(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023172922
(43)【公開日】2023-12-06
(54)【発明の名称】末梢性局所麻酔用のカテーテル配置
(51)【国際特許分類】
A61M 25/092 20060101AFI20231129BHJP
A61M 25/06 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
A61M25/092 500
A61M25/06 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023082559
(22)【出願日】2023-05-18
(31)【優先権主張番号】10 2022 205 130.0
(32)【優先日】2022-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】508240177
【氏名又は名称】ビー.ブラウン メルズンゲン アーゲー
【氏名又は名称原語表記】B.BRAUN MELSUNGEN AG
【住所又は居所原語表記】Carl-Braun-Str. 1, 34212 Melsungen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アイリス ブルム
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ ウェイス
(72)【発明者】
【氏名】ニッキー ボウド
(72)【発明者】
【氏名】ジャクリーン フェルメデン
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA02
4C267AA12
4C267AA28
4C267AA33
4C267BB04
4C267BB11
4C267BB12
4C267BB20
4C267BB40
4C267CC08
4C267HH09
4C267HH14
(57)【要約】 (修正有)
【課題】改善された局所麻酔を可能にする、カテーテル配置を利用可能にする。
【解決手段】キャピラリ管101と、キャピラリ管の近位管端に接合されるキャピラリ取付部102とを有するキャピラリと、キャピラリ取付部を介してキャピラリ管内に遠位方向に押し込まれるカテーテルホース200とを備え、カテーテルホースの遠位ホース端201が、ある軸方向長さだけキャピラリ管の遠位管端から突出しているものが、知られている。本発明によれば、作動要素301およびクランプ要素302を備えた固定装置300が存在し、クランプ要素は、キャピラリ取付部に取り付けられ、クランプ要素は、作動要素の移動によって、クランプ要素の作用下でカテーテルホースの軸方向可動性が固定されるクランプ構成と、作用が解除されカテーテルホースの軸方向可動性が有効になる可動構成との間で移行することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
末梢局所麻酔に使用するためのカテーテル配置(1)であって、
キャピラリ管(101)と、前記キャピラリ管(101)の近位管端(103)に接合されるキャピラリ取付部(102)と、を有するキャピラリ(100)と、
前記キャピラリ管(101)内に前記キャピラリ取付部(102)を介して遠位方向に押し込まれるカテーテルホース(200)であって、前記カテーテルホース(200)の遠位ホース端(201)は、前記キャピラリ管(101)の遠位管端(104)から軸方向長さ(L)だけ突出している、前記カテーテルホース(200)と、を備えており、
作動要素(301)およびクランプ要素(302)を備えた固定装置(300)が存在し、
前記クランプ要素(302)は、前記キャピラリ取付部(102)に取り付けられており、
前記作動要素(301)は、前記キャピラリ取付部(102)に対して可動に取り付けられ、力伝達および/または移動伝達の方法で前記クランプ要素(302)に動作可能に接続されており、
前記クランプ要素(302)は、前記作動要素(301)の移動によって、
前記カテーテルホース(200)の軸方向可動性が前記クランプ要素(302)の作用下で固定されるクランプ構成と、
前記作用が解除され前記カテーテルホース(200)の前記軸方向可動性が有効になる可動構成と、の間で移行できることを特徴とする、カテーテル配置(1)。
【請求項2】
前記クランプ要素(302)は、寸法的に適合性を有するとともに、ルーメン(303)を有し、
前記ルーメン(303)は、前記カテーテルホース(200)が延伸して通過する前記キャピラリ管(101)に対して同軸に配向され、
前記クランプ要素(302)は、前記作動要素(301)の移動によって、
前記クランプ構成では、前記カテーテルホース(200)の摩擦係合固定によって前記ルーメン(303)が半径方向に狭められるように弾性変形可能であり、
前記可動構成では、摩擦係合が解除される、請求項1に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項3】
前記作動要素(301)は、ねじ込みによって軸方向に可動なように前記キャピラリ取付部(102)に取り付けられるとともに、前記キャピラリ取付部(102)の相補的ねじ切り部(G2)と相互作用するねじ切り部(G1)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項4】
前記ねじ切り部(G1)が内ねじ山(IG)として設計され、前記相補的ねじ切り部(G2)が外ねじ山(AG)として設計されていることを特徴とする、請求項3に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項5】
