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特開2023-173509情報処理装置、情報処理システム、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173509
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231130BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085818
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】村口 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】西村 美奈子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】複数のメンバを構成する第1のメンバが自ら知得した場所や施設等に関する情報のうち第2のメンバが活用し得る情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できるようにする。
【解決手段】情報処理装置としての管理サーバ10は、制御部11を備え、制御部11では、実績管理部104が、予め定められた関係性を有する複数のメンバのうち第1のメンバにより提供された訪問先に関する訪問先情報と、地図データとを対応付けた、訪問実績に関する訪問情報を記憶して管理し、訪問情報抽出部105が、第2のメンバによる訪問情報の問い合わせに対して、記憶手段に記憶されている1以上の訪問情報のうち該当する訪問情報を抽出し、送信制御部106が、訪問情報を第2のメンバに提供する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた関係性を有する複数のメンバのうち第1のメンバにより提供された、当該第1のメンバが訪問した訪問先に関する訪問先情報と、地図データとを対応付けた、訪問実績に関する訪問情報を記憶する記憶手段と、
前記複数のメンバのうち、前記訪問先に訪問する第2のメンバによる前記訪問情報の問い合わせに対して、前記記憶手段に記憶されている1以上の当該訪問情報のうち該当する訪問情報を抽出する抽出手段と、
抽出された前記訪問情報を前記第2のメンバに提供する提供手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項2】
前記訪問先情報は、前記訪問先を一意に特定可能な識別情報、および当該訪問先の所在地を示す所在地情報のうち少なくとも一方を含み、
前記抽出手段は、前記識別情報および前記所在地情報のうち少なくとも一方に基づく前記問い合わせに対して、1以上の前記訪問情報のうち該当する訪問情報を抽出することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記抽出手段は、前記所在地情報に基づく前記問い合わせとして、前記第2のメンバが選択可能な態様で前記地図データに重畳的に表示された、前記訪問先の位置を示すシンボルの指定に関する情報に基づいて、1以上の前記訪問情報のうち当該訪問先に対応する訪問情報を抽出することを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記抽出手段は、前記訪問情報として、前記第1のメンバが前記訪問先を訪問した際に利用した交通手段に関する情報を抽出することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記抽出手段は、前記交通手段に関する情報として、前記第1のメンバが前記訪問先を訪問した際に利用した公共交通機関に関する情報、および車両に関する情報のうち少なくとも一方を抽出することを特徴とする、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記抽出手段は、前記公共交通機関に関する情報として、前記第1のメンバが前記訪問先を訪問した際に利用した当該公共交通機関の組み合わせに関する情報と、所要時間とのうち少なくとも一方を抽出することを特徴とする、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記抽出手段は、前記車両に関する情報として、前記第1のメンバが前記訪問先を訪問した際の道路の渋滞状況を示す情報、道路交通法規に関する情報、道路の工事に関する情報、駐車場に関する情報、交通事故の発生を抑制するための情報、および所要時間のうち1以上の情報を抽出することを特徴とする、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記抽出手段は、前記第2のメンバの現在位置に基づいて、前記訪問情報を抽出し、
前記提供手段は、抽出された前記訪問情報を、前記第2のメンバが所持する他の情報処理装置の表示部に表示させる制御を行うことで当該第2のメンバに提供することを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
予め定められた関係性を有する複数のメンバのうち第1のメンバにより提供された、当該第1のメンバが訪問した訪問先に関する訪問先情報と、地図データとを対応付けた、訪問実績に関する訪問情報の検索を行うための入力操作を受け付ける受付手段と、
受け付けられた前記入力操作の内容を、前記複数のメンバのうち、前記訪問先に訪問する第2のメンバによる前記訪問情報の問い合わせとして他の情報処理装置に送信する送信手段と、
前記検索の結果に基づいて抽出された前記訪問情報を取得する取得手段と、
取得された前記訪問情報を表示する制御を行う表示制御手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項10】
予め定められた関係性を有する複数のメンバのうち第1のメンバにより提供された、当該第1のメンバが訪問した訪問先に関する訪問先情報と、地図データとを対応付けた、訪問実績に関する訪問情報を記憶する記憶手段と、
前記複数のメンバのうち、前記訪問先に訪問する第2のメンバによる前記訪問情報を検索するための入力操作を受け付ける受付手段と、
受け付けられた前記入力操作の内容を、前記訪問情報の問い合わせとして取得する取得手段と、
前記問い合わせに対して、前記記憶手段に記憶されている1以上の前記訪問情報のうち該当する訪問情報を抽出する抽出手段と、
