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特開2023-173466ポイント管理システム、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173466
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】ポイント管理システム、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20231130BHJP
【FI】
G06Q30/02 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085745
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】517031339
【氏名又は名称】STOCK POINT株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100153006
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 勇三
(74)【代理人】
【識別番号】100121669
【弁理士】
【氏名又は名称】本山 泰
(72)【発明者】
【氏名】土屋 清美
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】ユーザにポイント所有の動機を与える。
【解決手段】ポイント管理システム10は、ユーザUが所有するポイントの残高を、前記ポイントの付与及び使用に応じて増減させる第1増減部11Aと、前記ポイントの残高を、前記ポイントに予め対応付けられたコミュニティの人気度の経時的な変化に応じて増減させる第2増減部11Bと、備える。コミュニティは、商店街、地域社会、及び、バーチャル空間のうちのいずれかである。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所有するポイントの残高を、前記ポイントの付与及び使用に応じて増減させる第1増減部と、
前記ポイントの残高を、前記ポイントに予め対応付けられたコミュニティの人気度の経時的な変化に応じて増減させる第2増減部と、
を備えるポイント管理システム。
【請求項2】
前記コミュニティは、商店街、地域社会、及び、バーチャル空間のうちのいずれかである、
請求項1に記載のポイント管理システム。
【請求項3】
前記人気度は、活性度である、
請求項1に記載のポイント管理システム。
【請求項4】
前記人気度は、SNS(Social Networking Service)での話題度である、
請求項1に記載のポイント管理システム。
【請求項5】
ユーザが所有するポイントの残高を、前記ポイントの付与及び使用に応じて増減させる第1増減部と、
前記ポイントの残高を、前記ポイントに予め対応付けられた企業のSNS(Social Networking Service)での話題度の経時的な変化に応じて増減させる第2増減部と、
を備えるポイント管理システム。
【請求項6】
ユーザが所有するポイントの残高を、前記ポイントの付与及び使用に応じて増減させる第1増減部と、
前記ポイントの残高を、前記ポイントに予め対応付けられたコンテンツの人気度の経時的な変化に応じて増減させる第2増減部と、
を備えるポイント管理システム。
【請求項7】
ユーザが所有するポイントの残高を、前記ポイントの付与及び使用に応じて増減させる第1増減部と、
前記ポイントの残高を、前記ポイントに予め対応付けられたコモディティの現物取引価格の経時的な変化に応じて増減させる第2増減部と、
を備えるポイント管理システム。
【請求項8】
ユーザが所有するポイントの残高を、前記ポイントの付与及び使用に応じて増減させる第1増減部と、
前記ポイントの残高を、前記ポイントに予め対応付けられたSDGs(Sustainable Development Goals)の達成度の経時的な変化に応じて増減させる第2増減部と、
を備えるポイント管理システム。
【請求項9】
前記ユーザのユーザ端末からの前記ポイントの残高の照会に応答して、現在の前記ポイントの残高を前記ユーザ端末に送信する残高通知部をさらに備える、
請求項1から8のいずれか1項に記載のポイント管理システム。
【請求項10】
