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特開2023-173093吸込口体およびこれを備えた電気掃除機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173093
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】吸込口体およびこれを備えた電気掃除機
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/04 20060101AFI20231130BHJP
【FI】
A47L9/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085091
(22)【出願日】2022-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】弁理士法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】品川 直子
(72)【発明者】
【氏名】大津 育弘
【テーマコード(参考)】
3B061
【Fターム(参考)】
3B061AA04
3B061AA06
3B061AD03
3B061AD05
3B061AE02
(57)【要約】
【課題】モータのより適切な冷却を実現する。
【解決手段】
吸込口体は、回転清掃体とモータとが収容されたケースを備える。ケースは、回転清掃体を収容する第1収容室と、第1収容室に対してケース内部の隔壁により隔てられ、モータを収容する第2収容室と、モータを跨ぐように形成され、モータをケースに対して支持するとともに、第2収容室を、一側の空間と他側の空間とに区画する第1支持体と、隔壁に対向するケースの外壁に形成され、一側の空間をケースの外部に連通させる吸入口と、隔壁に形成され、他側の空間をケースの吸込口に連通させる連通口と、を有する。第1支持体は、隔壁に対する接続点とケースの外壁に対する接続点とが、モータの軸方向に互いにずらした位置にあり、ケースの外壁における吸入口の形成領域と隔壁における連通口の形成領域とが、モータの中心軸に垂直な方向に互いに重なり合う。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口を有するケースと、
前記ケースに収容され、掃除対象面に接触して前記掃除対象面からの塵埃の脱離を促す回転清掃体と、
前記ケースに収容されたモータと、
前記ケースに収容され、前記モータの回転動力を前記回転清掃体に伝達させる動力伝達体と、を備え、
前記モータは、筐体部を備え、
前記筐体部は、
空気導入口と、
前記空気導入口に対し、当該モータの軸方向にずらして形成され、当該モータの内部を介して前記空気導入口に通じる空気排出口と、を有し、
前記ケースは、
前記回転清掃体を収容する第1収容室と、
前記第1収容室に対して当該ケース内部の隔壁により隔てられ、前記モータを収容する第2収容室と、
前記モータを跨ぐように形成され、前記モータを当該ケースに対して支持するとともに、前記第2収容室を、前記空気導入口が臨む一側の空間と、前記空気排出口が臨む他側の空間と、に区画する第1支持体と、
前記隔壁に対向する前記ケースの外壁に形成され、前記第2収容室のうち、前記一側の空間を前記ケースの外部に連通させる吸入口と、
前記隔壁に形成され、前記第2収容室のうち、前記他側の空間を前記吸込口に連通させる連通口と、を有し、
前記第1支持体は、前記隔壁に対する接続点と前記ケースの外壁に対する接続点とが、前記モータの軸方向に互いにずらした位置にあり、
前記ケースの外壁における前記吸入口の形成領域と前記隔壁における前記連通口の形成領域とが、前記モータの中心軸に垂直な方向に互いに重なり合う、吸込口体。
【請求項2】
前記第1支持体は、当該第1支持体に対する前記モータの鉛直方向の投影範囲外の領域に、前記第2収容室の前記他側の空間を前記モータの中心軸から離れるに従って拡大させる形状の湾曲部または屈曲部を有する、請求項1に記載の吸込口体。
【請求項3】
前記第1支持体は、前記モータの前記投影範囲内の領域において、前記モータの中心軸に垂直に延びる直線状をなす、請求項2に記載の吸込口体。
【請求項4】
前記モータを跨ぐように前記第2収容室に設けられた第2支持体をさらに備え、
前記第2支持体は、前記モータを前記ケースに対して支持するとともに、前記モータの前記投影範囲外の領域において、前記第1支持部の前記湾曲部または屈曲部に対して反対方向に延びる湾曲部または屈曲部を有する、請求項2に記載の吸込口体。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の吸込口体と、
前記吸込口体を介して吸い込まれた塵埃を収集可能に構成された集塵部を備える掃除機本体と、
