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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023172335
(43)【公開日】2023-12-06
(54)【発明の名称】乗物用シート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/68 20060101AFI20231129BHJP
   B60N 2/06 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
B60N2/68
B60N2/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022084045
(22)【出願日】2022-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】松浦 悠介
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 徹
(72)【発明者】
【氏名】不破 啓文
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087BA02
3B087BA03
3B087DB03
3B087DB05
3B087DE10
(57)【要約】
【課題】左右のサイドフレームを連結する部材の剛性を向上させることを目的とする。
【解決手段】乗物用シートは、左右のサイドフレームと、左右のサイドフレームを連結する連結ブラケット10を備える。連結ブラケット10は、サイドフレームの延在方向において互いに対向する2つの対向壁11,12と、2つの対向壁11,12を連結する連結壁13と、2つの対向壁11,12の連結壁13とは反対側の端部に設けられ、断面視U字形に屈曲した屈曲部14,15を有する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右のサイドフレームと、
左右の前記サイドフレームを連結する連結ブラケットと、を備え、
前記連結ブラケットは、
前記サイドフレームの延在方向において互いに対向する2つの対向壁と、
前記2つの対向壁を連結する連結壁と、
2つの前記対向壁の前記連結壁とは反対側の端部に設けられ、断面視U字形に屈曲した屈曲部と、を有することを特徴とする乗物用シート。
【請求項2】
前記連結壁の左右方向の端部には、前記連結壁に対して傾斜する傾斜壁であって、前記連結壁と前記対向壁とに接続される傾斜壁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
【請求項3】
前記連結壁は、左右方向の中央に、開口部を有することを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
【請求項4】
前記連結壁は、左右方向において両端と前記開口部との間にビードを有することを特徴とする請求項3に記載の乗物用シート。
【請求項5】
前記2つの対向壁は、左右方向の端部の前記連結壁からの高さが、左右方向の中央部の前記連結壁からの高さよりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の乗物用シート。
【請求項6】
前記サイドフレームは、シートクッションフレームを構成し、
前記乗物用シートは、前記シートクッションフレームを左右方向に移動可能に支持する左右スライド機構をさらに備え、
前記左右スライド機構は、前記連結ブラケットの下に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の乗物用シート。
【請求項7】
前記左右スライド機構は、
前記シートクッションフレームを支持するアッパーレールと、
前記アッパーレールをスライド可能に支持するロアレールと、
前記アッパーレールを前記ロアレールにロックするロック機構と、を備え、
前記ロック機構は、前記開口部内に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の乗物用シート。
【請求項8】
前記シートクッションフレームを前後方向に移動可能に支持する前後スライド機構をさらに備え、
前記前後スライド機構は、前記左右スライド機構の下に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の乗物用シート。
【請求項9】
乗員を支持する受圧部材をさらに備え、
前記受圧部材は、前記連結ブラケットの上方に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の乗物用シート。
【請求項10】
前記受圧部材は、
板状のパンフレームであり、
内側凹部と、
前記内側凹部よりも左右方向外側に配置される外側凹部と、を備え、
前記外側凹部の深さは、前記内側凹部の深さよりも大きいことを特徴とする請求項9に記載の乗物用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右のサイドフレームを連結する連結ブラケットを備える乗物用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乗物用シートとして、左右のサイドフレームと、左右のサイドフレームを連結する部材とを備えるものが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5848696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、左右のサイドフレームを連結する部材の剛性を、従来よりも向上させることが求められている。
【0005】
そこで、本発明は、左右のサイドフレームを連結する部材の剛性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した課題を解決するため、本発明に係る乗物用シートは、左右のサイドフレームと、左右の前記サイドフレームを連結する連結ブラケットと、を備える。
前記連結ブラケットは、前記サイドフレームの延在方向において互いに対向する2つの対向壁と、前記2つの対向壁を連結する連結壁と、2つの前記対向壁の前記連結壁とは反対側の端部に設けられ、断面視U字形に屈曲した屈曲部と、を有する。
【0007】
この構成によれば、2つの対向壁と連結壁とによって形成される断面視U形状の部分にさらに断面視U形状の屈曲部が形成されるので、左右のサイドフレームを連結する部材である連結ブラケットの剛性を向上させることができる。
【0008】
また、前記連結壁の左右方向の端部には、前記連結壁に対して傾斜する傾斜壁であって、前記連結壁と前記対向壁とに接続される傾斜壁が設けられていてもよい。
【0009】
この構成によれば、連結ブラケットの左右方向の端部の剛性を向上させることができる。
【0010】
また、前記連結壁は、左右方向の中央に、開口部を有していてもよい。
【0011】
この構成によれば、連結壁の開口部を、例えば部品を取り付けるための開口部として利用することができる。
【0012】
また、前記連結壁は、左右方向において両端と前記開口部との間にビードを有していてもよい。
【0013】
この構成によれば、連結ブラケットの開口部周りの剛性を向上させることができる。
【0014】
また、前記2つの対向壁は、左右方向の端部の前記連結壁からの高さが、左右方向の中央部の前記連結壁からの高さよりも大きくてもよい。
【0015】
