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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023171969
(43)【公開日】2023-12-05
(54)【発明の名称】電気掃除機
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/28 20060101AFI20231128BHJP
   A47L 9/00 20060101ALI20231128BHJP
   A47L 9/04 20060101ALI20231128BHJP
   A47L 9/02 20060101ALI20231128BHJP
【FI】
A47L9/28 Z
A47L9/00 104
A47L9/28 U
A47L9/28 K
A47L9/04 A
A47L9/02 D
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023175035
(22)【出願日】2023-10-10
(62)【分割の表示】P 2021193624の分割
【原出願日】2021-11-29
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 有輝
(57)【要約】
【課題】電動送風機の駆動による騒音の発生を抑制した清掃が可能な掃除機を実現することを目的とした。
【解決手段】電気掃除機10は、吸引力を発生させる電動送風機22と、塵埃が集塵される集塵部30と、塵埃を吸い込むための吸込口62と、駆動部の駆動によって回転する回転清掃体46と、を備え、集塵部30は、第一集塵部24、及び第一集塵部24と吸込口62とを繋ぐ経路において第一集塵部24よりも吸込口62側に配された第二集塵部50を有するものであり、第一パラメータで電動送風機22を駆動させる第一駆動モードと、第一パラメータより大きい第二パラメータで電動送風機22を駆動させる第二駆動モードとを含む複数の動作モードのいずれかに切り替え可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引力を発生させる電動送風機と、
塵埃が集塵される集塵部と、
塵埃を吸い込むための吸込口と、
駆動部の駆動によって回転する回転清掃体と、を備え、
前記集塵部は、第一集塵部、及び前記第一集塵部と吸込口とを繋ぐ経路において前記第一集塵部よりも前記吸込口側に配された第二集塵部を有するものであり、
前記第一パラメータで前記電動送風機を駆動させる第一駆動モードと、前記第一パラメータより大きい第二パラメータで前記電動送風機を駆動させる第二駆動モードとを含む複数の動作モードのいずれかに切り替え可能であることを特徴とする、電気掃除機。
【請求項2】
当該電気掃除機とは別に設けられた支持装置に設置可能なものであり、
前記支持装置に設置されることを条件として、前記電動送風機を駆動させて前記第一集塵部に向けて塵埃を吸引する第三モードで動作することを特徴とする、請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】
当該電気掃除機とは別に設けられた支持装置に設置可能なものであり、
前記支持装置に設置されるとともに、1以上の他の条件を満たすことで、前記電動送風機を駆動させて前記第一集塵部に向けて塵埃を吸引する第三モードで動作することを特徴とする、請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項4】
前記支持装置または当該電気掃除機には前記第三モードでの動作の可否を設定する第三モード設定部が設けられ、
前記第三モード設定部において前記第三モードによる運転を許可する設定がなされていることを前記他の条件として、前記第三モードによる運転を行うことを特徴とする、請求項3に記載の電気掃除機。
【請求項5】
先に行われた前記第三モードによる動作の後に前記第一駆動モード及び前記第二駆動モードのうちいずれかのモードによる運転が行われた運転履歴があることを前記他の条件として、前記第三モードで動作することを特徴とする、請求項3または4に記載の電気掃除機。
【請求項6】
前記電気掃除機が前記支持装置に設置されたことを検知する検知部を備えることを特徴とする、請求項2~5のいずれかに記載の電気掃除機。
【請求項7】
前記電動送風機および前記第一集塵部を有する掃除機本体と、
前記吸込口、前記第二集塵部、前記駆動部、及び前記回転清掃体を有する吸込具と、を備えることを特徴とする、請求項2~6のいずれか1項に記載の電気掃除機。
【請求項8】
前記掃除機本体に設けられ、当該電気掃除機が前記支持装置に設置されたことを前記支持装置との電気的な接続により検知する検知部と、
前記掃除機本体と前記吸込具とを接続する延長管と、を備え、
前記掃除機本体に設けられるバッテリーに対して、前記延長管に設けられた通電部を介して前記支持装置から電力を供給することにより充電可能であることを特徴とする、請求項7に記載の電気掃除機。
【請求項9】
前記支持装置は、前記第一集塵部を支持する受部と、当該電気掃除機が設置されたことを検知する検知部と、を備え、
前記検知部は、前記受部に設けられ、前記受部に前記第一集塵部が支持された状態で当該電気掃除機の設置を検知することを特徴とする、請求項7に記載の電気掃除機。
【請求項10】
当該電気掃除機とは別に設けられた支持装置に設置可能なものであり、
前記支持装置に対する接触により前記電動送風機を駆動させて前記第一集塵部に向けて塵埃を吸引する第三モードでの動作の指示を受け付ける指示受付部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項11】
時刻を計時する計時手段と、
時刻を設定する時刻設定手段と、を備え、
前記計時手段による時刻が前記時刻設定手段による時刻となることを前記他の条件として、前記第三モードを行うことを特徴とする、請求項3~5のいずれかに記載の電気掃除機。
【請求項12】
時刻を計時する計時手段と、
時刻を設定する時刻設定手段と、を備え、
前記計時手段による時刻が前記時刻設定手段による時刻となると、前記電動送風機を駆動させて前記第一集塵部に向けて塵埃を吸引する第三モードを行うことを特徴とする、請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項13】
前記第三モードは、所定時間に亘って前記電動送風機を駆動させるモード、または、前記第一集塵部に連通する風路内において塵埃が通過することを検知する塵埃検知手段が塵埃を検知している状態において前記電動送風機を駆動させるモードであることを特徴とする、請求項2~12のいずれかに記載の電気掃除機。
【請求項14】
前記動作モードの選択を受け付けるモード選択受付部と、
前記モード選択受付部において動作モードの選択を受け付けると、受け付けた前記動作モードに係る動作を実行させる処理実行部と、を有し、
前記モード選択受付部において選択を受け付け可能な前記動作モードとして、前記電動送風機を駆動させて前記第一集塵部に向けて塵埃を吸引する第三モードが含まれていることを特徴とする、請求項1~13のいずれか1項に記載の電気掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に開示されているように、回転ブラシと、回転ブラシを駆動する電動機と、回転ブラシに電動機の動力を伝える伝達装置と回転ブラシに対向する面に塵埃投入口を設けた集塵箱とを備え、回転ブラシの下面に開口を設けてなる掃除機が提供されている。特許文献1に開示されている掃除機のように、回転ブラシ及び電動機とともに集塵箱を本体内に備え、電動送風機を設けない構成とした場合、電動送風機の駆動により生じる音が発生しないため、清掃における騒音を抑えることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭53-134769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1(実公昭53-134769号公報)に開示されている掃除機は、回転ブラシと電動機とともに集塵箱を本体内に備えるものであり、電動送風機を有さないために駆動により生じる音が発生せず、清掃における騒音を抑えることが可能となる。しかしながら、かかる従来技術の掃除機は、電動送風機の吸引を利用しないため、例えば絨毯やカーペットに付着した塵埃を本体に取り込むことが難しいといった問題がある。
【0005】
そこで、本発明においては、電動送風機の駆動による騒音の発生を抑制した清掃が可能な電気掃除機を実現することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電気掃除機は、吸引力を発生させる電動送風機と、塵埃が集塵される集塵部と、塵埃を吸い込むための吸込口と、駆動部の駆動によって回転する回転清掃体と、を備え、集塵部は、第一集塵部、及び第一集塵部と吸込口とを繋ぐ経路において第一集塵部よりも吸込口側に配された第二集塵部を有するものであり、第一パラメータで電動送風機を駆動させる第一駆動モードと、第一パラメータより大きい第二パラメータで電動送風機を駆動させる第二駆動モードとを含む複数の動作モードのいずれかに切り替え可能であることを特徴とするものである。
【0007】
かかる構成を採用した電気掃除機は、電動送風機が第一パラメータで作動する第一駆動モードにおいて、電動送風機の駆動に伴う騒音を抑制した清掃を行う一方、電動送風機が第二パラメータで作動する第二駆動モードにおいては電動送風機による吸引力が十分に作用する状態で清掃を行える。従って、電動送風機の駆動による騒音の発生を抑制した清掃が可能となる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電動送風機の駆動による騒音の発生を抑制した清掃が可能な電気掃除機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る電気掃除機及び掃除機システムを示す側面図である。
図2図1の電気掃除機が備える吸込具を示す斜視図である。
図3図2の吸込具の内部構造を示す平面図である。
