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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173460
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】光モジュール及び光伝送装置
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/024 20060101AFI20231130BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20231130BHJP
【FI】
H01S5/024
H05K7/20 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085732
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】309015134
【氏名又は名称】富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高宮 康
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 和哉
(72)【発明者】
【氏名】蒲生 剛
(72)【発明者】
【氏名】八木澤 孝俊
【テーマコード(参考)】
5E322
5F173
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AB11
5E322BA03
5E322BB06
5E322BC05
5E322FA09
5F173MA02
5F173MB03
5F173MC12
5F173ME12
5F173ME55
(57)【要約】
【課題】内蔵する光部品や電子部品を局所的に冷却できる光モジュール等を提供することを目的とする。
【解決手段】光モジュールは、光通信に関わる光部品、電子部品及び、前記光部品及び前記電子回路の内、少なくとも一つの温度を検出する温度センサを内蔵するケースを有する。更に、光モジュールは、前記ケースの少なくとも1つの面に形成され、前記ケースの長手方向に延び、かつ、空気が流通する流路を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光通信に関わる光部品、電子部品及び、前記光部品及び前記電子回路の内、少なくとも一つの温度を検出する温度センサを内蔵するケースと、
前記ケースの少なくとも1つの面に形成され、前記ケースの長手方向に延び、かつ、空気が流通する流路と、
を有することを特徴とする光モジュール。
【請求項2】
前記流路は、
前記ケースの天面に配置された第1のヒートシンクの側面に設けられた通風孔と、
前記ケースの側面に形成された通風路と、を有し、
前記通風孔から前記第1のヒートシンク内の空気を前記通風路に流通させることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
【請求項3】
前記流路は、
前記ケースの側面に装着されたスライド板金が装着された前記ケース側面に形成され、前記長手方向に空気が流通する第1の通風路と、
前記ケースの側面に形成され、前記第1の通風路からの空気を引き込む前記第2の通風路と、
アッパーケースの側面に形成された第3の通風路と、を有し、
前記第1の通風路、前記第3の通風路及び前記第2の通風路を経て、前記空気が前記長手方向に流通することを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
【請求項4】
前記流路は、
前記ケースに形成され、かつ、前記ケース天面を表裏に貫通する第1の通風孔を有し、
前記ケースのアッパーケースと前記ケースのボトムケースとの間を前記第1の通風孔を介して空気が流通することを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
【請求項5】
前記流路は、
前記ケース側面に形成された通風路と、
前記ケースに形成され、かつ、前記第1の通風孔と連通する第2の通風孔と、を有し、
前記第1の通風孔から前記第2の通風孔を経て通風路に空気が流通することを特徴とする請求項4に記載の光モジュール。
【請求項6】
光モジュールを収容する外部ケースと、前記外部ケースに形成され、前記光モジュールを挿入する挿入口と、前記外部ケースに形成され、前記挿入口と対向する排出口と、前記外部ケース内に備え、収容された前記光モジュールからの空気が前記排出口に流れる流路と、前記流路を上下に分断するセパレータと、前記流路内の空気を前記排出口に排出するための前記空気の流れを生成するファンと、前記ファンを制御する制御回路とを有し、
前記光モジュールは、
光通信に関わる光部品、電子部品及び前記光部品及び前記電子回路の内、少なくとも一つの温度を検出する温度センサを内蔵するケースと、
前記ケースの少なくとも1つの面に形成され、前記ケースの長手方向に延び、かつ、光モジュール外部に流れる空気を流通させる流路と、を有し、
前記制御回路は、
前記光部品毎に配置された前記温度センサの検出結果に基づき、前記ファンを駆動制御することを特徴とする光伝送装置。
【請求項7】
前記外部ケース内に備え、前記流路を上下に分断して第1の流路及び第2の流路を形成するセパレータと、
前記第1の流路に配置され、前記第1の流路から前記排出口に空気を流すための前記空気の流れを生成する第1のファンと、
前記第2の流路に配置され、前記第2の流路から前記排出口に空気を流すための前記空気の流れを生成する第2のファンと、を有し、
前記制御回路は、