コンピュータを、請求項1から8のいずれか1項に記載のポイント管理システムが備える前記第1増減部、及び、前記第2増減部として動作させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者に付与されたポイントを管理するポイント管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザに付与されたポイントの残高を、このポイントに予め対応付けられた株式の株価に応じて増減させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6042011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、ポイントの連動対象として株価が開示されているが、ポイントの連動対象を他の指標とすることで、ユーザにポイント所有の動機を与えることも考えられる。
【0005】
本発明は、ユーザにポイント所有の動機を与えることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明にかかるポイント管理システムは、ユーザが所有するポイントの残高を、前記ポイントの付与及び使用に応じて増減させる第1増減部と、前記ポイントの残高を、前記ポイントに予め対応付けられたコミュニティの人気度の経時的な変化に応じて増減させる第2増減部と、を備える。
【0007】
一例として、前記コミュニティは、商店街、地域社会、及び、バーチャル空間のうちのいずれかである。
【0008】
一例として、前記人気度は、活性度である。
【0009】
一例として、前記人気度は、SNS(Social Networking Service)での話題度である。
【0010】
本発明にかかるポイント管理システムは、ユーザが所有するポイントの残高を、前記ポイントの付与及び使用に応じて増減させる第1増減部と、前記ポイントの残高を、前記ポイントに予め対応付けられた企業のSNS(Social Networking Service)での話題度の経時的な変化に応じて増減させる第2増減部と、を備える。
【0011】
本発明にかかるポイント管理システムは、ユーザが所有するポイントの残高を、前記ポイントの付与及び使用に応じて増減させる第1増減部と、前記ポイントの残高を、前記ポイントに予め対応付けられたコンテンツの人気度の経時的な変化に応じて増減させる第2増減部と、を備える。
【0012】
本発明にかかるポイント管理システムは、ユーザが所有するポイントの残高を、前記ポイントの付与及び使用に応じて増減させる第1増減部と、前記ポイントの残高を、前記ポイントに予め対応付けられたコモディティの現物取引価格の経時的な変化に応じて増減させる第2増減部と、を備える。
【0013】
本発明にかかるポイント管理システムは、ユーザが所有するポイントの残高を、前記ポイントの付与及び使用に応じて増減させる第1増減部と、前記ポイントの残高を、前記ポイントに予め対応付けられたSDGs(Sustainable Development Goals)の達成度の経時的な変化に応じて増減させる第2増減部と、を備える。
【0014】
前記ユーザのユーザ端末からの前記ポイントの残高の照会に応答して、現在の前記ポイントの残高を前記ユーザ端末に送信する残高通知部をさらに備える。
【0015】
本発明にかかるプログラムは、コンピュータを、上記ポイント管理システムが備える前記第1増減部、及び、前記第2増減部として動作させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザにポイント所有の動機が与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1実施形態にかかるポイント管理システムの構成を示す構成図である。
図2】ポイント管理テーブルの構成を示す図である。
図3】ポイント管理システムの構成を示す構成図である。
図4】第1増減部の動作を示すフローチャートである。
図5】第1増減部の動作を示すフローチャートである。
図6】第2増減部の動作を示すフローチャートである。
図7】残高通知部の動作を示すフローチャートである。
図8】本発明の第2実施形態にかかるポイント管理システムの構成を示す構成図である。
図9】本発明の第3実施形態にかかるポイント管理システムの構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0019】
[第1実施形態]
本実施形態に係るポイント管理システム10の構成例を図1に示す。ポイント管理システム10は、ユーザUに付与され所有されるポイントを管理するように構成されている。
【0020】
ポイントは、当該ポイントに予め対応付けられたコミュニティ50の人気度の経時的な変化に応じて増減する人気度連動型のポイントである。ここでは、1つのコミュニティ50に対して1種類のポイントが発行される。コミュニティ50は、ここでは商店街とするが、一定範囲の地域社会などであってもよい。人気度は、ここでは活性度である。活性度として、ここではコミュニティ50を訪れた人の数を表す数値が採用されており、コミュニティ50の定点カメラ51が撮影した撮影画像に写った人の数により特定される。コミュニティ50を訪れた人が多ければ、そのコミュニティ50は活性化しており人気がある。このため、その活性度ないし人気度が高くなる。