前記掃除機本体に収容された電動送風機と、を備える電気掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係る実施形態は、吸込口体およびこれを備えた電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
電気掃除機の吸込口体として、吸込口が形成されたケースを備え、回転清掃体とモータとがこのケースに収容された吸込口体が存在する。電気掃除機により掃除を行う際に、モータを作動させ、その回転動力を回転清掃体に伝達させることにより回転清掃体を回転させ、床面等の清掃対象面に付着する塵埃を回転清掃体により掻き取ることで、吸込口へ向けた塵埃の移動を促し、塵埃を効率的に除去することが可能である。
【0003】
ここで、モータは、その作動中、発熱による熱減磁を抑制するため、適度に冷却することが必要である。ネオジム磁石を用いたモータにおいては熱減磁の影響が顕著であることから、より効率的な冷却が求められる。
【0004】
特許文献1には、ケースの内面から突出形成されたリブ状の支持体によりモータが支持され、モータを収める収容室がこの支持体により二分された吸込口体および電気掃除機が開示されている。モータの収容室のうち、支持体の一側の空間が吸入口を介してケースの外部と連通する一方、他側の空間が連通口を介して吸込口と連通し、電気掃除機の運転中、吸込口に働く負圧が連通口を介してモータの収容室に作用し、吸入口を介して外部の空気を導入し、この空気によりモータを冷却する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-049128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示の吸込口体において、支持体は、直線状に形成され、モータの中心軸に垂直に位置する。よって、吸入口と連通口とがモータの軸方向に互いに離れた関係にあり、吸入口および連通口のそれぞれについてより大きな開口面積を確保することが困難であるという点に改善の余地があった。
【0007】
具体的には、吸入口の開口面積を増やすために支持体の上記一側の空間を拡大すれば、上記他側の空間が縮小するため、連通口の開口面積を減らさなければならなくなり、他方で、連通口の開口面積を増やすために支持体の上記他側の空間を拡大すれば、上記一側の空間が縮小するため、吸入口の開口面積を減らさなければならなくなる。
【0008】
そこで、本発明は、吸入口の開口面積の確保と連通口の開口面積の確保との両立を実現し、回転清掃体の駆動源であるモータの適切な冷却を通じて、電気掃除機のより安定した運転に資する吸込口体およびこれを備える電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するため本発明の実施形態に係る吸込口体は、吸込口を有するケースと、前記ケースに収容され、掃除対象面に接触して前記掃除対象面からの塵埃の脱離を促す回転清掃体と、前記ケースに収容されたモータと、前記ケースに収容され、前記モータの回転動力を前記回転清掃体に伝達させる動力伝達体と、を備える。前記モータは、筐体部を備え、前記筐体部は、空気導入口と、前記空気導入口に対し、当該モータの軸方向にずらして形成され、当該モータの内部を介して前記空気導入口に通じる空気排出口と、を有する。前記ケースは、前記回転清掃体を収容する第1収容室と、前記第1収容室に対して当該ケース内部の隔壁により隔てられ、前記モータを収容する第2収容室と、前記モータを跨ぐように形成され、前記モータを当該ケースに対して支持するとともに、前記第2収容室を、前記空気導入口が臨む一側の空間と、前記空気排出口が臨む他側の空間と、に区画する第1支持体と、前記隔壁に対向する前記ケースの外壁に形成され、前記第2収容室のうち、前記一側の空間を前記ケースの外部に連通させる吸入口と、前記隔壁に形成され、前記第2収容室のうち、前記他側の空間を前記吸込口に連通させる連通口と、を有する。前記第1支持体は、前記隔壁に対する接続点と前記ケースの外壁に対する接続点とが、前記モータの軸方向に互いにずらした位置にあり、前記ケースの外壁における前記吸入口の形成領域と前記隔壁における前記連通口の形成領域とが、前記モータの中心軸に垂直な方向に互いに重なり合う。
【0010】
本発明の実施形態に係る電気掃除機は、前記吸込口体と、前記吸込口体に接続され、前記吸込口体を介して吸い込まれた塵埃を収集可能に構成された集塵部を備える掃除機本体と、前記掃除機本体に収容された電動送風機と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る電気掃除機の全体的な構成を示す斜視図である。
図2】同上実施形態に係る電気掃除機に備わる吸込口体の平面図である。
図3】同上吸込口体を進行方向に対して左斜め前方から見た状態で示す斜視図である。
