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特開2023-172025ヘッドマウントディスプレイ装置およびヘッドマウントディスプレイの表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023172025
(43)【公開日】2023-12-06
(54)【発明の名称】ヘッドマウントディスプレイ装置およびヘッドマウントディスプレイの表示方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20231129BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
H04N5/64 511A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022083570
(22)【出願日】2022-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】723005698
【氏名又は名称】船井電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】竹本 誠二
【テーマコード(参考)】
2H199
【Fターム(参考)】
2H199CA05
2H199CA23
2H199CA25
2H199CA42
2H199CA69
2H199CA74
2H199CA92
2H199CA94
(57)【要約】
【課題】ユーザの注視対象が視野内の対象物から表示画像の虚像に変更されたとき、ユーザの焦点を調整する時間を短縮することが可能なヘッドマウントディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】このHMD装置100は、画像を表示する表示部14と、ユーザ40の視野の一部に重なるように画像の虚像60を投影するレンズ35を含む投影部16と、ユーザ40の目24を撮像する赤外CCD12と、目24からユーザ40が視認する虚像60までの距離である投影距離D1を調整する投影距離調整部15と、赤外CCD12により撮像された目24のMRD-2値D4を取得し、取得したMRD-2値D4に応じた投影距離D1となるように投影距離調整部15を制御する制御部11と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部と、
ユーザの視野の一部に重なるように前記画像の虚像を投影するレンズを含む投影部と、
前記ユーザの目を撮像する撮像部と、
前記目から前記ユーザが視認する前記虚像までの距離である投影距離を調整する投影距離調整部と、
前記撮像部により撮像された前記目の瞳孔と下瞼との間の第1距離を取得し、取得した前記第1距離に応じた前記投影距離となるように前記投影距離調整部を制御する制御部と、を備える、ヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1距離が大きいほど、前記虚像の前記投影距離を大きくするように前記投影距離調整部を制御するように構成されている、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1距離に基づいて、前記目から前記ユーザが視認する対象までの距離である第2距離を取得し、前記第2距離と前記投影距離とが略一致するように、前記投影距離を調整するように前記投影距離調整部を制御するように構成されている、請求項2に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1距離が所定距離より小さいときは、前記第2距離と前記投影距離とが略一致するように、前記投影距離を調整するように前記投影距離調整部を制御するように構成され、
前記第1距離が前記所定距離より大きいときは、前記投影距離を無限遠に調整する、または、前記投影距離を所定の上限距離に固定するように前記投影距離調整部を制御するように構成されている、請求項3に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項5】
前記表示部は、移動体による移動に伴う前記移動体の移動経路の情報を含むナビゲーション情報画像を表示するように構成されている、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記撮像部により撮像された前記瞳孔の大きさと虹彩の大きさとの両方に基づいて、前記表示部の表示輝度を調整する制御を行うように構成されている、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項7】
前記投影距離調整部は、前記表示部または前記レンズを移動させることにより、前記虚像の前記投影距離を調整する、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ装置。