抽出された前記訪問情報を前記第2のメンバに提供する提供手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理システム。
【請求項11】
コンピュータに、
予め定められた関係性を有する複数のメンバのうち第1のメンバにより提供された、当該第1のメンバが訪問した訪問先に関する訪問先情報と、地図データとを対応付けた、訪問実績に関する訪問情報を記憶する機能と、
前記複数のメンバのうち、前記訪問先に訪問する第2のメンバによる前記訪問情報の問い合わせに対して、前記記憶する機能により記憶されている1以上の当該訪問情報のうち該当する訪問情報を抽出する機能と、
抽出された前記訪問情報を前記第2のメンバに提供する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
地図データと、場所や施設等に関する情報と、その場所や施設等の所在地を示す地図データとを対応付けた情報をユーザに提供するサービスを実現させるための技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-012008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような技術では、例えば、あるメンバが自らの経験等で知得した場所や施設等に関する有用な情報を、他のメンバに提供するためには、個々の情報が記載された電子文書や紙媒体の文書等で提供するしかなく、地図データを介して容易に共有することは困難であった。
【0005】
本発明の目的は、複数のメンバを構成する第1のメンバが自ら知得した場所や施設等に関する情報のうち第2のメンバが活用し得る情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、予め定められた関係性を有する複数のメンバのうち第1のメンバにより提供された、当該第1のメンバが訪問した訪問先に関する訪問先情報と、地図データとを対応付けた、訪問実績に関する訪問情報を記憶する記憶手段と、前記複数のメンバのうち、前記訪問先に訪問する第2のメンバによる前記訪問情報の問い合わせに対して、前記記憶手段に記憶されている1以上の当該訪問情報のうち該当する訪問情報を抽出する抽出手段と、抽出された前記訪問情報を前記第2のメンバに提供する提供手段と、を有することを特徴とする、情報処理装置である。
請求項2に記載された発明は、前記訪問先情報は、前記訪問先を一意に特定可能な識別情報、および当該訪問先の所在地を示す所在地情報のうち少なくとも一方を含み、前記抽出手段は、前記識別情報および前記所在地情報のうち少なくとも一方に基づく前記問い合わせに対して、1以上の前記訪問情報のうち該当する訪問情報を抽出することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載された発明は、前記抽出手段は、前記所在地情報に基づく前記問い合わせとして、前記第2のメンバが選択可能な態様で前記地図データに重畳的に表示された、前記訪問先の位置を示すシンボルの指定に関する情報に基づいて、1以上の前記訪問情報のうち当該訪問先に対応する訪問情報を抽出することを特徴とする、請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載された発明は、前記抽出手段は、前記訪問情報として、前記第1のメンバが前記訪問先を訪問した際に利用した交通手段に関する情報を抽出することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載された発明は、前記抽出手段は、前記交通手段に関する情報として、前記第1のメンバが前記訪問先を訪問した際に利用した公共交通機関に関する情報、および車両に関する情報のうち少なくとも一方を抽出することを特徴とする、請求項4に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載された発明は、前記抽出手段は、前記公共交通機関に関する情報として、前記第1のメンバが前記訪問先を訪問した際に利用した当該公共交通機関の組み合わせに関する情報と、所要時間とのうち少なくとも一方を抽出することを特徴とする、請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載された発明は、前記抽出手段は、前記車両に関する情報として、前記第1のメンバが前記訪問先を訪問した際の道路の渋滞状況を示す情報、道路交通法規に関する情報、道路の工事に関する情報、駐車場に関する情報、交通事故の発生を抑制するための情報、および所要時間のうち1以上の情報を抽出することを特徴とする、請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載された発明は、前記抽出手段は、前記第2のメンバの現在位置に基づいて、前記訪問情報を抽出し、前記提供手段は、抽出された前記訪問情報を、前記第2のメンバが所持する他の情報処理装置の表示部に表示させる制御を行うことで当該第2のメンバに提供することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載された発明は、予め定められた関係性を有する複数のメンバのうち第1のメンバにより提供された、当該第1のメンバが訪問した訪問先に関する訪問先情報と、地図データとを対応付けた、訪問実績に関する訪問情報の検索を行うための入力操作を受け付ける受付手段と、受け付けられた前記入力操作の内容を、前記複数のメンバのうち、前記訪問先に訪問する第2のメンバによる前記訪問情報の問い合わせとして他の情報処理装置に送信する送信手段と、前記検索の結果に基づいて抽出された前記訪問情報を取得する取得手段と、取得された前記訪問情報を表示する制御を行う表示制御手段と、を有することを特徴とする、情報処理装置である。
請求項10に記載された発明は、予め定められた関係性を有する複数のメンバのうち第1のメンバにより提供された、当該第1のメンバが訪問した訪問先に関する訪問先情報と、地図データとを対応付けた、訪問実績に関する訪問情報を記憶する記憶手段と、前記複数のメンバのうち、前記訪問先に訪問する第2のメンバによる前記訪問情報を検索するための入力操作を受け付ける受付手段と、受け付けられた前記入力操作の内容を、前記訪問情報の問い合わせとして取得する取得手段と、前記問い合わせに対して、前記記憶手段に記憶されている1以上の前記訪問情報のうち該当する訪問情報を抽出する抽出手段と、抽出された前記訪問情報を前記第2のメンバに提供する提供手段と、を有することを特徴とする、情報処理システムである。
