(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173289
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】液体吐出ヘッド
(51)【国際特許分類】
B41J 2/14 20060101AFI20231130BHJP
【FI】
B41J2/14 603
B41J2/14 301
B41J2/14 611
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085447
(22)【出願日】2022-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 啓太
【テーマコード(参考)】
2C057
【Fターム(参考)】
2C057AF21
2C057AF71
2C057AG15
2C057AG29
2C057AG44
2C057AG84
2C057AG91
2C057AK07
2C057AN01
2C057AR16
2C057BA04
2C057BA14
(57)【要約】
【課題】アクチュエータ部材が幹部を含む構成において流路部材内の液体の粘度にムラが生じることを抑制する。
【解決手段】ヘッド3は、複数の個別流路が形成された流路部材21と、複数のアクチュエータ部を有するアクチュエータ部材22とを備えている。アクチュエータ部材22は、複数の個別電極と、複数の個別電極を連結する複数の枝部と、複数の枝部を連結し、かつ、COFとの接点が設けられた幹部とを含む。ヘッド3は、複数の個別流路から独立し、冷却液が流れる冷却流路60をさらに備えている。冷却流路60は、幹部とZ方向に重なる第1部分61を有する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル及び前記ノズルに連通する圧力室をそれぞれ含む複数の個別流路が形成された流路部材と、
前記流路部材の表面に配置され、前記複数の個別流路の前記圧力室のそれぞれと前記表面と直交する第1方向に重なる複数のアクチュエータ部を有するアクチュエータ部材と、を備え、
前記アクチュエータ部材は、前記複数のアクチュエータ部を構成する複数の個別電極と、前記複数の個別電極を連結する複数の枝部と、前記複数の枝部を連結し、かつ、給電部との接点が設けられた幹部と、を含み、
前記複数の個別流路から独立し、冷却液が流れる冷却流路をさらに備え、
前記冷却流路は、前記幹部と前記第1方向に重なる第1部分を有することを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項2】
前記幹部は、前記複数の枝部のそれぞれが分岐する複数の分岐部を有し、
前記第1部分は、前記複数の分岐部に跨って延びることを特徴とする、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項3】
前記流路部材は、前記圧力室が形成されたプレートを有し、
前記第1部分の少なくとも一部が前記プレートに形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項4】
前記幹部の幅は前記枝部の幅よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項5】
前記アクチュエータ部材は、
前記第1方向に積層された複数の圧電層を含む圧電体と、
第1電極層と、前記第1方向において前記第1電極層から離隔した第2電極層と、前記第1方向において前記第1電極層から離隔した第3電極層とを含む電極体と、を備え、
前記第1電極層は、それぞれ第1電位及び前記第1電位と異なる第2電位が選択的に付与される複数の第1電極であって、前記複数の個別流路の前記圧力室のそれぞれと前記第1方向に重なる複数の第1電極を含み、
前記第2電極層は、前記第1電位に保持される第2電極を含み、
前記第3電極層は、前記第2電位に保持される第3電極を含み、
前記圧電体は、前記第1方向において前記第1電極と前記第2電極とに挟まれた第1活性部と、前記第1方向において前記第1電極と前記第3電極とに挟まれた2つの第2活性部と、を有し、前記2つの第2活性部は、前記第1方向と直交する直交方向において、互いに離隔し、前記第1活性部を挟み、
前記第2電極及び前記第3電極の少なくとも一方が、前記複数の個別電極、前記複数の枝部、及び、前記幹部を有することを特徴とする、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項6】
前記複数のアクチュエータ部に対して駆動信号を供給する駆動回路をさらに備え、
前記冷却流路は、前記駆動回路と前記第1方向に重なる第2部分をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項7】
前記第1方向と直交する第2方向に配列された前記複数の個別電極からそれぞれ構成される、複数の個別電極列を備え、