前記光部品毎に配置された前記温度センサの検出結果に基づき、前記第1のファン及び前記第2のファンを駆動制御することを特徴とする請求項6に記載の光伝送装置。
【請求項8】
前記外部ケース内に備え、前記流路内を可動して第1の流路及び第2の流路を形成することで前記流路を上下に分断するフラップと、
前記流路内に配置され、前記フラップで形成する前記第1の流路及び前記第2の流路を流れる空気を前記排出口に流すための前記空気の流れを生成する前記ファンと、を有し、
前記制御回路は、
前記光部品毎に配置された前記温度センサの検出結果に基づき、前記フラップ及び前記ファンを駆動制御することを特徴とする請求項6に記載の光伝送装置。
【請求項9】
複数の前記光モジュールを並列に実装した前記外部ケース内に備え、前記流路を左右に分断するセパレータ及び、前記流路を上下に分断するフラップと、
前記流路内に配置され、前記フラップで形成する前記第1の流路及び前記第2の流路を流れる空気を前記排出口に流すための前記空気の流れを生成する前記ファンと、を有し、
前記制御回路は、
前記光部品毎に配置された前記温度センサの検出結果に基づき、前記フラップ及び前記ファンを駆動制御することを特徴とする請求項6に記載の光伝送装置。
【請求項10】
複数の前記光モジュールを並列に実装した前記外部ケース内に備え、前記流路を上下に分断するフラップを有し、
前記流路内に配置され、前記フラップで形成する前記第1の流路及び前記第2の流路を流れる空気を前記排出口に流すための前記空気の流れを生成する前記ファンと、を有し、
前記制御回路は、
前記光部品毎に配置された前記温度センサの検出結果に基づき、前記フラップ及び前記ファンを駆動制御することを特徴とする請求項6に記載の光伝送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光モジュール及び光伝送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光モジュールは、例えば、高密度化、汎用化、低コスト化、メンテナンス性を備えながら、互換性を求められている。そこで、業界標準(MSA:Multi Source Agreement)が設けられ、MSAに準拠した光モジュールが求められている。
【0003】
例えば、400ギガHz用光モジュールのMSAには、従来のプラットフォームのCFP2(C Form-factor Pluggable)、QSFP-DD(Quad Small Form-factor Pluggable Double-Density)、OSFP(Octal Small Form-factor Pluggabel)等がある。
【0004】
光モジュールでは、内蔵部品の消費電力の増加に伴って発熱が大きいDSP(Digital Signal Processor)にさらされている熱に弱い、例えば、LD(Laser Diode)等の光部品の放熱が課題となる。また、光モジュールでは、基板サイズの小型化が進み部品の搭載エリアも小さくなるため、熱影響を受けない位置への移動も困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-111633号公報
【特許文献2】米国特許第10147666号明細書
【特許文献3】特開平6-29675号公報
【特許文献4】特開平9-83046号公報
【特許文献5】米国特許出願公開第2014/0321061号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、光モジュールでは、発熱が大きいDSP等の電子部品から、熱に弱い光部品への熱の煽りが大きく、その光部品を動作保証温度内に保つための放熱性向上が課題となっている。MSAで規定される光モジュール構造では、一般的に天面に配置されているヒートシンク経由でのみ放熱されており、局所的に光部品や電子部品を冷却するのは困難である。そこで、光モジュールでは、内蔵する光部品や電子部品を局所的に冷却することが求められている。
【0007】
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、内蔵する光部品や電子部品を局所的に冷却できる光モジュール等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願が開示する光モジュールは、1つの態様において、光通信に関わる光部品、電子部品及び、前記光部品及び前記電子回路の内、少なくとも一つの温度を検出する温度センサを内蔵するケースを有する。更に、光モジュールは、前記ケースの少なくとも1つの面に形成され、前記ケースの長手方向に延び、かつ、空気が流通する流路を有する。
【発明の効果】
【0009】
本願が開示する光デモジュール等の1つの態様によれば、内蔵する光部品や電子部品を居所的に冷却できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施例1の光モジュールの一例を示す分解斜視図である。
図2図2は、実施例1の光モジュールの一例を示す斜視図である。
図3図3は、外部ケースの一例を示す斜視図である。
図4図4は、実施例1の光モジュールの空気の流れの一例を示す略側面図である。
図5図5は、実施例2の光モジュールの一例を示す分解斜視図である。
図6図6は、実施例2の光モジュールの一例を示す斜視図である。
図7図7は、実施例2の光モジュールの空気の流れの一例を示す略側面図である。
図8図8は、実施例3の光モジュールの一例を示す分解斜視図である。
図9図9は、アッパーケースの一例を示す斜視図である。
図10図10は、実施例3の光モジュールの一例を示す斜視図である。
