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2023-171927情報の触覚伝達のための磁気的にプログラム可能なアクチュエータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171927
(43)【公開日】2023-12-05
(54)【発明の名称】情報の触覚伝達のための磁気的にプログラム可能なアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   G09B 21/00 20060101AFI20231128BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20231128BHJP
【FI】
G09B21/00 C
G06F3/041 480
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023172610
(22)【出願日】2023-10-04
(62)【分割の表示】P 2020559514の分割
【原出願日】2019-04-24
(31)【優先権主張番号】62/661,636
(32)【優先日】2018-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520408892
【氏名又は名称】ピッツ,ウォレス
(71)【出願人】
【識別番号】520408906
【氏名又は名称】ヤング,ペイチュン
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ピッツ,ウォレス
(72)【発明者】
【氏名】ヤング,ペイチュン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本特許は、点字ピン移動と掛止機構を具備する磁石点字セルアクチュエータ構造体を記載する。
【解決手段】1つの実施例において、点字ピンは、小さい力のバネにより常に読み位置に保持可能で、点字ピンの掛止は、共に作動する電磁石と永久磁石の組み合わせにより、点字ピン下の掛止バーの移動を制御することにより実現可能である。第2の実施例において、点字ピンは、プログラム可能な磁石と永久磁石との間の反発及び引きつけ作用により読み位置と静止位置との間を移動可能である一方で、点字ピンは、水平及び垂直な磁石の相互作用力により掛止台上に点字ピンの飛び出し及び傾斜作用により掛止められる。独自の磁気点字ピン移動と掛止機構により、点字ピンが標準間隔決めに適合しつつ、点字ディスプレイの電力消費を大幅に低減することが可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
触覚アクチュエータであって、
前記触覚アクチュエータの触覚面を通過して延伸する第1端部を具備して、磁気バネにより支持される点字ピンと;
電気コイルを通過して延伸する第2アームから半径方向に延伸する第1アームを含むL字バーを具備して、前記電気コイルに与えられる制御信号に応答して、前記L字バーを回転することで前記点字ピンの軸方向移動を妨げるように構成された掛止組立体と、を具備する、触覚アクチュエータ。
【請求項2】
前記掛止組立体は、前記第1アームに対向する前記第2アームの端部に取り付けられた掛止ブロックを具備して、前記掛止ブロックは、前記軸方向を妨げるために前記L字バーの回転により前記点字ピンの第2端部下で回転される、請求項1に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項3】
前記第1アームは、前記軸方向を妨げるために前記L字バーの回転により前記点字ピンの前記第2端部下で回転される、請求項1に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項4】
前記磁気バネは、前記点字ピンに係合された磁石と、前記触覚アクチュエータの触覚面を形成する鉄プレートと、を具備して、前記鉄プレートに前記磁石が引きつけられて、前記点字ピンを支持する力が生じる、請求項1に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項5】
前記磁石は、前記点字ピンの部分を囲んで、前記点字ピンの肩部に係合された円形磁石である、請求項4に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項6】
前記点字ピンは、前記第1端部で触覚面を含む、請求項1に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項7】
前記掛止組立体は、前記電気コイルとL字バーを支持するコイル基部を具備する、請求項1に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項8】
前記掛止組立体は、異極性を有し、前記コイル基部の対向側に位置決めされる、第1及び第2磁石を具備する、請求項7に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項9】
