(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023172149
(43)【公開日】2023-12-06
(54)【発明の名称】制御装置、プログラムおよび液滴観測方法
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20231129BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
B41J2/01 451
B41J2/01 401
B41J2/01 207
B41J29/38 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022083763
(22)【出願日】2022-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】細見 正嗣
【テーマコード(参考)】
2C056
2C061
【Fターム(参考)】
2C056EB06
2C056EB29
2C056EB58
2C056EC07
2C056EC08
2C056EC28
2C056EC42
2C061AP01
2C061AQ05
2C061HK11
2C061HN15
(57)【要約】
【課題】実際の画像を印刷する条件での液滴の飛翔状態を観測する。
【解決手段】液滴観測手段を備える液体吐出装置のノズルの位置ごとの液滴の吐出/不吐出および液滴の種類の設定に基づいて液滴の吐出を実施する吐出制御部を、当該吐出制御部を制御する吐出制御プログラムを介して疑似的に操作する疑似操作部を備え、前記疑似操作部は、液滴の吐出状態を評価する際に、液滴の吐出中に動的に液滴の種類を変更、または液滴の吐出/不吐出の制御を動的に実施する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴観測手段を備える液体吐出装置のノズルの位置ごとの液滴の吐出/不吐出および液滴の種類の設定に基づいて液滴の吐出を実施する吐出制御部を、当該吐出制御部を制御する吐出制御プログラムを介して疑似的に操作する疑似操作部を備え、
前記疑似操作部は、液滴の吐出状態を評価する際に、液滴の吐出中に動的に液滴の種類を変更、または液滴の吐出/不吐出の制御を動的に実施する、
ことを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記疑似操作部は、
前記液体吐出装置のノズルの位置のデータと画像データとに基づいて、前記ノズルの位置ごとに吐出条件を計算する計算処理部と、
前記計算処理部による計算結果に従い、初期条件の設定操作と吐出操作とを実施する実施処理部と、
現在の時刻に条件変更の前記ノズルの位置がある場合、当該ノズルの位置の吐出条件の変更操作を実施する変更処理部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記計算処理部は、前記吐出条件として、前記ノズルの位置ごとに、時間、液滴の吐出/不吐出、液滴の種類のデータを計算する、
ことを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
コンピュータを、
液滴観測手段を備える液体吐出装置のノズルの位置ごとの液滴の吐出/不吐出および液滴の種類の設定に基づいて液滴の吐出を実施する吐出制御部を、当該吐出制御部を制御する吐出制御プログラムを介して疑似的に操作する疑似操作部として機能させ、
前記疑似操作部は、液滴の吐出状態を評価する際に、液滴の吐出中に動的に液滴の種類を変更、または液滴の吐出/不吐出の制御を動的に実施する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
液体吐出装置のノズルから吐出された液滴の飛翔状態を観測する液滴観測装置における液滴観測方法であって、
前記液体吐出装置のノズルの位置ごとの液滴の吐出/不吐出および液滴の種類の設定に基づいて液滴の吐出を実施する吐出制御部を、当該吐出制御部を制御する吐出制御プログラムを介して疑似的に操作する疑似操作ステップを含み、
前記疑似操作ステップは、液滴の吐出状態を評価する際に、液滴の吐出中に動的に液滴の種類を変更、または液滴の吐出/不吐出の制御を動的に実施する、
ことを特徴とする液滴観測方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、プログラムおよび液滴観測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インクジェットヘッドなどのノズルから吐出された液滴の飛翔状態を観測する液滴観測装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、液滴の飛翔状態を観測する目的で、液滴を連続的に画像記録し異なる画像の液滴が同一かどうかを認識する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の液滴観測装置によれば、液滴の吐出状態を評価する際に、液滴の吐出中にノズルの位置(チャンネル:ch)によって動的に液滴の種類を変更、または吐出、不吐出の制御を動的に実施することはできない、という問題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、実際の画