(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173016
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】更新装置
(51)【国際特許分類】
G06F 8/73 20180101AFI20231130BHJP
【FI】
G06F8/73
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022084956
(22)【出願日】2022-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【弁理士】
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 朋哉
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376BB12
5B376BB19
5B376FA01
(57)【要約】
【課題】サーバ交換時などにおいて詳細設計書を用意する際に手間がかかるおそれがある。
【解決手段】更新装置200は、OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集する収集部221と、予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、収集部221が収集したOS更新情報と、を比較する比較部222と、比較部222が比較した結果に基づいて、設計書の内容をOS更新情報に応じた内容に更新する更新部223と、を有する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集する収集部と、
予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、前記収集部が収集した前記OS更新情報と、を比較する比較部と、
前記比較部が比較した結果に基づいて、前記設計書の内容を前記OS更新情報に応じた内容に更新する更新部と、
を有する
更新装置。
【請求項2】
請求項1に記載の更新装置であって、
前記比較部は、前記設計書と前記OS更新情報とを比較することで、前記設計書と前記OS更新情報との間の差分を抽出して、
前記更新部は、前記比較部が抽出した差分に応じて、記設計書の内容を前記OS更新情報の内容に更新する
更新装置。
【請求項3】
請求項2に記載の更新装置であって、
前記比較部は、前記設計書に含まれる設定項目及び設定値と、前記OS更新情報に含まれる前記設定項目及び前記設定値と、を比較することで、前記設計書と前記OS更新情報との間の差分を抽出する
更新装置。
【請求項4】
請求項1に記載の更新装置であって、
前記収集部は、予め記憶する収集先を示す情報に基づいて前記収集先を確認することで、前記OS更新情報を収集する
更新装置。
【請求項5】
請求項4に記載の更新装置であって、
前記収集部は、予め定められた所定の間隔で前記収集先を確認する
更新装置。
【請求項6】
請求項1に記載の更新装置であって、
前記収集部は、予め受け付けた確認対象となるOSについての前記OS更新情報を収集する
更新装置。
【請求項7】
請求項1に記載の更新装置であって、
前記更新部が更新した前記設計書を出力する出力部を有する
更新装置。
【請求項8】
請求項1に記載の更新装置であって、
前記比較部は、前記OS更新情報と、予め入力された前記設計書または前記更新部が更新した前記設計書のうちのいずれか一方と、を比較する
更新装置。
【請求項9】
情報処理装置が、
OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集し、
予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、前記収集部が収集した前記OS更新情報と、を比較し、
比較した結果に基づいて、前記設計書の内容を前記OS更新情報に応じた内容に更新する
更新方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集し、
予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、前記収集部が収集した前記OS更新情報と、を比較し、
比較した結果に基づいて、前記設計書の内容を前記OS更新情報に応じた内容に更新する
処理を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、更新装置、更新方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
サーバなどのコンピュータを交換する際に活用可能な技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、情報機器と情報管理センタと情報機器を提供する機器ベンダとをネットワークを介して接続し、情報機器が利用するサービス、ソフトウェア及び情報機器に個別に割り振りされた情報を管理、設定する情報機器ライフサイクル管理システムが記載されている。特許文献1によると、情報管理センタは、利用者の情報機器の機器特定情報と利用者の利用者番号を関連付けして保管、管理して、必要に応じて配布するよう構成されている。また、情報機器は、情報管理センタから配布されたソフトウェアを含む情報を自動的にインストールするよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