図4】同上吸込口体を進行方向に対して左斜め後方から見た状態で示す斜視図である。
図5】同上吸込口体の底面図である。
図6】同上吸込口体を、ケースの上蓋部を外した状態で示す分解平面図である。
図7】同上吸込口体を、ケースの上蓋部を外し、さらに、モータおよび伝達部を取り外した状態で示す分解平面図である。
図8】同上吸込口体のケースの上蓋部を裏面側から見た状態で示す底面図である。
図9】同上吸込口体の、図2に示すA-A線による断面図である。
図10】同上吸込口体の、図2に示すB-B線による断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付の図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る電気掃除機Cの全体的な構成を示す斜視図である。
【0014】
本実施形態において、電気掃除機Cは、いわゆるスティック掃除機であり、掃除機本体1と、電動送風機2と、吸込口体3と、風路体4と、を備える。電気掃除機Cは、電動送風機2が生じさせる負圧を吸込口体3に作用させ、掃除対象面F上に存在する塵埃を吸込口体3に吸い込ませるとともに、吸込口体3に吸い込まれた塵埃を風路体4を介して掃除機本体1に吸入し、掃除機本体1の集塵部12に集積する。掃除対象面Fは、例えば、家屋の床面である。
【0015】
ここで、吸込口体3に吸い込まれる塵埃を含む空気を「含塵空気」という。掃除機本体1に吸入された含塵空気は、集塵部12で空気と塵埃とに分離され、塵埃は、集塵部12に蓄積され、空気は、集塵部12を通過して、電動送風機2を介して掃除機本体1に備わる排気口11eから掃除機本体1の外部に排出される。
【0016】
掃除機本体1は、本体ケース11と、集塵部12と、を備える。
【0017】
本体ケース11は、電動送風機2の収容室を有するとともに、流入口11iおよび排気口11eを備え、流入口11iから集塵部12を介して排気口11eに至る流通路(図示しない)が内部に形成されている。本体ケース11は、使用者が電気掃除機Cを使用して掃除を行う際に手に持つことができる把持部111を備えるとともに、本体制御部112を内蔵し、さらに、把持部111またはその近傍に操作部113を備える。図1は、電動送風機2および本体制御部112の外形を、一点鎖線により模式的に示す。
【0018】
操作部113は、使用者が親指を除く4本の指で把持部111を持った状態で、残りの親指で操作可能な範囲に設けられ、使用者の操作に応じた電気信号を本体制御部112に送信する。本実施形態において、操作部113は、運転開始スイッチ113aと運転モード切替スイッチ113bとを備え、運転開始スイッチ113aにより電気掃除機Cの運転および停止が切り替えられ、運転モード切替スイッチ113bにより電動送風機2の負荷、換言すれば、吸込口体3を介して吸い込まれる空気の流量が切り替えられる。
【0019】
本体制御部112は、制御回路板として実装され、本体ケース11に設けられた収容室に配置されている。本体制御部112は、マイクロプロセッサ、入出力インターフェスおよび各種の記憶装置を備え、操作部113からの電気信号をもとに予め記憶された所定の演算を実行し、指令信号を生成する。
【0020】
集塵部12は、本体ケース11に対して着脱可能であり、吸込口体3を介して掃除機本体1に吸入された含塵空気を、質量の違いを利用して、例えば、遠心分離の作用により空気と塵埃とに分離し、塵埃を収集する。集塵部12に収集された塵埃は、本体ケース11から集塵部12を取り外すことにより、廃棄することが可能である。本実施形態において、集塵部12は、全体として円筒状をなし、本体ケース11に対し、その中心軸Ax2が後に述べる風路体4の中心軸Ax1に平行となる状態で取り付けられる。
【0021】
以上に加え、掃除機本体1は、電源として二次電池13を備える。二次電池13は、本体ケース11に対して着脱可能であり、電動送風機2および本体制御部112に供給される電力を蓄積する。二次電池13は、本体ケース11に装着された状態で、本体ケース11に設けられた端子を介して電動送風機2等に電力を供給する。
【0022】
電動送風機2は、掃除機本体1の内部に形成された収容室に配置され、二次電池13を電源として作動する。電動送風機2は、ケースと、ファンと、モータと、を備え、ファンとモータとがケースに収容されて一体に構成されている。電動送風機2は、本体制御部112からの指令信号を入力し、指令信号に応じてモータが作動することで、その回転動力によりファンが回転し、吸込口体3に及ぼす負圧を生じさせる。
【0023】
吸込口体3は、掃除機ヘッドとも呼ばれ、掃除対象面F上の塵埃を吸い込む際の吸込口31aを有し、吸込口31aから次に述べる風路体4に続く流通路を形成する。本実施形態において、吸込口体3は、回転清掃体32を収容するとともに、モータ33およびその回転動力を回転清掃体32に伝達させる動力伝達体34を内蔵する。回転清掃体32は、その外周部32aが掃除対象面Fに接触し、掃除対象面F上の塵埃を掻き取ることで、掃除対象面Fから吸込口31aへ向けた塵埃の移動を促進する。
