(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023017279
(43)【公開日】2023-02-07
(54)【発明の名称】防災情報提供システム及び防災情報提供方法
(51)【国際特許分類】
G08B 27/00 20060101AFI20230131BHJP
G06Q 50/26 20120101ALI20230131BHJP
G08B 23/00 20060101ALI20230131BHJP
G08B 21/10 20060101ALI20230131BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20230131BHJP
G06F 3/04845 20220101ALI20230131BHJP
【FI】
G08B27/00 Z
G06Q50/26
G08B23/00 510D
G08B21/10
G06F3/0481 170
G06F3/0484 150
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021121422
(22)【出願日】2021-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】高崎 大輔
(72)【発明者】
【氏名】江幡 享
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5C086AA11
5C086BA11
5C086CA25
5C086CA28
5C086CB36
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5C087AA09
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5C087AA19
5C087AA32
5C087BB11
5C087DD02
5C087FF01
5C087FF02
5C087GG02
5C087GG08
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5C087GG17
5C087GG28
5C087GG31
5C087GG51
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG82
5C087GG83
5E555AA22
5E555AA23
5E555AA58
5E555BA37
5E555BB37
5E555BC08
5E555BD01
5E555CB74
5E555CC22
5E555DB03
5E555DB18
5E555DB53
5E555DB55
5E555DB56
5E555DC21
5E555DC35
5E555DD06
5E555DD08
5E555EA07
5E555EA09
5E555EA11
5E555FA00
5L049CC35
(57)【要約】 (修正有)
【課題】業務効率の改善に貢献する防災情報提供システム及び防災情報提供方法を提供する。
【解決手段】防災情報提供システムは、データベースサーバと、処理サーバとを備える。データベースサーバは、地図上における複数の観測所の位置、複数の観測所に対応する複数の観測結果、複数の観測結果に対応しこれら複数の観測結果を表示するための複数のタイル及び複数の観測結果に対応する複数の閾値を含むデータベースを記憶する。処理サーバは、データベースに基づき、地図上に複数の観測所に対応するアイコン及び複数のタイルを含むダッシュボード画面を生成し、ダッシュボード画面を表示し、複数の観測結果に対応する閾値に基づき、複数の観測結果のそれぞれについてアラート出力の要否を判定し、ダッシュボード画面上のタイル表示を、判定結果に基づいた表示形式へ変更して表示するように制御する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図上における複数の観測所の位置、前記複数の観測所に対応する複数の観測結果、複数の観測結果に対応しこれら複数の観測結果を表示するための複数のタイル、及び前記複数の観測結果に対応する複数の閾値を含むデータベースを記憶するデータベースサーバと、
前記データベースに基づき、地図上に前記複数の観測所に対応するアイコン及び前記複数のタイルを含むダッシュボード画面を生成し、前記ダッシュボード画面を表示し、
前記複数の観測結果に対応する閾値に基づき、前記複数の観測結果のそれぞれについてアラート出力の要否を判定し、
前記ダッシュボード画面上のタイル表示を、判定結果に基づいた表示形式へ変更して表示するように制御する処理サーバと、
を備える防災情報提供システム。
【請求項2】
前記データベースに記憶される複数の観測所は、河川の水位を観測する水位観測所と、雨量を観測する雨量観測所であり、前記複数の観測結果は、観測された水位情報及び雨量情報である、
請求項1記載の防災情報提供システム。
【請求項3】
前記データベースサーバは、前記複数の観測所及び複数の担当者のそれぞれに対応する複数の行動項目を記憶し、
前記処理サーバは、前記データベースに基づき、前記複数のタイルに含まれる所定のタイルの選択に対応して、前記ダッシュボード画面の表示を、前記所定のタイルに対応する所定の行動項目を含む行動項目リストの表示へ切り替える、
請求項1記載の防災情報提供システム。
【請求項4】
前記行動項目リストの表示は、前記所定の行動項目及び前記所定の行動項目以外のその他の行動項目を含み、
前記所定の行動項目は第1の表示形式であり、前記その他の行動項目は第2の表示形式である、
請求項3記載の防災情報提供システム。
【請求項5】
前記データベースサーバは、所定のタイルに対応する外部システムへの連携情報を含む前記データベースを記憶し、
前記処理サーバは、前記連携情報に基づき、前記複数のタイルに含まれる所定のタイルの選択に対応して前記外部システムに連携する、
請求項1乃至4の何れか一つに記載の防災情報提供システム。
【請求項6】
データベースサーバは、所定のタイルに対応する外部システムへの連携情報を含む前記データベースを記憶し、
前記連携情報は、第1のタイルに対応する第1の外部システムへの第1の連携情報、及び第2のタイルに対応する第2の外部システムへの第2の連携情報を含み、
前記処理サーバは、前記第1のタイルの選択に対応して前記第1の連携情報により前記第1の外部システムに連携し、また、前記第2のタイルの選択に対応して前記第2の連携情報により前記第2の外部システムに連携する、
請求項5に記載の防災情報提供システム。
【請求項7】
前記第1の連携情報は、所定のアプリケーションの起動であり、
前記第2の連携情報は、APIによるデータ転送であり、
前記処理サーバは、前記第1のタイルの選択に対応して前記第1の連携情報により前記所定のアプリケーションを起動し、また、前記第2のタイルの選択に対応して前記第2の連携情報により前記APIによりデータを前記第2のタイルに関する情報を前記第2の外部システムへ転送する、請求項6記載の防災情報提供システム。
【請求項8】
前記データベースサーバは、自治体が管轄するタイムラインに基づく前記複数の行動項目を含むデータベースを記憶し、
前記処理サーバは、前記データベースに基づき、前記複数のタイルに含まれる所定のタイルの選択に対応して、前記ダッシュボード画面の表示を、前記タイムラインに基づく行動項目リストの表示へ切り替える、請求項3記載の防災情報提供システム。
【請求項9】
前記データベースサーバは、河川事務所が管轄する河川流域のタイムラインに基づく前記複数の行動項目を含むデータベースを記憶し、
前記処理サーバは、前記データベースに基づき、前記複数のタイルに含まれる所定のタイルの選択に対応して、前記ダッシュボード画面の表示を、前記タイムラインに基づく行動項目リストの表示へ切り替える、請求項3記載の防災情報提供システム。
【請求項10】
地図上における複数の観測所の位置、前記複数の観測所に対応する複数の観測結果、複数の観測結果に対応しこれら複数の観測結果を表示するための複数のタイル、及び前記複数の観測結果に対応する複数の閾値を含むデータベースに基づき、地図上に前記複数の観測所に対応するアイコン及び前記複数のタイルを含むダッシュボード画面を生成し、前記ダッシュボード画面を表示し、
