IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士電機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図1
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図2
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図3
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図4
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図5
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図6
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図7
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図8
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図9
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図10
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図11
  • 特開-交換用バッテリ充電装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023172699
(43)【公開日】2023-12-06
(54)【発明の名称】交換用バッテリ充電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20231129BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231129BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20231129BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
H02J7/02 J
H02J7/00 X
H01M10/44 Q
H01M10/48 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022084676
(22)【出願日】2022-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】酒徳 拓弥
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA04
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA10
5G503CB11
5G503EA01
5G503EA05
5G503FA03
5H030AS06
5H030AS08
5H030AS18
5H030BB01
5H030FF27
5H030FF41
5H030FF42
5H030FF43
(57)【要約】
【課題】容易に交換用バッテリ充電装置を製造することが可能であるとともに、十分に充電されたバッテリを交換可能なバッテリとしてユーザに提供することが可能な交換用バッテリ充電装置を提供する。
【解決手段】この交換用バッテリ充電装置100は、着脱可能なバッテリ5を交換により提供するために、バッテリ5の充電を行うための充電部2と、各々に充電部2が配置される複数の収納部10を含む、収納部材1と、充電部2に対して配置され、充電部2の充電状態を検知する第1センサ3と、第1センサ3の検知結果に基づいて、充電部2に取り付けられているバッテリ5が充電されて交換可能か否かを判断する第1制御部4と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱可能なバッテリを交換により提供するために、前記バッテリの充電を行うための充電部と、
各々に前記充電部が配置される複数の収納部を含む、収納部材と、
前記充電部に対して配置され、前記充電部の充電状態を検知する第1センサと、
前記第1センサの検知結果に基づいて、前記充電部に取り付けられている前記バッテリが充電されて交換可能か否かを判断する制御部と、を備える、交換用バッテリ充電装置。
【請求項2】
前記第1センサは、前記充電部に対して接続された状態において充電状態を検知するか、または前記充電部に対して非接触状態において充電状態を検知する、請求項1に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項3】
前記第1センサは、複数の前記充電部に対して各々配置され、
前記制御部は、複数の前記第1センサの検知結果に基づいて、複数の前記充電部によって充電される複数の前記バッテリが各々充電されて交換可能か否かを判断する、請求項1に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第1センサによる前記充電部の充電状態の検知結果に基づいて、前記充電部から前記バッテリが着脱されたことを取得して、充電された前記バッテリと、使用済みの前記バッテリとの交換が完了したことを判断する、請求項1に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項5】
前記バッテリの前記充電部に対する位置を検知する第2センサをさらに備え、
前記制御部は、前記第2センサによる位置の検知結果に基づいて、前記充電部から前記バッテリが着脱されたことを取得して、充電された前記バッテリと、使用済みの前記バッテリとの交換が完了したことを判断する、請求項1に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項6】
前記充電部は、充電状態に応じて点灯または点滅する発光部を含み、
前記第1センサは、前記発光部の点灯または点滅を検知し、
前記制御部は、前記第1センサの検知結果に基づいて、前記バッテリが充電されたか否かを判断する、請求項1に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項7】
前記発光部は、前記充電部に対して複数配置され、
前記制御部は、前記第1センサが検知した点灯または点滅している前記発光部の数に基づいて、前記バッテリが充電されたか否かを判断する、請求項6に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項8】
前記発光部は、前記バッテリの充電量に応じて点灯または点滅する色が変化し、
前記制御部は、前記第1センサの検知した前記発光部の色に基づいて、前記バッテリが充電されたか否かを判断する、請求項6に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項9】
前記第1センサは、電源から前記充電部に供給される電流または電力を検知し、
前記制御部は、前記第1センサにより検知した電流値または電力値に基づいて、前記バッテリが充電されたか否かを判断する、請求項1に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第1センサにより検知した電流値または電力値が所定値以下の場合に、充電されたと判断するように構成されている、請求項9に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項11】
