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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173236
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】光学式センサ
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/00 20060101AFI20231130BHJP
   H01L 31/12 20060101ALI20231130BHJP
   G01N 21/47 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
G03G15/00 303
H01L31/12 E
G01N21/47 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085354
(22)【出願日】2022-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】犬塚 幹夫
【テーマコード(参考)】
2G059
2H270
5F889
【Fターム(参考)】
2G059AA01
2G059BB09
2G059BB10
2G059DD12
2G059DD13
2G059EE02
2G059GG02
2G059KK01
2G059LL02
2G059NN06
2H270LA18
2H270LD03
2H270LD15
5F889BA05
5F889BB02
5F889BB06
5F889BC02
5F889BC11
5F889BC15
5F889BC16
5F889BC23
5F889BC24
5F889BC25
5F889CA03
5F889CA06
5F889DA17
5F889EA01
5F889EA08
(57)【要約】
【課題】光学式センサの受光素子が受光する光が貫通孔を通るときに、光量が減ってしまうことを抑制する。
【解決手段】光学式センサ100は、表面にトナーからなるパッチが形成されるベルトに対向して配置され、基板110と、発光素子120と、受光素子(第1受光素子130および第2受光素子140)とを備える。基板110は、表面110Aと、裏面110Bと、貫通孔(第1孔111および第2孔112)とを有する。発光素子120は、基板110に固定され、光を出射する。受光素子は、基板110の裏面110Bに固定されている。受光素子は、発光素子120で出射されパッチPで反射され、貫通孔(第1孔111および第2孔112)の少なくとも一部を通った光を受光する。貫通孔(第1孔111および第2孔112)は、受光素子が固定された位置から発光素子120が固定された位置に向けて延びている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面にトナーからなるパッチが形成されるベルトに対向して配置される光学式センサであって、
前記ベルトに対向する表面と、前記表面の反対側の裏面と、前記表面および前記裏面を貫通する貫通孔と、を有する板状の基板と、
前記基板に固定され、光を出射する発光素子と、
前記基板の前記裏面に固定された受光素子であって、前記発光素子で出射され前記パッチで反射され、前記貫通孔の少なくとも一部を通った光を受光する受光素子と、を備え、
前記貫通孔は、前記受光素子が固定された位置から前記発光素子が固定された位置に向けて前記基板の面に沿って延びていることを特徴とする光学式センサ。
【請求項2】
前記受光素子は、前記パッチで反射された光の正反射成分を受光する第1受光素子と、前記パッチで反射された光の拡散反射成分を受光する第2受光素子と、を含み、
前記貫通孔は、前記第1受光素子に対応する第1孔と、前記第2受光素子に対応する第2孔と、を含み、
前記第1孔は、前記第1受光素子が固定された位置から前記発光素子が固定された位置に向けて延び、
前記第2孔は、前記第2受光素子が固定された位置から前記発光素子が固定された位置に向けて延びていることを特徴とする請求項1に記載の光学式センサ。
【請求項3】
前記基板を保持するホルダをさらに備え、
前記ホルダは、
前記発光素子から出射される光が通る発光用孔と、
前記パッチで反射された前記発光素子の光を前記第1受光素子に導くための第1受光用孔と、
前記パッチで拡散された前記発光素子の光を前記第2受光素子に導くための第2受光用孔と、を有することを特徴とする請求項2に記載の光学式センサ。
【請求項4】
前記ホルダは、
前記発光素子と前記第1受光素子の間に位置する第1遮光壁と、
前記発光素子と前記第2受光素子の間に位置する第2遮光壁と、を有し、
前記第1遮光壁は、前記発光素子と対向する対向面に溝が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の光学式センサ。
【請求項5】
前記溝は、前記発光素子の光軸に沿う向きに延びていることを特徴とする請求項4に記載の光学式センサ。
【請求項6】
前記第1孔は、前記パッチで反射された光の正反射成分が通る第1部分と、前記第1部分と交差する方向に延びる第2部分と、を有し、
前記第2孔は、前記パッチで反射された光の拡散反射成分が通る第3部分と、前記第3部分と交差する方向に延びる第4部分と、を有し、
前記第1遮光壁は、前記第2部分に入る第1脚部を有し、
前記第2遮光壁は、前記第4部分に入る第2脚部を有することを特徴とする請求項4に記載の光学式センサ。
