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特開2023-173515情報処理システム、情報処理装置、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023173515
(43)【公開日】2023-12-07
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20231130BHJP
【FI】
G06Q30/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085825
(22)【出願日】2022-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390031897
【氏名又は名称】東京ガスiネット株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】村口 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 未香
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB05
(57)【要約】
【課題】訪問先にて顧客と合意した内容の担当者間における引継ぎの際、情報漏洩、重複業務、および顧客とのトラブルが発生するリスクを低減化させる。
【解決手段】情報処理装置としての管理サーバ10は、制御部11を備え、制御部11では、情報管理部101が、予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗状況を示す進捗情報を顧客ごとに管理し、指示情報取得部102が、顧客との合意内容の追加と、媒体の撮像画像のデータの追加とを少なくとも含む、進捗情報の更新の指示に関する指示情報を取得し、進捗情報更新部104が、指示情報に基づいて、進捗情報を更新する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗状況を示す進捗情報を顧客ごとに管理する管理手段と、
前記複数の作業のうち第1の作業を担当する者と前記顧客との合意内容を示す文章が形成された媒体を撮像する制御を行う撮像制御手段と、
前記顧客との合意内容の追加と、前記媒体の撮像画像のデータの追加とを少なくとも含む、前記複数の作業のうち第2の作業の前記進捗情報の更新の指示に関する指示情報を取得する取得手段と、
取得された前記指示情報に基づいて、前記管理手段により管理されている前記進捗情報を更新する更新手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理システム。
【請求項2】
前記顧客との合意内容は、前記複数の作業のうち第1の作業の担当者と当該顧客との合意によるものであり、第2の作業の前記進捗情報を更新するための指示であることを特徴とする、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記合意内容の合意時に、当該合意内容を示す文章を媒体に形成して出力する制御を行う出力制御手段をさらに取得することを特徴とする、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記管理手段は、前記進捗情報として、前記撮像画像のデータを予め定められた分類基準に基づいて、複数の階層に分類して管理することを特徴とする、
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗状況を示す進捗情報を顧客ごとに管理する管理手段と、
前記複数の作業のうち第1の作業を担当する者と前記顧客との合意内容を示す文章が形成された媒体を撮像する制御を行う撮像制御手段と、
前記顧客との合意内容の追加と、前記媒体の撮像画像のデータの追加とを少なくとも含む、前記複数の作業のうち第2の作業の前記進捗情報の更新の指示に関する指示情報を取得する取得手段と、
取得された前記指示情報に基づいて、前記管理手段により管理されている前記進捗情報を更新する更新手段と、
を有することを特徴とする、
情報処理装置。
【請求項6】
前記顧客との合意内容は、前記複数の作業のうち第1の作業の担当者と当該顧客との合意によるものであり、第2の作業の前記進捗情報を更新するための指示であることを特徴とする、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗状況を示す進捗情報として、当該複数の作業のうち第1の作業を担当する者と顧客との合意内容を入力する操作を受け付ける受付手段と、
前記合意内容を示す文章が形成された媒体を撮像する制御を行う撮像制御手段と、
前記撮像により生成された撮像画像のデータの追加を少なくとも含む、前記複数の作業のうち第2の作業の前記進捗情報の更新の指示に関する指示情報を、他の情報処理装置に向けて送信する制御を行う送信制御手段と、
を有する、
情報処理装置。
【請求項8】
前記合意内容の合意時に、当該合意内容を示す文章を媒体に形成して出力する制御を行う出力制御手段をさらに取得することを特徴とする、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータに、
予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗状況を示す進捗情報を顧客ごとに管理する機能と、
前記複数の作業のうち第1の作業を担当する者と前記顧客との合意内容を示す文章が形成された媒体を撮像する制御を行う撮像制御手段と、
前記顧客との合意内容の追加と、前記媒体の撮像画像のデータの追加とを少なくとも含む、前記複数の作業のうち第2の作業の前記進捗情報の更新の指示に関する指示情報を取得する機能と、
取得された前記指示情報に基づいて、管理されている前記進捗情報を更新する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