図4図2の吸込具のA-A断面図である。
図5図2の吸込具のB-B断面図である。
図6図2の吸込具から第二集塵部及び塵埃除去部を取り出した状態を示す斜視図である。
図7図6の状態の吸込具のX部を背面側から見た状態を示す斜視図である。
図8図3の状態の吸込具を分解した状態を示す分解斜視図である。
図9図2の吸込具を底面側から見た状態を示す分解斜視図である。
図10】(a),(b)はそれぞれ、図2に示した吸込具が備える回転清掃体と清掃体駆動機構を示す分解斜視図である。
図11】清掃体駆動機構の取付構造を示す分解斜視図である。
図12】塵埃除去部を示す斜視図である。
図13図2の吸込具及び延長管を底面側から見た状態を示す斜視図である。
図14】支持装置を示す斜視図である。
図15図14の支持装置をY方向から見た状態を示す平面図である。
図16】掃除機本体を下方側から見た状態を示す斜視図である。平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態に係る電気掃除機10について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、添付図面は電気掃除機10の各部を模式的に示したものであり、必ずしも大きさを正確な比率で記したものではない。また、図中、同様の構成部品は、同様の符号を付して示す。また、本明細書において上下左右や前後等の位置関係を示す語句は、特に断りのない限り、図1のように電気掃除機10を起立させて設置した状態を基準として説明する。以下の説明においては、電気掃除機10の構成について説明した後、電気掃除機10の動作について説明する。
【0011】
≪電気掃除機10の構成≫
図1に示すように、電気掃除機10は、スティック状(縦型)の外観を有する掃除機の一例である。電気掃除機10は、例えば、電源コードを介して外部電源から電力を得るもの等とすることも可能であるが、本実施形態では充電式の掃除機とされている。図1に示すように、電気掃除機10は、掃除機本体20、吸込具40、及び延長管90を備えている。また、電気掃除機10は、別途設けられた支持装置300との組み合わせにより電気掃除機システムSを構成する。電気掃除機10は、支持装置300に対して支持された状態で設置可能なものとされている。なお、「設置」とは、ユーザが電気掃除機10がスティック式またはキャニスター式である場合に支持装置10に支持させる動作に限定されるものではなく、電気掃除機10がロボット掃除機である場合には自走して支持装置300と連結する動作も含まれ得る。以下、各部の構成についてさらに詳細に説明する。
【0012】
≪掃除機本体20について≫
掃除機本体20は、電気掃除機10の本体をなし、吸引力を発揮して集塵する機能を発揮する部分である。具体的には、掃除機本体20は、吸引力を発生させるための電動送風機22を有する筐体(本体部)20aと、吸引した空気に含まれている塵埃を集塵するための第一集塵部24とを備える。
【0013】
第一集塵部24は、吸込具40側から到達した塵埃を捕捉して集めるものである。第一集塵部24は、本体部20aの一部として設けられてもよいし、本体部20aとは別体として着脱可能に設けられてもよい。また、第一集塵部24は、例えば、いわゆる紙パック式のものや、いわゆるサイクロン式のものなどとすると良い。本実施形態では、第一集塵部24は、サイクロン式のものとされている。掃除機本体20は、電動送風機22及び第一集塵部24に加え、例えば、電動送風機22やその他の電子部品を駆動する駆動回路、電気掃除機10の動作制御を行う制御装置32、電力を供給するためのバッテリー34、及びその他の部品を本体部20aに備えている。
【0014】
また、掃除機本体20は、ハンドルに把持部26及び操作部28を備えている。把持部26は、電気掃除機10の使用者が掃除機本体20を把持するために設けられた部分である。すなわち、電気掃除機10は、例えば把持部26を握ることにより、掃除機本体20を保持できる。また、操作部28は、電気掃除機10の操作を行うためのものである。操作部28は、例えば図1のように把持部26に設けることより、使用者が把持部26を把持しながら操作可能とすることができる。
【0015】
また、掃除機本体20は、本体部20aに管接続部22bを有する。管接続部22bは、掃除機本体20と吸込具40とを接続する中空の延長管90が接続される部分である。また、管接続部22bは、第一集塵部24と連通している。そのため、管接続部22bに対し、延長管90を介して吸込具40の継手部44を接続することにより、吸込具40側と第一集塵部24とを繋ぐ経路が形成される。
【0016】
≪吸込具40について≫
吸込具40は、外部から空気や塵埃を吸い込むためのものである。図2に示すように、吸込具40は、吸込具本体部42(本体部)、及び継手部44を有する。また、図3に示すように、吸込具40は、吸込具本体部42の内部に、回転清掃体46、清掃体駆動部48(駆動部)、及び第二集塵部50を有する。吸込具40は、これらに加えて、通電部52等を備えている。
【0017】
吸込具本体部42は、清掃時に床に配置される部分であり、清掃時にユーザにより動作される方向である前後方向に対して、左右方向に長い形状を有する。図3図5に示すように、吸込具本体部42は、回転清掃体配置部60、吸込口62、第二集塵部配置部64、及び収容部66を有する。
【0018】
回転清掃体配置部60は、回転清掃体46が配される部分である。回転清掃体配置部60は、吸込具本体部42の左右方向に延び、回転清掃体46を収容可能な中空の空間を有する。
【0019】
吸込口62は、吸込具本体部42の底面側において、塵埃を吸い込むために開口した部分である。本実施形態では、吸込口62が形成された吸込空間に、回転清掃体配置部60を有する。
【0020】
図3図5に示すように、第二集塵部配置部64は、後に詳述する第二集塵部50が配置される部分である。第二集塵部配置部64は、第一集塵部24と吸込口62とを繋ぐ塵埃の通過経路において、第一集塵部24よりも吸込口62側の位置に第二集塵部50を配置可能なものとされている。
【0021】
図4図6、及び図7を参照して分かるように、第二集塵部配置部64は、開口部64a、カバー部64b、付勢部材64c、及びロック部64dを備えている。開口部64aは、吸込具本体部42の天面から第二集塵部50を出し入れして着脱可能なように設けられた開口である。開口部64aは、回転清掃体配置部60(回転清掃体46)に沿って吸込具本体部42の長手方向(左右方向)に延びるように形成された矩形状の開口である。また、カバー部64bは、開口部64aを開閉する蓋状のものである。カバー部64bは、開口部64aの短手方向(前後方向)の一方側において、ヒンジ等によって回動可能に支持されている。また、付勢部材64cは、開口部64aを開く方向にカバー部64bを付勢するものである。本実施形態では、付勢部材64cは、トーションバネによって構成され、カバー部64bの回動支点側に配置されている。また、ロック部64dは、カバー部64bが開かないように閉止するためのものである。本実施形態では、ロック部64dは、付勢部材64cが設けられたのとは反対側(カバー部64bの自由端側)において、吸込具本体部42の天面側に露出するように設けられている。
【0022】
第二集塵部配置部64は、上述したような構成とされているため、ロック部64dを解除することにより、付勢部材64cによる付勢力によってカバー部64bの自由端側が跳ね上がるように付勢される。これにより、図6図7に示すように、第二集塵部配置部64は、開口部64aが開いた状態になり、後に詳述する第二集塵部50を出し入れ可能な状態になる。また、付勢部材64cによる付勢力に反してカバー部64bの自由端側を吸込具本体部42の天面側に押し込み、開口部64aをカバー部64bによって塞いだ状態において、ロック部64dによりカバー部64bの跳ね上がりを防止することにより、図2に示すように開口部64aを閉止することができる。
【0023】
図3に示すように、収容部66は、後に詳述する清掃体駆動部48をなす駆動機210や、駆動機210に対して電力供給するための配線等を収容するためのものである。収容部66は、塵埃の通過経路から外れた位置において駆動機210や配線を配置可能とされている。本実施形態では、収容部66が第二集塵部50について回転清掃体46とは反対側の位置(第二集塵部50に対して後方)に設けられている。
【0024】
継手部44は、上述した吸込具本体部42のうち電気掃除機10の背面側となる位置(第二集塵部50について回転清掃体46とは反対側の位置)において、連通部45を介して第二集塵部50に対して連通するように設けられている。継手部44は、吸込具本体部42に対して所定の回転範囲(前後方向及び左右方向の少なくとも一方)で回転可能に取り付けられている。継手部44は、上述した掃除機本体20の管接続部22bと同様に、延長管90が接続される部分である。継手部44は、筒状とされており、基端部において第二集塵部50と連通している。
【0025】
図3等に示すように、回転清掃体46は、吸込具本体部42の回転清掃体配置部60に収容され、回転可能に支持される筒状の部材である。回転清掃体46は、後に詳述する清掃体駆動部48により動力を受けて、回転清掃体配置部60にて回転可能とされている。回転清掃体46は、吸込具本体部42の長手方向(左右方向)に延びる清掃体本体200と、取付部202とを有する。
【0026】
取付部202は、吸込具本体部42に対して回転清掃体46を取り付けるために用いられる部分である。取付部202は、清掃体本体200の長手方向一方側、及び他方側において、清掃体本体200に清掃体本体200とは別部材として取り付けられているが、清掃体本体200と一体となっていてもよい。回転清掃体46は、両端に設けられた取付部202,202(以下、必要に応じて両者を「取付部202a」、「取付部202b」と区別することもある)を、吸込具本体部42内に設けられた所定の取り付け位置に取り付けることにより、吸込具本体部42に対して回転自在に支持されている。
【0027】