旧機器からサーバを交換する際の詳細設計作業時には、Windows(登録商標)やLinux(登録商標)といったOS(Operating System)の詳細設計書が必要となる。この際、旧機器の使用期間などによっては、OSアップデートによる新機能の追加などで設定項目が追加されていたり、推奨値、項目の名称、設定箇所などが変更されていたりする場合がある。そのため、交換時に既存の詳細設計書をそのまま用いることができず、全ての設定項目について再度調査を行うことなどが必要となることがあった。その結果、サーバ交換時などにおける詳細設計時などにおいて詳細設計書を用意する際に手間がかかるおそれがある、という課題が生じていた。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上述した課題を解決する更新装置、更新方法、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため本開示の一形態である更新装置は、
OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集する収集部と、
予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、前記収集部が収集した前記OS更新情報と、を比較する比較部と、
前記比較部が比較した結果に基づいて、前記設計書の内容を前記OS更新情報に応じた内容に更新する更新部と、
を有する
という構成をとる。
【0008】
また、本開示の他の形態である更新方法は、
情報処理装置が、
OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集し、
予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、収集した前記OS更新情報と、を比較し、
比較した結果に基づいて、前記設計書の内容を前記OS更新情報に応じた内容に更新する
という構成をとる。
【0009】
また、本開示の他の形態であるプログラムは、
情報処理装置に、
OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集し、
予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、収集した前記OS更新情報と、を比較し、
比較した結果に基づいて、前記設計書の内容を前記OS更新情報に応じた内容に更新する
処理を実現するためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
上述したような各構成によると、上述した課題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の第1の実施形態における更新装置の概要を示す図である。
【
図4】設計書情報に含まれる設計書の一例を説明するための図である。
【
図6】更新確認時における更新装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図7】設計書更新時における更新装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図8】本開示の第2の実施形態における更新装置のハードウェア構成図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
本開示の第1の実施形態について、
図1から
図7までを参照して説明する。
図1は、更新装置100の概要を示す図である。
図2は、更新装置100の構成例を示すブロック図である。
図3は、収集情報142の一例を示す図である。
図4は、設計書情報143に含まれる設計書の一例を説明するための図である。
図5は、更新処理例を説明するための図である。
図6、
図7は、更新装置100の動作例を示すフローチャートである。
【0013】
本開示の第1の実施形態においては、
図1で示すように、OS(Operating System)の更新などに対応した詳細設計書を出力可能な更新装置100について説明する。後述するように、更新装置100は、予め定められた所定の間隔で予め登録されたホームぺージ上などにOSの更新プログラムが存在するか否か確認することなどにより、OSの更新プログラムなどのOS更新情報を定期的に収集する。また、更新装置100は、収集したOS更新情報と予め登録された既存の詳細設計書とを比較することで、OS更新情報に含まれる設定項目や設定値などと既存の詳細設計書に含まれる設定項目や設定値などとの間の差分を確認する。そして、差分が存在する場合、更新装置100は、OS更新情報に基づいて既存の詳細設計書に含まれる設定項目や設定値などを更新する。例えば、このような構成により、更新装置100は、リプレース後におけるOSの更新具合などに対応した新たな詳細設計書を作成する。
【0014】
なお、本実施形態において説明する詳細設計書は、例えば、サーバリプレースの詳細設計作業時などにおいて必要となるOSの設定などを示す設計書である。例えば、詳細設計書には、複数の設定項目や設定値が含まれる。一例として、詳細設計書には、グループポリシーやサービスなどにおける設定項目、仮想メモリやインターネットブラウザなどに対応する推奨値(設定値)、推奨するプログラムを示す設定値、などが含まれる。詳細設計書には、上記例示した以外の設定項目や設定値が含まれてもよい。
【0015】
また、OS更新情報は、OSを更新させるための情報など、OS更新に応じた情報を含む。例えば、OS更新情報は、OSの更新プログラムなどである。OS更新情報は、OSの更新内容を説明する情報など上記例示した以外であってもよい。
【0016】
図2は、更新装置100の主な構成例を示している。