請求項11に記載された発明は、コンピュータに、予め定められた関係性を有する複数のメンバのうち第1のメンバにより提供された、当該第1のメンバが訪問した訪問先に関する訪問先情報と、地図データとを対応付けた、訪問実績に関する訪問情報を記憶する機能と、前記複数のメンバのうち、前記訪問先に訪問する第2のメンバによる前記訪問情報の問い合わせに対して、前記記憶する機能により記憶されている1以上の当該訪問情報のうち該当する訪問情報を抽出する機能と、抽出された前記訪問情報を前記第2のメンバに提供する機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の本発明によれば、複数のメンバを構成する第1のメンバが自ら知得した場所や施設等に関する情報のうち第2のメンバが活用し得る情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できるようにする情報処理装置を提供できる。
請求項2の本発明によれば、第2のメンバの入力操作により、識別情報または所在地情報をキーとする訪問情報の検索が行われる。これにより、第1のメンバが知得した情報のうち、第2のメンバが活用し得る情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できる。
請求項3の本発明によれば、第2のメンバが地図データ上のシンボルを指定するための入力操作により、識別情報または所在地情報をキーとする訪問情報の検索が行われる。これにより、第1のメンバが自ら知得した場所や施設等に関する情報のうち第2のメンバが活用し得る情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できる。
請求項4の本発明によれば、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した交通手段に関する情報を少なくとも含む訪問情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できる。
請求項5の本発明によれば、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した公共交通機関に関する情報、および車両に関する情報のうち少なくとも一方を含む訪問情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できる。
請求項6の本発明によれば、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した公共交通機関の組み合わせに関する情報と、所要時間とのうち少なくとも一方を含む訪問情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できる。
請求項7の本発明によれば、第1のメンバが訪問先を訪問した際の道路の渋滞状況を示す情報、道路交通法規に関する情報、道路の工事に関する情報、駐車場に関する情報、交通事故の発生を抑制するための情報、および所要時間のうち1以上の情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できる。
請求項8の本発明によれば、訪問情報が第2のメンバの現在位置に基づいて抽出され、その訪問情報が、第2のメンバが所持する他の情報処理装置の表示部に表示されるので、第2のメンバは、自身が操作する情報処理装置に表示された地図データを視認するだけで、訪問情報を容易に知得できる。
請求項9の本発明によれば、複数のメンバを構成する第1のメンバが自ら知得した場所や施設等に関する情報のうち第2のメンバが活用し得る情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できるようにする情報処理装置を提供できる。
請求項10の本発明によれば、複数のメンバを構成する第1のメンバが自ら知得した場所や施設等に関する情報のうち第2のメンバが活用し得る情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できるようにする情報処理システムを提供できる。
請求項11の本発明によれば、複数のメンバを構成する第1のメンバが自ら知得した場所や施設等に関する情報のうち第2のメンバが活用し得る情報を、第1のメンバと第2のメンバとが地図データを介して共有できるようにするプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態が適用される情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】本実施の形態が適用される情報処理装置としての管理サーバのハードウェア構成を示す図である。
図3】本実施の形態が適用される情報処理装置としてのメンバ端末のハードウェア構成を示す図である。
図4】管理サーバの制御部の機能構成を示す図である。
図5】メンバ端末の制御部の機能構成を示す図である。
図6】管理サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
図7】訪問先情報を提供するための入力操作が行われるメンバ端末の処理の流れを示すフローチャートである。
図8】訪問情報の問い合わせを行うための入力操作が行われた場合における、メンバ端末の処理の流れを示すフローチャートである。
図9】訪問先を訪問した第1のメンバが訪問先情報を提供するための登録を行う際、メンバ端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図10】訪問先を訪問した第1のメンバが訪問先情報を提供するための登録を行う際、メンバ端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図11】訪問先を訪問した第1のメンバが訪問先情報を提供するための登録を行う際、メンバ端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図12】訪問先を訪問した第1のメンバが訪問先情報を提供するための登録を行う際、メンバ端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図13】訪問先に訪問しようとする第2のメンバが訪問情報の提供を受ける際、メンバ端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(情報処理システムの構成)