前記L字バーは、鉄製である、請求項1に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項10】
触覚アクチュエータであって、
空洞内に配置されて、前記触覚アクチュエータの触覚面を通過して延伸するように構成された第1端部と、固定極性を有する永久磁石を含む第2端部と、を具備する点字ピンと;
前記点字ピンの前記第2端部下の電気コイルに配置された永久磁石を具備して、前記電気コイルに与えられる制御信号に応答して、プログラム可能な磁石の極性を調整するように構成された掛止組立体と、を具備して、前記プログラム可能な磁石の第1極性は、前記永久磁石の固定極性を反発して、それによって、第1端部が触覚表面を通過して延伸する傾斜位置に前記点字ピンを掛止めて、前記プログラム可能な磁石の第2極性は、前記永久磁石の固定極性を引きつけて、それによって、前記点字ピンを前記空洞に戻す、触覚アクチュエータ。
【請求項11】
前記点字ピンは、前記プログラム可能な磁石近傍の前記空洞内の凹部に引き戻される、請求項10に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項12】
前記表面は、前記触覚アクチュエータの前記空洞上に配置されたピンキャップにより与えられた触覚面である、請求項10に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項13】
前記触覚アクチュエータの前記表面上に位置決めされた分離ピン組立体を具備する、請求項10に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項14】
前記分離ピン組立体は、前記点字ピンの前記第1端部上に水平に抑制され、位置決めされる分離ピンを具備する、請求項13に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項15】
前記掛止組立体は、前記電気コイルとプログラム可能な磁石を支持するコイルホルダーを具備する、請求項10に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項16】
前記コイルホルダーの側に沿って、前記コイルとプログラム可能な磁石の長さに交差して延伸する強化された磁束ガイドを具備する、請求項14に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項17】
請求項1又は請求項10に記載の触覚アクチュエータの配列を具備する、触覚ディスプレイ。
【請求項18】
前記触覚アクチュエータの配列は、単列の触覚アクチュエータのみからなる、請求項17に記載の触覚ディスプレイ。
【請求項19】
前記触覚アクチュエータの配列は、複列の触覚アクチュエータを具備する、請求項17に記載の触覚ディスプレイ。
【請求項20】
前記触覚アクチュエータの配列は、10以上の触覚アクチュエータを具備する、請求項17に記載の触覚ディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年4月24日出願の同時係属の米国仮特許出願第62/661,636号(発明の名称:情報の触覚伝達のための磁気的にプログラム可能なアクチュエータ)に対する優先権及びその利益を主張するものであって、この仮出願のすべての内容は、本明細書に引用されることで組み込まれる。
【0002】
晴眼者と視覚障害者との間には、とてつもなく大きなデジタル格差が存在する。このデジタル時代において、数十年前にできた技術を使用して、ネットサーフィンや、Eメール、携帯メール及び交流する場面を想定してみよう。この想定では、ユーザは、情報を読み、1行ごとにデジタル装置とやりとりする、又は音声変換エンジンが、視覚情報から聴覚情報に音声変換するのを聞かざるを得ず、利用者のペースで先読みや違う文章に移動する能力が制限される。他の選択肢として、読み書き能力の欠如、ひいては、音響機器と社会的関りを不利にする社会支援の統合への依存がある。点字は、点字文字の形式で、多くの異なる言語のデジタル媒体及び書記媒体に見られる、表記文字及び画像を伝達するために使用可能な触覚手段である。点字文字は、所望の伝達手段の型によって、6~8個の範囲のドットから典型的に構成される。
【発明の概要】
【0003】
本開示の側面は、1つ以上の列の点字、触覚画像又は他の触覚情報を表示するために使用可能な、点字又は触覚アクチュエータ、組立体及びセルに関連する。その中でも1つの側面において、アクチュエータは、中心軸から点字ピン及び/又は掛止機構を押圧して、それによって、感知可能な機械的干渉を生じる、対向する磁石の磁気干渉を使用する傾斜機構により、点字ドット(点字ピン/触覚ピン)を係合可能で、判読可能にする。例えば、「硬」磁石は、対向する又は該磁石に近接するプログラム可能な磁石がひきつける触覚ピンに組み込み可能である。対向する磁場による磁極を再配向することで、触覚ピンの状態をプログラム可能にさせて、干渉力を生成又はそれを除去する。別の側面において、アクチュエータは、点字ドット(点字ピン/触覚ピン)を高くした位置に保持するため、弱いバネ又はバネ様の接触面を使用して、点字ドットを係合可能で、判読可能にする。掛止機構は、必要な状況によっては、干渉位置内外に回転可能で、ピンを保持又は解除する。例えば、回転機構は、作用する電界によっては、2つの固定磁石の間を回転するようプログラム可能な鉄媒体でできた触覚ピンであり得る。