具体的には、図10(a)に示すように、取付部202aは、回転清掃体46の軸方向一端側において角柱状の形状(断面形状が略正方形)とされた端部205と、端部205から軸線方向に隣接する位置に設けられたフランジ部207aとを有する。端部205は、清掃体本体200(フランジ部207a)に対して回転可能に取り付けられている。
【0028】
ここで、図8図9に示すように、吸込具本体部42において回転清掃体46の取付部202aの取り付け対象となる受部42cは、下側受部42xと、上側受部42yとに分離可能とされている。下側受部42xは、吸込具本体部42の裏面側において取り外し可能とされている。具体的には、図9に示すように、上側受部42yが形成された部分には、吸込具本体部42の前方側(図示状態において上側)に上側係合部42p、背面側(図示状態において下側)に凹状の上側被係合部42qが設けられている。また、下側受部42xには、上側受部42y側の上側係合部42pに対応する位置に、上側係合部42pと係合可能な下側被係合部42rが設けられ、上側被係合部42qに対応する位置に凸状の下側係合部42sが設けられている。下側受部42xには爪部42tが設けられており、下側係合部42sを揺動操作可能とされている。このような構成とされているため、下側被係合部42rを上側係合部42pと係合させた後、下側係合部42sを上側被係合部42qに差し込んで係合させることにより、下側受部42xを上側受部42yに対して装着することができる。これとは逆に、下側受部42xを上側受部42yから取り外す際には、爪部42tを操作することにより、先ずは下側係合部42sと上側被係合部42qとの係合を解除する。その後、下側被係合部42rを上側係合部42pから取り外すことにより、下側受部42xを上側受部42yから取り外すことができる。また、上側受部42yは、吸込具本体部42の内側に設けられている。下側受部42xを吸込具本体部42の裏面側に取り付けることにより、受部42cを形成できる。
【0029】
図8に示すように、上側受部42yは、上側端部嵌込部42hと、上側フランジ嵌込部42iと、上側軸支持部42jとを有する。上側端部嵌込部42hは、上述した角柱状の端部205を嵌め込み可能なように吸込具本体部42の底面側に向けて開放された部分である。また、上側フランジ嵌込部42iは、フランジ部207aを嵌め込み可能なように吸込具本体部42の底面側に向けて開放された部分である。上側軸支持部42jは、取付部202aをなす軸に沿うように円弧状に湾曲した部分である。
【0030】
図8図9に示すように、下側受部42xは、上述した上側端部嵌込部42h及び上側軸支持部42jに対応する位置に、それぞれ下側端部当接部42k及び下側軸支部42lを有する。下側端部当接部42kは、清掃面側から端部205の外周面(1辺)に対して当接するように形成されたブロック状のものであり、端部205の他の外周面(3辺)に対して上側端部嵌込部42hが当接することで、端部205は吸込具本体部42に固定される。また、下側軸支部42lは、上側軸支持部42jと同様に取付部202aをなす軸に沿うように湾曲している。回転清掃体46は、上側端部嵌込部42h、及び上側フランジ嵌込部42iに、それぞれに端部205及びフランジ部207aを嵌め込んだうえ、下側受部42xを上側受部42yに装着することにより、端部205側を吸込具本体部42に組み込むことができる。
【0031】
一方、図10に示すように、取付部202bは、回転清掃体46の軸方向他端側(取付部202aとは反対側)の端部を支持するものである。取付部202bは、後述する第二取付体202yと連結可能な第一取付体202xを備えている。第一取付体202xは、清掃体本体200の端部に固定されている。第二取付体202yは、後述する従動側プーリ216に設けられ、吸込具本体部42(下ケース42a)側に配置されている。第一取付体202x及び第二取付体202yは、軸線方向に連結及び分離可能とされている。
【0032】
第一取付体202xは、取付凹部202e、及び第一フランジ部202iを備えている。取付凹部202eは、第一取付体202xの端面において、凹状に形成されている。取付凹部202eの形状はいかなるものであっても良いが、本実施形態では十字状とされている。取付凹部202eは、後述の第二取付体202yの取付凸部202jを嵌め込み、係合させることができる部分である。第一フランジ部202iは、第一取付体202xの端部(第二取付体202y側の端部)において、径方向外側に膨出するように設けられている。
【0033】
図10図11に示すように、第二取付体202yは、取付凸部202j、及び軸部202kを有する。取付凸部202jは、第二取付体202yの端部において軸線方向に突出し、上述の取付凹部202eと係合可能なものとされている。取付凸部202jの形状はいかなるものであっても良いが、本実施形態では取付凹部202eと同様に十字状の形状とされている。軸部202kは、第二取付体202yの軸心位置に設けられた軸体である。軸部202kは、吸込具本体部42に設けられた板状の保持部材220の一方側から他方側に向けて差し込まれている。軸部202kは、後述する清掃体駆動部48の従動側プーリ216の軸心位置に挿通され、従動側プーリ216と一体的に回転可能とされている。そのため、回転清掃体46は、一端側に設けられた第一取付体202xを第二取付体202yに対して接続した状態において、従動側プーリ216に連動して回転可能とされている。
【0034】
また、軸部202kは、先端側において軸受部材202z(ベアリング)によって回動可能に軸支されている。軸受部材202zは、正面視が矩形(本実施形態では正方形)であって板状の保持部材202pに対して回転不能に保持されていてもよいし、外側(外輪)が保持部材202pに回転不能に保持され、内側(内輪)が回転可能であってもよい。また、図3図8に示すように、保持部材202pは、下ケース42aに設けられたスリット状の差込部202mに差し込まれることにより、下ケース42aに対して保持されている。このため、回転する回転清掃体46を安定して支持することができる。
【0035】
吸込具40は、本実施形態では清掃体駆動部48を設け、回転清掃体46が清掃体駆動部48から出力された動力を受けて駆動するものとされている。図3図10等に示すように、清掃体駆動部48は、駆動機210、動力伝達体212、出力側プーリ214、従動側プーリ216等を備えている。
【0036】
駆動機210は、吸込具本体部42内に設けられたモータ等によって構成されている。駆動機210は、回転清掃体46や第二集塵部配置部64(第二集塵部50)よりもさらに背面側に設けられた収容部66に配置されている。また、動力伝達体212は、歯付の無端ベルトによって構成されている。また、出力側プーリ214は、駆動機210が有する出力軸に取り付けられた歯付のプーリである。
【0037】
出力側プーリ214は、先端側において軸受部材214z(ベアリング)によって回動可能に軸支されている。軸受部材214zは、上述した軸受部材202zと同様の構成とされている。具体的には、軸受部材214zは、正面視が矩形(本実施形態では正方形)であって板状の保持部材214pに対して回動不能に保持されていてもよいし、外側(外輪)が保持部材214pに回転不能に保持され、内側(内輪)が回転可能であってもよい。また、図3図8に示すように、保持部材214pは、下ケース42aに設けられたスリット状の差込部202nに差し込まれることにより、下ケース42aに対して保持されている。
【0038】
従動側プーリ216は、取付部202bに一体的に設けられた歯付のプーリである。清掃体駆動部48は、出力側プーリ214と従動側プーリ216との間に無端ベルトからなる動力伝達体212を掛け回した構成とされている。そのため、駆動機210を作動させることにより、回転動力を取付部202b側に伝え、吸込具本体部42の吸込空間内において回転清掃体46を回転駆動させることができる。
【0039】
また、図10等に示すように、清掃体駆動部48をなす各部材は、保持部材220によって保持されている。保持部材220は、吸込具本体部42において第二取付体202yが取り付けられる側の領域に立設されている。換言すると、保持部材220は、回転清掃体46の軸方向において、回転清掃体46と並んで配される。また、保持部材220は、回転清掃体46と駆動機210との並び方向に沿って延びる板状部材である。保持部材220に対して回転清掃体46とは反対側に、出力側プーリ214、従動側プーリ216および動力伝達体212が配される。また、図5に示すように、保持部材220は、具体的に、下側保持部材222と、上側保持部材224とを有する。
【0040】
図10図11等に示すように、下側保持部材222は、下壁部222aと、下壁部222aを下端側において下ケース42a側に固定する固定部222bとを有する。保持部材220は、固定部222bにおいて下側保持部材222を下ケース42aに対してネジ止めすることにより、下壁部222aが吸込具本体部42の前後方向(正面側から背面側に向かう方向)に延びるように立設される。なお、固定部222bは必須の構成ではなく、下側保持部材222を下ケース42aに構造的に位置決めできる構成であればよい。
【0041】
ここで、図11を参照して清掃体駆動部48について具体的に説明する。従動側プーリ216の軸心位置には、略小判型に開口した軸挿通孔216aが設けられている。第二取付体202yの軸部202kは、軸挿通孔216aと同様に略小判型の外観形状を有する軸体とされている。また、保持部材220の下壁部222aには、第二取付体202yを回転可能に支承(支持)する軸支持部220cが設けられている。軸支持部220cには、軸部202kを挿通することにより回転可能に支持する軸受(ベアリング)225が設けられている。さらに、軸部202kは、先端側において軸受部材202zによって回転可能に軸支されている。そのため、第二取付体202yは、下壁部222aの軸支持部220cに設けられた軸受225、従動側プーリ216に設けられた軸挿通孔216a、及び軸受部材202zに亘って軸部202kを挿通した状態で、従動側プーリ216に対して固定されている。このような構成とされているため、第二取付体202yに対し、回転清掃体46側に設けられた第一取付体202xを接続することにより、回転清掃体46は、従動側プーリ216に連動して回転可能となる。このため、第二取付体202yは、従動側プーリ216の一部として有すると表現することもできる。