入力された作業内容や引継ぎに関する情報に基づいて、担当者(例えば、営業者や作業者)間の引継ぎを支援する技術は従来から存在する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-079158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、訪問先にて顧客と合意した内容を担当者間で引き継ぐ場合、訪問先で担当者が紙媒体に書き留めたメモ書き等が利用されることが多い。この場合、メモ書きの紛失に伴う情報漏洩および重複業務のリスクや、メモ書きの内容と顧客側の認識との齟齬を原因とする顧客とのトラブルのリスクが避けられない。
【0005】
本発明の目的は、訪問先にて顧客と合意した内容の担当者間における引継ぎの際、情報漏洩、重複業務、および顧客とのトラブルが発生するリスクを低減化させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載された発明は、予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗状況を示す進捗情報を顧客ごとに管理する管理手段と、前記複数の作業のうち第1の作業を担当する者と前記顧客との合意内容を示す文章が形成された媒体を撮像する制御を行う撮像制御手段と、前記顧客との合意内容の追加と、前記媒体の撮像画像のデータの追加とを少なくとも含む、前記複数の作業のうち第2の作業の前記進捗情報の更新の指示に関する指示情報を取得する取得手段と、取得された前記指示情報に基づいて、前記管理手段により管理されている前記進捗情報を更新する更新手段と、を有することを特徴とする、情報処理システムである。
請求項2に記載された発明は、前記顧客との合意内容は、前記複数の作業のうち第1の作業の担当者と当該顧客との合意によるものであり、第2の作業の前記進捗情報を更新するための指示であることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項3に記載された発明は、前記合意内容の合意時に、当該合意内容を示す文章を媒体に形成して出力する制御を行う出力制御手段をさらに取得することを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項4に記載された発明は、前記管理手段は、前記進捗情報として、前記撮像画像のデータを予め定められた分類基準に基づいて、複数の階層に分類して管理することを特徴とする、請求項3に記載の情報処理システムである。
請求項5に記載された発明は、予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗状況を示す進捗情報を顧客ごとに管理する管理手段と、前記複数の作業のうち第1の作業を担当する者と前記顧客との合意内容を示す文章が形成された媒体を撮像する制御を行う撮像制御手段と、前記顧客との合意内容の追加と、前記媒体の撮像画像のデータの追加とを少なくとも含む、前記複数の作業のうち第2の作業の前記進捗情報の更新の指示に関する指示情報を取得する取得手段と、取得された前記指示情報に基づいて、前記管理手段により管理されている前記進捗情報を更新する更新手段と、を有することを特徴とする、情報処理装置である。
請求項6に記載された発明は、前記顧客との合意内容は、前記複数の作業のうち第1の作業の担当者と当該顧客との合意によるものであり、第2の作業の前記進捗情報を更新するための指示であることを特徴とする、請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載された発明は、予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗状況を示す進捗情報として、当該複数の作業のうち第1の作業を担当する者と顧客との合意内容を入力する操作を受け付ける受付手段と、前記合意内容を示す文章が形成された媒体を撮像する制御を行う撮像制御手段と、前記撮像により生成された撮像画像のデータの追加を少なくとも含む、前記複数の作業のうち第2の作業の前記進捗情報の更新の指示に関する指示情報を、他の情報処理装置に向けて送信する制御を行う送信制御手段と、を有する、情報処理装置である。
請求項8に記載された発明は、前記合意内容の合意時に、当該合意内容を示す文章を媒体に形成して出力する制御を行う出力制御手段をさらに取得することを特徴とする、請求項7に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載された発明は、コンピュータに、予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗状況を示す進捗情報を顧客ごとに管理する機能と、前記複数の作業のうち第1の作業を担当する者と前記顧客との合意内容を示す文章が形成された媒体を撮像する制御を行う撮像制御手段と、前記顧客との合意内容の追加と、前記媒体の撮像画像のデータの追加とを少なくとも含む、前記複数の作業のうち第2の作業の前記進捗情報の更新の指示に関する指示情報を取得する機能と、取得された前記指示情報に基づいて、管理されている前記進捗情報を更新する機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の本発明によれば、訪問先にて顧客と合意した内容の担当者間における引継ぎの際、情報漏洩、重複業務、および顧客とのトラブルが発生するリスクを低減化させることを可能にする情報処理システムを提供できる。
請求項2の本発明によれば、訪問先にて顧客と合意した内容の担当者間における引継ぎの際、情報漏洩、重複業務、および顧客とのトラブルが発生するリスクを低減化させることを可能にする情報処理システムを提供できる。
請求項3の本発明によれば、訪問先にて顧客と合意した内容の担当者間における引継ぎの際、情報漏洩、重複業務、および顧客とのトラブルが発生するリスクを低減化させることを可能にする情報処理システムを提供できる。
請求項4の本発明によれば、訪問先にて顧客と合意した内容の担当者間における引継ぎの際、情報漏洩、重複業務、および顧客とのトラブルが発生するリスクを低減化させることを可能にする情報処理システムを提供できる。
請求項5の本発明によれば、訪問先にて顧客と合意した内容の担当者間における引継ぎの際、情報漏洩、重複業務、および顧客とのトラブルが発生するリスクを低減化させることを可能にする情報処理装置を提供できる。