像を印刷する条件での液滴の飛翔状態を観測することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、液滴観測手段を備える液体吐出装置のノズルの位置ごとの液滴の吐出/不吐出および液滴の種類の設定に基づいて液滴の吐出を実施する吐出制御部を、当該吐出制御部を制御する吐出制御プログラムを介して疑似的に操作する疑似操作部を備え、前記疑似操作部は、液滴の吐出状態を評価する際に、液滴の吐出中に動的に液滴の種類を変更、または液滴の吐出/不吐出の制御を動的に実施する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、実際の画像を印刷する条件での液滴の飛翔状態を観測することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施の形態にかかる液滴観測システムの構成を示す図である。
【
図2】
図2は、液滴観測装置の概略的な構成を示す図である。
【
図3】
図3は、液滴の吐出速度と着弾位置の関係の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、ギャップ調整方法で用いるデータを生成する液滴観測装置の制御部の機能構成を示す図である。
【
図5】
図5は、制御装置のハードウェア構成図である。
【
図6】
図6は、制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、吐出制御部に対する疑似的操作処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、チャンネルデータの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、吐出テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、制御装置、プログラムおよび液滴観測方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
図1は、実施の形態にかかる液滴観測システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、液滴観測システム1は、インクジェットプリンタである液滴観測装置100と、PC(Personal Computer)である制御装置200とを通信ネットワークNを介して接続する。
【0011】
液滴観測装置100は、液体吐出装置の実施形態であるプリントヘッド111(
図2参照)と、観測カメラ130(
図2参照)と、光源部150(
図4参照)と、を備える。液滴観測装置100は、プリントヘッド111のノズルからの液滴の吐出、および、プリントヘッド111のノズルから吐出された液滴の飛翔状態の観測カメラ130(液滴観測手段の一例)による観測等を実施する。より詳細には、液滴観測装置100は、プリントヘッド111のノズルの位置(ch)ごとの液滴の吐出/不吐出および液滴の種類の設定に基づいて液滴の吐出を実施する。
【0012】
制御装置200は、液滴観測装置100のプリントヘッド111における液滴の吐出を制御する吐出制御プログラムP1を記憶する。制御装置200は、吐出制御プログラムP1に従って、液滴観測装置100に対して液滴の吐出等の指示を行う。
【0013】
通常、吐出制御プログラムP1は、連続吐出の周波数やプリントヘッド111のノズルごとに吐出する液滴の種類を指定できるものが多いが、連続吐出の途中で液滴の種類を変更したり、一部のノズルの吐出の開始/停止を切り替えたりする機能を有していないものが多い。
【0014】
そこで、本実施形態の制御装置200は、さらに、操作プログラムP2を記憶する。制御装置200は、操作プログラムP2に従うことにより、吐出制御プログラムP1が吐出の途中で液滴の種類を変更したり一部のノズルの吐出開始/停止を切り替えたりする機能を有していなくても、液滴観測装置100のプリントヘッド111に対して連続吐出の途中で液滴の種類を変更したり、一部のノズルの吐出の開始/停止を切り替えたりする機能を発揮する。
【0015】
まず、液滴観測装置100について説明する。
【0016】
ここで、
図2は液滴観測装置100の概略的な構成を示す図である。
図2に示すように、液滴観測装置100は、画像形成部110と、制御部120と、観測カメラ130と、を備えている。観測カメラ130は液滴観測手段の一例である。
【0017】
画像形成部110は、液体インクを液滴として吐出する液滴吐出部であるプリントヘッド111と、記録媒体に形成された画像を検査する機能を備える画像検査装置112と、記録媒体であるシート116を搬送する搬送部を構成するアンワインダー113およびリワインダー115と、画像が形成されたシート116を乾燥させる乾燥装置114と、を備えている。
【0018】
本実施形態に係る記録媒体であるシート116は、連長のシート部材であって、例えば、ロール紙である。なお、本実施形態は、ロール紙を記録媒体の実施形態(シート116)として説明する。なお、本発明を適用可能な記録媒体はロール紙に限定されるものではなく、プリントヘッド111から吐出される液滴によって画像が形成される素材からなり、液滴の着弾位置を読取ることができるものであればよい。
【0019】