前記複数の観測結果に対応する閾値に基づき、前記複数の観測結果のそれぞれについてアラート出力の要否を判定し、
前記ダッシュボード画面上のタイル表示を、判定結果に基づいた表示形式へ変更して表示するように制御する、防災情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、防災情報提供システム及び防災情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
日本の防災管理は、自治体と国交省で分担されている。自治体の管轄では、地域の防災情報を収集し、地域住民への防災情報の共有化が図られている。国交省の管轄では、国全体をまとめる本省、その配下の複数の統括事務局、さらに、その配下の管理事務所等により階層的な管理が実施されている。
【0003】
このように管理の仕組みは異なるものの、それぞれには、各種の防災情報を提供する防災情報提供システムが設置される。例えば、防災情報提供システムは、各種の防災情報ごとの画面を構成し、各画面は、Webを介して得られる各種の防災情報を表示する。
【0004】
担当職員は、防災情報提供システムの各画面に対応する操作部に対して、確認したい防災情報を表示させる操作を入力し、防災情報提供システムの各画面は、操作入力に基づき防災情報を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6612523号公報
【特許文献2】特開2016-115059号公報
【特許文献3】特開2016-128960号公報
【特許文献4】特開2003-247238号公報
【特許文献5】特開2015-49199号公報
【特許文献6】特開2020-16463号公報
【特許文献7】特開2006-234654号公報
【特許文献8】特開2018-194968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
自治体及び国交省には、上記した防災情報提供システムの他に、各業務や各種住民サービスのために使用するための別々のシステムが導入されている。職員は、各防災情報を得て関係部門へ防災情報を報告するために、多くのシステムを使い分けている。そのため、職員は、各業務や多くのシステムの使用方法等にも精通する必要がある。ところが、比較的短期間に部署異動が生じる職場では、習熟度の低い職員が、防災情報提供システムを操作するシーンが多くなり、業務効率の低下が懸念されている。
【0007】
本発明の目的は、業務効率の改善に貢献する防災情報提供システム及び防災情報提供方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係る防災情報提供システムは、データベースサーバと、処理サーバとを備える。前記データベースサーバは、地図上における複数の観測所の位置、前記複数の観測所に対応する複数の観測結果、複数の観測結果に対応しこれら複数の観測結果を表示するための複数のタイル、及び前記複数の観測結果に対応する複数の閾値を含むデータベースを記憶する。前記処理サーバは、前記データベースに基づき、地図上に前記複数の観測所に対応するアイコン及び前記複数のタイルを含むダッシュボード画面を生成し、前記ダッシュボード画面を表示し、前記複数の観測結果に対応する閾値に基づき、前記複数の観測結果のそれぞれについてアラート出力の要否を判定し、前記ダッシュボード画面上のタイル表示を、判定結果に基づいた表示形式へ変更して表示するように制御する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る防災システムを構成する各システムの接続例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る防災情報提供システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る処理サーバの各機能を示す概略図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係るDBサーバのデータベースのタイル情報の一例を示すテーブル図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係るDBサーバのデータベースのダッシュボード動作・操作情報の一例を示すテーブル図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係るDBサーバの現況タイムライン情報の一例を示すテーブル図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係るDBサーバのタイムライン操作情報の一例を示すテーブル図である。
【
図8】
図8は、第1の実施形態に係るDBサーバの観測所情報(水位)の一例を示すテーブル図である。
【
図9】
図9は、第1の実施形態に係るDBサーバの観測情報(水位)の一例を示すテーブル図である。
【
図10】
図10は、第1の実施形態に係るDBサーバの観測所情報(カメラ)の一例を示すテーブル図である。
【
図11】
図11は、第1の実施形態に係るDBサーバのカメラ情報(静止画)の一例を示すテーブル図である。
【
図12】
図12は、第1の実施形態に係るDBサーバのタイムライン表行動項目情報及びタイムライン表ユーザ情報の一例を示すテーブル図である。
【
図13】
図13は、第1の実施形態に係るDBサーバの現況タイムライン表行動項目情報及び現況タイムライン表ユーザ情報の一例を示すテーブル図である。
【
図14】
図14は、第1の実施形態に係るDBサーバの避難所情報の一例を示すテーブル図である。
【
図15】
図15は、第1の実施形態に係るDBサーバの避難所状況操作情報の一例を示すテーブル図である。
【
図16】
図16は、第1の実施形態に係るDBサーバの状況報告操作情報の一例を示すテーブル図である。
【
図17】
図17は、第1の実施形態に係るDBサーバのユーザ情報の一例を示すテーブル図である。
【
図18】
図18は、第1の実施形態に係る処理サーバにより表示されるダッシュボード画面の一例を示すテーブル図である。
【
図19】
図19は、第1の実施形態に係る処理サーバによるダッシュボード画面のタイル表示色を変更する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図20】
図20は、第1の実施形態に係る処理サーバによるダッシュボード画面のタイルの表示色の変更条件の一例を示す図である。
【
図21】
図21は、第1の実施形態に係る処理サーバによるダッシュボード画面のタイル表示色及びアラート音を変更する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図22】
図22は、第1の実施形態に係る処理サーバによるダッシュボード画面のタイル表示色及びアラート音の変更条件の一例を示す図である。
【
図23】
図23は、第1の実施形態に係る処理サーバにより表示されるダッシュボード画面を介したワンオペレーション処理に伴う画面遷移例を示す図である。
【
図24】
図24は、第1の実施形態に係る処理サーバにより表示される行動項目を介したワンオペレーション処理に伴う画面遷移例を示す図である。
【
図25】
図25は、第1の実施形態に係る処理サーバにより表示されるダッシュボード画面を介したワンオペレーション処理に伴う画面遷移例を示すフローチャートである。
【
図26】
図26は、第2の実施形態に係る防災情報提供システムによる外部連携(自治体内に閉じた他システム)を説明するための図である。
【
図27】
図27は、第2の実施形態に係る防災情報提供システムに対する入力系システム及び出力系システムの関係を示す図である。
【
図28】
図28は、第2の実施形態に係る防災情報提供システムの処理サーバの各機能を示す概略図である。
【
図29】
図29は、第2の実施形態に係るDBサーバのデータベースの他システム情報の一例を示すテーブル図である。
【
図30】
図30は、第2の実施形態に係るDBサーバのデータベースの他システム連動情報の一例を示すテーブル図である。
【
図31】
図31は、第2の実施形態に係る処理サーバにより表示されるダッシュボード画面を介したワンオペレーション処理に伴う他システムへの連携に関する画面遷移例を示す図である。
