(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173508
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231130BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085817
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】村口 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】西村 美奈子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】訪問先に存在する不動産の特徴が考慮された、訪問者のスムーズな移動を支援する情報を提供できるようにする。
【解決手段】情報処理装置としての管理サーバ10は、制御部11を備え、制御部11では、特徴情報取得部101が、訪問先に存在する不動産の特徴のうち、訪問者が移動の際に利用し得る移動手段に影響を与え得る特徴に関する特徴情報を、移動手段ごとに取得し、事情情報取得部102が、訪問者の移動に影響を与え得る事象に関する事象情報を、移動手段ごとに取得し、支援情報生成部104が、取得された特徴情報および事象情報に基づいて、訪問者が訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む、訪問者の移動手段の選択を支援する支援情報を生成する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
訪問先に存在する不動産の特徴のうち、訪問者が移動の際に利用し得る移動手段に影響を与え得る特徴に関する特徴情報を、当該移動手段ごとに取得する特徴情報取得手段と、
前記移動に影響を与え得る事象に関する事象情報を、前記移動手段ごとに取得する事象情報取得手段と、
取得された前記特徴情報および前記事象情報に基づいて、前記訪問者が前記訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む、当該訪問者の前記移動手段の選択を支援する支援情報を生成する生成手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項2】
前記生成手段は、前記支援情報として、前記留意情報と地図データを対応付けた情報を生成することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特徴情報取得手段は、前記特徴情報として、前記訪問者が前記訪問先の土地および建物に立ち入る際に前記移動手段に影響を与え得る特徴に関する情報を、当該移動手段ごとに取得することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特徴情報取得手段は、前記訪問先の前記土地に立ち入る際に前記移動手段に影響を与え得る特徴に関する情報として、当該訪問先の駐車場の特徴に関する情報を取得することを特徴とする、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記事象情報取得手段は、前記移動手段としての公共交通機関の前記事象情報と、前記訪問者またはその同行者が運転する車両の当該事象情報とを取得することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記事象情報取得手段は、前記公共交通機関の前記事象情報として、当該公共交通機関の運行状況を示す情報を取得することを特徴とする、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記事象情報取得手段は、前記運転する車両の前記事象情報として、道路の渋滞状況を示す情報、道路交通法規に関する情報、道路の工事に関する情報、および交通事故の発生を抑制するための情報のうち1以上の情報を取得することを特徴とする、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記事象情報取得手段は、前記事象情報として、催事に関する情報、天候に関する情報、および社会現象に関する情報のうち少なくとも1以上の情報を取得することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記生成手段は、前記訪問者の現在位置に基づいて、前記支援情報を生成することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
訪問先に存在する不動産の特徴のうち、訪問者が移動の際に利用し得る移動手段に影響を与え得る特徴に関する特徴情報と、当該移動に影響を与え得る事象に関する事象情報とのうち少なくとも一方を入力する操作を受け付ける入力操作受付手段と、
入力を受け付けた情報を他の情報処理装置に送信する制御を行う送信制御手段と、
前記他の情報処理装置により、前記特徴情報および前記事象情報に基づいて生成された、前記訪問者が前記訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む当該訪問者の前記移動手段の選択を支援する支援情報が送信されてくると、当該支援情報を取得して当該訪問者に提示する情報提示手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項11】
訪問先に存在する不動産の特徴のうち、訪問者が移動の際に利用し得る移動手段に影響を与え得る特徴に関する特徴情報と、当該移動に影響を与え得る事象に関する事象情報とのうち少なくとも一方を入力する操作を受け付ける入力操作受付手段と、
受け付けられた前記特徴情報と前記事象情報とを、前記移動手段ごとに取得する情報取得手段と、
取得された前記特徴情報および前記事象情報に基づいて、前記訪問者が前記訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む、当該訪問者の前記移動手段の選択を支援する支援情報を生成する生成手段と、
生成された前記支援情報を取得して前記訪問者に提示する情報提示手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理システム。