図11図11は、実施例3の光モジュールの空気の流れの一例を示す略側面図である。
図12図12は、実施例4の光モジュールの一例を示す分解斜視図である。
図13図13は、アッパーケースの一例を示す斜視図である。
図14図14は、実施例4の光モジュールの一例を示す斜視図である。
図15図15は、実施例4の光モジュールの一例を示す斜視図である。
図16図16は、実施例4の光モジュールの空気の流れの一例を示す略側面図である。
図17図17は、実施例5の光伝送装置の一例を示す略断面図である。
図18図18は、実施例5の光伝送装置の構成の一例を示すブロック図である。
図19図19は、実施例6の光伝送装置の一例を示す斜視図である。
図20A図20Aは、実施例6の光伝送装置の一例を示す略断面図である。
図20B図20Bは、実施例6の光伝送装置の一例を示す略断面図である。
図21図21は、実施例6の光伝送装置の構成の一例を示すブロック図である。
図22図22は、実施例7の光伝送装置の正面側の一例を示す略斜視図である。
図23図23は、実施例7の光伝送装置の背面側の一例を示す略斜視図である。
図24図24は、実施例7の光伝送装置の構成の一例を示すブロック図である。
図25図25は、実施例7の光伝送装置の一例を示す背面図である。
図26図26は、実施例8の光伝送装置の背面側の一例を示す略斜視図である。
図27図27は、実施例8の光伝送装置の一例を示す略側面図である。
図28図28は、実施例8の光伝送装置の構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に基づいて、本願の開示する光モジュール等の実施例を詳細に説明する。尚、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下に示す各実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜組み合わせても良い。
【実施例0012】
図1は、実施例1の光モジュール1の一例を示す分解斜視図、図2は、実施例1の光モジュール1の一例を示す斜視図である。図1に示す光モジュール1は、ケース2と、複数の光部品3を実装する基板4と、スライド板金5とを有する。ケース2は、光通信に関わる複数の光部品3を実装した基板4を内蔵する筐体である。ケース2は、アッパーケース2Aと、ボトムケース2Bとを有する。アッパーケース2Aは、ケース2上部のケース部材である。ボトムケース2Bは、ケース2下部のケース部材である。ボトムケース2Bは、光部品3及び電子部品8を実装した基板4を収容する収容部21を有する。更に、ボトムケース2Bの側面部は、光モジュール1の前方部分に相当する第1の側面部20Aと、光モジュール1の後方部分に相当する第3の側面部20Cと、第1の側面部20Aと第3の側面部20Cとの間にある第2の側面部20Bとを有する。ケース2には、ケース2の少なくとも1つの面に形成され、ケース2の長手方向に延び、かつ、空気が流通する流路を有する。
【0013】
アッパーケース2Aには、ケース2上面の両側に配置された側壁11と、ケース2上面の側壁11間に配置され、ケース2上面の熱を放熱する第1のヒートシンク12とが形成されている。第1のヒートシンク12は、光モジュール1の前方X1から後方X2に向けて空気が流通する複数の第1のフィン12Aを有し、第1のフィン12Aを通じて前方X1から後方X2に向けて空気が流れることで光モジュール1上面の熱を放熱することになる。尚、光モジュール1は、図示しない光伝送装置に実装した場合、光伝送装置内のファンを駆動することで、光モジュール1の前方X1から後方X2に向けて空気が流れることになる。
【0014】
ボトムケース2Bの第1の側面部20Aは、スライド板金5を装着する部位である。ボトムケース2Bの第3の側面部20Cには、光モジュール1の後方側面の熱を放熱する第2のヒートシンク22が形成されている。第2のヒートシンク22は、光モジュール1の前方X1から後方X2に向けて空気が流通する複数の第2のフィン22Aを有し、第2のフィン22Aを通じて前方X1から後方X2に向けて空気が流れる光モジュール1の後方側面の熱を放熱することになる。
【0015】
アッパーケース2Aの側壁11には、第1のヒートシンク12内の第1のフィン12Aからの空気を第2のヒートシンク22内の第2のフィン22Aに引き込むための通風孔であるダクト13が形成されている。側壁11の中央部を表裏に貫通するダクト13は、第1のフィン12Aから流通する空気を第2のフィン22Aに引き込むことになる。ボトムケース2Bの第2の側面部20Bには、アッパーケース2Aとの装着時に、アッパーケース2Aの側壁11に形成されたダクト13に流れる空気が第2のフィン22Aに流通するように側面流路23が形成されている。ケース2の流路としては、ケース2の天面に配置された第1のヒートシンク12の側面に設けられたダクト13と、ケース2の側面に形成された通風路である第2のフィン22A及び側面流路23と、を有する。流路は、ダクト13から第1のヒートシンク12内の空気を第2のフィン22A及び側面流路23に流通させる。
【0016】
ケース2内に装着する光部品3は、例えば、ITLA(Integrable Tunable Laser Assembly)3Aと、COSA(Coherent Optical Sub-Assembly)3Bと、を有する。更に、ケース2内に装着する電子部品8は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)等の電子回路を有する。ITLA3Aは、レーザ光を発光する光部品である。COSA3Bは、コヒーレント光通信に関わる光部品である。DSPは、コヒーレント光通信に関わるデータの信号処理を実行する電子部品である。ケース2内には、光部品3及び電子部品8の内、少なくとも一つの部品の温度を検出する温度センサを内蔵している。ケース2には、流路の近傍に電子部品8又は光部品3を配置している。