請求項6の本発明によれば、訪問先にて顧客と合意した内容の担当者間における引継ぎの際、情報漏洩、重複業務、および顧客とのトラブルが発生するリスクを低減化させることを可能にする情報処理装置を提供できる。
請求項7の本発明によれば、訪問先にて顧客と合意した内容の担当者間における引継ぎの際、情報漏洩、重複業務、および顧客とのトラブルが発生するリスクを低減化させることを可能にする情報処理装置を提供できる。
請求項8の本発明によれば、訪問先にて顧客と合意した内容の担当者間における引継ぎの際、情報漏洩、重複業務、および顧客とのトラブルが発生するリスクを低減化させることを可能にする情報処理装置を提供できる。
請求項9の本発明によれば、訪問先にて顧客と合意した内容の担当者間における引継ぎの際、情報漏洩、重複業務、および顧客とのトラブルが発生するリスクを低減化させることを可能にするプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態が適用される情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】本実施の形態が適用される情報処理装置としての管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】本実施の形態が適用される情報処理装置としてのユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図1の情報処理システムのうち携帯型画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】管理サーバの制御部の機能構成の一例を示す図である。
図6】ユーザ端末の制御部の機能構成の一例を示す図である。
図7】管理サーバの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】第1のユーザが操作するユーザ端末の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】第2のユーザが操作するユーザ端末の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10】第1のユーザが、進捗情報の更新を指示するための入力操作を行うときにユーザ端末の表示部に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図11】第1のユーザが、進捗情報の更新を指示するための入力操作を行うときにユーザ端末の表示部に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図12】携帯型画像形成装置から出力される用紙の具体例を示す図である。
図13】第1のユーザが、控えのために「お打合せシート」を撮像する際、ユーザ端末の表示部に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図14】第2のユーザが、進捗情報として登録された顧客との合意内容を確認する際、ユーザ端末の表示部に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(情報処理システムの構成)
図1は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。
情報処理システム1は、管理サーバ10と、ユーザ端末30-1乃至30-n(nは2以上の整数値)と、携帯型画像形成装置50とがネットワーク90を介して接続されることにより構成されている。ネットワーク90は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット等である。なお、ユーザ端末30-1乃至30-nの各々を個別に説明する必要がない場合、これらをまとめてユーザ端末30と呼ぶ。
【0010】
携帯型画像形成装置50は、少なくともユーザ端末30に接続されていればよいので、ネットワーク90に接続させることは必須ではない。例えば、赤外線通信、可視光通信、近接無線通信、ブルートゥース(登録商標)、RFID(登録商標)等の通信方式によりユーザ端末30と携帯型画像形成装置50とを直接接続させるシステム構成であってもよい。
【0011】
管理サーバ10は、情報処理システム1の全体の管理をするサーバとしての情報処理装置である。例えば、管理サーバ10は、予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗状況を示す情報(以下、「進捗情報」と呼ぶ。)をデータベースに記憶して顧客ごとに管理する。また、管理サーバ10は、ユーザ端末30から送信されてくる、顧客との合意内容を進捗情報に追加する指示を少なくとも含む、進捗情報の更新の指示に関する情報(以下、「指示情報」と呼ぶ。)を取得し、その指示情報に基づいて、データベースに記憶されている進捗情報の更新を行う。また、管理サーバ10は、ユーザ端末30から送信されてくる、進捗情報の問い合わせに関する情報(以下、「問い合わせ情報」と呼ぶ。)を取得し、進捗情報を提供するための制御を行う。なお、管理サーバ10によるこれらの処理の詳細については後述する。
【0012】
ユーザ端末30は、ユーザが操作するパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の情報処理装置である。例えば、ユーザ端末30は、予め定められたユーザインターフェースを表示部36(図3参照)に表示する。また、例えば、ユーザ端末30は、管理サーバ10または外部から送信され受信した情報をユーザインターフェースに表示する。ユーザインターフェースに表示される情報としては、例えば、顧客ごとの進捗情報等が挙げられる。
【0013】
また、例えば、ユーザ端末30は、顧客との合意時に、その合意内容を示す文章を紙媒体としての用紙に形成して出力する制御と、出力された用紙に形成された合意内容を示す文章を撮像する制御とを行う。具体的には、ユーザ端末30は、合意内容を示す文章のデータを携帯型画像形成装置50に向けて送信し、携帯型画像形成装置50から出力された用紙に形成された合意内容を示す文章を、後述する撮像部37(図3参照)で撮像する。
【0014】
