクタの特性に基づいて決定される。このため、サークル画像C内に配置されていないポータルについてもユーザが実際に移動することなくチェックインできる。その結果、住民キャラクタをより多く関連付けようとする動機を生じさせることができる。また、街に関連付けられる住民キャラクタの特性は、図5のステップS25に示すように、配置されているオブジェクトの種類に応じて決定される。また、住民キャラクタの数は、図5のステップS23およびS24に示すように、配置されているオブジェクト等から特定される街の豊かさ等に応じて決定される。このため、街づくりゲームにおいてどのような種類のオブジェクトを配置するかといった面白さを提供できる。
【0091】
ポータルチェックインにより獲得する特典には、街づくりゲームにおいてオブジェクトを購入するためのゲーム内通貨が含まれる。このため、街を成長・発展させるためにより多くのゲーム内通貨が必要となり、その結果、位置情報ゲームにおけるユーザの移動を促すとともに、ポータルにチェックインすることへの動機をユーザに生じさせることができる。
【0092】
図3(B)に示すように、各住民キャラクタには、特有のエピソードと、当該エピソードを解放するための解放条件が定められている。また、解放条件は、住民キャラクタの特性に応じた特定のお土産アイテムを当該住民キャラクタに付与(消費)することにより成立する。このため、住民キャラクタのエピソードを解放するためのお土産アイテムが獲得可能となるポータルを目指して移動しようとする動機をユーザに生じさせることができる。また、お土産アイテムは、ポータルにチェックインしてさらにゲーム内通貨を消費することにより獲得可能となる。このため、ゲーム内通貨を獲得するためにポータルへのチェックインをさらに促すことができる。
【0093】
<変形例>
以上説明した実施形態の変形例などを以下に列挙する。
【0094】
(1) 移動距離およびゲーム内時間について
上記実施形態における図4のステップS02において更新される移動距離情報は、ポータルにチェックインしたか否かにかかわらず、図5のステップS20において街づくりゲームのゲーム内時間の進行に反映される例について説明した。しかし、図4のステップS02において更新される移動距離情報は、ポータルにチェックインすることにより街づくりゲームのゲーム内時間の進行に反映させるようにし、ポータルにチェックインしていない段階においては移動していたとしてもゲーム内時間の進行に反映されないようにしてもよい。これにより、ユーザに対してポータルへのチェックインをより一層促すことができる。また、この場合には、移動距離情報は、ユーザが実際に移動した距離ではなく、例えば、位置情報ゲームを開始したときのユーザの位置から、チェックインしたポータルまでの距離(直線距離、あるいは所定のルートに沿って移動した場合の距離)により更新されるようにしてもよい。これにより、移動距離を算出するための処理負担を軽減できる。また、位置情報ゲームを開始するときに目的地とするポータルをユーザが指定し、当該ポータルにチェックインすることにより、更新された移動距離情報がゲーム内時間の進行に反映されるようにしてもよい。
【0095】
また、上記実施形態においては、移動距離情報が位置情報ゲーム中において更新され、位置情報ゲーム中でないときには更新されない例について説明した。しかし、移動距離情報は、位置情報ゲーム中であるか否かにかからず、例えば街づくりゲーム中においてもユーザの現実空間における移動に応じて更新されるようにし、ゲーム内時間に反映されるようにしてもよい。これにより、街づくりゲーム中の画面を表示させながら、ユーザの移動に伴う移動距離に応じてゲーム内時間を自力で進行させることができる。
【0096】
また、移動距離情報は、本ゲームを実行するためのプログラムが起動(ログイン)しているか否かにかかわらず、ユーザの現実空間における移動に応じて更新されるようにしてもよい。例えば、ユーザ端末100がユーザの位置情報を定期的(例えば30秒毎)にメモリ11に格納(蓄積)する機能を有している場合に、ユーザが本ゲームを実行するためのプログラムを起動(ログイン)したときに、本ゲームのプログラムは、メモリ11に格納(蓄積)されている位置情報を読み出して、当該位置情報から本ゲームのプログラムが起動されていない間におけるユーザの移動距離を特定して、当該移動距離に応じて移動距離情報を更新しゲーム内時間に反映させるようにしてもよい。なお、本ゲームのプログラムが起動しているときの移動距離情報の更新については、前述したとおりである。
【0097】