【請求項12】
コンピュータに、
訪問先に存在する不動産の特徴のうち、訪問者が移動の際に利用し得る移動手段に影響を与え得る特徴に関する特徴情報を、当該移動手段ごとに取得する機能と、
前記移動に影響を与え得る事象に関する事象情報を、前記移動手段ごとに取得する機能と、
取得された前記特徴情報および前記事象情報に基づいて、前記訪問者が前記訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む、当該訪問者の前記移動手段の選択を支援する支援情報を生成する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
訪問先に訪問する訪問者を支援する技術は従来から存在する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、訪問先に存在する不動産の特徴が、訪問者のスムーズな移動に支障をきたす場合がある。
【0005】
本発明の目的は、訪問先に存在する不動産の特徴が考慮された、訪問者のスムーズな移動を支援する情報を提供できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、訪問先に存在する不動産の特徴のうち、訪問者が移動の際に利用し得る移動手段に影響を与え得る特徴に関する特徴情報を、当該移動手段ごとに取得する特徴情報取得手段と、前記移動に影響を与え得る事象に関する事象情報を、前記移動手段ごとに取得する事象情報取得手段と、取得された前記特徴情報および前記事象情報に基づいて、前記訪問者が前記訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む、当該訪問者の前記移動手段の選択を支援する支援情報を生成する生成手段と、を有することを特徴とする、情報処理装置である。
請求項2に記載された発明は、前記生成手段は、前記支援情報として、前記留意情報と地図データを対応付けた情報を生成することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載された発明は、前記特徴情報取得手段は、前記特徴情報として、前記訪問者が前記訪問先の土地および建物に立ち入る際に前記移動手段に影響を与え得る特徴に関する情報を、当該移動手段ごとに取得することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載された発明は、前記特徴情報取得手段は、前記訪問先の前記土地に立ち入る際に前記移動手段に影響を与え得る特徴に関する情報として、当該訪問先の駐車場の特徴に関する情報を取得することを特徴とする、請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載された発明は、前記事象情報取得手段は、前記移動手段としての公共交通機関の前記事象情報と、前記訪問者またはその同行者が運転する車両の当該事象情報とを取得することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載された発明は、前記事象情報取得手段は、前記公共交通機関の前記事象情報として、当該公共交通機関の運行状況を示す情報を取得することを特徴とする、請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載された発明は、前記事象情報取得手段は、前記運転する車両の前記事象情報として、道路の渋滞状況を示す情報、道路交通法規に関する情報、道路の工事に関する情報、および交通事故の発生を抑制するための情報のうち1以上の情報を取得することを特徴とする、請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載された発明は、前記事象情報取得手段は、前記事象情報として、催事に関する情報、天候に関する情報、および社会現象に関する情報のうち少なくとも1以上の情報を取得することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載された発明は、前記生成手段は、前記訪問者の現在位置に基づいて、前記支援情報を生成することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項10に記載された発明は、訪問先に存在する不動産の特徴のうち、訪問者が移動の際に利用し得る移動手段に影響を与え得る特徴に関する特徴情報と、当該移動に影響を与え得る事象に関する事象情報とのうち少なくとも一方を入力する操作を受け付ける入力操作受付手段と、入力を受け付けた情報を他の情報処理装置に送信する制御を行う送信制御手段と、前記他の情報処理装置により、前記特徴情報および前記事象情報に基づいて生成された、前記訪問者が前記訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む当該訪問者の前記移動手段の選択を支援する支援情報が送信されてくると、当該支援情報を取得して当該訪問者に提示する情報提示手段と、を有することを特徴とする、情報処理装置である。
請求項11に記載された発明は、訪問先に存在する不動産の特徴のうち、訪問者が移動の際に利用し得る移動手段に影響を与え得る特徴に関する特徴情報と、当該移動に影響を与え得る事象に関する事象情報とのうち少なくとも一方を入力する操作を受け付ける入力操作受付手段と、受け付けられた前記特徴情報と前記事象情報とを、前記移動手段ごとに取得する情報取得手段と、取得された前記特徴情報および前記事象情報に基づいて、前記訪問者が前記訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む、当該訪問者の前記移動手段の選択を支援する支援情報を生成する生成手段と、生成された前記支援情報を取得して前記訪問者に提示する情報提示手段と、を有することを特徴とする、情報処理システムである。