【請求項8】
表示部により、画像を表示する工程と、
投影部により、ユーザの視野の一部に重なるように前記画像を投影する工程と、
前記ユーザの目を撮像することにより、瞳孔と下瞼との間の距離を取得し、取得した前記距離に応じた投影距離となるように調整する工程と、を含む、ヘッドマウントディスプレイの表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ヘッドマウントディスプレイ装置に関し、特に、移動体による移動時に使用者の頭部に装着され、筐体と表示部と制御部とを備えるヘッドマウントディスプレイ装置およびヘッドマウントディスプレイの表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動体による移動時に使用者の頭部に装着され、筐体と表示部と制御部とを備えるヘッドマウントディスプレイ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載された頭部装着型表示装置は、表示素子と、使用者の目の前方に配置され、表示素子に表示される画像と使用者の視野の景色とを重ねて使用者の目に導く光学系とを備える、シースルー型ヘッドマウントディスプレイ装置である。このヘッドマウントディスプレイ装置は、自動二輪車などの運転時に使用される。このヘッドマウントディスプレイ装置の表示素子には、二輪車の走行速度などの情報や、ナビゲーションシステムからの道路の形状、種別、走行車両の現在位置などの情報を示す画像が表示される。このヘッドマウントディスプレイ装置では、表示素子から出射されてプリズム内に入射した光束は、ハーフミラーへと導かれ、ハーフミラーで反射されて表示画像の虚像として使用者の目に達する。使用者の前方から入射する外界の光は、ハーフミラー、プリズムを透過し、表示素子からの表示光とともに使用者の目に達する。また、プリズムとハーフミラーとは、運転者の前方から入射する外界の光を十分に透過させることができるとともに、表示画像の虚像を運転者の目から所定位置だけ離れた位置にあるように設定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-92810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載された表示素子に表示される画像と使用者の視野の景色との両方が視認可能なヘッドマウントディスプレイ装置では、目からユーザが視認する対象までの距離(以下、「注視距離」という)に関わらず、表示画像の虚像の位置は目から所定距離だけ離れた位置にあるように設定されている。人間の目は、注視距離が大きく異なる対象物を視認するとき(近い位置から遠い位置を見るとき、遠い位置から近い位置を見るとき)、対象物に焦点を合わせるのに時間がかかる。そのため、視野内の対象物から表示画像の虚像に注視対象を変更したときに、注視距離が大きく変化すると、ユーザの焦点を調整するための時間が必要になるという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ユーザの注視対象が視野内の対象物から表示画像の虚像に変更されたとき、ユーザの焦点を調整する時間を短縮することが可能なヘッドマウントディスプレイ装置およびヘッドマウントディスプレイの表示方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面によるヘッドマウントディスプレイ装置では、画像を表示する表示部と、ユーザの視野の一部に重なるように画像の虚像を投影するレンズを含む投影部と、ユーザの目を撮像する撮像部と、目からユーザが視認する虚像までの距離である投影距離を調整する投影距離調整部と、撮像部により撮像された目の瞳孔と下瞼との間の第1距離を取得し、取得した第1距離に応じた投影距離となるように投影距離調整部を制御する制御部と、を備える。
【0008】
この発明の第1の局面によるヘッドマウントディスプレイ装置では、上記のように、ユーザの目を撮像する撮像部を設けるとともに、撮像部により撮像された目の瞳孔と下瞼との間の第1距離を取得し、取得した第1距離に応じた投影距離となるように投影距離調整部を制御するように構成されている。これにより、撮像した目の画像から、ユーザの瞳孔と下瞼との間の距離を取得することによって、ユーザの瞳孔の上下方向の位置が分かるため、ユーザがどこを見ているのかを推測できる。また、制御部は、ユーザが視認する対象までの距離である注視距離に、表示画像の虚像の投影距離を調整する。これにより、ユーザの注視距離に表示画像の虚像が投影されることになる。そのため、ユーザの注視対象が大きく変更されても、表示画像の虚像の位置もユーザの注視対象の変更に基づいて、表示画像の虚像の位置はユーザの注視距離に調整される。したがって、ユーザの注視対象が表示画像の虚像に変更されたとき、ユーザの焦点を調整する時間を短縮することが可能なヘッドマウントディスプレイ装置を提供できる。