【0017】
スライド板金5は、ボトムケース2Bの第1の側面部20Aに装着され、光モジュール1を光伝送装置内の外部ケース30に対して実装又は引き抜く際に使用するための部材である。図3は、外部ケース30の一例を示す斜視図である。
【0018】
図3に示す外部ケース30は、光モジュール1を挿入する挿入口31Aと、挿入口31Aと対向する排出口31Bと、光モジュール1からの空気を排出口31Bに流す流路(図示しない)と、を有する。外部ケース30内の挿入口31Aから光モジュール1の後方X2から挿入されることで、外部ケース30内に光モジュール1を収容することになる。
【0019】
光モジュール1のケース2には、電磁波を遮断するEMI(Electoro Magnetic Inteference)フィンガ40を備えている。EMIフィンガ40は、外部ケース30内に光モジュール1を実装した際に光モジュール1内部で発生する電磁波を遮断する部材である。尚、説明の便宜上、図1に示す分解斜視図には、EMIフィンガ40の図示を省略している。
【0020】
図4は、実施例1の光モジュール1の空気の流れの一例を示す略側面図である。尚、光モジュール1は、図示しない光伝送装置に実装した場合、光伝送装置内のファンを駆動することで、光モジュール1の前方X1から後方X2に向けて空気が流れることで光モジュール1を冷却することになる。光モジュール1は、アッパーケース2Aの第1のヒートシンク12内の第1のフィン12Aを通じて前方X1から後方X2へ空気が流通するため、ケース2天面の熱を放熱して内蔵する光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0021】
更に、光モジュール1は、アッパーケース2Aの側壁11に形成されたダクト13から第1のフィン12Aを流通する空気の一部がボトムケース2Bの側面流路23を経て第3の側面部20Cに形成された第2のフィン22Aを流れる。その結果、流通する空気で光モジュール1の後方側面の熱を放熱して内蔵する光部品3や電子部品8を局所的冷却できる。
【0022】
実施例1の光モジュール1は、第1のヒートシンク12内の第1のフィン12Aに流れる空気で光モジュール1天面の熱を放熱する。更に、光モジュール1は、第1のヒートシンク12からダクト13を経て第2のヒートシンク22内の第2のフィン22Aに流れる空気で光モジュール1の後方側面の熱を放熱する。その結果、流通する空気で光モジュール1の天面及び後方側面の熱を放熱して内蔵する光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0023】
光モジュール1は、第1のヒートシンク12内の第1のフィン12Aからの空気を第2のヒートシンク22内の第2のフィン22Aに引き込むためのダクト13をアッパーケース2Aの側壁11に形成した。その結果、流通する空気で光モジュール1の天面及び後方側面の熱を放熱して内蔵する光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0024】
尚、実施例1の光モジュール1では、ケース2の天面に第1のヒートシンク12を備える場合を例示したが、第1のヒートシンク12がなくても良く、ケース2の天面のアッパーケース2Aの側壁11にダクト13を設ければよく、適宜変更可能である。
【0025】
尚、実施例1の光モジュール1では、第1のフィン12Aから第2のフィン22Aへ空気が流通する流路としてダクト13を備え、光モジュール1のボトムケース2Bの後方側面を空気で冷却する構造を例示した。しかしながら、光モジュール1のボトムケース2Bの後方側面だけでなく、光モジュール1のボトムケース2Bの前方側面を冷却するようにしても良く、その実施の形態につき、実施例2として以下に説明する。尚、実施例1の光モジュール1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
【実施例0026】
図5は、実施例2の光モジュール1Aの一例を示す分解斜視図、図6は、実施例2の光モジュール1Aの一例を示す斜視図である。図5に示す光モジュール1Aのボトムケース2Bの第1の側面部20Aには、前方X1から後方X2に向けて空気が流れる第1の側面流路24が形成されている。第1の側面流路24は、スライド板金5が第1の側面部20Aに装着されることで、スライド板金5の裏面で前方X1から後方X2に向けて空気が流れる第1の通風路となる。更に、ボトムケース2Bの第3の側面部20Cには、前方X1から後方X2に向けて空気が流れる第2のヒートシンク22が形成されている。ボトムケース2Bの第2の側面部20Bには、アッパーケース2Aとの装着時に、空気が第2のフィン22Aに流通するように第2の側面流路23Aが形成されている。第2の側面流路23A及び第2のフィン22Aは、第2の通風路である。
【0027】
更に、アッパーケース2Aの側壁11の中央部には凹部のスリット14が形成されている。スリット14は、ボトムケース2Bの第1の側面流路24から空気を引き込み、ボトムケース2Bの第2の側面流路23Aに空気を誘導する第3の通風路である。
【0028】
流路は、第1の通風路である第1の側面流路24と、第2の側面流路23A及び第2のフィン22Aと、スリット14と、を有し、第1の側面流路24、スリット14、第2の側面流路23A及び第2のフィン22Aを経て空気が長手方向に流通する。
【0029】