請求項12に記載された発明は、コンピュータに、訪問先に存在する不動産の特徴のうち、訪問者が移動の際に利用し得る移動手段に影響を与え得る特徴に関する特徴情報を、当該移動手段ごとに取得する機能と、前記移動に影響を与え得る事象に関する事象情報を、前記移動手段ごとに取得する機能と、取得された前記特徴情報および前記事象情報に基づいて、前記訪問者が前記訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む、当該訪問者の前記移動手段の選択を支援する支援情報を生成する機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の本発明によれば、訪問先に存在する不動産の特徴が考慮された、訪問者のスムーズな移動を支援する情報処理装置を提供することができる。
請求項2の本発明によれば、訪問者のスムーズな移動を支援する支援情報として、地図データに対応付けられた情報を提供できる。
請求項3の本発明によれば、訪問者が利用し得る移動手段ごとに支援情報を提供できる。
請求項4の本発明によれば、訪問先の駐車場の特徴が考慮された支援情報を提供できる。
請求項5の本発明によれば、公共交通機関による移動に影響を与え得る情報と、訪問者またはその同行者が運転する車両による移動に影響を与える情報とが考慮された支援情報を提供できる。
請求項6の本発明によれば、公共交通機関による移動に影響を与え得る運行状況を示す情報が考慮された支援情報を提供できる。
請求項7の本発明によれば、訪問者またはその同行者が運転する車両による移動に影響を与える情報として、道路の渋滞状況を示す情報、道路交通法規に関する情報、道路の工事に関する情報、および交通事故の発生を抑制するための情報が考慮された支援情報を提供できる。
請求項8の本発明によれば、移動に影響を与え得る情報として、催事に関する情報、天候に関する情報、および社会現象に関する情報が考慮された支援情報を提供できる。
請求項9の本発明によれば、訪問者の現在位置が考慮された支援情報を提供できる。
請求項10の本発明によれば、訪問先に存在する不動産の特徴が考慮された、訪問者のスムーズな移動を支援する情報処理装置を提供することができる。
請求項11の本発明によれば、訪問先に存在する不動産の特徴が考慮された、訪問者のスムーズな移動を支援する情報処理システムを提供することができる。
請求項12の本発明によれば、訪問先に存在する不動産の特徴が考慮された、訪問者のスムーズな移動を支援するプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施の形態が適用される情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施の形態が適用される情報処理装置としての管理サーバのハードウェア構成を示す図である。
【
図3】本実施の形態が適用される情報処理装置としての訪問者端末のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】管理サーバの制御部の機能構成を示す図である。
【
図5】訪問者端末の制御部の機能構成を示す図である。
【
図6】管理サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】特徴情報および事象情報を提供するための入力操作が行われた場合における、訪問者端末の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】支援情報の問い合わせを行うための入力操作が行われた場合における、訪問者端末の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】支援情報の問い合わせを行うための入力操作を行う訪問者端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
【
図10】作業案件ごとの詳細な情報を表示させるための入力操作が行われた場合に訪問者端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
【
図11】訪問者が訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む支援情報を表示させるための入力操作が行われた場合に、訪問者端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
【
図12】ユーザインターフェースに表示される支援情報の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(情報処理システムの構成)
図1は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。
情報処理システム1は、管理サーバ10と、訪問者端末30-1乃至30-n(nは2以上の整数値)とがネットワーク90を介して接続されることにより構成されている。ネットワーク90は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット等である。なお、訪問者端末30-1乃至30-nの各々を個別に説明する必要がない場合、これらをまとめて訪問者端末30と呼ぶ。
【0010】
管理サーバ10は、情報処理システム1の全体の管理をするサーバとしての情報処理装置である。例えば、管理サーバ10は、訪問者端末30に入力され、または外部(例えば、予め定められたウェブサイト等)から提供された情報を取得する。例えば、管理サーバ10は、訪問先に存在する不動産の特徴のうち訪問者が移動の際に利用し得る移動手段に影響を与え得る特徴に関する情報(以下、「特徴情報」と呼ぶ。)、訪問者の移動に影響を与え得る事象に関する情報(以下、「事象情報」と呼ぶ。)、および地図データを取得する。特徴情報および事象情報は、訪問者が移動の際に利用し得る移動手段ごとに取得される。
【0011】
「訪問先」とは、例えば、顧客等が所在する場所や施設等のことをいう。「不動産」とは、土地、および土地に定着している物のことをいい、例えば、駐車場、道路、庭、建物、樹木、橋、および石垣等が含まれる。「訪問者」とは、例えば、訪問先となる場所や施設等に訪問する営業者、作業者、および配達者等のことをいう。「移動手段」とは、訪問者が目的地となる訪問先へ向かうために利用し得る乗り物や移動方法のことをいい、例えば、電車やバス等の公共交通機関、訪問者またはその同行者が自ら運転する自動車やオートバイ等の車両、および徒歩等が含まれる。
【0012】
