(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173243
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】鉄筋径の呼び名の判定器具
(51)【国際特許分類】
E04G 21/18 20060101AFI20231130BHJP
G01B 3/04 20060101ALI20231130BHJP
E04C 5/16 20060101ALI20231130BHJP
E04G 21/12 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
E04G21/18 A
G01B3/04
E04C5/16
E04G21/12 105Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085366
(22)【出願日】2022-05-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-11-11
(71)【出願人】
【識別番号】000207872
【氏名又は名称】大末建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】町田 智之
(72)【発明者】
【氏名】戸澤 浩則
(72)【発明者】
【氏名】久家 啓
(72)【発明者】
【氏名】濱井 洋
【テーマコード(参考)】
2E164
2E174
2F061
【Fターム(参考)】
2E164BA02
2E164BA11
2E174AA01
2E174BA03
2E174DA40
2E174EA07
2F061AA24
2F061BB04
2F061FF72
2F061GG01
2F061JJ17
2F061LL17
2F061LL21
(57)【要約】
【課題】異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具を提供する。
【解決手段】異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具であって、上辺、両側辺、下辺を含む基部と、上辺、内側辺、外側辺、下辺から構成される一方の側部であって、当該一方の側部の下辺が前記基部の前記上辺の一部と結合する、前記一方の側部と、上辺、内側辺、外側辺、下辺から構成される他方の側部であって、当該他方の側部の下辺が前記基部の前記上辺の別の一部と結合する、前記他方の側部と、溝部であって、当該溝部は、前記基部の前記上辺の残りの一部と、前記一方の側部の前記内側辺と、前記他方の側部の前記内側辺とからなり、前記基部の前記上辺は、前記一部と前記別の一部と前記残りの一部とからなる、前記溝部と、を備え、前記一方の側部の前記内側辺と前記他方の側部の前記内側辺の少なくとも一方には、複数の目盛りがある。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具であって、
上辺、両側辺、下辺を含む基部と、
上辺、内側辺、外側辺、下辺から構成される一方の側部であって、当該一方の側部の下辺が前記基部の前記上辺の一部と結合する、前記一方の側部と、
上辺、内側辺、外側辺、下辺から構成される他方の側部であって、当該他方の側部の下辺が前記基部の前記上辺の別の一部と結合する、前記他方の側部と、
溝部であって、当該溝部は、前記基部の前記上辺の残りの一部と、前記一方の側部の前記内側辺と、前記他方の側部の前記内側辺とからなり、前記基部の前記上辺は、前記一部と前記別の一部と前記残りの一部とからなる、前記溝部と、
を備え、
前記一方の側部の前記内側辺と前記他方の側部の前記内側辺の少なくとも一方には、複数の呼び名の目盛りがあることを特徴とする判定器具。
【請求項2】
前記内側辺の少なくとも一方は、階段状であり、
前記呼び名の目盛りの幅yは、y=√(4bc-4c^2)で求められ、対象とする鉄筋の最外径の半径をb、その一つ小さい異形棒鋼の最外径の半径をcとすることを特徴とする請求項1の判定器具。
【請求項3】
前記異形棒鋼は、異形棒鋼であり、
前記内側辺の少なくとも一方は、階段状であり、
前記呼び名の目盛りの幅yは、y=√(K^2-(2*J’-J)^2)で求められ、対象とする異形棒鋼の短軸の最外径の最大値の半分をJとし、長軸の最外径の最大値の半分をKとし、その一つ小さい異形棒鋼の最大値の半分をJ’とすることを特徴とする請求項1に記載の判定器具。
【請求項4】
前記基部の前記下辺を基準とした前記呼び名の目盛りの高さaは、角度αおよび測定対象の異形棒鋼の最大径の半径dを用いて、a=cosα×(b/tanα)で求められ、
前記角度αは、前記一方の側部の前記内側辺および前記他方の側部の前記内側辺のいずれか一方と、前記基部の前記上辺の垂線とがなす角度であることを特徴とする請求項1の判定器具。
【請求項5】
さらに、呼び名を判定する測定補助手段を備え、当該測定補助手段は、測定対象となる異形棒鋼に固定するための固定手段を有し、
前記補助手段における呼び名の目盛りの長さは、基準となる節を基準として、対象となる呼び名の節の平均の間隔の最大値のN倍の長さであり、Nは1以上の整数であることを特徴とする請求項2、3、4のいずれか一項に記載の判定器具。