【0024】
風路体4は、掃除機本体1と吸込口体3との間に介在し、掃除機本体1に対し、吸込口体3を、電動送風機2が生じさせた負圧を吸込口体3の吸込口31aに作用させるように接続する。換言すれば、風路体4は、吸込口体3の吸込口31aおよび内部の流通路を本体ケース11の流入口11iに対して流体的に接続する。本実施形態において、風路体4は、硬質プラスチック等の合成材料により長尺の管状に形成され、掃除機本体1および吸込口体3のそれぞれに対して着脱可能である。
【0025】
本実施形態において、電気掃除機Cは、スティック掃除機として使用するだけでなく、掃除機本体1から吸込口体3および風路体4を取り外すことで、ハンディタイプの掃除機として使用することも可能である。この場合に、掃除機本体1に対し、吸込口体3および風路体4に代えてノズル等、適宜のアタッチメントを取り付けることが可能である。
【0026】
図2は、本実施形態に係る電気掃除機Cに備わる吸込口体3の平面図であり、図3および図4は、吸込口体3の斜視図である。図3は、吸込口体3を電気掃除機Cの使用時における進行方向に対して左斜め前方から見た状態で示し、図4は、吸込口体3をその進行方向に対して左斜め後方から見た状態で示す。図5は、吸込口体3の底面図である。
【0027】
図2は、電気掃除機Cの使用時における進行方向および後退方向と合致する吸込口体3の前後方向を矢印D1により、吸込口体3の前後方向D1に垂直な左右方向を矢印D2により示す。
【0028】
図9は、吸込口体3の、図2に示すA-A線による断面図であり、図10は、吸込口体3の、図2に示すB-B線による断面図である。
【0029】
図9および図10を適宜に参照しながら、図1から図4に基づき、吸込口体3の構成についてさらに説明する。
【0030】
吸込口体3は、掃除対象面F上を走行または滑走可能であり、吸込口体3を走行または滑走させる使用時の状態、つまり、吸込口体3の裏面を掃除対象面Fに接触または対向させた状態で掃除対象面Fに向く吸込口31aを有する。本実施形態において、吸込口31aは、吸込口体3の左右方向D2の略中央に設けられ、含塵空気が吸い込まれる際の流れの方向に入口端から続くノズル状の流通路を形成する。
【0031】
吸込口体3は、ケース31と、回転清掃体32と、モータ33と、動力伝達体34と、接続管35と、を備えるとともに、モータ33の制御部301を備え、ケース31は、回転清掃体32、モータ33、動力伝達体34および制御部301の収容室を内部に有し、回転清掃体32、モータ33、動力伝達体34および制御部301は、ケース31の内部において、それぞれの収容室に納められている(以下、回転清掃体32の収容室を「清掃体室」といい、モータ33の収容室を「モータ室」といい、動力伝達体34の収容室を「伝達体室」という場合がある)。ケース31と接続管35とは、継手部36により接続され、接続管35は、ケース31に接続された状態で、ケース31に対し、水平方向の第1軸およびこの第1軸に垂直な第2軸のそれぞれを中心として回転ないし揺動可能である。
【0032】
ケース31は、本体部311と、上蓋部312と、前カバー部313と、を備える。本体部311、上蓋部312および前カバー部313は、別体の部品として同一のまたは異なる材料により作成され、互いに組み立てられることにより、全体としてケース31を構成する。
【0033】
本実施形態において、本体部311は、ベース部311aと、フード部311bと、を有し、ベース部311aとフード部311bとは、吸込口体3の前後方向D1の略中間にあって、左右方向D2に延びるケース31内部の隔壁w1を介して前後に結合されている。つまり、ベース部311aは、本体部311の後方半部を構成し、フード部311bは、本体部311の前方半部を構成する。本実施形態では、ベース部311aの左右の側端部が前方に、フード部311bと上下に相対する位置にまで延在し、ベース部311aとフード部311bとの間に、回転清掃体32の軸受部を形成する。本体部311の裏面、具体的には、ベース部311aの裏面には、左右の前縁角部のそれぞれに、起毛材b1が貼り付けられている。
【0034】
ベース部311aは、吸込口体3の左右方向D2の寸法全体に亘って延在し、ケース31の底面31rを形成する。ベース部311aは、モータ33、動力伝達体34および制御部301の収容室を有し、モータ33および動力伝達体34の収容室、つまり、モータ室および伝達体室は、ベース部311aのうち、吸込口31aの中心線に対して一側に、制御部301の収容室は、吸込口31aの中心線に対して他側に、夫々形成されている。ここで、前カバー部313を進行方向に向けた前方視において、上記一側は、左側に対応し、上記他側は、右側に対応する。