図1は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。
情報処理システム1は、管理サーバ10と、メンバ端末30-1乃至30-n(nは2以上の整数値)とがネットワーク90を介して接続されることにより構成されている。ネットワーク90は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット等である。なお、メンバ端末30-1乃至30-nの各々を個別に説明する必要がない場合、これらをまとめてメンバ端末30と呼ぶ。
【0010】
管理サーバ10は、情報処理システム1の全体の管理をするサーバとしての情報処理装置である。例えば、管理サーバ10は、予め定められた関係性を有する複数のメンバのうち第1のメンバにより提供された、第1のメンバが訪問した訪問先に関する情報(以下、「訪問先情報」と呼ぶ。)と、地図データとを対応付けた、訪問実績に関する情報(以下、「訪問情報」と呼ぶ。)をデータベースに記憶して管理する。
【0011】
「予め定められた関係性」とは、例えば、同一の企業や企業グループ等の組織や集合体に属するなど、訪問情報を共有する根拠が存在する関係性のことをいう。「訪問先」には、例えば、顧客等が所在する場所や施設等が含まれる。また、「メンバ」とは、同一の企業や企業グループなど何らかの組織や集合体に属する従業員等のことをいい、例えば、営業担当者、作業担当者、配達担当者等が含まれる。
【0012】
管理サーバ10は、予め定められた関係性を有する複数のメンバのうち、第1のメンバが訪問した訪問先に訪問する第2のメンバによる訪問情報の問い合わせに対して、データベースに記憶されている1以上の訪問情報の中から該当する訪問情報を抽出する。また、管理サーバ10は、抽出した訪問情報を第2のメンバに提供する。具体的には、管理サーバ10は、第2のメンバのメンバ端末30に向けて訪問情報を送信する。なお、第1のメンバと第2のメンバとの関係は、異なるメンバであってもよいし、同一のメンバであってもよい。なお、管理サーバ10によるこれらの処理の詳細については後述する。
【0013】
メンバ端末30は、ユーザであるメンバが操作するパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の情報処理装置である。例えば、メンバ端末30は、予め定められたユーザインターフェースを表示部36(図3参照)に表示する。また、例えば、メンバ端末30は、管理サーバ10または外部から送信され受信した情報を取得し、その情報の少なくとも一部をユーザインターフェースに表示する。ユーザインターフェースに表示される情報としては、例えば、地図データ、訪問情報等が挙げられる。
【0014】
また、例えば、メンバ端末30は、ユーザインターフェースに入力された入力情報を受け付けて、管理サーバ10に向けて送信する。メンバ端末30から管理サーバ10に向けて送信される入力情報としては、例えば、第1のメンバが入力した訪問先情報、第2のメンバが訪問情報を検索するために入力した情報等が挙げられる。また、例えば、メンバ端末30は、検索の結果に基づいて管理サーバ10により抽出され送信されてきた訪問情報を取得し、その訪問情報を表示部36に表示する。なお、メンバ端末30によるこれらの処理の詳細については後述する。
【0015】
情報処理システム1を構成する管理サーバ10およびメンバ端末30の各々の上述の処理は一例であり、情報処理システム1全体として上述の処理を実現させる機能を備えていればよい。このため、上述の処理を実現させる機能のうち、一部または全部を情報処理システム1内で分担してもよいし協働してもよい。すなわち、管理サーバ10の機能の一部または全部をメンバ端末30の機能としてもよいし、メンバ端末30の機能の一部または全部を管理サーバ10の機能としてもよい。さらに、情報処理システム1を構成する管理サーバ10およびメンバ端末30の各々の機能の一部または全部を、図示せぬ他のサーバ等に移譲してもよい。これにより、情報処理システム1全体としての処理が促進され、また、処理を補完し合うことも可能となる。
【0016】
(管理サーバのハードウェア構成)
図2は、本実施の形態が適用される情報処理装置としての管理サーバ10のハードウェア構成を示す図である。
管理サーバ10は、制御部11と、メモリ12と、記憶部13と、通信部14と、操作部15と、表示部16とを有している。これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス等で接続されている。
【0017】
制御部11は、OS(基本ソフトウェア)やアプリケーションソフトウェア(応用ソフトウェア)等の各種ソフトウェアの実行を通じて管理サーバ10の機能の制御を行うプロセッサである。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成される。メモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、演算に際して作業エリアとして用いられる。メモリ12は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される。
【0018】
記憶部13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。記憶部13は、例えばプログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、半導体メモリ等で構成される。記憶部13には、各種情報を記憶するデータベースとして、例えば、地図データが記憶された地図DB901、訪問先情報が記憶された訪問先DB902、訪問情報が記憶された訪問DB903等が格納されている。
【0019】