この構成によれば、対向壁の左右方向の端部の高さが大きいので、対向壁とサイドフレームとの接触面積を大きくすることができ、対向壁とサイドフレームとの接合強度を向上させることができる。
【0016】
また、前記サイドフレームは、シートクッションフレームを構成し、前記乗物用シートは、前記シートクッションフレームを左右方向に移動可能に支持する左右スライド機構をさらに備え、前記左右スライド機構は、前記連結ブラケットの下に配置されていてもよい。
【0017】
この構成によれば、剛性の高い連結ブラケットを左右スライド機構で支持することができるので、シートクッションフレームを安定して左右にスライドさせることができる。
【0018】
また、前記左右スライド機構は、前記シートクッションフレームを支持するアッパーレールと、前記アッパーレールをスライド可能に支持するロアレールと、前記アッパーレールを前記ロアレールにロックするロック機構と、を備え、前記ロック機構は、前記開口部内に配置されていてもよい。
【0019】
この構成によれば、例えばロック機構を連結ブラケットの下に離して配置する構造に比べ、乗物用シートが上下方向に大型化するのを抑制することができる。
【0020】
また、前記乗物用シートは、前記シートクッションフレームを前後方向に移動可能に支持する前後スライド機構をさらに備え、前記前後スライド機構は、前記左右スライド機構の下に配置されていてもよい。
【0021】
この構成によれば、剛性の高い連結ブラケットを左右スライド機構を介して前後スライド機構で支持することができるので、シートクッションフレームを安定して前後にスライドさせることができる。
【0022】
また、前記乗物用シートは、乗員を支持する受圧部材をさらに備え、前記受圧部材は、前記連結ブラケットの上方に配置されていてもよい。
【0023】
この構成によれば、受圧部材が下に過度に移動するのを、剛性の高い連結ブラケットで規制することができる。
【0024】
また、前記受圧部材は、板状のパンフレームであり、内側凹部と、前記内側凹部よりも左右方向外側に配置される外側凹部と、を備え、前記外側凹部の深さは、前記内側凹部の深さよりも大きくてもよい。
【0025】
この構成によれば、パンフレームの剛性を向上させることができるとともに、パンフレームで乗員を良好に支持して乗り心地を向上させることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、左右のサイドフレームを連結する部材である連結ブラケットの剛性を向上させることができる。
【0027】
また、連結壁の左右方向の端部に傾斜壁を設けることで、連結ブラケットの左右方向の端部の剛性を向上させることができる。
【0028】
また、連結壁の左右方向の中央に開口部を設けることで、この開口部を、例えば部品を取り付けるための開口部として利用することができる。
【0029】
また、連結壁の左右両端と開口部との間にビードを設けることで、連結ブラケットの開口部周りの剛性を向上させることができる。
【0030】
また、対向壁の左右方向の端部の高さを中央部よりも大きくすることで、対向壁とサイドフレームとの接触面積を大きくすることができるので、対向壁とサイドフレームとの接合強度を向上させることができる。
【0031】
また、左右スライド機構を連結ブラケットの下に配置することで、剛性の高い連結ブラケットを左右スライド機構で支持することができるので、シートクッションフレームを安定して左右にスライドさせることができる。
【0032】
また、左右スライド機構をロックするロック機構を、連結壁の開口部内に配置することで、例えばロック機構を連結ブラケットの下に離して配置する構造に比べ、乗物用シートが上下方向に大型化するのを抑制することができる。
【0033】
また、前後スライド機構を左右スライド機構の下に配置することで、剛性の高い連結ブラケットを左右スライド機構を介して前後スライド機構で支持することができるので、シートクッションフレームを安定して前後にスライドさせることができる。
【0034】
また、受圧部材を連結ブラケットの上方に配置することで、受圧部材が下に過度に移動するのを、剛性の高い連結ブラケットで規制することができる。
【0035】
また、板状のパンフレームに形成した外側凹部の深さを内側凹部の深さよりも大きくすることで、パンフレームの剛性を向上させることができるとともに、パンフレームで乗員を良好に支持して乗り心地を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明の一実施形態に係る車両用シートのシートフレームの斜視図である。
図2】車両用シートを左から見た側面図である。
図3】車両用シートを後ろから見た背面図である。
図4】上側フック周りの構造を分解して示す斜視図である。
図5】第1固定ブラケットを前から見た斜視図(a)と、上側フック周りの構造を示す斜視図(b)である。
図6】固定ワイヤおよび第2固定ブラケットを示す斜視図である。
図7】連結ブラケットおよびワイヤを分解して示す斜視図(a)と、図7(a)のI-I断面図(b)と、図7(a)の矢印IIから見た矢視図(c)である。
図8】車両用シートを上から見た平面図である。
図9】連結ブラケットの開口部付近を前後方向に直交する面で切った断面を前から見た断面図である。
図10】右側のバックサイドフレームを分解して示す斜視図である。
図11図10のIII-III断面図である。
図12】左側のバックサイドフレームを右から見た斜視図である。
図13】中間ブラケットを左から見た斜視図である。
図14】受圧部材の変形例を示す斜視図である。
図15】リクライニングブラケットの変形例を示す斜視図である。
図16】補助ブラケットの変形例を示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係る乗物用シートは、例えば、自動車に搭載される車両用シートSとして構成されている。車両用シートSは、車両用シートSのフレームを構成するシートフレームFに、ウレタンフォームなどのクッション材からなるパッドと、合成皮革や布地などからなる表皮材を被せることで構成される。
【0038】
シートフレームFは、シートクッションフレームF1と、シートバックフレームF2とを備えている。なお、本明細書において、前後、左右および上下は、車両用シートSに着座した乗員を基準とする。
【0039】
シートクッションフレームF1は、シートクッションのフレームを構成する部材である。シートバックフレームF2は、シートバックのフレームを構成する部材である。
【0040】
シートクッションフレームF1は、左右スライド機構M1および前後スライド機構M2を介して、自動車のフロアに設置されている。これにより、シートフレームFは、フロアに対して前後左右に移動可能となっている。また、シートバックフレームF2は、その下部がシートクッションフレームF1の後部にリクライニングユニットRUを介して回動自在に連結されている。これにより、シートバックフレームF2は、シートクッションフレームF1に対し前後に傾動可能となっている。
【0041】
シートクッションフレームF1は、左右のクッションサイドフレームF11と、左右のクッションサイドフレームF11を連結するフロントフレームF12、リアフレームF13および連結ブラケット10と、受圧部材20とを主に備えている。左右のクッションサイドフレームF11は、前後方向に延びている。フロントフレームF12は、パイプ状のフレームであり、左右のクッションサイドフレームF11の前部を連結している。リアフレームF13は、パイプ状のフレームであり、左右のクッションサイドフレームF11の後部を連結している。
