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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171807
(43)【公開日】2023-12-05
(54)【発明の名称】送信パラメータの設定
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/04 20090101AFI20231128BHJP
   H04W 84/06 20090101ALN20231128BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W84/06
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023151478
(22)【出願日】2023-09-19
(62)【分割の表示】P 2022506690の分割
【原出願日】2020-07-30
(31)【優先権主張番号】62/882,326
(32)【優先日】2019-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
2.BLUETOOTH
3.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カーン, タルハ
(72)【発明者】
【氏名】リン, チンキン
(72)【発明者】
【氏名】ムルガナタン, シヴァ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】データ送信のための誤り制御手順を改善する方法、無線デバイス、ネットワークノード、プログラム及び非一時的なコンピュータ読取可能媒体を提供する。
【解決手段】無線デバイスのための方法であって、複数のHARQ(ハイブリッドARQ)プロセスのサブセットと関連付けられたデータ送信は、ネットワークノードによるか又は無線デバイスによるデータ送信のためのパラメータ設定を示す制御シグナリングを、無線ネットワーク内のネットワークノードから受信することを含む。当該示されたパラメータ設定は、HARQプロセスの異なる複数のサブセットにそれぞれ対応する複数のパラメータ設定のうちの1つでありうる。異なる複数のサブセットは、HARQフィードバックが無効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第1のサブセット及びHARQフィードバックが有効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第2のサブセットを含む。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイスのための方法であって、前記方法は、
複数のHARQ(ハイブリッドARQ)プロセスのサブセットと関連付けられたデータ送信であって、ネットワークノードによる又は前記無線デバイスによるデータ送信のためのパラメータ設定を示す制御シグナリングを、無線ネットワーク内の前記ネットワークノードから受信すること(200)を含み、
前記示されたパラメータ設定は、前記複数のHARQプロセスの、異なる複数のサブセットにそれぞれ対応する複数のパラメータ設定のうちの1つであり、
前記異なる複数のサブセットは、
HARQフィードバックが無効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第1のサブセットと、
HARQフィードバックが有効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第2のサブセットと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記示されたパラメータ設定は、
単一のHARQプロセス、又は
単一のタイプの全てのHARQプロセス、
のうちの1つのためのものである、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記示されたパラメータ設定は、
HARQフィードバックが有効化された全てのHARQプロセス、又は
HARQフィードバックが無効化された全てのHARQプロセス、
のうちの1つのためのものである、方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1のサブセットに対応する前記パラメータ設定は、前記第2のサブセットに対応する前記パラメータ設定とは以下のパラメータのうちの1つ以上で異なり、即ち、
ダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる連続するスロットの個数を示すアグリゲーション係数、
送信波形タイプ、
変調及び符号化方式テーブル、
時間領域リソース割り当てテーブル、
周波数リソース割り当てのタイプ、
目標ブロック誤り率、
物理リソースブロックのバンドリング設定、
物理ダウンリンク共有チャネルマッピングのタイプ、又は
物理アップリンク共有チャネル送信方式、
のうちの1つ以上で異なる、方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法であって、前記複数のHARQプロセスのうちの前記サブセットと関連付けられた前記データ送信を、前記示されたパラメータ設定に従って送信又は受信すること(210)を更に含む、方法。
【請求項6】
無線デバイスのための方法であって、前記方法は、
無線ネットワーク内のネットワークノードに、前記ネットワークノードによるDL(ダウンリンク)送信のセットについてのHARQ(ハイブリッドARQ)フィードバックを送信すること(250)であって、前記HARQフィードバックは、HARQフィードバック・コードブックに基づいており、当該HARQフィードバック・コードブックは、
HARQフィードバックが無効化された第1のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが否定応答としてエンコードされていることを示す、第1のエントリと、
HARQフィードバックが有効化された第2のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが当該DL送信の復号結果に基づいてエンコードされていることを示す、第2のエントリと、
を含む、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記HARQフィードバック・コードブックは、タイプ1 HARQ-ACKコードブックである、方法。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の方法であって、更に、
PDCCH(物理DL制御チャネル)を介して前記ネットワークノードから、DL送信の前記セットについてのそれぞれのスケジュールを示すDCI(ダウンリンク制御情報)のセットを受信すること(235)と、
PDSCH(物理DL共有チャネル)を介して前記ネットワークノードから、前記それぞれのスケジュールに従ってDL送信の前記セットを受信すること(240)と、
を含む、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、
前記HARQフィードバック・コードブック内の前記第1のエントリの位置は、前記第1のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づいており、
前記HARQフィードバック・コードブック内の前記第2のエントリの位置は、前記第2のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づいている、方法。
【請求項10】
無線ネットワーク内のネットワークノードのための方法であって、前記方法は、
複数のHARQ(ハイブリッドARQ)プロセスのサブセットと関連付けられたデータ送信であって、前記ネットワークノードによる又は無線デバイスによるデータ送信のためのパラメータ設定を示す制御シグナリングを、無線デバイスへ送信すること(300)を含み、
前記示されたパラメータ設定は、前記複数のHARQプロセスの、異なる複数のサブセットにそれぞれ対応する複数のパラメータ設定のうちの1つであり、
前記異なる複数のサブセットは、
HARQフィードバックが無効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第1のサブセットと、
HARQフィードバックが有効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第2のサブセットと、
を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記示されたパラメータ設定は、
単一のHARQプロセス、又は
単一のタイプの全てのHARQプロセス、
のうちの1つのためのものである、方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法であって、前記示されたパラメータ設定は、
HARQフィードバックが有効化された全てのHARQプロセス、又は
HARQフィードバックが無効化された全てのHARQプロセス、
のうちの1つのためのものである、方法。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1のサブセットに対応する前記パラメータ設定は、前記第2のサブセットに対応する前記パラメータ設定とは以下のパラメータのうちの1つ以上で異なり、即ち、
ダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる連続するスロットの個数を示すアグリゲーション係数、
送信波形タイプ、
変調及び符号化方式テーブル、
時間領域リソース割り当てテーブル、
周波数リソース割り当てのタイプ、
目標ブロック誤り率、
物理リソースブロックのバンドリング設定、
物理ダウンリンク共有チャネルマッピングのタイプ、又は
物理アップリンク共有チャネル送信方式、
のうちの1つ以上で異なる、方法。
【請求項14】
請求項10乃至13のいずれか1項に記載の方法であって、前記複数のHARQプロセスのうちの前記サブセットと関連付けられた前記データ送信を、前記示されたパラメータ設定に従って送信又は受信すること(310)を更に含む、方法。
【請求項15】
無線ネットワーク内のネットワークノードのための方法であって、前記方法は、
前記ネットワークノードによるDL(ダウンリンク)送信のセットについてのHARQ(ハイブリッドARQ)フィードバックを、無線デバイスから受信すること(350)であって、前記HARQフィードバックは、HARQフィードバック・コードブックに基づいており、当該HARQフィードバック・コードブックは、
HARQフィードバックが無効化された第1のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが否定応答としてエンコードされていることを示す、第1のエントリと、
HARQフィードバックが有効化された第2のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが当該DL送信の復号結果に基づいてエンコードされていることを示す、第2のエントリと、
を含む、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、前記HARQフィードバック・コードブックは、タイプ1 HARQ-ACKコードブックである、方法。
【請求項17】
請求項15又は16に記載の方法であって、更に、
PDCCH(物理DL制御チャネル)を介して前記無線デバイスへ、DL送信の前記セットについてのそれぞれのスケジュールを示すDCI(ダウンリンク制御情報)のセットを送信すること(335)と、
PDSCH(物理DL共有チャネル)を介して前記無線デバイスへ、前記それぞれのスケジュールに従ってDL送信の前記セットを送信すること(340)と、
を含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記HARQフィードバック・コードブック内の前記第1のエントリの位置は、前記第1のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づいており、
前記HARQフィードバック・コードブック内の前記第2のエントリの位置は、前記第2のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づいている、方法。
【請求項19】
無線デバイス(18, 400, 1210, 1300, 1630)であって、
無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 1620)と通信するように構成される通信回路(420, 1214, 1311, 1331, 1637)と、
処理回路(410, 1220, 1301, 1638)であって、前記通信回路に動作可能に結合され、それにより、前記処理回路及び前記通信回路が、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように構成される、前記処理回路と、
を備える、無線デバイス。
【請求項20】
複数のHARQプロセスと関連付けられたデータ送信及びHARQ(ハイブリッドARQ)フィードバックを介して、無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 1620)と通信するように構成される無線デバイス(18, 400, 1210, 1300, 1630)であって、前記無線デバイスは、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように更に構成される、無線デバイス。
【請求項21】
無線デバイス(18, 400, 1210, 1300, 1630)の処理回路(410, 1220, 1301, 1638)によって実行されると、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記無線デバイスを構成するコンピュータ実行可能命令(1325, 1631)を格納した、非一時的なコンピュータ読取可能媒体(430, 1230, 1315)。
【請求項22】
無線デバイス(18, 400, 1210, 1300, 1630)の処理回路(410, 1220, 1301, 1638)によって実行されると、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記無線デバイスを構成するコンピュータ実行可能命令(1325, 1631)を含むコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項23】
無線デバイス(18, 400, 1210, 1300, 1630)であって、
無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 1620)と通信するように構成される通信回路(420, 1214, 1311, 1331, 1637)と、
処理回路(410, 1220, 1301, 1638)であって、前記通信回路に動作可能に結合され、それにより、前記処理回路及び前記通信回路が、請求項6乃至9のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように構成される、前記処理回路と、
を備える、無線デバイス。
【請求項24】
複数のHARQプロセスと関連付けられたデータ送信及びHARQ(ハイブリッドARQ)フィードバックを介して、無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 1620)と通信するように構成される無線デバイス(18, 400, 1210, 1300, 1630)であって、前記無線デバイスは、請求項6乃至9のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように更に構成される、無線デバイス。
【請求項25】
無線デバイス(18, 400, 1210, 1300, 1630)の処理回路(410, 1220, 1301, 1638)によって実行されると、請求項6乃至9のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記無線デバイスを構成するコンピュータ実行可能命令(1325, 1631)を格納した、非一時的なコンピュータ読取可能媒体(430, 1230, 1315)。
【請求項26】
無線デバイス(18, 400, 1210, 1300, 1630)の処理回路(410, 1220, 1301, 1638)によって実行されると、請求項6乃至9のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記無線デバイスを構成するコンピュータ実行可能命令(1325, 1631)を含むコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項27】
無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 1620)であって、前記ネットワークノードは、
1つ以上の無線デバイスと通信するように構成される通信回路(520, 1290, 1470, 14200, 1627)と、
処理回路(510, 1270, 1460, 1628)であって、前記通信回路に動作可能に結合され、それにより、前記処理回路及び前記通信回路が、請求項10乃至14のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように構成される、前記処理回路と、
を備える、ネットワークノード。
【請求項28】
複数のHARQプロセスと関連付けられたデータ送信及びHARQ(ハイブリッドARQ)フィードバックを介して、1つ以上の無線デバイスと通信するように構成される、無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 1620)であって、前記ネットワークノードは、請求項10乃至14のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように更に構成される、ネットワークノード。
【請求項29】
無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 10)の処理回路(510, 1270, 1460, 1628)によって実行されると、請求項10乃至14のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記ネットワークノードを構成するコンピュータ実行可能命令(1495, 1625)を格納した、非一時的なコンピュータ読取可能媒体(530, 1280, 1490)。
【請求項30】
無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 10)の処理回路(510, 1270, 1460, 1628)によって実行されると、請求項10乃至14のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記ネットワークノードを構成するコンピュータ実行可能命令(1495, 1625)を含む、コンピュータプログラムプロダクト。
【請求項31】
無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 1620)であって、前記ネットワークノードは、
1つ以上の無線デバイスと通信するように構成される通信回路(520, 1290, 1470, 14200, 1627)と、
処理回路(510, 1270, 1460, 1628)であって、前記通信回路に動作可能に結合され、それにより、前記処理回路及び前記通信回路が、請求項15乃至18のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように構成される、前記処理回路と、
を備える、ネットワークノード。
【請求項32】
複数のHARQプロセスと関連付けられたデータ送信及びHARQ(ハイブリッドARQ)フィードバックを介して、1つ以上の無線デバイスと通信するように構成される、無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 1620)であって、前記ネットワークノードは、請求項15乃至18のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように更に構成される、ネットワークノード。
【請求項33】
無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 10)の処理回路(510, 1270, 1460, 1628)によって実行されると、請求項15乃至18のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記ネットワークノードを構成するコンピュータ実行可能命令(1495, 1625)を格納した、非一時的なコンピュータ読取可能媒体(530, 1280, 1490)。
【請求項34】
無線ネットワーク(10)内のネットワークノード(12, 500, 1260, 1430, 10)の処理回路(510, 1270, 1460, 1628)によって実行されると、請求項15乃至18のいずれか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記ネットワークノードを構成するコンピュータ実行可能命令(1495, 1625)を含む、コンピュータプログラムプロダクト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、全体として、無線ネットワークの分野に関するものであり、より具体的には、データ送信のための誤り制御手順(例えば、ハイブリッドARQ)を改善するための、例えば、そのような送信が比較的長い伝搬遅延を受けうる非地上ネットワークにおける技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
序論
いくつかのタイプの誤り制御手順(PHY/MACレイヤにおけるハイブリッド自動再送要求(HARQ)に基づくもの等)は、データの(再)送信を実行する前に、送信機が受信機からの肯定応答フィードバックを待つことを必要とする。伝搬遅延と結合されたこのストップ・アンド・ウェイト機構は、通信プロトコルに固有のレイテンシを導入し、リンクスループットを低下させる恐れがある。この問題を軽減するために、いくつかのアプローチは、異なる複数の誤り制御プロセスに従って送信機が複数の送信を並列に開始できるように、複数の誤り制御プロセス(例えば、HARQプロセス)が同時にアクティブ化されることを可能にする。この方法では、1つの誤り制御プロセスについての送信によって、送信機が別の誤り制御プロセスの肯定応答フィードバックを待つことを必要とされることはない。
【0003】
誤り制御機構が、非地上ネットワークに存在しうるもののような、より大きな伝搬遅延に対処可能になるよう、同時にアクティブになりうる誤り制御プロセスの個数を理論的には増加させることができる。しかしながら、誤り制御プロセスの個数を増加させることは、送信機及び受信機において大きなメモリを必要とし、サポートされる最大トランスポートブロックサイズを減少させることを必要とし、シグナリングオーバヘッドを増加させる。したがって、誤り制御手順は、非地上ネットワークのような、大きな伝搬遅延を有する無線通信ネットワークには適していない可能性がある。非地上ネットワークにおける誤り制御手順を無効にすることで、これらの影響が回避されるものの、パケット損失を引き起こす。このパケット損失は更に上位レイヤの再送プロトコルをトリガする。また、上位レイヤの再送プロトコルは、更なるレイテンシを導入し、それによって、誤り制御手順を無効にするというまさにその目的をひっくり返すことになる。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施形態は、上記で要約され、かつ、以下でより詳細に説明される例示的な問題を克服するためのソリューションを容易にすること等によって、無線デバイスと無線ネットワークとの間の無線通信に対して特定の改善をもたらす。
【0005】
実施形態は、無線デバイスのための例示的な方法(例えば、手順)を含む。これらの実施形態は、複数のHARQ(ハイブリッドARQ)プロセスのサブセットと関連付けられたデータ送信であって、ネットワークノードによる又は無線デバイスによるデータ送信のためのパラメータ設定を示す制御シグナリングを、無線ネットワーク内のネットワークノードから受信することを含みうる。当該示されたパラメータ設定は、HARQプロセスの異なる複数のサブセットにそれぞれ対応する複数のパラメータ設定のうちの1つでありうる。異なる複数のサブセットは、HARQフィードバックが無効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第1のサブセットと、HARQフィードバックが有効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第2のサブセットとを含みうる。
【0006】
いくつかの実施形態では、これらの実施形態は更に、HARQプロセスのサブセットと関連付けられたデータ送信を、示されたパラメータ設定に従って送信又は受信することを含みうる。
【0007】
いくつかの実施形態では、示されたパラメータ設定は、単一のHARQプロセスのためのもの、又は単一のタイプの全てのHARQプロセスのためのものである。他の実施形態では、示されたパラメータ設定は、HARQフィードバックが有効化された全てのHARQプロセス、又はHARQフィードバックが無効化された全てのHARQプロセスのためのものである。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1のサブセットに対応するパラメータ設定は、第2のサブセットに対応するパラメータ設定とは以下のパラメータの1つ以上で異なりうる:
●ダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる連続するスロットの個数を示すアグリゲーション係数、
●送信波形タイプ、
●変調及び符号化方式テーブル、
●時間領域リソース割り当てテーブル、
●周波数リソース割り当てのタイプ、
●目標ブロック誤り率、
●物理リソースブロックのバンドリング設定、
●物理ダウンリンク共有チャネルマッピングのタイプ、又は
●物理アップリンク共有チャネル送信方式。
【0009】
他の実施形態は、無線デバイスのための例示的な方法(例えば、手順)を含む。これらの例示的な方法は、ネットワークノードによるダウンリンク(DL)送信のセットについてのハイブリッドARQ(HARQ)フィードバックを、無線ネットワーク内のネットワークノードへ送信することを含みうる。当該HARQフィードバックは、以下のものを含むHARQフィードバック・コードブックに基づきうる:
●HARQフィードバックが無効化された第1のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが否定応答としてエンコードされていることを示す、第1のエントリ、及び
●HARQフィードバックが有効化された第2のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが当該DL送信の復号結果に基づいてエンコードされていることを示す、第2のエントリ。
いくつかの実施形態では、HARQフィードバック・コードブックは、本明細書の他の箇所で説明されるように、タイプ1 HARQ-ACKコードブックでありうる。
【0010】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は更に、物理DL制御チャネル(PDCCH)を介してネットワークノードから、DL送信のセットについてのそれぞれのスケジュールを示すダウンリンク制御情報(DCI)のセットを受信することと、物理DL共有チャネル(PDSCH)を介してネットワークノードから、それぞれのスケジュールに従ってDL送信のセットを受信することと、を含みうる。
【0011】
これらの実施形態のいくつかでは、HARQフィードバック・コードブック内の第1のエントリの位置は、第1のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づきうる。同様に、HARQフィードバック・コードブック内の第2のエントリの位置は、第2のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づきうる。
【0012】
他の実施形態は、無線ネットワーク内のネットワークノードの例示的な方法(例えば、手順)を含む。これらの実施形態は、複数のHARQ(ハイブリッドARQ)プロセスのサブセットと関連付けられたデータ送信であって、ネットワークノードによる又は無線デバイスによるデータ送信のためのパラメータ設定を示す制御シグナリングを、無線デバイスへ送信することを含みうる。当該示されたパラメータ設定は、HARQプロセスの異なる複数のサブセットにそれぞれ対応する複数のパラメータ設定のうちの1つでありうる。異なる複数のサブセットは、HARQフィードバックが無効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第1のサブセットと、HARQフィードバックが有効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第2のサブセットとを含みうる。
【0013】
いくつかの実施形態では、これらの実施形態は更に、HARQプロセスのサブセットと関連付けられたデータ送信を、示されたパラメータ設定に従って送信又は受信することを含みうる。
【0014】