【0021】
人気度ないし活性度を特定する人の数は、コミュニティ50が運営する集計システム52によりカウントされる。集計システム52は、任意のサーバコンピュータなどからなる。集計システム52は、定点カメラ51が撮影した撮影画像に対する画像認識処理などにより、当該撮影画像に写った人の数をカウントする。集計システム52は、例えば、1時間ごとにカウントされた人の数の一定期間ごと、例えば1週間ごとに集計して、1週間における前記人の数の合計を導出し、導出した合計値を上記人気度(ここでは活性度)としてポイント管理システム10に通信ネットワークNWを介して供給する(図3も参照)。このとき、集計システム52は、前記の人気度とともに、コミュニティ50に対応するポイントを識別するポイントIDも送信する。ポイントIDは、集計システム52に予め登録されているものとする。
【0022】
ポイントは、コミュニティ50に属する複数の店舗55のいずれかで商品(サービスであってもよい。以下、商品について同じ)を購入したユーザUに付与される。ポイントは、商品の購入金額に対する一定割合(例えば、購入金額の1%)のポイント数だけユーザUに付与される。ポイントの付与方法は、任意である。例えば、店舗55のコンピュータなどの店舗システム56は、ユーザUが商品を購入した際に、当該ユーザUのユーザ端末U1(スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータなど)から当該ユーザ端末U1に予め登録されている当該ユーザUを識別するユーザID(例えば、メールアドレス)を取得する。店舗システム56は、取得したユーザIDと、今回の商品購入によりユーザUに付与される付与ポイント数と、このポイントを識別するポイントIDと、を含むポイント付与指示をポイント管理システム10に通信ネットワークNWを介して供給する(図3も参照)。
【0023】
ポイントは、ユーザUにより、コミュニティ50に属する店舗55で商品を購入する際に使用される。例えば、1ポイントを使用通貨(補助通貨を含む)の最小単位相当(日本であれば1円)とする。例えば、店舗システム56は、ユーザUが商品を購入する際に、当該ユーザUのユーザ端末U1から当該ユーザUを識別するユーザIDを取得する。また、店舗システム56には、ユーザUが今回の買い物で使用したい使用ポイント数が入力される。店舗システム56は、前記で取得したユーザIDと、前記で入力された使用ポイント数と、当該ポイントを識別するポイントIDと、を含むポイント使用指示をポイント管理システム10に通信ネットワークNWを介して供給する(図3も参照)。
【0024】
上記ポイント数などが供給されるポイント管理システム10は、ユーザが所有するポイントの残高を管理するように構成されている。ポイント管理システム10は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ11と、プロセッサのメインメモリとして動作するRAM(Random Access Memory)12と、SSD(Solid State Drive)などからなる不揮発性の記憶装置13と、を備える。ポイント管理システム10は、通信ネットワークNWに接続されたNIC(Network Interface Card)14も備える。
【0025】
記憶装置13には、ポイント残高をユーザID及びポイントIDごとに管理するポイント管理テーブルが設けられている。ポイント管理テーブルには、図2に示すように、ユーザID、ポイントID、ポイント残高X(t)、及び、更新時人気度P(t)が互いに対応付けられて格納されている。ポイント管理テーブルの1行のユーザID、ポイントID、ポイント残高X(t)、及び、更新時人気度P(t)の組を1レコードともいう。ポイント残高X(t)は、このポイント残高X(t)に対応したポイントIDが識別するポイントの現在の残高である。このポイント残高X(t)は、コミュニティ50も人気度に基づいて定期的に更新される。更新時人気度P(t)は、ポイントの直近の更新時の人気度を示す。
【0026】
プロセッサ11は、記憶装置13が記憶するプログラムを実行することにより、図3に示す第1増減部11A、第2増減部11B、及び、残高通知部11Cとして動作する。第1増減部11Aは、ユーザUが所有するポイントのポイント残高X(t)を、このユーザUへのポイントの付与及びユーザUによる使用に応じて増減させる。第2増減部11Bは、ポイント残高X(t)を、そのポイントに予め対応付けられたコミュニティ50の人気度の経時的な変化に応じて増減させる。残高通知部11Cは、ユーザUのなどのユーザ端末U1からのポイント残高X(t)の照会に応答して、当該ユーザUの現在のポイント残高X(t)をユーザ端末U1に通知する。ユーザ端末U1は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどであればよい。