前記第1センサは、電流または電力の検知領域が狭い狭域のセンサと電流または電力の検知領域が広い広域のセンサとを含む、請求項9に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記バッテリと前記充電部との間の充電量に関する情報を取得し、取得した前記バッテリの充電量に関する情報に基づいて、充電されたか否かを判断する、請求項1に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記バッテリと前記充電部との間の充電量に関する情報に基づいて、前記充電部から前記バッテリが着脱されたことを取得して、充電された前記バッテリと、使用済みの前記バッテリとの交換が完了したことを判断する、請求項1に記載の交換用バッテリ充電装置。
【請求項14】
前記収納部材は、断熱部材と、加熱部材と、冷却部材とのうち少なくとも1つを含んでいる、請求項1に記載の交換用バッテリ充電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、交換用バッテリ充電装置に関し、特に、バッテリの充電を行う充電部を備える交換用バッテリ充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バッテリの充電を行う充電部を備える交換用バッテリ充電装置が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、バッテリを充電可能な複数の充電モジュールを備える充電および販売システム(交換用バッテリ充電装置)が開示されている。上記特許文献1では、充電モジュールのうち空いている1つに使用済みのバッテリを挿入し、他の充電モジュールからバッテリを取り出すように構成されている。また、充電モジュールは、ベースと、ベースに接合されたハウジング壁によって周囲を囲むとともに、充電モジュール間を区切るハウジングと、ベースからハウジングの内部空間に突出され、バッテリを充電するための電気接点とから構成される。また、複数の充電モジュールは、ベース上に一体的に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2017-529821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の充電および販売システムは、バッテリを充電するための充電部(電気接点)と、充電部を収容するとともに充電部間を区切る収納部(ハウジング)とが一体的に形成されている。そのため、新規の充電モジュールを製造する場合に、複数の充電部と収納部とを一体的に製造する必要があるため、充電部だけを製造する場合と比べて手間がかかるという問題点がある。また、上記特許文献1に記載の充電および販売システムでは、バッテリの充電状態を検知していないため、十分に充電されていないバッテリが交換可能なバッテリとして選択される可能性があるという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、容易に交換用バッテリ充電装置を製造することが可能であるとともに、十分に充電されたバッテリを交換可能なバッテリとしてユーザに提供することが可能な交換用バッテリ充電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による交換用バッテリ充電装置は、着脱可能なバッテリを交換により提供するために、バッテリの充電を行うための充電部と、各々に充電部が配置される複数の収納部を含む、収納部材と、充電部に対して配置され、充電部の充電状態を検知する第1センサと、第1センサの検知結果に基づいて、充電部に取り付けられているバッテリが充電されて交換可能か否かを判断する制御部と、を備える。
【0008】
この発明の一の局面による交換用バッテリ充電装置では、上記のように、収納部材と充電部とが別体であるため、収納部材と充電部とを各々独立して製造することができる。これにより、新規に交換用バッテリ充電装置を製造する場合に、新規の収納部材を製造しなくとも、従来使用している使用品の収納部材または一般的に販売されている汎用品の収納部材を利用して、使用品の収納部材の収納部または汎用品の収納部材の収納部に新規に製造した充電部を各々配置することにより交換用バッテリ充電装置を製造することができる。そのため、新規の収納部材を製造する必要がないことにより、収納部材と充電部とを一体的に製造する場合と比べて、交換用バッテリ充電装置を容易に製造することができる。また、第1センサを配置することにより、充電部の充電状態を検知することができるため、収納部材に加えて充電部を新規に製造しなくとも、汎用品の収納部材または使用品の収納部材に汎用品の充電部と第1センサとを配置することにより、充電部の充電状態を検知することができる交換用バッテリ充電装置を製造することができる。そのため、新規の収納部材および新規の充電部を製造する必要がないことにより、収納部材と充電部とを一体的に製造する場合と比べて、交換用バッテリ充電装置をより容易に製造することができる。また、制御部により、第1センサの検知結果に基づいて、充電部に取り付けられているバッテリが充電されて交換可能か否かが判断されるため、十分に充電されたバッテリを交換可能なバッテリとしてユーザに提供することができる。これらの結果、容易に交換用バッテリ充電装置を製造することができるとともに、十分に充電されたバッテリを交換可能なバッテリとしてユーザに提供することができる。
【0009】
上記一の局面による交換用バッテリ充電装置において、好ましくは、第1センサは、充電部に対して接続された状態において充電状態を検知するか、または充電部に対して非接触状態において充電状態を検知する。このように構成すれば、汎用品の充電部を用いる場合に、充電部の構成に合わせて第1センサの構成を選択することができる。
【0010】
上記一の局面による交換用バッテリ充電装置において、好ましくは、第1センサは、複数の充電部に対して各々配置され、制御部は、複数の第1センサの検知結果に基づいて、複数の充電部によって充電される複数のバッテリが各々充電されて交換可能か否かを判断する。このように構成すれば、複数の充電部の充電状態を充電部の各々に設けられた第1センサにより検知することができるため、制御部は、複数の充電部の各々の充電状態を取得できるとともに、複数のバッテリから交換可能なバッテリを選択することができる。
【0011】
上記一の局面による交換用バッテリ充電装置において、好ましくは、制御部は、第1センサによる充電部の充電状態の検知結果に基づいて、充電部からバッテリが着脱されたことを取得して、充電されたバッテリと、使用済みのバッテリとの交換が完了したことを判断する。このように構成すれば、充電部からバッテリが着脱されたことを検知するための機構を別途設ける必要がないため、部品点数が増加するのを抑制することができる。
【0012】
上記一の局面による交換用バッテリ充電装置において、好ましくは、バッテリの充電部に対する位置を検知する第2センサをさらに備え、制御部は、第2センサによる位置の検知結果に基づいて、充電部からバッテリが着脱されたことを取得して、充電されたバッテリと、使用済みのバッテリとの交換が完了したことを判断する。このように構成すれば、第2センサによりバッテリの充電部に対する位置を検知することにより、充電部からバッテリが取り外された状態と、充電部にバッテリが取り付けられた状態とを確実に取得することができるため、制御部は、充電されたバッテリと、使用済みのバッテリとの交換が完了したことを確実に判断することができる。
【0013】