【請求項6】
前記呼び名の目盛りの範囲は、前記呼び名の目盛りの高さ以下で、且つ前記呼び名のひとつ下の規格の呼び名の目盛りの高さより高く、
ここで、前記呼び名の目盛りが最も小さい場合における前記呼び名の目盛りの範囲は、前記呼び名の目盛りの高さ以下で、且つ前記基部の上辺の高さより高いことを特徴とする請求項2、3、4のいずれか一項に記載の判定器具。
【請求項7】
前記基部の前記下辺から前記溝部への貫通部と、当該貫通部を通過して異形棒鋼の呼び名を判定する補助具とを備えることを特徴とする、請求項1の判定器具。
【請求項8】
異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具の製造方法であって、
上辺、両側辺、下辺を含む基部を成形する工程と、
上辺、内側辺、外側辺、下辺から構成される一方の側部であって、当該一方の側部の下辺が前記基部の前記上辺の一部と結合する、前記一方の側部を成形する工程と、
上辺、内側辺、外側辺、下辺から構成される他方の側部であって、当該他方の側部の下辺が前記基部の前記上辺の別の一部と結合する、前記他方の側部を成形する工程と、
溝部であって、当該溝部は、前記基部の前記上辺の残りの一部と、前記一方の側部の前記内側辺と、前記他方の側部の前記内側辺とからなり、前記基部の前記上辺は、前記一部と前記別の一部と前記残りの一部とからなる、前記溝部を成形する工程と、
更に、前記一方の側部の前記内側辺と前記他方の側部の前記内側辺の少なくとも一方には、複数の呼び名の目盛りを付する工程と、
を備えることを特徴とする判定器具の製造方法。
【請求項9】
更に、前記基部の高さが低くなるように、少なくとも前記基部の側部の一部または下側の一部を切断する工程を備えることを特徴とする、請求項8の判定器具の製造方法。
【請求項10】
請求項5の判定器具を用いた対象鉄筋の呼び名を測定する方法であって、
測定対象の鉄筋の基準となる節に前記測定補助手段の前記固定手段を押し当てるステップと、
前記基準となる節から、N番目の節の外側に記載されている呼び名を判断するステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄筋径の判定器具に関するものであり、特に、異形棒鋼の呼び名を判定する器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄筋とは、コンクリート製の建造物を作るときに、建造物の全体の強度を増すために、中に入れる鋼鉄の棒である。鉄筋には、表面に突起のある異形棒や丸棒などの種類があるが、現在ではほぼ異形棒鋼が使用されている。
【0003】
鉄筋は引っ張りには強いが、細長く曲がりやすいので圧縮力をかけると曲がってしまう。その一方で、コンクリートは、圧縮力には強いが、引っ張り力にはほとんど抵抗せず、引っ張り力と圧縮力の組み合わせである曲げをかけた場合は折れてしまう。そこで、コンクリートの中に鉄筋を入れることにより、両者の短所を補い合い、引っ張り力、圧縮力、曲げのいずれに対しても強い建造物とすることができる。建造物を作る現場では、鉄筋の種類(特に、鉄筋の径)を適切に選択することが必要である。
【0004】
鉄筋コンクリート造における鉄筋の役割は非常に大きく、必要な強度、本数等が設計図書に記載され定められている。
【0005】
鉄筋の本数は目視確認が容易だが、径に関しては経験が浅い技術者には判定が難しい。また、建物は通常構造計算によって必要な鉄筋の強度、径、本数を決めているので、設計図書で決められている径より大きければいいというものではない。
【0006】
鉄筋径を間違えた場合、その是正には多くの費用と期間が必要となる。建物が完成してから判明した場合は、大掛かりな補強、是正もしくは建て替えが必要となる場合も考えられる。
【0007】
建築で使用される鉄筋は異形棒鋼(異形鉄筋)と呼ばれるもので、太さごとに呼び名が決められている。建設工事で使用される鉄筋は、一般的には呼び名D10~D38(更に、D41、D51)がある。このDは異形棒鋼を表し、そのあとの数字は鉄筋の径を表す。この鉄筋の径は規格で定められた公称直径と称されるものを丸めた値であり、実際には測定で確認することはできない。また公称直径も測定できない。
【0008】
異形棒鋼の材料には径が刻印で明記されているが、建設現場でその明記されている刻印を探すことが困難な場合も少なくない。また径は計測位置によって異なる為、専用の計測器が必要であると考えた。
【0009】
現場に組み立てられた鉄筋の径を確認することは、現実には難しい。例えば、D19の異形棒鋼は,「直径19mm」に相当するという意味であるが、公称直径は19.1mmであり、最外径は21mm程度である。建造物を作る現場には、多様な鉄筋が搬入されるので、鉄筋の径をすぐに見極めるための測定方法や測定装置があるとよい。
【0010】
異形棒鋼を測定する従来例としては、以下の特許文献1、特許文献2が挙げられる。
【0011】
特許文献1は、簡易ジグを用いた測定方法を開示している。
【0012】
特許文献2は、スライドゲージによる測定方法を開示している。
【0013】
非特許文献1は、鉄筋用ゲージ(ランドアーク株式会社)として販売されている。
【0014】