【0027】
第1増減部11Aは、図4及び図5に示すような動作を行う。
【0028】
図4に示すように、店舗システム56は、ポイント付与の際、付与ポイント数、ユーザID、及び、ポイントIDを含むポイント付与指示をポイント管理システム10に送信する(ステップS11)。ポイント管理システム10の第1増減部11Aは、店舗システム56からポイント付与指示を受信すると、当該ポイント付与指示に含まれるユーザID及びポイントIDの組が、ポイント管理テーブルに登録されているかを判別する(ステップS12)。登録されている場合(ステップS12;Yes)、第1増減部11Aは、ポイント管理テーブルのユーザID及びポイントIDに対応するポイント残高X(t)に付与ポイント数を加算する(ステップS13)。登録されていない場合(ステップS12;No)、第1増減部11Aは、ポイント付与指示に含まれる付与ポイント数、ユーザID、及び、ポイントIDを1レコードとして互いに対応付けてポイント管理テーブルに登録する(ステップS14)。
【0029】
以上のようにして、第1増減部11Aは、ユーザUが所有するポイントのポイント残高X(t)を、このユーザUへのポイントの付与に応じて増加させる。前記のポイント残高X(t)は、「0」を含む。つまり、前記ポイント残高X(t)の増加の態様は、上記ステップS12及びS14といった、付与ポイント数などのポイント管理テーブルへの新規登録の処理を含む。
【0030】
図5に示すように、店舗システム56は、ポイント使用の際、使用ポイント数、ユーザID、及び、ポイントIDを含むポイント使用指示をポイント管理システム10に送信する(ステップS21)。第1増減部11Aは、ポイント管理テーブルのユーザID及びポイントIDに対応するポイント残高X(t)から使用ポイント数を減算する(ステップS22)。
【0031】
以上のようにして、第1増減部11Aは、ユーザUが所有するポイントのポイント残高X(t)を、このユーザUによるポイントの使用に応じて増加させる。
【0032】
第2増減部11Bは、図6に示すような動作を行う。
【0033】
図6に示すように、集計システム52は、例えば1週間分の、定点カメラ51が1時間ごとに撮影した各撮影画像に写った人の数の合計などの人気度を集計し、集計した人気度をポイントIDとともにポイント管理システム10に送信する(ステップS31)。
【0034】
ポイント管理システム10の第2増減部11Bは、受信した人気度及びポイントIDに基づいてポイント管理テーブルを参照し、ポイントIDに対応するポイント残高X(t)を人気度に応じて増減させる(ステップS32)。例えば、第2増減部11Bは、ポイント管理テーブルのポイントIDに対応する更新時人気度P(t)と、今回の人気度P(new)と、ポイント残高X(t)とに基づいて下記の式(1)により、新しいポイント残高X(new)を導出する。第2増減部11Bは、ポイント管理テーブルの上記更新時人気度P(t)及びポイント残高X(t)を、前記で受信又は導出した人気度P(new)及びポイント残高X(new)に更新する。
X(new)=X(t)*P(new)/P(t)・・・(1)
【0035】
残高通知部11Cは、図7に示すような動作を行う。
【0036】
図7に示すように、ユーザUのユーザ端末U1は、当該ユーザUのポイント残高X(t)の残高照会をポイント管理システム10に送信する(ステップS41)。残高照会は、ユーザUからの操作に基づいて残高照会を送信する。残高照会は、ユーザ端末U1に登録されているユーザID及びポイントIDを含む。ポイント管理システム10の残高通知部11Cは、受信した残高照会が含むユーザID及びポイントIDに基づいてポイント管理テーブルを参照し、当該ユーザID及びポイントIDに対応するポイント残高X(t)を取得してユーザ端末U1に返信する(ステップS42)。ユーザ端末U1は、ユーザ端末U1からのポイント残高X(t)を自身の表示部などに表示する(ステップS43)。
【0037】
以上説明したように、本実施形態では、ポイント残高X(t)が、コミュニティ50の人気度(ここでは活性度)に連動して増減する。従って、ユーザUは、ポイントを所有してみようと考えるようになる。つまり、本実施形態により、ユーザUに対してポイント所有の動機が与えられる。また、コミュニティ50の人気度が増えればポイント残高X(t)が増えるので、ユーザUはコミュニティ50を応援するようになり、コミュニティ50に対するロイヤリティ(愛着)が向上する。
【0038】
また、残高通知部11Cにより、ユーザ端末U1からのポイントの残高照会に応答して、現在のポイント残高をユーザ端末U1に送信することで、ユーザUに現在のポイント残高を通知することができる。
【0039】