前記作動要素(301)は、カラー部(310)を有し、
前記カラー部(310)は、前記ルーメン(303)に対して同軸に配向され、前記キャピラリ取付部(102)の近位端(105)の周囲で円周方向に係合することを特徴とする、請求項2から4のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項6】
前記クランプ要素(302)は、前記キャピラリ取付部(102)の近位に開口した受容凹部(107)内に受容されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項7】
前記クランプ要素(302)は、ルーメン(303)に対して同軸に配向され、遠位方向に傾斜する外側円錐面(304)を有し、前記クランプ構成において、前記外側円錐面(304)は、前記受容凹部(107)の内側円錐面(108)に対して押し付けられることを特徴とする、請求項6に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項8】
前記ルーメン(303)は、第1直径(D1)を有する近位挿入口(307)と第2直径(D2)を有する遠位出口(308)との間に延び、前記第1直径(D1)は前記第2直径(D2)よりも大きいことを特徴とする、請求項2から7のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項9】
前記近位挿入口(307)は、前記ルーメン(303)の遠位側に傾斜する内側円錐(309)に連通することを特徴とする、請求項8に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項10】
前記作動要素(301)は、形状適合係合によって軸方向に固定され、周方向ではスライドによって可動であるように、前記クランプ要素(302)に取り付けられることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項11】
前記クランプ要素(302)は、前記ルーメン(303)に対して同軸に配向されたスライド面(313)と、前記スライド面(313)を遠位で区切る走行肩部(314)と、を有する、近位に配置されたベアリング部(312)を備えており、
前記ベアリング部(312)は、前記ルーメン(303)に対して同軸に配向された前記作動要素(301)の穴(315)を介して軸方向に係合し、
前記穴(315)の内周面(316)は、前記スライド面(313)上にスライド可能に支持されていることを特徴とする、請求項2から10のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項12】
前記クランプ要素(302)は、エラストマー樹脂材料(K1)から製造され、および/または、前記作動要素(301)は、前記クランプ要素(302)と比較して寸法的に安定した樹脂材料(K2)から製造されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、末梢局所麻酔に用いるカテーテル配置であって、該カテーテル配置は、キャピラリ管と、キャピラリ管の近位管端に接合されるキャピラリ取付部とを有するキャピラリと、キャピラリ取付部を介してキャピラリ管に遠位方向に押し入れられるカテーテルホースであって、カテーテルホースの遠位ホース端がキャピラリ管の遠位管端からある軸方向長さだけ突出している。
【背景技術】
【0002】
この種のカテーテル配置は、局所麻酔の分野で一般に知られており、標的を定めて可逆的な方法で個々の神経を遮断するために使用される。これは、神経遮断または神経ブロックとも呼ばれる。神経遮断は、問題となっている神経に直接近接して麻酔薬を投与することによってもたらされる。この目的のために、公知のカテーテル配置は、キャピラリ管とキャピラリ取付部を有するキャピラリと、さらにカテーテルホースをも有する。キャピラリは、ショートカテーテルと称することもでき、通常、キャピラリ管を通して遠位に前進させられるカニューレと共に患者に適用される。カニューレが引き戻されて取り除かれた後も、キャピラリ管は患者の中に残り、カテーテルホースを受け入れ、案内する役割を果たす。遮断されるべき神経に到達するために、遠位ホース端は、遠位方向にキャピラリ取付部を通してキャピラリ管に押し込まれる。公知のカテーテル配置では、軸方向の長さ、すなわち遠位ホース端が遠位管端を超えて軸方向に突出する長さが構造的に規定されている。従って、突出部は常に同一であり、変更不可能である。
【0003】
本発明の目的は、改善された局所麻酔を可能にする、前述のタイプのカテーテル配置を利用可能にすることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この目的は、作動要素を備え、かつ、クランプ要素を備えた固定装置が存在し、クランプ要素がキャピラリ取付部に取り付けられ、作動要素がキャピラリ取付部に相対的に可動に取り付けられ、力伝達および/または移動伝達の方法でクランプ要素に動作可能に接続されており、クランプ要素は、作動要素の移動によって、クランプ要素の作用下でカテーテルホースの軸方向可動性が固定されるクランプ構成と、作用が解除されカテーテルホースの軸方向可動性が有効になる可動構成と、の間で移行することができる、という事実によって達成される。本発明による解決策により、遠位ホース端部の突出部は、特定の状況に応じて適合させることができ、適合させた後に固定することができる。