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特開2023-171805伝導性インサートを有するエアロゾル送達装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171805
(43)【公開日】2023-12-05
(54)【発明の名称】伝導性インサートを有するエアロゾル送達装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20231128BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20231128BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/20
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023150773
(22)【出願日】2023-09-19
(62)【分割の表示】P 2021516906の分割
【原出願日】2019-09-26
(31)【優先権主張番号】16/142,558
(32)【優先日】2018-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルイス・モンサルード
(72)【発明者】
【氏名】アンドリーズ・セバスティアン
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・ビー・シアーズ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン-ポール・ムーア
(72)【発明者】
【氏名】バヒド・ヘジャジ
(72)【発明者】
【氏名】ラジェッシュ・サー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】燃焼熱源を必要とせず、性能特性を向上させて、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供することができるエアロゾル送達装置を提供する。
【解決手段】エアロゾル送達装置100は、外面および内部領域を画定し、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物を有する基材材料210を含むエアロゾル源部材200と、エアロゾル源部材を受容するように構成されたハウジング104を有する制御本体102と、ハウジングに結合された電気エネルギー源108と、電気エネルギー源に動作可能に接続された加熱アセンブリ110とを備える。加熱アセンブリは、複数のスパイク112がエアロゾル源部材と接触していない引込位置と、複数のスパイクが基材材料の外面206を貫通し、その内部領域の一部に入る加熱位置との間で関節運動するように構成されることができる複数のスパイクを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル源部材であって、外面および内部領域を画定し、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物を有する基材材料を含むエアロゾル源部材と、
エアロゾル源部材を受容するように構成されたハウジングを有する制御本体と、
ハウジングに結合された電気エネルギー源と、
電気エネルギー源に動作可能に接続された加熱アセンブリと、
を備えるエアロゾル送達装置であって、
加熱アセンブリが複数のスパイクを含み、複数のスパイクが、複数のスパイクがエアロゾル源部材と接触していない引込位置と、複数のスパイクが基材材料の外面を貫通し、その内部領域の一部に入る加熱位置との間で関節運動するように構成される、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
基材材料の外面が、複数の離隔された伝導性バンドを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
離隔された伝導性バンドのそれぞれが、基材材料の外面全体を取り囲む、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
離隔された伝導性バンドのそれぞれが、基材材料の外面の限定された部分の周りに延在し、第1の端部および第2の端部を画定する、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
加熱位置では、複数の熱伝導スパイクのそれぞれのスパイクが、離隔された伝導性バンドの第1および第2の端部に接触する、請求項4に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
複数のスパイクが、加熱アセンブリの加熱部材を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
複数の離隔された伝導性バンドが、加熱アセンブリの加熱部材を備える、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
エアロゾル源部材が、外面および内部領域を画定する第2の基材材料をさらに備え、第2の基材材料が、第1の基材材料を実質的に囲む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
第1の基材材料の外面が、複数の離隔された伝導性バンドを含む、請求項8に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
離隔された伝導性バンドのそれぞれが、基材材料の外面全体を取り囲む、請求項9に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
離隔された伝導性バンドのそれぞれが、基材材料の外面の一部の周りに延在し、第1の端部および第2の端部を画定する、請求項9に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
加熱位置では、複数のスパイクのそれぞれのスパイクが、離隔された伝導性バンドの第1および第2の端部に接触する、請求項11に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
複数のスパイクが、加熱アセンブリの加熱部材を備える、請求項9に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
複数の離隔された伝導性バンドが、加熱アセンブリの加熱部材を備える、請求項12に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項15】
基材材料が、タバコ材料およびタバコ由来材料の内の少なくとも1つを含有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項16】
基材材料が非タバコ材料を含有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項17】
第1の基材材料が第1の組成物を含有し、第2の基材材料が第2の組成物を含有し、第1の組成物が第2の組成物とは異なる、請求項8に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項18】
基材材料が、タバコ材料の細断片、タバコ材料のビーズ、タバコ材料の押出構造、タバコ材料の圧着シート、およびそれらの組合せの内の少なくとも1つを含有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項19】
第1の基材材料が、タバコ材料の細断片、タバコ材料のビーズ、タバコ材料の押出構造、タバコ材料の圧着シート、およびそれらの組合せの内の少なくとも1つを含有する、請求項8に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項20】
第2の基材材料が、タバコ材料の細断片、タバコ材料のビーズ、タバコ材料の押出構造、タバコ材料の圧着シート、およびそれらの組合せの内の少なくとも1つを含有する、請求項8に記載のエアロゾル送達装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル送達物品、およびタバコ成分または他の材料を吸入可能な形態で生成するためのその使用に関する。さらに具体的には、本開示は、人間が消費するためのエアロゾルの形態で吸入可能な物質を提供するために、好ましくは著しく燃焼すること無く、電気的発熱を利用してタバコまたは非タバコ材料を加熱するエアロゾル送達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコの燃焼に基づく喫煙製品の改良品または代替品として、多くの喫煙品が長年に亘って提案されてきた。例示的な代替品には、固体燃料または液体燃料が燃焼されてタバコに熱を伝達するか、そのような熱源を提供するために化学反応が使用される装置が含まれる。例には、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらの米国特許第9,078,473号明細書に記載されている喫煙品が挙げられる。
【0003】
喫煙品の改良品または代替品の要点は、典型的には、相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達すること無く、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供することであった。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、タバコを著しく燃焼すること無く紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの喫煙製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7,726,320号明細書ならびにGriffith,Jr.らの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書およびSearsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載の背景技術に記載されている様々な代替喫煙品、エアロゾル送達装置および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBlessらの米国特許出願公開第2015/0220232号明細書に記載の商標名および商業的供給元によって参照される様々な種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電動発熱源を参照されたい。商標名および商業的供給元によって参照される追加の種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電動発熱源は、同じく参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許出願公開第2015/0245659号明細書に記載されている。記載されており、場合によっては市販されている他の代表的な紙巻タバコまたは喫煙品には、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Brooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,875号明細書、Countsらの米国特許第5,060,671号明細書、Morganらの米国特許第5,249,586号明細書、Countsらの米国特許第5,388,594号明細書、Higginsらの米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらの米国特許第6,053,176号明細書、Whiteの米国特許第6,164,287号明細書、Vogesの米国特許第6,196,218号明細書、Felterらの米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsの米国特許第6,854,461号明細書、Honの米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiの米国特許第7,513,253号明細書、Robinsonらの米国特許第7,726,320号明細書、Hamanoの米国特許第7,896,006号明細書、Shayanの米国特許第6,772,756号明細書、Honの米国特許出願公開第2009/0095311号明細書、Honの米国特許出願公開第2006/0196518号明細書、米国特許出願公開第2009/0126745号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Thorensらの米国特許出願公開第2009/0272379号明細書、Monseesらの米国特許出願公開第2009/0260641号明細書および米国特許出願公開第2009/0260642号明細書、Oglesbyらの米国特許出願公開第2008/0149118号明細書および米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号明細書ならびにHonのPCT国際公開第2010/091593号に記載されているものが含まれる。
【0004】
従来型の紙巻タバコ、葉巻またはパイプの属性の多くに類似する代表的な製品は、Philip Morris IncorporatedによるACCORD(R)、InnoVapor LLCによるALPHA(TM)、JOYE 510(TM)およびM4(TM)、White Cloud CigarettesによるCIRRUS(TM)およびFLING(TM)、Fontem Ventures B.V.によるBLU(TM)、EPUFFER(R)International Inc.によるCOHITA(TM)、COLIBRI(TM)、ELITE CLASSIC(TM)、MAGNUM(TM)、PHANTOM(TM)およびSENSE(TM)、Electronic Cigarettes,Inc.によるDUOPRO(TM)、STORM(TM)およびVAPORKING(R)、Egar AustraliaによるEGAR(TM)、JoyetechによるeGo-C(TM)およびeGo-T(TM)、Elusion UK LtdによるELUSION(TM)、Eonsmoke LLCによるEONSMOKE(R)、FIN Branding Group,LLCによるFIN(TM)、Green Smoke Inc.によるSMOKE(R)、Greenarette LLCによるGREENARETTE(TM)、SMOKE STIK(R)によるHALLIGAN(TM)、HENDU(TM)、JET(TM)、MAXXQ(TM)、PINK(TM)およびPITBULL(TM)、Philip Morris International,Inc.によるHEATBAR(TM)、Crown7製のHYDRO IMPERIAL(TM)およびLXE(TM)、LOGIC TechnologyによるLOGIC(TM)およびTHE CUBAN(TM)、Luciano Smokes Inc.によるLUCI(R)、Nicotek,LLCによるMETRO(R)、Sottera,Inc.によるNJOY(R)およびONEJOY(TM)、SS Choice LLCによるNO.7(TM)、PremiumEstore LLCによるPREMIUM ELECTRONIC CIGARETTE(TM)、Ruyan America,Inc.によるRAPP E-MYSTICK(TM)、Red Dragon Products,LLCによるRED DRAGON(TM)、Ruyan Group(Holdings)Ltd.によるRUYAN(R)、Smoker Friendly International,LLCによるSF(R)、The Smart Smoking Electronic Cigarette Company Ltd.によるGREEN SMART SMOKER(R)、Coastline Products LLCによるSMOKE ASSIST(R)、Smoking Everywhere,Inc.によるSMOKING EVERYWHERE(R)、VMR Products LLCによるV2CIGS(TM)、VaporNine LLCによるVAPOR NINE(TM)、Vapor 4 Life,Inc.によるVAPOR4LIFE(R)、E-CigaretteDirect,LLCによるVEPPO(TM)、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R)、Mistic EcigsによるMistic Menthol製品、およびCN Creative LtdによるVype製品、Philip Morris InternationalによるIQOS(TM)、およびBritish American TobaccoによるGLO(TM)として市販されている。さらに他の電動エアロゾル送達装置、特にいわゆる電子タバコとして特徴付けられている装置は、COOLER VISIONS(TM)、DIRECT E-CIG(TM)、DRAGONFLY(TM)、EMIST(TM)、EVERSMOKE(TM)、GAMUCCI(R)、HYBRID FLAME(TM)、KNIGHT STICKS(TM)、ROYAL BLUES(TM)、SMOKETIP(R)およびSOUTH BEACH SMOKE(TM)の商号の下に市販されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第9,078,473号明細書
【特許文献2】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2015/0220232号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2015/0245659号明細書
【特許文献7】米国特許第4,735,217号明細書
【特許文献8】米国特許第4,922,901号明細書
【特許文献9】米国特許第4,947,874号明細書
【特許文献10】米国特許第4,947,875号明細書
【特許文献11】米国特許第5,060,671号明細書
【特許文献12】米国特許第5,249,586号明細書
【特許文献13】米国特許第5,388,594号明細書
【特許文献14】米国特許第5,666,977号明細書
【特許文献15】米国特許第6,053,176号明細書
【特許文献16】米国特許第6,164,287号明細書
【特許文献17】米国特許第6,196,218号明細書
【特許文献18】米国特許第6,810,883号明細書
【特許文献19】米国特許第6,854,461号明細書
【特許文献20】米国特許第7,832,410号明細書
【特許文献21】米国特許第7,513,253号明細書
【特許文献22】米国特許第7,896,006号明細書
【特許文献23】米国特許第6,772,756号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2009/0095311号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2006/0196518号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2009/0126745号明細書
【特許文献27】米国特許出願公開第2009/0188490号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2009/0272379号明細書
【特許文献29】米国特許出願公開第2009/0260641号明細書