いくつかの実施形態では、示されたパラメータ設定は、単一のHARQプロセスのためのもの、又は単一のタイプの全てのHARQプロセスのためのものでありうる。他の実施形態では、示されたパラメータ設定は、HARQフィードバックが有効化された全てのHARQプロセス、又はHARQフィードバックが無効化された全てのHARQプロセスのためのものでありうる。
【0015】
いくつかの実施形態では、第1のサブセットに対応するパラメータ設定は、第2のサブセットに対応するパラメータ設定とは以下のパラメータの1つ以上で異なりうる:
●ダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる連続するスロットの個数を示すアグリゲーション係数、
●送信波形タイプ、
●変調及び符号化方式テーブル、
●時間領域リソース割り当てテーブル、
●周波数リソース割り当てのタイプ、
●目標ブロック誤り率、
●物理リソースブロックのバンドリング設定、
●物理ダウンリンク共有チャネルマッピングのタイプ、又は
【0016】
他の実施形態は、無線ネットワーク内のネットワークノードの他の例示的な方法(例えば、手順)を含む。これらの例示的な方法は、ネットワークノードによるダウンリンク(DL)送信のセットについてのハイブリッドARQ(HARQ)フィードバックを、無線デバイスから受信することを含みうる。当該HARQフィードバックは、以下のものを含むHARQフィードバック・コードブックに基づきうる:
●HARQフィードバックが無効化された第1のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが否定応答としてエンコードされていることを示す、第1のエントリ、及び
●HARQフィードバックが有効化された第2のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが当該DL送信の復号結果に基づいてエンコードされていることを示す、第2のエントリ。
いくつかの実施形態では、HARQフィードバック・コードブックは、本明細書の他の箇所で説明されるように、タイプ1 HARQ-ACKコードブックでありうる。
【0017】
いくつかの実施形態では、これらの例示的な方法は更に、物理DL制御チャネル(PDCCH)を介して無線デバイスへ、DL送信のセットについてのそれぞれのスケジュールを示すダウンリンク制御情報(DCI)のセットを送信することと、物理DL共有チャネル(PDSCH)を介して無線デバイスへ、それぞれのスケジュールに従ってDL送信のセットを送信することと、を含みうる。
【0018】
これらの実施形態のいくつかでは、HARQフィードバック・コードブック内の第1のエントリの位置は、第1のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づきうる。同様に、HARQフィードバック・コードブック内の第2のエントリの位置は、第2のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づきうる。
【0019】
他の実施形態は、本明細書に記載の例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように構成されたネットワークノード(例えば、基地局、eNB、gNB等、又はそれらのコンポーネント)及び無線デバイス(例えば、ユーザ装置)を含む。他の実施形態は、そのようなネットワークノード又はUEの処理回路によって実行されると、本明細書に記載の例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように当該ネットワークノード又はUEを構成するプログラム命令を格納した、非一時的なコンピュータ読取可能媒体を含む。
【0020】
本開示の実施形態のこれら及び他の目的、特徴及び利点は、以下に簡潔にまとめられている図面を考慮して以下の詳細な説明を読むことによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、いくつかの実施形態による通信ネットワークを示す。
図2A】、
図2B】、
図2C】、
図2D図2は、図2A図2Dを含み、いくつかの実施形態による無線デバイスによって実行される種々の方法を示す。
図3A】、
図3B】、
図3C】、
図3D図3は、図3A図3Dを含み、いくつかの実施形態によるネットワークノードによって実行される種々の方法を示す。
図4図4は、いくつかの実施形態による例示的な無線デバイスを示す。
図5図5は、いくつかの実施形態による例示的なネットワークノードを示す。
図6図6は、ベントパイプ・トランスポンダを有する衛星(又は非地上)ネットワークの例示的なアーキテクチャを示す。
図7図7は、ハイブリッドARQ(HARQ)手順と関連付けられた種々の遅延を示す。
図8図8は、いくつかの実施形態による、コードブックに基づくダウンリンク(DL)データ送信及び対応するHARQアップリンク(UL)送信の例示的な時分割複信(TDD)パターンを示す。
図9図9は、いくつかの実施形態による、2つのサービングセル及び3つの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)モニタリング機会がユーザ装置(UE)に対して設定されている例を示す。
図10図10は、いくつかの実施形態による、コードブックに基づくDLデータ送信及び対応するHARQ UL送信の別の例示的なTDDパターンを示す。
図11図11は、いくつかの実施形態による、HARQプロセス番号フィールドと冗長バージョン(RV)フィールドとの組み合わせが、HARQプロセス番号を識別するために使用されている例を示す。
図12図12は、いくつかの実施形態による無線通信ネットワークのブロック図である。
図13図13は、いくつかの実施形態によるユーザ装置のブロック図である。
図14図14は、いくつかの実施形態による仮想化環境のブロック図である。
図15図15は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータを有する通信ネットワークのブロック図である。
図16図16は、いくつかの実施形態によるホストコンピュータのブロック図である。
図17】、
図18】、
図19】、
図20図17図20は、種々の実施形態による、通信システムにおいて実装される種々の方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、本明細書において検討される実施形態のいくつかについて添付の図面を参照してより十分に説明する。しかしながら、他の実施形態は本明細書に開示された主題の範囲内に含まれており、開示された主題は本明細書に記載の実施形態のみに限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は主題の範囲を当業者に伝えるために例として提供される。
【0023】
一般に、本明細書で使用される全ての用語は、異なる意味が明確に与えられ、及び/又は、それが使用される文脈から暗示されない限り、関連する技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。エレメント、装置、コンポーネント、手段、ステップ等へのあらゆる言及は、特に明記しない限り、エレメント、装置、コンポーネント、手段、ステップ等の少なくとも1つのインスタンスを指すものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書に開示される任意の方法及び/又は手順のステップは、ステップが別のステップの後又は前として明示的に説明されている場合、及び/又はステップが別のステップの後又は前になければならないことが黙示的でる場合を除き、開示される正確な順序で実行される必要はない。本明細書に開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切な場合には、任意の他の実施形態に適用されてもよい。同様に、任意の実施形態の任意の利点は、任意の他の実施形態に適用されることができ、その逆も同様である。本明細書の実施形態の他の目的、特徴、及び利点は、以下の説明から明らかになるのであろう。
【0024】
更に、以下の用語は、以下で与えられる説明を通して使用される:
●無線ノード:本明細書で使用されるように、「無線ノード」は「無線アクセスノード」又は「無線デバイス」のいずれかでありうる。
●無線アクセスノード:本明細書で使用されるように、「無線アクセスノード」(又は、等価的には「無線ネットワークノード」、「無線アクセスネットワークノード」、又は「RANノード」)は、信号を無線で送信及び/又は受信するように動作するセルラ通信ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)内の任意のノードでありうる。無線アクセスノードのいくつかの例には、基地局(例えば、3GPPの第5世代(5G)NRネットワークにおけるニューレディオ(NR:New Radio)基地局(gNB)、又は3GPP LTEネットワークにおける拡張又は進化型ノードB(eNB)、基地局分散型コンポーネント(例えば、CU及びDU)、高電力又はマクロ基地局、低電力基地局(例えば、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、又はホーム基地局等)、統合アクセス・バックホール(IAB:integrated access backhaul)ノード、送信ポイント、リモート無線ユニット(RRU又はRRH)、及びリレーノードが含まれるが、これらに限定されない。
●コアネットワークノード:本明細書で使用されるように、「コアネットワークノード」は、コアネットワーク内の任意のタイプのノードである。コアネットワークノードのいくつかの例には、例えば、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)、サービングゲートウェイ(SGW:serving gateway)、PDNゲートウェイ(P-GW)、ポリシー及び課金ルール機能(PCRF:Policy and Charging Rules Function)、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF:access and mobility management function)、セッション管理機能(SMF:session management function)、ユーザプレーン機能(UPF:user plane function)、課金機能(CHF:Charging Function)、ポリシー制御機能(PCF:Policy Control Function)、認証サーバ機能(AUSF:Authentication Server Function)等が含まれる。
●無線デバイス:本明細書で使用されるように、「無線デバイス」(又は、略して「WD」)は、ネットワークノード及び/又は他の無線デバイスと無線に通信することによってセルラ通信ネットワークにアクセスする(即ち、セルラ通信ネットワークによるサービスを受ける)任意のタイプのデバイスである。無線通信は、電磁波、電波、赤外線、及び/又は空気を介して情報を伝達するのに適した他のタイプの信号を使用して、無線信号を送信及び/又は受信することを伴いうる。特に言及しない限り、「無線デバイス」という用語は、本明細書において「ユーザ装置」(又は略して「UE」)と交換可能に使用される。無線デバイスのいくつかの例には、スマートフォン、携帯電話、voice over IP(VoIP)電話、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、無線カメラ、ゲーム機又はデバイス、音楽ストレージ、再生装置、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップ、laptop-embedded equipment(LEE)、laptop-mounted equipment(LME)、スマートデバイス、無線カスタマー構内設備(CPE:customer-premise equipment)、モバイルタイプ通信(MTC:mobile-type communication)、Internet-of-Things(IoT)デバイス、車載無線端末デバイス等が含まれるが、これらに限定されない。
●ネットワークノード:本明細書で使用されるように、「ネットワークノード」は、無線アクセスネットワークの一部(例えば、無線アクセスノード又は上述の同様の名称)、又は、セルラ通信ネットワークのコアネットワークの一部(例えば、上述のコアネットワークノード)である、任意のノードである。機能的には、ネットワークノードは、無線デバイスへの無線アクセスを可能にする及び/又は提供するため、及び/又は、セルラ通信ネットワーク内の他の機能(例えば、管理)を実行するために、無線デバイスと直接又は間接の通信、及び/又はセルラ通信ネットワーク内の他のネットワークノード又は装置との通信を、行うことができる装置、行うように構成された装置、及び/又は行うように動作可能な装置を指す。
【0025】
本明細書で与えられる説明は、3GPPセルラ通信システムに焦点を当てており、したがって、3GPPの用語又は3GPPの用語に類似する用語がしばしば使用されていることに留意されたい。しかしながら、本明細書で開示される概念は、3GPPシステムに限定されない。更に、「セル」との用語が本明細書で使用されるが、(特に5G NRに関して)ビームがセルの代わりに使用されてもよく、したがって、本明細書で説明される概念はセル及びビームの両方に等しく適用されることを理解されたい。
【0026】
図1は、いくつかの実施形態による通信ネットワーク10を示す。ネットワーク10は、例えば、衛星ベースの無線アクセスネットワークとも称される非地上ネットワーク(NTN:non-terrestrial network)でありうる。いくつかの実施形態では、ネットワーク10は、Long Term Evolution(LTE)又はNew Radio(NR)ネットワーク等のセルラ通信ネットワークのための無線アクセスネットワークである。
【0027】
図示されるように、ネットワーク10は、例えば無線通信ネットワークの無線アクセスネットワーク又はコアネットワーク(CN)内のネットワークノード12を含む。ネットワークノード12は、例えば、無線ネットワークノード(例えば、基地局)でありうる。それでも、図示されているようなネットワークノード12は、この例ではネットワークノード12から離れた(即ち、コロケーションされていない)地上ベースの基地局アンテナ14に接続されている。ネットワーク10は更に衛星16を含み、当該衛星は、例えばそれぞれのスポットビーム又はセル内に配置された無線デバイス18に対して衛星ベースのサービスリンク17を提供するフィーダリンク15を介して地上ベースの基地局アンテナ14に接続される、宇宙搭載プラットフォームである。
【0028】
衛星ベースの無線アクセスネットワーク400における衛星406の機能に応じて、2つのトランスポンダオプションが考慮されうる。ベントパイプ型トランスポンダでは、衛星16は、受信信号を、増幅及びアップリンク周波数からダウンリンク周波数へのシフトだけで地上に送り返す。再生型トランスポンダでは、衛星16は、受信信号を地上に送り返す前に復調及び復号して信号を再生するオンボード処理を含む。
【0029】
このコンテキストでは、無線デバイス18は、同時にアクティブである複数の誤り制御プロセス20-1...20-Nをサポートする。例えば、誤り制御プロセス20-1...20-Nは、例えばMACレイヤによって制御される、複数のHARQプロセスの形式を取りうる。これは、無線デバイス18が、誤り制御プロセス20-1...20-Nのうちの異なるものに従って複数の伝送を並列に送信又は受信できることを意味する。例えば、無線デバイス18は、誤り制御プロセス20-Nに従って伝送22-Nを送信又は受信することと並行して、誤り制御プロセス20-1に従って伝送22-1を送信又は受信できる。伝送22-1,22-Nがアップリンク送信である場合、無線デバイス18は、誤り制御プロセス20-Nに従って実行される伝送22-Nについての肯定応答フィードバックを待つ必要なしに、誤り制御プロセス20-1に従って伝送22-1を送信しうる。
【0030】
特に、本明細書のいくつかの実施形態は、誤り制御プロセス単位で誤り制御プロセスに対して、誤り制御プロセスタイプ単位で誤り制御プロセスに対して、又は、誤り制御プロセス20-1...20-Nの異なるサブセットが個別の送信パラメータ設定を有することを可能にする任意の他の単位で、送信パラメータが設定されることを可能にする。これにより、いくつかの実施形態は、異なる誤り制御プロセス20-1...20-Nに対して、送信パラメータが異なるように設定されることを可能にする。即ち、異なる誤り制御プロセス20-1...20-Nについての伝送22-1...22-Nのパラメータは、異なるように設定されることが可能である(ただし、必ずしもそうである必要はない)。図1に示すように、例えば、無線デバイスは、パラメータ設定24-1に従って誤り制御プロセス20-1についての伝送22-1を送信又は受信し、パラメータ設定24-Nに従って誤り制御プロセス20-Nについての伝送22-Nを送信又は受信しうる。
【0031】
いくつかの実施形態では、例えば、パラメータ設定24-1...24-Nのいずれかが、1つ以上の電力制御パラメータの設定を含んでもよい。1つ以上の電力制御パラメータは、例えば、公称目標受信電力、パスロス補償係数、デルタ変調及び符号化方式、送信電力制御累積、無線デバイスによって維持される電力制御調整状態の数、又は、ダウンリンク制御情報内の送信電力制御コマンドフィールドを絶対又は累積クローズドループ電力制御値にマッピングするパラメータ、のうちの1つ以上を含みうる。ここで、公称目標受信電力は、セル固有成分とデバイス固有成分との和であってもよく、パスロス補償係数は、推定パスロスが送信のための送信電力によってどの程度補償される必要があるかを定めてもよく、デルタ変調及び符号化方式パラメータは、送信のための送信電力を計算するために、変調及び符号化方式の関数である係数が追加されるか否かを定めてもよく、及び/又は、送信電力制御累積は、電力制御コマンドが累積を伴って適用されるか否かを定めてもよい。
【0032】
代替的に又は追加的に、パラメータ設定24-1...24-Nのいずれかは、実際の送信電力レベルの設定を含んでもよい。例えば、そのような設定は、最大送信電力で送信が行われるべきか否かについての設定であってもよい。
【0033】
代替的に又は追加的に、パラメータ設定24-1...24-Nのいずれかは、ダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる連続するダウンリンクスロットの個数を示すアグリゲーション係数、送信波形タイプ、変調及び符号化方式テーブル、時間領域リソース割り当てテーブル、周波数リソース割り当てのタイプ、目標ブロック誤り率、物理リソースブロックのバンドリング設定、物理ダウンリンク共有チャネルマッピングのタイプ、又は、物理アップリンク共有チャネル送信方式、のうちの1つ以上の設定を含んでもよい。
【0034】
パラメータ設定24-1...24-Nによって設定される特定のパラメータにかかわらず、いくつかの実施形態によれば、パラメータ設定24-1...24-Nのうちの1つ以上は、ネットワークノード12によってシグナリングされうる。即ち、図示されるように、いくつかの実施形態では、ネットワークノード12が、送信パラメータ設定のために制御シグナリング26を無線デバイス18へ送信する。この点について、制御シグナリング26は、パラメータ設定28を示し、当該パラメータ設定に従って、1つ以上の誤り制御プロセスの或るサブセットについての送信が実行されることになる(ここで、サブセットは、数学的用語での適切なサブセット、即ち、より大きなセットの一部を指す)。例えば、或るサブセットが誤り制御プロセス20-1のみを含む場合、制御シグナリングは、パラメータ設定28であって、誤り制御プロセス20-1についての送信が当該パラメータ設定に従って実行される、パラメータ設定28を示しうる(例えば、パラメータ設定24-1を示す)。
【0035】
いくつかの実施形態では、或るサブセット内の1つ以上の誤り制御プロセスは、1つ以上のそれぞれの誤り制御プロセスアイデンティティによって識別される1つ以上の誤り制御プロセスを含みうる。この場合、制御シグナリング26は、当該1つ以上のそれぞれの誤り制御プロセスアイデンティティを示しうる。したがって、制御シグナリング26は、パラメータ設定28と、そのパラメータ設定28に従って送信が実行されることになる誤り制御プロセスのアイデンティティとを含みうる。
【0036】
別の例では、或るサブセット内の1つ以上の誤り制御プロセスは、或るタイプの任意の誤り制御プロセスを含む。これらの及び他の実施形態では、例えば、或るサブセット内の1つ以上の誤り制御プロセスは、誤り制御フィードバックが無効化される任意の誤り制御プロセスを含むか、又は誤り制御フィードバックが有効化される任意の誤り制御プロセスを含む。
【0037】
より具体的には、この点に関ついて、いくつかの実施形態による送信パラメータは、誤り制御フィードバックがそれらのそれぞれの誤り制御プロセスに対して有効化されるか無効化されるかに応じて、異なる誤り制御プロセス20-1...20-Nに対して異なるように設定されうる。即ち、いくつかの実施形態では、任意の所与の誤り制御プロセスについての誤り制御フィードバックが、例えば、MAC制御要素(CE)を介する又はRRCシグナリングを介する等して動的に又は準静的に、選択的に有効化又は無効化されうる。例えば、誤り制御フィードバックは、遅延耐性アプリケーションと関連付けられている又は主な関心事として送信信頼性を必要とする誤り制御プロセスに対して有効化されうるが、遅延非耐性アプリケーションと関連付けられている又は主な関心事として送信レイテンシ又はスループットを必要とする誤り制御プロセスに対して無効化されうる。このコンテキストでは、フィードバックが有効化された誤り制御プロセスと比較して、フィードバックが無効化された誤り制御プロセスについての送信をより信頼できるものにするように、送信パラメータがされうる。フィードバックが無効化された誤り制御プロセスについての送信をより信頼できるものにするように設定することは、パケット損失と上位レイヤ再送プロトコルのトリガとを有利に軽減し、それに対応して送信レイテンシが改善される。
【0038】
この場合、いくつかの実施形態では、制御シグナリング26は、パラメータ設定28であって、フィードバックが無効化される任意の誤り制御プロセスについて当該パラメータ設定に従って送信が行われる、パラメータ設定28を示しうる。あるいは、制御シグナリング26は、パラメータ設定28であって、フィードバックが有効化される任意の誤り制御プロセスについて当該パラメータ設定に従って送信が行われる、パラメータ設定28を示しうる。
【0039】
或る1つのサブセットに関して制御シグナリング26が図示されているが、制御シグナリング26は、一般に、異なる複数のパラメータ設定であって、1つ以上の誤り制御プロセスの異なるサブセットについての送信が当該パラメータ設定に従って行われる、異なる複数のパラメータ設定を示しうる。例えば、異なる複数のサブセットは、誤り制御フィードバックが無効化される1つ以上の誤り制御プロセスから成るサブセットと、誤り制御フィードバックが有効化される1つ以上の誤り制御プロセスから成るサブセットとを含みうる。
【0040】
いくつかの実施形態では、誤り制御フィードバックが誤り制御プロセスに対して無効化される場合に、例えばダウンリンク制御情報(DCI)メッセージにおける、誤り制御プロセスID/誤り制御プロセス数を用いて送信が依然としてスケジューリングされることに留意されたい。しかし、送信ノードは、(明示的又は暗黙的な)肯定応答フィードバックを受信すること、又は再送をスケジューリングすることを期待しない。
【0041】
上記の修正及び変形を考慮して、図2A図2Dは、種々の例示的な実施形態による(図1に示されるような)無線デバイス18のための種々の例示的な方法(例えば、手順)を示す。同様に、図3A図3Dは、種々の例示的な実施形態による(図1に示されるような)ネットワークノード12のための種々の例示的な方法(例えば、手順)を示す。それらの例示的な方法は特定の順序で特定のブロックによって図2A図2D及び図3A図3Dに示されているが、当該ブロックに対応する動作は、示されている順序とは異なる順序で実行されてもよく、示されているものとは異なる機能を有するブロックに結合及び/又は分割されてもよい。更に、図2A図2D及び図3A図3Dに示される種々の例示的な方法は、本明細書で説明されるものを含む、種々の効果、利点、及び/又は問題に対するソリューションを提供するために協働して使用されうるように、互いに相補的でありうる。オプションのブロック及び/又は動作は破線によって示されている。
【0042】
図2Aに示される例示的な方法では、無線デバイスは、複数のハイブリッドARQ(HARQ)プロセスのサブセットと関連付けられたパラメータ設定(例えば、図1に示される28)であって、ネットワークノードによる又は無線デバイスによるデータ送信のためのパラメータ設定を示す制御シグナリングを、無線ネットワーク内のネットワークノードから(例えば、ブロック200において)受信しうる。当該示されたパラメータ設定は、HARQプロセスの異なる複数のサブセットにそれぞれ対応する複数のパラメータ設定のうちの1つでありうる。異なる複数のサブセットは、HARQフィードバックが無効化される1つ以上のHARQプロセスから成る第1のサブセットと、HARQフィードバックが有効化される1つ以上のHARQプロセスから成る第2のサブセットとを含みうる。
【0043】
いくつかの実施形態では、無線デバイスは更に、HARQプロセスのサブセットと関連付けられたデータ送信を、示されたパラメータ設定に従って(例えば、ブロック210において)送信又は受信しうる。
【0044】
いくつかの実施形態では、示されたパラメータ設定は、単一のHARQプロセスのためのもの、又は単一のタイプの全てのHARQプロセスのためのものである。他の実施形態では、示されたパラメータ設定は、HARQフィードバックが有効化された全てのHARQプロセス、又はHARQフィードバックが無効化された全てのHARQプロセスのためのものである。
【0045】
いくつかの実施形態では、第1のサブセットに対応するパラメータ設定は、第2のサブセットに対応するパラメータ設定とは以下のパラメータの1つ以上で異なりうる:
●ダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる連続するスロットの個数を示すアグリゲーション係数、
●送信波形タイプ、
●変調及び符号化方式テーブル、
●時間領域リソース割り当てテーブル、
●周波数リソース割り当てのタイプ、
●目標ブロック誤り率、
●物理リソースブロックのバンドリング設定、
●物理ダウンリンク共有チャネルマッピングのタイプ、又は
●物理アップリンク共有チャネル送信方式。
【0046】
図2Bは、他の例示的な実施形態による、無線デバイスのための別の例示的な方法を図示する。本方法は、1つ以上の誤り制御プロセスの異なるサブセットについての送信を、異なるパラメータ設定に従って送信又は受信することを含みうる(ブロック230)。本方法は、代替的に又は追加的に、異なる複数のパラメータ設定を示す制御シグナリング26を、ネットワークノード12から受信することであって、当該パラメータ設定に従って、1つ以上の誤り制御プロセスの異なるサブセットについての送信が実行される、受信することを含みうる(ブロック220)。
【0047】
図2Cは、他の例示的な実施形態による、無線デバイスのための別の例示的な方法を図示する。図2Cに示される例示的な方法において、無線デバイスは、ネットワークノードによるダウンリンク(DL)送信のセットについてのハイブリッドARQ(HARQ)フィードバックを、無線ネットワーク内のネットワークノードへ(例えば、ブロック250において)送信しうる。当該HARQフィードバックは、以下のものを含むHARQフィードバック・コードブックに基づきうる:
●HARQフィードバックが無効化された第1のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが否定応答としてエンコードされていることを示す、第1のエントリ、及び
●HARQフィードバックが有効化された第2のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが当該DL送信の復号結果に基づいてエンコードされていることを示す、第2のエントリ。
いくつかの実施形態では、HARQフィードバック・コードブックは、本明細書の他の箇所で説明されるように、タイプ1 HARQ-ACKコードブックでありうる。
【0048】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック235~240の動作も含みうる。ブロック235で、無線デバイスは、物理DL制御チャネル(PDCCH)を介してネットワークノードから、DL送信のセットについてのそれぞれのスケジュールを示すダウンリンク制御情報(DCI)のセットを受信しうる。ブロック240で、無線デバイスは、物理DL共有チャネル(PDSCH)を介してネットワークノードから、DL送信のセットをそれぞれのスケジュールに従って受信しうる。
【0049】
これらの実施形態のいくつかでは、HARQフィードバック・コードブック内の第1のエントリの位置は、第1のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づきうる。同様に、HARQフィードバック・コードブック内の第2のエントリの位置は、第2のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づきうる。
【0050】
図2Dは、他の例示的な実施形態による、無線デバイスのための別の例示的な方法を図示する。本方法は、或る誤り制御プロセスについてのダウンリンク送信をスケジューリングし、かつ、1つ以上のフィールドのセットを含むダウンリンク制御情報メッセージを受信することを含み、当該1つ以上のフィールドのセットの解釈が、当該或る誤り制御プロセスに対して誤り制御フィードバックが有効化されるか無効化されるかに依存する(ブロック260)。いくつかの実施形態では、本方法は更に、或る誤り制御プロセスに対して誤り制御フィードバックが有効化されるか無効化されるかに依存して、1つ以上のフィールドのセットを解釈することを含む(ブロック270)。本方法は更に、受信されたダウンリンク制御情報メッセージに従ってダウンリンク送信を受信することを含みうる(ブロック280)。
