(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023172557
(43)【公開日】2023-12-06
(54)【発明の名称】操作表示装置
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20231129BHJP
【FI】
H04Q9/00 331A
H04Q9/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022084458
(22)【出願日】2022-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001117
【氏名又は名称】弁理士法人ぱてな
(72)【発明者】
【氏名】横井 康徳
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 幸弘
【テーマコード(参考)】
5K048
【Fターム(参考)】
5K048AA04
5K048BA14
5K048FB10
5K048FB15
5K048HA01
5K048HA24
(57)【要約】
【課題】ユーザが意図しないにもかかわらずメンテナンスモードに移行することを抑制できる操作表示装置を提供する。
【解決手段】操作表示装置10、20は、操作部12、22と、表示部13、23と、制御部11、21と、を備える。操作部12、22は、複数のスイッチ領域S(S1~S12)が操作面30A上に設定された操作パネル30と、操作パネル30の背後において各スイッチ領域Sと対応するように配置され、発光時におけるスイッチ領域Sの視認性が非発光時におけるスイッチ領域Sの視認性よりも高い複数の発光部L(L1~L12)と、を有する。制御部11、21は、発光時の発光部Lと対応するスイッチ領域Sが受けた操作入力に基づいて、操作指令を機器90に伝達する一方、非発光時の発光部Lと対応するスイッチ領域Sが受けた操作入力に基づいて、前記メンテナンスモードに移行するように構成される。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱手段を有する機器を操作するための操作表示装置であって、
前記機器を操作するための操作入力を受ける操作部と、
前記機器の運転状態及び設定値を表示する表示部であって、前記操作部が前記操作入力を受けるときに必要な情報を表示可能な前記表示部と、
前記表示部を制御するとともに前記操作部から前記操作入力が伝達され、前記機器を操作するための操作指令を前記機器に伝達する制御部であって、前記加熱手段の試運転、及び前記加熱手段の保守点検の少なくとも一方を含むメンテナンス動作を前記機器に実行させるためのメンテナンスモードに移行可能な前記制御部と、
を備え、
前記操作部は、平坦な操作面を有する操作パネルであって、接触により前記操作入力を受ける複数のスイッチ領域が前記操作面上に設定された前記操作パネルと、
前記操作パネルの背後において各前記スイッチ領域と対応するように配置され、発光時における前記スイッチ領域の視認性が非発光時における前記スイッチ領域の視認性よりも高い複数の発光部と、
を有し、
前記制御部は、発光時の前記発光部と対応する前記スイッチ領域が受けた前記操作入力に基づいて、前記操作指令を前記機器に伝達する一方、非発光時の前記発光部と対応する前記スイッチ領域が受けた前記操作入力に基づいて、前記メンテナンスモードに移行するように構成されていることを特徴とする操作表示装置。
【請求項2】
非発光時の前記発光部と対応する前記スイッチ領域の視認性は、前記操作面における各前記スイッチ領域を囲む領域の視認性と略等しい請求項1記載の操作表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、非発光時の前記発光部と対応する前記スイッチ領域が受けた前記操作入力が長押し及び同時押しの少なくとも一方を含む特殊操作である場合に、前記メンテナンスモードに移行する請求項1又は2記載の操作表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記メンナンスモードに移行すると、前記表示部に複数のメンテナンス項目を表示させ、
各前記メンテナンス項目から任意の前記メンテナンス項目を選択するための前記操作入力を前記操作部によって受ける請求項1又は2記載の操作表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は操作表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の操作表示装置の一例であるリモコン制御装置が開示されている。このリモコン制御装置は、加熱手段を有する機器の一例である給湯器を操作するためのものである。リモコン制御装置は、固定スイッチ、固定表示部及びコントローラー部を備えている。
【0003】
固定スイッチは、給湯器を操作するための操作入力を受ける。固定表示部は、給湯器の運転状態及び設定値を表示する。また、固定表示部は、固定スイッチが操作入力を受けるときに必要な情報を表示可能である。コントローラー部は、固定表示部を制御するとともに固定スイッチから操作入力が伝達され、給湯器を操作するための操作指令を給湯器に伝達する。
【0004】