また、ポイント残高X(t)がポイント管理テーブルにより管理され、各部11A~11Bによるポイント残高の増減は、ポイント管理テーブルのポイント残高X(t)を更新することにより行われる。また、残高通知部11Cによるポイント残高の通知も、ポイント管理テーブルのポイント残高X(t)に基づいて行われる。これらにより、ポイント残高の増減及び通知が容易となっている。
【0040】
[第1実施形態の変形例]
ポイントは、コミュニティ50により開催又は実施されるイベントの参加したユーザUに付与されてもよい。イベントは、コンサートなどであってもよいし、所定の施策などであってもよい。この場合、例えば、コミュニティ50の店舗システム56などの各種コンピュータは、イベントに参加したユーザUのユーザ端末U1から当該ユーザ端末U1に予め登録されているユーザID(例えば、メールアドレス)を取得する。前記コンピュータは、取得したユーザIDと、今回のイベント参加によりユーザUに付与される付与ポイント数と、このポイントを識別するポイントIDと、を含むポイント付与指示をポイント管理システム10に通信ネットワークNWを介して供給する。
【0041】
ポイントは、コミュニティ50により開催又は実施されるイベント(コミュニティ50による施策を含む)に参加するためにも利用されてもよいし、コミュニティ50が提供する特定の賞品(グッズ)と交換するために利用されてもよい。ポイントは、コミュニティ50内の他のユーザに有償又は無償で譲渡可能であってもよい。これらの場合であっても、任意の装置が、ユーザIDと、使用ポイント数と、ポイントIDとを含むポイント使用指示をポイント管理システム10に通信ネットワークNWを介して供給する。ポイントの譲渡の場合、前記任意の装置は、譲渡先の他のユーザに対してポイントを付与するポイント付与指示も生成してポイント管理システム10に供給する。
【0042】
上記活性度としてのコミュニティ50に訪れた人の数は、コミュニティ50の最寄り駅での降車人数の一定期間の合計、コミュニティ50に入ってきた車の台数の一定期間の合計などであってもよい。第1増減部11Aは、外部サーバなどからこれらの数を人気度として取得してもよい。
【0043】
上記活性度は、例えば、1週間ごとのコミュニティ50に属する全店舗55の売り上げの合計又は平均などであってもよい。この場合、集計システム52は、各店舗55の店舗システム56から売上高を取得して、全店舗55の売り上げの合計又は平均を人気度として集計し、集計結果をポイント管理システム10に送信する。活性度は、コミュニティ50の活性度合いを示す指標であれば、他の指標でもよい。
【0044】
コミュニティ50の人気度として、例えば、SNS(Social Networking Service)での話題度が採用されてもよい。この話題度は、一定期間における、そのコミュニティ50に対する投稿数、投稿者人数、各投稿内容を任意の方法で数値化した数値、及び、1の投稿当たりの平均文字数のうちの1つの又は複数の組み合わせに基づく数値であってもよい。投稿内容を任意の方法で数値化した数値は、例えば、コミュニティ50に関係するワード及び肯定的なワード(好きなど)を含む投稿を1点とし、コミュニティ50に関係するワード及び否定的なワード(嫌いなど)を含む投稿を-1点として、一定期間における全投稿を加算した数値である。集計システム52は、各種のSNSでの投稿をAI(Artificial Intelligence)などで監視し、前記話題度を人気度としてポイントIDとともにポイント管理システム10に送信する。話題度は、コミュニティ50が話題となっている度合いであればよい。各種のSNSでの投稿は、第2増減部11Bにより監視されてもよい。
【0045】
コミュニティ50の人気度として、コミュニティ50おける、オフィス、店舗、又は、住宅といった不動産の賃料を表す指数(平均賃料など)が採用されてもよい。第1増減部11Aは、外部サーバなどから当該指数を人気度として取得してもよい。
【0046】
以上のような各変形例でも、上記実施形態と同様に、ユーザUに対してポイント所有の動機が与えられ、コミュニティ50に対するロイヤリティ(愛着)が向上する。
【0047】
第1増減部11Aは、ステップS13及びS14でポイント残高X(t)に加算する又はポイント残高X(t)として登録するポイント数を、ポイント管理テーブルの更新時人気度P(x)に応じて増減させてもよい。この場合、記憶装置13は、ポイントごとの更新時人気度P(t)と、当該ポイントを発行したときの基準となる人気度P(base)とを、ポイントIDごとに記憶しているものとする。なお、更新時人気度P(t)は、ポイント管理テーブルにも格納されているので、ポイント管理テーブルのものが使用されてもよい。そして、第1増減部11Aは、店舗システム56からの付与ポイント数又は使用ポイント数をX(M)として、加算又は登録するポイント数Xを、下記の式(2)により導出する。