これは、遠位ホース端部の特に正確な位置決めを可能にする。このようにして、遠位ホース端から吐出される麻酔薬を、遮断されるべき神経に特に正確に適用することができる。これは、改善された鎮痛を可能にする。本発明に従って存在する固定装置は、カテーテルホースの前記長さの変更および固定を可能にし、この目的のために前記作動要素および前記クランプ要素を有する。クランプ要素は、例えば、並進及び/又は回転動作及び/又は変形によって、クランプ構成と可動構成との間で移行することができる。変形は、弾性、塑性および/または弾塑性であり得る。クランプ構成では、カテーテルホースは、クランプ要素の作用下で固定され、より具体的には摩擦係合及び/又は形状嵌合によって保持される。可動構成では、カテーテルホースに対するクランプ要素の作用は解除され、遠位ホース端部をできるだけ正確に位置決めできるように、カテーテルホースを遠位方向にさらに前進させ、及び/又は近位方向に後退させることができるようにする。クランプ要素は、キャピラリ取付部に少なくとも間接的に取り付けられる。一実施形態では、クランプ要素は、キャピラリ取付部の近位端に装着される。さらなる実施形態では、クランプ要素は、代替的にまたは追加的に、キャピラリ取付部の受容凹部に受容され、この受容凹部は、特に近位方向に開口している。クランプ要素は、キャピラリ取付部に可動に取り付けられる。一実施形態では、作動要素は回転で可動であり、特にねじ込み動作で可動である。さらなる実施形態では、作動要素は、枢動で可動である。さらなる実施形態では、作動要素は直線的に可動である。クランプ構成と可動構成との間のクランプ要素の移動および/または変形は、作動要素の手動による作動動作によってもたらされる。この目的のために、作動要素は、力伝達および/または移動伝達の方法でクランプ要素に動作可能に接続される。一実施形態では、操作的接続は直接的である。さらなる実施形態では、操作的接続は、間接的である。一実施形態では、クランプ要素および作動要素は、別個の構造部品であり、この場合、動作的接続は、圧力嵌め(force-fit)、形状適合(form-fit)係合および/または凝集結合(cohesive bonding)によってもたらされ得る。さらなる実施形態では、作動要素は、クランプ要素と1つの連続した部品で設計され、その逆も同様であり、前記要素らは、単一の構造部品の異なる部分を形成する。
【0005】
本発明の一実施形態では、クランプ要素は、可撓性であり、キャピラリ管に対して同軸に配向され、その中にカテーテルホースが延びるルーメンを有し、クランプ要素は、作動要素の移動によって、クランプ構成と可動構成との間で弾性的に変形可能である。クランプ構成では、弾性変形によってルーメンが半径方向に狭められ、その結果、カテーテルホースがルーメンに摩擦係合することによって固定される。可動構成では、摩擦係合は解除される。この実施形態では、クランプ要素は、クランプ構成と可動構成との間で弾性変形可能である。クランプ構成では、カテーテルホースは、クランプ要素のルーメンにおける摩擦係合によって保持、より具体的にはクランプされる。可動構成では、このクランプは解除され、遠位ホース端をできるだけ正確に位置決めできるように、カテーテルホースを遠位方向にさらに前進させ、及び/又は近位方向に後退させることができるようにする。一実施形態では、寸法適合性/弾性変形性は、材料の適切な選択によって達成される。例えば、クランプ要素は、エラストマー樹脂材料から製造することができる。さらなる実施形態では、クランプ要素の寸法適合性/弾性変形性は、その設計によって達成される。例えば、クランプ要素は、薄肉で設計することができる。クランプ要素の弾性変形は、作動要素の手動による作動動作によってもたらされる。
【0006】
本発明のさらなる実施形態では、作動要素は、ねじ込みによって軸方向に可動なようにキャピラリ取付部に取り付けられ、キャピラリ取付部の相補的ねじ切り部と相互作用するねじ切り部を有している。このため、ねじ切り部および相補的ねじ切り部は、軸方向に配向されている。作動要素のねじ込み動作による取り付けは、設計上、容易に実施できる。さらに、これは人間工学的に有利な作動を可能にする。クランプ要素を移動および/または変形させるために必要な力および/または動作は、ねじ込み動作で取り付けられた作動要素によって、スムーズに、特に正確に適用することができる。
【0007】
本発明のさらなる実施形態では、ねじ切り部が内ねじ山として設計され、相補的ねじ切り部が外ねじ山として設計される。カテーテル配置の異なる構成要素に内ねじと外ねじをこのように割り当てることにより、特に簡略化された製造と組み立てを達成することができる。
【0008】
本発明のさらなる実施形態において、作動要素は、カラー部を有し、カラー部はルーメンに対して同軸に配向され、キャピラリ取付部の近位端の周囲で円周方向に係合する。カラー部は、作動要素の人間工学的に有利な作動を可能にする。先行する実施形態に従って作動要素が内ねじを有する場合、カラー部は、好ましくは、内ねじに対して同軸方向に配向される。
【0009】
本発明のさらなる実施形態において、クランプ要素は、キャピラリ取付部の近位に開口した受容凹部内に受容される。受容凹部は、好ましくは、キャピラリ管および/またはルーメンに対して同軸に配向される。キャピラリ取付部の軸方向にコンパクトな寸法は、この実施形態で達成することができる。これは、クランプ要素がキャピラリ取付部の近位端、特に近位端面に取り付けられる実施形態と対照的である。
【0010】