また、例えば、ユーザ端末30は、ユーザインターフェースに入力された入力情報を受け付けて、管理サーバ10に向けて送信する。ユーザ端末30から管理サーバ10に向けて送信される入力情報としては、例えば、指示情報、問い合わせ情報等が挙げられる。このうち、指示情報には、撮像部37の撮像により生成された、合意内容を示す文書を撮像した画像のデータを進捗情報に追加する指示が含まれる。なお、ユーザ端末30によるこれらの処理の詳細については後述する。
【0015】
携帯型画像形成装置50は、紙媒体としての用紙に顧客との合意内容を示す文章を形成して出力する。具体的には、携帯型画像形成装置50は、ユーザ端末30から送信されてきた、顧客との合意内容を示す文章のデータを取得し、その文書のデータを用紙に形成して出力する。携帯型画像形成装置50から出力された用紙は、合意内容の控えとしてユーザから顧客に手渡される。
【0016】
情報処理システム1を構成する管理サーバ10、ユーザ端末30、および携帯型画像形成装置50の各々の上述の処理は一例であり、情報処理システム1全体として上述の処理を実現させる機能を備えていればよい。このため、上述の処理を実現させる機能のうち、一部または全部を情報処理システム1内で分担してもよいし協働してもよい。
【0017】
すなわち、管理サーバ10の機能の一部または全部をユーザ端末30や携帯型画像形成装置50の機能としてもよいし、ユーザ端末30の機能の一部または全部を管理サーバ10や携帯型画像形成装置50の機能としてもよい。また、携帯型画像形成装置50の機能の一部または全部を管理サーバ10やユーザ端末30の機能としてもよい。さらに、情報処理システム1を構成する管理サーバ10の機能の一部または全部を、図示せぬ他のサーバ等に移譲してもよい。これにより、情報処理システム1全体としての処理が促進され、また、処理を補完し合うことも可能となる。
【0018】
(管理サーバのハードウェア構成)
図2は、本実施の形態が適用される情報処理装置としての管理サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。
管理サーバ10は、制御部11と、メモリ12と、記憶部13と、通信部14と、操作部15と、表示部16とを有している。これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス等で接続されている。
【0019】
制御部11は、OS(基本ソフトウェア)やアプリケーションソフトウェア(応用ソフトウェア)等の各種ソフトウェアの実行を通じて管理サーバ10の機能の制御を行うプロセッサである。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成される。メモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、演算に際して作業エリアとして用いられる。メモリ12は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される。
【0020】
記憶部13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。記憶部13は、例えばプログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、半導体メモリ等で構成される。記憶部13には、各種情報を記憶するデータベースとして、例えば、顧客ごとの進捗情報が記憶された顧客DB131等が格納されている。
【0021】
通信部14は、ネットワーク90を介してユーザ端末30および外部との間でデータの送受信を行う。操作部15は、例えばキーボード、マウス、機械式のボタン、スイッチで構成され、入力操作を受け付ける。操作部15には、表示部16と一体的にタッチパネルを構成するタッチセンサも含まれる。表示部16は、例えば情報の表示に用いられる液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、画像やテキストのデータなどを表示する。
【0022】
(ユーザ端末のハードウェア構成)
図3は、本実施の形態が適用される情報処理装置としてのユーザ端末30のハードウェア構成の一例を示す図である。
ユーザ端末30は、図2の管理サーバ10の制御部11、メモリ12、記憶部13、通信部14、操作部15、および表示部16の各々に対応するハードウェア構成と、撮像部37とを有している。そして、これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCIバス等で接続されている。
【0023】
すなわち、ユーザ端末30は、CPU等のプロセッサで構成される制御部31と、RAM等の記憶領域で構成されるメモリ32と、HDDやSDD、半導体メモリ等の記憶領域で構成される記憶部33とを有している。また、ネットワーク90を介して管理サーバ10や外部との間でデータの送受信を行う通信部34を有している。
【0024】
また、ユーザ端末30は、キーボード、マウス、タッチパネル等で構成される操作部35と、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成される表示部36を有している。また、カメラ等で構成され、カメラのファインダとしても機能する表示部36に表示された被写体を撮像し、画像のデータとして取得する撮像部37とを有している。撮像部37は、入力操作に応じてまたは自動で、ユーザによる撮像操作の補助となる、被写体に照射する光の制御や、表示部36を介して表示された被写体の向きの制御等を行う。
【0025】
(携帯型画像形成装置のハードウェア構成)
図4は、図1の情報処理システムのうち携帯型画像形成装置50のハードウェア構成の一例を示す図である。
携帯型画像形成装置50は、図2の管理サーバ10の制御部11、メモリ12、記憶部13、通信部14、操作部15、および表示部16の各々に対応するハードウェア構成と、画像形成部57とを有している。そして、これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCIバス等で接続されている。
【0026】