【特許文献30】米国特許出願公開第2009/0260642号明細書
【特許文献31】米国特許出願公開第2008/0149118号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第2010/0024834号明細書
【特許文献33】米国特許出願公開第2010/0307518号明細書
【特許文献34】国際公開第2010/091593号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
タバコ、タバコ由来材料または他の植物由来材料を電気加熱することによって喫煙の味および感覚を生み出す物品は、一貫性のない性能特性を抱えてきた。例えば、一部の物品は、香味または他の吸入可能な材料の一貫性の無い放出を抱えてきた。したがって、基材材料を燃焼させること無く、燃焼熱源を必要とせず、性能特性を向上させて、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供することができる喫煙品を提供することが望ましい場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
様々な実施形態では、本開示はエアロゾル送達装置を提供する。本開示は、限定するものではないが、以下の例示的な実施形態を含む。
【0008】
例示的な実施形態1:外面および内部領域を画定し、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物を有する基材材料を含むエアロゾル源部材と、エアロゾル源部材を受容するように構成されたハウジングを有する制御本体と、ハウジングに結合された電気エネルギー源と、電気エネルギー源に動作可能に接続された加熱アセンブリと、を備えるエアロゾル送達装置であって、加熱アセンブリが、複数のスパイクを含み、複数のスパイクが、複数のスパイクがエアロゾル源部材と接触していない引込位置と、複数のスパイクが基材材料の外面を貫通し、その内部領域の一部に入る加熱位置との間で関節運動するように構成されるエアロゾル送達装置。
【0009】
例示的な実施形態2:基材材料の外面が、複数の離隔された伝導性バンドを含む、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0010】
例示的な実施形態3:離隔された伝導性バンドのそれぞれが、基材材料の外面全体を取り囲む、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0011】
例示的な実施形態4:離隔された伝導性バンドのそれぞれが、基材材料の外面の限定された部分の周りに延在し、第1の端部および第2の端部を画定可能な、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0012】
例示的な実施形態5:加熱位置では、複数の熱伝導スパイクの各スパイクが、離隔された伝導性バンドの第1および第2の端部に接触する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0013】
例示的な実施形態6:複数のスパイクが、加熱アセンブリの加熱部材を構成する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0014】
例示的な実施形態7:複数の離隔された伝導性バンドが、加熱アセンブリの加熱部材を備える、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0015】
例示的な実施形態8:エアロゾル源部材が、外面および内部領域を画定する第2の基材材料をさらに備え、第2の基材材料が、第1の基材材料を実質的に囲む、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0016】
例示的な実施形態9:第1の基材材料の外面が、複数の離隔された伝導性バンドを含む、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0017】
例示的な実施形態10:離隔された伝導性バンドのそれぞれが、基材材料の外面全体を取り囲む、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0018】
例示的な実施形態11:離隔された伝導性バンドのそれぞれが、基材材料の外面の一部の周りに延在し、第1の端部および第2の端部を画定する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0019】
例示的な実施形態12:加熱位置では、複数のスパイクの各スパイクが、離隔された伝導性バンドの第1および第2の端部に接触する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0020】
例示的な実施形態13:複数のスパイクが、加熱アセンブリの加熱部材を備える、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0021】
例示的な実施形態14:複数の離隔された伝導性バンドが、加熱アセンブリの加熱部材を備える、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0022】
例示的な実施形態15:基材材料が、タバコ材料およびタバコ由来材料の内の少なくとも1つを含有する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0023】
例示的な実施形態16:基材材料が非タバコ材料を含有する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0024】
例示的な実施形態17:第1の基材材料が第1の組成物を含有し、第2の基材材料が第2の組成物を含有し、第1の組成物が第2の組成物とは異なる、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0025】
例示的な実施形態18:基材材料が、タバコ材料の細断片、タバコ材料のビーズ、タバコ材料の押出構造、タバコ材料の圧着シート、およびそれらの組合せの内の少なくとも1つを含有する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0026】
例示的な実施形態19:第1の基材材料が、タバコ材料の細断片、タバコ材料のビーズ、タバコ材料の押出構造、タバコ材料の圧着シート、およびそれらの組合せの内の少なくとも1つを含有する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0027】
例示的な実施形態20:第2の基材材料が、タバコ材料の細断片、タバコ材料のビーズ、タバコ材料の押出構造、タバコ材料の圧着シート、およびそれらの組合せの内の少なくとも1つを含有する、任意の前述の例示的な実施形態のエアロゾル送達装置、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0028】
本開示のこれらならびに他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面と共に、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
【0029】
本開示の態様は上述の一般的な用語で記載しており、添付の図面をこれから参照するが、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本開示の例示的な実施形態による、制御本体と、エアロゾル源部材と、加熱アセンブリとを含むエアロゾル送達装置の概略正面図を示す。
図2】本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材の被加熱端の一部、および加熱アセンブリの一部の正面概略図を示す。
図3】本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材の被加熱端の一部、および加熱アセンブリの一部の斜視概略図を示す。
図4】本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材の被加熱端の一部の斜視概略図を示す。
図5】本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材の被加熱端の一部、および加熱アセンブリの一部の斜視概略図を示す。
図6】本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材の被加熱端、および加熱アセンブリの一部の上面概略図を示す。
図7】本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材の被加熱端の一部、および加熱アセンブリの一部の斜視概略図を示す。
図8】本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材の被加熱端、および加熱アセンブリの一部の上面概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本開示は、以下、その例示的な実施形態を参照して、さらに詳細に記載される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように記載される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」などは、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。また、本明細書では定量的尺度、値、形状的関係などを参照することがあるが、別段の記載がない限り、これらのすべてではないにしてもいずれか1つ以上のものは、技術的な許容範囲などによるものなど、起こり得る許容可能な変形例を説明するように絶対的または近似的なものとすることができる。
【0032】
以下に記載されるように、本開示の例示的な実施形態は、エアロゾル源部材と共に使用するためのエアロゾル送達装置に関する。本開示によるエアロゾル送達装置は、(好ましくは、材料を著しく燃焼させること無く)材料を加熱して吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用する。係るシステムの構成要素は、手持ち式装置と見なすのに十分に小型の物品の形態を有する。すなわち、エアロゾルが主にタバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるという意味では、好ましいエアロゾル送達装置の構成要素を使用しても煙が生成されず、むしろそれらの好ましいシステムを使用すると、その中に組み込まれた特定の成分の揮発または気化に起因する蒸気が生成される。いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達装置の構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコ由来成分を組み込み、ひいてはエアロゾル形態のタバコ由来成分を送達する。
【0033】
特定の好ましいエアロゾル送達装置のエアロゾル生成部品は、そのいかなる成分も実質的に燃焼すること無く、タバコを点火し燃焼させることによって(ひいては、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)をもたらしてもよい。例えば、本開示のいくつかの例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置のユーザは、喫煙者が従来型の喫煙品を使用するのと同じように、その構成要素を保持し使用し、その部品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその部品の一端を吸い、選択された時間間隔で吸煙する等々を行うことができる。
【0034】
システムは、一般に、いわゆる「電子タバコ」または「タバコ加熱製品」などのエアロゾル送達装置に関連する実施形態に関して本明細書に記載されているが、機構、構成要素、特徴および方法は、多くの異なる形態で具体化され、様々な物品に関連付けられてもよいことを理解されたい。例えば、本明細書に提供される説明は、従来の喫煙品(例えば、紙巻タバコ、葉巻、パイプなど)、加熱式タバコ、および本明細書に開示される製品のいずれかのための関連する梱包の実施形態と組み合わせて使用されてもよい。したがって、本明細書に開示される機構、構成要素、特徴および方法の説明は、エアロゾル送達装置に関する実施形態に関して単なる例として論じられ、様々な他の製品および方法で具体化および使用可能であることを理解されたい。
【0035】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気生成物品または薬剤送達物品として特徴付けられることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で、1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように適合されてもよい。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)としてもよい。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁液)としてもよい。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされることができる形態であるかどうかに関わり無く、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。吸入可能な物質の物理的形態は、本発明の装置の性質によって必ずしも限定されないが、媒体の性質、および吸入可能な物質が蒸気状態またはエアロゾル状態で存在するかどうかに関して吸入可能な物質自体に応じて決めてもよい。いくつかの実施形態では、用語は交換可能としてもよい。したがって、簡単にするために、本開示の態様を説明するために使用される用語は、別段の指定がない限り交換可能であると理解される。
【0036】
本開示のエアロゾル送達装置は、一般に、ハウジングと呼ばれることができる外側本体またはシェル内に設けられた多数の構成要素を含む。外側本体またはシェルの全体的な設計は変更可能であり、エアロゾル送達装置の全体的な大きさおよび形状を画定することができる外側本体の形式または構成は変更可能である。典型的には、紙巻タバコもしくは葉巻の形状に類似する細長い本体、またはフォブ形状(fob-shaped)の本体が、単一の一体型のハウジングから形成されてもよく、またはハウジングは、2つ以上の分離可能な本体から形成されることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、形状が実質的に管状であり、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似することができる細長いシェルまたは本体を備えてもよい。別の例では、エアロゾル送達装置は、箱またはフォブ形状を有してもよい。一例では、エアロゾル送達装置のあらゆる構成要素が、1つのハウジング内に収容される。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合され分離可能な2つ以上のハウジングを備えてもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、1つ以上の再使用可能な構成要素(例えば、充電式電池および/または充電式スーパーキャパシタなどの蓄電池、およびその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を収容するハウジングを備える制御本体、取り外し可能にそれに結合可能な使い捨て部分(例えば、使い捨て可能な香味含有エアロゾル源部材)を有してもよい。単一ハウジングタイプのユニット内または複数部品の分離可能ハウジングタイプのユニット内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、本明細書に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、様々なエアロゾル送達装置の設計と構成要素の配置とを理解してもよい。
【0037】
以下にさらに詳細に説明されるように、本開示のエアロゾル送達装置は、動力源(すなわち、電気エネルギー源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電気エネルギー源から装置の他の構成要素への電流の流れを制御することなどによって、発熱のための電力を作動、制御、調整および停止するための手段(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ))、ヒータまたは発熱部材(例えば、電気抵抗加熱要素または他の構成要素および/または誘導コイルまたは他の関連構成要素および/または1つ以上の輻射加熱要素)、および十分な熱を加えるとエアロゾルを生成することができる基材材料を含むエアロゾル源部材のいくつかの組合せを備えてもよい。様々な実施形態では、エアロゾル源部材は、エアロゾル吸入のためにエアロゾル送達装置を吸引することを可能にするように構成された吸口端または先端(例えば、生成されたエアロゾルが吸引時にそこから引き出されることができるように、装置を通る画定された空気流路)を含んでもよい。
【0038】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素の整列は、様々な実施形態に亘って多様なものとしてもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材の基材材料は、ユーザへのエアロゾル送達を最大にするように、加熱部材に近接して配置されてもよい。ただし、他の構成は除外されない。一般に、加熱部材は、加熱部材からの熱が基材材料(ならびに、いくつかの実施形態では、同様にユーザへの送達のために提供されることができる1つ以上の香味料、薬剤など)を揮発させ、ユーザに送達するためのエアロゾルを形成することができるように、基材材料の十分に近くに配置されてもよい。加熱部材が基材材料を加熱すると、エアロゾルが消費者による吸入に適した物理的形態で形成、放出または生成される。前述の用語は、放出(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)または放出された(released)への言及が、形成する、または生成する(form or generate)、形成している、または生成している(forming or generating)、形成する、または生成する(forms or generates)および形成された、または生成された(formed or generated)を含むように言い換え可能であることを意味することに留意すべきである。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気もしくはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出され、このような用語も、別段の定めが無い限り、本明細書では言い換え可能に使用される。
【0039】
上記のように、様々な実施形態のエアロゾル送達装置は、電池および/または他の電源を組み込んで、加熱部材の電力供給、制御システムの電力供給、インジケータの電力供給などのように、エアロゾル送達装置に様々な機能を提供するのに十分な電流の流れを提供してもよい。以下にさらに詳細に説明されるように、電気エネルギー源は様々な実施形態を取ってもよい。好ましくは、電気エネルギー源は、加熱部材を急速に作動させるのに十分な電力を供給してエアロゾルを形成し、所望の持続時間にわたる使用を通してエアロゾル送達装置に電力を供給することが可能であってもよい。電気エネルギー源は、好ましくは、エアロゾル送達装置を容易に取り扱うことができるように、エアロゾル送達装置内に都合よく適合するような大きさである。