管理サーバ10は、取得した特徴情報および事象情報に基づいて、訪問者が訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき情報(以下、「留意情報」と呼ぶ。)を少なくとも含む、訪問者の移動手段の選択を支援する情報(以下、「支援情報」と呼ぶ。)を生成する。なお、支援情報の詳細については後述する。
【0013】
訪問者端末30は、ユーザである訪問者が操作するスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。訪問者端末30は、予め定められたユーザインターフェースを表示部36(
図3参照)に表示する。また、訪問者端末30は、管理サーバ10または外部から送信され受信した情報を取得し、その情報の少なくとも一部をユーザインターフェースに表示する。
【0014】
ユーザインターフェースに表示される情報としては、例えば、支援情報、地図データ等が挙げられる。また、訪問者端末30は、ユーザインターフェースに入力された入力情報を受け付けて、管理サーバ10に向けて送信する。入力情報としては、例えば、上述の特徴情報や事象情報等が挙げられる。なお、訪問者端末30によるこれらの処理の詳細については後述する。
【0015】
情報処理システム1を構成する管理サーバ10および訪問者端末30の各々の上述の処理は一例であり、情報処理システム1全体として上述の処理を実現させる機能を備えていればよい。このため、上述の処理を実現させる機能のうち、一部または全部を情報処理システム1内で分担してもよいし協働してもよい。すなわち、管理サーバ10の機能の一部または全部を訪問者端末30の機能としてもよいし、訪問者端末30の機能の一部または全部を管理サーバ10の機能としてもよい。さらに、情報処理システム1を構成する管理サーバ10および訪問者端末30の各々の機能の一部または全部を、図示せぬ他のサーバ等に移譲してもよい。これにより、情報処理システム1全体としての処理が促進され、また、処理を補完し合うことも可能となる。
【0016】
(管理サーバのハードウェア構成)
図2は、本実施の形態が適用される情報処理装置としての管理サーバ10のハードウェア構成を示す図である。
管理サーバ10は、制御部11と、メモリ12と、記憶部13と、通信部14と、操作部15と、表示部16とを有している。これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス等で接続されている。
【0017】
制御部11は、OS(基本ソフトウェア)やアプリケーションソフトウェア(応用ソフトウェア)等の各種ソフトウェアの実行を通じて管理サーバ10の機能の制御を行うプロセッサである。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成される。メモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、演算に際して作業エリアとして用いられる。メモリ12は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される。
【0018】
記憶部13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。記憶部13は、例えばプログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、半導体メモリ等で構成される。記憶部13には、各種情報を記憶するデータベースとして、例えば、地図データが記憶された地
図DB901、特徴情報が記憶された特徴DB902、事象情報が記憶された事象DB903、支援情報が記憶された支援DB904等が格納されている。
【0019】
通信部14は、ネットワーク90を介して訪問者端末30および外部との間でデータの送受信を行う。操作部15は、例えばキーボード、マウス、機械式のボタン、スイッチで構成され、入力操作を受け付ける。操作部15には、表示部16と一体的にタッチパネルを構成するタッチセンサも含まれる。表示部16は、例えば情報の表示に用いられる液晶ディスプレイや有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、画像やテキストのデータなどを表示する。
【0020】
(訪問者端末のハードウェア構成)
図3は、本実施の形態が適用される情報処理装置としての訪問者端末30のハードウェア構成を示す図である。
訪問者端末30は、
図2の管理サーバ10の制御部11、メモリ12、記憶部13、通信部14、操作部15、および表示部16の各々に対応するハードウェア構成と、撮像部37とを有している。そして、これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCIバス等で接続されている。
【0021】
すなわち、訪問者端末30は、CPU等のプロセッサで構成される制御部31と、RAM等の記憶領域で構成されるメモリ32と、HDDやSDD、半導体メモリ等の記憶領域で構成される記憶部33とを有している。また、ネットワーク90を介して管理サーバ10や外部との間でデータの送受信を行う通信部34を有している。
【0022】
また、訪問者端末30は、キーボード、マウス、タッチパネル等で構成される操作部35と、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成される表示部36を有している。また、カメラ等で構成され、カメラのファインダとしても機能する表示部36に表示された被写体を撮像し、画像のデータとして取得する撮像部37とを有している。
【0023】
(管理サーバの制御部の機能構成)
図4は、管理サーバ10の制御部11の機能構成を示す図である。
管理サーバ10の制御部11では、特徴情報取得部101と、事象情報取得部102と、地図データ取得部103と、支援情報生成部104と、送信制御部105とが機能する。
【0024】
特徴情報取得部101は、訪問者端末30および外部から送信されてきた、移動手段ごとの特徴情報を取得する。特徴情報取得部101により取得された特徴情報は、記憶部13の特徴DB902に記憶されて管理される。具体的には、例えば、特徴情報取得部101は、移動手段が、公共交通機関である場合や、訪問者またはその同行者が運転する車両(以下、「訪問用車両」と呼ぶ。)である場合における特徴情報として、訪問先のビル、マンション、戸建て一軒家等への立ち入りに対する各種の制限に関する情報等を取得する。