本発明のさらなる実施形態では、クランプ要素は、ルーメンに対して同軸に配向され、遠位方向にテーパする外側円錐面を有し、クランプ構成において、外側円錐面は、受容凹部の内側円錐面に対して押しつけられる。外側円錐面が内側円錐面に押し付けられることによって、クランプ要素は、クランプ構成に弾性的に変形される。この押圧動作により、ルーメンの半径方向の狭窄がもたらされる。内側円錐面は、少なくとも部分的に外側円錐面と相補的である。可動構成では、外側円錐面は内側円錐面に対して押圧されないか、またはあまり強く押圧されない。本実施形態における作動要素の作動動作は、外側円錐面と内側円錐面との間の相対的な移動をもたらす。クランプ構成の方向への作動の場合、外側円錐面は、内側円錐面に対して遠位に変位する。可動構成の方向への作動動作の場合、外側円錐面は内側円錐面に対して近位に変位される。
【0011】
本発明のさらなる実施形態では、ルーメンは、第1直径を有する近位挿入口と第2直径を有する遠位出口との間に延び、第1直径は第2直径よりも大きい。比較的に大きな第1直径は、特に、遠位ホース端のルーメンへの簡略化された挿入を可能にする。ルーメンは、好ましくは、直線状に延びる。好ましくは、遠位出口は、キャピラリ管の近位管端から近位方向に間隔を空けて配置される。
【0012】
本発明のさらなる実施形態では、近位挿入口は、ルーメンの遠位側に傾斜する内側円錐につながる。内側円錐は、カテーテルホースのさらなる簡略化された挿入を可能にする。
【0013】
本発明のさらなる実施形態では、作動要素は、形状適合係合によって軸方向に固定され、周方向ではスライドによって可動であるようにクランプ要素に取り付けられている。形状適合係合は、少なくとも遠位方向で作用する。好ましくは、形状適合係合は、両方向、すなわち遠位方向および近位方向で軸方向に作用する。この実施形態では、作動要素およびクランプ要素は、別々に製造された構造部品であり、この場合、形状適合係合によって互いに接合される。
【0014】
本発明のさらなる実施形態では、クランプ要素は、ルーメンに対して同軸に配向されたスライド面と、スライド面を遠位で区切る走行肩部と、を有する近位に配置されたベアリング部を備え、ベアリング部は、ルーメンに対して同軸に配向された作動要素の穴を介して軸方向に係合し、穴の内周面はスライド面上でスライド可能に支持されている。この実施形態は、デザインおよび機能の点で有利である。スライド面および内周面は、クランプ要素への作動要素のスライド可能な取り付けのために機能する。スライド面は、好ましくは、外周面である。内周面の内径とスライド面の外径は、好ましくは、隙間嵌めの要領で互いに一致させる。したがって、内径は、外径よりもわずかに大きい。走行肩部は、作動要素の軸方向の形状適合係合のために役立つ。クランプ構成方向への作動動作の場合、作動要素は遠位方向に走行肩部に押しつけられる。一実施形態では、走行肩部は、円周方向に全周にわたって延びる半径方向のフランジである。さらなる実施形態では、走行肩部は、周方向にオフセットして配置された複数の放射状の突起によって形成される。
【0015】
本発明のさらなる実施形態では、クランプ要素はエラストマー樹脂材料から製造され、および/または、作動要素は、クランプ要素と比較して寸法的に安定した樹脂材料から製造される。この材料の選択は、クランプ要素に、要件に適した寸法適合性/弾性変形性/可撓性特性を与えるのに役立つ。
【0016】
本発明のさらなる利点および特徴は、特許請求の範囲および図面に示される本発明の好ましい例示的な実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】キャピラリ、カテーテルホースおよび固定装置を備えた本発明によるカテーテル配置の一実施形態を示す概略側面図である。
【0018】
【
図2】
図1によるカテーテル配置を、
図1による断面線A-Aに沿って示す、概略的に分割された縦断面図である。
【0019】
【
図3】
図1及び
図2によるカテーテル配置の固定装置を示す部分縦断面図である。
【0020】
図1及び
図2によれば、末梢局所麻酔に使用するためのカテーテル配置1が提供される。
【0021】
カテーテル配置1は、キャピラリ100と、カテーテルホース200と、固定装置300とを備える。
【0022】
キャピラリ100は、キャピラリ管101とキャピラリ取付部102を有する。
【0023】
キャピラリ管101は、ショートカテーテルと称することもできる。キャピラリ管101は、近位管端103と遠位管端104を有する。キャピラリ管101は、近位管端103と遠位管端104との間で直線的に延びている。
【0024】
キャピラリ取付部102は、近位管端103に接合される(
図2参照)。図示の実施形態では、密着結合接続が提供される。例えば、キャピラリ取付部102は、近位管端103に溶接および/または接着することができる。
【0025】
カテーテルホース200は、遠位ホース端201と近位ホース端202との間に延びている。カテーテルホース200は、キャピラリ取付部102を通ってキャピラリ管101内に遠位方向に押し込まれ、遠位ホース端201は、キャピラリ管101の遠位管端104から軸方向長さLだけ突出する。
【0026】
軸方向長さL(突出量)は、状況に応じて適合可能であり、適合した後は、固定することができる。固定装置300はこのために存在する。
【0027】
固定装置300は、作動要素301とクランプ要素302を有する。
【0028】
クランプ要素302は、キャピラリ取付部102に取り付けられる。取り付けの詳細については、以下でより詳細に説明する。さらに、本ケースのクランプ要素302は、ルーメン303を有する。ルーメン303(