【0042】
連結ブラケット10は、前後方向において、フロントフレームF12とリアフレームF13の間に配置されている。前後方向において、連結ブラケット10からフロントフレームF12までの距離は、連結ブラケット10からリアフレームF13までの距離よりも小さい。連結ブラケット10の左右の端部は、左右のクッションサイドフレームF11に溶接により接合されている。なお、連結ブラケット10の構造については、後で詳述する。
【0043】
受圧部材20は、乗員を支持する部材であり、複数の受圧ワイヤ21と、受圧板22とを有している。複数のうち3つの受圧ワイヤ21は、前後方向に延び、フロントフレームF12とリアフレームF13に支持されている。そして、これら3つの受圧ワイヤ21は、連結ブラケット10の上方に配置されている。
【0044】
複数のうち1つの受圧ワイヤ21は、左右方向に延び、左右のクッションサイドフレームF11に支持されている。受圧板22は、前後方向に延びる3つの受圧ワイヤ21に固定されている。受圧板22は、前後方向において、連結ブラケット10と、左右方向に延びる受圧ワイヤ21との間に配置されている。
【0045】
左右スライド機構M1は、シートクッションフレームF1を左右方向に移動可能に支持する機構である。左右スライド機構M1は、上下方向において、シートクッションフレームF1と前後スライド機構M2との間に配置されている。
【0046】
図2に示すように、左右スライド機構M1は、シートクッションフレームF1を支持する前後一対のアッパーレールM11と、アッパーレールM11をスライド可能に支持する前後一対のロアレールM12と、を備えている。前側のアッパーレールM11は、連結ブラケット10の下に配置され、連結ブラケット10に固定されている。後側のアッパーレールM11は、左右のクッションサイドフレームF11または左右のクッションサイドフレームF11に固定される部材に固定されている。
【0047】
前後スライド機構M2は、シートクッションフレームF1および左右スライド機構M1を前後方向に移動可能に支持する機構である。前後スライド機構M2は、左右スライド機構M1の下に配置されている。前後スライド機構M2は、シートクッションフレームF1および左右スライド機構M1とともに前後方向に移動する前後動部材M21と、前後動部材M21を前後方向に移動可能に支持する支持レールM22とを備えている。前後動部材M21および支持レールM22は、それぞれ、シートクッションフレームF1の左右に1つずつ配置されている(図1参照)。
【0048】
前後動部材M21は、シートクッションフレームF1を左右スライド機構M1を介して支持する支持部材である。前後動部材M21の上端部には、左右スライド機構M1の各ロアレールM12が固定されている。
【0049】
前後動部材M21の前端部M211には、シートフレームFが前傾した場合に支持レールM22に当接可能な当接部材TMが取り付けられている。当接部材TMは、前後動部材M21の前端部M211よりも下方に延出している。当接部材TMは、下端部が、断面視U形状に屈曲している。
【0050】
詳しくは、当接部材TMの下端部は、前側に屈曲した後、上側に屈曲している。図1に示すように、各当接部材TMの下端部の左右方向の中央には、切り欠きTM1が形成されている。これにより、当接部材TMの屈曲した下端部は、左右に2つ並んでいる。
【0051】
図2に示すように、車両用シートSは、シートフレームFまたは車体に前後方向に過度な荷重が加わった場合に、互いに係合する断面視J形状の上側フック30および下側フック40をさらに備えている。上側フック30は、シートクッションフレームF1の後部に設けられ、下側フック40は、前後動部材M21の後部に設けられている。
【0052】
詳しくは、上側フック30は、リアフレームF13に固定される第1固定ブラケットB1に固定されている。上側フック30は、シートクッションフレームF1の下面、詳しくは前後動部材M21のロアレールM12を支持する上面M212よりも下方に突出している。下側フック40は、前後動部材M21の後端に固定されている。下側フック40は、前後動部材M21の上面M212よりも上方に突出している。
【0053】
図3に示すように、第1固定ブラケットB1と上側フック30は、左右に間隔を空けて複数、詳しくは2つ設けられている。下側フック40は、2つの上側フック30が配置された範囲を含むように連続して左右方向に延びている。詳しくは、下側フック40の左右方向の長さは、左側の上側フック30の左端から右側の上側フック30の右端までの距離よりも大きい。
【0054】
図4に示すように、上側フック30は、上下方向に延びる第1ベース部31と、第1ベース部31の下端から上方に折り返されるように屈曲したU字形状の第1屈曲部32と、第1屈曲部32の上端から上に延びる第1先端部33とを有する。第1ベース部31は、上端部に、ネジSCが通る2つの孔31Aを有している。2つの孔31Aは、左右方向に間隔を空けて並んでいる。ネジSCは、上側フック30を第1固定ブラケットB1に固定するためのネジである。第1ベース部31は、第1固定ブラケットB1にネジSCで固定された状態において、第1固定ブラケットB1から下に延びる。詳しくは、図2に示すように、上側フック30がシートクッションフレームF1に固定された状態において、第1ベース部31は、シートクッションフレームF1から下に延びている。
【0055】
図4に示すように、第1ベース部31は、後方に突出するY字形状のビードBD1を有している。ビードBD1は、上下方向に延びる第1線状部BD11と、第1線状部BD11の下端から左斜め下に延びる第2線状部BD12と、第1線状部BD11の下端から右斜め下に延びる第3線状部BD13とを有する。
【0056】
第1線状部BD11は、2つの孔31Aの間に配置されている。第2線状部BD12は、左の孔31Aの下に配置されている。第3線状部BD13は、右の孔31Aの下に配置されている。
【0057】
下側フック40は、略上下方向に延びる第2ベース部41と、第2ベース部41の上端から下方に折り返されるように屈曲したU字形状の第2屈曲部42と、第2屈曲部42の下端から下に延びる第2先端部43とを有する。第2ベース部41は、前後動部材M21の後面形状に倣った形状となるように、複数の屈曲部41Aを有する形状となっている。第2ベース部41は、下端部に、図示せぬネジが通る孔41Bを有している。ネジは、下側フック40を前後動部材M21に固定するためのネジである。
【0058】
図3に示すように、孔41Bは、第2ベース部41の左端部と右端部にそれぞれ形成されている。図2に示すように、下側フック40が前後動部材M21に固定された状態において、第2ベース部41は、前後動部材M21から上に延びている。
【0059】
図4に示すように、第1固定ブラケットB1は、第1ベース壁B11と、第1ベース壁B11の周縁から立ち上がる第1周壁部B12とを含む。第1ベース壁B11は、略矩形の板状の壁である。第1ベース壁B11は、左右方向に間隔を空けて並ぶ3つの孔H1を有している。
【0060】
第1周壁部B12は、第1ベース壁B11の周縁のすべてにわたって形成されており、第1ベース壁B11の周縁に沿って屈曲した複数の屈曲部B13を有している。第1周壁部B12は、第1ベース壁B11の前端、左端、右端および後端にそれぞれ位置する前壁B14、左壁B15、右壁B16および後壁B17を有している。前壁B14、左壁B15、右壁B16および後壁B17は、それぞれ屈曲部B13を介して接続されている。
【0061】