【
図32】
図32は、第2の実施形態に係る処理サーバにより表示されるダッシュボード画面を介したワンオペレーション処理に伴う複数の他システムへの連携に関する画面遷移例を示す図である。
【
図33】
図33は、第2の実施形態に係る処理サーバによる複数の他システムへの連携処理の一例を示すフローチャートである。
【
図34】
図34は、第3の実施形態に係る防災情報提供システムを説明するための図である。
【
図35】
図35は、第3の実施形態に係る防災情報提供システムに対する入力系システム及び出力系システムの関係を示す図である。
【
図36】
図36は、第3の実施形態に係る防災情報提供システムの処理サーバの各機能を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態の防災情報提供システムによるダッシュボード画面表示及びワンオペレーション化について、説明する。防災情報提供システム1は、自治体(例:市町村)のシステムとして適用することもできるし、国交省や県管轄の河川事務所へ適用することもできる。
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、自治体の防災情報提供システムによるダッシュボード画面表示及びワンオペレーション化について説明する。
[第1の実施形態の構成]
図1は、第1の実施形態に係る防災システムを構成する各システムの接続例を示す図である。
図1に示すように、自治体の防災システムは、防災情報提供システム1を中心に、自治体内の情報収集のためのカメラ監視システム22、水位観測システム23、雨量観測システム24(以下、カメラ監視システム22、水位観測システム23、雨量観測システム24をまとめて表記する場合は観測所という)が備えられている。更に、自治体の防災システムには、地域住民への情報発信のための防災行政無線システム21、SNS(Social Networking Service)システム26及び緊急速報メールシステム27を備える。
【0011】
防災情報提供システム1は、イントラネット31を介して、防災行政無線システム21、カメラ監視システム22、水位観測システム23、及び雨量観測システム24と接続する。さらに、防災情報提供システム1は、イントラネット31、ファイヤーウォール25、インターネット32を介して、SNSシステム26及び緊急速報メールシステム27と接続する。
【0012】
カメラ監視システム22は、監視エリア(河川及び河川周辺)の画像を撮影し、撮影画像を防災情報提供システム1へ送信する。水位観測システム23は、監視エリア(河川及び河川周辺)の水位を観測し、観測結果を防災情報提供システム1へ送信する。雨量観測システム24は、監視エリア(河川及び河川周辺)の雨量を観測し、観測結果を防災情報提供システム1へ送信する。
【0013】
防災行政無線システム21は、防災情報提供システム1から出力される防災情報を、自治体の住民に向けて発信することも可能なシステムである。
【0014】
SNSシステム26は、SNSを運営する各社が提供するSNSシステムであり、防災情報提供システム1から出力される情報をSNSユーザへ発信する。
【0015】
緊急速報メールシステム27は、緊急速報メールに登録されたメールアドレスに対して、防災情報提供システム1から出力される情報を発信する。
【0016】
図2は、第1の実施形態に係る防災情報提供システムの概略構成の一例を示す図である。
図2に示すように、防災情報提供システム1は、処理サーバ11、DB(データベース)121を含むDB(データベース)サーバ12、端末(PC)13、及びWebサーバ14を含む。
【0017】
処理サーバ11、DBサーバ12、及び端末13は、イントラネット16を介して接続される。Webサーバ14は、ファイヤーウォール15を介してイントラネット16に接続される。また、処理サーバ11、DBサーバ12、端末13、及びWebサーバ14は、ファイヤーウォール15、インターネット32を介して、端末(スマホ)281及び端末(タブレット)282と接続する。
【0018】
処理サーバ11は、汎用のコンピュータ等で構成され、プロセッサP1、メモリM1、ストレージS1、入出力インタフェースIF1、及びディスプレイD1を備える。プロセッサP1は、処理サーバ11による防災情報の提供に関する各種演算及び制御などの処理を行うコンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサP1は、メモリM1等に記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア、及びファームウェアなどのプログラムに基づいて、各種の機能を実現するべく制御を実行する。プロセッサP1は、例えば、CPU(central processing unit)である。
【0019】
メモリM1は、不揮発性メモリ及び揮発性メモリを備え、不揮発性メモリは、プロセッサP1により実行されるプログラムを記憶する。また、不揮発性メモリは、プロセッサP1が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。ストレージS1は、防災情報に関する各種情報を記憶する。
【0020】
入出力インタフェースIF1は、他の機器と通信し、他の機器からの情報を入力し、また、他の機器へ情報を出力する。さらに、入出力インタフェースIF1は、マウス及びキーボードからの信号を入力する。
【0021】
ディスプレイD1は、ダッシュボード画面、行動項目リスト、及び拡大タイトル等を表示する。ダッシュボード画面、行動項目リスト、及び拡大タイトル等の表示については後に詳しく説明する。
【0022】
DBサーバ12に記憶されるデータベース121は、地図、地図上における複数の河川水位観測所と雨量観測所の位置、複数の河川水位観測所と雨量観測所に対応する複数の観測結果、複数の観測結果に対応しこれら複数の観測結果を表示するための複数のタイル、及び複数の観測結果に対応する複数の閾値、複数の河川水位観測所と雨量観測所及び複数の担当者のそれぞれに対応する複数の行動項目、及び所定のタイルに対応する外部システムへの連携情報(連携方法を含む)を含む。なお、データベース121に記憶されるデータの例について後に説明する。
【0023】
図3は、第1の実施形態に係る処理サーバの各機能を示す概略図である。
処理サーバ11のプロセッサP1は、メモリM1に記憶されたプログラムを実行することにより、各機能を実現する。処理サーバ11のプロセッサP1は、基本機能111、共通機能112、PC向け画面提供機能114、スマートフォン向け画面提供機能115、及びタブレット向け画面提供機能116を備える。
【0024】
基本機能111は、システム管理機能1111、タイムライン編集機能1112、GIS提供機能1113、データ蓄積機能1114を備える。
システム管理機能1111は、システム全体を管理する機能である。タイムライン編集機能1112は、タイムラインの編集入力に応じてタイムラインを編集する機能である。データ蓄積機能1114は、外部から提供される各種データの蓄積を管理する機能である。
【0025】
共通機能112は、ダッシュボード処理機能1121、タイムライン処理機能1122、観測情報処理機能1123、カメラ情報処理機能1124、避難所情報処理機能1125、状況報告機能1126、及び関連情報処理機能1127を備える。
【0026】
ダッシュボード処理機能1121は、ダッシュボード画面を生成し、また、ダッシュボード画面を遷移する機能部である。
【0027】
タイムライン処理機能1122は、行動項目に対応するタイムラインを管理する機能部である。
【0028】
観測情報処理機能1123は、水位及び雨量等の観測情報に基づくタイルを生成する機能部である。タイルについては後に詳しく説明する。
【0029】
カメラ情報処理機能1124は、カメラ監視システム22から送信される画像データを分析し、分析結果に基づく防災情報を出力する機能部である。
【0030】
避難所情報処理機能1125は、外部システムから提供される避難所情報を分析し、分析結果に基づく防災情報を出力する機能部である。
【0031】