図3参照)は、キャピラリ管101に対して同軸に延び、したがって、カテーテルホース200に対しても同軸に延びる。カテーテルホース200は、ルーメン303内に受容され、及び/又はルーメン303を貫通して延びる(
図2参照)。
【0029】
作動要素301は、キャピラリ取付部102に対して相対的に可動に取り付けられる。さらに、作動要素301は、力伝達および/または移動伝達の方法でクランプ要素302に接続されている。図示の実施形態に関して、可動式取り付けの具体的な実施態様および動作的接続の具体的な実施態様は、以下でより詳細に説明される。
【0030】
図示された実施形態では、クランプ要素302は、寸法的に適合可能であり、すなわち、可撓性である。クランプ要素302は、作動要素301の移動によって、クランプ構成と可動構成との間で弾性的に変形可能である。クランプ構成では、クランプ要素302は、ルーメン303が半径方向に狭められるように弾性変形し、カテーテルホース200の可動性がルーメン303内の摩擦係合により固定される。このクランプ構成は、
図1及び
図2に示されている。可動構成では、ルーメン303とカテーテルホース200との間の摩擦係合が解除され、ルーメン303に対する、またキャピラリ100に対する、カテーテルホース200の軸方向可動性が有効になる。
【0031】
図示しない実施形態では、クランプ構成におけるクランプ要素は、カム(cam)の態様でカテーテルホースに作用する。この実施形態(図示せず)において、クランプ要素は、可撓性でなく、ルーメンを有さない。
【0032】
キャピラリ管101、キャピラリ取付部102、カテーテルホース200、及び、ルーメン303は、本ケースでは、共通の長手方向軸Xに対して同軸に配向されている。
【0033】
図示の実施形態の更なる構造的及び機能的な特徴を以下に説明する。説明した特徴は有利であるが、本発明にとって不可欠なものではない。
【0034】
示された実施形態において、キャピラリ取付部102は、近位端105と遠位端106との間に延びる。クランプ要素302および/または作動要素301は、近位端105の領域でキャピラリ取付部102に取り付けられる。
【0035】
クランプ要素302を取り付けるために、キャピラリ取付部102は、受容凹部107を有する。受容凹部107は、近位方向に開口している。受容凹部107は、近位端105から始まって、キャピラリ取付部102の中に遠位方向に延びる。キャピラリ取付部102および/または受容凹部107は、近位開口部(詳細には図示せず)を有し、クランプ要素302は、近位開口部を通って受容凹部107に遠位方向に挿入される。本ケースでは、受容凹部107は、ルーメン303および/またはキャピラリ管101および/またはカテーテルホース200に対して同軸に延びる。
【0036】
受容凹部107は、内側円錐面108を有する。内側円錐面108は、遠位方向に傾斜(テーパ)している。内側円錐面108は、この後、同軸上に配向される。内側円錐面108は、クランプ要素302の少なくとも部分的に相補的な外側円錐面304と相互作用する。外側円錐面304は、同様に遠位方向に傾斜(テーパ)しており、クランプ構成において、内側円錐面108に押圧される。この押圧動作の結果、クランプ要素302は弾性的に変形し、ルーメン303は半径方向に狭くなる。この狭まりは、カテーテルホース200との(強化された)摩擦係合をもたらし、カテーテルホース200が、摩擦によって、ルーメン303内で軸方向にクランプされるようにする。
【0037】
クランプ要素302は、近位端305と遠位端306を有する(
図3参照)。外側円錐面304は、近位端305と遠位端306との間に延在している。図示の実施形態では、近位端305は、受容凹部107から近位に突出する。ルーメン303は、近位端305と遠位端306との間に連続して延び、近位挿入口307と遠位出口308とを有する。近位挿入口307は、第1直径D1を有する。遠位出口308は、第2直径D2を有する。第1直径D1は、第2直径D2よりも大きい。比較的大きな第1直径D1は、カテーテルホース200のルーメン303への軸方向の挿入を容易にする。さらに、本ケースの近位挿入口307は、ルーメン303の遠位方向にテーパしている内側円錐部309に通じている。内側円錐部309は、ルーメン303のルーメン部を形成する。内側円錐部309は、カテーテルホース200の挿入をさらに容易にする。
【0038】
図示の実施形態では、作動要素301は、ねじ込みによって可動であるようにキャピラリ取付部102に取り付けられる。時計回り方向への移動の場合、作動要素301は、キャピラリ取付部102の遠位にねじ止めされる。作動要素301の前記移動の結果、作動要素301に作動的に接続されたクランプ要素302は、受容凹部107の中に遠位方向に移動される。これにより、ルーメン303が半径方向に狭められ、カテーテルホース200がクランプされるように、内側円錐面108と外側円錐面304との間の上記説明された相互作用がもたらされる。
【0039】
作動要素301をねじ込みによって可動であるように取り付けるために、作動要素301はねじ切り部G1を有する。ねじ切り部G1は、キャピラリ取付部102の相補的ねじ切り部G2と相互作用する。図示の実施形態では、作動要素301のねじ切り部G1は、内ねじ山IGである。相補的ねじ切り部G2は、それに応じて、外ねじ山AGである。外ねじ山AGは、キャピラリ取付部102上の近位に配置される。本ケースでは、外ねじ山AGは、キャピラリ取付部102の近位端105に直接的に接している。両方のねじ切り部G1,G2は、ルーメン303に対して、および/または共通の長手方向軸Xに対して同軸に配向される。
【0040】