【0025】
また、例えば、特徴情報取得部101は、移動手段が訪問用車両である場合における特徴情報として、訪問先の駐車場の有無、訪問先に駐車場が存在する場合におけるその広さや利用上のルール、訪問先に面した道路(公道や私道)の幅や利用上の制限に関する情報(例えば、一方通行、スクールゾーンなど道路交通法規に関する情報)、訪問先の私道の街路樹が車両の通行に与える影響等の情報を取得する。
【0026】
すなわち、特徴情報取得部101が取得する特徴情報には、例えば、駐車場の広さ、道路の幅、あるいは私道の通行を妨げ得る街路樹の枝の高さのように、不動産そのものが持つ特徴と、駐車場の利用上のルールや道路の利用上の制限に関する情報のように、不動産の利用について予め定められた法律、規則、ルール等の特徴とが含まれる。
【0027】
事象情報取得部102は、訪問者端末30および外部から送信されてきた事象情報を移動手段ごとに取得する。事象情報取得部102により取得された事象情報は、記憶部13の事象DB903に記憶されて管理される。事象情報には、例えば、移動手段が電車やバス等の公共交通機関である場合における運行状況を示す情報や、移動手段が訪問者またはその同行者が運転する車両である場合における、道路の渋滞状況を示す情報、道路交通法規に関する情報、道路の工事に関する情報、および交通事故の発生を抑制するための情報等が含まれる。このうち、交通事故の発生を抑制するための情報としては、例えば、人の飛び出しを注意すべき場所に関する情報等が挙げられる。
【0028】
また、事象情報には、催事に関する情報、天候に関する情報、および社会現象に関する情報等が含まれる。このうち、催事に関する情報としては、例えば、祭典に関する情報、催し物に関する情報等が挙げられる。また、天候に関する情報としては、例えば、台風や地震など天変地異に関する情報等が挙げられる。また、社会現象に関する情報としては、例えば、流行り病に関する情報、事件や事故に関する情報等が挙げられる。
【0029】
地図データ取得部103は、外部から送信されてきた地図データを取得する。地図データ取得部103により取得された地図データは、記憶部13の地
図DB901に記憶されて管理される。地図データは、管理サーバ10により独自に作成されるものであってもよいが、一般的に利用されている地図データを利用することができる。地図データは、予め定められたタイミングで更新が行われることで最新の状態が維持される。
【0030】
支援情報生成部104は、特徴情報取得部101により取得された特徴情報および事象情報に基づいて、支援情報を生成する。例えば、取得された特徴情報に、「訪問先およびその近隣に駐車可能なスペースがない」、「訪問先は〇〇線〇〇駅から徒歩1分」といった情報が含まれる場合、支援情報生成部104は、「駐車場なし」、「〇〇線〇〇駅から徒歩で1分につき電車による訪問が好ましい」といった支援情報を生成する。また、例えば、取得された特徴情報に、「訪問先に業務上利用可能な駐車スペースがある」、「訪問先は〇〇線〇〇駅から徒歩30分、〇〇バス停から徒歩20分」といった情報が含まれる場合、支援情報生成部104は、「駐車場あり」、「公共交通機関の利用困難につき自動車による訪問が好ましい」といった支援情報を生成する。
【0031】
また、例えば、取得された事象情報に、「訪問先が所在する商店街は、〇月〇日から〇月〇日まで催事につき車両進入禁止」といった情報が含まれる場合、支援情報生成部104は、「車両進入禁止につき電車による訪問が好ましい(ただし、〇月〇日から〇月〇日)」といった支援情報を生成する。また、例えば、取得された特徴情報に、「訪問先は〇〇線〇〇駅から徒歩1分」といった情報が含まれ、また、取得された事象情報に、「〇月〇日の午後は台風〇号が接近」といった情報が含まれる場合、支援情報生成部104は、「台風の影響で〇〇線の遅延や運転見合わせが生じるおそれあり」、「自動車による訪問が好ましい」といった支援情報を生成する。
【0032】
支援情報生成部104により生成される支援情報の態様は特に限定されず、例えば、テキストデータの態様であってもよいし、テキストデータと地図データとを対応付けた態様であってもよい。また、支援情報生成部104は、訪問者の現在位置にかかわらず、訪問先の所在地に基づいて支援情報を生成することもできるし、訪問者の現在位置に基づいて支援情報を生成することもできる。
【0033】
送信制御部105は、通信部14(
図2参照)を介して各種情報を訪問者端末30または外部に向けて送信する制御を行う。例えば、送信制御部105は、地図データ取得部103により取得された地図データ、およびその更新情報を訪問者端末30に向けて送信する制御を行う。また、例えば、送信制御部105は、訪問者端末30から支援情報の問い合わせに関する情報が送信されてくると、支援情報生成部104により生成された支援情報を訪問者端末30に向けて送信する制御を行う。
【0034】
(訪問者端末の制御部の機能構成)
図5は、訪問者端末30の制御部31の機能構成を示す図である。
訪問者端末30の制御部31では、情報取得部301と、表示制御部302と、入力操作受付部303と、送信制御部304とが機能する。
【0035】
情報取得部301は、各種情報を取得する。例えば、情報取得部301は、管理サーバ10および外部から送信されてきた情報を取得する。管理サーバ10や外部から送信されてくる情報としては、例えば、地図データ、支援情報等が挙げられる。
【0036】
表示制御部302は、表示手段として、各種情報を表示部36(
図3参照)に表示させる制御を行う。例えば、表示制御部302は、表示部36にユーザインターフェースを表示させる制御を行う。ユーザインターフェースは、訪問者端末30に予めインストールされた、ユーザ向けのアプリケーションソフトウェアを起動することで表示させることもできるし、ユーザ向けのウェブサイトにアクセスすることでも表示させることができる。
【0037】
ユーザインターフェースには、地図データおよび支援情報が表示される。なお、ユーザインターフェースに表示される地図データおよび支援情報の具体例については、