【0040】
さらなる実施形態では、電気エネルギー源はまた、キャパシタを備えてもよい。キャパシタは、電池よりも速く放電することができ、吸煙の合間に充電することができるため、電池が、加熱部材に直接電力を供給するために使用される場合よりも低い速度でキャパシタに放電することを可能にする。例えば、電池とは別に、または電池と組み合わせて、スーパーキャパシタ、例えば、電気二重層キャパシタ(EDLC)が使用されてもよい。スーパーキャパシタは、単独で使用される場合、装置の各使用前に充電されてもよい。したがって、装置はまた、スーパーキャパシタを補充するために使用の合間に喫煙装置に取り付け可能な充電器構成要素を含んでもよい。
【0041】
本開示のエアロゾル送達装置には、追加の構成要素が利用可能である。例えば、エアロゾル送達装置は、消費者が装置を吸引する際の圧力変化または空気流変化のいずれかに敏感な流量センサ(例えば、吸煙作動式スイッチ)を含んでもよい。他の可能な電流作動/作動解除機構が、温度作動式オン/オフスイッチまたは唇圧作動式スイッチを含んでもよい。そのような吸煙作動能力を提供することができる例示的な機構には、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch部門によって製造されたモデル163PC01D36シリコンセンサが含まれる。代表的な流量センサ、電流調整構成要素、ならびにエアロゾル送達装置用の様々なマイクロコントローラ、センサおよびスイッチを含む他の電流制御構成要素が、いずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書、いずれもBrooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,875号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書ならびにPanの米国特許第8,205,622号明細書に記載されている。参照によりその全体が本明細書に組み込まれるAmpoliniらの米国特許第9,423,152号明細書に記載された制御方式も参照される。
【0042】
別の例では、個人用気化器ユニットが、個人用気化器ユニットを保持するユーザの第1の身体部分に接触するように構成された第1の導電性表面と、ユーザの第2の身体部分に接触するように構成された、第1の導電性表面から導電的に隔離された第2の導電性表面とを備えてもよい。したがって、個人用気化器ユニットが第1の導電性表面と第2の導電性表面との間の導電率の変化を検出すると、気化器が作動されて物質を気化し、その結果、ユニットを保持するユーザによって蒸気が吸入されることができる。第1の身体部分および第2の身体部分は、唇、または手の部分としてもよい。2つの導電性表面はまた、個人用気化器ユニットに収容された電池を充電するために使用されてもよい。2つの導電性表面はまた、メモリに記憶されたデータを出力するために使用可能なコネクタを形成するか、コネクタの一部としてもよい。参照によりその全体が本明細書に組み込まれるTerryらの米国特許第9,861,773号明細書を参照されたい。
【0043】
さらに、Sprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書は、喫煙品用のインジケータを開示しており、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号明細書は、吸引に関連したユーザの唇の動作を検出し、次いで加熱装置の加熱を引き起こす装置の吸口端に関連することができる圧電センサを開示しており、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書は、マウスピースを通る圧力の降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギー流を制御するための吸煙センサを開示しており、Harrisらの米国特許第5,967,148号明細書は、挿入された構成要素の赤外線透過性の不均一性を検出する識別機と、構成要素が容器に挿入された際に検出ルーチンを実行するコントローラとを含む喫煙装置内の容器を開示しており、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書は、複数の差動位相を有する規定済みの実行可能な動力サイクルを記載しており、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書は、フォトニックオプトロニック構成要素(photonic-optronic component)を開示しており、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書は、喫煙装置を通る引込抵抗を変化させるための手段を開示しており、Blakeらの米国特許第6,803,545号明細書は、喫煙装置に使用するための特定の電池構成を開示しており、Griffenらの米国特許第7,293,565号明細書は、喫煙装置と共に使用するための様々な充電システムを開示しており、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書は、充電を容易にし、装置のコンピュータ制御を可能にするための喫煙装置用のコンピュータインターフェース手段を開示しており、Fernandoらの米国特許第8,689,804号明細書は、喫煙装置用の識別システムを開示しており、FlickによるPCT国際公開第2010/003480号は、エアロゾル生成システムを用いた吸煙を示す流体流感知システムを開示しており、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0044】
電子エアロゾル送達物品に関連する構成要素、および本装置に使用可能な開示材料または構成要素の追加の例には、Gerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Morganらの米国特許第5,249,586号明細書、Higginsらの米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらの米国特許第6,053,176号明細書、Whiteの米国特許第6,164,287号明細書、Vogesの米国特許第6,196,218号明細書、Felterらの米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsの米国特許第6,854,461号明細書、Honの米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiの米国特許第7,513,253号明細書、Hamanoの米国特許第7,896,006号明細書、Shayanの米国特許第6,772,756号明細書、Honの米国特許第8,156,944号明細書および米国特許第8,375,957号明細書、Thorensらの米国特許第8,794,231号明細書、Oglesbyらの米国特許第8,851,083号明細書、Monseesらの米国特許第8,915,254号明細書および米国特許第8,925,555号明細書、DePianoらの米国特許第9,220,302号明細書、Honの米国特許出願公開第2006/0196518号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Oglesbyらの米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、HonのPCT国際公開第2010/091593号ならびにFooのPCT国際公開第2013/089551号が挙げられ、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、2015年10月13日に出願されたWormらの米国特許出願公開第2017/0099877号明細書は、エアロゾル送達装置およびエアロゾル送達装置用のフォブ形状構成に含まれることができるカプセルを開示し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。様々な実施形態では、前述の文献によって開示された様々な材料が本装置に組み込まれてもよく、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0045】
本開示のエアロゾル送達装置内の様々な基材材料、エアロゾル源部材および構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、以下に提供される、さらなる開示に照らして明らかになるであろう。加えて、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、様々なエアロゾル送達装置構成要素の選択を理解してもよい。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、エアロゾル送達装置内の構成要素の配置を理解してもよい。
【0046】
本開示によるエアロゾル送達装置100の例示的な実施形態の正面概略図が、図1に示されている。一般に、図示される実施形態のエアロゾル送達装置100は、エアロゾル源部材200を受容するように構成されたハウジング104を含む制御本体102を含む。図示される実施形態では、制御本体102は、制御構成要素106(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラを含むプリント回路基材(PCB)など)と、電気エネルギー源108(例えば、充電式であってよい電池、および/または充電式スーパーキャパシタ)とを含んでもよい。様々な実施形態では、制御構成要素106および電気エネルギー源108の一方または両方は、ハウジング104と結合されてもよい。本用途のために、別の構成要素と比較してある構成要素に関して使用される場合の「結合される」という句は、ある構成要素が別の構成要素内に配置される実施形態および/またはある構成要素が、別個であるが、他の点では別の構成要素に動作可能に接続される実施形態を包含してもよい。例えば、図示される実施形態では、制御構成要素106および電気エネルギー源108の両方が、ハウジング内に配置されている。ただし、他の実施形態では、制御構成要素106および電気エネルギー源108の一方または両方は、別個の構成要素であってもよい。制御構成要素106および電気エネルギー源108に関する追加の情報が、以下に提供される。いくつかの実施形態では、ハウジング104は、例えば、装置をオンにし、加熱部材の加熱を開始するなど、装置100の特定の動作を作動させるように構成された押しボタンをも含んでもよい。様々な実施形態では、エアロゾル源部材200は、制御本体102に挿入されるように構成された被加熱端202と、ユーザがエアロゾルを生成するために吸引する吸口端204とを備えてもよい。図1のエアロゾル送達装置は、例示を容易にするために実質的に長方形またはフォブ形状の制御本体102を有するものとして示されているが、他の実施形態では、制御本体102は、実質的に管状の形状であり、したがって、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似することができる細長いシェルまたは本体を含む任意の他の形状を有してもよく、したがって、以下に記載される構成要素は、細長い本体の内部に適合するような大きさおよび構成としてもよいことに留意されたい。
【0047】
特定の実施形態では、制御本体102およびエアロゾル源部材200の一方または両方は、使い捨て可能であるか、再使用可能であると称されてもよい。例えば、制御本体102は、交換式電池または充電式電池、固体電池、薄膜固体電池、充電式スーパーキャパシタなどを有してもよく、したがって、壁面充電器への接続、自動車の充電器(すなわち、シガーソケット)への接続、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルもしくはコネクタ(例えば、USB2.0、3.0、3.1、USBタイプC)などを介したコンピュータへの接続、光電池(時に太陽電池と呼ばれる)、もしくは太陽電池のソーラーパネルへの接続、誘導無線充電(例えば、Wireless Power Consortium(WPC)によるQi無線充電規格に準拠した無線充電を含む)を使用する充電器などの無線充電器、または無線周波数(RF)ベースの充電器を含むあらゆる種類の充電技術と組み合わされてもよい。誘導無線充電システムの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSurらの米国特許出願公開第2017/0112196号明細書に記載されている。さらに、いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材200は、使い捨て装置を備えてもよい。制御本体と共に使用するための使い捨て構成要素が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるChangらの米国特許第8,910,639号明細書に開示されている。
【0048】
上記のように、制御本体102は、制御構成要素106をさらに含んでもよい。例えば、制御構成要素106は、導電性ワイヤによって電気エネルギー源108に接続可能な制御回路(本明細書でさらに説明されるように、追加の構成要素に接続可能)を含んでもよい。様々な実施形態では、制御構成要素106は、加熱部材が、消費者による吸入のための吸入可能な物質の放出のために吸入可能な物質媒体を加熱するための電気エネルギーを、いつ、どのように受容するかを制御可能である。そのような制御は、以下にさらに詳細に説明される感圧スイッチなどの作動に関連することができる。用語「接続された」または「結合された」は、介在する構成要素を用いない直接接続を必要とするものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。むしろ、これらの用語は、直接接続および/または1つ以上の介在する構成要素を介した接続を包含してもよい。したがって、様々な実施形態では、これらの用語は、動作可能に接続されているか、動作可能に結合されていることを意味すると理解されよう。
【0049】
様々な実施形態では、制御構成要素106はまた、基材材料に提供される熱の量を厳密に制御するように構成されてもよい。エアロゾル形成物質を十分な体積で揮発させて、一回の吸煙に所望の投与量の吸入可能な物質を提供するのに必要な熱は、使用される特定の物質毎に異なるものとすることができるが、これは、少なくとも120℃、少なくとも130℃または少なくとも140℃の温度に加熱部材を加熱するのに特に有用なものとすることができる。いくつかの実施形態では、適切な量のエアロゾル形成物質を揮発させ、ひいては所望の投与量の吸入可能な物質を提供するために、加熱温度は、少なくとも150℃、少なくとも200℃、少なくとも300℃または少なくとも350℃としてもよい。ただし、エアロゾル形成物質の劣化および/または過度の早期揮発を回避するために、約550℃を実質的に超える温度に加熱することを回避することが特に望ましい場合がある。特に、加熱は、吸入可能な物質媒体の著しい燃焼(好ましくはあらゆる燃焼)を回避するように、十分に低い温度および十分に短い時間であるべきである。本開示は、特に、比較的低温で所望の量の吸入可能な物質を生成する組合せおよび使用様式で、本物品の構成要素を提供することができる。したがって、収量とは、物品内でのエアロゾルの生成、および物品から消費者への送達の一方または両方を指す場合がある。特定の実施形態では、加熱温度は、約120℃~約300℃、約130℃~約290℃、約140℃~約280℃、約150℃~約250℃または約160℃~約200℃としてもよい。以下にさらに詳細に説明されるように、加熱の持続時間は、いくつかの要因によって制御されることができる。本明細書にさらに記載されるように、加熱温度および持続時間は、エアロゾル源部材を通って引き込まれることが望まれるエアロゾルおよび周囲空気の所望の体積に応じたものとしてもよい。ただし、物品は、所望の温度に到達するまでに限って加熱部材が通電されるように構成されることができるため、持続時間は、加熱部材の加熱速度に応じて多様なものとしてもよい。あるいは、加熱の持続時間は、消費者による物品を用いた吸煙の持続時間に結び付けられてもよい。一般に、加熱の温度および時間は、上記のように、制御本体に収容された1つ以上の構成要素によって制御される。
【0050】
エアロゾル源部材によって放出される吸入可能な材料の量は、吸入可能な材料の性質に基づいて多様なものとすることができる。好ましくは、エアロゾル源部材は、使用の過程に亘って所望の量を放出するのに十分な時間に亘って十分な温度で機能するように、十分な量の任意のエアロゾル形成剤と共に、十分な量の吸入可能な材料により構成される。量は、エアロゾル源部材からの単一の吸入で提供されてもよく、または、比較的短い時間(例えば、30分未満、20分未満、15分未満、10分未満または5分未満)に亘って物品からの数回の吸煙を通して提供されるように分割されてもよい。例えば、装置は、エアロゾル源部材を用いた吸煙1回当たり約0.05mg~約1.0mg、約0.08mg~約0.5mg、約0.1mg~約0.3mgまたは約0.15mg~約0.25mgの量のニコチンを提供してもよい。他の実施形態では、吸煙の持続時間および体積に基づいて送達される湿潤全粒子状物質の量に関連して、所望の量が特徴付けられてもよい。例えば、エアロゾル源部材は、2秒、35mlの吸煙の標準的なFTC喫煙条件下で喫煙された場合、規定された数の吸煙(本明細書で別途説明するように)に対して、各吸煙に対して少なくとも1.0mgの湿潤全粒子状物質を送達してもよい。このような試験は、任意の標準的な喫煙機を使用して行われてもよい。他の実施形態では、各吸煙に対して同じ条件下で生成される全粒子状物質(TPM)の量は、少なくとも1.5mg、少なくとも1.7mg、少なくとも2.0mg、少なくとも2.5mg、少なくとも3.0mg、約1.0mg~約5.0mg、約1.5mg~約4.0mg、約2.0mg~約4.0mgまたは約2.0mg~約3.0mgとしてもよい。
【0051】
前述のように、いくつかの実施形態のエアロゾル送達装置100は、加熱アセンブリ110の手動制御のために制御構成要素に連結可能な押しボタンを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、消費者は、押しボタンを使用して加熱アセンブリ110を通電してもよい。押しボタンに関連付けられた同様の機能が、他の機械的手段または非機械的手段(例えば、磁気または電磁)によって達成されてもよい。したがって、加熱アセンブリ110の作動は、単一の押しボタンによって制御可能である。あるいは、様々な動作を別個に制御するために、複数の押しボタンが設けられてもよい。存在する1つ以上の押しボタンは、制御本体102のケーシングと実質的に同一面に位置してもよい。
【0052】
