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特開2023-173123レコメンド支援装置及びレコメンド支援システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173123
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】レコメンド支援装置及びレコメンド支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231130BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085144
(22)【出願日】2022-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000108672
【氏名又は名称】タカラベルモント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】山口 大介
(72)【発明者】
【氏名】森本 隆志
(72)【発明者】
【氏名】山本 一郎
(72)【発明者】
【氏名】桜井 基央
(72)【発明者】
【氏名】川崎 義東
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】来店客に対して最適なレコメンドを行えるレコメンド支援装置を提供する。
【解決手段】レコメンド支援装置1は、理美容院の店舗に来店する来店客へのレコメンドを支援する。レコメンド支援装置1は、複数の店舗の各々を少なくとも1つのグループに分類する分類部151と、複数の店舗のうち同一のグループに分類された類似店舗に来店する類似店客の購入履歴に基づいて、レコメンド対象の商品又はサービスを示すレコメンド情報を出力する出力部13とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
理美容院の店舗に来店する来店客へのレコメンドを支援するレコメンド支援装置であって、
複数の前記店舗の各々を少なくとも1つのグループに分類する分類部と、
複数の前記店舗のうち同一の前記グループに分類された類似店舗に来店する類似店客の購入履歴に基づいて、レコメンド対象の商品又はサービスを示すレコメンド情報を出力する出力部と、
を備える、レコメンド支援装置。
【請求項2】
前記分類部は、前記店舗に導入された導入機器に基づいて、複数の前記店舗を分類する、請求項1に記載のレコメンド支援装置。
【請求項3】
(納入製品の種類の比率)
前記導入機器の種類の導入比率を算出する比率算出部を更に備え、
前記分類部は、前記導入比率に基づいて、複数の前記店舗を分類する、請求項2に記載のレコメンド支援装置。
【請求項4】
前記分類部は、前記店舗で提供されるメニューに基づいて、複数の前記店舗を分類する、請求項1に記載のレコメンド支援装置。
【請求項5】
前記分類部は、前記店舗に納入される薬剤に基づいて、複数の前記店舗を分類する、請求項1に記載のレコメンド支援装置。
【請求項6】
前記薬剤は、前記店舗で使用される業務用薬剤を含み、
前記分類部は、前記業務用薬剤に基づいて、複数の前記店舗を分類する、請求項5に記載のレコメンド支援装置。
【請求項7】
前記業務用薬剤の種類の薬剤比率を算出する比率算出部を更に備え、
前記分類部は、前記薬剤比率に基づいて、複数の前記店舗を分類する、請求項6に記載のレコメンド支援装置。
【請求項8】
前記店舗に勤務するスタッフの職種の職種比率を算出する比率算出部を更に備え、
前記分類部は、前記職種比率に基づいて、複数の前記店舗を分類する、請求項1に記載のレコメンド支援装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載のレコメンド支援装置と、前記レコメンド支援装置と通信可能な情報処理端末とを備えるレコメンド支援システムであって、
前記情報処理端末は、
前記出力部が出力した前記レコメンド情報が入力される入力部と、
前記入力部に入力された前記レコメンド情報を報知する報知部と、
を備える、レコメンド支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レコメンド支援装置及びレコメンド支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、商品の購買履歴からトレンドリーダー(流行商品を早期に購入した購入者)を検出し、トレンドリーダーが購入した商品をレコメンドする情報処理システムが開示されている。特許文献1の情報処理システムは、利用者をグループ化し、レコメンド対象者が属するグループのトレンドリーダーを決定し、そのトレンドリーダーが購入した商品をレコメンドする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-198163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、理美容業界において各店舗に来店する客は、地域及び人数が限定的である。このため、特許文献1の情報処理システムを理美容業界の各店舗に適用しようとすると、サンプルサイズが比較的小さくなり、レコメンドの精度が低下する。この結果、来店客に対して最適なレコメンドが行えないといった課題がある。
【0005】
上記の課題を解決するため、他の店舗の来店客の購買履歴をサンプルデータに加えることも可能である。しかしながら、来店客の嗜好、価値観等の内面的属性は、理美容院の店舗の選択と相関関係がある。このため、理美容院のすべての店舗の来店客の購買履歴をサンプルデータとして加えると、内面的属性が異なる来店客の情報がノイズとなり、最適なレコメンドが来店客に対して行えない虞がある。
【0006】
このような理由から、他の店舗の来店客のうちの内面的属性が異なる来店客の情報を効率的に排除し、来店客に対して最適なレコメンドを行えるレコメンド支援装置及びレコメンド支援システムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るレコメンド支援装置の特徴構成は、理美容院の店舗に来店する来店客へのレコメンドを支援するレコメンド支援装置であって、複数の前記店舗の各々を少なくとも1つのグループに分類する分類部と、複数の前記店舗のうち同一の前記グループに分類された類似店舗に来店する類似店客の購入履歴に基づいて、レコメンド対象の商品又はサービスを示すレコメンド情報を出力する出力部とを備える点にある。
【0008】
この特徴構成によると、店舗を複数のグループに分類し、同一グループに分類された類似店舗の来店客である類似店客の購入履歴に基づいてレコメンド情報が出力される。このため、レコメンド情報を出力する際に参照される情報の中から内面的属性が異なる来店客の情報が排除され、内面的属性が異なる来店客の情報がノイズとなることが抑制される。この結果、来店客の購買行動を高い確度で予測することが可能となり、来店客に対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0009】
他の構成として、レコメンド支援装置において、前記分類部は、前記店舗に導入された導入機器に基づいて、複数の前記店舗を分類してもよい。
【0010】
導入機器に基づいて複数の店舗を分類することにより、店舗をより精度よく分類することができる。これにより、来店客に対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0011】
他の構成として、レコメンド支援装置は、前記導入機器の種類の導入比率を算出する比率算出部を更に備え、前記分類部は、前記導入比率に基づいて、複数の前記店舗を分類してもよい。
【0012】
導入比率に基づいて店舗を分類することにより、店舗がより精度よく分類される。この結果、来店客に対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0013】
他の構成として、レコメンド支援装置において、前記分類部は、前記店舗で提供されるメニューに基づいて、複数の前記店舗を分類してもよい。
【0014】