図示の実施形態では、作動要素301は、カラー部310を有する。カラー部310は、ルーメン303に対して同軸に配向され、キャピラリ取付部102の近位端105の周囲で円周方向に係合する。ねじ切り部G1、本ケースでは具体的には内ねじ山IGは、カラー部310の内側(詳細には図示せず)に形成されている。図示の実施形態では、カラー部310は、周方向に互いにオフセットして配置された複数の径方向突起311(
図1参照)を有する。回転作動のために、作動要素301は、一方の手の指の間に把持される。径方向突起311は、指の滑りを打ち消す。
【0041】
図示の実施形態では、作動要素301は、形状適合係合によって軸方向に固定され、周方向のスライドによって可動であるように、クランプ要素302に操作可能に接続されている。
【0042】
図示しない実施形態では、クランプ要素および作動要素は、互いに固定的に接続されている。さらなる実施形態では、クランプ要素と作動要素との間に一体的な接続が設けられており、両要素が1つの同じ構造部の異なる部分を形成するようになっている。
【0043】
作動要素301を、軸方向には形状適合係合により固定され、周方向にはスライドにより可動であるように取り付けるために、クランプ要素302は、ベアリング部312を有する。ベアリング部312は、近位に配置されている。ベアリング部312は、近位端305を境にしている。ベアリング部312は、スライド面313と、走行肩部314とを有する。
【0044】
スライド面313は、ルーメン303および/または長手方向軸Xに対して同軸に配向される。クランプ要素302は、作動要素の穴(bore)315を介して係合する。穴315は、内周面316を有する。内周面316は、スライド面313上にスライド可能に受容される。穴315は、ルーメン303および/または長手方向軸Xに対して同軸上に配向される。同様のことが、内周面316にも準用される。走行肩部314は、クランプ要素302に対する作動要素301の遠位相対可動性を制限する。クランプ構成の方向における作動要素301の時計回りの回転作動の場合、作動要素301、具体的には穴315の端(詳細には図示せず)は、走行肩部314に形状適合係合で押し付けられる。図示の実施形態では、ベアリング部312は、さらなる走行肩部317を有する。走行肩部317は、近位走行肩部とも称することができ、作動要素301の近位相対可動性を制限する。従って、走行肩部314は、遠位走行肩部とも称することができる。作動要素301は、穴315の領域において、2つの走行肩部314、317の間の形状適合係合によって、軸方向に保持される。
【0045】
図示された実施形態では、クランプ要素302は、エラストマー樹脂材料K1から製造される。作動要素301は、樹脂材料K2から製造される。樹脂材料K2は、エラストマー樹脂材料K1と比較して寸法的に安定している。
【0046】
固定装置300を、図に示すクランプ構成から、可動構成に移行させるために、作動要素301は反時計回りに作動される。このようにして、作動要素301は、ねじ込み動作によって、キャピラリ取付部102に対して近位方向に変位される。穴315の内周面316は、クランプ要素302のベアリング部312のスライド面313上を円周方向にスライドする。同時に、作動要素301は、作動要素301とともにクランプ要素302が近位方向に変位するように、近位走行肩部317に押し付けられる。近位方向に変位するため、クランプ要素302の外側円錐面と内側円錐面108との間の動作的接続は解除される。クランプ要素302は、径方向外側に弾性的に解放される。これは、ルーメン303の半径方向の拡張動作をもたらす。この拡張の結果、ルーメン303とカテーテルホース200との間の摩擦係合は解除されるか、少なくとも低減される。摩擦係合が解除されるか、または少なくとも減少することにより、カテーテルホース200の軸方向移動が可能になり、特定の状況に応じて軸方向長さLを適合させることができるようになる。
【0047】
軸方向長さLが適合された後、カテーテルホース200は再び固定することができる。この目的のために、作動要素301は時計回りに回転される。内周面316は、再び、スライド面313上を円周方向にスライドする。穴315のエッジ(詳細には図示せず)は、遠位走行肩部314にかかり、したがって、クランプ要素302を受容凹部107内へ押し付ける。このようにして、外側円錐面304は、内側円錐面108に押し付けられる。この押圧作用により、ルーメン303が半径方向に狭められるようにクランプ要素302の弾性変形が生じる。ルーメン303が狭められるため、カテーテルホース200は、その相対的な軸方向可動性においてクランプされ固定される。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
末梢局所麻酔に使用するためのカテーテル配置(1)であって、
キャピラリ管(101)と、前記キャピラリ管(101)の近位管端(103)に接合されるキャピラリ取付部(102)と、を有するキャピラリ(100)と、
前記キャピラリ管(101)内に前記キャピラリ取付部(102)を介して遠位方向に押し込まれるカテーテルホース(200)であって、前記カテーテルホース(200)の遠位ホース端(201)は、前記キャピラリ管(101)の遠位管端(104)から軸方向長さ(L)だけ突出している、前記カテーテルホース(200)と、を備えており、
作動要素(301)およびクランプ要素(302)を備えた固定装置(300)が存在し、
前記クランプ要素(302)は、前記キャピラリ取付部(102)に取り付けられており、