非特許文献2は、異形棒鋼を判定するための現状の現場の知恵が記載されている。
【0015】
しかしながら、いずれの文献も、異形棒鋼を迅速且つ精度良く判定することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2020-2538号公報
【特許文献2】特開2018-179729号公報
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】https://www.land-art.co.jp/products/detail.php?product_id=51032
【非特許文献2】https://kenchikuchishiki.com/kouzouhinshitsu/tekkin/tekkinhanbetsu/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の一態様によると、建設現場において、鉄筋の決められた箇所を測定することで、鉄筋の呼び名を判断できるようにした判定器具を提供する。
【0019】
本発明の一態様によると、いつでも手軽に携帯することが出来るもので、素早く鉄筋の呼び名を明確にするための判定器具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の一態様によると、異形棒鋼の径(呼び名)を判定できる判定器具であって、
上辺、両側辺、下辺を含む基部と、
上辺、内側辺、外側辺、下辺から構成される一方の側部であって、当該一方の側部の下辺が前記基部の前記上辺の一部と結合する、前記一方の側部と、
上辺、内側辺、外側辺、下辺から構成される他方の側部であって、当該他方の側部の下辺が前記基部の前記上辺の別の一部と結合する、前記他方の側部と、
溝部であって、当該溝部は、前記基部の前記上辺の残りの一部と、前記一方の側部の前記内側辺と、前記他方の側部の前記内側辺とからなり、前記基部の前記上辺は、前記一部と前記別の一部と前記残りの一部とからなる、前記溝部と、
を備え、
前記一方の側部の前記内側辺と前記他方の側部の前記内側辺の少なくとも一方には、複数の呼び名の目盛りがあることを特徴とする判定器具を提供する。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一態様によると、構造が単純で、電源等を用いず故障等の発生が起きない器具を提供することができる。
【0022】
本発明の別の一態様によると、技術者(使用者)の技術的判断を必要とせず、また、技術力や経験を問わず、直感的に判断できる器具を提供することができる。
【0023】
本発明の他の目的、特徴及び利点は添付図面に関する以下の本発明の実施例の記載から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例による異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具の概略を示す。
【
図2】
図2は、本発明の一実施例による異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具を示しており、異形棒鋼に挿入して測定している状態を示す。
【
図3】
図3は、
図2の実施例による異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具の一部を示す。
【
図4】
図4は、本発明の追加的な実施例による異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具を示す。
【
図5】
図5は、本発明の別の実施例による異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具の概略を示す。
【
図6】
図6は、本発明の別の実施例による異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具を示す。
【
図7】
図7は、本発明の別の実施例によるネジ異形棒鋼(ネジ鉄筋)の呼び名を判定できる判定器具を示す。
【
図8】
図8は、本発明の別の実施例による異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具の変形例を示す。
【
図9】
図9は、本発明の追加的な実施例(補助手段)による測定手法を示す。
【発明を実施するための形態】
【実施例0025】
図1は、本発明の一実施例による異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具の概略を示す。なお、本実施例の測定対象は建設現場で使用する異形棒鋼である。
【0026】
図1の判定器具100は、基部110、側部(左側の側部120および右側の側部130)、溝部140から構成される。
【0027】
基部110は、長方形の形状をしており、使用者が判定器具を手で持つ部分である。基部110は、上辺111、両側辺(左側辺112、右側辺113)、下辺114からなる。
【0028】