図11および
図12を参照して後述する。また、ユーザインターフェースには、特徴情報および事象情報の各々を入力するための入力欄が表示される。
【0038】
入力操作受付部303は、受付手段として、ユーザである訪問者の入力操作を受け付ける。訪問者の入力操作としては、例えば、指によるタッチ操作およびマウス操作等が挙げられる。例えば、入力操作受付部303は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作を受け付ける。
【0039】
また、例えば、入力操作受付部303は、アプリケーションソフトウェアの起動により表示部36に表示されたユーザインターフェースを介して入力された各種情報を受け付ける。ユーザインターフェースを介して入力される情報としては、例えば、特徴情報、事象情報等が挙げられる。また、例えば、入力操作受付部303は、管理サーバ10から送信されてきた支援情報をユーザインターフェースに表示させるための入力操作を受け付ける。
【0040】
送信制御部304は、通信部34(
図3参照)を介して各種情報を管理サーバ10または外部に向けて送信する制御を行う。例えば、送信制御部304は、入力操作受付部303により入力が受け付けられた特徴情報および事象情報を管理サーバ10に向けて送信する制御を行う。
【0041】
(管理サーバの処理の流れ)
図6は、管理サーバ10の処理の流れを示すフローチャートである。なお、
図6乃至
図8では、訪問者端末30-1が管理サーバ10に向けて情報を提供し、訪問者端末30-2が管理サーバ10から情報の提供を受けるものとする。
管理サーバ10は、訪問者端末30-1および外部から特徴情報が送信されてくると(ステップ601でYES)、送信されてきた特徴情報を取得する(ステップ602)。これに対して、特徴情報が送信されてきていない場合(ステップ601でNO)、管理サーバ10は、特徴情報が送信されてくるまでステップ601を繰り返す。
【0042】
管理サーバ10は、訪問者端末30-1および外部から事象情報が送信されてくると(ステップ603でYES)、送信されてきた事象情報を取得する(ステップ604)。これに対して、事象情報が送信されてきていない場合(ステップ603でNO)、管理サーバ10は、ステップ605に進む。
【0043】
管理サーバ10は、外部から地図データが送信されてくると(ステップ605でYES)、送信されてきた地図データを取得する(ステップ606)。これに対して、地図データが送信されてきていない場合(ステップ605でNO)、管理サーバ10は、地図データが送信されてくるまでステップ605を繰り返す。
【0044】
管理サーバ10は、取得した情報と地図データとを対応付けた支援情報を生成する(ステップ607)。具体的には、管理サーバ10は、取得した特徴情報および事象情報と、地図データとを対応付けた支援情報を生成する。なお、ステップ604で事象情報を取得していない場合、管理サーバ10は、特徴情報と地図データとを対応付けた支援情報を生成する。
【0045】
管理サーバ10は、訪問者端末30-2から支援情報の問い合わせに関する情報が送信されてくると(ステップ608でYES)、ステップ607で生成した支援情報を、支援情報の問い合わせを行った訪問者端末30-2に向けて送信する(ステップ609)。これに対して、支援情報の問い合わせに関する情報が送信されてきていない場合(ステップ608でNO)、管理サーバ10は、支援情報の問い合わせに関する情報が送信されてくるまでステップ608を繰り返す。
【0046】
(訪問者端末の処理の流れ)
図7は、特徴情報および事象情報を提供するための入力操作が行われた場合における、訪問者端末30-1の処理の流れを示すフローチャートである。
訪問者端末30-1は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われると(ステップ701でYES)、表示部36(
図3参照)にユーザインターフェースを表示する(ステップ702)。これに対して、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われない場合(ステップ701でNO)、訪問者端末30-1は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われるまでステップ701を繰り返す。
【0047】
訪問者端末30は、ユーザインターフェースを介して、特徴情報および事象情報のうち少なくとも一方の情報を入力するための入力操作が行われると(ステップ703でYES)、その入力操作を受け付ける(ステップ704)。これに対して、特徴情報および事象情報のうち少なくとも一方の情報を入力するための入力操作が行われていない場合(ステップ703でNO)、訪問者端末30-1は、特徴情報および事象情報のうち少なくとも一方の情報を入力するための入力操作が行われるまでステップ703を繰り返す。訪問者端末30は、ステップ704で受け付けた入力情報を管理サーバ10に向けて送信する(ステップ705)。
【0048】
図8は、支援情報の問い合わせを行うための入力操作が行われた場合における、訪問者端末30-2の処理の流れを示すフローチャートである。
訪問者端末30-2は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われると(ステップ801でYES)、表示部36(
図3参照)にユーザインターフェースを表示する(ステップ802)。これに対して、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われていない場合(ステップ801でNO)、訪問者端末30は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われるまでステップ801を繰り返す。
【0049】
訪問者端末30-2は、支援情報の問い合わせを行うための入力操作が行われると(ステップ803でYES)、その入力操作を受け付けて(ステップ804)、支援情報の問い合わせに関する情報を管理サーバ10に向けて送信する(ステップ805)。これに対して、支援情報の問い合わせを行うための入力操作が行われていない場合(ステップ803でNO)、訪問者端末30-2は、支援情報の問い合わせを行うための入力操作が行われるまでステップ803を繰り返す。