【0042】
下壁部222aにおいて吸込具本体部42の正面側の位置には、回転清掃体46の端部に設けられた第二取付体202yを回転可能に支承(支持)する軸支持部220cが設けられている。また、下壁部222aにおいて吸込具本体部42の背面側の位置には、駆動機210を支承可能なように切り欠かれた受部222dが設けられている。具体的に、駆動機210は、モータをなす駆動機本体210aに出力軸が設けられ、モータの大部分をなす駆動機本体210a1と、駆動機本体210a1より径が小さく、軸方向に膨出する膨出部210a2とを有する。出力軸は、膨出部210a2に設けられている。
【0043】
受部222dは、下壁部222aの上端から下方に向けて延びるように形成されている。そのため、駆動機210を組み込む際には、受部222dに沿って膨出部210a2をスライドさせることによって容易に組み付けることができる。なお、このような組み込みは、出力側プーリ214と従動側プーリ216に動力伝達体212が掛け渡された状態で行えば、動力伝達体212の張力により掛け難いといったことがなく、より容易に行うことができる。また、保持部材220、駆動機210、動力伝達体212、出力側プーリ214、第二取付体202y、軸受225、従動側プーリ216、軸受部材202z、保持部材202p、軸受部材214zおよび保持部材214pがユニット化されているため、清掃体駆動部48の下ケース42aへの組み込みが容易である。また、受部222dに対して隣接する位置には、駆動機本体210a1の端部をネジ止めするためネジ孔222eが設けられている。
【0044】
また、図5に示すように、上側保持部材224は、吸込具本体部42のうち、上側を構成するもの(上ケース42b)に対して立設された板状の部分である。上側保持部材224は、上述した下側保持部材222において受部222dが設けられた部分に対応して設けられている。そのため、上ケース42bと下ケース42aとを併せて吸込具本体部42を構成すると、受部222dの上方側の開放部分が上側保持部材224によって閉塞される。これにより、駆動機210が予期せず受部222dから脱落するのを抑制できる。
【0045】
第二集塵部50は、回転清掃体46の回転に伴い、吸込口62から導入された塵埃を集塵するものである。第二集塵部50は、第一集塵部24と共に、集塵部30を構成するものである。第二集塵部50は、第一集塵部24と吸込口62とを繋ぐ塵埃の通過経路において第一集塵部24よりも吸込口62側の位置に設けられている。図3図8に示すように、第二集塵部50は、回転清掃体46よりも後方側であって、後述する連通部45よりも前方側に設けられた第二集塵部配置部64に対して着脱可能とされている。図8図12に示すように、第二集塵部50は、外観が略直方体状であって、中空のものとされている。第二集塵部50は、第二集塵部配置部64に配置することにより、吸込具本体部42の内部に回転清掃体46の軸方向に沿って延びる中空の空間を構成する。
【0046】
第二集塵部50は、取込部50aと排出部50bとを有する。取込部50aは、第二集塵部50を第二集塵部配置部64に配した状態において第二集塵部50と回転清掃体配置部60との境界部分に設けられている。取込部50aは、吸込口62から取り込まれた塵埃を第二集塵部50に受け入れ可能な開口を備えた部分である。また、排出部50bは、第二集塵部50から塵埃を導出するための開口を備えた部分である。排出部50bは、第二集塵部50のいずれの位置に設けられていても良いが、本実施形態では取込部50aに対向する位置に設けられている。排出部50bは、後に詳述する継手部44と第二集塵部50とを繋ぐ連通部45に対して連通しており、連通部45の端部に接続される。
【0047】
第二集塵部50は、図示例のように取込部50a及び排出部50bに開口を設けるのに加えて、取込部50a及び排出部50bのいずれか一方又は双方に、シャッターや弁等からなる閉止部材を設けたものとすると良い。また、閉止部材を設ける場合には、第二集塵部50を第二集塵部配置部64に装着するときに閉止部材が開状態になり、第二集塵部50を第二集塵部配置部64から外すときに閉止部材が閉状態になるものとすると良い。閉止部材は、電気的に開閉可能なものとすることも可能であるが、第二集塵部配置部64に対する第二集塵部50の着脱操作に伴って機械的に開閉するものとすると良い。
【0048】
例えば、閉止部材を取込部50aや排出部50bをなす開口を閉塞可能な板状のシャッターとし、開口を閉塞する方向にシャッターをバネ等の付勢部材によって付勢した構成としつつ、第二集塵部配置部64に第二集塵部50を差し込む際にシャッターに当接してシャッターを開方向に押し動かす当接部材を設けた構成等とすると良い。このような構成とすることにより、第二集塵部配置部64に対して第二集塵部50を差し込んだ状態においては開口を開き、第二集塵部配置部64から第二集塵部50を取り出した状態においては開口を綴じるように作動するシャッターを取込部50aや排出部50bに設けることができる。これにより、第二集塵部50を第二集塵部配置部64にセットすることにより取込部50aや排出部50bをなす開口が自動的に開き、第二集塵部50を第二集塵部配置部64から取り外すことにより自動的に閉じるように、第二集塵部50を構成することができる。
【0049】
塵埃除去部54は、回転清掃体46に付着する塵埃を除去するためのものである。図4図8に示すように、塵埃除去部54は、回転清掃体46が回転する回転清掃体配置部60と、第二集塵部50との境界部分に設けられる。塵埃除去部54は、回転清掃体46に向かって延びている。塵埃除去部54は、回転清掃体46の清掃体本体200に対して当接する位置に設けられている。また、塵埃除去部54は、吸込具本体部42に対して適宜着脱可能とされている。本実施形態では、塵埃除去部54は、上述した第二集塵部50に対して一体的に設けられている。そのため、塵埃除去部54は、第二集塵部50と共に、吸込具本体部42に対して適宜着脱可能とされている。
【0050】
塵埃除去部54は、例えばブレード状の形状等とすることができるが、本実施形態では櫛歯状の形状とされている。塵埃除去部54は、塵埃を回転清掃体46の表面から効率良く掻き落とすことができるとともに、塵埃を第二集塵部50側に掻き落とすのに適した姿勢で設けられている。
【0051】
具体的には、塵埃除去部54は、複数の突起部54aからなる突起部群54gを有する。突起部54aは、吸込具本体部42に対して設置した状態において、回転清掃体46に向けて突出するものとされている。突起部群54gは、吸込具本体部42に対して設置した状態において、複数の突起部54aが、回転清掃体46の軸方向に沿って並ぶように設けられている。また、突起部群54gは、回転清掃体46の回転方向に沿って複数並ぶように設けられている。さらに、突起部群54gは、第二集塵部50への入口となる取込部50aの開口に対して回転清掃体46の回転方向下流側となる位置であって、回転清掃体46に対して後方となる位置に配されている。なお、ここでは、回転清掃体46の回転方向に2組の突起部群54gを設ける例を示したが、一方の突起部群54gの突出量が他方の突起部群54gの突出量より大きい構成としてもよい。
【0052】
さらに詳細には、突起部群54gをなす突起部54aは、第二集塵部50において取込部50aをなす開口に対して上方側の位置に設けられている。また、突起部54aは、取込部50aの開口幅の略全体に亘って突起部54aが所定の間隔毎に並ぶと共に、上下方向に複数列に亘って所定の間隔毎に並ぶように配置されている。これにより、突起部群54gをなす突起部54aは、回転清掃体46の回転方向下流側、かつ回転清掃体46に対して後方となる位置において、回転清掃体46の軸方向に沿って並ぶと共に、回転清掃体46の回転方向に沿って並ぶように設けられている。
【0053】
また、図4図9に示すように、吸込具本体部42の底面側には、スクレーパ56が設けられている。スクレーパ56は、吸込口62の境界部分において、回転清掃体46の軸線方向に延びるように設けられている。スクレーパ56は、回転清掃体46との間に隙間を形成するとともに先端が清掃面に向けて突出するよう設けられている。これにより、スクレーパ56は、清掃面の塵埃をすくって、塵埃を第二集塵部50に集めることができる。また、スクレーパ56の上面は、塵埃を移送させ易いよう、先端に向かうほど上面が清掃面と近くなる傾斜状とすることが好ましい。
【0054】
通電部52は、清掃体駆動部48に対し、収容部66に配策された配線を介して電気的に接続された端子である。通電部52をなす端子は、継手部44を掃除機本体20の管接続部22bに対して接続することにより、掃除機本体20側に設けられた端子に対して電気的に接続される。これにより、掃除機本体20側から清掃体駆動部48に電力を供給し、回転清掃体46を回転させることができる。
【0055】
≪延長管90について≫
延長管90は、上述した掃除機本体20の管接続部22b、及び吸込具40の継手部44に対して接続される筒状の部材である。図13に示すように、延長管90は、後に詳述する支持装置300に設けられた支柱部350と係合する被係合部310を有する。
【0056】
図13に示すように、被係合部310は、後に詳述する支持装置300に設けられた係合部352と係合する部分である。被係合部310は、延長管90をなすパイプに対して一体的に設けられていても良いが、本変形例では延長管90をなすパイプに対して取り付けられるパイプカバー320(延長管90のうち吸込具40側のパイプカバー)に受部312を設けた構成とされている。受部312は、延長管90の外周面において径方向外側に膨出するように形成された中空状の部分である。
【0057】
受部312は、吸込具40側に向けて開口した第一開口部314を備えている。また、受部312は、背面側において開口するように形成された第二開口部316を有する。具体的には、第二開口部316は、後に詳述する支持装置300に設置した状態において、支持装置300が備える支柱部350と対向する側の面(当接面318)において開口するように形成されている。また、受部312には、電力供給を受けるために後述する第1通電部を有する。