また、街づくりゲームにおけるゲーム内時間は、図5のステップS20に示したように、街づくりゲーム中(開始時)において更新され、街づくりゲーム中でないときには更新されない例について説明した。しかし、街づくりゲームにおけるゲーム内時間は、街づくりゲーム中であるか否かにかからず、例えば位置情報ゲーム中においてもユーザの現実空間における移動に応じて更新されるようにしてもよい。この場合、位置情報ゲーム中におけるユーザの移動に応じてオブジェクトの有利度合いを向上させる時間が経過したと判定されたときには、位置情報ゲーム中の所定領域において当該オブジェクトの種類および向上した内容を特定可能となる情報を表示(例えば、ヘッダー領域にポップアップ表示)するようにしてもよい。これにより、街づくりゲームへの移行をユーザに促すことができる。
【0098】
(2) 住人キャラクタについて
上記実施形態においては、図4のステップS01において示したように、お供として連れ出す住人キャラクタをユーザが選択する例について説明した。しかし、お供として連れ出す住人キャラクタは、抽選により決定されるものであってもよい。また、位置情報ゲームを開始するときに目的地とするポータルを設定するようにした場合には、当該設定されたポータルおよび当該ポータル周辺のポータルの種類に応じて、これらのポータルと共通性が高い特性を有している住人キャラクタをお供として連れ出す住人キャラクタに決定される(あるいは高い割合で決定される)ようにしてもよい。
【0099】
上記実施形態においては、ユーザがポータルにチェックインすることにより、お供として連れ出した住人キャラクタを他のポータルにチェックインさせる例について説明した。しかし、ユーザがポータルにチェックインせずとも、お供の住人キャラクタをポータルに自動でチェックインさせるようにしてもよい。例えば、ユーザが所望のポータルを目指して移動している途中において、お供の住人キャラクタの特性と種類が共通するポータルが配置されているときには、当該住人キャラクタを当該ポータルに自動でチェックインさせて特典を獲得できるようにしてもよい。これにより、どの経路を通ってポータルまで移動するかといった面白さをユーザに提供できる。
【0100】
上記実施形態においては、住人キャラクタが自動でチェックインできる範囲(例えば半径500mの範囲)が定められている例について説明した。しかし、住人キャラクタが自動でチェックインできる範囲は、定められていないものであってもよい。これにより、住人キャラクタを自由に移動させてチェックインさせることができる。
【0101】
上記実施形態においては、街に関連付けられている住人キャラクタをユーザのお供としていつでも連れ出すことができる例について説明した。しかし、住人キャラクタに関する所定のパラメータの値が所定値以上であるときにはお供として連れ出すことができ、所定値未満であるときにはお供として連れ出すことができないようにしてもよい。具体的に、住人キャラクタにスタミナといったパラメータを定め、ユーザのお供として移動した移動距離に応じて当該スタミナパラメータを消費するようにし、スタミナパラメータが所定値以上であるときにはお供として連れ出すことができ、所定値未満であるときにはお供として連れ出すことができないようにしてもよい。また、移動途中において、スタミナパラメータが0となったときには、その時点で当該住人キャラクタのお供が終了し、その先に同行できないようにしてもよい。これにより、お供とする住人キャラクタを選択する場面において面白みを付加できる。
【0102】
また、住人キャラクタに関する所定のパラメータは、お供としてユーザに同行していないときにおけるユーザの移動距離に応じて回復できるようにしてもよく、スタミナ回復用のお土産アイテムを付与することにより回復できるようにしてもよく、さらには、課金により購入した仮想通貨を消費することにより消費額に応じた値を回復できるようにしてもよい。
【0103】
(3) お土産アイテムについて
上記実施形態においては、ポータルに応じたお土産アイテムを、ゲーム内通貨により購入できる例について説明したが、これに限らず、課金により購入した仮想通貨により購入できるようにしてもよい。
【0104】
上記実施形態においては、ユーザの住人キャラクタに対して特定のお土産アイテムを獲得あるいは付与することによりエピソードの解放条件が成立して、エピソードをユーザが閲覧可能となる例について説明した。しかし、特定のお土産アイテムを獲得あるいは付与することによりエピソードの解放条件を成立させるためのパラメータが更新され、その後も、特定のお土産アイテムを獲得あるいは付与することにより当該パラメータが所定値に到達することにより、エピソードの解放条件が成立するものであってもよい。また、住人キャラクタはユーザの街に関連付けられている住人キャラクタに限らず、ユーザと所定の関係(例えばフレンド関係)にある他のユーザの街に関連付けられている住人キャラクタに対して特定のお土産アイテムを獲得あるいは付与すること等により、当該他のユーザの住人キャラクタのエピソードの解放条件を成立させることができ、当該住人キャラクタのエピソードをユーザが閲覧可能となるようにしてもよい。これにより、他のユーザとの交流を図ることができ、好趣を高めることができる。