【請求項7】
前記発光素子は、前記基板の前記裏面に位置し、
前記基板は、前記表面および前記裏面を貫通する第3孔であって、前記発光素子が出射した光が通過する第3孔を有することを特徴とする請求項1に記載の光学式センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルトに対向して配置される光学式センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成されたトナーの位置と濃度を測定するため、表面にトナーからなるパッチが形成されるベルトに対向して配置される光学式センサが知られている(特許文献1参照)。この光学式センサは、発光素子と2つの受光素子を有する。発光素子と2つの受光素子は、基板にはんだ付けされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-195066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光学式センサの厚さ方向の寸法を小さくするために、受光素子を基板の裏面に配置することが考えられる。この場合、基板には、受光する光が通過するための貫通孔を設ける必要がある。しかしながら、受光素子が受光する光が貫通孔を通過するときに、貫通孔の縁で光が遮られて、光量が減ってしまうという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は、光学式センサの受光素子が受光する光が貫通孔を通るときに、光量が減ってしまうことを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明に係る光学式センサは、表面にトナーからなるパッチが形成されるベルトに対向して配置され、板状の基板と、発光素子と、受光素子と、を備える。
基板は、ベルトに対向する表面と、表面の反対側の裏面と、表面および裏面を貫通する貫通孔と、を有する。発光素子は、基板に固定され、光を出射する。受光素子は、基板の裏面に固定されている。受光素子は、発光素子で出射されパッチで反射され、貫通孔の少なくとも一部を通った光を受光する。貫通孔は、受光素子が固定された位置から発光素子が固定された位置に向けて基板の面に沿って延びている。
【0007】
この構成によれば、基板の貫通孔が受光素子が固定された位置から発光素子が固定された位置に向けて延びていることで、受光素子が受光する光が貫通孔の縁で遮られにくくなる。このため、受光素子が受光する光が貫通孔を通るときに、光量が減ってしまうことを抑制できる。
【0008】
また、前記した光学式センサにおいて、受光素子は、パッチで反射された光の正反射成分を受光する第1受光素子と、パッチで反射された光の拡散反射成分を受光する第2受光素子と、を含み、貫通孔は、第1受光素子に対応する第1孔と、第2受光素子に対応する第2孔と、を含み、第1孔は、第1受光素子が固定された位置から発光素子が固定された位置に向けて延び、第2孔は、第2受光素子が固定された位置から発光素子が固定された位置に向けて延びている構成としてもよい。
【0009】
また、前記した光学式センサにおいて、基板を保持するホルダをさらに備え、ホルダは、発光素子から出射される光が通る発光用孔と、パッチで反射された発光素子の光の正反射成分を第1受光素子に導くための第1受光用孔と、パッチで拡散された発光素子の光の拡散反射成分を第2受光素子に導くための第2受光用孔と、を有する構成としてもよい。
【0010】
また、前記した光学式センサにおいて、ホルダは、発光素子と第1受光素子の間に位置する第1遮光壁と、発光素子と第2受光素子の間に位置する第2遮光壁と、を有し、第1遮光壁は、発光素子と対向する対向面に溝が形成されている構成としてもよい。
【0011】
この構成によれば、第1遮光壁によって発光素子から出射された光が第1受光素子に直接届くことを抑制でき、第2遮光壁によって発光素子から出射された光が第2受光素子に直接届くことを抑制できる。また、第1遮光壁の対向面に溝が形成されていることによって、第1遮蔽壁において反射した光が第2受光素子に到達することを抑制できる。このため、第2受光素子の読取精度が向上する。
【0012】
また、前記した光学式センサにおいて、対向面に形成された溝は、発光素子の光軸に沿う向きに延びている構成としてもよい。
【0013】
また、前記した光学式センサにおいて、第1孔はパッチで反射された光の正反射成分が通る第1部分と第1部分と交差する方向に延びる第2部分とを有し、第2孔はパッチで反射された光の拡散反射成分が通る第3部分と第3部分と交差する方向に延びる第4部分とを有し、第1遮光壁は第2部分に入る第1脚部を有し、第2遮光壁は第4部分に入る第2脚部を有する構成としてもよい。
【0014】
また、前記した光学式センサにおいて、発光素子は基板の裏面に位置し、基板は表面および裏面を貫通する第3孔であって、発光素子が出射した光が通過する第3孔を有する構成としてもよい。
【0015】
この構成によれば、発光素子と受光素子の両方が基板の裏側に位置するので、光学式センサの組み立てがしやすい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、光学式センサの受光素子が受光する光が貫通孔を通るときに、光量が減ってしまうことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態に係るカラープリンタの断面図である。