前記複数の個別電極列は、前記第1方向と直交しかつ前記第2方向と交差する第3方向に並び、
前記複数の枝部は、前記第2方向にそれぞれ延び、前記第3方向に並び、
前記幹部は、前記第3方向に延びる延在部を有し、
前記第1部分は、前記第3方向に延び、前記延在部と前記第1方向に重なることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インク等の液体を吐出する液体吐出ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の圧力室が形成された流路部材(流路部材)と、流路部材の表面に配置されたアクチュエータ部材(アクチュエータ部材)とを備えたヘッド(液体吐出ヘッド)が示されている。アクチュエータ部材は、複数の圧力室にそれぞれ対応する複数の個別部(個別電極)と、複数の個別部を連結する複数の枝部と、複数の枝部を連結する幹部とを含む。幹部には、COF(給電部)との接点が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
幹部は、給電部からの電荷を複数の枝部を介して個別電極に供給する部分であり、枝部や個別電極に比べ、多くの電荷が流れ、発熱量が大きくなり易い。そのため、流路部材における幹部の近傍部分が局所的に高温になり、流路部材内の液体の粘度にムラが生じ得る。これにより、液体により形成される画像の品質が悪化し得る。
【0005】
本発明の目的は、アクチュエータ部材が幹部を含む構成において流路部材内の液体の粘度にムラが生じることを抑制できる液体吐出ヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る液体吐出ヘッドは、ノズル及び前記ノズルに連通する圧力室をそれぞれ含む複数の個別流路が形成された流路部材と、前記流路部材の表面に配置され、前記複数の個別流路の前記圧力室のそれぞれと前記表面と直交する第1方向に重なる複数のアクチュエータ部を有するアクチュエータ部材と、を備え、前記アクチュエータ部材は、前記複数のアクチュエータ部を構成する複数の個別電極と、前記複数の個別電極を連結する複数の枝部と、前記複数の枝部を連結し、かつ、給電部との接点が設けられた幹部と、を含み、前記複数の個別流路から独立し、冷却液が流れる冷却流路をさらに備え、前記冷却流路は、前記幹部と前記第1方向に重なる第1部分を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、冷却流路の第1部分を流れる冷却液によって流路部材における幹部の近傍部分が冷却されることで、当該部分が局所的に高温になることが抑制される。これにより、流路部材内の液体の粘度にムラが生じることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係るヘッドを含むプリンタの全体構成図である。
【
図6】
図5の断面におけるアクチュエータ部の動作を示す図である。
【
図7】
図2のアクチュエータ部材を構成する3つの圧電層のうち、最も上方の圧電層の上面を示す平面図である。
【
図8】
図2のアクチュエータ部材を構成する3つの圧電層のうち、中間の圧電層の上面を示す平面図である。
【
図9】
図2のアクチュエータ部材を構成する3つの圧電層のうち、最も下方の圧電層の上面を示す平面図である。
【
図10】ヘッド内の流路を示す
図2に対応する平面図である。
【
図12】流路部材及びアクチュエータ部材とCOFとの分解斜視図である。
【
図13】
図12のXIII-XIII線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明において、Z方向は鉛直方向であり、X方向及びY方向は水平方向である。X方向及びY方向は共にZ方向と直交する。X方向はY方向と直交する。Z方向が本発明の「第1方向」に該当し、X方向が本発明の「第2方向」に該当し、Y方向が本発明の「第3方向」に該当する。
【0010】
<プリンタの全体構成>
先ず、
図1を参照し、本発明の一実施形態に係るヘッド3を含むプリンタ1の全体構成について説明する。
【0011】
プリンタ1は、ヘッド3と、キャリッジ2と、2つの搬送ローラ対4とを備えている。
【0012】
キャリッジ2は、Y方向に延びる2本のガイドレール5に支持され、ガイドレール5に沿ってY方向に移動可能である。
【0013】
ヘッド3は、シリアル式であって、キャリッジ2に搭載され、キャリッジ2と共にY方向に移動可能である。ヘッド3の下面には、複数のノズル15が開口している。
【0014】
2つの搬送ローラ対4は、X方向にキャリッジ2を挟んで配置されている。搬送ローラ対4が用紙Pを挟持した状態で回転することで、用紙PがX方向に沿った搬送方向に搬送される。
【0015】
プリンタ1の制御部(図示略)は、キャリッジ2と共にヘッド3をY方向に移動させながらノズル15からインクを吐出させる吐出動作と、搬送ローラ対4によって用紙Pを搬送方向に所定量搬送する搬送動作とを、交互に行わせる。これにより、用紙Pに画像が記録される。