コントローラー部は、固定スイッチが特殊操作としての同時押しを受けることにより、特殊設定及び特殊運転を給湯器に実行させることが可能である。これにより、このリモコン制御装置は、仮に特殊設定及び特殊運転のための専用スイッチを備える場合と比較して、電装のコンパクト化や、試運転及び保守点検の作業効率の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来のリモコン制御装置において、ユーザは、給湯器を操作するために固定スイッチに操作入力を行うとき、誤って固定スイッチに対して同時押しを行うおそれがある。その結果、このリモコン制御装置は、ユーザが意図しないにもかかわらず給湯器に特殊設定及び特殊運転を実行させてしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、ユーザが意図しないにもかかわらずメンテナンスモードに移行することを抑制できる操作表示装置を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の操作表示装置は、加熱手段を有する機器を操作するための操作表示装置であって、
前記機器を操作するための操作入力を受ける操作部と、
前記機器の運転状態及び設定値を表示する表示部であって、前記操作部が前記操作入力を受けるときに必要な情報を表示可能な前記表示部と、
前記表示部を制御するとともに前記操作部から前記操作入力が伝達され、前記機器を操作するための操作指令を前記機器に伝達する制御部であって、前記加熱手段の試運転、及び前記加熱手段の保守点検の少なくとも一方を含むメンテナンス動作を前記機器に実行させるためのメンテナンスモードに移行可能な前記制御部と、
を備え、
前記操作部は、平坦な操作面を有する操作パネルであって、接触により前記操作入力を受ける複数のスイッチ領域が前記操作面上に設定された前記操作パネルと、
前記操作パネルの背後において各前記スイッチ領域と対応するように配置され、発光時における前記スイッチ領域の視認性が非発光時における前記スイッチ領域の視認性よりも高い複数の発光部と、
を有し、
前記制御部は、発光時の前記発光部と対応する前記スイッチ領域が受けた前記操作入力に基づいて、前記操作指令を前記機器に伝達する一方、非発光時の前記発光部と対応する前記スイッチ領域が受けた前記操作入力に基づいて、前記メンテナンスモードに移行するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の操作表示装置は、ユーザが発光時の発光部と対応するスイッチ領域、すなわち視認性が高く操作を促し易いスイッチ領域に操作入力を行うことで、その操作入力に基づいて、操作指令を機器に伝達する。
【0010】
その一方、この操作表示装置は、機器の試運転又は保守点検を実施しようとする作業者が非発光時の発光部と対応するスイッチ領域、すなわち視認性が低く操作を促し難いスイッチ領域に操作入力を行うことで、その操作入力に基づいて、メンテナンスモードに移行する。
【0011】
ここで、ユーザは、非発光時の発光部と対応するスイッチ領域について、操作入力を行っても無効になると判断したり、スイッチ領域であると認識し難くなったりすることから、そのスイッチ領域を操作する可能性が低い。
【0012】
したがって、本発明の操作表示装置は、ユーザが意図しないにもかかわらずメンテナンスモードに移行することを抑制できる。
【0013】
非発光時の発光部と対応するスイッチ領域の視認性は、操作面における各スイッチ領域を囲む領域の視認性と略等しいことが望ましい。
【0014】
この場合、ユーザは、非発光時の発光部と対応するスイッチ領域について、スイッチ領域であると認識し難くなることから、そのスイッチ領域を操作する可能性が極めて低い。その結果、この操作表示装置は、ユーザが意図しないにもかかわらずメンテナンスモードに移行することを一層抑制できる。
【0015】
制御部は、非発光時の発光部と対応するスイッチ領域が受けた操作入力が長押し及び同時押しの少なくとも一方を含む特殊操作である場合に、メンテナンスモードに移行することが望ましい。
【0016】
この場合、ユーザは、特殊操作を行う可能性が低い。その結果、この操作表示装置は、ユーザが意図しないにもかかわらずメンテナンスモードに移行することを一層抑制できる。
【0017】
制御部は、メンナンスモードに移行すると、表示部に複数のメンテナンス項目を表示させ、各メンテナンス項目から任意のメンテナンス項目を選択するための操作入力を操作部によって受けることが望ましい。
【0018】
この場合、機器の試運転又は保守点検を実施しようとする作業者は、メンナンスモードに移行したとき、複数のメンテンナンス項目から任意のメンテナンス項目を容易に選択できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の操作表示装置によれば、ユーザが意図しないにもかかわらずメンテナンスモードに移行することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、実施例の台所リモコン及び浴室リモコンが適用された給湯システムの模式図である。
【
図2】
図2は、実施例の台所リモコン及び浴室リモコンが適用された給湯システムのブロック図である。
【
図3】
図3は、実施例の台所リモコンの正面図である。
