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特開2023-173510情報処理装置、情報処理システム、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173510
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231130BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085819
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】村口 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】西村 美奈子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を従来よりも容易化させる。
【解決手段】情報処理装置としての管理サーバ10は、制御部11を備え、制御部11では、対応付け部105が、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示す情報を地図データに対応付け、表示制御部103が、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルを選択可能な態様で地図データに表示する制御を行う。そして、第1の訪問者が訪問した1の訪問先の所在地を示すシンボルが選択されると、さらに、表示制御部103が、その訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言を選択可能な態様で表示する制御と、選択された訪問結果を示すシンボルを、その訪問先に訪問し得る第2の訪問者が視覚を通じて識別可能な態様で地図データに表示する制御とを行う。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の訪問先の候補の各々の所在地を示す情報を地図データに対応付ける対応付け手段と、
選択可能な態様で前記地図データに表示された、前記複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルのうち、第1の訪問者が訪問した1の訪問先の所在地を示す当該シンボルが選択されると、当該1の訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言を、選択可能な態様で当該第1の訪問者に提示する制御を行う提示制御手段と、
前記1の訪問先に訪問し得る第2の訪問者が視覚を通じて前記訪問結果を識別可能な態様で、前記シンボルを前記地図データに表示する制御を行う表示制御手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項2】
前記提示制御手段は、前記予め定められた文言としての、訪問が完了している旨、訪問したが不在であった旨、および再訪問すべきでない旨の各々を示す文言のうちいずれかを選択可能な態様で前記第1の訪問者に提示する制御を行うことを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記識別可能な態様として、前記訪問結果に応じて表示態様を変化させたシンボルを前記地図データに表示させる制御を行うことを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記訪問結果に応じて表示態様が変化したシンボルとして、当該訪問結果に応じて色および形状のうち少なくとも一方を変化させた当該シンボルを前記地図データに表示させる制御を行うことを特徴とする、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
選択可能な態様で地図データに表示された、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルのうち、第1の訪問者が訪問した1の訪問先の所在地を示すシンボルを選択するための入力操作と、当該1の訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言のうち、いずれか1の文言を選択するための入力操作とを受け付ける入力操作受付手段と、
受け付けられた前記入力操作の入力情報を他の情報処理装置に向けて送信する制御を行う送信制御手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項6】
前記入力操作受付手段は、前記予め定められた文言としての、訪問が完了している旨、訪問したが不在であった旨、および再訪問すべきでない旨の各々を示す文言のうち、いずれか1の文言を選択するための入力操作を受け付けることを特徴とする、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
第1の訪問者が訪問した訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言のうち、当該第1の訪問者により選択された1の文言に対応するシンボルを、当該訪問先に訪問し得る第2の訪問者が視覚を通じて前記訪問結果を識別可能な態様で地図データに表示する制御を行う表示制御手段を有することを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記訪問結果として、訪問が完了している旨、訪問したが不在であった旨、および再訪問すべきでない旨の各々を、前記第2の訪問者が識別可能な態様で地図データに表示する制御を行う表示制御手段を有することを特徴とする、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
複数の訪問先の候補の各々の所在地を示す情報を地図データに対応付ける対応付け手段と、
選択可能な態様で前記地図データに表示された、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルのうち、第1の訪問者が訪問した1の訪問先の所在地を示すシンボルを選択するための入力操作を受け付ける第1入力操作受付手段と、
前記1の訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言を、選択可能な態様で前記第1の訪問者に提示する制御を行う提示制御手段と、
前記複数の予め定められた文言のうち、いずれか1の文言を選択するための入力操作を受け付ける第2入力操作受付手段と、
受け付けられた前記入力操作の入力情報に基づいて、前記1の訪問先に訪問し得る第2の訪問者が視覚を通じて前記訪問結果を識別可能な態様で、前記シンボルを前記地図データに表示する制御を行う表示制御手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理システム。
【請求項10】
コンピュータに、
複数の訪問先の候補の各々の所在地を示す情報を地図データに対応付ける機能と、