各店舗で提供されるサービスに基づいて店舗を分類することにより、店舗がより精度よく分類される。この結果、来店客に対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0015】
他の構成として、レコメンド支援装置において、前記分類部は、前記店舗に納入される薬剤に基づいて、複数の前記店舗を分類してもよい。
【0016】
店舗に納入される薬剤に基づいて店舗を分類することにより、店舗がより精度よく分類される。この結果、来店客に対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0017】
他の構成として、レコメンド支援装置において、前記薬剤は、前記店舗で使用される業務用薬剤を含み、前記分類部は、前記業務用薬剤に基づいて、複数の前記店舗を分類してもよい。
【0018】
店舗に納入される業務用薬剤に基づいて店舗を分類することにより、店舗がより精度よく分類される。この結果、来店客に対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0019】
他の構成として、レコメンド支援装置は、前記業務用薬剤の種類の薬剤比率を算出する比率算出部を更に備え、前記分類部は、前記薬剤比率に基づいて、複数の前記店舗を分類してもよい。
【0020】
薬剤比率に基づいて店舗を分類することにより、店舗がより精度よく分類される。この結果、来店客に対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0021】
他の構成として、レコメンド支援装置は、前記店舗に勤務するスタッフの職種の職種比率を算出する比率算出部を更に備え、前記分類部は、前記職種比率に基づいて、複数の前記店舗を分類してもよい。
【0022】
職種比率に基づいて店舗を分類することにより、店舗がより精度よく分類される。この結果、来店客に対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0023】
他の構成として、上記のいずれかのレコメンド支援装置と、前記レコメンド支援装置と通信可能な情報処理端末とを備えるレコメンド支援システムであって、前記情報処理端末は、前記出力部が出力した前記レコメンド情報が入力される入力部と、前記入力部に入力された前記レコメンド情報を報知する報知部と、を備えてもよい。
【0024】
この特徴構成によると、レコメンド支援装置によって同一グループに分類された類似店舗の来店客である類似店客の購入履歴に基づいたレコメンド情報を情報処理端末の報知部が報知する。このため、来店客に対して最適なレコメンドを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施形態1に係るレコメンド支援システムの概要を示す図である。
図2】実施形態1に係るレコメンド支援装置の構成を示すブロック図である。
図3】実施形態1に係る店舗マスタの一例を示す図である。
図4】実施形態1に係る分類元情報の一例を示す図である。
図5】実施形態1に係る機器マスタの一例を示す図である。
図6】実施形態1に係るセグメント情報の一例を示す図である。
図7】実施形態1に係る来店客マスタの一例を示す図である。
図8】実施形態1に係る購入履歴情報の一例を示す図である。
図9】実施形態1に係る商品マスタの一例を示す図である。
図10】実施形態1に係るサービスマスタの一例を示す図である。
図11】実施形態1に係る情報処理端末の構成を示すブロック図である。
図12】実施形態1に係るレコメンド情報表示画面の一例を示す図である。
図13】実施形態1に係る店舗分類処理を示すフローチャートである。
図14】実施形態1に係る来店客分類処理を示すフローチャートである。
図15】実施形態1に係るレコメンド情報生成処理を示すフローチャートである。
図16】実施形態2に係るレコメンド支援装置の構成を示すブロック図である。
図17】実施形態3に係る分類元情報の一例を示す図である。
図18】実施形態4に係るレコメンド支援装置の構成を示すブロック図である。
図19】実施形態4に係る薬剤マスタの一例を示す図である。
図20】実施形態4に係る分類元情報の一例を示す図である。
図21】実施形態5に係るレコメンド支援装置の構成を示すブロック図である。
図22】実施形態6に係るレコメンド支援装置の構成を示すブロック図である。
図23】実施形態6に係る職種マスタの一例を示す図である。
図24】実施形態6に係る分類元情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0027】
〔実施形態1〕
〔レコメンド支援システム〕
まず、図1を参照して、実施形態1に係るレコメンド支援システムの概要について説明する。
【0028】
レコメンド支援システム100は、理美容院の店舗Tに来店する客C(以下、「来店客C」という)に対するレコメンドを支援する。本実施形態では、レコメンド支援システム100は、来店客Cに販売する商品をレコメンドの対象とする。以下、レコメンドの対象となる商品を「レコメンド対象品」という。なお、レコメンドの対象は、商品以外に店舗Tで提供されるサービスを含んでもよい。
【0029】
図1に示すように、レコメンド支援システム100は、レコメンド支援装置1と、レコメンド支援装置1と通信可能な情報処理端末2とを備える。
【0030】
〔レコメンド支援装置〕
レコメンド支援装置1は、予め設定された分類条件にしたがって、複数の店舗Tをグループ(以下、「セグメント」という)に分類(以下、「セグメント分類」ともいう)する。レコメンド支援装置1は、同一セグメントに属する店舗Tを類似店舗とし、類似店舗の来店客C(以下、「類似店客」という)の購入履歴に基づいて、レコメンドを支援するためのレコメンド情報を出力する。詳しくは、レコメンド支援装置1は、類似店客の中の購買傾向が互いに類似する来店客Cを内面的属性が類似する類似客とし、類似客の購入履歴に基づいてレコメンド情報を出力する。
【0031】
図2に示すように、レコメンド支援装置1は、装置操作部11と、装置表示部12と、装置通信部13(出力部の一例)と、装置記憶部14と、装置制御部15とを有する。
【0032】
装置操作部11は、レコメンド支援装置1に対する利用者による操作を受け付ける。装置操作部11は、例えば、キーボード、マウス、タッチセンサ等である。
【0033】
装置表示部12は、操作画面、情報表示画面等の各種画面を表示する。装置表示部12は、液晶ディスプレー、有機EL(organic electro-luminescence)ディスプレー等である。
【0034】
装置通信部13は、情報処理端末2の各々との間でデータのやり取りを行う。装置通信部13は、NIC(Network interface Card)といった通信装置を含む。
【0035】
装置記憶部14は、補助記憶装置であって、HDD(Hard Disk Drive)といった磁気ディスク、SDD(Solid State Drive)といった半導体メモリで構成される。
【0036】
装置記憶部14は、店舗マスタ141、分類元情報142、機器マスタ143、セグメント情報144、来店客マスタ145、購入履歴情報146、商品マスタ147及びサービスマスタ148を含む。
【0037】
図3に示すように、店舗マスタ141は、複数の店舗Tの各々の基本情報を記憶する。店舗マスタ141は、店舗Tを識別するための店舗IDと、店舗Tの名称を示す店舗名と、店舗Tが属するセグメントを識別するためのセグメントIDとを示す情報を関連付けて記憶する。
【0038】
図4に示すように、分類元情報142は、複数の店舗Tがセグメント分類される際に参照される情報を記憶する。分類元情報142は、店舗IDと、店舗Tに導入された機器(以下、「導入機器」という)を識別するための導入機器IDと、導入機器の名称を示す導入機器名と、導入機器が店舗Tに導入された数量を示す導入数と、導入機器が店舗Tに導入された日を示す導入日とを示す情報を関連付けて記憶する。
【0039】
図5に示すように、機器マスタ143は、複数の店舗Tの各々に導入される対象の機器(以下、「対象機器」という)の基本情報を記憶する。機器マスタ143は、対象機器を識別するための対象機器IDと、対象機器の名称を示す対象機器名とを示す情報を関連付けて記憶する。対象機器は、複数の種類を含む。対象機器の種類は、バーバーチェア、シャンプーチェア、ミラー、シャンプー台、遠赤外線促進機、炭酸泉発生機、過熱スチーマー及びミスト機器を含む。なお、対象機器の種類として、スタイリングチェア、自動シャンプー機、ヘアケア用ドライヤー、美顔器、脱毛機、ネイル機器等を更に含んでもよい。