任意の押しボタンの代わりに(またはそれに加えて)、本開示のエアロゾル送達装置100は、物品に対する消費者の吸引に応答して加熱アセンブリ110を通電する(すなわち、吸煙作動式加熱)構成要素を含んでもよい。例えば、装置は、消費者が物品を吸引する際の圧力変化または空気流変化のいずれかに敏感なスイッチまたは流量センサ(図示せず)(すなわち、吸煙作動式スイッチ)を制御本体102内に含んでもよい。他の好適な電流作動/作動解除機構が、温度作動式オン/オフスイッチまたは唇圧作動式スイッチを含んでもよい。そのような吸煙作動能力を提供することができる例示的な機構には、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch部門によって製造されたモデル163PC01D36シリコンセンサが含まれる。そのようなセンサを用いると、消費者が装置を吸引する際の圧力の変化により、加熱部材が迅速に作動可能となる。さらに、空気流の変化を感知した後、加熱アセンブリを十分迅速に通電するために、熱線風速測定法の原理を使用するものなどの流れ感知装置が使用されてもよい。使用可能な追加の吸煙作動式スイッチは、フロリダ州フォートローダデールのMicro Pneumatic Logic,Inc.製のモデル番号MPL-502-V、範囲Aなどの圧力差スイッチである。別の好適な吸煙作動式機構は、所定の閾値圧力を検出するための比較器に結合された感圧変換器(例えば、増幅器または利得段を備える)である。さらに別の好適な吸煙作動式機構は、気流によって偏向されるベーンであり、そのベーンの動きは、運動感知手段によって検出される。さらに別の好適な作動機構は、圧電スイッチである。また、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch部門製の好適に接続されたHoneywell MicroSwitch Microbridge Airflow Sensor、部品番号AWM 2100Vも有用である。本開示による加熱回路に使用可能なデマンド操作型(demand-operated)電気スイッチの追加の例が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書に記載されている。他の好適な差動スイッチ、アナログ圧力センサ、流量センサなどが、本開示の知識を有する当業者には明らかであろう。いくつかの実施形態では、吸引中の圧力変化がスイッチによって容易に識別されるように、制御本体102には、吸煙作動式スイッチとエアロゾル源部材200との間に流体接続を提供する圧力感知管または他の通路が含まれてもよい。本開示に従って有用となることができる他の例示的な吸煙作動式装置は、いずれもBrooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書ならびにNguyenらの米国特許第7,040,314号明細書に開示されており、これらのいずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0053】
消費者が装置100の吸口端を吸引すると、電流作動手段が、加熱アセンブリを通る電流の流れが制限されないように、または中断されないようにして、急速に熱を生成することができる。急速な加熱のために、(i)加熱部材を通る電流の流れを調整して、抵抗素子の加熱と、それによって生じる温度とを制御し、(ii)基材材料210の過熱および劣化を防止するために、電流調整構成要素を含むことが有用とすることができる。いくつかの実施形態では、電流調整回路は時間基準としてもよい。具体的には、そのような回路は、吸引中の最初の期間にわたり、加熱部材を流れる電流の流れが中断されないようにする手段と、続いて、吸引が完了するまで電流の流れを調整するタイマ手段とを含んでもよい。例えば、続く調整は、加熱部材を所望の温度範囲内に維持するために、電流の流れの急速なオンオフ切り替え(例えば、約1~50ミリ秒ごとのオーダーで)を含むことができる。さらに、調整は、所望の温度が達成されるまで単に電流の流れが中断されないようにすることと、次いで、電流の流れを完全にオフにすることとを備えてもよい。加熱部材は、消費者が物品に対して別の吸煙を開始することにより(または、ヒータを作動させるために使用される特定のスイッチ実施形態に応じて押しボタンを手動で作動させることにより)再作動されてもよい。あるいは、続く調整は、加熱部材を所望の温度範囲内に維持するために、加熱部材を流れる電流の流れを変調することを伴うことができる。いくつかの実施形態では、所望の投与量の吸入可能な物質を放出するために、加熱部材は、約0.2秒~約5.0秒、約0.3秒~約4.0秒、約0.4秒~約3.0秒、約0.5秒~約2.0秒または約0.6秒~約1.5秒の持続時間に亘って通電されてもよい。1つの例示的な時間基準の電流調整回路は、トランジスタ、タイマ、比較器およびキャパシタを含むことができる。好適なトランジスタ、タイマ、比較器およびキャパシタは市販されており、当業者には明らかであろう。例示的なタイマは、NEC ElectronicsからC-1555Cとして、およびGeneral Electric Intersil,Inc.からICM7555として入手可能なもの、ならびに他の様々な大きさおよび構成のいわゆる「555タイマ」である。例示的な比較器は、National SemiconductorからLM311として入手可能である。そのような時間基準の電流調整回路の追加の説明が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBrooksらの米国特許第4,947,874号明細書に提供されている。
【0054】
上記に照らして、加熱部材への電流の作動/作動解除を容易にするために、様々な機構が使用することができることを理解することができる。例えば、装置は、(消費者による吸引中などに)物品内の電流の流れを調整するためのタイマを含んでもよい。装置は、加熱部材への電流の流れを有効および無効にするタイマ応答スイッチをさらに含んでもよい。電流の流れの調整はまた、キャパシタと、規定された速度(例えば、加熱部材が加熱および冷却する速度に近い速度)でキャパシタを充電および放電するための構成要素との使用を具備してもよい。電流の流れは、特に、吸引中の最初の期間に亘り、加熱部材を流れる電流の流れが中断されないように調整されてもよいが、電流の流れは、吸引が完了するまで、最初の期間の後、オフにされるかオンとオフとに交互にサイクルされてもよい。このようなサイクルは、上述したように、プリセットされた切り替えサイクルを生成することができるタイマによって制御されてもよい。特定の実施形態では、タイマは周期的なデジタル波形を生成してもよい。最初の期間中の流れは、第1の入力での第1の電圧と閾値入力での閾値電圧とを比較し、第1の電圧が閾値電圧に等しい場合に出力信号を生成し、それにより、タイマを有効にする比較器を使用することによってさらに調整されてもよい。そのような実施形態は、閾値入力で閾値電圧を生成するための構成要素と、最初の期間の経過時に第1の入力で閾値電圧を生成するための構成要素とをさらに含むことができる。
【0055】
上記のように、装置100の様々な電気部品に電力を供給するために使用される電気エネルギー源108は、様々な実施形態を取ってもよい。好ましくは、電気エネルギー源は、上記の方法で加熱アセンブリを急速に加熱するのに十分なエネルギーを供給し、複数のエアロゾル源部材200による使用を通じて装置に電力を供給しながら、依然として装置100に都合よく適合することができる。有用な電気エネルギー源の例には、好ましくは充電式のリチウムイオン電池(例えば、充電式二酸化マンガンリチウム電池)が挙げられる。特に、リチウムポリマー電池は、そのような電池は安全性を向上させることができることから使用されることができる。また、ニッケルカドミウム電池など、他の種類の電池が使用されてもよい。さらに、好ましい電気エネルギー源は、望ましい喫煙経験を損なわないように十分軽量である。可能な電気エネルギー源のいくつかの例が、その各々の開示全体が参照により本明細書に組み込まれるPeckerarらの米国特許第9,484,155号明細書および2015年10月21日に出願されたSurらの米国特許出願公開第2017/0112191号明細書に記載されている。
【0056】
電気エネルギー源の一例は、ドイツのTadiran Batteries GmbHによって製造されるTKI-1550充電式リチウムイオン電池である。別の実施形態では、有用な電気エネルギー源は、日本のSanyo Electric Company,Ltd.によって製造されるN50-AAA CADNICAニッケルカドミウム電池であってもよい。他の実施形態では、例えば、それぞれ1.2ボルトを提供する複数のそのような電池が直列に接続されてもよい。充電式二酸化マンガンリチウム電池などの他の電気エネルギー源が使用されてもよい。これらの電池またはそれらの組合せのいずれも電気エネルギー源に使用されることができるが、使い捨て電池に関連するコストおよび廃棄の考慮事項のために、充電式電池が好ましい。充電式電池が使用される実施形態では、エアロゾル送達装置100は、標準の120ボルトAC壁コンセント、または他の供給源、例えば、自動車の電気システムもしくは別個のポータブル動力源から電力を得る従来の充電ユニット(図示せず)内の対応する接点と相互作用する充電用接点をさらに含み得る。さらなる実施形態では、電気エネルギー源はまた、キャパシタを含んでもよい。キャパシタは、電池よりも速く放電することができ、吸煙の合間に充電することができるため、電池が、加熱部材に直接電力を供給するために使用される場合よりも低い速度でキャパシタに放電することを可能にする。例えば、電池とは別に、または電池と組み合わせて、スーパーキャパシタ、すなわち、電気二重層キャパシタ(EDLC)が使用されてもよい。スーパーキャパシタは、単独で使用される場合、装置100の各使用前に充電されてもよい。したがって、本開示はまた、スーパーキャパシタを補充するために使用の合間に装置に取り付け可能な充電器構成要素を含んでもよい。本開示の特定の実施形態では、薄膜電池が使用されてもよい。
【0057】
上記のように、様々な実施形態では、エアロゾル送達装置100は、1つ以上のインジケータ(図示せず)を備えてもよい。様々な実施形態では、1つ以上のインジケータは、制御本体102上の任意の位置に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、インジケータは、装置の使用の複数の態様の表示を提供可能なライト(例えば、発光ダイオード)であり得る。例えば、一連のライトは、所与のエアロゾル源部材の吸煙の数に対応してもよい。具体的には、ライトは、全部のライトが点灯された際にエアロゾル源部材が消費されたことが消費者に通知されるように、各吸煙に伴って連続的に点灯されてもよい。あるいは、エアロゾル源部材がハウジングに挿入されると、全部のライトが点灯されてもよく、全部のライトが消えると、エアロゾル源部材が消費されたことが消費者に通知されるように、各吸煙に伴ってライトが消えてもよい。さらに他の実施形態では、単一のインジケータのみが存在してもよく、その照明は、電流が加熱部材に流れ、装置が能動的に加熱していることを示すことができる。これにより、消費者が意図せずに能動的な加熱モードで装置を放置しないようにしてもよい。代替の実施形態では、インジケータの内の1つ以上が、エアロゾル源部材の構成要素とすることができる。インジケータは、オン/オフ法の視覚インジケータに関連して上記で説明されているが、他の動作指標も包含される。例えば、視覚インジケータはまた、喫煙経験の進行を示すために、ライトの色または強度の変化を含んでもよい。触覚インジケータおよび可聴インジケータも同様に、本開示に包含される。さらに、そのようなインジケータの組合せが、単一の装置で使用されてもよい。
【0058】
様々な実施形態では、ハウジング104は、管状または長方形形状などの適切な構造を形成および維持するのに適し、エアロゾル源部材をその中に保持するのに適した任意の材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、ハウジングは、単一の壁または複数の壁から、および本明細書でさらに説明されるように、電気加熱部材によって提供される加熱温度である少なくともある温度で、その構造的完全性を保持する(例えば、劣化しない)ように耐熱性の1つ以上の材料(天然または合成)から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、耐熱性ポリマーが使用されてもよい。他の実施形態では、セラミック材料が使用されてもよい。さらなる実施形態では、エアロゾル源部材から熱を不必要に移動させないように、断熱材が使用されてもよい。ハウジングは、単層から形成される場合、好ましくは約0.2mm~約5.0mm、約0.5mm~約4.0mm、約0.5mm~約3.0mmまたは約1.0mm~約3.0mmの厚さを有してもよい。上記の機能を提供するために使用可能であるか、上記の材料および構成要素の代替品として使用可能である追加の例示的な種類の構成要素および材料は、Crooksらの米国特許出願公開第2010/00186757号明細書、Crooksらの米国特許出願公開第2010/00186757号明細書およびSebastianらの米国特許出願公開第2011/0041861号明細書に記載される種類のものとすることができ、これらの文献の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0059】
図1および図2を参照すると、エアロゾル源部材200は、外面206および内部領域208を画定する。図示される実施形態では、基材材料210は、エアロゾル源部材200の被加熱端202の内部領域208に配置されている。ただし、いくつかの実施形態では、基材材料は、エアロゾル源部材200の被加熱端202および吸口端204の両方に配置されてもよい。図示される実施形態では、基材材料210は単一のセグメントを有するが、他の実施形態では、基材材料210は、異なる組成を有することができる追加のセグメントを含んでもよい。例えば、エアロゾル源部材200のいくつかの実施形態の被加熱端202は、第2の基材材料セグメント(図示せず)をさらに備えてもよい。様々な実施形態では、基材材料の内の1つ以上は、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物と共に、タバコまたはタバコ関連材料を含有してもよい。他の実施形態では、セルロースパルプ材料などの非タバコ材料が使用されてもよい。他の実施形態では、非タバコ基材材料は、植物由来材料ではなくてもよい。単数の基材材料(および/または複数の基材材料)に使用するための他の可能な組成物、構成要素および/または添加物については、以下にさらに詳細に説明される。後続の説明は、本明細書に記載のエアロゾル送達装置に使用可能な任意の基材材料または基材材料セグメントに適用可能であるべきであることに留意されたい。
【0060】
様々な実施形態では、エアロゾル源部材200またはその一部は、外部上包材料に包まれてもよい。様々な実施形態では、エアロゾル源部材200の吸口端204は、例えば、酢酸セルロース材料またはポリプロピレン材料から製造されることができるフィルタを含んでもよい。フィルタは、追加的または代替的に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるRakerらの米国特許第5,025,814号明細書に記載されているようなタバコ含有材料のストランドを含有してもよい。様々な実施形態では、フィルタは、エアロゾル源部材の吸口端の構造的完全性を高め、および/または所望により濾過能力を提供し、および/または吸引に対する抵抗を提供してもよい。外部上包材料は、セルロース材料などの紙または他の繊維状材料を含むことができる、熱の伝達に抵抗する材料を備えてもよい。外部上包材料はまた、繊維状材料内に埋め込まれたまたは分散された少なくとも1つのフィラー材料を含有してもよい。様々な実施形態では、フィラー材料は、水不溶性粒子の形態を有してもよい。さらに、フィラー材料は無機成分を組み込んでもよい。様々な実施形態では、外部上包は、下にあるバルク層などの複数の層と、紙巻タバコでは典型的な包装紙などの上にある層とから形成されてもよい。そのような材料には、例えば、亜麻、麻、サイザル麻、稲わら、および/またはエスパルトなどの軽量の「ラグ繊維(rag fiber)」が含まれることができる。外部上包はまた、酢酸セルロースなど、従来の紙巻タバコのフィルタ要素に典型的に使用される材料を含有してもよい。さらに、エアロゾル源部材の吸口端204での外部上包の過剰な長さは、以下に記載されるように、消費者の口から基材材料を単に分離するように、もしくはフィルタ材料を配置するための空間を提供するように、または物品に対する吸引に影響を与えるように、もしくは吸引中に装置を出る蒸気もしくはエアロゾルの流れ特性に影響を与えるように機能することができる。本開示と共に使用可能な外部上包材料の構成に関する追加の説明が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWormらの米国特許第9,078,473号明細書に見出されることができる。
【0061】
一般に、本明細書に記載の様々な実施形態のエアロゾル源部材の形状および寸法は、ハウジングの大きさ、形状設計に関する熱および物質移動の物理的性質、および/またはエアロゾル源部材の予測される吸煙数に応じて決まる。様々な異なる形状(例えば、円筒形、立方体、球形など)および寸法が可能であるが、いくつかの実施形態では、円筒形の形状を有するエアロゾル源部材は、約5.4mmの全体直径および約83mmの長さを有してもよい。他の実施形態では、エアロゾル源部材は、約7~8mm(例えば、約7.8mmなど)またはそれ以上の全体直径を有してもよい。他の実施形態では、立方体の形状を有するエアロゾル源部材は、約70mm×20mm×6mmの寸法を有してもよい。これらの例のいずれでも、寸法は、例えば、任意の寸法で±50%の変動など、大きく変動してもよい。
【0062】
様々な実施形態では、基材材料210の加熱は、基材材料210に結合されたエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらす。様々な実施形態では、エアロゾル源部材200の吸口端204は、ユーザによって吸口端204に加えられた吸引に応答して、生成されたエアロゾルを、それを通して受容するように構成される。前述のように、いくつかの実施形態のエアロゾル源部材200の吸口端204は、エアロゾル源部材の吸口端204に加えられた吸引に応答して、エアロゾルを、それを通して受容するように構成されたフィルタを含んでもよい。好ましくは、基材材料210の要素は、著しく熱分解(例えば、炭化、焦げ付き、または燃焼)せず、エアロゾル化された成分が空気に取り込まれ、この空気が、フィルタ(存在する場合)を含むエアロゾル送達装置100を通って、ユーザの口に引き込まれる。
【0063】
一実施形態では、基材材料は、カットフィラー形態の風味豊かな芳香性タバコのブレンドを含有してもよい。別の実施形態では、基材材料は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるPryorらの米国特許第4,807,809号明細書、Pryorらの米国特許第4,889,143号明細書およびRakerの米国特許第5,025,814号明細書に記載されているような再構成されたタバコ材料を含有してもよい。さらに、再構成されたタバコ材料は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれるChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載の種類の紙巻タバコ用の再構成されたタバコ紙を含んでもよい。例えば、再構成されたタバコ材料は、タバコおよび/またはタバコ関連材料を含有するシート状材料を含んでもよい。したがって、いくつかの実施形態では、基材材料は、再構成されたタバコ材料の巻かれたロールから形成されてもよい。別の実施形態では、基材材料は、再構成されたタバコ材料の細断片、細片などから形成されてもよい。別の実施形態では、タバコシートは、再構成されたタバコ材料の圧着シートを具備してもよい。いくつかの実施形態では、基材材料は、熱伝導性構成要素を含んでも含まなくてもよい重なり合う層(例えば、ギャザーウェブ)を具備してもよい。繊維状フィラー材料、エアロゾル形成材料および複数の熱伝導性構成要素によって形成された初期基材シートの一連の重なり合う層(例えば、ギャザーウェブ)を含む基材材料の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2018年2月26日に出願され、「Heat Conducting Substrate For Electrically Heated Aerosol Delivery Device」と題された米国特許出願第15/905,320号明細書に記載されている。