前壁B14の第1ベース壁B11からの突出量は、左壁B15、右壁B16および後壁B17の第1ベース壁B11からの突出量よりも小さい。左壁B15および右壁B16は、左右対称に形成されている。図5(b)に示すように、左壁B15および右壁B16は、上端に、リアフレームF13の外周面と接触する円弧状の凹部D1を有している。そして、各凹部D1がリアフレームF13に接触した状態で、左壁B15および右壁B16の各上端は、リアフレームF13に溶接により接合されている。
【0062】
図5(a)に示すように、後壁B17は、左右方向に並ぶ3つの孔H2を有している。3つのうち右側の2つの孔H2は、上側フック30を取り付けるための取付孔となっている(図5(b)参照)。詳しくは、右側の2つの孔H2には、ネジSCが締結される。
【0063】
第1ベース壁B11および後壁B17には、第1ベース壁B11から後壁B17にわたって形成される2つのビードBD2が形成されている。各ビードBD2は、所定方向、詳しくは左右方向に間隔を空けて並んでいる。各ビードBD2は、第1ベース壁B11の上面および後壁B17の前面から突出している。3つの孔H2のうち真ん中の孔H2は、左右方向において、2つのビードBD2の間に配置されている。詳しくは、右の孔H2と真ん中の孔H2の間に一方のビードBD2が配置され、左の孔H2と真ん中の孔H2の間に他方のビードBD2が配置されている。
【0064】
また、左のビードBD2は、3つのうち最も左に位置する孔H1に前後方向に間隔を空けて並んでいる。右のビードBD2は、左右方向において、最も左に位置する孔H1と最も右に位置する孔H1との間に配置されている。
【0065】
図5(b)に示すように、上側フック30がシートクッションフレームF1に固定され、かつ、下側フック40が前後動部材M21に固定された状態において、上側フック30の第1先端部33は、前後方向において、下側フック40の第2ベース部41と第2先端部43と間隔を空けた状態で、第2ベース部41と第2先端部43との間に配置されている(図2も参照)。
【0066】
図3に示すように、リアフレームF13の左右の各端部には、固定ワイヤW1が接合された第2固定ブラケットB2が1つずつ固定されている。固定ワイヤW1は、チャイルドシートをシートクッションフレームF1に固定するためのワイヤである。
【0067】
図6に示すように、固定ワイヤW1は、U字形状に折り曲げられており、各端部W11が第2固定ブラケットB2に溶接により接合されることで、第2固定ブラケットB2に固定されている。第2固定ブラケットB2は、第2ベース壁B21と、第2ベース壁B21の周縁から立ち上がる第2周壁部B22とを含む。第2ベース壁B21は、略矩形の板状の壁である。
【0068】
第2ベース壁B21は、リアフレームF13から前斜め上方に延びる平板部B211と、平板部B211の後端からリアフレームF13の外周面に沿って延びる円弧状の湾曲部B212とを有する。平板部B211は、左右方向に間隔を空けて並ぶ2つの孔H3を有している。2つの孔H3は、左右方向において、固定ワイヤW1の各端部W11の間に配置されている。湾曲部B212は、リアフレームF13の外周面の一部を覆うように、リアフレームF13と重なっている。湾曲部B212の後端には、凹部D3が形成されている。
【0069】
第2周壁部B22は、第2ベース壁B21の周縁のすべてにわたって形成されており、第2ベース壁B21の周縁に沿って屈曲した複数の屈曲部B23を有している。第2周壁部B22は、第2ベース壁B21の前端、左端、右端および後端にそれぞれ位置する前壁B24、左壁B25、右壁B26および後壁B27を有している。前壁B24、左壁B25、右壁B26および後壁B27は、それぞれ屈曲部B23を介して接続されている。
【0070】
左壁B25および右壁B26は、下端に、リアフレームF13の外周面と接触する円弧状の凹部D2を有している。そして、各凹部D2は、リアフレームF13に溶接により接合されている。
【0071】
図7(a)~(c)に示すように、前述した連結ブラケット10は、クッションサイドフレームF11の延在方向、つまり前後方向において互いに対向する2つの対向壁11,12と、2つの対向壁11,12を連結する連結壁13と、2つの対向壁11,12の連結壁13とは反対側の端部に設けられ、断面視U字形に屈曲した屈曲部14,15とを有している。本実施形態では、各対向壁11,12は、連結壁13から上方に向けて延びている。
【0072】
連結壁13の左右方向の端部には、連結壁13に対して傾斜する傾斜壁16,17が設けられている。傾斜壁16,17は、連結壁13の後端に配置され、連結壁13と後側の対向壁12とに接続されている。
【0073】
連結壁13は、左右方向の中央に、開口部13Aを有している。開口部13Aは、左右方向に長い矩形の孔として形成されている。連結壁13は、左右方向において両端と開口部13Aとの間にビード13Bを有している。
【0074】
ビード13Bは、連結壁13の右端側において前後方向に並んで2つ設けられるとともに、連結壁13の左端側においても前後方向に並んで2つ設けられている(図8も参照)。各ビード13Bは、左右方向に延びている。
【0075】
連結壁13は、開口部13Aの左側と右側に、それぞれ3つの孔H4を有している。右側の3つの孔H4のうち最も右側の孔H4は、左右方向において、連結壁13の右端とビード13Bの間に配置されている。右側の3つの孔H4のうち左側の2つの孔H4は、左右方向において、ビード13Bと開口部13Aの間に配置されている。6つの孔H4のうち所定の孔H4は、連結ブラケット10にアッパーレールM11を締結するためのネジSCが通る孔となっている(図8参照)。
【0076】
連結壁13の前端には、U字形状のワイヤW2が設けられている。ワイヤW2は、左右方向に長く、前側の対向壁11に隣接している。ワイヤW2は、一端部が対向壁11の右端部に溶接により接合され、他端部が対向壁11の左端部に溶接により接合されている。また、ワイヤW2は、受圧部材20の下に溶接され、受圧部材20を下から支えている。
【0077】
2つの対向壁11,12は、左右方向の端部の連結壁13からの高さが、左右方向の中央部の連結壁13からの高さよりも大きい。詳しくは、前側の対向壁11の上端は、左右方向の端が最も高く、左右方向の端から左右方向内側に向かうにつれて下に位置するように傾斜した後、左右方向の中央に向けて左右方向に沿って延びている。また、後側の対向壁12の上端は、左右方向の端が最も高く、左右方向の端から左右方向内側に向かうにつれて下に位置するように傾斜して連結壁13に繋がっている。つまり、後側の対向壁12は、連結壁13の左右方向中央部には存在せず、後側の対向壁12の左右方向の中央部の高さは0となっている。後側の対向壁12が存在しなくなっている連結壁13の後端の左右方向の中央部には、図7(b)に示すように、屈曲部15が形成されている。連結壁13の左右方向の中央部において、後側の屈曲部15は、前側の屈曲部14の上端よりも下に配置されている。
【0078】
ワイヤW2の上端は、各対向壁11,12の左右方向の中央部よりも上方に位置している。これにより、受圧部材20が下方に過度に移動しすぎた場合には、受圧部材20がワイヤW2に接触するので、受圧部材20が下方に過度に移動しすぎるのを規制することが可能となっている(図1参照)。
【0079】
前側の屈曲部14は、対向壁11から前側に折り返されるように形成されている。後側の屈曲部15は、対向壁12から後側に折り返されるように形成されている。
【0080】