図2を参照すると、更新装置100は、主な構成要素として、例えば、操作入力部110と、画面表示部120と、通信I/F(interface)部130と、記憶部140と、演算処理部150と、を有している。
【0017】
なお、
図2では、1台の情報処理装置を用いて更新装置100としての機能を実現する場合について例示している。しかしながら、更新装置100は、例えば、クラウド上に実現されるなど、複数台の情報処理装置を用いて実現されてもよい。例えば、更新装置100は、
図2で例示する機能のうちの一部の機能を有する複数の情報処理装置などにより実現されてもよい。また、更新装置100は、操作入力部110や画面表示部120を有さないなど上記例示した構成のうちの一部から構成されていてもよい。
【0018】
操作入力部110は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなる。操作入力部110は、更新装置100を操作するユーザなどの操作を検出して演算処理部150に出力する。
【0019】
画面表示部120は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)などの画面表示装置からなる。画面表示部120は、演算処理部150からの指示に応じて、記憶部140に格納された各種情報などを画面表示することが出来る。
【0020】
通信I/F部130は、データ通信回路からなる。通信I/F部130は、ネットワークを介して接続された外部装置などとの間でデータ通信を行う。
【0021】
記憶部140は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置である。記憶部140は、演算処理部150における各種処理に必要な処理情報やプログラム144を記憶する。プログラム144は、演算処理部150に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現する。プログラム144は、通信I/F部130などのデータ入出力機能を介して外部装置や記録媒体から予め読み込まれ、記憶部140に保存されている。記憶部140で記憶される主な情報としては、例えば、収集先情報141、収集情報142、設計書情報143などがある。
【0022】
収集先情報141は、OS更新情報の収集先を示す情報を含んでいる。一例として、収集先情報141には、Windows(登録商標) UpdateカタログやRed Hat ポータルサイトなど、OSの更新プログラムなどのOS更新情報を含むサイトのURL(Uniform Resource Locator)などを示す情報が含まれる。例えば、収集先情報141は、操作入力部110を用いて予め入力される、通信I/F部130などを介して外部装置などから取得する、などの方法により予め取得され、記憶部140に格納されている。
【0023】
収集情報142は、後述する更新情報収集部152が収集したOS更新情報などを含んでいる。例えば、収集情報142は、収集先情報141が示す収集先などから更新情報収集部152がOS更新情報を収集することなどに応じて更新される。
【0024】
図3は、収集情報142に含まれる情報の一例を示している。
図3を参照すると、収集情報142には、同一または異なるタイミングで収集された複数のOS更新情報が含まれうる。例えば、
図3で例示する場合、収集情報142には、「Windows Server 2012R2」などのサーバ用OSのOS更新情報が複数含まれている。なお、収集情報142に含まれる情報は、
図3で例示した以外であってもよい。例えば、収集情報142には、更新日時を示す情報などが含まれてもよい。
【0025】
設計書情報143は、上述した詳細設計書などの設計書を含んでいる。例えば、設計書情報143は、操作入力部110を用いて予め入力される、通信I/F部130などを介して外部装置などから取得する、などの方法により予め取得され、記憶部140に格納されている。また、設計書情報143は、後述する設計書内容更新部154による更新処理などに応じて更新される。
【0026】
図4は、設計書情報143に含まれる設計書の一例を示している。
図4で例示するように、設計書情報143に含まれる詳細設計書などの設計書には、複数の設定項目、複数の設定値が含まれる。例えば、
図4で例示する場合、設計書情報143には、設定項目「設定A」の設定値「xxx」、設定項目「設定B」の設定値「yyy」などを有する設計書が含まれていることを示している。なお、設計書情報143には、上記例示した以外の設定項目や設定値を有する設計書が含まれてよい。また、設計書情報143には、上記例示した以外の情報が含まれてもよい。例えば、設計書情報143には、設計書を登録した日時や更新した日時を示す情報などが含まれてもよい。また、設計書情報143には、更新前の設計書など過去の設計書が含まれてもよい。
【0027】
演算処理部150は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置とその周辺回路を有する。演算処理部150は、記憶部140からプログラム144を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム144とを協働させて各種処理部を実現する。演算処理部150で実現される主な処理部としては、例えば、受付部151、更新情報収集部152、内容解析部153、設計書内容更新部154、出力部155などがある。
【0028】
受付部151は、操作入力部110や通信I/F部130などを介して、ユーザから各種情報の入力を受け付ける。また、受付部151は、受け付けた情報を記憶部140に格納する。
【0029】