図7は、実施例2の光モジュール1Aの空気の流れの一例を示す略側面図である。尚、光モジュール1Aは、図示しない光伝送装置に実装した場合、光伝送装置内のファンを駆動することで、光モジュール1Aの前方X1から後方X2に向けて空気が流れることになる。ボトムケース2Bの第1の側面部20Aにある第1の側面流路24は、前方X1からの空気を引き込み、引き込んだ空気がアッパーケース2Aの側壁11に形成されたスリット14に誘導する。更に、ボトムケース2Bの第2の側面流路23Aは、スリット14から流れ込んだ空気を第2のヒートシンク22内の第2のフィン22Aに誘導する。そして、第2のフィン22Aは、第2の側面流路23Aから経て空気が後方Xに流れる。その結果、光モジュール1は、第1の側面流路24、スリット14、第2の側面流路23A及び第2のフィン22Aを経て空気が後方に流れることで、側面部位の熱を放熱できる。そして、光モジュール1A内の光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0030】
実施例2の光モジュール1Aは、第1の側面部20Aに形成された第1の側面流路24と、第3の側面部20Cに形成され、第1の側面流路24から第2のフィン22Aに空気を引き込む第2の側面流路23Aとを有する。更に、光モジュール1Aは、第2の側面部20Bに形成されたスリット14を有し、第1の側面流路24、スリット14及び第2の側面流路23Aを経て、空気が第2のフィン22Aに流通する。その結果、光モジュール1Aの側面部位の熱を放熱して光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0031】
尚、実施例2の光モジュール1Aでは、ケース2の天面に第1のヒートシンク12を備える場合を例示したが、第1のヒートシンク12がなくても良く、適宜変更可能である。
【0032】
尚、実施例2の光モジュール1Aでは、ボトムケース2Bの後方側面だけでなく、ボトムケース2Bの前方側面を冷却する場合を例示した。しかしながら、光モジュール1B内に空気を取り込むようにしても良く、その実施の形態につき、実施例3として以下に説明する。尚、実施例1の光モジュール1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
【実施例0033】
図8は、実施例3の光モジュール1Bの一例を示す分解斜視図、図9は、アッパーケース2Aの一例を示す斜視図、図10は、実施例3の光モジュール1Bの一例を示す斜視図である。図8に示す光モジュール1Bのアッパーケース2Aの側壁11は、実施例1のようにダクト13を備えることなく、平坦面である。光モジュール1Bのボトムケース2Bの第3の側面部20Cは、実施例1のように第2のヒートシンク22を備えることはなく、平坦面である。
【0034】
第1のヒートシンク12には、アッパーケース2Aの天面を表裏に貫通する第1の通風孔である第1のダクト15を形成することで、第1のダクト15から光モジュール1Bの後方に空気が流通する。流路は、ケース2に形成され、かつ、ケース天面を表裏に貫通する第1のダクト15を有し、ケース2のアッパーケース2Aとケース2のボトムケース2Bとの間を第1のダクト15を介して空気が流通することになる。
【0035】
図11は、実施例3の光モジュール1Bの空気の流れの一例を示す略側面図である。尚、光モジュール1Bは、図示しない光伝送装置に実装した場合、光伝送装置内のファンを駆動することで、光モジュール1Bの前方X1から後方X2に向けて空気が流れることになる。光モジュール1Bは、第1のヒートシンク12内の第1のフィン12Aに流れる空気で光モジュール1B天面の熱を放熱する。更に、光モジュール1Bは、アッパーケース2Aの天面を表裏に貫通する第1のダクト15からケース2内の後方に空気が流れることで、光モジュール1Bの内部を放熱することになる。その結果、光モジュール1B内の光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0036】
尚、実施例3の光モジュール1Bでは、ケース2の天面に第1のヒートシンク12を備える場合を例示したが、第1のヒートシンク12がなくても良く、ケース2の天面に第1のダクト15を設ければよく、適宜変更可能である。
【0037】
尚、実施例3の光モジュール1Bは、アッパーケース2Aの天面を表裏に貫通する第1のダクト15を形成する場合を例示したが、ボトムケース2Bの側面部に第2のヒートシンク22を配置しても良い。また、実施例1の光モジュール1に第1のダクト15を配置しても良い。更に、実施例2の光モジュール1Aに第1のダクト15を配置しても良く、適宜変更可能である。
【0038】
尚、実施例3の光モジュール1Bは、ボトムケース2Bの側面に放熱構造がない状態であるが、ボトムケース2Bの側面に放熱構造を設けても良く、その実施の形態につきに、実施例4として以下に説明する。尚、実施例3の光モジュール1Bと同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
【実施例0039】
図12は、実施例4の光モジュール1Cの一例を示す分解斜視図、図13は、アッパーケース2Aの一例を示す斜視図、図14は、実施例4の光モジュール1Cの一例を示す斜視図、図15は、実施例4の光モジュールの一例を示す斜視図である。実施例3の光モジュール1Bと実施例4の光モジュール1Cとが異なるところは、ボトムケース2Bの第3の側面部20Cに第3のヒートシンク26を形成した点にある。
【0040】
アッパーケース2Aの表面の第1のヒートシンク12の第1のフィン12A間の部位には、アッパーケース2Aの天面を表裏に貫通する第1のダクト15が形成されることで、第1のダクト15から光モジュール1Cの後方に空気が流通する。第1のダクト15は第1の通風孔である。