図8および図9に示すように、左右スライド機構M1の前側のアッパーレールM11は、複数のネジSCによって、連結ブラケット10とクッションサイドフレームF11とに固定されている。前側のアッパーレールM11には、アッパーレールM11をロアレールM12にロックするロック機構M3が設けられている。ロック機構M3は、連結ブラケット10の開口部13A内に配置されている。ロック機構M3は、連結ブラケット10の連結壁13よりも上方に突出している。
【0081】
図1に示すように、シートバックフレームF2は、右側のバックサイドフレームF21と、左側のバックサイドフレームF22と、左右のバックサイドフレームF21,F22を連結するパイプフレームP1および補強パイプP2と、左右のアームレスト機構M4とを主に備えている。右側のバックサイドフレームF21は、右側のリクライニングユニットRUを介して右側のクッションサイドフレームF11の後端部に回動可能に支持されている。左側のバックサイドフレームF21と左側のクッションサイドフレームF11の間には、シートバックフレームF2を前方に付勢するスプリングSPを支持する中間ブラケットB3が設けられている。中間ブラケットB3は、左側のクッションサイドフレームF11の後端部に固定され、左側のバックサイドフレームF21を回動可能に支持している。
【0082】
アームレスト機構M4は、アームレストのフレームを構成するアームフレームM41と、アームフレームM41を回動可能に支持する支持機構M42とを備えている。支持機構M42は、左右のバックサイドフレームF21,F22にそれぞれ固定されている。
【0083】
図1および図3に示すように、パイプフレームP1は、左右方向に延びる第1部位P11と、第1部位P11の左側の端部から下方に延びる第2部位P12と、第2部位P12の下端部から右側のバックサイドフレームF21に向けて延びる第3部位P13とを有している。第1部位P11の右側の端部は、左右方向の中央部から右斜め下に屈曲した後、右に延びて、右側のバックサイドフレームF21の上端部に溶接により接合されている。第1部位P11は、前後方向に潰されることにより平坦形状となる2つの平坦部P111を有している。各平坦部P111には、ヘッドレストをパイプフレームP1に取り付けるための2つのヘッドレスト取付部材ATが設けられている。
【0084】
第2部位P12は、第1部位P11の左端部から左斜め下に屈曲した後、左側のバックサイドフレームF22に沿って下に延びている。第3部位P13は、第2部位P12に対して略90度折り曲げられ、右側の端部が右側のバックサイドフレームF21に溶接により接合されている。
【0085】
シートバックフレームF2の右上のコーナー部には、カバー部材B4が設けられている。カバー部材B4は、右側のバックサイドフレームF21の上端部と第1部位P11との接合部分を覆った状態で、右側のバックサイドフレームF21と第1部位P11とに溶接により接合されている。カバー部材B4は、第1部位P11およびバックサイドフレームF21に沿うように屈曲した断面視L形状のベース壁と、ベース壁の周縁から立ち上がりベース壁の周縁に沿って屈曲した複数の屈曲部を有する周壁部とからなる箱形状となっている。カバー部材B4の上面には、シートベルトを案内する樹脂製のシートガイドであって、シートベルトの引き出し口が形成されたシートガイド(図示略)が固定されている。
【0086】
補強パイプP2は、上下方向においてパイプフレームP1の第1部位P11と第3部位P13の間に配置されている。補強パイプP2は、右側のバックサイドフレームF21から左に延びる第1パイプ部P21と、第1パイプ部P21の左端から左斜め後に延びる第2パイプ部P22(図8も参照)と、第2パイプ部P22の左端から左に延びる第3パイプ部P23と、第3パイプ部P23から略90度屈曲して下に延びる第4パイプ部P24とを有している。つまり、第4パイプ部P24の上部は、左側のバックサイドフレームF22に隣接する部分であり、第3パイプ部P23から下に屈曲している。
【0087】
第1パイプ部P21は、右側のバックサイドフレームF21に溶接により接合されている。第4パイプ部P24は、パイプフレームP1の第2部位P12に溶接により接合されている。
【0088】
右側のバックサイドフレームF21には、シートベルトを巻き取るためのリトラクタが取り付けられるリトラクタ取付ブラケット50および補助ブラケットB5が設けられている。リトラクタ取付ブラケット50は、補強パイプP2の後ろに配置されている。リトラクタ取付ブラケット50は、左右方向において互いに対向する第3側壁51,52と、2つの第3側壁51,52を連結する第3底壁53とを有している。
【0089】
各第3側壁51,52は、第3底壁53の左右の端から前に延びている。右側の第3側壁51は、右側のバックサイドフレームF21に溶接により接合されている。左側の第3側壁52は、補強パイプP2の第3パイプ部P23に溶接により接合されている。そのため、補強パイプP2のうち第2パイプ部P22と第3パイプ部P23の間の屈曲部分は、リトラクタ取付ブラケット50の前側に位置する部分であり、前方に屈曲している。
【0090】
第3底壁53には、リトラクタを第3底壁53に取り付けるための取付部材54が溶接により接合されている。これにより、第3底壁53には、取付部材54を第3底壁53に接合する接合部が、溶接痕WPとして形成されている。なお、各図面において、長円状の輪郭内を、黒で塗りつぶした部分、または、ドットのハッチングを施した部分は、すべて溶接痕を表している。
【0091】
第3底壁53には、後方に突出する環状ビード53Aおよび複数の線状ビード53Bが形成されている。環状ビード53Aは、接合部である溶接痕WPを囲んでいる。複数の線状ビード53Bは、環状ビード53Aの左右にそれぞれ配置されている。左側の複数の線状ビード53Bは、環状ビード53Aから左に延びて、左側の第3側壁52まで回り込んでいる。右側の複数の線状ビード53Bは、環状ビード53Aから右に延びて、右側の第3側壁51まで回り込んでいる。
【0092】
補助ブラケットB5は、左右方向において互いに対向する2つの側壁B51と、2つの側壁B51を連結する底壁B52とを有する。右側の側壁B51は、右側のバックサイドフレームF21に溶接により接合されている。
【0093】
図10に示すように、右側のバックサイドフレームF21は、矩形の閉断面となる中空フレームFMと、リクライニングブラケット60とを有している。中空フレームFMは、断面視U字形の第1フレーム70および第2フレーム80によって構成されている。
【0094】
第1フレーム70は、前後方向において互いに対向する2つの第1側壁71,72と、2つの第1側壁71,72を連結する第1底壁73とを有している。第2フレーム80は、前後方向において互いに対向する2つの第2側壁81,82と、2つの第2側壁81,82を連結する第2底壁83であって、第1底壁73と左右方向で対向する第2底壁83とを有している。ここで、前後方向は、第1方向の一例であり、左右方向は、第2方向の一例である。
【0095】
第1フレーム70および第2フレーム80は、同一の金型で成形される同一形状の部品である。同一形状となる2つの部品の1つを反転させて組み合わせることで、中空フレームFMが構成されている。第1フレーム70および第2フレーム80を組み合わせた状態では、前側の第1側壁72と前側の第2側壁81とが重なり、後側の第1側壁71と後側の第2側壁82とが重なっている。第1フレーム70および第2フレーム80は、同一部品であるため、以下の説明では、第1フレーム70の各部位を代表して説明する。第2フレーム80の各部位については、部位の名称の頭に「第2」を付けるとともに、符号の末尾を第1フレーム70の対応する部位と同一にして、説明は省略する。