図2】ベルトユニットと光学式センサを示す斜視図である。
図3】光学式センサの断面図である。
図4】フレーム側から見た光学式センサの分解斜視図である。
図5図4とは反対側から見た光学式センサの分解斜視図である。
図6図3の拡大図であり、レンズ部材とホルダの接触部分を説明する図である。
図7図5におけるホルダの拡大図であり、対向面に形成された溝を説明する図である。
図8】本実施形態における受光素子が受光する光の経路を示す図(a)と、従来の受光素子が受光する光の経路を示す図(b)である。
図9】発光素子から出射された光が対向面の溝に反射される作用を説明する図である。
図10】対向面に溝が形成されていない場合の光の経路の一例を示す比較例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1は、本体筐体10と、供給部20と、画像形成部30と、排出部90とを備えている。
【0019】
供給部20は、供給トレイ21と、シート供給装置22とを備えている。供給トレイ21は、シートSを収容するトレイである。シート供給装置22は、供給トレイ21内のシートSを画像形成部30に向けて搬送する。
【0020】
画像形成部30は、4つのLEDユニット40と、4つのプロセスカートリッジ50と、ベルトユニット70と、定着装置80とを備えている。
【0021】
LEDユニット40は、複数のLEDを有する。LEDユニット40は、後述する感光ドラム51を露光する。
【0022】
プロセスカートリッジ50は、感光ドラム51、帯電器52、符号を省略して示す現像ローラ、トナー収容室などを備えている。プロセスカートリッジ50は、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエローの各色のトナーが入った50K,50C,50M,50Yの符号で示すものがシートSの搬送方向において、下流側から上流側に向けて、50K,50C,50M,50Yの順で並んで配置されている。
【0023】
ベルトユニット70は、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、ベルトの一例としての搬送ベルト73と、4つの転写ローラ74とを備えている。
【0024】
駆動ローラ71および従動ローラ72は、搬送ベルト73を回転させるローラである。駆動ローラ71および従動ローラ72は、搬送ベルト73の内周面に接触する。
【0025】
搬送ベルト73は、各感光ドラム51の間でシートSを搬送するベルトである。搬送ベルト73の外周面は、各感光ドラム51と接触している。転写ローラ74は、感光ドラム51との間で搬送ベルト73を挟んでいる。
【0026】
定着装置80は、加熱ローラ81と、加圧ローラ82とを備えている。加熱ローラ81は、ハロゲンヒータ81Aを内部に備える。加圧ローラ82は、加熱ローラ81との間でシートSを挟む。
【0027】
画像形成部30では、まず、感光ドラム51の表面が、帯電器52により帯電された後、LEDユニット40で露光される。これにより、感光ドラム51上に静電潜像が形成される。その後、静電潜像に現像ローラからトナーが供給されることで、感光ドラム51上にトナー像が形成される。
【0028】
次に、搬送ベルト73上に供給されたシートSが感光ドラム51と転写ローラ74との間を通過することで、感光ドラム51上に形成されたトナー像がシートS上に転写される。そして、シートSが加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過することで、シートS上に転写されたトナー像が熱定着される。
【0029】
排出部90は、定着装置80から排出されたシートSを本体筐体10の外に向けて搬送するように構成されている。排出部90は、搬送ローラ91と、排出ローラ92とを備えている。定着装置80から排出されたシートSは、搬送ローラ91により排出ローラ92に搬送され、排出ローラ92によって排出トレイ11に排出される。
【0030】
図1および図2に示すように、画像形成部30は、光学式センサ100と、レジセンサRSとをさらに備えている。光学式センサ100およびレジセンサRSは、搬送ベルト73の駆動ローラ71側の端部に対向して配置されている。
【0031】
レジセンサRSは、搬送ベルト73の表面に対向して配置されている。レジセンサRSは、搬送ベルト73の表面に形成されたパッチPの位置を検出するセンサである。ここで、パッチPは、トナーの色ずれや濃度の補正などを行うためのテスト用のトナー像である。パッチPは、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエローの各色に対応したパッチPK,PC,PM,PYとして搬送ベルト73に形成される。パッチPは、トナーの色ずれや濃度の補正などを行う際に、各感光ドラム51から搬送ベルト73に転写される。レジセンサRSは、図示せぬ発光素子と受光素子をそれぞれ1つずつ有する。
【0032】
図3に示すように、光学式センサ100は、レーザプリンタ1の本体筐体10の一部であるフレームFに取り付け可能である。光学式センサ100は、搬送ベルト73の表面に対向して配置されている。光学式センサ100は、搬送ベルト73の表面に形成されたパッチPの位置および濃度を検出するセンサである。具体的には、レーザプリンタ1の制御部(図示省略)は、パッチPの位置および濃度を検出する場合、搬送ベルト73の表面にパッチPを形成する(図2参照)。光学式センサ100は、搬送ベルト73の表面の「パッチPがある部分」の反射光に含まれる正反射成分と拡散反射成分の明るさと、「パッチPが無い部分」の反射光に含まれる正反射成分と拡散反射成分の明るさを検知する。制御部は、光学式センサ100の検知結果に基づいて、パッチPの位置および濃度を求める。