選択可能な態様で前記地図データに表示された、前記複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルのうち、第1の訪問者が訪問した1の訪問先の所在地を示す当該シンボルが選択されると、当該1の訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言を、選択可能な態様で当該第1の訪問者に提示する制御を行う機能と、
前記1の訪問先に訪問し得る第2の訪問者が視覚を通じて前記訪問結果を識別可能な態様で、前記シンボルを前記地図データに表示する制御を行う機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
訪問先への訪問結果として、訪問先ごとに顧客としての重要度を登録して参照する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-21558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の技術に対し、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を従来よりも容易化させたいとする要望がある。
【0005】
本発明の目的は、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を従来よりも容易化させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示す情報を地図データに対応付ける対応付け手段と、選択可能な態様で前記地図データに表示された、前記複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルのうち、第1の訪問者が訪問した1の訪問先の所在地を示す当該シンボルが選択されると、当該1の訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言を、選択可能な態様で当該第1の訪問者に提示する制御を行う提示制御手段と、前記1の訪問先に訪問し得る第2の訪問者が視覚を通じて前記訪問結果を識別可能な態様で、前記シンボルを前記地図データに表示する制御を行う表示制御手段と、を有することを特徴とする、情報処理装置である。
請求項2に記載された発明は、前記提示制御手段は、前記予め定められた文言としての、訪問が完了している旨、訪問したが不在であった旨、および再訪問すべきでない旨の各々を示す文言のうちいずれかを選択可能な態様で前記第1の訪問者に提示する制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載された発明は、前記表示制御手段は、前記識別可能な態様として、前記訪問結果に応じて表示態様を変化させたシンボルを前記地図データに表示させる制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載された発明は、前記表示制御手段は、前記訪問結果に応じて表示態様を変化したシンボルとして、当該訪問結果に応じて色および形状のうち少なくとも一方を変化させた当該シンボルを前記地図データに表示させる制御を行うことを特徴とする、請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載された発明は、選択可能な態様で地図データに表示された、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルのうち、第1の訪問者が訪問した1の訪問先の所在地を示すシンボルを選択するための入力操作と、当該1の訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言のうち、いずれか1の文言を選択するための入力操作とを受け付ける入力操作受付手段と、受け付けられた前記入力操作の入力情報を他の情報処理装置に向けて送信する制御を行う送信制御手段と、を有することを特徴とする、情報処理装置である。
請求項6に記載された発明は、前記入力操作受付手段は、前記予め定められた文言としての、訪問が完了している旨、訪問したが不在であった旨、および再訪問すべきでない旨の各々を示す文言のうち、いずれか1の文言を選択するための入力操作を受け付けることを特徴とする、請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載された発明は、第1の訪問者が訪問した訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言のうち、当該第1の訪問者により選択された1の文言に対応するシンボルを、当該訪問先に訪問し得る第2の訪問者が視覚を通じて前記訪問結果を識別可能な態様で地図データに表示する制御を行う表示制御手段を有することを特徴とする、情報処理装置である。
請求項8に記載された発明は、前記表示制御手段は、前記訪問結果として、訪問が完了している旨、訪問したが不在であった旨、および再訪問すべきでない旨の各々を、前記第2の訪問者が識別可能な態様で地図データに表示する制御を行う表示制御手段を有することを特徴とする、請求項7に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載された発明は、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示す情報を地図データに対応付ける対応付け手段と、選択可能な態様で前記地図データに表示された、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルのうち、第1の訪問者が訪問した1の訪問先の所在地を示すシンボルを選択するための入力操作を受け付ける第1入力操作受付手段と、前記1の訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言を、選択可能な態様で前記第1の訪問者に提示する制御を行う提示制御手段と、前記複数の予め定められた文言のうち、いずれか1の文言を選択するための入力操作を受け付ける第2入力操作受付手段と、受け付けられた前記入力操作の入力情報に基づいて、前記1の訪問先に訪問し得る第2の訪問者が視覚を通じて前記訪問結果を識別可能な態様で、前記シンボルを前記地図データに表示する制御を行う表示制御手段と、を有することを特徴とする、情報処理システムである。
請求項10に記載された発明は、コンピュータに、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示す情報を地図データに対応付ける機能と、選択可能な態様で前記地図データに表示された、前記複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルのうち、第1の訪問者が訪問した1の訪問先の所在地を示す当該シンボルが選択されると、当該1の訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言を、選択可能な態様で当該第1の訪問者に提示する制御を行う機能と、前記1の訪問先に訪問し得る第2の訪問者が視覚を通じて前記訪問結果を識別可能な態様で、前記シンボルを前記地図データに表示する制御を行う機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の本発明によれば、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を従来よりも容易化できる情報処理装置を提供できる。