【0051】
いくつかの実施形態では、セット内の1つ以上のフィールドは、ダウンリンク割り当てインジケータフィールド、冗長バージョンフィールド、フィードバックタイミングフィールド、又は物理アップリンク制御チャネル・リソースインジケータフィールド、のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、ダウンリンク割り当てインジケータフィールドは、タイプ2 HARQコードブックのサイズを示す。いくつかの実施形態では、冗長バージョンフィールドは、無線デバイスへ送信されるトランスポートブロックの冗長バージョンを示す。誤り制御プロセスに対してフィードバックが有効化される場合、無線デバイスは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を介して受信される送信の信頼性を改善するために当該無線デバイスがソフト合成を行える異なる複数の冗長バージョンを有する、同一のトランスポートブロックを受信しうる。いくつかの実施形態では、フィードバックタイミングフィールドは、或る誤り制御プロセスに対応するPDSCHが受信される時間から、当該或る誤り制御プロセスに対応するフィードバックが送信される時間までの時間オフセットを示す。いくつかの実施形態では、物理アップリンク制御チャネル・リソースインジケータフィールドは、複数のリソースのうちのいずれのリソースが、物理アップリンク制御チャネルにおける誤り制御プロセスに対応するフィードバックのために使用されるべきかを示す。
【0052】
いくつかの実施形態では、誤り制御フィードバックが無効化されると、1つ又は以上のフィールドのセットは、スケジューリングされたダウンリンク送信と関連付けられた連続するダウンリンクスロットの個数を示すアグリゲーション係数を示す。
【0053】
代替的に又は追加的に、いくつかの実施形態では、誤り制御フィードバックが無効化されると、1つ以上のフィールドのセットは、ダウンリンク制御情報メッセージ内の誤り制御プロセス番号フィールドと組み合わせて、或る誤り制御プロセスを識別する誤り制御プロセス番号を示す。
【0054】
図3Aは、他の例示的な実施形態による、無線ネットワーク内のネットワークノードのための例示的な方法を示す。図3Aに示される例示的な方法では、ネットワークノードは、複数のハイブリッドARQ(HARQ)プロセスのサブセットと関連付けられたパラメータ設定(例えば、図1に示される28)であって、ネットワークノードによる又は無線デバイスによるデータ送信のためのパラメータ設定を示す制御シグナリングを、無線デバイスへ(例えば、ブロック300において)送信しうる。当該示されたパラメータ設定は、HARQプロセスの異なる複数のサブセットにそれぞれ対応する複数のパラメータ設定のうちの1つでありうる。異なる複数のサブセットは、HARQフィードバックが無効化される1つ以上のHARQプロセスから成る第1のサブセットと、HARQフィードバックが有効化される1つ以上のHARQプロセスから成る第2のサブセットとを含みうる。
【0055】
いくつかの実施形態では、ネットワークノードは更に、HARQプロセスのサブセットと関連付けられたデータ送信を、示されたパラメータ設定に従って(例えば、ブロック310において)送信又は受信しうる。
【0056】
いくつかの実施形態では、示されたパラメータ設定は、単一のHARQプロセスのためのもの、又は単一のタイプの全てのHARQプロセスのためのものである。他の実施形態では、示されたパラメータ設定は、HARQフィードバックが有効化された全てのHARQプロセス、又はHARQフィードバックが無効化された全てのHARQプロセスのためのものである。
【0057】
いくつかの実施形態では、第1のサブセットに対応するパラメータ設定は、第2のサブセットに対応するパラメータ設定とは以下のパラメータの1つ以上で異なりうる:
●ダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる連続するスロットの個数を示すアグリゲーション係数、
●送信波形タイプ、
●変調及び符号化方式テーブル、
●時間領域リソース割り当てテーブル、
●周波数リソース割り当てのタイプ、
●目標ブロック誤り率、
●物理リソースブロックのバンドリング設定、
●物理ダウンリンク共有チャネルマッピングのタイプ、又は
●物理アップリンク共有チャネル送信方式。
【0058】
図3Bは、他の例示的な実施形態による、ネットワークノードのための別の例示的な方法を図示する。本方法は、1つ以上の誤り制御プロセスの異なるサブセットについての送信を、異なるパラメータ設定に従って送信又は受信することを含む(ブロック330)。本方法は、代替的に又は追加的に、異なる複数のパラメータ設定を示す制御シグナリング26を、ネットワークノード12から無線デバイスへ送信することであって、当該パラメータ設定に従って、1つ以上の誤り制御プロセスの異なるサブセットについての送信が実行される、送信することを含む(ブロック320)。
【0059】
図3Cは、他の例示的な実施形態による、ネットワークノードのための別の例示的な方法を図示する。図3Cに示される例示的な方法において、ネットワークノードは、ネットワークノードによるダウンリンク(DL)送信のセットについてのハイブリッドARQ(HARQ)フィードバックを、無線デバイスから(例えば、ブロック350において)受信しうる。当該HARQフィードバックは、以下のものを含むHARQフィードバック・コードブックに基づきうる:
●HARQフィードバックが無効化された第1のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが否定応答としてエンコードされていることを示す、第1のエントリ、及び
●HARQフィードバックが有効化された第2のHARQプロセスに対応し、DL送信についてのHARQフィードバックが当該DL送信の復号結果に基づいてエンコードされていることを示す、第2のエントリ。
いくつかの実施形態では、HARQフィードバック・コードブックは、本明細書の他の箇所で説明されるように、タイプ1 HARQ-ACKコードブックでありうる。
【0060】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック335~340の動作も含みうる。ブロック335で、ネットワークノードは、物理DL制御チャネル(PDCCH)を介して無線デバイスへ、DL送信のセットについてのそれぞれのスケジュールを示すダウンリンク制御情報(DCI)のセットを送信しうる。ブロック340で、ネットワークノードは、物理DL共有チャネル(PDSCH)を介して無線デバイスへ、DL送信のセットをそれぞれのスケジュールに従って送信しうる。
【0061】
これらの実施形態のいくつかでは、HARQフィードバック・コードブック内の第1のエントリの位置は、第1のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づきうる。同様に、HARQフィードバック・コードブック内の第2のエントリの位置は、第2のHARQプロセスと関連付けられたDL送信をスケジューリングするDCIに含まれるスロットタイミングオフセットに基づきうる。
【0062】
図3Dは、他の例示的な実施形態による、ネットワークノードのための別の例示的な方法を図示する。本方法は、或る誤り制御プロセスについてのダウンリンク送信をスケジューリングし、かつ、1つ以上のフィールドのセットを含むダウンリンク制御情報メッセージを無線デバイスへ送信することを含み、当該1つ以上のフィールドのセットの解釈が、当該或る誤り制御プロセスに対して誤り制御フィードバックが有効化されるか無効化されるかに依存する(ブロック370)。いくつかの実施形態では、本方法は更に、或る誤り制御プロセスに対して誤り制御フィードバックが有効化されるか無効化されるかに依存して、1つ以上のフィールドのセットをエンコードすることを含みうる(ブロック360)。本方法は、代替的に又は追加的に、送信されたダウンリンク制御情報メッセージに従ってダウンリンク送信を送信することを含みうる(ブロック380)。
【0063】
いくつかの実施形態では、セット内の1つ以上のフィールドは、ダウンリンク割り当てインジケータフィールド、冗長バージョンフィールド、フィードバックタイミングフィールド、又は物理アップリンク制御チャネル・リソースインジケータフィールド、のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、ダウンリンク割り当てインジケータフィールドは、タイプ2 HARQコードブックのサイズを示す。いくつかの実施形態では、冗長バージョンフィールドは、無線デバイスへ送信されるトランスポートブロックの冗長バージョンを示す。誤り制御プロセスに対してフィードバックが有効化される場合、無線デバイスは、PDSCHの信頼性を改善するために当該無線デバイスがソフト合成を行える異なる複数の冗長バージョンを有する、同一のトランスポートブロックを受信しうる。いくつかの実施形態では、フィードバックタイミングフィールドは、或る誤り制御プロセスに対応するPDSCHが受信される時間から、当該或る誤り制御プロセスに対応するフィードバックが送信される時間までの時間オフセットを示す。いくつかの実施形態では、物理アップリンク制御チャネル・リソースインジケータフィールドは、複数のリソースのうちのいずれのリソースが、物理アップリンク制御チャネルにおける誤り制御プロセスに対応するフィードバックのために使用されるべきかを示す。
【0064】
いくつかの実施形態では、誤り制御フィードバックが無効化されると、1つ又は以上のフィールドのセットは、スケジューリングされたダウンリンク送信と関連付けられた連続するダウンリンクスロットの個数を示すアグリゲーション係数を示す。
【0065】
代替的に又は追加的に、いくつかの実施形態では、誤り制御フィードバックが無効化されると、1つ以上のフィールドのセットは、ダウンリンク制御情報メッセージ内の誤り制御プロセス番号フィールドと組み合わせて、或る誤り制御プロセスを識別する誤り制御プロセス番号を示す。
【0066】
本明細書の実施形態は更に、対応する装置、コンピュータ読取可能媒体、及びコンピュータプログラムプロダクトを含む。そのような実施形態の例は、複数のHARQプロセスと関連付けられたデータ送信及びHARQフィードバックを介して、無線ネットワーク内のネットワークノードと通信するように構成された無線デバイスを含み、当該無線デバイスは更に、図2A図2Dに関連して上述した例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように構成される。
【0067】
他の例は、無線ネットワーク内のネットワークノードと通信するように構成された通信回路と、当該通信回路に動作可能に結合され、それにより、処理回路及び通信回路が、図2A図2Dに関連して上述した例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように構成される、処理回路と、を備える無線デバイスを含む。
【0068】
他の例は、無線デバイスの処理回路によって実行されると、図2A図2Dに関連して上述した例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように当該無線デバイスを構成するコンピュータ実行可能命令を格納した、非一時的なコンピュータ読取可能媒体を含む。
【0069】
他の例は、無線デバイスの処理回路によって実行されると、図2A図2Dに関連して上述した例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように無線デバイスを構成するコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラムプロダクトを含む。
【0070】
他の例は、複数のHARQプロセスと関連付けられたデータ送信及びHARQフィードバックを介して1つ以上の無線デバイスと通信するように構成される、無線ネットワーク内のネットワークノードを含み、当該ネットワークノードは更に、図3A図3Dに関連して上述した例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように構成される。
【0071】
他の例は、無線ネットワーク内の無線デバイスと通信するように構成された通信回路と、当該通信回路に動作可能に結合され、それにより、処理回路及び通信回路が、図3A図3Dに関連して上述した例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように構成される、処理回路と、を備えるネットワークノードを含む。
【0072】
他の例は、無線ネットワーク内のネットワークノードの処理回路によって実行されると、図3A図3Dに関連して上述した例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように当該ネットワークノードを構成するコンピュータ実行可能命令を格納した、非一時的なコンピュータ読取可能媒体を含む。
【0073】
他の例は、無線ネットワーク内のネットワークノードの処理回路によって実行されると、図3A図3Dに関連して上述した例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように当該ネットワークノードを構成するコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラムプロダクトを含む。
【0074】
実施形態は更に、処理回路及び電源回路を備える無線デバイスを含む。処理回路は、無線デバイスについて上述した実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される。電源回路は、無線デバイスに電力を供給するように構成される。
【0075】
実施形態は更に、処理回路を備える無線デバイスを含む。処理回路は、無線デバイスについて上述した実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される。いくつかの実施形態では、無線デバイスは更に通信回路を備える。
【0076】
実施形態は更に、処理回路及びメモリを備える無線デバイスを含む。メモリは、処理回路によって実行可能な命令を含み、それにより、無線デバイスは、無線デバイスについて上述した実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される。
【0077】
実施形態は更に、ユーザ装置(UE)を含む。UEは、無線信号を送受信するように構成されたアンテナを備える。UEは更に、アンテナ及び処理回路に接続され、かつ、アンテナと処理回路との間でやりとりされる信号を調整するように構成される、無線フロントエンド回路を備える。処理回路は、無線デバイスについて上述した実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される。いくつかの実施形態では、UEは更に、処理回路に接続され、かつ、UEへの情報の入力が処理回路によって処理されることを可能にするように構成される、入力インタフェースを備える。UEは、処理回路に接続され、かつ、処理回路によって処理された情報をUEから出力するように構成される、出力インタフェースを備えうる。UEは更に、処理回路に接続され、かつ、UEに電力を供給するように構成される、バッテリを備えうる。
【0078】
本明細書の実施形態は更に、無線ネットワークノードについて上述した実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される無線ネットワークノードを含む。
【0079】
実施形態は更に、処理回路及び電源回路を備える無線ネットワークノードを含む。処理回路は、無線ネットワークノードについて上述した実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される。電源回路は、無線ネットワークノードに電力を供給するように構成される。
【0080】
実施形態は更に、処理回路を備える無線ネットワークノードを含む。処理回路は、無線ネットワークノードについて上述した実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される。いくつかの実施形態では、無線ネットワークノードは更に通信回路を備える。
【0081】
実施形態は更に、処理回路及びメモリを備える無線ネットワークノードを含む。メモリは、処理回路によって実行可能な命令を含み、それにより、無線ネットワークノードは、無線ネットワークノードについて上述した実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行するように構成される。
【0082】
より具体的には、上述の装置は、任意の機能的手段、モジュール、ユニット、又は回路を実装することによって、本明細書の方法及び任意の他の処理を実行しうる。一実施形態では、例えば、当該装置は、方法の図に示されるステップを実行するように構成される、個別の回路又は回路を備える。この点に関して、当該個別の回路又は回路は、或る機能的処理を実行するための専用の回路、及び/又は、メモリと連結した1つ以上のマイクロプロセッサ、を備えうる。例えば、回路は、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラと、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、専用デジタルロジック等を含みうる、他のデジタルハードウェアとを含みうる。処理回路は、メモリに格納されたプログラムコードを実行するように構成されてもよく、当該メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光ストレージデバイス等の、1つ以上のタイプのメモリを含んでもよい。いくつかの実施形態において、メモリに格納されたプログラムコードは、1つ以上の遠隔通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令と、本明細書で説明される技術のうちの1つ以上を実行するための命令とを含みうる。 メモリを使用する実施形態では、メモリは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、本明細書に記載の技術を実行するプログラムコードを格納する。
【0083】
図4は、1つ以上の実施形態による例示的な無線デバイス400(例えば、無線デバイス18)を示す。示されるように、無線デバイス400は、処理回路410及び通信回路420を備える。通信回路420(例えば、無線回路)は、例えば任意の通信技術を用いて、1つ以上の他のノードとの間で情報を送信及び/又は受信するように構成される。そのような通信は、無線デバイス400の内部又は外部のいずれかにある1つ以上のアンテナを介して行われうる。処理回路410は、例えば、図2A図2B図2C及び/又は図2Dにおいて、メモリ430に格納された命令を実行することによって、上述の処理を実行するように構成される。この点に関して、処理回路410は、或る機能的手段、ユニット、又はモジュールを実装しうる。
【0084】
図5は、1つ以上の実施形態による例示的なネットワークノード500(例えば、ネットワークノード12)を示す。示されるように、ネットワークノード500は、処理回路510及び通信回路520を備える。通信回路520は、例えば任意の通信技術を用いて、1つ以上の他のノードとの間で情報を送信及び/又は受信するように構成される。処理回路510は、例えば、図3A図3B図3C及び/又は図3Dにおいて、メモリ530に格納された命令を実行することによって、上述の処理を実行するように構成される。この点に関して、処理回路510は、或る機能的手段、ユニット、又はモジュールを実装しうる。
【0085】
当業者であれば、本明細書の実施形態が、対応するコンピュータプログラムを更に含むことも理解するであろう。
【0086】
コンピュータプログラムは、装置の少なくとも1つのプロセッサで実行されると、当該装置に上述のそれぞれの処理のいずれかを実行させる命令を含む。この点に関して、コンピュータプログラムは、上述の手段又はユニットに対応する1つ以上のコードモジュールを含みうる。
【0087】
実施形態は更に、そのようなコンピュータプログラムを含むキャリアを含む。このキャリアは、電気信号、光信号、無線信号、又はコンピュータ読取可能記憶媒体のうちの1つを含みうる。
【0088】
この点に関して、本明細書の実施形態は更に、非一時的なコンピュータ読取可能(記憶又は記録)媒体に格納されたコンピュータプログラムプロダクトであって、装置のプロセッサによって実行されると当該装置に上記のように実行させる命令を含むコンピュータプログラムプロダクトを含む。
【0089】
実施形態は更に、コンピュータプログラムプロダクトがコンピューティングデバイスによって実行されると本明細書の実施形態のいずれかのステップを実行するためのプログラムコード部分を含む当該コンピュータプログラムプロダクトを含む。このコンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータ読取可能な記録媒体に格納されうる。
【0090】
以下では、例えばNTNにおけるHARQプロセスに関して、更なる実施形態を説明する。これらの実施形態のうちの少なくともいくつかは、例示の目的のために、或るコンテキスト及び/又は無線ネットワークタイプにおいて適用可能であるものとして説明されうるが、これらの実施形態は、明示的に説明されていない他のコンテキスト及び/又は無線ネットワークタイプにおいて同様に適用可能である。
【0091】
3GPPリリース8において、発展型パケットシステム(EPS:Evolved Packet System)が規定された。EPSは、ロングタームエボリューション(LTE:Long-Term Evolution)無線ネットワーク及び発展型パケットコア(EPC:Evolved Packet Core)に基づいている。これは元々、音声及びモバイルブロードバンド(MBB)サービスを提供することを意図していたが、その機能を広げるために絶えず発展してきた。リリース13以降、Narrowband Internet of Things(NB-IoT)及びLTE for machines(LTE-M)はLTE仕様の一部であり、massive machine type communications(mMTC)サービスへの接続性を提供する。
【0092】
3GPPリリース15では、5Gシステム(5GS)の最初のリリースが開発された。これは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼低遅延通信(URLLC)、及びmMTC等のユースケースに対応することを意図した新世代の無線アクセス技術である。5Gは、ニューレディオ(NR)アクセス階層インタフェース及び5Gコアネットワーク(5GC)を含む。NR物理レイヤ及び上位レイヤは、LTE仕様の一部を再利用し、新たなユースケースに動機付けられた場合に必要なコンポーネントを追加する。
【0093】
リリース15において、3GPPは、非地上ネットワーク(NTN:Non-Terrestrial Network)における動作のためにNRを準備する作業を開始した。作業項目「NR to support Non-Terrestrial Networks」内で作業が行われ、TR 38.811となった。リリース16では、NTNネットワークでの動作のためにNRを準備する作業が、作業項目RP-181370「Solutions for NR to support Non-Terrestrial Network」に続く。
【0094】
衛星無線アクセスネットワークは、通常、以下のコンポーネント、(i)宇宙搭載プラットフォームを指す衛星、(ii)アーキテクチャの選択に応じて、衛星を基地局又はコアネットワークに接続する地上ベースのゲートウェイ、(iii)ゲートウェイと衛星との間のリンクを指すフィーダリンク、及び、(iv)衛星とUEとの間のリンクを指すサービスリンク、を含む。
【0095】
2つの一般的なアーキテクチャは、ベントパイプ型トランスポンダ・アーキテクチャ、及び再生型トランスポンダアーキテクチャである。第1のケースでは、基地局は、ゲートウェイの背後の地上に位置し、衛星は、フィーダリンク信号をサービスリンクに転送するリピータとして動作し、その逆もまた同様である。第2のケースでは、衛星は、基地局内にあり、サービスリンクは、衛星を地上ベースのコアネットワークに接続する。
【0096】
軌道高度に応じて、衛星は、低軌道(LEO:low earth orbit)、中軌道(MEO:medium earth orbit)、又は静止軌道(GEO:geostationary earth orbit)衛星として分類されうる。LEOの典型的な高さは、250~1500kmであり、軌道周期は90~120分である。MEOの典型的な高さは、5000~25000kmであり、軌道周期は3~15時間である。また、GEOの高さは、約35786kmであり、軌道周期は24時間である。
【0097】
通信衛星は、典型的には所与のエリアにわたっていくつかのビームを生成する。ビームのフットプリントは、通常、伝統的にセルとみなされてきた楕円形である。ビームのフットプリントは、多くの場合、スポットビームとも称される。スポットビームは、衛星の動きと伴って地球表面上を移動しうるか、又は、その動きを補償するために衛星によって使用される何らかのビームポインティング機構で地球固定されうる。スポットビームのサイズは、システム設計に依存し、数十キロメートルから数千キロメートルに及びうる。
【0098】
図6は、ベントパイプ型トランスポンダを有する衛星(又は非地上)ネットワークの例示的なアーキテクチャを示す。衛星通信システム設計に影響する二つの主な物理現象は、長伝搬遅延及びドップラー効果である。
【0099】
ドップラー効果は、LEO衛星について特に顕著である。
【0100】
伝搬遅延は、地上モバイルシステムとは異なる設計を行う衛星通信システムにおける主要な物理現象である。ベントパイプ型サテライトネットワークの場合、以下の遅延が関連する。
一方向遅延: 基地局(BS)から衛星を経由してUEへ、又は反対方向への遅延
往復遅延: BSから衛星を経由してUEへ、かつ、UEから衛星を経由してBSへ戻る遅延
差動遅延: 同じスポットビーム内の2つの選択されたポイントの遅延差
【0101】
コロケーションされていてもいなくてもよい地上BSアンテナとBSとの間に更なる遅延がありうることに留意されたい。この遅延は配置に依存する。遅延が無視できない場合には、通信システムの設計においてそれを考慮に入れなければならない。
【0102】
伝搬遅延は、信号経路の長さに依存し、それは更に地上のBS及びUEによって見られる衛星の仰角に依存する。最小仰角は、典型的にはUEについては10°を上回り、地上のBSについては5°を上回る。
【0103】
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロトコルは、NR/LTEにおける最も重要な機能の1つである。チャネル状態情報(CSI)フィードバック及びHARQ ACK/NACKを通じたリンクアダプテーションとともに、HARQは、NR/LTEにおける効率的で、信頼性があり、かつ、低遅延のデータ送信を可能にする。
【0104】
PHY/MACレイヤにおける既存のHARQ手順は、ラウンドトリップ時間(RTT)伝搬遅延が1ms以内に制限される地上ネットワーク用に設計されている。HARQプロトコルでは、送信機は、新たなデータの送信前に、受信機からのフィードバックを待つ必要がある。否定応答(NACK)の場合、送信機は、データパケットを再送する必要がありうる。それ以外の場合、新たなデータを送信しうる。このストップ・アンド・ウェイト(SAW)手順は、通信プロトコルに固有のレイテンシを導入し、リンクスループットを低下させる可能性がある。この問題を軽減するために、既存のHARQ手順により、送信機において複数のHARQプロセスをアクティブ化することができる。即ち、送信機は、HARQ完了を待つ必要なく、複数の送信を並列に開始しうる。例えば、NR(LTE)DLにおける16(8)個のHARQプロセスを用いると、gNB(eNB)は、最初のパケット送信に対するACKを待つことなく、最大16(8)個の新たなデータ送信を開始しうる。伝搬遅延が典型的には1ms未満である地上ネットワークについては十分な数のHARQプロセスが存在することに留意されたい。
【0105】
図7は、HARQ手順と関連付けられた、以下の種々の遅延を示す:
1.パケットは、伝搬遅延Tpの後に受信機に最初に到達する。
2.受信機は、処理/スロット遅延T1の後にフィードバックを送信する。
3.フィードバックは、伝搬遅延Tpの後にデータ送信機に到達する。
4.送信機は、処理/スロット遅延T2の後に再送又は新たなデータを送信しうる。
5.HARQストールを回避するために、HARQプロセスの最小必要数は、ceil((2Tp+T1+T2)/Ts)であり、ここで、Tsは、NRにおけるスロット持続時間と、LTEにおけるサブフレーム持続時間とを指す。
【0106】
LTE/NRにおける既存のHARQ手順は主に、伝搬遅延が典型的には1msに制限される地上ネットワーク用に設計されている。しかし、伝搬遅延が大きい中で既存のHARQプロトコルを使用する場合には、問題が存在する。
【0107】