【0009】
上記第1の局面によるヘッドマウントディスプレイ装置において、好ましくは、制御部は、第1距離が大きいほど、虚像の投影距離を大きくするように投影距離調整部を制御するように構成されている。このように構成すれば、ユーザの瞳孔と下瞼の距離である第1距離が大きいときは、ユーザの注視距離が遠方にあると推測できるので、表示画像の虚像の投影距離を大きくすることにより、ユーザの注視対象が表示画像の虚像に変更されたとしても、ユーザの焦点を調整する時間を短縮することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、制御部は、第1距離に基づいて、目からユーザが視認する対象までの距離である第2距離を取得し、第2距離と投影距離とが略一致するように、投影距離を調整するように投影距離調整部を制御するように構成されている。このように構成すれば、ユーザの瞳孔と下瞼との間の距離を取得することによって、ユーザの瞳孔の位置が分かるため、ユーザがどこを見ているのかを推測できる。これより、制御部がユーザの目からユーザが視認する対象までの距離であるユーザの注視距離を取得し、投影距離調整部の投影距離を調整し、ユーザの注視距離と虚像との投影距離とを略一致させる制御を行うことができる。したがって、ユーザの注視距離と表示画像の虚像とが略一致していることにより、ユーザの焦点を調整する必要がなくなるので、ユーザが焦点を調整する時間がかからなくなるようにすることができる。
【0011】
上記第1距離に基づいて、取得した第2距離と投影距離とが略一致するように投影距離を調整する構成において、好ましくは、制御部は、第1距離が所定距離より小さいときは、第2距離と投影距離とが略一致するように、投影距離を調整するように投影距離調整部を制御するように構成され、第1距離が所定距離より大きいときは、投影距離を無限遠に調整する、または、投影距離を所定の上限距離に固定するように投影距離調整部を制御するように構成されている。このように構成すれば、ユーザの注視距離が所定距離より小さいときは、ユーザの注視距離に虚像の位置を略一致するように投影距離が変更される。したがって、所定距離までは表示画像の虚像の位置をユーザの注視距離に合わせることにより、ユーザの注視対象が投影された表示画像の虚像に変更されたとしても、ユーザの焦点を調整する時間をかからなくすることができる。また、第1距離が所定距離より大きいときは、注視距離に関係なく、無限遠または、上限距離に投影距離を調整することにより、表示画像の虚像に対してユーザの焦点を調整する時間を短縮することができる。
【0012】
上記第1の局面によるヘッドマウントディスプレイ装置において、好ましくは、表示部は、移動体による移動に伴う移動体の移動経路の情報を含むナビゲーション情報画像を表示するように構成されている。このように構成すれば、ユーザがヘッドマウントディスプレイ装置を装着した状態において、自動車や自動二輪車などを運転しているときに、ユーザの注視距離に投影されたナビゲーション情報画像に対してユーザの焦点を調整する時間を短縮することができる。
【0013】
上記第1の局面によるヘッドマウントディスプレイ装置において、好ましくは、制御部は、撮像部により撮像された瞳孔の大きさと虹彩の大きさとの両方に基づいて、表示部の表示輝度を調整する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、瞳孔の大きさからユーザが感じる周囲の明るさである周辺輝度を推測することができる。したがって、周辺輝度が変化した場合、ユーザの注視距離に投影された虚像の輝度を調整することができるので、ユーザの注視距離に投影された虚像をユーザが視認しやすい明るさで確認することができる。
【0014】
上記第1の局面によるヘッドマウントディスプレイ装置において、好ましくは、投影距離調整部は、表示部またはレンズを移動させることにより、虚像の投影距離を調整するように構成されている。このように構成すれば、投影距離調整部は、表示部またはレンズを移動させることによって、虚像の投影距離とユーザの注視距離とが略一致させる制御を行うことができる。したがって、ユーザの注視対象が表示画像の虚像に変更されたとき、ユーザの焦点を調整する時間を短縮することができる。
【0015】
この発明の第2の局面によるヘッドマウントディスプレイの表示方法は、表示部により、画像を表示する工程と、投影部により、ユーザの視野の一部に重なるように画像を投影する工程と、ユーザの目を撮像することにより、瞳孔と下瞼との間の距離を取得し、取得した距離に応じた投影距離となるように投影距離を調整する工程と、を含む。
【0016】