例えば、受付部151は、ユーザなどから所定のURLなどOS更新情報を収集する収集先を示す情報の入力を受け付ける。受付部151は、OSの更新プログラムが存在するか否か確認する間隔を示す情報などの入力を、収集先を示す情報とともに受け付けてもよい。また、受付部151は、受け付けた収集先を示す情報を収集先情報141として記憶部140に格納する。
【0030】
また、受付部151は、ユーザなどから詳細設計書などの設計書の入力を受け付ける。この際、受付部151は、リプレース対象となるOSを示す情報の入力などを受け付けることができる。換言すると、受付部151は、後述する更新情報収集部152が更新を確認する対象となるOSの情報などを受け付けることができる。また、受付部151は、受け付けた設計書などを設計書情報143として記憶部140に格納する。
【0031】
例えば、以上のように、受付部151は、ユーザなどから、収集先を示す情報や更新の元になる既存の設計書など詳細設計書を更新するために必要な情報の入力を受け付ける。
【0032】
更新情報収集部152は、OSの更新プログラムなどのOS更新情報を定期的に収集する。例えば、更新情報収集部152は、収集先情報141が示す収集先を所定の間隔で確認することなどにより、OS更新の有無などを確認する。そして、更新情報収集部152は、確認の結果に応じて、OS更新情報を収集先情報141が示す収集先などから収集する。例えば、更新情報収集部152は、OSの更新プログラムなどが存在することが確認できた場合に、収集先から更新プログラムの自動ダウンロードを行うことなどにより、OS更新情報を収集する。また、更新情報収集部152は、収集した情報を収集情報142として記憶部140に格納する。
【0033】
内容解析部153は、収集情報142に含まれるOS更新情報と設計書情報143に含まれる詳細設計書などの設計書とを比較する比較部である。例えば、内容解析部153は、収集情報142に含まれるOS更新情報と設計書情報143に含まれる詳細設計書とを比較することで、OS更新情報に含まれる設定項目や設定値などと既存の詳細設計書に含まれる設定項目や設定値などとの間の差分を抽出する。換言すると、内容解析部153は、OS更新情報と設計書とを比較することで、グループポリシー、サービスなどの設定項目の追加や削除、仮想メモリなどにおける推奨値の変更有無、などを確認して、上記確認箇所におけるOS更新情報と設計書との間の差分を抽出する。
【0034】
例えば、内容解析部153は、収集情報142に含まれるOS更新情報のうち更新日時などが最新となるOS更新情報と、設計書情報143に含まれる設計書のうち更新日時などが最新となる設計書とを比較する。内容解析部153は、例えば、OS更新情報内に設計書内に存在しない設定項目などが含まれる場合など所定の条件を満たす場合などにおいて、最新のOS更新情報とともに過去のOS更新情報のうちの少なくとも一部を設計書と比較するよう構成してもよい。
【0035】
なお、内容解析部153は、任意の手段を用いて上述した比較を行ってよい。例えば、受付部151が詳細設計書などの設計書の登録を受け付ける際に、比較対象となる設定項目や設定値などを示す情報を受け付けておく。内容解析部153は、上記情報に基づく比較を行うよう構成してもよい。また、内容解析部153は、例えば、既存の設計書やOS更新情報などを教師データとする機械学習を予め行うことなどにより生成したモデルなどを用いることで、比較対象を特定するよう構成してもよい。内容解析部153は、そのほか既知の手段を用いて、比較対象の特定を行ってよい。
【0036】
設計書内容更新部154は、内容解析部153による比較の結果に応じて、詳細設計書などの設計書を更新する。換言すると、設計書内容更新部154は、内容解析部153による差分抽出の結果に応じて、内容解析部153が抽出した差分となる箇所に対応する設計書の設定項目や設定値などの内容を比較したOS更新情報に対応する内容に書き換えることで、設計書を更新する。また、設計書内容更新部154は、更新した設計書を設計書情報143として記憶部140に格納する。
【0037】
図5は、更新処理の一例を説明するための図である。例えば、
図5で例示する場合、OS更新情報と既存の設計書との間では、設定項目「設定B」の設定値や設定項目「設定C」の有無などが異なっている。そこで、設計書内容更新部154は、上記OS更新情報と設計書との間の差分に応じて設計書の内容を更新する。つまり、設計書内容更新部154は、既存の設計書のうち、設定項目「設定B」の設定値を「zzz」に変更するとともに、設定項目「設定C」を追加する。例えば、このように、設計書内容更新部154は、OS更新情報と既存の設計書との間の差分に応じて、設計書の内容を更新する。
【0038】
出力部155は、設計書情報143に含まれる設計書などを出力する。つまり、出力部155は、設計書内容更新部154により内容を更新された詳細設計書などの設計書を出力することができる。例えば、出力部155は、ユーザからの指示などに応じて、設計書などを画面表示部120に表示させたり、通信I/F部を介して外部装置へと送信したりすることができる。
【0039】
以上が、更新装置100の構成例である。続いて、
図6、
図7を参照して、更新装置100の動作例について説明する。
【0040】
図6は、OS更新情報収集時における更新装置100の動作例を示すフローチャートである。
図6を参照すると、更新情報収集部152は、収集先情報141が示す収集先を所定の間隔で確認することなどにより、OS更新の有無などを確認する(ステップS101)。
【0041】