より具体的には、伝搬遅延が、許可された個数のHARQプロセスによってサポートされる伝搬遅延よりもはるかに大きい場合、既存のHARQ機構は実現不可能でありうる。例えば、LTE DLが衛星通信に採用されるシナリオを考える。GEOの場合、RTT伝搬遅延は約500msとなりうる。8個のHARQプロセスでは、eNBは、新たなデータの送信前に約500ms待つ必要がある。これは、利用可能なピークスループットの中程度の割合(8/500)のみから恩恵を得ることに換算される。NRでサポートされている16個のHARQプロセスを有し、かつ、1msのスロット持続時間を有する場合であっても、総チャネル容量に対するパーセンテージとして利用可能なピークスループットは非常に低い。表1は、LEO、MEO及びGEO衛星についてのUEで利用可能なピークスループットをまとめたものである。したがって、十分な個数のHARQプロセスがなければ、伝搬遅延の大きさによって、クローズドループHARQ通信が非実用的になる可能性がある。
【0108】
既存のHARQプロトコルでサポートされるHARQプロセスの個数は、非地上ネットワークにおける潜在的に大きな伝搬遅延を吸収するのに十分ではない。例えば、表1は、大きな伝搬遅延の中でHARQを動作させるためには既存のHARQプロセスの数を大幅に増加させる必要があることを示している。残念ながら、(特にUEにおいて)多数のHARQプロセスをサポートすることは、(i)送信機及び受信機の両方において大きなメモリを必要とする、(ii)HARQバッファサイズ(及び、それ故に、サポートされる最大トランスポートブロックサイズ(TBS))を低減することを必要としうる、(iii)多数のHARQバッファが多数のHARQ受信機を意味する、(iv)HARQ IDについてのシグナリングオーバヘッドを増大させうる、という理由のために困難である。実際、NRでは、HARQプロセスIDは、ダウンリンク制御情報(DCI)で知らされ、現在、これを知らせるためにHARQプロセス番号フィールドに4ビットが存在する。HARQプロセスの個数を500に増加させることは、(HARQプロセス番号フィールドにおける現在の4ビットの2倍を上回る)約9ビットを必要とする。
【0109】
【0110】
リリース15 NRは、UL/DLにおいて最大16個のHARQプロセスをサポートすることに留意されたい。LTEは、典型的にはUL/DLにおいて8個のプロセスをサポートする。
【0111】
要するに、既存の(PHY/MAC)HARQ機構は、大きな伝搬遅延を有する非地上ネットワークには適していない。更に、PHY/MACレイヤにおいてHARQを無効にするための既存のシグナリング機構は存在しない。
【0112】
1つのソリューションは、ネットワークによって設定変更可能なHARQを使用することである[3]。つまり、ネットワークが、HARQをオフにするようにUEを設定できる必要がある。HARQがオフにされた場合、送信に対するフィードバックは存在しない。
【0113】
以下では、PUCCHを介したNR HARQ ACK/NACKフィードバックについて検討する。NRでは、サービングgNBからダウンリンクで物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)をスロットnで受信すると、UEは、PDSCHの復号に成功した場合、アップリンクでPUCCH(物理アップリンク制御チャネル)リソースを介してgNBへHARQ ACKをスロットn+kでフィードバックする。それ以外の場合、UEは、PDSCHの復号が成功しなかったことを知らせるために、HARQ NACKをgNBにスロットn+kで送信する。2つのトランスポートブロック(TB)がPDSCHによって搬送される場合、HARQ ACK/NACKは、TBごとに報告され、その結果、1つのTBの復号が成功しなかった場合に、そのTBのみがgNBによって再送される必要がある。空間バンドリングが設定されてもよく、この場合、TB1及びTB2の復号状態の論理積がgNBにフィードバックされる。
【0114】
DCIフォーマット1-0の場合、kは、3ビットのPDSCH-HARQタイミングインジケータフィールドによって知らされる。DCIフォーマット1-1の場合、kは、(存在する場合には)3ビットPDSCH-HARQタイミングインジケータフィールドによって知らされるか、又は無線リソース制御(RRC)シグナリングを通じて上位レイヤによって知らされる。
【0115】
コードブロックグループ(CBG:code block group)送信が設定される場合、代わりに、TB内の各CBGについてHARQ ACK/NACKが報告される。
【0116】
複数のキャリア及び/又はTDD動作を伴うキャリアアグリゲーション(CA)の場合、複数のアグリゲーションされたHARQ ACK/NACKビットが、単一のPUCCHにおいて送信される必要がある。
【0117】
NRでは、最大4つのPUCCHリソースセットが、UEに対して設定されうる。pucch-ResourceSetId=0を有するPUCCHリソースは、最大32個のPUCCHリソースを有しうる一方、pucch-ResourceSetId=1~3を有するPUCCHリソースセットでは、各セットは最大8個のPUCCHリソースを有しうる。UEは、スロットで送信されるアグリゲーション済みUCI(アップリンク制御情報)ビットの個数に基づいて、当該スロットにおけるPUCCHリソースセットを決定する。UCIビットは、HARQ ACK/NACK、スケジューリング要求(SR)、及びチャネル状態情報(CSI)ビットで構成される。
【0118】
UEがOUCI個のUCI情報ビットを送信する場合、UEは、PUCCHリソースセットを以下に決定し、即ち、
●HARQ-ACK情報及びSRの送信が同時に生じる場合に、OUCI ≦2 が、1つのSR送信機会で1又は2個のHARQ-ACK情報ビットと正又は負のSRとを含むとき、pucch-ResourceSetId=0 を有するPUCCHリソースの第1のセットに設定、又は
●上位レイヤによって提供され、2<OUCI ≦N2 の場合、pucch-ResourceSetId=1 を有するPUCCHリソースの第2のセットに設定、又は
●上位レイヤによって提供され、N2<OUCI ≦N3 の場合、pucch-ResourceSetId=2 を有するPUCCHリソースの第3のセットに設定、又は
●上位レイヤによって提供され、N3<OUCI ≦1706 の場合、pucch-ResourceSetId=3 を有するPUCCHリソースの第4のセットに設定、又は
【0119】
ここで、N1<N2<N3 が上位レイヤによって提供される。
【0120】
HARQ-ACK情報を有するPUCCH送信の場合、UEは、PUCCHリソースセットを決定した後、PUCCHリソースを決定する。PUCCHリソースの決定は、DCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1の3ビットのPUCCHリソースインジケータ(PRI:PUCCH resource indicator)フィールドに基づく。
【0121】
CA及び/又はTDDの場合に2つ以上のDCIフォーマット1_0又は1_1を受信すると、PUCCHリソースの決定は、UEが検出する複数の受信DCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1のうちの最後のDCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1におけるPUCCHリソースインジケータ(PRI)フィールドに基づく。
【0122】
NRリリース15は、1つ以上のコンポーネントキャリア(CC)の複数のPDSCHについてのHARQ Ack/Nack多重化のために、2つのタイプのHARQコードブック、即ち、準静的(タイプ1)及び動的(タイプ2)コードブックをサポートする。UEは、HARQ Ack/Nackフィードバックのために当該コードブックのうちのいずれか1つを使用するように構成されうる。
【0123】
以下では、NRタイプ1 HARQ-ACKコードブックの決定について検討する。時間におけるHARQコードブック(CB)サイズ(DLアソシエーションセット)は、HARQ-ACKタイミングK1の設定されたセットと、TDDの場合に準静的に設定されたTDDパターンとに基づいて決定される。PDSCHのためのスロットnで受信されたPDCCHについて、K1は、PDCCHでシグナリングされ、PDSCHについてのHARQ A/Nフィードバックがスロットn+K1で生じることを示す。
【0124】
図8には、1から5までのK1のセットと、オーバラップしないPDSCH TDRA割り当てを伴わない(即ち、1つのPDSCHのみがスロット内でスケジューリングされうる)、設定された時間領域リソース割り当てテーブル又はpdsch-TimeDomainAllocationListとを用いるTDDパターンの一例が示されている。この場合、HARQコードブックには、K1値ごとに1つずつ、5つのエントリが存在する。PDSCH送信のないスロット、又はPDSCHが検出されないスロットの場合、コードブック内の対応するエントリは、NACKで満たされる。
【0125】
UEが、スロットごとに2つ以上のユニキャストPDSCHの受信をサポートしている場合には、pdsch-symbolAllocationテーブルにおけるオーバラップしない時間領域リソース割り当てごとに1つのHARQコードブック・エントリが、スロットごとに予約され、それ以外の場合には、1つのHARQエントリがスロットごとに予約される。
【0126】
以下では、NRタイプ2 HARQ-ACKコードブックの決定について検討する。タイプ1 HARQコードブックとは異なり、タイプ2 HARQコードブックのサイズは、HARQ ACK/NACKフィードバックのための同じPUCCHリソースと関連付けられたPDSCH受信又はSPS PSSCHリリースをスケジューリングするDCIの個数に基づいて、動的に変化する。DCIの個数は、DCI内のカウンタDAI(ダウンリンク割り当てインジケータ)フィールドに基づいて導出されうるとともに、DCIフォーマット1-1の場合には、2つ以上のサービングセルが設定される場合にはトータルDAIフィールドにも基づいて導出されうる。
【0127】
DCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1のカウンタDAIフィールドの値は、現在のサービングセル及び現在のPDCCHモニタリング機会までの、DCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1と関連付けられた(1つ以上の)PDSCH受信又はSPS PSSCHリリースが存在する(1つ以上の){サービングセル,PDCCHモニタリング機会}ペアの累積数を示す。
【0128】
存在する場合のDCIフォーマット1_1のトータルDAIの値は、現在のPDCCHモニタリング機会までの、DCIフォーマット1_0又はDCIフォーマット1_1と関連付けられた(1つ以上の)PDSCH受信又はSPS PSSCHリリースが存在する(1つ以上の){サービングセル,PDCCHモニタリング機会}ペアの総数を意味し、PDCCHモニタリング機会からPDCCHモニタリング機会までに更新される。
【0129】
図9には一例が示されており、2つのサービングセル及び3つのPDCCHモニタリング機会がUEに対して設定されている。スケジューリングされた各DCIの後の対応するカウンタDAI及びトータルDAI値が示されている。カウンタDAIは、スケジューリングされた各DCIの後に更新され、一方で、トータルDAIは、モニタリング機会ごとにのみ更新される。2ビットのみが、DCI内のカウンタDAI又はトータルDAIのいずれかに対して割り当てられるので、実際のDAI値は、モジュロ4演算でラップラウンド(wrapped round)される。UEは、検出されなかった連続DCIが4より小さい場合、いくつかのDCIが検出されなくても、送信されたDCIの実際の個数を見つけることができる。
【0130】
DCIフォーマット1-1の場合、タイプ2 HARQ-ACKが使用され、かつ、0、2又は4ビットのビット幅が可能である場合にのみ、DAIフィールドが存在する。DCIフォーマット1-0の場合、DAIフィールドは2ビットで構成される。
【0131】
現在、ある課題が存在する。NTNシナリオにおける大きな遅延は、HARQの非アクティブ化を使用して対処されうる。しかし、PHY/MACレイヤにHARQ機構がなければ、送信信頼性がかなり低下する。パケット損失の場合には、受信機は、失われたパケットを回復するために上位レイヤ(例えば、RLC)再送と誤り制御プロトコルとに依存することになる。しかし、これは、大きな伝搬遅延に起因して(即ち、そもそもHARQが不適切であると見なされて非アクティブ化されたのと全く同じ理由により)更なるレイテンシを招く可能性がある。
【0132】
本開示及びそれらの実施形態のある態様は、これら又は他の課題に対するソリューションを提供しうる。本明細書のいくつかの実施形態は、HARQフィードバック/再送プロトコル/機構が、いくつかのHARQプロセスについて無効化され、残りのHARQプロセスについて有効化されるケースについての(例えば、PHY/MACレイヤにおける)送信信頼性を改善するための方法を含む。
【0133】
より具体的には、本明細書で使用されるHARQプロトコル/機構は、PHY/MACレイヤにおけるHARQ手順を指す。本明細書で使用される「フィードバックレス(Feedback-less)HARQプロセス」との用語は、HARQフィードバックが無効化されたHARQプロセスを指す。フィードバックレスHARQプロセスは、フィードバックが無効化された、図1の誤り制御プロセス20-1...20-Nの例である。HARQフィードバックが無効化されると、再送は、そのようなHARQプロセスに対して効果的に無効化されうる。同様に、本明細書で使用される「フィードバックベース(Feedback-based)HARQプロセス」との用語は、HARQフィードバックが有効化されたHARQプロセスを指す。HARQフィードバックが有効化されると、再送は、そのようなHARQプロセスに対して効果的に有効化されうる。フィードバックベースHARQプロセスは、フィードバックが有効化された、図1の誤り制御プロセス20-1...20-Nの例である。このコンテキストでは、本明細書のいくつかの実施形態は、フィードバックベースHARQプロセス及びフィードバックレスHARQプロセスのために異なる送信設定を使用する。このアプローチでは、PHYレイヤ送信は、フィードバックベースHARQプロセスの性能を台無しにすることなく、フィードバックレスHARQプロセスについて、より信頼できるものにされることが可能である。非地上ネットワークにおける大きな伝搬遅延に起因して更なるレイテンシを追加してスループットを低減しうる、フィードバックレスHARQプロセスにおいて上位レイヤ再送/誤り制御プロトコルを不必要に呼び出すことが、これによって回避される。
【0134】
いくつかの実施形態は、全体として、HARQを非地上ネットワークに適応させる。
【0135】
いくつかの実施形態は、HARQフィードバックが無効化されたHARQプロセス及びHARQフィードバックが有効化されたHARQプロセスに対して異なるパラメータ設定を特定するための方法を導入する。これにより、ネットワークが、フィードバックレスHARQプロセス上の送信の信頼性がより高くなるよう、電力制御、変調及び符号化方式(MCS)、波形等に関連するパラメータを(例えば、図1の制御シグナリング26を介して)設定することが可能になる。フィードバックレスHARQプロセスの信頼性を改善することによって、いくつかの実施形態は、HARQがPHY/MACレイヤにおいて無効化される場合に、上位レイヤの誤り制御/再送手順を呼び出す必要性を回避することによって、全体的なレイテンシを低減することに役立ちうる。更に、この付加的な信頼性は、フィードバックベースHARQプロセスの動作を乱すことなく得ることが可能である。いくつかの実施形態は、代替的に又は追加的に、「フィードバックレスHARQプロセス」及び「フィードバックベースHARQプロセス」の両方がUEに対して設定される場合に、NRタイプ1 HARQコードブック・エントリを決定するために必要なUE手順を提供する。
【0136】
或る実施形態は、以下の技術的利点のうちの1つ以上を提供しうる。いくつかの実施形態は、HARQが有効化又は無効化される場合に、HARQプロセスに対して送信パラメータを異なるように設定するための方法を導入する。この区別が無いと、HARQ機構が無効化されているかどうかにかかわらず、同じパラメータ設定が全てのHARQプロセスに対して適用される。異なるHARQプロセスに対して異なるパラメータ設定をシグナリングできることにより、いくつかの以下の潜在的な利点が存在する:
(i)フィードバックレスHARQプロセスについての送信信頼性を改善するのに役立つこと、
(ii)より信頼性の高いフィードバックレスHARQプロセスは、誤り制御手順/再送が控えめにトリガされることを意味し、これは、PHY/MACレイヤにおける復号誤りに起因してRLC再送が過度に使用されるケースと比較して、レイテンシを低減するのに役立ちうること、及び/又は
(iii)ネットワークはフィードバックレスHARQプロセスに対応するためにフィードバックベースHARQプロセスのためのパラメータ設定を変更する必要がないので、フィードバックベースHARQプロセスについての性能劣化を回避するのに役立つこと。
【0137】
いくつかの実施形態は、フィードバックベース及びフィードバックレスHARQプロセスのために送信設定を分離する。従来、gNBによってUEにシグナリングされる送信パラメータ設定は、全てのHARQプロセスに適用されている。対照的に、本明細書のいくつかの実施形態は、フィードバックレスHARQプロセスのための送信パラメータ設定を、フィードバックベースHARQプロセスのための送信パラメータ設定から分離する。
【0138】
HARQフィードバックがHARQプロセスID 0に対して有効化され、残りのHARQプロセスに対して無効化される例を検討する。この場合、本明細書のいくつかの実施形態によるgNBは、(例えば、図1の制御シグナリング26を介して)送信パラメータ設定の以下の2つのセットを設定しうる:1つは、ID 0を有するフィードバックベースHARQプロセスのためのものであり、もう1つは、フィードバックレスHARQプロセスのためのものである。次いで、UEは、HARQプロセスがフィードバックベースHARQプロセスであるか又はフィードバックレスHARQプロセスであるかに依存して、対応する設定をHARQプロセスに対して適用する。
【0139】
いくつかの実施形態は、とりわけ電力制御設定に関係する。1つ以上の実施形態は、例えば、gNBがフィードバックレスHARQプロセス及びフィードバックベースHARQプロセスのために独立して電力制御パラメータを設定することを可能にするために、新たな無線リソース制御(RRC)シグナリングを導入する。
【0140】
一例では、電力制御プロファイルが、HARQフィードバックが無効化されたHARQプロセスに対して、より積極的に設定されうる。例えば、フィードバックレスHARQプロセスを使用する場合にUEがより高い電力で送信することを奨励するために、目標受信電力は、より高い値に設定されうる。しかし、フィードバックベースHARQプロセスに対しては、通常の電力制御設定が使用されうる。
【0141】
以下は、フィードバックレスHARQプロセス及びフィードバックベースHARQプロセスに対して異なるように設定されうる電力制御パラメータの例である:(i)公称のUE固有P0、
(ii)パスロス補償係数アルファ、
(iii)デルタMCS、
(iv)tpc累積、
(v)2つのPUSCH-PC調整状態、及び/又は
(vi)DCI内のTPCコマンドフィールドの、絶対又は累積クローズドループ電力制御値へのマッピング。
【0142】
本明細書の他の実施形態は、送信電力の選択に関係する。一実施形態は、例えば、gNBがフィードバックレスHARQプロセスのための送信電力を直接的に設定することを可能にするための、新たなシグナリングを導入する。即ち、フィードバックレスHARQプロセス及びフィードバックベースHARQプロセスに対して電力制御パラメータを異なるように設定するのではなく、この実施形態は、或るHARQプロセスに対してgNBがUE送信電力を直接的に設定することを可能にする。
【0143】
一例を検討する。既存の電力制御手順に依拠する代わりに、gNBは、フィードバックレスHARQプロセス上の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信のための送信電力を直接的に設定しうる。例えば、電力制御手順によって、最大送信電力よりも低い送信電力を示唆することが可能である。gNBにおける受信SNRを増加させるために、いくつかの実施形態は、UEが電力制御手順を完全にバイパスして、最大電力で送信することを可能にする。信号対雑音比(SNR)が高いほど、送信の復号が成功する可能性が高くなる。
【0144】
別の実施形態では、1ビットを使用して、最大電力で送信するか否かをUEにシグナリングする。
【0145】
更に別の実施形態では、gNBが、2N個の可能性のある値までのセットから送信電力レベルを選択することを望む場合に、この目的のためにNビットが予約されうる。例えば、N=2ビットを用いて、gNBは以下の4つの可能性を知らせうる:
【0146】
値「X」及び「Y」は、3GPP仕様で固定されてもよいし、又はRRCシグナリングで設定されてもよい。
【0147】
一般に、次に、いくつかの実施形態は、gNBがフィードバックベースHARQプロセス及びフィードバックレスHARQプロセスに対して異なる送信設定を設定することを可能にするための、新たなシグナリングを導入する。
【0148】
別の例を検討する。信頼性を改善するために、1より大きいアグリゲーション係数が設定されてフィードバックレスHARQプロセスに対して適用されてもよく、一方で、1に等しいアグリゲーション係数が設定されてフィードバックベースHARQプロセスに適用されてもよい。別の例として、信頼性を改善するために、HARQフィードバックが無効化されたHARQプロセスに対して、よりロバストな波形が設定されてもよい。例えば、DFT-S-OFDM波形がフィードバックレスHARQプロセスのために使用されてもよく、一方で、CP-OFDMがフィードバックベースHARQプロセスのために使用される。
【0149】
フィードバックレスHARQプロセス及びフィードバックベースHARQプロセスに対して異なるように設定されうる他の例示的な送信パラメータは、以下のうちの1つ以上を含む:MCSテーブル、時間領域リソース割り当てテーブル、周波数リソース割り当てタイプ0及びタイプ1、目標ブロック誤り率、物理リソースブロック(PRB)のバンドリング設定、PDSCHマッピングタイプA及びタイプB、及び/又は、PUSCH送信方式(コードブックベース送信及び非コードブックベース送信)。
【0150】
本明細書の更に他の実施形態は、NRタイプ1 HARQ-ACKコードブック・インパクトを考慮する。「フィードバックレスHARQプロセス」及び「フィードバックベースHARQプロセス」の両方がUEに対して設定されている場合、いくつかの実施形態は、NRタイプ1 HARQコードブック内のエントリをどのように決定するかに関するUE手順を規定する。一実施形態では、NRタイプ1 HARQコードブックのエントリを決定するためのUE手順が、「フィードバックレスHARQプロセス」及び「フィードバックベースHARQプロセス」の両方がUEに対して設定される場合に規定される。一実施形態では、UEは、NRタイプ1 HARQ-ACKコードブック内の、フィードバックレスHARQプロセスと関連付けられたPDSCHに対応する位置に、NACKを挿入する。フィードバックベースHARQプロセスと関連付けられたPDSCHの場合、UEは、当該PDSCHの復号結果に応じてACK又はNACKを挿入する。
【0151】
図10は、K1={1,2,3,4,5}を有し、フィードバックレスHARQプロセスと関連付けられたPDSCHに対応する位置にNACKが挿入された、タイプ1 HARQコードブックの例を示す。スロットnにおけるHARQ CBのためのDLアソシエーションセットにおいて、UEは、フィードバックレスHARQプロセスと関連付けられたPDSCHを(K1=3に対応する)スロットn-3において受信し、フィードバックベースHARQプロセスと関連付けられたPDSCHを(K1=1に対応する)スロットn-1において受信する。フィードバックレスHARQプロセスと関連付けられたPDSCHについてのACK-NACKフィードバックが存在しないので、UEは、スロットn-3で受信されたPDSCHに対応する位置K1=3に、NACK(N)を挿入する。フィードバックベースHARQプロセスと関連付けられたスロットn-1で受信されたPDSCHについて、UEは、フィードバックベースHARQプロセスと関連付けられたPDSCHの結果に依存するACK-NACKビットXを挿入する。
【0152】
同様に、スロットn+5におけるHARQ CBについてのDLアソシエーションセットにおいて、UEは、フィードバックレスHARQプロセスと関連付けられたPDSCHに対応する位置K1=2に、NACKを挿入する。フィードバックベースHARQプロセスと関連付けられたスロットn+1で受信されたPDSCHについて、UEは、フィードバックベースHARQプロセスと関連付けられたPDSCHの結果に依存するACK-NACKビットXを挿入する。
【0153】
本明細書の更に他の実施形態は、未使用DCIフィールドの効率的な使用に関係する。フィードバックレスHARQプロセスに対応するPDSCHがDCIによってスケジューリングされる場合、1つ以上のDCIフィールドが有用ではないことがある。例えば、フィードバックレスHARQプロセスに対応するPDSCHについてのACK/NACKフィードバックが存在しないので、DAI、RV(冗長バージョン)、PDSCHからHARQへのフィードバックタイミング、及びPRI等のDCIフィールドは有用ではない。一実施形態では、これらのフィールドの1つ又は組み合わせを、フィードバックレスHARQプロセスに対応するPDSCHに関連する他の情報を動的に示すために使用可能である。
【0154】
この実施形態の一変形では、アグリゲーション係数のリストが、フィードバックレスHARQプロセスに対して設定されてもよく、アグリゲーション係数値のうちの1つが、DAI、RV(冗長バージョン)、PDSCHからHARQへのフィードバックタイミング、及びPRI等のDCIフィールドの1つ又は組み合わせによって動的に示されてもよい。例えば、UEが(DCI内のHARQプロセス番号フィールドによって示されるように)フィードバックレスHARQプロセスに対応するPDSCHを受信した場合、UEは、DAI、RV、PDSCHからHARQへのフィードバックタイミング、及びPRIフィールドのうちの1つ又は組み合わせを解釈することで、PDSCHと関連付けられたアグリゲーション係数値を推測する。UEがフィードバックベースHARQプロセスに対応するPDSCHを受信した場合、DAI、RV、PDSCHからHARQへのフィードバックタイミング、及びPRIフィールドは、NRリリース15で規定されたようなレガシー手法で解釈される。
【0155】
この点に関して、異なるタイプのデータトラフィックは異なる信頼性要件を有しうることに留意されたい。したがって、アグリゲーション係数を動的に示すことが有益である。例えば、より高い信頼性を必要とするデータについてはより大きなアグリゲーション係数を動的に示してもよく、より低い信頼性を必要とするデータについてはより小さなアグリゲーション係数を動的に示してもよい。これは、HARQ Ack/Nackフィードバックが存在しない場合に特に重要になる。
【0156】
この実施形態の別の変形では、DAI、RV、PDSCHからHARQへのフィードバックタイミング、及びPRI等のDCIフィールドのうちの1つ以上を、HARQプロセス番号フィールドとともに使用して、HARQプロセス番号を示してもよい。これは、NTNシナリオにおいてHARQプロセスの個数が、16を上回る個数のプロセスに増加される場合に有用であり、この場合、DCI内のHARQプロセス番号フィールドにおける4ビットは十分ではない。図11は、RVフィールド及びHARQプロセス番号フィールドが、16を上回る個数のHARQプロセスが設定される場合にHARQプロセス番号を識別するために使用される例を示す。本例では、設定された19個のHARQプロセスがあり、そのうちの4個(プロセス16~19)はフィードバックレスHARQプロセスであり、そのうちの15個(プロセス1~15)はフィードバックベースHARQプロセスである。フィードバックベースHARQプロセスは、HARQプロセス番号フィールドによって示されるそれぞれの値によって直接示される。フィードバックレスHARQプロセスのうちの1つを示すために、HARQプロセス番号フィールドは、特定の値(本例では値0)を示し、RVフィールドによって示される値は、設定されたフィードバックレスHARQプロセスのうちの1つを示す。したがって、図11の例は、HARQプロセス番号を識別するために、DAI、RV、PDSCHからHARQへのフィードバックタイミング、及びPRIフィールドのうちの1つ以上と組み合わせたHARQプロセス番号フィールドの使用を示す。
【0157】
本明細書で説明される主題は任意の好適なコンポーネントを使用して任意の適切なタイプのシステムで実装されうるが、本明細書で開示される実施形態は、図12に示される例示的な無線ネットワーク等の無線ネットワークに関連して説明される。簡単化のため、図12の無線ネットワークは、ネットワーク1206、ネットワークノード1260及び1260b、並びに無線デバイス(WD)1210,1210b及び1210cのみを示す。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間の通信、又は無線デバイスと他の通信デバイス(例えば、固定電話、サービスプロバイダ、又は他の任意のネットワークノード又はエンドデバイス)との間の通信をサポートするのに適した任意の追加要素を更に含みうる。図示されたコンポーネントのうち、ネットワークノード1260及び無線デバイス(WD)1210が、更なる詳細とともに示されている。無線ネットワークは、無線デバイスによって提供されるサービス又は無線デバイスを介して提供されるサービスへの無線デバイスのアクセス及び/又は当該サービスの使用を容易にするために、通信及び他のタイプのサービスを1つ以上の無線デバイスに提供しうる。
【0158】