【0040】
ある種類の対象機器は、複数のタイプを含む。例えば、図5に示す例において、シャンプーチェアは、タイプA、タイプB及びタイプCを含む。各タイプは、利用者の嗜好、価値観等を考慮されて設計される。例えば、タイプAはラグジュアリー志向、タイプBはリラックス志向、タイプCはスタイリッシュ志向の利用者を考慮して設計される。なお、利用者は、店舗Tの経営者及び店舗Tに来店する来店客Cを含む。
【0041】
対象機器は、理美容院の店舗Tに導入される対象の機械器具である。したがって、対象機器のいずれかが、いずれかの店舗Tに導入されると、導入された対象機器IDを導入機器IDとし、導入された対象機器名を導入機器名とする情報が、導入数及び導入日と共に、導入された店舗Tを識別する店舗IDと関連付けられて分類元情報142(図4参照)に記憶される。
【0042】
図6に示すように、セグメント情報144は、セグメントの基本情報を記憶する。セグメント情報144は、セグメントIDと、セグメントの名称を示すセグメント名とを示す情報を関連付けて記憶する。
【0043】
セグメントは、複数のセグメントで構成される。セグメントの数は、特に限定されないが、本実施形態では、セグメント名「Aセグメント」、「Bセグメント」及び「Cセグメント」の3つを含むものする。
【0044】
図7に示すように、来店客マスタ145は、複数の店舗Tの各々の来店客Cの基本情報を記憶する。来店客マスタ145は、来店客Cを識別するための来店客IDと、来店客Cの名称を示す来店客名と、来店客Cのメールアドレスを示す来店客アドレスと、来店客Cが来店した店舗Tを識別するための店舗IDと、来店客Cの次回来店予定日を示す次回来店予定日と、来店客Cが属するクラスタを識別するクラスタIDとを示す情報を関連付けて記憶する。
【0045】
次回来店予定日は、来店客Cによって次回の来店予約がなされた日を示す情報が記憶され、次回来店予約が未だなされていない場合、次回来店予定日には、例えば空白値(図7では「-」)が記憶される。なお、来店客Cが属するクラスタについては後述する。
【0046】
図8に示すように、購入履歴情報146は購入履歴を記憶する。購入履歴情報146は、複数の店舗Tの各々の来店客Cが購入した商品及びサービスの情報を記憶する。店舗Tで提供される商品は、化粧品、シャンプー剤、トリートメント剤、スタイリング剤、ネイル剤等の個人向け薬剤を含む。サービスは、各店舗Tで提供されるメニュー(カット、カラー、トリートメント、パーマ、ヘッドバス、ヘッドスパ、リンパマッサージ、ネイル、フェイシャルエステ、エクステ、ひげ脱毛等)の各々の具体的な内容を示す。
【0047】
購入履歴情報146は、来店客IDと、来店客IDで示される来店客Cが購入した商品/サービス(以下、「購入商品/サービス」という)の名称を示す購入商品/サービス名と、購入商品/サービスを識別するための購入商品/サービスIDと、来店客Cが購入した商品/サービスの数量を示す購入数と、来店客Cが商品/サービスを購入した日を示す購入日とを示す情報を関連付けて記憶する。
【0048】
図9に示すように、商品マスタ147は、来店客Cが購入する対象の商品(以下、「対象商品」という)の基本情報を記憶する。商品マスタ147は、対象商品を識別するための対象商品IDと、対象商品の名称を示す対象商品名と、当該対象商品と関連する商品又はサービスを示す関連品/関連サービスと、当該対象商品が特定品であることを示すフラグとを示す情報を関連付けて記憶する。
【0049】
関連品/関連サービスは、例えば、店舗Tで提供されたサービス(例えばトリートメント)の効果を維持するためのアフターケア用の商品(例えばトリートメント剤)又はアフターケアをより効果的に行うために併用を推奨する商品(例えばシャンプー剤とトリートメント剤)等との関連付けを示す情報が記憶される。図9に示す例では、関連品/関連サービスを示す情報として、1つの商品又は少なくとも1つのサービスを示す情報が設定される。
【0050】
特定品は、レコメンド対象品として設定された対象商品であって、特定品を示す情報として、当該対象商品がレコメンド対象品であることを示す情報が記憶される。例えば、当該対象商品が特定品である場合、フラグにはオンを示す情報が記憶され、当該対象商品が特定品でない場合、フラグにはオフを示す情報が記憶される。なお、関連品/関連サービス及び特定品は、レコメンド支援システム100の設計者、管理者等(以下、「管理者等」という)によって予め決定されている。
【0051】
図10に示すように、サービスマスタ148は、店舗Tで来店客Cに提供されるサービスの基本情報を記憶する。各メニューは、複数のサービス(施術A、施術B、施術C等)を含む。例えば、カラーは、カラー施術A、カラー施術Bとして、アシッドカラー、ブリーチを含み、トリートメントは、トリートメント施術A、トリートメント施術B、トリートメント施術Cとして、内部補修トリートメント、髪表面用トリートメント、髪質改善トリートメントを含む。サービスマスタ148は、店舗Tで来店客Cに提供される対象のサービス(以下、「対象サービス」という)を識別するための対象サービスIDと、対象サービスの名称を示す対象サービス名と、対象サービスが属するメニューの名称を示すメニュー名とを示す情報を関連付けて記憶する。
【0052】
店舗マスタ141、分類元情報142、機器マスタ143、セグメント情報144、来店客マスタ145、購入履歴情報146、商品マスタ147及びサービスマスタ148に記憶される情報は、例えば、管理者等によって装置操作部11を操作することにより更新される。あるいは、それらの情報は、店舗Tに勤務するスタッフS、店舗Tのオーナー等によって情報処理端末2を操作することにより更新される。
【0053】
図2に戻り、装置制御部15は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサを含む。装置制御部15は、レコメンド支援装置1の各部の動作を制御する。装置制御部15は、RAM(Random Access Memory)といった半導体メモリで構成される主記憶装置を含んでもよい。装置制御部15は、装置記憶部14に記憶される装置制御プログラム14pを実行することにより、店舗分類部151(分類部の一例)、来店客分類部152及びレコメンド情報生成部153として機能する。
【0054】
店舗分類部151は、予め設定された分類条件にしたがって複数の店舗Tの各々を複数(本実施形態では3つ)のセグメントのうち少なくとも1つにセグメント分類する。以下、分類条件にしたがって複数の店舗Tをセグメントの少なくとも1つに分類する処理を「店舗分類処理」という。本実施形態では、店舗分類部151は、A~Cの3つのセグメントのいずれか1つに店舗Tを分類する。
【0055】
分類条件は、店舗Tをセグメント分類する際の要素となる分類要素に基づいて設定される。分類要素として複数の要素が設定された場合、分類条件は、例えば、複数の要素の各々に関連付けられた重要度としてのポイントが設定され、それらのポイントの合計値(以下、「分類ポイント」という)と予め設定された閾値とに基づいて設定される。ポイントは、分類要素の価格、デザインコンセプト等に基づいて設定される。
【0056】
本実施形態では、店舗Tに導入された機器が分類要素として設定される。具体的には、分類要素として、複数の種類の導入機器、例えば、「シャンプーチェア」、「バーバーチェア」及び「シャンプー台」が設定され、導入機器の種類ごとにポイントが設定され、分類ポイントは、導入機器とその導入機器に設定されたポイントとに基づいて求められる。なお、分類ポイントは、例えば、過去5年といった導入期間に店舗Tに導入された機器に設定されたポイントに基づいて求められてもよい。導入期間は、管理者等によって任意に設定可能である。
【0057】