状況報告機能1126は、各種の状況報告を出力する。関連情報処理機能1127は、各種の関連情報を処理し、処理結果を出力する機能部である。
【0032】
PC向け画面提供機能114は、PC向け画面生成機能1141を備える機能部である。
【0033】
スマートフォン向け画面提供機能115は、スマートフォン向け画面生成機能1151を備える機能部である。
【0034】
タブレット向け画面提供機能116は、タブレット向け画面生成機能1161を備える機能部である。
これら各機能については後に詳しく説明する。
【0035】
[第1の実施形態のデータベース]
ここで、
図2に戻って、DBサーバ12のデータベース121に記憶される、各データについて説明する。
【0036】
図4は、第1の実施形態に係るDBサーバのデータベースのタイル情報の一例を示すテーブル図である。
図4に示すように、データベース121は、タイルID(Identification)に関連付けて、観測所ID、現況タイムライン表行動項目ID1-1(行動項目との関連付け)、条件1-1(閾値A超過など)、現況タイムライン表行動項目ID1-2、条件1-2(閾値B超過など)を記憶する。
【0037】
図5は、第1の実施形態に係るDBサーバのデータベースのダッシュボード動作・操作情報の一例を示すテーブル図である。
図5に示すように、データベース121は、ダッシュボード動作・操作情報IDに関連付けて、日時、ユーザID、タイルID、トリガーとなったID、動作・操作を記憶する。
【0038】
図6は、第1の実施形態に係るDBサーバの現況タイムライン情報の一例を示すテーブル図である。
図6に示すように、データベース121は、現況タイムラインIDに関連付けて、名称、補足情報、タイムライン表テーブルID、現況タイムライン表テーブルID、ステージ種別を記憶する。
【0039】
図7は、第1の実施形態に係るDBサーバのタイムライン操作情報の一例を示すテーブル図である。
図7に示すように、データベース121は、タイムライン操作情報IDに関連付けて、日時、ユーザID、操作項目を記憶する。
【0040】
図8は、第1の実施形態に係るDBサーバの観測所情報(水位)の一例を示すテーブル図である。
図8に示すように、データベース121は、観測所情報IDに関連付けて、名称、場所、閾値A、閾値B、閾値Cを記憶する。
【0041】
図9は、第1の実施形態に係るDBサーバの観測情報(水位)の一例を示すテーブル図である。
図9に示すように、データベース121は、観測情報IDに関連付けて、日時、観測所ID、水位、閾値超過を記憶する。
【0042】
図10は、第1の実施形態に係るDBサーバの観測所情報(カメラ)の一例を示すテーブル図である。
図10に示すように、データベース121は、観測所情報IDに関連付けて、名称、場所を記憶する。
【0043】
図11は、第1の実施形態に係るDBサーバのカメラ情報(静止画)の一例を示すテーブル図である。
図11に示すように、データベース121は、カメラ情報IDに関連付けて、日時、観測所ID、画像IDを記憶する。
【0044】
図12は、第1の実施形態に係るDBサーバのタイムライン表行動項目情報及びタイムライン表ユーザ情報の一例を示すテーブル図である。
図12に示すように、データベース121は、タイムライン表テーブルID(AAAAA)が割り当てられるタイムライン表行動項目情報を記憶する。例えば、データベース121は、タイムライン表行動項目ID、順序、ステージ種別、行動項目1~N、ユーザ1~Nを含むタイムライン表行動項目情報を記憶する。
【0045】
また、データベース121は、タイムライン表ユーザテーブルID(AAAAA01)が割り当てられるタイムライン表ユーザ情報を記憶する。例えば、データベース121は、ユーザIDを含むタイムライン表ユーザ情報を記憶する。
【0046】
DBサーバ12は、タイムライン表テーブルID(AAAAA)とタイムライン表ユーザテーブルID(AAAAA01)をセットのテーブルとして管理するサーバである。DBサーバ12は、このような複数のセットのテーブルを管理する。
【0047】
図12に示すフラグは、行動項目に対する各ユーザの担当有無を指定する値である。例えば、フラグ“1”は主体的に行動するユーザを示し、フラグ“1”に対応し二重丸が画面表示される。また、フラグ“2”は主体的に行動するユーザを支援するユーザであることを示し、フラグ“2”に対応し丸印「〇」が画面表示される。また、フラグ“0”は非該当のユーザであることを示し、フラグ“0”に対応し空欄が画面表示される。
【0048】
図13は、第1の実施形態に係るDBサーバの現況タイムライン表行動項目情報及び現況タイムライン表ユーザ情報の一例を示すテーブル図である。
図13に示すように、データベース121は、現況タイムライン表テーブルID(aaaaa)が割り当てられる現況タイムライン表行動項目情報を記憶する。例えば、データベース121は、現況タイムライン表行動項目ID、順序、ステージ種別、行動項目1~N、ユーザ1~Nを含むタイムライン表行動項目情報を記憶する。
【0049】
また、データベース121は、現況タイムライン表ユーザテーブルID(aaaaa01)が割り当てられる現況タイムライン表ユーザ情報を記憶する。例えば、データベース121は、ユーザIDを含む現況タイムライン表ユーザ情報を記憶する。DBサーバ12は、現況タイムライン表テーブルID(aaaaa)と現況タイムライン表ユーザテーブルID(aaaaa01)をセットのテーブルとして管理する。DBサーバ12は、このような複数のセットのテーブルを管理する。
【0050】
図13に示すフラグは、行動項目に対する各ユーザの担当有無を指定する値、およびその行動が完了したかどうかを表す値である。フラグ“1”、“2”、“0”については、
図12におけるフラグに同じである。フラグ“10”はフラグ“1”のユーザが該当する行動を完了した状態であることを表している。フラグ“10”に対応し表示色を変えるなどの処理でその状態が画面表示される。また、フラグ“20”はフラグ“2”のユーザが該当する行動を完了した状態であることを表している。フラグ“20”に対応し表示色を変えるなどの処理でその状態が画面表示される。
【0051】
図14は、第1の実施形態に係るDBサーバの避難所情報の一例を示すテーブル図である。
図14に示すように、データベース121は、避難所IDに関連付けて、名称、場所を記憶する。
【0052】
図15は、第1の実施形態に係るDBサーバの避難所状況操作情報の一例を示すテーブル図である。
図15に示すように、データベース121は、避難所状況操作情報IDに関連付けて、日時、ユーザID、避難所ID、開閉、開設日時、閉設日時、避難人数を記憶する。
【0053】
図16は、第1の実施形態に係るDBサーバの状況報告操作情報の一例を示すテーブル図である。
図16に示すように、データベース121は、状況報告操作情報IDに関連付けて、日時、ユーザID、テキスト、画像ID、緯度経度を記憶する。
【0054】
図17は、第1の実施形態に係るDBサーバのユーザ情報の一例を示すテーブル図である。
図17に示すように、データベース121は、ユーザIDに関連付けて、名称、ログインID、パスワード、権限種別(管理者、閲覧のみ、又は編集可など)を記憶する。
【0055】
[第1の実施形態の動作(画面表示及び画面遷移)]
処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121により、データベース121に記憶されたデータに基づき、ダッシュボード画面を生成し、表示する。
図18は、第1の実施形態に係る処理サーバにより表示されるダッシュボード画面の一例を示すテーブル図である。
【0056】
図18に示すように、ダッシュボード画面は、地図を含み、さらに、地図は、タイル状の各観測所の観測結果を含む。例えば、地図は、複数の河川水位観測所及び雨量観測所に対応する複数のアイコンを含み、さらに、河川水位観測所の観測結果を示すタイル、雨量観測所の観測結果を示すタイル、その他の観測結果(監視カメラの画像)を示すタイルを含む。観測結果を示すタイルは、地図を取り囲むように、地図の周辺に配置される。タイルは、雨量又は水位などの観測情報を示すグラフ表示を含む。
【0057】