【0033】
光学式センサ100は、基板110と、発光素子120と、第1受光素子130と、第2受光素子140と、レンズ部材150と、ホルダ160と、基板押え170と、を備えている。第1受光素子130および第2受光素子140は、受光素子の一例である。
なお、以下の説明では、基板110の長手方向を「第1方向」といい、基板110の短手方向を「第2方向」という。第2方向は、第1方向と交差する方向であり、本実施形態では、第2方向は、第1方向と直交している。また、第1方向および第2方向に直交する方向を「第3方向」という。第3方向は、基板110の厚み方向である。
【0034】
図4および図5に示すように、基板110は、第1方向に長い長方形の板状である。基板110は、表面110Aと、裏面110Bとを有する。表面110Aは、パッチPに対向する面である(図3参照)。裏面110Bは、表面110Aの反対側の面である。
【0035】
基板110は、第3方向において、ホルダ160と基板押え170との間に位置する。基板110の表面110Aは、ホルダ160と接触し、基板110の裏面110Bは、基板押え170と接触している。
【0036】
発光素子120は、光を出射する機能を有する。発光素子120は、例えばLEDである。発光素子120は、裏面110Bに固定されている。詳しくは、発光素子120は、はんだ付けによって裏面110Bに接合されており、一部が、後述する第3孔113に入り込んでいる。
【0037】
第1受光素子130および第2受光素子140は、裏面110Bに固定されている。詳しくは、第1受光素子130は、はんだ付けによって裏面110Bに接合されており、一部が、後述する第1孔111に入り込んでいる。同様に、第2受光素子140は、はんだ付けによって裏面110Bに接合されており、一部が、後述する第2孔112に入り込んでいる。
図3に示すように、各受光素子(第1受光素子130および第2受光素子140)は、発光素子120で出射されパッチPで反射され、基板110に形成されている貫通孔(後述する第1孔111および第2孔112)の少なくとも一部を通った光を受光する。第1受光素子130および第2受光素子140は、例えば、発光素子120から出射される光の波長に対して感度があるフォトダイオードである。
【0038】
第1受光素子130は、パッチPで反射された光の正反射成分が入射する位置、つまり発光素子120からパッチPに照射された光のうち入射角と反射角が等しい光が入射する位置に配置される。このように配置されることで、第1受光素子130は、パッチPで反射された発光素子120の光の正反射成分を受光する。
【0039】
第2受光素子140は、パッチPで反射された光の拡散反射成分が入射する位置、つまり発光素子120からパッチPに照射された光のうち正反射成分ではない成分の光が入射する位置に配置される。これにより、第2受光素子140は、パッチPで反射された発光素子120の光の拡散反射成分を受光する。
【0040】
発光素子120、第1受光素子130および第2受光素子140は、第1方向に間隔を空けて並んでいる。第1方向において、発光素子120と第1受光素子130の間隔は、発光素子120と第2受光素子140の間隔よりも小さい。すなわち、第1受光素子130は、第2受光素子140よりも発光素子120の近くに位置する。
【0041】
また、基板110は、第1孔111と、第2孔112と、第3孔113と、第4孔114と、第5孔115と、を有する。第1孔111、第2孔112、第3孔113、第4孔114および第5孔115は、第1方向に間隔を空けて並んでいる。第1孔111および第2孔112は、表面110Aおよび裏面110Bを貫通する貫通孔の一例である。
【0042】
第1孔111は、第1方向において、第3孔113と第4孔114の間に位置する。第1孔111は、第1受光素子130に対応する孔である。第1孔111は、T字形状を有しており、第1方向に延びる第1部分111Aと、第2方向に延びる第2部分111Bとを有している。第1部分111Aは、第1受光素子130が固定された位置から発光素子120が固定された位置に向けて基板110の面に沿って延びている。第1部分111Aは、パッチPで反射された光の正反射成分が通る部分である。第2部分111Bの中央部は、第1部分111Aの端部と繋がっている。第2部分111Bは、後述する第1脚部W11が入り込む部分である。
【0043】
第2孔112は、第1方向において、第3孔113と第5孔115の間に位置する。第2孔112は、第2受光素子140に対応する孔である。第2孔112は、T字形状を有しており、第1方向に延びる第3部分112Aと、第2方向に延びる第4部分112Bとを有している。第3部分112Aは、第2受光素子140が固定された位置から発光素子120が固定された位置に向けて基板110の面に沿って延びている。第3部分112Aは、パッチで反射された光の拡散反射成分が通る部分である。第4部分112Bの中央部は、第3部分112Aの端部と繋がっている。第4部分112Bは、後述する第2脚部W21が入り込む部分である。
【0044】
第3孔113は、第1方向において、基板110の中央に位置する。第3孔113は、第1方向において、第1孔111と第2孔112の間に位置する。第3孔113は、発光素子120が出射した光が通過する孔である。