この第2の局面によるヘッドマウントディスプレイの表示方法では、上記のように、ユーザの目を撮像することによって、瞳孔と下瞼との間の距離を取得し、取得した距離に応じた投影距離となるように投影距離を調整する工程を設ける。これにより、上記第1の局面と同様に、ユーザの注視対象が表示画像の虚像に変更されたとき、ユーザの焦点を調整する時間を短縮することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ユーザの注視対象が視野内の対象物から表示画像の虚像に変更されたとき、ユーザの焦点を調整する時間を短縮することが可能なヘッドマウントディスプレイ装置およびヘッドマウントディスプレイの表示方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態によるヘッドマウントディスプレイ装置の全体構成を示したブロック図である。
図2】本実施形態によるヘッドマウントディスプレイ装置の使用態様および表示態様を示した模式図である。
図3】本実施形態によるHMDレンズの簡略図である。
図4】本実施形態による赤外CCDの簡略図である。
図5】本実施形態によるユーザの注視距離と虚像の投影距離とを示した図である。
図6】本実施形態による投影距離調整部の側面図である。
図7】レンズ駆動量に対する虚像の投影距離を示すグラフである。
図8】MRD-2値を示す目の図である。
図9】視線の角度に対するMRD-2値を示すグラフである。
図10】MRD-2値に対する虚像の投影距離を示すグラフである。
図11】表示距離に対する焦点調整時間を示すグラフである。
図12】各アイポイントにおけるMRD-2値に対する虚像の投影距離を示すグラフである。
図13】瞳孔の大きさと虹彩の大きさとを示す目の図である。
図14】ディスプレイ輝度に対する瞳孔径を示すグラフである。
図15】ヘッドマウントディスプレイの表示方法を示すフローチャートである。
図16】MRD-2値に対する虚像の投影距離の変形例を示すグラフである。
図17】MRD-2値に対する虚像の投影距離の変形例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
(本実施形態)
図1図14を参照して、本実施形態によるヘッドマウントディスプレイ装置(以下、「HMD装置」という)100の構成について説明する。
【0021】
(HMD装置)
図1に示すように、HMD装置100は、筐体18(図2参照)と、表示部14と、通信部13と、制御部11と、記憶部17と、投影距離調整部15と、HMDレンズ16と、赤外CCD(Charge Cоupled Device)12とを含む。表示部14は、画像を表示するように構成されている。表示部14は、たとえば、液晶パネルおよび有機エレクトロルミネッセンスパネルなどである。通信部13は、携帯端末などと通信可能に構成されている。通信部13は、たとえば、Bluetooth(登録商標)通信により、携帯端末などと無線通信を行うように構成されている。なお、赤外CCD12は、本発明の「撮像部」の一例であり、HMDレンズ16は、本発明の「投影部」の一例である。なお、制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、および、RAM(Random Access Memory)などを含む。
【0022】
(画像情報)
図2に示すように、HMD装置100は、ユーザ40が装着するヘルメット41に取り付けられて固定されている。ユーザ40がHMD装置100を装着した場合、ユーザ40は、視界において風景50を視認可能であるとともに、風景50の一部に表示された虚像60を視認可能である。図2に示す例では、虚像60は風景50の右上に表示されている。また、表示部14は、移動体による移動に伴う移動体の移動経路の情報を含むナビゲーション情報画像63(図2参照)を表示するように構成されている。また、ナビゲーション情報画像63として、たとえば、進行方向63bを変更する次の分岐点までの距離63a、および、分岐点での進行方向63bを表示する。
【0023】
図3に示すように、HMDレンズ16は、レンズ35、レンズ37、レンズ38およびダイクロイックミラー21を含んで構成され、所定の位置に虚像60を結像させるように設計されている。詳細には、HMDレンズ16は、表示部14に表示された画像を、ユーザ40の視野の一部に重なるように、虚像60(図2参照)として投影するレンズ35を含む。
【0024】
図4に示すように、赤外CCD12は、CCDレンズ19を介して、ユーザ40の目24を撮像するように設計されている。CCDレンズ19は、集光レンズ39、レンズ37およびダイクロイックミラー21を含んで構成されている。レンズ37とダイクロイックミラー21とは、HMDレンズ16とCCDレンズ19との両方の要素を兼ねている。
【0025】
投影距離調整部15は、目24からユーザ40が視認する虚像60までの距離である投影距離D1(図5参照)を調整するように構成されている。また、図5に示すように、注視距離D2は、目24からユーザ40が視認するまでの距離のことである。なお、注視距離D2は本発明の「第2距離」の一例である。