液滴観測装置100には、画像形成処理におけるプリントヘッド111の動作のさせ方によって、複数の方式がある。例えば、記録媒体であるシート116を動かし(搬送し)、シート116の搬送方向と直交する方向にプリントヘッド111を動かしながら、プリントヘッド111からシート116に対して液体インクを吐出する「シリアルヘッド方式」である。また、シート116の幅寸法をカバーするようにプリントヘッド111を幅方向に並べて固定し、シート116を動かしながら所定の位置のプリントヘッド111から所定のタイミングで液滴を吐出する「ラインヘッド方式」である。本実施形態に係る液滴観測装置100の説明は、「ラインヘッド方式」を例とする。
【0020】
プリントヘッド111は、シート116の移動方向(搬送方向)と直交する方向(シート116の幅方向)においてブラック(K)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)のそれぞれの色の液体インクを吐出するノズルが配列されて液体途吐出部を構成する。プリントヘッド111が備える所定のノズルが所定のタイミングで液体インクを液滴として吐出する動作は、制御装置200から出力される制御信号に基づいて制御部120によって制御される。プリントヘッド111は、例えば、ブラックのインクを吐出するプリントヘッド111a、シアンのインクを吐出するプリントヘッド111b、マゼンダのインクを吐出するプリントヘッド111c、イエローのインクを吐出するプリントヘッド111dを含んでいる。
【0021】
プリントヘッド111は、シート116の幅方向に配列された状態で固定されていて、シート116は、搬送機構によってプリントヘッド111に対して
図2中の矢印A方向に移動する。これらプリントヘッド111の移動とシート116の移動を行いながら、制御部120が制御装置200から出力される制御信号に基づいて所定のタイミングでプリントヘッド111への吐出動作を実行するように制御する。これによって、シート116の画像形成面において画像が形成される。なお、シート116は、プリントヘッド111の直下を通過するように搬送される。
【0022】
また、プリントヘッド111は、制御部120からの制御信号(T2)に応じて、液滴吐出方向におけるシート116との乖離量を調整する機構を備える。したがって、プリントヘッド111は、制御部120からの制御信号(T2)によって、
図2におけるZ軸方向において、位置を可変することができる。これによって、後述するギャップを調整する。
【0023】
アンワインダー113およびリワインダー115は、制御部120からの制御信号(T2)によって動作をし、シート116を所定の速度で搬送する。アンワインダー113およびリワインダー115の動作は制御部120によって同期するように制御される。
【0024】
プリントヘッド111よりも搬送方向下流側には乾燥装置114が配置されている。乾燥装置114は、シート116に形成された画像を乾燥させて定着させる。
【0025】
乾燥装置114によってシート116に定着した画像は、画像検査装置112によって検査される。画像検査装置112は、例えば、CIS(コンタクトイメージセンサ)を用いた画像読取装置である観測カメラ130によって構成される。観測カメラ130は、シート116の幅方向(主走査方方向)の長さ(幅)をカバーするように、複数のCISが配列されている。この複数のCISの直下を、画像形成処理を経たシート116が搬送される。これによって、当該シート116に形成されている画像が、CISによって読み取られる。このCISが読み取った画像に基づいて、検査用画像データが生成される。そして、検査用画像データは、画像検査装置112から制御部120に送信される。
図2では、画像検査装置112から制御部120に送信される検査用画像データを示すデータ信号を符号T1で示している。
【0026】
制御部120は、液滴観測装置100の動作全体を制御するためのハードウェアを備え、このハードウェアと協働して、後述する制御を実行するソフトウェアによって後述する各種の処理機能を提供する。制御部120は、画像検査装置112からの信号(T1)によって検査用画像データを受信し、この検査用画像データを解析することによって、プリントヘッド111とシート116とのギャップを推定するための、液滴間の距離を検出する。
【0027】
また、制御部120は、液滴間の距離から、液滴同士の飛翔時間の差(飛翔時間差)を算出する処理を実行し、予め記憶しているプロファイルデータに基づいて、プリントヘッド111とシート116のギャップを推定する。また、制御部120は、推定したギャップに基づいて、プリントヘッド111の位置を調整する制御信号(T2)をプリントヘッド111に出力し、ギャップを調整する動作を制御する。
【0028】
なお、
図2では、本実施形態に係る液滴観測装置100として、画像検査装置112を内部に備える構成を例示している。しかし、液滴観測装置100の実施形態として、本発明を適用可能な構成は、これに限定はされない。例えば、液滴観測装置100から排出されたシート116の画像形成面を読み取る画像読取装置である観測カメラ130を別体で設ける構成でもよい。この場合、当該画像読取装置である観測カメラ130から検査用画像データを受け取るようにすればよい。
【0029】
次に、ギャップ調整方法の前提について説明する。まず、ギャップ調整方法で用いるギャップの推定の前提となる「着弾する位置の相対的な関係(液滴の位置関係)」について説明をする。