請求項2の本発明によれば、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を、選択肢から選択させる操作によって従来よりも容易化できる。
請求項3の本発明によれば、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を、訪問結果に応じて表示態様の異なるシンボルを指定させる操作によって従来よりも容易化できる。
請求項4の本発明によれば、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を、訪問結果に応じて色や形状の異なるシンボルを指定させる操作によって従来よりも容易化できる。
請求項5の本発明によれば、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を従来よりも容易化できる情報処理装置を提供できる。
請求項6の本発明によれば、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を、選択肢から選択させる操作によって従来よりも容易化できる。
請求項7の本発明によれば、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を従来よりも容易化できる情報処理装置を提供できる。
請求項8の本発明によれば、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を、選択肢から選択させる操作によって従来よりも容易化できる。
請求項9の本発明によれば、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を従来よりも容易化できる情報処理システムを提供できる。
請求項10の本発明によれば、訪問先に訪問した訪問者から、その訪問先に訪問し得る他の訪問者に訪問結果を引き継ぐ場合における入力操作を従来よりも容易化できるプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態が適用される情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】本実施の形態が適用される情報処理装置としての管理サーバのハードウェア構成を示す図である。
図3】管理サーバの制御部の機能構成を示す図である。
図4】訪問者端末の制御部の機能構成を示す図である。
図5】管理サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
図6】シンボルの選択、および訪問結果の選択を行う第1の訪問者が操作する訪問者端末の処理の流れを示すフローチャートである。
図7】地図データに表示されたシンボルの表示態様を視認することで訪問結果を把握しようとする第2のメンバが操作する訪問者端末の処理の流れを示すフローチャートである。
図8】訪問者端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図9】訪問者端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図10】訪問者端末に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図11】地図データに表示される、訪問先の所在地を示すシンボルの表示態様の変化の具体例を示す図である。
図12】ユーザインターフェースに表示される操作画面の他の具体例を示す図である。(A)は、所在地情報を一括登録する際に表示される操作画面の具体例を示す図である。(B)は、一括登録された所在地情報を一括削除する際に表示される操作画面の具体例を示す図である。(C)は、複数の訪問先の各々の訪問結果を一括出力する際に表示される操作画面の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(情報処理システムの構成)
図1は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。
情報処理システム1は、管理サーバ10と、訪問者端末30-1乃至30-n(nは2以上の整数値)とがネットワーク90を介して接続されることにより構成されている。ネットワーク90は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット等である。なお、訪問者端末30-1乃至30-nの各々を個別に説明する必要がない場合、これらをまとめて訪問者端末30と呼ぶ。
【0010】
管理サーバ10は、情報処理システム1の全体の管理をするサーバとしての情報処理装置である。例えば、管理サーバ10は、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示す情報(以下、「所在地情報」と呼ぶ)を地図データに対応付けて、データベースに記憶して管理する。「訪問先」とは、訪問者による訪問の対象となる顧客や取引先等のことをいい、例えば、顧客等が所在する場所や施設等が含まれる。「訪問者」とは、訪問先に訪問する者のことをいい、例えば、営業担当者、作業担当者、配達担当者等が含まれる。「所在地情報」には、例えば、緯度および経度を示す座標、住所等が含まれる。
【0011】
また、管理サーバ10は、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルを、選択可能な態様で地図データに表示する制御を行う。また、管理サーバ10は、地図データに表示した、複数のシンボルのうち、第1の訪問者が訪問した訪問先の所在地を示すシンボルが選択されると、その訪問先への訪問結果を示す複数の予め定められた文言を、選択可能な態様で第1の訪問者に提示する制御を行う。なお、「訪問結果」の具体例、および「訪問結果」を示す「予め定められた文言」の具体例については後述する。
【0012】
また、管理サーバ10は、第1の訪問者に提示された、訪問結果を示す複数の予め定められた文言のうち1の文言が選択されると、その文言に対応する訪問結果を、その訪問先の所在地を示すシンボルに対応付けて表示する制御を行う。具体的には、管理サーバ10は、第1の訪問者が訪問した訪問先に訪問し得る第2の訪問者が視覚を通じて訪問結果を識別可能な態様で、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルを地図データに表示する制御を行う。なお、管理サーバ10によるこれらの処理の詳細については後述する。また、第2の訪問者が視覚を通じて訪問結果を識別可能な態様で地図データに表示されたシンボルの具体例については、図10を参照して後述する。