図4に示すタイル情報のテーブルには、各タイルに対してどの観測所が割り当てられているか(観測所ID)、どのタイムライン行動項目が割り当てられているか(現況タイムライン表行動項目ID)、またその起動条件はなにか(例:閾値A超過)が複数設定される。
【0058】
ダッシュボード画面のタイル表示色は、アラート発生に対応して表示色を変更していくが、その処理について説明する。
図19は、第1の実施形態に係る処理サーバによるダッシュボード画面のタイル表示色を変更する処理の一例を示すフローチャートである。
また、
図20は、第1の実施形態に係る処理サーバによるダッシュボード画面のタイルの表示色の変更条件の一例を示す図である。
【0059】
処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、データベース121に記憶されたデータに基づき、地図上に複数の河川水位観測所と雨量観測所に対応するアイコン及び複数のタイルを含むダッシュボード画面を生成し、ダッシュボード画面を表示する。また、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、データベース121に記憶されたデータ及び観測結果に基づき、ダッシュボード画面のタイルの表示色を変更する。
即ち、処理サーバ11は、複数の観測結果及び複数の観測結果に対応する複数の閾値に基づき、複数の観測結果のそれぞれについてアラート出力の要否を判定し、判定結果に基づき、複数の観測結果のそれぞれのアラート出力を制御する。
【0060】
例えば、
図19に示すように、S1-1において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、データベース121に記憶されたテーブル(例えば
図8及び
図9に示すテーブル)に基づき、観測所ID(00000001)の観測値が閾値A(1.30)を超え且つ閾値B(1.50)以下の第1の条件を満たすか否か判定する。第1の条件を満たす場合は、S2-1へ遷移する。第1の条件を満たさない場合は、S1-2へ遷移する。
【0061】
S2-1において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、タイル色を標準色(白)からA色(黄色)に変更する(
図20参照)。標準色は、非アラート表示形式であり、A色は、アラート表示形式である。
【0062】
S1-2において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、データベース121に記憶されたテーブルに基づき、観測所ID(00000001)の観測値が閾値B(1.50)を超え且つ閾値C(1.70)以下の第2の条件を満たすか否か判定する。第2の条件を満たす場合は、S2-2へ遷移する。第2の条件を満たさない場合は、S1-3へ遷移する。
【0063】
S2-2において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、タイル色をA色(黄色)からB色(赤色)に変更する(
図20参照)。B色は、アラート表示形式である。
【0064】
S1-3において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、データベース121に記憶されたテーブルに基づき、観測所ID(00000001)の観測値が閾値C(1.70)を超える第3の条件を満たすか否か判定する。第3の条件を満たす場合は、S2-3へ遷移する。第3の条件を満たさない場合は、S3へ遷移する。
【0065】
S2-3において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、タイル色をB色(赤色)からC色(紫色)に変更する(
図20参照)。
【0066】
S3において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、全てのタイルについてチェックを終えていない場合、以上の処理を繰り返し、全てのタイルについてチェックを終えると、色変更処理を終了する。
【0067】
処理サーバ11によるダッシュボード画面によれば、タイル状の複数の観測結果の危険度が色別表示されるので、担当者は、複数の観測結果の中から、瞬時に危険度の高い観測結果を見分けることができる。
【0068】
上記の処理では、観測した危険度にタイル表示色を変更するだけであったが、タイル色を変更する時にアラート音を出すようにしてもよい。
以下、タイル表示色の変更に連動してアラート音で報知を行う場合の処理例について、説明する。
【0069】
図21は、第1の実施形態に係る処理サーバによるダッシュボード画面のタイル表示色及びアラート音を変更する処理の一例を示すフローチャートである。
【0070】
また、
図22は、第1の実施形態に係る処理サーバによるダッシュボード画面のタイル表示色及びアラート音の変更条件の一例を示す図である。
【0071】
処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、データベース121に記憶されたデータに基づき、ダッシュボード画面のタイルの表示色を変更し、アラート音を出力する。
S1-1において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、データベース121に記憶されたテーブル(例えば
図8及び
図9に示すテーブル)に基づき、観測所ID(00000001)の観測値が閾値A(1.30)を超え且つ閾値B(1.50)以下の第1の条件を満たすか否か判定する。第1の条件を満たす場合は、S2-1及びS3-1へ遷移する。第1の条件を満たさない場合は、S1-2へ遷移する。
【0072】
S2-1において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、タイル色を標準色(白)からA色(黄色)に変更する(
図22参照)。
S3-1において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、アラート音A(ピッの繰り返し)を出力させる(
図22参照)。
【0073】
S1-2において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、データベース121に記憶されたテーブルに基づき、観測所ID(00000001)の観測値が閾値B(1.50)を超え且つ閾値C(1.70)以下の第2の条件を満たすか否か判定する。第2の条件を満たす場合は、S2-2及びS3-2へ遷移する。第2の条件を満たさない場合は、S1-3へ遷移する。
【0074】
S2-2において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、タイル色をA色(黄色)からB色(赤色)に変更する(
図22参照)。
S3-2において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、アラート音B(ピピッの繰り返し)を出力させる(
図22参照)。
【0075】
S1-3において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、データベース121に記憶されたテーブルに基づき、観測所ID(00000001)の観測値が閾値C(1.70)を超える第3の条件を満たすか否か判定する。第3の条件を満たす場合は、S2-3及びS3-3へ遷移する。第3の条件を満たさない場合は、S3へ遷移する。
【0076】
S2-3において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、タイル色をB色(赤色)からC色(紫色)に変更する(
図22参照)。
【0077】
S3-3において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、アラート音C(ピピピッの繰り返し)を出力させる(
図22参照)。
【0078】
S3において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、全てのタイルについてチェックを終えていない場合、以上の処理を繰り返し、全てのタイルについてチェックを終えると、色変更処理を終了する。
【0079】