【0016】
<ヘッド>
ヘッド3は、
図2に示すように、流路部材21及びアクチュエータ部材22を有する。流路部材21及びアクチュエータ部材22は、共に、Z方向と直交する面において、X方向の長さがY方向の長さよりも長い、矩形状である。
【0017】
<流路部材>
流路部材21は、
図4に示すように、Z方向に積層された金属製の4枚のプレート31~34で構成されている。
【0018】
プレート31には、複数の圧力室10が形成されている。プレート32には、圧力室10毎に、連通路12,13が形成されている。連通路12,13は、それぞれ、対応する圧力室10のY方向の一端及び他端とZ方向に重なっている。プレート33には、連通路13毎に、連通路14が形成されている。連通路14は、対応する連通路13とZ方向に重なっている。プレート34には、複数のノズル15が形成されている。各ノズル15は、連通路14とZ方向に重なっている。
【0019】
流路部材21には、ノズル15及びノズル15に連通する圧力室10をそれぞれ含む複数の個別流路19が形成されている。複数の個別流路19は、
図2に示すように、X方向に配列され、12の個別流路列19Rを構成している。12の個別流路列19Rは、Y方向に並んでいる。
【0020】
流路部材21には、さらに、12本の共通流路11が形成されている(
図10参照)。共通流路11は、プレート33に形成されており(
図4参照)、個別流路列19R(
図2参照)毎に設けられている。12本の共通流路11は、それぞれX方向に延び、対応する個別流路列19Rを構成する複数の個別流路19と連通している。12本の共通流路11は、Y方向に並んでいる。
【0021】
プレート31の上面(流路部材21の表面21a)において、アクチュエータ部材22が配置されない領域に、インク供給口8、インク帰還口9及び冷却液連通口6が形成されている(
図2参照)。2つのインク供給口8と、2つのインク帰還口9と、1つの冷却液連通口6とが、アクチュエータ部材22に対してX方向の一方及び他方にそれぞれ配置されている。冷却液連通口6は、流路部材21のY方向の中央に配置されている。インク供給口8及びインク帰還口9は、Y方向に交互に配置されている。
【0022】
インク供給口8及びインク帰還口9は、インクタンク(図示略)と連通している。インク供給口8及びインク帰還口9は、3本の共通流路11をX方向に挟む位置に配置されており、それぞれ当該3本の共通流路11と連通している(
図10参照)。各共通流路11は、インク供給口8に連通する一端と、インク帰還口9に連通する他端とを有する。インクタンクから各インク供給口8に供給されたインクは、3本の共通流路11に供給され、インク帰還口9からインクタンクに帰還される。
【0023】
各共通流路11から、対応する個別流路列19Rを構成する複数の個別流路19にインクが供給される。そして後述のようにアクチュエータ部材22が駆動することで、圧力室10内のインクに圧力が付与され、連通路13,14を通ってノズル15からインクが吐出される。
【0024】
冷却液連通口6を介した冷却液の流れについては、後に詳述する。
【0025】
<アクチュエータ部材>
アクチュエータ部材22は、
図4に示すように、流路部材21の表面21aに配置されている。アクチュエータ部材22は、3つの圧電層41~43を含む圧電体40と、各圧電層41~43の上面に配置された3つの電極層71~73を含む電極体70とを有する。
【0026】
3つの圧電層41~43は、それぞれチタン酸ジルコン酸鉛等を主成分とする圧電材料からなり、Z方向に積層されている。圧電層43と圧電層41との間に、圧電層42が配置されている。
【0027】
圧電層43は、プレート31の上面(流路部材21の表面21a)に配置され、プレート31に形成された全ての圧力室10を覆っている。
【0028】
3つの電極層71~73のうち、圧電層41の上面(Z方向において圧電層41の圧電層42と反対側の面)に配置された電極層71は、
図7に示すように、複数の駆動電極51と、ダミー電極59と、2つの高電位部54と、2つの低電位部55とを含む。電極層71は、本発明の「第1電極層」に該当する。
【0029】
駆動電極51は、
図3に示すように、圧力室10に対応して配置されている。駆動電極51は、主部51aと、突出部51bとを有する。主部51aは、対応する圧力室10の略全域とZ方向に重なっている。突出部51bは、主部51aからY方向に突出し、対応する圧力室10とZ方向に重なっていない。突出部51bには、COF(Chip On Film)81(
図12及び
図13参照)と電気的に接続される接点が設けられている。COF81に実装されたドライバIC82(
図12及び