通信部14は、ネットワーク90を介してメンバ端末30および外部との間でデータの送受信を行う。操作部15は、例えばキーボード、マウス、機械式のボタン、スイッチで構成され、入力操作を受け付ける。操作部15には、表示部16と一体的にタッチパネルを構成するタッチセンサも含まれる。表示部16は、例えば情報の表示に用いられる液晶ディスプレイや有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、画像やテキストのデータなどを表示する。
【0020】
(メンバ端末のハードウェア構成)
図3は、本実施の形態が適用される情報処理装置としてのメンバ端末30のハードウェア構成を示す図である。
メンバ端末30は、図2の管理サーバ10の制御部11、メモリ12、記憶部13、通信部14、操作部15、および表示部16の各々に対応するハードウェア構成と、撮像部37とを有している。そして、これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCIバス等で接続されている。
【0021】
すなわち、メンバ端末30は、CPU等のプロセッサで構成される制御部31と、RAM等の記憶領域で構成されるメモリ32と、HDDやSDD、半導体メモリ等の記憶領域で構成される記憶部33とを有している。また、ネットワーク90を介して管理サーバ10や外部との間でデータの送受信を行う通信部34を有している。
【0022】
また、メンバ端末30は、キーボード、マウス、タッチパネル等で構成される操作部35と、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成される表示部36を有している。また、カメラ等で構成され、カメラのファインダとしても機能する表示部36に表示された被写体を撮像し、画像のデータとして取得する撮像部37とを有している。
【0023】
(管理サーバの制御部の機能構成)
図4は、管理サーバ10の制御部11の機能構成を示す図である。
管理サーバ10の制御部11では、訪問先情報取得部101と、地図データ取得部102と、訪問情報生成部103と、実績管理部104と、訪問情報抽出部105と、送信制御部106とが機能する。
【0024】
訪問先情報取得部101は、メンバ端末30から送信されてきた訪問先情報を取得する。また、訪問先情報取得部101は、外部から送信されてきた訪問先情報を取得することもできる。訪問先情報取得部101により取得された訪問先情報は、訪問先を一意に特定可能な識別情報(例えば、顧客ID等)に対応付けられて、訪問先DB902に記憶されて管理される。
【0025】
訪問先情報取得部101が取得する訪問先情報としては、例えば、訪問先の所在地を示す所在地情報(例えば、住所、施設名、マンション名等)、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した交通手段に関する情報等が含まれる。訪問先情報としての交通手段に関する情報には、例えば、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した公共交通機関に関する情報や、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した車両に関する情報等が含まれる。このうち、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した公共交通機関に関する情報としては、例えば、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した公共交通機関の組み合わせ(例えば、電車とバスの組み合わせ等)に関する情報や、所要時間等が挙げられる。
【0026】
また、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した車両に関する情報としては、例えば、第1のメンバまたはその同行者が運転した車両(例えば、自動車やオートバイ)に関する情報や、第1のメンバが利用したタクシーに関する情報等が挙げられる。具体的には、自動車やオートバイを利用した際の道路の渋滞状況を示す情報、道路交通法規に関する情報、道路の工事に関する情報、駐車場に関する情報、交通事故の発生を抑制するための情報、および所要時間等が訪問先情報として取得される。
【0027】
地図データ取得部102は、外部から送信されてきた地図データを取得する。地図データ取得部102により取得された地図データは、記憶部13の地図DB901に記憶されて管理される。地図データは、管理サーバ10により独自に作成されるものであってもよいが、一般的に利用されている地図データを利用することができる。地図データは、予め定められたタイミングで更新が行われることで最新の状態が維持される。
【0028】
訪問情報生成部103は、訪問先情報取得部101により取得された訪問先情報と地図データとを対応付けた訪問情報を生成する。具体的には、例えば、訪問情報生成部103は、訪問先DB902に記憶されている訪問先情報としての、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した交通手段に関する情報と、地図DB901に記憶されている地図データとを対応付けた訪問情報を生成する。この訪問情報には、例えば、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した公共交通機関に関する情報や、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した車両に関する情報と、地図データとを対応付けた情報等が含まれる。
【0029】
上述のように、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した公共交通機関に関する情報には、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した公共交通機関の組み合わせ(例えば、電車とバスの組み合わせ等)に関する情報や、所要時間等が含まれる。また、第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した車両に関する情報には、第1のメンバまたはその同行者が運転した車両(例えば、自動車やオートバイ)に関する情報や、第1のメンバが利用したタクシーに関する情報等が含まれる。このため、訪問情報生成部103は、これらの訪問情報と地図データとを対応付けた訪問情報を生成する。
【0030】