上記一の局面による交換用バッテリ充電装置において、好ましくは、充電部は、充電状態に応じて点灯または点滅する発光部を含み、第1センサは、発光部の点灯または点滅を検知し、制御部は、第1センサの検知結果に基づいて、バッテリが充電されたか否かを判断する。ここで、汎用品の充電部では、発光部によってユーザに充電されたことを知らせるように構成されている場合がある。この場合に上記のように構成すれば、汎用品の充電部が有する、ユーザが目視で確認するための発光部の点灯または点滅を利用して、制御部は、充電部の充電状態を判断することができるため、充電状態を判断するための機構を別途設ける必要がない。
【0014】
この場合、好ましくは、発光部は、充電部に対して複数配置され、制御部は、第1センサが検知した点灯または点滅している発光部の数に基づいて、バッテリが充電されたか否かを判断する。ここで、汎用品の充電部では、充電量に応じて点灯または点滅する発光部の数が変化するとともに、点灯または点滅している発光部の数によってユーザが充電量を把握できるように構成されている場合がある。この場合に上記のように構成すれば、汎用品の充電部が有するユーザが目視で確認するための発光部を利用して、制御部は、充電部の充電状態を判断することができるため、充電状態を判断するための機構を別途設ける必要がない。また、充電が完了されたと判断する発光部の数を設定することによって、制御部は、容易に充電部の充電状態を取得することができる。
【0015】
上記充電部は、充電状態に応じて点灯または点滅する発光部を含む交換用バッテリ充電装置において、好ましくは、発光部は、バッテリの充電量に応じて点灯または点滅する色が変化し、制御部は、第1センサの検知した発光部の色に基づいて、バッテリが充電されたか否かを判断する。ここで、汎用品の充電部では、点灯または点滅している発光部の色が変化することによりユーザに充電されたことを知らせるように構成されている場合がある。そのため、このように構成すれば、汎用品の充電部が有するユーザが目視で確認するための発光部の点灯または点滅を利用して、制御部は、充電部の充電状態を判断することができるため、充電状態を判断するための機構を別途設ける必要がない。
【0016】
上記一の局面による交換用バッテリ充電装置において、好ましくは、第1センサは、電源から充電部に供給される電流または電力を検知し、制御部は、第1センサにより検知した電流値または電力値に基づいて、バッテリが充電されたか否かを判断する。ここで、電源から充電部に供給される電流の電流値または電力の電力値は、充電量が100%に近づくにつれて小さくなる。そのため、電流値または電力値の変化に基づいて制御部により判断することにより、制御部は、充電状態を容易に判断することができる。
【0017】
この場合、好ましくは、制御部は、第1センサにより検知した電流値または電力値が所定値以下の場合に、充電されたと判断するように構成されている。ここで、電源から充電部に供給される電流の電流値または電力の電力値は、充電量が100%に近づくにつれて小さくなる。そのため、充電されたと判断する充電量における電流値または電力値を所定値に設定することにより、制御部は、充電されたか否かを容易に判断することができる。
【0018】
上記充電部は、第1センサは、電源から充電部に供給される電流または電力を検知する交換用バッテリ充電装置において、好ましくは、第1センサは、電流または電力の検知領域が狭い狭域のセンサと電流または電力の検知領域が広い広域のセンサとを含む。このように構成すれば、狭域のセンサを用いる場合は、検知領域が狭くなるが検知精度を向上させることができる。また、広域のセンサを用いることにより、検知できる電流値または電力値の範囲を広げることができる。そのため、これらのセンサを両方備えることにより、検知範囲を広くしつつ、部分的に検知精度を向上させることができる。
【0019】
上記一の局面による交換用バッテリ充電装置において、好ましくは、制御部は、バッテリと充電部との間の充電量に関する情報を取得し、取得したバッテリの充電量に関する情報に基づいて、充電されたか否かを判断する。このように構成すれば、第1センサの検知結果に加えて、充電量に関する情報に基づいて、充電されたか否かを判断することができるため、制御部は、より正確に充電状態を判断することができる。
【0020】
上記一の局面による交換用バッテリ充電装置において、好ましくは、制御部は、バッテリと充電部との間の充電量に関する情報に基づいて、充電部からバッテリが着脱されたことを取得して、充電されたバッテリと、使用済みのバッテリとの交換が完了したことを判断する。このように構成すれば、バッテリが交換されると充電量が変化するため、充電量に関する情報に基づくことにより、充電部からバッテリが着脱されたことをより正確に取得することができる。
【0021】
上記一の局面による交換用バッテリ充電装置において、好ましくは、収納部材は、断熱部材と、加熱部材と、冷却部材とのうち少なくとも1つを含んでいる。このように構成すれば、収納部材が、断熱部材または加熱部材を含むことにより、外気温が低い場所に交換用バッテリ充電装置を設置する場合に、収納部内の温度を高くすることができるため、外気温に起因して収納部内の温度が低くなることにより充電部の充電に影響が出ることを抑制することができる。また、冷却部材を含むことにより、外気温が高い場所に交換用バッテリ充電装置を設置する場合に、収納部内の温度を低くすることができるため、外気温に起因して収納部内の温度が高くなることにより充電部の充電に影響が出ることを抑制することができる。さらに、冷却部材を含むことにより、充電中のバッテリから発せられる熱によって収納部内が温められることを抑制することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、上記のように、容易に交換用バッテリ充電装置を製造することが可能であるとともに、十分に充電されたバッテリを交換可能なバッテリとしてユーザに提供することが可能な交換用バッテリ充電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】実施形態による交換用バッテリ充電装置を示した斜視図である。
図2】充電部を示した図である。
図3】第1実施形態による交換用バッテリ充電装置のブロック図である。
図4】バッテリを交換する際における第1制御部による制御処理のフローチャートである。
図5】第2実施形態による交換用バッテリ充電装置のブロック図である。
図6】第3実施形態による交換用バッテリ充電装置のブロック図である。
図7】第4実施形態による交換用バッテリ充電装置のブロック図である。
図8】バッテリ取り外し時の第2センサとバッテリとの位置を示す図である。
図9】バッテリ取付時の第2センサとバッテリとの位置を示す図である。
図10】変形例における第2センサの配置の例を示す図である。
図11】変形例における第2センサの配置の別の例を示す図である。
図12図11に示す変形例の場合の第2センサの検知結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
(交換用バッテリ充電装置の構成)
図1図3を参照して、第1実施形態による交換用バッテリ充電装置100の構成について説明する。
【0026】
図1および図2に示す交換用バッテリ充電装置100は、バッテリ5を充電するとともに、使用済みバッテリ5と充電済みバッテリ5とを交換するための装置である。図1では、上下方向をZ方向により示している。図1では、交換用バッテリ充電装置100の幅方向(左右方向)をX方向により示している。また、図1では、Z方向およびX方向の両方向に直交する方向をY方向により示している。Y方向のうち、交換用バッテリ充電装置100の正面側から背面側を向く方向をY1方向により示し、その逆方向をY2方向により示している。なお、交換用バッテリ充電装置100は、交換用バッテリ充電装置100のY2方向側(前方側)からユーザによりバッテリ5の取付作業および取外作業などが行われるように構成されている。
【0027】
