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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023172795
(43)【公開日】2023-12-06
(54)【発明の名称】アンプル分離支援具
(51)【国際特許分類】
   B67B 7/92 20060101AFI20231129BHJP
【FI】
B67B7/92 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022084862
(22)【出願日】2022-05-24
(71)【出願人】
【識別番号】000146445
【氏名又は名称】株式会社常光
(71)【出願人】
【識別番号】594121408
【氏名又は名称】オクト産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124017
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 晃秀
(72)【発明者】
【氏名】薬袋 博信
(72)【発明者】
【氏名】松井 孝拓
(72)【発明者】
【氏名】安達 良平
【テーマコード(参考)】
3E081
【Fターム(参考)】
3E081AA02
3E081AB01
3E081AC01
3E081CC03
3E081CD02
3E081EE21
(57)【要約】
【課題】アンプルを切断する際に容易に切断可能なアンプル切断支援治具を提供する。
【解決手段】アンプル分離支援具10は、筒状体16と、頭部規制部12と、支点部14とを含む。筒状体16が起立する方向D1に対して側方に向けて開いた開口部16aが設けられている。頭部規制部12は、開口部16aの上側の筒状体16の内面に設けられ、かつ、筒状体16の下側に伸びるように設けられている。頭部規制部12は、頭部32の開口部16a側への動きを規制するためのものである。頭部規制部12は、頭部32に対して開口部16aの幅方向D2の動きを規制するための係合部12aが設けられている。係合部12aは、たとえば、溝部から構成することができる。支点部14は、開口部16aの下側の筒状体16の端に設けられ、かつ、接続部36を支持するものである。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンプルを切断するアンプル分離支援具であり、
前記アンプルは、頭部と、胴部と、前記頭部と前記胴部とを接続する接続部とを含み、
筒状体と、
前記筒状体が起立する方向に対して側方に向けて開いた開口部と、
前記開口部の上側の前記筒状体の内面に設けられ、かつ、前記筒状体の下側に伸びるように設けられた頭部規制部と、
前記開口部の下側の前記筒状体の端に設けられ、かつ、前記接続部を支持する支点部と、を含み、
前記頭部規制部は、前記頭部の前記開口部側への動きを規制するためのものであり、かつ、前記頭部に対して前記開口部の幅方向の動きを規制するための係合部が設けられているアンプル分離支援具。
【請求項2】
請求項1において、
前記係合部は、溝部であるアンプル分離支援具。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記筒状体に貫通孔が設けられ、
前記頭部規制部は、前記貫通孔に挿入され、
前記頭部規制部は、前記筒状体の外側に突出した突出部を有し、
前記頭部規制部は、前記突出部を把持して前記筒状体に対して交差する方向にスライド可能に設けられているアンプル分離支援具。
【請求項4】
請求項3において、
前記頭部規制部は、山谷形状を有し、
前記頭部規制部の山谷形状に対応して、前記貫通孔の側面が山谷形状であるアンプル分離支援具。
【請求項5】
請求項1、2または4において、
前記アンプル分離支援具は、前記開口部と反対側の前記筒状体の端において、切断されたアンプルの頭部を回収する回収部に接続されているアンプル分離支援具。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかにおいて、
前記アンプル分離支援具の底部が台に取り付け可能な取り付け部が設けられているアンプル分離支援具。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤などの液状物を封入したアンプルを切断する際に使用するアンプル分離支援具に関する。
【背景技術】
【0002】
薬剤をアンプルに入れ、薬剤の使用時にアンプルの頭部をカットし、胴部の貯留された薬剤を使用に供することが行われている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-31191号公報
【特許文献2】実開昭60-138539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、アンプルを切断する際に容易に切断可能なアンプル切断支援治具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のアンプル分離支援具は、
アンプルを切断するためのものであり、
前記アンプルは、頭部と、胴部と、前記頭部と前記胴部とを接続する接続部とを含み、
筒状体と、
前記筒状体が起立する方向に対して側方に向けて開いた開口部と、
前記開口部の上側の前記筒状体の内面に設けられ、かつ、前記筒状体の下側に伸びるように設けられた頭部規制部と、
前記開口部の下側の前記筒状体の端に設けられ、かつ、前記接続部を支持する支点部と、を含み、
前記頭部規制部は、前記頭部の前記開口部側への動きを規制するためのものであり、かつ、前記頭部に対して前記開口部の幅方向の動きを規制するための係合部が設けられている。
【0006】
本発明において、前記頭部に対して前記開口部の幅方向の動きを規制するための係合部が設けられているため、アンプルの頭部を確実に固定することができることから、容易にアンプルの頭部と胴部とを分離することができる。
【0007】
前記係合部は、溝部であることができる。溝部であることにより、容易に係合部を構成することができる。
【0008】
本発明において、
前記筒状体に貫通孔が設けられ、
前記頭部規制部は、前記貫通孔に挿入され、
前記頭部規制部は、前記筒状体の外側に突出した突出部を有し、
前記頭部規制部は、前記突出部を把持して前記筒状体に対して交差する方向にスライド可能に設けられているものである。
【0009】