店舗分類部151は、導入機器と閾値とに基づいて分類対象の店舗Tをセグメント分類する。本実施形態では、分類要素として複数の要素が設定されているため、店舗分類部151は、分類対象の店舗Tの分類ポイントと閾値とに基づいて分類対象の店舗Tをセグメント分類する。閾値は、セグメントの数に応じて設定される。上述のように、本実施形態では、セグメントの数がA~Cの3つであるため、閾値(本実施形態では「機器閾値」)は、セグメントの数よりも1つ少ない2つであって、第1機器閾値と第1機器閾値よりも小さい第2機器閾値とが設定される。第1機器閾値及び第2機器閾値は、例えば、経験的に取得された導入機器と来店客Cの内面的属性との相関関係に基づいて設定される。
【0058】
店舗分類部151は、分類ポイントが、第1機器閾値以上であるか、第1機器閾値未満第2機器閾値以上であるか、又は第2機器閾値未満であるかを判定することにより店舗Tをセグメントに分類する。店舗分類部151は、例えば、分類ポイントが第1機器閾値以上の店舗TをAセグメント(図6参照)に、第1機器閾値未満第2機器閾値以上の店舗TをBセグメント(図6参照)に、第2機器閾値未満の店舗TをCセグメント(図6参照)に分類する。なお、分類条件(分類要素、ポイント及び閾値)は、管理者等によって任意に設定可能である。分類条件を示す情報、すなわち、分類要素の項目(本実施形態では、導入機器)、ポイント及び閾値を示す情報は装置記憶部14に記憶される。
【0059】
来店客分類部152は、店舗分類部151によって同一セグメントに分類された複数の類似店舗の来店客C(類似店客)の中から、嗜好、価値観等の内面的属性が類似する来店客C、すなわち、類似客を同一クラスタとして分類(以下、「クラスタ分類」ともいう)する。以下、類似店客の中から類似客を同一クラスタとしてクラスタ分類する処理を「来店客分類処理」という。
【0060】
来店客分類部152は、複数の類似店客のうち、予め設定された第1関連品購入期間において、同一又は互いに関連付けられた関連品/関連サービス(図9参照)を購入する来店客C同士を内面的属性が互いに類似する類似客とし、同一クラスタとしてクラスタ分類する。第1関連品購入期間は、例えば過去3か月であり、管理者等によって任意に設定可能である。
【0061】
レコメンド情報生成部153は、レコメンド対象品を示す情報(レコメンド情報)を生成する。以下、レコメンド情報を生成する処理を「レコメンド情報生成処理」という。
【0062】
レコメンド情報生成部153は、レコメンドされる対象の来店客C(以下、「レコメンド対象客」という)と同一クラスタに属する来店客C、すなわち、類似店客のうちの内面的属性が類似する来店客C(類似客)が予め設定された第2関連品購入期間に購入した商品又はサービスに基づいてレコメンド情報を生成する。レコメンド情報生成部153は、第2関連品購入期間に、ある商品又はあるサービスを購入した類似客が存在するか否かを判定する。なお、第2関連品購入期間に購入される商品又はサービスと第1関連品購入期間に購入される関連品/関連サービスとは、同じであってもよいし、異なってもよい。また、第2関連品購入期間は、第1関連品購入期間と同じ期間が設定されてもよいし、異なる期間が設定されてもよい。第2関連品購入期間は、例えば過去3か月であり、管理者等によって任意に設定可能である。
【0063】
レコメンド情報生成部153は、類似店客のうちの内面的属性が類似する来店客C(類似客)の中に第2関連品購入期間にある商品又はあるサービスを購入した類似客が存在すると判定すると、当該類似客が購入した商品又はサービスと関連付けられた特定品をレコメンド対象品とし、レコメンド対象品を示すレコメンド情報を生成する。レコメンド情報生成部153は、生成したレコメンド情報を、装置通信部13を介して情報処理端末2へ送信する。
【0064】
〔情報処理端末〕
情報処理端末2は、複数の店舗Tの各々に少なくとも1台ずつ配置される。情報処理端末2は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯端末等である。
【0065】
図11に示すように、情報処理端末2は、端末操作部21と、端末表示部22(報知部の一例)と、端末通信部23(入力部の一例)と、端末記憶部24と、端末制御部25とを有する。
【0066】
端末操作部21は、情報処理端末2に対する利用者による操作を受け付ける。端末操作部21は、例えば、キーボード、マウス、タッチセンサ等である。店舗Tに勤務するスタッフS、店舗Tのオーナー等は、情報処理端末2の端末操作部21を操作することにより、図2を参照して説明した装置記憶部14に記憶される情報、例えば、来店客マスタ145を更新する。
【0067】
端末表示部22は、操作画面、情報表示画面等の各種画面を表示する。端末表示部22は、液晶ディスプレー、有機ELディスプレー等である。端末表示部22は、レコメンド情報を表示する。
【0068】
端末通信部23は、レコメンド支援装置1との間でデータのやり取りを行う。端末通信部23は、NICといった通信装置である。端末通信部23には、レコメンド支援装置1が出力したレコメンド情報が入力される。
【0069】
端末記憶部24は、補助記憶装置であって、HDDといった磁気ディスク、SDDといった半導体メモリで構成される。端末記憶部24には、情報処理端末2を制御するための端末制御プログラム24pが記憶される。
【0070】
端末制御部25は、CPU、MPU(micro processor unit)等のプロセッサである。端末制御部25は、情報処理端末2の各部の動作を制御する。端末制御部25は、例えば、レコメンド支援装置1から出力されたレコメンド対象品を示すレコメンド情報を端末通信部23が受信すると、図12に示すように、レコメンド情報を表すレコメンド情報表示画面G1を端末表示部22に表示させる。図12に示す例において、レコメンド情報表示画面G1は、メッセージM1を含み、メッセージM1は、レコメンド対象品として「トリートメント剤タイプA」を表す。
【0071】
〔店舗分類処理〕
続いて、図13を参照して、装置制御部15の店舗分類部151によって実行される店舗分類処理について説明する。店舗分類部151が店舗分類処理を実行するタイミングは特に限定されないが、店舗分類部151は、例えば、装置記憶部14に記憶される情報が更新される度に店舗分類処理を実行する。
【0072】
図13に示すように、店舗分類部151は、店舗Tの分類に必要な分類条件を示す情報を取得する(ステップS101)。詳しくは、店舗分類部151は、装置記憶部14に記憶された分類要素を示す項目とポイントと閾値(本実施形態では、機器閾値)とを示す情報を取得し、分類元情報142(図4参照)に記憶される情報の中から、取得した分類要素の項目に相当する情報(本実施形態では、分類元情報142の導入機器ID)を複数の店舗Tの各々について取得する。
【0073】
次に、店舗分類部151は、分類条件にしたがって複数の店舗Tの各々をセグメントに分類して(ステップS103)、店舗分類処理を終了する。本実施形態では、店舗分類部151は、分類要素として設定された導入機器と当該導入機器に関連付けられたポイントとに基づいて、分類対象となる店舗Tの分類ポイントを店舗Tごとに取得する。店舗分類部151は、取得した分類ポイントと機器閾値とを比較することにより、店舗Tを複数のセグメントのいずれか1つに分類(セグメント分類)する。
【0074】
店舗分類部151は、分類した店舗Tの識別情報(店舗ID)と、店舗Tが分類されたセグメントの識別情報(セグメントID)とを示す情報を関連付けて店舗マスタ141(図3参照)に記憶させる。店舗分類部151は、当該店舗Tと関連付けられたセグメントIDにセグメントの識別情報が既に記憶されている場合、既に記憶されている情報を今回の店舗分類処理で分類されたセグメントの識別情報で上書きする。
【0075】
〔来店客分類処理〕
次に、図14を参照して、装置制御部15の来店客分類部152によって実行される来店客分類処理について説明する。来店客分類部152が来店客分類処理を実行するタイミングは特に限定されないが、来店客分類部152は、例えば、店舗分類処理が終了すると来店客分類処理を実行する。
【0076】
図14に示すように、来店客分類部152は、来店客マスタ145(図7参照)を参照して、分類対象となる来店客Cが来店した店舗T(以下、「来店店舗」という)を示す情報(店舗ID)を取得する(ステップS201)。
【0077】