無線ネットワークは、任意のタイプの通信、遠隔通信、データ、セルラ、及び/又は無線ネットワーク又は他の同様のタイプのシステムを備えうる、及び/又はそれらとのインタフェースを行いうる。いくつかの実施形態では、無線ネットワークは、特定の規格又は他のタイプの予め定められた規則又は手順に従って動作するように構成されうる。このため、無線ネットワークの特定の実施形態は、Global System for Mobile Communications(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、及び/又は他の適切な2G、3G、4G若しくは5G規格等の通信規格と、IEEE 802.11規格等の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格と、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMax)、Bluetooth、Z‐Wave及び/又はZigBee規格等の、任意の他の適切な無線通信規格と、の少なくとも1つを実装しうる。
【0159】
ネットワーク1206は、1つ以上のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、及びデバイス間の通信を可能にする他のネットワーク、を含みうる。
【0160】
ネットワークノード1260及びWD1210は、以下でより詳細に説明する様々なコンポーネントを備える。これらのコンポーネントは、無線ネットワークで無線コネクションを提供する等の、ネットワークノード及び/又は無線デバイスの機能を提供するために連携する。種々の実施形態において、無線ネットワークは、任意の数の有線又は無線ネットワークと、ネットワークノードと、基地局と、コントローラと、無線デバイスと、中継局と、有線又は無線コネクションを介するかどうかによらずデータ及び/又は信号の通信を容易にしうる又は当該通信に参加しうる任意の他のコンポーネント又はシステムとのうちの少なくとも1つを備えうる。
【0161】
ネットワークノードの例には、アクセスポイント(AP)(例えば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(例えば、無線基地局、ノードB、発展型ノードB(eNB:evolved Node B)及びNRノードB(gNB:NR NodeB)が含まれるが、これらに限定されない。基地局は、それらが提供するカバレッジの量(又は別の言い方をすれば、それらの送信電力レベル)に基づいて分類される場合があり、その場合、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、又はマクロ基地局とも称されうる。基地局は、リレーを制御するリレーノード又はリレードナーノードであってもよい。ネットワークノードは更に、集中型デジタルユニット及び/又はリモート無線ユニット(RRU)(リモート無線ヘッド(RRH)と称される場合がある)等の、分散型無線基地局の1つ以上の(又は全ての)部分を含みうる。このようなリモート無線ユニットは、アンテナ一体型無線機としてアンテナと一体化される場合とされない場合がある。分散型無線基地局の一部は、分散アンテナシステム(DAS)におけるノードとも称されることがある。
【0162】
ネットワークノードの更なる例には、MSR BR等のマルチスタンダード無線(MSR)機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)又は基地局コントローラ(BSC)等のネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(例えば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(例えば、E-SMLC)、及び/又はMDTが含まれる。別の例として、ネットワークノードは、以下においてより詳細に説明されるように、仮想ネットワークノードであってもよい。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線ネットワークへのアクセスを有する無線デバイスを実現及び/又は提供するように、又は、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供するように、能力を有する、構成された、配置された、及び/又は動作可能な、任意の適切なデバイス(又はデバイス群)を表しうる。
【0163】
図12では、ネットワークノード1260は、処理回路1270、デバイス読取可能媒体1280、インタフェース1290、補助装置1284、電源1286、電力回路1287、及びアンテナ1262を備える。図12の例示的な無線ネットワークに示されたネットワークノード1260は、ハードウェアコンポーネントの図示された組み合わせを含むデバイスを表しうるが、他の実施形態は、異なるコンポーネントの組み合わせを有するネットワークノードを含みうる。ネットワークノードは、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能、及び方法及び/又は手順を実行するために必要とされるハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の適切な組み合わせを備えることを理解されたい。更に、ネットワークノード1260のコンポーネントは、より大きなボックス内に配置された単一のボックスとして示されているか、又は複数のボックス内にネストされているが、実際には、ネットワークノードは、単一の図示されたコンポーネントを構成する複数の異なる物理的なコンポーネントを備えうる(例えば、デバイス読取可能媒体1280は、複数の別個のハードドライブと複数のRAMモジュールを備えうる)。
【0164】
同様に、ネットワークノード1260は、複数の物理的に別個のコンポーネント(例えば、ノードBコンポーネント及びRNCコンポーネント、又はBTSコンポーネント及びBSCコンポーネント等)で構成されてもよく、それらはそれぞれ、独自のそれぞれのコンポーネントを有してもよい。ネットワークノード1260が複数の別個のコンポーネント(例えば、BTS及びBSCコンポーネント)を備える特定のシナリオでは、別個のコンポーネントのうちの1つ以上がいくつかのネットワークノード間で共有されうる。例えば、単一のRNCが複数のノードBを制御してもよい。このようなシナリオでは、固有のノードBとRNCとの各ペアが、単一の個別のネットワークノードと見なされる場合がある。いくつかの実施形態では、ネットワークノード1260は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように構成されうる。そのような実施形態では、いくつかのコンポーネントが重複していてもよく(例えば、異なるRATのための別個のデバイス読取可能媒体1280)、いくつかのコンポーネントは再使用されてもよい(例えば、同じアンテナ1262が複数のRATによって共有されてもよい)。また、ネットワークノード1260は、例えば、GSM、WCDMA(登録商標)、LTE、NR、WiFi又はBluetooth無線技術のような、ネットワークノード1260に統合される異なる複数の無線技術のための様々な例示されたコンポーネントの複数のセットを含みうる。これらの無線技術は、ネットワークノード1260内の同一の又は異なるチップ又はチップセット及び他のコンポーネントに統合されうる。
【0165】
処理回路1270は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される任意の判定、計算、又は類似の動作(例えば、ある取得動作)を実行するように構成されうる。処理回路1270によって実行されるこれらの動作は、例えば、取得された情報を他の情報に変換すること、取得された情報又は変換された情報を、ネットワークノードに格納された情報と比較すること、及び/又は取得された情報又は変換された情報に基づいて1つ以上の動作を実行すること、及び上記の処理の結果として判定を行うことによって、処理回路1270によって取得された情報を処理することを含みうる。
【0166】
処理回路1270は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置(CPU)、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は任意の他の適切なコンピューティングデバイス、リソース、又はハードウェア、ソフトウェア及び/又は符号化ロジックの組み合わせ、のうちの1つ以上の組み合わせを備えてよく、これらは、単独で、又は他のネットワークノード1160のコンポーネント(例えば、デバイス読取可能媒体1280)と併用して、ネットワークノード1260の種々の機能を提供するように動作可能である。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線フィーチャ、機能、又は利益のいずれかを含みうる。
【0167】
例えば、処理回路1270は、デバイス読取可能媒体1280又は処理回路1270内のメモリに格納された命令を実行しうる。一部の実施形態において、処理回路1270は、システムオンチップ(SOC)上のシステムを含みうる。より具体的な例として、媒体1280に格納された(コンピュータプログラムプロダクトとも称される)命令は、処理回路1270によって実行されると、本明細書で説明される種々の例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行するようにネットワークノード1260を構成しうる命令を含みうる。
【0168】
いくつかの実施形態では、処理回路1270は、無線周波数(RF)トランシーバ回路1272及びベースバンド処理回路1274のうちの1つ以上を含みうる。いくつかの実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路1272及びベースバンド処理回路1274は、別個のチップ(又はチップセット)、ボード、又は無線ユニット及びデジタルユニット等のユニット上にあってもよい。代替の実施形態では、RFトランシーバ回路1272及びベースバンド処理回路1274の一部又は全部が、同じチップ又はチップのセット、ボード、又はユニット上にあってもよい。
【0169】
特定の実施形態では、ネットワークノード、基地局、eNB、又はその他のネットワークデバイスによって提供されるものとして説明される機能の一部又は全部は、デバイス読取可能媒体1280上に格納されている又は処理回路1270内のメモリに格納されている命令が処理回路1270によって実行されることによって実行されうる。代替の実施形態では、当該機能の一部又は全部は、ハードワイヤード方式等で、別個の又は個別のデバイス読取可能媒体上に格納された命令を実行することなく、処理回路1270によって提供されうる。これらの実施形態のいずれにおいても、デバイス読取可能記憶媒体上に格納された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路1270は、説明される機能を実行するように構成されうる。そのような機能によって提供される利点は、処理回路1270のみ、又はネットワークノード1260の他のコンポーネントに限定されず、ネットワークノード1260全体によって、及び/又はエンドユーザ及び無線ネットワーク全体によって享受される。
【0170】
デバイス読取可能媒体1280は、限定されることなく、永続的ストレージ、ソリッドステートメモリ、リモートマウントメモリ、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(例えば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(例えば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、及び/又は処理回路1270によって使用されうる情報、データ及び/又は命令を格納するその他の揮発性又は不揮発性、非一時的なデバイス読取可能及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含む、任意の形態の揮発性又は不揮発性コンピュータ読取可能メモリを含みうる。デバイス読取可能媒体1280は、処理回路1270によって実行され、ネットワークノード1260によって利用されることが可能な、コンピュータプログラムと、ソフトウェアと、ロジック、ルール、コード、テーブル等のうちの1つ以上を含むアプリケーションと、他の命令との少なくとも1つを含む、任意の適切な命令、データ、又は情報を格納しうる。デバイス可読媒体1280は、処理回路1270によって行われた任意の演算値、及び/又はインタフェース1290を介して受信された任意のデータを格納するために使用されうる。いくつかの実施形態では、処理回路1270及びデバイス読取可能媒体1280が一体化されていると見なされる場合がある。
【0171】
インタフェース1290は、ネットワークノード1260、ネットワーク1206、及び/又はWD1210間のシグナリング及び/又はデータの有線又は無線通信に使用される。図示されるように、インタフェース1290は、例えば有線コネクションを介してネットワーク1206との間でデータを送受信するための(複数の)ポート/端子1294を備える。インタフェース1290は更に、アンテナ1262に結合されうるか又は特定の実施形態ではその一部でありうる無線フロントエンド回路1292を含む。無線フロントエンド回路1292は、フィルタ1298及び増幅器1296を備える。無線フロントエンド回路1292は、アンテナ1262及び処理回路1270に接続されてもよい。無線フロントエンド回路は、アンテナ1262と処理回路1270との間で通信される信号を調整するように構成されうる。無線フロントエンド回路1292は、無線コネクションを介して他のネットワークノード又はWDに送出されるデジタルデータを受信しうる。無線フロントエンド回路1292は、フィルタ1298及び/又は増幅器1296の組み合わせを用いて、デジタルデータを、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号に変換しうる。その後、無線信号は、アンテナ1262を介して送信されうる同様に、データを受信する場合、アンテナ1262は、無線信号を収集し、当該無線信号は無線フロントエンド回路1292によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路1270に渡われる。他の実施形態では、インタフェースは、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含みうる。
【0172】
特定の代替実施形態では、ネットワークノード1260は別個の無線フロントエンド回路1292を含んでいなくてもよく、その代わりに、処理回路1270が、無線フロントエンド回路を含み、別個の無線フロントエンド回路1292を伴わずにアンテナ1262に接続されてもよい。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1272の全て又はいくつかは、インタフェース1290の一部とみなされうる。更に他の実施形態では、インタフェース1290は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つ以上のポート又は端子1294、無線フロントエンド回路1292、及びRFトランシーバ回路1272を含みうるとともに、インタフェース1290は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路1274と通信しうる。
【0173】
アンテナ1262は、無線信号を送信及び/又は受信するように構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含みうる。アンテナ1262は、無線フロントエンド回路1290に結合されうるとともに、データ及び/又は信号を無線で送受信することが可能な任意のタイプのアンテナでありうる。いくつかの実施形態では、アンテナ1262は、例えば2GHzと66GHzとの間で無線信号を送受信するように動作可能な、1つ以上の無指向性アンテナ、セクタアンテナ又はパネルアンテナを含んでもよい。無指向性アンテナは、任意の方向において無線信号を送受信するために使用されうる。セクタアンテナは、特定の領域内のデバイスからの無線信号を送受信するために使用されうる。パネルアンテナは、比較的直線状に無線信号を送受信するために使用される見通し内アンテナでありうる。いくつかの例では、2つ以上のアンテナの使用はMIMOと称されうる。いくつかの実施形態では、アンテナ1262は、ネットワークノード1260とは別個であってもよく、インタフェース又はポートを介してネットワークノード1260に接続可能であってもよい。
【0174】
アンテナ1262、インタフェース1290、及び/又は処理回路1270は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作及び/又は特定の取得動作を実行するように構成されうる。任意の情報、データ及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード、及び/又は任意の他のネットワーク機器から受信されうる。同様に、アンテナ1262、インタフェース1290、及び/又は処理回路1270は、ネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実行するように構成されうる。任意の情報、データ及び/又は信号は、無線デバイス、別のネットワークノード、及び/又は任意の他のネットワーク機器へ送信されうる。
【0175】
電力回路1287は、電力管理回路を含みうるか又は電力管理回路に結合されうるとともに、本明細書に記載の機能を実行するための電力をネットワークノード1260のコンポーネントに供給するように構成される。電力回路1287は、電源1286から電力を受信しうる。電源1286及び/又は電力回路1287は、それぞれのコンポーネントに適した形式で(例えば、各コンポーネントに必要な電圧及び電流レベルで)ネットワークノード1260の様々なコンポーネントに電力を供給するように構成されうる。電源1286は、電力回路1287及び/又はネットワークノード1260に含まれてもよいし、又はその外部に設けられてもよい。例えば、ネットワークノード1260は、電気ケーブル等の入力回路又はインタフェースを介して、外部電源(例えば、電気コンセント)に接続可能であってもよく、それにより外部電源が電力回路1287に電力を供給する。更なる例として、電源1286は、電力回路1287に接続又は統合される、バッテリ又はバッテリパックの形態の電源を含みうる。外部電源に障害が発生した場合、バッテリがバックアップ電力を供給しうる。光起電デバイスのような他のタイプの電源も使用されうる。
【0176】
ネットワークノード1260の代替的な実施形態は、本明細書に記載の機能のいずれか、及び/又は本明細書に記載の主題をサポートするために必要な任意の機能を含む、ネットワークノードの機能のある態様を提供することに関与しうる、図12に示されるもの以外の追加のコンポーネントを含みうる。例えば、ネットワークノード1260は、ネットワークノード1260への情報の入力を可能及び/又は容易にし、かつ、ネットワークノード1260からの情報の出力を可能に及び/又は容易にするユーザインタフェース機器を含みうる。これにより、ユーザが、ネットワークノード1260の診断、保守、修理、及び他の管理機能を行うことが可能に及び/又は容易になりうる。
【0177】
いくつかの実施形態では、無線デバイス(WD、例えばWD1210)は、直接的なヒューマンインタラクションを伴わずに情報を送信及び/又は受信するように構成されうる。例えば、WDは、所定のスケジュールで、内部又は外部のイベントによってトリガされたとき、又はネットワークからの要求に応答して、ネットワークに情報を送信するように設計されてもよい。WDの例には、スマートフォン、携帯電話、voice over IP(VoIP)電話、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、無線カメラ、ゲーム機又はデバイス、音楽ストレージ、再生装置、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップ、laptop-embedded equipment(LEE)、laptop-mounted equipment(LME)、スマートデバイス、無線カスタマー構内設備(CPE:customer-premise equipment)、モバイルタイプ通信(MTC:mobile-type communication)、Internet-of-Things(IoT)デバイス、車載無線端末デバイス等が含まれるが、これらに限定されない。
【0178】
WDは、例えば、サイドリンク通信、vehicle-to-vehicle(V2V)、vehicle-to-infrastructure(V2I)、vehicle-to-everything(V2X)のための3GPP標準規格を実装することによって、device-to-device(D2D)通信をサポートすることがあり、この場合、D2D通信デバイスと称されることがある。更に別の具体例として、Internet of Things(IoT)シナリオでは、WDは、モニタリング及び/又は測定を実行し、そのようなモニタリング及び/又は測定の結果を別のWD及び/又はネットワークノードに送信するマシン又は他のデバイスを表しうる。この場合、WDは、3GPPコンテキストではMTCデバイスと称されうるmachine-to-machine(M2M)デバイスでありうる。1つの具体例として、WDは、3GPPの狭帯域IoT(NB-IoT)標準規格を実装するUEでありうる。そのようなマシン又はデバイスの具体例は、センサ、電力メータ等の計量デバイス、産業機械、家庭用若しくは個人用機器(例えば、冷蔵庫、テレビ等)、又は個人用ウェアラブル(例えば、時計、フィットネストラッカー等)である。他のシナリオでは、WDは、その動作状態、又はその動作に関連する他の機能を
モニタリング及び/又は報告することができる車両又は他の機器を表しうる。上述のようなWDは、無線コネクションのエンドポイントを表してもよく、その場合、デバイスは無線端末と称されうる。更に、上述のようなWDは、モバイルであってもよく、その場合、モバイルデバイス又はモバイル端末とも称されうる。
【0179】
図示されるように、無線デバイス1210は、アンテナ1211、インタフェース1214、処理回路1220、デバイス読取可能媒体1230、ユーザインタフェース機器1232、補助装置1234、電源1236、及び電力回路1237を備える。WD1210は、例えば、例を挙げるだけでも、GSM、WCDMA(登録商標)、LTE、NR、WiFi、WiMAX、又はBluetooth無線技術等の、WD1210によってサポートされる異なる無線技術のために、図示されているコンポーネントのうちの1つ以上から成る複数のセットを含みうる。これらの無線技術は、WD1210内の他のコンポーネントと同一の又は異なるチップ又はチップセットに統合されうる。
【0180】
アンテナ1211は、無線信号を送信及び/又は受信するように構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含みうるとともに、インタフェース1214に接続される。特定の代替の実施形態では、アンテナ1211は、WD1210とは別個であってもよく、インタフェース又はポートを介してWD1210に接続可能であってもよい。アンテナ1211、インタフェース1214、及び/又は処理回路1220は、WDによって実行されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実行するように構成されうる。任意の情報、データ、及び/又は信号は、ネットワークノード及び/又は別のWDから受信されうる。いくつかの実施形態では、無線フロントエンド回路及び/又はアンテナ1211は、インタフェースとみなされうる。
【0181】
図示されるように、インタフェース1214は、無線フロントエンド回路1212及びアンテナ1211を備える。無線フロントエンド回路1212は、1つ以上のフィルタ1218及び増幅器1216を備える。無線フロントエンド回路1214は、アンテナ1211及び処理回路1220に接続され、アンテナ1211と処理回路1220との間で通信される信号を調整するように構成されうる。無線フロントエンド回路1212は、アンテナ1211に結合されてもよいし、又はその一部であってもよい。いくつかの実施形態では、WD1210は別個の無線フロントエンド回路1212を含まなくてもよく、むしろ、処理回路1220が無線フロントエンド回路を含み、アンテナ1211に接続されてもよい。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1222のいくつか又は全ては、インタフェース1214の一部とみなされうる。無線フロントエンド回路1212は、無線コネクションを介して他のネットワークノード又はWDに送出されるデジタルデータを受信しうる。無線フロントエンド回路1212は、フィルタ1218及び/又は増幅器1216の組み合わせを用いて、デジタルデータを、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号に変換しうる。その後、無線信号は、アンテナ1211を介して送信されうる同様に、データを受信する場合、アンテナ1211は、無線信号を収集し、当該無線信号は無線フロントエンド回路1212によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路1220に渡われる。他の実施形態では、インタフェースは、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含みうる。
【0182】
処理回路1220は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置(CPU)、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は任意の他の適切なコンピューティングデバイス、リソース、又はハードウェア、ソフトウェア及び/又は符号化ロジックの組み合わせ、のうちの1つ以上の組み合わせを備えてよく、これらは、単独で、又はデバイス読取可能媒体1130等の、他のWD1210のコンポーネントと併用して、WD1210の機能を提供するように動作可能である。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線機能又は利益のいずれかを含みうる。
【0183】
例えば、処理回路1220は、本明細書で開示される機能を提供するために、デバイス読取可能媒体1230又は処理回路1220内のメモリに格納された命令を実行しうる。より具体的には、媒体1230に格納された(コンピュータプログラムプロダクトとも称される)命令は、プロセッサ1220によって実行されると、本明細書で説明される種々の例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行するように無線デバイス1210を構成しうる命令を含みうる。
【0184】
図示されるように、処理回路1220は、RFトランシーバ回路1222、ベースバンド処理回路1224、及びアプリケーション処理回路1226のうちの1つ以上を含む。他の実施形態では、処理回路520は、異なるコンポーネント及び/又はコンポーネントの異なる組み合わせを含みうる。いくつかの実施形態では、WD1210の処理回路1220はSOCを備えうる。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1222、ベースバンド処理回路1224、及びアプリケーション処理回路1226は、別個のチップ又はチップセット上にあってもよい。代替の実施形態では、ベースバンド処理回路1224及びアプリケーション処理回路1226の一部又は全部は、1つのチップ又はチップセットに結合されてもよく、RFトランシーバ回路1222は別個のチップ又はチップセット上にあってもよい。更に代替の実施形態では、RFトランシーバ回路1222及びベースバンド処理回路1224の一部又は全部は、同一のチップ又はチップセット上にあってもよく、アプリケーション処理回路1226は、別個のチップ又はチップセット上にあってもよい。更に他の代替の実施形態では、RFトランシーバ回路1222、ベースバンド処理回路1224、及びアプリケーション処理回路1226の一部又は全部は、同一のチップ又はチップセットにおいて結合されてもよい。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1222は、インタフェース1214の一部であってもよい。RFトランシーバ回路1222は、処理回路1220のためにRF信号を調整しうる。
【0185】
ある実施形態では、WDによって実行されるものとして本明細書に記載の機能の一部又は全部は、ある実施形態ではコンピュータ読取可能記憶媒体でありうるデバイス読取可能媒体1230上に格納された命令を実行する処理回路1220によって提供されうる。代替の実施形態では、当該機能の一部又は全部は、ハードワイヤード方式等で、別個の又は個別のデバイス読取可能記憶媒体上に格納された命令を実行することなく、処理回路1220によって提供されうる。これらの特定の実施形態のいずれにおいても、デバイス読取可能記憶媒体上に格納された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路1220は、説明される機能を実行するように構成されうる。そのような機能によって提供される利点は、処理回路1220のみ、又はWD1210の他のコンポーネントに限定されず、WD1210全体によって、及び/又はエンドユーザ及び無線ネットワーク全体によって享受される。
【0186】