【0096】
後側の第1側壁71の第1底壁73とは反対側の端縁E1は、複数、詳しくは3つの突出形状71Aを有している。端縁E1は、第1突出縁部E11と、第1ベース縁部E12とを有している。第1突出縁部E11は、突出形状71Aの先端部であり、後側の第2側壁82に溶接により接合されている。第1ベース縁部E12は、第1突出縁部E11よりも第1底壁73に近い縁部であって、後側の第2側壁82に溶接により接合されている。これにより、図3に示すように、後側の第1側壁71と後側の第2側壁82とを接合する複数の溶接痕WPは、千鳥足状に配置されている。詳しくは、第1突出縁部E11を接合する溶接痕WPと、第1ベース縁部E12を接合する溶接痕WPは、左右方向において異なる位置に配置されている。
【0097】
図10に戻って、前側の第2側壁81は、前述した後側の第1側壁71の端縁E1、突出形状71A、第1突出縁部E11および第1ベース縁部E12と同様の構造となる端縁E2、突出形状81A、第2突出縁部E21および第2ベース縁部E22を有している。前側の第2側壁81の端縁E2は、前側の第1側壁72に対して千鳥状に配置された溶接痕によって接合されている。
【0098】
前側の第1側壁72の第1底壁73とは反対側の端縁は、突出形状を有さずに、第1底壁73に沿って上下に延びている。後側の第2側壁82は、前側の第1側壁72と同様の構造となっている。
【0099】
第1底壁73は、2つの第1凹部73Aと、半円状の半円凹部73Bと、2つの第1凸部73Cとを有している。各第1凹部73Aおよび半円凹部73Bは、第2底壁83に向けて凹んでいる。各第1凸部73Cは、第2底壁83から離れる方向に突出している。半円凹部73Bは、第1底壁73の上端に形成されている。半円凹部73Bの底には、パイプフレームP1の第1部位P11の端部を支持する半円状の切り欠きH11が形成されている。
【0100】
各第1凹部73Aは、第1フレーム70の長手方向、つまり上下方向において間隔を空けて設けられている。詳しくは、上の第1凹部73Aは、第1底壁73の上下方向の略中央に設けられ、下の第1凹部73Aは、第1底壁73の下端に設けられている。上の第1凹部73Aの底には、補強パイプP2の第1パイプ部P21が通る孔H12が形成されている。下の第1凹部73Aの底には、パイプフレームP1の第3部位P13が通る孔H13が形成されている。
【0101】
2つの第1凸部73Cは、上下方向において、2つの第1凹部73Aの間に配置されている。2つの第1凸部73Cは、上下方向に延び、前後方向に間隔を空けて並んでいる。前後方向において、前の第1凸部73Cと前の第1側壁72との間隔は、2つの第1凸部73C間の間隔よりも小さい。前後方向において、後の第1凸部73Cと後の第1側壁71との間隔は、2つの第1凸部73C間の間隔よりも小さい。
【0102】
第2底壁83は、前述した第1底壁73の第1凹部73A、半円凹部73B、第1凸部73C、切り欠きH11および孔H12,H13と同様の構造となる第2凹部83A、半円凹部83B、第2凸部83C、切り欠きH21および孔H22,H23を有している。第1フレーム70と第2フレーム80を接合させた状態において、図11に示すように、各第1凹部73Aと各第2凹部83Aは、左右方向において対向している。
【0103】
図10に戻って、パイプフレームP1の第1部位P11は、中空フレームFMの各切り欠きH11,H21に支持された状態で、中空フレームFMに溶接により接合される。パイプフレームP1の第3部位P13は、中空フレームFMの各孔H13,H23に入った状態で、中空フレームFMに溶接により接合される(図11参照)。補強パイプP2の第1パイプ部P21は、中空フレームFMの各孔H12,H22に入った状態で、中空フレームFMに溶接により接合される。アームレスト機構M4と中空フレームFMの接合部分(接触している部分)は、上下方向において、上の各凹部73A,83Aと、下の各凹部73A,83Aとの間に配置されている。アームレスト機構M4と中空フレームFMの接合部分の一部は、上下方向において第1凸部73Cの範囲内に配置されている。
【0104】
リクライニングブラケット60は、リクライニングユニットRUによって回動可能に支持されるブラケットであり、中空フレームFMの下端部に溶接により接合されている。リクライニングブラケット60は、底壁61と、底壁61の前後方向の各端から右側に延びる2つの側壁62,63とを有している。
【0105】
底壁61には、パイプフレームP1の第3部位P13が通る孔H31と、リクライニングユニットRUを取り付けるための環状に並んだ複数の孔H32とが形成されている。孔H32は、バックサイドフレームF21の回動軸を中心とする円弧状の孔である。2つの側壁62,63は、中空フレームFMを前後方向で挟んでいる。
【0106】
図12に示すように、左側のバックサイドフレームF22は、前後対称の形状に形成されている。左側のバックサイドフレームF22は、ベース壁221と、ベース壁221の周縁から立ち上がる周壁部222とを有している。周壁部222は、ベース壁221から右に向けて突出している。ベース壁221の上端部は、上に向かうにつれて前後方向の幅が徐々に小さくなっている。バックサイドフレームF22の上端部は、パイプフレームP1の第2部位P12の外周面に沿った断面視U形状に形成されている。
【0107】
ベース壁221は、2つの第3凹部221Aと、X字形のビードBD3とを有している。2つの第3凹部221Aは、ベース壁221から右に向けて凹んでいる。2つの第3凹部221Aは、第2部位P12を挟んで左右方向に並んでいる。2つの第3凹部221Aは、バックサイドフレームF22の上下方向の中央よりも上に配置されている。
【0108】
ビードBD3は、ベース壁221に形成される4つの凹部D4によって形成されている。ビードBD3は、凹部D4の底から左に向けて突出している。ビードBD3は、第3凹部221Aよりも下、詳しくはベース壁221の下部に配置されている。
【0109】
パイプフレームP1の第2部位P12は、バックサイドフレームF22の断面視U形状の上端部、各第3凹部221Aおよびベース壁221に接触した状態で、バックサイドフレームF22に溶接により接合されている。また、パイプフレームP1の第3部位P13は、上下方向においてビードBD3の範囲内に配置されている。図2に示すように、アームレスト機構M4とバックサイドフレームF22の接合部分である溶接痕WPは、上下方向において、第3凹部221Aの上端とビードBD3の下端との間に配置されている。
【0110】
図13に示すように、左側のリクライニングユニットRUを支持する中間ブラケットB3は、ベース壁B31と、ベース壁B31の周縁から立ち上がる周壁部B32とを有している。ベース壁B31は、リクライニングユニットRUを操作するためのワイヤを支持するワイヤ支持部B311を有している。ワイヤ支持部B311は、ベース壁B31の一部を切り起こすことにより形成されている。ワイヤ支持部B311および周壁部B32は、ベース壁B31から左に向けて突出している。
【0111】
以上のような本実施形態の車両用シートSにおいて、次の各効果を奏することができる。
図3に示すように、第1フレーム70の後側の第1側壁71と第2フレーム80の後側の第2側壁82との接合部分である複数の溶接痕WPが、左右方向において異なる位置に配置されるので、第1フレーム70および第2フレーム80の接合強度を向上させることができる。また、第1フレーム70と第2フレーム80の前側についても、同一構造であるため、同様の効果を奏することができる。
【0112】