図13参照)は、制御部の制御により、COF81の配線を介して各駆動電極51に対して個別に駆動信号を供給し、高電位(VDD電位)及び低電位(GND電位)のいずれかを選択的に付与する。高電位が本発明の「第1電位」に該当し、低電位が本発明の「第2電位」に該当し、駆動電極51が本発明の「第1電極」に該当する。COF81が本発明の「給電部」に該当し、ドライバIC82が本発明の「駆動回路」に該当する。
【0030】
複数の駆動電極51は、
図7に示すように、X方向に配列され、個別流路列19R(
図2参照)のそれぞれに対応する複数の駆動電極列51Rを構成している。複数の駆動電極列51Rは、Y方向に並んでいる。
【0031】
各駆動電極列51Rに対し、X方向の一方(
図7の上方)及び他方(
図7の下方)のそれぞれに、ダミー電極59が設けられている。ダミー電極59は、対応する駆動電極列51Rに属する駆動電極51と、Z方向と直交する面におけるサイズ及び形状が同じであり、当該駆動電極51と共にX方向に等間隔に配置されている。ダミー電極59は、COF81と電気的に接続されず、電位が付与されない。ダミー電極59を設けることで、各駆動電極列51RにおいてX方向の中央にある駆動電極51とX方向の端部にある駆動電極51とにおける電極形成による収縮量の差を抑制でき、ひいては各駆動電極列51Rに対応する複数のノズル15からの吐出量のばらつきを抑制できる。
【0032】
2つの高電位部54は、それぞれ、圧電層41のY方向の一端(
図7の左端)及び他端(
図7の右端)において、圧電層41におけるX方向の一方側(
図7の上側)に配置されている。2つの低電位部55は、それぞれ、圧電層41のY方向の一端(
図7の左端)及び他端(
図7の右端)において、圧電層41におけるX方向の他方側(
図7の下側)に配置されている。
【0033】
2つの高電位部54は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された複数の電極54aで構成されている。2つの低電位部55は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された複数の電極55aで構成されている。電極54a,55aは、Z方向と直交する面におけるサイズ及び形状が互いに略同じである。ドライバIC82は、制御部の制御により、COF81の配線を介して、電極54aに高電位(VDD電位)を付与し、電極55aに低電位(GND電位)を付与する。電極54aは高電位に保持され、電極55aは低電位に保持される。
【0034】
3つの電極層71~73のうち、圧電層42の上面(Z方向において圧電層41と圧電層42との間)に配置された電極層72は、
図8に示すように、高電位電極52と、2つの低電位部56と、2つの浮き電極部64と、浮き電極部65とを含む。電極層72は、本発明の「第2電極層」に該当する。
【0035】
高電位電極52は、幹部521と、幹部521から分岐した7本の枝部523と、各枝部523から分岐した複数の個別電極52aとを含む。高電位電極52は、高電位(第1電位)に保持され、本発明の「第2電極」に該当する。
【0036】
幹部521は、Y方向に延びる1つの延在部521aと、X方向にそれぞれ延びる2つの延在部521bとを含む。延在部521aは、圧電層42のX方向の一端(
図8の上端)において、Y方向に延びている。2つの延在部521bのうち、一方は、延在部521aのY方向の一端(
図8の左端)に接続している。2つの延在部521bのうち、他方は、延在部521aのY方向の他端(
図8の右端)に接続している。2つの延在部521bは、それぞれ、延在部521aとの接続部から、X方向の他方側(
図8の下側)に延びている。
【0037】
2つの延在部521bは、それぞれ、高電位部54の3つの電極54a(
図7参照)とZ方向に重なっている。2つの延在部521bは、それぞれ、圧電層41に形成された貫通孔41x(
図7参照)を介して上記3つの電極54aと電気的に接続されており、当該電極54aから高電位を受ける。即ち、2つの延在部521bには、給電部であるCOF81との接点が設けられている。2つの延在部521bが受容した高電位は、枝部523を介して各個別電極52aに供給される。
【0038】
7本の枝部523は、それぞれ延在部521aからX方向の他方側(
図8の下側)に延び、Y方向に並んでいる。各枝部523の幅は、幹部521(延在部521a,521b)の幅よりも小さい。
【0039】
個別電極52aは、圧力室10のX方向の中央部分とZ方向に重なり、駆動電極51とZ方向に重なる部分を有する(
図5参照)。複数の個別電極52aは、X方向に配列され、駆動電極列51R(
図7参照)のそれぞれに対応する複数の個別電極列52Rを構成している。複数の個別電極列52Rは、Y方向に並んでいる。
【0040】
枝部523は、各個別電極列52Rを構成する複数の個別電極52aを連結している。幹部521の延在部521aは、7本の枝部523を連結している。延在部521aは、7本の枝部523のそれぞれが分岐する7つの分岐部Aを有する。
【0041】