図3に示すように、交換用バッテリ充電装置100は、収納部材1と、充電部2と、第1センサ3と、第1制御部4とを備える。なお、第1制御部4は、特許請求の範囲に記載した「制御部」の一例である。
【0028】
収納部材1は、複数の収納部10と、認証部6と、温度計7と、加熱部材8と、循環ファン9とを含む。複数の収納部10は、X方向およびZ方向に沿って配置される。また、複数の収納部10は、互いに区切られている。収納部材1は、たとえば、ロッカーである。収納部材1は、屋内に設けられてもよく、屋外に設けられてもよい。
【0029】
認証部6は、ユーザ認証を行うための部分である。認証部6は、NFC(Near field communication:近距離無線通信)リーダ、Bluetooth(登録商標)、QRリーダ、またはQRコード(登録商標)のいずれか1つ以上を含む。ユーザ認証は、たとえば、スマートフォンまたは利用者のIDカードが認証部6に近づけられることにより行われる。具体的には、たとえば、スマートフォンの近距離無線通信(Bluetooth(登録商標)またはWiFi)を用いてユーザ認証が行われてもよく、利用者IDカードに付したQRコード(登録商標)をQRリーダにより読み込むことで行われてもよく、または、スマートフォンのカメラによりQRコード(登録商標)を読み込むことによって行われてもよい。また、ユーザ認証は、交換用バッテリ充電装置100によって行われるオフライン認証でもよく、交換用バッテリ充電装置100が管理者のサーバとの間で通信を行うオンライン認証でもよい。オフライン認証の場合は、ユーザ情報が予め交換用バッテリ充電装置100に登録されていてもよい。認証部6は、ユーザ認証が可能または不可であることを示すための表示部を含んでいてもよい。表示部は、たとえば、インジケータランプおよびモニタを含む。
【0030】
温度計7は、収納部材1内の温度を測定する。温度計7は、収納部材1内の温度が充電に影響を及ぼさない温度に設定するために用いられる。
【0031】
加熱部材8は、たとえば、ヒータである。加熱部材8は、収納部材1に1つ配置されてもよく、各々の収納部10に配置されていてもよい。第1制御部4は、温度計7で測定した温度が第1の所定の温度よりも低い場合にヒータを駆動させて収納部材1(収納部10)全体を温める。第1の所定温度とは、充電に影響を及ぼす温度である。具体的には、外気温に起因して収納部10内が低温になった場合である。
【0032】
循環ファン9は、収納部材1内の空気を循環させて、バッテリ5から発せられる熱を逃がすためのファンである。温度計7により測定された温度が第2の所定温度よりも高い場合に、第1制御部4は、循環ファン9を駆動させて収納部10内を冷やす。具体的には、充電時のバッテリ5が発する熱または外気温に起因して収納部10内が高温になった場合である。第2の所定温度とは、加熱部材8を駆動させる第1の所定温度とは異なる温度である。たとえば、収納部材1(収納部10)内の最適温度範囲(許容可能な温度範囲)の上限値が第2の所定温度に設定され、下限値が第1の所定温度に設定される。なお、循環ファン9は、特許請求の範囲に記載した「冷却部材」の一例である。
【0033】
図2および図3に示すように、収納部10は、扉11と、ロック機構12と、扉開閉検知センサ13と、交換指示ランプ14とを含む。収納部10は、前方側に開口部を有している。
【0034】
扉11は、収納部10の前方側の開口部に取り付けられる。扉11は、ロック機構12が解除されることにより、自動で開いてもよく、手動で開くように構成されていてもよい。
【0035】
ロック機構12は、扉11をロックするために用いられる。ロック機構12は、たとえば、ソレノイドロックである。第1センサ3の検知結果に基づいて第1制御部4が収納部10を選択した後、選択された収納部10のロック機構12が解除される。また、ロック機構12は、扉開閉検知センサ13により扉11が開状態から閉状態になったことを検知した場合に、ロック状態になる。
【0036】
扉開閉検知センサ13は、扉11が開閉されたことを検知する。扉開閉検知センサ13は、たとえば、マグネットスイッチである。扉開閉検知センサ13は、扉11が閉じている状態では扉11に接触することにより回路がつながり扉11を検知し、扉11が開いている状態の場合に、扉11に接触しないことにより回路が遮断され、扉11を検知しないセンサである。扉開閉検知センサ13が扉11を検知した場合に、第1制御部4は、扉11が閉状態であると判断し、扉開閉検知センサ13が扉11を検知しない場合は、扉11が開状態であると判断する。
【0037】
交換指示ランプ14は、各々の収納部10に設けられる。たとえば、交換指示ランプ14は、扉11に設けられる(図1参照)。交換指示ランプ14は、第1センサ3の検知結果に基づいて第1制御部4が収納部10を選択した後、交換可能なバッテリ5が配置されている収納部10を知らせるために点灯または点滅する。交換指示ランプ14は、たとえば、点灯または点滅することによりユーザに知らせてもよく、色が変化することによりユーザに知らせてもよい。また、交換指示ランプ14は、交換可能なバッテリ5がない場合に利用不可を示すように点灯または点滅してもよい。
【0038】
図3に示すように、充電部2は、バッテリ5が着脱可能に構成されている。充電部2は、複数の収納部10に各々配置される。1つの収納部10に配置される充電部2の数は、1つでもよく、複数でもよい。また、複数の収納部10の全部に充電部2が配置されていてもよく、一部の収納部10に充電部2が配置されていてもよい。また、複数の収納部10の全部に同じ規格の充電部2が配置されていてもよく、異なる規格の充電部2が配置されていてもよい。たとえば、複数の収納部10のいくつかに電動バイクを駆動させるための駆動用バッテリの充電部2が配置され、複数の収納部10の残りに携帯電話のモバイルバッテリの充電部2が配置されてもよい。
【0039】
図3に示すように、充電部2は、第2制御部21と発光部22とを含む。第2制御部21は、バッテリ5の第3制御部52との間で充電量に関する情報の通信を行う。また、第2制御部21は、商用電源90から電力の供給を受ける。第2制御部21は、供給された電力をバッテリ5の第3制御部52を介してバッテリ5に供給する。第2制御部21は、第3制御部52との間の通信によって取得した充電量に関する情報に基づいて、バッテリ5に供給する電力値または電流値を調整する。第2制御部21は、供給された電力を発光部22に供給する。商用電源90は、たとえば、単相100Vの電源、単相200Vの電源または三相200Vの電源である。充電部2は、ユーザ個人で使用する目的で製造される汎用品であってもよい。
【0040】
発光部22は、たとえば、インジケータランプである。発光部22は、充電部2の表面に設けられる。発光部22は、充電状態に応じて点灯または点滅する。発光部22は、充電部2に複数設けられる。点灯または点滅する発光部22の数は、充電量に応じて増減する。たとえば、発光部22を5つ設けて、充電量が20%であれば点灯または点滅する発光部22が1つ、充電量が40%であれば点灯または点滅する発光部22が2つというように、充電量が20%増えるたびに点灯または点滅する数が増えるように構成される。
【0041】
第1センサ3は、充電部2に対して接続された状態または非接触状態で配置され、充電部2の充電状態を検知する。第1実施形態では、第1センサ3は、発光部22の点灯または点滅を検知する。第1センサ3は、たとえば、カメラ、照度センサ、または可視光センサである。
【0042】
第1制御部4は、複数の充電部2に対して1つ設けられる。第1制御部4は、第1センサ3の検知結果に基づいて、充電部2に取り付けられているバッテリ5が充電されて交換可能か否かを判断する。第1制御部4は、充電量が100%の場合に充電されてもよく、たとえば、90%以上になることで充電されたと判断されてもよい。