【0105】
また、住人キャラクタが自動でチェックインしたポータルのお土産アイテムについては、ユーザが当該ポータルにチェックインせずとも購入できる例について説明した。しかし、お土産アイテムの購入については、これに限らず、住人キャラクタがチェックインすることにより当該ポータルにどのようなお土産アイテムがあるかをユーザに報知し、ユーザが当該ポータルに実際にチェックインしなければ当該お土産アイテムを購入できないようにしてもよい。
【0106】
(4) 街づくりゲームにおいて配置されるオブジェクトについて
上記実施形態の街づくりゲームにおいて配置されるオブジェクトは、建築状態から完成状態となるまでに要する時間、効果を発揮できるまでに要する時間、レベルアップさせるまでに要する時間など、オブジェクトの有利度合いを向上させる時間がオブジェクト毎に予め定められている例について説明した。しかし、予め定められているオブジェクトの有利度合いを向上させる時間は、例えば、課金により購入した仮想通貨を消費することにより短縮されるようにしてもよく、仮想通貨を消費することにより即経過(例えば、即完成等)するようにしてもよい。また、発揮する効果の大きさ(例えば、生産量等)は、オブジェクトのレベルに応じた予め定められている例について説明したが、これに限らず、課金により購入した仮想通貨を消費することにより予め定められている効果よりも大きな効果を発揮させるようにしてもよい。これにより、課金によりユーザの街を早期に成長・発展させることができ、その結果、住人キャラクタを早期に関連付けることができる。
【0107】
また、保有するオブジェクトについては、建築状態にあるオブジェクト数にかかわらず、ゲームフィールドに配置可能である例について説明したが、これに限らず、建築状態にあるオブジェクト数が所定数に達しているときには、オブジェクトを新たに配置できないようにしてもよい。この場合、建築状態にあるオブジェクト数が所定数に達しているときであっても、課金により購入した仮想通貨を消費することにより、オブジェクトを新たに配置できるようにしてもよい。これにより、課金によりユーザの街を早期に成長・発展させることができ、その結果、住人キャラクタを早期に関連付けることができる。
【0108】
上記実施形態では、位置情報ゲーム中においてどの程度移動すれば、ゲームフィールドに配置されているオブジェクトの有利度合いを向上させる時間を経過させることができるのかについて特定できない例について説明した。しかし、位置情報ゲーム中においては、どの程度移動すれば、ゲームフィールドに配置されているオブジェクトの有利度合いを向上させる時間を経過させることができるのかを特定できるようにしてもよい。ユーザが指定するオブジェクトの有利度合いを向上させる時間に相当する移動距離をXkmとした場合に、例えば、現在位置を基準として半径Xkmのサークル画像を地図画像に重畳させて表示するようにしてもよい。これにより、ユーザは、指定のオブジェクトの有利度合いを向上させるために必要となる移動範囲を確認できるため、明確に目的地を設定できる。
【0109】
上記実施形態の街づくりゲームでは、配置されているオブジェクトの有利度合いを向上させるか否かの指標としてゲーム内時間を進行させる例について説明した。しかし、配置されているオブジェクトの有利度合いを向上させるか否かの指標は、ゲーム内時間に限るものではなく、ユーザの移動距離に応じて更新されるものであれば他の所定のパラメータであってもよく、またユーザの移動距離そのものであってもよい。
【0110】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0111】
(付記1):
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備える情報端末装置において実行されるゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、状態が変化し得るオブジェクトを仮想空間に配置し、当該オブジェクトの状態を前記ユーザにとって有利な状態に変化させる第1ゲームパートを実行するステップ(図5)と、前記情報端末装置を所持するユーザの現実空間における移動距離を特定するステップ(図4のステップS02)と、を実行させ、前記第1ゲームパートを実行するステップは、前記移動距離に基づいて、前記第1ゲームパートにおけるゲーム内時間を進行させるステップ(ステップS20)と、前記ゲーム内時間の進行に基づいて、前記オブジェクトの状態を前記ユーザにとって有利な状態に変化させるステップ(ステップS21、S22)と、を含む。