図3は、記録媒体であるシート116に対してプリントヘッド111から吐出された液滴1111が着弾した様子の一例を示している。
図3中の矢印は、シート116の搬送方向を例示しているので、シート116は当該矢印方向に対して搬送速度Vpで移動していると仮定する。プリントヘッド111は、複数のノズル(液滴吐出口)を備えている。
【0030】
図3(a)は、同一のノズルから所定の時間間隔を設けて2回の吐出動作を実行した様子を示している。1回目の吐出動作が行われてから2回目の吐出動作が行われるまでの「時間」を「吐出時間差」とする。同一のノズルからの吐出動作は、理想状態では同じ動作であるから、いずれのノズルから吐出された液滴であっても、ノズルから吐出されてからシート116に着弾するまでの時間(「飛翔時間」とする。)は、理想状態では同じ時間になる。
【0031】
1回目の吐出動作と2回目の吐出動作の間に、シート116は搬送速度Vpで副走査方向に移動している。したがって、理想状態では、吐出時間差に相当する距離だけシート116は移動し、1回目の吐出動作に係る液滴と、2回目の吐出動作に係る液滴の、シート116の搬送方向における距離はシート116の移動距離と同じになる。
【0032】
言い換えると、
図3(a)に示すように、各液滴の着弾位置は、搬送方向において異なる位置になり、液滴1111aおよび液滴1111bのように異なる位置に着弾する。なお、本実施形態は、同一ノズルからの吐出動作に吐出時間差を設けることに限定されるものではなく、異なるノズルから
図3(a)の例示のように着弾させることができれば、異なるノズルの吐出動作であっても、以下において説明するギャップ調整方法は同様である。
【0033】
図3(b)は、
図3(a)中の領域Bを拡大した図である。シート116の搬送速度Vpは既知の数値である。また、ノズルからの液滴1111aおよび液滴1111bの吐出速度は理想状態では同一であるから、液滴1111aおよび液滴1111bの飛翔時間は同じである。したがって、液滴1111aおよび液滴1111bのシート116上の距離を搬送速度Vpで除算して得られる時間は、吐出時間差と等しくなるはずである。
【0034】
すなわち、先に着弾した第一の液滴である液滴1111aと、後に着弾した第二の液滴である液滴1111bの搬送方向の距離(X)を検出し、この距離と搬送速度Vpとの基づいて得られる時間(着弾時間差)は、液滴1111aと液滴1111bの吐出時間差は、同じになるはずである。
【0035】
搬送速度Vpと、搬送速度Vpに応じて生ずる液滴1111aと液滴1111bの搬送方向の距離と、液滴1111aと液滴1111bの着弾時間の差の関係は、以下の式1によって表すことができる。
【0036】
【0037】
なお、式1において、「Δt」は液滴1111aと液滴1111bの着弾時間差である。「ΔX」は、液滴1111aと液滴1111bの搬送方向軸上の距離である。「Vp」は、シート116の副走査方向における搬送の速度である。
【0038】
しかしながら、プリントヘッド111が備えるどのノズルであっても、毎回の吐出動作が全く同一になることはなく、液滴の飛翔速度は若干揺らぐことになる。したがって、制御部120が所定の吐出時間差をもって液滴1111aと液滴1111bを吐出させたとしても、式1において算出される着弾間差「Δt」と、吐出時間差(td)は同じにならず、飛翔時間差Δtf分だけずれることになる。以上に基づけば、少なくとも「液滴1111aと液滴1111b」の搬送方向軸上の距離である。「ΔX」を検出すれば、これら2つの液滴に係る着弾時間差「Δt」が求まり、その「Δt」は飛翔時間差「Δtf」に影響されることになる。
【0039】
なお、本実施形態の説明では、各液滴がシート116に着弾したときの形状が真円であるものと仮定し、各液滴の距離を各円の中心の距離としている。
【0040】
各液滴の距離である「ΔX」は、液滴1111aと液滴1111bのシート116上の着弾位置を二次元座標系で特定するならば、その座標における副走査方向(搬送方向)の軸上の座標成分の差に相当する。例えば、シート116の搬送方向の軸をX軸とし、搬送方向に直交する方向であってシート116の面方向である主走査方向の軸をY軸とする。この場合、液滴1111aの座標p1がp1(x1,y1)、液滴1111bの座標p2がp2(x2,y2)で表すことができる。これらを前提にすれば、「ΔX」は、以下の式2によって表すことができる。
【0041】
【0042】
式1および式2から明らかなように、2つの液滴の位置関係を検出することができれば液滴1111aと液滴1111bの着弾時間の差である「Δt」を算出することができる。このΔtは、プリントヘッド111とシート116とのギャップと相関する。したがって、2つの液滴の位置関係を検出することで、プリントヘッド111とシート116とのギャップを推定することができる。
【0043】
図4は、ギャップ調整方法で用いるデータを生成する液滴観測装置100の制御部120の機能構成を示す図である。
【0044】
上記のように、2つの液滴の位置関係からプリントヘッド111とシート116とのギャップを推定するためには、液滴の飛翔速度差とギャップとの相関に関するプロファイルを事前に把握する必要がある。