【0043】
第1制御部4は、第1センサ3による充電部2の充電状態の検知結果に基づいて、充電部2からバッテリ5が着脱されたことを取得して、充電されたバッテリ5と、使用済みのバッテリ5との交換が完了したことを判断する。
【0044】
バッテリ5は、電動自転車、自動車またはバイクを駆動するための駆動用バッテリと、携帯電話またはスマートフォンを充電するためのモバイルバッテリとを含む。バッテリ5は、蓄電部51と、第3制御部52とを含む。蓄電部51は、充電部2から供給された電気エネルギーを溜める部分である。第3制御部52は、蓄電部51の容量に基づいて充電量を取得する。
【0045】
図4に基づいて、バッテリ5を交換する際における第1制御部4による制御処理について説明する。まず、ステップS1では、第1制御部4が、ユーザ認証を検知したか否かで進むステップが異なる。認証を検知すればステップS2に進み、ユーザ認証を検知していなければ、認証を検知するまで待機する。ステップS2では、第1制御部4は、ユーザ認証を認証可能か否か判断する。具体的には、第1制御部4は、認証部6を介して読み取ったユーザ情報を認証可能か否か判断する。認証可能であれば、ステップS3に進む。このとき、認証部6が、表示部を含んでいる場合は、認証可能であることを表示する。認証可能でなければ、新たな認証を検知するまで待機する。このとき、認証部6が、表示部を含んでいる場合は、認証不可であることを表示する。
【0046】
ステップS3では、第1制御部4は、交換可能なバッテリ5を選択する。具体的には、第1センサ3により検知した充電量に関する情報に基づいて、第1制御部4は、交換可能なバッテリ5を選択する。交換可能なバッテリ5として、たとえば、複数のバッテリ5のうち充電量が最も大きいバッテリ5が選択される。また、充電量が同じバッテリ5がある場合は、第1制御部4は、先に充電を開始したバッテリ5を選択してもよい。または、充電量が同じバッテリ5がある場合は、第1制御部4は、先に充電を完了したバッテリ5を選択してもよい。
【0047】
ステップS4では、第1制御部4は、ステップS3で選択されたバッテリ5に対応する収納部10の交換指示ランプ14を点灯させる。バッテリ5に対応する収納部10とは、選択されたバッテリ5が取り付けられている充電部2を有する収納部10である。
【0048】
ステップS5では、ステップS3で選択されたバッテリ5に対応する収納部10の扉11のロック機構12を解除状態にする。
【0049】
ステップS6では、第1制御部4は、バッテリ5の交換が完了したか否か判断する。たとえば、バッテリ5が取り外されることにより発光部22がオフ状態(点灯および点滅をしていない状態)となるため、発光部22がオフ状態となったことを第1センサ3が検知した場合、第1制御部4は、充電部2からバッテリ5が取り外されたと判断する。その後、発光部22が点灯または点滅することにより、第1制御部4は、充電部2にバッテリ5が取り付けられたと判断する。これにより、第1制御部4は、バッテリ5の交換が完了したと判断する。バッテリ5の交換が完了されたと判断した場合は、ステップS7に進み、バッテリ5の交換が完了していない場合は、ステップS6を繰り返す。
【0050】
ステップS7では、第1制御部4は、扉11が閉状態か否かを判断する。具体的には、扉開閉検知センサ13が、検知していない状態から検知した状態になることにより、第1制御部4は、扉11が閉状態であることを判断する。扉11が閉状態であると判断した場合は、ステップS8に進み、扉11が閉状態でない(開状態)と判断した場合は、ステップS7を繰り返す。ステップS8では、ロック機構12によって扉11をロックし、制御が終了する。
【0051】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0052】
第1実施形態では、上記のように、収納部材1と充電部2とが別体であるため、収納部材1と充電部2とを各々独立して製造することができる。これにより、新規に交換用バッテリ充電装置100を製造する場合に、新規の収納部材1を製造しなくとも、従来使用している使用品の収納部材1または一般的に販売されている汎用品の収納部材1を利用して、使用品の収納部材1の収納部10または汎用品の収納部材1の収納部10に新規に製造した充電部2を各々配置することにより交換用バッテリ充電装置100を製造することができる。そのため、新規の収納部材1を製造する必要がないことにより、収納部材1と充電部2とを一体的に製造する場合と比べて、交換用バッテリ充電装置100を容易に製造することができる。また、第1センサ3を配置することにより、充電部2の充電状態を検知することができるため、収納部材1に加えて充電部2を新規に製造しなくとも、汎用品の収納部材1または使用品の収納部材1に汎用品の充電部2と第1センサ3とを配置することにより、充電部2の充電状態を検知することができる交換用バッテリ充電装置100を製造することができる。そのため、新規の収納部材1および新規の充電部2を製造する必要がないことにより、収納部材1と充電部2とを一体的に製造する場合と比べて、交換用バッテリ充電装置100をより容易に製造することができる。また、第1制御部4により、第1センサ3の検知結果に基づいて、充電部2に取り付けられているバッテリ5が充電されて交換可能か否かが判断されるため、十分に充電されたバッテリ5を交換可能なバッテリ5としてユーザに提供することができる。これらの結果、容易に交換用バッテリ充電装置100を製造することができるとともに、十分に充電されたバッテリ5を交換可能なバッテリ5としてユーザに提供することができる。
【0053】
第1実施形態では、上記のように、第1センサ3は、充電部2に対して接続された状態において充電状態を検知するか、または充電部2に対して非接触状態において充電状態を検知する。これにより、汎用品の充電部2を用いる場合に、充電部2の構成に合わせて第1センサ3の構成を選択することができる。
【0054】
第1実施形態では、上記のように、第1センサ3は、複数の充電部2に対して各々配置され、第1制御部4は、複数の第1センサ3の検知結果に基づいて、複数の充電部2によって充電される複数のバッテリ5が各々充電されて交換可能か否かを判断する。これにより、複数の充電部2の充電状態を充電部2の各々に設けられた第1センサ3により検知することができるため、第1制御部4は、複数の充電部2の各々の充電状態を取得できるとともに、複数のバッテリ5から交換可能なバッテリ5を選択することができる。
【0055】
第1実施形態では、上記のように、第1制御部4は、第1センサ3による充電部2の充電状態の検知結果に基づいて、充電部2からバッテリ5が着脱されたことを取得して、充電されたバッテリ5と、使用済みのバッテリ5との交換が完了したことを判断する。これにより、充電部2からバッテリ5が着脱されたことを検知するための機構を別途設設ける必要がないため、部品点数が増加することを抑制することができる。
【0056】
第1実施形態では、上記のように、充電部2は、充電状態に応じて点灯または点滅する発光部22を含み、第1センサ3は、発光部22の点灯または点滅を検知し、第1制御部4は、第1センサ3の検知結果に基づいて、バッテリ5が充電されたか否かを判断する。ここで、汎用品の充電部2では、発光部22によってユーザに充電されたことを知らせるように構成されている場合がある。この場合に、汎用品の充電部2が有する、ユーザが目視で確認するための発光部22の点灯または点滅を利用して、第1制御4部は、充電部2の充電状態を判断することができるため、充電状態を判断するための機構を別途設ける必要がない。
【0057】