処理サーバ11によるダッシュボード画面によれば、タイル状の複数の観測結果の危険度が色別表示され、さらに、アラート音でも危険度が区別して出力されるので、担当者は、複数の観測結果の中から、目と耳で瞬時に危険度の高い観測結果を見分けることができる。
【0080】
[第1の実施形態の操作]
次に、ダッシュボードに表示されたタイルに対応して行われる操作について、説明する。
図23は、第1の実施形態に係る処理サーバにより表示されるダッシュボード画面を介したワンオペレーション処理に伴う画面遷移例を示す図である。
【0081】
処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、ダッシュボード画面(a)を表示させる。ダッシュボード画面は、各観測所の観測結果を示す複数のタイルを含む。担当職員が、入出力インタフェースIF1のマウス等を介して、所定のタイルを選択すると、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121、タイムライン処理機能1122、及び関連情報処理機能1127等(以下、各機能)の協働により、ダッシュボード画面(a)をタイムライン表(b)又は拡大タイル(c)に切り替える。タイムライン表は、所定のタイルに対応する所定の行動項目を含む行動項目リストを含む。
【0082】
処理サーバ11は、各機能の協働により、データベース121に記憶されたテーブル(例えば
図4及び
図5に示すテーブル)に基づき、選択されたタイルについて行動項目と関連付けがある場合、選択されたタイルに関連付けられた行動項目を中心にタイムライン表(b)を表示させる。さらに、処理サーバ11は、タイムライン処理機能1122等により、データベース121に記憶されたテーブルに基づき、該当する行動項目を色A(第1の表示形式)、該当しない行動項目を色B(第2の表示形式)にしたタイムライン表(b)を表示させる。
【0083】
また、処理サーバ11は、各機能の協働により、データベース121に記憶されたテーブルに基づき、選択されたタイルについて行動項目と関連付けがない場合、選択されたタイルに対応する拡大タイル(c)を画面中央に表示させる。
【0084】
図24は、第1の実施形態に係る処理サーバにより表示される行動項目を介したワンオペレーション処理に伴う画面遷移例を示す図である。
タイムライン表(b)が表示された状態で、担当職員が、入出力インタフェースIF1のマウス等を介して、所定の行動項目を選択すると、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121、タイムライン処理機能1122、及び関連情報処理機能1127等(以下、各機能)の協働により、タイムライン表(b)を詳細オペレーション説明画面(d)に切り替える。
【0085】
処理サーバ11は、各機能の協働により、データベース121に記憶されたテーブル(例えば
図13に示すテーブル)に基づき、選択された行動項目に関連付けられた行動概要、マニュアル、各ユーザの行動概要を含む詳細オペレーション説明画面(d)を表示させる。
【0086】
図25は、第1の実施形態に係る処理サーバにより表示されるダッシュボード画面を介したワンオペレーション処理に伴う画面遷移例を示すフローチャートである。
【0087】
処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、ダッシュボード画面を表示させる。また、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、データベース121に記憶されたデータに基づき、ダッシュボード画面のタイルをアラート表示し、アラート音を出力する。
【0088】
S1において、処理サーバ11は、システム管理機能1111等により、入出力インタフェースIF1のマウス等を介して、所定のタイルが選択されたか否かを判定する。所定のタイトルが選択された場合にはS2へ遷移し、選択されない場合には終了する。
【0089】
S2において、処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121、タイムライン処理機能1122、及び関連情報処理機能1127等(以下、各機能)の協働により、データベース121に記憶されたテーブル(例えば
図4及び
図5に示すテーブル)に基づき、選択されたタイルについて行動項目と関連付けがあるか否かを判定する。関連付けがあればS3へ遷移し、関連付けがなければS2-1へ遷移する。
【0090】
S2-1において、処理サーバ11は、各機能の協働により、データベース121に記憶されたテーブルに基づき、選択されたタイルに対応する拡大タイルを画面中央に表示させる。
【0091】
S3において、処理サーバ11は、各機能の協働により、選択されたタイルに関連付けられた行動項目を中心にタイムライン表を表示させる。さらに、処理サーバ11は、各機能の協働により、データベース121に記憶されたテーブルに基づき、該当する行動項目の色を変更したタイムライン表を表示させる。
【0092】
上記説明したように、防災情報提供システム1は、複数の種別の複数の観測所の観測結果をタイル化したダッシュボード画面を表示し、担当職員からのワンオペレーションでダッシュボード画面を遷移させる。さらに、防災情報提供システム1は、観測結果に応じてアラート音を出力し、また、アラート音を変更する。防災情報提供システム1によれば、担当職員による電子デバイスの操作回数を削減することができ(ワンオペレーション)、業務効率化を図ることができる。
【0093】
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、防災情報提供システムと外部システムとの連携について説明する。なお、
図1~
図25は、第1の実施形態と共通部分であり、共通部分については適宜説明を省略し、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0094】
最初に、自治体(例:市町村)における他システム連携(自治体内に閉じた他システム連携)について説明する。自治体の防災対応では、防災情報提供システム上に自治体のタイムライン(事前防災行動計画)を策定し、運用を行っており、防災情報提供システムは自治体の防災対応の一端を担う。昨今の少子高齢化の影響から自治体職員の絶対数が減少している。とくに、防災業務を担当する職員は少なく1~2名という体制の自治体も多いのが現状である。
【0095】
このように対応職員の人数が非常に少ない状況の中、台風の接近等により災害発生の危険性が考えられる場合は、自治体では非常時体制を構築する。一方で、夜間宿直などでは限定された人数での対応が継続され、また他の業務も対応する中で、防災上注目すべき河川の水位上昇や降雨の状況を職員は常に留意する必要がある。
【0096】
さらには、状況に応じて防災行政無線システムやメール、SMSなどを利用した防災情報の発信や避難指示等の行うため、複数のシステムをオペレーションし、同じ情報を違うシステムに入力、伝送するオペレーションが発生する非効率な状況が発生しうる。
【0097】
一方で、防災担当の職員は3年程度で異動することも多く、各システムの習熟度が低くなりがちであり、業務のノウハウも蓄積しにくい状況である。ひとたび、台風が発生し接近することが予想されると非常時体制を構築するが、このような複数のシステムをオペレーションしなければならない非常に煩雑な状況が想定される。
【0098】
このような状況のなか、第2の実施形態で示す防災情報提供システムによれば、ダッシュボード画面をトリガーにして担当職員に防災行動を促すことができ、また、他のシステムへの連携操作回数を削減し(ワンオペレーション)、習熟度の低い職員への操作を支援し、抜け漏れの防止や業務効率化を図ることができる。
【0099】
[第2の実施形態の構成]
図26は、第2の実施形態に係る防災情報提供システムによる外部連携(自治体内に閉じた他システム)を説明するための図である。
図26に示すように、防災システムは、Lアラートシステム2を備える。Lアラートシステム2は、複数台の汎用コンピュータにより構成される。防災情報提供システム1は、イントラネット31、ファイヤーウォール25、インターネット32を介してLアラートシステム2と接続する。