【0026】
図6に示すように、投影距離調整部15は、表示部14またはレンズ35を移動させることにより、虚像60の投影距離D1を調整する。本実施形態では、投影距離調整部15が、レンズ35を移動させる構成について説明する。投影距離調整部15は、ステッピングモーター36と、ステッピングモーター36に連結されたボールねじ33とを含む。ボールねじ33は、軸受31と軸受32とに支持されている。また、図3に示したレンズ35は、移動枠30に設置されている。移動枠30は、ボールねじ33が挿通され、2本のガイドシャフト34によって支持されている。これにより、ステッピングモーター36により、ボールねじ33が回転し、移動枠30がZ軸方向に移動する。この移動枠30の移動により、レンズ35がZ軸方向に移動する。図3に示すように、Z軸方向は、表示部14とユーザ40の目24との間の光軸方向である。
【0027】
図1に示すように、制御部11は、投影距離調整部15を制御するように構成されている。具体的には、制御部11は、MRD(Margin Reflex Distance)-2値D4に応じた投影距離D1となるように投影距離調整部15を制御する。レンズ35の駆動量と虚像60の投影距離D1の関係は、図7に示す。なお、MRD-2値D4は本発明の「第1距離」の一例である。
【0028】
制御部11は、赤外CCD12により撮像された目24の画像情報からMRD-2値D4をエッジ検出で取得する。図8に示すように、目24は、瞳孔22、虹彩25、上瞼26および下瞼23を含む。これより、赤外CCD12により撮像された目24の瞳孔22と下瞼23との間の第1距離であるMRD-2値D4を取得する。また、記憶部17には、MRD-2値D4に基づく、虚像60の投影距離D1(図5参照)がテーブルとして記憶されている。そのため、ユーザ40の注視距離D2が変更された場合、制御部11は、MRD-2値D4と虚像60の投影距離D1とのテーブルに基づいて、短時間で虚像60の投影距離D1を変更することができる。
【0029】
図8を参照して、MRD-2値D4について説明する。MRD-2値D4は、瞳孔22の中心22aと下瞼23との距離のことである。つまり、MRD-2値D4は、瞳孔22が中心22aにある場合は、図4に示すように、瞳孔22の中心22aから下瞼23に対して鉛直下向きに直線を引き、瞳孔22の中心22aから下瞼23の縁の点23aまでの距離のことである。また、瞳孔22の位置が右や左にずれている場合は、瞳孔22の中心22aから鉛直下向きに直線を引き、瞳孔22が中心22aにあるときの下瞼23の縁のところから水平に直線を引く。そして、瞳孔22の中心22aから鉛直下向き方向の直線と水平な直線との交点を結ぶ。瞳孔22の位置が右や左にずれている場合は、この交点から瞳孔22の中心22aまでの距離が、MRD-2値D4に相当する。このMRD-2値D4は、人による個人差が小さい。また、MRD-2値D4は、ユーザ40が真正面を見ている場合、平均5mm程度である。これより、MRD-2値D4が5mmの位置を水平視線0°とする。図9は、目24の上下方向の視線の角度に伴うMRD-2値D4を示す。図9より、視線が上方に上がるほど、MRD-2値D4が大きくなり、視線が下方に下がるほど、MRD-2値D4が小さくなる。
【0030】
また、記憶部17には、瞳孔径に基づいて、ユーザ40にとって見やすい虚像60の輝度の設定値がテーブルとして記憶されている。そのため、制御部11は、周辺輝度の変更に基づいて、虚像60の輝度を変更することができる。
【0031】
(投影距離の調整)
制御部11は、取得したMRD-2値D4に応じた投影距離D1となるように投影距離調整部15を制御する。なお、投影距離調整部15は、MRD-2値D4が大きいほど、虚像60の投影距離D1を大きくするように構成されている。
【0032】
制御部11は、MRD-2値D4に基づいて、目24からユーザ40が視認する対象までの距離である注視距離D2を取得し、注視距離D2と投影距離D1とが略一致するように、投影距離D1を調整するように構成されている。図10に示すように、制御部11は、MRD-2値D4が所定距離より小さいときは、注視距離D2と投影距離D1とが略一致するように、投影距離D1を調整するように構成され、MRD-2値D4が所定距離付近のときは、投影距離D1を無限遠に調整する。また、制御部11は、MRD-2値D4が5mmを超えるまでは、MRD-2値D4に応じて、投影距離D1を大きくする。制御部11は、MRD-2値D4が5mmを超えた場合は、MRD-2値D4に基づいて、投影距離D1が無限遠に調整するように構成されている。
【0033】