すなわち、携帯型画像形成装置50は、CPU等のプロセッサで構成される制御部51と、RAM等の記憶領域で構成されるメモリ52と、HDDやSDD、半導体メモリ等の記憶領域で構成される記憶部53とを有している。また、ネットワーク90を介して管理サーバ10や外部との間でデータの送受信を行う通信部54を有している。
【0027】
また、ユーザ端末30は、キーボード、マウス、タッチパネル等で構成される操作部55と、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等で構成される表示部56を有している。また、電子写真方式やインクジェット方式等により、記録媒体としての用紙の印刷面に、画像データに基づいた画像を形成する画像形成部57を有している。本実施の形態における画像データとしては、例えば、顧客との合意内容を示す文章のデータ等が挙げられる。
【0028】
(管理サーバの制御部の機能構成)
図5は、管理サーバ10の制御部11の機能構成の一例を示す図である。
管理サーバ10の制御部11では、情報管理部101と、指示情報取得部102と、進捗情報更新部103と、送信制御部104とが機能する。
【0029】
情報管理部101は、各種情報をデータベースに記憶して管理する。例えば、情報管理部101は、予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗情報を顧客DB131に記憶して顧客ごとに管理する。具体的には、例えば、情報管理部101は、ユーザ端末30により撮像された合意内容を示す文章の撮像画像のデータを、予め定められた分類の基準に基づき複数の階層に分類して管理する。例えば、大分類、中分類、小分類といった態様の分類が行われる。
【0030】
指示情報取得部102は、ユーザ端末30から送信されてくる、進捗情報の更新の指示に関する指示情報を取得する。「指示情報」には、例えば、顧客との合意内容を進捗情報に追加する指示が含まれる。「顧客との合意内容を進捗情報に追加する指示」としては、例えば、顧客と第1の作業を担当する者(以下、「第1のユーザ」と呼ぶ。)との間の合意であって、第2の作業の進捗情報を更新するための指示や、ユーザ端末30の撮像された、合意内容を示す文章の撮像画像のデータを追加する指示等が挙げられる。
【0031】
進捗情報更新部103は、指示情報取得部102により取得された指示情報に基づいて、顧客DB131に記憶されている進捗情報を更新する。
送信制御部104は、通信部14(図2参照)を介して各種情報をユーザ端末30、携帯型画像形成装置50、または外部に向けて送信する制御を行う。例えば、送信制御部104は、進捗情報をユーザ端末30に向けて送信する制御を行う。また、送信制御部104は、ユーザ端末30に向けて進捗情報を送信する制御を行う。
【0032】
(ユーザ端末の制御部の機能構成)
図6は、ユーザ端末30の制御部31の機能構成の一例を示す図である。
ユーザ端末30の制御部31では、情報取得部301と、表示制御部302と、入力操作受付部303と、出力制御部304と、撮像制御部305と、送信制御部306とが機能する。
【0033】
情報取得部301は、各種情報を取得する。例えば、情報取得部301は、管理サーバ10から送信されてきた顧客ごとの進捗情報を取得する。
表示制御部302は、各種情報を表示部36(図3参照)に表示させる制御を行う。例えば、表示制御部302は、表示部36にユーザインターフェースを表示させる制御を行う。ユーザインターフェースは、ユーザ端末30に予めインストールされた、ユーザ向けのアプリケーションソフトウェアを起動することで表示させることもできるし、ユーザ向けのウェブサイトにアクセスすることでも表示させることができる。
【0034】
ユーザインターフェースには、例えば、顧客ごとの進捗情報が表示される。また、ユーザインターフェースには、指示情報や問い合わせ情報を入力するための入力欄が表示される。なお、ユーザインターフェースに表示される情報の具体例については、図10を参照して後述する。
【0035】
入力操作受付部303は、受付手段として、ユーザの入力操作を受け付ける。ユーザの入力操作としては、指によるタッチ操作およびマウス操作等が挙げられる。入力操作受付部303は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作を受け付ける。また、入力操作受付部303は、アプリケーションソフトウェアの起動により表示部36に表示されたユーザインターフェースを介して入力された各種情報を受け付ける。
【0036】
ユーザインターフェースを介して入力される情報としては、例えば、指示情報、および進捗情報を表示させるための問い合わせ情報等が挙げられる。指示情報を入力する操作は、業務を構成する複数の作業のうち第1のユーザによる第2の作業の進捗情報の更新を指示するための入力操作として行われる。
【0037】
出力制御部304は、顧客との合意内容を示す文章を、紙媒体としての用紙に形成して出力する制御を行う。具体的には、出力制御部304は、ユーザインターフェースに対する入力操作に基づいて、顧客との合意内容を示す文章のデータを携帯型画像形成装置50に向けて送信して、携帯型画像形成装置50に、顧客との合意内容を示す文章を用紙に形成して出力させる制御を行う。
【0038】
撮像制御部305は、顧客との合意内容を示す文章を撮像する制御を行う。具体的には、撮像制御部305は、携帯型画像形成装置50から出力された用紙に形成された、顧客との合意内容を示す文章を撮像部37(図3参照)に撮像させる制御を行う。
【0039】
送信制御部306は、通信部34(図3参照)を介して各種情報を管理サーバ10または外部に向けて送信する制御を行う。例えば、送信制御部306は、入力操作受付部303により入力が受け付けられた指示情報を管理サーバ10に向けて送信する制御を行う。管理サーバ10に向けて送信される指示情報には、例えば、顧客との合意内容を示す文章の撮像画像のデータを進捗情報に追加する指示が含まれる。また、送信制御部306は、管理サーバ10に向けて問い合わせ情報を送信する制御を行う。
【0040】
(管理サーバの処理の流れ)
図7は、管理サーバ10の処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下において、ユーザ端末30-1の操作は第1のユーザが行い、ユーザ端末30-2の操作は第2の作業を担当する者(以下、「第2のユーザ」と呼ぶ。)が行うものとする。