2つの低電位部56は、それぞれ、圧電層42のY方向の一端(
図8の左端)及び他端(
図8の右端)において、圧電層42におけるX方向の他方側(
図8の下側)に配置されている。2つの低電位部56は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された2つの電極56aと1つの電極56bとで構成されている。
【0042】
2つの浮き電極部64は、それぞれ、圧電層42のY方向の一端(
図8の左端)及び他端(
図8の右端)において、X方向において延在部521bと低電位部56との間に配置されている。2つの浮き電極部64は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された複数の電極64aで構成されている。
【0043】
浮き電極部65は、圧電層42のX方向の他端(
図8の下端)に配置されている。浮き電極部65は、Y方向に互いに離隔して配置された複数の電極65aで構成されている。電極65aは、Z方向と直交する面におけるサイズ及び形状が互いに略同じであり、Y方向に等間隔に配置されている。
【0044】
低電位部56の電極56aと、浮き電極部64の電極64aとは、Z方向と直交する面におけるサイズ及び形状が互いに略同じであり、圧電層42のY方向の一端(
図8の左端)及び他端(
図8の右端)のそれぞれにおいて、X方向に等間隔に配置されている。一方、低電位部56の電極56bは、電極56aよりもX方向の長さが長い。
【0045】
2つの電極56aは、低電位部55の2つの電極55a(
図7参照)とZ方向に重なっている。2つの電極56aは、圧電層41に形成された貫通孔41y(
図7参照)を介して上記2つの電極55aと電気的に接続されており、当該電極55aから低電位を受ける。
【0046】
電極56bは、低電位部55の1つの電極55a(
図7参照)とZ方向に重なっている。電極56bは、圧電層41に形成された貫通孔41y(
図7参照)を介して上記1つの電極55aと電気的に接続されており、当該電極55aから低電位を受ける。
【0047】
浮き電極部64,65の各電極64a,65aは、いずれの電極とも電気的に接続されず、電位が付与されない。
【0048】
3つの電極層71~73のうち、圧電層43の上面(Z方向において圧電層42の圧電層41と反対側の面)に配置された電極層73は、
図9に示すように、低電位電極53と、高電位部57と、2つの浮き電極部66とを含む。電極層73は、本発明の「第3電極層」に該当する。
【0049】
低電位電極53は、幹部531と、幹部531から分岐した6本の枝部533と、各枝部533から分岐した複数の個別電極53aとを含む。低電位電極53は、低電位(第2電位)に保持され、本発明の「第3電極」に該当する。
【0050】
幹部531は、Y方向に延びる1つの延在部531aと、X方向にそれぞれ延びる2つの延在部531bとを含む。延在部531aは、圧電層43のX方向の他端(
図9の下端)において、Y方向に延びている。2つの延在部531bのうち、一方は、延在部531aのY方向の一端(
図9の左端)に接続している。2つの延在部531bのうち、他方は、延在部531aのY方向の他端(
図9の右端)に接続している。2つの延在部531bは、それぞれ、延在部531aとの接続部から、X方向の一方側(
図9の上側)に延びている。
【0051】
2つの延在部531bは、それぞれ、低電位部55の3つの電極55a(
図7参照)及び低電位部56の3つの電極56a,56b(
図8参照)とZ方向に重なっている。2つの延在部531bは、それぞれ、圧電層42に形成された貫通孔42y(
図8参照)を介して低電位部56の3つの電極56a,56bと電気的に接続されており、当該電極56a,56bから低電位を受ける。即ち、2つの延在部531bには、それぞれ、給電部であるCOF81との接点が設けられている。2つの延在部531bが受容した低電位は、枝部533を介して各個別電極53aに供給される。
【0052】
6本の枝部533は、それぞれ延在部531aからX方向の一方側(
図9の上側)に延び、Y方向に並んでいる。各枝部533の幅は、幹部531(延在部531a,531b)の幅よりも小さい。
【0053】
複数の個別電極53aのうち、X方向の一端及び他端に位置する個別電極53aを除き、各個別電極53aは、X方向に互いに隣接する2つの圧力室10に跨り、上記2つの圧力室10とZ方向に重なる部分を有する(
図5参照)。上記X方向の一端及び他端に位置する個別電極53aは、1つの圧力室10とZ方向に重なる部分を有する。また、個別電極53aは、駆動電極51とZ方向に重なる部分を有する。複数の個別電極53aは、X方向に配列され、駆動電極列51R(
図7参照)のそれぞれに対応する複数の個別電極列53Rを構成している。複数の個別電極列53Rは、Y方向に並んでいる。
【0054】