【
図4】
図4は、実施例の浴室リモコンの正面図である。
【
図5】
図5は、
図3と同様の正面図であって、電力供給されていない状態の台所リモコンを示す図である。
【
図6】
図6は、実施例の台所リモコンに係り、
図5のA-A断面を示す部分断面図である。
【
図7】
図7は、
図3と同様の正面図であって、運転スイッチが押されて第1表示部が初期画面を表示した状態の台所リモコンを示す図である。
【
図8】
図8は、
図3と同様の正面図であって、第1表示部が各種設定メニューを表示した状態の台所リモコンを示す図である。
【
図9】
図9は、
図3と同様の正面図であって、第1表示部がメンテナンスサービスメニューを表示した状態の台所リモコンを示す図である。
【
図10】
図10は、実施例の台所リモコンの第1制御部、及び浴室リモコンの第2制御部がメンテナンスモードへの移行及びメンテナンスモードの終了を行うためのプログラムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
【0022】
(実施例)
図1に示すように、実施例の台所リモコン10及び浴室リモコン20は、本発明の操作表示装置の具体的態様の一例であり、住宅H1に設置された給湯システム1に適用されている。
【0023】
住宅H1には、台所R1及び浴室R2が設けられている。台所R1の流し台には、混合水栓5が設置されている。浴室R2には、浴槽3と、図示しない混合水栓及びシャワーとが設置されている。
【0024】
給湯システム1は、住宅H1に設置された給湯装置90と、浴室R2に設置された浴室暖房機70と、を備えている。また、給湯システム1は、台所R1に設置された台所リモコン10と、浴室R2に設置された浴室リモコン20と、を備えている。後で詳しく説明するが、台所リモコン10及び浴室リモコン20は、給湯装置90を操作するためのものである。
【0025】
<給湯装置>
給湯装置90は、本発明の「加熱手段を有する機器」の一例である。給湯装置90は、周知の構成であるので説明を簡略するが、加熱手段99と、図示しない熱交換器及び循環ポンプ等とを有している。
【0026】
加熱手段99は、都市ガス等の燃料ガスを燃焼させて、高温の燃焼ガスを生成するガスバーナである。給湯装置90は、水道等から供給される水を図示しない熱交換器内で流通させ、加熱手段99が生成する燃焼ガスとの間で熱交換を行わせることでその水を加熱し、出湯する。
【0027】
給湯装置90は、台所往き配管P1Aによって混合水栓5に接続されている。また、給湯装置90は、浴槽往き配管P3A及び浴槽戻り配管P3Bによって浴槽3に接続されている。給湯装置90は、図示しない循環ポンプによって浴槽3と図示しない熱交換器との間で湯を循環させながら加熱手段99によって加熱する循環加熱を行う。
【0028】
給湯装置90は、水道等から供給された水を加熱手段99によって加熱し、台所R1及び浴室R2において出湯する。
【0029】
より詳しくは、給湯装置90は、台所R1の混合水栓5や浴室R2の図示しない混合水栓及びシャワーに湯を供給する給湯運転を実行可能である。また、給湯装置90は、浴室R2の浴槽3内に自動で湯はりを行う自動湯はり運転、浴槽3内の湯を加熱する追い焚き運転、浴槽3内に足し湯を行う足し湯運転、浴槽3内に足し水を行う足し水運転を実行可能である。
【0030】
図2に示すように、給湯装置90は、台所リモコン10及び浴室リモコン20と有線によって接続されており、それらとの間で通信を行う。
【0031】
<浴室暖房機>
図1に示すように、浴室暖房機70は、浴室R2の天井に設置されている。浴室暖房機70は、周知の構成であるので説明を簡略するが、図示しない循環ファン、放熱器及び熱動弁等を有している。浴室暖房機70は、暖房往き配管P7A及び暖房戻り配管P7Bによって、給湯装置90に接続されている。
【0032】
浴室暖房機70は、図示しない循環ファンによって浴室R2の空気を循環させながら、その空気を給湯装置90から供給されて図示しない放熱器内を流れる温水によって加熱することで、浴室R2を暖める暖房運転を実行可能である。
【0033】
図示は省略するが、ユーザは、脱衣室に設置された浴室暖房機リモコンを操作することにより、浴室暖房機70に暖房運転を実行させたり、暖房運転の設定値の変更を行ったりすることができる。
【0034】
図2に示すように、浴室暖房機70は、給湯装置90と有線によって接続されており、給湯装置90との間で通信を行う。後述するように、浴室暖房機70は、台所リモコン10又は浴室リモコン20から給湯装置90を経由して浴室暖房試運転の実行指令を受信したときに、浴室暖房試運転を実行する。
【0035】
<台所リモコン及び浴室リモコン>
台所リモコン10は、第1制御部11、第1表示部13及び第1操作部12を有している。浴室リモコン20は、第2制御部21、第2表示部23及び第2操作部22を有している。
【0036】
第1制御部11及び第2制御部21は、本発明の「制御部」の一例である。第1制御部11と第2制御部21とは略同一構成である。
【0037】
第1表示部13及び第2表示部23は、本発明の「表示部」の一例である。第1表示部13と第2表示部23とは略同一構成であり、それぞれの外観形状についても、
図3及び
図4に示すように略同一である。
【0038】