【0045】
第4孔114および第5孔115は、円形に形成され、基板110を位置決めする。具体的には、後述する第1位置決めボス166および第2位置決めボス167が入り込むことで基板110がホルダ160に対して第1方向および第2方向の位置決めがされる。第4孔114は、丸孔である。第5孔115は、第1方向に長い長孔である。
【0046】
レンズ部材150は、透明な樹脂からなる。レンズ部材150は、フレームFと基板110の間に位置する。レンズ部材150は、フレームFに対面する第1面150Aと、基板110に対面する第2面150Bとを有する。また、レンズ部材150は、第1光学面151と、第2光学面152と、第3光学面153と、フレーム側光学面154と、突起155と、第3フック156と、第6孔157と、第7孔158とを有する(図4も参照)。第1光学面151、第2光学面152、第3光学面153およびフレーム側光学面154は、レンズ部材150の光学面の一例である。
【0047】
フレーム側光学面154は、第1面150Aに形成された、平面形状の光学面である。フレーム側光学面154は、発光素子120から出射された光と、パッチPに反射された光の正反射成分と、パッチPに反射された光の拡散反射成分とが通過する。
【0048】
突起155は、第1面150Aのフレーム側光学面154からフレームFに向けて突出している。本実施形態では、突起155は、4つ設けられている。この4つの突起155は、フレーム側光学面154を囲むように配置されている。光学式センサ100がフレームFに取り付けられた状態において、突起155はフレームFに接触し、フレーム側光学面154はフレームFに接触しない。
【0049】
第2面150Bは、第1面150Aとは反対側の面である。第2面150Bは、少なくとも一部が凸形状の光学面を有する面である。第2面150Bは、光学面として、第1光学面151、第2光学面152および第3光学面153を有する。第1光学面151、第2光学面152および第3光学面153は、凸形状を有する曲面状の光学面である。第2面150Bの光学面における曲率半径は、第1面150Aの曲率半径より小さく、第2面150Bは、正のパワーを持つレンズを構成している。
【0050】
第1光学面151は、発光素子120から出射された光が通過する光学面である。第1光学面151は、発光素子120から出射された光を屈折させる。
第2光学面152は、パッチPに反射された光の正反射成分が通過する光学面である。第2光学面152は、パッチPで反射された光の正反射成分を屈折させる。
第3光学面153は、パッチPに反射された光の拡散反射成分が通過する光学面である。第3光学面153は、パッチPで反射された光の拡散反射成分を屈折させる。
【0051】
第3フック156は、第1方向の両端部にそれぞれ配置され、ホルダ160に係合する部分である。第3フック156は、先端がホルダ160に向けて延びており、第1方向に貫通するフック孔156Aを有している。フック孔156Aは、後述するホルダ爪168が係合する孔である。ホルダ爪168がフック孔156Aに入り込むことで、レンズ部材150がホルダ160に係合し、レンズ部材150がホルダ160から外れないようになっている。
【0052】
第6孔157は、丸孔である。第7孔158は、第1方向に長い長孔である。第6孔157および第7孔158は、レンズ部材150を位置決めする。具体的には、第6孔157は後述する第1位置決めボス166が入り込む。第7孔158は後述する第2位置決めボス167が入り込む。これにより、レンズ部材150がホルダ160に対して第1方向および第2方向の位置決めがされる。
【0053】
ホルダ160は、基板110を保持する樹脂製の部材である。ホルダ160は、光学式センサ100がフレームFに取り付けられた状態において、フレームFと基板110の間に位置する(図3参照)。ホルダ160は、発光素子120、第1受光素子130および第2受光素子140を覆うように、基板110の表面110Aに取り付けられている。ホルダ160は、フレームFと共にレンズ部材150を挟んだ状態で固定する。
【0054】
ホルダ160は、ホルダ本体部161と、位置決め突起161Tと、発光用孔162と、第1受光用孔163と、第2受光用孔164と、第1フック165と、第1位置決めボス166と、第2位置決めボス167と、ホルダ爪168と、第2フック係合部169と、第1遮光壁W1と、第2遮光壁W2と、を有する。
【0055】
位置決め突起161Tは、ホルダ本体部161からレンズ部材150に向けて突出している。位置決め突起161Tは、レンズ部材150がホルダ160に取り付けられた状態において、レンズ部材150の第2面150Bに接触する(図6参照)。位置決め突起161Tが第2面150Bに接触することで、レンズ部材150がホルダ160に対して第3方向の位置決めがされる。
【0056】
発光用孔162は、ホルダ本体部161の第1方向の中央に位置する。発光用孔162は、第3方向に貫通する貫通孔であり、円形に形成されている。発光用孔162は、発光素子120から出射される光が通る。
【0057】
第1受光用孔163および第2受光用孔164は、第3方向に貫通する貫通孔であり、発光用孔162と第1方向に間隔を空けて並んでいる。第1受光用孔163は、パッチPで反射された発光素子120の光の正反射成分を第1受光素子130に導くための孔である。第2受光用孔164は、パッチPで反射された発光素子120の光の拡散反射成分を第2受光素子140に導くための孔である。