処理回路1220は、WDによって実行されるものとして本明細書に記載の任意の判定、計算、又は類似の動作(例えば、ある取得動作)を実行するように構成されうる。処理回路1220によって実行されるようなこれらの動作は、例えば、取得された情報を他の情報に変換すること、取得された情報又は変換された情報を、WD1210に格納された情報と比較すること、及び/又は取得された情報又は変換された情報に基づいて1つ以上の動作を実行すること、及び上記の処理の結果として判定を行うことによって、処理回路1220によって取得された情報を処理することを含みうる。
【0187】
デバイス読取可能媒体1230は、処理回路1220によって実行されることが可能な、コンピュータプログラムと、ソフトウェアと、ロジック、ルール、コード、テーブル等のうちの1つ以上を含むアプリケーションと、他の命令とのうちの少なくとも1つを格納するように動作可能でありうる。デバイス読取可能媒体1230は、コンピュータメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は読み出し専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(例えば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、及び/又は処理回路1220によって使用されうる情報、データ及び/又は命令を格納する任意の他の揮発性又は不揮発性、非一時的なデバイス読取可能及び/又はコンピュータ実行可能メモリデバイスを含みうる。いくつかの実施形態では、処理回路1220及びデバイス読取可能媒体1230が一体化されていると見なされる場合がある。
【0188】
ユーザインタフェース機器1232は、人間のユーザがWD1210とインタラクションすることを可能及び/又は容易にするコンポーネントを含みうる。このようなインタラクションは、視覚的、聴覚的、触覚的等の多くの形態でありうる。ユーザインタフェース機器1232は、ユーザへの出力を生成するように、及びユーザがWD1210に入力を提供することを可能及び/又は容易にするように動作可能でありうる。インタラクションのタイプは、WD1210に組み込まれたユーザインタフェース機器1232のタイプに応じて変わりうる。例えば、WD1210がスマートフォンである場合、インタラクションはタッチスクリーンを介するものでありうる。WD1210がスマートメーターである場合、インタラクションは使用量(例えば、使用されるガロン数)を提供する画面又は(例えば、煙が検知された場合に)音声アラートを提供するスピーカを介するものでありうる。ユーザインタフェース機器1232は、入力インタフェース、デバイス及び回路と、出力インタフェース、デバイス及び回路とを含みうる。ユーザインタフェース装置1232は、WD1210への情報の入力を可能及び/又は容易にするように構成され、処理回路1220が入力情報を処理することを可能及び/又は容易にするように処理回路1220に接続される。ユーザインタフェース機器1232は、例えば、マイクロフォン、近接センサ若しくは他のセンサ、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つ以上のカメラ、USBポート、又は他の入力回路を含みうる。ユーザインタフェース機器1232は更に、WD1210からの情報の出力を可能及び/又は容易にし、処理回路1220がWD1210から情報を出力することを可能及び/又は容易にするように構成される。ユーザインタフェース機器1232は、例えば、スピーカ、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドホンインタフェース、又は他の出力回路を含みうる。ユーザインタフェース機器1232の1つ以上の入出力インタフェース、デバイス、及び回路を使用して、WD1210は、エンドユーザ及び/又は無線ネットワークと通信しうるとともに、本明細書に記載の機能からの利点をエンドユーザ及び/又は無線ネットワークが享受することを可能及び/又は容易にしうる。
【0189】
補助装置1234は、一般にWDによって実行されない可能性があるより具体的な機能を提供するように動作可能である。これは、様々な目的のために測定を行うための専用センサ、有線通信等の追加のタイプの通信のためのインタフェースを含みうる。補助装置1234のコンポーネントを含むこと及び当該コンポーネントのタイプは、実施形態及び/又はシナリオに応じて変わりうる。
【0190】
電源1236は、いくつかの実施形態では、バッテリ又はバッテリパックの形態でありうる。外部電源(例えば、電気コンセント)、光起電力デバイス、又はパワーセル等の、他のタイプの電源も使用されうる。WD1210は更に、電源1236からの電力を、電源1236からの電力を必要とするWD1210の種々の部分に送り、本明細書に記載される又は示される任意の機能を実行するための電力回路1237を含みうる。電力回路1237は、ある実施形態では電力管理回路を含みうる。電力回路1237は、追加的又は代替的には、外部電源から電力を受けるように動作可能であってもよく、その場合、WD1210は、入力回路又は電力ケーブル等のインタフェースを介して外部電源(電気コンセント等)に接続可能でありうる。ある実施形態において、電力回路1237は更に、外部電源から電源1236に電力を送るように動作可能であってもよい。これは、例えば電源1236の充電のためでありうる。電力回路1237は、電源1236からの電力に対する任意の変換又は他の修正を行い、WD1210のそれぞれのコンポーネントへの供給に適するようにしうる。
【0191】
図13は、本明細書に記載の様々な態様に係るUEの一実施形態を示す。本明細書で使用されるように、ユーザ装置又はUEは、必ずしも、関連するデバイスの所有及び/又は操作を行う人間のユーザという意味でユーザを有するとは限らない。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売又は人間のユーザによる操作が意図されているが、特定の人間のユーザ(例えば、スマートスプリンクラコントローラ)に関連付けられていなくてもよい、又は最初は関連付けられていなくてもよいデバイスを表しうる。あるいは、UEは、エンドユーザへの販売又はエンドユーザによる操作を意図されていないが、ユーザ(例えば、スマート電力メータ)に関連付けられうるか又は当該ユーザの利益のために操作されうるデバイスを表しうる。UE13200は、NB-IoT UE、マシンタイプ通信(MTC)UE、及び/又は拡張MTC(eMTC)UEを含む、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)によって特定される任意のUEでありうる。図13に示されるように、UE1300は、3GPPのGSM、UMTS、LTE、及び/又は5G標準規格等の、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表された1つ以上の通信標準規格に従って通信するように設定されたWDの一例である。前述のように、WD及びUEとの用語は交換可能に使用されうる。したがって、図13はUEであるが、本明細書で説明されるコンポーネントはWDに等しく適用可能であり、その逆も同様である。
【0192】
図13において、UE1300は、処理回路1301を備え、当該処理回路は、入出力インタフェース1305と、無線周波数(RF)インタフェース1309と、ネットワーク接続インタフェース1311と、ランダムアクセスメモリ(RAM)1317、読み出し専用メモリ(ROM)1319、及び記憶媒体1321等を含むメモリ1315と、通信サブシステム1331と、電源1333と、任意の他のコンポーネントとのうちの少なくとも1つ、又はそれらの任意の組み合わせに、動作可能に結合されている。記憶媒体1321は、オペレーティングシステム1323、アプリケーションプログラム1325、及びデータ1327を含む。他の実施形態では、記憶媒体1321が他の類似のタイプの情報を含みうる。あるUEは、図13に示されるコンポーネントの全て又は当該コンポーネントのサブセットのみを利用しうる。コンポーネント間の統合のレベルは、1つのUEから別のUEへと変化しうる。更に、あるUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機等の、コンポーネントの複数のインスタンスを含みうる。
【0193】
図13において、処理回路1301は、コンピュータ命令及びデータを処理するように構成されうる。処理回路1301は、1つ以上のハードウェア実装ステートマシン(例えば、ディスクリートロジック、FPGA、ASIC等)、プログラマブルロジックと適切なファームウェア、1つ以上の格納されたプログラム、マイクロプロセッサ又はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の汎用プロセッサ、並びに適切なソフトウェア、又は上記の任意の組み合わせ等の、マシン読取可能コンピュータプログラムとしてメモリに格納されたマシン命令を実行するように動作可能な任意のシーケンシャルステートマシンを実装するように構成されうる。例えば、処理回路1301は、2つの中央処理装置(CPU)を含みうる。データは、コンピュータによる使用に適した形態の情報でありうる。
【0194】
図示された実施形態では、入出力インタフェース1305は、入力デバイス、出力装置、又は入出力デバイスに通信インタフェースを提供するように構成されうる。UE1300は、入出力インタフェース1305を介して出力デバイスを使用するように構成されうる。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインタフェースポートを使用しうる。例えば、UE1300への入力及びUE1200からの出力を提供するためにUSBポートが使用されうる。出力デバイスは、スピーカ、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、又はそれらの任意の組み合わせでありうる。UE1300は、UE1300にユーザが情報を取り込むことを可能にする及び/又は促進するように、入出力インタフェース1305を介して入力デバイスを使用するように構成されうる。入力デバイスは、タッチセンシティブ又はプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラ等)、マイクロフォン、センサ、マウス、トラックボール、方向パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカード等を含みうる。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を感知するために、容量性又は抵抗性タッチセンサを含みうる。センサは、例えば、加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、力センサ、磁力計、光学センサ、近接センサ、他の同様のセンサ、又はそれらの任意の組み合わせでありうる。例えば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、及び光センサでありうる。
【0195】
図13において、RFインタフェース1309は、送信機、受信機、及びアンテナ等のRFコンポーネントに通信インタフェースを提供するように構成されうる。ネットワーク接続インタフェース1311は、ネットワーク1343aへの通信インタフェースを提供するように構成されうる。ネットワーク1343aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、遠隔通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、又はそれらの任意の組み合わせ等の、有線及び/又は無線ネットワークを含みうる。例えば、ネットワーク1343aは、Wi-Fiネットワークを含んでもよい。ネットワーク接続インタフェース1311は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATM等の1つ以上の通信プロトコルに従って、通信ネットワークを介して1つ以上の他のデバイスと通信するために使用される受信機及び送信機インタフェースを含むように構成されうる。ネットワーク接続インタフェース1311は、通信ネットワークリンク(例えば、光、電気等)に適した受信機及び送信機の機能を実装しうる。送信機機能及び受信機機能は、回路コンポーネント、ソフトウェア、又はファームウェアを共有していてもよいし、あるいは、別々に実装されていてもよい。
【0196】
RAM1317は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及びデバイスドライバ等のソフトウェアプログラムの実行中にデータ又はコンピュータ命令の記憶又はキャッシュを提供するために、バス1302を介して処理回路1301にインタフェースを行うように構成されうる。ROM1319は、コンピュータ命令又はデータを処理回路1301に提供するように構成されうる。例えば、ROM1319は、不揮発性メモリに格納された、キーボードからの基本的な入出力(I/O)、スタートアップ、又はキーストロークの受信のような、基本的なシステム機能のための不変の低レベルシステムコード又はデータを格納するように構成されうる。記憶媒体1321は、RAM、ROM、プログラマブル・リードオンリーメモリ(PROM)、消去可能プログラマブル・リードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル・リードオンリーメモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、又はフラッシュドライブ等のメモリを含むように構成されうる。
【0197】
一例では、記憶媒体1321は、オペレーティングシステム1323、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェット又はガジェットエンジン又は他のアプリケーション等のアプリケーションプログラム1325、及びデータファイル1327を含むように構成されうる。記憶媒体1321は、UE1300による使用のために、様々なオペレーティングシステムのうちのいずれか、又はオペレーティングシステムの組み合わせを格納しうる。例えば、アプリケーションプログラム1325は、プロセッサ1301によって実行されると、本明細書で説明される種々の例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行するようにUE1300を構成しうる(コンピュータプログラムプロダクトとも称される)実行可能プログラム命令を含みうる。
【0198】
記憶媒体1321は、redundant array of independent disks(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内部ハードディスクドライブ、ブルーレイ光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータストレージ(HDDS)光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、同期ダイナミックRAM(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュール又はリムーバブルユーザ識別(SIM/RUIM)モジュール等のスマートカードメモリ、他のメモリ、又はそれらの任意の組合せ等の、複数の物理ドライブユニットを含むように構成されうる。記憶媒体1321は、データをオフロードする又はデータをアップロードするために、一時的又は非一時的なメモリ媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラム等にUE1300がアクセスすることを可能にしうる。通信システムを利用するもの等の製品は、デバイス読取可能媒体を含みうる記憶媒体1321において有形に具現化されうる。
【0199】
図13において、処理回路1301は、通信サブシステム1331を使用してネットワーク1343bと通信するように構成されうる。ネットワーク1343a及びネットワーク1343bは、同じネットワークであってもよいし、異なるネットワークであってもよい。通信サブシステム1331は、ネットワーク1343bと通信するために使用される1つ以上のトランシーバを含むように構成されうる。例えば、通信サブシステム1331は、IEEE802.13、CDMA、WCDMA(登録商標)、GSM、LTE、UTRAN、WiMax等の、1つ以上の通信プロトコルに従って、無線アクセスネットワーク(RAN)の他のWD、UE、又は基地局等の、無線通信が可能な他のデバイスの1つ以上のリモートトランシーバと通信するために使用される1つ以上のトランシーバを含むように構成されうる。各トランシーバは、RANリンクに適した送信機又は受信機の機能(例えば、周波数割り当て等)をそれぞれ実装するために、送信機1333及び/又は受信機1335を含みうる。更に、各トランシーバの送信機1333及び受信機1335は、回路コンポーネント、ソフトウェア、又はファームウェアを共有していてもよいし、あるいは、別々に実装されていてもよい。
【0200】
図示された実施形態では、通信サブシステム1331の通信機能は、データ通信、音声通信、マルチメディア通信、Bluetooth等の短距離通信、近距離通信、位置を判定するための全地球測位システム(GPS)の使用等の位置ベース通信、他の同様の通信機能、又はそれらの任意の組み合わせを含みうる。例えば、通信サブシステム1331は、セルラ通信、Wi-Fi通信、Bluetooth通信、及びGPS通信を含みうる。ネットワーク1343bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、遠隔通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、又はそれらの任意の組み合わせ等の、有線及び/又は無線ネットワークを含みうる。例えば、ネットワーク1343bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、及び/又は近距離ネットワークでありうる。電源1313は、UE1300のコンポーネントに交流(AC)又は直流(DC)電力を供給するように構成されうる。
【0201】
本明細書に記載の特徴、利点、及び/又は機能は、UE1300のコンポーネントのうちの1つで実装されうるか、又はUE1300の複数のコンポーネントに分割されうる。更に、本明細書で説明される特徴、利点、及び/又は機能は、ハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアの任意の組み合わせで実装されうる。一例では、通信サブシステム1331は、本明細書に記載のコンポーネントのうちのいずれかを含むように構成されうる。更に、処理回路1301は、バス1302を介してそのようなコンポーネントのいずれかと通信するように構成されうる。別の例では、そのようなコンポーネントのいずれも、処理回路1301によって実行されるときに本明細書に記載の対応する機能を実行する、メモリに格納されたプログラム命令によって表されうる。別の例では、そのようなコンポーネントのいずれかの機能が、処理回路1301と通信サブシステム1331との間に分配されてもよい。別の例では、そのようなコンポーネントのいずれかの非計算集約型の機能がソフトウェア又はファームウェアで実現されてもよく、計算集約型の機能はハードウェアで実現されてもよい。
【0202】
図14は、いくつかの実施形態によって実装される機能が仮想化されうる仮想化環境1400を示す概略的なブロック図である。本コンテキストにおいて、仮想化手段は、ハードウェアプラットフォーム、記憶装置及びネットワーキング資源の仮想化を含みうる装置又はデバイスの仮想化バージョンを作成する。本明細書で使用されるように、仮想化は、ノード(例えば、仮想化された基地局又は仮想化された無線アクセスノード)又はデバイス(例えば、UE、無線デバイス、又は任意の他のタイプの通信デバイス)又はそれらのコンポーネントに適用されることができ、機能の少なくとも一部が1つ以上の仮想コンポーネントとして(例えば、1つ以上のネットワーク内の1つ以上の物理処理ノード上で実行される1つ以上のアプリケーション、コンポーネント、機能、仮想マシン、又はコンテナを介して)実装される実装形態に関連する。
【0203】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の機能の一部又は全部は、ハードウェアノード1430の1つ以上によってホストされる1つ以上の仮想環境1400に実装される1つ以上の仮想マシンによって実行される仮想コンポーネントとして実装されてもよい。更に、仮想ノードが無線アクセスノードではない又は無線接続を必要としない実施形態(例えば、コアネットワークノード)では、ネットワークノードは完全に仮想化されてもよい。
【0204】
上記機能は、本明細書で開示される実施形態のいくつかについての特徴、機能、及び/又は利点のいくつかを実装するように動作可能な(代替的には、ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能等と称されうる)1つ以上のアプリケーション1420によって実装されうる。アプリケーション1420は、処理回路1460及びメモリ1490を含むハードウェア1430を提供する仮想化環境1400で実行される。メモリ1490は、処理回路1460によって実行可能な命令1495を含み、それによって、アプリケーション1420は、本明細書で開示される特徴、利点、及び/又は機能のうちの1つ以上を提供するように動作可能である。
【0205】
仮想化環境1400は、商用オフザシェルフ(COTS:commercial off-the-shelf)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はデジタル若しくはアナログハードウェアコンポーネント若しくは専用プロセッサを含む任意の他のタイプの処理回路でありうる、1つ以上のプロセッサ又は処理回路1460のセットを含む汎用又は専用ネットワークハードウェアデバイス(又はノード)1430を備えうる。各ハードウェアデバイスは、処理回路1460によって実行される命令1495又はソフトウェアを一時的に格納するための非永続的メモリでありうるメモリ1490-1を備えうる。例えば、命令1495は、処理回路1460によって実行されると、本明細書で説明される種々の例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行するようにハードウェアノード1420を構成しうる(コンピュータプログラムプロダクトとも称される)プログラム命令を含みうる。このような動作は、ハードウェアノード1430によってホストされている(1つ以上の)仮想ノード1420に起因してもよい。
【0206】
各ハードウェアデバイスは、物理ネットワークインタフェース1480を含む、ネットワークインタフェースカードとしても知られる1つ以上のネットワークインタフェースコントローラ(NIC)1470を含みうる。各ハードウェアデバイスは更に、処理回路1460によって実行可能なソフトウェア1495及び/又は命令をその中に格納した、非一時的かつ永続的なマシン読取可能記憶媒体1490-2を含みうる。ソフトウェア1495は、1つ以上の仮想化レイヤ1450(ハイパーバイザとも称される)をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン1440を実行するためのソフトウェアと、本明細書に記載のいくつかの実施形態に関連して記載される機能、特徴、及び/又は利点を実行することを可能にするソフトウェアとを含む、あらゆるタイプのソフトウェアを含みうる。
【0207】
仮想マシン1440は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワークワーキング又はインタフェース、及び仮想ストレージを含み、対応する仮想化レイヤ1450又はハイパーバイザによって実行されうる。仮想アプライアンス1420のインスタンスの様々な実施形態は、1つ以上の仮想マシン1440上で実装されてもよく、当該実装は異なる方法で行われてもよい。
【0208】
動作中に、処理回路1460は、ソフトウェア1495を実行して、仮想マシンモニタ(VMM)とも称されることがあるハイパーバイザ又は仮想化レイヤ1450をインスタンス化する。仮想化レイヤ1450は、仮想マシン1440にはネットワーキングハードウェアのように見える仮想オペレーティングプラットフォームを提示しうる。
【0209】
図14に示すように、ハードウェア1430は、汎用の又は特定のコンポーネントを有する独立型ネットワークノードでありうる。ハードウェア1430は、アンテナ14225を含みうるとともに、仮想化を通じていくつかの機能を実装しうる。あるいは、ハードウェア1430は、多くのハードウェアノードが連携し、かつ、特にアプリケーション1420のライフサイクル管理を監督する管理及びオーケストレーション(MANO:management and orchestration)14100を介して管理される、(データセンタ又はカスタマー構内設備(CPE)内のもののような)より大きなハードウェアのクラスタの一部であってもよい。
【0210】
ハードウェアの仮想化は、ネットワーク機能仮想化(NFV:network function virtualization)と称されるいくつかのコンテキストで行われる。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データセンタ内に配置されうる、業界標準の大容量サーバ・ハードウェア、物理スイッチ、及び物理ストレージと、カスタマー構内設備とに統合するために使用されうる。
【0211】
NFVのコンテキストでは、仮想マシン1440は、あたかも仮想化されていない物理マシン上で実行されているかのように、プログラムを実行する物理マシンのソフトウェア実装であってもよい。複数の仮想マシン1440のそれぞれと、当該仮想マシン740を実行するハードウェア1430のその部分は、当該仮想マシン740専用のハードウェア、及び/又は当該仮想マシン740が複数の仮想マシン1440のうちの他のものと共有するハードウェアであり、個別の仮想ネットワークエレメント(VNE:virtual network element)を形成する。
【0212】
なお、NFVのコンテキストでは、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ1430上の1つ以上の仮想マシン1440で実行され、かつ、図14のアプリケーション1420に対応する、特定のネットワーク機能を処理することに関与する。
【0213】
いくつかの実施形態では、それぞれが1つ以上の送信機14220及び1つ以上の受信機14210を含む1つ以上の無線ユニット14200が、1つ以上のアンテナ14225に結合されうる。無線ユニット14200は、1つ以上の適切なネットワークインタフェースを介してハードウェアノード1430と直接通信しうるとともに、無線アクセスノード又は基地局等の無線機能を仮想ノードに提供するために仮想コンポーネントと組み合わせて使用されうる。このように配置されたノードは、本明細書の他の箇所で説明されるように、1つ以上のUEとも通信しうる。
【0214】
いくつかの実施形態では、いくつかのシグナリングが、ハードウェアノード1430と無線ユニット14200との間の通信のために代替的に使用されうる制御システム1423を介して行われうる。
【0215】
図15を参照すると、実施形態に従って、通信システムは、3GPPタイプのセルラネットワーク等の通信ネットワーク1510を含み、当該通信ネットワークは、無線アクセスネットワーク等のアクセスネットワーク1511と、コアネットワーク1514とを含む。アクセスネットワーク1511は、それぞれ対応するカバレッジエリア1513a,1513b,1513cを規定する、NB、eNB、gNB、又はその他のタイプの無線アクセスポイント等の複数の基地局1512a,1512b,1512cを備える。各基地局1512a,1512b,1512cは、有線又は無線コネクション1515を介してコアネットワーク1514に接続可能である。カバレッジエリア1513cに位置する第1のUE1591は、対応する基地局1512cに無線で接続する、又は当該基地局によってページングされるように構成されうる。カバレッジエリア1513a内の第2のUE1592は、対応する基地局1512aに無線で接続可能である。この例では、複数のUE1591,1592が示されているが、開示された実施形態は、単一のUEがカバレッジエリア内にある状況、又は単一のUEが対応する基地局に接続している状況にも同様に適用可能である。
【0216】
通信ネットワーク1510自体は、ホストコンピュータ1530に接続され、当該ホストコンピュータは、独立型サーバ、クラウド実装型サーバ、分散型サーバのハードウェア及び/又はソフトウェアで、又はサーバファーム内の処理リソースとして実施されうる。ホストコンピュータ1530は、サービスプロバイダの所有であっても制御下にあってもよく、又は、サービスプロバイダによって又はサービスプロバイダの代わりに操作されてもよい。通信ネットワーク1510とホストコンピュータ1530との間のコネクション1521及び1522は、コアネットワーク1514からホストコンピュータ1530に直接延びていてもよいし、オプションの中間ネットワーク1520を介して延びていてもよい。中間ネットワーク1520は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、又はホストネットワークのうちの1つ以上の組合せであってもよく、中間ネットワーク1520は、もしあれば、バックボーンネットワーク又はインターネットであってもよく、特に、中間ネットワーク1520は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を含んでもよい。
【0217】