【0064】
いくつかの実施形態では、基材材料は、タバコ関連材料を有する複数のマイクロカプセル、ビーズ、顆粒などを含有してもよい。例えば、代表的なマイクロカプセルは、形状がほぼ球形であってよく、タバコ由来抽出物などの液体中心領域を含む外側カバーまたはシェルを有してもよい。いくつかの実施形態では、基材材料の内の1つ以上は、中空円筒形の形状にそれぞれが形成された複数のマイクロカプセルを含んでもよい。いくつかの実施形態では、基材材料の内の1つ以上は、中空円筒形の形状に形成された複数のマイクロカプセルの構造的形状および/または完全性を維持するように構成された結合剤材料を含有してもよい。
【0065】
基材材料の内の1つ以上に使用されるタバコは、黄色種タバコ、バーレータバコ、オリエンタルタバコ、メリーランドタバコ、暗色タバコ、暗色火干タバコおよびラスチカタバコ、ならびに他の希有もしくは特製タバコ、またはそれらのブレンドなどのタバコを含んでもよく、またはこれらに由来するものとしてもよい。様々な代表的なタバコの種類、タバコの加工種類、およびタバコブレンドの種類は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるLawsonらの米国特許第4,836,224号明細書、Perfettiらの米国特許第4,924,888号明細書、Brownらの米国特許第5,056,537号明細書、Brinkleyらの米国特許第5,159,942号明細書、Gentryの米国特許第5,220,930号明細書、Blakleyらの米国特許第5,360,023号明細書、Shaferらの米国特許第6,701,936号明細書、Dominguezらの米国特許第6,730,832号明細書、Liらの米国特許第7,011,096号明細書、Liらの米国特許第7,017,585号明細書、Lawsonらの米国特許第7,025,066号明細書、Perfettiらの米国特許出願公開第2004/0255965号明細書、BeremanのPCT国際公開第02/37990号およびFund.Appl.Toxicol.,39,p.11-17(1997)に記載されている。
【0066】
本開示のさらに他の実施形態では、基材材料は、タバコ、タバコ関連材料、グリセリン、水および/または結合剤材料を含有するか、それらから本質的に構成される押出構造を含有してもよいが、特定の配合物は、結合剤材料を含有しなくてよい。様々な実施形態では、好適な結合剤材料は、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸カリウムおよびアルギン酸ナトリウムなどのアルジネートを含有してもよい。アルジネート、特に高粘度アルジネートは、制御されたレベルの遊離カルシウムイオンと組み合わせて使用されてもよい。他の好適な結合剤材料には、Aqualon Co.製のKlucel Hなどのヒドロキシプロピルセルロース;The Dow Chemical Co.製のMethocel K4MSなどのヒドロキシプロピルメチルセルロース;Aqualon Co.製のNatrosol 250 MRCSなどのヒドロキシエチルセルロース;FMC製のAvicelなどの微結晶セルロース;The Dow Chemical Co.製のMethocel A4Mなどのメチルセルロース;ならびにHercules Inc.製のCMC 7HFおよびCMC 7H4Fなどのナトリウムカルボキシメチルセルロースが含まれる。さらに他の可能な結合剤材料には、デンプン(例えば、コーンスターチ)、グアーガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、ペクチンおよびキサンタンガムが含まれる。いくつかの実施形態では、2つ以上の結合剤材料の組合せまたはブレンドが使用されてもよい。結合剤材料の他の例は、例えば、各々参照によりその全体が本明細書に組み込まれるJakobらの米国特許第5,101,839号明細書およびRakerらの米国特許第4,924,887号明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、エアロゾル形成材料は、結合剤材料(例えば、アルギン酸プロピレングリコール)の一部として提供されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、結合剤材料は、タバコまたは他のバイオマスに由来する微細セルロースまたはナノセルロースを含有してもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、基材材料は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるStoneらの米国特許出願公開第2012/0042885号明細書に記載されているように、押出材料を含んでもよい。さらに別の実施形態では、基材材料は、マルメライザー処理された、および/またはマルメライザー処理されていないタバコから形成された押出構造および/または基材を含んでもよい。マルメライザー処理されたタバコは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBanerjeeらの米国特許第5,105,831号明細書によって知られている。マルメライザー処理されたタバコは、本明細書に記載の結合剤、および/または香料と併せて、グリセロール(約20~約30重量パーセント)、炭酸カルシウム(一般に約10~約60重量パーセント、多くの場合、約40~約60重量パーセント)と共に、約20~約50パーセント(重量)のタバコブレンドを粉末形態で含む。様々な実施形態では、押出材料は、1つ以上の長手方向の開口部を有してもよい。
【0068】
様々な実施形態では、基材材料は、その中で利用される様々な量の材料に基づいて様々な構造を取ってもよい。例えば、サンプル基材材料は、最大約98重量%、最大約95重量%または最大約90重量%のタバコおよび/またはタバコ関連材料を含有してもよい。サンプル基材材料はまた、最大約25重量%、約20重量%または約15重量%の水、特に、約2重量%~約25重量%、約5重量%~約20重量%または約7重量%~約15重量%の水を含有してもよい。香味など(例えば、ニコチンなどの薬剤を含む)は、エアロゾル送達構成要素の最大約10重量%、最大約8重量%または最大約5重量%を含有してもよい。
【0069】
追加的または代替的に、基材材料は、タバコ、グリセリン、水および/または結合剤材料を含むか、それらから本質的に構成される押出構造および/または基材を具備してもよく、エアロゾル生成プロセス全体に亘ってその構造を実質的に維持するようにさらに構成される。すなわち、基材材料は、エアロゾル生成プロセス全体に亘ってその形状を実質的に維持するように構成されてもよく(例えば、基材材料は、加えられた剪断応力下で連続的に変形しない)。そのような例示的な基材材料は、液体および/またはいくらかの含水量を含有してもよいが、基材は、エアロゾル生成プロセス全体に亘って実質的に固体のままあってもよく、エアロゾル生成プロセス全体に亘って構造的完全性を実質的に維持してもよい。実質的に固体の基材材料に適した例示的なタバコおよび/またはタバコ関連材料は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるAdemeらの米国特許出願公開第2015/0157052号明細書、Searsらの米国特許出願公開第2015/0335070号明細書、Whiteの米国特許第6,204,287号明細書およびHearnらの米国特許第5,060,676号明細書に記載されている。
【0070】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置内で使用される基材材料の量は、物品が許容可能な感覚特性および感覚刺激特性、ならびに望ましい性能特性を示すような量であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、多くの点でタバコの煙の出現に似ている目に見える主流エアロゾルを生成するために、エアロゾル前駆体組成物、例えば、グリセリンおよび/またはプロピレングリコールなどが基材材料内で使用されてもよい。
【0071】
代表的な種類の追加のエアロゾル前駆体組成物は、その開示が参照により本明細書に組み込まれるSensabaugh,Jr.らの米国特許第4,793,365号明細書、Jakobらの米国特許第5,101,839号明細書、BiggsらのPCT国際公開第98/57556号パンフレットおよびChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載されている。いくつかの態様では、基材材料は、十分な熱が加えられると(および必要に応じて空気により冷却されると)目に見えるエアロゾルを生成することができ、基材材料は「煙状の」エアロゾルを生成することができる。他の態様では、基材材料は、実質的に目に見えないが、香味または質感などの他の特性によって存在すると認識されるエアロゾルを生成することができる。したがって、生成されるエアロゾルの性質は、エアロゾル送達構成要素の特定の構成要素に応じて可変としてもよい。基材材料は、タバコを燃焼させることによって生成される煙の化学的性質と比較して、化学的に単純なものであってよい。
【0072】
別の実施形態によれば、本開示によるエアロゾル送達装置は、例えば、セラミック材料などの多孔質不活性材料を具備する基材材料を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、様々な細孔形態を有する様々な形状および外形(例えば、ビーズ、ロッド、管など)のセラミックが使用されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、e-リキッド(e-liquid)などの非タバコ材料がセラミックに充填されてもよい。別の実施形態では、基材材料は、例えば、タバコ由来抽出物などのタバコ関連材料と化学的および/または物理的に実質的に反応しない多孔質不活性材料を含有してもよい。さらに、上記のものなどの押出タバコは、多孔質としてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、押出タバコ材料は、押出プロセス中に発泡剤として機能する不活性ガス、例えば窒素などを含有してもよい。
【0073】
上記のように、いくつかの実施形態では、基材材料の内の1つ以上は、エアロゾル前駆体組成物(例えば、保湿剤、例えば、プロピレングリコール、グリセリンなど)および/または少なくとも1つの香料、ならびに熱源による基材材料の点火、熱分解、燃焼および/または焦げ付きの防止を助けるように構成された難燃性/燃焼遅延剤(例えば、リン酸二アンモニウムおよび/または別の塩)を組み込むように処理、製造、生成および/または加工されたタバコ、タバコ成分および/またはタバコ由来材料含有してもよい。喫煙品にタバコを組み込むための様々な様式および方法、特に、喫煙品内の実質的にあらゆるタバコを意図的に燃焼させないように設計される喫煙品が、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるBrooksらの米国特許第4,947,874号明細書、Cantrellらの米国特許第7,647,932号明細書、Robinsonらの米国特許第8,079,371号明細書、Banerjeeらの米国特許第7,290,549号明細書およびCrooksらの米国特許出願公開第2007/0215167号明細書に記載されている。
【0074】
前述のように、いくつかの実施形態では、基材材料の内の1つ以上の中に含まれてもよく、有機リン化合物、ホウ砂、水和アルミナ、黒鉛、トリポリリン酸カリウム、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールおよびポリオールを含むことができる難燃性/燃焼遅延性材料および他の添加物。窒素ホスホン酸塩、リン酸一アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸エタノールアンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ハロゲン化有機化合物、チオ尿素および酸化アンチモンなどの他のものも適しているが、好ましい薬剤ではない。基材材料および/または他の構成要素(単独で、または互いにおよび/または他の材料と組み合わせたものにかかわらず)に使用される難燃性材料、燃焼遅延性材料および/または焦げ付き遅延性材料の各態様では、望ましい特性は、最も好ましくは、望ましくないガス放出または溶融型挙動を伴わずに提供される。
【0075】
本開示の他の実施形態によれば、基材材料はまた、タバコ製品の製造に従来使用されている種類のタバコ添加物を組み込んでいてもよい。これらの添加物は、葉巻、紙巻タバコ、パイプなどの製造に使用されるタバコの香味および香りを高めるために使用される種類の材料を含有してもよい。例えば、これらの添加物は、様々な紙巻タバコ加香成分および/または最上層成分を含有してもよい。例えば、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるWochnowskiの米国特許第3,419,015号明細書、Berndtらの米国特許第4,054,145号明細書、Burcham,Jr.らの米国特許第4,887,619号明細書、Watsonの米国特許第5,022,416号明細書、Strangらの米国特許第5,103,842号明細書およびMartinの米国特許第5,711,320号明細書を参照されたい。好ましい加香材料には、水、糖およびシロップ(例えば、スクロース、グルコースおよび高果糖コーンシロップ)、保湿剤(例えば、グリセリンまたはプロピレングリコール)ならびに香料(例えば、ココアおよびカンゾウ)が含まれてもよい。これらの添加成分はまた、最上層材料(例えば、メントールなどの香味料材料)を含有してもよい。例えば、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるMaysらの米国特許第4,449,541号明細書を参照されたい。添加され得る追加の材料には、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるLawsonらの米国特許第4,830,028号明細書およびMarshallらの米国特許第8,186,360号明細書に開示されているものが含まれる。
【0076】
喫煙品の主流エアロゾルの感覚的または感覚刺激的な特性または性質を変化させる多種多様な種類の香料または材料が、使用されるのに適している可能性がある。いくつかの実施形態では、そのような香料は、タバコ以外の供給源から提供されてもよく、天然または人工の性質であってよい。例えば、いくつかの香料は、基材材料および/またはエアロゾルが生成される喫煙品の領域に適用されるか、その中に組み込まれてもよい。いくつかの実施形態では、そのような香料は、熱源に近接した加熱キャビティまたは領域に直接供給されるか、基材材料と共に提供されてもよい。例示的な香料には、例えば、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、果実(例えば、リンゴ、チェリー、イチゴ、ピーチならびにライムおよびレモンを含むシトラスの香味)、メープル、メントール、ミント、ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーン、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、生姜、蜂蜜、アニス、セージ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、カンゾウ、ならびに紙巻タバコ、葉巻およびパイプタバコの香味料に従来使用される種類および特性の香味料および香味パッケージが含まれてもよい。高果糖コーンシロップなどのシロップも使用されるのに適している場合がある。
【0077】
香料はまた、酸性または塩基性特性(例えば、レブリン酸、コハク酸、ピルビン酸および安息香酸などの有機酸)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、香料は、所望により、基材材料の要素と組み合わせられてもよい。好適なものとなるような例示的な植物由来組成物が、共にDubeらの米国特許第9,107,453号明細書および米国特許出願公開第2012/0152265号明細書に開示されており、これらの開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるような感覚刺激特性を含め、その感覚特性に影響を及ぼすためにタバコ材料と組み合わせて有用となることができる香味料、加香などのような材料のいずれかが、基材材料と組み合わせられてもよい。特に、基材材料に有機酸を組み込んで、基材材料と組み合わせることが可能となることができるニコチンなどの薬剤の香味、感覚または感覚刺激特性に影響を与えることが可能となることができる。例えば、レブリン酸、乳酸およびピルビン酸などの有機酸が、ニコチンと等モル(総有機酸含有量に基づく)までの量で、ニコチンと共に基材材料に含まれてもよい。任意の組合せの有機酸が好適となることができる。例えば、いくつかの実施形態では、基材材料は、存在する有機酸の総量が基材材料中に存在するニコチンの総量と等モルである濃度まで、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルのレブリン酸、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルのピルビン酸、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルの乳酸またはそれらの組合せを含んでもよい。基材材料を生成するために使用される有機酸の様々な追加の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDullらの米国特許出願公開第2015/0344456号明細書に記載されている。
【0078】
そのような追加の成分の選択は、喫煙品に望まれる感覚特性などの要因に基づいて可変とすることができ、本開示は、タバコおよびタバコ関連製品またはタバコ由来製品の当業者に容易に明らかである任意のそのような追加の成分を包含することを意図している。その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるGutcho,Tobacco Flavoring Substances and Methods,Noyes Data Corp.(1972)およびLeffingwellらのTobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたい。
【0079】