【0035】
ベース部311aは、さらに、封止片37を保持するとともに、車輪38、39を保持する。
【0036】
車輪38、39は、掃除対象面Fに対して吸込口体3を支持し、掃除対象面F上での吸込口体3の円滑な走行を促すものであり、ベース部311aに対して回転可能に保持されている。本実施形態では、車輪として、比較的小型の2つの第1車輪38と、第1車輪38よりも大きな接地面積を有する第2車輪39と、が設けられ、これらの車輪38、39は、三角形の頂点に相当する位置にあり、第2車輪39は、接続管35の下方に配置されている。
【0037】
封止片37は、ベース部311aの裏面において、吸込口体3の左右方向D2における一対の第1車輪38の間隔全体に亘って設けられている。これにより、封止片37は、吸込口31aに対して前後方向D1の後方から回り込むようにして流入する空気の流れを阻害し、吸込口31aを通じて吸込室31bに働く負圧の発達を促進する。
【0038】
ここに、モータ33の収容室またはモータ室は、「第2収容室」に相当する。
【0039】
フード部311bは、上方に向けて凸となる半円筒状の外面を有し、ベース部311aに対し、その前端部から隔壁w1を介して連設されている。本実施形態において、フード部311bは、掃除対象面Fに向けて下方に開口するとともに、前方にも開口し、吸込口31aに続く吸込室31bが形成されている。吸込室31bは、掃除対象面Fの近傍から吸込口31aに続く流通路となるものであり、回転清掃体32が収容されている。つまり、吸込室31bは、回転清掃体32の収容室、つまり、清掃体室を兼ねる。フード部311bの内面は、吸込室31bに収容された回転清掃体32の外周部32aに合致した形状を有する。
【0040】
回転清掃体32は、その中心軸が吸込口体3の左右方向D2に平行となる状態で収容され、中心軸に平行な長さ方向の両端部において、ベース部311aおよびフード部311bの間でケース31の本体部311に対して回転自在に支持されている。
【0041】
ここに、回転清掃体32の収容室を兼ねる吸込室31bは、「第1収容室」に相当し、モータ33の収容室に対して隔壁w1を介して隔てられた状態にある。
【0042】
上蓋部312は、本体部311のベース部311aに対して上方から取り付けられ、モータ33、動力伝達体34および制御部301の収容室を塞ぐ。つまり、本実施形態において、上蓋部312は、ベース部311aとの間に、モータ33、動力伝達体34、制御部301夫々の収容室を形成する。上蓋部312は、接続管35の継手部36を跨ぐように吸込口体3の左右方向D2の寸法全体に亘って延在し、ベース部311aとの間に、吸込口31aから接続管35に至る流通路を形成する。
【0043】
前カバー部313は、本体部311の前端部、本実施形態では、本体部311のうち、フード部311bの前端部から、下方に垂れ下がるように取り付けられ、フード部311bに形成された開口を前方から塞ぐ。前カバー部313は、フード部311bに対し、接続部を中心として揺動可能に、回転清掃体32から離れる方向に弾性的に付勢された状態で取り付けられている。掃除中に吸込口体3が室内の壁面等に突き当たると、前カバー部313が接続部を中心として回転清掃体32に近付く方向に揺動し、前カバー部313と掃除対象面Fとの間の隙間を縮小させる。これにより、前方から吸込口体3に吸い込まれる空気の流速が上昇し、壁際に存在する塵埃がより強力に吸い込まれる。
【0044】
回転清掃体32は、全体として軸方向に長い円筒状をなし、吸込室31bに収容されている。回転清掃体32は、吸込室31bを横断する長さを有する回転軸と、回転軸の外周に螺旋状に形成された清掃体と、を備え、回転軸のそれぞれの軸端部に設けられた軸受けを介してケース31の本体部311に支持されている。回転清掃体32は、ケース31に支持された状態で、その外周部32a、具体的には、清掃体の先端部が掃除対象面Fに接触する。回転清掃体32は、さらに、一方の軸端部にプーリが取り付けられている。回転清掃体32に設けられるプーリは、次に述べるモータ33に設けられるプーリを駆動側として、従動側に位置する。
【0045】
モータ33は、回転清掃体32の駆動源を構成し、掃除機本体1に備わる二次電池13から電力の供給を受けて作動する。モータ33は、回転軸にプーリが取り付けられている。モータ33に設けられるプーリは、回転清掃体32に設けられるプーリとの関係において、駆動側に位置する。
【0046】
モータ33は、その筐体部に、軸方向の端面および側面に開口する空気導入口33aと、空気導入口33aに対し、モータ33の中心軸Ax3に平行な方向、換言すれば、モータ33の軸方向にずらして形成され、筐体部の側面に開口する空気排出口33bと、を有し、空気導入口33aと空気排出口33bとは、モータ33の内部を介して連通されている。空気導入口33aおよび空気排出口33bを通じて筐体部のなかに空気を流すことが可能であり、モータ33内部に備わる電気部品が内部を流れる空気と接触することで、モータ33が冷却される。