【0013】
訪問者端末30は、第1の訪問者および第2の訪問者を含む訪問者の各々が操作するパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の情報処理装置である。例えば、訪問者端末30は、予め定められたユーザインターフェースを表示部(図2の説明参照)に表示する。また、例えば、訪問者端末30は、管理サーバ10または外部から送信され受信した情報を取得し、その情報の少なくとも一部をユーザインターフェースに表示する。ここで、「外部」とは、例えば、図1のネットワーク90に接続されているが情報処理システム1には属しない外部のサーバ等のことをいう。また、ユーザインターフェースに表示される情報としては、例えば、訪問先の所在地および訪問結果を示すシンボルが表示された地図データ等が挙げられる。
【0014】
また、例えば、訪問者端末30は、ユーザインターフェースに入力された入力情報を受け付けて、管理サーバ10に向けて送信する。訪問者端末30から管理サーバ10に向けて送信される入力情報としては、例えば、第1の訪問者が、複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルのうち、1のシンボルを選択するために入力した情報、そのシンボルに対応する訪問先の訪問結果を選択するために入力した情報等が挙げられる。また、例えば、訪問者端末30は、管理サーバ10から送信されてきた、訪問結果が対応付けられたシンボルが表示された地図データを取得し、その地図データを表示部に表示する。なお、訪問者端末30によるこれらの処理の詳細については後述する。
【0015】
情報処理システム1を構成する管理サーバ10および訪問者端末30の各々の上述の処理は一例であり、情報処理システム1全体として上述の処理を実現させる機能を備えていればよい。このため、上述の処理を実現させる機能のうち、一部または全部を情報処理システム1内で分担してもよいし協働してもよい。すなわち、管理サーバ10の機能の一部または全部を訪問者端末30の機能としてもよいし、訪問者端末30の機能の一部または全部を管理サーバ10の機能としてもよい。さらに、情報処理システム1を構成する管理サーバ10および訪問者端末30の各々の機能の一部または全部を、図示せぬ他のサーバ等に移譲してもよい。これにより、情報処理システム1全体としての処理が促進され、また、処理を補完し合うことも可能となる。
【0016】
(管理サーバのハードウェア構成)
図2は、本実施の形態が適用される情報処理装置としての管理サーバ10のハードウェア構成を示す図である。
管理サーバ10は、制御部11と、メモリ12と、記憶部13と、通信部14と、操作部15と、表示部16とを有している。これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス等で接続されている。
【0017】
制御部11は、OS(基本ソフトウェア)やアプリケーションソフトウェア(応用ソフトウェア)等の各種ソフトウェアの実行を通じて管理サーバ10の機能の制御を行うプロセッサである。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成される。メモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、演算に際して作業エリアとして用いられる。メモリ12は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される。
【0018】
記憶部13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。記憶部13は、例えばプログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、半導体メモリ等で構成される。記憶部13には、各種情報を記憶するデータベースとして、例えば、訪問先の所在地情報が記憶された所在地DB901、地図データが記憶された地図DB902、訪問先ごとの訪問結果が記憶された訪問結果DB903等が格納されている。
【0019】
通信部14は、ネットワーク90を介して訪問者端末30および外部との間でデータの送受信を行う。操作部15は、例えばキーボード、マウス、機械式のボタン、スイッチで構成され、入力操作を受け付ける。操作部15には、表示部16と一体的にタッチパネルを構成するタッチセンサも含まれる。表示部16は、例えば情報の表示に用いられる液晶ディスプレイや有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、画像やテキストのデータなどを表示する。
【0020】
(訪問者端末のハードウェア構成)
訪問者端末30のハードウェア構成は、図2に示す管理サーバ10のハードウェア構成と同様の構成を備えている。すなわち、訪問者端末30は、図2の制御部11、メモリ12、記憶部13、通信部14、操作部15、および表示部16と同様の機能を有する制御部、メモリ、記憶部、通信部、操作部、および表示部を備えており、図示および説明を省略する。
【0021】
(管理サーバの制御部の機能構成)
図3は、管理サーバ10の制御部11の機能構成を示す図である。
管理サーバ10の制御部11では、所在地情報取得部101と、地図データ取得部102と、表示制御部103と、入力情報取得部104と、対応付け部105と、表示態様決定部106と、送信制御部107とが機能する。
【0022】
所在地情報取得部101は、所在地情報を取得する。所在地情報としては、例えば、訪問先の住所、施設名、建物名等が挙げられる。所在地情報の提供元は特に限定されず、例えば、事前調査を行った営業担当者から提供される場合もあれば、外部から提供される場合もある。所在地情報取得部101により取得された所在地情報は、訪問先ごとに管理される。具体的には、訪問先を一意に特定可能な識別情報(例えば、顧客ID等)に所在地情報が対応付けられて、所在地DB901に記憶されて管理される。
【0023】
地図データ取得部102は、外部から送信されてきた地図データを取得する。地図データ取得部102により取得された地図データは、データベースに記憶されて管理される。具体的には、取得された地図データは、記憶部13の地図DB902に記憶されて管理される。なお、地図データは、管理サーバ10により独自に作成されるものであってもよいが、一般的に利用されている地図データを利用することができる。地図データは、予め定められたタイミングで更新が行われることで最新の状態が維持される。
【0024】
表示制御部103は、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルを、第1の訪問者が選択可能な態様で地図データに表示する制御を行う。表示制御部103により表示が制御されるシンボルには、後述する表示態様決定部106により表示態様が決定されたシンボルが含まれる。また、表示制御部103は、第1の訪問者により選択されたシンボルに対応する訪問先への訪問結果を示す文言を、第1の訪問者による選択が可能な態様で表示する制御を行う。「訪問結果」としては、例えば、訪問完了、不在、再訪問不可等が挙げられる。
