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  • 特開-車両用空調装置 図1
  • 特開-車両用空調装置 図2
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  • 特開-車両用空調装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023172228
(43)【公開日】2023-12-06
(54)【発明の名称】車両用空調装置
(51)【国際特許分類】
   B60H 1/00 20060101AFI20231129BHJP
【FI】
B60H1/00 102P
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022083884
(22)【出願日】2022-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000001845
【氏名又は名称】サンデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】弁理士法人エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石井 圭介
(72)【発明者】
【氏名】古澤 将志
(72)【発明者】
【氏名】田部井 久幸
【テーマコード(参考)】
3L211
【Fターム(参考)】
3L211BA52
3L211CA04
3L211DA07
3L211DA08
3L211DA95
(57)【要約】
【課題】部品点数を増加させず、また、筐体部材の構造を複雑化させることなく、加熱用熱交換部を通過する空気通路と加熱用熱交換部を迂回する空気通路とを独立して設けると共に、各空気通路をシールする。
【解決手段】車両に搭載され、内部に導入された空気を温調して車室内に供給する車両用空調装置であって、空気を冷却する冷却用熱交換部と、冷却用熱交換部の送風方向下流側に設けられ、空気を加熱する加熱用熱交換部と、複数の筐体部材を結合することにより構成され、冷却用熱交換部及び加熱用熱交換部を収容する筐体と、を備え、複数の筐体部材は、加熱用熱交換部を支持する熱交換部支持部を有する第1筐体部材、第1筐体部材と結合する第2筐体部材及び第3筐体部材を含み、前記熱交換部支持部と前記第2筐体部材とにより第1空気流路を形成すると共に、前記熱交換部支持部と前記第3筐体部材とにより第2空気流路を形成する車両用空調装置を提供する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、内部に導入された空気を温調して車室内に供給する車両用空調装置であって、
空気を冷却する冷却用熱交換部と、
前記冷却用熱交換部の送風方向下流側に設けられ、空気を加熱する加熱用熱交換部と、
複数の筐体部材を結合することにより構成され、前記冷却用熱交換部及び前記加熱用熱交換部を収容する筐体と、を備え、
前記複数の筐体部材は、前記加熱用熱交換部を支持する熱交換部支持部を有する第1筐体部材、前記第1筐体部材と結合する第2筐体部材及び第3筐体部材を含み、
前記熱交換部支持部と前記第2筐体部材とにより第1空気流路を形成すると共に、前記熱交換部支持部と前記第3筐体部材とにより第2空気流路を形成する、車両用空調装置。
【請求項2】
前記熱交換部支持部は、前記筐体部材により形成される空間を仕切る仕切壁を含む、請求項1記載の車両用空調装置。
【請求項3】
前記第1空気流路は、前記加熱用熱交換部を通過する空気流路であり、
前記第2空気流路は、前記加熱用熱交換部を迂回する空気流路である、請求項1記載の車両用空調装置。
【請求項4】
前記第1空気流路は、前記第2空気流路に対して鉛直方向上側に配置される、請求項1記載の車両用空調装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両用空調装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
分割された複数の筐体部材を組み合わせて構成される筐体内に、ブロワ、エバポレータ、ヒータコア及び温調ドア(ダンパ)等の空調に必要な構成部品を収容し、温調ドアの開度を調整して、エバポレータを通過した空気とヒータコアを通過する空気との混合割合を制御することにより温調した空気を車室内へ供給する車両用空調装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-271772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、車室内空間を確保するために、車両用空調装置の小型化が求められている。例えば、車両用空調装置を、座席下部に収納できるように薄型化することが求められる。車両用空調装置の小型化や薄型化に伴って、筐体内に収容される構成部品点数、各構成部品の配置レイアウト及び筐体の型割構成に制限がある。したがって、筐体部材にエバポレータとヒータコアとの間を仕切る仕切部材やシール部を形成することが難しく、ヒータコアを通過する空気通路とヒータコアを迂回する空気通路とを独立させて設けることが難しい。