管理サーバ10は、予め定められた業務を構成する複数の作業の各々の進捗情報をデータベースに記憶して顧客ごとに管理する(ステップ701)。具体的には、管理サーバ10は、顧客を一意に特定可能な情報(例えば、顧客の名称、顧客番号等)に進捗情報を対応付けて、記憶部13の顧客DB131(図2参照)に記憶させて管理する。
【0041】
管理サーバ10は、ユーザ端末30-1から指示情報が送信されてくると(ステップ702でYES)、送信されてきた指示情報を取得し(ステップ703)、取得した指示情報に基づいて、データベースに記憶されている進捗情報を更新する(ステップ704)。これに対して、指示情報が送信されてきていない場合(ステップ702でNO)、管理サーバ10は、指示情報が送信されてくるまでステップ702を繰り返す。
【0042】
管理サーバ10は、ユーザ端末30-2から問い合わせ情報が送信されてくると(ステップ705でYES)、送信されてきた問い合わせ情報を取得し(ステップ706)、ステップ704で更新した進捗情報をユーザ端末30-2に向けて送信する(ステップ707)。これに対して、問い合わせ情報が送信されてきていない場合には(ステップ705でNO)、ステップ705を繰り返す。
【0043】
(ユーザ端末の処理の流れ)
図8は、第1のユーザが操作するユーザ端末30-1の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ユーザ端末30-1は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われると(ステップ801でYES)、その入力操作を受け付けて(ステップ802)、表示部36(図3参照)にユーザインターフェースを表示する(ステップ803)。これに対して、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われない場合(ステップ801でNO)、ユーザ端末30は、アプリケーションソフトウェアを起動させるための入力操作が行われるまでステップ801を繰り返す。
【0044】
ユーザインターフェースに対し、顧客との合意内容を出力するための入力操作が行われると(ステップ804でYES)、ユーザ端末30-1は、その入力操作を受け付けて(ステップ805)、顧客との合意内容を示す文章を、紙媒体としての用紙に形成して出力させる制御を行う(ステップ806)。具体的には、ユーザ端末30-1は、ユーザインターフェースに対する入力操作に基づいて、顧客との合意内容を示す文章のデータを携帯型画像形成装置50に向けて送信して、顧客との合意内容を示す文章を用紙に形成して出力させる制御を行う。これに対して、顧客との合意内容を出力するための入力操作が行われていない場合、(ステップ804でNO)、ユーザ端末30-1は、顧客との合意内容を出力するための入力操作が行われるまでステップ804を繰り返す。
【0045】
ユーザインターフェースに対し、顧客との合意内容を示す文章を撮像するための入力操作が行われると(ステップ807でYES)、ユーザ端末30-1は、その入力操作を受け付けて(ステップ808)、顧客との合意内容を示す文章を撮像する(ステップ809)。具体的には、ユーザ端末30-1は、携帯型画像形成装置50から出力された用紙に形成された、顧客との合意内容を示す文章が印字または記入された用紙を撮像部37(図3参照)に撮像させる制御を行う。これに対して、顧客との合意内容を示す文章を撮像するための入力操作が行われていない場合(ステップ807でNO)、ユーザ端末30-1は、顧客との合意内容を示す文章を撮像するための入力操作が行われるまでステップ807を繰り返す。
【0046】
ユーザインターフェースに対し、進捗情報の更新を指示するための入力操作が行われると(ステップ810でYES)、ユーザ端末30-1は、その入力操作を受け付けて(ステップ811)、入力を受け付けた情報を指示情報として管理サーバ10に向けて送信する(ステップ812)。これに対して、進捗情報の更新を指示するための入力操作が行われていない場合(ステップ810でNO)、ユーザ端末30-1は、ステップ810を繰り返す。
【0047】
図9は、第2のユーザが操作するユーザ端末30-2の処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図9のステップ901乃至ステップ903の各々の処理は、図8のステップ801乃至ステップ803の各々の処理と同様であり、説明を省略する。
【0048】
ユーザインターフェースに対し、進捗情報を表示するための入力操作が行われると(ステップ904でYES)、その入力操作を受け付けて(ステップ905)、入力を受け付けた情報を問い合わせ情報として管理サーバ10に向けて送信する(ステップ906)。これに対して、進捗情報を表示させるための入力操作が行われていない場合(ステップ904でNO)、ユーザ端末30-2は、ステップ904を繰り返す。
【0049】
(具体例)
図10および図11は、第1のユーザが、進捗情報の更新を指示するための入力操作を行うときにユーザ端末30の表示部36に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。なお、以下において、ユーザ端末30-1の操作は第1のユーザが行い、ユーザ端末30-2の操作は第2のユーザが行うものとする。
【0050】
ここで、具体的なケースとして、例えば、給湯器を販売するメーカの営業担当者である第1のユーザが、第1の作業としての現地訪問として、訪問先の顧客と打合せを行い、その中で、納入した給湯器の音が気になるという相談を受けたとする。このとき、第1のユーザが営業担当者であるということ、および給湯器の設置場所が高所であるということから、同メーカの作業担当者である第2のユーザが日を改めて対応することで顧客と合意した。また、第1のユーザは、携帯型画像形成装置50を訪問先に持参しているものとする。
【0051】
このようなケースにおいて、第1のユーザは、訪問先にて直ちに合意内容を確認し合い、合意の存在を保全するために、ユーザ端末30-1に対し、顧客との合意内容を出力するための入力操作を行う。具体的には、第1のユーザは、ユーザ端末30-1を操作することで、アプリケーションソフトウェアを起動させ、図10(A)に示すユーザインターフェースを表示させる。