【0004】
特に1つの側面において、触覚アクチュエータは、触覚アクチュエータの触覚面を通過して延伸する第1端部を含み、磁気バネにより支持された点字ピンと、電気コイルを通過して延伸する第2アームから半径方向に延伸する第1アームを含むL字バーを含み、電気コイルに与えられる制御信号に応答して、L字バーを回転することで点字ピンの軸方向移動を妨げるように構成された掛止組立体と、を具備する。1つ以上の側面において、掛止組立体は、第1アームに対向する第2アームの端部に取り付けられた掛止ブロックを具備可能である。掛止ブロックは、軸方向移動を妨げるためL字バーの回転により、点字ピンの第2端部下で回転可能である。他の側面において、第1アームは、軸方向移動を妨げるためL字バーの回転により、点字ピンの第2端部下で回転可能である。様々な側面において、磁気バネは、点字ピンに係合された磁石と、触覚アクチュエータの触覚面を形成する鉄プレートとを具備し得、鉄プレートに磁石が引きつけられて、点字ピンを支持する力が生じる。磁石は、点字ピンの部分を囲んで、点字ピンの肩部に係合された円形磁石であり得る。点字ピンは、第1端部で触覚面を具備可能である。掛止組立体は、電気コイルとL字バーを支持するコイル基部を具備し得る。掛止組立体は、コイル基部の反対側に位置決
めされる、異極性を持つ第1及び第2磁石を具備可能である。L字バーは、鉄又は他の適切な磁気導電性材料であり得る。
【0005】
別の側面において、触覚アクチュエータは、空洞内に配置されて、触覚アクチュエータの触覚面を通過して延伸するように構成された第1端部と、固定極性を有する永久磁石を含む第2端部と、を具備する点字ピンと;点字ピンの第2端部下の電気コイルに配置された永久磁石を具備して、電気コイルに与えられる制御信号に応答して、プログラム可能な磁石の極性を調整するように構成された掛止組立体と、を具備する。プログラム可能な磁石の第1極性は、永久磁石の固定極性を反発して、それによって、第1端部が表面を通過して延伸する傾斜位置に点字ピンを掛止めて、プログラム可能な磁石の第2極性は、永久磁石の固定極性を引きつけて、それによって、点字ピンを空洞に戻す。1つ以上の側面において、点字ピンは、プログラム可能な磁石近傍の空洞内の凹部に引き戻し可能である。該表面は、触覚アクチュエータの空洞上に配置されたピンキャップにより与えられた触覚面であり得る。様々な側面において、触覚アクチュエータは、触覚アクチュエータの表面上に位置決めされた分離ピン組立体を具備可能である。分離ピン組立体は、点字ピンの第1端部上に水平に抑制され、位置決めされる分離ピンを具備し得る。掛止組立体は、電気コイルとプログラム可能な磁石を支持するコイルホルダーを具備可能である。いくつかの実施形態において、触覚アクチュエータは、コイルホルダーの側に沿って、コイルとプログラム可能な磁石の長さに交差して延伸する強化された磁束ガイドを具備し得る。
【0006】
他の側面において、点字ディスプレイは、触覚アクチュエータの配列を具備する。触覚アクチュエータの配列は、単列の触覚アクチュエータのみからなる、又は複列の触覚アクチュエータを具備し得る。他の配列の配向も可能である。様々な側面において、触覚アクチュエータの配列は、1、2、4、6、8、9、10又はそれ以上の触覚アクチュエータ等を含むが、これらに限定されない多数のアクチュエータを具備可能である。
【0007】
本開示の他のシステム、方法、特徴及び利点は、以下の図面や詳細な説明を検討次第、当業者には明らかになるであろう。そのようなすべてのシステム、方法、特徴及び利点は、明細書や本開示の範囲に包含され、添付の請求項により保護されることを意図するものである。さらに、詳細な実施形態のすべてのオプションとしての及び好ましい特徴や変更点は、本明細書記載の本開示のすべての側面において利用可能である。さらに、詳細な実施形態のオプションとしての及び好ましいすべての特徴や変更点と同様、従属請求項の個々の特徴は、互いに組み合わせ可能で交換可能である。
【0008】
本開示の多くの側面は、以下の図面を参照することでより理解できる。図面の構成要素は必ずしも、正確な比率ではなく、本開示の原則を明らかに図示した上で設置される代わりに強調する。さらに、図面において、同一番号は、いくつかの図にわたって対応する部品を示す。典型的な実施形態は、添付図面を記載することでより明らかになり、同一番号の要素は、同一番号で表示され、これらは図示目的のみで与えられ、このため、本明細書記載の様々な実施形態を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示の多くの異なる実施形態に係る、機械式バネ前負荷触覚アクチュエータである、掛止磁気ピン(LMP)の実施例を示す。