【0058】
第1フック165は、ホルダ本体部161から突出してフレームFに係合する部分である。第1フック165は、L字形状に形成され、ホルダ本体部161からフレームFに向けて突出した後、先端が第1方向に延びている。本実施形態では、第1フック165は、2つ配置されており、第1方向に間隔を空けて並んでいる。2つの第1フック165の先端は、共に第1方向の同じ向きに延びている。
【0059】
図4図5に示すように、第1位置決めボス166および第2位置決めボス167は、円柱形状を有し、第3方向に延びている。第1位置決めボス166および第2位置決めボス167は、ホルダ本体部161から第3方向の一方側と他方側の両方に突出している。第2位置決めボス167の基板110側の突出量は、第1位置決めボス166の突出量より大きい。第1位置決めボス166と第2位置決めボス167は、第1方向に間隔を空けて並んでいる。
【0060】
第1位置決めボス166は、レンズ部材150の第6孔157、基板110の第4孔114および後述する第1位置決め溝173に入り込むことで、レンズ部材150、基板110、ホルダ160および基板押え170の第1方向および第2方向の位置決めをする。
第2位置決めボス167は、レンズ部材150の第7孔158、基板110の第5孔115および後述する基板押え170の第2位置決め溝174に入り込むことで、レンズ部材150、基板110、ホルダ160および基板押え170の第1方向および第2方向の位置決めをする。
【0061】
ホルダ爪168は、ホルダ本体部161に形成された爪である。ホルダ爪168は、2つ形成され、第1位置決めボス166と第2位置決めボス167の第1方向の外側に位置する。ホルダ爪168は、第1方向に突出しており、レンズ部材150のフック孔156Aに入り込む。ホルダ爪168がフック孔156Aに入り込んだ状態において、ホルダ爪168とフック孔156Aの間には第3方向に隙間がある(図6参照)。この隙間があることで、ホルダ爪168およびフック156は、レンズ部材150とホルダ160の第3方向に位置決めに関係しない。
【0062】
第2フック係合部169は、ホルダ160の第1方向における両端部に配置されている。第2フック係合部169は、後述する基板押え170の第2フック172が係合する部分である。
【0063】
第1遮光壁W1は、発光素子120と第1受光素子130の間に位置する。第1遮光壁W1は、発光素子120から出射される光のうちホルダ160の発光用孔162を通る向き以外に出射される光が第1受光素子130に到達するのを遮る壁である。第1遮光壁W1は、第1方向において、発光素子120と第1受光素子130の間に位置する。第1遮光壁W1は、基板110の第1孔111に入る第1脚部W11を有する。
【0064】
第1脚部W11は、第1遮光壁W1のうち第1孔111に入る部分である。本実施形態では、第1脚部W11は、第1孔111の第2部分111Bに嵌合している。
【0065】
第1遮光壁W1は、発光素子120と対向する対向面W12に溝MZが形成されている(図7も参照)。溝MZは、第3方向から見てV字に形成された切り欠きである。溝MZは、発光素子120の光軸に沿う向き、すなわち第3方向に延びている。
【0066】
第2遮光壁W2は、発光素子120と第2受光素子140の間に位置する。第2遮光壁W2は、発光素子120から出射される光のうちホルダ160の発光用孔162を通る向き以外に出射される光が第2受光素子140に到達するのを遮る壁である。第2遮光壁W2は、第1方向において、発光素子120と第2受光素子140の間に位置する。第2遮光壁W2は、基板110の第2孔112に入る第2脚部W21を有する。
【0067】
第2脚部W21は、第2遮光壁W2のうち第2孔112に入る部分である。本実施形態では、第2脚部W21は、第2孔112の第4部分112Bに嵌合している。
【0068】
基板押え170は、ホルダ160と共に基板110を挟んだ状態で固定する部材である。基板押え170は、基板押え本体部171と、第2フック172と、第1位置決め溝173と、第2位置決め溝174と、第1弾性部175と、第2弾性部176とを有する。
【0069】
第2フック172は、基板押え本体部171から突出してホルダ160に係合するフックである。第2フック172は、基板押え170の第1方向における両端部にそれぞれ配置され、基板押え本体部171から第3方向に突出している。第2フック172は、ホルダ160の第2フック係合部169に係合する。両端の第2フック172がそれぞれ第2フック係合部169に係合することで、基板押え170がホルダ160に固定される。
【0070】
第1位置決め溝173および第2位置決め溝174は、基板押え本体部171に設けられた溝である。第1位置決め溝173は、ホルダ160の第1位置決めボス166が入り込む。第2位置決め溝174は、ホルダ160の第2位置決めボス167が入り込む。これにより、基板押え170は、ホルダ160に対して第1方向および第2方向の位置決めがされる。
【0071】
第1弾性部175および第2弾性部176は、基板押え170のうち他の部分に比べて細く、剛性が低い部分である。
【0072】
次に、図3図5を参照して、光学式センサ100の組み立て方法と、光学式センサ100のフレームFへの取り付け方法について説明する。
【0073】