他の実施形態では、基材材料は、様々な固有の特徴または特性を有する他の材料を含んでもよい。例えば、基材材料は、レーヨンの形態の可塑化材料または再生セルロースを含んでもよい。別の例として、シリカを組み込んだ再生セルロース製品であるビスコース(VISIL(R)として市販されている)が好適となることができる。一部の炭素繊維は、少なくとも95パーセント以上の炭素を含んでもよい。同様に、綿などの天然セルロース繊維が好適となることができ、綿などの天然セルロース繊維にシリカ、炭素または金属粒子が注入されるか、シリカ、炭素または金属粒子により綿などの天然セルロース繊維が処理されて、難燃性特性を高め、特に、香味に悪影響を及ぼすであろう望ましくないあらゆるガス放出成分のガス放出を最小限に抑えてもよい(特に、あらゆる有害なガス放出生成物の可能性を最小限に抑える)。浸漬、噴霧、または当技術分野で知られている他の技術によって望ましい難燃性特性を提供するために、例えば、ホウ酸または様々なオルガノホスフェート化合物を用いて綿を処理することが可能となろう。これらの繊維はまた、望ましくないガス放出または溶融型挙動を伴うこと無く所望の難燃性特性を付与するために、有機または金属ナノ粒子を用いて処理することが可能となろう(例えば、浸漬、噴霧または蒸着による被覆、注入またはその両方)。
【0080】
図示される実施形態では、エアロゾル源部材200の断面は、エアロゾル源部材200が、その対向する第1の端部と第2の端部との間に延在する略円筒形の形状を画定するように、略円形としてもよい。ただし、他の実施形態では、エアロゾル源部材200は、エアロゾル源部材200がその対向する第1の端部と第2の端部との間に実質的に非円筒形の形状を画定し得るように、実質的に非円形の断面を画定してもよい。そうでなければ、他の例では、エアロゾル源部材200は、軸線を中心に非対称の断面を含んでもよい。
【0081】
図には示されていないが、ハウジング104は、周囲空気の進入がエアロゾル源部材200の被加熱端202に導かれることを可能にするために、その中に1つ以上のアパーチャを含んでもよい。したがって、消費者がエアロゾル源部材200の吸口端204を吸引すると、空気が、被加熱端202に近接するエアロゾル源部材200に入り、吸入可能な物質媒体を通って引き込まれ、吸口端204を通して消費者によって吸入されることができる。以下にさらに詳細に説明されるように、上包が存在する実施形態では、吸引された空気は、任意のフィルタを通して、上包の開口部から、吸入可能な物質を運ぶことができる。
【0082】
いくつかの実施形態では、制御本体102はまた、流量センサ(図示せず、例えば、吸煙センサまたは圧力スイッチ)を含んでもよい。他の実施形態では、制御本体102は、交互に、またはさらに、作動ボタン(図示せず)を含んでもよい。流量センサに関して、代表的な電流調整構成要素、ならびにエアロゾル送達装置用の様々なマイクロコントローラ、センサおよびスイッチを含む他の電流制御構成要素が、いずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書、いずれもBrooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,875号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書ならびにPanの米国特許第8,205,622号明細書に記載されている。参照によりその全体が本明細書に組み込まれるAmpoliniらの米国特許第9,423,152号明細書に記載された制御方式も参照される。
【0083】
本開示のエアロゾル送達装置には、さらに別の構成要素が利用されてもよい。例えば、Sprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書は、喫煙品用のインジケータを開示しており、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号明細書は、吸引に関連したユーザの唇の動作を検出し、次いで加熱装置の加熱を引き起こす装置の吸口端に関連することができる圧電センサを開示しており、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書は、マウスピースを通る圧力の降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギー流を制御するための吸煙センサを開示しており、Harrisらの米国特許第5,967,148号明細書は、挿入された構成要素の赤外線透過性の不均一性を検出する識別機と、構成要素が容器に挿入された際に検出ルーチンを実行するコントローラとを含む喫煙装置内の容器を開示しており、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書は、複数の差動位相を有する規定済みの実行可能な電力サイクルを記載しており、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書は、フォトニックオプトロニック構成要素を開示しており、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書は、喫煙装置を通る引込抵抗を変化させるための手段を開示しており、Blakeらの米国特許第6,803,545号明細書は、喫煙装置に使用するための特定の電池構成を開示しており、Griffenらの米国特許第7,293,565号明細書は、喫煙装置と共に使用するための様々な充電システムを開示しており、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書は、充電を容易にし、装置のコンピュータ制御を可能にするための喫煙装置用のコンピュータインターフェース手段を開示しており、Fernandoらの米国特許第8,689,804号明細書は、喫煙装置用の識別システムを開示しており、FlickによるPCT国際公開第2010/003480号は、エアロゾル生成システムを用いた吸煙を示す流体流感知システムを開示しており、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0084】
本物品で使用されることができる電子エアロゾル送達装置に関連する構成要素および開示材料または構成要素の追加の例には、Gerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Morganらの米国特許第5,249,586号明細書、Higginsらの米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらの米国特許第6,053,176号明細書、Whiteの米国第6,164,287号明細書、Vogesの米国特許第6,196,218号明細書、Felterらの米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsの米国特許第6,854,461号明細書、Honの米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiの米国特許第7,513,253号明細書、Hamanoの米国特許第7,896,006号明細書、Shayanの米国特許第6,772,756号明細書、Honの米国特許第8,156,944号明細書および第8,375,957号明細書、Thorensらの米国特許第8,794,231号明細書、Oglesbyらの米国特許第8,851,083号明細書、Monseesらの米国特許第8,915,254号明細書および第8,925,555号明細書、DePianoらの米国特許第9,220,302号明細書、Honの米国特許出願公開第2006/0196518号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Oglesbyらの米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、HonのPCT国際公開第2010/091593号ならびにFooのPCT国際公開第2013/089551号が挙げられ、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、2015年10月13日に出願されたWormらの米国特許出願第14/881,392号明細書は、エアロゾル送達装置およびエアロゾル送達装置用のフォブ形状構成に含まれることができるカプセルを開示し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。様々な実施形態では、前述の文献によって開示された様々な材料が本装置に組み込まれてもよく、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0085】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置には、入力要素が含まれてもよい(気流センサまたは圧力センサを置き換えるか、補完してもよい)。入力要素は、ユーザが装置の機能を制御し、および/またはユーザに対して情報を出力することを可能にするために含まれてもよい。装置の機能を制御するための入力要素として、任意の構成要素または構成要素の組合せが利用されてもよい。例えば、参照により本明細書に組み込まれるWormらの米国特許出願公開第2015/0245658号明細書に記載されているように、1つ以上の押しボタンが使用されてもよい。同様に、参照により本明細書に組み込まれる2015年3月10日に出願されたSearsらの米国特許出願第14/643,626号明細書に記載されているように、タッチスクリーンが使用されてもよい。さらなる例として、エアロゾル送達装置の特定の動きに基づくジェスチャ認識に適合した構成要素が、入力として使用されてもよい。参照により本明細書に組み込まれるHenryらの米国特許出願公開第2016/0158782号明細書を参照されたい。さらに別の例として、静電容量センサがエアロゾル送達装置に実装されて、静電容量センサが実装されている装置の表面に触れることなどによって、ユーザが入力を提供できるようにしてもよい。
【0086】
前述のように、図示される実施形態のエアロゾル送達装置100はまた、電気エネルギー源108から電力を受容し、いくつかの実施形態では制御構成要素106によって制御されることができる加熱アセンブリ110を含む。様々な実施形態では、加熱アセンブリ110は、消費者による吸入のための吸入可能な物質の放出を容易にするのに十分な熱を提供するのに適した任意の装置とすることができる加熱部材を含んでもよい。特定の実施形態では、電気加熱部材は、抵抗加熱部材としてもよい。有用な加熱部材は、低質量と、低密度と、中程度の抵抗率とを有し、使用中に経験される温度で熱的に安定なものとすることができる。有用な加熱部材は急速に加熱および冷却するため、エネルギーを効率的に使用する。また、要素を急速に加熱すると、エアロゾル形成物質がほぼ即時に揮発する。急速な冷却は、エアロゾル形成が望まれない期間中のエアロゾル形成物質の実質的な揮発(したがって浪費)を防ぐ。このような加熱部材は、特に時間基準の電流制御が使用される場合、エアロゾル形成物質が経験する温度範囲の比較的正確な制御も可能にする。有用な加熱部材はまた、生成されるエアロゾルまたは蒸気の香味または含有量に悪影響を及ぼさないように、加熱される吸入可能な物質媒体を含む材料と化学的に非反応性(および化学的に非触媒性)である。加熱部材を構成し得る例示的で非限定的な材料には、様々な金属およびセラミック材料が含まれる。他の特定の非限定的な例には、炭素、黒鉛、炭素/黒鉛複合材料、金属炭化物および非金属炭化物、窒化物、ケイ化物、金属間化合物、サーメット、金属合金ならびに金属箔が含まれる。特に、耐火材料が有用であろう。様々な異なる材料を混合して、抵抗率、質量、熱伝導率および表面特性の望ましい特性を実現することができる。
【0087】
いくつかの実施形態では、加熱部材は、箔、発泡体、メッシュ、中空球、半球、ディスク、螺旋、繊維、ワイヤ、フィルム、糸、細片、リボンまたは円筒の形態など、他の形態で設けられてもよい。そのような加熱部材は金属材料を具備することが多く、電流を通すことに関連する電気抵抗の結果として熱を生成するように構成される。そのような抵抗性加熱要素は、基材部分に近接して、および/または基材部分と直接接触して配置されてもよい。以下にさらに詳細に説明されるように、加熱アセンブリまたは加熱部材は、制御本体および/またはエアロゾル源部材に配置されてもよい。様々な実施形態では、基材部分は、加熱アセンブリとして機能するか、加熱アセンブリの機能を容易することができるように、基材部分に埋め込まれるか、そうでなければ基材部分の一部である構成要素(すなわち、熱伝導性構成要素)を含んでもよい。様々な加熱部材および加熱要素のいくつかの例は、Wormらの米国特許第9,078,473号明細書に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0088】
様々な加熱部材構成のいくつかの非限定的な例には、加熱部材または加熱要素がエアロゾル源部材に近接して配置される構成が挙げられる。例えば、いくつかの例では、加熱部材の少なくとも一部が、エアロゾル源部材の少なくとも一部を囲んでもよい。他の例では、1つ以上の加熱部材が、制御本体に挿入されると、エアロゾル源部材の外部に隣接して配置されてもよい。他の例では、エアロゾル源部材が制御本体に挿入されると、加熱部材の少なくとも一部がエアロゾル源部材の少なくとも一部を貫通してもよい(例えば、エアロゾル源部材を貫通する1つ以上の突起および/またはスパイクなど)。
【0089】
電流が印加されると熱を生成するように構成された材料の様々な実施形態を使用して、加熱部材を形成してもよい。ワイヤコイルを形成してもよい材料の例には、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、ニッケル、ステンレス鋼、インジウムスズ酸化物、タングステン、二珪化モリブデン(MoSi)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al))、チタン、白金、銀、パラジウム、銀およびパラジウムの合金、黒鉛および黒鉛系材料(例えば、炭素系発泡体および糸)、導電性インク、ホウ素ドープシリカならびにセラミック(例えば、正温度係数セラミックまたは負温度係数セラミック)が挙げられる。加熱部材は、抵抗性加熱部材、または誘導によって熱を生成するように構成された加熱部材としてもよい。加熱部材は、熱伝導性セラミック、例えば、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、酸化ベリリウム、アルミナ、窒化ケイ素またはそれらの複合材料によってコーティングされてもよい。
【0090】
以下にさらに詳細に説明されるように、図示される実施形態のいくつかでは、複数のスパイクが加熱部材として機能する。図示される他の実施形態では、複数の離隔されたバンドが、複数のスパイクに加えて、または複数のスパイクの代替として、加熱部材として機能する。
【0091】
図1に示すように、加熱アセンブリ110は、スパイクがエアロゾル源部材と接触していない引込位置と、スパイクがエアロゾル源部材200に接触する加熱位置との間で関節運動するように構成された複数のスパイク112を含む。特に、図1は、加熱位置にあるスパイク112を示している。加熱位置の様々な実施形態では、スパイクは、エアロゾル源部材200に接触するだけでなく、スパイク112の一部が基材材料210内に延在するように、エアロゾル源部材200の外面206を貫通する。様々な実施形態では、スパイク112が基材材料内に延在する程度は変化させてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、スパイク112は、基材材料内にわずかな距離だけ延在することができるのに対して、他の実施形態では、スパイク112は、基材材料210の中心まで延在してもよく、さらに他の実施形態では、スパイク112は、基材材料210の中心を貫通してもよい。
【0092】
様々な実施形態では、複数のスパイク112は、一方の列がエアロゾル源部材200の片側に配置され、他方の列がエアロゾル源部材200の反対側に配置される、図1および図2に示すようなスパイク112の対向する列を備えてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、エアロゾル源部材200の被加熱端202の円周の周りに配置されることができる3つ以上の列など、スパイク112の追加の列が存在してもよいことに留意されたい。ただし、他の実施形態では、スパイク112の単一の列が存在してもよい。いくつかの実施形態では、個々のスパイク112の位置決めは、図1および図2に示すもののように、列間で互い違いであってよく、他の実施形態では、個々のスパイク112の位置決めは、実質的に整列されてもよい。様々な実施形態では、複数のスパイク112の関節運動は、様々な方法で起こる可能性がある。例えば、いくつかの実施形態では、複数のスパイク112は、引込位置ではエアロゾル源部材200から離れ、加熱位置ではエアロゾル源部材200に向かって移動するクラムシェルハウジング内に収容されてもよい。いくつかの実施形態では、関節運動の作動は、ボタンによってトリガされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、クラムシェルハウジングはバネ荷重式としてもよく、ボタンは、クラムシェルハウジングが引込位置から加熱位置に移動するようにトリガしてもよい。別の実施形態では、ユーザが、スパイク112の列の一方または両方を引込位置から加熱位置に運ぶ特徴部をスライドさせてもよく、加熱位置では、スパイク112は、基材材料の外面206を貫通し、その内部領域208の一部に入る。図に示される実施形態では、スパイクは、実質的に円錐状の形状を有するものとして概略的に示されているが、様々な他の実施形態では、スパイクは、例えば、略円筒形の形状、略角柱状の形状、略立方体の形状などを含め、スパイクがエアロゾル源部材を貫通することを可能にするように構成された、様々な他の形状を有してもよいことに留意されたい。
【0093】
様々な実施形態では、加熱アセンブリ110の加熱部材は、電気エネルギー源108から電気エネルギーを受容すると熱を生成することができる。このように、いくつかの実施形態では、複数のスパイク112は、基材材料210との接触を介して基材材料210を加熱する抵抗性加熱部材を備えてもよい。複数のスパイク112が基材材料210の内部領域208の一部の中に延在するため、図示される実施形態の基材材料210は、内側から外側に向かって加熱される。さらに迅速で、必要とする熱抵抗が少ない伝導加熱を提供する能力を考慮すると、直接接触が好ましい場合がある。様々な実施形態では、複数のスパイク112は、熱伝導材料から構築されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、複数のスパイク112は、生成されるエアロゾルまたは蒸気の香味または含有量に悪影響を及ぼさないように、加熱される基材材料を具備する材料と化学的に非反応性である。上記のように、複数のスパイク112を含むことができる例示的で非限定的な材料には、炭素、黒鉛、炭素/黒鉛複合材料、金属炭化物および非金属炭化物、窒化物、ケイ化物、金属間化合物、サーメットならびに金属合金が含まれる。いくつかの実施形態では、金属箔が使用されてもよい。
【0094】
いくつかの実施形態では、追加の加熱部材が使用されてもよい。例えば、いくつかの追加の加熱部材は、エアロゾル源部材内の基材材料の形状に対応する他の形状を有してもよい。上記の説明に従って本開示で使用するように適合されることができるヒータアレイの他の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるCountsらの米国特許第5,060,671号明細書、Deeviらの米国特許第5,093,894号明細書、Deeviらの米国特許第5,224,498号明細書、Sprinkel Jr.らの米国特許第5,228,460号明細書、Deeviらの米国特許第5,322,075号明細書、Deeviらの米国特許第5,353,813号明細書、Deeviらの米国特許第5,468,936号明細書、Dasの米国特許第5,498,850号明細書、Dasの米国特許第5,659,656号明細書、Deeviらの米国特許第5,498,855号明細書、Hajaligolの米国特許第5,530,225号明細書、Hajaligolの米国特許第5,665,262号明細書、Dasらの米国特許第5,573,692号明細書およびFleischhauerらの米国特許第5,591,368号明細書に見出すことができる。