第1実施形態では、上記のように、発光部22は、充電部2に対して複数配置され、第1制御部4は、第1センサ3が検知した点灯または点滅している発光部22の数に基づいて、バッテリ5が充電されたか否かを判断する。ここで、汎用品の充電部2では、充電量に応じて点灯または点滅する発光部22の数が変化するとともに、点灯または点滅している発光部22の数によってユーザが充電量を把握できるように構成されている場合がある。そのため、汎用品の充電部2が有するユーザが目視で確認するための発光部22を利用して、第1制御部4は、充電部2の充電状態を判断することができるため、充電状態を判断するための機構を別途設ける必要がない。また、充電が完了されたと判断する発光部22の数を設定することによって、第1制御部4は、容易に充電部2の充電状態を取得することができる。
【0058】
第1実施形態では、上記のように、収納部材1は、断熱部材と、加熱部材8と、循環ファン9とのうち少なくとも1つを含んでいる。これにより、外気温が低い場所に交換用バッテリ充電装置100を設置する場合に、収納部10内の温度を高くすることができるため、外気温に起因して収納部10内の温度が低くなることにより充電部2の充電に影響が出ることを抑制することができる。また、循環ファン9を含むことにより、外気温が高い場所に交換用バッテリ充電装置100を設置する場合に、収納部10内の温度を低くすることができるため、外気温に起因して収納部10内の温度が高くなることにより充電部2の充電に影響が出ることを抑制することができる。さらに、循環ファン9を含むことにより、充電中のバッテリ5から発せられる熱によって収納部10内が温められることを抑制することができる。
【0059】
[第2実施形態]
次に、図1図2図4および図5を参照して、第2実施形態による交換用バッテリ充電装置200の構成について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態による交換用バッテリ充電装置100と同様の構成の部分には、同一の符号を付している。
【0060】
図5に示すように、第1センサ3は、商用電源90と充電部2との間に配置される。第1センサ3は、充電部2に対して接続された状態または非接触状態において充電状態を検知する。第1センサ3は、たとえば、電流計または電力計である。第1センサ3は、商用電源90から充電部2に供給される電流または電力を検知する。第1センサ3は、検知結果の情報を第1制御部4に送信する。なお、商用電源90は、特許請求の範囲に記載した「電源」の一例である。
【0061】
第1センサ3は、電流または電力の検知領域が狭い狭域のセンサと電流または電力の検知領域が広い広域のセンサとを含む。狭域のセンサと広域のセンサとの両方が直列で配置されている。
【0062】
第1制御部4は、第1センサ3により検知した電流値または電力値に基づいて、バッテリ5が充電されたか否かを判断する。第1制御部4は、第1センサ3により検知した電流値または電力値が所定値以下の場合に、充電されたと判断するように構成されている。所定値は、充電されたと判断する充電量になったときの電流値または電力値に基づいて設定される。
【0063】
第1制御部4は、第1センサ3により検知した電流値または電力値に基づいて充電されたバッテリ5と、使用済みのバッテリ5との交換が完了したことを判断する。具体的には、バッテリ5が充電部2から取り外されることにより、電力値または電流値は0になる。そこで、電力値または電流値が0になった場合に、第1制御部4は、バッテリ5が充電部2から取り外されたと判断する。その後、再び電流値または電力値が0よりも大きくなった場合に、第1制御部4は、バッテリ5が充電部2に取り付けられたと判断する。これにより、第1制御部4は、充電されたバッテリ5と、使用済みのバッテリ5との交換が完了したことを判断する。
【0064】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0065】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0066】
第2実施形態では、上記のように、収納部材1と充電部2とが別体であるため、収納部材1と充電部2とを各々独立して製造することができる。これにより、新規に交換用バッテリ充電装置200を製造する場合に、新規の収納部材1を製造しなくとも、従来使用している使用品の収納部材1または一般的に販売されている汎用品の収納部材1を利用して、使用品の収納部材1の収納部10または汎用品の収納部材1の収納部10に新規に製造した充電部2を各々配置することにより交換用バッテリ充電装置200を製造することができる。そのため、新規の収納部材1を製造する必要がないことにより、収納部材1と充電部2とを一体的に製造する場合と比べて、交換用バッテリ充電装置100を容易に製造することができる。また、第1センサ3を配置することにより、充電部2の充電状態を検知することができるため、収納部材1に加えて充電部2を新規に製造しなくとも、汎用品の収納部材1または使用品の収納部材1に汎用品の充電部2と第1センサ3とを配置することにより、充電部2の充電状態を検知することができる交換用バッテリ充電装置200を製造することができる。そのため、新規の収納部材1および新規の充電部2を製造する必要がないことにより、収納部材1と充電部2とを一体的に製造する場合と比べて、交換用バッテリ充電装置200をより容易に製造することができる。また、第1制御部4により、第1センサ3の検知結果に基づいて、充電部2に取り付けられているバッテリ5が充電されて交換可能か否かが判断されるため、十分に充電されたバッテリ5を交換可能なバッテリ5としてユーザに提供することができる。これらの結果、容易に交換用バッテリ充電装置200を製造することができるとともに、十分に充電されたバッテリ5を交換可能なバッテリ5としてユーザに提供することができる。
【0067】
また、第2実施形態では、第1センサ3は、商用電源90から充電部2に供給される電流または電力を検知し、第1制御部4は、第1センサ3により検知した電流値または電力値に基づいて、バッテリ5が充電されたか否かを判断する。ここで、商用電源90から充電部2に供給される電流の電流値または電力の電力値は、充電量が100%に近づくにつれて小さくなる。そのため、電流値または電力値の変化に基づいて判断することにより、第1制御部4は、充電状態を容易に判断することができる。
【0068】
また、第2実施形態では、第1制御部4は、第1センサ3により検知した電流値または電力値が所定値以下の場合に、充電されたと判断するように構成されている。ここで、商用電源90から充電部2に供給される電流の電流値または電力の電力値は、充電量が100%に近づくにつれて小さくなる。そのため、充電されたと判断する充電量における電流値または電力値を所定値に設定することにより、第1制御部4は、充電されたか否かを容易に判断することができる。
【0069】
また、第2実施形態では、第1センサ3は、電流または電力の検知領域が狭い狭域のセンサと電流または電力の検知領域が広い広域のセンサとを含む。これにより、狭域のセンサを用いる場合は、検知領域が狭くなるが検知精度を向上させることができる。また、広域のセンサを用いることにより、検知できる電流値または電力値の範囲を広げることができる。そのため、これらの第1センサ3を両方備えることにより、検知範囲を広くしつつ、部分的に検知精度を向上させることができる。
【0070】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0071】
[第3実施形態]
次に、図1図2図4および図6を参照して、第3実施形態による交換用バッテリ充電装置300の構成について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態による交換用バッテリ充電装置100と同様の構成の部分には、同一の符号を付している。
【0072】