【0025】
訪問結果の例のうち、「訪問完了」は、第1の訪問者による訪問の結果、案件が完了しており、第2の訪問者による再訪問は不要であることを示す訪問結果である。「不在」は、第1の訪問者による訪問の結果、訪問先が不在であり、第2の訪問者による再訪問を要することを示す訪問結果である。「再訪問不可」は、第1の訪問者による訪問の結果、訪問先が存在しない、あるいは訪問先から再訪問を拒否する旨の意思表示があった等を理由に、第1の訪問者が、第2の訪問者による再訪問をすべきでないと判断したことを示す訪問結果である。
【0026】
また、表示制御部103は、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルを、第1の訪問者が訪問した訪問先に訪問し得る第2の訪問者の視覚を通じてその訪問先の訪問結果を識別可能な態様で地図データに表示する制御を行う。具体的には、例えば、表示制御部103は、訪問結果に応じて表示態様を変化させたシンボルを地図データに表示させる制御を行う。「表示態様を変化させたシンボル」としては、例えば、色や形状を変化させたシンボル等が挙げられる。
【0027】
入力情報取得部104は、訪問者端末30から送信されてきた入力情報を取得する。具体的には、例えば、入力情報取得部104は、地図データに表示された、複数のシンボルのうち、第1の訪問者が訪問した訪問先の所在地を示すシンボルを選択するために入力された情報を取得する。また、入力情報取得部104は、第1の訪問者が、訪問先への訪問結果としての文言を選択するために入力した情報を取得する。また、入力情報取得部104は、複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルが表示された地図データを訪問者端末30のユーザインターフェースに表示させるために入力された情報を取得する。
【0028】
対応付け部105は、入力情報取得部104により取得された入力情報に基づいて、シンボルと訪問結果とを対応付ける。具体的には、入力情報取得部104により取得された入力情報のうち、第1の訪問者が訪問した訪問先の所在地を示すシンボルを選択するために入力された情報と、そのシンボルに対応する訪問先への訪問結果としての文言を選択するために入力された情報とを対応付ける。
【0029】
表示態様決定部106は、対応付け部105により対応付けられた、第1の訪問者が訪問した訪問先の所在地を示すシンボルを選択するために入力された情報と、そのシンボルに対応する訪問先への訪問結果としての文言を選択するために入力された情報との組み合わせに基づいて、選択されたシンボルの表示態様を決定する。
【0030】
例えば、表示態様決定部106は、未だ訪問者による訪問が行われていない訪問先の候補を示すシンボルと、第1の訪問者が訪問した訪問先のうち「訪問完了」とされた訪問先の所在地を示すシンボルと、「不在」とされた訪問先の所在地を示すシンボルと、「再訪問不可」とされた訪問先の所在地を示すシンボルとの違いを一見して識別できる表示態様を決定する。なお、シンボルの表示態様の具体例については、図11を参照して後述する。
【0031】
送信制御部107は、通信部14(図2参照)を介して各種情報を訪問者端末30または外部に向けて送信する制御を行う。例えば、送信制御部107は、地図データ取得部102により取得された地図データ、およびその更新情報を訪問者端末30に向けて送信する制御を行う。また、例えば、送信制御部107は、提示制御手段として、複数の訪問先の候補を示すシンボルが表示された地図データを訪問者端末30に向けて送信する制御を行う。
【0032】
(訪問者端末の制御部の機能構成)
図4は、訪問者端末30の制御部の機能構成を示す図である。
訪問者端末30の制御部では、情報取得部301と、表示制御部302と、入力操作受付部303と、送信制御部304とが機能する。
【0033】
情報取得部301は、各種情報を取得する。例えば、情報取得部301は、管理サーバ10および外部から送信されてきた情報を取得する。管理サーバ10や外部から送信されてくる情報としては、例えば、複数の訪問先の候補を示すシンボルが表示された地図データ等が挙げられる。
【0034】
表示制御部302は、各種情報を表示部に表示させる制御を行う。例えば、表示制御部302は、表示部にユーザインターフェースを表示させる制御を行う。ユーザインターフェースは、訪問者端末30に予めインストールされた、ユーザ向けのアプリケーションソフトウェアを起動することで表示させることもできるし、ユーザ向けのウェブサイトにアクセスすることでも表示させることができる。ユーザインターフェースには、例えば、複数の訪問先の候補を示すシンボルが表示された地図データがリアルタイムで表示される。また、ユーザインターフェースには、訪問結果を示す複数の文字列が選択可能な態様で表示される。
【0035】
入力操作受付部303は、訪問者の入力操作を受け付ける。訪問者の入力操作としては、例えば、指によるタッチ操作およびマウス操作等が挙げられる。入力操作受付部303は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作を受け付ける。また、入力操作受付部303は、アプリケーションソフトウェアの起動により表示部に表示されたユーザインターフェースを介して入力された各種情報を受け付ける。ユーザインターフェースを介して入力される情報としては、例えば、複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルが表示された地図データを表示させるため入力された情報、シンボルを選択するために入力された情報、訪問結果を選択するために入力された情報等が挙げられる。
【0036】
送信制御部304は、通信部を介して各種情報を管理サーバ10または外部に向けて送信する制御を行う。例えば、送信制御部304は、入力操作受付部303により入力が受け付けられた、シンボルを選択するために入力された情報や、訪問結果を選択するために入力された情報等を管理サーバ10に向けて送信する制御を行う。
【0037】
(管理サーバの処理の流れ)
図5は、管理サーバ10の処理の流れを示すフローチャートである。
管理サーバ10は、所在地情報が送信されてくると(ステップ501でYES)、送信されてきた所在地情報を取得する(ステップ502)。これに対して、所在地情報が送信されてきていない場合(ステップ501でNO)、管理サーバ10は、所在地情報が送信されてくるまでステップ501を繰り返す。
【0038】
管理サーバ10は、地図データが送信されてくると(ステップ503でYES)、送信されてきた地図データを取得し(ステップ504)、ステップ502で取得した所在地情報と地図データとを対応付けて(ステップ505)、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルを、第1の訪問者が選択可能な態様で地図データに表示する制御を行う(ステップ506)。これに対して、地図データが送信されてきていない場合(ステップ503でNO)、管理サーバ10は、地図データが送信されてくるまでステップ503を繰り返す。