第1操作部12及び第2操作部22は、本発明の「操作部」の一例である。第1操作部12と第2操作部22とは略同一構成である。ただし、第1操作部12が有する複数のスイッチ領域S(S1~S12)及び複数の発光部L(L1~L12)の配置と、第2操作部22が有する複数のスイッチ領域S(S1~S12)及び複数の発光部L(L1~L12)の配置とは、
図3及び
図4に示すように異なっている。
【0039】
このため、台所リモコン10について詳しく説明し、浴室リモコン20における台所リモコン10と略同一の構成については説明及び図示を適宜省略する。
【0040】
図2に示すように、第1制御部11は、図示しないCPUと、ROM及びRAM等の記憶素子によって構成された記憶部11Mと、インターフェース回路等とを含んで構成された電子回路ユニットである。第1制御部11は、台所リモコン10の動作に関する制御処理を実行する。
【0041】
記憶部11Mは、給湯装置90等を遠隔制御するための各種プログラム及び設定情報等を記憶している。また、記憶部11Mは、給湯装置90等の遠隔制御中において第1制御部11が取得する各種情報を適宜記憶する。記憶部11Mが記憶するプログラムには、
図10に示すプログラムが含まれる。
【0042】
浴室リモコン20の第2制御部21も、第1制御部11と同様に、図示しないCPUと、記憶部21Mと、インターフェース回路等とを含んで構成された電子回路ユニットである。記憶部21Mが記憶するプログラムには、
図10に示すプログラムが含まれる。
【0043】
図3及び
図5に示すように、第1表示部13は、台所リモコン10の前面の一部である矩形状の領域に位置している。
【0044】
台所リモコン10の前面は、透明な樹脂製平板であるフロントカバー31に覆われている。フロントカバー31の前面は、平坦面である。
図6に示すように、第1表示部13は、フロントカバー31の裏面側に配置されている。
【0045】
フロントカバー31の裏面には、外装パターン印刷層31Aが形成されている。外装パターン印刷層31Aは、第1表示部13と重ならないように形成され、第1表示部13の視認性を阻害しないようになっている。
【0046】
本実施例では、外装パターン印刷層31Aは、台所リモコン10の前面における第1表示部13を囲む領域を略同一色、例えば白色とするように形成されている。
【0047】
第1表示部13は、点灯及び消灯を切替可能な画素が縦方向及び横方向に二次元的に配列されてなるドットマトリクス型の表示パネルであり、具体的には、液晶パネルや有機ELパネル等である。
【0048】
第1表示部13は、第1制御部11に制御されることにより、文字や画像等の各種情報を表示する。例えば、第1表示部13は、32×32ドットを1文字単位として、漢字、カタカナ、アルファベット、数字、マーク等を表示できる。
【0049】
第1表示部13は、
図7に示す「初期画面」において、給湯装置90の運転状態及び設定値等を表示する。また、第1表示部13は、第1操作部12が操作入力を受けるときに必要な情報、例えば
図8に示す「各種設定メニュー」のような複数のメニュー画面を表示可能である。さらに、第1表示部13は、後述する特殊操作により、
図9に示す「メンテナンスサービスメニュー」を表示可能である。
【0050】
図4に示すように、浴室リモコン20の第2表示部23も、第1表示部13と同様であり、第2制御部21に制御されることにより、
図7に示す「初期画面」を表示したり、
図8に示すような複数のメニュー画面を表示したり、
図9に示す「メンテナンスサービスメニュー」を表示したりする。
【0051】
第1操作部12は、
図3及び
図5~
図9に示す操作パネル30と、
図3及び
図6に示す複数の発光部L(L1~L12)と、を有している。
図5及び
図7~
図9では、発光部L(L1~L12)の図示を省略している。
【0052】
図6に示すように、フロントカバー31の裏面における第1表示部13と重ならない領域には、操作マーク印刷層31Bがさらに形成されている。操作マーク印刷層31Bは、外装パターン印刷層31Aに積層されている。
【0053】
操作パネル30は、フロントカバー31における操作マーク印刷層31Bが形成された領域と、操作マーク印刷層31Bと重なる状態でフロントカバー31の裏面に貼設されたタッチパネル32と、を有して構成されている。
【0054】
本実施例では、タッチパネル32として、周知の構成を備える静電容量式パネルであって、水滴等の影響を受け難いものを採用している。
【0055】
操作パネル30は、平坦な操作面30Aを有している。操作面30Aは、フロントカバー31の前面における操作マーク印刷層31B及びタッチパネル32と重なる領域である。
【0056】
図3に示すように、操作面30A上には、複数のスイッチ領域S(S1~S12)が設定されている。各スイッチ領域S(S1~S12)は、ユーザの指先よりも若干大きい略長方形である。各スイッチ領域S(S1~S12)はそれぞれ、ユーザの指先が接触することにより操作入力を受ける。タッチパネル32は、各スイッチ領域S(S1~S12)のそれぞれに対する操作入力を検知し、検知結果を第1操作部12に対する操作入力として第1制御部11に伝達する。
【0057】
操作マーク印刷層31Bは、各スイッチ領域S(S1~S12)と一対一で対応するように配置された複数のマークを有している。