図6に示すように、第1制御部4は、バッテリ5と充電部2との間の充電量に関する情報を取得し、取得したバッテリ5の充電量に関する情報に基づいて、充電が完了したか否かを判断する。具体的には、第1制御部4は、第2制御部21と第3制御部52との間の充電量に関する通信を受信し、充電量に関する情報を取得する。第1制御部4は、取得した充電量が所定値以上の場合は、充電されたと判断する。
【0073】
また、第1制御部4は、バッテリ5と充電部2との間の充電量に関する情報に基づいて、充電部2からバッテリ5が着脱されたことを取得して、充電されたバッテリ5と、使用済みのバッテリ5との交換が完了したことを判断する。また、第1制御部4は、バッテリ5が取り外された場合、第2制御部21と第3制御部52との間の充電量に関する通信が途絶えるため、充電量に関する情報を取得できない。これにより、バッテリ5が充電部2から取り外されたと判断する。また、その後、第2制御部21と第3制御部52との間の充電量に関する通信が再開されることにより、バッテリ5が充電部2に取り付けられたと判断する。これにより、第1制御部4は、充電されたバッテリ5と、使用済みのバッテリ5との交換が完了したことを判断する。
【0074】
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0075】
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0076】
第3実施形態では、上記のように、収納部材1と充電部2とが別体であるため、収納部材1と充電部2とを各々独立して製造することができる。これにより、新規に交換用バッテリ充電装置300を製造する場合に、新規の収納部材1を製造しなくとも、従来使用している使用品の収納部材1または一般的に販売されている汎用品の収納部材1を利用して、使用品の収納部材1の収納部10または汎用品の収納部材1の収納部10に新規に製造した充電部2を各々配置することにより交換用バッテリ充電装置300を製造することができる。そのため、新規の収納部材1を製造する必要がないことにより、収納部材1と充電部2とを一体的に製造する場合と比べて、交換用バッテリ充電装置300を容易に製造することができる。また、第1センサ3を配置することにより、充電部2の充電状態を検知することができるため、収納部材1に加えて充電部2を新規に製造しなくとも、汎用品の収納部材1または使用品の収納部材1に汎用品の充電部2と第1センサ3とを配置することにより、充電部2の充電状態を検知することができる交換用バッテリ充電装置300を製造することができる。そのため、新規の収納部材1および新規の充電部2を製造する必要がないことにより、収納部材1と充電部2とを一体的に製造する場合と比べて、交換用バッテリ充電装置300をより容易に製造することができる。また、第1制御部4により、第1センサ3の検知結果に基づいて、充電部2に取り付けられているバッテリ5が充電されて交換可能か否かが判断されるため、十分に充電されたバッテリ5を交換可能なバッテリ5としてユーザに提供することができる。これらの結果、容易に交換用バッテリ充電装置300を製造することができるとともに、十分に充電されたバッテリ5を交換可能なバッテリ5としてユーザに提供することができる。
【0077】
また、第3実施形態では、上記のように、第1制御部4は、バッテリ5と充電部2との間の充電量に関する情報を取得し、取得したバッテリ5の充電量に関する情報に基づいて、充電されたか否かを判断する。これにより、第1センサ3の検知結果に加えて、充電量に関する情報に基づいて、充電されたか否かを判断することができるため、第1制御部4は、より正確に充電状態を判断することができる。
【0078】
また、第3実施形態では、上記のように、第1制御部4は、バッテリ5と充電部2との間の充電量に関する情報に基づいて、充電部2からバッテリ5が着脱されたことを取得して、充電されたバッテリ5と、使用済みのバッテリ5との交換が完了したことを判断する。これにより、バッテリ5が交換されると充電量が変化するため、充電量に関する情報に基づくことにより、充電部2からバッテリ5が着脱されたことをより正確に取得することができる。
【0079】
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0080】
[第4実施形態]
次に、図1図2図4図7図8および図9を参照して、第4実施形態による交換用バッテリ充電装置400の構成について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態による交換用バッテリ充電装置100と同様の構成の部分には、同一の符号を付している。
【0081】
図7に示すように、交換用バッテリ充電装置400は、バッテリ5の充電部2に対する位置を検知する第2センサ30を備える。
【0082】
図8に示すように、第2センサ30は、投光部31と受光部32とを含む光センサである。第2センサ30は、充電部2の開口部分の近くに設けられる。第2センサ30は、投光部31と受光部32とが上下方向に並んで配置される。
【0083】
第2センサ30によるバッテリ5の充電部2に対する位置の検知結果に基づいて、充電部2からバッテリ5が着脱されたことを取得して、第1制御部4は、充電されたバッテリ5と、使用済みのバッテリ5との交換が完了したことを判断する。図8に示すように、第2センサ30は、投光部31と受光部32との間に何もない状態(バッテリ取り外し時)の場合に、投光部31から照射された光は、第2センサ30の受光部32において検知される。
【0084】
一方で、図9に示すように、投光部31と受光部32との間にバッテリ5が位置する状態(バッテリ取付時)の場合は、バッテリ5により投光部31から照射された光が遮られるため、バッテリ取り外し時の光の量と比べて、受光部32で検知される光の量が変化する。
【0085】
第1制御部4は、バッテリ取り外し時の受光部32において検知した光の量を基準値として、受光部32において検知される光の量の変化から、バッテリ5が取り付けられたことを判断する。なお、バッテリ5が充電部2から取り外された場合は、受光部32が受光する光の量は基準値と同じであるため、第1制御部4は、バッテリ5が取り外されたと判断する。第1制御部4は、バッテリ5が充電部2から取り外されたと判断した後に、バッテリ5が充電部2に取り付けられたと判断した場合に、充電されたバッテリ5と、使用済みのバッテリ5との交換が完了したことを判断する。
【0086】
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0087】
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0088】
第4実施形態では、上記のように、収納部材1と充電部2とが別体であるため、収納部材1と充電部2とを各々独立して製造することができる。これにより、新規に交換用バッテリ充電装置400を製造する場合に、新規の収納部材1を製造しなくとも、従来使用している使用品の収納部材1または一般的に販売されている汎用品の収納部材1を利用して、使用品の収納部材1の収納部10または汎用品の収納部材1の収納部10に新規に製造した充電部2を各々配置することにより交換用バッテリ充電装置400を製造することができる。そのため、新規の収納部材1を製造する必要がないことにより、収納部材1と充電部2とを一体的に製造する場合と比べて、交換用バッテリ充電装置400を容易に製造することができる。また、第1センサ3を配置することにより、充電部2の充電状態を検知することができるため、収納部材1に加えて充電部2を新規に製造しなくとも、汎用品の収納部材1または使用品の収納部材1に汎用品の充電部2と第1センサ3とを配置することにより、充電部2の充電状態を検知することができる交換用バッテリ充電装置400を製造することができる。そのため、新規の収納部材1および新規の充電部2を製造する必要がないことにより、収納部材1と充電部2とを一体的に製造する場合と比べて、交換用バッテリ充電装置400をより容易に製造することができる。また、第1制御部4により、第1センサ3の検知結果に基づいて、充電部2に取り付けられているバッテリ5が充電されて交換可能か否かが判断されるため、十分に充電されたバッテリ5を交換可能なバッテリ5としてユーザに提供することができる。これらの結果、容易に交換用バッテリ充電装置400を製造することができるとともに、十分に充電されたバッテリ5を交換可能なバッテリ5としてユーザに提供することができる。