X=X(M)*P(t)/P(base)・・・(2)
【0048】
[第2実施形態]
第2実施形態では、ポイントがコミュニティの他の例であるバーチャル空間の人気度に連動して増減する。以下、第2実施形態について、第1実施形態と異なる部分を中心として説明する。第2実施形態の、第1実施形態と同じ、同様の、又は、対応する要素については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0049】
図8に示すように、第2実施形態に係るポイント管理システム110は、通信ネットワークNWを介して、バーチャル空間を提供するサーバコンピュータなどからなるバーチャル空間提供システム60と通信可能に設けられている。ユーザUは、ユーザ端末U1を操作して、バーチャル空間提供システム60にアクセスし、バーチャル空間を利用する。バーチャル空間には、仮想店舗などが設けられている。
【0050】
上記のポイントは、バーチャル空間で付与又は使用される。ポイントは、第1実施形態と同様に、ユーザUがバーチャル空間の仮想店舗などで商品を購入したときに当該ユーザUに付与又は当該ユーザUにより使用される。バーチャル空間提供システム60は、ポイントの付与又は使用時に、ユーザUのユーザIDなどを取得し、第1実施形態と同様に、ポイント付与指示又はポイント使用指示を生成してポイント管理システム110に送信する。ポイントは、上記と同様、バーチャル空間で開催又は実施されるイベントの参加したユーザUに付与されてもよい。バーチャル空間提供システム60は、イベントに参加したユーザUのユーザID(例えば、メールアドレス)などを取得し、ポイント付与指示を生成してポイント管理システム110に送信する。ポイントは、上記と同様、バーチャル空間で開催又は実施されるイベントに参加するためにも利用されてもよいし、バーチャル空間が提供される特定の賞品(アイテム)と交換するために利用されてもよい。ポイントは、バーチャル空間内の他のユーザに有償又は無償で譲渡可能であってもよい。これらの場合であっても、バーチャル空間提供システム60は、ポイント使用指示をポイント管理システム10に供給する。ポイントの譲渡の場合、バーチャル空間提供システム60は、譲渡先の他のユーザに対してポイントを付与するポイント付与指示も生成してポイント管理システム110に供給する。
【0051】
バーチャル空間提供システム60は、自身が提供するバーチャル空間の人気度を監視する。人気度としては、第1実施形態と同様に、一定期間においてバーチャル空間に訪れた人の数、又は、バーチャル空間における一定期間の売り上げの合計又は平均値などの活性度がある。また、人気度としては、第1実施形態と同様に、SNS(Social Networking Service)での話題度も考えられる。バーチャル空間提供システム60は、人気度を一定期間ごとにポイント管理システム110に供給する。人気度は、ポイント管理システム110(例えば第2増減部11B)により監視されてもよい。
【0052】
ポイント管理システム110は、第1実施形態と同様に、そのプロセッサ11が、図3に示す第1増減部11A、第2増減部11B、及び、残高通知部11Cとして動作する。これらの動作の説明は、第1実施形態に準じる。第1実施形態におけるポイント付与指示及びポイント使用指示は、バーチャル空間提供システム60からのポイント付与指示及びポイント使用指示に読み替えられる。第1実施形態におけるコミュニティ50の人気度は、バーチャル空間提供システム60からのバーチャル空間の人気度に読み替えられる。
【0053】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、ユーザUに対してポイント所有の動機が与えられ、バーチャル空間自体に対するロイヤリティ(愛着)、及び又は、バーチャル空間に参加している又は当該バーチャル空間を提供している企業に対するロイヤリティ(愛着)が向上する。
【0054】
[第3実施形態]
以下、第3実施形態について、第1及び第2実施形態と異なる部分を中心として説明する。第3実施形態の、第1及び第2実施形態と同じ、同様の、又は、対応する要素については同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0055】
図8に示す第3実施形態に係るポイント管理システム210は、ポイント残高X(t)を、ポイントに予め対応付けられた、(A)企業のSNSでの話題度の経時的な変化、(B)コンテンツの人気度の経時的な変化、(C)コモディティの現物取引価格の経時的な変化、又は、(D)SDGs(Sustainable Development Goals)の達成度の経時的な変化に応じて増減させる。
【0056】