【0041】
ボトムケース2Bの第3の側面部20Cには、光モジュール1Cの後方部分の側面部の熱を放熱する第3のヒートシンク26が形成されている。第3のヒートシンク26は、光モジュール1Cの前方X1から後方X2に向けて空気が流通する複数の第3のフィン26Aを有し、第3のフィン26Aを通じて前方X1から後方X2に向けて空気が流通することで光モジュール1Cの後方側面の熱を放熱する。第3のフィン26Aは通風路である。
【0042】
ボトムケース2Bの第2の側面部20Bには、ボトムケース2Bの表裏に貫通する第2のダクト25が形成されることで、第2のダクト25から第3のヒートシンク26内の第3のフィン26Aに空気が流通することで光モジュール1C側面の熱を放熱する。第2のダクト25は第2の通風孔である。
【0043】
図16は、実施例4の光モジュール1Cの空気の流れの一例を示す略側面図である。尚、光モジュール1Cは、図示しない光伝送装置に実装した場合、光伝送装置内のファンを駆動することで、光モジュール1Cの前方X1から後方X2に向けて空気が流れることになる。光モジュール1Cは、第1のヒートシンク12内の第1のフィン12Aに流れる空気で光モジュール1C天面の熱を放熱する。その結果、光モジュール1B内の光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0044】
更に、光モジュール1Cは、第1のフィン12A間の部分を表裏に貫通する第1のダクト15を備え、第1のフィン12Aから第1のダクト15を経て収容部21から排出口6Bに空気が流れることで、光モジュール1Cの内部の熱を放熱する。その結果、光モジュール1B内の光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0045】
更に、光モジュール1Cは、ボトムケース2Bの第2の側面部20Bを表裏に貫通する第2のダクト25と、ボトムケース2Bの第3の側面部2Cに配置された第3のヒートシンク26内の第3のフィン26Aとを備える。光モジュール1Cは、第2のダクト25を経て第3のフィン26Aに空気が流れることで、光モジュール1Cの側面部位の熱を放熱する。その結果、光モジュール1B内の光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0046】
尚、図9及び13のダクト15がEMIフィンガ40より前面にある場合の開口幅は、内部周波数をF[Hz]とした場合、X[mm]=3.0×1011/(F×2)以下にするものとする。尚、内部周波数が100GHzの場合、例えば、ダクト15挿入口がEMIフィンガ40の前方にある場合の開口幅は、3.0×1011/(100×2×10)=1.5mm以下とする。
【実施例0047】
次に実施例1~4の光モジュール1を実装する光伝送装置50について説明する。図17は、実施例5の光伝送装置50の一例を示す略断面図である。図17に示す光伝送装置50は、光モジュール1を収容する外部ケース30を収容する。光伝送装置50は、実装部51と、挿入口51Aと、セパレータ52と、流路53と、ファン54と、排出口55とを有する。実装部51は、外部ケース30を実装する部位である。挿入口51Aは、光モジュール1を実装する外部ケース30を挿入するための開口部である。流路53は、光モジュール1の後方からの空気を排出口55に流す流路である。セパレータ52は、流路53を上下に分断する。そして、流路53は、セパレータ52を使用して、第1の流路53Aと、第2の流路53Bとを有する。ファン54は、流路53内の空気を排出口55に排出するためのファンである。ファン54は、第1の流路53Aに流通する空気の流れを支援する第1のファン54Aと、第2の流路53Bに流通する空気の流れを支援する第2のファン54Bとを有する。排出口55は、光モジュール1の後方に熱を排出する、挿入口51Aと対向する開口部である。
【0048】
図18は、実施例5の光伝送装置50の構成の一例を示すブロック図である。図18に示す光伝送装置50は、光モジュール1と、第1のファン54Aと、第2のファン54Bと、駆動回路71と、制御回路72とを有する。光モジュール1は、ケース2内の光部品3や電子部品8毎に当該光部品3や電子部品8の部品温度を検出すると共に、ケース2内の各部位の温度を検出する温度センサ61を有する。温度センサ61は、光部品3の温度をモニタできるような仕組み(Common Management Interface Specification、CMIS5.0)に準拠したセンサである。
【0049】
駆動回路71は、第1のファン54Aを駆動制御すると共に、第2のファン54Bを駆動制御する。制御回路72は、光部品3毎の温度センサ61の検出結果に基づき、光モジュール1内の各光部品3や各部位の温度を認識し、認識結果に基づき、第1のファン54A及び第2のファン54Bの回転量を制御する。尚、光モジュール1は、実施例1~4の何れか一つの光モジュールである。
【0050】
制御回路72は、第1のフィン12A側の温度に基づき第1のファン54Aの回転量を制御する。制御回路72は、例えば、第1のフィン12A側の温度が基準温度を超える場合、第1のファン54Aの回転量を多くして第1の流路53Aを流れる空気の流量を上げることで第1のフィン12Aの温度を下げる。その結果、光伝送装置50内の光モジュール1の天面側の熱を放熱して光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0051】