図4は、本実施形態に係る制御部120において用いられる、「液滴飛翔時間」と「プリントヘッド111とシート116の距離(ギャップ)」との「関係性プロファイルデータ」を取得するための液滴観測装置100の制御部120の例を示している。
【0045】
図4に示す液滴観測装置100の制御部120は、観測制御部121と、吐出制御部122と、光源駆動部123と、を備えている。なお、関係性プロファイルデータを取得するために用いる装置の構成は、これに限定されるものではない。
【0046】
観測制御部121は、液滴観測装置100の動作を制御し、関係性プロファイルデータを生成して、記憶する。また、観測制御部121において記憶された関係性プロファイルデータは、液滴吐出装置であるインクジェットプリンタ100の制御部120に移動して記憶させることができるデータである。
【0047】
吐出制御部122は、観測制御部121からの制御信号に基づいてプリントヘッド111の吐出動作を制御する。より詳しくは、吐出制御部122は、観測制御部121からの制御信号に基づいてノズル駆動信号を生成して、プリントヘッド111と光源駆動部123に対し出力する。
【0048】
光源駆動部123は、吐出制御部122が出力するノズル駆動信号に同期して、光源部150を所定のタイミングで点灯するように、光源部150の動作を制御する。
【0049】
プリントヘッド111は、複数のノズルを備えていて、吐出制御部122からのノズル駆動信号に基づいて、各ノズルから液体を液滴として吐出する。
【0050】
光源部150は、光源駆動部123の制御に基づいて、所定のタイミングで点灯し、プリントヘッド111から吐出された液滴Lに光を当てる。
【0051】
観測カメラ130は、プリントヘッド111から吐出された液滴Lを撮影し、取得した画像データを観測制御部121に送信する。
【0052】
次に、液滴観測装置100の制御部120の動作の流れについて説明する。
【0053】
まず、観測制御部121が、制御装置200から出力される制御信号に基づいて所定のタイミングにおいて、吐出制御部122に対して動作開始の指示をする。すると、吐出制御部122がノズル駆動信号を生成して、プリントヘッド111と光源駆動部123にノズル駆動信号を出力する。これによって、プリントヘッド111は、ノズル駆動信号に基づいて液滴Lを吐出する。このとき、光源駆動部123は、ノズル駆動信号に同期して発光波形を光源部150に対して出力する。したがって、光源駆動部123は、液滴Lの吐出に同期して光源部150を点灯させる。
【0054】
観測カメラ130(液滴観測手段の一例)は、光源部150からの光を受けた液滴Lの影を、液滴Lの飛翔方向に対する垂直方向から撮影する。観測カメラ130が撮影した画像は、観測制御部121に順次送られる。光源駆動部123の発光波形に対してディレイをかけることによって、任意のタイミングにおける液滴Lの飛翔状態の画像を撮影することができる。
【0055】
観測制御部121において、種々の駆動信号を生成するように吐出制御部122の動作を制御すれば、プリントヘッド111から吐出される各液滴の吐出速度に基づく液滴Lの飛翔速度と、この飛翔速度に対応する液滴Lの位置との相関を示すデータを取得することができる。
【0056】
次に、制御装置200について説明する。
【0057】
ここで、
図5は制御装置200のハードウェア構成図である。
図5に示されているように、制御装置200は、コンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、データバス510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disc Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0058】
これらのうち、CPU501は、制御装置200全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラム(吐出制御プログラムP1、操作プログラムP2)等の各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。
【0059】
ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン510は、
図5に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0060】
また、キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0061】
続いて、制御装置200のCPU501がHD504に記憶されたプログラム(操作プログラムP2)に従って動作することにより発揮する機能について説明する。
【0062】
ここで、
図6は制御装置200の機能構成を示すブロック図である。
図6に示すように、制御装置200は、疑似操作部210を備える。
【0063】
疑似操作部210は、プリントヘッド111のノズルの位置(ch)ごとの液滴の吐出/不吐出および液滴の種類の設定に基づいて液滴の吐出を実施する液滴観測装置100の吐出制御部122を、当該吐出制御部122を制御する吐出制御プログラムP1を介して疑似的に操作する。具体的には、疑似操作部210は、液滴の吐出状態を評価する際に、液滴の吐出中に動的に液滴の種類を変更、または液滴の吐出/不吐出の制御を動的に実施する。
【0064】
より詳細には、