図15の通信システムは、全体として、接続されたUE1591,1592のうちの1つとホストコンピュータ1530との間の接続性を与える。当該接続性は、オーバー・ザ・トップ(OTT:over-the-top)コネクション1550として説明されうる。ホストコンピュータ1530及び接続されたUE1591,1592は、アクセスネットワーク1511、コアネットワーク1514、任意の中間ネットワーク1520、及び可能性のある更なるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTTコネクション1550を介してデータ及び/又はシグナリングを通信するように構成される。OTTコネクション1550は、OTTコネクション1550が通過する参加通信デバイスが、アップリンク通信及びダウンリンク通信のルーティングに気付かないという意味で、トランスペアレントでありうる。例えば、基地局1512は、接続されたUE1591に転送される(例えば、ハンドオーバされる)ホストコンピュータ1530から発信されたデータを有する、到着するダウンリンク通信の過去のルーティングについて通知されてなくてもよく、又は通知される必要がなくてもよい。同様に、基地局1512は、UE1591からホストコンピュータ1530へ向かう、発信されるアップリンク通信の将来のルーティングを知っている必要はない。
【0218】
図16を参照して、前の段落で説明したUE、基地局及びホストコンピュータの実施形態による実装例を以下で説明する。通信システム1600において、ホストコンピュータ1610は、通信システム1600の、異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップ及び維持するように構成された通信インタフェース1616を含むハードウェア1615を備える。ホストコンピュータ1610は、ストレージ能力及び/又は処理能力を有しうる処理回路1618を更に備える。具体的には、処理回路1618は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備えうる。ホストコンピュータ1610は、ホストコンピュータ1610内に格納された又はホストコンピュータ910がアクセス可能である、かつ、処理回路1618によって実行可能であるソフトウェア1611を更に備える。ソフトウェア1611は、クライアントアプリケーション1612を含む。ホストアプリケーション1612は、UE1630及びホストコンピュータ1610で終端するOTTコネクション1650を介して接続するUE1630等のリモートユーザにサービスを提供するように動作可能でありうる。サービスをリモートユーザに提供する際に、ホストアプリケーション1612は、OTTコネクション1650を使用して送信されるユーザデータを提供しうる。
【0219】
通信システム1600は更に、通信システム内に設けられ、かつ、ホストコンピュータ1610及びUE1630と通信することを可能にするハードウェア1625を備える基地局1620を含みうる。ハードウェア1625は、通信システム1600の、異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線コネクションをセットアップ及び維持するための通信インタフェース1626と、基地局1620によってサービスが行われるカバレッジエリア(図16には図示せず)内に位置するUE1630との少なくとも無線コネクション1670をセットアップ及び維持するための無線インタフェース1627とを含みうる。通信インタフェース1626は、ホストコンピュータ1610へのコネクション1660を容易にするように構成されうる。コネクション1660は、直接的であってもよいし、通信システムのコアネットワーク(図16には図示せず)及び/又は通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通過してもよい。図示された実施形態では、基地局1620のハードウェア1625は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備えうる処理回路1628を更に含む。
【0220】
基地局1620は、内部に格納されるか又は外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア1621を更に備える。例えば、ソフトウェア1621は、処理回路1628によって実行されると、本明細書で説明される種々の例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行するように1620を構成しうる(コンピュータプログラムプロダクトとも称される)プログラム命令を含みうる。
【0221】
通信システム1600は、既に言及したUE1630を更に含みうる。当該UEのハードウェア1635は、UE1630が現在位置しているカバレッジエリアにサービスを行う基地局との無線コネクション1670をセットアップ及び維持するように構成された無線インタフェース1637を含みうる。UE1630のハードウェア1635は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせ(図示せず)を備えうる処理回1638を更に含む。
【0222】
UE1630は、UE1630内に格納された又はUE1530がアクセス可能である、かつ、処理回路1638によって実行可能であるソフトウェア1631を更に備える。ソフトウェア1631は、クライアントアプリケーション1632を含む。クライアントアプリケーション1632は、ホストコンピュータ1610のサポートにより、UE1630を介して人間の又は人間以外のユーザにサービスを提供するように動作可能でありうる。ホストコンピュータ1610において、実行中のホストアプリケーション1612は、UE1630及びホストコンピュータ1610で終端するOTTコネクション1650を介して、実行中のクライアントアプリケーション1632と通信しうる。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション1632は、ホストアプリケーション1612から要求データを受信し、当該要求データに応じてユーザデータを提供しうる。OTTコネクション1650は、要求データ及びユーザデータの両方を転送しうる。クライアントアプリケーション1632は、それが提供するユーザデータを生成するためにユーザとインタラクションしうる。ソフトウェア1631は、処理回路1638によって実行されると、本明細書で説明される種々の例示的な方法(例えば、手順)に対応する動作を実行するようにUE1630を構成しうる(コンピュータプログラムプロダクトとも称される)プログラム命令を含みうる。
【0223】
一例として、図16に示されるホストコンピュータ1610、基地局1620、及びUE1630は、本明細書で他の図面に関連して説明されているホストコンピュータ又は基地局と同様又は同一であってもよい。例えば、これらのエンティティの内部動作は、図16に示されるようなものであってもよく、独立して、周囲のネットワークトポロジは他の図面に示されるものであってもよい。
【0224】
図16では、あらゆる中間デバイス及びそれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングに明示的に言及することなく、OTTコネクション1650が、基地局1620を介したホストコンピュータ1610とUE1630との間の通信を示すために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャは、UE1630から若しくはホストコンピュータ1610を操作するサービスプロバイダから、又はその両方から隠すように構成されうるルーティングを決定しうる。OTTコネクション1650がアクティブである間に、ネットワークインフラストラクチャは、(例えば、負荷の考慮又はネットワークの再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定を更に行いうる。
【0225】
UE1630と基地局1620との間の無線コネクション1670は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つ以上は、無線コネクション1670が最後のセグメントを形成するOTTコネクション1650を使用してUE1630に提供されるOTTサービスの性能を改善しうる。より正確には、本明細書で開示される例示的な実施形態は、ユーザ装置(UE)と、5Gネットワークの外部のOTTデータアプリケーション又はサービスのような、別のエンティティとの間のデータセッションと関連付けられた、対応する無線ベアラを含む、データフローのエンドツーエンド・サービス品質(QoS)をネットワークがモニタリングするための柔軟性を改善することができる。これら及び他の利点は、5G/NRソリューションの、よりタイムリーな設計、実装及び展開を容易にすることができる。更に、そのような実施形態は、データセッションQoSの、柔軟かつタイムリーな制御を容易にすることができ、これは、5G/NRによって想定され、かつ、OTTサービスの成長にとって重要な、キャパシティ、スループット、レイテンシ等の改善につながりうる。
【0226】
いくつかの実施形態では、1つ又は以上の実施形態が改善するデータレート、レイテンシ及びその他のネットワーク動作態様をモニタリングする目的で、測定手順が提供されうる。更に、測定結果の変動に応じて、ホストコンピュータ1610とUE1630との間のOTTコネクション1650を再設定するためのオプションのネットワーク機能があってもよい。OTTコネクション1650を再設定するための測定手順及び/又はネットワーク機能は、ホストコンピュータ1610のソフトウェア1611及びハードウェア1615、又はUE1630のソフトウェア1631及びハードウェア1635、又はその両方で実装されうる。いくつかの実施形態では、センサ(図示せず)が、OTTコネクション1650が通過する通信デバイスに配置されうるか又はそれに関連して配置されうる。当該センサは、上記で例示された、モニタリングされた量の値を供給することによって、又はソフトウェア1611,1631が当該モニタリングされた量を他の物理量の値から計算又は推定しうる、当該他の物理量の値を供給することによって、測定手順に関与しうる。OTTコネクション1650の再設定は、メッセージフォーマット、再送設定、好ましいルーティング等を含んでもよく、当該再設定は、基地局1620に影響を与える必要はなく、基地局1620には未知であるか又は感知できなくてもよい。そのような手順及び機能は、当該分野では既知でありうるとともに実践されうる。特定の実施形態では、測定は、ホストコンピュータ1610の、スループット、伝搬時間、レイテンシ等の測定を容易にする、独自のUEシグナリングを含みうる。測定は、ソフトウェア1611及び1631が、伝搬時間、エラー等をモニタリングしながら、OTTコネクション1650を使用して、メッセージ(特に、空のメッセージ又は「ダミー」メッセージ)を送信させることで実行されうる。
【0227】
図17は、一実施形態による、通信システムにおいて実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、いくつかの実施形態において本明細書で他の図面を参照して説明されうるホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図17に対する図面の言及のみがこのセクションに含まれる。ステップ1710で、ホストコンピュータがユーザデータを提供する。ステップ1710の(オプションでありうる)サブステップ1711では、ホストコンピュータが、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ1720で、ホストコンピュータが、UEへのユーザデータを搬送する送信を開始する。(オプションでありうる)ステップ1730で、基地局が、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信で搬送されたユーザデータをUEへ送信する。(オプションでありうる)ステップ1740で、UEが、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する。
【0228】
図18は、一実施形態による、通信システムにおいて実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、本明細書で他の図面を参照して説明されうるホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図18に対する図面の言及のみがこのセクションに含まれる。本方法のステップ1810で、ホストコンピュータがユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(図示せず)で、ホストコンピュータが、ホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ1820で、ホストコンピュータが、UEへのユーザデータを搬送する送信を開始する。当該送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を通過しうる。(オプションでありうる)ステップ1830で、UEは、当該送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0229】
図19は、一実施形態による、通信システムにおいて実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、本明細書で他の図面を参照して説明されうるホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図19に対する図面の言及のみがこのセクションに含まれる。(オプションでありうる)ステップ1910で、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加的に又は代替的に、ステップ1920で、UEは、ユーザデータを提供する。ステップ1920の(オプションでありうる)サブステップ1921では、UEが、クライアントアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。ステップ1910の(オプションでありうる)サブステップ1911で、UEが、ホストコンピュータによって提供された受信入力データに応答してユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されるクライアントアプリケーションは、ユーザから受け付けたユーザ入力を更に考慮してもよい。ユーザデータが提供された特定の方法にかかわらず、UEは、(オプションでありうる)サブステップ1930で、ユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。本方法のステップ1940で、ホストコンピュータが、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0230】
図20は、一実施形態による、通信システムにおいて実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、本明細書で他の図面を参照して説明されうるホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図20に対する図面の言及のみがこのセクションに含まれる。(オプションでありうる)ステップ2010で、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局が、UEからユーザデータを受信する。(オプションでありうる)ステップ2020で、基地局が、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。(オプションでありうる)ステップ2030で、ホストコンピュータは、基地局によって開始された送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0231】
本明細書に記載のように、デバイス及び/又は装置は、そのようなチップ又はチップセットを備える半導体チップ、チップセット、又は(ハードウェア)モジュールによって表されることが可能であるが、これは、ハードウェア実装される代わりに、デバイス又は装置の機能が、実行のための又はプロセッサ上で実行されるための実行可能ソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム又はコンピュータプログラムプロダクト等の、ソフトウェアモジュールとして実装される可能性を排除しない。更に、デバイス又は装置の機能は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせによって実装されてもよい。デバイス又は装置は、機能的に互いに協働するか又は互いに独立しているかにかかわらず、複数のデバイス及び/又は装置のアセンブリと見なされることもある。更に、デバイス及び装置は、当該デバイス又は装置の機能が維持される限り、システム全体にわたって分散された形式で実装されてもよい。このような原理及び類似の原理は当業者に知られていると考えられる。
【0232】
更に、無線デバイス又はネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明されている機能は、複数の無線デバイス及び/又はネットワークノード上に分散されてもよい。言い換えると、本明細書で説明されているネットワークノード及び無線デバイスの機能は、単一の物理デバイスによる実行に限定されず、実際にはいくつかの物理デバイス間で分散されうることが意図されている。
【0233】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。更に、本明細書において使用される用語は本明細書及び関連技術の文脈における意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されない限り、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されるべきではないことが理解されるであろう。
【0234】
更に、明細書、図面及びそれらの例示的な実施形態を含む、本開示で使用される特定の用語は、例えばデータ及び情報を含むがこれらに限定されない特定の例において、同義的に使用されうる。これらの単語及び/又は互いに同義でありうる他の単語は、本明細書において同義に使用されうるが、そのような単語が同義には使用されないことが意図されうる場合がありうることを理解されたい。更に、従来技術の知識が上記において明示的に援用されていない限りにおいて、その全体が本明細書において明示的に援用される。参照される全ての刊行物は、その全体が本明細書において援用される。
【0235】
本明細書で使用されるように、明示的に反対の記載がない限り、列挙された項目の結合リスト(例えば、「A及びB」、「A、B、及びC」)がその後に続くフレーズ「のうちの少なくとも1つ(at least one of)」及び「のうちの1つ以上(one or more of)」は、列挙された項目「から成るリストから各項目が選択される、少なくとも1つの項目」を意味することが意図される。例えば、「A及びBのうちの少なくとも1つ」は、以下のいずれかを意味することが意図される:A;B;A及びB。同様に、「A、B及びCのうちの1つ以上」は、以下のいずれかを意味することが意図される:A;B;C;A及びB;B及びC;A及びC;A、B及びC。
【0236】
本明細書で使用されるように、明示的に反対の記載がない限り、列挙された項目の結合リスト(例えば、「A及びB」、「A、B、及びC」)がその後に続くフレーズ「のうちの複数(a plurality of)」は、列挙された項目「から成るリストから各項目が選択される、複数の項目」を意味することが意図される。例えば、「複数のA及びB」は、以下のいずれかを意味することが意図される:2つ以上のA;2つ以上のB;又は、少なくとも1つのA及び少なくとも1つのB。
【0237】
上記は、単に本開示の原理を例示するものである。本明細書の教示を考慮すれば、記載された実施形態に対する種々の修正及び変更が当業者には明らかになるであろう。このため、当業者は、本明細書において明示的には示されていない又は記載されていないものの、本開示の原理を具体化し、かつ、それ故に本開示の精神及び範囲に含まれうる、多数のシステム、装置、及び手順を考案できるようになることが理解されよう。当業者には理解されるように、種々の例示的な実施形態は互いに一緒に使用されてもよいし、それらが交換可能に使用されてもよい。
【0238】
本開示の例示的な実施形態は、関連する複数の実施形態に分けられた、以下の列挙れる例を含むが、それらに限定されない。
【0239】
グループAの実施形態
A1. 無線デバイスによって実行される方法であって、前記方法は、
パラメータ設定を示す制御シグナリングをネットワークノードから受信することであって、当該パラメータ設定に従って、1つ以上の誤り制御プロセスの或るサブセットについての送信が実行される、受信することを含む、方法。
【0240】
A2. 実施形態A1の方法であって、前記或るサブセット内の前記1つ以上の誤り制御プロセスは、1つ以上のそれぞれの誤り制御プロセス・アイデンティティによって識別される1つ以上の誤り制御プロセスを含み、前記制御シグナリングは、前記1つ以上のそれぞれの誤り制御プロセス・アイデンティティを示す、方法。
【0241】
A3. 実施形態A1の方法であって、前記或るサブセット内の前記1つ以上の誤り制御プロセスは、或るタイプの任意の誤り制御プロセスを含む、方法。
【0242】
A4. 実施形態A1乃至A3のいずれかの方法であって、前記或るサブセット内の前記1つ以上の誤り制御プロセスは、誤り制御フィードバックが無効化された任意の誤り制御プロセスを含むか、又は誤り制御フィードバックが有効化された任意の誤り制御プロセスを含む、方法。
【0243】
A5. 実施形態A1乃至A4のいずれかの方法であって、前記パラメータ設定は、1つ以上の電力制御パラメータの設定を含む、方法。
【0244】
A6. 実施形態A5の方法であって、前記1つ以上の電力制御パラメータは、
公称目標受信電力、
パスロス補償係数、
デルタ変調及び符号化方式、
送信電力制御累積、
前記無線デバイスによって維持される電力制御調整状態の数、又は
ダウンリンク制御情報内の送信電力制御コマンドフィールドを絶対又は累積クローズドループ電力制御値にマッピングするパラメータ、
のうちの1つ以上を含む、方法。
【0245】
A7. 実施形態A1乃至A6のいずれかの方法であって、前記パラメータ設定は、実際の送信電力レベルの設定を含む、方法。
【0246】
A8. 実施形態A7の方法であって、前記制御シグナリングは、1つ以上の誤り制御プロセスの前記或るサブセットについての送信が最大送信電力で実行されるべきか否かを示すことによって、前記実際の送信電力レベルの設定を示す、方法。
【0247】
A9. 実施形態A7の方法であって、前記制御シグナリングは、1つ以上の誤り制御プロセスの前記或るサブセットについての複数の可能性のある実際の送信電力レベルの送信のうちのいずれが実行されるべきかを示すことによって、前記実際の送信電力レベルの設定を示す、方法。
【0248】
A10. 実施形態A1乃至A9のいずれかの方法であって、前記パラメータ設定は、
ダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる連続するスロットの個数を示すアグリゲーション係数、
送信波形タイプ、
変調及び符号化方式テーブル、
時間領域リソース割り当てテーブル、
周波数リソース割り当てのタイプ、
目標ブロック誤り率、
物理リソースブロックのバンドリング設定、
物理ダウンリンク共有チャネルマッピングのタイプ、又は
物理アップリンク共有チャネル送信方式、
のうちの1つ以上の設定を含む、方法。
【0249】
A11. 実施形態A1乃至A10のいずれかの方法であって、前記1つ以上の誤り制御プロセスは、媒体アクセス制御(MAC)レイヤによって制御される、方法。
【0250】
A12. 実施形態A1乃至A11のいずれかの方法であって、前記1つ以上の誤り制御プロセスは、1つ以上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスである、方法。
【0251】
A13. 実施形態A1乃至A12のいずれかの方法であって、1つ以上の誤り制御プロセスの前記或るサブセットについての送信を、前記示されたパラメータ設定に従って送信又は受信することを更に含む、方法。
【0252】
A14. 実施形態A1乃至A13のいずれかの方法であって、1つ以上の誤り制御プロセスの前記或るサブセットについての前記送信は、非地上ネットワークを介して実行される、方法。
【0253】
A15. 実施形態A1乃至A14のいずれかの方法であって、前記制御シグナリングは、異なる複数のパラメータ設定を示し、1つ以上の誤り制御処理の異なる複数のサブセットについての送信が当該異なるパラメータ設定に従って実行され、前記異なる複数のサブセットは、誤り制御フィードバックが無効化された1つ以上の誤り制御プロセスから成るサブセットと、誤り制御フィードバックが有効化された1つ以上の誤り制御プロセスから成るサブセットとを含む、方法。
【0254】
A16. 無線デバイスによって実行される方法であって、前記方法は、
1つ以上の誤り制御プロセスの異なる複数のサブセットについての送信を、異なるパラメータ設定に従って送信又は受信することを含む、方法。
【0255】
A17. 実施形態A16の方法であって、前記異なる複数のサブセットは、誤り制御フィードバックが無効化された1つ以上の誤り制御プロセスから成るサブセットと、誤り制御フィードバックが有効化された1つ以上の誤り制御プロセスから成るサブセットとを含む、方法。
【0256】
A18. 実施形態A16乃至A17のいずれかの方法であって、前記異なるパラメータ設定は、1つ以上の電力制御パラメータについての異なる設定を含む、方法。
【0257】
A19. 実施形態A18の方法であって、前記1つ以上の電力制御パラメータは、
公称目標受信電力、
パスロス補償係数、
デルタ変調及び符号化方式、
送信電力制御累積、
前記無線デバイスによって維持される電力制御調整状態の数、又は
ダウンリンク制御情報内の送信電力制御コマンドフィールドを絶対又は累積クローズドループ電力制御値にマッピングするパラメータ、
のうちの1つ以上を含む、方法。
【0258】
A20. 実施形態A16乃至A19のいずれかの方法であって、前記異なるパラメータ設定は、実際の送信電力レベルについての異なる設定を含む、方法。
【0259】
A21. 実施形態A16乃至A20のいずれかの方法であって、前記異なるパラメータ設定は、
ダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる連続するスロットの個数を示すアグリゲーション係数、
送信波形タイプ、
変調及び符号化方式テーブル、
時間領域リソース割り当てテーブル、
周波数リソース割り当てのタイプ、
目標ブロック誤り率、
物理リソースブロックのバンドリング設定、
物理ダウンリンク共有チャネルマッピングのタイプ、又は
物理アップリンク共有チャネル送信方式、
のうちの1つ以上の設定を含む、方法。
【0260】
A22. 実施形態A16乃至A21のいずれかの方法であって、前記異なる複数のサブセットのそれぞれに含まれる前記1つ以上の誤り制御プロセスは、媒体アクセス制御(MAC)レイヤによって制御される、方法。
【0261】
A23. 実施形態A16乃至A22のいずれかの方法であって、前記異なる複数のサブセットのそれぞれに含まれる前記1つ以上の誤り制御プロセスは、1つ以上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスである、方法。
【0262】
A24. 実施形態A16乃至A23のいずれかの方法であって、前記送信は、非地上ネットワークを介して送信又は受信される、方法。
【0263】
A25. 無線デバイスによって実行される方法であって、前記方法は、
誤り制御フィードバック・コードブックに従って、ダウンリンク送信のセットについての誤り制御フィードバックをネットワークノードへ送信することを含み、誤り制御フィードバックが無効化された誤り制御プロセスについての任意のダウンリンク送信のために、前記誤り制御フィードバック・コードブックは、否定応答フィードバックとしてそのダウンリンク送信のためのフィードバックをエンコードする、方法。
【0264】
A26. 実施形態A25の方法であって、前記ダウンリンク送信は、非地上ネットワークを介して前記無線デバイスによって受信される、方法。
【0265】
A27. 実施形態A25乃至A26のいずれかの方法であって、前記誤り制御フィードバックは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックであり、前記誤り制御プロセスは、HARQプロセスである、方法。
【0266】
A27A. 実施形態A25乃至A27のいずれかの方法であって、前記誤り制御フィードバック・コードブックに従って前記誤り制御フィードバックを生成することを更に含む、方法。
【0267】
A28. 無線デバイスによって実行される方法であって、前記方法は、
或る誤り制御プロセスについてのダウンリンク送信をスケジューリングし、かつ、
1つ以上のフィールドのセットを含むダウンリンク制御情報メッセージを受信することを含み、当該1つ以上のフィールドのセットの解釈が、当該或る誤り制御プロセスに対して誤り制御フィードバックが有効化されるか無効化されるかに依存する、方法。
【0268】
A29. 実施形態A28の方法であって、前記セット内の前記1つ以上のフィールドは、
ダウンリンク割り当てインジケータフィールド、
冗長バージョンフィールド、
フィードバックタイミングフィールド、又は
物理アップリンク制御チャネルリソースインジケータフィールド、
のうちの1つ以上を含む、方法。
【0269】