【0050】
訪問者端末30-2は、管理サーバ10から支援情報が送信されてくると(ステップ806でYES)、送信されてきた支援情報を取得し(ステップ807)、取得した支援情報をユーザインターフェースに表示する(ステップ808)。これに対して、支援情報が送信されてきていない場合(ステップ806でNO)、訪問者端末30-2は、支援情報が送信されてくるまでステップ806を繰り返す。
【0051】
(具体例)
図9は、支援情報の問い合わせを行うための入力操作を行う訪問者端末30に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。なお、
図9の具体例において、訪問先は、ガス器具の販売先となった顧客の所在地であり、訪問者は、そのガス器具の設置等の作業を行う作業者であるものとする。
訪問先となる顧客の所在地に訪問者として訪問しようとする作業者は、訪問者端末30に予めインストールされた支援情報を提供するアプリケーションソフトウェアを起動し、予め定められたログイン操作を行う。すると、例えば
図9に示すようなユーザインターフェースが表示される。
【0052】
図9に示すユーザインターフェースには、「分担一覧」という表記とともに、作業案件の概要を示す情報の一覧が表示されている。具体的には、「1」乃至「8」の各々の番号が付された8件の作業案件の概要を示す情報が、選択可能なボタンの態様で表示されている。作業案件の概要を示す情報には、顧客名、顧客の住所、作業の内容を示す業務詳細区分、および訪問時間帯が含まれる。
【0053】
図9に示すユーザインターフェースは、「作業一覧」と表記されたボタンB1を押下することで表示させることができるが、ログイン操作後に最初に表示されるデフォルト画面として表示されてもよい。なお、
図9の具体例では、8件の作業案件の概要を示す情報が表示されているが、9件以上の作業案件が存在する場合もある。この場合、画面をスクロールさせる操作を行うことで、9件以降の作業案件の概要を示す情報を表示させることができる。
【0054】
ここで、例えば、対象となる作業案件の概要を示す情報として、「4」という番号が付された作業案件のボタンB2を押下すると、その作業案件の詳細な情報をユーザインターフェースに表示させることができる。なお、ボタンB2が押下されることで表示されるユーザインターフェースの具体例については、
図10を参照して後述する。
【0055】
図10は、作業案件ごとの詳細な情報を表示させるための入力操作が行われた場合に訪問者端末30に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図9のボタンB2が押下されると、例えば
図10に示すようなユーザインターフェースが表示される。
図10に示すユーザインターフェースには、顧客名である「◆◆ ◆◆ 様」という表記とともに、「作業情報」として、「訪問時間帯」、「案件番号」および「業務詳細区分」が表示されている。また、「お客さま情報」として、「ガスメータ設置場所番号」、「お名前」、および「住所」が表示されている。
【0056】
また、
図10に示すユーザインターフェースには、「経路」と表記されたボタンB3と、「駐車場」と表記されたボタンB4と、「要注意」と表記されたボタンB5とが表示されている。このうち、「経路」と表記されたボタンB3は、訪問者が訪問先に向けて出発してから到着するまでの経路を示す情報を知りたいときに押下するボタンである。なお、「経路を示す情報」は、例えば、経路を識別できる態様で地図上に表示させてもよいし、地図データに連携させることなく、文章や図形等の態様で表示させてもよい。
【0057】
また、「駐車場」と表記されたボタンB4は、訪問者の移動手段として、訪問者またはその同行者が自ら運転する自動車を利用する場合の支援情報を表示させたいときに押下するボタンである。なお、「駐車場」と表記されたボタンB4が押下されることで訪問者端末30に表示されるユーザインターフェースの具体例については、
図12を参照して後述する。
【0058】
また、「要注意」と表記されたボタンB5は、訪問者が訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む支援情報を知りたいときに押下するボタンである。なお、「要注意」と表記されたボタンB5が押下されることで訪問者端末30に表示されるユーザインターフェースの具体例については、
図11および
図12を参照して後述する。
【0059】
図11は、訪問者が訪問先に向けて出発してから到着するまでの間に留意すべき留意情報を少なくとも含む支援情報を表示させるための入力操作が行われた場合に、訪問者端末30に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図10のボタンB5が押下されると、例えば
図11の左図に示すようなユーザインターフェースが表示される。
図11に示すユーザインターフェースには、地図に重畳するように、位置を示すシンボルが表示されている。
【0060】
図11の右図には、
図11の左図の破線の領域Fの拡大図が示されている。領域Fの拡大図に示すように、地図上のシンボルC1は、訪問者のGPS(Global Positioning System)情報等に基づく現在地を示すシンボルである。また、シンボルC2は、訪問先の住所に基づく位置を示すシンボルである。
【0061】
また、シンボルC3は、過去に道路交通法規上の違反があった場所を示すシンボルである。なお、道路交通法規上の違反の主体が誰であるかについては特に限定されず、例えば、訪問者が過去に違反を犯したことがある場所や、訪問者が所属するチームの他のメンバが過去に違反を犯したことがある場所であってもよい。また、訪問者とは関係のない者も含め、一般的に道路交通法規上の違反が多い場所や、取り締まりが厳しい場所であってもよい。
【0062】
また、シンボルC4は、過去に交通事故があった場所を示すシンボルである。なお、交通事故の当事者が誰であるかについては特に限定されず、例えば、訪問者が過去に交通事故を起こした場所や、訪問者が所属するチームの他のメンバが過去に交通事故を起こした場所であってもよい。また、訪問者とは関係のない者も含め、一般的に交通事故が起きることが多い場所であってもよい。