制御回路72は、第2のフィン22A側の温度に基づき第2のファン54Bの回転量を制御する。制御回路72は、例えば、第2のフィン22A側の温度が基準温度を超える場合、第2のファン54Bの回転量を多くして第2の流路53Bを流れる空気の流量を上げることで第2のフィン22Aの温度を下げる。その結果、光伝送装置50内の光モジュール1の側面側の熱を放熱して光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0052】
実施例5の光伝送装置50では、流路53をセパレータ52で上下に分断してファン54を駆動制御することで、光モジュール1の上段側である第1の流路53A内の空気の流量又は光モジュール1の下段側である第2の流路53B内の空気の流量を調整する。その結果、光伝送装置50内の光モジュール1の熱を放熱して光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0053】
尚、実施例5の光伝送装置50では、流路53をセパレータ52で第1の流路53A及び第2の流路53Bを形成する場合を例示した。しかしながら、セパレータ52の先端に流路53を上下方向に駆動するフラップ56を設けても良く、その実施の形態につき、実施例6として以下に説明する。尚、実施例5の光伝送装置50と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
【実施例0054】
図19は、実施例6の光伝送装置50Aの一例を示す斜視図、図20A及び図20Bは、実施例6の光伝送装置の一例を示す略断面図である。実施例5の光伝送装置50と実施例6の光伝送装置50Aとが異なるところは、セパレータ52Aの先端に、流路53を上下方向に分断すべく、上下方向に駆動するフラップ56を備えた点にある。
【0055】
光伝送装置50Aは、フラップ56を上下方向に駆動することで、流路53を上下に分断して第1の流路53A及び第2の流路53Bを形成する。光伝送装置50Aは、フラップ56を上方向に駆動することで、第2の流路53Bを広くすると共に、フラップ56を下方向に駆動することで、第1の流路53Aを広くする。光伝送装置50は、流路53内に配置され、フラップ56で形成する第1の流路53A及び第2の流路53Bを流れる空気を排出口に流すファン54を有する。
【0056】
図21は、実施例6の光伝送装置50Aの構成の一例を示すブロック図である。図21に示す光伝送装置50Aは、光モジュール1と、ファン54と、フラップ56と、駆動回路71と、制御回路72とを有する。駆動回路71は、ファン54の回転量及びフラップ56の位置を駆動制御する。制御回路72は、各光モジュール1内の光部品3毎の温度センサ61のセンサ結果に基づき、駆動回路71を制御する。
【0057】
制御回路72は、第1のフィン12A側の温度及び第2のフィン22A側の温度に基づき、ファン54及びフラップ56を駆動制御する駆動回路71を制御する。制御回路72は、例えば、第1のフィン12A側の温度が基準温度を超える場合、図20Bに示すように、フラップ56を下方向に駆動して第1の流路53Aを広くして第1の流路53Aを流れる空気の流量を上げることで第1のフィン12Aの温度を下げる。その結果、光伝送装置50A内の光モジュール1の天面側の熱を放熱して光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0058】
制御回路72は、例えば、第2のフィン22A側の温度が基準温度を超える場合、図20Aに示すように、フラップ56を上方向に駆動して第2の流路53Bを広くして第2の流路53Bを流れる空気の流量を上げることで第2のフィン22Aの温度を下げる。その結果、光伝送装置50A内の光モジュール1の側面側の熱を放熱して光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0059】
実施例6の光伝送装置50Aでは、流路53を上下に分断するフラップ56及びファン54を駆動制御することで、光モジュール1の上段側である第1の流路53A内の空気の流量又は光モジュール1の下段側である第2の流路53B内の空気の流量を調整する。その結果、光伝送装置50A内の光モジュール1の熱を放熱して光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0060】
尚、説明の便宜上、実施例5の光伝送装置50は、単一の光モジュール1を実装する場合を例示したが、複数の光モジュール1を並列に実装しても良く、その実施の形態につき、実施例7として以下に説明する。尚、実施例5の光伝送装置50と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
【実施例0061】
図22は、実施例7の光伝送装置50Bの正面側の一例を示す略斜視図、図23は、実施例7の光伝送装置50Bの背面側の一例を示す略斜視図、図24は、実施例7の光伝送装置の構成の一例を示すブロック図、図25は、実施例7の光伝送装置の一例を示す背面図である。図22に示す光伝送装置50Bは、上下2段の内、1段毎、例えば、6台の光モジュール1を並列に実装する構造にした。図23に示す光伝送装置50Bは、流路53を上下に分断して第1の流路53A及び第2の流路53Bを形成すべく、上下方向に駆動するフラップ56X(56)と、流路53を左右に分断する6枚の縦セパレータ57と、を有する。更に、光伝送装置50Bは、フラップ56Xで分断された第1の流路53Aを上下方向に分断すべく、上下方向に駆動する第1のフラップ56A(56)を有する。光伝送装置50Bは、フラップ56Xで分断された第2の流路53Bを上下方向に分断すべく、上下方向に駆動する第2のフラップ56B(56)と、光モジュール1毎に配置されたファン54とを有する。各ファン54は、光モジュール1後方から空気を光モジュール1毎の排出口55へ空気を流す。