図6に示すように、疑似操作部210は、計算処理部211と、実施処理部212と、変更処理部213と、を備える。
【0065】
計算処理部211は、プリントヘッド111のノズルの位置のデータと画像データとに基づいて、ノズルの位置ごとに時間、液滴の吐出/不吐出、液滴の種類のデータを計算する。
【0066】
実施処理部212は、計算処理部211による計算結果に従い、初期条件の設定操作と吐出操作とを実施する。
【0067】
変更処理部213は、現在の時刻に条件変更のノズルの位置がある場合、当該ノズルの位置の吐出条件の変更操作を実施する。
【0068】
続いて、制御装置200における液滴観測装置100の吐出制御部122に対する疑似的操作処理の流れについて説明する。
【0069】
ここで、
図7は吐出制御部122に対する疑似的操作処理の流れを示すフローチャートである。
図7に示すように、計算処理部211は、まず、画像データの入力を行う(ステップS1)。これは、実印刷における吐出と同じタイミング、同じ液滴で、液滴観測装置100でも吐出を行うため、実印刷における画像データの吐出情報を得るためである。画像データには、横と縦の位置ごとにどの滴種で吐出するべきかが記録されている。
【0070】
次に、計算処理部211は、プリントヘッド111の各ノズルのチャンネルデータ(chデータ)を読み込む(ステップS2)。
【0071】
ここで、
図8はチャンネルデータ(chデータ)の一例を示す図である。
図8は、プリントヘッド111の各ノズルの横及び縦の相対位置を示すデータがあらかじめ保存されたテーブルである。
図8に示す例によると、ch1のノズルは、横方向が相対的に“800”の位置にあり、縦方向は相対的に“0”の位置にある。同様に、
図8に示す例によると、ch2のノズルは、横方向が相対的に“799”の位置にあり、縦方向は相対的に“16”の位置にある。本テーブルは使用するプリントヘッド111ごとにあらかじめ決められた情報であり、プログラム実行前にすでにテーブルとして保存されている。
【0072】
次に、計算処理部211は、入力した画像データとchデータとから、各ノズルがどの時刻にどの滴種を吐出するべきかを算出して、吐出テーブルとして保存する(ステップS3)。すなわち、計算処理部211は、入力した画像データとchデータとから、プリントヘッド111のノズルの位置のデータと画像データとに基づいて、ノズルの位置ごとに時間、液滴の吐出/不吐出、液滴の種類のデータを計算する。より詳細には、計算処理部211は、画像データから縦、横のどの位置がどの時刻にどの滴種を吐出するべきかを得て、chデータからどのノズルがどの横位置にあるか、また縦の相対位置から吐出タイミングをどのくらいずらす必要があるかを得る。
【0073】
ここで、
図9は吐出テーブルの一例を示す図である。
図9は、プリントヘッド111の各ノズルがどの時刻にどの液滴の種類(滴種)を吐出するべきかを示すデータがあらかじめ保存されたテーブルである。
図9に示す吐出テーブルにより、プリントヘッド111のノズルごとに、どの時刻にどの滴種で吐出を開始/停止するべきかが分かる。
図9に示す例によると、ch1のノズルは、時刻“10”から滴種“1”で吐出を開始し、時刻“30”で滴種“2”に変更すればよい。また、
図9に示す例によると、ch2のノズルは、時刻“26”に滴種“3”で吐出を開始し、時刻“46”で吐出を停止すればよい。
【0074】
次に、実施処理部212は、計算処理部211による計算結果に従い、初期条件の設定操作をし、吐出を開始する(ステップS4)。初期条件は、時刻“1”における各ノズルの吐出状態を吐出テーブルを参照すればよい。実施処理部212は、吐出制御プログラムP1を操作し、各ノズルの吐出状態を設定したうえで吐出開始の操作を実施する。なお、吐出を開始すると、実施処理部212は、タイマに従い時刻を増加させていく。
【0075】
変更処理部213は、時刻が増加するたびに現在の時刻と吐出テーブルのノズルごとの時刻とを比較する(ステップS5)。
【0076】
変更処理部213は、現在の時刻に条件変更のノズルがある場合(ステップS5のYes)、吐出制御プログラムP1を操作して該当するノズルの吐出条件(例えば、滴種)を吐出テーブルに従い変更する(ステップS6)。
【0077】
変更処理部213は、画像データに対応する液滴の吐出が終了した場合(ステップS7のYes)、処理を終了する。一方、変更処理部213は、画像データに対応する液滴の吐出が終了していない場合(ステップS7のNo)、ステップS5に戻る。
【0078】
本操作を繰り返すことにより、入力した画像データに従って液滴観測装置100から吐出を実行させ、画像データを印刷した場合の液滴の飛翔状態を観測することが可能となる。
【0079】
通常、実際に画像を印刷するときは、ノズルの位置(ch)によって動的に滴種を変更したり、吐出/不吐出を変更したりすることになる。このようにノズルの位置(ch)によって動的に滴種を変更したり、吐出/不吐出を変更したりすることは、液滴の吐出の状態に影響を与えることがある。動的に滴種を変更する場合は、直前に吐出した滴種によって吐出滴の速度が変動する滴種間のクロストークや、直前の不吐出状態の時間により滴速度や滴体積が変動する現象等が例として挙げられる。吐出制御プログラムP1では、ノズルの位置(ch)ごとに滴種や吐出/不吐出の条件設定を行い、その条件で吐出評価を実施できる。しかしながら、吐出制御プログラムP1では、特定のノズル位置(ch)のノズルに一定の滴種を一定の吐出周期で吐出させる機能を有するが、連続吐出の途中で液滴の種類を動的に変更したり、一部のノズルの吐出の開始/停止を動的に切り替えたりする機能を有していないものが多く、実際に印刷条件での評価ができないことがある。