実績管理部104は、訪問情報生成部103により生成された訪問情報をデータベースに記憶して管理する。具体的には、実績管理部104は、生成された訪問情報を記憶部13の訪問DB903(図3参照)に記憶して管理する。
【0031】
訪問情報抽出部105は、複数のメンバのうち第2のメンバによる訪問情報の問い合わせに対して、記憶手段に記憶されている訪問情報のうち該当する訪問情報をデータベースから抽出する。具体的には、訪問情報抽出部105は、記憶部13の訪問DB903に記憶されている訪問情報のうち該当する訪問情報を抽出する。抽出される訪問情報としては、例えば上述の第1のメンバが訪問先を訪問した際に利用した交通手段に関する情報等が挙げられる。
【0032】
訪問情報抽出部105は、例えば、第2のメンバが営業担当者である場合には、訪問情報として、第2のメンバの営業の業務を支援する情報を抽出する。また、例えば、第2のメンバが配達担当者である場合には、訪問情報として、第2のメンバの配達の業務を支援する情報を抽出する。また、例えば、第2のメンバが作業担当者である場合には、訪問情報として、第2のメンバの作業の業務を支援する情報を抽出する。
【0033】
また、訪問情報抽出部105は、予め設定された位置に基づいてリアルタイムで訪問情報を抽出する。具体的には、例えば、訪問情報抽出部105は、第2のメンバが訪問する訪問先の所在地に基づく訪問情報を抽出することもできるし、第2のメンバの現在位置に基づく訪問情報を抽出することもできる。また、第2のメンバの入力操作により指定された位置に基づく訪問情報を抽出することもできる。
【0034】
「訪問情報の問い合わせ」には、例えば、訪問先を一意に特定可能な識別情報に基づく問い合わせや、訪問先の所在地を示す所在地情報に基づく問い合わせが含まれる。このうち、「所在地情報に基づく問い合わせ」としては、例えば、第2のメンバが選択可能な態様で地図データ上に重畳的に表示された、訪問先の位置を示すシンボルを指定する操作が挙げられる。
【0035】
送信制御部106は、通信部14(図2参照)を介して各種情報をメンバ端末30または外部に向けて送信する制御を行う。例えば、送信制御部106は、地図データ取得部102により取得された地図データ、およびその更新情報をメンバ端末30に向けて送信する制御を行う。また、例えば、メンバ端末30から訪問情報の問い合わせに関する情報が送信されてくると、送信制御部106は、訪問情報抽出部105によりデータベースから抽出された訪問情報を、メンバ端末30に向けて送信する制御を行う。
【0036】
(メンバ端末の制御部の機能構成)
図5は、メンバ端末30の制御部31の機能構成を示す図である。
メンバ端末30の制御部31では、情報取得部301と、表示制御部302と、入力操作受付部303と、送信制御部304とが機能する。
【0037】
情報取得部301は、各種情報を取得する。例えば、情報取得部301は、管理サーバ10および外部から送信されてきた情報を取得する。管理サーバ10や外部から送信されてくる情報としては、例えば、地図データ、訪問情報等が挙げられる。
【0038】
表示制御部302は、各種情報を表示部36(図3参照)に表示させる制御を行う。例えば、表示制御部302は、表示部36にユーザインターフェースを表示させる制御を行う。ユーザインターフェースは、メンバ端末30に予めインストールされた、ユーザ向けのアプリケーションソフトウェアを起動することで表示させることもできるし、ユーザ向けのウェブサイトにアクセスすることでも表示させることができる。ユーザインターフェースには、地図データおよび訪問情報がリアルタイムで表示される。また、ユーザインターフェースには、訪問先情報を入力するための入力欄が表示される。
【0039】
入力操作受付部303は、ユーザの入力操作を受け付ける。ユーザの入力操作としては、例えば、指によるタッチ操作およびマウス操作等が挙げられる。入力操作受付部303は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作を受け付ける。また、入力操作受付部303は、アプリケーションソフトウェアの起動により表示部36に表示されたユーザインターフェースを介して入力された各種情報を受け付ける。ユーザインターフェースを介して入力される情報としては、例えば、訪問先情報等が挙げられる。
【0040】
また、入力操作受付部303は、訪問情報を問い合わせるための入力操作を受け付ける。訪問情報を問い合わせるための入力操作としては、例えば、識別情報または所在地情報を検索キーワードとする検索を行う操作、地図データに重畳的に表示されたシンボルを指定する操作等が挙げられる。また、入力操作受付部303は、管理サーバ10から送信されてきた訪問情報をユーザインターフェースに表示させるための入力操作を受け付ける。
【0041】
送信制御部304は、通信部34(図3参照)を介して各種情報を管理サーバ10または外部に向けて送信する制御を行う。例えば、送信制御部304は、入力操作受付部303により入力が受け付けられた訪問先情報を管理サーバ10に向けて送信する制御を行う。
【0042】
(管理サーバの処理の流れ)
図6は、管理サーバ10の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図6乃至図8では、訪問先情報を提供する第1のメンバがメンバ端末30-1を操作し、訪問情報の問い合わせを行う第2のメンバがメンバ端末30-2を操作するものとする。
管理サーバ10は、メンバ端末30-1および外部から訪問先情報が送信されてくると(ステップ601でYES)、送信されてきた訪問先情報を取得する(ステップ602)。これに対して、訪問先情報が送信されてきていない場合(ステップ601でNO)、管理サーバ10は、訪問先情報が送信されてくるまでステップ601を繰り返す。
【0043】
管理サーバ10は、外部から地図データが送信されてくると(ステップ603でYES)、送信されてきた地図データを取得し(ステップ604)、取得した訪問先情報と地図データとを対応付けた訪問情報を生成する(ステップ605)。これに対して、地図データが送信されてきていない場合(ステップ603でNO)、管理サーバ10は、地図データが送信されてくるまでステップ603を繰り返す。
【0044】