図10に示すように、第1フレーム70の第1底壁73に設けた第1凹部73Aと、第2フレーム80の第2底壁83に設けた第2凹部83Aを、左右方向において対向させることで、左右方向から加わる外力に対する中空フレームFMの剛性を向上させることができる。
【0113】
2つの第1凹部73Aの間に第1凸部73Cを配置することで、第1フレーム70の剛性をさらに向上させることができる。また、第1フレーム70と同一構造の第2フレーム80についても同様の効果を奏することができる。
【0114】
第1凹部73Aおよび第2凹部83Aに孔H13,H23を形成し、第3部位P13を、孔H13,H23に入った状態で、中空フレームFMに接合することで、中空フレームFMとパイプフレームP1の組付作業を容易にしつつ、中空フレームFMとパイプフレームP1の接合強度を向上させることができる。
【0115】
リクライニングブラケット60に環状に並んだ複数の孔H32を形成することで、リクライニングブラケット60の重量増加を抑制しつつ、安定してリクライニングユニットRUをリクライニングブラケット60に取り付けることができる。
【0116】
図3に示すように、中空フレームFMの上端部にパイプフレームP1の第1部位P11を接合し、中空フレームFMと第1部位P11との接合部分をカバー部材B4で覆って、当該カバー部材B4を中空フレームFMと第1部位P11とに接合することで、シートバックフレームF2の上側のコーナー部分の剛性を向上させることができる。
【0117】
リトラクタが取り付けられるリトラクタ取付ブラケット50に環状ビード53Aおよび線状ビード53Bを設けることで、リトラクタ取付ブラケット50の剛性を向上させることができるので、リトラクタ取付ブラケット50によりリトラクタを安定して支持することができる。
【0118】
図1に示すように、リトラクタ取付ブラケット50が接合される補強パイプP2を屈曲させることで、補強パイプP2の剛性を向上させることができるので、リトラクタ取付ブラケット50および補強パイプP2によりリトラクタを安定して支持することができる。
【0119】
パイプフレームP1が、第2部位P12の下端部から右側のバックサイドフレームF21に向けて延びて右側のバックサイドフレームF21に接合される第3部位P13を有することで、部品点数増加を抑制しつつ、シートバックフレームF2の剛性を向上させることができる。
【0120】
図12に示すように、左側のバックサイドフレームF22の2つの第3凹部221AでパイプフレームP1の第2部位P12を挟むことで、左側のバックサイドフレームF22とパイプフレームP1との連結強度を向上させることができる。また、左側のバックサイドフレームF22にX字形のビードBD3を形成することで、左側のバックサイドフレームF22の剛性を向上させることができる。
【0121】
図7に示すように、連結ブラケット10には、2つの対向壁11,12と連結壁13とによって形成される断面視U形状の部分にさらに断面視U形状の屈曲部14,15が形成されるので、連結ブラケット10の剛性を向上させることができる。
【0122】
連結壁13の左右方向の端部に傾斜壁16,17を設けたので、連結ブラケット10の左右方向の端部の剛性を向上させることができる。
【0123】
連結壁13の左右方向の中央に開口部13Aを設けることで、この開口部13A内にロック機構M3(図8参照)を配置することができるので、例えばロック機構を連結ブラケットの下に離して配置する構造に比べ、車両用シートSが上下方向に大型化するのを抑制することができる。
【0124】
連結壁13の左右両端と開口部13Aとの間にビード13Bを設けたので、連結ブラケット10の開口部13A周りの剛性を向上させることができる。
【0125】
対向壁11,12の左右方向の端部の高さを中央部よりも大きくしたので、対向壁11,12とクッションサイドフレームF11との接触面積を大きくすることができ、対向壁11,12とクッションサイドフレームF11との接合強度を向上させることができる。また、対向壁11,12の左右方向の中央部の高さが小さいので、受圧部材20の上下動が連結ブラケット10で邪魔されるのを抑制することができる。
【0126】
図2に示すように、左右スライド機構M1を連結ブラケット10の下に配置して、剛性の高い連結ブラケット10を左右スライド機構M1で支持するので、シートクッションフレームF1を安定して左右にスライドさせることができる。
【0127】
前後スライド機構M2を左右スライド機構M1の下に配置して、剛性の高い連結ブラケット10を左右スライド機構M1を介して前後スライド機構M2で支持するので、シートクッションフレームF1を安定して前後にスライドさせることができる。
【0128】
図1に示すように、受圧部材20を連結ブラケット10の上方に配置したので、受圧部材20が下に過度に移動するのを、剛性の高い連結ブラケット10で規制することができる。
【0129】
図2に示すように、シートクッションフレームF1に断面視J形状の上側フック30を設け、前後動部材M21に断面視J形状の下側フック40を設け、シートクッションフレームF1に前後方向に過大な力が加わってシートクッションフレームF1が前後動部材M21に対して移動しようとした場合に、上側フック30と下側フック40が係合するように構成したので、シートクッションフレームF1が前後動部材M21から大きくずれてしまうのを抑制することができる。
【0130】
シートクッションフレームF1とともに前後方向に移動する前後動部材M21に下側フック40を設けることで、シートクッションフレームF1を前後にスライドさせても、各フック30,40の前後の位置関係が変わらないので、シートクッションフレームF1に前後方向に過大な力が加わった場合に、各フック30,40を良好に係合させることができる。
【0131】
前後動部材M21の前端部M211に、下方に延出する当接部材TMを設けることで、車両用シートSが前傾したときに、当接部材TMが支持レールM22と当接するので、車両用シートSが過度に前傾するのを抑制することができる。
【0132】
当接部材TMの下端部を屈曲させることで、当接部材TMの剛性を向上させることができるので、車両用シートSが過度に前傾するのをより良好に抑制することができる。
【0133】
当接部材TMの下端部の左右方向の中央に切り欠きを形成することで、車両用シートSの前傾時に、当接部材TMの下端部の左右方向の各端部が支持レールM22と当接するので、当接部材TMによって荷重をバランスよく受けることができる。
【0134】
上側フック30を左右に間隔を空けて複数設けたので、荷重を左右に分散して受け止めることができる。
【0135】
下側フック40を、複数の上側フック30が配置された範囲を含むように連続して左右方向に延びるように形成したので、各フック30,40を干渉させずに、シートクッションフレームF1を左右に良好にスライドさせることができる。
【0136】
図5に示すように、第1ベース壁B11と第1周壁部B12とを含む箱状の第1固定ブラケットB1に上側フック30を固定することで、シートクッションフレームF1の上側フック30周りの剛性を向上させることができる。
【0137】
上側フック30を取り付けるための孔H2を2つのビードBD2の間に配置したので、第1固定ブラケットB1のうち上側フック30が取り付けられる部分の剛性を向上させることができる。
【0138】
図6に示すように、チャイルドシートを固定するための固定ワイヤW1を、第2ベース壁B21と第2周壁部B22を含む箱状の第2固定ブラケットB2に固定することで、固定ワイヤW1に加わるチャイルドシートの荷重が箱状の第2固定ブラケットB2を介してリアフレームF13に伝達されるので、チャイルドシートを安定して支持することができる。