【0080】
さらに、従来の吐出制御プログラムP1は液滴観測装置のメーカが製作したものであり、一般的に吐出制御プログラムP1を変更することはできない。このため、購入時の吐出制御プログラムP1を変更して、動的に滴種を変えたりすることもできない。
【0081】
この点、このように本実施形態によれば、液滴観測装置100の吐出制御プログラムP1を他の操作プログラムP2から疑似的に操作して、実際の画像印刷と同じ条件やタイミングで吐出をさせる。人間による操作ではマイクロ秒単位で吐出制御プログラムP1の画面を操作して吐出条件を変更することは不可能であるが、操作プログラムP2ではそのような条件でも疑似的に吐出制御プログラムP1の画面を制御して吐出条件を変更することが可能である。これにより、液滴の吐出状態を評価する際に、液滴の吐出中に動的に液滴の種類を変更、または液滴の吐出/不吐出の制御を動的に実施することができ、実際の画像を印刷する条件での液滴の飛翔状態を観測することができる。
【0082】
本実施形態の制御装置200で実行される操作プログラムP2は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0083】
また、本実施形態の制御装置200で実行される操作プログラムP2を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の制御装置200で実行される操作プログラムP2をインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。また、本実施形態の制御装置200で実行される操作プログラムP2を、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0084】
本実施の形態の制御装置200で実行される操作プログラムP2は、上述した各部(疑似操作部210(計算処理部211、実施処理部212、変更処理部213))を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から操作プログラムP2を読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、疑似操作部210(計算処理部211、実施処理部212、変更処理部213)が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0085】
また、上記で説明した実施形態の各機能(疑似操作部210(計算処理部211、実施処理部212、変更処理部213))は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0086】
本願において、「液体吐出装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体吐出装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
【0087】
この「液体吐出装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
【0088】
例えば、「液体吐出装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
【0089】
また、「液体吐出装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
【0090】
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
【0091】
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
【0092】
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
【0093】
また、「液体吐出装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
【0094】
また、「液体吐出装置」としては他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液をノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
【0095】
最後に、上述の実施の形態は、一例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことも可能である。また、実施の形態及び実施の形態の変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0096】
111 液体吐出装置
122 吐出制御部
200 制御装置
210 疑似操作部
211 計算処理部
212 実施処理部
213 変更処理部
P1 吐出制御プログラム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0097】