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、車両用空調装置において、部品点数を増加させず、また、筐体部材の構造を複雑化させることなく、加熱用熱交換部を通過する空気通路と加熱用熱交換部を迂回する空気通路とを設けること、各空気通路をシールすることなどを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、車両に搭載され、内部に導入された空気を温調して車室内に供給する車両用空調装置であって、空気を冷却する冷却用熱交換部と、前記冷却用熱交換部の送風方向下流側に設けられ、空気を加熱する加熱用熱交換部と、複数の筐体部材を結合することにより構成され、前記冷却用熱交換部及び前記加熱用熱交換部を収容する筐体と、を備え、前記複数の筐体部材は、前記加熱用熱交換部を支持する熱交換部支持部を有する第1筐体部材、前記第1筐体部材と結合する第2筐体部材及び第3筐体部材を含み、前記熱交換部支持部と前記第2筐体部材とにより第1空気流路を形成すると共に、前記熱交換部支持部と前記第3筐体部材とにより第2空気流路を形成する車両用空調装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車両用空調装置において、部品点数を増加させず、また、筐体部材の構造を複雑化させることなく、加熱用熱交換部を通過する空気通路と加熱用熱交換部を迂回する空気通路とを設けると共に各空気通路をシールすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る車両用空調装置の概略構成を示す全体斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る車両用空調装置の概略構成を示し、図1の送風方向に沿う断面図である。
図3図2のA部分を拡大した部分拡大図であり、エアミックスダンパが第3流路を閉塞した状態を示す図である。
図4図2のA部分を拡大した部分拡大図であり、エアミックスダンパが第4流路を閉塞した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の説明において、同一の符号は同一の機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。また、各図において、X-Y-Zの方向は、X-Y方向が水平方向を示し、Z方向が鉛直方向を示している。
【0010】
図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置1の概略構成を示す全体斜視図である。図1において、Y方向は車両の前後方向、X方向は車両の左右方向(幅方向)を示す。本実施形態に係る車両用空調装置1は、例えば、車両のキャビン内の運転席シート下部において、運転席シートを支持するシートブラケットと床面との間に設置され、車室内の温度及び湿度を調整する。
【0011】
車両用空調装置1は、ブロワユニット2と、ブロワユニット2に接続される熱交換器ユニット3とを備えている。ブロワユニット2と熱交換器ユニット3とは、例えば、車両の幅方向に沿う空気流路F(図中のX方向)を形成するように接続される。
【0012】
(ブロワユニットについて)
図1図3に示すように、ブロワユニット2は、熱交換器ユニット3に対して空気流路Fと交差する方向(図中Y方向)に着脱可能に設けられている。
ブロワユニット2は、ブロワ及びインテーク部品が一体的に配備され、車両の内気(内気モード)又は外気を取り込み(外気モード)、取り込んだ空気を熱交換器ユニット3に供給する。
【0013】
すなわち、ブロワユニット2は、ブロワケース21、ブロワケース21内に収容されるブロワ、ブロワを駆動するブロワモータ、インテークダンパ、インテークダンパを駆動するインテークアクチュエータ、内気フィルタ、及び、内気モード又は外気モードを切り替えるレバー等の切替機構(いずれも図示せず)を有している。
【0014】
ブロワケース21は、互いに結合される筐体部材としての上側ケース21a及び下側ケース21bを備え、鉛直方向の上下に分割可能となっている。上側ケース21aと下側ケース21bとが結合して、ブロワ等の各構成部品の収容空間等を形成する。
【0015】
すなわち、ブロワケース21には、車両内部の空気をブロワユニット2内に取り込む内気取込口22、車両外部の空気をブロワユニット2内に取り込む外気取込口23、ファンを収容するファン収容部24,25、ブロワモータ収容部26、ブロワユニット2内に取込んだ空気を熱交換器ユニット3に送風する送風用開口部(図示せず)、ブロワユニット2を熱交換器ユニット3から着脱する際に空気流路Fと直交する水平方向(図中、Y方向)に引き出し又は押し込むための把手28が設けられている。
【0016】
内気取込口22には、内気フィルタ(図示せず)が設けられる。内気フィルタを設けることにより、内気取込口22から車両内の空気を取り込む際のブロワユニット2への粉塵等の侵入を抑制する。
【0017】
外気取込口23には、インテークダンパ及び外気フィルタ(いずれも図示せず)が設けられる。インテークダンパは、インテークアクチュエータにより駆動され、ブロワケース21に取り込む空気を外気又は内気とするか、選択的に切り替えることができる。外気フィルタを設けることにより、外気取込口23から外気を取り込む際に外気に含まれる粉塵等のブロワユニット2への侵入を抑制する。