図2図2は、本開示の多くの異なる実施形態に係る、図1のLMP掛止機構の回転の実施例を示す上面図である。
図3図3は、本開示の多くの異なる実施形態に係る、図1のLMP掛止機構の回転の実施例を示す側面図である。
図4図4は、本開示の多くの異なる実施形態に係る、8ドット点字セルを形成するLMP配列の実施形態を示す斜視図である。
図5図5は、本開示の多くの異なる実施形態に係る、磁気ピン傾斜触覚アクチュエータである、磁気ピン傾斜(MPT)の実施例を示す。
図6A図6Aは、本開示の多くの異なる実施形態に係る、上方及び下方状態それぞれの、図5の磁気ピン傾斜触覚アクチュエータであるMPTの実施例を示す側面図である。
図6B図6Bは、本開示の多くの異なる実施形態に係る、上方及び下方状態それぞれの、図5の磁気ピン傾斜触覚アクチュエータであるMPTの実施例を示す側面図である。
図7A図7Aは、本開示の多くの異なる実施形態に係る、上方及び下方状態それぞれの、図6A及び図6Bの磁気ピン傾斜触覚アクチュエータMPTの実施例を示す側面図である。
図7B図7Bは、本開示の多くの異なる実施形態に係る、上方及び下方状態それぞれの、図6A及び図6Bの磁気ピン傾斜触覚アクチュエータMPTの実施例を示す側面図である。
図8図8は、本開示の多くの異なる実施形態に係る、8ドット点字セルを形成するMPT配列の実施形態を示す。
図9A図9Aは、本開示の多くの異なる実施形態に係る、上方及び下方状態それぞれの、図5のMPTに基づく、強化された磁気ピン傾斜触覚アクチュエータである、強化された磁気ピン傾斜(EMPT)の実施例を示す側面図である。
図9B図9Bは、本開示の多くの異なる実施形態に係る、上方及び下方状態それぞれの、図5のMPTに基づく、強化された磁気ピン傾斜触覚アクチュエータである、強化された磁気ピン傾斜(EMPT)の実施例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
市販のディスプレイは、単列で配列される複数の点字文字を含む。電気信号をいくつかの点字文字に加える場合、電気機械作動は、いくつかの点字文字に、利用者の指に触覚認識可能な力を加えさせ、それ以外の文字には加えさせないようにする。これは、点字文字の基本原理となる。必要な点字セルの寸法に、触覚認識可能な力を与えることができるためには重大な課題が存在する。
【0011】
この技術により、点字利用者は、単列ディスプレイと同様、デジタル式の複列ディスプレイとインターフェースを作動可能にする基礎的な、エネルギー効率の良い電子点字セルを生み出す、これらの課題を解決することにより、デジタル時代に入ることができる。
【0012】
本明細書で開示されるのは、点字セルに関する多くの異なる実施例である。1つの実施例において、磁気点字セルアクチュエータのデザインは、機械式バネの前負荷とLMP(掛止磁気ピン)の名称のL字バー回転掛止機構を基礎とすることが可能である。第2のデザインは、名称がMPT(磁気ピン傾斜)の磁気的にプログラム可能な切り替えと傾斜掛止機構を基礎とすることが可能である。さらに、第3のアクチュエータのデザインの実施例は、磁気的にプログラム可能な切り替えと傾斜掛止機構を基礎とすることが可能であるが、掛止を補助する追加の磁極でさらに強化される。このデザインは、名称がEMPT(強化MPT)であり得る。
【0013】
掛止磁気ピン(LMP)点字アクチュエータ:図1を参照すると、磁気バネ前負荷とL字バー回転掛止点字セル作動システムである、LMP100の実施例が示される。LMP100は、図1に示す通り、多数の構成要素を具備する。LMP100の上面は、触覚(又は点字)ピン104と係合可能な、磁石103を引きつけるために使用可能な鉄プレート102により形成可能である。鉄プレート102と磁石103は、空洞105内の高くした位置に触覚ピン104を保持するために使用可能な磁気バネを形成する。LMP10
0の磁気バネの位置は、すべての点字ピンを読み位置に保つバネ前負荷と称することができる。磁石103と鉄プレート102との間の磁気引力により、点字ピン104が高くした位置に保持される。磁気バネ103の力は、例えば、約1グラム、又は他の適切な値に制御可能である。
【0014】
触覚(又は点字)ピン104は、コイル106に加えられる制御信号に応答して、ブロッキング又は非ブロッキングのいずれかの状態になるように構成可能である。L字バー107は、L字形に曲げられる鉄材料で作製可能で、掛止ブロック108が1端部に取り付けられた状態で、コイル106を通過して延伸する。触覚ピン104下で掛止ブロック108が回転すると、ピン104は、ブロッキング位置に固定される。L字バー107と掛止ブロック108の回転は、コイル106と回転磁石109を使用して、制御可能である。コイルホルダー110は、回転磁石止め具111と連結して、回転磁石109が対向する側に位置決めされる状態で、コイル106を支持するコイル基部112を形成する。掛止ブロック108に接続されたL字バー107の端部は、コイルホルダー110を通過して延伸する一方、他端部は、回転磁石止め具111を通過して延伸する。L字バー107は、コイル106に加えられる制御信号に基づいて磁石109間で回転する第1アーム(又はアーム1)113と、コイル106を通過して延伸する第2アーム114と、を具備する。これらの構成要素すべてが組み立てられる場合、図1に示す通り、配列可能なLMP100を形成する。