本発明によれば、アンプルの形状に合わせて頭部規制部と支点部との間の距離を調整することができる。
【0010】
本発明において、
前記頭部規制部は、山谷形状を有し、
前記頭部規制部の山谷形状に対応して、前記貫通孔の側面が山谷形状とすることができる。
【0011】
本発明において、
前記アンプル分離支援具は、前記開口部と反対側の前記筒状体の端において、切断されたアンプルの頭部を回収する回収部に接続されていることができる。
【0012】
本発明によれば、アンプル頭部の回収が容易となる。
【0013】
本発明において、
前記アンプル分離支援具の底部が台に取り付け可能な取り付け部が設けられていることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のアンプル切断支援治具によれば、容易にアンプルを切断可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施の形態に係るアンプル分離支援具を模式的に示す斜視図である。
図2】実施の形態に係るアンプル分離支援具を模式的に示す正面図である。
図3】実施の形態に係るアンプル分離支援具を模式的に示す側面図である。
図4】実施の形態に係るアンプル分離支援具の使用例を示す図である。
図5】実施の形態に係るアンプル分離支援具の使用例を示す図である。
図6】アンプルを模式的に示す図である。
図7】実施の形態に係るアンプル分離支援具の他の態様例を示す図である。
図8】実施の形態に係るアンプル分離支援具の他の態様例を示す図である。
図9】実施の形態に係るアンプル分離支援具の他の態様例を示す図である。
図10図9に示す頭部規制部を説明するための図であり、(A)は上面からみた図であり、(B)は(A)のA-A線に沿った断面を模式的に示す図である。
図11】実施の形態に係るアンプル分離支援具の他の態様例を示す図である。
図12】実施の形態に係るアンプル分離支援具の他の態様例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
図1図5を参照しながら、実施の形態に係るアンプル分離支援具10について説明する。アンプル分離支援具10は、薬剤などの液状物または固形物がアンプル30の使用に当たって、アンプル30の頭部32と胴部とを分離するための支援具である。アンプル30は、頭部32と、図6に示すように、胴部と、頭部32と胴部とを接続する接続部36とを含む。胴部に薬剤などが貯留され、アンプル30内の薬剤を使用する際に、胴部から頭部32を分離し、胴部の薬剤を取り出し使用する。
【0018】
アンプル分離支援具10は、筒状体16と、頭部規制部12と、支点部14とを含む。筒状体16が起立する方向D1に対して側方に向けて開いた開口部16aが設けられている。頭部規制部12は、開口部16aの上側の筒状体16の内面に設けられ、かつ、筒状体16の下側に伸びるように設けられている。頭部規制部12は、頭部32の開口部16a側への動きを規制するためのものである。頭部規制部12は、頭部32に対して開口部16aの幅方向D2の動きを規制するための係合部12aが設けられている。係合部12aは、たとえば、溝部から構成することができる。支点部14は、開口部16aの下側の筒状体16の端に設けられ、かつ、接続部36を支持するものである。
【0019】
筒状体16は、側方からみた形状がL字状であっても、I字状(図8図11および図12参照)であってもよい。筒状体16は、湾曲部または屈曲部を含むことで、頭部32が分離された落ちた場合でも飛び跳ねた液が開口部16aから出ることを抑えることができる。
【0020】
図4および図5に示すように、アンプル分離支援具10の開口部16aにアンプル30の頭部32を入れ、頭部32を頭部規制部12より奥に入れる。これにより、頭部32が紙面に対して手前側方向への動きが規制される。また、頭部32を係合部12aに嵌めることで、頭部32が頭部規制部12の幅方向D2にずれるのを抑えることができる。アンプル30の接続部36は、支点部14に当接することで、その支点部14を支点として、胴部を筒状体16側に押圧することで、頭部32と胴部とを分離することができる。
【0021】
アンプル30が接触する支点部14とアンプル30が接触する頭部規制部12とを結んだ線L1と、筒状体の奥行方向D3とのなす角度θ1(図5参照)は、たとえば10~90度とすることができる。
【0022】
アンプル30の頭部32を頭部規制部12に係合させ、接続部36を支点部14に支持させたときに、胴部がアンプル分離支援具10に対して離間し、回動スペースがあることが好ましい。図11および図12に示すように、支点突出部14aを開口部16aの下部に設けてもよい。
【0023】
アンプル分離支援具10は、開口部16aと反対側の筒状体16の端において、切断されたアンプル30の頭部32を回収する回収部20に接続されていることができる。
【0024】
アンプル分離支援具10の底部が台に取り付け可能な取り付け部18が設けられていてもよい。アンプル分離支援具10は、たとえば、医療用の移動台に適用してもよい。
【0025】
アンプル分離支援具10は、図8および図9に示すように、筒状体16に貫通孔が設けられ、頭部規制部12は、貫通孔に挿入され、頭部規制部12は、筒状体16の外側に突出した突出部12bを有し、頭部規制部12は、突出部12bを把持して筒状体16に対して交差する方向にスライド可能に設けられていることができる。頭部規制部12は、山谷形状を有し、頭部規制部12の山谷形状に対応して、貫通孔の側面が山谷形状とすることができる。
【0026】
本実施の形態によれば、アンプル30の頭部32と胴部とを分離する際に、横方向のずれを抑えることができ、容易にアンプル30の頭部32と胴部との分離をすることができる。また、アンプル30を片手で折ることも容易となる。
【0027】
本実施の形態は、本発明の範囲内において種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0028】
10 アンプル分離支援具
12 頭部規制部
12a 係合部
12b 突出部
14 支点部
14a 支点突起部
16 筒状体
16a 開口部
18 取り付け部
20 回収部
30 アンプル
32 頭部
34 胴部
36 接続部
D1 筒状体が起立する方向
D2 開口部の幅方向
D3 筒状体の奥行方向
L1 アンプルが接触する支点部とアンプルが接触する頭部規制部とを結んだ線

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12