【0047】
動力伝達体34は、モータ33と回転清掃体32との間に介在して、モータ33の回転動力を回転清掃体32に伝達させる。本実施形態において、動力伝達体34は、無端ベルトであり、モータ33に取り付けられた駆動プーリと、回転清掃体32に取り付けられた従動プーリと、に掛け渡されている。
【0048】
図6および図7は、吸込口体3を、ケース31の上蓋部312を外した状態で示す分解平面図であり、図7は、上蓋部312に加えてモータ33および動力伝達体34を取り外した状態で示す。図8は、ケース31の上蓋部312を裏面側から見た状態で示す底面図である。
【0049】
以下に、吸込口体3におけるモータ33の支持構造についてさらに説明する。
【0050】
ケース31の内部において、モータ33は、モータ室に収納され、本体部311のベース部311aおよび上蓋部312に形成された支持体l1、l2、l3により支持されている。本実施形態において、支持部l1、l2、l3は、下半部l11、l21、l31と上半部l12、l22、l32とに分割して形成され、下半部l11、l21、l31は、本体部311のベース部311aの内面上に、モータ33を跨ぐように、換言すれば、モータ室を横断するように、リブ状に起立して形成され、上半部l12、l22、l32は、下半部l11、l21、l31に対応する上蓋部312の内面上に、下半部l11、l21、l31と同様にモータ33を跨ぐように、換言すれば、モータ室を横断するように、リブ状に起立して形成されている。
【0051】
以下の説明では、下半部l11および上半部l12の対からなる支持体を第1端部支持体l1と呼び、下半部l21および上半部l21からなる対の支持体を胴部支持体l2と呼び、下半部l31および上半部l32からなる支持体を第2端部支持体l3と呼ぶことにより、これらの支持体l1、l2、l3を互いに区別する。ここに、胴部支持体l2は、本実施形態に係る「第1支持体」に相当し、第2端部支持体l3は、本実施形態に係る「第2支持体」に相当する。
【0052】
本実施形態では、第1端部支持体l1により、モータ33の筐体部のうち、モータ33の回転軸を出力側で受ける軸受部が収まる第1端面部を支持し、第2端部支持体l3により、第1端面部とは反対側の第2端面部を支持する。そして、胴部支持体l2により、モータ33の筐体部のうち、第1端面部と第2端面部との間の中間部を支持する。
【0053】
ここで、第1端部支持体l1により、モータ室と伝達体室とが区画され、胴部支持体l2により、モータ室が、モータ33の中心軸Ax3に沿って一側と他側との2つの小室に区画されている。モータ33と胴部支持体l2とは、モータ33の空気導入口33aがモータ室のうちの第1端面部側の小室に臨み、空気排出口33bが第2端面部側の小室に臨む関係にある。
【0054】
さらに、本実施形態では、モータ33の第1端面部に第1封止材s1が取り付けられるとともに、第2端面部に第2封止材s2が取り付けられている。第1封止材s1は、皿状をなし、モータ33の筐体部と回転軸との間の隙間を塞ぐとともに、モータ33の第1端面部と第1端部支持体l1との間に介在して、筐体部と第1端部支持体l1との間を気密に封止する。第2封止材s2は、筒状をなし、モータ33の第2端面部と第2端部支持体l3との間に介在して、筐体部と第2端部支持体l3との間を気密に封止する。
【0055】
第1および第2端部支持体l1、l3に加え、モータ33の筐体部、具体的には、モータ33筐体の中間部と胴部支持体l2との間に、第2封止材s2と同様の封止材を設置してもよく、これにより、筐体部と胴部支持体l2との間の隙間を塞ぎ、この隙間を介する実質的な空気の流れを阻害し、空気導入口33aへの空気の流入を促進することが可能である。
【0056】
本実施形態において、吸込口体3は、さらに、モータ33の冷却のため、吸込口体3の外部から周囲の空気を取り込む構成を有する。
【0057】
具体的には、回転清掃体32を収める清掃体室とモータ33を収めるモータ室とを区画するケース31内部の隔壁w1に、清掃体室とモータ室とを連通させる連通口h2が形成されるとともに、隔壁w1に対向するケース31の外壁w2に、モータ室とケース31の外部とを連通させる吸入口h1が形成されている。吸入口h1と連通口h2とは、モータ室側に配置される防塵シートu1、u2により、いずれも通気可能に塞がれた状態にある。防塵シートu1、u2は、例えば、ウレタンシートであり、防塵シートu1、u2によりモータ室への塵埃等、空気以外の異物の進入を抑制する。
【0058】