【0052】
図10(A)に示すユーザインターフェースには、ユーザに対するお知らせ等の情報が表示される情報表示欄R1と、「当日作業指示」と表記されたボタンB1と、「継続作業指示」と表記されたボタンB2と、「次案件」と表記されたボタンB3と、「写真(機器・紙書類撮影)」と表記されたボタンB4と、「お打合せシート作成・印刷」と表記されたボタンB5とが配置されている。
【0053】
情報表示欄R1には、ユーザに周知すべき情報が表示される。ボタンB1は、ユーザが、当日行うべき作業を確認する際に押下するボタンである。ボタンB2は、ユーザが、自身に関係する作業の内容を確認する際に押下するボタンである。ボタンB3は、ユーザが、自身に関係する業務の内容を確認する際に押下するボタンである。ボタンB4は、ユーザが、撮像を行う際に押下するボタンである。ボタンB5は、ユーザが、顧客との合意内容を進捗情報として登録し、その内容を用紙に印刷して携帯型画像形成装置50から出力させる際に押下するボタンである。
【0054】
ここで、第1のユーザがボタンB1を押下すると、図10(B)に示すユーザインターフェースが表示される。図10(B)に示すユーザインターフェースには、情報表示欄R2が表示されている。情報表示欄R2には、「作業指示情報」として、ユーザが当日行うべき作業および業務の内容として、作業指示番号、設置場所番号、業務区分、および業務詳細区分が表示される。なお、図10(B)に示すユーザインターフェースは、図10(A)に示すユーザインターフェースに並べて表示されるようにしてもよいし、個別に表示されるようにしてもよい。
【0055】
図10(B)に示すユーザインターフェースが表示された状態で、図10(A)に示すユーザインターフェースに配置されたボタンB5が押下されると、図11に示すユーザインターフェースが表示される。図11(A)には、「案件基本」と表記されたタブボタンB11が押下された状態のユーザインターフェースの具体例が示されている。ユーザは、図11(A)に示すユーザインターフェースに表示されている、「作業指示番号」、「お客さま番号」、「お客さま名」、「作業予定日」、「作業時間帯」等の情報を参照しながら、「お申出内容」と表記された入力欄R11に、訪問先にて顧客から受けた相談の内容をテキスト入力する。具体的には、例えば、「給湯器の音が気になるので見てもらいたい。」といった内容の文章を入力する。また、ユーザは、「自店連絡先電話番号」の欄に電話番号を入力する。
【0056】
次に、ユーザは、「お打合せ内容」と表記されたタブボタンB12を押下する。すると、図11(B)に示すユーザインターフェースが表示される。ユーザは、図11(B)に示すユーザインターフェースに表示されている、「お打合せ内容」と表記された入力欄R12に、訪問先にて顧客と合意した内容を入力する。具体的には、例えば、「給湯器の設置場所が高所のため、4段脚立を持って伺います。」といった内容の文章を入力する。
【0057】
ユーザは、これらの入力操作が完了すると、「登録」と表記されたボタンB13を押下する。これにより、顧客との合意内容が進捗情報として登録される。このとき、必須情報である「お打合せ内容」の情報が入力欄R11に入力されるまで、ボタンB13を非アクティブとし、「お打合せ内容」の情報が入力されると、ボタンB13がアクティブになるようにしてもよい。これにより、用紙に印刷して出力する情報の欠落を防ぐことができる。
【0058】
次に、ユーザは、携帯型画像形成装置50から用紙を出力させる。具体的には、ユーザは、プリントアウトボタンB14を押下することで携帯型画像形成装置50から用紙を出力させる。これにより、ユーザは、訪問先にて直ちに合意内容を確認し合うことができる。図12には、携帯型画像形成装置50から出力される用紙の一例が示されている。
【0059】
図12は、携帯型画像形成装置50から出力される用紙の具体例を示す図である。
図12には、携帯型画像形成装置50から出力される用紙の具体例として、「お打合せシートT」が示されている。お打合せシートTには、「お客さま番号」、「お名前」、「次回お伺い予定」、「ご準備頂くもの」の各々の情報が印字されている。また、「お申出内容」と表記された欄R21と、「お打合せ内容」と表記された欄R22と、「お客さまサイン」と表記された欄R23とが印字されている。また、「担当」と表記された右側には、第1のユーザの名前が印字されている。
【0060】
お打合せシートTに印字されたこれら情報のうち、「お客さま番号」および「お名前」の各々の情報は、上述の図11(A)のユーザインターフェースに表示された「お客さま番号」および「お客さま名」の各々の情報が反映されたものである。また、お打合せシートTに印字されたこれら情報のうち、「次回お伺い予定」の情報は、上述の図11(A)のユーザインターフェースに表示された「作業予定日」および「作業時間帯」の情報が反映されたものである。また、お打合せシートTに印字されたこれら情報のうち、「ご準備頂くもの」の情報は、上述の図11(A)のユーザインターフェースに表示された「作業指示番号」の情報により特定される作業ごとに予め対応付けられた情報が反映されたものである。
【0061】
また、お打合せシートTに印字されたこれら情報のうち、欄R21に表示された「お申出内容」に印字された情報は、上述の図11(A)のユーザインターフェースに表示された「お申出内容」の情報が反映されたものである。また、欄R22に表示された「お打合せ内容」に印字された情報は、上述の図11(B)のユーザインターフェースに表示された「お打合せ内容」の情報が反映されたものである。第1のユーザは、これらの情報をその場で顧客に確認してもらうために、携帯型画像形成装置50から出力されたお打合せシートTを顧客に手渡す。
【0062】
顧客による確認の結果、お打合せシートTの内容について問題がなければ、「お客さまサイン」と表記された欄R23に自筆のサインを記入してもらうことを顧客に依頼し、顧客のサインが記入された状態のお打合せシートTを撮像する。このとき、ユーザ端末30-1の表示部36には、印刷されたお打合せシートTの訪問先における取り扱いを支援するための情報と、次のステップに移行させるためのボタンとがダイアログボックスに表示される。これにより、第1のユーザによる漏れのないスムーズな顧客対応が実現する。