【0039】
管理サーバ10は、第1の訪問者により入力された入力情報として、複数の訪問先の候補の各々を示すシンボルのうち、1のシンボルを選択するために入力された情報が送信されてくると(ステップ507でYES)、送信されてきた入力情報を取得し(ステップ508)、第1の訪問者により選択されたシンボルに対応する訪問先への訪問結果を示す文言を、第1の訪問者による選択が可能な態様で表示する制御を行う(ステップ509)。これに対して、複数の訪問先の候補の各々を示すシンボルのうち、1のシンボルを選択するために入力された情報が送信されてきていない場合(ステップ507でNO)、管理サーバ10は、複数の訪問先の候補の各々を示すシンボルのうち、1のシンボルを選択するために入力された情報が送信されてくるまでステップ507を繰り返す。
【0040】
管理サーバ10は、第1の訪問者により入力された入力情報として、訪問先への訪問結果としての文言を選択するために入力された情報が送信されてくると(ステップ510でYES)、送信されてきた入力情報を取得し(ステップ511)、取得した入力情報に基づいて、シンボルと訪問結果とを対応付ける(ステップ512)。これに対して、訪問先への訪問結果としての文言を選択するために入力された情報が送信されてきていない場合(ステップ510でNO)、管理サーバ10は、訪問先への訪問結果としての文言を選択するために入力された情報が送信されてくるまでステップ510を繰り返す。
【0041】
管理サーバ10は、第1の訪問者が訪問した訪問先の所在地を示すシンボルを選択するために入力された情報と、そのシンボルに対応する訪問先への訪問結果としての文言を選択するために入力された情報との組み合わせに基づいて、選択されたシンボルの表示態様を決定する(ステップ513)。そして、管理サーバ10は、複数の訪問先の候補の各々の所在地を示すシンボルを、決定された表示態様で地図データに表示する制御を行う(ステップ514)。
【0042】
(訪問者端末の処理の流れ)
図6は、シンボルの選択、および訪問結果の選択を行う第1の訪問者が操作する訪問者端末30-1の処理の流れを示すフローチャートである。
訪問者端末30-1は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われると(ステップ601でYES)、入力操作を受け付けて(ステップ602)、表示部にユーザインターフェースを表示する(ステップ603)。これに対して、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われない場合(ステップ601でNO)、訪問者端末30は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われるまでステップ601を繰り返す。
【0043】
訪問者端末30-1は、ユーザインターフェースを介して、複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルのうち、1のシンボルを選択するための入力操作が行われると(ステップ604でYES)、入力操作を受け付けて(ステップ605)、その入力情報を管理サーバ10に向けて送信する(ステップ606)。これに対して、複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルのうち1のシンボルを選択するための入力操作が行われていない場合(ステップ604でNO)、訪問者端末30-1は、複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルのうち、1のシンボルを選択するための入力操作が行われるまでステップ604を繰り返す。
【0044】
訪問者端末30-1は、ユーザインターフェースを介して、訪問先への訪問結果としての文言を選択するための入力操作が行われると(ステップ607でYES)、入力操作を受け付けて(ステップ608)、その入力情報を管理サーバ10に向けて送信する(ステップ609)。これに対して、訪問先への訪問結果としての文言を選択するための入力操作が行われていない場合(ステップ607でNO)、訪問者端末30-1は、訪問先への訪問結果としての文言を選択するための入力操作が行われるまでステップ607を繰り返す。
【0045】
図7は、地図データに表示されたシンボルの表示態様を視認することで訪問結果を把握しようとする第2のメンバが操作する訪問者端末30-2の処理の流れを示すフローチャートである。
訪問者端末30-2は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われると(ステップ701でYES)、入力操作を受け付けて(ステップ702)、表示部にユーザインターフェースを表示する(ステップ703)。これに対して、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われていない場合(ステップ701でNO)、訪問者端末30-2は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われるまでステップ701を繰り返す。
【0046】
訪問者端末30-2は、複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルが表示された地図データをユーザインターフェースに表示させるための入力操作が行われると(ステップ704でYES)、入力操作を受け付けて(ステップ705)、その入力情報を管理サーバ10に向けて送信する(ステップ706)。これに対して、複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルが表示された地図データをユーザインターフェースに表示させるための入力操作が行われていない場合(ステップ704でNO)、訪問者端末30-2は、複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルが表示された地図データをユーザインターフェースに表示させるための入力操作が行われるまでステップ704を繰り返す。
【0047】
訪問者端末30-2は、管理サーバ10から複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルが表示された地図データが送信されてくると(ステップ707でYES)、送信されてきた地図データを取得し(ステップ708)、取得した地図データをユーザインターフェースに表示する(ステップ709)。これに対して、複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルが表示された地図データが送信されてきていない場合(ステップ707でNO)、訪問者端末30-2は、複数の訪問先の各々の所在地を示すシンボルが表示された地図データが送信されてくるまでステップ707を繰り返す。