吸入口h1は、モータ室のうち、モータ33の筐体部に形成された空気導入口33aが臨む、胴部支持体l2の一側の小室に開口し、連通口h2は、モータ室のうち、モータ33の筐体部に形成された空気排出口33bが臨む、胴部支持体l2の他側の小室に開口する。よって、外部から吸入口h1を介して上記一側の小室に吸入された空気は、空気導入口33aからモータ33の筐体部に導入され、モータ33の内部を介して空気排出口33bから上記他側の小室に排出される。排出された空気は、その後、連通口h2を介して清掃体室、本実施形態では、吸込室31bに流入する。
【0059】
先に述べたように、モータ33の筐体部と胴部支持体l2との間の隙間を封止材により塞ぎ、この隙間を介する空気の流れを阻害することで、吸入口h1から吸入されてモータ33の内部を通過し、連通口h2、さらに、吸込室31bを介して吸込口31aに至る空気の流れが促進される。
【0060】
本実施形態において、吸入口h1は、吸込口体3の左右方向D2に並ぶ複数の吸入口h1を含み、左右方向D2のそれぞれの位置に設けられる吸入口h1は、吸込口体3の本体部311に設けられる下部吸入口h11と、上蓋部312に設けられる上部吸入口h12と、に分割して形成されている。吸入口h1は、上下に分割せず、本体部311と上蓋部312との分割面を跨ぐように、一続きの空間として形成することも可能である。
【0061】
他方で、連通口h2は、吸込口体3の左右方向D2に並ぶ複数の連通口h2を含み、本体部311の隔壁w1において、上下方向に一続きの空間として形成されている。隔壁w1が本体部311と上蓋部312との間で分割して形成される場合は、連通口h2についても同様に、本体部311に設けられる下部連通口と、上蓋部312に設けられる上部連通口と、に空間的に隔てて形成することも可能である。
【0062】
ここで、モータ室を区画する胴部支持体l2は、隔壁w1に対する接続点p1とケース31の外壁、具体的には、本体部311および上蓋部312の外壁w2に対する接続点p2とが、モータ33の軸方向に互いにずらした位置にある。本実施形態において、連通口h2が設けられる隔壁w1と吸入口h1が設けられる外壁w2とは、互いに平行であり、接続点p1と接続点p2とは、モータ33の中心軸Ax3に平行な方向に互いにずらした位置にある。
【0063】
そして、これに付随して、吸入口h1(h11、h12)と連通口h2とは、吸入口h1(h11、h12)の、ケース31の外壁w2における形成領域R11と、連通口h2の、隔壁w1における形成領域R12とが、モータ33の中心軸Ax3に垂直な方向に互いに重なり合う関係にある。
【0064】
ここで、「吸入口h1(h11、h12)の形成領域R11」とは、吸入口h1が形成されている領域をいい、複数の吸入口h1(h11、h12)が左右方向D2に連なる本実施形態では、左右方向D2に最も離れた一対の吸入口h1、h1において、互いに向き合う内面の位置を両端とする領域をいう。他方で、「連通口h2の形成領域R12」とは、連通口h2が形成されている領域をいい、複数の連通口h2が左右方向D2に連なる本実施形態では、左右方向D2に最も離れた一対の連通口h2、h2において、互いに向き合う内面の位置を両端とする領域をいう。
【0065】
さらに、胴部支持体l2は、胴部支持体l2に対するモータ33の鉛直方向の投影範囲R2内の領域において、モータ33の中心軸Ax3に垂直に延びる直線状をなす一方、この投影範囲R2外の領域に、湾曲部l2aを有する。ここで、投影範囲R2は、掃除対象面Fに平行な平面、つまり、水平面に対するモータ33の鉛直方向の投影範囲に合致する。
【0066】
本実施形態において、湾曲部12aは、モータ室のうち、連通口h2が臨む他側の空間をモータ33の中心軸Ax3から離れるに従って拡大させる形状をなし、具体的には、他側の空間外、換言すれば、一側の空間内に中心を有する円弧状をなす。これにより、胴部支持体l2のうち、隔壁w1に対する接続点p1と本体部311の外壁w2に対する接続点p2とは、モータ33の中心軸Ax3に平行な方向に、接続点p1がモータ33の出力側に位置し、接続点p2がその反対の基端側に位置する関係にある。
【0067】
胴部支持体l2のこのような形状および配置のもと、本実施形態では、複数の吸入口h1のうち、胴部支持体l2に最も近い、図7中最も右側の吸入口h1と、複数の連通口h2のうち、胴部支持体l2に最も近い、図7中最も左側の連通口h2と、がいずれも胴部支持体l2に隣接して設けられることで、上記最も右側の吸入口h1と上記最も左側の連通口h2とが、モータ33の中心軸Ax3に垂直な方向に互いに重なり合う関係にある。
【0068】
本実施形態では、胴部支持体l2のうち、隔壁w1に対する接続点p1とケース31の外壁w2に対する接続点p2とをモータ33の軸方向に互いにずらした位置とするため、胴部支持体l2を、モータ33の投影範囲R2外の領域で湾曲させる構成とした。湾曲部l2aに代えて屈曲部を採用し、胴部支持体l2のうち、隔壁w1に対する接続点p1とモータ33の投影範囲R2の直線部とを、屈曲部を介して接続することとしてもよい。