図12は、虚像60の投影距離D1に対して、背景距離がずれている場合、注視距離D2を合わすまでの焦点調整時間を示している。図11より、近視点から遠視点および遠視点から近視点に注視距離D2を変更したときは、焦点調整時間が掛かる。しかし、遠視点から遠視点での変更および近視点から近視点での変更では、焦点調整時間はほとんど掛からない。したがって、注視距離D2と虚像60の投影距離D1とを合わせることで、焦点調整時間が掛からないようにできる。
【0034】
ユーザ40の注視距離D2と虚像60の位置関係は、ユーザ40がどのような移動体に乗っているか、および、個人によるアイポイントD3(図5参照)の差が大きい。アイポイントD3は、地面から移動体に乗っているユーザ40の目24の高さまでの距離のことである。
【0035】
図12は、アイポイントD3の変化による、MRD-2値D4の変化に基づく虚像60の投影距離D1を示している。同じMRD-2値D4の場合、アイポイントD3の値が大きくなるほど、虚像60の投影距離D1が遠方に投影される。また、上記したように、アイポイントD3は、移動体のサイズや個人による差がある。したがって、HMD装置100の通信部13(図1参照)を介して、携帯端末などからアイポイントD3の初期設定ができるように構成されている。これにより、予め、ユーザ40が、アイポイントD3を1.2mに設定すると、MRD-2値D4が4.5mmのとき、虚像60の投影距離D1は20mに設定される。
(輝度の調整)
【0036】
制御部11は、瞳孔22の大きさD5と虹彩25の大きさD6(図13参照)とをエッジ検出で取得する。虹彩25の大きさは、個人差がほとんどないため定数値とみなすことができ、目24の画像から瞳孔22の実際の大きさを求めるときの基準となる。したがって、目24の画像の拡大率に関わらず、瞳孔22の大きさD5(pixel)と虹彩25の大きさD6(pixel)との比から、瞳孔径の実寸(mm)が取得できる。
【0037】
制御部11は、赤外CCD12により撮像された瞳孔22の大きさD5と虹彩25の大きさD6(図13参照)との両方に基づいて、表示部14の表示輝度を調整する制御を行うように構成されている。瞳孔22の大きさD5は、周辺輝度によって、変化するが、虹彩25の大きさD6は周辺輝度による変化がない。したがって、制御部11は、ユーザ40の瞳孔径から、背景輝度を推測できる。これより、制御部11は、図14の瞳孔径と背景輝度との関係を示すテーブルに基づいて、虚像60の輝度を変化させる。したがって、周辺輝度に対して、虚像60の輝度を、適切に選択することができるため、虚像60が暗くて見えない、または、明るすぎて見えづらいということを緩和することができる。
【0038】
(ヘッドマウントディスプレイの表示方法)
次に、図15を参照して、ヘッドマウントディスプレイの制御部11が実行する虚像60を表示する処理について説明する。
【0039】
ステップS1において、ユーザ40が、ヘッドマウントディスプレイの電源をONにする。
【0040】
ステップS2において、赤外CCD12が瞳孔22の撮影を開始する。
【0041】
ステップS3において、制御部11がステップS2で撮影された瞳孔22の情報から図10の虚像60の投影距離D1が適切かどうかを判断する。適切かどうかの判断は、図10に示すデータに基づき、MRD-2値D4から取得される投影距離D1と、現在の投影距離D1(レンズ駆動量)とが略一致しているかどうかにより判断する。
【0042】
ステップS3において、制御部11が、虚像60の投影距離D1が適切でないと判断した場合、ステップS4において、制御部11が投影距離調整部15を制御して、虚像60の投影距離D1を変更する。その後、ステップS2に戻り、再度、目24を撮像し、ステップS3にもどる。
【0043】
ステップS3において、制御部11が、虚像60の投影距離D1が適切であると判断した場合、ステップS5に進む。
【0044】
ステップS5において、制御部11がステップS2で撮像された目24の瞳孔22の情報から表示部14の輝度が適切かどうかを判断する。適切かどうかの判断は、図14の瞳孔径に応じた輝度値と、現在の輝度値とが一致しているかどうかにより判断する。
【0045】
ステップS5において、制御部11が、虚像輝度が適切でないと判断した場合、ステップS6において、制御部11が、表示部14の輝度設定を変更する。その後、ステップS2に戻り、再度、目24を撮像し、ステップS3にもどり、ステップS5まで繰り返す。
【0046】
ステップS5において、制御部11が、表示部14の輝度が適切であると判断した場合、ステップS7に進む。
【0047】
ステップS7において、制御部11が表示部14をONの状態にする。
【0048】
ステップS1において、HMD装置100の電源をONにすると、ステップS8において、電源をOFFにするまで、ステップS2からステップS8までを随時繰り返す。また、ステップS7において、表示部14が既にONの状態にある場合、ステップS7はスキップされる。これにより、ユーザ40の注視距離D2が変更された場合に、虚像60の投影距離D1をユーザ40の注視距離D2に投影することができる。