一方の側部(本実施例では左側の側部)120は、台形の形状をしており、左の側部と右の側部とは、本実施例では左右対称である。左の側部120の少なくとも一方の面には、異形棒鋼の呼び名(D10など)が記載されている。左側の側部120は、上辺121、内側辺122、外側辺123、下辺124から構成される。右側の側部130は、上辺131、内側辺132、外側辺133、下辺134から構成される。
【0029】
また、側部120の下辺124は、基部110の上辺111の一部と結合するように構成されている。
【0030】
左右の側部120、130の少なくとも一方の内側辺122、132には、異形棒鋼の呼び名を判定するための(呼び名の)目盛りが記載されている。本実施例においては、目盛りに記載する呼び名は、一般的に使用されるD10~D38までとするがD51まで測定可能とすることも可能である。なお、本実施例では、右側の側部130も、左側の側部120と同様の構成であるので、これ以上の説明を省略する。
【0031】
溝部140は、上述したように、基部110の上辺111の一部と、左右の側部120、130の下辺124、134とを結合させることにより構成される部分であり、異形棒鋼が差し込めるように溝形または逆台形の形状をしている。
【0032】
溝部140は、基部110の上辺111の残りの一部(左右の側部120の下辺124に結合していない上辺111の部分に相当)141と、左右の側部120、130の内側辺122、132からなる。
【0033】
上述したような構成により、測定対象の異形棒鋼を溝部140に入れ、異形棒鋼が溝部140に引っかかるときに、ユーザが、その位置における目盛りを読み取ることにより、異形棒鋼の呼び名を判断することができる。
【0034】
また、本実施例の判定器具を製造するにあたり、基部や側部が大きい場合には、基部の下側の一部や側部の一部を切断してもよい。これにより、基部の(左辺及び右辺の)高さを低くすることや側部の幅を小さくすることができる。
【0035】
また、本実施例の判定器具を製造するにあたり使用する材料は、加工の容易性や単価や歩留まりなどを考慮すると、例えば、ステンレスやアルミニウム(またはアルミニウム合金)などが挙げられるが、その他の材料でも、本実施例を適用することが可能である。
【0036】
図2は、本発明の一実施例による異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具を示しており、異形棒鋼を挿入して測定している状態を示す。
【0037】
図3は、
図2の実施例による異形棒鋼の呼び名を判定できる判定器具の一部を示す。
【0038】
基部110の下辺を基準(例えば、内側辺122と132の延長線上の交点)とした目盛りの高さaは、角度αおよび測定対象の異形棒鋼の最外径の半径bを用いて、a=cosα×eであり、e=b/tanαなので、a=cosα×(b/tanα)で求められる。なお、
図2の目盛りの高さaは、D22の目盛りの高さを示している。
【0039】
目盛りの高さaは、基部の下辺を基準としているが、本実施例の判定器具では、左右の側部の内側辺(の延長線)が、基部の下辺で交差するように構成されていることが、
図3からも理解できる。
【0040】
角度αは、側部120の内側辺122(または、側部130の内側辺132)と、基部110の上辺111に対して垂直方向に延びる垂線115とがなす角度である。
図2の実施例では、角度αは、12度を示している。また、本実施例において、角度αは、0度より大きく90度よりも小さい範囲である。
【0041】
なお、角度αの12度は測定のしやすさと器具の大きさ(本実施例の器具は、
図1に示すように、103mm×72.1mmの大きさを有している。)などの実用性や使い勝手を考慮して決めたが、他の角度でも実施可能である。ただし、角度αが狭くなると、器具の高さが高くなる一方で器具の幅が狭くなり、角度αが広くなると、器具の高さが低くなる一方で器具の幅が広くなる。
【0042】
ここで、一般に、異形棒鋼の呼び名に対する公称直径と最外径の関係は、表1に示す通りである。
【0043】
【0044】
なお、異形鉄筋の径は測定場所や製造メーカーによって異なるため、本実施例の判定器具においては、比較的相違が少ない最外部(最外径)を測定して呼び名を判断する事とした。
【0045】
本実施例の判定器具においては、異形棒鋼と器具の接触点が、対象となる呼び名の目盛りの範囲内に記載されている呼び名を確認することにより、異形棒鋼の呼び名の判別を明確にするような構造になっている。ここで、対象となる呼び名の目盛りの範囲とは、対象となる呼び名の目盛りの高さよりも下方向の部分且つ対象となる呼び名の1つ小さい規格の目盛りの高さよりも上方向の部分(対象となる呼び名が最小の時は、基部の上辺の上方向)となる。
【0046】
例えば、
図2では、異形棒鋼の円周部分が、本実施例の判定器具の溝部に挿入されている。特に、
図2では、D22の呼び名の目盛りの線上で接触しているが、D22の異形棒鋼の径が最外径(25mm)だからである。通常は、D22の異形棒鋼の径は、D22の最外径(25mm)よりも小さいことが一般的であるので、D22の呼び名の目盛りの線よりも下側(D22の呼び名の目盛りの線と、D22よりも規格がひとつ下であるD19の呼び名の目盛りの線との間)で、異形棒鋼の円周部分が、測定器具(内側辺)と溝部内で、接触することになる。