【0058】
≪支持装置300について≫
図1に示すように、支持装置300は、掃除機本体20に対して延長管90及び吸込具40を取り付けた状態のものを支持するものであり、充電機能を有していても良い。図14に示すように、支持装置300は、載置部340、支柱部350、及び受部370を有する。
【0059】
載置部340は、吸込具40を載置するための台座となる部分である。載置部340は、正面側にストッパ342を有する。ストッパ342は、載置部340の天面側から上方に向けて突出するように形成されている。また、ストッパ342は、載置部340の幅方向に延びるように形成されている。そのため、ストッパ342は、載置部340の天面に配置された吸込具40がストッパ342を越えて正面側に移動しないように位置決めすることができる。
【0060】
支柱部350は、載置部340の背面側(ストッパ342とは反対側)において上下方向に立設された支柱状の部分である。支柱部350は、載置部340に配置された吸込具40に対して接続された延長管90と係合して支持する部分である。具体的には、支柱部350は、上端側に設けられた係合部352に対し、延長管90の被係合部310を係合させることにより、延長管90を支持することができる。また、支柱部350は、延長管90のうち吸込具40側に設けられた第1通電部と電気的に接続可能な第2通電部を有している。これにより、延長管90を介してバッテリー34を充電することが可能である。このような構成を可能とするために、延長管90には、掃除機本体20側の第3通電部(バッテリー34と電気的に接続される第3通電部)と第1通電部とを接続するための配線が設けられる。そして、吸込具40に電力を供給するために延長管90の掃除機本体20側および吸込具40側それぞれに通電部(第4,5通電部)が設けられ、第4通電部(バッテリー34と電気的に接続される第4通電部)と第5通電部とを接続する配線が延長管90に配される。
【0061】
図15に示すように、係合部352は、第一突起部354、第二突起部356、第三突起部358、及び第四突起部359からなる4つの突起部を有する。第一突起部354は、支柱部350の正面側において、下方側から上方側に向けて突出するように設けられた突起状の部分である。第一突起部354は、上述した延長管90に設けられた第一開口部314を介して受部312内に挿入される部分である。第二突起部356は、支柱部350の上端側において正面側及び天面側に向けて開放された空間360の内側であって、第一突起部354に対して所定の間隔を開けて対向するように設けられている。第三突起部358は、第一突起部354と交差するように配される突起状の部分である。第三突起部358は、第二突起部356と同様に、空間360の内側に配されている。また、第一突起部354及び第三突起部358は離間していても良いが、本実施形態では、第一突起部354の幅方向中間部において、第三突起部358が第一突起部354と連結されている。そのため、第一突起部354及び第三突起部358は、平面視において略「T」字型の形状に形成されている。また、第四突起部359は、第一突起部354において空間360側に向く面において、空間360側に向けて突出するように設けられている。第四突起部359は、第二突起部356に対向する位置に設けられている。
【0062】
空間360は、第二突起部356及び第三突起部358が配された部分である。空間360の上端側の縁部には、延長管90に設けられた受部312を誘い込みやすくするために、例えばテーパー状等の形状に面取りされた面取部360aが設けられている。また、空間360は、正面側の開口幅が、延長管90に設けられた受部312の幅と同等、あるいはそれ以上とされている。また、上述した第一突起部354は、空間360の正面側の開口部分よりも僅かに正面側に突出した位置において下方から上方側に立ち上がるように形成されている。また、上述した第三突起部358の幅は、延長管90において受部312の当接面318に形成された第二開口部316の幅と同等あるいはそれ以下とされている。さらに、第二突起部356は、第三突起部358に対して幅方向両側に設けられている。そのため、空間360を目がけて延長管90において受部312を差し込むことにより、第一突起部354と第二突起部356との間に、受部312の当接面318が進入すると共に、当接面318に設けられた第二開口部316に第三突起部358が進入する。これにより、延長管90側に設けられた被係合部310と、支柱部350側に設けられた係合部352とが係合した状態になる。
【0063】
なお、上記変形例においては、係合部352として、第一突起部354、第二突起部356、第三突起部358、及び第四突起部359からなる4つの突起部を設けた例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第一突起部354のみを備えたもの等、第一突起部354を除く他の突起部(第二突起部356、第三突起部358、及び第四突起部359)のうち、いずれか一つ又は複数の突起部を備えていないものであっても良い。
【0064】
図14に示すように、受部370は、電気掃除機10の第一集塵部24を受け入れることにより、電気掃除機10を立設した状態で支持するものである。受部370は、支持装置300の支柱部350に対して後方側において立設された受部支柱372の上端側に設けられている。図14に示すように、受部370は、第一集塵部24の下端側の部分が嵌合するように形成された第一集塵部用凹部370aを有する。また、受部370の周部には、延長管用凹部370bが設けられている。延長管用凹部370bは、電気掃除機10において掃除機本体20と吸込具40とを繋ぐ延長管90の周部の一部に対して嵌合または当接するように、凹状に形成されている。
【0065】
図1に示すように、第一集塵部用凹部370aに電気掃除機10の第一集塵部24を嵌め込むと、受部支柱372は、延長管用凹部370bに嵌め込まれた延長管90と並んだ状態になる。そのため、延長管90の先端側に接続された吸込具40を載置部340に配置しつつ、第一集塵部24を受部370に嵌め込んだ状態とすることにより、電気掃除機10は、並べて配置された延長管90及び受部支柱372によって安定的に支持された状態になる。なお、延長管用凹部370bに代えて、管接続部22bの周部の一部に対して嵌合または当接する管接続部用凹部であってもよい。
【0066】
受部370には、支持側端子370cが設けられている。支持側端子370cは、電気掃除機10に設けられた本体側端子25に対応するように設けられている。支持側端子370cは、受部370の第一集塵部用凹部370aに電気掃除機10の第一集塵部24を嵌合させることにより、掃除機本体20において第一集塵部24に隣接する位置に設けられた本体側端子25と接触して電気的に接続された状態になる。具体的に、本体側端子25は、管接続部22bの吸込口と管接続部22bのうち第一集塵部24との接続口との間に配される。好ましくは、支持装置300の受部370の底面と対向する面に本体側端子25が設けられる。本体側端子25は、制御装置32と電気的に接続され、制御装置32が通電を検知するようにすればよい。
なお、本体側端子25を延長管90に設ける構成も考えられるが、延長管90には、上述した充電用の配線があるため、さらなる配線が行い難いという問題があり、掃除機本体20に本体側端子25を設けることで、延長管25にさらに配線するという煩雑さを避けることができる。
【0067】
≪電気掃除機10の動作≫
電気掃除機10は、第一モード、第二モード、及び第三モードを含む、複数の動作モードで動作可能とされている。本実施形態では、電気掃除機10は、操作部28が動作モードの選択を受け付けるモード選択受付部として機能し、操作部28を介して切り替え操作する等して意図的あるいは自動的に選ばれた動作モードを選択可能とされている。電気掃除機10は、制御装置32(処理実行部)による制御のもと、選択された動作モードによる動作を実行させることができる。
【0068】
第一モードは、電動送風機22の駆動を停止させた状態において、清掃体駆動部48を駆動させる動作モードである。第一モードにおいては、電動送風機22が停止状態とされるため、電動送風機22による吸引力は発生しない。一方、第一モードにおいては、清掃体駆動部48を駆動させるため、回転清掃体46が回転し、清掃面の塵埃を掻き取る。第一モードにおいては、回転清掃体46の回転により塵埃が第二集塵部50に集められる。第一モードにおいては、電動送風機22による吸引力が作用しないため、第二集塵部50に集められた塵埃は、第二集塵部50に留まる。
【0069】
第二モードは、電動送風機22を駆動させる動作モードである。第二モードにおいては、電動送風機22が駆動状態とされ、吸引力が発生する。また、第二モードでの運転前に、第一モードでの運転により集められた第二集塵部50に塵埃が溜まっている場合には、第二モードでの運転を開始することにより、第二集塵部50に溜まっていた塵埃が電動送風機22による吸引力によって第一集塵部24に回収することができる。また、第二モードは、電動送風機22とともに、清掃体駆動部48を駆動させてもよい。これにより、清掃体駆動部48の駆動で回転清掃体46が回転するため、回転清掃体46により集められた塵埃が第二集塵部50を経て、吸引力により第一集塵部24に集められる。例えば、ユーザは、騒音を発生させたくないタイミング(夜間や子供が寝ている間)に第一モードで清掃を行い、他のタイミングに第二モードで清掃を行うことができるので、状況に応じた清掃が可能となる。
【0070】
第三モードは、所定時間に亘って電動送風機22を駆動させることにより、第二集塵部50から第一集塵部24に向けて塵埃を吸引する動作モードである。第三モードは、操作部28を介して、使用者が意図的に切り替え操作することにより行うことができる。これに代えて、または、これに加え、本実施形態では、支持装置300に対して電気掃除機10が支持(設置)されることを開始条件として、第三モードによる動作が自動的に行われるものとされている。第三モードによる運転の動作条件は、後に別途説明する変形例のように、支持装置300に対して電気掃除機10が支持(設置)されることに加えて、他の条件を加えたものとしても良いが、本実施形態では支持装置300に対して電気掃除機10が支持(設置)されると、第三モードによる動作が自動的に行われるものとされている。