枝部523は、各個別電極列53Rを構成する複数の個別電極53aを連結している。幹部531の延在部531aは、6本の枝部533を連結している。延在部531aは、6本の枝部533のそれぞれが分岐する6つの分岐部Bを有する。
【0055】
高電位部57は、Y方向に延びる1つの第1部分57aと、X方向にそれぞれ延びる2つの第2部分57bとを含む。第1部分57aは、圧電層43のX方向の一端(
図9の上端)において、Y方向に延びている。2つの第2部分57bのうち、一方は、第1部分57aのY方向の一端(
図9の左端)に接続している。2つの第2部分57bのうち、他方は、第1部分57aのY方向の他端(
図9の右端)に接続している。2つの第2部分57bは、それぞれ、第1部分57aとの接続部から、X方向の他方側(
図9の下側)に延びている。
【0056】
2つの第2部分57bは、それぞれ、高電位部54の3つの電極54a(
図7参照)及び高電位電極52の各延在部521b(
図8参照)とZ方向に重なっている。2つの第2部分57bは、それぞれ、圧電層42に形成された貫通孔42x(
図8参照)を介して延在部521bと電気的に接続されており、延在部521bから高電位を受ける。
【0057】
2つの浮き電極部66は、それぞれ、圧電層43のY方向の一端(
図9の左端)及び他端(
図9の右端)において、X方向において第2部分57bと延在部531bとの間に配置されている。2つの浮き電極部66は、それぞれ、X方向に互いに離隔して配置された複数の電極66aで構成されている。電極66aは、Z方向と直交する面におけるサイズ及び形状が互いに略同じであり、X方向に等間隔に配置されている。
【0058】
浮き電極部66の各電極66aは、いずれの電極とも電気的に接続されず、電位が付与されない。
【0059】
<アクチュエータ部>
図5に示すように、圧電層41のうち、Z方向において駆動電極51と高電位電極52の個別電極52aとに挟まれた部分を、第1活性部91という。圧電層42,43のうち、Z方向において駆動電極51と低電位電極53の個別電極53aとに挟まれた部分を、第2活性部92という。第1活性部91は主に上向きに分極され、第2活性部92は主に下向きに分極されている。アクチュエータ部材22は、圧力室10毎に、1つの第1活性部91と2つの第2活性部92とから構成されるアクチュエータ部90を有する。各アクチュエータ部90において、2つの第2活性部92は、X方向において、互いに離隔し、第1活性部91を挟んでいる。X方向は本発明の「直交方向」に該当する。
【0060】
ここで、
図6を参照し、あるノズル15からインクを吐出させる際の、当該ノズル15に対応するアクチュエータ部90の動作について説明する。
【0061】
プリンタ100が記録動作を開始する前は、
図6(a)に示すように、各駆動電極51に低電位(GND電位)が付与されている。このとき、駆動電極51と高電位電極52との電位差によって、第1活性部91にその分極方向に等しい上向きの電界が生じ、第1活性部91が面方向(X方向及びY方向に沿った方向)に収縮している。これにより、圧電層41~43からなる積層体における圧力室10とZ方向に重なる部分が、圧力室10に向かって(下向きに)凸となるように撓んでいる。このとき圧力室10は、上記積層体がフラットな場合と比べ、容積が小さくなっている。
【0062】
プリンタ1が記録動作を開始し、あるノズル15からインクを吐出させる際には、先ず、
図6(b)に示すように、当該ノズル15に対応する駆動電極51の電位が低電位(GND電位)から高電位(VDD電位)に切り替えられる。このとき、駆動電極51と高電位電極52との電位差がなくなることで、第1活性部91の収縮が解消される。一方、駆動電極51と低電位電極53との電位差が生じることで、第2活性部92にその分極方向に等しい下向きの電界が生じ、第2活性部92が面方向に収縮する。ただし、第2活性部92は、クロストーク(ある圧力室10におけるアクチュエータ部90の変形に伴う圧力変動が、当該圧力室10にX方向に隣接する別の圧力室10に伝わる現象)を抑制する機能を有するものであり、アクチュエータ部90の変形にほとんど寄与しない。つまり、このとき上記積層体は、圧力室10とZ方向に重なる部分が圧力室10から離れる方向に(上向きに)凸となるように撓まず、フラットな状態となる。これにより、圧力室10の容積は、
図6(a)に比べて大きくなる。
【0063】
その後、
図6(a)に示すように、当該ノズル15に対応する駆動電極51の電位が高電位(VDD電位)から低電位(GND電位)に切り替えられる。このとき、駆動電極51と低電位電極53との電位差がなくなることで、第2活性部92の収縮が解消される。一方、駆動電極51と高電位電極52との電位差が生じることで、第1活性部91にその分極方向に等しい上向きの電界が生じ、第1活性部91が面方向に収縮する。これにより、上記積層体における圧力室10とZ方向に重なる部分が、圧力室10に向かって(下向きに)凸となるように撓む。このとき、圧力室10の容積が大きく減少することで、圧力室10内のインクに大きな圧力が付与され、ノズル15からインクが吐出される。