次に、来店客分類部152は、店舗マスタ141(図3参照)を参照して、取得した来店店舗が属するセグメントを示す情報(セグメントID)を取得する(ステップS203)。次に、来店客分類部152は、店舗マスタ141を参照して、来店店舗と同一のセグメントに属する店舗T(類似店舗)を示す情報(店舗ID)を取得する(ステップS205)。
【0078】
次に、来店客分類部152は、来店客マスタ145(図7参照)を参照して、来店店舗と同一のセグメントに属する店舗Tの来店客C、すなわち、類似店客を示す情報(来店客ID)を取得する(ステップS207)。
【0079】
次に、来店客分類部152は、購入履歴情報146(図8参照)を参照して、複数の類似店客のうち、第1関連品購入期間において、分類対象となる来店客Cが購入した商品/サービスとの関連品/関連サービスを購入した来店客C(以下、「第1購入客」という)を示す情報(来店客ID)を取得し(ステップS209)、分類対象の来店客Cと第1購入客とが同一クラスタとなるように分類(クラスタ分類)して(ステップS211)、来店客分類処理を終了する。
【0080】
来店客分類部152は、クラスタに分類した来店客Cの識別情報(来店客ID)と、来店客Cが分類されたクラスタの識別情報(クラスタID)とを関連付けて来店客マスタ145(図7参照)に記憶させる。来店客分類部152は、当該来店客Cと関連付けられたクラスタIDにクラスタの識別情報が既に記憶されている場合、既に記憶されている情報を今回の来店客分類処理で分類されたクラスタの識別情報で上書きする。
【0081】
例えば、分類対象の来店客Cの来店客IDが「K0001」である場合、図7に示す例において、来店客分類部152は、来店客ID「K0001」の来店客Cが来店した来店店舗を示す情報(店舗ID「T0001」)を取得する。次に、来店客分類部152は、店舗マスタ141(図3参照)に記憶される情報を参照して、取得した店舗ID「T0001」の店舗Tが属するセグメントを示す情報(セグメントID「SG001」)を取得する。次に、来店客分類部152は、店舗マスタ141に記憶される情報を参照して、来店店舗(店舗ID「T0001」)と同一セグメント(セグメントID「SG001」)に属する類似店舗を示す情報(店舗ID「T0003」)を取得する。更に、来店客分類部152は、来店客マスタ145に記憶される情報を参照して、類似店舗(店舗ID「T0003」)の来店客C、すなわち、類似店客を示す情報(来店客ID「K0101」、「K0102」)を取得する。
【0082】
次に、来店客分類部152は、購入履歴情報146(図8参照)に記憶される情報を参照して、複数の類似店客のうち、第1関連品購入期間において、分類対象の来店客Cが購入した商品/サービス(例えば「トリートメント施術A」)との関連品/関連サービス(「トリートメント剤タイプA」)を購入した第1購入客(来店客ID「K0101」)を示す情報を取得し、分類対象の来店客Cの来店客ID「K0001」が第1購入客と同一クラスタ(「CL001」)となるように分類する。
【0083】
続いて、図15を参照して、装置制御部15のレコメンド情報生成部153によって実行されるレコメンド情報生成処理について説明する。レコメンド情報生成処理は、店舗Tに勤務するスタッフSが情報処理端末2を操作してレコメンド情報の出力を要求することにより開始される。スタッフSは、例えば、レコメンドされる対象の来店客C(以下、「レコメンド対象客」という)が来店した際、あるいは、レコメンド対象客の会計の際に、レコメンド情報の出力を要求する。
【0084】
図15に示すように、レコメンド情報生成部153は、来店客マスタ145(図7参照)に記憶される情報(クラスタID)を参照して、レコメンド対象客と同一クラスタに分類された来店客C(類似客)を示す情報(来店客ID)を取得する(ステップS301)。
【0085】
次に、レコメンド情報生成部153は、購入履歴情報146(図8参照)を参照して、第2関連品購入期間において、類似客の中にある商品又はあるサービスを購入した来店客C(以下、「第2購入客」という)が存在するか否かを判定する(ステップS303)。
【0086】
レコメンド情報生成部153は、第2購入客が存在すると判定しない場合(ステップS303;No)、レコメンド情報を生成することなく、レコメンド情報生成処理を終了する。
【0087】
一方、レコメンド情報生成部153は、第2購入客が存在すると判定した場合(ステップS303;Yes)、当該第2購入客が購入した商品又はサービスを関連品とする商品のうちの特定品をレコメンド対象品とするレコメンド情報を生成して(ステップS305)、レコメンド情報生成処理を終了する。
【0088】
例えば、レコメンド対象客の来店客IDが「K0101」である場合、図7に示す例では、レコメンド情報生成部153は、来店客ID「K0101」の来店客Cと同一クラスタ(クラスタID「CL001」)に分類された来店客Cを示す情報(来店客ID「K0001」)を取得する。レコメンド情報生成部153は、取得した来店客C(来店客ID「K0001」)が第2関連品購入期間において、特定品と関連付けられた関連品/関連サービス(例えば、トリートメント施術Aに関連付けられたトリートメント剤タイプA)を購入したか否かを判定する。レコメンド情報生成部153は、第2購入客が存在すると判定すると、第2購入客が購入した商品又はサービスと関連付けられた特定品(例えばトリートメント剤タイプA)をレコメンド対象品とするレコメンド情報を生成する。
【0089】
上述のように、生成されたレコメンド情報は、装置通信部13を介して情報処理端末2の端末通信部23へ送信される。情報処理端末2の端末制御部25は、端末通信部23が受信したレコメンド情報を装置表示部12に表示させる(図12参照)。この結果、レコメンド対象品が報知される。
【0090】
〔実施形態の作用効果〕
一般的に、理美容業界において、同一又は類似のサービスを提供する店舗Tを選択する来店客Cは、内面的属性(嗜好、価値観等)が類似する。実施形態1によれば、店舗Tを複数のセグメントに分類し、同一セグメントに分類された店舗T(類似店舗)の来店客C(類似店客)の中から、内面的属性が類似する来店客C(類似客)が同一クラスタに分類され、類似客の購入履歴に基づいてレコメンド情報が出力される。すなわち、レコメンド情報を出力する際に参照する情報の中から内面的属性が異なる来店客Cの情報が排除され、内面的属性が異なる来店客Cの情報がノイズとなることが抑制される。この結果、来店客Cの購買行動を高い確度で予測することが可能となり、来店客Cに対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0091】
本実施形態では、店舗分類部151は、店舗Tに導入される機器(導入機器)に基づいて複数の店舗Tを分類する。導入機器は、店舗Tが提供するサービスに必要な機器であり、上述のように、店舗Tが提供するサービスは、来店客Cの内面的属性と相関関係がある。したがって、店舗Tに提供されるサービスで使用される機器、すなわち、導入機器に基づいて複数の店舗Tを分類することにより、店舗Tをより精度よく分類することができる。これにより、来店客Cに対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0092】
また、導入機器(特にシャンプーチェア)は、複数のタイプを含み、各タイプは、ラグジュアリー志向、リラクゼーション志向等の利用者を想定して設計され、それぞれの利用者の要求に応じて設計される。そのため、複数のタイプを有する導入機器に基づいて店舗Tを分類することにより、店舗Tがより精度よく分類される。これにより、来店客Cに対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0093】
また、本実施形態によれば、複数の店舗Tを複数のセグメントに分類した上(スクリーニングした上)で、同一セグメントに分類された店舗Tに来店する来店客Cを内面的属性が類似する来店客Cとしてクラスタ分類する。このため、煩雑な運用、システムの複雑化を伴わずに精度の高いレコメンドを行うことができる。
【0094】
更に、レコメンド情報を店舗TのスタッフSに共有することにより、各店舗TにおけるスタッフSの来店客Cに対するレコメンドの質の均一化を図ることができる。
【0095】
〔実施形態2〕