【0063】
ダイアログボックスに表示される「お打合せシートTの訪問先における取り扱いを支援するための情報」としては、例えば、図示はしないが、「お打合せシートの印刷が完了しました。お客さまからサインを受領し、その控えとしてお打合せシート全体を撮影して下さい。」といったメッセージ文章等が挙げられる。第1のユーザは、ダイアログボックスに表示された、次のステップに移行させるためのボタンを押下すると、お打合せシートTを撮像するためのユーザインターフェースが表示される。図13には、その一例が示されている。
【0064】
図13は、第1のユーザが、控えのために「お打合せシートT」を撮像する際、ユーザ端末30-1の表示部36に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
図13(A)に示すユーザインターフェースには、上述の図11の例に示すタブボタンB11およびB12に加えて、「控え保管」と表記されたタブボタンB15が表示される。タブボタンB15が押下されると、図13(A)に示すユーザインターフェースが表示される。ここで、ボタンB16が押下されると、図13(B)に示す撮影モードに移行するので、お打合せシートTを撮像する。撮像の際、ユーザは、ライトボタンB19や向き修正ボタンB20を押下することで、被写体としてのお打合せシートTに照射される光の量や、お打合せシートTの向きを調節することができる。
【0065】
ユーザは、お打合せシートTを撮像することなく、進捗情報としての顧客との合意内容の登録を完了させる場合には、図13(A)に示す「お打合せシートの控えを撮影しない」と表記されたボタンB17を押下する。また、ボタンB17は、第1のユーザが、顧客との会話の内容や訪問先で気付いたことを自分用のメモとして保存したいような場面で利用できる。この場合、ユーザは、お打合せシートを登録し、印刷だけ行い、自分用のメモとして保管する。
【0066】
図14は、第2のユーザが、進捗情報として登録された顧客との合意内容を確認する際、ユーザ端末30-2の表示部36に表示されるユーザインターフェースの具体例を示す図である。
第2のユーザが、進捗情報として登録された顧客との合意内容を確認する場合には、ユーザ端末30-2を操作して、上述の図10(A)に示すユーザインターフェースに配置された、「写真(機器・紙書類撮影)」と表記されたボタンB4を押下する。すると、図14(A)に示すユーザインターフェースが表示される。図14(A)に示すユーザインターフェースには、「お打合せシート」と表記されたボタンB21と、その下に、お客さま名、作業指示番号、設置場所番号、業務区分、および業務詳細区分の各々の登録情報が表示されている。
【0067】
ここで、ユーザが、ボタンB21を押下すると、図14(B)に示すユーザインターフェースが表示される。図14(B)に示すユーザインターフェースには、「写真機能」と表記されたボタンB24と、その下に、お客さま名、作業指示番号、お客さま番号、作業予定日、作業時間帯、印刷、案件担当NW箇所、連絡先電話番号、お申出内容、お打合せ内容、および控え写真の各々の登録情報が表示されている。ユーザは、ユーザインターフェースに表示されたこれらの情報を確認することで、第1のユーザと顧客との合意内容を容易に確認することができる。なお、ユーザは、ボタンB21を押下することで、図14(A)に示すユーザインターフェースを再び表示させることができる。
【0068】
ユーザは、上述の図12に示すお打合せシートT以外の紙媒体の書類(例えば、契約書等)を、顧客との合意内容として登録することもできる。この場合、ユーザは、図14(A)に示す「撮影対象」の欄の「大分類」と「中分類」を選択する操作を行うことで、撮像対象となる紙媒体の書類の分類を設定する。例えば、被写体となる紙媒体の書類が「売買契約書」であったとする。この場合、ユーザは、ドロップダウンボタンB22を押下することで、大分類となる「契約書類」を選択し、ドロップダウンボタンB23を押下することで、中分類となる「売買契約書」を選択するといった操作を行う。
【0069】
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上述した本実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述した本実施の形態に記載されたものに限定されない。例えば、図1に示す情報処理システム1の構成、図2乃至図4の各々に示す、管理サーバ10、ユーザ端末30、および携帯型画像形成装置50の各々のハードウェア構成は、いずれも本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。また、図5に示す管理サーバ10の機能構成、図6に示すユーザ端末30の機能構成も例示に過ぎず、特に限定されない。上述した処理を全体として実行できる機能が図1の情報処理システム1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成を用いるかは図5および図6の例に限定されない。
【0070】
また、図7に示す管理サーバ10の処理のステップの順序、図8および図9に示すユーザ端末30の処理のステップの順序も例示に過ぎず、特に限定されない。図示されたステップの順序に沿って時系列的に行われる処理だけではなく、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別的に行われてもよい。また、図10乃至図14に示す具体例も一例に過ぎず、特に限定されない。
【符号の説明】
【0071】
1…情報処理システム、10…管理サーバ、11…制御部、30…ユーザ端末、31…制御部、50…携帯型画像形成装置、90…ネットワーク、101…情報管理部、102…指示情報取得部、103…進捗情報更新部、104…送信制御部、301…情報取得部、302…表示制御部、303…入力操作受付部、304…出力制御部、305…撮像制御部、306…送信制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14