【0049】
ステップS8において、電源をOFFにしたとき、HMD装置100の電源が切れる。
【0050】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0051】
本実施形態では、上記のように、画像を表示する表示部14と、ユーザ40の視野の一部に重なるように画像の虚像60を投影するレンズ35を含むHMDレンズ16と、ユーザ40の目24を撮像する赤外CCD12と、目24からユーザ40が視認する虚像60までの距離である投影距離D1を調整する投影距離調整部15と、赤外CCD12により撮像された目24の瞳孔22と下瞼23との間のMRD-2値D4を取得し、取得したMRD-2値D4に応じた投影距離D1となるように投影距離調整部15を制御するように構成されている。これにより、撮像した目24の画像から、ユーザ40の瞳孔22と下瞼23との間の距離を取得することによって、ユーザ40の瞳孔22の上下方向の位置が分かるため、ユーザ40がどこを見ているのかを推測できる。また、制御部11は、ユーザ40が視認する対象までの距離である注視距離D2に、表示画像の虚像60の投影距離D1を調整する。これにより、ユーザ40の注視距離D2に表示画像の虚像60が投影されることになる。そのため、ユーザ40の注視対象が大きく変更されても、表示画像の虚像60の位置もユーザ40の注視対象の変更に基づいて、表示画像の虚像60の位置はユーザ40の注視距離D2に調整される。したがって、ユーザ40の注視対象が表示画像の虚像60に変更されたとき、ユーザ40の焦点を調整する時間を短縮することが可能なHMD装置100を提供できる。
【0052】
本実施形態では、上記のように、制御部11は、MRD-2値D4が大きいほど、虚像60の投影距離D1を大きくするように投影距離調整部15を制御するように構成されている。これにより、ユーザ40のMRD-2値D4が大きいときは、ユーザ40の注視距離D2が遠方にあると推測できるので、表示画像の虚像60の投影距離D1を大きくすることにより、ユーザ40の注視対象が表示画像の虚像60に変更されたとしても、ユーザ40の焦点を調整する時間を短縮することができる。
【0053】
本実施形態では、上記のように、制御部11は、MRD-2値D4に基づいて、目24からユーザ40が視認する対象までの距離である注視距離D2を取得し、注視距離D2と投影距離D1とが略一致するように、投影距離D1を調整するように投影距離調整部15を制御するように構成されている。これにより、ユーザ40の瞳孔22と下瞼23との間の距離を取得することによって、ユーザ40の瞳孔22の位置が分かるため、ユーザ40がどこを見ているのかを推測できる。これより、制御部11がユーザ40の目24からユーザ40が視認する対象までの距離であるユーザ40の注視距離D2を取得し、投影距離調整部15の投影距離D1を調整し、ユーザ40の注視距離D2と虚像60の投影距離D1とを略一致させる制御を行うことができる。したがって、ユーザ40の注視距離D2が表示画像の虚像60とが略一致していることにより、ユーザ40の焦点を調整する必要がなくなるので、ユーザが焦点を調整する時間がかからなくなるようにすることができる。
【0054】
本実施形態では、上記のように、制御部11は、MRD-2値D4が所定距離より小さいときは、注視距離D2と投影距離D1とが略一致するように、投影距離D1を調整するように投影距離調整部15を制御するように構成され、MRD-2値D4が所定距離より大きいときは、投影距離D1を無限遠に調整する、または、投影距離D1を所定の上限距離に固定するように投影距離調整部15を制御するように構成されている。これにより、ユーザ40の注視距離D2が所定距離より小さいときは、ユーザ40の注視距離D2に虚像60の位置を略一致するように投影距離D1が変更される。したがって、所定距離までは表示画像の虚像60の位置をユーザ40の注視距離D2に合わせることにより、ユーザ40の注視対象が投影された表示画像の虚像60に変更されたとしても、ユーザ40の焦点を調整する時間をかからなくすることができる。また、MRD-2値D4が所定距離より大きいときは、注視距離D2に関係なく、無限遠または、上限距離に投影距離D1を調整することにより、表示画像の虚像60に対してユーザ40の焦点を調整する時間を短縮することができる。
【0055】
本実施形態では、上記のように、表示部14は、移動体による移動に伴う移動体の移動経路の情報を含むナビゲーション情報画像63を表示するように構成されている。これにより、ユーザ40がHMD装置100を装着した状態において、自動車や自動二輪車などを運転しているときに、ユーザ40の注視距離D2に投影されたナビゲーション情報画像63に対してユーザ40の焦点を調整する時間を短縮することができる。
【0056】