【0015】
図1の実施例において、コイル基部112は、掛止ブロック108を回転運動させるのに十分なオフセットにより、コイル基部112の上であるが、必ずしも真上ではなく組み立てられる構成要素102~105を保持する。該オフセットにより、掛止ブロック108は、ブロッキングと非ブロッキング位置との間を自由に移動可能で、制御信号に基づいて状態を変更する。さらに、本実施例において、コイル基部112は、コイル106を収容して、L字バー107が機械的に通過し自由に回転可能にさせる。回転磁石止め具111はさらに、L字バー107が回転磁石109に直接接触しないよう磁性スペーサーとして作用する。LMP100の別の実施例において、掛止ブロック108は、取外し可能で、コイル基部112は、L字バー107が触覚ピン104近傍に位置する状態で、(180度)ひっくり返すことができる。L字バー107は、掛止機構として使用可能で、ピン104のブロッキング又は非ブロッキングを制御する。いくつかの方法において、第1アーム(又はアーム1)113は、触覚ピン104の端部下での位置決めを容易にするように形成する(例:平坦又は幅広にする)ことが可能である。別の実施例において、磁気バネ103と鉄プレート102は、対向磁石に置き換えて、磁気バネを形成することが可能で、プラスチック等のキャッピング材を、空洞105を遮断するために使用できる。別の実施例において、磁気バネ103と鉄プレート102は、機械式バネを含むがこれに限定されない別のバネ機構に置き換え可能で、キャッピング材(例:プラスチック又はその他適切な材料)を、空洞105を遮断するために使用できる。
【0016】
図2及び図3は、LMP100の作用を示す。L字バー磁気回転システム(LMP)100は、磁気バネの前負荷により読み位置で保持される、点字ピン104下の位置内外で掛止ブロック108を回転可能である。図示された実施例において、制御信号を左LMP100のコイル106に加えて、L字バー107を回転磁石109のN極(N)に引きつけて、点字ピン104の底部下で掛止ブロック108を回転し、それによって、ピンをブロックして圧下されないようにする。対照的に、制御信号を右LMP100のコイル106に加えて、L字バー107を回転磁石109のS極(S)に引きつけて、点字ピン104から離れて掛止ブロック108を枢動し、それによって、ピンをブロック解除して圧下させる。LMP100は、図4に示す通り、配列された8ドットLMP点字セル等の点字ドットの配列を形成するように配列可能である。配列は、4、6、8、10又はそれ以上のドット等のいかなる数のドットを含み得る。
【0017】
ある時点で、特定の掛止ブロック108を、触覚(又は点字)ピン104の下で回転する。掛止ブロック108を下部に有するそれらの点字ピン104は、図3の左LMP100に示す通り、栄養者の指で判別されるような硬いドットとなる。同時に、掛止ブロック108を下部に有しないそれらの点字ピン104は、圧下可能で、指の先端は、図3の右LMP100に示す通り、磁気バネ力が約1グラムであるため、ピンを感じることなくピン上を滑るように動ける。他の力も使用可能であることに留意されたい。例えば、空洞105の摩擦やピン104の重量等によっては、約0.1~約1.5gの範囲で力を使用する場合がある。この力は、ユーザのフィードバックに基づいて、所望の(又は最良の)動作や感触を与えるように調整可能である。過去の実験が示す通り、点字ピン104への支持力が1グラム未満である場合、指先はピンを感じない。したがって、点字文字のページを形成し、視覚障害のある点字利用者に判読可能である。
【0018】
点字文字を新しい文字にリフレッシュする場合、特定の掛止ブロック108を、点字ピン104下の掛止(ブロッキング)位置に回転し、他の掛止ブロック108を掛止位置から非ブロッキング位置まで回転する。視覚障害のある点字利用者は、掛止(ブロック)されるそれらのピン104を読み、非掛止(又はブロック解除)されるそれらのピン上で指を滑らせることができる。このようにして、点字文字は電気的にリフレッシュ可能である。このデザインの利点の1つとして、高くした硬い点字ドットを形成する需要が、掛止ブロック108を掛止位置内外で単に移動させる需要に変わったことがある。
【0019】