【0071】
支持装置300に対して電気掃除機10が支持(設置)されたことの検出は、例えばセンサを設ける等、適宜の方法により実現可能である。本実施形態では、受部370に受部370の第一集塵部用凹部370aに第一集塵部24を嵌合させることにより、本体側端子25と支持側端子370cとが電気的に接続された状態になると、支持装置300に対して電気掃除機10が支持(設置)された状態であるとして、第三モードによる動作が自動的に行われるものとされている。すなわち、本実施形態においては、本体側端子25及び支持側端子370cを、電気掃除機10が支持装置300に支持(設置)されたことを検知するための検知部として機能させ、電気掃除機10が支持装置300に支持(設置)されたことの検知が行われることを条件として、第三モードによる動作が自動的に行われるものとされている。
【0072】
≪変形例≫
上述した電気掃除機10は、本発明の一例を示したものに過ぎず、例えば以下に示すような構成としても良い。
【0073】
上述した電気掃除機10は、操作部28によりモードの切替操作を行えるものであるが、本発明はこれに限定されず、操作部28に代えて、あるいは操作部28に加えて音声認識により操作を受け付ける音声認識部を備えたものとすることができる。かかる構成とする場合には、複数のモードのいずれかを示す音声を音声認識部が認識することを条件として、認識したモードに切り替えるようにすると良い。このような構成とした場合、上述した電気掃除機10のように、使用者が自ら手に持つなどして使用するタイプの掃除機だけでなく、例えばいわゆるロボット掃除機のように使用者が触れることなく動作するタイプの掃除機等においてもモードの切り替えを容易に行えるようになる。
【0074】
上述した電気掃除機10は、第一モードにおいて電動送風機22を停止させ、第二モードにおいて電動送風機22を駆動させる構成を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第一モード及び第二モードに代えて、あるいは第一モード及び第二モードに加えて、第一パラメータで電動送風機22を駆動させる第一駆動モードと、第一パラメータより大きい第二パラメータで電動送風機22を駆動させる第二駆動モードとを備えたもの等とすると良い。なお、第一,第二駆動モードでは、電動送風機22とともに、清掃体駆動部48を駆動させてもよい。ここでのパラメータは、電動送風機22の回転数であってもよいし、電動送風機22による吸引力を示す値であってもよいし、吸込口62に作用する負圧を示す値であってもよい。電気掃除機10は、第一モード及び第二モードの切り替えのように、電動送風機22をオンオフする制御を行うものだけでなく、第一駆動モード及び第二駆動モードのように電動送風機22の出力調整を行うことで吸引力を変化させるようにしても良い。このような構成とすることにより、電気掃除機10は、電動送風機22が第一パラメータ(例えば低回転数)で作動する第一駆動モードにおいて、電動送風機22の駆動に伴う騒音を抑制した清掃を行う一方、電動送風機22が第二パラメータ(例えば高回転数)で作動する第二駆動モードにおいては電動送風機22による吸引力が十分に作用する状態で清掃を行えるものとなる。例えば、第一駆動モードでは、第二集塵部50に塵埃が到達するパラメータを第一パラメータとし、第二駆動モードでは、第一集塵部24に塵埃が到達するパラメータを第二パラメータとして電動送風機22が動作するよう設定すれば、状況に応じた清掃が可能となる。
【0075】
上述した電気掃除機10は、スティック状の外観を有する掃除機の一例であるが、本発明はこれに限定されず、例えばキャニスター型の掃除機(本体部と第一集塵部とを備える掃除機本体と、ハンドルと、ホースを介して掃除機本体と連通する吸込具40と、ハンドルと吸込具40とが延長管を介して接続される構成)や、いわゆるロボット掃除機等とすることも可能である。また、自走するロボット掃除機のように、掃除機本体20と吸込具40とが別体とされたものでない場合には、電気掃除機10のように、掃除機本体20に第一集塵部24を設け、吸込具40に第二集塵部50を設けた構成とする必要はなく、同一の筐体内などに第一集塵部24及び第二集塵部50を配した構成としても良い。この場合においても、第二集塵部50は、第一集塵部24側に排出する排出部50bを端部に有する連通部と回転清掃体46との間に配される。
【0076】
また、上述した電気掃除機10は、掃除機本体20と吸込具40とを接続する延長管90を備えた形態の掃除機であるが、本発明はこれに限定されるものではない。掃除機本体20と吸込具40とを接続する延長管90を具備しない形態の掃除機とすることも可能である。
【0077】
上述した電気掃除機10において、第二集塵部50は、取込部50a側から排出部50b側に向けていずれの箇所においても幅が略同一になるように形成した例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図11に示すように、第二集塵部50は、取込部50a側から排出部50b側に向かうにつれて、回転清掃体46の軸方向に沿った幅が減少するように形成されても良い。かかる構成とすることにより、電動送風機22による吸引力が作用した場合に、第二集塵部50に流入した塵埃を、取込部50a側から排出部50b側に向けてスムーズに吸引することができる。
【0078】
上述実施形態では、電気掃除機10を支持装置300に支持させることにより、本体側端子25および支持側端子370cの接触による通電で、自動的に第三モードでの動作を行うようにした例を示したが、支持装置300に支持させた場合に自動的に第三モードでの動作を行うか否かを設定可能な構成とすることも可能である。具体的には、例えば、図1に示すように、第三モードでの動作の可否を設定するための第三モード設定部380を受部370に設けたり、支持装置300の載置部340等に設けたりした構成とすることも可能である。このような構成とする場合には、第三モード設定部380において第三モードによる運転を許可する設定がなされていること、及び支持装置300に対して電気掃除機10が支持(設置)されることを動作条件の一部又は全部として、第三モードによる運転を行うようにすると良い。これにより、電気掃除機10を支持装置300に支持させた場合に、第三モードでの動作を自動的に行うか否かを使用者の意図に応じて設定可能となり、より一層利便性が向上する。なお、第三モード設定部380は、例えば有効(オン)または無効(オフ)の切り替えスイッチである。また、第三モード設定部380は電気掃除機10に設けられていてもよい。
【0079】
上述実施形態では、電気掃除機10を支持装置300に支持させることを動作条件として、第三モードでの動作を行うようにした例を示したが、第三モードの動作条件としてさらに他の条件を設けたものとすることが可能である。電気掃除機10は、例えば、支持装置300に対して電気掃除機10が支持されることに加えて、先に行われた第三モードによる動作の後に、第一モード及び第二モードのうちいずれかのモードによる運転が行われた運転履歴があることを動作条件として、第三モードで動作する構成であっても良い。このような構成とすることにより、第一モードや第二モードによる動作を行うことにより集められた塵埃が、第二集塵部50に滞留したままになるのをより一層確実に抑制できる。なお、運転履歴は、電気掃除機10の制御装置32、または、制御装置32が読書可能または通信可能な記録媒体が記憶するようにしてもよい。また、制御装置32は、運転履歴に基づいて第三モードを実行した場合には、運転履歴をリセットするようにすればよい。
【0080】
また、電気掃除機10は、例えば、タイマー設定を有していてもよい。つまり、電気掃除機10は、時刻を計時する計時手段と、時刻を設定する時刻設定手段とを備えるようにし、支持装置300に対して電気掃除機10が設置されている場合において、計時手段による時刻が時刻設定手段による設定時刻となると、第三モードを行うようにしてもよい。
【0081】
なお、電気掃除機システムSは、第三モード設定部380の設定、運転履歴、タイマー設定のいずれも有していなくてもよいし、それらの少なくとも1つを機能として有していてもよい。具体的に、支持装置300に対して電気掃除機10が設置されている場合において、第三モード設定部380の設定、運転履歴、タイマー設定のいずれかを有する態様1であってもよいし、第三モード設定部380の設定と、運転履歴またはタイマー設定の少なくとも一方とを有する態様2であってもよいし、運転履歴およびタイマー設定を有する態様3であってもよい。
【0082】
態様1は、上述した通りである。態様2では、第三モード設定部380の設定が許可状態の場合、運転履歴有の状態で第三モードを実行するようにしてもよいし、第三モード設定部380の設定が許可状態の場合、タイマー設定の時刻となれば第三モードを実行するようにしてもよいし、さらには第三モード設定部380の設定が許可状態の場合、運転履歴有の状態で、タイマー設定の時刻となれば第三モードを実行するようにしてもよい。
【0083】
態様3では、支持装置300に対して電気掃除機10が設置されている場合において、運転履歴有の状態でタイマー設定の時刻となれば第三モードを実行すればよい。一方、支持装置300に対して電気掃除機10が設置されていない場合においては、タイマー設定、または、運転履歴およびタイマー設定に従って第三モードを行うようにしてもよい。つまり、運転履歴有の状態で、タイマー設定の時刻となれば第三モードを実行するようにしてもよいし、運転履歴の有無に関わらず、タイマー設定の時刻となれば第三モードを実行するようにしてもよい。
【0084】
また、上記実施形態では、電気掃除機10は、所定時間に亘って電動送風機22を駆動させる第三モードを実行するようにしたが、第一集塵部24に連通する風路内を通過する塵埃を検知する塵埃検知手段を電気掃除機10に設けるようにし、塵埃検知手段が塵埃を検知している状態では電動送風機22を駆動させる第三モードを実行するようにしてもよい。