【0062】
縦セパレータ57A~57Cは、例えば、上下2段の光モジュール1毎に流路53を分断する。縦セパレータ57D~57Eは、上下2段の光モジュール1毎に限定されるものではなく、所定の範囲で流路53を分断する。
【0063】
光伝送装置50Bは、縦セパレータ57で光モジュール1毎の流路53を分断し、分断された流路53毎にファン54を配置する。
【0064】
制御回路72は、各光モジュール1の温度センサ61のモニタ結果に基づき、光モジュール1に対応した流路53の空気を流すファン54を駆動制御する。制御回路72は、例えば、12台の光モジュール1の内、対象の光モジュール1のモニタ結果が基準温度を超える場合、基準温度を超えた光モジュール1に対応した流路53に配置されたファン54のファン回転量を他のファン54に比較して多くする。そして、制御回路72は、対象の光モジュール1の空気の流量を高めることで空気の流量を部分的に調整できる。その結果、光伝送装置50B内の各光モジュール1の熱を放熱して光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0065】
制御回路72は、各光モジュール1の温度センサ61のモニタ結果に基づき、光モジュール1に対応した流路53のフラップ56X、第1のフラップ56A及び第2のフラップ56Bを駆動制御する。制御回路72は、フラップ56X、第1のフラップ56A及び第2のフラップ56Bを調整することで、基準温度を超えた光モジュール1の空気の流量を調整できる。その結果、光伝送装置50B内の各光モジュール1の熱を放熱して光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0066】
尚、実施例7の光伝送装置50Bでは、上下方向に駆動する、フラップ56X、第1のフラップ56A及び第2のフラップ56Bを配置する場合を例示した。しかしながら、第1のフラップ56Aの代わりに第1の横セパレータ、第2のフラップ56Bの代わりに第2の横セパレータ、フラップ56Xの代わりセパレータとしても良く、適宜変更可能である。その結果、光伝送装置50B内の流路53を上下左右に分断できる。
【0067】
尚、説明の便宜上、実施例5の光伝送装置50は、単一の光モジュール1を実装する場合を例示したが、複数の光モジュール1を並列に実装しても良く、その実施の形態につき、実施例8として以下に説明する。尚、実施例5の光伝送装置50と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
【実施例0068】
図26は、実施例8の光伝送装置の背面側の一例を示す略斜視図、図27は、実施例8の光伝送装置の一例を示す略側面図、図28は、実施例8の光伝送装置の構成の一例を示すブロック図である。図26に示す光伝送装置は、上下2段の内、1段毎、例えば、6台の光モジュール1を並列に実装する構造にした。光伝送装置50Cは、流路53を上下に分断して第1の流路53A及び第2の流路53Bを形成すべく、上下方向に駆動するフラップ56X(56)を有する。光伝送装置50Cは、第1の流路53Aを上下に駆動する第1のフラップ56A(56)と、第2の流路53Bを上下に駆動する第2のフラップ56B(56)とを有する。
【0069】
光伝送装置50Cは、フラップ56Xで上段の光モジュール1群の第1の流路53A及び第2の流路53Bに分断し、分断された流路53毎にファン54を配置する。ファン54は、光モジュール1後方から空気を光モジュール1毎の排出口から空気を流す。
【0070】
制御回路72は、各光モジュール1の温度センサ61のモニタ結果に基づき、光モジュール1毎のファン54を駆動制御する。制御回路72は、例えば、12台の光モジュール1の内、対象の光モジュール1のモニタ結果が基準温度を超える場合、基準温度を超えた光モジュール1に対応した流路53に配置されたファン54のファン回転量を他のファン54に比較して多くする。そして、制御回路72は、対象の光モジュール1の空気の流量を高めることで空気の流量を部分的に調整できる。その結果、光伝送装置50C内の各光モジュール1の熱を放熱して光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【0071】
制御回路72は、各光モジュール1の温度センサ61のモニタ結果に基づき、光モジュール1に対応した流路53のフラップ56X、第1のフラップ56A及び第2のフラップ56Bを駆動制御する。制御回路72は、第1のフラップ56A及び第2のフラップ56Bを調整することで、基準温度を超えた光モジュール1の空気の流量を調整できる。その結果、光伝送装置50C内の各光モジュール1の熱を放熱して光部品3や電子部品8を局所的に冷却できる。
【符号の説明】
【0072】
1 光モジュール
2 ケース
2A アッパーケース
2B ボトムケース
3 光部品
5 スライド板金
8 電子部品
12 第1のヒートシンク
12A 第1のフィン
13 ダクト
14 スリット
15 第1のダクト
22 第2のヒートシンク
22A 第2のフィン
23A 第2の側面流路
24 第1の側面流路
25 第2のダクト
30 外部ケース
51A 挿入口
52 セパレータ
53 流路
53A 第1の流路
53B 第2の流路
54 ファン
54A 第1のファン
54B 第2のファン
55 排出口
56 フラップ
61 温度センサ
72 制御回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28