本実施形態では、上記のように、制御部11は、赤外CCD12により撮像された瞳孔22の大きさD5と虹彩25の大きさD6との両方に基づいて、表示部14の表示輝度を調整する制御を行うように構成されている。これにより、瞳孔22の大きさD5からユーザ40が感じる周囲の明るさである周辺輝度を推測することができる。したがって、周辺輝度が変化した場合、ユーザ40の注視距離D2に投影された虚像60の輝度を調整することができるので、ユーザ40の注視距離D2に投影された虚像60をユーザ40が視認しやすい明るさで確認することができる。
【0057】
本実施形態では、上記のように、投影距離調整部15は、表示部14またはレンズ35を移動させることにより、虚像60の投影距離D1を調整するように構成されている。これにより、投影距離調整部15は、表示部14またはレンズ35を移動させることによって、虚像60の投影距離D1とユーザ40の注視距離D2とが略一致させる制御を行うことができる。したがって、ユーザ40の注視対象が表示画像の虚像60に変更されたとき、ユーザ40の焦点を調整する時間を短縮することができる。
【0058】
本実施形態のヘッドマウントディスプレイの表示方法では、上記のように、表示部14により、画像を表示する工程と、HMDレンズ16により、ユーザ40の視野の一部に重なるように画像を投影する工程と、ユーザ40の目24を撮像することによって、瞳孔22と下瞼23との間の距離を取得し、取得した距離に応じた投影距離D1となるように投影距離D1を調整する工程を設ける。これにより、ユーザ40の注視対象が表示画像の虚像60に変更されたとき、ユーザ40の焦点を調整する時間を短縮することができる。
【0059】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0060】
上記本実施形態では、本発明のHMD装置100として、レンズ35を移動させる駆動方法を用いる例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、図4に示すように、投影距離調整部15aを使用して、移動させる対象として表示部14を移動させてもよい。
【0061】
上記本実施形態では、本発明のHMD装置100として、レンズ35を移動させる駆動方法にステッピングモーター36を用いる例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、レンズ35を移動させる駆動方法としてステッピングモーター36以外を用いてもよい。たとえば、圧電素子や磁石などを使って、駆動させてもよい。
【0062】
上記本実施形態では、本発明のHMD装置100として、MRD-2値D4が所定距離より大きいときは、投影距離D1を無限遠に調整する例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、図16に示すように、MRD-2値D4が所定距離より大きいときは、ユーザ40の注視点が高いところにある近いところを見ているとし、投影距離D1を近づけてもよい。
【0063】
上記本実施形態では、本発明のHMD装置100として、MRD-2値D4が所定距離より大きいときは、投影距離D1を無限遠に調整する例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、図17に示すように、投影距離D1を所定の上限距離に固定するようにしてもよい。
【0064】
上記本実施形態では、本発明のHMD装置100として、右目にHMD装置100を設置する例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、左目にHMD装置100を設置してもよい。
【0065】
上記本実施形態では、本発明のHMD装置100として、右上に虚像60が表示される例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、虚像60を右下などの他の位置に表示されてもよい。
【0066】
上記本実施形態では、本発明のHMD装置100として、MRD-2値D4が瞳孔22の中心22aから下瞼23までの距離である例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、MRD-2値D4が瞳孔22の下部から下瞼23までの距離でもよい。
【符号の説明】
【0067】
11 制御部
12 赤外CCD(撮像部)
14 表示部
15 投影距離調整部
16 HMDレンズ(投影部)
22 瞳孔
23 下瞼
24 目
35 レンズ
40 ユーザ
60 虚像
63 ナビゲーション情報画像
100 ヘッドマウントディスプレイ装置
D1 投影距離
D2 注視距離(第2距離)
D3 アイポイント
D4 MRD-2値(第1距離)
D5 瞳孔の大きさ
D6 虹彩の大きさ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図16
図17