図4及び図16を参照して、実施形態2に係るレコメンド支援システム100について説明する。実施形態2では、分類要素が各店舗Tに導入された機器の種類の比率である点が実施形態1と異なる。なお、実施形態1と同一の構成については、詳細な説明を省略する。
【0096】
図16に示すように、装置制御部15は、分類要素として設定された要素の種類の比率を算出する比率算出部154を更に有する。比率算出部154は、算出した比率を装置記憶部14に一時的に記憶させる。なお、比率算出部154は、装置制御部15が装置制御プログラム14pを実行することによって実現される。
【0097】
本実施形態において、比率算出部154は、分類元情報142(図4参照)に記憶される導入数を示す情報に基づいて、各店舗Tに導入された機器(導入機器)の種類の比率を算出する。本実施形態では、比率算出部154は、導入機器の種類のうちの1つである第1導入機器に対する第2導入機器の比率を導入比率として、店舗Tごとに算出する。なお、第2導入機器は、導入機器のうちの第1導入機器とは異なる種類の機器である。
【0098】
分類条件は、比率算出部154が算出した導入比率と予め設定された閾値(本実施形態では、「導入比率閾値」という)とに基づいて設定される。すなわち、店舗分類部151は、導入比率と導入比率閾値とに基づいて分類対象の店舗Tをセグメント分類する。
【0099】
例えば、分類要素が導入機器「バーバーチェアタイプB」に対する「シャンプーチェアタイプA」の導入比率と設定されている場合、図4に示す例では、店舗分類部151は、店舗ID「T0001」の店舗Tに導入された機器の種類のうちのある種類(「バーバーチェアタイプB」)に対する別の種類(「シャンプーチェアタイプA」)の導入数(「2」及び「1」)に基づいて、導入比率(「1/2」)を取得する。店舗分類部151は、分類要素と、導入比率閾値とに基づいて分類対象の店舗Tを複数のセグメントのいずれかにセグメント分類する。導入比率閾値は、例えば、経験的に取得された導入比率と来店客Cの内面的属性との相関関係に基づいて設定される。
【0100】
一般的に、導入機器の比率(導入比率)と来店客Cの内面的属性とは相関関係がある。具体的には、導入機器「バーバーチェアタイプB」が設置されるセット面に対する「シャンプーチェアタイプA」が設置されるシャンプースペースの比率が高い店舗Tほど、提供するサービスがラグジュアリーな傾向にあり、ラグジュアリー志向が高い内面的属性を有する来店客Cに選択される傾向がある。
【0101】
このように、実施形態2によれば、導入比率に基づいて店舗Tが分類(セグメント分類)されるため、店舗Tがより精度よく分類される。この結果、来店客Cに対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0102】
〔実施形態3〕
図10及び図17を参照して、実施形態3に係るレコメンド支援システム100について説明する。実施形態3では、分類要素が店舗Tで提供されるサービスである点が実施形態1、2と異なる。なお、実施形態1、2と同一の構成については、詳細な説明を省略する。
【0103】
図17に示すように、本実施形態に係る分類元情報142は、店舗IDと、店舗Tで提供されるサービス(以下、「提供サービス」という)を識別するための提供サービスIDと、提供サービスの名称を示す提供サービス名と、提供サービスが属するメニュー(以下、「提供メニュー」という)の名称を示す提供メニュー名とを示す情報を関連付けて記憶する。
【0104】
図10に示す対象サービスは、店舗Tで提供(導入)されるサービスである。したがって、ある対象サービスがある店舗Tで提供(導入)されると、提供された対象サービスIDを提供サービスIDとし、提供された対象サービス名を提供サービス名とし、提供サービスする対象メニュー名を提供メニュー名とする情報が、店舗Tを識別する店舗IDと関連付けられて図17に示す分類元情報142に記憶される。
【0105】
本実施形態において、分類要素は、提供メニューが設定され、提供メニューの種類ごとにポイントが設定され、分類条件は、分類ポイント(ポイントの合計値)と予め設定された閾値(本実施形態では、「メニュー閾値」という)とに基づいて設定される。メニュー閾値は、例えば、経験的に取得された店舗Tで提供されるメニューと来店客Cの内面的属性との相関関係に基づいて設定される。
【0106】
店舗分類部151は、提供メニューとメニュー閾値と基づいて分類対象の店舗Tをセグメント分類する。詳しくは、提供メニューごとに設定されたポイントの合計値である分類ポイントとメニュー閾値とに基づいて分類対象の店舗Tをセグメント分類する。
【0107】
一般的に、店舗Tで提供されるメニューと来店客Cの内面的属性とは相関関係がある。具体的には、「カット」及び「カラー」といった基本的なメニュー以外の「ヘッドスパ」及び「リンパマッサージ」を提供する店舗Tほど、リラックス志向が高い内面的属性を有する来店客Cに選択される傾向がある。
【0108】
このように、実施形態3によれば、提供メニューに基づいて店舗Tが分類(セグメント分類)されるため、店舗Tがより精度よく分類される。この結果、来店客Cに対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0109】
〔実施形態4〕
図18から図20を参照して、実施形態4に係るレコメンド支援システム100について説明する。実施形態4では、分類要素が各店舗Tで使用される業務用薬剤である点が実施形態1から3と異なる。なお、実施形態1から3と同一の構成については、詳細な説明を省略する。
【0110】
図18に示すように、レコメンド支援装置1の装置記憶部14は、薬剤マスタ149を更に含む。薬剤マスタ149は、管理者等によって装置操作部11を操作することにより更新される。薬剤は、店舗Tに納入される薬剤であって、サービスを提供する際に店舗Tで使用される業務用薬剤と来店客Cの自宅等で使用される個人向け薬剤とを含む。業務用薬剤は、カラー剤、パーマ剤、シャンプー剤、トリートメント剤、スタイリング剤等を含む。また、カラー剤、パーマ剤、シャンプー剤、トリートメント剤、スタイリング剤等は、タイプA、タイプB等を含み、各タイプは、業務用又は個人向けの薬剤ごとに利用者の嗜好、価値観等を考慮して設計される。
【0111】
薬剤マスタ149は、店舗Tに納入される薬剤の基本情報を記憶する。図19に示すように、薬剤マスタ149は、店舗Tに納入される対象の薬剤(以下、「対象薬剤」という)を識別するための対象薬剤IDと、対象薬剤の名称を示す対象薬剤名と、当該対象薬剤が業務用薬剤及び個人向け薬剤のいずれかを示す区分を示す情報を関連付けて記憶する。
【0112】
図20に示すように、本実施形態に係る分類元情報142は、店舗IDと、店舗Tに納入される薬剤を識別するための納入薬剤IDと、納入薬剤の名称を示す納入薬剤名と、店舗Tに納入された納入薬剤の数を示す納入数と、納入された日を示す納入日とを示す情報を関連付けて記憶する。
【0113】
図19を参照して説明した対象薬剤は、店舗Tに納入される対象の薬剤である。したがって、対象薬剤のいずれかが複数の店舗Tのいずれかに納入されると、納入された対象薬剤IDを納入薬剤IDとし、納入された対象薬剤名を納入薬剤名とする情報が、納入された店舗Tを識別する店舗IDと関連付けて図20に示す分類元情報142に記憶される。また、個人向け薬剤は、店舗Tが来店客Cに販売する対象の商品である。したがって、納入された対象薬剤IDは対象商品IDに対応し、納入された対象薬剤名は対象商品名に対応する(図9参照)。
【0114】
本実施形態において、分類要素は、店舗Tに納入された業務用薬剤(以下、「納入薬剤」という)が設定され、業務用薬剤の種類ごとにポイントが設定され、分類条件は、分類ポイントと閾値(本実施形態では、「薬剤閾値」という)とに基づいて設定される。薬剤閾値は、例えば、経験的に取得された店舗Tに納入される薬剤と来店客Cの内面的属性との相関関係に基づいて設定される。
【0115】
分類ポイントは、納入期間において店舗Tに納入された業務用薬剤とその業務用薬剤に設定されたポイントとに基づいて求められる。なお、業務用薬剤であるか否かは、図20を参照して説明した区分の情報を参照することにより判定される。納入期間は、例えば、過去3か月であって、管理者等によって任意に設定可能である。