OSの更新プログラムなどがある場合(ステップS102、Yes)、更新情報収集部152は、収集先から更新プログラムの自動ダウンロードを行うことなどにより、OS更新情報を収集する(ステップS103)。一方、更新プログラムなどがない場合(ステップS102、No)、更新情報収集部152は、収集を行わずに処理を終了する。
【0042】
以上が、OS更新情報収集時における更新装置100の動作例である。続いて、
図7を参照して、設計書更新時における更新装置100の動作例について説明する。なお、
図7で例示する動作は、
図6で例示した動作の後すぐに行われてもよいし、予め定められた所定の間隔で行うなど任意のタイミングで行われてもよい。
【0043】
図7は、設計書更新時における更新装置100の動作例を示すフローチャートである。
図7を参照すると、内容解析部153は、収集情報142に含まれるOS更新情報と設計書情報143に含まれる詳細設計書とを比較することで、OS更新情報に含まれる設定項目や設定値などと既存の詳細設計書に含まれる設定項目や設定値などとの間の差分を抽出する(ステップS201)。
【0044】
差分がある場合(ステップS202、Yes)、設計書内容更新部154は、詳細設計書などの設計書を更新する(ステップS203)。換言すると、設計書内容更新部154は、内容解析部153による差分抽出の結果に応じて、内容解析部153が抽出した差分となる箇所に対応する設計書の設定項目や設定値などの内容を比較したOS更新情報に対応する内容に書き換えることで、設計書を更新する。一方、差分がない場合(ステップS203)、設計書内容更新部154は、設計書の更新を行わない。
【0045】
このように、更新装置100は、更新情報収集部152と、内容解析部153と、設計書内容更新部154と、を有している。このような構成によると、内容解析部153は、更新情報収集部152による収集の結果に基づいて、既存設計書との差分を抽出することができる。その結果、設計書内容更新部154は、内容解析部153による差分抽出の結果に基づいて、設計書の内容を更新することができる。これにより、OSの更新具合などに応じて詳細設計書などの設計書を更新することができ、サーバ交換時などにおける詳細設計時において詳細設計書を用意する際にかかる手間を抑制することができる。
【0046】
[第2の実施形態]
次に、
図8、
図9を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。本発明の第2の実施形態では、情報処理装置である更新装置200の構成の概要について説明する。
【0047】
図8は、更新装置200のハードウェア構成例を示している。
図8を参照すると、更新装置200は、一例として、以下のようなハードウェア構成を有している。
・CPU(Central Processing Unit)201(演算装置)
・ROM(Read Only Memory)202(記憶装置)
・RAM(Random Access Memory)203(記憶装置)
・RAM203にロードされるプログラム群204
・プログラム群204を格納する記憶装置205
・情報処理装置外部の記録媒体210の読み書きを行うドライブ装置206
・情報処理装置外部の通信ネットワーク211と接続する通信インタフェース207
・データの入出力を行う入出力インタフェース208
・各構成要素を接続するバス209
【0048】
また、更新装置200は、プログラム群204をCPU201が取得して当該CPU201が実行することで、
図9に示す収集部221、比較部222、更新部223としての機能を実現することが出来る。なお、プログラム群204は、例えば、予め記憶装置205やROM202に格納されており、必要に応じてCPU201がRAM203などにロードして実行する。また、プログラム群204は、通信ネットワーク211を介してCPU201に供給されてもよいし、予め記録媒体210に格納されており、ドライブ装置206が該プログラムを読み出してCPU201に供給してもよい。
【0049】
なお、
図8は、更新装置200のハードウェア構成例を示している。更新装置200のハードウェア構成は上述した場合に限定されない。例えば、更新装置200は、ドライブ装置206を有さないなど、上述した構成の一部から構成されてもよい。
【0050】
収集部221は、OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集する。例えば、収集部221は、予め記憶する収集先を示す情報に基づいて収集先を確認することで、OS更新情報を収集することができる。
【0051】
比較部222は、予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、収集部221が収集したOS更新情報と、を比較する。例えば、比較部222は、設計書に含まれる設定項目及び設定値と、OS更新情報に含まれる設定項目及び設定値と、を比較することで、設計書とOS更新情報との間の差分を抽出することができる。
【0052】
更新部223は、比較部222が比較した結果に基づいて、設計書の内容をOS更新情報に応じた内容に更新する。これにより、更新部223は、内容が更新された新たな設計書を作成することができる。
【0053】
このように、更新装置200は、収集部221と比較部222と更新部223とを有している。このような構成によると、比較部222は、予め有する設計書と、収集部221が収集したOS更新情報と、を比較することができる。その結果、更新部223は、比較部222が比較した結果に基づいて、設計書の内容をOS更新情報に応じた内容に更新することができる。これにより、OSの更新具合などに応じて設計書を更新することができ、サーバ交換時などにおいて設計書を用意する際にかかる手間を抑制することができる。