【0089】
また、第4実施形態では、上記のように、バッテリ5の充電部2に対する位置を検知する第2センサ30をさらに備え、第1制御部4は、第2センサ30による位置の検知結果に基づいて、充電部2からバッテリ5が着脱されたことを取得して、充電されたバッテリ5と、使用済みのバッテリ5との交換が完了したことを判断する。これにより、第2センサ30によりバッテリ5の充電部2に対する位置を検知することにより、充電部2からバッテリ5が取り外された状態と、充電部2にバッテリ5が取り付けられた状態とを取得することができるため、第1制御部4は、充電されたバッテリ5と、使用済みのバッテリ5との交換が完了したことを確実に判断することができる。
【0090】
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0091】
(変形例)
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
【0092】
たとえば、上記第1実施形態では、第1センサが検知した点灯または点滅している発光部の数に基づいて、バッテリが充電されたか否かを判断する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、発光部は、バッテリの充電量に応じて点灯または点滅する色が変化し、制御部は、第1センサの検知した発光部の色に基づいて、バッテリが充電されたか否かを判断するように構成されていてもよい。この場合、たとえば、充電容量が所定値未満だと赤色であり、所定値以上だと緑色に変化してもよい。また、この場合、発光部は、1つであってもよい。
【0093】
また、上記第1実施形態では、発光部がオフ状態となったことを第1センサが検知した後、発光部が点灯または点滅することにより、充電部にバッテリが取り付けられたと判断する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、発光部がオフ状態となったことを第1センサが検知した後、発光部の点灯または点滅がある充電量以下であることを示す点灯または点滅である場合に、充電部にバッテリが取り付けられたと判断されてもよい。
【0094】
また、上記第2実施形態では、第1センサは、商用電源から充電部に供給される電流または電力を検知する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、第1センサは、商用電源から充電部に供給される電流値または電力値の変化量を検知してもよい。
【0095】
また、上記第2実施形態では、第1センサは、狭域のセンサと広域のセンサとを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、第1センサは、狭域のセンサと広域のセンサとのうちいずれか1つが配置されてもよいし、複数の狭域センサと、広域センサとの組み合わせでもよい。
【0096】
また、上記第3実施形態では、第1センサは、第2制御部と第3制御部との間の充電量に関する通信が再開されることにより、バッテリが充電部に取り付けられたと判断する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、第1センサは、バッテリと充電部との間の充電量に関する情報を取得し、充電量が所定値以下の場合にバッテリが充電部に取り付けられたと判断してもよい。
【0097】
また、上記第4実施形態では、第2センサは、投光部と受光部とが上下方向に並んで配置される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、投光部と受光部とが左右方向に並んで配置されてもよい。また、図10に示すように、投光部と受光部とが上下方向(Z方向)に並んで配置されるとともに、投光部と受光部とが左右方向(X方向)に並んで配置されていてもよい。また、図11に示すように、第2センサは、複数設けられていてもよい。この場合、図12に示すように、バッテリを受光部に取り付ける場合は、まず、Y2側の受光部は、バッテリが充電部に取り付けられている状態(ON状態)を検知し、Y1側の受光部は、バッテリが充電部から取り外されている状態(OFF状態)を検知する。その後、Y2側の受光部は、バッテリが充電部から取り外されている状態(OFF状態)を検知し、Y1側の受光部は、バッテリが充電部から取り外されている状態(OFF状態)を検知する。これにより、バッテリが充電部に取り付けられたことを検知する。バッテリが充電部から取り外された場合は、図12の逆となる。
【0098】
また、上記第1~第4実施形態では、第1センサの検知結果に基づいて、充電されたバッテリと、使用済みのバッテリとの交換が完了したことを判断する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、バッテリの固有番号に基づいて、充電されたバッテリと、使用済みのバッテリとの交換が完了したことを判断してもよい。
【0099】
また、上記第2実施形態および第3実施形態では、充電部が発光部を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、充電部は、発光部を備えていなくてもよい。
【0100】
また、上記第1~第4実施形態では、収納部材が加熱部材を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。収納部材が加熱部材に代えて、または加熱部材に加えて断熱部材を備えていてもよい。断熱部材は、収納部毎に設けられる。また、収納部材は、加熱部材に代えて冷却部材を備えていてもよい。
【0101】
また、上記第1~第4実施形態では、冷却部材は、循環ファンである例を示したが、本発明はこれに限られない。冷却部材は、冷凍サイクルでもよい。さらに、冷却部材は、循環ファンと冷凍サイクルとの組み合わせでもよく、いずれか一方でもよい。なお、加熱部材、断熱部材、冷却部材(循環ファンおよび冷凍サイクル)は、全て設けられてもよく、いくつかを組み合わせて設けられてもよく、全て設けられていなくてもよい。
【0102】
また、上記第1~第4実施形態の交換用バッテリ充電装置は、オンラインで交換用バッテリ充電装置またはバッテリに関する情報、たとえば、交換可能であるか、異常が発生しているかなどの状態に関する情報を管理または監視可能に構成されていてもよい。この場合、状態に関する情報は、ユーザまたは管理者に送信されてもよい。
【0103】
また、上記第1~第4実施形態の第1センサの構成は、組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0104】
1 収納部材
2 充電部
3 第1センサ
4 第1制御部(制御部)
5 バッテリ
8 加熱部材
9 循環ファン(冷却部材)
10 収納部
22 発光部
30 第2センサ
90 商用電源(電源)
100、200、300、400 交換用バッテリ充電装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12