磁気L字バー回転掛止の機構:図2及び図3は、掛止(ブロック)と非掛止(ブロック解除)両方の状態における、磁気L字バー回転掛止システム100を示す。本実施例において、矩形回転磁石109は、L字バー107とコイル106が回転磁石109間に配置される状態で、互いに平行に(又は略平行に)配置される。鉄片を、L字形に曲げ加工できて、第1アーム(又はアーム1)113がコイル106に挿入されないL字バー107を作製する。このアーム113は、長さが1~2mmであり得る。第2アーム(又は「アーム2」)114は、コイル106に挿入され、コイル106の長さ又は高さであり得る。「アーム1」113は、2つの回転磁石109の間の回転磁石止め具111を通過して配置可能で、「アーム2」114は、制御信号がコイル106内部に加えられる場合、自由に回転する能力により挿入される。
【0020】
磁気L字バー回転掛止の作用機構:図2及び図3に示す通り、L字バーの「アーム1」113は、最初、回転磁石109の1つに引きつけられる。検討を容易にするため、回転磁石109の極性を右から左にN-S-N-Sの順とする。最初に、L字バー107の1つのアームは、右の回転磁石109のS極に引きつけられる。その後、パルス電流をコイル106に加えて、S極をコイル106の中心で上方向向きに、電流の方向を制御して磁界を発生させる。磁束の方向は、コイル106から生じる場合90度回転し、他端部でコイル106の中心に戻ろうとする。L字形の軟鉄バーは、電流で発生した電磁場で磁化される。特に、回転磁石109に引きつけられるL字バー107の第1アーム113は、アーム方向に沿ってS極で磁化される。L字バー107内部で発生した電磁場が永久磁石の表面の磁場力よりも大きい場合、L字バー107の第1アーム113は、右側の回転磁石109により反発され、同時に、左側の回転磁石109により引きつけられる。L字バー107の第2アーム114は、回転軸として機能する。L字バー107は、コイル106を通過する電流方向を切り替えることで、2つの回転磁石109の間を前後に回転可能である。磁石、コイル、軟鉄L字バーのこの配置の独自性や利点として、該配置が、垂直のコイルが発生する電磁場を掛止ブロック108として機能するバーの水平回転に変換することがある。このデザインにより、ドットの間隔決めは、視覚障害者及び身体障害者のための全国図書館サービス(NLS)基準に適合した上で、複列の点字セルを水平に配置す
ることが可能である。図4は、配列された8ドットLMP点字セルの実施例を示す。1つ
のセル内の2つのドットの中心間の標準間隔は、2.5mmであるが、他の間隔決め寸法も使用可能である。
【0021】
磁気ピン傾斜(MPT)点字アクチュエータ:図5を参照すると、(A)ブロッキング又は掛止(上方)位置及び(B)非ブロッキング又は掛止解除(下方)位置にある、磁気ピン傾斜触覚アクチュエータ点字セルである、MPT500の実施例が示される。MPT500は、図5に示す通り、多数の構成要素を具備する。コイルホルダー503は、電気コイル504と、電気コイル504の内部に形成・配置された磁気的にプログラム可能(プログラムによって制御可能)な材料505と、を具備する、プログラム可能な永久磁石(PPM)組立体を保持するための基部として使用される。プログラム可能な磁石505は、コイル内又はより強力な磁石から電界により誘導される等の対向磁場により影響される場合、磁極性を変化・保持可能な磁性材料を含み得る。PPM組立体は、外部環境からPPM組立体を物理的に分離するコイルキャップ506の内側に配置される。例えば、コイルキャップ506は、水(防水仕様)や、埃・よごれ等の他の環境要素から保護可能である。
【0022】
空洞507は、永久磁石508から磁気分離のために作用する、所望の間隔決めをする一助として提供可能である。永久磁石508は、点字アクチュエータピン509に挿入される。PPMの極性が永久磁石508に反発する磁石に変わる場合、アクチュエータピン509は、上昇し、ピンキャップ510により垂直に抑制されると同時に傾斜する。アクチュエータピン509が傾斜することで、空洞507内に機械的干渉が生じ、利用者の指等外部刺激の圧力に抵抗する。PPMの極性が永久磁石508を引きつける磁石に変わる場合、アクチュエータピン509は、中心に配置され、PPM505と再アラインされると同時に降下する。下方位置501にきた時点で、利用者の指等外部刺激の圧力が加えられる場合、アクチュエータピン509にほとんど又はまったく触覚干渉は生じない。
【0023】
別の実施例において、アクチュエータピン509は、1つ以上の外力から分離可能である。図7A及び図7Bに示す実施例において、利用者の指等外部刺激の水平力等の外力は、利用者分離ピン703と称し得る追加の構成要素により分離可能である。利用者分離ピン703は、利用者分離ピンキャップ702と利用者分離ピン703をガイドするための分離ピン空洞704を使用して、垂直ではなく水平に抑制可能である。アクチュエータピン509は、利用者分離ピンを、その下で傾斜する間、押圧して上昇させることができる。垂直力がアクチュエータピン509に影響可能な唯一の力であって、これにより、ユーザが触る点字ドットと、MPTのアクチュエータ部分と、外部刺激との間に機械的な分離効果がもたらされる。
【0024】