A30. 実施形態A28乃至A29のいずれかの方法であって、前記誤り制御フィードバックが無効化されると、1つ又は以上のフィールドの前記セットは、前記スケジューリングされたダウンリンク送信と関連付けられた連続するダウンリンクスロットの個数を示すアグリゲーション係数を示す、方法。
【0270】
A31. 実施形態A28乃至A29のいずれかの方法であって、前記誤り制御フィードバックが無効化されると、1つ以上のフィールドの前記セットは、前記ダウンリンク制御情報メッセージ内の誤り制御プロセス番号フィールドと組み合わせて、前記或る誤り制御プロセスを識別する誤り制御プロセス番号を示す、方法。
【0271】
A32. 実施形態A28乃至A31のいずれかの方法であって、前記或る誤り制御プロセスに対して誤り制御フィードバックが有効化されるか無効化されるかに応じて、1つ以上のフィールドの前記セットを解釈すること更に含む、方法。
【0272】
A33. 実施形態A28乃至A32のいずれかの方法であって、前記受信されたダウンリンク制御情報メッセージに従って前記ダウンリンク送信を受信することを更に含む、方法。
【0273】
A34. 実施形態A28乃至A33のいずれかの方法であって、前記ダウンリンク送信は、非地上ネットワークを介して前記無線デバイスによって受信される、方法。
【0274】
A35. 実施形態A28乃至A34のいずれかの方法であって、前記誤り制御フィードバックは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックであり、前記誤り制御プロセスは、HARQプロセスである、方法。
【0275】
A36. 無線デバイスによって実行される方法であって、前記方法は、
パラメータ設定を示す制御シグナリングをネットワークノードから受信することを含み、当該パラメータ設定に従って、或る誤り制御プロセスについての送信又は或るタイプの誤り制御プロセスについての送信が実行される、方法。
【0276】
A37. 無線デバイスによって実行される方法であって、前記方法は、
パラメータ設定を示す制御シグナリングをネットワークノードから受信することを含み、当該パラメータ設定に従って、誤り制御フィードバックが無効化された任意の誤り制御プロセスについて送信が実行される、方法。
【0277】
A38. 無線デバイスによって実行される方法であって、前記方法は、
パラメータ設定を示す制御シグナリングをネットワークノードから受信することを含み、当該パラメータ設定に従って、誤り制御フィードバックが有効化された任意の誤り制御プロセスについて送信が実行される、方法。
【0278】
A39. 実施形態A1乃至A38のいずれかの方法であって、
ユーザデータを提供することと、
基地局への前記送信を介して前記ユーザデータをホストコンピュータへ転送することと、
を更に含む、方法。
【0279】
グループBの実施形態
B1. ネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法は、
パラメータ設定を示す制御シグナリングを無線デバイスへ送信することであって、当該パラメータ設定に従って、1つ以上の誤り制御プロセスの特定のサブセットのための送信が実行される、送信することを含む、方法。
【0280】
B2. 実施形態B1の方法であって、前記特定のサブセット内の前記1つ以上の誤り制御プロセスは、1つ以上のそれぞれの誤り制御プロセス・アイデンティティによって識別される1つ以上の誤り制御プロセスを含み、前記制御シグナリングは、前記1つ以上のそれぞれの誤り制御プロセス・アイデンティティを示す、方法。
【0281】
B3. 実施形態B1の方法であって、前記或るサブセット内の前記1つ以上の誤り制御プロセスは、或るタイプの任意の誤り制御プロセスを含む、方法。
【0282】
B4. 実施形態B1及びB3のいずれかの方法であって、前記或るサブセット内の前記1つ以上の誤り制御プロセスは、誤り制御フィードバックが無効化された任意の誤り制御プロセスを含むか、又は誤り制御フィードバックが有効化された任意の誤り制御プロセスを含む、方法。
【0283】
B5. 実施形態B1乃至B4のいずれかの方法であって、前記パラメータ設定は、1つ以上の電力制御パラメータの設定を含む、方法。
【0284】
B6. 実施形態B5の方法であって、前記1つ以上の電力制御パラメータは、
公称目標受信電力、
パスロス補償係数、
デルタ変調及び符号化方式、
送信電力制御累積、
前記無線デバイスによって維持される電力制御調整状態の数、又は
ダウンリンク制御情報内の送信電力制御コマンドフィールドを絶対又は累積クローズドループ電力制御値にマッピングするパラメータ、
のうちの1つ以上を含む、方法。
【0285】
B7. 実施形態B1乃至B6のいずれかの方法であって、前記パラメータ設定は、実際の送信電力レベルの設定を含む、方法。
【0286】
B8. 実施形態B7の方法であって、前記制御シグナリングは、1つ以上の誤り制御プロセスの前記或るサブセットについての送信が最大送信電力で実行されるべきか否かを示すことによって、前記実際の送信電力レベルの設定を示す、方法。
【0287】
B9. 実施形態B7の方法であって、前記制御シグナリングは、1つ以上の誤り制御プロセスの前記或るサブセットについての複数の可能性のある実際の送信電力レベルの送信のうちのいずれが実行されるべきかを示すことによって、前記実際の送信電力レベルの設定を示す、方法。
【0288】
B10. 実施形態B1乃至B9のいずれかの方法であって、前記パラメータ設定は、
ダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる連続するスロットの個数を示すアグリゲーション係数、
送信波形タイプ、
変調及び符号化方式テーブル、
時間領域リソース割り当てテーブル、
周波数リソース割り当てのタイプ、
目標ブロック誤り率、
物理リソースブロックのバンドリング設定、
物理ダウンリンク共有チャネルマッピングのタイプ、又は
物理アップリンク共有チャネル送信方式、
のうちの1つ以上の設定を含む、方法。
【0289】
B11. 実施形態B1乃至B10のいずれかの方法であって、前記1つ以上の誤り制御プロセスは、媒体アクセス制御(MAC)レイヤによって制御される、方法。
【0290】
B12. 実施形態B1乃至B11のいずれかの方法であって、前記1つ以上の誤り制御プロセスは、1つ以上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスである、方法。
【0291】
B13. 実施形態B1乃至B12のいずれかの方法であって、1つ以上の誤り制御プロセスの前記或るサブセットについての送信を、前記示されたパラメータ設定に従って送信又は受信することを更に含む、方法。
【0292】
B14. 実施形態B1乃至B13のいずれかの方法であって、1つ以上の誤り制御プロセスの前記或るサブセットについての前記送信は、非地上ネットワークを介して実行される、方法。
【0293】
B15. 実施形態B1乃至B14のいずれかの方法であって、前記制御シグナリングは、異なる複数のパラメータ設定を示し、1つ以上の誤り制御処理の異なる複数のサブセットについての送信が当該異なるパラメータ設定に従って実行され、前記異なる複数のサブセットは、誤り制御フィードバックが無効化された1つ以上の誤り制御プロセスから成るサブセットと、誤り制御フィードバックが有効化された1つ以上の誤り制御プロセスから成るサブセットとを含む、方法。
【0294】
B16. ネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法は、
1つ以上の誤り制御プロセスの異なる複数のサブセットについての送信を、異なるパラメータ設定に従って送信又は受信することを含む、方法。
【0295】
B17. 実施形態B16の方法であって、前記異なる複数のサブセットは、誤り制御フィードバックが無効化された1つ以上の誤り制御プロセスから成るサブセットと、誤り制御フィードバックが有効化された1つ以上の誤り制御プロセスから成るサブセットとを含む、方法。
【0296】
B18. 実施形態B16乃至B17のいずれかの方法であって、前記異なるパラメータ設定は、1つ以上の電力制御パラメータについての異なる設定を含む、方法。
【0297】
B19. 実施形態B18の方法であって、前記1つ以上の電力制御パラメータは、
公称目標受信電力、
パスロス補償係数、
デルタ変調及び符号化方式、
送信電力制御累積、
前記無線デバイスによって維持される電力制御調整状態の数、又は
ダウンリンク制御情報内の送信電力制御コマンドフィールドを絶対又は累積クローズドループ電力制御値にマッピングするパラメータ、
のうちの1つ以上を含む、方法。
【0298】
B20. 実施形態B16乃至B19のいずれかの方法であって、前記異なるパラメータ設定は、実際の送信電力レベルについての異なる設定を含む、方法。
【0299】
B21. 実施形態B16乃至B20のいずれかの方法であって、前記異なるパラメータ設定は、
ダウンリンク制御情報によってスケジューリングされる連続するスロットの個数を示すアグリゲーション係数、
送信波形タイプ、
変調及び符号化方式テーブル、
時間領域リソース割り当てテーブル、
周波数リソース割り当てのタイプ、
目標ブロック誤り率、
物理リソースブロックのバンドリング設定、
物理ダウンリンク共有チャネルマッピングのタイプ、又は
物理アップリンク共有チャネル送信方式、
のうちの1つ以上の設定を含む、方法。
【0300】
B22. 実施形態B16乃至B21のいずれかの方法であって、前記異なる複数のサブセットのそれぞれに含まれる前記1つ以上の誤り制御プロセスは、媒体アクセス制御(MAC)レイヤによって制御される、方法。
【0301】
B23. 実施形態B16乃至B22のいずれかの方法であって、前記異なる複数のサブセットのそれぞれに含まれる前記1つ以上の誤り制御プロセスは、1つ以上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスである、方法。
【0302】
B24. 実施形態B16乃至B23のいずれかの方法であって、前記送信は、非地上ネットワークを介して送信又は受信される、方法。
【0303】
B25. ネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法は、
誤り制御フィードバック・コードブックに従って、ダウンリンク送信のセットについての誤り制御フィードバックを、無線デバイスから受信することを含み、誤り制御フィードバックが無効化された誤り制御プロセスについての任意のダウンリンク送信のために、前記誤り制御フィードバック・コードブックは、否定応答フィードバックとしてそのダウンリンク送信のためのフィードバックをエンコードする、方法。
【0304】
B26. 実施形態B25の方法であって、前記ダウンリンク送信は、非地上ネットワークを介して前記無線ネットワークノードによって送信される、方法。
【0305】
B27. 実施形態B25乃至B26のいずれかの方法であって、前記誤り制御フィードバックは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックであり、前記誤り制御プロセスは、HARQプロセスである、方法。
【0306】
B27A. 実施形態B25乃至B27のいずれかの方法であって、前記誤り制御フィードバック・コードブックに従って前記受信された誤り制御フィードバックを処理することを更に含む、方法。
【0307】
B28. ネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法は、
或る誤り制御プロセスについてのダウンリンク送信をスケジューリングし、かつ、
1つ以上のフィールドのセットを含むダウンリンク制御情報メッセージを、無線デバイスへ送信することを含み、当該1つ以上のフィールドのセットの解釈が、当該或る誤り制御プロセスに対して誤り制御フィードバックが有効化されるか無効化されるかに依存する、方法。
【0308】
B29. 実施形態B28の方法であって、前記セット内の前記1つ以上のフィールドは、
ダウンリンク割り当てインジケータフィールド、
冗長バージョンフィールド、
フィードバックタイミングフィールド、又は
物理アップリンク制御チャネルリソースインジケータフィールド、
のうちの1つ以上を含む、方法。
【0309】
B30. 実施形態B28乃至B29のいずれかの方法であって、前記誤り制御フィードバックが無効化されると、1つ又は以上のフィールドの前記セットは、前記スケジューリングされたダウンリンク送信と関連付けられた連続するダウンリンクスロットの個数を示すアグリゲーション係数を示す、方法。
【0310】
B31. 実施形態B28乃至B29のいずれかの方法であって、前記誤り制御フィードバックが無効化されると、1つ以上のフィールドの前記セットは、前記ダウンリンク制御情報メッセージ内の誤り制御プロセス番号フィールドと組み合わせて、前記或る誤り制御プロセスを識別する誤り制御プロセス番号を示す、方法。
【0311】
B32. 実施形態B28乃至B31のいずれかの方法であって、前記或る誤り制御プロセスに対して誤り制御フィードバックが有効化されるか無効化されるかに応じて、1つ以上のフィールドの前記セットをエンコードすること更に含む、方法。
【0312】
B33. 実施形態B28乃至B32のいずれかの方法であって、前記送信されたダウンリンク制御情報メッセージに従って前記ダウンリンク送信を送信することを更に含む、方法。
【0313】
B34. 実施形態B28乃至B33のいずれかの方法であって、前記ダウンリンク送信は、非地上ネットワークを介して送信される、方法。
【0314】
B35. 実施形態B28乃至B34のいずれかの方法であって、前記誤り制御フィードバックは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバックであり、前記誤り制御プロセスは、HARQプロセスである、方法。
【0315】
B36. 実施形態B1乃至B35のいずれかの方法であって、
ユーザデータを取得することと、
前記ユーザデータをホストコンピュータ又は無線デバイスへ転送することと、
を更に含む、方法。
【0316】
グループCの実施形態
C1. グループAの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される、無線デバイス。
【0317】
C2. グループAの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される処理回路を備える、無線デバイス。
【0318】
C3. 無線デバイスであって、
通信回路と、
グループAの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される処理回路と、
を備える、無線デバイス。
【0319】
C4. 無線デバイスであって、
グループAの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される処理回路と、
前記無線デバイスに電力を供給するように構成される電源回路と、
を備える、無線デバイス。
【0320】
C5. 無線デバイスであって、
処理回路及びメモリを備え、前記メモリは、前記処理回路によって実行可能な命令を含み、それにより、前記無線デバイスは、グループAの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される、無線デバイス。
【0321】
C6. ユーザ装置(UE)であって、
無線信号を送受信するように構成されるアンテナと、
前記アンテナ及び処理回路に接続され、かつ、前記アンテナと前記処理回路との間でやりとりされる信号を調整するように構成される無線フロントエンド回路と、
グループAの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される前記処理回路と、
前記処理回路に接続され、かつ、前記UEへの情報の入力が前記処理回路によって処理されることを可能にするように構成される入力インタフェースと、
前記処理回路に接続され、かつ、前記処理回路によって処理された情報を前記UEから出力するように構成される出力インタフェースと、
前記処理回路に接続され、かつ、前記UEに電力を供給するように構成されるバッテリと、
を備える、ユーザ装置。
【0322】
C7. 無線デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記無線デバイスにグループAの実施形態のいずれかに含まれるステップを実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【0323】
C8. 実施形態C7のコンピュータプログラムを含むキャリアであって、前記キャリアは、電気信号、光信号、無線信号、又はコンピュータ読取可能記憶媒体のうちの1つである、キャリア。
【0324】
C9. グループBの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される、無線ネットワークノード。
【0325】
C10. グループBの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される処理回路を備える、無線ネットワークノード。
【0326】
C11. 無線ネットワークノードであって、
通信回路と、
グループBの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される処理回路と、
を備える、無線ネットワークノード。
【0327】
C12. 無線ネットワークノードであって、
グループBの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される処理回路と、
前記無線ネットワークノードに電力を供給するように構成される電源回路と、
を備える、無線ネットワークノード。
【0328】
C13. 無線ネットワークノードであって、
処理回路及びメモリを備え、前記メモリは、前記処理回路によって実行可能な命令を含み、それにより、前記無線ネットワークノードは、グループBの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される、無線ネットワークノード。
【0329】
C14. 実施形態C9乃至C13のいずれかの無線ネットワークノードであって、前記無線ネットワークノードは基地局である、無線ネットワークノード。
【0330】
C15. 無線ネットワークノードの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記無線ネットワークノードにグループBの実施形態のいずれかに含まれるステップを実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【0331】
C16. 実施形態C14のコンピュータプログラムであって、前記無線ネットワークノードは基地局である、コンピュータプログラム。
【0332】
C17. 実施形態C15乃至C16のいずれかのコンピュータプログラムを含むキャリアであって、前記キャリアは、電気信号、光信号、無線信号、又はコンピュータ読取可能記憶媒体のうちの1つである、キャリア。
【0333】
グループDの実施形態
D1. ホストコンピュータを含む通信システムであって、
ユーザデータを提供するように構成された処理回路と、
ユーザ装置(UE)への送信のために前記ユーザデータをセルラネットワークへ転送するように構成された通信インタフェースと、を備え、
前記セルラネットワークは、無線インタフェース及び処理回路を有する基地局を備え、前記基地局の処理回路は、グループBの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される、通信システム。
【0334】
D2. 上記実施形態の通信システムであって、前記基地局を更に備える、通信システム。
【0335】
D3. 上記2つの実施形態の通信システムであって、前記UEを更に含み、前記UEは前記基地局と通信するように構成される、通信システム。
【0336】
D4. 上記3つの実施形態の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行し、それによってユーザデータを提供するように構成されており、
前記UEは、前記ホストアプリケーションと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように構成された処理回路を備える、通信システム。
【0337】
D5. ホストコンピュータ、基地局、及びユーザ装置(UE)を含む通信システムにおいて実行される方法であって、前記方法は、
前記ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局を備えるセルラネットワークを介して前記UEへ前記ユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、前記基地局は、グループBの実施形態のいずれかのステップのいずれかを実行する、方法。
【0338】
D6. 上記実施形態の方法であって、前記基地局において、ユーザデータを送信することを更に含む、方法。
【0339】
D7. 上記2つの実施形態の方法であって、前記ユーザデータは、ホストアプリケーションを実行することによって前記ホストコンピュータにおいて提供され、前記方法は更に、前記UEにおいて、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行することを含む、方法。
【0340】
D8. 基地局と通信するように構成されたユーザ装置(UE)であって、前記UEは、無線インタフェースと、上記3つの実施形態のいずれかを実行するように構成された処理回路とを備える、UE。
【0341】
D9. ホストコンピュータを含む通信システムであって、
ユーザデータを提供するように構成された処理回路と、
ユーザ装置(UE)への送信のためにユーザデータをセルラネットワークへ転送するように構成された通信インタフェースと、を備え、
前記UEは、無線インタフェース及び処理回路を備え、前記UEのコンポーネントは、グループAの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される、通信システム。
【0342】
D10. 上記実施形態の通信システムであって、前記セルラネットワークは、前記UEと通信するように構成された基地局を更に含む、通信システム。
【0343】
D11. 上記2つの実施形態の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行し、それによってユーザデータを提供するように構成されており、
前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行するように構成される、通信システム。
【0344】
D12. ホストコンピュータ、基地局、及びユーザ装置(UE)を含む通信システムにおいて実行される方法であって、前記方法は、
前記ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局を備えるセルラネットワークを介して前記UEへ前記ユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、前記UEは、グループAの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行する、方法。
【0345】
D13. 上記実施形態の方法であって、前記UEにおいて、前記基地局から前記ユーザデータを受信することを更に含む、方法。
【0346】
D14. ホストコンピュータを含む通信システムであって、
ユーザ装置(UE)から基地局への送信から生じるユーザデータを受信するように構成された通信インタフェースを備え、
前記UEは、無線インタフェース及び処理回路を備え、前記UEの処理回路は、グループAの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される、通信システム。
【0347】
D15. 上記実施形態の通信システムであって、前記UEを更に備える、通信システム。
【0348】
D16. 上記2つの実施形態の通信システムであって、前記基地局を更に含み、当該基地局は、前記UEと通信するように構成された無線インタフェースと、前記UEから前記基地局への送信によって搬送される前記ユーザデータを前記ホストコンピュータへ転送するように構成された通信インタフェースと、を備える、通信システム。
【0349】
D17. 上記3つの実施形態の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように構成されており、
前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行し、それによって前記ユーザデータを提供するように構成される、通信システム。
【0350】
D18. 上記4つの実施形態の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行し、それによって要求データを提供するように構成されており、
前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションと関連付けられたクライアントアプリケーションを実行し、それによって、前記要求データに応じて前記ユーザデータを提供するように構成される、通信システム。
【0351】
D19. ホストコンピュータ、基地局、及びユーザ装置(UE)を含む通信システムにおいて実行される方法であって、前記方法は、
前記ホストコンピュータにおいて、前記UEから前記基地局へ送信されたユーザデータを受信することを含み、前記UEは、グループAの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行する、方法。
【0352】
D20. 上記実施形態の方法であって、前記UEにおいて、前記基地局へ前記ユーザデータを提供することを更に含む、方法。
【0353】
D21. 上記2つの実施形態の方法であって、更に、
前記UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行し、それによって送信対象のユーザデータを提供することと、
前記ホストコンピュータにおいて、前記クライアントアプリケーションと関連付けられたホストアプリケーションを実行することと、を含む、方法。
【0354】
D22. 上記3つの実施形態の方法であって、更に、
前記UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、
前記UEにおいて、前記クライアントアプリケーションへの入力データを受信することであって、前記入力データは、前記クライアントアプリケーションと関連付けられたホストアプリケーションを実行することによって前記ホストコンピュータにおいて提供される、ことと、を含み、
送信対象の前記ユーザデータは、前記入力データに応じて前記クライアントアプリケーションによって提供される、方法。
【0355】
D23. ユーザ装置(UE)から基地局への送信から生じるユーザデータを受信するように構成された通信インタフェースを備えるホストコンピュータを含む通信システムであって、前記基地局は、無線インタフェース及び処理回路を備え、前記基地局の処理回路は、グループBの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行するように構成される、通信システム。
【0356】
D24. 上記実施形態の通信システムであって、前記基地局を更に備える、通信システム。
【0357】
D25. 上記2つの実施形態の通信システムであって、前記UEを更に含み、前記UEは前記基地局と通信するように構成される、通信システム。
【0358】
D26. 上記3つの実施形態の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように構成されており、
前記UEは、前記ホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行し、それにより、前記ホストコンピュータによって受信される前記ユーザデータを提供するように構成されている、通信システム。
【0359】
D27. ホストコンピュータ、基地局、及びユーザ装置(UE)を含む通信システムにおいて実行される方法であって、前記方法は、
前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局が前記UEから受信した送信から生じたユーザデータを、前記基地局から受信することを含み、前記UEは、グループAの実施形態のいずれかに含まれるステップのいずれかを実行する、方法。
【0360】
D28. 上記実施形態の方法であって、前記基地局において、前記から前記ユーザデータを受信することを更に含む、方法。
【0361】
D29. 上記2つの実施形態の方法であって、前記基地局において、前記受信したユーザデータの前記ホストコンピュータへの送信を開始することを更に含む、方法。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2023-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイスのための方法であって、前記方法は、
複数のHARQ(ハイブリッドARQ)プロセスのサブセットと関連付けられたデータ送信であって、ネットワークノードによる又は前記無線デバイスによるデータ送信のためのパラメータ設定を示す制御シグナリングを、無線ネットワーク内の前記ネットワークノードから受信すること(200)を含み、
前記示されたパラメータ設定は、前記複数のHARQプロセスの、異なる複数のサブセットにそれぞれ対応する複数のパラメータ設定のうちの1つであり、
前記異なる複数のサブセットは、
HARQフィードバックが無効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第1のサブセットと、
HARQフィードバックが有効化された1つ以上のHARQプロセスから成る第2のサブセットと、
を含む、方法。
【外国語明細書】