【0116】
店舗分類部151は、納入薬剤と薬剤閾値とに基づいて分類対象の店舗Tをセグメント分類する。詳しくは、店舗分類部151は、納入薬剤ごとに設定されたポイントの合計値である分類ポイントと薬剤閾値とに基づいて分類対象の店舗Tを分類する。
【0117】
一般的に、店舗Tに納入される薬剤は、店舗Tで提供されるサービスで使用される。上述のように店舗Tが提供するサービスと来店客Cの内面的属性とは相関関係がある。すなわち、店舗Tに納入される薬剤と来店客Cの内面的属性とは相関関係がある。具体的には、店舗Tに納入される薬剤の価格が高い店舗Tほど、ラグジュアリー志向が高い内面的属性を有する来店客Cに選択される傾向がある。
【0118】
このように、実施形態4によれば、納入薬剤に基づいて店舗Tが分類(セグメント分類)されるため、店舗Tがより精度よく分類される。この結果、来店客Cに対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0119】
なお、実施形態4では、分類要素として業務用薬剤が設定されたが、分類要素は、業務用薬剤と個人向け薬剤とを含む薬剤全般であってもよいし、個人向け薬剤のみであってもよい。
【0120】
〔実施形態5〕
図19から図21を参照して、実施形態5に係るレコメンド支援システム100について説明する。実施形態5では、分類要素が各店舗Tに納入された業務用薬剤の種類の比率である点が実施形態1から4と異なる。なお、実施形態1から4と同一の構成については、詳細な説明を省略する。
【0121】
本実施形態において、図21に示す比率算出部154は、店舗Tに納入された業務用薬剤(納入薬剤)の種類の比率を算出する。詳しくは、比率算出部154は、納入薬剤の種類のうちの1つである第1業務用薬剤に対する第2業務用薬剤の比率を薬剤比率として店舗Tごとに算出する。なお、第2業務用薬剤は、納入薬剤のうちの第1業務用薬剤とは異なる種類の業務用薬剤である。
【0122】
本実施形態において、分類条件は、比率算出部154が算出した薬剤比率と予め設定された閾値(本実施形態では、「薬剤比率閾値」という)とに基づいて設定される。すなわち、店舗分類部151は、薬剤比率と薬剤比率閾値とに基づいて分類対象の店舗Tをセグメント分類する。
【0123】
例えば、分類要素として業務用薬剤「トリートメント剤タイプC」に対する「スタイリング剤タイプC」の薬剤比率が設定されている場合、図20に示す例では、店舗分類部151は、店舗ID「T0001」の店舗Tに納入される業務用薬剤の種類のうちのある種類(「トリートメント剤タイプC」)に対する別の種類(「スタイリング剤タイプC」)の納入数(「10」及び「10」)に基づいて、薬剤比率(「1/1」)を取得する。店舗分類部151は、分類要素と、薬剤比率閾値とに基づいて分類対象の店舗Tを複数のセグメントにいずれかに分類する。薬剤比率閾値は、経験的に取得された薬剤比率と来店客Cの内面的属性との相関関係に基づいて設定される。
【0124】
上述のように、店舗Tに納入される納入薬剤の比率(薬剤比率)と来店客Cの内面的属性と相関関係がある。具体的には、価格の高いトリートメント剤の薬剤比率が高い店舗Tほど、ラグジュアリー志向が高い内面的属性を有する来店客Cに選択される傾向がある。
【0125】
このように、実施形態5によれば、各店舗Tに納入された薬剤の種類の比率に基づいて店舗Tが分類(セグメント分類)されるため、店舗Tがより精度よく分類される。この結果、来店客Cに対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0126】
なお、実施形態5では、比率算出部154が薬剤比率として業務用薬剤の比率を算出し、店舗分類部151が薬剤比率と薬剤比率閾値とに基づいて分類対象の店舗Tをセグメント分類したが、比率算出部154は、業務用薬剤に対する個人向け薬剤の比率を算出し、店舗分類部151は、当該算出結果と薬剤比率閾値とに基づいて店舗Tを分類してもよい。この場合、薬剤比率閾値は、適宜変更される。
【0127】
〔実施形態6〕
図22から図24を参照して、実施形態6に係るレコメンド支援システム100について説明する。実施形態6では、分類要素が各店舗Tで勤務するスタッフSの職種の比率である点が実施形態1から5と異なる。なお、実施形態1から5と同一の構成については、詳細な説明を省略する。
【0128】
図22に示すように、レコメンド支援装置1の装置記憶部14は、職種マスタ14aを更に含む。職種マスタ14aは、管理者等によって装置操作部11を操作することにより更新される。
【0129】
職種マスタ14aは、店舗Tに勤務するスタッフSの職種の基本情報を記憶する。図23に示すように、職種マスタ14aは、店舗Tに勤務する対象のスタッフSの職種(以下、「対象職種」という)を識別するための対象職種IDと、対象職種の名称を示す対象職種名とを示す情報を関連付けて記憶する。
【0130】
図24に示すように、本実施形態に係る分類元情報142は、店舗IDと、店舗Tで勤務するスタッフSの職種(以下、「勤務職種」という)を識別するための勤務職種IDと、勤務職種の名称を示す勤務職種名と、勤務する職種の人数を示す勤務数とを示す情報を関連付けて記憶する。
【0131】
図23に示す対象職種は、店舗Tで勤務するスタッフSの対象の職種である。したがって、対象職種のいずれかのスタッフSが複数の店舗Tのいずれかで採用されると、採用された対象職種IDを勤務職種IDとし、採用された対象職種名を勤務職種名とする情報が、採用された職種のスタッフSの人数と共に、店舗Tを識別する店舗IDと関連付けて図24に示す分類元情報142に記憶される。職種は、スタイリスト、アシスタント、カラーリスト、エスティシャン及びネイリストを含む。
【0132】
本実施形態では、図22に示す比率算出部154は、店舗Tに勤務するスタッフSの職種の比率を店舗Tごとに算出する。詳しくは、比率算出部154は、職種のうちの1つである第1職種に対する第2職種の比率を職種比率として、店舗Tごとに算出する。なお、第2職種は、スタッフSのうちの第1職種とは異なる種類のスタッフSの職種である。
【0133】
分類条件は、比率算出部154が算出した職種比率と予め設定された閾値(本実施形態では、「職種比率閾値」という)に基づいて設定される。すなわち、店舗分類部151は、職種比率と職種比率閾値とに基づいて分類対象の店舗Tをセグメント分類する。
【0134】
例えば、分類要素として「スタイリスト」に対する「アシスタント」の職種比率が設定されている場合、図24に示す例では、比率算出部154は、店舗ID「T0001」で勤務する職種のうちのある職種「スタイリスト」に対する別の職種「アシスタント」の勤務数(「2」及び「4」)に基づいて職種比率「1/2」を取得する。店舗分類部151は、分類要素と、職種比率閾値とに基づいて分類対象の店舗Tを複数のセグメントにいずれかに分類する。職種比率閾値は、経験的に取得された職種比率と来店客Cの内面的属性との相関関係に基づいて設定される。
【0135】
一般的に、店舗Tに勤務するスタッフSの職種は、店舗Tで提供するサービスと相関関係があり、職種の比率(職種比率)は、来店客Cの内面的属性と相関関係がある。具体的には、店舗Tに勤務するスタッフSのうち、アシスタントの比率が高い店舗Tほど、ラグジュアリー志向が高い内面的属性を有する来店客Cに選択される傾向がある。
【0136】
このように、実施形態6によれば、職種比率に基づいて店舗Tが分類されるため、店舗Tがより精度よく分類される。この結果、来店客Cに対して最適なレコメンドを行うことができる。
【0137】
〔変形例〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成してもよい(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
【0138】