【0064】
<冷却流路>
流路部材21には、個別流路19及び共通流路11を含むインク流路に加え、冷却液(例えば水)が流れる冷却流路60(
図10、
図11及び
図13参照)が形成されている。冷却流路60は、インク流路から独立し、冷却液タンク(図示略)と連通している。
【0065】
冷却流路60は、
図10に示すように、アクチュエータ部材22の外周に沿って形成された2つのU字状流路6Xを有する。2つのU字状流路6Xは、Y方向に延びる1つの第1部分61とX方向に延びる2つの部分63とからそれぞれ構成され、流路部材21のX方向の中央に関して対称に配置されている。
【0066】
2つのU字状流路6Xに対してX方向の外側に、2つの冷却液連通口6が設けられている。各U字状流路6Xの第1部分61と、冷却液連通口6とは、接続部分69を介して接続している。
【0067】
2つのU字状流路6Xのうち、X方向の一方側(
図10の上側)に配置されたU字状流路6Xの第1部分61は、高電位電極52の幹部521の延在部521a(
図8参照)とZ方向に重なり、7つの分岐部Aに跨って延びている。2つのU字状流路6Xのうち、X方向の他方側(
図10の下側)に配置されたU字状流路6Xの第1部分61は、低電位電極53の幹部531の延在部531a(
図9参照)とZ方向に重なり、6つの分岐部Bに跨って延びている。
【0068】
U字状流路6Xにおいて、第1部分61のY方向の一端及び他端に、部分63が接続している。部分63は、第1部分61から流路部材21のX方向の中央に向かって延びており、第1部分61と接続する一端と、第1部分61と反対側の他端とを有する。
【0069】
U字状流路6Xにおいて、2つの部分63の一方の他端に流入口60xが設けられ、2つの部分63の他方の他端に流出口60yが設けられている。流入口60x及び流出口60yは、冷却液タンクと連通している。U字状流路6Xにおいて、流入口60xから流入した冷却液は、2つの部分63の一方を流れた後、第1部分61を流れ、2つの部分63の他方を流れて、流出口60yから流出する。
【0070】
U字状流路6Xは、
図11に示すように、流路部材21のプレート31,32に形成されている。プレート31の下面及びプレート32の上面にそれぞれハーフエッチング等で形成された凹部によって、U字状流路6Xの部分61,63が構成されている。
【0071】
冷却流路60は、流路部材21に形成された部分61,63,69(
図10及び
図11参照)に加え、ヒートシンク83及び中間部材88に形成された部分62,68(
図13参照)を有する。
【0072】
COF81は、
図12及び
図13に示すように、アクチュエータ部材22の上面に配置される中央部81aと、中央部81aのX方向両端から上方に引き出された2つの引出部81bとを有する。2つの引出部81bのそれぞれに、ドライバIC82が実装されている。
【0073】
COF81は、
図13に示すように、保持部材80の外面に沿って配置されている。保持部材80は、COF81の姿勢を保持する機能を有し、中央部81aの上面に配置されている。保持部材80の上面に、引出部81bが配置されている。Z方向において保持部材80と流路部材21との間に、COF81の中央部81a及びアクチュエータ部材22が配置されている。
【0074】
ヒートシンク83は、2つのドライバIC82の上面に配置されており、ドライバIC82の熱を放熱する機能を有する。中間部材88は、ヒートシンク83と流路部材21との間に配置されている。
【0075】
ヒートシンク83に、冷却流路60の第2部分62が形成されている。中間部材88に、冷却流路60の部分68が形成されている。第2部分62は、X方向に延び、ドライバIC82とZ方向に重なっている。部分68は、第2部分62のX方向の一端及び他端から下方に延び、冷却液連通口6に接続している。
【0076】
ヒートシンク83の上面に、冷却液タンクと連通する流入口60a及び流出口60bが形成されている。流入口60aから流入した冷却液は、第2部分62を通って流出口60bから流出する。また、第2部分62を流れる冷却液は、部分68を通って冷却液連通口6から流路部材21内のU字状流路6Xに流入する。
【0077】
<本実施形態の効果>
以上に述べたように、本実施形態によれば、冷却流路60は、幹部521(延在部521a)又は幹部531(延在部531a)とZ方向に重なる第1部分61を有する(
図8~
図10参照)。第1部分61を流れる冷却液によって流路部材21における幹部521(延在部521a)又は幹部531(延在部531a)の近傍部分が冷却されることで、当該部分が局所的に高温になることが抑制される。これにより、流路部材21内のインクの粘度にムラが生じることを抑制できる。また、冷却流路60は個別流路19から独立しているため、冷却液の流速を個別流路19を流れるインクの流速とは別に制御でき、流速を大きくすることで冷却効果を高めること等を実現できる。