別の実施例において、利用者分離ピン702は、ボールベアリングを含むがこれに限定されない転がり作用をもたらす構成要素で置き換え可能である。これにより、機械式分離を追加で提供可能である。別の実施例として、上述のボールベアリングは、アクチュエータピン509のヘッドに具備可能である。別の実施例において、ピンキャップ510は、1つ以上の刻み目等及び/又は、上方又は下方位置にある場合、アクチュエータピン509の傾斜を増す1つ以上の高くした機能を備えて製造可能である。電気コイル504は、磁場の方向を変更可能な制御回路に接続される。別の実施例において、電気コイル106は、磁極を変える磁場も誘導する1つ以上の電線に置き換えられる。別の実施例において、PPM505の磁極性は、所望の極性変化を生じるために、移動可能な磁気コイル及び/又は永久磁石及び/又は鉄材料により変更される。他の方法において、プログラム可能な磁石は、アクチュエータピン509に設置可能で、永久磁石は、アクチュエータピン509下に(例:空洞507の凹部で)固定可能である。コイル504に信号を加えると、プログラム可能な磁石と、このためアクチュエータピン位置を制御可能である。
【0025】
作動:図6A及び図6Bの実施例において、アクチュエータピン509は、軸方向配向が北南である。PPM505等の磁気的にプログラム可能(制御可能)な材料は、北南又は南北の軸方向配向間を切り替え可能である。PPM505が南北配向に切り替わる場合、永久磁石508とPPMの南南作用は互いに対向し、図6Aに示す通り、アクチュエータピン509を空洞507の底部の埋め込み孔から上昇させる。アクチュエータピン509は孔から出て、対向磁場は互いに押圧するため、ピンは、傾斜し、又はPPM505と軸方向とアラインされる状態により、わずかに側方に移動する。図6Bは、PPM505が北南配向にプログラムされた状態を示す。この場合、アクチュエータピン南配向は、PPM505の北配向に引きつけられ、2つの磁石の間の埋め込み孔に入るようにピンはアラインする。
【0026】
これにより、アクチュエータピンが、ピンと磁気的にプログラム可能な材料との間の埋め込み孔への後退に抵抗が生じて、埋め込み孔の外部と機械的干渉が発生する。ドットを電気的にリフレッシュ可能な点字ドットとして使用する場合、垂直配向でスクリーン内外を移動し、対向磁場の傾斜又は横力効果により、機械的に掛止される。このデザインにより、ドットの間隔決めがNLS基準に適合した上で、複列の点字セルを水平に配置可能で
ある。MPT500は、図8に示す通り、配列された8ドットMPT点字セル等の点字ドットの配列を形成するように配列可能である。配列は、4、6、8、10又はそれ以上のドット等のいかなる数のドットを含み得る。
【0027】
実際、アクチュエータが点字セルに「1組にまとめられて」、ディスプレイの形状因子に配列される場合、磁気「干渉」は、実際にアクチュエータピン509の傾斜力を向上させるように使用可能である。この理由は、近接する隣り合うアクチュエータが実際、隣り合うピン509をわずかながらさらに引きつけあう又は反発し、掛止機構を強化するためである。これは逆に言えば、これらの力が単に寄生的な性質であり、動作を劣化させる、他のほとんどの提案された磁気作動の点字アクチュエータに当てはまる。1つのセル内の2つのドットの中心間の標準的な間隔は、2.5mmである。このデザインは、典型的な間隔決め(2.5mmより小さい)と同様に、他の標準間隔決めで実施可能であることに留意されたい。
【0028】
強化された磁気ピン傾斜(EMPT)点字アクチュエータ:次に図9A及び図9Bを参照すると、ブロッキング又は掛止(上方)位置及び非ブロッキング又は掛止解除(下方)位置にある、強化された磁気ピン傾斜触覚アクチュエータ点字セルである、EMPT900の実施例が示される。全体の作動と傾斜機構は、図6A及び図6Bに示すMPT500と同一であるが、図9A及び図9Bに示す通り、追加の磁極(又は強化された磁束ガイド)903は、アクチュエータピン509と永久磁石508に近接して配置される。追加の磁極903は、磁束を、コイル504の周りのPPM505の底部からアクチュエータピン509と永久磁石508までガイドして、図9Aに示す掛止の場合は引き合う極を、図9Bに示す掛止解除の場合は反発する極を提供することで、掛止と掛止解除の動作を高める。
【0029】
作動:MPTアクチュエータがピン下方からピン上方位置まで変化する場合、鉄(Fe
)磁束ガイド等の強化された掛止機構は、PPM500から動き、コイル504の外側の周りを移行し、アクチュエータピン509に近接して止まるような、ピン509を引きつけ得る追加の磁力を与える。この磁束ガイド903により、アクチュエータピン509の底部は、磁束ガイド903の側の埋め込み孔の外部に引きつけられ、掛止を強化し、このためEMPTの掛止動作を強化する。ピン上方位置からピン下方位置までサイクル動作すると、磁束は、反対方向に移動し、ピンに反発して、埋め込み孔と再アラインするよう押圧する。このため、EMPTの掛止解除動作を強化する。磁束ガイド903は、アルミニウム、ニッケルとコバルト(AlNiCo)、鉄、クロム及びコバルト(FeCrCo)
等を含むがこれらに限定されない他の型の磁気的に可逆の材料を含み得る。
【0030】