図4に示すように、光学式センサ100を組み立てる場合、まず、レンズ部材150をホルダ160に嵌める。このとき、レンズ部材の第6孔157にホルダ160の第1位置決めボス166を入れ、レンズ部材の第7孔158にホルダ160の第2位置決めボス167を入れる。そして、図3に示すように、ホルダ160のホルダ爪168をレンズ部材150のフック孔156Aに係合させると、レンズ部材150がホルダ160から簡単に外れないようになる。この場合において、ホルダ爪168は、フック孔156Aと係合するが、隙間があるため、レンズ部材150とホルダ160の間には押圧力が生じていない。
【0074】
次に、基板110をホルダ160と基板押え170で挟んだ状態で、基板押え170をホルダ160に組み付ける。このとき、基板押え170の第1位置決め溝173にホルダ160の第1位置決めボス166に入れ、基板押え170の第2位置決め溝174にホルダ160の第2位置決めボス167を入れる。そして、基板押え170の第2フック172がホルダ160の第2フック係合部169に係合させる。第2フック172が第2フック係合部169に係合すると、第1弾性部175および第2弾性部176が湾曲して撓む。これにより、第1弾性部175および第2弾性部176の弾性復元力によって、基板押え本体部171が基板110をホルダに向けて押圧する。すなわち、基板押え本体部171は、第2フック172がホルダ160に係合することで、基板110をホルダ160に向けて押圧する。
【0075】
次に、光学式センサ100をフレームFに取り付ける場合、第1フック165をフレームFのフレーム孔FHに入り込ませた後、第1フック165の先端が延びる方向に、光学式センサ100全体をスライド移動させる。これにより、2つの第1フック165が共にフレームFに係合して、光学式センサ100がフレームFから簡単には外れないようになる。
【0076】
第1フック165をフレームFに係合させると、第1フック165が第3方向に広がるように撓む。第1フック165が撓むことで、第1フック165の弾性復元力によってホルダ本体部161がフレームFに近づく方向に引っ張られる。これにより、ホルダ本体部161は、第1フック165がフレームFに係合することで、レンズ部材150をフレームFに向けて押圧する。
【0077】
以上、第1実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
図8(b)に示すように、パッチを検出する光学式センサ100Jの厚さ方向の寸法を小さくするために、受光素子130,140を基板110Jの裏面(図8(b)における下側の面)に配置した場合、基板110Jには、受光する光が通過するための貫通孔111J,112Jを設ける必要がある。しかしながら、受光素子130,140が受光する光が貫通孔111J,112Jを通過するときに、貫通孔111J,112Jの縁で光が遮られて、光量が減ってしまう。
しかし、第1実施形態の光学式センサ100によれば、図8(a)に示すように、基板110の貫通孔、すなわち第1孔111および第2孔112が第1受光素子130および第2受光素子140が固定された位置から発光素子120が固定された位置に向けて延びている。このため、第1受光素子130および第2受光素子140が受光する光が第1孔111および第2孔112の縁で遮られにくくなっている。この結果、第1受光素子130および第2受光素子140が受光する光が第1孔111および第2孔112を通るときに、光量が減ってしまうことを抑制できる。
【0078】
また、図9に示すように、光学式センサ100のホルダ160は、発光素子120と第1受光素子130の間に位置する第1遮光壁W1と、発光素子120と第2受光素子140の間に位置する第2遮光壁W2とを有している。仮に、対向面W12に溝MZが形成されていない場合、図10に示す比較例のように、発光素子120から出射された光が第1遮光壁W1の対向面W12において反射し、第2受光素子140に到達する場合がある。
しかし、図9に示すように、光学式センサ100のホルダ160は、対向面W12に溝MZが形成されているため、発光素子120から出射された光が溝MZでパッチPとは異なる方向に反射される。このため、発光素子120から出射された光が対向面W12において反射し、第2受光素子140に直接届くことを抑制できる。この結果、第2受光素子140の読取精度が向上する。
【0079】
また、光学式センサ100では、発光素子120は、基板110の裏面110Bに位置しているため、発光素子120と受光素子(第1受光素子130および第2受光素子140)の両方が基板110の裏側に位置する。このため、光学式センサ100の組み立てがしやすい。
【0080】
また、光学式センサ100のホルダ本体部161は、第1フック165がフレームFに係合することで、レンズ部材150をフレームFに向けて押圧する。詳しくは、ホルダ160をフレームFに取り付けた場合に、第1フック165が第3方向に広がるように撓み、この撓みの復元力によってホルダ本体部161がフレームFに向けて引っ張られるので、レンズ部材150がフレームFに向けて押圧される。このように、レンズ部材150をフレームFに押圧して固定することができるので、発光素子120、第1受光素子130、第2受光素子140およびレンズ部材150と、パッチPとの距離の誤差を小さくすることができる。この結果、光学式センサ100は、発光素子120、第1受光素子130、第2受光素子140およびレンズ部材150と、パッチPとの距離の誤差を小さくすることができるので、パッチPの位置や濃度などを測定するための精度が向上する。
【0081】