【0078】
第1部分61は、複数の分岐部A,Bに跨って延びている(
図8~
図10参照)。この場合、分岐部A,B毎に第1部分61を設ける場合に比べ、冷却流路60の構成を簡素化できる。
【0079】
第1部分61の少なくとも一部が、圧力室10が形成されたプレート31に形成されている(
図11参照)。この場合、圧力室10が形成されたプレート31を冷却流路60の形成に用いることで、冷却流路60を形成するためのプレートを多数用意する必要がなく、ヘッド3の構成の簡素化及び低コスト化を実現できる。
【0080】
幹部521,531の幅は枝部523,533の幅よりも大きい(
図8及び
図9参照)。幹部521,531は電荷供給のため断面積を確保する必要がある。断面積を確保するため、厚み及び/又は幅を大きくすることが考えられるが、厚みを大きくすると、電極焼成時の熱収縮による反りが生じ易くなる。したがって、反り抑制の観点から、幅を大きくすることが好ましい。しかし、幹部521,531の幅を大きくすると、幹部521,531の発熱よる問題が顕著になる。このような場合に本発明を適用することで、本発明による効果を実効的に得ることが得きる。
【0081】
アクチュエータ部90は、第1活性部91及び2つの第2活性部92を有する(
図6参照)。この場合、第1活性部91の変形に伴う圧力変動が隣接する圧力室10に伝達される際に第2活性部92の変形によってキャンセルされることで、クロストークを効果的に抑制できる。
【0082】
冷却流路60は、ドライバIC82とZ方向に重なる第2部分62をさらに有する(
図13参照)。この場合、流路部材21のみでなくドライバIC82も冷却できる。ドライバIC82と流路部材21とは熱的に結合しており、ドライバIC82を冷却することで、流路部材21内のインクの粘度にムラが生じることをより一層抑制できる。
【0083】
X方向に配列された複数の個別電極52a,53aからそれぞれ構成される、複数の個別電極列52R,53Rが設けられている(
図8及び
図9参照)。複数の個別電極列52R,53Rは、Y方向に並んでいる。枝部523,533は、個別電極列52R,53Rに対応するよう、X方向に延び、Y方向に並んでいる。幹部521,531の延在部521a,531aは、Y方向に延びている。冷却流路60の第1部分61は、延在部521a,531aに対応するよう、Y方向に延び、延在部521a,531aとZ方向に重なっている(
図10参照)。この場合、個別電極52a,53aの配列に適合した効率的な構成を実現できる。
【0084】
<変形例>
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
【0085】
冷却流路は、幹部の下方に位置することに限定されず、幹部の上方に位置してもよい。
【0086】
冷却流路は、上述の実施形態ではプレートに形成された凹部(
図11参照)で構成されているが、これに限定されず、貫通孔で構成されてもよい。
【0087】
冷却流路の第1部分と第2部分とは、互いに連通しなくてもよい。また、冷却流路は第2部分を有さなくてもよい。
【0088】
第1電位が高電位、第2電位が低電位であることに限定されず、これと逆(即ち、第1電位が低電位、第2電位が高電位)であってもよい。この場合、高電位電極52が最下層、低電位電極53が中間層に位置してよい。
【0089】
アクチュエータ部材を構成する圧電層の数は、上述の実施形態では3つであるが、2つ、又は、4つ以上であってもよい。例えば、上述の実施形態(
図4参照)において、圧電層43の代わりに、ステンレス鋼等からなる振動板を設けてもよい。或いは、上述の実施形態(
図4参照)において、アクチュエータ部材22の圧電層43と流路部材21のプレート31との間に、別の圧電層を配置してもよい。
【0090】
本発明は、プリンタに限定されず、ファクシミリ、コピー機、複合機等にも適用可能である。また、本発明は、画像の記録以外の用途で使用される液体吐出装置(例えば、基板に導電性の液体を吐出して導電パターンを形成する液体吐出装置)にも適用可能である。
【符号の説明】
【0091】
3 ヘッド(液体吐出ヘッド)
10 圧力室
15 ノズル
19 個別流路
21 流路部材
21a 表面
22 アクチュエータ部材
31 プレート
40 圧電体
41~43 圧電層
51 駆動電極(第1電極)
52 高電位電極(第2電極)
52a 個別電極
52R 個別電極列
521 幹部
521a 延在部
523 枝部
53 低電位電極(第3電極)
53a 個別電極
53R 個別電極列
531 幹部
531a 延在部
533 枝部
60 冷却流路
61 第1部分
62 第2部分
70 電極体
71 電極層(第1電極層)
72 電極層(第2電極層)
73 電極層(第3電極層)
81 COF(給電部)
82 ドライバIC(駆動回路)
90 アクチュエータ部
91 第1活性部
92 第2活性部
A,B 分岐部