管理サーバ10は、メンバ端末30-2から訪問情報の問い合わせに関する情報が送信されてくると(ステップ606でYES)、訪問情報の問い合わせに関する情報を取得し(ステップ607)、メンバ端末30-2に向けて、ステップ605で生成した訪問情報を送信する(ステップ608)。これに対して、訪問情報の問い合わせに関する入力情報が送信されてきていない場合(ステップ606でNO)、管理サーバ10は、訪問情報の問い合わせに関する入力情報が送信されてくるまでステップ606を繰り返す。
【0045】
(メンバ端末の処理の流れ)
図7は、訪問先情報を提供するための入力操作が行われるメンバ端末30-1の処理の流れを示すフローチャートである。
メンバ端末30-1は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われると(ステップ701でYES)、表示部36(図3参照)にユーザインターフェースを表示する(ステップ702)。これに対して、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われない場合(ステップ701でNO)、メンバ端末30-1は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われるまでステップ701を繰り返す。
【0046】
メンバ端末30-1は、ユーザインターフェースを介して、訪問先情報を入力するための入力操作が行われると(ステップ703でYES)、その入力操作を受け付けて(ステップ704)、訪問先情報を管理サーバ10に向けて送信する(ステップ705)。これに対して、訪問先情報を入力するための入力操作が行われていない場合(ステップ703でNO)、メンバ端末30-1は、訪問先情報を入力するための入力操作が行われるまでステップ703を繰り返す。
【0047】
図8は、訪問情報の問い合わせを行うための入力操作が行われた場合における、メンバ端末30-2の処理の流れを示すフローチャートである。
メンバ端末30-2は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われると(ステップ801でYES)、表示部36(図3参照)にユーザインターフェースを表示する(ステップ802)。これに対して、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われていない場合(ステップ801でNO)、メンバ端末30-2は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われるまでステップ801を繰り返す。
【0048】
メンバ端末30-2は、訪問情報の問い合わせを行うための入力操作が行われると(ステップ803でYES)、その入力操作を受け付けて(ステップ804)、訪問情報の問い合わせに関する情報を管理サーバ10に向けて送信する(ステップ805)。これに対して、訪問情報の問い合わせを行うための入力操作が行われていない場合(ステップ803でNO)、メンバ端末30-2は、訪問情報の問い合わせを行うための入力操作が行われるまでステップ803を繰り返す。
【0049】
メンバ端末30-2は、管理サーバ10から訪問情報が送信されてくると(ステップ806でYES)、送信されてきた訪問情報を取得し(ステップ807)、取得した訪問情報をユーザインターフェースに表示する(ステップ808)。これに対して、訪問情報が送信されてきていない場合(ステップ806でNO)、メンバ端末30-2は、訪問情報が送信されてくるまでステップ806を繰り返す。
【0050】
(具体例)
図9乃至図12は、訪問先を訪問した第1のメンバが訪問先情報を提供するための登録を行う際、メンバ端末30に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。なお、図9乃至図12においても、図6乃至図8と同様に、訪問先情報を提供する第1のメンバがメンバ端末30-1を操作し、訪問情報の問い合わせを行う第2のメンバがメンバ端末30-2を操作するものとする。
訪問先を訪問した第1のメンバは、メンバ端末30-1に予めインストールされたアプリケーションソフトウェアを起動し、予め定められたログイン操作を行う。すると、例えば図9乃至図12に示すようなユーザインターフェースがメンバ端末30-1に表示される。
【0051】
図9に示すユーザインターフェースには、「地物登録/編集」という表記とともに、登録項目としての「モード」、「レイヤ」、および「編集対象選択」が表示されている。登録項目のうち、「モード」には、処理の種類を選択するためのボタンB1乃至B3が表示されている。また、「レイヤ」には、処理の内容を選択するためのボタンB4が表示されている。また、「編集対象選択」には、編集対象を選択するためのボタンB5およびB6が表示されている。
【0052】
「新規」と表記されたボタンB1は、訪問先情報を新規に登録する際に押下するボタンである。「編集」と表記されたボタンB2は、登録済みの訪問先情報の修正や追記等を行う際に押下するボタンである。「削除」と表記されたボタンB3は、登録済みの訪問先情報を削除する際に押下するボタンである。ボタンB4は、登録をドロップダウンリストに表示させるときに押下するドロップダウンボタンである。「地図編集」と表記されたボタンB5は、訪問先情報の対象となる場所を地図上で指定するときに押下するボタンである。「登録」と表記されたボタンB6は、訪問先情報を登録するときに押下するボタンである。
【0053】
ここで、第1のメンバが、駐車禁止とされている場所を独自に発見したため、場所訪問先情報として登録をする場合について説明する。この場合、第1のメンバは、まず「新規」と表記されたボタンB1を押下し、次にボタンB4を押下する。すると、図9の右図に示すように、ドロップダウンリストに「エリア登録」および「マーク登録」が表示される。「エリア登録」は、領域ごとに訪問先情報を登録する際に選択し、「マーク登録」は、地点ごとに訪問先情報を登録する際に選択する。なお、通常、駐車禁止は領域ごとに定められるので、「エリア登録」が選択される。そして、ボタンB5が押下されると、図示はしないが、領域を指定可能な態様で地図が表示され、ボタンB6が押下されると、入力された訪問先情報が登録される。
【0054】
図10乃至図12に示すユーザインターフェースには、「入力項目」という表記とともに、「参照」と表記されたボタンB7と、登録項目としての「種別」、「備考」、および「関連画像」とが表示されている。なお、図10乃至図12に示すユーザインターフェースは、上述の図9のユーザインターフェースとともに表示される。このため、図10乃至図12に示すユーザインターフェースに入力された訪問先情報についても、図9のボタンB6を押下することで登録される。