【0058】
スイッチ領域S(S1)に位置するマークは、「運転」を示すマークである。スイッチ領域S(S2)に位置するマークは、「MENU」を示すマークである。
【0059】
スイッチ領域S(S3)に位置するマークは、上向きの方向を示すマークである。スイッチ領域S(S4)に位置するマークは、下向きの方向を示すマークである。スイッチ領域S(S5)に位置するマークは、左向きの方向を示すマークである。スイッチ領域S(S6)に位置するマークは、右向きの方向を示すマークである。
【0060】
スイッチ領域S(S7)に位置するマークは、「OK」を示すマークである。スイッチ領域S(S8~S12)に位置する複数のマークはそれぞれ、「〇」を示すマークである。
【0061】
図3及び
図6に示すように、各発光部L(L1~L12)は、操作パネル30の背後において各スイッチ領域S(S1~S12)と対応するように配置されている。本実施例では、各発光部L(L1~L12)は、各スイッチ領域S(S1~S12)と一対一で対応するように配置されている。
【0062】
本実施例では、各発光部L(L1~L12)は発光ダイオードであり、回路基板に実装されている。各発光部L(L1~L12)の発光と非発光との切り替えは、第1制御部11によって制御される。
【0063】
図3に示すように、発光部L(L1)は、スイッチ領域S(S1)の背後に位置している。発光部L(L2)は、スイッチ領域S(S2)の背後に位置している。発光部L(L3)は、スイッチ領域S(S3)の背後に位置している。発光部L(L4)は、スイッチ領域S(S4)の背後に位置している。発光部L(L5)は、スイッチ領域S(S5)の背後に位置している。発光部L(L6)は、スイッチ領域S(S6)の背後に位置している。
【0064】
発光部L(L7)は、スイッチ領域S(S7)の背後に位置している。発光部L(L8)は、スイッチ領域S(S8)の背後に位置している。発光部L(L9)は、スイッチ領域S(S9)の背後に位置している。発光部L(L10)は、スイッチ領域S(S10)の背後に位置している。発光部L(L11)は、スイッチ領域S(S11)の背後に位置している。発光部L(L12)は、スイッチ領域S(S12)の背後に位置している。
【0065】
図5に示すように、給湯装置90の電力供給源が遮断され、台所リモコン10に電力供給されていない状態では、全ての発光部L(L1~L12)が非発光であり、第1表示部13も作動していない。
【0066】
この状態では、操作マーク印刷層31Bの全てのマークは、外装パターン印刷層31Aに隠蔽されている。このため、ユーザは、台所リモコン10の前面を見たときに外装パターン印刷層31Aを視認するだけであって、全てのスイッチ領域S(S1~S12)について、スイッチ領域であると認識し難い。
【0067】
つまり、非発光時の発光部L(L1~L12)と対応するスイッチ領域S(S1~S12)の視認性は、操作面30Aにおける各スイッチ領域S(S1~S12)を囲む領域の視認性と略等しい。
【0068】
電力供給源から給湯装置90に電力供給が開始されたが給湯装置90が休止状態にある場合、台所リモコン10の第1制御部11は、発光部L(L1)のみを発光させ、第1表示部13は作動させない。
【0069】
これにより、ユーザは、発光部L(L1)から照射されて操作マーク印刷層31B及び外装パターン印刷層31Aを透過する光によって、「運転」を示すマークを視認可能となる。
【0070】
つまり、発光部L(L1)の発光時におけるスイッチ領域S(S1)の視認性は、発光部L(L1)の非発光時におけるスイッチ領域S(S1)の視認性よりも高い。
【0071】
ユーザが給湯装置90を運転状態に切り替えるための操作入力を第1操作部12に対して行う場合、「運転」を示すマークに対応するスイッチ領域S(S1)に指先を接触させる。タッチパネル32は、その操作入力を検知する。そして、その操作入力が第1操作部12から第1制御部11に伝達され、第1制御部11が給湯装置90に運転指令を伝達する。その結果、給湯装置90が休止状態から運転状態に切り替わる。
【0072】
すると、台所リモコン10の第1制御部11は、
図7に示すように、発光部L(L2~L6、L8~L12)を発光させる。
【0073】
これにより、ユーザは、発光部L(L2~L6、L8~L12)から照射されて操作マーク印刷層31B及び外装パターン印刷層31Aを透過する光によって、スイッチ領域S(S2)に位置する「MENU」を示すマーク、スイッチ領域S(S3)に位置する上向きの方向を示すマーク、スイッチ領域S(S4)に位置する下向きの方向を示すマーク、スイッチ領域S(S5)に位置する左向きの方向を示すマーク、スイッチ領域S(S6)に位置する右向きの方向を示すマーク、スイッチ領域S(S8~S12)にそれぞれ位置する「〇」を示すマークを視認可能となる。
【0074】
つまり、発光部L(L2~L6、L8~L12)の発光時におけるスイッチ領域S(S2~S6、S8~S12)の視認性は、発光部L(L2~L6、L8~L12)の非発光時におけるスイッチ領域S(S2~S6、S8~S12)の視認性よりも高い。
【0075】
また、第1制御部11は第1表示部13を作動させ、
図7に示す「初期画面」を表示させる。第1表示部13における下端縁に沿う領域には、スイッチ領域S(S8~S12)に割り付ける操作機能が表示される。