【0139】
第2固定ブラケットB2のうちリアフレームF13と重なる部分に、凹部D3を形成したので、第2固定ブラケットB2とリアフレームF13との取付剛性を向上させることができる。
【0140】
以上に本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以下の他の形態に示すように、適宜変形して実施することが可能である。以下の説明において、前記実施形態と略同様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略することとする。
【0141】
受圧部材は、前記実施形態の受圧部材20に限らず、例えば図14に示すような板状のパンフレームPFであってもよい。パンフレームPFは、2つの内側凹部D5と、2つの外側凹部D6と、2つの前側凹部D7と、中央凹部D8と、4つの後側凹部D9とを有している。各凹部D5~D9は、前後方向に長く、下に向けて凹んでいる。
【0142】
2つの内側凹部D5は、パンフレームPFの左右方向の中心に対して左右対称に設けられている。各内側凹部D5の底には、前後方向に間隔を空けて並ぶ2つの孔H5が形成されている。
【0143】
各外側凹部D6は、2つの内側凹部D5よりも左右方向外側に配置されている。詳しくは、2つのうち一方の外側凹部D6は、2つの内側凹部D5よりも左に配置され、他方の外側凹部D6は、2つの内側凹部D5よりも右に配置されている。外側凹部D6の深さは、内側凹部D5の深さよりも大きい。外側凹部D6は、前後方向において、内側凹部D5よりも大きい。各外側凹部D6の底には、前後方向に間隔を空けて並ぶ2つの孔H6が形成されている。孔H6には、ハーネスなどをパンフレームPFの下に固定するためのクリップなどが係合される。
【0144】
2つの前側凹部D7は、内側凹部D5よりも前に配置されている。前側凹部D7の底には、左右方向に長い孔H7が形成されている。
【0145】
中央凹部D8は、2つの前側凹部D7の間から2つの内側凹部D5の間にわたって延びている。中央凹部D8の左右方向の幅は、各凹部D5~D7の左右方向の幅よりも小さい。
【0146】
4つの後側凹部D9は、左右方向に間隔を空けて並んでいる。4つの後側凹部D9は、各内側凹部D5の後ろに2つずつ配置されている。左側の2つの後側凹部D9と、右側の2つの後側凹部D9は、パンフレームPFの左右方向の中心に対して左右対称に設けられている。
【0147】
この形態では、板状のパンフレームPFに形成した外側凹部D6の深さを内側凹部D5の深さよりも大きくしたので、パンフレームPFの剛性を向上させることができるとともに、パンフレームPFで乗員を良好に支持して乗り心地を向上させることができる。また、外側凹部D6の深さが大きいので、孔H6に係合したクリップがパンフレームPF上に被せられるパッドに食い込むことが抑制され、着座者が臀部に違和感を覚えるのを抑えることができる。
【0148】
リクライニングブラケットは、前記実施形態のリクライニングブラケット60に限らず、例えば図15に示すようなリクライニングブラケットB6であってもよい。リクライニングブラケットB6は、底壁B61と、底壁B61の前後方向の各端から左側に延びる2つの側壁B62,B63とを有している。なお、図15の例では、中空フレームFMおよびリクライニングブラケットB6を、左側のバックサイドフレームに適用している。
【0149】
底壁B61は、リクライニングユニットRUを取り付けるための環状に並んだ複数の孔H61と、矩形の孔H62とを有している。孔H61は、丸穴である。孔H62は、底壁B61と側壁B63に跨って形成されている。孔H62内には、第1フレーム70の前側の端縁E1と、第2フレーム80の前側の第2側壁82および第2底壁83が露出している。そして、孔H62内に露出した端縁E1と第2側壁82は、溶接痕WP1によって接合されている。孔H62の後側の縁と第2フレーム80の第2底壁83は、溶接痕WP2によって接合されている。
【0150】
この形態では、孔H62内に第1フレーム70の前側の端縁E1と第2フレーム80の前側の第2側壁82および第2底壁83とが露出するので、第1フレーム70、第2フレーム80およびリクライニングブラケットB6の3部品を、組み付けた状態で、まとめて溶接により接合することができる。
【0151】
補助ブラケットは、前記実施形態の補助ブラケットB5に限らず、例えば図16に示すような補助ブラケットB7であってもよい。補助ブラケットB7は、ベース壁B71と、ベース壁B71の周縁から立ち上がる周壁部B72とを有している。補助ブラケットB7は、パイプフレームP1の第1部位P11と中空フレームFMとに溶接により接合されている。これにより、補助ブラケットB7の剛性をさらに向上させることができるので、リトラクタをより安定して支持することができる。
【0152】
前記実施形態では、中空フレームをバックサイドフレームに適用したが、本発明はこれに限定されず、中空フレームを、例えばクッションサイドフレームに適用してもよい。
【0153】
前記実施形態では、第1フレームの突出形状の数を3としたが、本発明はこれに限定されず、突出形状の数は、2であってもよいし、4以上であってもよい。
【0154】
前記実施形態では、連結ブラケットが連結されるサイドフレームを、クッションサイドフレームとしたが、本発明はこれに限定されず、サイドフレームは、例えばバックサイドフレームであってもよい。
【0155】
前記実施形態では、連結ブラケットの各屈曲部を互いに離れる方向に折り返されるように形成したが、本発明はこれに限定されず、各屈曲部を互いに近づく方向に折り返されるように形成してもよい。
【0156】
前記実施形態では、連結ブラケットの左右の両端部に傾斜壁を設けたが、本発明はこれに限定されず、傾斜壁は、連結ブラケットの左右のいずれかの端部のみに設けられていてもよい。
【0157】
シートクッションフレームを支持する支持部材は、前後動部材に限らず、例えば車両用シートが前後に移動しない構造においては、前後に移動しない部材を支持部材としてもよい。
【0158】
上側フックの数は、1であってもよいし、3つ以上であってもよい。また、下側フックは、複数設けられていてもよい。
【0159】
ベース壁と周壁部を有する箱状のブラケットにおいて、周壁部は、必ずしもベース壁の周縁のすべてに形成されていなくてもよい。また、周壁部は、屈曲部を少なくとも1つ有していればよい。
【0160】
前記実施形態では、第1方向を前後方向、第2方向を左右方向としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、中空フレームをシートクッションフレームに適用した場合には、第1方向は上下方向、第2方向は左右方向であってもよい。
【0161】
前記実施形態では、乗物用シートとして、自動車で使用される車両用シートSを例示したが、本発明はこれに限定されず、その他の乗物用シート、例えば、船舶や航空機などで使用されるシートに適用することもできる。また、前記実施形態に係る車両用シートSを、左右反転した構造としてもよい。
【0162】
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0163】
10 連結ブラケット
11,12 対向壁
13 連結壁
14,15 屈曲部
F11 クッションサイドフレーム
S 車両用シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16