【0063】
図11の地図上に表示されたシンボルC1乃至C4のうち、訪問先の住所に基づく位置を示すシンボルC2を選択するための入力操作が行われると、訪問先における支援情報が表示される。また、過去に道路交通法規上の違反があった場所や、道路交通法規上の違反を犯すおそれのある場所を示すシンボルC3を選択するための入力操作が行われると、シンボルC3により示される場所における支援情報が表示される。
【0064】
また、過去に交通事故が起きた場所や、事故が起きるおそれのある場所を示すシンボルC4を選択するための入力操作が行われると、シンボルC4により示される場所における支援情報が表示される。なお、
図11の地図上に表示されたシンボルC2乃至C4の各々を選択するための入力操作が行われることで表示されるユーザインターフェースの具体例については、
図12を参照して後述する。
【0065】
図12は、ユーザインターフェースに表示される支援情報の具体例を示す図である。
図12(A)は、
図10の「駐車場」と表記されたボタンB4が押下されたとき、または、
図11のシンボルC2を選択するための入力操作が行われたときにユーザインターフェースに表示される支援情報の具体例を示す図である。
図12(B)は、
図11のシンボルC3を選択するための入力操作が行われた際にユーザインターフェースに表示される支援情報の具体例を示す図である。
図12(C)は、
図11のシンボルC4を選択するための入力操作が行われた際にユーザインターフェースに表示される支援情報の具体例を示す図である。
【0066】
図10の「駐車場」と表記されたボタンB4が押下された場合、または、
図11のシンボルC2を選択するための入力操作が行われた場合には、例えば
図12(A)に示すような支援情報がユーザインターフェースに表示される。すなわち、「(駐車場)あり」といったような、駐車場の存在の有無を示す支援情報や、「(ただし、業務利用での駐車禁止)」といったような、駐車場の利用上の留意事項を示す支援情報がユーザインターフェースに表示される。
【0067】
また、「駐停車の取り締まりが厳しい」といったような、訪問先の周辺道路の事情を示す支援情報や、「近隣住民からのお叱りあり」といったような、訪問先の周辺環境の事情を示す支援情報や、「テナントビル」、「1Fの受け付けで入館手続必要」といったような、訪問先への立ち入りの際の留意事項を示す支援情報が、ユーザインターフェースに表示される。
【0068】
図12(A)に示すような支援情報を提供された訪問者は、移動手段の選択において、訪問者またはその同行者が自ら運転する自動車を選択する場合には、訪問先の駐車場に駐車することができないこと、短時間といえども路上駐車は避けた方がよいこと等を出発前に認識することができる。また、訪問者は、訪問先の建物(テナントビル)に立ち入る際、1Fの受け付けで入館の手続を行う必要があることを認識することができる。
【0069】
また、
図11のシンボルC3を選択するための入力操作が行われた場合には、例えば
図12(B)に示す「AM7:30~AM8:30まで進入禁止」といったような、移動手段が自動車である場合における、道路交通法規上の違反に関する支援情報がユーザインターフェースに表示される。
図12(B)に示すような支援情報を提供された訪問者は、移動手段の選択において、訪問者またはその同行者が自ら運転する自動車を選択する場合には、道路交通法規上の違反を犯すおそれのある場所を事前に認識して運転することができる。これにより、例えば、警察の取り締まりの対象になることで顧客との約束の時間に遅れるといった失態を未然に防ぐことができる。
【0070】
また、
図11のシンボルC4を選択するための入力操作が行われた場合には、例えば
図12(C)に示す「飛び出しによる接触事故」といったような、移動手段が自動車である場合の支援情報がユーザインターフェースに表示される。
図12(C)に示すような支援情報を提供された訪問者は、移動手段の選択において、訪問者またはその同行者が自ら運転する自動車を選択する場合には、交通事故を起こすおそれのある場所を事前に認識して安全運転をすることができる。これにより、例えば、交通事故を起こして顧客との約束の時間に遅れるといった失態を未然に防ぐことができる。
【0071】
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上述した本実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述した本実施の形態に記載されたものに限定されない。例えば、
図1に示す情報処理システム1の構成、
図2および
図3の各々に示す管理サーバ10および訪問者端末30の各々のハードウェア構成は、いずれも本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0072】
また、
図4に示す管理サーバ10の機能構成、および
図5に示す訪問者端末30の機能構成も例示に過ぎず、特に限定されない。上述した処理を全体として実行できる機能が
図1の情報処理システム1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成を用いるのかについては、
図4および
図5の例に限定されない。
【0073】
また、
図6および
図7に示す管理サーバ10の処理のステップの順序、および
図8に示す訪問者端末30の処理のステップの順序も例示に過ぎず、特に限定されない。図示されたステップの順序に沿って時系列的に行われる処理だけではなく、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別的に行われてもよい。また、
図9乃至
図12に示すユーザインターフェースの具体例も一例に過ぎず、特に限定されない。
【符号の説明】
【0074】
1…情報処理システム、10…管理サーバ、11…制御部、30…訪問者端末、31…制御部、90…ネットワーク、101…特徴情報取得部、102…事象情報取得部、103…地図データ取得部、104…支援情報生成部、105…送信制御部、301…情報取得部、302…表示制御部、303…入力操作受付部、304…送信制御部