前記作動要素(301)は、前記キャピラリ取付部(102)に対して可動に取り付けられ、力伝達および/または移動伝達の方法で前記クランプ要素(302)に動作可能に接続されており、
前記クランプ要素(302)は、前記作動要素(301)の移動によって、
前記カテーテルホース(200)の軸方向可動性が前記クランプ要素(302)の作用下で固定されるクランプ構成と、
前記作用が解除され前記カテーテルホース(200)の前記軸方向可動性が有効になる可動構成と、の間で移行できることを特徴とする、カテーテル配置(1)。
【請求項2】
前記クランプ要素(302)は、寸法的に適合性を有するとともに、ルーメン(303)を有し、
前記ルーメン(303)は、前記カテーテルホース(200)が延伸して通過する前記キャピラリ管(101)に対して同軸に配向され、
前記クランプ要素(302)は、前記作動要素(301)の移動によって、
前記クランプ構成では、前記カテーテルホース(200)の摩擦係合固定によって前記ルーメン(303)が半径方向に狭められるように弾性変形可能であり、
前記可動構成では、摩擦係合が解除される、請求項1に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項3】
前記作動要素(301)は、ねじ込みによって軸方向に可動なように前記キャピラリ取付部(102)に取り付けられるとともに、前記キャピラリ取付部(102)の相補的ねじ切り部(G2)と相互作用するねじ切り部(G1)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項4】
前記ねじ切り部(G1)が内ねじ山(IG)として設計され、前記相補的ねじ切り部(G2)が外ねじ山(AG)として設計されていることを特徴とする、請求項3に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項5】
前記作動要素(301)は、カラー部(310)を有し、
前記カラー部(310)は、前記ルーメン(303)に対して同軸に配向され、前記キャピラリ取付部(102)の近位端(105)の周囲で円周方向に係合することを特徴とする、請求項2に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項6】
前記クランプ要素(302)は、前記キャピラリ取付部(102)の近位に開口した受容凹部(107)内に受容されることを特徴とする、請求項1に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項7】
前記クランプ要素(302)は、ルーメン(303)に対して同軸に配向され、遠位方向に傾斜する外側円錐面(304)を有し、前記クランプ構成において、前記外側円錐面(304)は、前記受容凹部(107)の内側円錐面(108)に対して押し付けられることを特徴とする、請求項6に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項8】
前記ルーメン(303)は、第1直径(D1)を有する近位挿入口(307)と第2直径(D2)を有する遠位出口(308)との間に延び、前記第1直径(D1)は前記第2直径(D2)よりも大きいことを特徴とする、請求項2に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項9】
前記近位挿入口(307)は、前記ルーメン(303)の遠位側に傾斜する内側円錐(309)に連通することを特徴とする、請求項8に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項10】
前記作動要素(301)は、形状適合係合によって軸方向に固定され、周方向ではスライドによって可動であるように、前記クランプ要素(302)に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項11】
前記クランプ要素(302)は、前記ルーメン(303)に対して同軸に配向されたスライド面(313)と、前記スライド面(313)を遠位で区切る走行肩部(314)と、を有する、近位に配置されたベアリング部(312)を備えており、
前記ベアリング部(312)は、前記ルーメン(303)に対して同軸に配向された前記作動要素(301)の穴(315)を介して軸方向に係合し、
前記穴(315)の内周面(316)は、前記スライド面(313)上にスライド可能に支持されていることを特徴とする、請求項2に記載のカテーテル配置(1)。
【請求項12】
前記クランプ要素(302)は、エラストマー樹脂材料(K1)から製造され、および/または、前記作動要素(301)は、前記クランプ要素(302)と比較して寸法的に安定した樹脂材料(K2)から製造されることを特徴とする、請求項1に記載のカテーテル配置(1)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
軸方向長さLが適合された後、カテーテルホース200は再び固定することができる。この目的のために、作動要素301は時計回りに回転される。内周面316は、再び、スライド面313上を円周方向にスライドする。穴315のエッジ(詳細には図示せず)は、遠位走行肩部314にかかり、したがって、クランプ要素302を受容凹部107内へ押し付ける。このようにして、外側円錐面304は、内側円錐面108に押し付けられる。この押圧作用により、ルーメン303が半径方向に狭められるようにクランプ要素302の弾性変形が生じる。ルーメン303が狭められるため、カテーテルホース200は、その相対的な軸方向可動性においてクランプされ固定される。