(a)実施形態1から実施形態6において説明した事項は、適宜組み合わせ可能である。例えば、店舗分類部151は、実施形態1から6のいずれかの分類要素を2つ以上組み合わせて店舗Tを分類してもよい。具体的には、実施形態1で分類要素として説明した各店舗Tに導入された導入機器の種類と、実施形態2の分類要素として説明した各店舗Tに導入された導入機器の種類の比率と、実施形態3の分類要素として説明した各店舗Tで提供されるサービスの種類と、実施形態4の分類要素として説明した各店舗Tに納入された業務用薬剤の種類と、実施形態5の分類要素として説明した各店舗Tに納入された業務用薬剤の種類の比率と、実施形態6の分類要素として説明した各店舗Tで勤務するスタッフSの職種の比率とのうちのいずれか2つ以上に基づいて、店舗Tを分類してもよい。
【0139】
(b)本実施形態では、店舗Tが複数のセグメントのいずれか1つに分類される場合を説明したが、店舗Tは複数のセグメントに分類されてもよい。
【0140】
(c)店舗分類部151が店舗Tを分類(セグメント分類)する方法は、実施形態で説明した方法に限定されない。例えば、店舗分類部151は、装置記憶部14に記憶される情報と、正解データとしての店舗Tが属するセグメントの情報とを教師データとして予め学習した教師あり学習等によって構築された学習済みモデルを含んでもよい。店舗分類部151は、装置記憶部14に記憶される情報を学習済みモデルへ入力し、学習済みモデルから出力された情報を店舗Tが属するセグメントを示す情報として取得してもよい。学習済みモデルを使用することで、工程の簡略化、高精度なレコメンド情報の出力等が期待される。
【0141】
(d)来店客分類部152が来店客Cを分類(クラスタ分類)する方法についても同様に、実施形態で説明した方法に限定されない。例えば、来店客分類部152は、装置記憶部14に記憶される情報と、正解データとしての来店客Cが属するクラスタの情報とを教師データとして予め学習した教師あり学習等によって構築された学習済みモデルを含んでもよい。来店客分類部152は、装置記憶部14に記憶される情報を学習済みモデルへ入力し、学習済みモデルから出力された情報を来店客Cが属するクラスタを示す情報として取得してもよい。学習済みモデルを使用することで、工程の簡略化、高精度なレコメンド情報の出力等が期待される。
【0142】
(e)装置記憶部14に記憶される情報は、実施形態で説明した情報に限定されず、適宜変更可能である。例えば、図3を参照して説明した店舗マスタ141は、店舗名を示す情報を省略してもよいし、店舗ID、店舗名及びセグメントID以外の店舗Tの所在地を示す店舗所在地、店舗Tの連絡先を示す店舗連絡先等の情報を更に記憶してもよい。同様に、図4を参照して説明した分類元情報142は、店舗ID、導入機器ID、導入機器名、導入数及び導入日の少なくとも1つを示す情報を記憶するように構成されてもよいし、店舗ID、導入機器ID、導入機器名、導入数及び導入日以外の情報を更に記憶するように構成してもよい。図17図20及び図24に示す分類元情報142についても同様である。同様に、機器マスタ143(図5参照)、セグメント情報144(図6参照)、来店客マスタ145(図7参照)、購入履歴情報146(図8参照)、商品マスタ147(図9参照)、サービスマスタ148(図10参照)、薬剤マスタ149(図19参照)及び職種マスタ14a(図23)についても適宜変更可能である。また、レコメンド支援装置1の装置記憶部14に記憶された情報は、情報処理端末2の端末記憶部24に記憶されてもよいし、レコメンド支援装置1及び情報処理端末2以外の別装置が備える記憶部に記憶されて、装置制御部15が装置通信部13を介して取得してもよい。
【0143】
(f)レコメンド情報生成部153がレコメンド情報を生成するタイミングは実施形態で説明したタイミングに限定されず、例えば、レコメンド情報生成部153は、来店客マスタ145を参照してレコメンド対象客の次回来店予定日にレコメンド情報生成処理を実行してもよい。この場合、レコメンド情報は、装置通信部13を介して来店客マスタ145に記憶される来店客アドレスを宛先として送信される電子メールに添付されてもよい。
【0144】
(g)また、本実施形態では、情報処理端末2がメッセージM1として含むレコメンド情報表示画面G1を表示することによりレコメンド情報を報知したが、報知する手段は特に限定されず、例えば、情報処理端末2がスピーカーを有し、当該スピーカーによってメッセージM1を含むレコメンド情報をスタッフSに報知してもよい。
【0145】
(h)また、本実施形態では、来店客Cに対して店舗Tに勤務するスタッフSがレコメンド対象品をレコメンドしたが、レコメンドは、スタッフSが来店客Cに行う場合に限定されず、例えば、商品を納入する納入業者及び商品を製造する製造業者が、店舗Tのオーナー又はスタッフSに対して行う場合も含む。
【0146】
(i)来店客マスタ145は、来店客Cの居住地域、所得、学歴等を示す情報を更に記憶し、来店客分類部152は、来店客Cの居住地域、所得、学歴等を示す情報を更に参照して、来店客Cを分類してもよい。
【0147】
(j)また、装置制御部15によって実行される装置制御プログラム14pは、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納されてもよい。記録媒体は、例えばCD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto-Optical Disc)を含む。記録媒体に格納された装置制御プログラム14pがコンピュータにインストールされることによって、上記処理を実行する装置を構成してもよい。
【0148】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載されてもよい。
【0149】
(付記1)
理美容院の店舗に来店する来店客へのレコメンドを支援するレコメンド支援装置であって、
複数の前記店舗の各々を少なくとも1つのグループに分類する分類部と、
複数の前記店舗のうち同一の前記グループに分類された類似店舗に来店する類似店客の購入履歴に基づいて、レコメンド対象の商品又はサービスを示すレコメンド情報を出力する出力部と、
を備える、レコメンド支援装置。
【0150】
(付記2)
前記分類部は、前記店舗に導入された導入機器に基づいて、複数の前記店舗を分類する、付記1に記載のレコメンド支援装置。
【0151】
(付記3)
前記導入機器の種類の導入比率を算出する比率算出部を更に備え、
前記分類部は、前記導入比率に基づいて、複数の前記店舗を分類する、付記2に記載のレコメンド支援装置。
【0152】
(付記4)
前記分類部は、前記店舗で提供されるメニューに基づいて、複数の前記店舗を分類する、付記1から3のいずれか1項に記載のレコメンド支援装置。
【0153】
(付記5)
前記分類部は、前記店舗に納入される薬剤に基づいて、複数の前記店舗を分類する、付記1から4のいずれか1項に記載のレコメンド支援装置。
【0154】
(付記6)
前記薬剤は、前記店舗で使用される業務用薬剤を含み、
前記分類部は、前記業務用薬剤に基づいて、複数の前記店舗を分類する、付記5に記載のレコメンド支援装置。
【0155】
(付記7)
前記業務用薬剤の種類の薬剤比率を算出する比率算出部を更に備え、
前記分類部は、前記薬剤比率に基づいて、複数の前記店舗を分類する、付記6に記載のレコメンド支援装置。
【0156】
(付記8)
前記店舗に勤務するスタッフの職種の職種比率を算出する比率算出部を更に備え、
前記分類部は、前記職種比率に基づいて、複数の前記店舗を分類する、付記1から7のいずれか1項に記載のレコメンド支援装置。
【0157】
(付記9)
付記1から8のいずれか1項に記載のレコメンド支援装置と、前記レコメンド支援装置と通信可能な情報処理端末とを備えるレコメンド支援システムであって、
前記情報処理端末は、
前記出力部が出力した前記レコメンド情報が入力される入力部と、
前記入力部に入力された前記レコメンド情報を報知する報知部と、
を備える、レコメンド支援システム。
【産業上の利用可能性】
【0158】
本発明は、レコメンド支援装置及びレコメンド支援システムに利用できる。
【符号の説明】
【0159】
1 :レコメンド支援装置
2 :情報処理端末
13 :装置通信部(出力部)
22 :端末表示部(報知部)
23 :端末通信部(入力部)
100 :レコメンド支援システム
151 :店舗分類部(分類部)
154 :比率算出部
C :来店客
S :スタッフ
T :店舗
図1
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