【0112】
(付記2):
(付記1)において、前記変化させるステップは、前記ゲーム内時間が所定時間進行することにより、前記オブジェクトの状態を前記ユーザにとって有利な状態に変化させる。
【0113】
(付記3):
(付記1)または(付記2)において、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、前記第1ゲームパートとは異なるゲームパートであって、前記情報端末装置を所持するユーザの現実空間における位置に応じて許可条件が成立すること(サークル画像C内にポータルが入るようにユーザが移動すること)によりゲーム制御(特典を付与)を行う第2ゲームパートを実行するステップ(図4のステップS04~S09)を実行させ、前記第1ゲームパートを実行するステップは、前記仮想空間にゲームキャラクタ(住人キャラクタ)を関連付けるステップ(ステップS25)を含み、前記第2ゲームパートを実行するステップは、現実空間に対応する地図画像であって複数のポータルが配置されている地図画像のうちの一部の領域内の画像を前記表示部に表示するステップ(図2(A)等を表示するステップ)と、前記第1ゲームパートにおいて前記仮想空間に関連付けられているゲームキャラクタのうちから、当該第2ゲームパートにおけるユーザの移動に伴わせるゲームキャラクタを特定するステップ(ステップS01)とを含み、前記許可条件は、前記表示部に表示されているポータルのうちユーザの現実空間における位置から所定範囲内の領域に配置されているポータルに対する入力操作を受け付けることにより成立し、前記第2ゲームパートにおいて前記許可条件が成立することにより行われる前記ゲーム制御は、配置されているポータルのうち入力操作を受け付けた操作対象ポータルに応じた特典を付与する制御(ステップS04、S05)と、前記情報端末装置の移動に伴わせているゲームキャラクタを前記操作対象ポータルとは異なるポータルに移動させて、当該ポータルに応じた特典を付与する制御(ステップS08、S09)とを含む。
【0114】
(付記4):
(付記3)において、前記特典は、前記第1ゲームパートにおいてオブジェクトを配置するために要するゲーム内通貨を含む。
【0115】
(付記5):
(付記3)または(付記4)において、前記第2ゲームパートを実行するステップは、ユーザからの入力操作にかかわらず、ユーザの現実空間における位置から前記所定範囲よりも広い特定範囲内の領域に配置されているポータルのうちから、前記ゲームキャラクタを移動させるポータルを決定するステップ(ステップS07)を含む。
【0116】
(付記6):
(付記5)において、前記ゲームキャラクタを関連付けるステップは、配置されているオブジェクトの種類に応じた特性を有するゲームキャラクタを関連付け(ステップS25)、前記決定するステップは、移動させるゲームキャラクタの特性に基づいて、移動させるポータルを決定する(ステップS07)。
【0117】
(付記7):
(付記1)から(付記6)のいずれかにおいて、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、前記第1ゲームパートとは異なるゲームパートであって、前記情報端末装置を所持するユーザの現実空間における位置に応じて許可条件が成立すること(サークル画像C内にポータルが入るようにユーザが移動すること)によりゲーム制御(特典を付与)を行う第2ゲームパートを実行するステップ(図4のステップS04~S09)を実行させ、前記第2ゲームパートを実行するステップは、現実空間に対応する地図画像であって複数のポータルが配置されている地図画像のうちの一部の領域内の画像を前記表示部に表示するステップ(図2(A)等を表示するステップ)を含み、前記許可条件は、前記表示部に表示されているポータルのうちユーザの現実空間における位置から所定範囲内の領域に配置されているポータルに対する入力操作を受け付けることにより成立し、前記特定するステップにより特定される移動距離は、前記第2ゲームパートを開始したときのユーザの現実空間における位置から入力操作を受け付けたポータルまでの距離である。
【0118】
(付記8):