【0085】
また、上記実施形態の電気掃除機10は、支持装置300による充電前または充電後に、第三モードを実行するようにしてもよいし、第三モード実行中において電動送風機22に供給する電力を、バッテリー34および支持装置300(商用電源)の両方から利用してもよい。
【0086】
以上説明したように、本発明の電気掃除機は、上記特許文献1(実公昭53-134769号公報)に開示の技術における問題を解決した発明である。つまり、上記特許文献1では、回転ブラシと、回転ブラシを駆動する電動機と、回転ブラシに電動機の動力を伝える伝達装置と回転ブラシに対向する面に塵埃投入口を設けた集塵箱とを備え、回転ブラシの下面に開口を設けてなる掃除機が提供されている。特許文献1に開示されている掃除機のように、回転ブラシ及び電動機とともに集塵箱を本体内に備え、電動送風機を設けない構成とした場合、電動送風機の駆動により生じる音が発生しないため、清掃における騒音を抑えることが可能となる。
しかしながら、上記特許文献1の掃除機のように、吸引力の発生源となる電動送風機を設けない構成とした場合、例えば絨毯やカーペットに付着した塵埃を本体に取り込むことが難しいといった問題がある。
そこで本発明は、電動送風機による吸引力を利用した清掃と、回転ブラシの回転による清掃とを使い分けることが可能な電気掃除機を実現することを目的とした。
【0087】
上述した実施形態及び変形例に係る電気掃除機10は、以下の(1-1)~(1-14)に係る発明を具現化したものである。以下の(1-1)~(1-14)に係る発明によれば、例えば以下に示すような効果を得ることができる。
【0088】
(1-1)本発明の電気掃除機は、吸引力を発生させる電動送風機と、塵埃が集塵される集塵部と、塵埃を吸い込むための吸込口と、駆動部の駆動によって回転する回転清掃体と、を備え、前記集塵部は、第一集塵部、及び前記第一集塵部と前記吸込口とを繋ぐ経路において前記第一集塵部よりも前記吸込口側に配された第二集塵部を有するものであり、前記電動送風機の駆動を停止させた状態で前記駆動部を駆動させる第一モード、及び前記電動送風機を駆動させる第二モードを含む複数の動作モードのいずれかに切り替え可能であることを特徴とする、ものである。
【0089】
本発明の電気掃除機は、第一モードで動作させることにより、電動送風機の駆動を停止させた状態で清掃体駆動部を駆動させることにより電動送風機の駆動音を発生させることなく、回転清掃体を回転させて清掃する使い方が可能である。また、本発明の電気掃除機は、集塵部が、第一集塵部に加え、第一集塵部に対して吸込口側に配された第二集塵部を備えたものとされている。そのため、本発明の電気掃除機は、電動送風機による吸引力が発生しない第一モードで動作させる際に、回転清掃体の回転により集められた塵埃を、第二集塵部に集めておくことができる。
【0090】
一方、本発明の電気掃除機は、第二モードにより、電動送風機を駆動させることにより、電動送風機による吸引力を利用した清掃を行える。また、本発明の電気掃除機は、第二集塵部に対して吸込口から離れる方向(吸引方向)に離れた位置に、第一集塵部を備えている。そのため、本発明の電気掃除機は、第一モードでの動作によって第二集塵部に集められた塵埃を、電動送風機による吸引力により第一集塵部に集めることができる。
【0091】
上述したように、本発明の電気掃除機は、集塵部が第一集塵部及び第二集塵部を備えたものであるとともに、第一モード及び第二モードを含む複数のモードで動作可能とされている。これにより、本発明の電気掃除機は、電動送風機による吸引力を利用した清掃と、回転ブラシの回転による清掃とを使い分けることができる。
【0092】
(1-2)本発明の電気掃除機は、当該電気掃除機とは別に設けられた支持装置に設置可能なものであり、前記支持装置に設置されることを条件として、前記電動送風機を駆動させて前記第一集塵部に向けて塵埃を吸引する第三モードで動作することを特徴とする、ものであると良い。
【0093】
本発明の電気掃除機は、支持装置に設置されることを条件として、電動送風機が駆動する。そのため、本発明の電気掃除機は、第三モードでの動作を行うことにより、第二集塵部を清浄に維持することができる。換言すると、第二集塵部において過剰に塵埃が溜まることを抑制することができる。
【0094】
(1-3)本発明の電気掃除機は、当該電気掃除機とは別に設けられた支持装置に設置可能なものであり、前記支持装置に設置されるとともに、1以上の他の条件を満たすことで、前記電動送風機を駆動させて前記第一集塵部に向けて塵埃を吸引する第三モードで動作することを特徴とする、ものであると良い。
【0095】
本発明の電気掃除機は、上記(1-3)のような構成とすることにより、第二集塵部を清浄に維持することができる。換言すると、第二集塵部において過剰に塵埃が溜まることを抑制することができる。
【0096】
(1-4)本発明の電気掃除機は、上述した変形例のように、前記支持装置または当該電気掃除機には前記第三モードでの動作の可否を設定する第三モード設定部が設けられ、前記第三モード設定部において第三モードによる運転を許可する設定がなされていることを前記他の条件として、前記第三モードによる運転を行うことを特徴とする、ものであると良い。
【0097】
本発明の電気掃除機は、上記(1-4)のような構成とすることにより、電気掃除機10を支持装置300に設置した場合に、第三モードでの動作を自動的に行うか否かを使用者の意図に応じて設定可能となり、より一層利便性が向上する。
【0098】
(1-5)本発明の電気掃除機は、上述した変形例のように、先に行われた前記第三モードによる動作の後に前記第一モード及び前記第二モードのうちいずれかのモードによる運転が行われた運転履歴があることを前記他の条件として、前記第三モードで動作することを特徴とする、ものであると良い。
【0099】
本発明の電気掃除機は、上記(1-5)のような構成とすることにより、第一モードや第二モードによる動作を行うことにより集められた塵埃が、第二集塵部50に滞留したままになるのをより一層確実に抑制できる。
【0100】
(1-6)本発明の電気掃除機は、前記電気掃除機が前記支持装置に設置されたことを検知する検知部を備えることを特徴とする、ものであると良い。
【0101】
本発明の電気掃除機は、上記(1-6)のような構成とすることにより、支持装置に設置されたことを検知することができる。なお、上記実施形態では、電気掃除機10に設けられた本体側端子25、及び支持装置300に設けられた支持側端子370cを検知部として機能させる例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば各種のセンサやスイッチ等を検知部としても良い。
【0102】
(1-7)本発明の電気掃除機は、前記電動送風機および前記第一集塵部を有する掃除機本体と、前記吸込口、前記第二集塵部、前記駆動部、及び前記回転清掃体を有する吸込具と、を備えることを特徴とする、ものであると良い。
【0103】
本発明の電気掃除機は、上記(1-7)のような構成とすることにより、第一モードで動作させた場合に、電動送風機の駆動音を発生させることなく、回転清掃体を回転させて清掃し、吸込具の第二集塵部に塵埃を集めておく使い方が可能である。また、本発明の電気掃除機は、上記(1-7)のような構成とすることにより、第二モードにより動作させた場合に、電動送風機による吸引力を利用した清掃を行えると共に、第一モードでの動作によって第二集塵部に集められた塵埃を第一集塵部に集める運転を行うことができる。
【0104】
(1-8)本発明の電気掃除機は、前記掃除機本体に設けられ、当該電気掃除機が前記支持装置に設置されたことを前記支持装置との電気的な接続により検知する検知部と、前記掃除機本体と前記吸込具とを接続する延長管と、を備え、前記掃除機本体に設けられるバッテリーに対して、前記延長管に設けられた通電部を介して前記支持装置から電力を供給することにより充電可能であることを特徴とする、ものであると良い。
本発明の電気掃除機は、上記(1-8)のような構成とすることにより、支持装置への設置を検知することができる。また、本発明の電気掃除機は、上記(1-8)のような構成とすることにより、掃除機本体に設けられるバッテリーに対して、延長管に設けられた通電部を介して支持装置から電力を供給して充電可能である。さらに、本発明の電気掃除機は、上記(1-8)のように、検知部を掃除機本体に設けることにより、検知部に繋がる配線等を延長管に設ける必要がなくなる。
【0105】
(1-9)本発明の電気掃除機において、前記支持装置は、前記第一集塵部を支持する受部と、当該電気掃除機が設置されたことを検知する検知部とを備え、前記検知部は、前記受部に設けられ、前記受部に前記第一集塵部が支持された状態で当該電気掃除機の設置を検知するものであることを特徴とする、ものであると良い。
【0106】
本発明の電気掃除機は、上記(1-9)のような構成とすることにより、受部に第一集塵部が設置されるため支持装置に対する支持の安定性が向上することで、検知精度を向上させることができる。
【0107】
(1-10)本発明の電気掃除機は、当該電気掃除機とは別に設けられた支持装置に設置可能なものであり、前記支持装置に対する接触により前記電動送風機を駆動させて前記第一集塵部に向けて塵埃を吸引する第三モードでの動作の指示を受け付ける指示受付部を備えることを特徴とする、ものであると良い。例えば、指示受付部は、第三モードを実行させるスイッチであり、支持装置の一部(例えば突起)がスイッチに接触または押圧することで第三モードを実行するようにすればよい。
【0108】
本発明の電気掃除機は、上記(1-10)のように、センサ等からなる検知部に代えて指示受付部を備えたものとすることによっても、支持装置に電気掃除機が設置されたことを条件として第三モードで動作させて第二集塵部の清掃を行う動作を行うものとすることができる。
【0109】
(1-11)本発明の電気掃除機は、時刻を計時する計時手段と、時刻を設定する時刻設定手段とを備え、前記計時手段による時刻が前記時刻設定手段による時刻となることを前記他の条件として、前記第三モードを行うことを特徴とする、ものであると良い。
【0110】