【0069】
本実施形態では、さらに、胴部支持体l2だけでなく、第2端部支持体l3も、モータ33の投影範囲R2外の領域に湾曲部l3aを有する。第2端部支持体l3の湾曲部l3aは、胴部支持部l2の湾曲部l2aとは反対方向に湾曲し、モータ室のうち、連通口h2が臨む他側の空間を、モータ33の中心軸Ax3から離れるに従って拡大させる。本実施形態において、胴部支持体l2の湾曲部12aと第2端部支持体l3の湾曲部l3aとは、互いに鏡面対称の形状をなす。
【0070】
本実施形態に係る吸込口体3および電気掃除機Cは、以上の構成を有し、以下に、本実施形態により得られる効果について説明する。
【0071】
第1に、電気掃除機Cの運転中、ケース31の吸込口31aに働く負圧は、ケース31内部の隔壁w1に形成された連通口h2を介してモータ33の収容室、つまり、モータ室に作用し、さらに、ケース31の外壁w2に形成された吸入口h1を介してケース31の外部に作用する。吸入口h1を介してモータ室に吸入された空気は、空気導入口33aからモータ33の筐体部に流入し、モータ33の内部を流れ、モータ33内部の電気部品を冷却する。冷却後の空気は、空気排出口33bを介して筐体部から流出する。
【0072】
ここで、モータ33筐体の中間部を支持する胴部支持体l2(l21、l22)は、隔壁w1に対する接続点p1とケース31の外壁w2に対する接続点p2とが、モータ33の軸方向に互いにずらした位置にあり、ケース33の外壁w2における吸入口h1の形成領域R11と隔壁w1における連通口h2の形成領域R12とが、モータ33の中心軸Ax3に垂直な方向に互いに重なり合う。これにより、吸入口h1と連通口h2とのうち、一方の開口面積の増大のために他方の開口面積が犠牲になる事態を回避し、吸入口h1の開口面積の確保と連通口h2の開口面積の確保との両立を実現し、換言すれば、吸入口h1と連通口h2との双方について、モータ33の冷却に必要な開口面積を確保することが可能となる。
【0073】
そして、これにより、モータ33の適切な冷却を通じて、電気掃除機Cのより安定した運転を実現することができる。
【0074】
第2に、胴部支持部l2の湾曲部l2aまたは屈曲部によりケース31を補強し、ケース31の更なる薄肉化、軽量化を図ることが可能となる。
【0075】
さらに、湾曲部l2aまたは屈曲部がモータ33の投影範囲R2外の領域にあることで、ケース31を上半部と下半部とに分割する場合、本実施形態では、本体部311(具体的には、ベース部311a )と上蓋部312とに分割する場合に、胴部支持体l2のうち、上半部に形成される部分と下半部に形成させる部分との突き合わせが容易となり、換言すれば、突き合わせに求められる寸法公差の緩和を通じて、製造の効率化を促すことが可能となる。
【0076】
第3に、胴部支持体l2がモータ33の投影範囲R2内の領域で直線状であることで、胴部支持体l2によりモータ33を確りと支持することが可能であるとともに、型成形によるケース31の作製が容易となる。
【0077】
第4に、胴部支持体l2および第2端部支持部l3によりモータ33を確りと支持しながら、連通口h2の形成範囲R12を拡大し、連通口h2の開口面積の更なる増大を図ることが可能となる。
【0078】
以上の説明では、電気掃除機Cとしてスティックタイプのものを採用したが、採用可能な電気掃除機Cは、これに限定されるものではなく、キャニスター掃除機またはアップライト掃除機等、吸込口体3を備える各種の電気掃除機Cを採用することが可能である。そして、キャニスター掃除機への適用では、風路体4に相当する要素を設けず、掃除機本体1と吸込口体3とを継手部を介して直接的に接続することにより、掃除機本体1の電動送風機2が生じさせた負圧を吸込口体3の吸込口31aに波及させることが可能である。
【0079】
さらに、以上の説明では、電気掃除機Cの電源として二次電池13を採用し、掃除機本体1に装着または内蔵したが、電気掃除機Cの電源は、これに限定されるものではなく、商用交流電源であってもよい。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0081】
C…電気掃除機、1…掃除機本体、111…把持部、112…本体制御部、113…操作部、2…電動送風機、3…吸込口体、31…ケース、31a…吸込口、31b…吸込室、311…本体部、311a…ベース部、311b…フード部、312…上蓋部、313…前カバー部、32…回転清掃体、32a…回転清掃体の外周部、33…モータ、34…動力伝達体、35…接続管、36…継手部、4…風路体、301…制御部、h1、h11、h12…吸入口、h2…連通口、l1、第1端部支持体、l2…胴部支持体、l3…第2端部支持体。
図1
図2
図3
図4
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図6
図7
図8
図9
図10