また、基板押え170の基板押え本体部171は、第2フック172がホルダ160の第2フック係合部169に係合することで、第1弾性部175および第2弾性部176が湾曲して撓み、この撓みの復元力で、基板押え本体部171が基板110をホルダ160に向けて押圧される。このように、基板110をホルダ160に押圧して固定することができるので、発光素子120、第1受光素子130、第2受光素子140およびレンズ部材150と、パッチPとの距離の誤差を小さくすることができる。この結果、光学式センサ100は、発光素子120、第1受光素子130、第2受光素子140およびレンズ部材150と、パッチPとの距離の誤差を小さくすることができるので、パッチPの位置や濃度などを測定するための精度が向上する。
【0082】
また、ホルダ160の位置決め突起161Tは、レンズ部材150がホルダ160に取り付けられた状態において、レンズ部材150に接触している。この位置決め突起161Tによって、レンズ部材150がホルダ160に対して位置決めされることで、レンズ部材150の位置が精度良く定まる。
【0083】
また、光学式センサ100がフレームFに取り付けられた状態において、レンズ部材150の突起155は、フレームFに接触し、レンズ部材150のフレーム側光学面154は、フレームFに接触しない。このため、突起155がフレームFに接触することで、フレームFとフレーム側光学面154の位置関係がずれてしまうことが抑制されると共に、フレーム側光学面154がフレームFに接触しないので、フレーム側光学面154が傷つくことが抑制される。
【0084】
また、レンズ部材150は、ホルダ160に係合する第3フック156を有する。このため、レンズ部材150がホルダ160から外れにくい。
【0085】
また、レンズ部材150がホルダ160に取り付けられた状態において、フック孔156Aとホルダ爪168の間には、基板110の厚み方向である第3方向に隙間がある。このため、ホルダ爪168がフック孔156Aに入り込むことで、レンズ部材150がホルダ160から外れないようになるが、フック孔156Aとホルダ爪168の間には第3方向に隙間があるので、レンズ部材150とホルダ160に位置決めの邪魔にならない。また、フック孔156Aとホルダ爪168の係合によってレンズ部材150が撓むことを抑制できる。
【0086】
また、レンズ部材150は、フレームFに対面する第1面150Aと、基板110に対面する第2面150Bとを有しており、第1面150Aに平面であるフレーム側光学面154が配置されている。このように、フレームF側の凸が少ないレンズ形状にすることで、光学式センサ100をフレームFに取り付けるときに、フレーム側光学面154に傷がつきにくい。
【0087】
また、レンズ部材150は、フレームFに対面する第1面150Aが基板110に対面する第2面150Bより曲率半径が大きい正のパワーを持つレンズである。このため、光学式センサ100をフレームFに取り付けるときレンズ部材150の光学面に傷がつきにくい。
【0088】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
【0089】
前記実施形態では、レンズ部材150の第1面150Aに4つの突起155が設けられていたが、突起の数は特に限定されるものではない。例えば、突起の数は、1~3でもよく、5以上であっても構わない。
【0090】
前記第1実施形態では、発光素子120、第1受光素子130および第2受光素子140の、一部が、基板110の貫通孔113に入り込んでいる構成であったが、第1受光素子130および第2受光素子140の全部が、貫通孔113に入り込んでいてもよく、第1受光素子130および第2受光素子140の全部が、貫通孔113に入り込んでいない構成であってもよい。
【0091】
前記実施形態では、レンズ部材150が透明な樹脂からなる構成であったが、レンズ部材は、ガラスなど樹脂以外の素材で構成されていてもよい。
【0092】
前記実施形態では、ベルトの一例として、各感光ドラム51の間でシートSを搬送する搬送ベルト73を例示したが、この構成に限定されない。例えば、ベルトは、各感光ドラムによって一次転写されたトナー像をシートに転写する二次転写する地点まで搬送する中間転写ベルトであってもよい。
【0093】
前記実施形態では、レーザプリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
【0094】
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0095】
100 光学式センサ
110 基板
110A 表面
110B 裏面
111 第1孔
111A 第1部分
111B 第2部分
112 第2孔
112A 第3部分
112B 第4部分
120 発光素子
130 第1受光素子
140 第2受光素子
150 レンズ部材
150A 第1面
150B 第2面
151 第1光学面
152 第2光学面
153 第3光学面
154 フレーム側光学面
155 突起
156 第3フック
160 ホルダ
161 ホルダ本体部
162 発光用孔
163 第1受光用孔
164 第2受光用孔
165 第1フック
169 第2フック係合部
172 第2フック
F フレーム
MZ 溝
P パッチ
W1 第1遮光壁
W2 第2遮光壁
W11 第1脚部
W21 第2脚部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10