以下の項目は、基礎出願の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
末梢局所麻酔に使用するためのカテーテル配置(1)であって、
キャピラリ管(101)と、前記キャピラリ管(101)の近位管端(103)に接合されるキャピラリ取付部(102)と、を有するキャピラリ(100)と、
前記キャピラリ管(101)内に前記キャピラリ取付部(102)を介して遠位方向に押し込まれるカテーテルホース(200)であって、前記カテーテルホース(200)の遠位ホース端(201)は、前記キャピラリ管(101)の遠位管端(104)から軸方向長さ(L)だけ突出している、前記カテーテルホース(200)と、を備えており、
作動要素(301)およびクランプ要素(302)を備えた固定装置(300)が存在し、
前記クランプ要素(302)は、前記キャピラリ取付部(102)に取り付けられており、
前記作動要素(301)は、前記キャピラリ取付部(102)に対して可動に取り付けられ、力伝達および/または移動伝達の方法で前記クランプ要素(302)に動作可能に接続されており、
前記クランプ要素(302)は、前記作動要素(301)の移動によって、
前記カテーテルホース(200)の軸方向可動性が前記クランプ要素(302)の作用下で固定されるクランプ構成と、
前記作用が解除され前記カテーテルホース(200)の前記軸方向可動性が有効になる可動構成と、の間で移行できることを特徴とする、カテーテル配置(1)。
(項目2)
前記クランプ要素(302)は、寸法的に適合性を有するとともに、ルーメン(303)を有し、
前記ルーメン(303)は、前記カテーテルホース(200)が延伸して通過する前記キャピラリ管(101)に対して同軸に配向され、
前記クランプ要素(302)は、前記作動要素(301)の移動によって、
前記クランプ構成では、前記カテーテルホース(200)の摩擦係合固定によって前記ルーメン(303)が半径方向に狭められるように弾性変形可能であり、
前記可動構成では、摩擦係合が解除される、項目1に記載のカテーテル配置(1)。
(項目3)
前記作動要素(301)は、ねじ込みによって軸方向に可動なように前記キャピラリ取付部(102)に取り付けられるとともに、前記キャピラリ取付部(102)の相補的ねじ切り部(G2)と相互作用するねじ切り部(G1)を有することを特徴とする、項目1または2に記載のカテーテル配置(1)。
(項目4)
前記ねじ切り部(G1)が内ねじ山(IG)として設計され、前記相補的ねじ切り部(G2)が外ねじ山(AG)として設計されていることを特徴とする、項目3に記載のカテーテル配置(1)。
(項目5)
前記作動要素(301)は、カラー部(310)を有し、
前記カラー部(310)は、前記ルーメン(303)に対して同軸に配向され、前記キャピラリ取付部(102)の近位端(105)の周囲で円周方向に係合することを特徴とする、項目2から4のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
(項目6)
前記クランプ要素(302)は、前記キャピラリ取付部(102)の近位に開口した受容凹部(107)内に受容されることを特徴とする、項目1から5のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
(項目7)
前記クランプ要素(302)は、ルーメン(303)に対して同軸に配向され、遠位方向に傾斜する外側円錐面(304)を有し、前記クランプ構成において、前記外側円錐面(304)は、前記受容凹部(107)の内側円錐面(108)に対して押し付けられることを特徴とする、項目6に記載のカテーテル配置(1)。
(項目8)
前記ルーメン(303)は、第1直径(D1)を有する近位挿入口(307)と第2直径(D2)を有する遠位出口(308)との間に延び、前記第1直径(D1)は前記第2直径(D2)よりも大きいことを特徴とする、項目2から7のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
(項目9)
前記近位挿入口(307)は、前記ルーメン(303)の遠位側に傾斜する内側円錐(309)に連通することを特徴とする、項目8に記載のカテーテル配置(1)。
(項目10)
前記作動要素(301)は、形状適合係合によって軸方向に固定され、周方向ではスライドによって可動であるように、前記クランプ要素(302)に取り付けられることを特徴とする、項目1から9のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
(項目11)
前記クランプ要素(302)は、前記ルーメン(303)に対して同軸に配向されたスライド面(313)と、前記スライド面(313)を遠位で区切る走行肩部(314)と、を有する、近位に配置されたベアリング部(312)を備えており、
前記ベアリング部(312)は、前記ルーメン(303)に対して同軸に配向された前記作動要素(301)の穴(315)を介して軸方向に係合し、
前記穴(315)の内周面(316)は、前記スライド面(313)上にスライド可能に支持されていることを特徴とする、項目2から10のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
(項目12)
前記クランプ要素(302)は、エラストマー樹脂材料(K1)から製造され、および/または、前記作動要素(301)は、前記クランプ要素(302)と比較して寸法的に安定した樹脂材料(K2)から製造されることを特徴とする、項目1から11のいずれか一項に記載のカテーテル配置(1)。
【外国語明細書】