(付記1)から(付記6)のいずれかにおいて、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、前記第1ゲームパートとは異なるゲームパートであって、前記情報端末装置を所持するユーザの現実空間における位置に応じて許可条件が成立すること(サークル画像C内にポータルが入るようにユーザが移動すること)によりゲーム制御(特典を付与)を行う第2ゲームパートを実行するステップ(図4のステップS04~S09)を実行させ、前記特定するステップにより特定される移動距離は、前記第2ゲームパート中であるか否かにかかわらず、ユーザの現実空間における位置から特定される距離である。
【0119】
(付記9):
(付記1)から(付記8)のいずれかにおいて、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、前記第1ゲームパートとは異なるゲームパートであって、前記情報端末装置を所持するユーザの現実空間における位置に応じて許可条件が成立すること(サークル画像C内にポータルが入るようにユーザが移動すること)によりゲーム制御(特典を付与)を行う第2ゲームパートを実行するステップ(図4のステップS04~S09)を実行させ、前記第1ゲームパートを実行するステップは、前記仮想空間にゲームキャラクタを関連付けるステップ(ステップS25)を含み、前記ゲームキャラクタには、当該ゲームキャラクタに対応付けられている特別な演出(エピソード)を実行するための実行条件(解放条件)が定められており(図3(B))、前記第2ゲームパートを実行するステップは、現実空間に対応する地図画像であって複数のポータルが配置されている地図画像のうちの一部の領域内の画像を前記表示部に表示するステップ(図2(A)等を表示するステップ)を含み、前記許可条件は、前記表示部に表示されているポータルのうちユーザの現実空間における位置から所定範囲内の領域に配置されているポータルに対する入力操作を受け付けることにより成立し、前記第2ゲームパートを実行するステップは、前記ポータルに対する入力操作を受け付けて前記許可条件が成立することにより、前記ゲーム制御として、複数種類のアイテムのうち当該ポータルに応じたアイテム(お土産アイテム)を付与するステップ(ステップS05)を含み、前記実行条件は、特定のアイテムが付与されることにより成立可能となる(図3(B)参照)。
【0120】
(付記10):
(付記9)において、前記ゲームキャラクタを関連付けるステップは、配置されているオブジェクトの種類に応じた特性を有するゲームキャラクタを関連付け(ステップS25)、前記実行条件が成立可能となるアイテムは、前記ゲームキャラクタの特性に応じて定められている(図3(B)参照)。
【0121】
(付記11):
(付記9)または(付記10)において、前記アイテムを付与するステップは、前記第1ゲームパートにおいてオブジェクトを配置するために要するゲーム内通貨を消費することにより、前記許可条件が成立したポータルに応じたアイテムを付与する(ステップS05、S09)。
【0122】
(付記12):
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備える情報端末装置が実行するゲーム方法であって、状態が変化し得るオブジェクトを仮想空間に配置し、当該オブジェクトの状態を前記ユーザにとって有利な状態に変化させる第1ゲームパートを実行するステップ(図5)と、前記情報端末装置を所持するユーザの現実空間における移動距離を特定するステップ(図4のステップS02)と、を実行し、前記第1ゲームパートを実行するステップは、前記移動距離に基づいて、前記第1ゲームパートにおけるゲーム内時間を進行させるステップ(ステップS20)と、前記ゲーム内時間の進行に基づいて、前記オブジェクトの状態を前記ユーザにとって有利な状態に変化させるステップ(ステップS21、S22)と、を含む。
【0123】
(付記13):
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備える情報端末装置であって、状態が変化し得るオブジェクトを仮想空間に配置し、当該オブジェクトの状態を前記ユーザにとって有利な状態に変化させる第1ゲームパートを実行するステップ(図5)と、前記情報端末装置を所持するユーザの現実空間における移動距離を特定するステップ(図4のステップS02)と、を実行し、前記第1ゲームパートを実行するステップは、前記移動距離に基づいて、前記第1ゲームパートにおけるゲーム内時間を進行させるステップ(ステップS20)と、前記ゲーム内時間の進行に基づいて、前記オブジェクトの状態を前記ユーザにとって有利な状態に変化させるステップ(ステップS21、S22)と、を含む。