【0095】
図3は、本開示の別の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材の被加熱端302、および加熱アセンブリの一部の斜視概略図を示す。特に、エアロゾル源部材の被加熱端302は、外面306および内部領域308を画定する。図示される実施形態では、基材材料310は、エアロゾル源部材の被加熱端302の内部領域308に配置されている。上記のように、いくつかの実施形態では、基材材料は、エアロゾル源部材の被加熱端302および吸口端の両方に配置されてもよい。図示される実施形態では、基材材料310は単一のセグメントを有するが、他の実施形態では、基材材料310は、異なる組成を有することができる追加のセグメントを含んでもよい。様々な実施形態では、基材材料の内の1つ以上は、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物と共に、タバコまたはタバコ関連材料を含んでもよい。他の実施形態では、セルロースパルプ材料などの非タバコ材料が使用されてもよい。他の実施形態では、非タバコ基材材料は、植物由来材料ではなくてもよい。可能な基材材料、上記の基材材料(および/または複数の基材材料)に使用するための組成物、成分および/または添加物について言及する。
【0096】
上記のように、基材材料310の加熱は、基材材料310に結合されたエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらす。様々な実施形態では、エアロゾル源部材の吸口端は、ユーザによって吸口端に加えられた吸引に応答して、生成されたエアロゾルを、それを通して受容するように構成される。いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材の吸口端は、エアロゾル源部材の吸口端に加えられた吸引に応答して、エアロゾルをそれを通して受容するように構成されたフィルタを含んでもよい。好ましくは、基材材料310の要素は、著しく熱分解(例えば、炭化、焦げ付き、または燃焼)せず、エアロゾル化された成分が空気に取り込まれ、この空気が、フィルタ(存在する場合)を含むエアロゾル送達装置100を通って、ユーザの口に引き込まれる。
【0097】
図3に示すように、図示される実施形態の加熱アセンブリは、スパイクがエアロゾル源部材と接触していない引込位置と、スパイクがエアロゾル源部材に接触する加熱位置との間で関節運動するように構成された複数のスパイク112を含む。特に、図3は、加熱位置にあるスパイク112を示している。加熱位置の様々な実施形態では、スパイク112は、エアロゾル源部材に接触するだけでなく、スパイク112の一部が基材材料310内に延在するように、エアロゾル源部材の外面306を貫通する。様々な実施形態では、スパイク112が基材材料内に延在する程度は様々なものとしてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、スパイク112は、基材材料内にわずかな程度だけ延在することができるのに対して、他の実施形態では、スパイク112は、基材材料310の中心まで延在することができ、さらに他の実施形態では、スパイク112は、基材材料310の中心を貫通することができる。
【0098】
様々な実施形態では、複数のスパイク112は、一方の列がエアロゾル源部材の片側に配置され、他方の列がエアロゾル源部材の反対側に配置される、図3に示すもののようなスパイク112の対向する列を備えてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、エアロゾル源部材の被加熱端302の円周の周りに配置されることができる3つ以上の列など、スパイク112の追加の列が存在してもよいことに留意されたい。ただし、他の実施形態では、スパイク112の単一の列が存在してもよい。いくつかの実施形態では、個々のスパイク112の位置決めは、図3に示すもののように、列間で互い違いであってよく、他の実施形態では、個々のスパイク112の位置決めは、実質的に整列されることができる。上記のように、様々な実施形態では、複数のスパイク112の関節運動は、様々な方法で起こる可能性がある。例えば、いくつかの実施形態では、複数のスパイク112は、引込位置ではエアロゾル源部材から離れ、加熱位置ではエアロゾル源部材に向かって移動するクラムシェルハウジング内に収容されてもよい。いくつかの実施形態では、関節運動の作動は、ボタンによってトリガされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、クラムシェルハウジングはバネ荷重式とすることができ、ボタンは、クラムシェルハウジングが引込位置から加熱位置に移動するようにトリガしてもよい。別の実施形態では、ユーザが、スパイク112の列の一方または両方を引込位置から加熱位置に運ぶ特徴部をスライドさせてもよく、加熱位置では、スパイク112は、基材材料の外面を貫通し、その内部領域308の一部に入る。
【0099】
様々な実施形態では、加熱アセンブリの加熱部材は、電気エネルギー源から電気エネルギーを受容すると熱を生成することができる。このように、いくつかの実施形態では、複数のスパイク112は、基材材料310との接触に加えて、補助的な熱伝導材料を介して基材材料310を加熱する抵抗性加熱部材を備えてもよい。図示される実施形態では、補助的な熱伝導材料は、複数の離隔された伝導性バンド320を備える。このように、スパイク112自体を介した基材材料310の加熱に加えて、またはその代替として、基材材料310は、複数のスパイク112からの熱伝導を介して、複数の離隔された伝導性バンド320によって加熱されてもよい。いくつかの実施形態では、複数の伝導性バンド320は、限定するものではないが、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真ちゅう、青銅またはそれらの任意の組合せなどの金属材料から構築されてもよい。他の実施形態では、複数の伝導性バンド320は、例えば、アルミニウムコーティングされた銅、または上記の一覧から選択されたコーティングおよびベース材料の他の組合せなどのコーティングされた金属から構築されてもよい。さらに他の実施形態では、複数の伝導性バンド320は、限定するものではないが、酸化アルミニウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウムまたはそれらの任意の組合せなどのセラミック材料から構築されてもよい。さらに他の実施形態では、複数の伝導性バンド320は、限定するものではないが、黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、ナノリボン、ダイヤモンド状構造化炭素材料またはそれらの組合せなどの炭素材料から構築されてもよい。さらに他の実施形態では、複数の伝導性バンド320は、金属、セラミックまたは炭素繊維を含むポリマー材料などのポリマー複合材料から構築され得る。例えば、いくつかの実施形態は、窒化ホウ素、酸化亜鉛またはアルミナ繊維と共にポリイミド、エポキシまたはシリコーンポリマーを含んでもよい。さらなる実施形態では、本開示は、複数の伝導性バンド320が、上記の材料の任意の1つもしくは任意の組合せ、または上記の材料の内の2つ以上を含む複合材料から構築されてもよいことを企図する。
【0100】
図4は、エアロゾル源部材の被加熱端402の斜視概略図を示す。図5は、エアロゾル源部材の被加熱端402、および加熱アセンブリの一部の斜視概略図を示す。図6は、本開示の他の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材の被加熱端、および加熱アセンブリの一部の上面概略図を示す。図示される実施形態では、エアロゾル源部材の被加熱端402は、第1の外面406および第1の内部領域408を画定し、第1の基材材料410は、エアロゾル源部材の被加熱端402の第1の内部領域408に配置される。上記のように、いくつかの実施形態では、基材材料は、エアロゾル源部材の被加熱端402および吸口端の両方に配置されてもよい。図示される実施形態では、第1の基材材料410は単一のセグメントを有するが、他の実施形態では、第1の基材材料410は、異なる組成を有することができる追加のセグメントを含んでもよい。様々な実施形態では、第1の基材材料410は、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物と共に、タバコまたはタバコ関連材料を含んでもよい。他の実施形態では、セルロースパルプ材料などの非タバコ材料が使用されてもよい。他の実施形態では、非タバコ基材材料は、植物由来材料ではなくてもよい。可能な基材材料、上記の基材材料(および/または複数の基材材料)に使用するための組成物、成分および/または添加物について言及する。
【0101】
図示される実施形態はまた、第1の基材材料410を実質的に囲む第2の基材材料412を含む。特に、図示される実施形態の第2の基材材料412は、第1の基材材料410の第1の外面406の近くに配置され、それ自体の第2の外面416および第2の内部領域418を画定する。第1の基材材料410と同様に、図示される実施形態では、第2の基材材料412は単一のセグメントを有するが、他の実施形態では、第2の基材材料412は、異なる組成を有することができる追加のセグメントを含んでもよい。様々な実施形態では、第2の基材材料412は、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物と共に、タバコまたはタバコ関連材料を含んでもよい。他の実施形態では、セルロースパルプ材料などの非タバコ材料が使用されてもよい。他の実施形態では、非タバコ基材材料は、植物由来材料ではなくてもよい。可能な基材材料、上記の基材材料(および/または複数の基材材料)に使用するための組成物、成分および/または添加物について言及する。いくつかの実施形態では、第1の基材材料410および第2の基材材料412は同じ材料を含有してもよいが、様々な他の実施形態では、第1の基材材料410および第2の基材材料412は異なる材料を含有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第1の基材材料410および第2の基材材料412は、別個に保たれることが望まれる1つ以上のそれぞれの構成要素を含んでもよい。例えば、一実施形態では、一方の基材材料は、イオン化カルシウム(例えば、Ca++)成分を含有してもよく、他方の基材材料は、アルジネート成分を含有してもよい。
【0102】
上記のように、第1の基材材料410および/または第2の基材材料412の加熱は、基材材料410、412に結合されたエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらす。様々な実施形態では、エアロゾル源部材の吸口端は、ユーザによって吸口端に加えられた吸引に応答して、生成されたエアロゾルを、それを通して受容するように構成される。いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材の吸口端は、エアロゾル源部材の吸口端に加えられた吸引に応答して、エアロゾルを、それを通して受容するように構成されたフィルタを含んでもよい。好ましくは、基材材料410、412の要素は、著しく熱分解(例えば、炭化、焦げ付き、または燃焼)せず、エアロゾル化された成分が空気に取り込まれ、この空気が、フィルタ(存在する場合)を含むエアロゾル送達装置100を通って、ユーザの口に引き込まれる。
【0103】
図5および図6に示すように、図示される実施形態の加熱アセンブリは、スパイク112がエアロゾル源部材と接触していない引込位置と、スパイク112がエアロゾル源部材に接触する加熱位置との間で関節運動するように構成された複数のスパイク112を含む。特に、図5および図6は、加熱位置にあるスパイク112を示している。加熱位置の様々な実施形態では、スパイク112は、エアロゾル源部材に接触するだけでなく、スパイク112の一部が第2の基材材料412内に延在するように、エアロゾル源部材の第2の外面416を貫通する。いくつかの実施形態では、スパイク112は、第2の基材材料412内にのみ延在し、第1の基材材料410内には延在しない。そのような実施形態では、スパイク112が第2の基材材料412内に延在する距離は可変とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、スパイク112は、第2の基材材料412内にわずかな距離だけ延在することができるのに対して、他の実施形態では、スパイク112は、第2の基材材料412の中心まで延在してもよく、さらに他の実施形態では、スパイク112は、第2の基材材料412を貫通してもよい。図示される実施形態では、スパイク112は、第2の基材材料412を貫通し、さらに、第1の外面406を貫通して第1の基材材料410内に延在する。そのような実施形態では、スパイク112が第1の基材材料410内に延在する程度は変化させることができる。例えば、いくつかの実施形態では、スパイク112は、第1の基材材料410内にわずかな距離だけ延在することができるのに対して、他の実施形態では、スパイク112は、第1の基材材料410の中心まで延在してもよい、さらに他の実施形態では、スパイク112は、第1の基材材料410の中心を貫通してもよい。
【0104】
様々な実施形態では、複数のスパイク112は、一方の列がエアロゾル源部材の片側に配置され、他方の列がエアロゾル源部材の反対側に配置される、図5に示すもののようなスパイク112の対向する列を備えてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、エアロゾル源部材の被加熱端402の円周の周りに配置されることができる3つ以上の列など、スパイク112の追加の列が存在してもよいことに留意されたい。ただし、他の実施形態では、スパイク112の単一の列が存在してもよい。いくつかの実施形態では、個々のスパイク112の位置決めは、図5に示すもののように、列間で互い違いであってよく、他の実施形態では、個々のスパイク112の位置決めは、実質的に整列されてもよい。上記のように、様々な実施形態では、複数のスパイク112の関節運動は、様々な方法で起こる可能性がある。例えば、いくつかの実施形態では、複数のスパイク112は、引込位置ではエアロゾル源部材から離れ、加熱位置ではエアロゾル源部材に向かって移動するクラムシェルハウジング内に収容されてもよい。いくつかの実施形態では、関節運動の作動は、ボタンによってトリガされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、クラムシェルハウジングはバネ荷重式としてもよく、ボタンは、クラムシェルハウジングが引込位置から加熱位置に移動するようにトリガしてもよい。別の実施形態では、ユーザが、スパイク112の列の一方または両方を引込位置から加熱位置に運ぶ特徴部をスライドさせてもよく、加熱位置では、スパイク112は、基材材料の外面を貫通し、その内部領域408の一部に入る。
【0105】
上記のように、様々な実施形態では、加熱アセンブリの加熱部材は、電気エネルギー源から電気エネルギーを受容すると熱を生成することができる。このように、いくつかの実施形態では、複数のスパイク112は、基材材料410、412自体との接触に加えて、補助的な熱伝導材料を介して第1および第2の基材材料410、412を加熱する抵抗性加熱部材を備えてもよい。図示される実施形態では、補助的な熱伝導材料は、第1の基材材料410の第1の外面406と第2の基材材料412の内面との間に配置された複数の離隔された伝導性バンド420を備える。このように、スパイク112自体を介した第1および第2の基材材料410、412の加熱に加えて、またはその代替として、第1および第2の基材材料410、412は、複数のスパイク112からの熱伝導を介して、複数の離隔された伝導性バンド420によって加熱されてもよい。いくつかの実施形態では、複数の離隔された伝導性バンド420は、限定するものではないが、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真ちゅう、青銅またはそれらの任意の組合せなどの金属材料から構築されてもよい。他の実施形態では、複数の伝導性バンド420は、例えば、アルミニウムコーティングされた銅、または上記の一覧から選択されたコーティングおよびベース材料の他の組合せなどのコーティングされた金属から構築されてもよい。さらに他の実施形態では、複数の離隔された伝導性バンド420は、限定するものではないが、酸化アルミニウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウムまたはそれらの任意の組合せなどのセラミック材料から構築されてもよい。さらに他の実施形態では、複数の熱伝導性バンド420は、限定するものではないが、黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、ナノリボン、ダイヤモンド状構造化炭素材料またはそれらの組合せなどの炭素材料から構築されてもよい。また、さらに他の実施形態では、複数の熱伝導性バンド420は、限定するものではないが、窒化ホウ素、酸化亜鉛またはアルミナ繊維と共に、ポリイミド、エポキシまたはシリコーンポリマーを含む、金属、セラミックまたは炭素繊維を含むポリマー材料などのポリマー複合材料から構築されてもよい。さらなる実施形態では、本開示は、複数の伝導性バンドが、上記の材料の任意の1つもしくは任意の組合せ、または上記の材料の内の2つ以上を含む複合材料から構築されてもよいことを企図する。
【0106】
図示される実施形態では、基材材料は伝導性バンドの下および伝導性バンドの間に存在するが、他の実施形態では、エアロゾル源材料は、伝導性バンドの下にのみ、または他の実施形態では、伝導性バンドの間にのみ存在してもよいことに留意されたい。さらに、図示される実施形態では、基材材料中のエアロゾル生成材料の濃度はセグメント全体を通して比較的一定であるが、いくつかの実施形態では、基材材料中のエアロゾル生成材料の濃度はセグメントごとに変動してもよい。
【0107】
図7は、エアロゾル源部材の被加熱端502の一部、および加熱アセンブリの一部の斜視概略図を示し、図8は、本開示の例示的な実施形態による、エアロゾル源部材の被加熱端502、および加熱アセンブリの一部の上面概略図を示す。特に、エアロゾル源部材の被加熱端502は、第1の外面506および第1の内部領域508を画定し、第1の基材材料510は、エアロゾル源部材の被加熱端502の第1の内部領域508に配置される。上記のように、いくつかの実施形態では、基材材料は、エアロゾル源部材の被加熱端502および吸口端の両方に配置されてもよい。図示される実施形態では、第1の基材材料510は単一のセグメントを有するが、他の実施形態では、第1の基材材料510は、異なる組成を有し得る追加のセグメントを含んでもよい。様々な実施形態では、第1の基材材料510は、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物と共に、タバコまたはタバコ関連材料を含んでもよい。他の実施形態では、セルロースパルプ材料などの非タバコ材料が使用されてもよい。他の実施形態では、非タバコ基材材料は、植物由来材料ではなくてもよい。可能な基材材料、上記の基材材料(および/または複数の基材材料)に使用するための組成物、成分および/または添加物について言及する。