本明細書記載のアクチュエータは、センサにさらに組み込み可能、又はセンサとなることも可能で、触覚ディスプレイは、双方向で機能し、携帯電話等の電子装置又は他の装置を動作・制御するよう使用可能であることに留意されたい。この触覚ディスプレイは、電気誘導、静電容量、抵抗性、光特性、磁気等の電子式のセンサ技術により、アクチュエータ内、上及び/又は周りに組み込み可能である。センサは、触覚アクチュエータとアクチュエータ内の電気コイルで使用される磁石により、実現可能である。
【0031】
本開示の上述の実施形態は、本開示の原理を明瞭に理解するために記載される方法の可能な実施例にすぎないことを強調するものとする。上述の実施形態に対して、本開示の意図及び原則を実質的に逸脱することなく、多くの変形や変更を実施可能である。そのような変形や変更すべては、本開示の範囲内において本明細書に包含され、以下請求項により保護されるものと意図される。
【0032】
「略~」の用語は、記述用語が、意図した目的に否定的な影響を及ぼすことなく、用語からの逸脱を許容する意図を有する。記述用語は、用語が実質的に語により明示的に修正される場合であっても、実質的に語により修正されるものと暗示的に理解される。
【0033】
比率、濃度、量及び他の数値データは、本明細書において、範囲を示す書式で表されることに留意されたい。そのような範囲を示す書式は、利便性や簡潔さのために使用され、このため、範囲の限界として明示的に記載される数値のみならず、各数値や部分的範囲が明示的に記載されるがごとく、該範囲内に包含されるすべての個々の数値や部分的範囲も包含するよう柔軟な形式で解釈されるものと理解されたい。例示目的で、約0.1~約5の範囲は、約0.1~約5と明示的に記載される範囲のみならず、表示範囲内の個々の量(例:1、2、3及び4)や部分的範囲(例:0.5、1.1、2.2、3.3及び4.4)を包含するよう解釈されるものとする。約を表す用語は、数値の有効数字にしたがって、従来からの数値の丸めを含み得る。さらに、約xからyまでを表す用語は、約xから約yまでを含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
【手続補正書】
【提出日】2023-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
触覚アクチュエータであって、
空洞内に配置されて、前記触覚アクチュエータの触覚面を通過して延伸するように構成された第1端部と、固定極性を有する永久磁石を含む第2端部と、を具備する点字ピンと;
前記点字ピンの前記第2端部下の電気コイルに配置された永久磁石を具備して、前記電気コイルに与えられる制御信号に応答して、プログラム可能な磁石の極性を調整するように構成された掛止組立体と、を具備して、前記プログラム可能な磁石の第1極性は、前記永久磁石の固定極性を反発して、それによって、第1端部が触覚表面を通過して延伸する傾斜位置に前記点字ピンを掛止めて、前記プログラム可能な磁石の第2極性は、前記永久磁石の固定極性を引きつけて、それによって、前記点字ピンを前記空洞に戻す、触覚アクチュエータ。
【請求項2】
前記点字ピンは、前記プログラム可能な磁石近傍の前記空洞内の凹部に引き戻される、請求項1に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項3】
前記表面は、前記触覚アクチュエータの前記空洞上に配置されたピンキャップにより与えられた触覚面である、請求項1に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項4】
前記触覚アクチュエータの前記表面上に位置決めされた分離ピン組立体を具備する、請求項1に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項5】
前記分離ピン組立体は、前記点字ピンの前記第1端部上に水平に抑制され、位置決めされる分離ピンを具備する、請求項4に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項6】
前記掛止組立体は、前記電気コイルとプログラム可能な磁石を支持するコイルホルダーを具備する、請求項1に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項7】
前記コイルホルダーの側に沿って、前記コイルとプログラム可能な磁石の長さに交差して延伸する強化された磁束ガイドを具備する、請求項5に記載の触覚アクチュエータ。
【請求項8】
請求項1に記載の触覚アクチュエータの配列を具備する、触覚ディスプレイ。
【請求項9】
前記触覚アクチュエータの配列は、単列の触覚アクチュエータのみからなる、請求項8に記載の触覚ディスプレイ。
【請求項10】
前記触覚アクチュエータの配列は、複列の触覚アクチュエータを具備する、請求項8に記載の触覚ディスプレイ。
【請求項11】
前記触覚アクチュエータの配列は、10以上の触覚アクチュエータを具備する、請求項8に記載の触覚ディスプレイ。
【外国語明細書】