【0124】
〔ソフトウェアによる実現例〕
ユーザ端末100およびサーバ200の各々における制御は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0125】
後者の場合、ユーザ端末100およびサーバ200は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0126】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0127】
1 ゲームシステム、 2 ネットワーク、 10,20 プロセッサ、 11,21 メモリ、 12,22 ストレージ、 15 タッチスクリーン、 151 入力部、 152 表示部、 17 カメラ、 18 測距センサ、 1010 物体、 1020 コントローラ、 1030 記憶媒体、 100 ユーザ端末、 200 サーバ。

図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-10-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサに、
位置情報ゲームをプレイするユーザと供にキャラクタを移動させ、
前記ユーザが前記位置情報ゲームの所定の位置に関連付けられているイベントを選択せずとも、前記キャラクタが代わりに前記イベントを自動で進行させ、
前記イベントの特典をユーザに獲得させる、プログラム。
【請求項2】
前記キャラクタが進行可能なイベントは所定の範囲内に存在するイベントである、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記キャラクタがユーザの代わりに進行可能な条件は、パラメータが所定の値である場合である、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
移動可能となるキャラクタの数は、ゲームの進行度合いに応じて変動可能である、請求項1~請求項3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
プロセッサに、
代わりに前記イベントを進行させるキャラクタを、当該イベントが存在する位置まで移動表示させた後に当該イベントを自動で進行させる、請求項1~請求項4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
プロセッサに、
ゲームの進行により所定条件が成立することにより前記ユーザと供にキャラクタを移動させることを可能とさせる、請求項1~請求項5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
位置情報ゲームをプレイするユーザと供にキャラクタを移動させる手段と、
前記ユーザが前記位置情報ゲームの所定の位置に関連付けられているイベントを選択せずとも、前記キャラクタが代わりに前記イベントを自動で進行させる手段と、
前記イベントの特典をユーザに獲得させる手段とを備える、システム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、プログラム、およびシステムに関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
しかし、従来のゲームでは、改善の余地がある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特典を効率よく獲得できる、プログラム、およびシステムを提供することである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プログラムであって、プロセッサに、
位置情報ゲームをプレイするユーザと供にキャラクタを移動させ、ユーザが位置情報ゲームの所定の位置に関連付けられているイベントを選択せずとも、キャラクタが代わりにイベントを自動で進行させ、イベントの特典をユーザに獲得させる
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、システムであって、位置情報ゲームをプレイするユーザと供にキャラクタを移動させる手段と、ユーザが位置情報ゲームの所定の位置に関連付けられているイベントを選択せずとも、キャラクタが代わりにイベントを自動で進行させる手段と、イベントの特典をユーザに獲得させる手段とを備える
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明によれば、特典を効率よく獲得できる