なお、内気取込口22及び外気取込口23に夫々フィルタを設けることに代えて、ブロワケース21の出口となる送風用開口部にフィルタを設ける構成とすることもできる。
【0018】
ファン収容部24,25には、周方向に複数のブレードを有するファンがそれぞれ収容される。ファン収容部24,25に収容される2つのファンは、互いの回転軸が略一直線上に位置するように、ブロワユニット2内において空気流路Fと直交する水平方向(図中、Y方向)に並んで配置される。
【0019】
ブロワモータ収容部26は、2つのファン収容部24,25の間に設けられている。ブロワモータ収容部26に収容されるブロワモータは、ファン収容部24,25内の各ファンを回転させて、ブロワユニット2内に取り込まれた空気を熱交換器ユニット3に送風する。
【0020】
ブロワユニット2と熱交換器ユニット3とが接続されることにより、ブロワユニット2から熱交換器ユニット3への空気流路Fが形成される。空気流路Fは、車両用空調装置1が車両に設置されたときに、車両の床面に沿い、かつ、車両の幅方向に沿うようになっている。
【0021】
把手28は、ブロワユニット2の車両前後方向に対して外気取込口23の反対側に設けられている。把手28を引き出すことにより、ブロワユニット2を空気流路Fと直交する方向(車両前方)にスライドさせて熱交換器ユニット3から取り外すことができ、把手28を押し込むことにより、ブロワユニット2を空気流路Fと直交する方向(車両後方)にスライドさせて熱交換器ユニット3に取り付けることができる。
【0022】
(熱交換器ユニットについて)
熱交換器ユニット3は、熱交換器ケース31内に複数の熱交換器として冷却用熱交換器11及び加熱用熱交換器12が配備され、熱交換器ユニット3に取り込まれた空気をこれら熱交換器に通過させることで温調された空気を車室内に供給する。
図2に、熱交換器ユニット3の送風方向に沿う断面図を示す。図2に示すように、熱交換器ユニット3は、熱交換器ケース31と、熱交換器ケース31に収容される冷却用熱交換器11、加熱用熱交換器12、及び、冷却用熱交換器11と加熱用熱交換器12との間に設けられるエアミックスダンパ13を有している。
【0023】
熱交換器ケース31は、鉛直方向上下、かつ、送風方向上流及び下流側に分割された複数の筐体部材から構成されている。すなわち、熱交換器ケース31は、筐体部材としての第1上側ケース31a、第1下側ケース31b、第2上側ケース31c及び第2下側ケース31dから構成されている。
【0024】
熱交換器ケース31では、第1上側ケース31a、第1下側ケース31b(第3筐体部材)、第2上側ケース31c(第2筐体部材)及び第2下側ケース31d(第1筐体部材)を結合させることで、空気流路Fの一部と、冷却用熱交換器11、加熱用熱交換器12、及びエアミックスダンパ13の収容空間とが形成されると共に、空気流路Fを通過して冷却用熱交換器11及び加熱用熱交換器12によって温度又は湿度が調節された空気を車両前方に吹き出す前方吹出口34,35,36、車両後方に吹き出す後方吹出口37が形成される。
【0025】
熱交換器ケース31内において、冷却用熱交換器11と加熱用熱交換器12とは、空気流路Fに沿って、送風方向上流側から順に配置される。熱交換器ケース31内に形成される空気流路Fの一部は、ブロワユニット2から送風された空気が流通する第1流路f1、冷却用熱交換器11を出た空気が流通する第2流路f2、加熱用熱交換器12を通過する第3流路f3(第1空気流路)及び加熱用熱交換器12を迂回する第4流路f4(第2空気流路)に区分されている。
【0026】
熱交換器ケース31は、第2上側ケース31cの送風方向上流側の端部312が、第1上側ケース31aの送風方向下流側の端部311の鉛直方向下方に位置するように設けられている。また、端部312の先端には、鉛直方向下方に向かって突出するリブ312aが設けられている。
【0027】
冷却用熱交換器11の一端側は、第2上側ケース31cの送風方向上流側の端部312に支持され、端部312と端部311との間に、冷却用熱交換器11の一端が収容されるようになっている。また、冷却用熱交換器11の他端部は第1下側ケース31bの底面に支持される。これにより、熱交換器ケース31内において、冷却用熱交換器11は、送風方向の下流側端部が上流側端部よりも上方に位置するように傾斜して設けられる。
【0028】
ここで、冷却用熱交換器11は、その周縁部を支持ケース15により支持され、冷却用熱交換器11と支持ケース15とが一体となって熱交換器ケース31に収容される。支持ケース15、は冷却用熱交換器11の周縁を略全周に亘って支持しつつ、空気流路Fからの空気を通過させるように開口している。
【0029】
支持ケース15には、把手151と配管収容部152が設けられている。支持ケース15の把手151を引き出すことで、熱交換器ケース31から冷却用熱交換器11を取り外すことができ、把手151を押し込むことで熱交換器ケース31に冷却用熱交換器11を収容することができる。
【0030】