【0076】
図7に示す例では、給湯装置90に自動湯張り運転を実行させる「自動」スイッチがスイッチ領域S(S8)に割り付けられ、給湯装置90に追い焚き運転を実行させる「追い焚き」スイッチがスイッチ領域S(S9)に割り付けられる。スイッチ領域S(S10~S12)も同様である。
【0077】
ユーザが「MENU」を示すマークに対応するスイッチ領域S(S2)に指先を接触させると、タッチパネル32は、その操作入力を検知する。そして、その操作入力が第1操作部12から第1制御部11に伝達され、第1制御部11が第1表示部13に表示させるメニュー画面を切り替える。
【0078】
ユーザが上向きの方向を示すマークに対応するスイッチ領域S(S4)に指先を接触させたり、下向きの方向を示すマークに対応するスイッチ領域S(S5)に指先を接触させたりすると、タッチパネル32は、その操作入力を検知する。そして、その操作入力が第1操作部12から第1制御部11に伝達され、第1制御部11が給湯装置90の出湯温度等の設定値を増減させる。
【0079】
ユーザがスイッチ領域S(S8)に指先を接触させてスイッチ領域S(S8)に割り付けられた「自動」スイッチを機能させると、タッチパネル32は、その操作入力を検知する。そして、その操作入力が第1操作部12から第1制御部11に伝達され、第1制御部11が給湯装置90に自動湯張り運転の実行指令を伝達する。その結果、給湯装置90が自動湯張り運転を実行する。
【0080】
なお、第1表示部13が
図7に示す「初期画面」を表示する状態では、発光部L(L7)が非発光であり、ユーザがスイッチ領域S(S7)について、スイッチ領域であると認識し難い。また、この状態において、スイッチ領域S(S5、S6)に対する操作が不要な場合、発光部L(L5、L6)についても非発光に変更し、ユーザがスイッチ領域S(S5、S6)についても、スイッチ領域であると認識し難くしてもよい。
【0081】
第1制御部11は、第1表示部13が
図8に示すようなメニュー画面を表示する状態になると、発光部L(L7)を発光させる。
【0082】
これにより、ユーザは、発光部L(L7)から照射されて操作マーク印刷層31B及び外装パターン印刷層31Aを透過する光によって、スイッチ領域S(S7)に位置する「OK」を示すマークを視認可能となる。
【0083】
つまり、発光部L(L7)の発光時におけるスイッチ領域S(S7)の視認性は、発光部L(L7)の非発光時におけるスイッチ領域S(S7)の視認性よりも高い。
【0084】
ユーザは、スイッチ領域S(S2~S4、S6、S7)に指先を接触させて、メニュー画面に表示される複数のメニュー項目の中から任意のメニュー項目を選択したり、選択したメニュー項目を確定させたりする操作入力を行うことができる。タッチパネル32は、その操作入力を検知する。そして、その操作入力は第1操作部12から第1制御部11に伝達され、第1制御部11が給湯装置90に操作指令を伝達する。
【0085】
なお、第1表示部13が
図8に示すようなメニュー画面を表示する状態では、発光部L(L5、L8~L12)が非発光であり、ユーザがスイッチ領域S(S5、S8~S12)について、スイッチ領域であると認識し難い。
【0086】
浴室リモコン20の第2操作部22も、第1操作部12と同様であり、給湯装置90を操作するための操作入力を受ける。第2制御部21には、第2操作部22から操作入力が伝達される。第2制御部21は、給湯装置90を操作するための操作指令を給湯装置90に伝達する。
【0087】
<メンテナンスモードに移行するための特殊操作>
台所リモコン10の第1制御部11は、
図9に示す「メンテナンスサービスメニュー」を第1表示部13に表示させるメンテナンスモードに移行可能である。
【0088】
浴室リモコン20の第2制御部21も同様に、
図9に示す「メンテナンスサービスメニュー」を第2表示部23に表示させるメンテナンスモードに移行可能である。
【0089】
メンテナンスモードの内容及びメンテナンスモードするための特殊操作については、台所リモコン10と浴室リモコン20とにおいて略同一であるので、台所リモコン10について説明し、浴室リモコン20については説明及び図示を適宜省略する。
【0090】
メンテナンスモードは、加熱手段99の試運転、及び加熱手段99の保守点検を含むメンテナンス動作を給湯装置90及び浴室暖房機70に実行させるためのモードである。
【0091】
具体的には、
図9に示す「メンテナンスサービスメニュー」では、複数のメニュー項目として、「風呂試運転」、「浴室暖房試運転」、「故障記憶モニタ表示」、「メンテナンス情報表示」が表示される。第1制御部11は、各メンテナンス項目から任意のメンテナンス項目を選択するための操作入力を第1操作部12によって受ける。
【0092】
「風呂試運転」は、給湯システム1における加熱手段99と、浴槽3に関連する構成要素と、について、自動湯張り運転等を正常に実行可能か否かを判断するための試運転を行うメンテナンス動作である。
【0093】
「浴室暖房試運転」は、給湯システム1における加熱手段99と、浴室暖房機70に関連する構成要素とについて、暖房運転を正常に実行可能か否かを判断するための試運転を行うメンテナンス動作である。
【0094】