【0048】
(具体例)
図8乃至図10は、訪問者端末30に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。なお、第1の訪問者は訪問者端末30-1を操作し、第2の訪問者は訪問者端末30-2を操作するものとする。
訪問先を訪問した第1の訪問者は、訪問者端末30-1に予めインストールされたアプリケーションソフトウェアを起動し、予め定められたログイン操作を行う。すると、例えば図8に示す「業務支援マップ」と表記されたユーザインターフェースが訪問者端末30-1に表示される。
【0049】
図8に示すユーザインターフェースには、訪問結果が登録されていない5つの訪問先の候補の各々を示すシンボルC1乃至C5が表示された地図データが表示されている。地図データに表示されたシンボルC1乃至C5は、図8の左図に示す切替ボタンB1を押下することで、表示と非表示とを切り替えることができる。シンボルC1乃至C5が地図データに表示された状態で、図8の左図に示す、シンボルC1を選択する操作を行い、その情報を確認するためのボタンB2を押下すると、図8の右図に示すように、シンボルC1が選択されたことを示す枠Wが表示されるとともに、操作画面M1が表示される。
【0050】
操作画面M1には、シンボルの登録や編集を意味する「お得意さまピン登録」という表記とともに、シンボルの種別を表示する欄と、備考情報を表示する欄と、「編集」と表記されたボタンB3と、「削除」と表記されたボタンB4とが表示されている。このうち、「編集」と表記されたボタンB3を押下すると、図9に示す操作画面M2およびM3が表示され、「削除」と表記されたボタンB4が押下すると、地図データからシンボルC1が消去される。
【0051】
図9に示すように、操作画面M2には、「地物登録/編集」という表記とともに、登録項目としての「モード」、「レイヤ」、および「編集対象選択」が表示されている。登録項目のうち、「モード」には、処理の種類を選択するためのボタンB5乃至B7が表示されている。また、「レイヤ」には、処理の内容を選択するためのボタンB8が表示されている。また、「編集対象選択」には、編集対象を選択するためのボタンB9およびB10が表示されている。
【0052】
操作画面M2のうち、「新規」と表記されたボタンB5は、訪問先の情報を新規に登録する際に押下するボタンである。「編集」と表記されたボタンB6は、登録済みの訪問先の情報を修正したり追記したりする際に押下するボタンである。「削除」と表記されたボタンB7は、登録済みの訪問先の情報を削除する際に押下するボタンである。ボタンB8は、登録内容をドロップダウンリストに表示させるときに押下するドロップダウンボタンである。「地図編集」と表記されたボタンB9は、訪問先の所在地を地図上で指定するときに押下するボタンである。「登録」と表記されたボタンB10は、訪問先の情報を登録する際に押下するボタンである。
【0053】
図8の操作画面M1の「編集」と表記されたボタンB3の押下により図9の操作画面M2が表示されると、操作画面M2の「編集」と表記されたボタンB6が既に押下され、登録内容としての「お得意さまピン登録」が既に選択された状態で操作画面M2が表示される。また、操作画面M2ともに表示される操作画面M3には、「入力項目」という表記とともに、登録項目としての「備考」、「訪問状況」、および「訪問日」が表示されている。なお、操作画面M3は、操作画面M2とともに表示されるので、操作画面M3に入力された訪問先の情報についても、操作画面M2のボタンB10を押下することで登録がなされる。
【0054】
操作画面M3の登録項目のうち、「備考」には、テキスト情報の入力を受け付ける入力欄が表示されている。また、「訪問状況」には、訪問結果を示す文言が選択可能な態様で表示されたドロップダウンリストを表示させる際に押下するボタンB11と、「訪問日」を選択可能な態様で表示させる際に押下するボタンB12とが表示されている。また、「関連画像」には、図示はしないが、訪問先の情報として登録された画像が視認可能な態様で表示される。
【0055】
シンボルごとに訪問結果を登録する場合、第1の訪問者はボタンB11を押下する。すると、図9の右図に示すように、ドロップダウンリストに、訪問結果を示す「完了」、「不在」、「再訪問不可」、および「その他」が表示される。なお、訪問結果としての「完了」、「不在」、および「再訪問不可」が何を示すかについては上述のとおりである。ここで、例えば、第1の訪問者が、シンボルC1に対応する訪問先への訪問が完了したことを登録する場合には、まず、ドロップダウンリストから「完了」を選択し、操作画面M2の「登録」と表記されたボタンB10を押下する。これにより、シンボルC1に対応する訪問先への訪問結果として、第1の訪問者による訪問が完了したことを登録することができる。
【0056】
操作画面M2の「登録」と表記されたボタンB10が押下され、登録の処理が問題なく完了すると、例えば、図10の左図に示すように、「成功 訪問結果の登録が完了しました」といったメッセージが予め定められた時間表示される。そして、図10の右図に示すように、ユーザインターフェースに表示された地図データには、訪問結果の登録の前後で表示態様が変化したシンボルC1が表示される。これにより、シンボルC1乃至C5の各々に対応する訪問先への訪問を予定している第2の訪問者は、図10の右図に示す、地図データが表示されたユーザインターフェースを訪問者端末30-2に表示させるだけで、シンボルC1乃至C5の各々に対応する訪問先のうち、シンボルC1に対応する訪問先への訪問が既に完了していることを一見して把握することができる。
【0057】
図11は、地図データに表示される、訪問先の所在地を示すシンボルの表示態様の変化の具体例を示す図である。
上述のように、地図データに表示された、訪問先の所在地を示すシンボルは、第1の訪問者の入力操作により登録された訪問結果に応じて表示態様が変化する。図11には、訪問結果が登録されていない訪問先の候補を示すシンボルの表示態様の一例(左側)と、訪問結果が登録された訪問先を示すシンボルの表示態様の一例(右側)とが示されている。
【0058】
地図上に表示されるシンボルは、訪問結果の登録の有無を問わず色分けすることができ、また、訪問先の種類に応じて色分けすることもできる。訪問先の種類に応じてシンボルを色分けする場合、例えば、同一の巡回ルートに属する訪問先、購入した商品の種類が同一である訪問先、職種が同一である訪問先、個人である訪問先、法人である訪問先、規模(例えば、売上高、資本金等)が近い訪問先等を同一の色とすることもできる。
【0059】
図11の例では、訪問結果の登録の前後で、シンボルの中心部の円形部分の色が変化している。シンボルの中心部の円形部分の色は、訪問結果に応じて変化させることができる。例えば、訪問結果が登録されていない場合には白色や透明色、訪問結果として「完了」が登録された場合には赤色、訪問結果として「不在」が登録された場合には青色、訪問結果として「再訪問不可」が登録された場合には黒色といったように色を変化させることもできる。これにより、第2の訪問者は、シンボルを一見するだけで、訪問結果の登録の有無、および訪問結果を容易に把握することができる。