【0108】
図示される実施形態はまた、第1の基材材料510を実質的に囲む第2の基材材料512を含む。特に、図示される実施形態の第2の基材材料512は、第1の基材材料510の第1の外面506の近くに配置され、それ自体の第2の外面516および第2の内部領域518を画定する。第1の基材材料510と同様に、図示される実施形態では、第2の基材材料512は単一のセグメントを有するが、他の実施形態では、第2の基材材料510は、異なる組成を有することができる追加のセグメントを含んでもよい。様々な実施形態では、第2の基材材料512は、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物と共に、タバコまたはタバコ関連材料を含んでも良い。他の実施形態では、セルロースパルプ材料などの非タバコ材料が使用されてもよい。他の実施形態では、非タバコ基材材料は、植物由来材料ではなくてもよい。可能な基材材料、上記の基材材料(および/または複数の基材材料)に使用するための組成物、成分および/または添加物について言及する。いくつかの実施形態では、第1の基材材料510および第2の基材材料512は同じ材料を含有してもよいが、様々な他の実施形態では、第1の基材材料510および第2の基材材料512は異なる材料を含有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第1の基材材料510および第2の基材材料512は、別個に保たれることが望まれる、1つ以上のそれぞれの構成要素を含んでもよい。例えば、一実施形態では、一方の基材材料は、イオン化カルシウム(例えば、Ca++)成分を含んでもよく、他方の基材材料は、アルジネート成分を含んでもよい。
【0109】
上記のように、第1の基材材料510および/または第2の基材材料512の加熱は、基材材料510、512に結合されたエアロゾル前駆体組成物のエアロゾル化をもたらす。様々な実施形態では、エアロゾル源部材の吸口端は、ユーザによって吸口端に加えられた吸引に応答して、生成されたエアロゾルを、それを通して受容するように構成される。いくつかの実施形態では、エアロゾル源部材の吸口端は、エアロゾル源部材の吸口端に加えられた吸引に応答して、エアロゾルを、それを通して受容するように構成されたフィルタを含んでもよい。好ましくは、基材材料510、512の要素は、著しく熱分解(例えば、炭化、焦げ付き、または燃焼)せず、エアロゾル化された成分が空気に取り込まれ、この空気が、フィルタ(存在する場合)を含むエアロゾル送達装置100を通って、ユーザの口に引き込まれる。
【0110】
図7および図8に示すように、図示される実施形態の加熱アセンブリは、スパイク112がエアロゾル源部材と接触していない引込位置と、スパイク112が、第1の基材材料510の外面の限定された部分の周りに延在する複数の離隔された伝導性バンド520に接触する加熱位置との間で関節運動するように構成された複数のスパイク112を含む。特に、図7および図8は、加熱位置にあるスパイク112を示している。図示される実施形態では、複数の離隔された伝導性バンド520が加熱部材として機能する。特に、図示される実施形態の複数の離隔された伝導性バンド520のそれぞれは、第1の端部520aおよび第2の端部520bを画定する。このように、電気エネルギー源108に電気的に接続された複数のスパイク112が、複数の離隔された伝導性バンド520のそれぞれの第1および第2の端部520a、520bに接触すると、複数の抵抗加熱回路が完成し、その結果、複数の離隔された伝導性バンド520が加熱部材として機能する。
【0111】
いくつかの実施形態では、複数の離隔された伝導性バンド520は、限定するものではないが、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真ちゅう、青銅またはそれらの任意の組合せなどの金属材料から構築されてもよい。他の実施形態では、複数の伝導性バンド520は、例えば、アルミニウムコーティングされた銅、または上記の一覧から選択されたコーティングおよびベース材料の他の組合せなどのコーティングされた金属から構築されてもよい。さらに他の実施形態では、複数の離隔された伝導性バンド520は、限定するものではないが、酸化アルミニウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウムまたはそれらの任意の組合せなどのセラミック材料から構築されてもよい。さらに他の実施形態では、複数の熱伝導性バンド520は、限定するものではないが、黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、ナノリボン、ダイヤモンド状構造化炭素材料またはそれらの組合せなどの炭素材料から構築されてもよい。また、さらに他の実施形態では、複数の熱伝導性バンド520は、限定するものではないが、窒化ホウ素、酸化亜鉛またはアルミナ繊維と共に、ポリイミド、エポキシまたはシリコーンポリマーを含む、金属、セラミックまたは炭素繊維を含むポリマー材料などのポリマー複合材料から構築されてもよい。さらなる実施形態では、本開示は、複数の伝導性バンドが、上記の材料の任意の1つもしくは任意の組合せ、または上記の材料の内の2つ以上を含む複合材料から構築されてもよいことを企図する。
【0112】
加熱位置のいくつかの実施形態では、スパイク112は、エアロゾル源部材に接触するだけでなく、スパイク112の一部が第2の基材材料512内に延在するように、エアロゾル源部材の第2の外面516を貫通する。いくつかの実施形態では、スパイク112は、第2の基材材料512内にのみ延在し、第1の基材材料510内には延在しない。そのような実施形態では、スパイク112が第2の基材材料512内に延在する距離は変化してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、スパイク112は、第2の基材材料512内にわずかな距離だけ延在することができるのに対して、他の実施形態では、スパイク112は、第2の基材材料512の中心まで延在してもよく、さらに他の実施形態では、スパイク112は、第2の基材材料512を貫通してもよい。例えば、図示される実施形態では、スパイク112は、第2の基材材料512を貫通し、さらに、第1の外面506を貫通して第1の基材材料510内に延在する。そのような実施形態では、スパイク112が第1の基材材料510内に延在する程度は変化してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、スパイク112は、第1の基材材料510内にわずかな距離だけ延在することができるのに対して、他の実施形態では、スパイク112は、第1の基材材料510の中心まで延在してもよく、さらに他の実施形態では、スパイク112は、第1の基材材料510の中心を貫通してもよい。
【0113】
様々な実施形態では、複数のスパイク112は、一方の列が、エアロゾル源部材の同じ側の他方の列の近くに配置される、図7に示すもののようなスパイク112の対の列を備えてもよい。図示される実施形態では、スパイク112の列は実質的に整列されている。ただし、他の実施形態、例えば、離隔された伝導性バンドが基材材料の周りに螺旋状のパターンを有する実施形態などでは、スパイクの列が互い違いであってよい。ただし、本明細書で説明される実施形態のいずれについても、複数のスパイクをパターンに配置する必要は無く、したがって、いくつかの実施形態では、複数のスパイクをランダムに分散させてもよいことに留意されたい。上記のように、様々な実施形態では、複数のスパイク112の関節運動は、様々な方法で起こる可能性がある。例えば、いくつかの実施形態では、複数のスパイク112は、引込位置ではエアロゾル源部材から離れ、加熱位置ではエアロゾル源部材に向かって移動するクラムシェルハウジング内に収容されてもよい。いくつかの実施形態では、関節運動の作動は、ボタンによってトリガされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、クラムシェルハウジングはバネ荷重式としてもよく、ボタンは、クラムシェルハウジングが引込位置から加熱位置に移動するようにトリガしてもよい。別の実施形態では、ユーザが、スパイクの列の一方または両方を引込位置から加熱位置に運ぶ特徴部をスライドさせてもよく、加熱位置では、熱伝導スパイク112は、基材材料の外面を貫通し、その内部領域508の一部に入る。
【0114】
上記の実施形態のいずれについても、制御構成要素106および/または複数のスパイク112は、基材材料(例えば、第1の基材材料または第1および第2の基材材料)がセグメント内で加熱されることができるように構成されてもよい。このように、複数のスパイク112は、独立して制御可能であるように構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、個々のスパイク112、スパイク112の対、および/またはスパイク112の群は、基材材料の様々な部分が異なる時間に加熱されることができるように、独立して制御可能としてもよい。一実施形態では、個々のスパイク112、スパイク112の対、および/またはスパイク112の群は、基材材料が順次加熱されるように、独立して作動されてもよい(例えば、独立して関節運動され、および/または独立して加熱され、および/または独立して電気エネルギー源に接続される)。これは、上記のように、スパイクおよび/または伝導性バンドからの加熱を介して起きる可能性がある。様々な実施形態では、スパイク112の作動は、本明細書で別途説明するように、1つ以上の様々なセンサの使用を通して消費者の吸煙動作によって開始され得、および/または1つ以上の様々なセンサ、例えばボタンによって感知されるように吸煙が中止されると開始されることができる。したがって、いくつかの実施形態では、可能な加熱セグメントの数は、エアロゾル源部材200から利用可能な吸煙の数に対応してもよい。いくつかの実施形態では、単一のエアロゾル源部材は、約4回~約12回、約5回~約11回または約6回~約10回の吸煙を提供してもよい。
【0115】
本開示のエアロゾル源部材および制御本体は、一般に、完全な喫煙品または医薬品送達物品として一緒に提供されてもよいが、この構成要素はまた、別個に提供されてもよいことに留意されたい。例えば、本開示はまた、再使用可能な喫煙品または再使用可能な医薬品送達物品と共に使用するための使い捨てユニットを包含する。特定の実施形態では、そのような使い捨てユニット(添付の図に示されるようなエアロゾル源部材であり得る)は、再使用可能な喫煙品または医薬品送達物品と係合するように構成された被加熱端を有する実質的に管状の本体と、消費者に対して吸入可能な物質が通過することを可能にするように構成された反対側の吸口端と、内部空間を画定する外面および内面を有する壁とを含んでもよい。エアロゾル源部材(またはカートリッジ)の様々な実施形態は、参照により本明細書に組み込まれるWormらの米国特許第9,078,473号明細書に記載されている。
【0116】
本開示は、使い捨てユニットに加えて、再使用可能な喫煙品または再使用可能な医薬品送達物品に使用するための別個の制御本体を提供するとさらに特徴付けられることができる。特定の実施形態では、制御本体は、一般に、別個に設けられたエアロゾル源部材の被加熱端を受容するための受容端(開放端を有する受容チャンバを含んでもよい)を有するハウジングとすることができる。制御本体は、制御本体の構成要素としてもよく、または制御ユニットと共に使用されるエアロゾル源部材に含まれることができる、電気加熱部材に電力を供給する電気エネルギー源をさらに含んでもよい。様々な実施形態では、制御本体は、電源(電池など)と、加熱部材への電流の流れを作動させるための構成要素と、所望の時間に亘り所望の温度を維持するために、および/または所望の温度に到達した際に、または加熱部材が所望の長さの時間に亘り加熱している際に、電流の流れをサイクルさせるか、電流の流れを停止させるために、そのような電流の流れを調整するための構成要素とを含む追加の構成要素も含んでもよい。いくつかの実施形態では、制御ユニットは、加熱部材への電流の流れを作動させるための構成要素の一方または両方に関連する1つ以上の押しボタンと、そのような電流の流れを調整するための構成要素とをさらに含んでもよい。制御本体はまた、ヒータが加熱していることを示すライトおよび/または制御本体と共に使用されるエアロゾル源部材に残っている吸煙の数を示すライトなどの1つ以上のインジケータを含んでもよい。
【0117】
本明細書で説明される様々な図は、動作関係にある制御本体およびエアロゾル源部材を示しているが、制御本体およびエアロゾル源部材は、個別の装置として存在してもよいことを理解されたい。したがって、組み合わせた構成要素に関して本明細書で他に提供されるいかなる説明も、個別かつ別個の構成要素としての制御本体およびエアロゾル源部材に適用されるものとして理解されるべきである。
【0118】
別の態様では、本開示は、本明細書で説明される様々な構成要素を提供するキットを対象としてもよい。例えば、キットは、1つ以上のエアロゾル源部材を有する制御本体を備えてもよい。キットは、1つ以上の充電構成要素を有する制御本体をさらに備えてもよい。キットは、1つ以上の電池を有する制御本体をさらに備えてもよい。キットは、1つ以上のエアロゾル源部材および1つ以上の充電構成要素および/または1つ以上の電池を有する制御本体をさらに備えてもよい。さらなる実施形態では、キットは、複数のエアロゾル源部材を備えてもよい。キットは、複数のエアロゾル源部材および1つ以上の電池および/または1つ以上の充電構成要素をさらに備えてもよい。上記の実施形態では、エアロゾル源部材または制御本体は、それらに含まれる加熱部材を備えていてもよい。本発明のキットは、追加のキット構成要素の内の1つ以上を収容するケース(または他の梱包、運搬または保管構成要素)をさらに含んでもよい。ケースは、再使用可能なハードコンテナまたはソフトコンテナであってよい。さらに、ケースは、単なる箱または他の梱包構造体であってよい。
【0119】
上記の説明および関連する図面に示された教示の利益を有し、本開示が関連する当業者には、本開示の多くの変更および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示される特定の実施形態に限定されるものでは無く、変更および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のために使用されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-10-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル源部材であって、外面および内部領域を画定し、それに結合されたエアロゾル前駆体組成物を有する基材材料を含むエアロゾル源部材と、
電気エネルギー源と、
電気エネルギー源に動作可能に接続された加熱アセンブリと、
を備えるエアロゾル送達装置であって、
加熱アセンブリが少なくとも1つのスパイクを含み、少なくとも1つのスパイクが、少なくとも1つのスパイクがエアロゾル源部材と接触していない引込位置と、少なくとも1つのスパイクがエアロゾル源部材の内部の一部に入り込む加熱位置との間で関節運動するように構成される、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
少なくとも1つのスパイクが、加熱アセンブリの加熱部材を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
少なくとも1つのスパイクが、エアロゾル源部材の長手方向軸線に垂直にエアロゾル源部材に突き刺さる、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
基材材料が、タバコ材料およびタバコ由来材料の内の少なくとも1つを含有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
基材材料が非タバコ材料を含有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
基材材料が、タバコ材料の細断片、タバコ材料のビーズ、タバコ材料の押出構造、タバコ材料の圧着シート、およびそれらの組合せの内の少なくとも1つを含有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
基材材料の外面が、複数の離隔された伝導性バンドを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
離隔された伝導性バンドのそれぞれが、基材材料の外面全体を取り囲む、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
離隔された伝導性バンドのそれぞれが、基材材料の外面の限定された部分の周りに延在し、第1の端部および第2の端部を画定する、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
少なくとも1つのスパイクが、複数の熱伝導スパイクを備え、複数の熱伝導スパイクのそれぞれのスパイクが、離隔された伝導性バンドの第1および第2の端部に接触する、請求項9に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
複数の離隔された伝導性バンドが、加熱アセンブリの加熱部材を備える、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
エアロゾル源部材の基材材料が、第1の基材材料を備え、エアロゾル源部材が、外面および内部領域を画定する第2の基材材料をさらに備え、第2の基材材料が、第1の基材材料を実質的に囲む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
第1の基材材料が第1の組成物を含有し、第2の基材材料が第2の組成物を含有し、第1の組成物が第2の組成物とは異なる、請求項12に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
第1の基材材料が、タバコ材料の細断片、タバコ材料のビーズ、タバコ材料の押出構造、タバコ材料の圧着シート、およびそれらの組合せの内の少なくとも1つを含有する、請求項12に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項15】
第2の基材材料が、タバコ材料の細断片、タバコ材料のビーズ、タバコ材料の押出構造、タバコ材料の圧着シート、およびそれらの組合せの内の少なくとも1つを含有する、請求項12に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項16】
基材材料の外面が、複数の離隔された伝導性バンドを含み、離隔された伝導性バンドのそれぞれが、基材材料の外面の一部の周りに延在し、第1の端部および第2の端部を画定する、請求項12に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項17】
少なくとも1つのスパイクが、複数のスパイクを備え、加熱位置では、複数のスパイクのそれぞれのスパイクが、離隔された伝導性バンドの第1および第2の端部に接触する、請求項16に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項18】
複数の離隔された伝導性バンドが、加熱アセンブリの加熱部材を備える、請求項16に記載のエアロゾル送達装置。