「故障記憶モニタ表示」は、給湯システム1における加熱手段99等の保守点検に関し、故障の発生日時、故障内容等を表示するメンテナンス動作である。
【0095】
「メンテナンス情報表示」は、給湯システム1における加熱手段99等の保守点検に関し、センサから出力する情報を表示したり、定期点検タイミングや消耗品交換タイミング等の各種情報を表示したりするメンテナンス動作である。
【0096】
メンテナンスモードは、給湯システム1の試運転又は保守点検を実施しようとする作業者が利用するモードであって、ユーザの利用は想定していない。このため、第1制御部11は、給湯装置90が休止状態から運転状態に切り替わると、
図10に示すプログラムを繰り返し実行し、メンテナンスモードへの移行及びメンテナンスモードの終了を行う。
【0097】
初めに、第1制御部11は、ステップS101において、
図8に示す「各種設定メニュー」が第1表示部13に表示されているか否かを判断する。第1制御部11は、ステップS101において「No」の場合、ステップS101を繰り返す。そして、第1制御部11は、ステップS101において「Yes」になるとステップS102に移行する。
【0098】
第1制御部11はステップS102に移行すると、非発光時の発光部L(L5)と対応するスイッチ領域S(S5)が特殊操作「2秒長押し」を受けたか否かを判断する。
【0099】
ユーザは、非発光時の発光部L(L5)と対応するスイッチ領域S(S5)について、スイッチ領域であると認識し難い。その一方、給湯システム1の試運転又は保守点検を実施しようとする作業者は、メンテナンスマニュアル等を参照することで、
図8に示す「各種設定メニュー」が第1表示部13に表示されている場合において、非発光時の発光部L(L5)と対応するスイッチ領域S(S5)について、特殊操作「2秒長押し」を受けるスイッチ領域であると認識できる。
【0100】
第1制御部11は、ステップS102において「No」の場合、ステップS101に戻って、ステップS101、S102を繰り返す。そして、第1制御部11は、非発光時の発光部L(L5)と対応するスイッチ領域S(S5)が特殊操作「2秒長押し」を受けたことをタッチパネル32が検知してステップS102において「Yes」になると、ステップS103においてメンテナンスモードに移行する。
【0101】
次に、第1制御部11は、ステップS104に移行し、
図9に示す「メンテナンスサービスメニュー」を第1表示部13に表示させる。
【0102】
次に、第1制御部11は、ステップS105に移行し、
図9に示す「メンテナンスサービスメニュー」の複数のメニュー項目、すなわち、「風呂試運転」、「浴室暖房試運転」、「故障記憶モニタ表示」、「メンテナンス情報表示」から任意のメンテナンス項目を選択するための操作入力を第1操作部12によって受ける。
【0103】
この際、
図9に示すように、第1操作部12は、非発光時の発光部L(L5、L8~L12)と対応するスイッチ領域S(S5、S8~S12)によって操作入力を受けてもよい。そして、第1制御部11は、その操作入力に基づいて、操作指令を給湯装置90に伝達したり、給湯装置90を経由して浴室暖房機70に伝達したりする。
【0104】
次に、第1制御部11は、ステップS106に移行し、
図9に示す「メンテナンスサービスメニュー」から別のメニュー画面への切り替え操作があったか否かを判断する。
【0105】
第1制御部11は、ステップS106において「No」の場合、ステップS105に戻って、ステップS105、S106を繰り返す。そして、第1制御部11は、ステップS106において「Yes」になると、ステップS107においてメンテナンスモードを終了する。その後、第1制御部11は、ステップS101に戻り、給湯装置90が休止状態に切り替わるまで、ステップS101~S107を繰り返す。
【0106】
浴室リモコン20の第2制御部21も、給湯装置90が休止状態から運転状態に切り替わると、第1制御部11と同様に、
図10に示すプログラムを繰り返し実行し、メンテナンスモードへの移行及びメンテナンスモードの終了を行う。
【0107】
<作用効果>
実施例の台所リモコン10の第1制御部11と、実施例の浴室リモコン20の第2制御部21とは、ユーザが発光時の発光部Lと対応するスイッチ領域S、すなわち視認性が高く操作を促し易いスイッチ領域Sに操作入力を行うことで、その操作入力に基づいて、操作指令を給湯装置90に伝達する。
【0108】
図8に示す例では、第1制御部11は、ユーザが発光時の発光部L(L2~L4、L6、L7)と対応し、視認性が高く操作を促し易いスイッチ領域S(S2~S4、S6、S7)に操作入力を行うことで、その操作入力に基づいて、操作指令を給湯装置90に伝達する。第2制御部21も同様である。
【0109】
その一方、実施例の台所リモコン10の第1制御部11と、実施例の浴室リモコン20の第2制御部21とは、
図10に示すプログラムを実行し、給湯装置90の試運転又は保守点検を実施しようとする作業者が非発光時の発光部L(L5)と対応するスイッチ領域S(S5)、すなわち視認性が低く操作を促し難いスイッチ領域S(S5)に操作入力を行うことで、その操作入力に基づいて、メンテナンスモードに移行する。
【0110】
ここで、ユーザは、