本発明の電気掃除機は、上記(1-11)のように、ユーザ所望のタイミングで第三モードを実行させることができる。なお、計時手段および時刻設定手段を、上記(1-1)の構成に適用して、計時手段による時刻が時刻設定手段による時刻となる第三モードを行うようにしてもよい。
【0111】
(1-12)本発明の電気掃除機において、前記第三モードは、所定時間に亘って前記電動送風機を駆動させるモード、または、前記第一集塵部に連通する風路内において塵埃が通過することを検知する塵埃検知手段が塵埃を検知している状態において前記電動送風機を駆動させるモードであることを特徴とする、ものであると良い。
【0112】
本発明の電気掃除機は、上記(1-12)のように、電動送風機を駆動させる時間に制限を与えることで、静音性を向上させることができる。
【0113】
(1-13)本発明の電気掃除機は、前記動作モードの選択を受け付けるモード選択受付部(操作部28)と、前記モード選択受付部において動作モードの選択を受け付けると、受け付けた前記動作モードに係る動作を実行させる処理実行部(制御装置32)と、を有し、前記モード選択受付部において選択を受け付け可能な前記動作モードとして、前記電動送風機を駆動させて前記第一集塵部に向けて塵埃を吸引する第三モードが含まれていることを特徴とする、ものであると良い。
【0114】
本発明の電気掃除機は、上記(1-13)のような構成とすることにより、モード選択受付部において、動作モードとして第三モードを意図的に選択した場合に、処理実行部により第三モードによる動作を実行させることができる。従って、本発明の電気掃除機は、上記(1-13)の構成とすることにより、使用者の意図に合わせて第三モードによる動作を行い、第二集塵部を清浄に維持可能となる。
【0115】
(1-14)本発明の電気掃除機は、当該電気掃除機とは別に設けられた充電機構を有する支持装置に設置可能なものであり、バッテリーおよび前記支持装置(商用電源)からの電力供給で前記電動送風機を駆動させる第三モードを行うことを特徴とする、ものであると良い。
【0116】
本発明の電気掃除機は、上記(1-14)のように構成することで、バッテリーの充電残量が少ない状態であっても支持装置からの電力供給で電動送風機を駆動させることが可能となる。なお、バッテリーの残量が閾値以下の場合に、支持装置からの電力供給を行い、バッテリーの残量が閾値より大きい場合には支持装置からの電力供給を行わないように構成してもよい。
【0117】
ここで、特許文献1(実公昭53-134769号公報)に開示されている掃除機は、回転ブラシと電動機とともに集塵箱を本体内に備えるものであり、電動送風機を有さないために駆動により生じる音が発生せず、清掃における騒音を抑えることが可能となる。この従来技術においては、塵埃除去体を設けた構成が採用されているものの、メンテナンスがし難いという問題があった。
【0118】
そこで本発明は、塵埃除去部のメンテナンス性を向上させた電気掃除機を実現することを目的とした。
【0119】
かかる目的を達成すべく、上述した実施形態及び変形例に係る電気掃除機10は、以下の(2-1)~(2-6)に係る発明を具現化したものとされている。以下の(2-1)~(2-6)に係る発明によれば、例えば以下に示すような効果を得ることができる。
【0120】
(2-1)本発明の電気掃除機は、塵埃が集塵される集塵部(上記実施形態における第二集塵部50に相当)、塵埃を吸い込むための吸込口、及び駆動部の駆動によって回転する回転清掃体を備える本体部(上記実施形態における吸込具本体部42に相当)と、前記回転清掃体に付着した塵埃を除去する塵埃除去部とを備え、前記塵埃除去部が、前記本体部に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする、ものである。なお、この場合における電気掃除機の本体部は、電動送風機と連通する構成や、電動送風機を有する掃除機本体と接続されない構成も含み得る。
【0121】
本発明の電気掃除機は、上記(2-1)のように、塵埃除去部が本体部に対して着脱可能なものとされているため、塵埃除去部のメンテナンスを行いやすい。
【0122】
(2-2)本発明の電気掃除機は、前記本体部が、前記集塵部を前記本体部に対して着脱可能なように開口した開口部と、前記開口部を開閉するカバー部と、前記開口部を開く方向に前記カバー部を付勢する付勢部材と、を備えることを特徴とする、ものであると良い。
【0123】
本発明の電気掃除機は、上記(2-2)のような構成とすることにより、カバーを開閉して集塵部を着脱する作業を容易に行うことができる。
【0124】
(2-3)本発明の電気掃除機は、前記塵埃除去部は、前記回転清掃体に向けて突出する突起部が複数、前記回転清掃体の軸方向に沿って並んだ突起部群を有することを特徴とする、ものであると良い。
【0125】
本発明の電気掃除機は、上記(2-3)のような構成とすることにより、突起部群をなす突起部により回転清掃体を軸方向の各部において清掃することができる。
【0126】
(2-4)本発明の電気掃除機は、前記突起部群をなす前記突起部が、前記回転清掃体の回転方向に沿って複数並んでいることを特徴とする、ものであると良い。
【0127】
本発明の電気掃除機は、上記(2-4)のような構成とすることにより、回転清掃体の回転方向に並んだ突起部の数の分だけ、回転清掃体が一回転する間に回転清掃体に付着した塵埃に接触する頻度を向上させることができる。そのため、本発明の電気掃除機は、上記(2-4)のような構成とすることにより、塵埃除去部による塵埃の除去能力を向上させることができる。
【0128】
(2-5)本発明の電気掃除機は、前記集塵部は、前記回転清掃体に対して後方に装着され、前記塵埃除去部は、前記集塵部の入口において前記回転清掃体の回転方向下流側となる位置であって、前記回転清掃体に対して後方となる位置に配されていることを特徴とする、ものであると良い。
【0129】
本発明の電気掃除機は、上記(2-5)のような構成とすることにより、集塵部の入口側において回転清掃体から塵埃を除去し、集塵部においてスムーズに回収することができる。
【0130】
(2-6)本発明の電気掃除機は、前記本体部は、電動送風機を有する掃除機本体と連通する吸込具であることを特徴とする、ものであると良い。
【0131】
本発明の電気掃除機は、上記(2-6)のような構成とすることにより、掃除機本体に設けられた電動送風機の駆動を停止させた状態で、吸込具に設けられた駆動部を駆動させることにより電動送風機の駆動音を発生させることなく、回転清掃体を回転させて清掃する使い方が可能となる。
【0132】
ここで、特許文献1(実公昭53-134769号公報)に開示されている掃除機は、回転ブラシと電動機とともに集塵箱を本体内に備えるものであり、電動送風機を有さないために駆動により生じる音が発生せず、清掃における騒音を抑えることが可能となる。しかしながら、かかる従来技術の掃除機は、電動送風機の吸引を利用しないため、例えば絨毯やカーペットに付着した塵埃を本体に取り込むことが難しいといった問題がある。
【0133】
そこで、本発明においては、電動送風機の駆動による騒音の発生を抑制した清掃が可能な掃除機を実現することを目的とした。
【0134】
かかる目的を達成すべく、上述した実施形態及び変形例に係る電気掃除機10は、(3-1)のような構成を採用している。これにより、電気掃除機10は、以下に記載のような効果が得られる。
【0135】
(3-1)本発明の電気掃除機は、吸引力を発生させる電動送風機(電動送風機22)と、塵埃が集塵される集塵部と、塵埃を吸い込むための吸込口と、駆動部の駆動によって回転する回転清掃体と、を備え、集塵部は、第一集塵部、及び第一集塵部と吸込口とを繋ぐ経路において第一集塵部よりも吸込口側に配された第二集塵部を有するものであり、第一パラメータで電動送風機を駆動させる第一駆動モードと、第一パラメータより大きい第二パラメータで電動送風機を駆動させる第二駆動モードとを含む複数の動作モードのいずれかに切り替え可能であることを特徴とするものである。
【0136】
かかる構成を採用した電気掃除機10は、電動送風機が第一パラメータで作動する第一駆動モードにおいて、電動送風機の駆動に伴う騒音を抑制した清掃を行う一方、電動送風機が第二パラメータで作動する第二駆動モードにおいては電動送風機による吸引力が十分に作用する状態で清掃を行える。従って、電動送風機の駆動による騒音の発生を抑制した清掃が可能となる。
【0137】
また、上記(3-1)の構成に、上述した(1-2)~(1-14)の構成を適用することが可能である。
【0138】
本願発明は、上述した実施の形態に記載の構成に限定されることなく、本願発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲において適宜設計変更等することが可能である。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段、発明を実施するための形態等に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段、発明を実施するための形態等に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても、本願または本願に基づく分割出願等において権利取得する意思を有する。
【産業上の利用可能性】
【0139】
本発明は、電動送風機及び電動送風機を備えた電気掃除機全般において好適に利用できる。
【符号の説明】
【0140】
10 :電気掃除機
20 :掃除機本体
22 :電動送風機
25 :本体側端子
30 :集塵部
32 :制御装置
34 :バッテリー
40 :吸込具
42 :吸込具本体部
46 :回転清掃体
48 :清掃体駆動部
50 :第二集塵部
50a :取込部
50b :排出部
54 :塵埃除去部
54a :突起部
54g :突起部群
62 :吸込口
64a :開口部
64b :カバー部
64c :付勢部材
64d :ロック部
300 :支持装置
370c :支持側端子
380 :第三モード設定部
S :電気掃除機システム
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