企業のSNSでの話題度は、例えば、上述のコミュニティ50のSNSでの話題度に準じる。コンテンツとしては、映画又はテレビ番組があり、人気度としては、例えば、一定期間ごとの映画の興行収入又はテレビ番組の視聴率がある。コモディティとしては、生鮮食品(特定の種類の肉、野菜、穀物、フルーツ、魚など)、原油、又は、貴金属などがあり、現物取引価格は、特定の1又は複数の市場(例えば豊洲市場)での一定期間における前記コモディティ(例えば、マグロ)の平均価格又は特定の価格(最高値又は最安値など)などであればよい。SDGsの達成度としては、所定期間(例えば、1日)ごとの二酸化炭素の削減量及び又は吸収量、カーボンクレジットの値段(1日の終値、又は最安値など)などがある。なお、カーボンクレジットの値段が上がるということは、脱炭素化が難しいということになるので、SDGsの達成度は、カーボンクレジットの値段が上がるほど低くなるようにしてもよい。上記話題度、人気度、現物取引価格、及び、達成度は、任意の方法により取得又は導出されてポイント管理システム210に供給される。
【0057】
ポイントの付与及び使用は、外部サーバ70により管理される。ポイントの付与及び使用は、任意の方法により行われる。ポイントが企業のSNSでの話題度に連動する場合、ポイントは、例えば、当該企業が提供する商品の購入時に付与又は使用される。ポイントがコンテンツの人気度に連動する場合、ポイントは、例えば、当該コンテンツに関する商品、当該コンテンツの提供企業が提供する商品の購入時に付与又は使用される。ポイントがコモディティの現物取引価格に連動する場合、ポイントは、例えば、前記コモディティ又は当該コモディティと同じ市場で取引される他のコモディティの購入時に付与又は使用される。また、当該ポイントは、前記コモディティを指定する特定企業の商品の購入時に付与又は使用されてもよい。ポイントがSDGsの達成度に連動する場合、ポイントは、例えば、SDGsを指定する特定企業の商品の購入時に付与又は使用されてもよい。外部サーバ70は、ポイントの付与又は使用の情報を任意の方法で取得し、上記と同様のポイント付与指示及びポイント使用指示としてポイント管理システム10に供給する。ポイントは、上記同様、イベントの参加時に付与又は使用されるように設定されてもよいし、商品の交換などに使用されてもよい。
【0058】
ポイント管理システム210は、第1実施形態と同様に、そのプロセッサ11が、図3に示す第1増減部11A、第2増減部11B、及び、残高通知部11Cとして動作する。これらの動作の説明は、第1実施形態に準じる。第1実施形態におけるポイント付与指示及びポイント使用指示は、外部サーバ70からのポイント付与指示及びポイント使用指示に読み替えられる。第1実施形態におけるコミュニティ50の人気度は、企業のSNSでの話題度、コンテンツの人気度、コモディティの現物取引価格、又は、SDGsの達成度に読み替えられる。
【0059】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、ユーザUに対してポイント所有の動機が与えられる。また、企業又はコンテンツに対するロイヤリティ(愛着)、又は、コモディティ又はSDGsに対する興味が向上する。
【0060】
[第1~第3実施形態の変形例]
ポイントの付与及び使用は、任意の方法で行われればよい。上記の人気度、活性度、SNSでの話題度、現物取引価格、達成度などの具体的取得方法又は導出方法などは、上記に限らず任意である。
【0061】
上記各部11A~11Cのそれぞれは、別個のサーバコンピュータにより構成されてもよい。上記テーブルの構成は、任意であり、また、その記憶場所も、ポイント管理システム10外部のサーバなどであってもよい。プログラムは、不揮発性記憶装置の非一時的な記憶媒体に記憶されればよい。各部11A~11Cのうちの少なくとも一部は、1以上の論理回路により構成されてもよい。論理回路としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などが挙げられる。
【0062】
[本発明の範囲]
以上、実施形態及び変形例を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態及び変形例に限定されるものではない。上記実施形態及び変形例の各構成は、矛盾しない範囲で任意に組み合わせ可能である。
【符号の説明】
【0063】
10…ポイント管理システム、11…プロセッサ、11A…第1増減部、11B…第2増減部、11C…残高通知部、13…記憶装置、50…コミュニティ、51…定点カメラ、52…集計システム、55…店舗、56…店舗システム、60…バーチャル空間提供システム、70…外部サーバ、110…ポイント管理システム、210…ポイント管理システム、NW…通信ネットワーク。
図1
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図9