図8に示す「各種設定メニュー」が第1表示部13に表示されている場合において、非発光時の発光部L(L5)と対応するスイッチ領域S(S5)について、操作入力を行っても無効になると判断したり、スイッチ領域S(S5)であると認識し難くなったりすることから、そのスイッチ領域S(S5)を操作する可能性が低い。
【0111】
したがって、実施例の台所リモコン10及び浴室リモコン20は、ユーザが意図しないにもかかわらずメンテナンスモードに移行することを抑制できる。
【0112】
また、実施例の台所リモコン10及び浴室リモコン20において、
図5に示すように、非発光時の発光部L(L1~L12)と対応するスイッチ領域S(S1~S12)の視認性は、操作面30Aにおける各スイッチ領域S(S1~S12)を囲む領域の視認性と略等しい。この構成により、ユーザは、
図8に示す「各種設定メニュー」が第1表示部13に表示されている場合において、非発光時の発光部L(L5)と対応するスイッチ領域S(S5)について、スイッチ領域S(S5)であると認識し難くなることから、そのスイッチ領域S(S5)を操作する可能性が極めて低い。その結果、台所リモコン10及び浴室リモコン20は、ユーザが意図しないにもかかわらずメンテナンスモードに移行することを一層抑制できる。
【0113】
さらに、第1制御部11及び第2制御部21は、
図10に示すステップS101、S102を実行し、
図8に示す「各種設定メニュー」が第1表示部13に表示されている場合において、非発光時の発光部L(L5)と対応するスイッチ領域S(S5)が受けた操作入力が特殊操作「2秒長押し」である場合に、
図10に示すステップS103においてメンテナンスモードに移行する。ユーザは、そのような特殊操作を行う可能性が低い。その結果、台所リモコン10及び浴室リモコン20は、ユーザが意図しないにもかかわらずメンテナンスモードに移行することを一層抑制できる。
【0114】
また、第1制御部11は、
図10に示すように、ステップS103においてメンナンスモードに移行すると、ステップS104において第1表示部13に複数のメンテナンス項目を表示させ、ステップS105において各メンテナンス項目から任意のメンテナンス項目を選択するための操作入力を第1操作部12によって受ける。第2制御部21も、第1制御部11と同様である。この構成により、給湯装置90の試運転又は保守点検を実施しようとする作業者は、メンナンスモードに移行したとき、複数のメンテンナンス項目から任意のメンテナンス項目を容易に選択できる。
【0115】
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【0116】
実施例では、加熱手段を有する機器が給湯装置90であるが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、加熱手段を有する機器は、衣類乾燥機、浴室暖房装置又は温水床暖房装置等であってもよい。また、加熱手段を有する機器が衣類乾燥機である場合、操作表示装置はリモコン装置ではなく、衣類乾燥機の筐体前面に配置された操作表示パネルであってもよい。
【0117】
実施例では、第1制御部11は、非発光時の発光部L(L5)と対応するスイッチ領域S(S5)が特殊操作「2秒長押し」を受けたか否かを判断するが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、
図10のステップS102において、非発光時の発光部L(L5)と対応するスイッチ領域S(S5)と、非発光時の発光部L(L8)と対応するスイッチ領域S(S8)とが特殊操作「同時押し」を受けたか否かを判断するように変更してもよい。また、
図10のステップS102において、非発光時の発光部L(L5)と対応するスイッチ領域S(S5)と、非発光時の発光部L(L8)と対応するスイッチ領域S(S8)とが特殊操作「同時押し、かつ長押し」を受けたか否かを判断するように変更してもよい。
【0118】
実施例では、第1操作部12及び第2操作部22の操作パネル30は、静電容量式のタッチパネル32を有しているが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、操作パネルは、静電容量式とは異なる方式、例えば抵抗膜式等のタッチパネルを有していてもよい。
【0119】
実施例では、各発光部L(L1~L12)は、操作パネル30の背後において各スイッチ領域S(S1~S12)と一対一で対応するように配置されているが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、本発明に係る操作部は、発光色が異なる複数の発光部の組を複数有し、それらの発光部の組が各スイッチ領域に対応するように配置されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明は例えば、給湯装置、衣類乾燥機、浴室暖房装置、温水床暖房装置等に利用可能である。
【符号の説明】
【0121】
10、20…操作表示装置(10…台所リモコン、20…浴室リモコン)
99…加熱手段
90…機器(給湯装置)
12、22…操作部(12…第1操作部、22…第2操作部)
13、23…表示部(13…第1表示部、23…第2表示部)
11、21…制御部(11…第1制御部、21…第2制御部)
30A…操作面
30…操作パネル
S(S1~S12)…複数のスイッチ領域
L(L1~L12)…複数の発光部