【0100】
図27は、第2の実施形態に係る防災情報提供システムに対する入力系システム及び出力系システムの関係を示す図である。
図27に示すように、防災システムは、入力系システムとして、カメラ監視システム22、水位観測システム23、及び雨量観測システム24を備える。また、防災システムは、出力系システムとして、Lアラートシステム2、防災行政無線システム21、SNSシステム26、及び緊急速報メールシステム27を備える。
【0101】
図28は、第2の実施形態に係る防災情報提供システムの処理サーバの各機能を示す概略図である。
処理サーバ11のプロセッサP1は、メモリM1に記憶されたプログラムを実行することにより、各機能を実現する。処理サーバ11のプロセッサP1は、自治体内の他システムとの連携機能113A、PC向け画面提供機能114、スマートフォン向け画面提供機能115、タブレット向け画面提供機能116、関連部門他システム連携機能部117Aを備える。
【0102】
自治体内の他システムとの連携機能部113Aは、テレメータシステム連携機能1131、カメラシステム連携機能1132、防災無線連携機能1133、ホームページ連携機能1134、SNS連携機能1135、及び緊急速報メール連携機能1136を備え、自治体内の他システムとの連携を実現する。
【0103】
関連部門他システム連携機能部117Aは、FRICS(河川情報センター、Foundation of River & Basin Integrated Communications JAPAN)連携機能1171、Jアラート(全国瞬時警報システム)連携機能1172、Lアラート連携機能1173、及び県システム連携機能1174を備え、連部門他システムとの連携を実現する。
【0104】
FRICS連携機能1171は、河川情報センターのサーバに接続し、接続したサーバへ情報を送信し、また、接続したサーバから情報を受信し、河川情報センターのサーバと連携する機能である。
【0105】
Jアラート連携機能1172は、全国瞬時警報システムのサーバに接続し、接続したサーバへ情報を送信し、また、接続したサーバから情報を受信し、全国瞬時警報システムのサーバと連携する機能である。
【0106】
Lアラート連携機能1173は、ローカルの災害情報共有システムのサーバに接続し、接続したサーバへ情報を送信し、また、接続したサーバから情報を受信し、ローカルの災害情報共有システムのサーバと連携する機能である。
【0107】
県システム連携機能1174は、県システムのサーバに接続し、接続したサーバへ情報を送信し、また、接続したサーバから情報を受信し、県システムのサーバと連携する機能である。
【0108】
PC向け画面提供機能114は、PC向け画面生成機能1141を備える。スマートフォン向け画面提供機能115は、スマートフォン向け画面生成機能1151を備える。タブレット向け画面提供機能116は、タブレット向け画面生成機能1161を備える。
【0109】
PC向け画面生成機能1141は、PCを使って防災情報提供システムにアクセスしてくるユーザに対して、防災情報提供画面を生成する。
【0110】
スマートフォン向け画面生成機能1151は、スマートフォンを使って防災情報提供システムにアクセスしてくるユーザに対して、防災情報提供画面を生成する。
【0111】
タブレット向け画面生成機能1161は、タブレットを使って防災情報提供システムにアクセスしてくるユーザに対して、防災情報提供画面を生成する。
【0112】
[第2の実施形態のデータベース]
ここで、第1の実施形態で説明した
図4について補足する。
図4に示すように、データベース121は、タイルID(Identification)に関連付けて、他システムID(他システムとの関連付け)2-1、条件2-1(閾値D超過など)、動作2-1(アプリケーション起動など)、他システムID2-2、条件2-2(閾値X超過など)、動作2-2(API(Application Programming Interface)データ転送など)を記憶する。
【0113】
図29は、第2の実施形態に係るDBサーバのデータベースの他システム情報の一例を示すテーブル図である。
図29に示すように、データベース121は、他システムIDに関連付けて、名称(防災無縁、Lアラート等)、URL、補足情報を記憶する。
【0114】
図30は、第2の実施形態に係るDBサーバのデータベースの他システム連携情報の一例を示すテーブル図である。
【0115】
図30に示すように、データベース121は、他システム連携情報IDに関連付けて、日時、ユーザID、連動内容を記憶する。連動内容は、連携方法を含み、例えば、連携方法は、アプリケーション起動又はAPIデータ転送である。
【0116】
処理サーバ11は、データベース121に記憶される
図4タイル情報に記載の動作2-1や動作2-2、動作2-Nの情報に基づき、他システムに連携する。
【0117】
処理サーバ11は、データベース121に記憶される
図4タイル情報に記載の動作2-1や動作2-2、動作2-Nの情報に基づき、防災無線及びLアラート等の他システムに連携する。
【0118】
[第2の実施形態の動作(画面表示及び画面遷移)]
図31は、第2の実施形態に係る処理サーバにより表示されるダッシュボード画面を介したワンオペレーション処理に伴う他システムへの連携に関する画面遷移例を示す図である。
処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、ダッシュボード画面(a)を表示させる。ダッシュボード画面は、各観測所の観測結果を示す複数のタイルを含む。担当職員が、入出力インタフェースIF1のマウス等を介して、所定のタイルを選択すると、ダッシュボード処理機能1121、及び関連部門他システム連携機能117等(以下、各機能)の協働により、ダッシュボード画面(a)を他システムへのデータ転送許可のダイアログ画面(b)又は拡大タイル(c)に切り替える。
【0119】
処理サーバ11は、各機能の協働により、データベース121に記憶されたテーブル(例えば
図4に示すタイル情報テーブルに記載の動作2-1や動作2-2、動作2-Nの情報)に基づき、選択されたタイルについて他システムと関連付けがある場合、選択されたタイルに関連付けられた他システムへのデータ転送許可のダイアログ画面(b)を表示させる。ダイアログ画面(b)を介して、他システムへのデータ転送許可(OK)が選択されると、処理サーバ11は、各機能の協働により、他システムと連携し、他システムへデータを転送する。例えば、処理サーバは、各機能により、Lアラートシステムの提供するAPIによりデータを転送する。
【0120】
また、処理サーバ11は、各機能の協働により、データベース121に記憶されたテーブルに基づき、選択されたタイルについて他システムと関連付けがない場合、選択されたタイルに対応する拡大タイル(c)を画面中央に表示させる。
【0121】
図32は、第2の実施形態に係る処理サーバにより表示されるダッシュボード画面を介したワンオペレーション処理に伴う複数の他システムへの連携に関する画面遷移例を示す図である。
処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、ダッシュボード画面(a)を表示させる。処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121、及び関連部門他システム連携機能117等(以下、各機能)の機能により、データベース121に記憶されたテーブル(例えば
図4に示すタイル情報テーブルに記載の動作2-1や動作2-2、動作2-Nの情報)に基づき、選択されたタイルについて複数の他システムと関連付けがある場合、選択されたタイルに関連付けられた複数の他システムへのデータ転送許可のダイアログ画面(b)を表示させる。
【0122】
例えば、選択されたタイルに関連付けられた複数の他システムが、Lアラートシステム、緊急速報メールシステム、及びSNSシステムを含む場合、複数の他システムへのデータ転送許可のダイアログ画面(b)は、Lアラートシステム、緊急速報メールシステム、及びSNSシステムの項目を含む。また、
図4タイル情報に記載の動作2-1や動作2-2、動作2-Nの情報により、Lアラートシステムに対してAPIデータ転送が関連付けられ、緊急速報メールシステムに対してアプリケーション起動が関連付けられるケースを想定する。