【0054】
なお、上述した更新装置200などの情報処理装置は、当該情報処理装置に所定のプログラムが組み込まれることで実現できる。具体的に、本発明の他の形態であるプログラムは、更新装置200などの情報処理装置に、OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集し、予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、収集したOS更新情報と、を比較し、比較した結果に基づいて、設計書の内容をOS更新情報に応じた内容に更新する処理を実現するためのプログラムである。
【0055】
また、上述した情報処理装置により実行される更新方法は、情報処理装置が、OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集し、予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、収集したOS更新情報と、を比較し、比較した結果に基づいて、設計書の内容をOS更新情報に応じた内容に更新する、というものである。
【0056】
上述した構成を有する、プログラム(又は記録媒体)、又は、更新方法、の発明であっても、上記場合と同様の作用・効果を奏するために、上述した本発明の目的を達成することが出来る。
【0057】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における更新装置などの概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0058】
(付記1)
OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集する収集部と、
予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、前記収集部が収集した前記OS更新情報と、を比較する比較部と、
前記比較部が比較した結果に基づいて、前記設計書の内容を前記OS更新情報に応じた内容に更新する更新部と、
を有する
更新装置。
(付記2)
付記1に記載の更新装置であって、
前記比較部は、前記設計書と前記OS更新情報とを比較することで、前記設計書と前記OS更新情報との間の差分を抽出して、
前記更新部は、前記比較部が抽出した差分に応じて、記設計書の内容を前記OS更新情報の内容に更新する
更新装置。
(付記3)
付記2に記載の更新装置であって、
前記比較部は、前記設計書に含まれる設定項目及び設定値と、前記OS更新情報に含まれる前記設定項目及び前記設定値と、を比較することで、前記設計書と前記OS更新情報との間の差分を抽出する
更新装置。
(付記4)
付記1に記載の更新装置であって、
前記収集部は、予め記憶する収集先を示す情報に基づいて前記収集先を確認することで、前記OS更新情報を収集する
更新装置。
(付記5)
付記4に記載の更新装置であって、
前記収集部は、予め定められた所定の間隔で前記収集先を確認する
更新装置。
(付記6)
付記1に記載の更新装置であって、
前記収集部は、予め受け付けた確認対象となるOSについての前記OS更新情報を収集する
更新装置。
(付記7)
付記1に記載の更新装置であって、
前記更新部が更新した前記設計書を出力する出力部を有する
更新装置。
(付記8)
付記1に記載の更新装置であって、
前記比較部は、前記OS更新情報と、予め入力された前記設計書または前記更新部が更新した前記設計書のうちのいずれか一方と、を比較する
更新装置。
(付記9)
情報処理装置が、
OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集し、
予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、前記収集部が収集した前記OS更新情報と、を比較し、
比較した結果に基づいて、前記設計書の内容を前記OS更新情報に応じた内容に更新する
更新方法。
(付記10)
情報処理装置に、
OS更新に応じた情報であるOS更新情報を収集し、
予め記憶する、OSの設定を示す設計書と、前記収集部が収集した前記OS更新情報と、を比較し、
比較した結果に基づいて、前記設計書の内容を前記OS更新情報に応じた内容に更新する
処理を実現させるためのプログラム。
【0059】
なお、上記各実施形態及び付記において記載したプログラムは、記憶装置に記憶されていたり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていたりする。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0060】
以上、上記各実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることが出来る。
【符号の説明】
【0061】
100 更新装置
110 操作入力部
120 画面表示部
130 通信I/F部
140 記憶部
141 収集先情報
142 収集情報
143 設計書情報
144 プログラム
150 演算処理部
151 受付部
152 更新情報収集部
153 内容解析部
154 設計書内容更新部
155 出力部
200 更新装置
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 プログラム群
205 記憶装置
206 ドライブ装置
207 通信インタフェース
208 入出力インタフェース
209 バス
210 記録媒体
211 通信ネットワーク
221 収集部
222 比較部
223 更新部