【0055】
図10乃至図12に示すユーザインターフェースの登録項目のうち、「種別」には、地図上の指定した領域または地点に表示させるシンボルの種別を選択するためのボタンB8が表示されている。また、「備考」には、テキスト情報の入力を受け付ける入力欄Rが表示されている。また、「関連画像」には、図示はしないが、訪問先情報として登録された画像が視認可能な態様で表示される。訪問先情報としての画像を登録する場合には、「参照」と表記されたボタンB7を押下する。すると、例えば、図12に示すように、登録の対象とする画像Pをアップロードするための画面Gが表示されるので、登録したい画像を指定して登録する。
【0056】
ここで、上述の図9の例の続きとして、第1のメンバが、訪問先情報として、駐車禁止とされている場所を登録する場合について説明する。この場合、第1のメンバは、「種別」と表記されたボタンB8を押下する。すると、図10の右図に示すように、ドロップダウンリストに「駐車禁止エリア」、「条件付き駐車可・進入禁止エリア」、および「その他駐停車・交通捕足情報」が表示される。
【0057】
「駐車禁止エリア」は、例えば、業務利用での駐車が禁止されている駐車場、駐停車の取り締まりが厳しい領域、過去に近隣住民からお叱りを受けたことがある領域等が該当する。「条件付き駐車可・進入禁止エリア」は、例えば、時間帯によって駐車禁止や進入禁止の交通ルールが変わる領域等が該当する。「その他駐停車・交通捕足情報」は、人の飛び出しを注意すべき領域、前向き駐車が厳守されている領域等が該当する。
【0058】
第1のメンバは、訪問先情報としてのテキスト情報を登録したい場合には、「備考」に表示されている入力欄にテキスト情報を入力する。この場合、例えば、図11に示す「駅前駐車禁止。駐車違反実績あり。」といったテキスト情報や、図12に示す「裏路地 駐停車禁止(画像あり)」といったテキスト情報が入力される。第1のメンバは、図9乃至図12に示す登録項目への訪問先情報の入力操作を完了させ、「登録」と表記されたボタンB6を押下する。これにより、入力された訪問先情報が登録される。
【0059】
図13は、訪問先に訪問しようとする第2のメンバが訪問情報の提供を受ける際、メンバ端末30-2に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
訪問先に訪問しようとする第2のメンバは、メンバ端末30-2を操作することで、第1のメンバにより提供された訪問先情報と地図データとが対応付けられた訪問情報の提供を受けることができる。図13には、訪問情報の一例が示されている。
【0060】
上述のように、訪問情報とは、訪問先情報と地図データとが対応付けられた情報である。具体的には、図13の左図に示すように、訪問先情報と、地図上の領域や地点を示すシンボルとが対応付けられた情報が訪問情報となる。地図上の領域や地点を示すシンボルの表示態様は、対応付けられた訪問先情報の内容によっても異なるし、訪問情報が対応付けられた対象が地図上の領域であるか地点であるかによっても異なる。
【0061】
例えば、地図上の領域Fを拡大した右図に示す複数種類のシンボルのうち、シンボルC1により示される訪問情報は、訪問先情報として第1のメンバにより提供され登録された、駐車禁止の領域を示すシンボルである。また、シンボルC2により示される訪問情報は、訪問先情報として第1のメンバにより提供され登録された、過去に道路交通法規上の違反があった地点を示すシンボルである。また、シンボルC3により示される訪問情報は、訪問先情報として第1のメンバにより提供され登録された、過去に交通事故が起きた地点を示すシンボルである。
【0062】
なお、シンボルC4は、第2のメンバが所持するメンバ端末30-2のGPS(Global Positioning System)情報等に基づく現在地を示すシンボルであり、シンボルC5は、訪問先の住所に基づく位置を示すシンボルである。図13の地図上に表示されたシンボルC1乃至C3のうちいずれかを選択するための入力操作が行われると、図示はしないが、選択されたシンボルに対応付けられた訪問先情報が表示される。
【0063】
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上述した本実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述した本実施の形態に記載されたものに限定されない。例えば、図1に示す情報処理システム1の構成、図2および図3の各々に示す管理サーバ10およびメンバ端末30の各々のハードウェア構成は、いずれも本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0064】
また、図4に示す管理サーバ10の機能構成、および図5に示すメンバ端末30の機能構成も例示に過ぎず、特に限定されない。上述した処理を全体として実行できる機能が図1の情報処理システム1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成を用いるかは図4および図5の例に限定されない。
【0065】
また、図6に示す管理サーバ10の処理のステップの順序、図7および図8の各々に示すメンバ端末30-1および30-2の各々の処理のステップの順序も例示に過ぎず、特に限定されない。図示されたステップの順序に沿って時系列的に行われる処理だけではなく、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別的に行われてもよい。また、図9乃至図13に示す具体例も一例に過ぎず、特に限定されない。
【符号の説明】
【0066】
1…情報処理システム、10…管理サーバ、11…制御部、30…メンバ端末、31…制御部、90…ネットワーク、101…訪問先情報取得部、102…地図データ取得部、103…訪問情報生成部、104…実績管理部、105…訪問情報抽出部、106…送信制御部、301…情報取得部、302…表示制御部、303…入力操作受付部、304…送信制御部
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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