熱交換器ケース31に対して冷却用熱交換器11を引き出す又は収容する際は、冷却用熱交換器11の一端が端部312に沿い、他端が第1下側ケース31bの底面に沿ってスライドする。すなわち、端部312及び第1下側ケース31bの底面は、冷却用熱交換器11を熱交換器ケース31に押し込む際のガイド部となる。冷却用熱交換器11の配管は配管収容部152に収容される。
【0031】
第2下側ケース31dには、加熱用熱交換器12を支持する熱交換器支持部32が形成されている。熱交換器支持部32は、後述するエアミックスダンパ13と共に第3流路f3又は第4流路f4をシールする上側シール部32aと下側シール部32bと、空気流路Fを第3流路f3と第4流路f4とに仕切る仕切壁32cとを含んでいる。
【0032】
すなわち、熱交換器支持部32の仕切壁32cは、第2上側ケース31cの上面と第1下側ケース31bの底面と間に形成される空間を仕切ることにより、第3流路f3と第4流路f4とを形成する。つまり、第3流路f3は、第2上側ケース31cの上面と仕切壁32cとにより形成され、第4流路f4は、第2下側ケース31dの底面と仕切壁32cとにより形成される。
【0033】
また、熱交換器支持部32に加熱用熱交換器12を支持させて、熱交換器支持部32と第2上側ケース31cとの間に加熱用熱交換器12を配置することで、第3流路f3を、加熱用熱交換器を通過する空気流路とし、第4流路f4を、加熱用熱交換器を迂回する空気流路とすることができる。
【0034】
熱交換器支持部32の空気流通方向上流側の端部には、上方側と下方側に分岐するように、冷却用熱交換器11側に延材する上側シール部32aと下側シール部32bとが夫々設けられている。上側シール部32aと下側シール部32bとの間には、エアミックスダンパ13の支軸13aを支持する軸支部33が形成されている。
【0035】
エアミックスダンパ13は、冷却用熱交換器11及び加熱用熱交換器12の間に設けられ、冷却用熱交換器11を通過した空気のうち加熱用熱交換器12へ流入させる空気を制御する。より具体的には、エアミックスダンパ13は、支軸13aにより軸支部33に回動自在に支持され、図示しないアクチュエータにより駆動されることで、冷却用熱交換器11から出た空気の流通路を第3流路f3又は第4流路f4に切り替えるとともに、冷却用熱交換器11を通過した空気と加熱用熱交換器12を通過する空気の混合割合を制御する。
【0036】
図3及び図4に、図2のA部分を拡大した部分拡大図を示す。図3に示すように、エアミックスダンパ13が、第3流路f3を閉塞して第4流路f4を開放する場合には、エアミックスダンパ13の支軸13a近傍の端部13bが上側シール部32aと接し、端部13cが第2上側ケース31cの端部312から突出するリブ312aに接することで第3流路f3に対する空気の流入を制限する。
【0037】
このとき、エアミックスダンパ13の端部13cとリブ312aとの接触面に対して、冷却用熱交換器11から空気が流入するおそれがある。そこで、冷却用熱交換器11の周縁を支持している支持ケース15を、エアミックスダンパ13の端部13cとリブ312aとの接触面に対向させて当該接触面に対する止風壁して機能させることで、当該接触面への空気の流入を規制する。
【0038】
また、図4に示すように、エアミックスダンパ13が、第4流路f4を閉塞して第3流路f3を開放する場合には、エアミックスダンパ13の支軸13a近傍の端部13bが下側シール部32bと接し、端部13cが第1下側ケース31bの底面に接することで第4流路f4に対する空気の流入を制限する。
【0039】
以上述べた如く、本実施形態に係る車両用空調装置では、複数の筐体部材のうちの1つを構成する第2下側ケース31dに熱交換器支持部32を設け、この熱交換器支持部32を、空気流路Fを仕切る仕切壁として用いている。また、熱交換器支持部32の端部に、エアミックスダンパ13の支軸13aを支持する軸支部33と、上側シール部32aと、下側シール部32bとを一体的に設けている。
【0040】
すなわち、熱交換器支持部32は、加熱用熱交換器12を支持するだけでなく、1つの空間を2つの空気流路に仕切る仕切壁としても機能し、エアミックスダンパ13の支軸13a側において、仕切られた空気流路のいずれか一方に対する空気の流入を制限するシール部としても機能する。
【0041】
このように、1つの熱交換器支持部32に複数の機能を持たせることで、筐体構造を複雑化させたり、部品点数を増加させたりすることなく、加熱用熱交換部を通過する空気通路と加熱用熱交換部を迂回する空気通路とを設けると共に、各空気通路をシールすることができる。
【符号の説明】
【0042】
1:車両用空調装置、2:ブロワユニット、3:熱交換器ユニット、
11:冷却用熱交換器、12:加熱用熱交換器、13:エアミックスダンパ、
13a:支軸、13b:端部、13c:端部、
15:支持ケース、21:ブロワケース、
21a:上側ケース、21b:下側ケース、
22:内気取込口、23:外気取込口、
24,25:ファン収容部、26:ブロワモータ収容部、28:把手、
31:熱交換器ケース、
31a:第1上側ケース、31b:第1下側ケース、
31c:第2上側ケース、31d:第2下側ケース、
32:熱交換器支持部、
32a:上側シール部、32b:下側シール部、32c:仕切壁、
33:軸支部、151:把手、152:配管収容部、311:端部、312:端部、
312a:リブ、F:空気流路
図1
図2
図3
図4