【0123】
職員が、入出力インタフェースIF1のマウス等を介して、緊急メール速報システムの項目を選択すると、処理サーバ11は、各機能の協働により、緊急メール速報システムのアプリケーションを起動し、緊急メール速報システムの画面(d)を表示する。職員が、入出力インタフェースIF1のマウス等を介して、Lアラートシステムの項目を選択すると、処理サーバ11は、各機能の協働により、Lアラートシステムの提供するAPIによりデータを転送する。
【0124】
図33は、第2の実施形態に係る処理サーバによる複数の他システムへの連携処理の一例を示すフローチャートである。
【0125】
処理サーバ11は、ダッシュボード処理機能1121等により、データベース121に記憶されたデータに基づき、複数のタイルを含むダッシュボード画面を表示する。また、処理サーバ11は、アラートの判定条件を満たす所定のタイルをアラート表示し、また、アラート音を出力する。
【0126】
S1において、処理サーバ11は、アラート表示又はアラート音鳴動の対象になっているアラートのタイルが選択されたか否かを判定する。アラートのタイルが選択されなければ、処理は終了し、アラートのタイルが選択されると、処理はS2へ遷移する。
【0127】
S2において、処理サーバ11は、自治体内の他システムとの連携機能113により、選択されたアラートのタイルに関連付けされている他システムがあるか否かを判定する。選択されたアラートのタイルに関連付けされている他システムがなければ、処理はS2-1へ遷移し、選択されたアラートのタイルに関連付けされている他システムがあれば、処理はS3へ遷移する。
【0128】
S2-1において、選択されたアラートのタイルに関連付けされている他システムがなければ、処理サーバ11は、選択されたアラートのタイルに対応する拡大タイルを画面中央に表示させる。
【0129】
S3において、処理サーバ11は、自治体内の他システムとの連携機能113により、選択されたアラートのタイルに関連付けされている他システムが複数あるか否かを判定する。選択されたアラートのタイルに関連付けされている他システムが複数あれば、処理はS3-1へ遷移し、複数なければ、処理はS4へ遷移する。
【0130】
S3-1において、処理サーバ11は、選択されたタイルに関連付けられた複数の他システムへのデータ転送許可のダイアログ画面を表示させる。例えば、選択されたタイルに関連付けられた複数の他システムが、Lアラートシステム、緊急速報メールシステム、及びSNSシステムを含む場合、複数の他システムへのデータ転送許可のダイアログ画面(b)は、Lアラートシステム、緊急速報メールシステム、及びSNSシステムの項目を含む。
【0131】
S4において、処理サーバ11は、選択された他のシステムにAPIデータ転送が関連付けられている場合、処理はS4-1へ遷移し、選択された他のシステムにアプリケーション起動が関連付けられている場合、処理はS4-2へ遷移する。
【0132】
S4-1において、処理サーバ11は、選択された他のシステムに関連付けられたAPIによりデータを転送する。
【0133】
S4-2において、処理サーバ11は、選択された他のシステムに関連付けられたアプリケーションを起動する。
<第3の実施形態>
次に、防災情報提供システムを河川管理者(国土交通省地方整備局河川事務所、または県の事務所、以下まとめて「河川管理者」という。)に適用した場合について説明する。
【0134】
第3の実施形態は、河川管理者に適用した場合の防災情報提供管理システムについて説明する。
【0135】
河川管理は、河川の等級により管理の管轄が、国、県、市町村に分けられている。この河川管理者は、管理する河川では流域全体でのタイムラインを策定し運用を行っており、防災情報提供システムは河川管理者の防災対応の一端を担う。河川管理に参画する機関は多くの機関にわたり、流域の自治体のみならず、気象台、県土木事務所、消防、通信事業者、公共交通事業者、電気事業者、自主防災組織、NPOなどがあげられ、参画機関の間の情報共有も煩雑を極める。このとき、あらかじめ策定するタイムラインは管理や運用のグループ分けにより複数のタイムラインを策定し運用する場合もある。
【0136】
さらには、市町村や県、河川事務所などでは複数のシステムをオペレーションし、同じ情報を違うシステムに入力、伝送するオペレーションが発生する非効率な状況が発生しうる。
また、防災担当の職員は3年程度で異動することも多く、各システムの習熟度が低くなりがちであり、業務のノウハウも蓄積しにくい状況である。ひとたび、台風が発生し当該の流域に接近することが予想されると流域全体で非常時体制を構築するが、このような複数のシステムをオペレーションしなければならない非常に煩雑な状況が想定される。
【0137】
このような状況のなか、第3の実施形態で示す防災情報提供システムによれば、ダッシュボード画面をトリガーにして担当職員に防災行動を促すことができ、また、他のシステムへの連携操作回数を削減し(ワンオペレーション)、習熟度の低い職員への操作を支援し、抜け漏れの防止や業務効率化を図ることができる。
【0138】
[第3の実施形態の構成]
図34は、第3の実施形態に係る防災情報提供システムを説明するための図である。
図34に示すように、河川管理者に適用した場合の防災情報提供システムは、防災情報提供システム1を中心に、自治体内の情報収集のために、カメラ監視システム22、水位観測システム23、雨量観測システム24(以下、カメラ監視システム22、水位観測システム23、雨量観測システム24をまとめて表記する場合は観測所という)が備えられている。
【0139】
また、河川管理者に適用した場合の防災情報提供システムは、情報提供のため、SNSシステム26を備える。防災情報提供システム1は、イントラネット31、ファイヤーウォール25、インターネット32を介してSNSシステム26と接続する。
【0140】
図35は、第3の実施形態に係る防災情報提供システムに対する入力系システム及び出力系システムの関係を示す図である。
図35に示すように、防災システムは、入力系システムとして、カメラ監視システム22、水位観測システム23、及び雨量観測システム24を備える。また、防災システムは、出力系システムとして、SNSシステム26、緊急速報メールシステム27、洪水予警報システム28を備える。
【0141】
図36は、第3の実施形態に係る防災情報提供システムの処理サーバの各機能を示す概略図である。
処理サーバ11のプロセッサP1は、メモリM1に記憶されたプログラムを実行することにより、各機能を実現する。処理サーバ11のプロセッサP1は、河川事務所内の他システムとの連携機能113B、PC向け画面提供機能114、スマートフォン向け画面提供機能115、タブレット向け画面提供機能116、及び関連部門他システム連携機能117Bを備える。
【0142】
河川事務所内の他システムとの連携機能113Bは、テレメータシステム連携機能1131、カメラシステム連携機能1132、ホームページ連携機能1134、SNS連携機能1135、及び緊急速報メール連携機能1136を備え、河川事務所内の他システムとの連携を実現する。
【0143】
関連部門他システム連携機能117Bは、FRICS連携機能1171、及び洪水予警報連携機能1175を備え、連部門他システムとの連携を実現する。
【0144】
処理サーバ11は、データベース121に記憶される他システム情報及び他システム連携情報に基づき、SNSシステム等の他システムに連携する。連携の画面表示、画面遷移は、既に説明した通りであり、詳細説明を省略する。
【0145】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0146】
1…防災情報提供システム
2…Lアラートシステム
11…処理サーバ
12…データベースサーバ
13…端末(PC)
14…Webサーバ
15…ファイヤーウォール
16…イントラネット
21…防災行政無線システム
22…カメラ監視システム
23…水位観測システム
24…雨量観測システム
25…ファイヤーウォール
26…SNSシステム
27…緊急速報メールシステム
28…洪水予警報システム
31…イントラネット
32…インターネット