【0060】
図12は、ユーザインターフェースに表示される操作画面の他の具体例を示す図である。(A)は、所在地情報を一括登録する際に表示される操作画面の具体例を示す図である。(B)は、一括登録された所在地情報を一括削除する際に表示される操作画面の具体例を示す図である。(C)は、複数の訪問先の各々の訪問結果を一括出力する際に表示される操作画面の具体例を示す図である。
【0061】
取得された訪問先の所在地情報は、地図データと対応付けられることで登録され、その訪問先の所在地を示すシンボルが地図データに表示される。所在地情報の登録は、訪問先ごとに1件ずつ行うこともできるが、複数の訪問先の各々の所在地情報が記録された電子ファイルをインポートする操作を行うことで、群として一括登録することもできる。この場合、ユーザインターフェースには、図12(A)に示す操作画面M4が表示される。
【0062】
操作画面M4には、「お得意さま巡回情報インポート」という表記とともに、「お得意さま巡回情報選択」と表記された項目と、「お得意さまピン選択」と表記された項目とが表示されている。このうち、「お得意さま巡回情報選択」と表記された項目に表示されている「参照」と表記されたボタンB13は、インポートする電子ファイルを指定する際に押下するボタンである。なお、図12(A)の例では、「[巡回]〇〇区〇〇町.csv」というファイル名の電子ファイルが指定されている。
【0063】
指定した電子ファイルに記録された複数の訪問先の各々の所在地情報をインポートする場合には、「登録」と表記されたボタンB16を押下する。電子ファイルがインポートされると、「〇〇区〇〇町」の巡回ルートに含まれる複数の訪問先の候補(この場合、「お得意さま」)の各々の所在地情報が群として一括登録される。なお、インポートすることなく電子ファイルの指定を解除する場合には、「クリア」と表記されたボタンB15を押下する。
【0064】
また、操作画面M4のうち、「お得意さまピン選択」と表記された項目に表示されているボタンB14は、登録対象の訪問先の所在地に表示させるシンボル(この場合、「お得意さまピン」)の表示態様を選択可能な態様で表示させたドロップダウンリストを表示させる際に押下するドロップダウンボタンである。なお、図12(A)の例では、「空き(青)」という表示態様が選択されている。この表示態様が登録されると、登録対象の訪問先の各々の所在地を示す地図データの位置には、中心部が白色または透明色(つまり、「空き」の状態)であり、全体の色が「青」であるシンボルが表示される。
【0065】
電子ファイルをインポートする操作により群として一括登録された複数の訪問先の各々の所在地情報は、電子ファイルとして一括出力することができる。この場合、ユーザインターフェースには、図12(B)に示す操作画面M5が表示される。操作画面M5には、「お得意さま巡回情報出力」という表記とともに、「お得意さまピン選択」と表記された項目が表示されている。
【0066】
「お得意さまピン選択」と表記された項目に表示されているボタンB17は、電子ファイルごとに一括登録された複数の訪問先の各々の所在地情報の群のうち、出力の対象となる群を選択可能な態様で表示させたドロップダウンリストを表示させる際に押下するドロップダウンボタンである。なお、図12(B)の例では、「[巡回]〇〇区〇〇町(青)」という名称の所在地情報の群が一括出力の対象として指定されている。指定した所在地情報の群を一括出力する場合には、「出力」と表記されたボタンB18を押下する。
【0067】
電子ファイルをインポートする操作により群として一括登録された複数の訪問先の各々の所在地情報を削除する場合には、対象となる訪問先の所在地情報を1件ずつ選択して削除することもできるが、インポートした電子ファイルごと(すなわち、所在地情報の群ごと)に一括削除することもできる。この場合、ユーザインターフェースには、図12(C)に示す操作画面M6が表示される。
【0068】
操作画面M6には、「お得意さま巡回情報一括削除」という表記とともに、「お得意さまピン選択」と表記された項目が表示されている。この項目に表示されているボタンB19は、電子ファイルごとに群として一括登録された複数の訪問先の各々の所在地情報のうち、削除の対象となる複数の訪問先の各々の所在地情報の群を選択可能な態様で表示させたドロップダウンリストを表示させる際に押下するドロップダウンボタンである。なお、図12(C)の例では、「[巡回]〇〇区〇〇町(青)」という名称の所在地情報の群が指定されている。
【0069】
指定した所在地情報の群を一括削除する場合には、「削除」と表記されたボタンB20を押下する。指定した所在地情報の群が削除されると、「〇〇区〇〇町」の巡回ルートに含まれる複数の訪問先の候補(この場合、「お得意さま」)の各々の所在地情報の群が一括削除される。所在地情報の群が一括削除されると、地図データに表示されていた対応するシンボル(この場合、「お得意さまピン」)が一括削除される。
【0070】
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上述した本実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述した本実施の形態に記載されたものに限定されない。例えば、図1に示す情報処理システム1の構成、図2に示す管理サーバ10のハードウェア構成は、いずれも本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0071】
また、図3に示す管理サーバ10の機能構成、および図4に示す訪問者端末30の機能構成も例示に過ぎず、特に限定されない。上述した処理を全体として実行できる機能が図1の情報処理システム1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成を用いるかは図3および図4の例に限定されない。
【0072】
また、図5に示す管理サーバ10の処理のステップの順序、図6および図7の各々に示す訪問者端末30-1および30-2の各々の処理のステップの順序も例示に過ぎず、特に限定されない。図示されたステップの順序に沿って時系列的に行われる処理だけではなく、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別的に行われてもよい。また、図8乃至図12に示す具体例も一例に過ぎず、特に限定されない。
【符号の説明】
【0073】
1…情報処理システム、10…管理サーバ、11…制御部、30…訪問者端末、90…ネットワーク、101…所在地情報取得部、102…地図データ取得部、103…表示制御部、104…入力情報取得部、105…対応付け部、106…表示態様決定部、107…送信制御部、301…情報取得部、302…表示制御部、303…入力操作受付部、304…送信制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12